(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/10 20230101AFI20240827BHJP
【FI】
G06Q10/10
(21)【出願番号】P 2020051506
(22)【出願日】2020-03-23
【審査請求日】2023-02-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】桂林 浩
(72)【発明者】
【氏名】神谷 成樹
(72)【発明者】
【氏名】伊與田 哲男
【審査官】小山 和俊
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-097441(JP,A)
【文献】特開平05-316160(JP,A)
【文献】特開2011-221578(JP,A)
【文献】特開2008-299395(JP,A)
【文献】特開平05-233487(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを有し、
前記プロセッサは、
ドキュメントが配布されると、当該配布の識別情報である配布単位識別情報を発行し、
前記配布単位識別情報に、配布されたドキュメントを識別するためのドキュメント識別情報と、当該ドキュメントの配布先を識別するための配布先識別情報と、を紐付けることで配布単位管理情報を配布単位毎に生成し、
前記配布単位管理情報を用いてドキュメントと
当該ドキュメントの配布先と
をドキュメントの配布単位で管理し、
配布単位
でドキュメントに対して処理を行う、
情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
配布単位で前記ドキュメントにアクセスする権限を管理する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
配布単位で前記ドキュメントを配布先に再度配布する、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
同一の配布先に配布された複数のドキュメントを配布単位で管理し、
前記複数のドキュメントに含まれるドキュメントの内容が変更された場合、内容が変更されたドキュメントと、内容が変更されたドキュメントと同一の配布単位で管理されている他のドキュメントとを、配布先に再度配布する、
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、更に、
ドキュメントの再配布の履歴に関する情報を配布単位で表示装置に表示させる、
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、更に、
ドキュメントの内容の変更の履歴に関する情報を、再配布の履歴に関する情報と共に前記表示装置に表示させる、
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
コンピュータに、
ドキュメントが配布されると、当該配布の識別情報である配布単位識別情報を発行させ、
前記配布単位識別情報に、配布されたドキュメントを識別するためのドキュメント識別情報と、当該ドキュメントの配布先を識別するための配布先識別情報と、を紐付けることで配布単位管理情報を配布単位毎に生成させ、
前記配布単位管理情報を用いてドキュメントと
当該ドキュメントの配布先と
をドキュメントの配布単位で管理させ、
配布単位
でドキュメントに対して処理を行わせる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
電子的なドキュメントがファイルサーバや電子メール等によって配布先に配布され、ドキュメントが配布されたことが管理される場合がある。
【0003】
特許文献1には、ドキュメントの種類毎に、ドキュメントの配布先の情報と、配布するときのドキュメントのファイル形式と、を含む配布先データを、テーブル形式で記憶し、配布依頼のあったドキュメントについて、配布先データに基づいて、配布先の利用者のファイル形式に変換し、ドキュメントを配布先の利用者フォルダに記憶させるシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、ドキュメントの配布先をドキュメント毎に個別的に管理することが考えられる。この仕組みでは、ドキュメントを配布先に再度配布する場合や、ドキュメントに対するアクセスの権限を管理する場合等に、ドキュメント毎にこれらの処理を行う必要があり、その手間がかかる。
【0006】
本発明の目的は、ドキュメントの配布をドキュメント毎に管理する場合と比べて、配布されたドキュメントに対する処理を容易に行うことができる仕組みを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る発明は、プロセッサを有し、前記プロセッサは、ドキュメントが配布されると、当該配布の識別情報である配布単位識別情報を発行し、前記配布単位識別情報に、配布されたドキュメントを識別するためのドキュメント識別情報と、当該ドキュメントの配布先を識別するための配布先識別情報と、を紐付けることで配布単位管理情報を配布単位毎に生成し、前記配布単位管理情報を用いてドキュメントと当該ドキュメントの配布先とをドキュメントの配布単位で管理し、配布単位でドキュメントに対して処理を行う、情報処理装置である。
【0008】
請求項2に係る発明は、前記プロセッサは、配布単位で前記ドキュメントにアクセスする権限を管理する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
【0009】
請求項3に係る発明は、前記プロセッサは、配布単位で前記ドキュメントを配布先に再度配布する、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置である。
【0010】
請求項4に係る発明は、前記プロセッサは、同一の配布先に配布された複数のドキュメントを配布単位で管理し、前記複数のドキュメントに含まれるドキュメントの内容が変更された場合、内容が変更されたドキュメントと、内容が変更されたドキュメントと同一の配布単位で管理されている他のドキュメントとを、配布先に再度配布する、ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置である。
【0011】
請求項5に係る発明は、前記プロセッサは、更に、ドキュメントの再配布の履歴に関する情報を配布単位で表示装置に表示させる、ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置である。
【0012】
請求項6に係る発明は、前記プロセッサは、更に、ドキュメントの内容の変更の履歴に関する情報を、再配布の履歴に関する情報と共に前記表示装置に表示させる、ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置である。
【0014】
請求項7に係る発明は、コンピュータに、ドキュメントが配布されると、当該配布の識別情報である配布単位識別情報を発行させ、前記配布単位識別情報に、配布されたドキュメントを識別するためのドキュメント識別情報と、当該ドキュメントの配布先を識別するための配布先識別情報と、を紐付けることで配布単位管理情報を配布単位毎に生成させ、前記配布単位管理情報を用いてドキュメントと当該ドキュメントの配布先とをドキュメントの配布単位で管理させ、配布単位でドキュメントに対して処理を行わせる、プログラムである。
【発明の効果】
【0015】
請求項1,7に係る発明によれば、ドキュメントの配布をドキュメント毎に管理する場合と比べて、配布されたドキュメントに対する処理を容易に行うことができる仕組みを提供することができる。また、配布単位識別情報を用いて、ドキュメントとドキュメントの配布先とを配布単位で管理することができる。
【0016】
請求項2に係る発明によれば、ドキュメントに対するアクセスの権限を配布単位で纏めて管理することができる。
【0017】
請求項3に係る発明によれば、ドキュメントを配布単位で纏めて配布先に再度配布することができる。
【0018】
請求項4に係る発明によれば、複数のドキュメントに含まれるドキュメントの内容が変更された場合、そのドキュメントを含む複数のドキュメントを配布単位で纏めて配布先に再度配布することができる。
【0019】
請求項5に係る発明によれば、ドキュメントの再配布の履歴を配布単位でユーザに知らせることができる。
【0020】
請求項6に係る発明によれば、ドキュメントの再配布の履歴を配布単位でユーザに知らせると共に、ドキュメントの内容の変更の履歴をユーザに知らせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本実施形態に係るドキュメントシステムの機能的な構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】本実施形態に係るドキュメントシステムのハードウェアの構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】配布ドキュメント管理テーブルの一例を示す図である。
【
図4】配布単位管理テーブルの一例を示す図である。
【
図5】再配布先選択部による処理の一例を示すフローチャートである。
【
図10】再配布先選択部による処理の別の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1を参照して、本実施形態に係るドキュメントシステムについて説明する。
図1には、本実施形態に係るドキュメントシステムの機能的な構成の一例が示されている。
【0024】
本実施形態における「ドキュメント」は、1つの単位(例えば1つのファイル)として流通可能なコンテントデータであり、データの種類は特に限定されない。例えば、ドキュメントの概念には、テキストデータ、ワードプロセッサソフトウェアによって作成された文書データ、表計算ソフトウェアによって作成されたスプレッドシートデータ、CAD(Computer Aided Design)データ、画像データ(例えば静止画像データや動画像データ)、音声データ、マルチメディアデータ、ウェブブラウザで表示されるページデータ、その他、パーソナルコンピュータ(以下、「PC」と称する)によって作成や編集や閲覧等されるデータ等が含まれる。
【0025】
本実施形態に係るドキュメントシステムにおいては、ドキュメントとドキュメントの配布先とが、ドキュメントの配布単位で管理され、配布単位でドキュメントに対して処理が行われる。
【0026】
ドキュメントを配布することは、例えば、ドキュメントをファイルサーバや電子メールやSNS(Social Networking Service)等によって配布先に送信することである。ドキュメントを配布する方法として、例えば、ファイルサーバ等のドキュメント記憶装置にドキュメントを記憶させておき、ユーザの要求に応じて、配布先にてドキュメントをダウンロードする方法や、配布元から配布先に直接的にドキュメントを送信する方法等が挙げられる。もちろん、これら以外の方法によってドキュメントが配布されてもよい。また、1又は複数のドキュメントが、複数の配布先に配布されてもよい。例えば、複数のドキュメントが纏めて(例えば一緒に)、1又は複数の配布先に配布されてもよい。
【0027】
本実施形態では、1又は複数のドキュメントが1又は複数の配布先に配布され、その1つの配布の纏まりが1つの配布単位として管理される。例えば、配布単位毎に、配布された1又は複数のドキュメントと、1又は複数の配布先とが管理される。具体例を挙げて説明すると、複数のドキュメントが纏めて1又は複数の配布先に配布された場合、その配布が1つの配布単位として管理され、配布された当該複数のドキュメントと、当該1又は複数の配布先とが、同じ1つの配布単位に属する情報として管理される。
【0028】
ドキュメントに対して実行される処理は、例えば、ドキュメントの閲覧、編集、印刷、配布、又は、再配布等である。これら以外の処理がドキュメントに対して実行されてもよい。
【0029】
本実施形態に係るドキュメントシステムは、例えば、ドキュメント管理システム10と、ドキュメント配布システム12と、ドキュメント配布管理システム14とを含む。ドキュメント管理システム10、ドキュメント配布システム12、及び、ドキュメント配布管理システム14のそれぞれは、通信経路Nを介して他のシステムと通信することができる。通信経路Nは、例えば、LAN(Local Area Network)やインターネット等のネットワークである。もちろん、各システムは、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信を利用することで他のシステムと通信してもよい。なお、ドキュメント配布管理システム14が、情報処理装置の一例に相当する。
【0030】
図1に示す例では、ドキュメント管理システム10、ドキュメント配布システム12及びドキュメント配布管理システム14は、それぞれ別々のシステムとして構成されているが、これらの中の全部又は一部のシステムが1つのシステムによって構成されてもよい。
【0031】
ドキュメント管理システム10は、ドキュメントを管理するシステムであり、例えば、版管理部16、管理情報生成部18、ドキュメント管理情報記憶部20、及び、ドキュメント検索部22を含む。
【0032】
版管理部16は、ドキュメントの版を管理するように構成されている。例えば、ドキュメントの内容が変更された場合(例えばドキュメントが改版された場合)、版管理部16は、変更後のドキュメントを新たな版のドキュメントとして管理する。
【0033】
管理情報生成部18は、ドキュメントを管理するためのドキュメント管理情報を生成するように構成されている。ドキュメント管理情報は、例えば、ドキュメント毎に、ドキュメントを識別するための情報であるドキュメント識別情報(例えばドキュメントID)と、ドキュメントの名称を示す情報と、ドキュメントの作成者を示す情報と、ドキュメントの作成日時を示す情報と、ドキュメントが記憶されている記憶領域を示す情報(例えば、記憶領域のアドレス)と、ドキュメントの特徴を表すキーワードと、ドキュメントの種類(例えば、契約書、要求仕様書、機能仕様書、見積書、注文書等)を示す情報とを紐付けて管理する情報である。例えば、管理情報生成部18は、ドキュメント毎にドキュメント識別情報を発行し、ドキュメントに紐付ける。また、管理情報生成部18は、ドキュメントの内容が変更されて新たなドキュメントが生成された場合、当該新たなドキュメントを識別するためのドキュメント識別情報を発行し、当該新たなドキュメントに紐付ける。名称を示す情報、作成者を示す情報、作成日時を示す情報、キーワード、及び、種類を示す情報は、例えば、ドキュメントに予め紐付けられている。管理情報生成部18は、これらの情報をドキュメントから取得し、ドキュメント識別情報を紐付けてドキュメント管理情報に登録する。例えば、ドキュメントがドキュメント管理システム10に登録される場合に、管理情報生成部18は、そのドキュメントについてのドキュメント管理情報を生成する。PC等の端末装置によってドキュメントが生成されて、そのドキュメントがドキュメント管理システム10に登録されてもよいし、サーバ等の装置に記憶されているドキュメントが、ドキュメント管理システム10に登録されてもよい。ドキュメント自体は、ドキュメント管理システム10に記憶されてもよいし、他の装置(例えば端末装置やサーバ等)に記憶されてもよい。
【0034】
なお、管理情報生成部18は、ドキュメントに対して処理を施すことで、処理済みドキュメントを生成してもよい。例えば、管理情報生成部18は、ドキュメントに対して暗号化処理を施すことで、暗号化済みドキュメントを生成してもよい。暗号化処理に用いられた暗号化キーを示す情報が、ドキュメント管理情報に含まれてもよい。処理済みドキュメントは、ドキュメント管理システム10に記憶されてもよいし、他の装置(例えば端末装置やサーバ等)に記憶されてもよい。
【0035】
ドキュメント管理情報記憶部20は、ドキュメント管理情報を記憶するように構成されている。管理情報生成部18は、生成したドキュメント管理情報をドキュメント管理情報記憶部20に記憶させる。なお、ドキュメントがドキュメント管理情報記憶部20に記憶されてもよい。
【0036】
ドキュメント検索部22は、ドキュメント管理システム10に登録されているドキュメントを検索するように構成されている。例えば、ドキュメント識別情報やドキュメントの名称等が検索キーとして用いられ、ドキュメント検索部22は、その検索キーを用いてドキュメントを検索する。検索キーは、例えば、端末装置等を用いてユーザによって与えられる。
【0037】
ドキュメント配布システム12は、ドキュメントを配布先に配布するシステムであり、例えば、配布ドキュメント生成部24、配布部26、配布通知部28、ドキュメント表示制御部30、及び、配布ドキュメント管理情報記憶部32を含む。
【0038】
配布ドキュメント生成部24は、配布されるドキュメントを生成するように構成されている。配布されるドキュメントは、そのドキュメントそのものであってもよいし、処理(例えば暗号化処理)が施されることで生成された処理済みドキュメントであってもよい。例えば、配布ドキュメント生成部24は、ドキュメントに対して暗号化処理を施すことで、暗号化済みドキュメントを生成する。なお、ドキュメント管理システム10によって処理済みドキュメントが生成され、その処理済みドキュメントが配布されてもよい。以下では、配布されるドキュメントを「配布ドキュメント」と称することとする。
【0039】
配布の対象となるドキュメントがドキュメント管理システム10に記憶されている場合、配布ドキュメント生成部24は、ドキュメント管理システム10から当該ドキュメントを取得して配布ドキュメントを生成する。配布の対象となるドキュメントが、ドキュメント管理システム10以外の他の装置(例えば端末装置やサーバ等)に記憶されている場合、配布ドキュメント生成部24は、当該他の装置から当該ドキュメントを取得して配布ドキュメントを生成する。
【0040】
例えば、配布者が端末装置やドキュメントシステムのユーザインターフェース(以下、「UI」と称する)を用いることで、配布の対象となるドキュメントのドキュメント識別情報や名称を指定する。配布ドキュメント生成部24は、ユーザによって指定されたドキュメント識別情報や名称を有するドキュメントを取得し、そのドキュメントに基づいて配布ドキュメントを生成する。
【0041】
また、配布ドキュメント生成部24は、配布ドキュメントを管理するための配布ドキュメント管理情報を生成する。配布ドキュメント管理情報は、例えば、配布ドキュメント毎に、配布ドキュメントを識別するための情報である配布ドキュメント識別情報(例えば配布ドキュメントID)と、書誌情報と、配布ドキュメントの属性を示す情報である属性情報と、配布ドキュメントの生成に用いられた元のドキュメントが記憶されている記憶領域を示す情報(例えば記憶領域のアドレス)と、を紐付けて管理する情報である。例えば、配布ドキュメント生成部24は、配布ドキュメント毎に配布ドキュメント識別情報を発行し、配布ドキュメントに紐付ける。書誌情報は、例えば、ドキュメントの名称を示す情報、ドキュメントの作成者を示す情報、及び、ドキュメントの作成日時を示す情報等を含み、ドキュメントに予め紐付けられている。属性情報は、例えば、ドキュメント管理システム10にてドキュメントを識別するために用いられるドキュメント識別情報、ドキュメントの特徴を表すキーワード、及び、ドキュメントの種類を示す情報等を含み、ドキュメントに予め紐付けられている。配布ドキュメント生成部24は、ドキュメントに紐付けられている情報をドキュメントから取得し、配布ドキュメント識別情報を紐付けて配布ドキュメント管理情報に登録する。また、配布ドキュメントが暗号化されたドキュメントである場合、暗号化キーを示す情報が、配布ドキュメント管理情報に含まれる。
【0042】
また、配布ドキュメント生成部24は、配布ドキュメントの配布毎に、配布ドキュメントIDを発行し、配布毎に配布ドキュメントIDを管理する。例えば、同じドキュメントIDを有するドキュメントであっても、配布毎に異なる配布ドキュメントIDが発行されて管理される。具体例を挙げて説明すると、ドキュメントID「D1」を有するドキュメントに基づき配布ドキュメントが生成されて、その配布ドキュメントが配布先に配布されると、例えば配布ドキュメントID「ドキュメントX1」が発行されて管理される。別の機会に、同じドキュメントID「D1」を有するドキュメント(つまり、先に配布されたドキュメントと同じドキュメント)に基づき配布ドキュメントが生成されて、その配布ドキュメントが配布先に配布されると、先に発行された配布ドキュメントID「ドキュメントX1」とは異なる配布ドキュメントID「ドキュメントX2」が発行されて管理される。このように、配布ドキュメントには、ドキュメント管理システム10にて発行されるドキュメントIDとは異なる配布ドキュメントIDが付されて、配布ドキュメントが管理される。また、同じドキュメントであっても、配布毎に異なる配布ドキュメントIDが発行されて管理される。したがって、配布ドキュメントIDのみからでは、各ドキュメントを同定することができない(つまり、各配布ドキュメントが同じドキュメントであるか否かを判断することができない)。つまり、複数のドキュメントが同じであっても、配布ドキュメントIDのみからでは、それらが同じドキュメントであると認識することができない。更に換言すると、ドキュメント管理システム10ではドキュメントIDによってドキュメントを管理し、ドキュメント配布システム12では配布ドキュメントIDによって配布ドキュメントを管理すると、ドキュメント管理システム10にて管理されているドキュメントと、ドキュメント配布システム12にて管理されている配布ドキュメントとを同定することができない。ドキュメントの名称によってドキュメントを同定する方法が考えられるが、その名称が正確であるとは限らないため、名称によってドキュメントを正確に同定できるとは限らない。本実施形態では、ドキュメントIDと配布ドキュメントIDとが紐付けられて管理され、複数の配布ドキュメントが同じか否かを判断できるようになっている。
【0043】
配布ドキュメントは、ドキュメント配布システム12に記憶されてもよいし、他の装置(例えば端末装置やサーバ等)に記憶されてもよい。
【0044】
配布部26は、配布ドキュメント生成部24によって生成された配布ドキュメントを、配布先に配布するように構成されている。配布先は、配布者によって指定されてもよいし、予め定められてもよい。例えば、配布部26は、ファイルサーバ等のドキュメント記憶装置に配布ドキュメントを送信してドキュメント記憶装置に記憶させておき、ユーザの要求に応じて、配布ドキュメントを配布先にダウンロードしてもよいし、配布先に直接的にドキュメントを送信してもよい。配布先は、例えば、PC等の端末装置やサーバやその他の装置等である。
【0045】
配布通知部28は、配布ドキュメントが配布先に配布されたことを、配布先の対象者に通知するように構成されている。例えば、配布通知部28は、電子メールやその他の通知機能(例えばスマートフォン等の端末装置の通知機能)等によって、配布ドキュメントが配布先の対象者に配布されたことを、配布先の対象者に通知する。なお、配布通知部28は、ドキュメント配布システム12に設けられていなくてもよい。この場合、配布ドキュメントが配布先に配布されたことは、配布先の対象者に通知されない。
【0046】
ドキュメント表示制御部30は、配布ドキュメントを表示装置に表示させるように構成されている。表示装置は、ドキュメント配布システム12に設けられていてもよいし、ドキュメント配布システム12以外のシステムや装置に設けられていてもよい。
【0047】
配布ドキュメント管理情報記憶部32は、配布ドキュメント管理情報を記憶するように構成されている。配布ドキュメント生成部24は、生成した配布ドキュメント管理情報を配布ドキュメント管理情報記憶部32に記憶させる。なお、配布ドキュメントが、配布ドキュメント管理情報記憶部32に記憶されてもよい。
【0048】
ドキュメント配布管理システム14は、配布ドキュメントを配布単位で管理するシステムであり、例えば、配布単位管理部34、配布単位管理情報記憶部36、権限管理部38、再配布先選択部40、他配布先閲覧制御部42、配布単位検索部44、履歴表示制御部46、及び、配布状況表示制御部48を含む。
【0049】
配布単位管理部34は、配布単位で配布ドキュメントと配布先とを管理するための配布単位管理情報を生成し、配布単位で配布ドキュメントと配布先とを管理するように構成されている。配布単位管理情報は、例えば、配布単位毎に、配布単位を識別するための情報である配布単位識別情報(例えば配布ID)と、配布単位の名称を示す情報と、その配布単位で配布された配布ドキュメントの配布ドキュメント識別情報と、その配布単位での配布先を示す情報と、配布ドキュメントが配布された日時を示す情報と、配布ドキュメントを配布した配布者を識別するための情報と、を紐付けて管理する情報である。例えば、配布単位管理部34は、配布単位毎に配布単位識別情報を発行し、配布単位に属する各配布ドキュメントの配布ドキュメント識別情報に、その配布単位の配布単位識別情報を紐付ける。同じ配布ドキュメントが配布される場合であっても、配布毎に異なる配布IDが発行されて管理される。つまり、ある配布ドキュメントが配布されると、配布IDが発行されて、その配布ドキュメントがその配布IDに紐付けられる。別の機会に、同じ配布ドキュメントが配布されると、先に発行された配布IDとは異なる配布IDが発行されて、その配布ドキュメントに紐付けられる。配布単位の名称は、例えば、配布者によって作成される。配布先を示す情報、及び、配布された日時を示す情報は、ドキュメント配布システム12からドキュメント配布管理システム14に送信され、配布単位管理部34は、それらの情報を配布単位毎に配布単位識別情報に紐付ける。
【0050】
配布単位管理情報記憶部36は、配布単位管理情報を記憶するように構成されている。配布単位管理部34は、生成した配布単位管理情報を配布単位管理情報記憶部36に記憶させる。
【0051】
権限管理部38は、配布単位で、配布ドキュメントに対する権限を管理するように構成されている。配布ドキュメントに対する権限は、配布ドキュメントにアクセスする権限であり、その権限の概念には、例えば、配布ドキュメントを閲覧する権限、配布ドキュメントを編集する権限、配布ドキュメントを印刷する権限、配布ドキュメントを再配布する権限、及び、配布単位に属する配布ドキュメントを削除する権限等が含まれる。
【0052】
権限管理部38は、ユーザ毎やグループ毎に、配布ドキュメントに対する権限を管理してもよいし、配布ドキュメント毎に権限を管理してもよい。権限が与えられたユーザやグループは、その与えられた権限の範囲内で、配布ドキュメントを利用することが許可される。例えば、配布ドキュメントの配布先のユーザやグループは、与えられた権限の範囲内で、配布ドキュメントを利用することが許可される。また、配布ドキュメントに権限が設定されている場合、当該配布ドキュメントを利用するユーザやグループは、その設定された権限の範囲内で当該配布ドキュメントを利用することが許可される。例えば、配布者が権限を指定し、権限管理部38は、配布者の指定に従って権限を設定する。
【0053】
配布ドキュメントを編集する権限は、例えば、配布ドキュメントに付箋等のアノテーションを付加したり、配布ドキュメントの内容を変更したりする権限である。編集する権限が与えられたユーザやグループは、配布ドキュメントを編集することが許可される。また、配布ドキュメントに編集する権限が設定されている場合、当該配布ドキュメントを利用するユーザやグループは、当該配布ドキュメントを編集することが許可される。例えば、配布ドキュメントの配布先のユーザやグループは、端末装置等を用いることで、配布ドキュメントを編集することが許可される。
【0054】
閲覧する権限が与えられたユーザやグループは、配布ドキュメントを閲覧することが許可される。また、配布ドキュメントに閲覧する権限が設定されている場合、当該配布ドキュメントを利用するユーザやグループは、当該配布ドキュメントを閲覧することが許可される。例えば、配布ドキュメントの配布先のユーザやグループは、配布ドキュメントを表示装置に表示して閲覧することが許可される。
【0055】
印刷する権限が与えられたユーザやグループは、配布ドキュメントを印刷することが許可される。また、配布ドキュメントに印刷する権限が設定されている場合、当該配布ドキュメントを利用するユーザやグループは、当該配布ドキュメントを印刷することが許可される。例えば、配布ドキュメントの配布先のユーザやグループは、端末装置や印刷装置等を用いて、配布ドキュメントの印刷指示を与えて、印刷装置によって当該配布ドキュメントを印刷することが許可される。
【0056】
再配布する権限が与えられたユーザやグループは、配布ドキュメントを配布先に再配布することが許可される。また、配布ドキュメントに再配布する権限が設定されている場合、当該配布ドキュメントを利用するユーザやグループは、当該配布ドキュメントを配布先に再配布することが許可される。
【0057】
削除する権限が与えられたユーザやグループは、配布単位から配布ドキュメントを削除することが許可される。配布単位から削除された配布ドキュメントは、当該配布単位に属さなくなる。そのため、当該配布単位に属する配布ドキュメントが再配布される場合であっても、削除された配布ドキュメントは再配布されない。
【0058】
また、権限に有効期限が設定されてもよい。この場合、その有効期限内に限って、配布ドキュメントの編集、閲覧、印刷、再配布、又は、削除等が許可される。
【0059】
また、権限管理部38は、配布ドキュメントに対する権限を失効させてもよい。権限管理部38は、ユーザやグループに与えられた権限を失効させてもよいし、配布ドキュメントに設定された権限を失効させてもよい。権限管理部38は、すべての権限を失効させてもよいし、一部の権限を失効させてもよい。また、権限管理部38は、権限の失効を解除する権利をユーザやグループに与えたり、配布ドキュメントに設定したりしてもよい。ユーザやグループに与えられた権限が失効した場合、当該ユーザや当該グループは、当該権限によって利用することが許可された操作(例えば、編集や閲覧や印刷や再配布等)を行うことが許可されない。また、配布ドキュメントに設定された権限が失効した場合、当該権限によって利用することが許可された操作が、当該配布ドキュメントに対して行われることが許可されない。
【0060】
権限を失効させる場面の具体例について説明する。例えば、3つのドキュメント(例えば、仕様書、図面及びハーツリスト)を3社(例えば、A社、B社及びC社)に配布し、その後、A社に発注することになったので、B社とC社に配布した3つのドキュメントについての権限(例えば閲覧の権限)を失効させることが考えられる。B社とC社に対する権限が失効すると、B社とC社では、当該3つのドキュメントを閲覧することが許可されなくなる。
【0061】
再配布先選択部40は、配布ドキュメントを再配布する配布先を選択するように構成されている。例えば、再配布先選択部40は、配布ドキュメントの内容が変更された場合に、その内容が変更された配布ドキュメントが属する配布単位を特定し、その配布単位に属する各配布ドキュメントを再配布する配布先を選択する。また、再配布先選択部40は、配布単位で、配布ドキュメントを配布先に再配布してもよい。なお、配布先への配布ドキュメントの再配布は、ドキュメント配布システム12の配布部26によって行われてもよい。再配布先は、配布者によって変更、追加又は削除等がなされてもよい。
【0062】
他配布先閲覧制御部42は、配布ドキュメントの配布先のユーザが、当該ユーザ以外の他のユーザに当該配布ドキュメントが配布されたことを閲覧することを許可するか否かを制御するように構成されている。例えば、同一の配布ドキュメントが複数の配布先に配布された場合において、その閲覧が許可された配布先のユーザは、当該配布ドキュメントが配布された別の配布先の名称やアドレス等を閲覧することが許可される。例えば、電子メールによって配布ドキュメントが配布された場合、閲覧が許可された配布先のユーザは、別の配布先の名称や電子メールアドレス等を閲覧することが許可される。例えば、配布先の端末装置等において、電子メールの宛先欄に別の配布先の電子メールアドレス等が表示される。閲覧が許可されない配布先のユーザは、別の配布先の名称やアドレス等を閲覧することが許可されない。例えば、配布先の端末装置等において、電子メールの宛先欄に別の配布先の電子メールアドレス等が表示されない。
【0063】
配布単位検索部44は、配布ドキュメントを配布単位で検索するように構成されている。その検索のための検索キーとして、例えば、配布単位の名称、配布ドキュメントの配布先、配布日時、及び、配布者等が用いられる。
【0064】
履歴表示制御部46は、配布単位で、配布ドキュメントの差し替えや追加や再配布等の履歴に関する情報の表示を制御するように構成されている。その履歴に関する情報は、例えば、配布者や管理者やその他の作業者等によって利用される端末装置等に表示される。
【0065】
配布状況表示制御部48は、配布ドキュメントの配布の状況に関する情報の表示を制御するように構成されている。配布の状況に関する情報は、例えば、配布者や管理者やその他の作業者等によって利用される端末装置等に表示される。例えば、配布単位で、配布ドキュメントと配布先とが表示される。
【0066】
以下、
図2を参照して、本実施形態に係るドキュメントシステムのハードウェアの構成について説明する。
図2には、本実施形態に係るドキュメントシステムのハードウェアの構成の一例が示されている。
【0067】
ドキュメント管理システム10は、例えば、通信装置50、UI52、メモリ54及びプロセッサ56を含む。
【0068】
通信装置50は、通信チップ等を有する通信インターフェース(例えばネットワークインターフェース等)であり、他の装置やシステムにデータを送信する機能、及び、他の装置やシステムから送信されてきたデータを受信する機能を有する。
【0069】
UI52はユーザインターフェースであり、表示装置及び操作装置の中の少なくとも1つを含む。表示装置は、液晶ディスプレイやELディスプレイ等である。操作装置は、キーボードや入力キーや操作パネル等である。UI52は、表示装置と操作装置とを兼ね備えたタッチパネル等のUIであってもよい。
【0070】
メモリ54は、データを記憶する1又は複数の記憶領域を構成する装置である。メモリ54は、例えば、ハードディスクドライブ、各種のメモリ(例えばRAMやDRAMやROM等)、その他の記憶装置(例えば光ディスク等)、又は、それらの組み合わせである。例えば、ドキュメント管理情報記憶部20は、メモリ54によって実現される。
【0071】
プロセッサ56は、ドキュメント管理システム10の各部の動作を制御するように構成されている。プロセッサ56は、メモリを含んでもよい。例えば、版管理部16、管理情報生成部18、及び、ドキュメント検索部22は、プロセッサ56によって実現される。
【0072】
ドキュメント配布システム12は、例えば、通信装置58、UI60、メモリ62及びプロセッサ64を含む
【0073】
通信装置58は、通信チップ等を有する通信インターフェース(例えばネットワークインターフェース等)であり、他の装置やシステムにデータを送信する機能、及び、他の装置やシステムから送信されてきたデータを受信する機能を有する。
【0074】
UI60はユーザインターフェースであり、表示装置及び操作装置の中の少なくとも1つを含む。表示装置は、液晶ディスプレイやELディスプレイ等である。操作装置は、キーボードや入力キーや操作パネル等である。UI60は、表示装置と操作装置とを兼ね備えたタッチパネル等のUIであってもよい。
【0075】
メモリ62は、データを記憶する1又は複数の記憶領域を構成する装置である。メモリ54は、例えば、ハードディスクドライブ、各種のメモリ(例えばRAMやDRAMやROM等)、その他の記憶装置(例えば光ディスク等)、又は、それらの組み合わせである。例えば、配布ドキュメント管理情報記憶部32は、メモリ62によって実現される。
【0076】
プロセッサ64は、ドキュメント配布システム12の各部の動作を制御するように構成されている。プロセッサ64は、メモリを含んでもよい。例えば、配布ドキュメント生成部24、配布部26、配布通知部28、及び、ドキュメント表示制御部30は、プロセッサ64によって実現される。
【0077】
ドキュメント配布管理システム14は、例えば、通信装置66、UI68、メモリ70及びプロセッサ72を含む。
【0078】
通信装置66は、通信チップ等を有する通信インターフェース(例えばネットワークインターフェース等)であり、他の装置やシステムにデータを送信する機能、及び、他の装置やシステムから送信されてきたデータを受信する機能を有する。
【0079】
UI68はユーザインターフェースであり、表示装置及び操作装置の中の少なくとも1つを含む。表示装置は、液晶ディスプレイやELディスプレイ等である。操作装置は、キーボードや入力キーや操作パネル等である。UI68は、表示装置と操作装置とを兼ね備えたタッチパネル等のUIであってもよい。
【0080】
メモリ70は、データを記憶する1又は複数の記憶領域を構成する装置である。メモリ54は、例えば、ハードディスクドライブ、各種のメモリ(例えばRAMやDRAMやROM等)、その他の記憶装置(例えば光ディスク等)、又は、それらの組み合わせである。例えば、配布単位管理情報記憶部36は、メモリ70によって実現される。
【0081】
プロセッサ72は、ドキュメント配布管理システム14の各部の動作を制御するように構成されている。プロセッサ72は、メモリを含んでもよい。例えば、配布単位管理部34、権限管理部38、再配布先選択部40、他配布先閲覧制御部42、配布単位検索部44、履歴表示制御部46、及び、配布状況表示制御部48は、プロセッサ72によって実現される。
【0082】
以下、具体例を挙げて、本実施形態に係るドキュメントシステムについて更に詳しく説明する。
【0083】
図3を参照して、配布ドキュメント管理情報記憶部32に記憶されている配布ドキュメント管理情報の一例について説明する。
図3には、配布ドキュメント管理テーブルの一例が示されている。配布ドキュメント管理テーブルは、配布ドキュメント管理情報の一例である。
【0084】
配布ドキュメント管理テーブルにおいては、例えば、配布ドキュメント毎に、配布ドキュメントIDと、名称を示す情報と、作成者を示す情報と、作成日時を示す情報と、暗号化キーを示す情報と、ドキュメント記憶領域を示す情報と、ドキュメントIDと、キーワードと、タイプを示す情報とが紐付けられている。
【0085】
配布ドキュメントIDは、配布ドキュメント識別情報の一例である。名称は、配布ドキュメントの生成に用いられた元のドキュメントの名称である。作成者は、当該元のドキュメントの作成者である。作成日時は、当該元のドキュメントの作成日時である。暗号化キーは、配布ドキュメントの暗号化に用いられた暗号化キーである。ドキュメント記憶領域は、当該元のドキュメントが記憶されている記憶領域(例えば、ドキュメント管理システム10やサーバ等に設けられている記憶領域)である。ドキュメントIDは、当該元のドキュメントのドキュメント識別情報(つまり、ドキュメント管理システム10にてドキュメントを識別するために用いられる情報)である。キーワードは、元のドキュメントの特徴を表す情報である。タイプは、配布ドキュメントの種類である。
【0086】
配布ドキュメントIDは、ドキュメントIDとは異なるIDであり、配布ドキュメントの配布毎に発行される。例えば、ドキュメントID「D001」を有するドキュメントに基づいて配布ドキュメントが生成されて配布されており、その配布についての配布ドキュメントID「ドキュメント1」が発行されている。別の機会に、その配布ドキュメントが配布されると、配布ドキュメントID「ドキュメント1」とは異なる別の配布ドキュメントIDが発行されて管理される。このように、配布毎に異なる配布ドキュメントIDが発行されて管理される。
【0087】
例えば、配布ドキュメントが生成されると、その配布ドキュメントに関する上記の情報が、配布ドキュメント管理テーブルに登録される。
【0088】
図4を参照して、配布単位管理情報記憶部36に記憶されている配布単位管理情報の一例について説明する。
図4には、配布単位管理テーブルの一例が示されている。配布単位管理テーブルは、配布単位管理情報の一例である。
【0089】
配布単位管理テーブルにおいては、例えば、配布単位毎に、配布IDと、配布単位の名称を示す情報と、配布ドキュメントIDと、配布先を示す情報と、配布日時を示す情報と、配布者を示す情報とが紐付けられている。
【0090】
配布IDは、配布単位識別情報の一例である。配布IDに紐付けられている配布ドキュメントIDは、当該配布IDが示す配布単位に属する配布ドキュメントの配布ドキュメント識別情報である。配布IDに紐付けられている配布先は、当該配布IDが示す配布単位に属する配布ドキュメントの配布先である。配布IDに紐付けられている配布日時は、当該配布IDが示す配布単位に属する配布ドキュメントが配布先に配布された日時である。配布IDに紐付けられている配布者は、当該配布IDが示す配布単位に属する配布ドキュメントを配布した者である。
【0091】
配布IDには、1又は複数の配布ドキュメントID、及び、1又は複数の配布先を示す情報が紐付けられている。同一の配布IDに紐付けられている複数の配布ドキュメントは、ドキュメント配布システム12によって、同一の配布先に配布されている。配布IDに複数の配布先が紐付けられている場合、当該複数の配布ドキュメントは、当該複数の配布先に配布されている。例えば、同一の配布IDに紐付けられている各配布ドキュメントは、纏めて配布先に配布される。
【0092】
具体例を挙げて説明すると、配布ID「1」には、配布ドキュメントID「ドキュメント1」、「ドキュメント2」及び「ドキュメント3」と、配布先「A」、「B」及び「C」と、配布者「α」とが紐付けられている。つまり、配布先ID「1」の配布単位には、「ドキュメント1」の配布ドキュメントIDを有する配布ドキュメント、「ドキュメント2」の配布ドキュメントIDを有する配布ドキュメント、及び、「ドキュメント3」の配布ドキュメントIDを有する配布ドキュメントが属している。これらの配布ドキュメントは、配布者「α」によって、配布先「A」、「B」及び「C」に纏めて配布されている。
【0093】
配布IDは、配布ドキュメントの配布毎に発行される。例えば、配布ドキュメントID「ドキュメント1」を有する配布ドキュメント、配布ドキュメントID「2」を有する配布ドキュメント、及び、配布ドキュメントID「3」を有する配布ドキュメントが、配布ID「1」の配布とは別の機会に配布された場合、新たは配布IDが発行されて、配布ドキュメントID「ドキュメント1」、「ドキュメント2」及び「ドキュメント3」に紐付けられる。このように、配布毎に異なる配布IDが発行されて管理される。
【0094】
例えば、配布単位で、配布ドキュメントに対する権限が管理される。具体例を挙げて説明する。配布ID「1」を有する配布単位に対して権限が設定されると、その配布単位に属する各配布ドキュメントは、その設定された権限の範囲内で利用することが許可される。例えば、閲覧のみの権限が設定されると、配布先のユーザは、各配布ドキュメントを閲覧することのみが許可される。
【0095】
また、配布単位で、配布先が変更や追加や削除されて、その配布単位に属する配布ドキュメントが配布先に配布されてもよい。例えば、配布ID「1」を有する配布単位に属する配布先が変更された場合、その配布単位に属する各配布ドキュメントは、変更後の配布先に配布される。
【0096】
また、配布単位で、配布ドキュメントが変更や追加や削除されて、その配布単位に属する配布ドキュメントが配布先に配布されてもよい。例えば、配布ID「1」を有する配布単位に属する配布ドキュメントが削除されたり、その配布単位に新たな配布ドキュメントが追加されたり、その配布単位に属する配布ドキュメントが別の配布ドキュメントに差し替えられたりして、その配布単位に属する各配布ドキュメントが配布先に配布されてもよい。
【0097】
以下、
図5を参照して、再配布先選択部40による処理の一例について詳しく説明する。
図5には、その処理を示すフローチャートが示されている。
【0098】
ここでは一例として、配布先に配布された配布ドキュメントの内容が変更され、内容が変更された配布ドキュメントと、内容が変更された配布ドキュメントと同一の配布単位に属する他の配布ドキュメント(つまり、内容が変更されていない配布ドキュメント)とが、配布先に再配布される。つまり、内容が変更される前の配布ドキュメントが、内容が変更された配布ドキュメントに差し替えられて、内容が変更されていない他の配布ドキュメントと共に、配布先に再配布される。
【0099】
まず、差し替えられる配布ドキュメントが選択される(S01)。ここでは、差し替えられる配布ドキュメントとして、内容が変更された配布ドキュメントが選択される。その選択は、再配布先選択部40によって行われてもよいし、当該配布ドキュメントを配布した配布者や管理者やその他の作業者等によって行われてもよい。配布者が配布ドキュメントを選択する場合、配布者は、例えば、自身の端末装置やドキュメントシステムに含まれるUI等を用いて、内容が変更された配布ドキュメントの名称を指定することで、内容が変更された配布ドキュメントを差し替えられる配布ドキュメントとして選択する。
【0100】
次に、再配布先選択部40は、ステップS01にて選択された配布ドキュメントの生成に用いられた元のドキュメントのドキュメントIDを、ドキュメント管理システム10から取得する(S02)。つまり、再配布先選択部40は、差し替えられる配布ドキュメントの生成に用いられた元のドキュメントのドキュメントIDを取得する。ここでは、ドキュメントID「D001」を有するドキュメントの内容が変更され、再配布先選択部40は、ドキュメントID「D001」を取得する。
【0101】
次に、再配布先選択部40は、
図3に示されている配布ドキュメント管理テーブルにおいて、ステップS02にて取得したドキュメントIDに紐付けられている配布ドキュメントIDを特定し、その配布ドキュメントIDをドキュメント配布システム12から取得する(S03)。例えば、再配布先選択部40は、ドキュメントID「D001」に紐付けられている配布ドキュメントID「ドキュメント1」をドキュメント配布システム12から取得する。配布ドキュメントID「ドキュメント1」を有する配布ドキュメントが、差し替えられる配布ドキュメントである。
【0102】
次に、再配布先選択部40は、
図4に示されている配布単位管理テーブルにおいて、ステップS03にて取得した配布ドキュメントIDに紐付けられている配布IDを特定する(S04)。これにより、その配布IDを有する配布単位が特定される。例えば、再配布先選択部40は、配布ドキュメントID「ドキュメント1」に紐付けられている配布ID「1」を特定する。これにより、配布ID「1」を有する配布単位が特定される。また、配布ID「1」を有する配布単位に属する配布ドキュメントと配布先とが特定される。
【0103】
次に、再配布先選択部40は、ステップS04にて特定された配布単位毎に、配布単位に属する配布ドキュメントとその配布先とを、表示装置に表示させる(S05)。例えば、配布ドキュメントの配布ドキュメントIDと配布先を示す情報が、表示装置に表示される。配布ドキュメントIDと配布先を示す情報は、配布者や管理者やその他の作業者等が利用する端末装置の表示装置やドキュメントシステムに含まれるUIの表示装置等に表示される。例えば、配布ID「1」を有する配布単位が特定された場合、その配布単位には、「ドキュメント1」の配布ドキュメントIDを有する配布ドキュメント、「ドキュメント2」の配布ドキュメントIDを有する配布ドキュメント、及び、「ドキュメント3」の配布ドキュメントIDを有する配布ドキュメントが属しているため、これらの配布ドキュメントIDが表示される。また、その配布単位には、配布先「A」、「B」及び「C」が属しているため、これらの配布先を示す情報が表示される。このとき、再配布先選択部40は、内容が変更された配布ドキュメントと内容が変更されていない配布ドキュメントとが区別されて表示されるように、各配布ドキュメントの表示態様を変えてもよい。例えば、再配布先選択部40は、内容が変更された配布ドキュメントの配布ドキュメントIDの表示色と、内容が変更されていない配布ドキュメントの配布ドキュメントIDの表示色とを異ならせて、各配布ドキュメントIDを表示装置に表示させる。上記の例では、配布ドキュメントID「ドキュメント1」を有する配布ドキュメントが、差し替えられる配布ドキュメントであるため、再配布先選択部40は、配布ドキュメントID「ドキュメント1」の表示色と、配布ドキュメントID「ドキュメント2」及び「ドキュメント3」のそれぞれの表示色とを異ならせて、各配布ドキュメントIDを表示装置に表示させる。
【0104】
次に、再配布先選択部40は、配布単位毎に、内容が変更された配布ドキュメントと、内容が変更された配布ドキュメントと同一の配布単位に属する他の配布ドキュメントとを、配布単位に紐付けられている配布先に再配布する(S06)。例えば、再配布先選択部40は、ドキュメント配布システム12によって、配布単位で、各配布ドキュメントを配布先に再配布する。上記の例では、配布ドキュメントID「ドキュメント1」を有する配布ドキュメントが、差し替えられる配布ドキュメントであるため、その内容が変更された後の配布ドキュメントと、配布ドキュメントID「ドキュメント2」を有する配布ドキュメントと、配布ドキュメントID「ドキュメント3」を有する配布ドキュメントが、配布先「A」、「B」及び「C」に再配布される。そして、配布ID「1」とは異なる新たな配布ID、及び、各配布ドキュメントの新たは配布ドキュメントIDが発行され、その新たは配布IDに新たな配布ドキュメントIDが紐付けられる。
【0105】
なお、配布者は、差し替えられる他の配布ドキュメントを選択し、他の配布ドキュメントも差し替えて配布先に再配布してもよい。
【0106】
また、配布者は、再配布先を変えたり、新たな再配布先を追加したり、配布先を削除したりしてもよい。また、再配布先の変更、追加及び削除等に関する条件が予め定められ、その条件に従って、各配布ドキュメントが配布先に再配布されてもよい。
【0107】
以下、
図6を参照して、配布単位検索部44による処理について詳しく説明する。
図6には、配布単位検索画面の一例が示されている。配布単位検索画面74は、配布単位で配布ドキュメントを検索するときに表示される画面である。
【0108】
配布単位検索画面74は、例えば、配布者や管理者やその他の作業者等の端末装置やドキュメントシステムに含まれるUI等に表示される。例えば、配布者が、自身の端末装置やドキュメントシステムのUI等を用いて配布単位検索画面74の表示の指示を与えると、配布単位検索画面74が端末装置やUIに表示される。
【0109】
配布単位検索画面74には、検索キーの入力欄76が表示されている。入力欄76は、検索キーとして、配布ドキュメントの生成に用いられた元のドキュメントのドキュメントID、配布ID、配布単位の名称、配布先、配布ドキュメントID、配布日時、配布者が属する部署、配布者、及び、ドキュメントのタイプのそれぞれを入力する欄を含む。
【0110】
配布単位検索部44は、入力欄76に入力された検索キーを用いて、配布単位で配布ドキュメントを検索する。例えば、配布単位検索部44は、
図4に示されている配布単位管理テーブルにおいて検索キーに合致する配布ドキュメントを検索する。その検索の結果が、表示領域78に表示される。
【0111】
図6に示す例では、検索の結果として、配布単位毎に、配布単位の名称、配布先、配布日時、及び、配布者が、表示領域78に表示されている。
【0112】
配布者が、表示領域78に表示されている配布単位を指定すると、その配布単位に属する配布ドキュメントの配布ドキュメントIDが、表示領域80に表示される。ここでは、配布単位名「X1234 フロントカバー見積もり」を有する配布単位が指定されており、その配布単位に属する配布ドキュメントの配布ドキュメントID「ドキュメント1」、「ドキュメント2」及び「ドキュメント3」が、表示領域78に表示されている。また、表示領域80には、配布ドキュメントの配布時に共に配布されたメッセージや、配布先を示す情報等が表示される。
【0113】
以下、
図7を参照して、履歴表示制御部46による処理について説明する。
図7には、履歴表示画面の一例が示されている。履歴表示画面82は、配布単位で配布ドキュメントの配布の履歴を表示する画面である。
【0114】
履歴表示画面82は、例えば、配布者や管理者やその他の作業者等の端末装置やドキュメントシステムに含まれるUI等に表示される。例えば、配布者が、自身の端末装置やドキュメントシステムのUI等を用いて履歴表示画面82の表示の指示を与えると、履歴表示画面82が、端末装置やUIに表示される。
【0115】
履歴表示画面82には、配布単位で、配布ドキュメントの再配布の履歴に関する情報が表示される。例えば、履歴表示制御部46は、配布単位で、配布ドキュメントの配布ドキュメントID、配布ドキュメントが配布された日時を示す情報、差し替えられた配布ドキュメントの配布ドキュメントID、及び、再配布の日時を示す情報を、履歴表示画面82に表示する。具体的には、これらの情報が、配布の日時や再配布の日時に従って、時系列に沿って履歴表示画面82に表示される。履歴表示制御部46は、例えば、履歴表示画面82に表示される情報を、ドキュメント管理システム10、ドキュメント配布システム12及びドキュメント配布管理システム14から取得し、履歴表示画面82に表示する。
【0116】
例えば、配布ID「1」を有する配布単位に属する配布ドキュメントが差し替えられて再配布された場合、履歴表示制御部46は、その再配布の履歴に関する情報を履歴表示画面82に表示する。具体的には、履歴表示制御部46は、履歴表示画面82上にて、配布ID「1」を有する配布単位を表す画像84を、当該配布単位に属する各配布ドキュメントが配布された日時に対応する位置に表示する。当該配布単位に属する各配布ドキュメントは、9月21日に配布先に配布されているため、画像84は、その日付に対応する位置に表示されている。画像84には、例えば、配布単位の名称が表されている。また、履歴表示制御部46は、その日時に配布された配布ドキュメントの配布ドキュメントIDを、画像84に紐付けて、履歴表示画面82に表示する。ここでは、配布ID「1」を有する配布単位に、配布ドキュメントID「ドキュメント1」を有する配布ドキュメント、配布ドキュメントID「ドキュメント2」を有する配布ドキュメント、及び、配布ドキュメントID「ドキュメント3」を有する配布ドキュメントが属しており、これらの配布ドキュメントが纏めて配布されている。
【0117】
また、符号86が指し示すように、配布ドキュメントID「ドキュメント1」を有する配布ドキュメントの内容が変更されて、その配布ドキュメントが、配布ドキュメントID「ドキュメント6」を有する配布ドキュメントに差し替えられている。また、配布ドキュメントID「ドキュメント2」を有する配布ドキュメントの内容が変更されて、その配布ドキュメントが、配布ドキュメントID「ドキュメント7」を有する配布ドキュメントに差し替えられている。また、配布ドキュメントID「ドキュメント3」を有する配布ドキュメントの内容が変更されて、その配布ドキュメントが、配布ドキュメントID「ドキュメント8」を有する配布ドキュメントに差し替えられている。この差し替えは、ドキュメント管理システム10の版管理部16によって管理されている。差し替え後の各配布ドキュメントは、配布ID「1」を有する配布単位に属する配布ドキュメントであり、配布先に再配布されている。
【0118】
履歴表示制御部46は、履歴表示画面82上にて、配布ID「1」を有する配布単位を表す画像88を、当該配布単位に属する各配布ドキュメントが再配布された日時に対応する位置に表示する。画像88には、例えば、配布単位の名称が表されている。当該配布単位に属する各配布ドキュメントは、1月15日に配布先に再配布されているため、画像88は、その日付に対応する位置に表示されている。また、履歴表示制御部46は、その日時に再配布された配布ドキュメントの配布ドキュメントIDを、画像88に紐付けて、履歴表示画面82に表示する。ここでは、配布ドキュメントID「ドキュメント6」を有する配布ドキュメント、配布ドキュメントID「ドキュメント7」を有する配布ドキュメント、及び、配布ドキュメントID「ドキュメント8」を有する配布ドキュメントが、差し替えされた配布ドキュメントとして配布先に再配布されている。つまり、ドキュメント1,2,3のすべてが差し替えられて、それぞれ新たなドキュメントが配布先に再配布されている。
【0119】
また、配布ID「2」を有する配布単位を表す画像90が、当該配布単位に属する各配布ドキュメントが配布された日時に対応する位置に表示されている。当該配布単位に属する各配布ドキュメントは、1月8日に配布先に配布されているため、画像90は、その日付に対応する位置に表示されている。配布ID「2」を有する配布単位に、配布ドキュメントID「ドキュメント3」を有する配布ドキュメント、配布ドキュメントID「ドキュメント4」を有する配布ドキュメント、及び、配布ドキュメントID「ドキュメント5」を有する配布ドキュメントが属しており、これらの配布ドキュメントが纏めて配布されている。
【0120】
また、符号92が指し示すように、配布ドキュメントID「ドキュメント3」を有する配布ドキュメントの内容が変更されて、その配布ドキュメントが、配布ドキュメントID「ドキュメント6」を有する配布ドキュメントに差し替えられている。差し替え後の配布ドキュメント(つまり、「ドキュメント6」)と、差し替えられていない配布ドキュメント(つまり、「ドキュメント4」及び「ドキュメント5」)が、配布先に再配布されている。このように、配布ドキュメントが差し替えられた場合、その差し替えられた配布ドキュメントと、その差し替えられた配布ドキュメントと同一の配布単位に属する、差し替えられていない他の配布ドキュメントとが、配布先に再配布される。
【0121】
履歴表示制御部46は、履歴表示画面82上にて、配布ID「2」を有する配布単位を表す画像94を、当該配布単位に属する各配布ドキュメントが再配布された日時に対応する位置に表示する。画像94には、例えば、配布単位の名称が表されている。当該配布単位に属する各配布ドキュメントは、1月20日に配布先に再配布されているため、画像94は、その日付に対応する位置に表示されている。また、履歴表示制御部46は、その日時に再配布された配布ドキュメントの配布ドキュメントIDを、画像94に紐付けて、履歴表示画面82に表示する。ここでは、配布ドキュメントID「ドキュメント6」を有する配布ドキュメント、配布ドキュメントID「ドキュメント4」を有する配布ドキュメント、及び、配布ドキュメントID「ドキュメント5」を有する配布ドキュメントが、配布先に再配布されている。
【0122】
また、履歴表示制御部46は、配布ドキュメントの内容の変更の履歴に関する情報を、配布ドキュメントの再配布の履歴に関する情報と共に表示装置に表示させてもよい。
図8を参照して、この処理について説明する。
図8には、履歴表示画面の一例が示されている。履歴表示画面96は、配布単位で、配布ドキュメントの配布の履歴と、配布ドキュメントの内容の変更の履歴とを表示する画面である。
【0123】
履歴表示画面96には、
図7に示されている履歴表示画面82に表示されている情報(例えば、配布ドキュメントの配布の履歴に関する情報)と、配布ドキュメントの内容の変更の履歴に関する情報とが表示されている。画像84,88,90,94等は、履歴表示画面82に表示されている画像等と同じである。
【0124】
例えば、配布ドキュメントID「ドキュメント1」を有する配布ドキュメントは、11月21日に改版されている。履歴表示制御部46は、符号98が指し示すように、その日付に対応する位置に、配布ドキュメントID「ドキュメント1」を有する配布ドキュメントが改版されたことを示す情報を表示する。例えば、改版の日付、及び、改版された配布ドキュメントを識別するための情報が、表示される。
【0125】
また、配布ドキュメントID「ドキュメント2」を有する配布ドキュメントは、12月5日に改版されており、符号100が指し示すように、その日付に対応する位置に、配布ドキュメントID「ドキュメント2」を有する配布ドキュメントが改版されたことを示す情報が表示されている。
【0126】
また、配布ドキュメントID「ドキュメント3」を有する配布ドキュメントは、12月23日に改版されており、符号102が指し示すように、その日付に対応する位置に、配布ドキュメントID「ドキュメント3」を有する配布ドキュメントが改版されたことを示す情報が表示されている。
【0127】
以下、
図9を参照して、配布状況表示制御部48による処理について詳しく説明する。
図9には、配布状況表示画面の一例が示されている。配布状況表示画面104は、各配布ドキュメントの配布の状況を表示する画面である。
【0128】
配布状況表示画面104は、例えば、配布者や管理者やその他の作業者等の端末装置やドキュメントシステムに含まれるUI等に表示される。例えば、配布者が、自身の端末装置やドキュメントシステムのUI等を用いて配布状況表示画面104の表示の指示を与えると、配布状況表示画面104が、端末装置やUI等に表示される。
【0129】
配布状況表示制御部48は、各配布ドキュメントの配布の状況に関する情報を配布状況表示画面104に表示する。例えば、配布ドキュメントの配布ドキュメントID、配布先の名称、及び、配布単位の名称等を、配布状況表示画面104に表示する。
【0130】
また、配布先、配布日時、配布者、及び、ドキュメントのタイプ等が、検索キーとして用いられてもよい。例えば、配布状況表示画面104には、これらの検索キーが入力される欄が表示されており、作業者が検索キーを入力すると、配布状況表示制御部48は、その入力された検索キーに合致する情報を配布状況表示画面104に表示する。例えば、配布先が検索キーとして指定されると、その配布先に配布された配布ドキュメントが検索されて、その検索された配布ドキュメントの一覧が配布状況表示画面104に表示される。その他の検索キーについても同様である。
【0131】
具体例を挙げて説明すると、配布ドキュメントID「ドキュメント1」を有する配布ドキュメント、配布ドキュメントID「ドキュメント2」を有する配布ドキュメント、及び、配布ドキュメントID「ドキュメント3」を有する配布ドキュメントは、「X1234 フロントカバー見積もり」という名称を有する同じ配布単位に属し、配布先である「A社」、「B社」及び「C社」に纏めて配布されている。配布状況表示画面104には、これらのことを示す情報が表示されている。他の配布ドキュメントについても同様である。
【0132】
以下、
図10を参照して、再配布先選択部40による処理の別の例について説明する。
図10には、その処理を示すフローチャートが示されている。
【0133】
まず、再配布先選択部40は、改版されたドキュメント(例えば内容が変更されたドキュメント)が存在するか否かをドキュメント管理システム10に問い合わせ、改版されたドキュメントが存在する場合、その改版されたドキュメントを選択する(S10)。
【0134】
次に、再配布先選択部40は、改版されたドキュメントが属する配布単位を選択する(S11)。より詳しく説明すると、再配布先選択部40は、
図3に示されているドキュメント管理テーブルにおいて、改版されたドキュメントのドキュメントIDに紐付けられている配布ドキュメントIDを特定する。次に、再配布先選択部40は、
図4に示されている配布単位管理テーブルにおいて、その特定された配布ドキュメントIDに紐付けられている配布IDを特定する。これにより、改版されたドキュメントが属する配布単位が特定される。再配布先選択部40は、その配布単位を選択する。改版されたドキュメントが属する配布単位が存在するということは、改版される前のドキュメントが、当該配布単位で配布先に配布されたことを意味する。改版される前のドキュメントと共に他のドキュメントが、当該配布単位で配布先に配布された場合、当該配布単位には、当該他のドキュメントも属する。
【0135】
次に、再配布先選択部40は、その選択された配布単位に属する他の1つのドキュメントを選択し、その選択された他のドキュメントが改版されているか否かを、ドキュメント管理システム10に問い合わせる(S12)。
【0136】
当該他のドキュメントが改版されている場合(S13,Yes)、再配布先選択部40は、改版された当該他のドキュメントを、ステップS11にて選択された配布単位に含める(S14)。
【0137】
当該他のドキュメントが改版されていない場合(S13,No)、再配布先選択部40は、改版されていない当該他のドキュメントを、ステップS11にて選択された配布単位に含める(S15)。つまり、前回配布された内容を同じ内容を有する当該他のドキュメントが、当該配布単位に含められる。
【0138】
ステップS11にて選択された配布単位に、更に別のドキュメントが属している場合(S16,Yes)、処理はステップS12に移行し、ステップS12からステップS15までの処理が実行される。なお、選択された配布単位に他のドキュメントが属していない場合、処理は、ステップS12からステップS17に移行する。
【0139】
ステップS11にて選択された配布単位に、更に別のドキュメントが属していない場合(S16,No)、再配布先選択部40は、当該配布単位に属するドキュメントを配布先に再配布するか否かを配布者に確認するためのメッセージを出力する(S17)。例えば、当該メッセージが、配布者の端末装置やドキュメントシステムのUI等に表示される。
【0140】
配布者が再配布の指示を与えた場合、ドキュメント配布システム12は、ステップS11にて選択された配布単位に属するドキュメントを配布先に再配布する(S18)。再配布の指示が与えられない場合、ドキュメントは再配布されない。もちろん、ドキュメント配布システム12は、配布者から再配布の指示が与えられない場合であっても、ドキュメントを再配布してもよい。この場合、確認のためのメッセージは表示されてもよいし、表示されなくてもよい。
【0141】
なお、再配布の配布先が変更されてもよい。例えば、配布者が、配布者の端末装置やドキュメントシステムのUI等を用いて、配布単位に属する配布ドキュメントの配布先を変更する。配布単位に複数の配布先が属している場合、すべての配布先が変更されてもよいし、一部の配布先が変更されてもよい。また、当該複数の配布先から一部の配布先が削除されてもよいし、別の配布先が追加されてもよい。このように、配布単位で、配布先の変更、追加、又は、削除等が行われてもよい。
【0142】
上記各実施形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU: Central Processing Unit、等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU: Graphics Processing Unit、ASIC: Application Specific Integrated Circuit、FPGA: Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。また上記各実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記各実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【符号の説明】
【0143】
10 ドキュメント管理システム、12 ドキュメント配布システム、14 ドキュメント配布管理システム。