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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】加熱装置と被加熱体利用装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/20 20060101AFI20240827BHJP
【FI】
G03G15/20 540
G03G15/20 515
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020058345
(22)【出願日】2020-03-27
(65)【公開番号】P2021157094
(43)【公開日】2021-10-07
【審査請求日】2023-02-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100137752
【弁理士】
【氏名又は名称】亀井 岳行
(74)【代理人】
【識別番号】100085040
【弁理士】
【氏名又は名称】小泉 雅裕
(74)【代理人】
【識別番号】100108925
【弁理士】
【氏名又は名称】青谷 一雄
(74)【代理人】
【識別番号】100087343
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 智廣
(72)【発明者】
【氏名】森崎 想
(72)【発明者】
【氏名】井上 徹
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 和善
(72)【発明者】
【氏名】宮田 敏行
(72)【発明者】
【氏名】中尾 元春
(72)【発明者】
【氏名】小柳 聖
(72)【発明者】
【氏名】原 瞳子
【審査官】金田 理香
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-039049(JP,A)
【文献】特開2008-058757(JP,A)
【文献】特開2012-113243(JP,A)
【文献】特開平10-074008(JP,A)
【文献】特開2011-186468(JP,A)
【文献】特開平09-089480(JP,A)
【文献】特開2010-139956(JP,A)
【文献】特開2003-162170(JP,A)
【文献】特開2019-028189(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 15/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送される被加熱体に接触部で接触して加熱する加熱手段と、
前記接触部とは異なる前記加熱手段の部分に前記被加熱体の搬送方向と交差する幅方向に沿って配置され、一端部のみにカシメ部を有するヒートパイプと、
前記被加熱体を前記加熱手段の前記接触部に押し付けるよう回転する回転体と、
前記ヒートパイプの他端部側のみに配置され、少なくとも前記回転体に回転力を入力する動力入力手段と、
を備える加熱装置。
【請求項2】
前記ヒートパイプの一端部側に配置され、前記加熱手段に給電する配線と接続する給電接続部を備え、
前記カシメ部に吸湿性を有する部材を接触又は接近させた状態で設けている請求項1に記載の加熱装置。
【請求項3】
前記加熱手段が下方から上方に通過する前記被加熱体を加熱し、
前記給電接続部が前記加熱手段の上方側の端部に相当する位置に配置されている請求項2に記載の加熱装置。
【請求項4】
被加熱体を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段で搬送される前記被加熱体を加熱する加熱装置と、
を備え、
前記加熱装置が請求項1乃至3のいずれか1項に記載の加熱装置で構成されている被加熱体利用装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、加熱装置と被加熱体利用装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ヒートパイプを配置した加熱装置としては、例えば、下記特許文献1,2に記載されているものが知られている。
【0003】
特許文献1には、加熱手段と、加熱手段に摺接しながら無端状で移動自在に配設されたフィルム部材と、フィルム部材を介して加熱手段に圧接するように配設された加圧手段と、フィルム部材の移動方向の加熱手段に対する下流側にフィルム部材を介して加圧手段に圧接するように配設されたヒートパイプ等の均熱部材と、加熱手段の温度を検知する温度検知手段と、加熱手段へ供給するエネルギーを制御するエネルギー制御手段を有し、被加熱材を加熱手段と均熱部材をフィルム部材を介して加圧手段に圧接することで得られる圧接部を通過させ、フィルム部材を介して加熱手段からの熱エネルギーを被加熱材へ付与する加熱装置が記載されている。
【0004】
特許文献2には、プレート状のヒートパイプでできた基板の上に、絶縁層を介して発熱体が印刷され、さらに最表面は絶縁層でコーティングされているヒートパイプの少なくとも一方の面が凹形状となっており、また凹形状の面とは反対側の面には絶縁層を介して発熱体が印刷され、さらに最上面は絶縁層でコーティングされている加熱手段が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2004-235001号公報(請求項2、図1図4など)
【文献】特開2013-142834号公報(請求項3、図3など)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明は、動力入力手段がヒートパイプのカシメ部がある一端部側に配置されている場合に比べて、ヒートパイプのカシメ部が負荷の集中により破損することを抑制できる加熱装置と被加熱体利用装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明(1)の加熱装置は、
搬送される被加熱体に接触部で接触して加熱する加熱手段と、
前記接触部とは異なる前記加熱手段の部分に前記被加熱体の搬送方向と交差する幅方向に沿って配置され、一端部のみにカシメ部を有するヒートパイプと、
前記被加熱体を前記加熱手段の前記接触部に押し付けるよう回転する回転体と、
前記ヒートパイプの他端部側のみに配置され、少なくとも前記回転体に回転力を入力する動力入力手段と、
を備えるものである。
【0008】
この発明(2)の加熱装置は、上記発明(1)の加熱装置において、前記ヒートパイプの一端部側に配置され、前記加熱手段に給電する配線と接続する給電接続部を備え、前記カシメ部に吸湿性を有する部材を接触又は接近させた状態で設けているものである。
この発明(3)の加熱装置は、上記発明(2)の加熱装置において、前記加熱手段が下方から上方に通過する前記被加熱体を加熱し、前記給電接続部が前記加熱手段の上方側の端部に相当する位置に配置されているものである。
【0009】
また、この発明(4)の被加熱体利用装置は、
被加熱体を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段で搬送される前記被加熱体を加熱する加熱装置と、
を備え、
前記加熱装置が上記発明(1)から(3)のいずれかの加熱装置で構成されているものである。
【発明の効果】
【0010】
上記発明(1)の加熱装置によれば、動力入力手段がヒートパイプのカシメ部がある一端部側のみに配置されている場合に比べて、ヒートパイプのカシメ部が負荷の集中により破損することを抑制できる。
【0011】
上記発明(2)によれば、カシメ部に吸湿性を有する部材を設けない場合に比べて、カシメ部から漏れる蒸気を一時的に捕集して蒸気が給電接続部のある側に移動することを抑制できる。
上記発明(3)によれば、給電接続部が加熱手段の下方側の端部に相当する位置に配置されている場合に比べて、カシメ部から漏れる蒸気が拡散して給電接続部のある側に移動して結露することがあっても、その液滴が給電接続部に留まるおそれがない。
【0012】
上記発明(4)の被加熱体利用装置によれば、加熱装置においてヒートパイプのカシメ部が負荷の集中により破損することを抑制でき、被加熱体を安定して加熱しながら利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施の形態1に係る画像形成装置を示す概要図である。
図2】実施の形態1に係る加熱装置を示す断面概要図である。
図3図2の加熱装置を一部省略して示す一部断面概要図である。
図4】(A)は図2の加熱装置に適用される加熱ユニットの一部を示す断面概要図、(B)は(A)の加熱ユニットの分解図である。
図5図2の加熱装置の一部を示す概要図である。
図6】(A)は加熱ユニットの一部を示す概要図、(B)はヒートパイプを示す概要図である。
図7】加熱装置の変形例の要部を示す概要図である。
図8】加熱装置の他の変形例を示す概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、この発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
【0015】
実施の形態1.
図1および図2には、この発明の実施の形態1の構成例が示されている。図1には実施の形態1に係る画像形成装置1が示され、図2には実施の形態1に係る加熱装置5が示されている。
図1図2等の各図面中に符号X,Y,Zで示す矢印は、左右の方向(水平方向)、上下の方向(垂直方向)および前後の方向(水平方向)をそれぞれ示す。また図面中においてX,Yの方向の矢印が交わる部分の丸印は、Zの方向が図面の鉛直下方に向いていることを示している。
【0016】
<画像形成装置>
図1に示される画像形成装置1は、被加熱体の一例である用紙9に粉体の一例である現像剤からなる像を形成した後に加熱することにより画像を形成する装置である。この画像形成装置1は、被加熱体を利用する被加熱体利用装置の一例に相当するものでもある。
【0017】
実施の形態1に係る画像形成装置1は、図1に示されるように、所要の外観形状からなる筐体10を有しており、その筐体10の内部空間に、像形成装置2、給紙装置4、加熱装置5等を配置して構成されている。図1における一点鎖線は、筐体10内で用紙9が搬送されるときの主な搬送経路を示している。
【0018】
像形成装置2は、現像剤としてのトナーで構成されるトナー像を形成して用紙9に転写する装置である。この像形成装置2は、矢印Aで示す方向に回転する感光ドラム21を有し、その感光ドラム21の周囲に、帯電装置22、露光装置23、現像装置24、転写装置25、清掃装置26等の機器を配置して構成されている。
【0019】
このうち、感光ドラム21は、像保持手段の一例であり、像形成面および像保持面となる感光層を有するドラム形態からなる感光体である。帯電装置22は、感光ドラム21の外周面(像形成面)を所要の表面電位に帯電させる装置である。この帯電装置22は、例えば感光ドラム21の外周面の像形成面に接触させるとともに帯電電流が供給されるロール形態等からなる帯電部材を備えて構成されている。
【0020】
露光装置23は、感光ドラム21の帯電後の外周面に画像情報に基づく露光をして静電潜像を形成する装置である。この露光装置23は、外部から入力される画像情報が図示しない画像処理手段等で所要の処理が施されて生成される画像信号を受けて作動する。画像情報とは、例えば、文字、図形、写真、模様等の形成すべき画像に関係する情報である。現像装置24は、感光ドラム21の外周面に形成された静電潜像を対応する所定の色(例えばブラック)の現像剤(トナー)により現像して単色のトナー像として顕像化する装置である。
【0021】
次に、転写装置25は、感光ドラム21の外周面に形成されたトナー像を用紙9に静電的に転写させる装置である。この転写装置25は、感光ドラム21の外周面に接触するとともに転写電流が供給されるロール形態等からなる転写部材を備えて構成されている。清掃装置26は、感光ドラム21の外周面に付着する不要なトナー、紙粉等の不要物を除去して感光ドラム21の外周面を清掃する装置である。
像形成装置2においては、感光ドラム21と転写装置25が対向する部位がトナー像の転写を行う転写位置TPになる。
【0022】
給紙装置4は、像形成装置2における転写位置TPに供給すべき用紙9を収容して送り出す装置である。この給紙装置4は、用紙9を収容する単数又は複数の収容体41と、用紙9を送り出す単数又は複数の送出装置43等の機器を配置して構成されている。
収容体41は、複数枚の用紙9を所要の向きで積載して収容する図示しない積載板を有する収容部材である。送出装置43は、収容体41の積載板上に積載されている用紙9を、複数のロール等の機器により1枚ずつ繰り出す装置である。実施の形態1における給紙装置4は、例えば搬送時の幅が異なる用紙9A,9Bを個別に収容することが可能な2つの収容体41A,41Bと、収容体41A,41Bにそれぞれ収容される用紙9A,9Bを個別に送り出す2つの送出装置43A,43Bを有している。
【0023】
給紙装置4は、搬送手段の一例である給紙搬送路45により像形成装置2における転写位置TPと接続されている。この給紙搬送路45は、給紙装置4から送り出される用紙9(9A又は9B)を転写位置TPまで搬送して供給する用紙搬送路であり、用紙9を挟持して搬送する複数の搬送ロール46a,46bや、用紙9の搬送空間を確保して用紙9の搬送を案内する図示しない複数の案内部材等を配置して構成されている。
また用紙9は、筐体10内での搬送が可能であってトナー像の転写および熱定着が可能なシート状の記録媒体であればよく、その材質、形態等については特に制約されるものでない。
【0024】
加熱装置5は、像形成装置2の転写位置TPで転写された未定着像のトナー像を用紙9に定着させるために加熱および加圧の処理をする装置である。この加熱装置5は、用紙9の導入口50aや排出口50bが設けられた筐体50の内部空間に、加熱用回転体51、加圧用回転体52等の機器を配置して構成されている。
また、加熱装置5では、図1図2に示されるように、加熱用回転体51と加圧用回転体52が接触して回転するよう配置されており、その接触する部分FNにおいて通過する用紙9等を加熱および加圧するようになっている。
この加熱装置5の詳細については後述する。
【0025】
そして、この画像形成装置1では、例えば次のようにして画像の形成が行われる。
【0026】
すなわち、画像形成装置1では、図示しない制御手段が画像を形成する動作の指令を受けると、像形成装置2において帯電動作、露光動作、現像動作および転写動作が実行される一方で、給紙装置4において所要の用紙9(9A又は9B)を送り出すとともに給紙搬送路45を経由させて転写位置TPまで搬送して供給する給紙動作が実行される。
これにより、感光ドラム21上に画像情報に応じたトナー像が形成される一方で、そのトナー像が給紙装置4から転写位置TPに供給された用紙9に転写される。またこの際、トナー像が転写された用紙9は、回転する感光ドラム21と転写装置25に挟まれた状態で感光ドラム21から剥離されて加熱装置5にむけて送り出される。
【0027】
続いて、画像形成装置1では、加熱装置5において、図2に示されるように、トナー像92の転写された用紙9を上記接触する部分FNに導入して通過させる際に加熱および加圧する定着動作が実行される。これにより、未定着のトナー像92が加圧下で溶融されて用紙9に定着される。この際、加熱用回転体51と加圧用回転体52は、用紙9を搬送する搬送手段として機能する。
定着後の用紙9は、加熱装置5における加熱用回転体51と加圧用回転体52に挟まれた状態で筐体50から排出された後、排紙搬送路を経由して用紙排出口12まで搬送され、最後に排出ロール48により筐体10の一部に設けられた排紙収容部13に送り出されて収容される。
【0028】
以上により、1枚の用紙9の片面に単色の画像を形成する画像形成装置1の基本的な画像形成動作が完了する。
【0029】
<加熱装置>
次に、加熱装置5について詳述する。
【0030】
実施の形態1に係る加熱装置5は、図2図3等に示されるように、上記加熱用回転体51として、回転し得る加熱ベルト53と加熱ベルト53をその内周面から加圧用回転体52に押し付けて接触する部分(ニップ)FNを形成して加熱するよう発熱する加熱手段の一例である発熱体54とからなるベルト-ニップ形態の加熱ユニット55を適用し、上記加圧用回転体52としてロール形態の加圧ロール56を適用している。
【0031】
このうち加熱ユニット55は、用紙9の搬送方向Cと交差する幅方向D(図3等)に接触する部分FN(接触部の一例)で用紙9を加熱する部分になる。
この加熱ユニット55は、発熱体54を接触保持体61により加熱ベルト53の内周面に接触させる状態で保持し、また加熱ベルト53を接触保持体61の一部と左右の端部保持体62A,62Bにより回転可能に保持するよう構成されている。また、加熱ユニット55は、その接触保持体61と左右の端部保持体62A,62Bを支持体63により支持している。
【0032】
加熱ベルト53は、可撓性や耐熱性を有する無端状の熱伝導用ベルトである。この加熱ベルト53は、例えば、ポリイミド、ポリアミド等の合成樹脂等の材料を用いて原形が円筒形状になるよう成形したベルトが適用される。
【0033】
発熱体54は、基板541と、基板541のうち加熱ベルト53の内周面に接触する片面541aに設けられる複数本(本例では3本)の発熱部542A,542B,542Cと、発熱部542A,542B,542Cに給電するための配線部543等で構成されている。
【0034】
基板541は、用紙9の搬送方向Cと交差する幅方向Dの幅サイズWが最大サイズW1よりも長いサイズの矩形状からなる板状の部材である。この基板541は、電気絶縁性を有する材料からなるものであり、例えば、セラミックス製の基板が適用される。基板541のうち加熱ベルト53の内周面に接触する側の面(片面)541aは、発熱部542A,542B,542Cを設けた後に被覆層が形成されて被覆される。
【0035】
発熱部542A,542B,542Cは、図6(A)に示されるように、基板541の片面541aにその長手方向(用紙9の幅方向Dに沿う方向)に沿うとともに用紙9の幅方向Dにおいて互いに離間した平行な状態になるよう直線状に設けられる電熱線部である。
図6(A)は、発熱体54の基板541における片面541aの裏面(他面)541bからみた状態を示す図面であるので、実際には片面541aの側に設けられる発熱部542が見えて現れることがないが、図6(A)では発熱部542を説明する便宜上、発熱部542が他面541bから透けて見える状態で描かれている。
【0036】
また、この発熱部542A,542B,542Cは、基板541の長手方向に対して同じ長さを有しているが、用紙9の搬送時における幅サイズWの広狭の違いに適合させるよう相対的に多く発熱する領域を互いに異なる位置に存在させるよう構成されている。
すなわち、第1の発熱部542Aは、長手方向の両端側の端部を除く中央部が多く発熱する領域になるよう構成されている。この第1の発熱部542Aは、幅サイズWが中間サイズW2(<W1)の用紙9が通過するときに使用される。また、第2の発熱部542Bは第1の発熱部542Aの両端側の端部に相当する部分が多く発熱する領域になるよう構成されている。さらに、第3の発熱部542Cは、長手方向の中央部(例えば全長の1/3程度の部分)が多く発熱する領域になるよう構成されている。この第3の発熱部542Cは、幅サイズWが最小サイズW3(<W2)の用紙9が通過するときに使用される。
【0037】
ちなみに、実施の形態1における発熱部542A,542B,542Cの相対的に多く発熱する領域の構成は、用紙9の搬送時の幅方向Dにおける中央の位置が、例えば加熱装置5の上記接触する部分FNにおける用紙9の通過領域幅の基準とする中央の位置を通過するよう案内して搬送する中央基準搬送方式(センターレジ方式)を採用する場合のものである。
また、この発熱部542A,542B,542Cの相対的に多く発熱する領域については、例えば、電熱線部の幅および厚さの少なくとも一方を他の部分(発熱を抑制する部分)よりも狭く又は薄く又はその双方をして電気抵抗値が相対的に高くなるようにすることで実現している。
さらに、発熱部542A,542B,542Cの発熱による発熱体54における温度については、発熱体54の基板541の裏面541bの必要な個所に接触するよう配置される図示しない温度センサで測定され、その測定情報が図示しない加熱制御部にフィードバックされるようになっている。
【0038】
配線部543は、図6(A)等に示されるように、その集線部が発熱体54の長手方向の一端部でかつ端部保持体62A,62Bのいずれか一方の外側の位置に存在するよう設けられている。実施の形態1における配線部543は、基板541の一端部を右の端部保持体62Bの外側まで延長した端部として構成されている。
また、この配線部543は、電気絶縁性を有する基板543aと、図6(A)に破線で示すように発熱部542A,542B,542Cの各一端部と個別に接続する個別配線部543b,543c,543dと、図6(A)に網点部分や破線で示すように発熱部542A,542B,542Cの各他端部に共通して接続する共通配線部543eで構成されている。
【0039】
発熱体54は、図3等に示されるように配線部543ひいては発熱部542に給電する給電接続部64と接続されている。
【0040】
実施の形態1における給電接続部64は、接続用の着脱可能な形状からなる筐体(コネクター本体)641と、その筐体641の一側面に配線部543の各配線の接続端部と接続されて露出した状態で設けられる複数の接触端子642とで構成されている。
この給電接続部64は、例えば、図6(A)に示されるように画像形成装置1における図示しない給電部から延びて配策される給電元接続部14と接続されて通電可能な状態になる。
【0041】
また、この給電接続部64は、配線部543における各配線の接続端部と接続可能な位置に配置されるとともに、左右の端部保持体62A,62Bのいずれか一方の外側の位置に存在するよう配置される。実施の形態1では、図3図5図6等に示されるように、給電接続部64が右の端部保持体62Bの外側になる位置に存在して、例えば発熱体54の配線部543の一端部又は接触保持体61の一端部に設けられている。
特にこの給電接続部64の場合は、図5図6(A)に示されるように、加熱ユニット55が搬送方向Cで示すように下方から上方に通過するよう搬送される用紙9等を加熱するものであるため、加熱ユニット55の上方側の端部に相当する位置に配置されている。具体的には、給電接続部64は、発熱体54の配線部543又は接触保持体61の搬送方向Cの下流側(上方側に相当する)の端部に存在するよう配置されている。
【0042】
接触保持体61は、加熱ベルト53の内周面に接触させる側の片面に発熱体54を収容して保持する収容凹部61aが設けられた一方向に長い板状の部材である。
また、接触保持体61は、その片面と反対側の他面に、支持体63への取り付け時に用いられる取付け溝部66cや取付け接触部66dが設けられている。
さらに、接触保持体61は、収容凹部61aが設けられた片面の一方の長辺端部が加熱ベルト53を上記接触する部分FNに導入するよう案内する屈曲面からなる導入案内部61dとして形成され、その片面の他方の長辺端部が加熱ベルト53を接触する部分FNから抜け出す方向に案内する湾曲面からなる抜出し案内部66eとして形成されている。
【0043】
左右の端部保持体62A,62Bはいずれも、加圧ロール56と対向する部分が一部欠けた円板状の本体621の内側面に、加熱ベルト53の幅方向の両端部をその内周面から回転し得るよう案内して保持する湾曲状の案内保持部622が設けられた部材である。また、左右の端部保持体62A,62Bは、その本体621のベルト案内保持部62cの内側に支持体63の端部に取り付ける図示しない取付け凹部が設けられている。
【0044】
支持体63は、図3等に示されるように、発熱体54の長手方向の長さよりも長い部材である。この支持体63としては、図4(A)等に示されるように、例えば一方向に長い平板における長辺端部を断面が凹形状になるよう同じ方向にほぼ直角に折り曲げたような形態の部材が適用される。
この支持体63は、接触保持体61の取り付けに際しては、図4(B)等に示されるように、一方の折り曲げ端部63bが接触保持体61の取付け溝部61bに嵌め入れられる一方で、その他方の折り曲げ端部63cが接触保持体61の取付け接触部61cに接触させた状態に保たれる。これにより、支持体63は、接触保持体61の一部を長手方向にわたって挟んだ状態で支持する。
【0045】
加熱ユニット55は、例えば、次のようにして組み立てられる。
まず、発熱体54が装着された接触保持体61を支持体63の折り曲げ端部63b,63cに取り付けたものを加熱ベルト53の内部に挿入させた状態にしたうえで、左右の端部保持体62A,62Bを支持体63の長手方向の両端部よりも少し内側の位置に、加熱ベルト53を両端側から挟むような状態で取り付ける。この際、左右の端部保持体62A,62Bは、図6(A)に示されるように、発熱体54の発熱部542の端部かそれよりも外側に位置するよう取り付けられる。
これにより、加熱ユニット55が組み立てられる。また、加熱ユニット55は、支持体63の長手方向の両端部63d,63eを筐体50の内壁面に設けられた図示しない装着部に装着して固定することで加熱装置5に配置される。
【0046】
続いて、加圧用回転体52としての加圧ロール56は、例えば、金属等からなる円柱状又は円筒状のロール基体の外周面に弾性体層と離型層等を設けたものが適用される。
この加圧ロール56は、図3に示されるように、その軸方向の両端部における軸部56c,56dが筐体50に配置された図示しない加圧機構に対して回転可能に支持される。また加圧ロール56は、加圧機構から加熱ユニット55に押し付けられるような圧力を受ける。これにより加圧ロール56は、図2図3に示されるように、そのロール外周面が加熱ユニット55における加熱ベルト53を介して発熱体54の片面541aの長手方向にわたって所要の圧力で圧接された状態に保たれる。
この加圧ロール56が加熱ユニット55に圧接する部分は、上記接触する部分FNとなる。
【0047】
また、加圧ロール56は、図3に示されるように、その一方の軸部56cに駆動入力手段の一例である動力受動ギヤ57が取り付けられており、その動力受動ギヤ57が画像形成装置1の筐体10側に配置される駆動伝達装置15における図示しない動力受動ギヤと噛み合っている。これにより、加圧ロール56は、画像形成動作等の必要な時期になると、図2に示されるように、駆動伝達装置15から回転力が伝達されて入力されることにより矢印B1で示す方向に所要の速度で回転して駆動する。
加圧ロール56が回転して駆動するときは、図2に示されるように、加熱ユニット55における加熱ベルト53が矢印B2で示す方向に従動して回転する。
【0048】
そして、この加熱装置5は、画像形成動作が実行される際には、接触する部分FNを通過する用紙9の幅サイズWの違いに応じて加熱ユニット55の発熱体54の発熱する領域が調節されるよう構成されている。
【0049】
例えば、搬送時の幅サイズWが最大サイズW1である用紙9を通過させるときは、第1の発熱部542Aと第2の発熱部542Bの双方に給電して最大サイズW1に相当する領域を発熱させる。また、最小サイズW3の用紙9を通過させるときは、第3の発熱部542Cのみに給電して最小サイズW3に相当する領域を発熱させる。さらに、中間サイズW2の用紙を通過させるときは、第1の発熱部542Aのみに給電して中間サイズW2に相当する領域を発熱させるようになっている。
これにより、加熱装置5は、加熱ユニット55の発熱体54を用紙9の幅サイズWの違いに適合させて効率よく発熱させるようになっている。
【0050】
しかし、この加熱装置5においても、例えば最大サイズW1よりも小さい幅サイズW(中間サイズW2と最小サイズW3を含むサイズ)の用紙9を連続して通過させて加熱する場合、その接触する部分FNのうち用紙9が通過しない領域いわゆる非通紙領域が生じ、その非通紙領域が通過する用紙9により熱が奪われることなく発熱部542における発熱の抑制された部分から加熱され続けることで温度が上昇した状態になることがある。
この場合は、接触する部分FNのうち非通紙領域が局所的に高温になり、その結果、接触保持体61が局所的に加熱されて悪影響を受けることや、加熱むらが誘発されてしまうことがある。
【0051】
このため、加熱装置5では、非通紙領域における温度の不要な上昇を抑制する観点から、図2から図4に示されるように、加熱ユニット55における発熱体54の加熱ベルト53と接触する側の面541aとは反対側の面(裏面)541bに、2本のヒートパイプ7A,7Bを接触させた状態で配置している。ここで、発熱体54の加熱ベルト53と接触する側の面541aは、用紙9に接触して加熱するときの接触部にも該当する部分である。また、発熱体54の上記反対側の面(裏面)541bは、用紙9に接触して加熱するときの接触部とは異なる部分の一例になる。
【0052】
ヒートパイプ7A,7Bはいずれも、銅、ステンレス等の熱伝導性に優れた材料からなる円筒の両端を閉じた密閉管であって内壁を毛細管構造(いわゆるウイック)にした本体70を有し、その本体70の内部に揮発性の作動液(純水など)を封入したものである。
ヒートパイプ7A,7Bは、図5等に示されるように、発熱体54の発熱部542の長さとほぼ同じ長さを有している。また、ヒートパイプ7A,7Bは、2本平行した状態で配置して使用するため、比較的小径(例えば外径が数ミリ)のものが適用される。
【0053】
このヒートパイプ7A,7Bは、発熱体54の裏面541bにおける長手方向(用紙9の幅方向Dに沿う方向)に沿うとともに、用紙9の搬送方向Cに所要の間隔をあけて平行した状態で配置される。
実施の形態1では、図4等に示されるように、接触保持体61における収容凹部61aにヒートパイプ7A,7Bの装着溝65A,65Bを設け、その装着溝65A,65Bにヒートパイプ7A,7Bをそれぞれ収容するよう装着した後に発熱体54を収容凹部61aに収容して、発熱体54の裏面541bがヒートパイプ7A,7Bを押し付ける状態に保つことで配置している。ヒートパイプ7A,7Bは、発熱体54の裏面541bに対して、熱伝導性を有する接着剤で部分的に接着して固定してもよい。
【0054】
このヒートパイプ7A,7Bを配置した加熱装置5にあっては、接触する部分FNに非通紙領域が生じて温度が上昇することがあっても、発熱体54の非通紙領域に該当する領域の熱が、ヒートパイプ7A,7Bの熱移動の作用により、発熱体54の用紙9が通過して非通紙領域に比べて温度が相対的に低い状態になる通紙領域に移動させられる。
【0055】
これにより、この加熱装置5では、ヒートパイプ7A,7Bを配置しない場合に比べると、その非通紙領域における温度が上昇することが抑制される。
また、この加熱装置5では、2本のヒートパイプ7A,7Bを発熱体54における用紙9の搬送方向Cに間隔をあけて平行な状態で配置しているので、1本のヒートパイプ7を配置している場合に比べると、非通紙領域における用紙9の搬送方向Cの前後でも温度の上昇がむらなく効率よく抑制される。
【0056】
また、この加熱装置5において使用するヒートパイプ7A,7Bは、図6(B)に示されるように、本体70の一端部71にカシメ部73を有している。
カシメ部73は、円筒状の端部を真空中で押しつぶして接合させた形態で閉じるための加工をした後の部分であり、本体70に比べて肉厚が薄く強度も弱くなっている部分でもある。カシメ部73は、その外観形状等について特に限定されるものでない。本体70の他端部72は、溶接等の接合処理により閉じられた端部形状になっている。
【0057】
一方、ヒートパイプ7A,7Bは、加熱装置5の定着動作の際、発熱体54から熱のストレスを受けることや作動液の蒸発時に発生する蒸気圧を受ける。
また加熱装置5の定着動作では、加圧ロール56が駆動伝達装置15からの回転力を動力受動ギヤ57の噛み合いを介して伝達されて回転する一方で、加熱ユニット55の発熱体54が接触する部分FNで加熱ベルト53を介して加圧ロール56の回転力を受けることで駆動反力が生じて荷重が高くなりやすくなり、その影響でヒートパイプ7A,7Bのカシメ部73にも負荷が集中しやすくなる。この負荷の集中は、加圧ロール56を高速で回転させる仕様になるほど顕著に生じる傾向がある。
このため、カシメ部73を有するヒートパイプ7A,7Bの場合、そのような熱や蒸気圧のストレスをカシメ部73が受け続けると同時に負荷が集中することにより、カシメ部73が破損するおそれがある。
【0058】
そこで、この加熱装置5においては、図2図3図5等に示されるように、動力受動ギヤ57をヒートパイプの他端部72側に配置している。これは、換言すると、ヒートパイプ7A,7Bを、カシメ部73のある一端部71が動力入力手段の一例である動力受動ギヤ57とは発熱体54の長手方向において反対側の位置に存在するように配置しているともいえる。
【0059】
この場合、ヒートパイプ7A,7Bは、接触保持体61の収容凹部61aに、カシメ部73の位置に注意しながら収容して装着される。また、このときのヒートパイプ7A,7Bは、図3図5に示されるように、その長手方向の各端部が左右の端部保持体62A,62Bの内面側に接近して挟まれた状態で配置される。
【0060】
したがって、この加熱装置5では、加圧ロール56が動力受動ギヤ57を介して回転力が入力されて回転するときに加熱ユニット55の発熱体54に駆動反力が生じて高い荷重がかかることがあっても、ヒートパイプ7A,7Bをカシメ部73が動力の入力される動力受動ギヤ57とは反対側の位置に存在するよう配置しない場合に比べると、ヒートパイプ7A,7Bのカシメ部73が負荷の集中により破損することが抑制される。
【0061】
また、この加熱装置5では、図5等に示されるように、給電接続部64が加熱ユニット55の上方側(用紙9の下方から上方に通過するよう搬送される搬送方向Cの下流側)の端部に相当する位置に配置されているので、給電接続部64が加熱ユニット55の下方側の端部に相当する位置に配置されている場合に比べると、カシメ部73が変形又は破損してカシメ部73から蒸気が漏れ出て結露することがあっても、その液滴が給電接続部64に垂れ落ちて留まりショートを誘発させるおそれがない。
【0062】
変形例.
実施の形態1に係る加熱装置5においては、図3図7に例示されるように、ヒートパイプ7A,7Bのカシメ部73の周囲に吸湿性を有する部材75を設けてもよい。
この吸湿性を有する部材75は、ヒートパイプ7A,7Bに封入されている作動液の蒸気を吸収することが可能な耐熱性をも有する部材であればよい。また、この部材75は、カシメ部73に接触又は接近した状態で配置すればよいが、発熱体54の裏面541bに対しては非接触になる状態で配置するとよい。
【0063】
実施の形態1に係る加熱装置5は、加熱用回転体51の一例である加熱ユニット55と加圧用回転体52の一例である加圧ロール56がほぼ水平方向に横並びの状態で接触して回転する構成例であったが、これに限定されない。
すなわち、加熱装置5については、例えば、加熱ユニット55と加圧ロール56をほぼ鉛直方向(重力方向)において上下に配置した状態で接触させて回転させる構成としたり、あるいは、加熱ユニット55と加圧ロール56を斜めに傾斜する方向において上下に配置した状態で接触させて回転させる構成としてもよい。
また、加圧用回転体52については、ロール形態のものに限らず、例えばベルト-ニップ形態のものを適用しても構わない。加圧用回転体52の駆動入力手段は、動力受動ギヤ57に限らず、他の形態のものであってもよい。
なお、加熱装置5は、加圧用回転体52を備えている、いわば加熱加圧装置であるが、被加熱体を加熱ユニット55の加熱する部分に接触させて加熱させるように移動させることができれば、加圧用回転体52を備えないものであっても構わない。また、加熱ユニット55は、加熱ベルト53も被加熱体の一例又は一部として扱ってもよい。さらに、加熱ユニット55は、加熱ベルト53を有していない構成のものであってもよい。加熱装置5は、加熱ベルト53が、例えば駆動伝達装置15からの動力を動力入力手段を介して入力されることで回転するよう構成されていてもよい。
【0064】
さらに、加熱ユニット55については、その配置するヒートパイプ7の数が1本であっても又は3本以上であってもよい。また、ヒートパイプ7は、円筒状のものに限らず、例えば、扁平した板状のものであってもよい。
【0065】
給電接続部64については、図8に例示されるように、左の端部保持体62Aの外側の位置に配置されるものであってもよい。換言すれば、給電接続部64は、回転体の一例である加圧ロール56の動力受動ギヤ57を設ける側の位置と同じ側の位置に配置されていてもよい。このように構成した場合は、ヒートパイプ7A,7Bのカシメ部73が給電接続部64とは発熱体54の長手方向において反対側の位置に配置されることになるので、仮にカシメ部73から蒸気が漏れだしても、その蒸気に起因して給電接続部64でショートが発生することが抑制される。
また、給電接続部64は、配置スペース確保が難しい等の事情がある場合は、給電接続部64が加熱ユニット55の下方側の端部に相当する位置に配置しても構わない。
【0066】
また実施の形態1では、加熱装置5を画像形成装置1に適用した例を示したが、これに限定されるものでない。
すなわち、加熱装置5は、他の画像形成方式の装置や、用紙搬送手段で搬送される用紙9を加熱又は乾燥させる用紙乾燥装置(被加熱体利用装置の一例)や、画像を形成しないシート状物(被加熱体の一例)を搬送手段で搬送しながら加熱又は乾燥させる工程を有する装置(被加熱体利用装置の一例)等に適用することも可能である。
また、画像形成装置1は、複数色のトナーを組み合わせた多色画像を形成する装置であってもよく、その形式等について特に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0067】
1 …画像形成装置(被加熱体利用装置の一例)
5 …加熱装置
7 …ヒートパイプ
9 …用紙(被加熱体の一例)
51…加熱用回転体(加熱手段の一例)
52…加圧用回転体(回転体の一例)
54…発熱体(加熱手段の一例)
56…加圧ロール(回転体の一例)
57…動力受動ギヤ(動力入力手段の一例)
71…一端部
72…他端部
73…カシメ部
75…吸湿性を有する部材
541a…発熱体の加熱ベルトと接触する側の面(接触部の一例)
C …搬送方向
D …幅方向
FN…接触する部分(接触部の一例)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8