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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】固体酸化物形燃料電池のサポートセル
(51)【国際特許分類】
   H01M 8/02 20160101AFI20240827BHJP
   H01M 8/1226 20160101ALI20240827BHJP
   H01M 8/0258 20160101ALI20240827BHJP
   H01M 8/12 20160101ALI20240827BHJP
   H01M 4/86 20060101ALI20240827BHJP
   H01M 8/0606 20160101ALI20240827BHJP
【FI】
H01M8/02
H01M8/1226
H01M8/0258
H01M8/12 101
H01M8/12 102A
H01M4/86 U
H01M8/0606
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020087418
(22)【出願日】2020-05-19
(65)【公開番号】P2021182505
(43)【公開日】2021-11-25
【審査請求日】2023-03-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000003997
【氏名又は名称】日産自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】三浦 遥平
【審査官】川口 由紀子
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-096529(JP,A)
【文献】特表2012-527068(JP,A)
【文献】特開2015-191810(JP,A)
【文献】特開2017-107662(JP,A)
【文献】特表2017-504946(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 8/02
H01M 8/1226
H01M 8/0258
H01M 8/12
H01M 4/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電解質層をアノード層とカソード層とで挟持し、前記アノード層側若しくは前記カソード層側に金属支持体を備え、前記アノード層と燃料流路との間に改質触媒を設けた固体酸化物燃料電池のサポートセルであり、
前記燃料流路の上流側に位置する前記サポートセルに配置された前記金属支持体および前記アノード層の内部に設けられ、前記金属支持体の厚さ方向における中央部より前記燃料流路側を起点として前記アノード層まで前記サポートセルの厚さ方向に延設されるガイド板と、
前記金属支持体の前記燃料流路側の表面の最上流側を起点として、前記ガイド板が配設される位置に向けて延設される保湿部材と、を備え、
前記ガイド板の空隙率は10%以下であり、
前記ガイド板の厚さは3mm以下であり、
前記金属支持体および前記保湿部材は少なくとも1つの空隙を備え、
前記保湿部材の空隙径は、前記金属支持体の空隙径より小さく、
前記保湿部材の厚さは50μm以下である、固体酸化物形燃料電池のサポートセル。
【請求項2】
前記改質触媒は、Ni、Fe、Mn、Co、Mo、Pt、Ru、Rh、Ir、Pdのいずれかを含む触媒微粒子により構成されている、請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池のサポートセル。
【請求項3】
前記保湿部材は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属を含む、多孔質構造により構成されている、
請求項1または2に記載の固体酸化物形燃料電池のサポートセル。
【請求項4】
前記保湿部材は、アルミナ、セリア、ジルコニア、セリア-ジルコニア固溶体のいずれかを含む酸化物で構成される担体に、Pt、Ru、Rh、Ir、Pdのいずれかを含む触媒微粒子が担持された、改質触媒によって構成される、請求項1~のいずれか1項に記載の固体酸化物形燃料電池のサポートセル。
【請求項5】
前記ガイド板は、前記金属支持体と同等な材料で構成され、
前記ガイド板は、前記金属支持体および前記アノード層の一部分が前記サポートセルの外部から溶接されることによって形成される、請求項1~4のいずれか1項に記載の固体酸化物形燃料電池のサポートセルの製造方法
【請求項6】
前記ガイド板は、前記金属支持体および前記アノード層に少なくとも部分的に含有される焼結助剤が前記サポートセルの外部から焼結されることによって形成される、請求項1~5のいずれか1項に記載の固体酸化物形燃料電池のサポートセルの製造方法
【請求項7】
前記ガイド板は、前記金属支持体および前記アノード層にセラミックス材が前記サポートセルの外部から充填され、前記セラミックス材に含まれるセラミックス触媒が原子層堆積法によって前記金属支持体および前記アノード層に堆積することによって形成される、請求項1~6のいずれか1項に記載の固体酸化物形燃料電池のサポートセルの製造方法
【請求項8】
前記セラミックス触媒は、Ni、Fe,Mn、Co,Mo,Pt、Ru,Rh、Ir、Pdのいずれかを含む改質触媒金属を担持する、請求項7に記載の固体酸化物形燃料電池のサポートセルの製造方法
【請求項9】
前記保湿部材は、前記金属支持体と同等な材料で構成される、請求項1~8のいずれか1項に記載の固体酸化物形燃料電池のサポートセルの製造方法
【請求項10】
前記保湿部材は、製造工程において、スクリーン印刷されることによって形成される、請求項1~のいずれか1項に記載の固体酸化物形燃料電池のサポートセルの製造方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固体酸化物形燃料電池のサポートセルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、支持基板を有するサポートセルが固体酸化物形燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell。以下、単に「SOFC」という。)に適用されている。支持基板は、セラミックスまたは金属により構成され、ガス透過性を有する。金属より構成された支持基板(金属支持体)を有するメタルサポートセル(MSC:Metal-Supported Cell)は、機械的強度、急速起動性等に優れている。
【0003】
SOFCにおけるメタルサポートセルアッセンブリーは、メタルサポートセルと、メタルサポートセルの周囲を囲曉して保持するセルフレームと、を有し、サポートセルは、アノード層(燃料極)、電解質層、カソード層(空気極)、および支持基板を積層して構成される。例えば、下記特許文献1には、支持基板を多孔質金属支持体であるガス透過性金属基板と針状ニッケル材料とで構成し、金属支持体とアノード層との間に針状ニッケル材料が保持された固体酸化物形燃料電池が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2013-171754号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された固体酸化物形燃料電池の金属支持体は、ガス透過性金属基板に空隙が形成され、該空隙の各々には針状ニッケル材料が保持されている。そのため、アノード層で生成された水は、ガス透過性金属基板の内部を通過してガス透過性金属基板の燃料流路側の表面まで到達することが難しく、これにより金属支持体の燃料流路側の表面付近が水不足になる恐れがある。したがって、このような固体酸化物形燃料電池によれば、金属支持体の空隙の各々を通過する燃料が水不足に起因する炭素析出を招き、該炭素が金属支持体の空隙の各々を覆うことで該空隙が閉塞する可能性があり、発電性能が低下してしまう虞がある。
【0006】
また、アノード層で生成された水は、金属支持体の内部を流れるときに、燃料流路の上流から下流に向かう圧力勾配とアノード層から燃料流路へ向かう濃度勾配とのベクトル和にしたがって傾斜して流れる。そのため、燃料流路の上流部分は特に水が不足しやすく、水不足に起因して炭素析出が生じる可能性がある。
【0007】
そこで、本発明の目的は、水不足に起因して炭素析出が生じることを抑制することができる固体酸化物形燃料電池のサポートセルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための本発明の固体酸化物形燃料電池のサポートセルは、電解質層をアノード層とカソード層とで挟持し、アノード層側若しくはカソード層側に金属支持体を備え、アノード層と燃料流路との間に改質触媒を設けた固体酸化物形燃料電池のサポートセルであり、前記燃料流路の上流側に位置する前記サポートセルに配置された前記金属支持体および前記アノード層の内部に設けられ、前記金属支持体の厚さ方向における中央部より前記燃料流路側を起点として、前記アノード層までサポートセルの厚さ方向に延設されるガイド板と、前記金属支持体の前記燃料流路側の表面の最上流側を起点として、前記ガイド板が配設される位置に向けて延設される保湿部材と、を備える。ガイド板の空隙率は10%以下であり、ガイド板の厚さは3mm以下である。また、保湿部材および金属支持体は少なくとも1つの空隙を備え、保湿部材の空隙径は、金属支持体の空隙径より小さく、保湿部材の厚さは50μm以下である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ガイド板は、燃料流路の上流から下流に向かう圧力勾配とアノード層から燃料流路へ向かう濃度勾配とのベクトル和にしたがって金属支持体の内部を傾斜して流れる水の流れを少なくとも部分的に妨げることができる。また、保湿部材は、水を保持することができるため、保湿部材の付近を湿潤状態に保つことができる。したがって、本発明に係る固体酸化物形燃料電池のサポートセルは、燃料流路の上流側に位置する金属支持体の燃料流路側の表面の水不足を抑制することができ、水不足に起因して炭素析出が生じることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態に係る燃料電池スタックを示す分解斜視図である。
図2図1に示すセルユニットの分解斜視図である。
図3図2に示すサポートセルアッセンブリーを示す分解斜視図である。
図4図2のX方向から視たサポートセルと燃料流路を示す部分断面図である。
図5図4に示す金属支持体を拡大して示す図である。
図6A図4に示すガイド板の製造方法を示すための概略図である。
図6B図4に示すガイド板の製造方法を示すためのサポートセルの断面図である。
図7】ガイド板を形成する方法を示す図である。
図8】ガイド板を形成する方法を示す図である。
図9】サポートセルを形成する方法を示す図である。
図10】サポートセルを形成する方法を示す図である。
図11】サポートセルを形成する方法を示す図である。
図12】サポートセルを形成する方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、以下の説明は特許請求の範囲に記載される技術的範囲や用語の意義を限定するものではない。また、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
【0012】
図1図5を参照して、本発明の実施形態に係る固体酸化物形燃料電池(SOFC)について説明する。
【0013】
以下の説明の便宜のため、XYZ直交座標系を図中に示す。X軸およびY軸は水平方向、Z軸は上下方向にそれぞれ平行な軸を示す。
【0014】
図1は、本実施形態に係る燃料電池スタック1を示す分解斜視図である。燃料電池スタック1は、複数のセルユニット1Uを上下方向に積層して構成される。以下、図中にZ軸で示す燃料電池スタック1の上下方向を「積層方向」とも称する。また、セルユニット1Uを構成する各層の面方向は、XY面方向に相当する。
【0015】
(セルユニット1U)
図2は、セルユニット1Uの分解斜視図である。図2に示すように、セルユニット1Uは、サポートセルアッセンブリー1A、ガス(燃料)の流路を区画形成する流路部121(「燃料流路」に相当する)を備えるセパレータ120、および集電補助層130を積層して構成される。なお、サポートセルアッセンブリー1Aと集電補助層130との間に両者を導通接触させる接点材を配置してもよいし、集電補助層130を省く構造としてもよい。
【0016】
図3は、サポートセルアッセンブリー1Aの分解斜視図である。図3に示すように、サポートセルアッセンブリー1Aは、サポートセル10と、サポートセル10の周囲を囲曉して保持するセルフレーム70と、を有する。
【0017】
(セパレータ120)
図2に示すように、セパレータ120の流路部121は、凹凸形状が一方向(Y方向)に延在するように略直線状に形成されている。したがって、流路部121に沿って流れるガス(燃料)の流れ方向は、Y方向となる。
【0018】
図2に示すように、セパレータ120は、アノードガスが流通するアノードガス流入口125aおよびアノードガス流出口125bと、カソードガスが流通するカソードガス流入口125cおよびカソードガス流出口125dと、を有している。
【0019】
(集電補助層130)
集電補助層130は、ガスを通す空間を形成しつつ面圧を均等にして、サポートセル10とセパレータ120との電気的な接触を補助する。集電補助層130は、例えば、金網状のエキスパンドメタル等によって形成することができる。
【0020】
(セルフレーム70)
セルフレーム70は、サポートセル10を周囲から保持するものである。図3に示すように、セルフレーム70は、開口部70Hを有する。セルフレーム70の開口部70Hに、サポートセル10が配置される。
【0021】
セルフレーム70は、ガスを透過させない緻密な金属材料、例えば、ステンレスから形成される。セルフレーム70の緻密度は、ガス遮蔽性を有する限りにおいて特に限定されないが、90%以上あることが好ましく、96%以上であることがより好ましく、98%以上であることが特に好ましい。セルフレーム70の表面は、絶縁処理が施されている。
【0022】
セルフレーム70は、図3に示すように、アノードガスが流通するアノードガス流入口70aおよびアノードガス流出口70bと、カソードガスが流通するカソードガス流入口70cおよびカソードガス流出口70dと、を有している。
【0023】
(サポートセル10)
図4に示すように、サポートセル10は、金属支持体60、アノード層30、電解質層40、カソード層50を積層して構成される。
【0024】
また、サポートセル10は、図4に示すように、ガイド板62と保湿部材63とを備える。ガイド板62は、流路部121の上流側に位置する(重ねられる)サポートセル10に配置された金属支持体60の内部を起点としてアノード30層の内部までサポートセル10の厚さ方向(Z方向)に延設される。また、保湿部材63は、金属支持体60の流路部121側の表面60Sの最上流側60aを起点としてガイド板62が配設される位置に向けて金属支持体60の積層方向(X方向)に延設される。なお、ガイド板62および保湿部材63の構成の詳細については、後述する。
【0025】
(電解質電極接合体20)
図3および図4に示すように、電解質電極接合体20は、電解質層40の一方の面にカソード層50、他方の面にアノード層30を積層して構成される。そのため、電解質層40はアノード層30とカソード層50とで挟持される。
【0026】
(カソード層50)
カソード層50は、酸化剤極であって、カソードガス(例えば空気に含まれる酸素)と電子を反応させて、酸素分子を酸化物イオンに変換する。カソード層50は、酸化雰囲気に耐性を有し、カソードガスを透過させるガス透過性および電気(電子およびイオン)伝導度が高い。さらに、カソード層50は、酸素分子を酸素イオンに変換する触媒機能を有する。
【0027】
カソード層50の形成材料は、例えば、ランタン、ストロンチウム、マンガン、コバルト等からなる酸化物が挙げられる。
【0028】
(電解質層40)
電解質層40は、アノードガスとカソードガスを分離する機能を有する。電解質層40は、カソード層50からアノード層30に向かって酸化物イオンを通過させつつ、ガスと電子を通過させない。酸素イオンが発電の伝導体である場合には、電解質層40は、酸素イオンの伝導性が高い材料から形成されることが好ましい。
【0029】
電解質層40は、アノードガスやカソードガスを遮蔽し、高いイオン伝導性を発現するために、緻密に構成される。電解質層40の緻密度は、ガス遮蔽性を有する限りにおいて特に限定されないが、90%以上あることが好ましく、96%以上であることがより好ましく、98%以上であることが特に好ましい。
【0030】
電解質層40の形成材料は、特に限定されないが、例えば、希土類酸化物(例えば、Y、Sc、Gd、Sm、Yb、Nd等から選択される1種または2種以上)をドープした安定化ジルコニア、セリア系固溶体、ペロブスカイト型酸化物(例えば、SrCeO、BaCeO、CaZrO、SrZrO等)等の固体酸化物セラミックスなどが挙げられる。
【0031】
(アノード層30)
アノード層30は、燃料極であって、アノードガス(例えば水素)と酸化物イオンを反応させて、アノードガスの酸化物を生成するとともに電子を取り出す。アノード層30は、還元雰囲気に耐性を有し、アノードガスを透過させるガス透過性および電気(電子およびイオン)伝導度が高い。さらに、アノード層30は、アノードガスを酸化物イオンと反応させる触媒機能を有する。アノード層30の形成材料としては、例えば、NiやFe等の金属や、該金属と上記電解質層40の形成材料として挙げたセラミックスとのサーメットなどが挙げられる。
【0032】
アノード層30は、複数の空孔が形成された多孔体である。アノード層30内の空孔には、触媒が含浸される。アノード層30の触媒としては、例えば、NiやCu等の金属触媒を用いることができる。
【0033】
(金属支持体60)
金属支持体60は、アノード層30側若しくはカソード層50側に配置することができる。実施形態のサポートセル10は、図4に示すように、アノード層30側に金属支持体60が構成されている。
【0034】
また、金属支持体60は、ガス透過性および電子伝導性を有する多孔質の金属から形成される。金属支持体60を形成する材料としては、高酸化性および高耐熱性を備える金属材料であれば特に限定されないが、例えば、フェライト系ステンレス鋼が挙げられる。フェライト系ステンレス鋼としては、SUS410、SUS420、SUS430、SUS440等のSUS400系が挙げられる。特に、Crofer(登録商標)22合金(ThyssenKrupp・VDM社製)、ZMG(登録商標)232G10(日立金属株式会社製)、ITM(Plansee社製)、SanergyHT(Sandvik社製)などが好適に用いられる。
【0035】
また、金属支持体60には、改質反応を進行(活性)させることによって、発電による生成水を改質用の水として供給させることができる改質触媒61の触媒微粒子が担持される。改質触媒61としては、Ni、Fe、Mn、Co、Mo、Pt、Ru、Rh、Ir、Pdのいずれかを含む触媒微粒子を用いることができ、これらの触媒微粒子は金属支持体60を形成する金属の微粒子60P(図5を参照)の表面に対して微細に分布して微粒子上で反応することができる。
【0036】
なお、金属支持体60は、上記の材料から形成する場合に限られず、例えば、微小な通孔を有するエキスパンドメタルから形成することができる。
【0037】
また、金属支持体60がアノード層30側に設けられている場合を説明したが、金属支持体60はカソード層50側に設けられていてもよい。この場合、改質触媒61はアノード層30側に別途設けられた金属支持体60に担持される。
【0038】
(ガイド板62)
ガイド板62は、流路部121の上流側に位置するサポートセル10に配置された金属支持体60およびアノード層30の内部に設けられている。実施形態のガイド板62は、図4に示すように、金属支持体60の厚さ方向(Z方向)における中央部より流路部121側を起点としてアノード層30の内部までサポートセル10の厚さ方向(Z方向)に延設している。そのため、ガイド板62は、流路部121の上流から下流に向かう圧力勾配とアノード層30から流路部121へ向かう濃度勾配とのベクトル和にしたがって金属支持体60の内部を傾斜して流れる水の流れ(図4中のw1を参照)を妨げることができる。なお、ガイド板62は、サポートセル10の幅(Y方向の長さ)に対して上流側(Y方向マイナス側)の端部から全幅の1/4程度の距離を離れた位置に配置されていることが好ましい。
【0039】
ガイド板62は、金属支持体60と同等な材料で構成される。そのため、ガイド板62は、金属支持体60と同様にガス透過性および電子伝導性を有することができる。また、ガイド板62は、アノード層30で生成された水がアノード層30または金属支持体60内を流れるときに流路部121の下流側へ流れてしまうことを防ぐために、緻密である必要がある。そのため、ガイド板62の空隙率は10%以下であることが好ましい。
【0040】
また、ガイド板62自体は発電に寄与しないため、ガイド板62の厚さは薄いほうが好ましく、3mm以下であることが好ましい。
【0041】
また、ガイド板62は、金属支持体60の積層方向(X方向)に対して傾斜して設けられた場合、発電に寄与することができないガイド板62の投影面積が、ガイド板62の傾斜部分によって増大してしまうため、金属支持体60の積層方向(X方向)に対するガイド板62の角度θ1(図4を参照)は、直角(90°)に近しい角度であることが好ましい。ただし、ガイド板62は、より多くの水を流路部121の上流側へ集積させるために、その先端側62aが流路部121の下流側にむかって傾斜していてもよい。この場合、ガイド板62の角度θ1は100°以内であることが好ましい。
【0042】
ガイド板62を形成する工程は、緻密なガイド板62を形成することができる工程である限り、特に限定されないが、例えば、図6A図6Bに示すように、ガイド板62は、金属支持体60およびアノード層30の一部分がサポートセル10の外部から溶接され(例えば、レーザー溶接)、緻密化することによって形成されてもよい。ガイド板62をこのように形成する場合は、ガス(燃料)の流れ方向(Y方向)と直交する方向(X方向)に溶接ヘッドLを走査させることによって、金属支持体60(サポートセル10)の幅方向(Y方向)全体を緻密化させることができる。
【0043】
また、図7に示すように、ガイド板62は、金属支持体60およびアノード層30に少なくとも部分的に含有される焼結助剤が、サポートセル10の外部から焼結されることによって形成されてもよい。ガイド板62をこのように形成する場合は、まずガイド板62を形成する部位をあらかじめ露出させた凹部60Eを備える金属支持体60を形成し(図7のS1を参照)、電解質電極接合体20を形成した(図7のS2を参照)後に、金属支持体60の流路部121側の表面60Sからアノード層30にかけて金属支持体60の厚さ方向(Z方向)に緻密部材を重点することによって緻密部60Dを形成し(図7のS3を参照)、最後に緻密部60Dを共焼結させる(図7のS4を参照)。
【0044】
また、図8に示すように、ガイド板62は、金属支持体60およびアノード層30にセラミックス材がサポートセル10の外部から充填され、該セラミックス材に含まれるセラミックス触媒が原子層堆積法(ALD法)によって堆積することによって形成されてもよい。このとき、該セラミックス材は、金属支持体60の流路部121側の表面60Sに設けられたマスクMにしたがって充填される。ALD法は、金属支持体60の構成(緻密質または多孔質)を限定することなく、元素を堆積させることができる。そのため、ガイド板62をこのように形成する場合は、金属支持体60およびアノード層30を多孔質に構成し、ガイド板62のみを緻密質に構成することができる。また、堆積させる元素に改質触媒金属を混ぜる場合、改質性能を向上させることができる。なお、先に述べたセラミックス触媒は、Ni、Fe、Mn、Co、Mo、Pt、Ru、Rh、Ir、Pdのいずれかを含む改質触媒金属を担持することができる。そのため、ガイド板62は、改質触媒金属によって改質反応を進行(活性化)させることができる。
【0045】
(保湿部材63)
保湿部材63は、流路部121の上流に位置するサポートセル10に配置された金属支持体60の内部に配置されている。実施形態の保湿部材63は、図4に示すように、金属支持体60の流路部121側の表面60Sの最上流側60aを起点として、ガイド板62が配設される位置に向けて延設している。保湿部材63は、アノード層30で生成された水を保持することができるため、保湿部材63の付近を湿潤状態に保つことができる。実施形態のサポートセル10は、ガイド板62と保湿部材63とを備えることによって、流路部121の上流側に位置する金属支持体60の流路部121側の表面60Sの水不足を抑制することができ、水不足に起因して炭素析出が生じることを抑制することができる。
【0046】
保湿部材63は、先に述べたように水を保持する必要があるため、空隙を備えている(多孔質である)ことが好ましく、保湿部材63の空隙率は20%以上であることが好ましい。なお、保湿部材63の空隙径は、金属支持体60の空隙径よりも小さいことが好ましい。これにより、保湿部材63は、アノード層30で生成された水が金属支持体60から流路部121に排出されることを抑制することがきる。
【0047】
保湿部材63の厚さは薄いほうが好ましく、50μm以下であることが好ましい。これにより、保湿部材63は、金属支持体60のガス透過性が低下することを防ぐことができる。
【0048】
保湿部材63は、金属支持体60と同等な材料、またはアルカリ金属またはアルカリ土類金属で構成される。保湿部材63が金属支持体60と同等な材料で構成される場合、保湿部材63は、ガス透過性および電子伝導性を有することができる。また、保湿部材63がアルカリ金属またはアルカリ土類金属で構成される場合、保湿部材63は多孔質構造であることが好ましい。このように構成された保湿部材63によれば、水伝導性が高いアルカリ金属またはアルカリ土類金属によって、水が不足している部分に水を供給する機能を高めることができ、水不足に起因して炭素析出が生じることを抑制することができる。
【0049】
また、保湿部材63は、アルミナ、セリア、ジルコニア、セリア-ジルコニア固溶体のいずれかを含む酸化物で構成される担体に、Pt、Ru、Rh、Ir、Pdのいずれかを含む触媒微粒子が担持された改質触媒61で構成される。保湿部材63を改質触媒61としても機能させる場合、水素がより生成されるため、水不足に起因して炭素析出が生じることをより抑制することができる。特に、保湿部材63を白金族元素で構成した場合は炭素析出に対する耐性を高めることができるため、炭素析出が生じることをより抑制することができる。
【0050】
保湿部材63を形成する工程は特に限定されないが、例えば、保湿部材63は、金属支持体60の流路部121側の表面60Sに保湿剤63Dをスクリーン印刷することによって形成されてもよい。
【0051】
また、サポートセル10の製造工程において、保湿部材63を形成する順番は、特に限定されない。保湿部材63は、金属支持体60および電解質電極接合体20を形成し、ガイド板62を形成した後に形成してもよく、ガイド板62を形成する前に形成してもよい。
【0052】
例えば、サポートセル10は、以下に示す工程によって製造される。
【0053】
図9に示すA工程のように、ガイド板62を形成する部位をあらかじめ露出させた金属支持体60をテープT上に形成し(図9のS101を参照)、電解質電極接合体20を形成した(図9のS102を参照)後に、金属支持体60の流路部121側の表面60Sからアノード層30にかけて金属支持体60の厚さ方向(Z方向)に緻密部材を充填することによって緻密部60Dを形成し(図9のS103を参照)、緻密部60Dを共焼結させることによってガイド板62を形成し(図9のS104を参照)、金属支持体60の表面60Sに保湿剤63Dをスクリーン印刷し(図9のS105を参照)、保湿剤63Dを焼結させることによって保湿部材63を形成してもよい(図9のS106を参照)。
【0054】
また、図10に示すB工程のように、ガイド板62を形成する部位をあらかじめ露出させた凹部60Eを備える金属支持体60と、電解質電極接合体20をテープT上に形成し(図10のS201~S202を参照)、緻密部60Dを形成し(図10のS203を参照)、金属支持体60の表面60Sに保湿剤63Dをスクリーン印刷し(図10のS204を参照)、緻密部60Dおよび保湿剤63Dを共焼結させることによってガイド板62と保湿部材63を形成してもよい(図10のS205を参照)。
【0055】
また、図11に示すC工程のように、金属支持体60と電解質電極接合体20をテープT上に形成し(図11のS301~S302を参照)、金属支持体60の表面60Sに保湿剤63Dをスクリーン印刷し(図11のS303を参照)、保湿剤63Dを共焼結させることによって保湿部材63を形成し(図11のS304を参照)、金属支持体60をレーザー溶接することによってガイド板62を形成してもよい(図11のS305を参照)。
【0056】
また、図12に示すD工程のように、金属支持体60と電解質電極接合体20をテープT上に形成し(図12のS401~S402を参照)、金属支持体60の表面60Sに保湿剤63Dをスクリーン印刷し(図12のS403を参照)、金属支持体60をレーザー溶接することによってガイド板62を形成し、保湿剤63Dを共焼結させることによって保湿部材63を形成してもよい(図11のS305を参照)。
【0057】
なお、サポートセル10の製造方法は、より少ない工程で構成されていることが好ましく、先に述べたA~D工程のうち、B~D工程によってサポートセル10が製造されることが望ましい。
【0058】
以上説明したように、本実施形態に係る固体酸化物形燃料電池のサポートセル10によれば、電解質層40をアノード層30とカソード層50とで挟持し、アノード層30側若しくはカソード層50側に金属支持体60を備え、アノード層30と流路部121(燃料流路)との間に改質触媒61を設けた固体酸化物形燃料電池のサポートセルであり、流路部121の上流側に位置するサポートセル10に配置された金属支持体60およびアノード層30の内部に設けられ、金属支持体60の厚さ方向(Z方向)における中央部より流路部121側を起点として、アノード層30までサポートセル10の厚さ方向(Z方向)に延設されるガイド板62と、金属支持体60の流路部121側の表面60Sの最上流側60aを起点として、ガイド板62が配設される位置に向けて金属支持体60の積層方向(X方向)に延設される保湿部材63と、を備える。
【0059】
このように構成した固体酸化物形燃料電池のサポートセル10によれば、ガイド板62は、ガイド板62は、流路部121の上流から下流に向かう圧力勾配とアノード層30から流路部121へ向かう濃度勾配とのベクトル和にしたがって金属支持体60の内部を傾斜して流れる水の流れを少なくとも部分的に妨げることができる。また、保湿部材63は、アノード層30で生成された水を保持することができるため、保湿部材63の付近を湿潤状態に保つことができる。したがって、サポートセル10は、ガイド板62と保湿部材63とを備えることによって、流路部121の上流側に位置する金属支持体60の流路部121側の表面60Sの水不足を抑制することができ、水不足に起因して炭素析出が生じることを抑制することができる。
【0060】
また、改質触媒61は、Ni、Fe、Mn、Co、Mo、Pt、Ru、Rh、Ir、Pdのいずれかを含む触媒微粒子により構成されている。これにより、該触媒微粒子は、金属支持体60を形成する金属の微粒子60Pの表面に対して微細に分布して微粒子上で反応することができる。
【0061】
また、ガイド板62は、金属支持体60と同等な材料で構成される。そのため、ガイド板62は、ガス透過性および電子伝導性を有することができる。また、ガイド板62は、金属支持体60およびアノード層30の一部分がサポートセル10の外部から溶接されることによって形成することができる。レーザー溶接でガイド板62を形成する場合、ガス(燃料)の流れ方向(Y方向)と直交する方向に溶接ヘッドLを走査させることによって、金属支持体60(サポートセル10)の幅方向(Y方向)全体を緻密化させることができる。これにより、緻密なガイド板62を形成することができ、このように形成されたガイド板62は、アノード層30で生成された水がアノード層30または金属支持体60内を流れるときに流路部121の下流側へ流れてしまうことを防ぐことができる。
【0062】
また、ガイド板62は、金属支持体60およびアノード層30に少なくとも部分的に含有される焼結助剤がサポートセル10の外部から焼結されることによって形成することができる。これにより、緻密なガイド板62を形成することができる。
【0063】
また、ガイド板62は、金属支持体60およびアノード層30にセラミッ材がサポートセル10の外部から充填され、該セラミックス材に含まれるセラミックス触媒が原子層堆積法(ALD法)によって金属支持体60およびアノード層30に堆積することによって形成することができる。そのため、金属支持体60の構成(緻密質または多孔質)にかかわらず、緻密なガイド板62を形成することができる。
【0064】
また、先に述べたセラミックス触媒は、Ni、Fe、Mn、Co、Mo、Pt、Ru、Rh、Ir、Pdのいずれかを含む改質触媒金属を担持する。そのため、ガイド板62は、改質触媒金属によって改質反応を進行(活性化)させることができる。
【0065】
また、金属支持体60および保湿部材63は、少なくとも1つの空隙を備え、保湿部材63の空隙径は、金属支持体60の空隙径よりも小さい。これにより、保湿部材63は、アノード層30で生成された水を保持し、アノード層30で生成された水が金属支持体60から流路部121に排出されることを抑制することがきる。
【0066】
また、保湿部材63は、金属支持体60と同等な材料で構成される。そのため、保湿部材63は、ガス透過性および電子伝導性を有することができる。
【0067】
また、保湿部材63は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属を含む、多孔質構造により構成されている。そのため、保湿部材63は、水伝導性が高いアルカリ金属またはアルカリ土類金属によって、水が不足している部分に水を供給する機能を高めることができ、水不足に起因して炭素析出が生じることを抑制することができる。
【0068】
また、保湿部材63は、アルミナ、セリア、ジルコニア、セリア-ジルコニア固溶体のいずれかを含む酸化物で構成される担体に、Pt、Ru、Rh、Ir、Pdのいずれかを含む触媒微粒子が担持された、改質触媒61によって構成される。そのため、保湿部材63は、水素を生成し、水不足に起因して炭素析出が生じることをより抑制することができる。特に、保湿部材63を白金族元素で構成した場合は炭素析出に対する耐性を高めることができるため、炭素析出が生じることをより抑制することができる。
【0069】
また、保湿部材63は、スクリーン印刷されることによって形成される。保湿部材63は、金属支持体60の流路部121側の表面60Sに保湿剤63Dをスクリーン印刷することによって形成することができるため、金属支持体60および電解質電極接合体20を形成し、ガイド板62を形成した後に形成してもよく、ガイド板62を形成する前に形成してもよい。そのため、サポートセル10の製造工程において、保湿部材63を形成する順番を適宜設定することができる。
【0070】
<実施例>
以下、実施例に基づいて本発明を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。実施例の説明では、前述した実施形態において説明した部材名称を援用する。
【0071】
下記の実施例及び比較例について、下記評価項目1、2の評価試験を実施した。
(1)評価項目1.金属支持体表面の炭素析出の有無
(2)評価項目2.初期発電性能(600degC, 0.8Vの出力密度)
実施例1~5として、ガイド板と保湿部材を有し、各構成部材が表1に示す構成であるサポートセルを準備した。なお、ガイド板は、アノード層および金属支持体の内部に配置した。実施例1~4は、アノード層30側に改質触媒61を含む金属支持体60を設け、金属支持体60にガイド板62と保湿部材63を配設した。一方で、実施例5は、金属支持体60をカソード層50側にも設け、アノード層30側の改質触媒61を含む金属支持体60にガイド板62と保湿部材63を配設した。
【0072】
比較例1として、ガイド板と保湿部材を有さないサポートセルを準備した。
【0073】
比較例2、3として、ガイド板と保湿部材のどちらか一方を有するサポートセルを準備した。
【0074】
比較例4として、ガイド板および保湿部材を有し、各構成部材が表1に示す構成であるサポートセルを準備した。なお、ガイド板は、金属支持体の内部のみに配置した。
【0075】
【表1】
【0076】
本実施例による評価結果について説明する。
【0077】
実施例1~5または比較例4と、比較例1とを比較すると、ガイド板62および保湿部材63は、水不足に起因する炭素析出を抑制できることが実証された。
【0078】
また、比較例1と、比較例2または比較例3と、を比較すると、ガイド板62および保湿部材63のどちらか一方を備えることによって、水不足に起因する炭素析出を抑制できることが実証された。
【0079】
また、比較例2または比較例3と、実施例1を比較すると、サポートセル10は、ガイド板62および保湿部材63を有していることによって、水不足に起因する炭素析出を抑制できることが実証された。
【0080】
また、比較例4と実施例1を比較すると、ガイド板62が金属支持体60の内部からアノード層30の内部まで延設されていることによって、水不足に起因する炭素析出を抑制できることが実証された。
【0081】
また、実施例1と実施例2を比較すると、保湿部材63の空隙率が15%から30%に増加することによって、初期発電性能が高まることが実証された。
【0082】
また、実施例2と実施例3を比較すると、保湿部材63の厚さが60μmから40μmに減少することによって、初期発電性能が高まることが実証された。
【0083】
また、実施例3と実施例4を比較すると、金属支持体60の積層方向(X方向)に対するガイド板62の角度θ1が好ましくは105°から95°に変更することによって初期発電性能が高まることが実証された。
【0084】
また、実施例4と実施例5を比較すると、どちらの実施例においても水不足に起因する炭素析出を抑制できることが実証され、高い初期発電性能が発揮されることが実証された。特に実施例5の場合、ガイド板62の大きさ(長さ)を実施例1~4に係るガイド板62の大きさ(長さ)より短く抑えることができるため、ガイド板62の傾斜部分の投影面積を抑えることによって発電面積の増加させることを期待することができる。
【0085】
以上、実施形態を通じて固体酸化物形燃料電池のサポートセル10を説明したが、本発明は実施形態において説明した構成のみに限定されることはなく、特許請求の範囲の記載に基づいて適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0086】
1A サポートセルアッセンブリー、
10 サポートセル、
20 電解質電極接合体、
30 アノード層、
40 電解質層、
50 カソード層、
60 金属支持体、
61 改質触媒、
62 ガイド板、
63 保湿部材、
121 流路部(燃料流路)。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
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図10
図11
図12