(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 21/16 20060101AFI20240827BHJP
G03G 15/04 20060101ALI20240827BHJP
【FI】
G03G21/16 161
G03G15/04
(21)【出願番号】P 2020184746
(22)【出願日】2020-11-04
【審査請求日】2023-10-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103517
【氏名又は名称】岡本 寛之
(72)【発明者】
【氏名】平岡 隼一
(72)【発明者】
【氏名】橋本 洋平
【審査官】中澤 俊彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-068568(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/16
G03G 15/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口を有する筐体と、
前記開口が開く開位置と前記開口を閉める閉位置との間を移動可能なカバーと、
前記筐体内に位置する第1感光ドラムおよび第2感光ドラムと、
前記カバーに回動可能に接続される第1露光ヘッドであって、第1ボスを有する第1露光ヘッドと、
前記カバーに回動可能に接続される第2露光ヘッドであって、第2ボスを有する第2露光ヘッドと、
前記第1露光ヘッドおよび前記第2露光ヘッドに接続されるカムであって、前記カバーの移動に連動して前記カバーに対して移動可能なカムであり、前記カバーが移動したときに前記第1露光ヘッドおよび前記第2露光ヘッドを前記カバーに対して回動させるカムと、
前記カバーの移動とともに回動して、前記カムを移動させるレバーと、
を備え、
前記第1露光ヘッドは、第1方向に延びる第1軸について回動可能であり、
前記レバーは、前記第1方向と交差する第2方向に延びる第2軸について回動可能であり、
前記カバーは、
前記カムを支持し、
前記第1方向における前記カムの移動を止め、前記第1方向および前記第2方向と交差する第3方向における前記カムの移動をガイドするガイド面を有し、
前記カムは、
前記第1ボスが嵌る第1長穴であって、前記カムの移動方向と交差する方向に延びる第1長穴と、
前記第2ボスが嵌る第2長穴であって、前記カムの移動方向と交差する方向に延びる第2長穴と、を有する、画像形成装置。
【請求項2】
前記カムの移動方向と交差する方向において、前記第1長穴の寸法は、前記第1ボスの寸法よりも大きく、
前記カムの移動方向において、前記第1長穴の寸法は、前記第1ボスの寸法と同じであり、
前記カムの移動方向と交差する方向において、前記第2長穴の寸法は、前記第2ボスの寸法よりも大きく、
前記カムの移動方向において、前記第2長穴の寸法は、前記第2ボスの寸法と同じである、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記カバーは、前記第2方向における前記カムの移動を止めるストッパを有する、請求項
1または請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記カバーは、前記カバーが前記開位置から前記閉位置に移動したときに、前記レバーの回転を止めるカバー第1面を有する、請求
項1から請求
項3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記カバーは、前記カバーが前記閉位置から前記開位置に移動したときに、前記カムの移動を止めるカバー第2面を有する、請求項1から請求
項4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記第1露光ヘッドは、
前記第1感光ドラムを露光する第1発光部と、
前記第1発光部を支持する第1フレームであって、前記第1ボスを有する第1フレームと、を備え、
前記第2露光ヘッドは、
前記第2感光ドラムを露光する第2発光部と、
前記第2発光部を支持する第2フレームであって、前記第2ボスを有する第2フレームと、を備える、請求項1から請求
項5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記筐体内に位置する第3感光ドラムおよび第4感光ドラムと、
前記カバーに回動可能に接続される第3露光ヘッドであって、第3ボスを有する第3露光ヘッドと、
前記カバーに回動可能に接続される第4露光ヘッドであって、第4ボスを有する第4露光ヘッドと、を備え、
前記カムは、
前記第3露光ヘッドおよび前記第4露光ヘッドに接続され、前記カバーが移動したときに前記第3露光ヘッドおよび前記第4露光ヘッドを前記カバーに対して回動させ、
前記第3ボスが嵌る第3長穴であって、前記カムの移動方向と交差する方向に延びる第3長穴と、
前記第4ボスが嵌る第4長穴であって、前記カムの移動方向と交差する方向に延びる第4長穴と、を有する、請求項1から請求
項6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
開口を有する筐体と、
前記開口が開く開位置と前記開口を閉める閉位置との間を移動可能なカバーと、
前記筐体内に位置する第1感光ドラムおよび第2感光ドラムと、
前記カバーに回動可能に接続される第1露光ヘッドであって、第1ボスを有する第1露光ヘッドと、
前記カバーに回動可能に接続される第2露光ヘッドであって、第2ボスを有する第2露光ヘッドと、
前記第1露光ヘッドおよび前記第2露光ヘッドに接続されるカムであって、前記カバーの移動に連動して前記カバーに対して移動可能なカムであり、前記カバーが移動したときに前記第1露光ヘッドおよび前記第2露光ヘッドを前記カバーに対して回動させるカムと、を備え、
前記カムは、
前記カムの移動方向と交差する方向に延びる第1リブと、
前記カムの移動方向において前記第1リブと間隔を空けて向かい合う第2リブであって、前記カムの移動方向と交差する方向に延びる第2リブと、
前記カムの移動方向と交差する方向に延びる第3リブと、
前記カムの移動方向において前記第3リブと間隔を空けて向かい合う第4リブであって、前記カムの移動方向と交差する方向に延びる第4リブと、を備え、
前記第1ボスは、前記第1リブと前記第2リブとの間に嵌まり、
前記第2ボスは、前記第3リブと前記第4リブとの間に嵌まる、画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、開口を有する筐体と、カバーと、第1露光ヘッドと、第2露光ヘッドと、カムとを備える画像形成装置が知られている。カバーは、開口が開く開位置と、開口を閉める閉位置との間を移動可能である。第1露光ヘッドおよび第2露光ヘッドは、カバーに回動可能に接続される。第1露光ヘッドは、円柱形状の第1ボスを有する。第2露光ヘッドは、円柱形状の第2ボスを有する。カムは、カバーの移動に連動してカバーに対して移動可能である。カムは、第1ボスが嵌る第1穴と、第2ボスが嵌る第2穴とを有する。第1穴は、第1ボスよりも大きな楕円形状を有する。第2穴は、第2ボスと同径の円形状を有する(下記特許文献1参照。)。
【0003】
そのような画像形成装置では、カバーが閉位置から開位置に向かって移動するときに、カムがカバーに連動して移動して、まず、第2露光ヘッドがカバーに近づくように回動を開始し、その後、第1露光ヘッドがカバーに近づくように回動を開始する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の画像形成装置では、カムが移動して、第1露光ヘッドおよび第2露光ヘッドが回動したときに、カムが、第1ボスおよび第2ボスによってカムの移動方向と交差する方向に押されるおそれがある。すると、カムの移動が不安定となり、ひいては、第1露光ヘッドおよび第2露光ヘッドの回動時の姿勢が不安定となるおそれがある。
【0006】
すると、カバーが閉位置と開位置との間を移動するときに、第1露光ヘッドおよび第2露光ヘッドのそれぞれが通る可能性のある空間が大きくなり、画像形成装置の小型化を図るには限度がある。
【0007】
そこで、本開示の目的は、カバーが閉位置と開位置との間を移動するときに、カムを安定して移動させることができ、第1露光ヘッドおよび第2露光ヘッドのそれぞれが通る可能性のある空間を低減できる画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本開示の画像形成装置は、筐体と、カバーと、第1感光ドラムおよび第2感光ドラムと、第1露光ヘッドと、第2露光ヘッドと、カムとを備える。
【0009】
筐体は、開口を有する。
【0010】
カバーは、開位置と閉位置との間を移動可能である。カバーが開位置に位置した状態で、開口は、開く。カバーが閉位置に位置した状態で、カバーは、開口を閉める。
【0011】
第1感光ドラムおよび第2感光ドラムは、筐体内に位置する。
【0012】
第1露光ヘッドは、カバーに回動可能に接続される。第1露光ヘッドは、第1ボスを有する。
【0013】
第2露光ヘッドは、カバーに回動可能に接続される。第2露光ヘッドは、第2ボスを有する。
【0014】
カムは、第1露光ヘッドおよび第2露光ヘッドに接続される。カムは、カバーの移動に連動してカバーに対して移動可能である。カムは、カバーが移動したときに第1露光ヘッドおよび第2露光ヘッドをカバーに対して回動させる。
【0015】
カムは、第1長穴と、第2長穴とを有する。第1長穴には、第1ボスが嵌る。第1長穴は、カムの移動方向と交差する方向に延びる。第2長穴には、第2ボスが嵌る。第2長穴は、カムの移動方向と交差する方向に延びる。
【0016】
このような構成によれば、第1長穴および第2長穴のそれぞれが、カムの移動方向と交差する方向に延びている。
【0017】
そのため、カムがカバーの移動に連動して移動し、第1露光ヘッドおよび第2露光ヘッドがカバーに対して回動したときに、第1ボスは、第1長穴に沿って移動するとともに、第2ボスは、第2長穴に沿って移動する。
【0018】
その結果、カムがカバーの移動に連動して移動するときに、カムが、第1ボスおよび第2ボスによって、カムの移動方向と交差する方向に押されることを抑制でき、カムを安定して移動させることができる。これによって、第1露光ヘッドおよび第2露光ヘッドの回動時の姿勢を安定させることができ、第1露光ヘッドおよび第2露光ヘッドのそれぞれが通る可能性のある空間を低減できる。
【0019】
(2)カムの移動方向と交差する方向において、第1長穴の寸法は、第1ボスの寸法よりも大きくてもよい。カムの移動方向において、第1長穴の寸法は、第1ボスの寸法と同じであってもよい。カムの移動方向と交差する方向において、第2長穴の寸法は、第2ボスの寸法よりも大きくてもよい。カムの移動方向において、第2長穴の寸法は、第2ボスの寸法と同じであってもよい。
【0020】
(3)画像形成装置は、レバーをさらに備えてもよい。レバーは、カバーの移動とともに回動して、カムを移動させる。第1露光ヘッドは、第1軸について回動可能であってもよい。第1軸は、第1方向に延びる。レバーは、第2軸について回動可能である。第2軸は、第2方向に延びる。第2方向は、第1方向と交差する。
【0021】
(4)カバーは、カムを支持してもよい。カバーは、ガイド面を有してもよい。ガイド面は、第1方向におけるカムの移動を止める。ガイド面は、第3方向におけるカムの移動をガイドする。第3方向は、第1方向および第2方向と交差する。
【0022】
(5)カバーは、ストッパを有してもよい。ストッパは、第2方向におけるカムの移動を止める。
【0023】
(6)カバーは、カバー第1面を有してもよい。カバー第1面は、カバーが開位置から閉位置に移動したときに、レバーの回転を止める。
【0024】
(7)カバーは、カバー第2面を有してもよい。カバー第2面は、カバーが閉位置から開位置に移動したときに、カムの移動を止める。
【0025】
(8)第1露光ヘッドは、第1発光部と、第1フレームとを備えてもよい。第1発光部は、第1感光ドラムを露光する。第1フレームは、第1発光部を支持する。第1フレームは、第1ボスを有する。第2露光ヘッドは、第2発光部と、第2フレームとを備えてもよい。第2発光部は、第2感光ドラムを露光する。第2フレームは、第2発光部を支持する。第2フレームは、第2ボスを有する。
【0026】
(9)画像形成装置は、第3感光ドラムおよび第4感光ドラムと、第3露光ヘッドと、第4露光ヘッドとを、さらに備えてもよい。第3感光ドラムおよび第4感光ドラムは、筐体内に位置する。第3露光ヘッドは、カバーに回動可能に接続される。第3露光ヘッドは、第3ボスを有する。第4露光ヘッドは、カバーに回動可能に接続される。第4露光ヘッドは、第4ボスを有する。カムは、第3露光ヘッドおよび第4露光ヘッドに接続される。カムは、カバーが移動したときに第3露光ヘッドおよび第4露光ヘッドをカバーに対して回動させる。カムは、第3長穴と、第4長穴とを有する。第3長穴は、第3ボスが嵌る。第3長穴は、カムの移動方向と交差する方向に延びる。第4長穴は、第4ボスが嵌る。第4長穴は、カムの移動方向と交差する方向に延びる。
【0027】
(10)画像形成装置は、筐体と、カバーと、第1感光ドラムおよび第2感光ドラムと、第1露光ヘッドと、第2露光ヘッドと、カムとを備える。
【0028】
筐体は、開口を有する。
【0029】
カバーは、開位置と閉位置との間を移動可能である。カバーが開位置に位置した状態で、開口は、開く。カバーが閉位置に位置した状態で、カバーは、開口を閉める。
【0030】
第1感光ドラムおよび第2感光ドラムは、筐体内に位置する。
【0031】
第1露光ヘッドは、カバーに回動可能に接続される。第1露光ヘッドは、第1ボスを有する。
【0032】
第2露光ヘッドは、カバーに回動可能に接続される。第2露光ヘッドは、第2ボスを有する。
【0033】
カムは、第1露光ヘッドおよび第2露光ヘッドに接続される。カムは、カバーの移動に連動してカバーに対して移動可能である。カムは、カバーが移動したときに第1露光ヘッドおよび第2露光ヘッドをカバーに対して回動させる。
【0034】
カムは、第1リブと、第2リブと、第3リブと、第4リブとを備える。第1リブは、カムの移動方向と交差する方向に延びる。第2リブは、カムの移動方向において第1リブと間隔を空けて向かい合う。第2リブは、カムの移動方向と交差する方向に延びる。第3リブは、カムの移動方向と交差する方向に延びる。第4リブは、カムの移動方向において第3リブと間隔を空けて向かい合う。第4リブは、カムの移動方向と交差する方向に延びる。
【0035】
第1ボスは、第1リブと第2リブとの間に嵌まる。第2ボスは、第3リブと第4リブとの間に嵌まる。
【発明の効果】
【0036】
本開示の画像形成装置によれば、カバーが閉位置と開位置との間を移動するときに、カムを安定して移動させることができ、第1露光ヘッドおよび第2露光ヘッドのそれぞれが通る可能性のある空間を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図2】
図2は、
図1に示すカバーが閉位置に位置する状態を説明するための説明図である。
【
図3】
図3は、
図1に示すカバーが閉位置と開位置との間に位置する状態を説明するための説明図である。
【
図4】
図4は、
図1に示すカバーが開位置に位置する状態を説明するための説明図である。
【
図8】
図8は、
図6に示すレバーの拡大図であって、カバーが開位置に位置する状態を示す。
【
図9】
図9は、
図6に示すレバーの拡大図であって、カバーが閉位置に位置する状態を示す。
【
図10】
図10は、
図6に示すリンクアームを説明するための説明図であって、カバーが開位置に位置する状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0038】
1.画像形成装置1
図1を参照して、画像形成装置1について説明する。
【0039】
図1に示すように、画像形成装置1は、筐体2と、カバー3と、シートカセット4と、4つのドラムカートリッジ5Y、5M、5C、5Kと、4つの露光ヘッド7Y、7M、7C、7Kと、4つの現像カートリッジ6Y、6M、6C、6Kと、転写装置8と、定着装置9とを備える。
【0040】
1.1 筐体2
筐体2は、シートカセット4と、4つのドラムカートリッジ5Y、5M、5C、5Kと、4つの露光ヘッド7Y、7M、7C、7Kと、4つの現像カートリッジ6Y、6M、6C、6Kと、転写装置8と、定着装置9とを収容する。
【0041】
筐体2は、開口21を有する(
図4参照)。開口21は、筐体2の上端に位置する。
【0042】
1.2 カバー3
カバー3は、開口21を開閉する。カバー3は、開位置(
図4参照)と閉位置(
図2参照)との間を移動可能である。カバー3が開位置に位置する状態で、開口21は、開く(
図4参照)。カバー3が閉位置に位置する状態で、カバー3は、開口21を閉める(
図2参照)。
【0043】
詳しくは、カバー3は、開位置(
図4参照)と閉位置(
図1参照)との間を、カバー軸30について回動可能である。カバー軸30は、第1方向に延びる。第1方向は、上下方向と交差する。上下方向とは、画像形成装置1を通常の使用状態に置いたときの重力方向である。
【0044】
図2に示すように、カバー3は、第2方向に厚みを有する。第2方向は、第1方向と交差する。カバー3が閉位置に位置した状態で、第2方向は、上下方向と同じである。カバー3は、第3方向に延びる。第3方向は、第1方向および第2方向と交差する。カバー3は、第1端31と、第2端32とを有する。カバー3の第1端31は、筐体2に接続される。カバー3の第2端32は、第3方向において、第1端から離れて位置する。第2端32は、カバー3が閉位置から開位置に回動したときに、筐体2から離れるように移動する(
図3および
図4参照)。
【0045】
図1に示すように、カバー3は、排出トレイ33を備える。排出トレイ33は、カバー3が閉位置に位置する状態において、カバー3の上面に位置する。排出トレイ33は、カバー3が閉位置に位置する状態において筐体2の内側へ向かって凹む。
【0046】
1.3 シートカセット4
シートカセット4は、シートSを収容可能である。シートカセット4内のシートSは、ドラムカートリッジ5Yの感光ドラム51Kに向かって搬送される。感光ドラム51Kについては、後で説明する。
【0047】
1.4 4つのドラムカートリッジ5Y、5M、5C、5K
4つのドラムカートリッジ5Y、5M、5C、5Kは、互いに同じ構成を有する。そのため、ドラムカートリッジ5Kを説明し、ドラムカートリッジ5Y、5M、5Cの説明を省略する。
【0048】
ドラムカートリッジ5Kは、感光ドラム51Kと、帯電装置52Kとを備える。
【0049】
感光ドラム51Kは、第1方向に延びる。感光ドラム51Kは、円筒形状を有する。感光ドラム51Kは、ドラム軸510について回転可能である。ドラム軸510は、第1方向に延びる。
【0050】
帯電装置52Yは、感光ドラム51Kの周面を帯電させる。帯電装置52Yは、具体的には、スコロトロン型の帯電器である。なお、帯電装置52Yは、帯電ローラであってもよい。
【0051】
カバー3が開位置に位置する状態で(
図4参照)、ドラムカートリッジ5Kは、開口21を通って、筐体2に対して装着可能である。
【0052】
ドラムカートリッジ5Yは、感光ドラム51Yと、帯電装置52Yとを備える。カバー3が開位置に位置する状態で(
図4参照)、ドラムカートリッジ5Yは、開口21を通って、筐体2に対して装着可能である。ドラムカートリッジ5Mは、感光ドラム51Mと、帯電装置52Mとを備える。カバー3が開位置に位置する状態で(
図4参照)、ドラムカートリッジ5Mは、開口21を通って、筐体2に対して装着可能である。ドラムカートリッジ5Cは、感光ドラム51Cと、帯電装置52Cとを備える。カバー3が開位置に位置する状態で(
図4参照)、ドラムカートリッジ5Cは、開口21を通って、筐体2に対して装着可能である。
【0053】
4つのドラムカートリッジ5Y、5M、5C、5Kが筐体2に装着された状態で、4つのドラムカートリッジ5Y、5M、5C、5Kは、搬送ベルト81によるシートSの搬送方向に順に並ぶ。搬送方向は、上下方向および第1方向と交差する。搬送ベルト81については、後で説明する。
【0054】
4つのドラムカートリッジ5Y、5M、5C、5Kが筐体2に装着された状態で、画像形成装置1は、4つの感光ドラム51Y、51M、51C、51Kを備える。4つのドラムカートリッジ5Y、5M、5C、5Kが筐体2に装着された状態で、4つの感光ドラム51Y、51M、51C、51Kは、筐体2内に位置する。
【0055】
なお、本実施形態では、感光ドラム51Kが第1感光ドラムに対応し、感光ドラム51Yが第2感光ドラムに対応し、感光ドラム51Cが第3感光ドラムに対応し、感光ドラム51Mが第4感光ドラムに対応する。
【0056】
1.5 4つの露光ヘッド7Y、7M、7C、7K
図2に示すように、4つの露光ヘッド7Y、7M、7C、7Kは、後述するシャフトとボスとの位置関係を除いて、互いに同じ構成を有する。そのため、露光ヘッド7Kを説明して、露光ヘッド7Y、7M、7Cの説明を省略する。
【0057】
露光ヘッド7Kは、カバー3に回動可能に接続される。露光ヘッド7Kは、第1軸70Kについて回動可能である。第1軸70Kは、第1方向に延びる。露光ヘッド7Kは、4つの露光ヘッド7Y、7M、7C、7Kのうち、最も第1端31の近くに位置する。露光ヘッド7Kの第1軸70Kは、第3方向において、露光ヘッド7Yの第1軸70Yよりもカバー3の第1端31の近くに位置する。カバー3が閉位置に位置する状態で、露光ヘッド7Kは、感光ドラム51Kの表面を露光可能である。
【0058】
露光ヘッド7Yは、カバー3に回動可能に接続される。露光ヘッド7Yは、第1軸70Yについて回動可能である。露光ヘッド7Yは、4つの露光ヘッド7Y、7M、7C、7Kのうち、最も第2端32の近くに位置する。カバー3が閉位置に位置する状態で、露光ヘッド7Yは、感光ドラム51Yの表面を露光可能である。
【0059】
露光ヘッド7Mは、カバー3に回動可能に接続される。露光ヘッド7Mは、第1軸70Mについて回動可能である。露光ヘッド7Mの第1軸70Mは、第3方向において、露光ヘッド7Yの第1軸70Yに対して、第2端32の反対側に位置する。カバー3が閉位置に位置する状態で、露光ヘッド7Mは、感光ドラム51Mの表面を露光可能である。
【0060】
露光ヘッド7Cは、カバー3に回動可能に接続される。露光ヘッド7Cは、第1軸70Cについて回動可能である。露光ヘッド7Cの第1軸70Cは、第3方向において、露光ヘッド7Mの第1軸70Mと露光ヘッド7Kの第1軸70Kとの間に位置する。
【0061】
なお、本実施形態では、露光ヘッド7Kが第1露光ヘッドに対応し、露光ヘッド7Yが第2露光ヘッドに対応し、露光ヘッド7Cが第3露光ヘッドに対応し、露光ヘッド7Mが第4露光ヘッドに対応する。
【0062】
1.6 4つの現像カートリッジ6Y、6M、6C、6K
図1に示すように、4つの現像カートリッジ6Y、6M、6C、6Kは、互いに同じ構成を有する。そのため、現像カートリッジ6Kを説明して、現像カートリッジ6Y、6M、6Cの説明を省略する。
【0063】
現像カートリッジ6Kは、ドラムカートリッジ5Kに対して着脱可能である。現像カートリッジ6Kは、トナーを収容する。現像カートリッジ6Kは、現像ローラ61Kを備える。現像ローラ61Kは、第1方向に延びる。現像カートリッジ6Kがドラムカートリッジ5Kに装着された状態で、現像ローラ61Kは、感光ドラム51Kにトナーを供給する。
【0064】
現像カートリッジ6Yは、ドラムカートリッジ5Yに対して着脱可能である。現像カートリッジ6Yは、現像ローラ61Yを備える。現像カートリッジ6Yがドラムカートリッジ5Yに装着された状態で、現像ローラ61Yは、感光ドラム51Yにトナーを供給する。
【0065】
現像カートリッジ6Mは、ドラムカートリッジ5Mに対して着脱可能である。現像カートリッジ6Mは、現像ローラ61Mを備える。現像カートリッジ6Mがドラムカートリッジ5Mに装着された状態で、現像ローラ61Mは、感光ドラム51Mにトナーを供給する。
【0066】
現像カートリッジ6Cは、ドラムカートリッジ5Cに対して着脱可能である。現像カートリッジ6Cは、現像ローラ61Cを備える。現像カートリッジ6Cがドラムカートリッジ5Cに装着された状態で、現像ローラ61Cは、感光ドラム51Cにトナーを供給する。
【0067】
1.7 転写装置8
転写装置8は、搬送ベルト81を備える。搬送ベルト81は、シートカセット4から供給されたシートSを定着装置9に向かって搬送する。搬送ベルト81によって搬送されるシートSは、転写装置8と4つの感光ドラム51K、51M、51C、51Kとの間を通る。このとき、転写装置8は、4つの感光ドラム51K、51M、51C、51K上のトナーをシートSに転写する。
【0068】
1.9 定着装置9
定着装置9は、トナーが転写されたシートSを加熱および加圧して、シートSにトナーを定着させる。定着装置9を通過したシートSは、排出トレイ33に排出される。
【0069】
2.露光ヘッド7Kの詳細
次に、
図2から
図5を参照して、露光ヘッド7Kの詳細について説明する。
【0070】
図5に示すように、露光ヘッド7Kは、発光部71Kと、フレーム72Kとを備える。
【0071】
2.1 発光部71K
発光部71Kは、感光ドラム51Kを露光する。発光部71Kは、具体的には、LEDプリントヘッドである。発光部71Kは、第1発光部に対応する。
【0072】
2.2 フレーム72K
フレーム72Kは、第1ホルダ721と、第2ホルダ722とを有する。
【0073】
第1ホルダ721は、発光部71Kを支持する。言い換えれば、フレーム72Kは、発光部71Kを支持する。第1ホルダ721は、第1方向に延びる。
【0074】
第2ホルダ722は、第1ホルダ721に対して、発光部71Kの反対側に位置する。第2ホルダ722は、第1ホルダ721を支持する。第2ホルダ722は、カバー3に接続される。第2ホルダ722は、本体7221と、2つのシャフト7222、7223と、アーム7224と、ボス7225とを有する。言い換えれば、露光ヘッド7Kのフレーム72Kは、ボス7225を有する。露光ヘッド7Kのボス7225は、第1ボスに対応する。
【0075】
本体7221は、第1方向に延びる。本体7221は、第1ホルダ721を支持する。
【0076】
シャフト7222は、第1方向における本体7221の一端に設けられる。シャフト7222は、第1方向に延びる。シャフト7222は、本体7221から突出する。シャフト7222は、円柱形状を有する。シャフト7222の中心軸は、第1軸70Kと一致する。
【0077】
シャフト7223は、第1方向における本体7221の他端に設けられる。シャフト7223は、第1方向に延びる。シャフト7223は、本体7221から突出する。シャフト7223は、円柱形状を有する。シャフト7223の中心軸は、第1軸70Kと一致する。
【0078】
アーム7224は、第1方向における本体7221の一端に設けられる。アーム7224は、本体7221に対して第1ホルダ721の反対側に位置する。アーム7224は、本体7221からカバー3に向かって突出する(
図2参照)。
【0079】
ボス7225は、アーム7224に設けられる。ボス7225は、第1方向において、アーム7224に対してシャフト7223の反対側に位置する。ボス7225は、第1方向に延びる。ボス7225は、アーム7224から突出する。ボス7225は、円柱形状を有する。
【0080】
2.3 露光ヘッド7Kの第1位置および第2位置
図2から
図4に示すように、露光ヘッド7Kは、カバー3の移動に連動して、第1位置(
図2参照)と第2位置(
図4参照)との間を回動可能である。
【0081】
図2に示すように、カバー3が閉位置に位置する状態で、露光ヘッド7Kは、第1位置に位置する。露光ヘッド7Kが第1位置する状態で、露光ヘッド7Kは、感光ドラム51Kを露光可能である。露光ヘッド7Kが第1位置に位置する状態で、露光ヘッド7Kは、上下方向において、排出トレイ33と感光ドラム51Kとの間に位置して、感光ドラム51Kと向かい合う。
【0082】
図4に示すように、カバー3が開位置に位置する状態で、露光ヘッド7Kは、第2位置に位置する。露光ヘッド7Kが第2位置に位置する状態で、露光ヘッド7Kは、カバー3に対して折り畳まれる。露光ヘッド7Kが第1位置から第2位置に移動するときに、発光部71Kが、カバー3の第1端31に近づく向きに回転する。
【0083】
3.露光ヘッド7Y、7M、7C
図2に示すように、露光ヘッド7Y、7M、7Cのそれぞれは、露光ヘッド7Kと同様に説明できる。
【0084】
具体的には、露光ヘッド7Yは、発光部71Yと、フレーム72Yとを備える。発光部71Yは、感光ドラム51Yを露光する。発光部71Yは、第2発光部に対応する。フレーム72Yは、発光部71Yを支持する。フレーム72Yは、2つのシャフト7222、7223と、アーム7224と、ボス7225とを有する。言い換えれば、露光ヘッド7Yは、ボス7225を有する。露光ヘッド7Yのボス7225は、第2ボスに対応する。露光ヘッド7Yは、露光ヘッド7Yと同様に、第1位置(
図2参照)と第2位置(
図4参照)との間を移動可能である。
【0085】
露光ヘッド7Mは、発光部71Mと、フレーム72Mとを備える。発光部71Mは、感光ドラム51Mを露光する。フレーム72Mは、発光部71Mを支持する。フレーム72Mは、2つのシャフト7222、7223と、アーム7224と、ボス7225とを有する。言い換えれば、露光ヘッド7Mは、ボス7225を有する。露光ヘッド7Mのボス7225は、第4ボスに対応する。露光ヘッド7Mは、露光ヘッド7Kと同様に、第1位置(
図2参照)と第2位置(
図4参照)との間を移動可能である。
【0086】
露光ヘッド7Cは、発光部71Cと、フレーム72Cとを備える。発光部71Cは、感光ドラム51Cを露光する。フレーム72Cは、発光部71Cを支持する。フレーム72Cは、2つのシャフト7222、7223と、アーム7224と、ボス7225とを有する。言い換えれば、露光ヘッド7Cは、ボス7225を有する。露光ヘッド7Cのボス7225は、第3ボスに対応する。露光ヘッド7Cは、露光ヘッド7Kと同様に、第1位置(
図2参照)と第2位置(
図4参照)との間を移動可能である。
【0087】
カバー3が閉位置に位置する状態において、4つの露光ヘッド7Y、7M、7C、7Kのすべては、第1位置に位置する。露光ヘッド7Yが第1位置に位置する状態で、露光ヘッド7Yは、現像カートリッジ6Yとドラムカートリッジ5Mとの間に位置する。露光ヘッド7Mが第1位置に位置する状態で、露光ヘッド7Mは、現像カートリッジ6Mとドラムカートリッジ5Cとの間に位置する。露光ヘッド7Cが第1位置に位置する状態で、露光ヘッド7Cは、現像カートリッジ6Cとドラムカートリッジ5Kとの間に位置する。露光ヘッド7Kが第1位置に位置する状態で、露光ヘッド7Kは、現像カートリッジ6Kとカバー3の第1端31との間に位置する。
【0088】
図4に示すように、カバー3が開位置に位置する状態において、4の露光ヘッド7Y、7M、7C、7Kのすべては、第2位置に位置する。カバー3が開位置に位置する状態で、露光ヘッド7Kの第1軸70Kと露光ヘッド7Kのボス7225との間の距離Aは、露光ヘッド7Yの第1軸70Yと露光ヘッド7Yのボス7225との間の距離Bよりも大きい。露光ヘッド7Yにおける第1軸70Yとボス7225との間の距離Bと、露光ヘッド7Mにおける第1軸70Mとボス7225との間の距離とは、互いに同じである。露光ヘッド7Cにおける第1軸70Cとボス7225との間の距離は、露光ヘッド7Kの第1軸70Kと露光ヘッド7Kのボス7225との間の距離Aよりも小さく、露光ヘッド7Yの第1軸70Yと露光ヘッド7Yのボス7225との間の距離Bよりも大きい。
【0089】
カバー3が開位置に位置する状態において、カバー3に対する露光ヘッド7Kの折り畳み量は、カバー3に対する露光ヘッド7Yの折り畳み量よりも小さく、排出トレイ33と接触しない。また、カバー3が開位置に位置する状態において、カバー3に対する露光ヘッド7Yの折り畳み量は、カバー3に対する露光ヘッド7Mの折り畳み量と同じである。また、カバー3が開位置に位置する状態において、カバー3に対する露光ヘッド7Cの折り畳み量は、カバー3に対する露光ヘッド7Kの折り畳み量よりも大きく、カバー3に対する露光ヘッド7Yの折り畳み量よりも小さい。
【0090】
4.カバー3の詳細
次に、
図6および
図7を参照して、カバー3の詳細について説明する。
【0091】
図6に示すように、カバー3は、メインカバー34と、サイドカバー35とを備える。
【0092】
4.1 メインカバー34
メインカバー34は、メインフレーム341と、4つの第1軸受342Y、342M、342C、342Kとを有する。
【0093】
メインフレーム341は、排出トレイ33を含む。カバー3が閉位置に位置する状態で、メインフレーム341は、筐体2の上面を構成する。
【0094】
4つの第1軸受342Y、342M、342C、342Kは、メインフレーム341に支持される。4つの第1軸受342Y、342M、342C、342Kは、第3方向に互いに間隔を空けて配置される。4つの第1軸受342Y、342M、342C、342Kのそれぞれは、メインフレーム341から第2方向に突出する。図示しないが、第1軸受342Yは、露光ヘッド7Yのシャフト7223を回転可能に支持し、第1軸受342Mは、露光ヘッド7Mのシャフト7223を回転可能に支持し、第1軸受342Cは、露光ヘッド7Cのシャフト7223を回転可能に支持し、第1軸受342Kは、露光ヘッド7Kのシャフト7223を回転可能に支持する。
【0095】
4.2 サイドカバー35
サイドカバー35は、第1方向において、メインカバー34と並ぶ。サイドカバー35は、カム11と、レバー12と、リンク13と、ばね14とを支持する。言い換えれば、カバー3は、カム11と、レバー12と、リンク13と、ばね14とを支持する。カム11と、レバー12と、リンク13と、ばね14とについては後で説明する。
【0096】
図7に示すように、サイドカバー35は、サイドフレーム351と、ガイド353と、ストッパ354と、レバーストッパ355と、レバーボス356と、ばね支持ボス357と、4つの第2軸受352Y、352M、352C、352Kとを有する。言い換えれば、カバー3は、ストッパ35を有する。
【0097】
4.2.1 サイドフレーム351
サイドフレーム351は、メインフレーム341に支持される。サイドフレーム351は、第3方向に延びる。第3方向におけるサイドフレーム351の一端部は、カバー3の第1端31であって、筐体2に回動可能に接続される。
【0098】
サイドフレーム351は、第1溝3511と、第2溝3512と、第3溝3513と、第4溝3514とを有する。
【0099】
第1溝3511には、カム11およびばね14が収容される(
図6参照)。第1溝3511は、第2方向に凹む。カバー3が閉位置に位置する状態で、第1溝3511は、サイドフレーム351の下面から上方に凹む。第1溝3511は、第3方向に延びる。
【0100】
第2溝3512は、カム11の移動をガイドする。第2溝3512は、第1溝3511内に位置する。第2溝3512は、第1方向における第1溝3511の内面から第1方向に凹み、かつ、第2方向における第1溝3511の内面から第2方向に凹む。第2溝3512は、第3方向に延びる。第2溝3512は、第3方向において、一端E1と、他端E2とを有する。第2溝3512の他端E2は、第3方向において、一端E1から離れて位置する。第2溝3512の他端E2は、第3方向において、一端E1に対して、カバー3の第1端31の反対側に位置する。
【0101】
第2溝3512は、第1ガイド面35121と、カバー第2面35122とを有する。言い換えれば、カバー3は、第1ガイド面35121と、カバー第2面35122とを有する。
【0102】
第1ガイド面35121は、第1方向におけるカム11の移動を止める(
図8および
図9参照)。第1ガイド面35121は、第3方向におけるカム11の移動をガイドする(
図8および
図9参照)。そのため、カム11がカバー3の移動に連動して移動するときに、カム11が第1方向に移動することを抑制できながら、カム11を第3方向に円滑に移動させることができる。その結果、カム11をより安定して移動させることができ、ひいては、4つの露光ヘッド7Y、7M、7C、7Kの回動時の姿勢をより安定させることができる。
【0103】
第1ガイド面35121は、第1方向における第2溝3512の内側面である。第1ガイド面35121は、第2方向および第3方向に延びる。
【0104】
カバー第2面35122は、カバー3が閉位置から開位置に移動したときに、カム11の移動を止める(
図4参照)。カバー第2面35122は、第2溝3512の他端E2に位置する。カバー第2面35122は、第1方向および第2方向に延びる。
【0105】
第3溝3513には、レバー12が収容される(
図6参照)。第3溝3513は、第1方向において、第2溝3512の一端E1と通じる。第3溝3513は、第2方向に凹む。
【0106】
第4溝3514には、リンク13が収容される(
図6参照)。第4溝3514は、第3方向において、第3溝3513とカバー3の第1端31との間に位置する。第4溝3514は、第3方向において、第3溝3513と通じる。第4溝3514は、第2方向に凹む。
【0107】
4.2.2 ガイド353
ガイド353は、第1溝3511内に設けられる。ガイド353は、第1方向において、第2溝3512の一端E1に対して、第3溝3513の反対側に位置する。ガイド353は、第2方向における第1溝3511の内面から、第2方向に突出する。ガイド353は、第3方向に延びる。ガイド353は、第2ガイド面3531を有する。
【0108】
図8に示すように、第2ガイド面3531は、第1方向におけるカム11の移動を止める。第2ガイド面3531は、第3方向におけるカム11の移動をガイドする。第2ガイド面3531は、第1方向におけるガイド353の側面である。第2ガイド面3531は、第2方向および第3方向に延びる。
【0109】
4.2.3 ストッパ354
ストッパ354は、第2方向におけるカム11の移動を止める(
図2参照)。そのため、カム11が第2方向に移動することを抑制できながら、カム11を第3方向に移動させることができる。
図7に示すように、ストッパ354は、第2溝3512の第1ガイド面35121に設けられる。ストッパ354は、第1ガイド面35121から、第1方向に突出する。ストッパ354は、第3方向において、カバー第2面35122から離れている。
【0110】
4.2.4 レバーストッパ355
図9に示すように、レバーストッパ355は、カバー3が開位置から閉位置に移動したときに、レバー12の回転を止める。レバーストッパ355は、第3溝3513内に設けられる。レバーストッパ355は、第2方向における第3溝3513の内面から、第2方向に突出する。レバーストッパ355は、第3方向に延びる。レバーストッパ355は、カバー第1面3551を有する。言い換えれば、カバー3は、カバー第1面3551を有する。カバー第1面3551は、カバー3が開位置から閉位置に移動したときに、レバー12の回転を止める。カバー第1面3551は、第1方向におけるレバーストッパ355の側面である。
【0111】
4.2.5 レバーボス356
レバーボス356は、レバー12を回転可能に支持する。レバーボス356は、第3溝3513内に設けられる。レバーボス356は、第3方向において、レバーストッパ355から離れて位置する。レバーボス356は、第2方向における第3溝3513の内面から、第2方向に延びる。レバーボス356は、円柱形状を有する。
【0112】
4.2.6 ばね支持ボス357
図7に示すように、ばね支持ボス357は、ばね14を支持する(
図6参照)。ばね支持ボス357は、第1溝3511内に設けられる。ばね支持ボス357は、第3方向において、カバー第2面35122に対して、ストッパ354の反対側に位置する。ばね支持ボス357は、第1方向における第1溝3511の内側面から、第1方向に延びる。ばね支持ボス357は、円柱形状を有する。
【0113】
4.2.7 4つの第2軸受352Y、352M、352C、352K
4つの第2軸受352Y、352M、352C、352Kは、第3方向に互いに間隔を空けて配置される。4つの第2軸受352Y、352M、352C、352Kのそれぞれは、サイドフレーム351から第2方向に突出する。
【0114】
4つの第2軸受352Y、352M、352C、352Kは、第2方向の寸法を除いて、互いに同じ構成を有する。そのため、第2軸受352Kを説明し、第2軸受352Y、352M、352Cの説明を省略する。
【0115】
図10に示すように、第2軸受352Kは、露光ヘッド7Kのシャフト7222を回転可能に支持する。第2軸受352Kは、第1方向において、第1軸受342Kから離れて位置する(
図6参照)。第2軸受352Kは、穴3521を有する。穴3521には、露光ヘッド7Kのシャフト7222が嵌る。穴3521は、円形状を有する。穴3521の内径は、シャフト7222の外径と同じである。これによって、露光ヘッド7Kは、第1軸70Kについてカバー3に回転可能に支持される(
図2参照)。
【0116】
第2軸受352Yは、第1方向において、第1軸受342Yから離れて位置する(
図6参照)。第2軸受352Yは、露光ヘッド7Yのシャフト7222を回転可能に支持する。これによって、露光ヘッド7Yは、第1軸70Yについてカバー3に回転可能に支持される(
図2参照)。なお、第2方向における第2軸受352Yの寸法は、第2方向における第2軸受352Kの寸法よりも小さい。
【0117】
第2軸受352Mは、第1方向において、第1軸受342Mから離れて位置する(
図6参照)。第2軸受352Mは、露光ヘッド7Mのシャフト7222を回転可能に支持する。これによって、露光ヘッド7Mは、第1軸70Mについてカバー3に回転可能に支持される(
図2参照)。なお、第2方向における第2軸受352Mの寸法は、第2方向における第2軸受352Yの寸法と同じである。
【0118】
第2軸受352Cは、第1方向において、第1軸受342Cから離れて位置する(
図6参照)。第2軸受352Cは、露光ヘッド7Cのシャフト7222を回転可能に支持する。これによって、露光ヘッド7Cは、第1軸70Cについてカバー3に回転可能に支持される(
図2参照)。なお、第2方向における第2軸受352Cの寸法は、第2方向における第2軸受352Kの寸法よりも小さく、第2方向における第2軸受352Yの寸法よりも大きい。
【0119】
5.画像形成装置の詳細
次に、
図6および
図11を参照して、画像形成装置1の詳細について説明する。
【0120】
図6に示すように、画像形成装置1は、カム11と、ばね14と、レバー12と、リンク13と、リンクアーム15(
図10参照)とを備える。
【0121】
5.1 カム11
図2から
図4に示すように、カム11は、カバー3の移動に連動してカバー3に対して移動可能である。カム11は、第3方向に延びる。
【0122】
カム11は、サイドフレーム351の第2溝3512に配置される。カム11は、第1方向において、第1ガイド面35121と第2ガイド面3531との間に位置する(
図8参照)。カム11は、第1ガイド面35121に沿って、第3方向に移動可能である。
【0123】
カム11は、カバー3が移動したときに、4つの露光ヘッド7Y、7M、7C、7Kをカバー3に対して回動させる。カム11は、4つの露光ヘッド7Y、7M、7C、7Kに接続される。
【0124】
図2に示すように、カバー3が閉位置に位置した状態で、カム11は、4つの露光ヘッド7Y、7M、7C、7Kのすべてを、第1位置に位置させる。カバー3が閉位置に位置する状態で、カム11は、第3方向において、カバー第2面35122から離れている。
【0125】
図4に示すように、カバー3が開位置に位置した状態で、カム11は、4つの露光ヘッド7Y、7M、7C、7Kのすべてを、第2位置に位置させる。カバー3が開位置に位置する状態で、カム11は、第3方向において、カバー第2面35122に接触している。
【0126】
図11に示すように、カム11は、4つの長穴111Y、111M、111C、111Kと、ストッパ溝112とを有する。また、カム11は、レバー接続ボス113と、ばね接続ボス114(
図6参照)とを有する。
【0127】
5.1.1 4つの長穴111Y、111M、111C、111K
4つの長穴111Y、111M、111C、111Kは、第3方向において、互いに間隔を空けて位置する。4つの長穴111Y、111M、111C、111Kのそれぞれは、第1方向において、カム11を貫通する。4つの長穴111Y、111M、111C、111Kのうち、長穴111Kを最初に説明し、次いで、長穴111Y、111M、111Cを順に説明する。
【0128】
図2に示すように、長穴111Kは、第3方向において、4つの長穴111Y、111M、111C、111Kのうち、最もカバー3の第1端31の近くに位置する。長穴111Kには、露光ヘッド7Kのボス7225が嵌る。長穴111Kは、カム11の移動方向と交差する方向に延びる。具体的には、長穴111Kは、カム11の移動方向と交差する第2方向に延びる。長穴111Kの延びる方向は、好ましくは、カム11の移動方向と直交する。長穴111Kの延びる方向とカム11の移動方向とが直交するとは、カム11の移動方向に対して長穴111Kの延びる方向が形成する角度が、90°±5°以内であることを意味する。長穴111Kは、第1長穴に対応する。
【0129】
カム11の移動方向と交差する第2方向において、長穴111Kの寸法は、露光ヘッド7Kのボス7225の寸法よりも大きい。カム11の移動方向である第3方向において、長穴111Kの寸法は、露光ヘッド7Kのボス7225の寸法(外径)と同じである。これによって、露光ヘッド7Kのボス7225が、長穴111Kに、第2方向に遊びを有して嵌る。
【0130】
長穴111Kは、第1面S1を有する。第1面S1は、第3方向において、露光ヘッド7Kのボス7225とカバー3の第2端32との間に位置する。第1面S1は、第2方向に延びる平面である。
【0131】
長穴111Yは、第3方向において、4つの長穴111Y、111M、111C、111Kのうち、最もカバー3の第2端32の近くに位置する。長穴111Yは、第3方向において、長穴111Kに対してカバー3の第1端31の反対側に位置する。長穴111Yには、露光ヘッド7Yのボス7225が嵌る。長穴111Yは、カム11の移動方向と交差する方向に延びる。具体的には、長穴111Yは、カム11の移動方向と交差する第2方向に延びる。長穴111Yの延びる方向は、好ましくは、カム11の移動方向と直交する。長穴111Yは、第2長穴に対応する。
【0132】
カム11の移動方向と交差する第2方向において、長穴111Yの寸法は、露光ヘッド7Yのボス7225の寸法よりも大きい。カム11の移動方向である第3方向において、長穴111Yの寸法は、露光ヘッド7Yのボス7225の寸法(外径)と同じである。 長穴111Yは、第2面S2を有する。第2面S2は、第3方向において、カバー3の第2端32と露光ヘッド7Yのボス7225との間に位置する。第2面S2は、第2方向に延びる平面である。
【0133】
カバー3が閉位置に位置する状態で、第3方向における第1軸70Kと第1面S1との間の距離L1は、第3方向における第1軸70Yと第2面S2との間の距離L2よりも小さい。
【0134】
図4に示すように、カバー3が開位置に位置する状態で、第3方向における第1軸70Kと第1面S1との間の距離L1は、第3方向における第1軸70Yと第2面S2との間の距離L2よりも大きい。
【0135】
図2に示すように、長穴111Mおよび長穴111Cは、第3方向において、長穴111Yと長穴111Kとの間に位置する。長穴111Mは、長穴111Yに対してカバー3の第2端32の反対側に位置する。長穴111Mには、露光ヘッド7Mのボス7225が嵌る。長穴111Mは、カム11の移動方向と交差する方向に延びる。具体的には、長穴111Mは、カム11の移動方向と交差する第2方向に延びる。長穴111Mの延びる方向は、好ましくは、カム11の移動方向と直交する。長穴111Mは、第4長穴に対応する。
【0136】
カム11の移動方向と交差する第2方向において、長穴111Mの寸法は、露光ヘッド7Mのボス7225の寸法よりも大きい。カム11の移動方向である第3方向において、長穴111Mの寸法は、露光ヘッド7Mのボス7225の寸法(外径)と同じである。
【0137】
長穴111Mは、第4面S4を有する。第4面S4は、第3方向において、長穴111Yと露光ヘッド7Mのボス7225との間に位置する。第4面S4は、第2方向に延びる平面である。
【0138】
カバー3が閉位置に位置した状態で、第3方向における第1軸70Mと第4面S4との間の距離L4は、第3方向における第1軸70Yと第2面S2との間の距離L2と同じである。
【0139】
図4に示すように、カバー3が開位置に位置した状態で、第3方向における第1軸70Mと第4面S4との間の距離L4は、第3方向における第1軸70Yと第2面S2との間の距離L2と同じである。
【0140】
図2に示すように、長穴111Cは、第3方向において、長穴111Mと長穴111Kとの間に位置する。長穴111Cには、露光ヘッド7Cのボス7225が嵌る。長穴111Cは、カム11の移動方向と交差する方向に延びる。具体的には、長穴111Cは、カム11の移動方向と交差する第2方向に延びる。長穴111Cの延びる方向は、好ましくは、カム11の移動方向と直交する。長穴111Cは、第3長穴に対応する。
【0141】
カム11の移動方向と交差する第2方向において、長穴111Cの寸法は、露光ヘッド7Cのボス7225の寸法よりも大きい。カム11の移動方向である第3方向において、長穴111Cの寸法は、露光ヘッド7Cのボス7225の寸法(外径)と同じである。
【0142】
長穴111Cは、第3面S3を有する。第3面S3は、第3方向において、長穴111Mと露光ヘッド7Cのボス7225との間に位置する。第3面S3は、第2方向に延びる平面である。
【0143】
カバー3が閉位置に位置した状態で、第3方向における第1軸70Cと第3面S3との間の距離L3は、第3方向における第1軸70Kと第1面S1との間の距離L1よりも大きく、かつ、第3方向における第1軸70Yと第2面S2との間の距離L2よりも小さい。
【0144】
図4に示すように、カバー3が開位置に位置した状態で、第3方向における第1軸70Cと第3面S3との間の距離L3は、第3方向における第1軸70Kと第1面S1との間の距離L1よりも小さく、かつ、第3方向における第1軸70Yと第2面S2との間の距離L2よりも大きい。
【0145】
5.1.2 ストッパ溝112
図11に示すように、ストッパ溝112は、第3方向において、長穴111Yと長穴111Mとの間に位置する。ストッパ溝112は、第1方向におけるカム11の側面から、第1方向に凹む。
図2に示すように、ストッパ溝112には、ストッパ354が嵌る。ストッパ354は、第2方向において、ストッパ溝112の内面と接触する。ストッパ溝112は、第3方向に延びる。第3方向におけるストッパ溝112の寸法は、第3方向におけるストッパ354の寸法よりも大きい。これによって、カム11は、第2方向における移動が止められる一方、第3方向における移動が許容される。
【0146】
5.1.3 レバー接続ボス113
図8に示すように、レバー接続ボス113は、レバー12に接続される。
図11に示すように、レバー接続ボス113は、第3方向におけるカム11の一端部に設けられる。レバー接続ボス113は、第2方向に延びる。レバー接続ボス113は、円柱形状を有する。
【0147】
5.1.4 ばね接続ボス114
図6に示すように、ばね接続ボス114は、ばね14に接続される。ばね接続ボス114は、第3方向におけるカム11の他端部に設けられる。ばね接続ボス114は、第1方向に延びる。ばね接続ボス114は、円柱形状を有する。
【0148】
5.2 ばね14
ばね14は、カム11をカバー3の第2端32側に向かって引っ張る。ばね14は、引っ張りコイルバネである。ばね14は、第1端と、第2端とを有する。ばね14の第1端は、ばね支持ボス357に固定される。ばね14の第2端は、ばね接続ボス114に固定される。
【0149】
5.3 レバー12
図8に示すように、レバー12は、カバー3の移動とともに回動して、カム11を移動させる。レバー12は、サイドフレーム351の第3溝3513に配置される。レバー12は、第2軸120について回動可能である。第2軸120は、第2方向に延びる。レバー12が第2方向に延びる第2軸120について回動して、カム11を第3方向に移動させるので、カム11が第2方向に移動することを抑制できる。その結果、第2方向におけるカバー3の薄型化を図ることができる。
【0150】
レバー12は、筒部121と、接続部123と、接触部122とを備える。
【0151】
筒部121は、第2方向に延びる。筒部121は、円筒形状を有する。筒部121には、レバーボス356が嵌る。
【0152】
接続部123は、筒部121から筒部121の径方向に突出する。接続部123は、長穴1231を有する。長穴1231は、筒部121の径方向に延びる。長穴1231には、カム11のレバー接続ボス113が嵌る。
【0153】
接触部122は、筒部121の周方向において、接続部123から離れている。接触部122は、筒部121から筒部121の径方向に突出する。カバー3が開位置に位置する状態で、接触部122は、レバーストッパ355のカバー第1面3551から離れている。
図9に示すように、カバー3が閉位置に位置する状態で、接触部122は、レバーストッパ355のカバー第1面3551と接触する。
【0154】
5.4 リンク13
リンク13は、カバー3の移動とともに移動して、レバー12を回転させる。リンク13は、サイドフレーム351の第4溝3514に配置される。リンク13は、第1方向において、カム11から離れている。リンク13は、第3方向に移動可能である。リンク13は、カバー3が開位置に位置する状態で、第3方向において、接触部122から離れている(
図8参照)。リンク13は、カバー3が開位置から閉位置に移動するときに、レバー12の接触部122と接触する。これによって、レバー12が、接触部122がレバーストッパ355のカバー第1面3551と接触するまで回転する。カバー3が閉位置に位置した状態で、リンク13は、接触部122と接触している。
【0155】
5.5 リンクアーム15
図10に示すように、リンクアーム15は、筐体2とリンク13とを接続する。リンクアーム15は、第1端151と、第1端151から離れて位置する第2端152とを有する。アーム15の第1端151は、筐体2に回転可能に支持される。アーム15の第2端152は、リンク13に回転可能に連結される。
【0156】
6.カバー3が開位置から閉位置に移動するときの露光ヘッドの動作
次に、
図2から
図4、
図8から
図10を参照して、カバー3が開位置から閉位置に移動するときの露光ヘッドの動作について説明する。
【0157】
カバー3が開位置から閉位置に移動するときに、リンクアーム15は、第1端151を支点として、第2端152が、カバー3の第2端32に近づくように回転する。すると、
図9に示すように、リンク13が、第3方向に移動して、接触部122と接触する。これによって、レバー12が回転して、接続部123が、レバー接続ボス113をカバー3の第1端31に向かって引っ張る。
【0158】
すると、カム11は、ばね14に抗して、カバー3の第1端31に向かって、第3方向に移動する。
【0159】
このとき、
図3および
図4に示すように、カム11は、4つの露光ヘッド7Y、7M、7C、7Kのそれぞれのボス7225を同時に第3方向に押す。これによって、4つの露光ヘッド7K、7C、7M、7Yは、同時に第2位置から第1位置に向かって回動を開始する。
【0160】
また、カム11が第3方向に移動し、4つの露光ヘッド7Y、7M、7C、7Kがカバー3に対して回動したときに、ボス7225は、長穴111に沿って移動する。
【0161】
その後、
図2に示すように、カバー3が閉位置に到達するとともに、4つの露光ヘッド7Y、7M、7C、7Kが第1位置に到達する。
【0162】
6.作用効果
図2に示すように、画像形成装置1では、4つの長穴111Y、111M、111C、111Kのそれぞれが、カム11の移動方向と交差する方向に延びている。
【0163】
そのため、カム11がカバー3の移動に連動して移動し、4つの露光ヘッド7Y、7M、7C、7Kがカバー3に対して回動したときに、4つの露光ヘッド7Y、7M、7C、7Kのそれぞれのボス7225は、長穴111に沿って移動する。
【0164】
その結果、カム11がカバー3の移動に連動して移動するときに、カム11が、ボス7225によって、カムの移動方向と交差する方向に押されることを抑制でき、カム11を安定して移動させることができる。これによって、4つの露光ヘッド7Y、7M、7C、7Kの回動時の姿勢を安定させることができ、4つの露光ヘッド7Y、7M、7C、7Kのそれぞれが通る可能性のある空間を低減できる。
【0165】
7.変形例
4つの長穴111Y、111M、111C、111Kのそれぞれは、カム11を第1方向に貫通しなくてもよい。この場合、4つの長穴111Y、111M、111C、111Kのそれぞれは、カム11の側面から第1方向に凹んでいる。
【0166】
カム11は、長穴111に代えて、リブを備えていてもよい。具体的には、カム11は、8つのリブを備えていてもよい。8つのリブのそれぞれは、カム11の移動方向と交差する方向に延びる。リブは、カム11の移動方向において、互いに間隔を空けて向かい合う。ボス7225は、カム11の移動方向において、互いに間隔を空けて向かい合う2つのリブの間に嵌まる。なお、互いに間隔を空けて向かい合う2つのリブの第2方向の端部は、互いに接続されていてもよく、離れていてもよい。
【0167】
このような変形例においても、実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0168】
1 画像形成装置
11 カム
111 長穴
12 レバー
2 筐体
20 開口
3 カバー
35121 第1ガイド面
35122 カバー第2面
3531 カバー第1面
354 ストッパ
3551 カバー第1面
51 感光ドラム
7 露光ヘッド
71 発光部
72 フレーム
7225 ボス