(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】給送装置
(51)【国際特許分類】
B65H 3/52 20060101AFI20240827BHJP
B65H 3/68 20060101ALI20240827BHJP
【FI】
B65H3/52 330D
B65H3/68
(21)【出願番号】P 2020202476
(22)【出願日】2020-12-07
【審査請求日】2023-10-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】近藤 勝行
(72)【発明者】
【氏名】粟生 純子
【審査官】鷲巣 直哉
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-155670(JP,A)
【文献】特開2009-001390(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 3/52
B65H 3/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体を給送する給送ローラーに接触され且つ軸周りに回転可能に設けられるリタードローラーと、
前記リタードローラーを回転可能に保持する少なくとも1つのホルダーと、
前記ホルダーに設けられ、前記ホルダーの揺動の支点となる突出部と、
前記突出部が保持される保持部を有し前記ホルダーを収容する収容部と、
前記ホルダーが前記収容部から離れる退避方向に前記ホルダーを押圧する押圧部と、
前記収容部に設けられ前記ホルダーの前記退避方向の移動を規制する第1規制部と、
前記収容部に設けられ前記ホルダーの前記退避方向とは反対方向の移動を規制する第2規制部と、
を備え、
前記押圧部は、前記リタードローラーの軸方向における前記突出部の中点と前記第1規制部の中点とを通る仮想線に対して、前記軸方向にずれて配置され、
前記ホルダーは、前記第1規制部及び前記第2規制部と接触する、
ことを特徴とする給送装置。
【請求項2】
請求項1に記載の給送装置において、
前記ホルダーは、前記リタードローラーを回転可能に保持する第1ホルダーと、前記第1ホルダーを揺動可能に保持する第2ホルダーと、を備え、
前記押圧部を第1押圧部として、
前記リタードローラーが前記給送ローラーと接触するように前記第1ホルダーを押圧する第2押圧部が設けられる、
ことを特徴とする給送装置。
【請求項3】
請求項2に記載の給送装置において、
前記第2ホルダーには、前記給送ローラーに向けて前記媒体を案内する案内部材が設けられる、
ことを特徴とする給送装置。
【請求項4】
請求項3に記載の給送装置において、
前記案内部材及び前記第2ホルダーの少なくとも一方には、前記案内部材の位置を前記軸方向と交差する交差方向に変更可能とする変更部が設けられる、
ことを特徴とする給送装置。
【請求項5】
請求項4に記載の給送装置において、
前記変更部は、前記案内部材を前記給送ローラーに向けて押圧する第3押圧部を有する、
ことを特徴とする給送装置。
【請求項6】
請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の給送装置において、
前記第1押圧部は、前記仮想線によって区画された第1領域及び第2領域の一方に配置され、
前記第2規制部は、前記第1領域及び前記第2領域の他方に配置される、
ことを特徴とする給送装置。
【請求項7】
請求項6に記載の給送装置において、
前記第1押圧部は、前記第1領域及び前記第2領域のうち面積が小さい方に配置される、
ことを特徴とする給送装置。
【請求項8】
請求項2から請求項7のいずれか1項に記載の給送装置において、
前記第2ホルダーが前記収容部に収容され且つ前記第1規制部が前記第2ホルダーの移動を規制する状態において、
前記第1押圧部と前記第1規制部が前記軸方向にオーバーラップする、
ことを特徴とする給送装置。
【請求項9】
請求項2から請求項8のいずれか1項に記載の給送装置において、
前記第1規制部は、前記収容部において前記第2ホルダーの移動を規制する規制位置と、該規制位置から離れた解除位置とに移動可能に設けられ、
前記第1規制部を前記解除位置へ移動させる解除部と、
装置本体への装着状態において前記解除部を覆うカバー部材と、
を備える、
ことを特徴とする給送装置。
【請求項10】
請求項2から請求項9のいずれか1項に記載の給送装置において、
前記第1ホルダーには、操作部が設けられ、
前記リタードローラーは、前記操作部が操作されることで前記給送ローラーから離れる、
ことを特徴とする給送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1のシート搬送装置は、リタードローラーを回転可能に支持する第1ホルダーと、第1ホルダーを収容する第2ホルダーと、第2ホルダーを収容する収容部と、第2ホルダーを上方に押圧する離脱補助バネと、第2ホルダーに係合するフック部と、を備える。第2ホルダーにはボスが突設されている。第2ホルダーのボスは、収容部の位置決め凹部に上方から嵌合される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のシート搬送装置では、収容部に対して第2ホルダーを着脱可能とするために、第2ホルダーのボスが上方に移動可能となっている。そして、離脱補助バネから第2ホルダーに作用する押圧力に対して、第2ホルダーとフック部との係合により抵抗する構成となっている。
ここで、リタードローラーの軸方向において、第2ホルダーとフック部との接触位置と、第2ホルダーと離脱補助バネとの接触位置がほぼ同じ位置にあることで、第2ホルダーとフック部との接触位置を中心とする回転方向のモーメントが第2ホルダーに作用する可能性がある。この場合、回転方向の一方、他方が決まっていないため、第2ホルダーが一方、他方のどちらに回転するか不明である。つまり、第2ホルダーを交換するたびにリタードローラーの位置が変わる虞がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する為の、本発明に係る給送装置は、媒体を給送する給送ローラーに接触され且つ軸周りに回転可能に設けられるリタードローラーと、前記リタードローラーを回転可能に保持する少なくとも1つのホルダーと、前記ホルダーに設けられ、前記ホルダーの揺動の支点となる突出部と、前記突出部が保持される保持部を有し前記ホルダーを収容する収容部と、前記ホルダーが前記収容部から離れる退避方向に前記ホルダーを押圧する押圧部と、前記収容部に設けられ前記ホルダーの前記退避方向の移動を規制する第1規制部と、前記収容部に設けられ前記ホルダーの前記退避方向とは反対方向の移動を規制する第2規制部と、を備え、前記押圧部は、前記リタードローラーの軸方向における前記突出部の中点と前記第1規制部の中点とを通る仮想線に対して、前記軸方向にずれて配置され、前記ホルダーは、前記第1規制部及び前記第2規制部と接触することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】実施形態に係る給送ユニット及びプリンターの全体構成図。
【
図2】実施形態に係る給送ユニットの給紙トレイの開放状態を示す斜視図。
【
図3】実施形態に係る給送ユニットの給紙トレイの開放状態を示す縦断面図。
【
図4】実施形態に係る給送ユニットにおいて給送ローラーを取り外した状態を示す縦断面図。
【
図5】実施形態に係る給送ユニットにおいて給送ローラーを取り外した状態を示す斜視図。
【
図6A】実施形態に係るプリンターの給送ローラーを軸方向の一方から見た状態を示す斜視図。
【
図6B】実施形態に係るプリンターの給送ローラーを軸方向の他方から見た状態を示す斜視図。
【
図7】実施形態に係る給送ユニットのベースガイドと着脱ユニットを示す斜視図。
【
図8】実施形態に係る給送ユニットのベースガイドから着脱ユニットを取り外した状態を示す部分拡大斜視図。
【
図9】実施形態に係る給送ユニットのベースガイドから着脱ユニットを取り外した状態を示す部分拡大斜視図。
【
図10】実施形態に係る給送ユニットの着脱ユニットの一部を分解した斜視図。
【
図11】実施形態に係る給送ユニットの第1ホルダーにリタードローラーを組付けた状態を示す斜視図。
【
図12】実施形態に係る給送ユニットの第2ホルダーの表を示す斜視図。
【
図13】実施形態に係る給送ユニットの第2ホルダーの裏を示す斜視図。
【
図14】実施形態に係る給送ユニットのレリースレバーの斜視図。
【
図15】実施形態に係る給送ユニットの着脱ユニットを裏から見た背面図。
【
図16】実施形態に係る給送ユニットにおいて着脱ユニットの規制が解除される状態を示す縦断面図。
【
図17】実施形態に係る給送ユニットのベースガイドに着脱ユニットを装着した状態を示す縦断面図。
【
図18】実施形態に係る給送ユニットにおいて装着状態の着脱ユニットに作用するモーメントが第2規制部によって規制される状態を示す概略図。
【
図19】実施形態に係る給送ユニットにおいて装着状態の着脱ユニットの側部を一方から見た縦断面図。
【
図20】実施形態に係る給送ユニットにおいて装着状態の着脱ユニットの側部を他方から見た縦断面図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明について概略的に説明する。
第1の態様に係る給送装置は、媒体を給送する給送ローラーに接触され且つ軸周りに回転可能に設けられるリタードローラーと、前記リタードローラーを回転可能に保持する少なくとも1つのホルダーと、前記ホルダーに設けられ、前記ホルダーの揺動の支点となる突出部と、前記突出部が保持される保持部を有し前記ホルダーを収容する収容部と、前記ホルダーが前記収容部から離れる退避方向に前記ホルダーを押圧する押圧部と、前記収容部に設けられ前記ホルダーの前記退避方向の移動を規制する第1規制部と、前記収容部に設けられ前記ホルダーの前記退避方向とは反対方向の移動を規制する第2規制部と、を備え、前記押圧部は、前記リタードローラーの軸方向における前記突出部の中点と前記第1規制部の中点とを通る仮想線に対して、前記軸方向にずれて配置され、前記ホルダーは、前記第1規制部及び前記第2規制部と接触することを特徴とする。
本態様によれば、前記押圧部が前記仮想線に対して前記軸方向にずれて配置される。これにより、前記突出部を中心とする前記ホルダーの回転方向が一方向に定まる。
また、前記押圧部から前記ホルダーに作用する押圧力によって、前記突出部と前記保持部との接触状態が保持される。つまり、前記ホルダーの回転の中心位置がずれることが抑制される。
さらに、前記ホルダーの前記退避方向の移動が前記第1規制部によって規制され、前記ホルダーの前記退避方向とは反対方向の移動が前記第2規制部によって規制されることで、前記ホルダーが所定の位置に位置決めされる。
ここで、前記収容部に対して前記ホルダー及び前記リタードローラーの着脱を行う度に、前記ホルダーが所定の位置に位置決めされるので、前記リタードローラーの交換前と交換後とで前記給送装置に対する前記ホルダーの位置が変わらず、交換の度に前記リタードローラーの位置が変わることを抑制できる。
【0008】
第2の態様に係る給送装置は、前記ホルダーは、前記リタードローラーを回転可能に保持する第1ホルダーと、前記第1ホルダーを揺動可能に保持する第2ホルダーと、を備え、前記押圧部を第1押圧部として、前記リタードローラーが前記給送ローラーと接触するように前記第1ホルダーを押圧する第2押圧部が設けられることを特徴とする。
本態様によれば、前記リタードローラーを保持する前記第1ホルダーが、前記第2ホルダーに対して揺動可能であるので、前記リタードローラーの位置を変更することができる。さらに、前記第2押圧部が前記第1押圧部とは別に設けられているので、前記第1ホルダーの押圧状態に関係なく、前記リタードローラーを前記給送ローラーに押し付けることができる。
【0009】
第3の態様に係る給送装置は、第2の態様において、前記第2ホルダーには、前記給送ローラーに向けて前記媒体を案内する案内部材が設けられることを特徴とする。
本態様によれば、前記第2ホルダーが前記収容部に収容されることで、前記第2ホルダーが所定の位置に位置決めされ、それに伴い前記媒体の給送方向における前記給送ローラーより上流に前記案内部材が位置決めされる。これによって、前記第2ホルダーが前記収容部に収容された後に前記案内部材の取り付け位置を別途、調整する作業が不要となる。つまり、前記リタードローラーを交換するために前記第2ホルダーを前記収容部から取り外したとしても、前記リタードローラーの交換前と交換後とで前記給送装置に対する前記第2ホルダーの位置が変わらないため、前記リタードローラーの交換後に前記案内部材の取り付け位置を別途、調整する作業が不要となる。
【0010】
第4の態様に係る給送装置は、第3の態様において、前記案内部材及び前記第2ホルダーの少なくとも一方には、前記案内部材の位置を前記軸方向と交差する交差方向に変更可能とする変更部が設けられることを特徴とする。
本態様によれば、前記交差方向における前記案内部材の位置を変更可能となっているので、前記媒体の先端部が、前記リタードローラーと前記給送ローラーとの接触部に向けて進行するように、前記案内部材を前記第2ホルダーに設けることができる。
【0011】
第5の態様に係る給送装置は、第4の態様において、前記変更部は、前記案内部材を前記給送ローラーに向けて押圧する第3押圧部を有することを特徴とする。
本態様によれば、前記案内部材の位置を変更する場合、前記第3押圧部から前記案内部材に作用する押圧力が前記案内部材に作用する重力に抵抗する。これにより、前記案内部材が支持されるので、前記案内部材の位置の変更を行い易くすることができる。
【0012】
第6の態様に係る給送装置は、第2の態様から第5の態様のいずれか1つにおいて、前記第1押圧部は、前記仮想線によって区画された第1領域及び第2領域の一方に配置され、前記第2規制部は、前記第1領域及び前記第2領域の他方に配置されることを特徴とする。
本態様によれば、前記第1押圧部が前記仮想線に対して一方に配置され、前記第2規制部が前記仮想線に対して他方に配置される。換言すると、前記第2ホルダーにおける押圧される部位と、前記第2ホルダーにおける移動が規制される部位とを離して配置できるので、前記第2ホルダーの姿勢を安定させることができる。
【0013】
第7の態様に係る給送装置は、第6の態様において、前記第1押圧部は、前記第1領域及び前記第2領域のうち面積が小さい方に配置されることを特徴とする。
前記第1ホルダーは前記リタードローラーを保持しているので、必然的に、前記第1領域及び前記第2領域のうち面積が大きい方に配置される。
ここで、本態様によれば、前記第1押圧部が前記第1領域及び前記第2領域のうち面積が大きい方に配置される構成に比べて、前記第1押圧部を前記第1ホルダーに対して遠くに配置することができるので、前記第1押圧部が前記第1ホルダーに接触することを抑制できる。
【0014】
第8の態様に係る給送装置は、第2の態様から第7の態様のいずれか1つにおいて、前記第2ホルダーが前記収容部に収容され且つ前記第1規制部が前記第2ホルダーの移動を規制する状態において、前記第1押圧部と前記第1規制部が前記軸方向にオーバーラップすることを特徴とする。
本態様によれば、前記第1押圧部と前記第1規制部が前記軸方向にずれて配置される構成に比べて、前記第1押圧部と前記第1規制部とを結ぶ線を中心とする他のモーメントが前記第2ホルダーの位置決めに影響を与えることを抑制できる。
【0015】
第9の態様に係る給送装置は、第2の態様から第8の態様のいずれか1つにおいて、前記第1規制部は、前記収容部において前記第2ホルダーの移動を規制する規制位置と、該規制位置から離れた解除位置とに移動可能に設けられ、前記第1規制部を前記解除位置へ移動させる解除部と、装置本体への装着状態において前記解除部を覆うカバー部材と、を備えることを特徴とする。
本態様によれば、前記装置本体への前記カバー部材の装着状態において、前記カバー部材が前記解除部を覆うので、前記解除部が誤って解除操作されることを抑制できる。なお、前記カバー部材を前記装置本体から離脱させることで、前記解除部の解除操作が可能となる。
【0016】
第10の態様に係る給送装置は、第2の態様から第9の態様のいずれか1つにおいて、前記第1ホルダーには、操作部が設けられ、前記リタードローラーは、前記操作部が操作されることで前記給送ローラーから離れることを特徴とする。
本態様によれば、前記第1ホルダーの前記操作部が操作されることで、前記リタードローラーが前記給送ローラーから離れる。これにより、前記第1ホルダーの全体を掴んで操作しなくて済むので、前記給送ローラー又は前記リタードローラーを交換する場合の作業を行い易くすることができる。
【0017】
以下、実施形態として、本発明に係る給送装置の一例である給送ユニット50を備えるプリンター10を具体的に説明する。
図1には、プリンター10が示される。プリンター10は、媒体の一例としての用紙Pに対し、液体の一例であるインクQを吐出することで記録を行うインクジェット方式の装置として構成される。なお、各図において表すX-Y-Z座標系は直交座標系である。
X方向は、プリンター10のユーザーから見た装置幅方向であり、水平方向である。X方向のうち左に向かう方向を+X方向、右に向かう方向を-X方向とする。
Y方向は、用紙Pの搬送方向と交差する用紙Pの幅方向且つ装置奥行方向であり、水平方向である。Y方向の手前に向かう方向を+Y方向、奥に向かう方向を-Y方向とする。
Z方向は、装置高さ方向であり、一例として、鉛直方向である。Z方向の上に向かう方向を+Z方向、下に向かう方向を-Z方向とする。
用紙Pは、プリンター10において、破線で表す搬送経路Tを通って搬送される。
【0018】
プリンター10は、本体部12を有する。本体部12は、プリンター10の外郭を構成する筐体14を有する。
筐体14における-X方向の端部は、Z方向に沿って直立する扉部17を有する。扉部17には、-X方向に向けて開口する開口部19が形成される。また、扉部17には、開口部19を開閉可能な給紙トレイ21が設けられる。
給紙トレイ21は、開口部19の-Z方向の縁部に設けられた不図示のヒンジ部によって、Y方向を軸方向として回転可能に支持される。給紙トレイ21は、Z方向に沿った直立状態で開口部19を閉じる。給紙トレイ21は、+X方向の端部が-X方向の端部より-Z方向に位置する傾倒状態で開口部19を開放する。このように、給紙トレイ21は、縦方向に開閉される。
【0019】
筐体14のZ方向の中央よりも+Z方向には、記録された用紙Pが排出される排出部16が形成される。また、筐体14には、複数のカセット18が設けられる。複数のカセット18には、用紙Pが収容される。各カセット18に収容された用紙Pは、ピックローラー13及び搬送ローラー対15によって搬送経路Tに沿って搬送される。
【0020】
搬送経路Tは、搬送路T1と合流する。搬送路T1は、給紙トレイ21から後述する給送ユニット50によって用紙Pが搬送される経路である。また、搬送経路Tは、用紙Pの表裏を反転させるための反転路T2と繋がる。さらに、搬送経路Tは、用紙Pを搬送する不図示の複数の搬送ローラー対と、搬送路を切り替えるフラップ23と、用紙PのY方向の幅を検出する不図示のセンサーとが配置される。
また、搬送経路Tには、用紙Pに記録する記録ヘッド24と、記録ヘッド24と対向する位置において用紙Pを支持する支持台26とが配置される。
【0021】
本体部12は、制御部28を有する。
制御部28は、不図示のCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びストレージを含んで構成され、プリンター10における用紙Pの搬送や、記録ヘッド24を含む各部の動作を制御する。
【0022】
図2に示されるように、扉部17は、筐体14(
図1)の一部を開閉する開閉部材として構成される。また、扉部17は、+X方向に見てY方向に沿う辺とZ方向に沿う辺とを有する四角形状に形成される。扉部17の-Y方向の端部は、不図示のヒンジ部によって筐体14に対して回転可能に支持される。
扉部17の+Y方向の端部には、ロック部32が設けられる。ロック部32は、扉部17を筐体14に係止し又は係止を解除する。このように、扉部17は、横方向に開閉される。
【0023】
扉部17において、開口部19に対する+X方向には、上壁33と、下壁34とが設けられる。
上壁33は、Y方向に延在される。また、上壁33は、直立された給紙トレイ21の+Z方向の端部と接触する。
下壁34は、上壁33に対する-Z方向且つ+X方向の位置に設けられ、Y方向に延在される。また、下壁34において、Y方向の中央部且つ-Z方向の部位には、ローラーカバー36が設けられる。下壁34に対する-Z方向には、後述するベースガイド62が設けられる。
【0024】
ローラーカバー36は、カバー部材の一例であり、後述する給送ユニット50に含まれる。また、ローラーカバー36は、板状の取付部37と、取付部37から突出された把持部38とを有する。
取付部37は、X方向に見て、Y方向の寸法がZ方向の寸法より長い矩形状に形成される。取付部37のY方向の両端部には、不図示のビスが挿通される貫通孔37Aが形成される。扉部17における貫通孔37Aより+X方向には、取付部37がビスによって取り付けられる不図示の被取付部が設けられる。なお、ローラーカバー36は、ビスを外すことで、扉部17から離脱可能となる。
【0025】
把持部38は、取付部37のY方向の中央部から-X方向に突出される。また、把持部38は、ユーザーによって-Z方向から把持される。ビスを締結する作業又はビスを外す作業において、把持部38がユーザーによって把持されることで、ローラーカバー36の落下が抑制される。
なお、扉部17へのローラーカバー36の装着状態では、ローラーカバー36が、後述する給送ローラー46(
図3)、操作部112(
図10)及び解除部164(
図14)を+Z方向且つ-X方向から覆う。
一方、ローラーカバー36が扉部17から取り外された状態では、給送ローラー46、操作部112及び解除部164が、+Z方向且つ-X方向に露出される。
【0026】
給紙トレイ21は、板状に形成される。また、給紙トレイ21は、用紙Pが載置される載置面21Aを有する。載置面21Aには、サイドガイド22が設けられる。サイドガイド22は、載置面21Aに積載された複数の用紙PのY方向の両端を揃える。また、サイドガイド22は、上壁33と下壁34との段差部分に収容される。
サイドガイド22と後述するベースガイド62との間には、載置面21Aに積載された用紙Pの+X方向の先端部を昇降するためのリフター29が設けられる。
【0027】
図3に示されるように、本体部12において給紙トレイ21とX方向に対向する部位には、駆動軸42と、給送ローラー46とが設けられる。
駆動軸42は、Y方向を軸方向とする円柱状に形成される。駆動軸42の-Y方向の端部は、不図示のベアリングを用いて、本体部12に回転可能に支持される。また、駆動軸42の-Y方向の端部には、不図示のギヤが設けられる。該ギヤは、不図示のモーターにより回転される。
【0028】
図5に示されるように、駆動軸42の+Y方向の端部には、駆動軸42の周方向の全体に亘って係合溝43が形成される。さらに、駆動軸42の係合溝43に対する-Y方向の部位には、2つのピン44が設けられる。
2つのピン44は、駆動軸42の外周面42Aから径方向に突出される。また、2つのピン44は、駆動軸42の周方向に間隔をあけて配置される。なお、2つのピン44は、不図示のスプリングによって径方向の外側へ押し付けられる。ここで、2つのピン44に径方向の内側に向かう外力が作用した場合、2つのピン44は、径方向において外周面42Aと揃う位置まで後退可能である。
【0029】
図5、
図6A及び
図6Bを用いて、駆動軸42及び給送ローラー46について説明する。
給送ローラー46は、円柱状のローラー本体47と、ローラー本体47の外周面を覆う弾性部48とを有する。また、給送ローラー46は、Y方向を軸方向として配置される。
ローラー本体47の中央には、挿通孔47Aが形成される。挿通孔47Aには、駆動軸42が挿通される。ローラー本体47における挿通孔47Aの+Y方向の縁部には、爪部47Bが形成される。爪部47Bは、係合溝43と係合可能である。
弾性部48は、一例として、円筒状のゴムから成る。
ローラー本体47における挿通孔47Aの-Y方向の縁部には、溝部47Cが形成される。溝部47Cは、2つのピン44と係合可能である。なお、溝部47Cの端面は、2つのピン44が溝部47Cに案内されるように、傾斜面とされる。
【0030】
挿通孔47Aにピン44が挿通された状態で、溝部47Cと2つのピン44とが係合され、さらに、爪部47Bが係合溝43と係合されることで、駆動軸42と給送ローラー46とが一体となる。そして、給送ローラー46は、回転に伴って用紙Pを給送方向の下流へ給送する。
一方、爪部47Bと係合溝43との係合が解除され、さらに、溝部47Cと2つのピン44との係合が解除されることで、給送ローラー46が駆動軸42から取り外される。
【0031】
次に、給送ユニット50について説明する。
図4に示されるように、給送ユニット50は、リタードローラー52と、ホルダー部94と、突出部132(
図12)と、ベースガイド62に設けられた収容部70と、押圧部152、第2押圧部80、第1規制部172及び第2規制部176(
図8)とを備える。
さらに、給送ユニット50は、ガイドプレート142と、変更部145と、レリースレバー162(
図14)と、ローラーカバー36(
図2)とを備える。
なお、本実施形態において、本体部12の一部、扉部17及びベースガイド62は、装置本体の一例に含まれる。
【0032】
図3に示されるように、リタードローラー52は、Y方向に沿って延びる軸部53と、軸部53の周りに被覆された円筒状の弾性部54とを有する。弾性部54の外周面は、弾性部48の外周面と接触する。つまり、リタードローラー52は、給送ローラー46に接触され、軸部53の軸周りに回転される。なお、Y方向から見て、リタードローラー52の回転方向と給送ローラー46の回転方向とは逆である。これにより、複数の用紙Pのうち1枚が給送され、残りの用紙Pが分離されて留まる。
リタードローラー52の外径は、給送ローラー46の外径より小さい。軸部53の一部には、トルクリミッター55(
図11)が設けられる。
【0033】
図7に示されるように、ベースガイド62は、一例として、樹脂製であり、Y方向に延びる柱状に形成される。また、ベースガイド62は、搬送路T1(
図1)に対する-Z方向に配置される。具体的には、ベースガイド62は、給紙トレイ21(
図1)に向けて配置された前壁部63と、前壁部63の+Z方向の端部から搬送路T1に沿って延びる上壁部64と、Y方向の両端に位置する側壁部65と、収容部70とを含んで構成される。
収容部70は、前壁部63のY方向の中央部と上壁部64のY方向の中央部とに跨って形成される。具体的には、収容部70は、+Z方向に開放された凹部として形成される。
上壁部64における収容部70に対する+Y方向の部位には、上壁部64をZ方向に貫通する貫通孔67が形成される。貫通孔67は、一例として、四角形状に形成される。
【0034】
図8及び
図9に示されるように、収容部70は、一例として、底壁72と、前壁75と、後壁86と、2つの内側壁92とで囲まれた部位である。また、収容部70は、後述する縁部88を有し、ホルダー部94(
図10)を収容する。さらに、収容部70には、押圧レバー83とコイルばね85とが設けられる。
底壁72は、ほぼX-Y面に沿って配置される。また、底壁72は、X方向の寸法がY方向の寸法より短い矩形状に形成される。底壁72の-Y方向の端部には、貫通孔73が形成される。貫通孔73のY方向に対向する縁部には、2つのガイド壁74がY方向に間隔をあけて設けられる。2つのガイド壁74は、底壁72から+Z方向に直立する。
【0035】
前壁75は、底壁72の-X方向の端部からX方向と交差する斜め上方に延びる。また、前壁75は、X方向の寸法がY方向の寸法より短い矩形状に形成される。前壁75のY方向の両端部には、前壁75から+X方向及び+Z方向に突出する2つの凸部76が設けられる。2つの凸部76の高さは、後述する内側壁92の高さより低い。
2つの凸部76における+X方向の端部には、それぞれ接触面77が形成される。接触面77は、一例として、Y-Z面に沿った平面である。
【0036】
前壁75におけるY方向の中央部には、円形の貫通孔78が形成される。また、前壁75における貫通孔78に対する+Y方向及び-Y方向の部位には、それぞれ挿通孔79が形成される。それぞれの挿通孔79の縁部には、Y方向に延びる角柱状のストッパー部81が架設される。
前壁75において、-Y方向の挿通孔79に対する-Y方向の部位で且つ凸部76より+Y方向の部位には、既述の貫通孔73が形成される。
【0037】
底壁72及び前壁75には、2つのリブ84が設けられる。
2つのリブ84は、Y方向に間隔をあけて配置される。また、2つのリブ84は、底壁72と前壁75とを繋ぐ。さらに、2つのリブ84は、Y方向に所定の厚さを有する板状に形成される。2つのリブ84の+X方向の端部には、リブ84をY方向に貫通する不図示の連結孔が形成される。
【0038】
後壁86は、不図示の複数のローラーを覆うように湾曲される。また、後壁86における+X方向の端部には、Y方向に間隔をあけて2つの貫通孔87が形成される。貫通孔87は、貫通方向から見て、Y方向に沿った辺を有する四角形状に形成される。貫通孔87の縁部のうち、+X方向の部位を縁部88とする。
縁部88は、保持部の一例である。また、縁部88は、後述する突出部132(
図12)が保持される部位である。
内側壁92は、底壁72、前壁75及び後壁86におけるそれぞれのY方向の両端部からZ方向に直立される。また、内側壁92は、X-Z面に沿って配置される。
【0039】
第2押圧部80は、リタードローラー52が給送ローラー46と接触するように、後述する第1ホルダー96(
図11)を押圧する。具体的には、第2押圧部80は、一例として、押圧レバー83とコイルばね85とを有する。
コイルばね85は、不図示のフレームに取り付けられ、貫通孔78を通して前壁75から+Z方向に突出される。
【0040】
押圧レバー83は、一例として、2つのアーム部83Aと、キャップ部83Bと、接触部83Cとを有する。
2つのアーム部83Aは、Y方向に間隔をあけて配置され、それぞれX方向に延びる。2つのアーム部83Aにおいて、それぞれの+X方向の端部には、Y方向の外側へ延びる不図示の連結ピンが形成される。該連結ピンは、リブ84の不図示の連結孔に連結される。これにより、押圧レバー83は、該連結ピンを中心として回動可能となる。
【0041】
キャップ部83Bは、2つのアーム部83Aの-X方向の端部をY方向に繋ぐ。また、キャップ部83Bは、コイルばね85の+Z方向の端部に取り付けられる。
接触部83Cは、キャップ部83BのY方向の中央部において、+Z方向に突出された部位である。また、接触部83Cは、半円柱状に形成される。
このように、押圧レバー83は、コイルばね85によって+Z方向に押圧される。そして、接触部83Cは、後述する湾曲壁99(
図11)に-Z方向から接触されることで、後述する第1ホルダー96(
図11)を+Z方向に押圧する。
【0042】
図10に示されるように、ホルダー部94は、ホルダーの一例として、リタードローラー52を回転可能に保持する第1ホルダー96と、第1ホルダー96を揺動可能に保持する第2ホルダー114と、を備える。つまり、ホルダー部94は、リタードローラー52を回転可能に保持する。また、ホルダー部94は、後述する第1規制部172及び第2規制部176(
図8)と接触する。
ホルダー部94は、収容部70(
図8)に収容される。なお、ホルダー部94における少なくとも+Z方向の部位は、ベースガイド62から外側へ露出される。
ここで、リタードローラー52、トルクリミッター55、ホルダー部94及び後述するガイドプレート142をまとめて着脱ユニット90と称する。着脱ユニット90は、収容部70に対して装着及び離脱可能である。
【0043】
図11に示されるように、第1ホルダー96は、ローラー収容部98と、摘み部104と、連結ピン107、108と、操作部112とを備える。そして、第1ホルダー96は、リタードローラー52及びトルクリミッター55を保持する。
【0044】
ローラー収容部98は、半円筒状に形成されており、+Z方向及び-X方向に開放された部位である。また、ローラー収容部98は、湾曲壁99と、左側壁101と、右側壁102とを有する。
湾曲壁99は、リタードローラー52の一部を収容可能に形成される。
左側壁101は、湾曲壁99の+Y方向の端部においてX-Z面に沿って直立される。左側壁101には、貫通孔101Aが形成される。貫通孔101Aには、軸部53のDカット部が挿入される。
右側壁102は、湾曲壁99の-Y方向の端部においてX-Z面に沿って直立される。右側壁102には、貫通孔102Aが形成される。貫通孔102Aには、軸部53の円形部が挿入される。
【0045】
摘み部104は、一例として、筒部105及び筒部106から成る。
筒部105は、Z方向から見てL字状の角筒として形成されており、湾曲壁99のY方向の中央より+Y方向且つ+X方向の部位に設けられる。また、筒部105は、+Y方向に位置する外壁105Aと、-Y方向に位置する内壁105Bとを含む。外壁105Aには、円柱状の連結ピン107が設けられる。連結ピン107は、外壁105Aから+Y方向に突出される。
筒部106は、Z方向から見てL字状の角筒として形成されており、湾曲壁99のY方向の中央より-Y方向且つ+X方向の部位に設けられる。また、筒部106は、-Y方向に位置する外壁106Aと、+Y方向に位置する内壁106Bとを含む。外壁106Aには、円柱状の連結ピン108が設けられる。連結ピン108は、外壁106Aから-Y方向に突出される。
ここで、内壁105Bと内壁106Bとが摘まれ、Y方向において互いに近づけられることで、筒部105及び筒部106が弾性変形され、連結ピン107、108がY方向において互いに近づくように変位される。
【0046】
操作部112は、一例として、右側壁102の+Z方向の端部において、軸部53に対する+Z方向の位置に設けられる。また、操作部112は、右側壁102から+Z方向に突出されると共に、右側壁102より-Y方向に突出される。さらに、操作部112は、-Y方向から見て、1枚の板材を複数箇所で屈曲させた形状を有する。これにより、操作部112は、少なくとも軸部53に向けて作用する外力を受けた場合、該外力をローラー収容部98及び摘み部104に伝達させ、ローラー収容部98及び摘み部104を連結ピン107、108の周りに回動させる。
なお、リタードローラー52は、操作部112が-Z方向に操作されることで、給送ローラー46(
図1)から離れる。
【0047】
図12に示されるように、第2ホルダー114は、一例として、前フレーム115と、左フレーム116と、右フレーム117と、上フレーム118とを備える。
前フレーム115は、第2ホルダー114の中心に対する-X方向且つ-Z方向の部位を構成する。また、前フレーム115は、Y方向に延在される。前フレーム115には、板金部材103(
図10)が取り付けられる2つの取付部115Aが形成される。前フレーム115におけるY方向の中央部には、凹部115Bが形成される。凹部115Bには、後述するコイルばね146(
図10)の一端部が接触される。
【0048】
左フレーム116は、X-Z面に沿って直立する壁部であり、前フレーム115の+Y方向の端部と繋がる。左フレーム116の-Z方向の端部は、第2規制部176の底壁72及び前壁75(
図8)と面接触が可能な形状とされる。左フレーム116における-X方向且つ-Z方向の位置には、ダボ119が設けられる。
ダボ119は、円柱状に形成されており、左フレーム116から+Y方向に突出される。左フレーム116における+X方向且つ+Z方向の位置には、連結孔121が形成される。連結孔121は、左フレーム116をY方向に貫通する。
【0049】
右フレーム117は、Y方向に間隔をあけて配置された縦壁117A、117Bを有する。縦壁117A及び縦壁117Bは、X-Z面に沿って直立される。縦壁117Aは、前フレーム115の-Y方向の端部と繋がる。縦壁117Bは、縦壁117Aに対する-Y方向に位置する。縦壁117Aの-X方向且つ-Z方向の部位と、縦壁117Bの-X方向且つ-Z方向の部位とは、被係合部122によって繋がる。
被係合部122は、X-Y面に沿った板部122Aと、板部122Aから斜め上方に延び且つほぼ直角に屈曲された屈曲部122Bとを有する。屈曲部122Bには、後述する第1規制部172(
図8)が係合される。
【0050】
上フレーム118は、Z方向から見て-X方向に開口するU字状に形成される。また、上フレーム118は、左フレーム116及び右フレーム117を+Z方向から覆う。上フレーム118の一部である上壁123は、左フレーム116の+X方向且つ+Z方向の部位と、右フレーム117の+X方向且つ+Z方向の部位とをY方向に繋ぐ。
上フレーム118における-Y方向の一部には、縦壁117Aに向けて窪んだ窪み部124が形成される。
なお、前フレーム115と、左フレーム116と、縦壁117Aと、上壁123とで囲まれた空間部を開口部125とする。
【0051】
図13には、第2ホルダー114を-Z方向から見た状態が示される。
縦壁117Aにおける+X方向且つ+Z方向の位置には、連結孔126が形成される。連結孔126は、縦壁117AをY方向に貫通する。また、連結孔126は、連結孔121と同じ軸線上に配置される。
縦壁117Bにおける-X方向且つ-Z方向の位置には、ダボ128が設けられる。ダボ128は、円柱状に形成されており、縦壁117Bから-Y方向に突出される。また、ダボ128は、ダボ119と同じ軸線上に配置される。
【0052】
上壁123における+X方向の端部には、2つの突出部132が設けられる。2つの突出部132は、Y方向に間隔をあけて配置される。
突出部132は、一例として、上壁123から-Z方向に延びる板部133と、板部133における-Z方向の端部から+X方向に突出する凸部134とを有する。このように、突出部132は、Y方向から見てL字状に形成される。板部133は、X方向に弾性変形が可能である。凸部134は、Z方向から見て台形状に形成された先端部を有する。
突出部132は、縁部88(
図9)との接触状態を維持したまま、縁部88に対する揺動が可能である。換言すると、突出部132は、Y方向から見て、ホルダー部94の揺動の支点となる。
【0053】
上壁123において、縦壁117Aと縦壁117Bとの間の部位には、被押圧部136が設けられる。
被押圧部136は、上壁123から-Z方向に延びる。また、被押圧部136は、一例として、X-Z面に沿って延びる縦板137と、Y-Z面に沿って延びる横板138とを有する。縦板137と横板138とは交差されている。また、縦板137及び横板138の-Z方向の端部には、-Z方向から見て十字状の被押圧面139が形成される。
被押圧面139のうち、-Z方向から見てT字状の領域K1(
図15)には、後述する押圧部152(
図9)が接触する。このように、被押圧部136は、押圧部152によって+Z方向に押圧される部位である。
【0054】
図11及び
図13において、連結孔121に連結ピン107が挿通されると共に、連結孔126に連結ピン108が挿通されることで、第1ホルダー96が、第2ホルダー114に連結される。そして、第1ホルダー96は、第1ホルダー96に外力が作用された場合、連結ピン107及び連結ピン108が回動方向の一方又は他方に回動されることで、揺動される。
【0055】
図10に示されるように、前フレーム115の取付部115Aには、板金部材103が取り付けられる。板金部材103には、ねじ孔103Aが形成される。ねじ孔103Aには、ねじ109が締結可能である。ここで、第2ホルダー114には、ガイドプレート142が設けられる。また、第2ホルダー114には、変更部145が設けられる。
【0056】
ガイドプレート142は、案内部材の一例であり、第2ホルダー114に取り付けられた状態において、給送ローラー46(
図1)に向けて用紙Pを案内する。具体的には、ガイドプレート142は、Y方向の寸法がZ方向の寸法より長い矩形状に形成される。
ガイドプレート142の中央より-Z方向の部位には、2つの長孔143が形成される。2つの長孔143は、それぞれZ方向に延びる。また、2つの長孔143は、2つのねじ孔103Aと連通可能に、Y方向に間隔をあけて配置される。
ガイドプレート142の+Z方向の端部には、+X方向に向けて延びるフランジ部142Aが形成される。フランジ部142Aは、用紙Pの一部を支持可能である。また、ガイドプレート142の-X方向の面には、-X方向に突出する複数のリブ142Bが形成される。
【0057】
変更部145は、ガイドプレート142の位置をY方向と交差する交差方向に変更可能とする。本実施形態において、交差方向は、一例として、+Z方向及び+X方向の両方と交差する斜め方向として設定される。また、交差方向は、Y方向から見て、用紙Pの搬送方向と交差する方向である。具体的には、変更部145は、第3押圧部の一例であるコイルバネ146を有する。
【0058】
コイルばね146の軸方向の一端部は、凹部115Bに取り付けられる。そして、コイルばね146は、交差方向を軸方向として弾性変形が可能である。
ガイドプレート142の-Z方向の端部が、コイルばね146の軸方向の他端部に接触された場合、コイルばね146は、ガイドプレート142を給送ローラー46(
図1)に向けて押圧する。
ここで、ガイドプレート142に対してコイルばね146からの押圧力に抵抗する外力が作用した場合、ガイドプレート142は、押圧力と外力とが釣り合う位置へ移動する。この状態において、外力の大きさが変わることで、ガイドプレート142の交差方向の位置が変わる。そして、ガイドプレート142の交差方向の位置が決まった後で、ねじ109が長孔143に挿通されると共にねじ孔103Aに締結されることで、ガイドプレート142が第2ホルダー114に取り付けられる。なお、ガイドプレート142の位置決めは、給送ローラー46とガイドプレート142との間に所定の厚さのスペーサーを挟んだ状態で行われる。
【0059】
図9に示されるように、押圧部152は、第1押圧部の一例であり、コイルばね154と、キャップ156とを有する。
コイルばね154は、軸方向がほぼZ方向に沿うように配置される。コイルばね154の-Z方向の端部は、ベースガイド62の一部に取り付けられる。また、コイルばね154は、2つのガイド壁74の間において、貫通孔73から+Z方向に延びる。
キャップ156は、-Z方向の部位が開放された中空且つ直方体状の部材である。コイルばね154の+Z方向の中央部及び端部は、キャップ156に収容され且つキャップ156に取り付けられる。これにより、キャップ156には、コイルばね154によって+Z方向の押付力が作用する。なお、キャップ156は、2つのガイド壁74によって挟まれることで、Y方向の移動が規制されると共に、Z方向に案内される。
【0060】
キャップ156の+Z方向の端部は、ほぼX-Y面に沿った接触面157を有する。接触面157は、第2ホルダー114の被押圧面139(
図13)と接触することで、第2ホルダー114を+Z方向に押圧する。+Z方向は、ホルダー部94が収容部70から離れる退避方向の一例である。また、-Z方向は、退避方向とは反対方向の一例である。
このように、押圧部152は、ホルダー部94を+Z方向に押圧する。
【0061】
図14に示されるように、レリースレバー162は、一例として、軸部163と、解除部164と、第1規制部172とを備える。
軸部163は、Y方向に沿って延びる。軸部163のY方向の両端部は、円柱状に形成される。また、軸部163のY方向の両端部は、ベースガイド62(
図8)に設けられた不図示の支持部に回転可能に支持される。さらに、軸部163には、不図示のトーションスプリングが設けられる。これにより、軸部163には、後述する第1規制部172を規制位置に向けて押し付ける押付力が作用する。
【0062】
解除部164は、軸部163の+Y方向の端部から軸部163の径方向に延びるアーム部165と、アーム部165の先端部に設けられた押付部166とを有する。
押付部166は、押付面166Aを有する。押付面166Aは、ベースガイド62の貫通孔67(
図7)において露出される。押付面166Aが-Z方向に押し下げられることで、軸部163が回動される。このときの軸部163の回動方向は、第1規制部172が第2ホルダー114から離れる方向である。このように、解除部164は、第1規制部172を解除位置へ移動させる。
【0063】
第1規制部172は、一例として、軸部163の-Y方向の端部から軸部163の径方向に延びる延在部173と、延在部173に設けられた係合部174とを有する。また、第1規制部172のY方向の幅は、解除部164のY方向の幅より短い。
係合部174は、Y方向から見てL字形の部位である。また、係合部174は、貫通孔73(
図9)を通って収容部70の内側に突出される。そして、係合部174は、被係合部122の屈曲部122B(
図12)と係合される。係合部174と被係合部122とが係合されることで、ホルダー部94は、+Z方向の移動が規制される。
このように、第1規制部172は、収容部70において第2ホルダー114の退避方向の移動を規制するときの規制位置と、該規制位置から離れたときの解除位置とに移動可能に設けられる。
【0064】
図8に示されるように、押圧部152のキャップ156と、第1規制部172の係合部174は、Y方向の長さがL1の範囲においてオーバーラップする。つまり、ホルダー部94(
図10)が収容部70に収容され且つ第1規制部172が第2ホルダー114の移動を規制する状態において、押圧部152と第1規制部172がY方向にオーバーラップする。
【0065】
第2規制部176は、一例として、底壁72におけるリブ84に対する+Y方向の端部177と、前壁75におけるリブ84に対する+Y方向の端部178とから成る。そして、第2規制部176は、左フレーム116(
図12)が接触することで、ホルダー部94の+Y方向の端部が-Z方向に移動することを規制する。
このように、第2規制部176は、収容部70に設けられ、ホルダー部94の退避方向とは反対方向の移動を規制する。
【0066】
図15には、第1ホルダー96及び第2ホルダー114を-Z方向から見た状態が示される。
-Y方向の突出部132について、X方向及びY方向の中点となる位置を点Aで表す。また、第1規制部172の係合部174(
図8)におけるX方向及びY方向の中点となる位置を点Bで表す。点Bは、屈曲部122BのY方向の中点でもある。点Aと点Bとを通る直線を仮想線Gとする。なお、
図15では、第1ホルダー96において接触部83C(
図8)が接触する範囲が、領域K2で示される。ここで中点とは、厳密に所定方向における中心でなくてもよく、多少の位置ズレを含んでいてもよい。
【0067】
第2ホルダー114の全体を囲む領域を領域Sとする。また、仮想線Gによって区画された領域Sのうち、仮想線Gに対する-Y方向の領域を第1領域S1とし、仮想線Gに対する+Y方向の領域を第2領域S2とする。第1領域S1の面積は、第2領域S2の面積より小さい。
領域K1は、仮想線Gに対して-Y方向にずれて配置される。換言すると、押圧部152は、仮想線Gに対して-Y方向にずれており、第1領域S1の内側に配置される。
領域K2は、仮想線Gに対して+Y方向にずれて配置される。換言すると、押圧レバー83は、仮想線Gに対して+Y方向にずれており、第2領域S2の内側に配置される。
なお、第2規制部176(
図8)は、第2領域S2の内側に配置される。
【0068】
次に、給送ユニット50の作用について説明する。各構成については、
図1から
図15までを参照して、個別の図番の記載を省略する場合がある。
給送ローラー46及びリタードローラー52を交換する場合、給紙トレイ21が開放され、ローラーカバー36が取り外される。ローラーカバー36が取り外されることで解除部164が露出する。
第1ホルダー96の操作部112が押し下げられることで、給送ローラー46への押圧状態が解除される。そして、給送ローラー46が取り外される。
【0069】
続いて、
図16に示されるように、解除部164(
図7)が解除操作されることで、第1規制部172が第2ホルダー114から離れた退避位置に移動される。このとき、押圧部152による押圧力が第2ホルダー114に作用することで、着脱ユニット90が+Z方向に浮き上がった状態となる。具体的には、用紙Pの給送方向において、着脱ユニット90の上流が押し上げられる。
押し上げられた着脱ユニット90に対する-Z方向及び+Z方向には、着脱ユニット90を着脱するための手掛け空間D1、D2が形成される(
図4)。そして、着脱ユニット90が取り出される。
【0070】
続いて、第2ホルダー114から第1ホルダー96が取り外される。このとき、リタードローラー52及びトルクリミッター55もまとめて取り外される。そして、新しい第1ホルダー96、リタードローラー52及びトルクリミッター55が、第2ホルダー114に取り付けられる。
【0071】
続いて、
図17に示されるように、突出部132が縁部88に接触される。これにより、着脱ユニット90の全体が、X-Z面内で揺動可能となる。ここで、係合部174が屈曲部122Bと係合されることで、第2ホルダー114は、+Z方向の移動が規制される。つまり、着脱ユニット90が収容部70に収容され且つ装着される。
続いて、第1ホルダー96の操作部112が押し下げられた状態で、給送ローラー46が取り付けられる。
続いて、ローラーカバー36が扉部17に取り付けられることで交換作業が終了する。
【0072】
図15、
図16、
図18、
図19及び
図20に示されるように、収容部70への着脱ユニット90の装着状態において、押圧部152は、第2ホルダー114の-Y方向の端部を+Z方向に押し上げようとする。これにより、第2ホルダー114には、モーメントMが作用する。
ここで、突出部132は、押圧部152に対して+X方向に位置する。被係合部122は、押圧部152に対して-X方向に位置する。このため、既述の第1領域S1では、押圧部152の押圧力によって、突出部132が縁部88と接触し、被係合部122が係合部174と接触した状態となり、押圧力と反力が釣り合うようになる。
【0073】
一方、第2領域S2では、モーメントM及び第2ホルダー114などの自重の作用により、第2ホルダー114が、-Z方向に押圧される。
押圧された第2ホルダー114の+Y方向の部位は、第2規制部176と接触することで-Z方向の移動が規制される。
このように、第2ホルダー114は、ベースガイド62に対して、ガタ詰めされた状態で位置決めされるため、交換後の位置調整が不要となる。
【0074】
コイルばね85による押圧力は、第1ホルダー96を介して、リタードローラー52と給送ローラー46とのニップ部に荷重として作用する。ここで、コイルばね85の押圧方向は、リタードローラー52の回転中心に向いている。このため、コイルばね85の押圧力のほとんどが、ニップ部の荷重として作用する。そして、第1ホルダー96の揺動支点を介して第2ホルダー114に作用する分力の影響が少なくなる。これらの作用により、コイルばね85による押圧力が、第2ホルダー114の位置決めに影響することを抑制できる。
また、押圧部152の押圧力は、第2ホルダー114とベースガイド62との間で作用する。このため、押圧部152の押圧力が、リタードローラー52と給送ローラー46とのニップ部の荷重に影響することを抑制できる。
【0075】
以上、説明したように、給送ユニット50によれば、押圧部152が仮想線Gに対して-Y方向にずれて配置される。これにより、突出部132を中心とするホルダー部94の回転方向が一方向に定まる。
また、押圧部152からホルダー部94に作用する押圧力によって、突出部132と縁部88との接触状態が保持される。つまり、ホルダー部94の回転の中心位置がずれることが抑制される。
さらに、ホルダー部94の退避方向の移動が第1規制部172によって規制され、ホルダー部94の退避方向とは反対方向の移動が第2規制部176によって規制されることで、ホルダー部94が所定の位置に位置決めされる。
ここで、収容部70に対してホルダー部94及びリタードローラー52の着脱を行う度に、ホルダー部94が所定の位置に位置決めされるので、リタードローラー52の交換前と交換後とで給送ユニット50に対するホルダー部94の位置が変わらず、交換の度にリタードローラー52の位置が変わることを抑制できる。
【0076】
給送ユニット50によれば、リタードローラー52を保持する第1ホルダー96が、第2ホルダー114に対して揺動可能であるので、リタードローラー52の位置を変更することができる。さらに、第2押圧部80が押圧部152とは別に設けられているので、第1ホルダー96の押圧状態に関係なく、リタードローラー52を給送ローラー46に押し付けることができる。
給送ユニット50によれば、第2ホルダー114が収容部70に収容されることで、第2ホルダー114が所定の位置に位置決めされ、それに伴い用紙Pの給送方向における給送ローラー46より上流にガイドプレート142が位置決めされる。これによって、第2ホルダー114が収容部70に収容された後にガイドプレート142の取り付け位置を別途、調整する作業が不要となる。つまり、リタードローラー52を交換するために第2ホルダー114を収容部70から取り外したとしても、リタードローラー52の交換前と交換後とで給送ユニット50に対する第2ホルダー114の位置が変わらないため、リタードローラー52の交換後にガイドプレート142の取り付け位置を別途、調整する作業が不要となる。
【0077】
給送ユニット50によれば、交差方向におけるガイドプレート142の位置を変更可能となっているので、用紙Pの先端部が、リタードローラー52と給送ローラー46との接触部であるニップ部に向けて進行するように、ガイドプレート142を第2ホルダー114に設けることができる。
給送ユニット50によれば、ガイドプレート142の位置を変更する場合、コイルばね146からガイドプレート142に作用する押圧力がガイドプレート142に作用する重力に抵抗する。これにより、ガイドプレート142がコイルばね146に支持されるので、ガイドプレート142の位置の変更を行い易くすることができる。
【0078】
給送ユニット50によれば、押圧部152が仮想線Gに対して一方に配置され、第2規制部176が仮想線Gに対して他方に配置される。換言すると、第2ホルダー114における押圧される部位と、第2ホルダー114における移動が規制される部位とを離して配置できるので、第2ホルダー114の姿勢を安定させることができる。
第1ホルダー96はリタードローラー52を保持しているので、必然的に、第1領域S1及び第2領域S2のうち面積が大きい方に配置される。
ここで、給送ユニット50によれば、押圧部152が第1領域S1及び第2領域S2のうち面積が大きい方に配置される構成に比べて、押圧部152を第1ホルダー96に対して遠くに配置することができるので、押圧部152が第1ホルダー96に接触することを抑制できる。
【0079】
給送ユニット50によれば、押圧部152と第1規制部172がY方向にずれて配置される構成に比べて、押圧部152と第1規制部172とを結ぶ線を中心とする他のモーメントが第2ホルダー114の位置決めに影響を与えることを抑制できる。
給送ユニット50によれば、扉部17へのローラーカバー36の装着状態において、ローラーカバー36が解除部164を覆うので、解除部164が誤って解除操作されることを抑制できる。なお、ローラーカバー36を扉部17から離脱させることで、解除部164の解除操作が可能となる。
給送ユニット50によれば、第1ホルダー96の操作部112が操作されることで、リタードローラー52が給送ローラー46から離れる。これにより、第1ホルダー96の全体を掴んで操作しなくて済むので、給送ローラー46又はリタードローラー52を交換する場合の作業を行い易くすることができる。
【0080】
本発明の実施形態に係る給送ユニット50は、以上のべたような構成を有することを基本とするものであるが、本願発明の要旨を逸脱しない範囲内での部分的構成の変更や省略等を行うことも勿論可能である。
【0081】
給送ユニット50は、ホルダー部94が1つのホルダーで構成されてもよい。また、第2押圧部80が無くてもよい。
ガイドプレート142が第2ホルダー114に設けられていなくてもよい。例えば、第2ホルダー114に用紙Pを案内する案内部を形成してもよい。
この際、収容部70に対してホルダー部94及びリタードローラー52の着脱を行う度に、ホルダー部94が所定の位置に位置決めされるので、リタードローラー52の交換前と交換後とで給送ユニット50に対するホルダー部94の位置が変わらず、交換の度に案内部の位置が変わることを抑制できる。つまり、リタードローラー52の交換前と交換後とで紙案内の精度を一定に保つことができる。
変更部145は、ガイドプレート142に設けられてもよい。また、変更部145は、ガイドプレート142及び第2ホルダー114の両方に設けられてもよい。さらに、変更部145は、コイルばね146のように第3押圧部を有していなくてもよい。例えば、カム部材でガイドプレート142をスライドさせてもよい。
【0082】
また、給送ユニット50は、押圧部152及び第2規制部176が、第1領域S1及び第2領域S2の一方にまとめて配置されてもよい。また、押圧部152が、第1領域S1及び第2領域S2のうち面積が大きい方に配置されてもよい。
押圧部152と第1規制部172は、Y方向にオーバーラップしていなくてもよい。
扉部17にローラーカバー36が設けられていなくてもよい。
第1ホルダー96には、操作部112が設けられていなくてもよい。
【0083】
第1押圧部は、第2ホルダー114に設けられてもよい。
解除部164は、解除部164をローラーカバー36によって隠すために、第1規制部172から離れた位置に配置されていたが、隠す必要が無い場合は、解除部164を第1規制部172に近づけて配置してもよい。あるいは、第1規制部172に解除部164を設けて、第1規制部172を直接、解除操作してもよい。
【符号の説明】
【0084】
10…プリンター、12…本体部、13…ピックローラー、14…筐体、
15…搬送ローラー対、16…排出部、17…扉部、18…カセット、19…開口部、
21…給紙トレイ、21A…載置面、22…サイドガイド、23…フラップ、
24…記録ヘッド、26…支持台、28…制御部、29…リフター、32…ロック部、
33…上壁、34…下壁、36…ローラーカバー、37…取付部、37A…貫通孔、
38…把持部、42…駆動軸、42A…外周面、43…係合溝、44…ピン、
46…給送ローラー、47…ローラー本体、47A…挿通孔、47B…爪部、
47C…溝部、48…弾性部、50…給送ユニット、52…リタードローラー、
53…軸部、54…弾性部、55…トルクリミッター、62…ベースガイド、
63…前壁部、64…上壁部、65…側壁部、67…貫通孔、70…収容部、
72…底壁、73…貫通孔、74…ガイド壁、75…前壁、76…凸部、77…接触面、
78…貫通孔、79…挿通孔、80…第2押圧部、81…ストッパー部、
83…押圧レバー、83A…アーム部、83B…キャップ部、83C…接触部、
84…リブ、84A…アーム部、86…後壁、87…貫通孔、88…縁部、
90…着脱ユニット、92…内側壁、94…ホルダー部、96…第1ホルダー、
98…ローラー収容部、99…湾曲壁、101…左側壁、101A…貫通孔、
102…右側壁、102A…貫通孔、103…板金部材、103A…ねじ孔、
104…摘み部、105…筒部、105A…外壁、105B…内壁、106…筒部、
106A…外壁、106B…内壁、107…連結ピン、108…連結ピン、
109…ねじ、112…操作部、114…第2ホルダー、115…前フレーム、
115A…取付部、115B…凹部、116…左フレーム、117…右フレーム、
117A…縦壁、117B…縦壁、118…上フレーム、119…ダボ、
121…連結孔、122…被係合部、122A…板部、122B…屈曲部、
123…上壁、124…窪み部、125…開口部、126…連結孔、128…ダボ、
132…突出部、133…板部、134…凸部、136…被押圧部、137…縦板、
138…横板、139…被押圧面、142…ガイドプレート、142A…フランジ部、
142B…リブ、143…長孔、145…変更部、146…コイルバネ、
152…押圧部、156…キャップ、157…接触面、162…レリースレバー、
163…軸部、164…解除部、165…アーム部、166…押付部、
166A…押付面、172…第1規制部、173…延在部、174…係合部、
176…第2規制部、177…端部、178…端部、D1…手掛け空間、
D2…手掛け空間、K1…領域、K2…領域、L1…長さ、S1…第1領域、
S2…第2領域、T…搬送経路、T1…搬送路、T2…反転路