(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】回転電機用ステータコアの製造装置
(51)【国際特許分類】
H02K 15/02 20060101AFI20240827BHJP
【FI】
H02K15/02 F
H02K15/02 D
(21)【出願番号】P 2021153231
(22)【出願日】2021-09-21
【審査請求日】2023-11-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110003214
【氏名又は名称】弁理士法人服部国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長野 晋哉
【審査官】三澤 哲也
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-103638(JP,A)
【文献】特開2020-061925(JP,A)
【文献】特開2005-229781(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 15/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
薄板
円環状の
ベース部(14)と、前記ベース部の径内方向に突き出す多数のティース(11)を有し、隣り合う前記ティース間にスロット(12)を有する多数枚のコアシート
(10)を積層する際にコア保持治具を用いる回転電機用ステータコアの製造装置であって、
前記コアシー
トを積載可能な基台(19)と、
前記基台の上面(191)に対し垂直な中心線(3)から径外方向の同径位置で前記上面に対し垂直に立ち上がり、前記上面上で前記中心線からの径方向距離(r1)を変更可能な複数本の内径ガイド(32、33、34、35)と、
前記基台の前記上面に対し垂直な前記中心線から径外方向の同径位置で前記上面に対し垂直に立ち上がり、前記上面上で前記中心線からの径方向距離(r2)を変更可能な複数本のスロットガイド(42、43、44、45)と、
積層されるコアシートの隣り合う前記ティース間に挿入可能な複数本の上空ガイド(62、63、64、65)と、
前記複数本の内径ガイド及び前記複数本のスロットガイドの前記中心線からの径方向距離を変更可能なリンク機構(8)と、
前記リンク機構を駆動する駆動部(9)と、を備える回転電機用ステータコアの製造装置。
【請求項2】
前記内径ガイドは、長尺状の案内部材であって、前記ティースの内壁(110)を案内する請求項
1記載の回転電機用ステータコアの製造装置。
【請求項3】
前記スロットガイドは、長尺状の案内部材であって、前記スロットを形成する前記ティースの側壁(111)を案内する請求項
1記載の回転電機用ステータコアの製造装置。
【請求項4】
前記基台に積載したコアシートの上面から加圧するプレート(52)を備えた請求項1記載の回転電機用ステータコアの製造装置。
【請求項5】
積層するコアを持ち上げる際に前記基台上の位置まで下降し、前記上空ガイドのたわみを規制する案内装置(28)を備える請求項
1記載の回転電機用ステータコアの製造装置。
【請求項6】
薄板環状の多数枚のコアシートを積層する工程と、
積層したコアシートの内壁に内径ガイドを押圧して案内する工程と、
積層したコアシートの隣り合うティース間に上空ガイドを挿入しコアシートの位置をずれないようにする工程と、
積層したコアシートの隣り合うティース間にスロットガイドを挿入し案内する工程と、
積層したコアシートのコア積厚を計測する工程と、
計測の結果、コア積厚が目標コア積厚より大きいとき、差分の余った積厚分の積層コアを取り出す工程とを含む回転電機用ステータコアの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転電機用ステータコアの製造装置及び製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、回転電機用のステータコアは、薄板環状の電磁鋼板のコアシートを積層し、溶接して製造している。
一般に、ステータコアの製造時、未溶接の多数枚のコアシートを積層すると、例えば200mmもの積層高さとなるため、積層するコアの底面と積み上がる方向との直角度が低下したり、積み上がる方向にコアシートがねじれを生じるという不具合を生じる傾向がある。
【0003】
未溶接のコアシートを積層するとき、積層するコアの直進性を高める技術、及び、積層方向の軸中心線に対するひねり度の誤差を低減する技術は知られていない。
【0004】
ここに、積層するコアの「直進性」とは、積層したコアシートの底面に対する積層方向の直角度の精度をいう。「ひねり度」とは、積層したコアシートの底面に対する積層方向のねじれの誤差の大きさの程度をいう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2010-200505号公報
【文献】特開2015-33290号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の高厚材積層方法として、数十mm以下の厚みで予めを接合しておいた低厚コアをさらに積層して複数の低厚コア同士を溶接するという方法では、一個のステータコアを製造する工程で2段階の接合工程を経由するため、工数が増大及び工程が複雑になるという問題がある。
【0007】
特許文献1は、ステータコアのスロットに絶縁を確保する目的のスロット紙を挿入する技術を開示している。特許文献2は、ステータコアのスロットに至る連通路に温度センサを挿入する技術を開示している。
【0008】
特許文献1、特許文献2のいずれにおいても、製造時における上記コアシートの積層するコアの「直進性」及び「ひねり度」は課題として認識されていない。
【0009】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、積層するコアの直進性を高め、ひねり度を低減する、回転電機用ステータコアの製造装置及び製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の回転電機用ステータコアの製造装置は、薄板円環状のベース部(14)と、前記ベース部の径内方向に突き出す多数のティース(11)を有し、隣り合う前記ティース間にスロット(12)を有する多数枚のコアシート(10)を積層する際にコア保持治具を用いる回転電機用ステータコアの製造装置であって、前記コアシートを積載可能な基台(19)と、前記基台の上面(191)に対し垂直な中心線(3)から径外方向の同径位置で前記上面から垂直方向に立ち上がり、前記上面上で前記中心線からの径方向距離(r1)を変更可能な複数本の内径ガイド(32、33、34、35)と、前記基台の上面に対し垂直な中心線から径外方向の同径位置で前記上面から垂直方向に立ち上がり、前記上面上で前記中心線からの径方向距離(r2)を変更可能な複数本のスロットガイド(42、43、44、45)と、積層されるコアシートの隣り合うティース(11)間に挿入可能な複数本の上空ガイド(62、63、64、65)と、前記複数本の内径ガイド及び前記複数本のスロットガイドの前記中心線からの径方向距離を変更可能なリンク機構(8)と、前記リンク機構を駆動する駆動部(9)とを備える構成を採用する。
【0011】
上記の構成をもつ回転電機用ステータコアの製造装置によると、所定枚数のコアシートを基台の上に投入する際、コアシートのティースの内壁に径外方向に複数本の内径ガイドを押圧し、コアシートの隣り合うティース間の複数のスロットに複数のスロットガイドを嵌合する。したがって、積層する各コアシートの位置決めを的確に行うことができるため、積層するコアの直進性を向上し、ひねり度を低減することができる。
【0012】
ステータコアを製造するに際し、溶接前のコアシートを積層する工程において、工数を低減し、簡易な工程により、積層するコアの直進性が高く、ひねり度を低減した溶接前の積層したコア(積層コア)を製造することができる。
【0013】
本発明の回転電機用ステータコアの製造方法は、薄板環状の多数枚のコアシートを積層する工程と、積層したコアシートの内壁に内径ガイドを押圧して案内する工程と、積層したコアシートの隣り合うティース間に上空ガイドを挿入しコアシートの位置をずれないようにする工程と、積層したコアシートの隣り合うティース間にスロットガイドを挿入し案内する工程と、積層したコアシートのコア積厚を計測する工程と、計測の結果、コア積厚(積層コアの厚み)が目標コア積厚より大きいとき、差分の余った積厚分の積層コアを取り出す工程を含む。
【0014】
本発明の回転電機用ステータコアの製造装置によると、コア保持治具の基台の上空に上空ガイドを設けることにより、直角性及びひねり度の精度が高くなる効果がある。
【0015】
本発明の回転電機用ステータコアの製造装置によると、コアシートの投入及び排出が可能なローディング装置により、コア積層の厚さを調整する効果がある。
【0016】
本発明の回転電機用ステータコアの製造装置によると、コア保持治具の基台上に設置される上空ガイドにより、ローディング装置で未接合状態のコアを持ち上げる際にコアシートの位置をずれないようにする効果がある。
【0017】
本発明の回転電機用ステータコアの製造装置によると、上空ガイドがコア保持治具の基台上のコアの位置まで下降することにより、コアが上空ガイドから外れないようにする効果がある。
【0018】
本発明の回転電機用ステータコアの製造装置によると、上空ガイドを下降した状態で、ローディング装置によりコアシートを追加することにより、コアの積層の厚さを高くする効果がある。
【0019】
本発明の回転電機用ステータコアの製造装置によると、上空ガイドを下降した状態で、ローディング装置によりコアシートを除去することにより、コアの積層の厚さを低くする効果がある。
【0020】
本発明の回転電機用ステータコアの製造装置によると、上空ガイドが長くたわむことから、案内装置を設けることにより、コアを持ち上げる際に、案内装置がコア保持治具の基台上の位置まで下降し、上空ガイドのたわみを規制する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の第一実施形態による回転電機用ステータコアの製造装置の正面図。
【
図2】本発明の第一実施形態による回転電機用ステータコアの製造装置のコア保持治具と上空ガイドを示す斜視図。
【
図3】本発明の第一実施形態による回転電機用ステータコアの製造装置の上空ガイドの下降時のコア保持治具と上空ガイドを示す横断面図。
【
図4】本発明の第一実施形態による回転電機用ステータコアの製造装置のワーク排出ローディング装置の正面図。
【
図5】本発明の第一実施形態によるコアシートの平面図。
【
図7】本発明の第一実施形態による回転電機用ステータコアの製造装置により製造された積層コアの斜視図。
【
図8】本発明の第一実施形態による回転電機用ステータコアの製造装置により積層コアを製造する工程を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態による回転電機用ステータコアの製造装置を図面に基づいて説明する。なお、複数の実施形態において実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0023】
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態について
図1から
図8に基づいて説明する。
図1に示すように、回転電機用ステータコアの製造装置は、基台19を有する第1のコア保持治具16、基台19を有する第2のコア保持治具26、上空機構51、ワーク投入ローディング装置30、及びワーク排出ローディング装置50を備える。
【0024】
図5及び
図6は、ステータコアの製造装置に投入する電磁鋼板の薄板材からなる1枚のコアシートを示す。
【0025】
ワークに相当するコアシート10は、材料が電磁鋼板からなり、薄板円環状の基本形状をしている。コアシート10は、円環状のベース部14に、円周方向に等間隔で48個のティース11が径内方向に突き出している。隣り合うティース11の間には、48個のスロット12が形成されている。ティース11の径内方向端である内壁110は、コアシート10の実質的な内壁13を形成している。
【0026】
図7は、第一実施形態のステータコアの製造装置により製造された積層コアを示している。積層コア20は、積層された多数枚の円環状のコアシート10が同一中心軸線をもつように、かつ中心軸線方向に隣り合うティースとティースが重なり合うように、結果として
図7において上方からみると、ティースの側壁で形成されるスロット12が凹凸なしの直進性を有する溝状に形成される。
【0027】
図1に示すように、ステータコアの製造装置1は、ワークに相当するコアシート10を第2のコア保持具26に投入するワーク投入ローディング装置30と、所望の積層コアを製造するステーション40と、ステーション40から積層コア20を排出するワーク排出ローディング装置50とを備える。
【0028】
ワーク投入ローディング装置30は、コアシート10を必要枚数だけ1回ないし複数回に分けて第1のコア保持治具16に投入する。
コア保持治具16、26は、治具本体17が搬送路に沿って移動可能である。
【0029】
図2に示すように、第1の保持治具16は治具本体17のベース18の上にリンク機構8を設けている。このリンク機構8は、駆動部に相当するサーボモータ9によって駆動される。ベース18の上には、コアシート10を載置可能な円盤状の基台19が設けられている。
【0030】
基台19は、上面から下面を連通する案内孔29を有する。案内孔29は、4本の内径ガイド32、33、34、35と、4本のスロットガイド42、43、44、45とを挿通する。
【0031】
内径ガイド32、33、34、35は、基本的横断面形状が円形状の長尺状の案内部材であって、作動時、積層される多数枚のコアシート10のティース11の内壁110に当接し、各コアシート10の位置ずれを矯正する。
【0032】
スロットガイド42、43、44、45は、横断面形状が矩形状の長尺状の案内部材であって、作動時、積層される多数枚のコアシート10のスロット12に挿通し、各コアシートの位置ずれを矯正する。
【0033】
基台19の案内孔29の内壁は、4本の内径ガイド32、33、34、35をそれぞれ径方向に移動可能に規制する。また案内孔29の内壁は、4本のスロットガイド42、43、44、45をそれぞれ径方向に移動可能に規制する。
【0034】
4本の内径ガイド32、33、34、35と4本のスロットガイド42、43、44、45の中心線3からの径方向距離は、サーボモータ9の駆動によりリンク機構8を経由して可変になっている。コアシートの形態に応じて4本の内径ガイドの同一径方向距離r1及び4本のスロットガイドの同一径方向距離r2を調節する。
【0035】
4本の内径ガイド32、33、34、35は、基台19の上面191に対し垂直な中心線3から径外方向の同径位置で上面191に対し垂直に立ち上がり、上面191上で中心線3からの径方向距離を変更可能である。
4本のスロットガイド42、43、44、45は、基台19の上面191に対し垂直な中心線3から径外方向の同径位置で上面191に対し垂直に立ち上がり、上面191上で中心線3からの距離を変更可能である。
【0036】
図1において、第1の保持治具16は、ワーク投入ローディング装置30とステーション40との間の搬送路を往復動可能である。第2の保持治具26の構成については、第1保持治具の構成と同様であるので、説明を省略する。第2の保持治具26は、ステーション40とワーク排出ローディング装置50との間の搬送路を往復移動可能である。
【0037】
ステーション40は、積層された多数枚のコアシートを載置した第1保持治具を搬入する。
ステーション40は、
図2に示すように、上空機構51を備えている。
【0038】
上空機構51は、作動時、積層された多数枚のコアシートに圧力を作用させることが可能なプレート52を備える。プレート52は、基台19に積層される多数枚のコアシート10の上面から押圧することで、積層されるコアシート10に圧力を作用する。これにより、積層されたコアシートを接合する。
【0039】
上空機構51は、プレート52から垂下する4本の上空ガイド62、63、64、65を備える。上空ガイド62、63、64、65は、
図3に示すように、作動時、スロット12に嵌合し、積層されたコアシート10の「ひねり度」の大きさを低減することができる。
【0040】
ここに、
図3は、ステーション40において、基台19上に積層された多数枚のコアシートに、上述した内径ガイド32、33、34、35、スロットガイド、及び上空ガイド62、63、64、65が作用している状態で切断した横断面を表している。
図3は、線図が複雑になるため、便宜上、コアシート切断面のハッチングを省略して表示している。
【0041】
上空ガイド62、63、64、65は、図示しないローディング装置で未接合状態で積層されたコアシートを持ち上げる際にコアシートのスロットに入り込んでコアシートの位置をずれないようにする。
【0042】
上空ガイド62、63、64、65は第1のコア保持治具16の基台19の積層された図示しない積層コアの位置まで下降し、積層コアが上空ガイド62、63、64、65から外れないようにする。
【0043】
案内装置28は、下降時に上空ガイド62、63、64、65のたわみを規制する。
【0044】
ステーション40は、積層されたコアシートのコア積厚を所望のコア積厚に切り出す図示しないローディング装置を備える。
【0045】
計測した結果、コアの積厚が目標積厚より小さいときは、上空ガイド62、63、64、65を下降した状態で、ローディング装置によりコアシートを追加し、コアの積層の厚さを高くする。
【0046】
計測した結果、コアの積厚が目標積厚より大きいときは、上空ガイド62、63、64、65を下降した状態で、前記ローディング装置により前記コアシートを除去し、コアの積層の厚さを低くする。
【0047】
ステーション40における作動は、次のとおりである。
図8に示すように、コアシート10を載置した第1のコア保持治具16をステーション40に搬入する(ステップS90)。搬入した積層されたコアシート10に対しプレート52が下降し、積層されたコアシート10に圧力を作用し、積層されたコアシート10を接合する。
【0048】
このとき、内径ガイド32、33、34、35、スロットガイド42、43、44、45により、所望のコア積厚の積層されたコアシートについて、「直進性」が確保され、「ひねり度」が低減される。
【0049】
積層コアのコア厚(コアの軸方向長さ)を計測するとき(ステップS91)。積層コアのコア積厚を計測し、コア積厚例えば250ミリメートルの積層コアが搬入されたとき、目標コア積厚が例えば200ミリメートルであれば、積層コアの最上位から200mmの位置に図示しないローディング装置の刃先を当て、取り出すべきコア積厚200mmの積層コアを切り出し、刃先で持ち上げる(ステップS92)。
【0050】
持ち上げる際にガイドからコアが外れないように上空ガイド62、63、64、65がコアの位置まで下降する(ステップS93)。これにより、積層されたコアシートの位置がずれない。その後上空ガイド62、63、64、65が上昇し(ステップS94)、目標コア積厚の積層コアを取り出し、排出ローディング装置により外部に搬出する(ステップS95)。
【0051】
ワーク排出ローディング装置50は、
図4において、積層コアを切り出す切刃57を設けるアーム55がフレーム56に対し上下に昇降可能になっている。ステーション40で取り出し(製造)した積層コアを次のステップに排出する。
【0052】
本実施形態によると、多数枚のコアシートを積層する積層コアの直進性が高く、ひねり度の低い厚みの大きな高精度の積層コアを高効率に製造することができる。
【0053】
一般に、ステータコアは、シート状の電磁鋼板をプレス加工で所望の形に成形し、成形した1枚の電磁鋼板(コアシート)を、積層装置で複数枚重ねて形成する。
モータの出力に合わせてステータコアを構成するコアシートの積層する枚数を変えている。出力が小さいモータではコアシートを積層する枚数を減らし、ステータコアの積厚を薄くしている。一方、出力が大きなモータでは、コアシートを積層する枚数を増やして、ステータコアの積厚を大きくしている。
【0054】
(その他の実施形態)
上記実施形態において、積層コアのティースの数は48個の例について説明したが、本発明のステータコアの製造装置により製造するステータコアのティースの数は限定されるものでない。
【0055】
上記の実施形態について、内径ガイド、スロットガイド、及び上空ガイドの本数は、4本の形態について説明したが、本発明では、3本でも6本でもよく、本数は限られない。
コアシートの材質、大きさ、形状、ティースの数は上記の実施形態の数に限られない。
【0056】
その他の実施形態の他の基本的構成は、第一実施形態と同様である。
【0057】
以上、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
【符号の説明】
【0058】
1 ステータコアの製造装置、
3 中心線、
8 リンク機構、
9 サーボモータ(駆動部)、
10 コアシート、
11 ティース、
12 スロット、
16 第1のコア保持治具、
19 基台、
20 積層コア、
26 第2のコア保持治具、
28 案内装置、
29 案内孔、
30 ワーク投入ローディング装置、
32、33、34、35 内径ガイド、
42、43、44、45 スロットガイド、
62、63、64、65 上空ガイド、
110 内壁。