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特許7544017油除去用リンク装置及びワークの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】油除去用リンク装置及びワークの製造方法
(51)【国際特許分類】
   F16H 21/34 20060101AFI20240827BHJP
   H02K 7/14 20060101ALI20240827BHJP
   F02M 63/00 20060101ALI20240827BHJP
【FI】
F16H21/34
H02K7/14 Z
F02M63/00 B
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021185995
(22)【出願日】2021-11-15
(65)【公開番号】P2023073145
(43)【公開日】2023-05-25
【審査請求日】2023-12-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110003214
【氏名又は名称】弁理士法人服部国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小澤 健次
【審査官】前田 浩
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-335375(JP,A)
【文献】実開昭61-018968(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16H 21/34
H02K 7/14
F02M 63/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基台(10)に固定される電動モータ(11)と、
一端(21)が前記電動モータの駆動軸(12)に固定される第1アーム(20)と、
前記第1アームの他端(22)に回動自在に支持される一端(31)をもつ第2アーム(30)と、
前記第2アームの他端(32)を回動自在に支持する第1支持部(36)を有し、一端(41)が前記基台に対し回動自在に支持される第3アーム(40)と、
前記第3アームの他端(42)に固定され、ワークを把持可能なアクチュエータ(50)と、
前記基台で前記電動モータの回転駆動軸中心線から距離(L)をオフセットした位置に設けられ、前記第3アームの前記一端を回転自在に支持する第2支持部(48)とを備え、
前記アクチュエータは、前記第1支持部から駆動力を受けて前記第2支持部を中心として振り子運動をする油除去用リンク装置。
【請求項2】
前記駆動軸の回転軸線と前記第3アームの回転軸線は、平行で互いの軸心線間距離は固定である請求項1記載の油除去用リンク装置。
【請求項3】
前記電動モータの駆動時に前記アクチュエータの振り子運動によりワークから油を振り落とす請求項2記載の油除去用リンク装置。
【請求項4】
前記電動モータの駆動時に振り子運動する前記アクチュエータが特定領域にいるときワークから油を分離し放出する請求項3記載の油除去用リンク装置。
【請求項5】
ワークをアクチュエータの把持部が把持するするステップと、
駆動源の駆動力をリンク機構に伝達するステップと、
前記リンク機構の出力部に連結される前記アクチュエータが振り子運動を開始するステップと、
前記アクチュエータが振り子運動をする際にワークから油が遠心力により分離されるステップと、
前記リンク機構の出力部が振り子運動を停止するステップと、
前記リンク機構の出力部に連結される前記アクチュエータから前記ワークを分離するステップとを含む、ワークの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油を除去するリンク装置及び油の除去方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
エンジンに燃料を供給するインジェクタの製造時、製造過程における性能検査工程では、インジェクタに試験油を使用する。検査を終えたインジェクタを輸送するとき、試験油がインジェクタからこぼれない、インジェクタを逆さにしても試験油が垂れない、客先で組付時にこぼれない、後工程でこぼれない、インジェクタのリーク検査に影響しない等の要求を満たすため、輸送前にインジェクタを逆さにしても試験油が垂れない程度に抜く必要がある。
【0003】
輸送前に、一般的にはインジェクタに付着した試験油をエアブローで吹き飛ばすことや、注射器で試験油を吸い出すことが考えられるが、これらの方法によると、安全面の確保が不十分であったり、ほこりなどの異物が付着する怖れがある。
【0004】
インジェクタ内部やノズルに注射器を挿入することで、異物の混入やキズのリスクを回避する方法もある。インジェクタ内部の試験油を抜く方法として、ワークソレノイドを通電し、エア加圧してノズルより試験油を排出する方法もある。
【0005】
通電のための高電圧電気回路、電気コネクタの接続をする場合には、エア加圧による油の霧化による爆発の危険があるため、爆発の点火源となる電気エネルギーを使用しない方法で油抜きをすることがある。
例えば輸送前に、インジェクタを手に持った作業者が手を振ることでインジェクタから試験油を抜くことができる。
【0006】
燃料インジェクタ付着物の予防のための方法及び使用として、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。油配管の化学洗浄方法として、例えば、特許文献2に記載されたものが知られている。
特許文献1および特許文献2のいずれも化学的方法により油付着物を洗浄除去する技術である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2008-64099号公報
【文献】特開平6-293984号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
インジェクタ内から試験油を抜くためにノズルを挿入しエアで吹き飛ばすことや、注射器挿入し吸い出すことがあるが、製品内への異物付着防止や、キズ付きのリスクの懸念等インジェクタ内部に挿入すること避け、非接触で油を抜く方法である。
燃料インジェクタに供給する試験油を除去する方法として、作業者の手作業による振り子運動の遠心力により燃料インジェクタの内部の試験油を排出する方法も知られている。
【0009】
本発明は、上述に鑑みてなされたものであり、その目的は、油管を有する機器から物理的方法により油を除去する油除去用リンク装置及びワークの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の油除去用リンク装置は、基台(10)に固定される電動モータ(11)と、一端(21)が電動モータの駆動軸(12)に固定される第1アーム(20)と、前記第1アームの他端(22)に回動自在に支持される一端(31)をもつ第2アーム(30)と、前記第2アームの他端(32)を回動自在に支持する第1支持部(36)を有し、一端(41)が前記基台に対し回動自在に支持される第3アーム(40)と、前記第3アームの他端(42)に固定され、ワークを把持可能なアクチュエータ(50)と、前記基台で前記電動モータの回転軸延長線から距離(L)をオフセットした位置に設けられ、前記第3アームの前記一端を回転自在に支持する第2支持部(48)とを備え、前記アクチュエータは、前記第1支持部から駆動力を受けて前記第2支持部を中心として振り子運動をする構成を採用する。
【0011】
本発明の油除去用リンク装置によると、振り子運動を構成する機械は、電動モータを駆動源としてリンク機構を経由し、ワークに付着する油を遠心力により外部に分離し排出する。
【0012】
本発明は、リンク機構に特徴ある構成をもつ油除去用リンク装置及びワークの製造方法を提供する。本発明は、化学的方法により付着物を排出するのではなく、物理的方法又は機械的方法により試験油等の油を排出するものである。
【0013】
ワークから除去する油は、燃料、潤滑油など油の種類を問わない。
本発明は、自動化した機械によりワークの出荷前に規定量の油抜きを実現することができる。
本発明の油除去用リンク装置によると、製品に相当するワークへの異物混入や、ワークにキズが付くことなしに、品質を維持してワークを出荷することができる効果がある。
【0014】
本発明の油除去用リンク装置及びワークの製造方法によると、手作業の振り抜き動作に代えて、振り子運動を用いた機械の動作により高効率に不要な油を抜くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の第1実施形態による油の除去装置の斜視図。
図2図1のII方向矢視図。
図3図1のIII方向矢視図。
図4図1のIV方向矢視図。
図5】本発明の第1実施形態のリンク機構の連結部を示すもので、図4のV-V線模式的断面図。
図6】本発明の第1実施形態の作動を示すフローチャート。
図7】本発明の第1実施形態の作動を示す模式図。
図8】本発明の第1実施形態の作動を示す模式図。
図9】本発明の第1実施形態の作動を示す模式図。
図10】本発明の第1実施形態の作動を示す模式図。
図11】試験例に用いたインジェクタの模式的断面図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態による油除去用リンク装置及びワークの製造方法を図面に基づいて説明する。なお、複数の実施形態において実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0017】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について図1から図11に基づいて説明する。
まず本実施形態の油除去用リンク装置に適用するワークについて図11に基づいて説明する。
【0018】
ワークに相当するインジェクタ1は、中空円筒状のハウジング2の内部に燃料管3が配設され、燃料管3の先端に固定コア4が設けられ、その先端に調節管5が設けられている。調節管5の先端にコイルばね6を介して軸方向に往復動可能な可動コア7が設けられる。可動コア7の先端にニードル9が連結され、ニードル9の先端はノズル8の内壁に着座可能になっている。ハウジング2の後端にはコイル16に通電するための電気コネクタ17が形成されている。
【0019】
図11に示すように、製品としてのインジェクタ1を納品する前、ハウジング内に充填されている試験油のうち、図11に示すが燃料管3の内部に充填されている領域19の試験油を矢印18方向に排出する。
【0020】
図1から図11に基づいて、第1実施形態による油除去用リンク装置について説明する。
本実施形態は、インジェクタから試験油を遠心力により排出する装置の構成になっている。装置は、インジェクタに振り子運動を与えるリンク機構を有している。インジェクタ1の内部に充満する試験油の一部は、振り子運動を利用して外部に排出される。
【0021】
図1から図5に示すように、基台10に電動モータ11が固定されている。
電動モータ11の駆動軸12の回転によりリンク機構が駆動され、リンク機構の出力軸の先端にワークとしてのインジェクタを把持するアクチュエータ50が設けられている。
電動モータ11の駆動軸12は、基台10に固定される支持板14の穴に回転可能に支持されている。
【0022】
第1アーム20は、一端21に電動モータ11の駆動軸12が固定され、他端22にボルト23によりシャフト25が固定されている。
第2アーム30は、一端31が軸受33を経由してシャフト25を回転可能に支持している。第2アームの他端32は軸受34を介してシャフト36を支持している。
【0023】
第3アーム40は、中央に軸受44を経由してシャフト36を相対回転可能に支持している。第3アーム40の一端41は軸受43を経由してシャフト48に対して相対回転可能に支持されている。シャフト48は、基台10に支持される支持ブラケット46、47に固定されている。
【0024】
第3アーム40の他端42には、アクチュエータ50が取り付けられている。アクチュエータ50は、ワークに相当するインジェクタをチャックにより固定及び離脱可能になっている。アクチュエータ50は、アンロック及びロックによりインジェクタを着脱可能になっている。
【0025】
電動モータ11の駆動軸12とシャフト48は平行に設けられ、両者の軸心線間距離は固定である。また、図1及び図7の模式図に示すように、基台10で電動モータ11の回転駆動軸中心線とシャフト48の軸心線とは、距離L、高さHだけオフセットした位置に設けられる。
【0026】
次に、本実施形態による油除去用リンク装置の作動について、図6に基づいて説明する。
まずアクチュエータ50にワークである製品としてのインジェクタ1をセットする。セットは、アクチュエータ50のチャックによりインジェクタを第3アーム40の他端42に固定する(S61)。
【0027】
次いで、起動ボタンをオンすると(S62)、ワークであるインジェクタ1がアクチュエータ50にロックされる。これにより、第3アーム40の他端42にインジェクタ1が固定される(S63)。
【0028】
次いで、電動モータ11の回転駆動を開始する(S64)。すると、第1アーム20は電動モータ11の駆動軸12の周りに偏心回転する。第1アーム20は、他端22が駆動軸12の軸心周りと偏心回転する。第1アーム20が回転すると、シャフト25、第2アーム30、シャフト36を経由して駆動力が第3アーム40に伝達される。第3アーム40は、シャフト48の軸心線を中心として、他端42が、振り子運動を開始する。
【0029】
電動モータ11の動作諸元は例えば次のとおりである。
駆動軸の回転数:1.7rps、振り子動作回数:20回(1.7回/秒、約12秒)である。
【0030】
電動モータ11の回転駆動の開始から所定の振り子動作回数を経て電動モータ11を停止する(S65)。すると、アクチュエータ50の振り子運動を終了する。
その後、アクチュエータ50をアンロックし、チャックを解除する。これにより、第3アーム40の他端42からインジェクタ1を取り出す(S66)。
【0031】
次に、本実施形態のリンク機構における振り子運動について図7から図10に基づいて説明する。
矢印13方向への駆動軸12の回転に伴い第1アーム20が回転するとき、図7は第1アーム20が上死点(初期位置:0度)にあるリンク機構の状態を示し、図8は上死点から90度矢印13方向に回転したリンク機構の状態を示し、図9は上死点からから矢印13方向に180度回転したリンク機構の状態を示し、図10は上死点からから矢印13方向に270度回転したリンクの機構の状態を示している。
【0032】
本実施形態では、1個のワーク(製品)について試験油の一部を抜き取るとき、油除去用リンク装置にセットした後に電動モータ11の回転を開始し、駆動軸を加速し、定速となり、減速し、停止する。回転開始から回転終了まで約12秒の期間、ワーク(アクチュエータ)はシャフト48を回転中心軸とする振り子運動を行う。
【0033】
駆動軸12が定速回転の定常状態では、第1アーム20が図7に示す位置にあるとき、ワーク(アクチュエータ50)の移動速度は相対的に遅い。駆動軸12の定速回転状態では、第1アーム20と第2アーム30が直線上になったとき、図8の位置で第3アームの自由端側のワーク(アクチュエータ50)の移動速度は理論上最大になる。
図8に示すリンク機構の状態からワークの移動速度は、減速し、切り返し(反転し)、第3アーム40は図9に示す回転方向(時計方向)に回転する。
【0034】
次いでワーク(アクチュエータ50)の時計方向の回転に加速し、図9に示す位置にあるときはワークの移動速度は相対的に遅く、さらに第1アーム20が図10に示す位置に来たときもワークの移動速度は相対的に遅い。そして、図7に示す上死点を通過し、上記の振り子運動を繰り返す。
このとき、ワークであるインジェクタの燃料管3の反ノズル端から試験油が所定のタイミングで図11の矢印18の方向に分離し、放出し、飛散し、所定領域に排出される。
【0035】
このようにして、モータ軸が回転すると第3アームの自由端側のアクチュエータが振り子運動を繰り返し、インジェクタの燃料配管3の反ノズル側端部から所定のタイミングにより燃料管3の内部の試験油の排出を繰り返す。振り子運動の途中インジェクタ1の反ノズル側の燃料管3の尾端から充満試験油の一部(図11に示す領域19の試験油)が排出される。
【0036】
試験例では、毎分20回、電動モータ11の回転開始から回転停止まで17秒間回転すると、燃料配管から燃料が排出し飛散する。このとき排出される燃料はほぼ所定の領域内に排出される。振り子運動を繰り返し行い、燃料管から試験油を排出し、振り子運動の終了時にはノズル側に試験油は残存する。
このようにして、作業者の手の動きを再現した油抜き機構を実現した。
【0037】
本実施形態による油除去用リンク装置によると、基台で電動モータの回転駆動軸中心線とシャフト48とは、距離L、高さHだけオフセットした位置関係にある。
したがって、振り子運動の時計方向の回転時と反時計方向の回転時のうち、最大加速はいずれかの一方向回転時に生じる。そのため、ワークとしてのインジェクタから分離して排出される試験油は、分離時に特定領域に集中するように飛散する傾向にあるから、排出した試験油の後処理の操作が簡便に行えるという効果がある。
【0038】
本発明の一態様の油除去用リンク装置は、駆動軸の回転軸線と第3アームの回転軸線は、平行で互いの軸心線間距離は固定である。これにより、第1アーム20、第2アーム30、第3アーム40等で構成されるリンク機構は、振り子運動をする第3アームの一方向回転時に、最大加速を生じ、インジェクタから試験油を所定タイミングで相対的に多量に分離することができる。したがって、飛散した試験油の後始末をしやすい。
【0039】
本発明の一態様の油除去用リンク装置によると、電動モータを駆動すると、アクチュエータが振り子運動を繰り返すから、数回に分けて短時間に効率良くワークから油を振り落とすことができる。
【0040】
本発明の一態様の油除去用リンク装置によると、電動モータの駆動時に振り子運動するアクチュエータが特定領域にいるときワークから油を分離し放出する。したがって、ワークから分離する油の後処理を簡便に行うことができる。
【0041】
本発明のワークの製造方法の一態様によると、ワークをアクチュエータの把持部が把持するステップと、駆動源の駆動力をリンク機構に伝達するステップと、リンク機構の出力部に連結されるアクチュエータが振り子運動を開始するステップと、アクチュエータが振り子運動をする際にワークから油が遠心力により分離されるステップと、リンク機構の出力部が振り子運動を停止するステップと、アクチュエータからワークを分離するステップとを含む。これにより、リンク機構をもつ機械が、作業者の手操作に代わり、自動で振り子運動を行うから、ワークの付着物を簡便な方法により除去することができる。
【0042】
(その他の実施形態)
上記実施形態では、モータ出力軸回転数は、例えば、1.7rps、回数20回としたが、本発明では、モータ出力回転数、振り子運動の動作回数を限定するものではないことはもちろんである。
【0043】
油除去用リンク装置によると、手作業に代わり、リンク機構を備えた機械が振り子運動をすることで、燃料インジェクタの出荷前に、燃料インジェクタの一端から試験油を排出することができるため、作業者の手作業による負担を軽減することができる。
本発明では、リンク機構の一構成例を示したが、他の構成をもつリンク機構であってもよい。
【0044】
本発明は、試験油を物理的方法により除去する装置及び方法であるが、ワークから分離する付着物は、試験油に限らず、他の液体例えば潤滑油、燃料でもよいし、粒子等の固体であってもよい。
【0045】
本発明の実施形態では、インジェクタの油管に充填する試験油を除去する形態について説明したが、ワークに付着している試験油などの付着物を振り子運動により振り落とすことを目的とした装置に用いることができる。
その他、本発明は、油管を有する装置において油管から油を除去する装置に用いることができる。
【0046】
以上、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
【符号の説明】
【0047】
1 インジェクタ(ワーク)、
10 基台、
11 電動モータ、
12 駆動軸、
14 支持板、
20 第1アーム、
25 シャフト、
30 第2アーム、
36 シャフト(第1支持部)、
40 第3アーム、
46、47 支持ブラケット、
48 シャフト(第2支持部)、
50 アクチュエータ、
L オフセットした距離。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11