(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】ヘッドアップディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
B60K 35/23 20240101AFI20240827BHJP
G02B 27/01 20060101ALI20240827BHJP
【FI】
B60K35/23
G02B27/01
(21)【出願番号】P 2021567665
(86)(22)【出願日】2020-12-25
(86)【国際出願番号】 JP2020048683
(87)【国際公開番号】W WO2021132556
(87)【国際公開日】2021-07-01
【審査請求日】2023-10-17
(31)【優先権主張番号】P 2019238257
(32)【優先日】2019-12-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2020141438
(32)【優先日】2020-08-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000231512
【氏名又は名称】日本精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100195648
【氏名又は名称】小林 悠太
(74)【代理人】
【識別番号】100175019
【氏名又は名称】白井 健朗
(72)【発明者】
【氏名】金子 文吉
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 達也
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 航
(72)【発明者】
【氏名】林 岳
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 舞
(72)【発明者】
【氏名】恩田 貴
【審査官】松江川 宗
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-174497(JP,A)
【文献】特開2019-045531(JP,A)
【文献】特開2012-203176(JP,A)
【文献】国際公開第2019/087912(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K 35/00-37/20
G02B 27/00-30/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示光を被投射部材に投射することにより虚像を表示するヘッドアップディスプレイ装置であって、
光を発する光源と、
前記光源からの前記光を受けて前記表示光を出射する表示パネルと、
前記光源から前記表示パネルまでの光路を囲む筒状に形成され、前記表示パネルを支持するライトボックスと、
前記表示パネルが発するノイズを遮断する表示シールド部材と、を備え、
前記表示シールド部材は、
前記表示パネルの前記表示光を出射する光出射面の外周側に位置する枠部と、
前記ライトボックスに係止することにより前記枠部及び前記ライトボックスの間に前記表示パネルを挟み込んだ状態とする係止部と、を備え、
前記ライトボックスは、
前記表示パネルの側面に接触することにより前記表示パネルを位置決めする表示パネル位置決め部と、
前記表示パネル位置決め部の上面に前記表示パネル位置決め部と一体で形成され、前記表示シールド部材に接触することにより前記表示シールド部材を位置決めするシールド位置決め部と、を備える、
ヘッドアップディスプレイ装置。
【請求項2】
前記表示シールド部材の前記枠部には、前記シールド位置決め部が嵌まる嵌合穴が形成され、
前記シールド位置決め部は、前記表示パネル位置決め部の前記上面のうち一部に設けられる、
請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
【請求項3】
表示光を被投射部材に投射することにより虚像を表示するヘッドアップディスプレイ装置であって、
光を発する光源と、
前記光源からの前記光を受けて前記表示光を出射する表示パネルと、
前記光源から前記表示パネルまでの光路を囲む筒状に形成され、前記表示パネルを支持するライトボックスと、
前記表示パネルが発するノイズを遮断する表示シールド部材と、を備え、
前記表示シールド部材は、
前記表示パネルの前記表示光を出射する光出射面の外周側に位置する枠部と、
前記ライトボックスに係止することにより前記枠部及び前記ライトボックスの間に前記表示パネルを挟み込んだ状態とする係止部と、を備え、
前記ヘッドアップディスプレイ装置は、グランドに接続される端子及び前記光源が実装される光源基板を備え、
前記表示シールド部材は、前記枠部に交わる方向に延び、前記端子に接触する脚部を備える、
ヘッドアップディスプレイ装置。
【請求項4】
表示光を被投射部材に投射することにより虚像を表示するヘッドアップディスプレイ装置であって、
光を発する光源と、
前記光源からの前記光の光軸方向に沿って並べられ、前記光源からの前記光を透過する第1レンズ及び第2レンズと、
前記第1レンズ及び前記第2レンズを経た前記光源からの前記光を受けて前記表示光を出射する表示パネルと、
前記光源から前記表示パネルまでの光路を囲む筒状に形成され、前記第1レンズ、前記第2レンズ及び前記表示パネルを支持するライトボックスと、を備え、
前記ライトボックスは、
前記ライトボックスの内部空間において前記第1レンズが設置されるレンズ設置部と、
前記第2レンズを前記第1レンズ及び前記レンズ設置部に向けて押すレンズ押さえ部と、を備え、
前記第1レンズは、前記第1レンズの側周面に設けられる第1位置決め部を備え、
前記第2レンズは、前記第2レンズの側周面に設けられ、前記第1位置決め部よりも大きい幅を有する第2位置決め部を備え、
前記ライトボックスは、
前記第1位置決め部を幅方向から挟み込むように位置し前記第1位置決め部を受ける第1受け部、及び前記第2位置決め部を幅方向から挟み込むように位置し前記第2位置決め部を受ける第2受け部を有するレンズ支持部を備え、
前記第1受け部は、前記第2受け部よりも前記レンズ設置部に近い位置に設けられ、前記光軸方向に沿って前記第2受け部に連続するように形成され、
前記第1レンズは長方形の板状をなし、
2つの前記第1位置決め部は、前記第1レンズの第1の辺方向に沿って互いに対向する位置に設けられ、前記第1レンズの前記第1の辺方向の中央に位置し前記第1レンズの第2の辺方向に沿って延びる第1対称軸を中心に非対称に形成され、
前記第2レンズは長方形の板状をなし、
2つの前記第2位置決め部は、前記第2レンズの第1の辺方向に沿って互いに対向する位置に設けられ、前記第2レンズの前記第1の辺方向の中央に位置し前記第2レンズの第2の辺方向に沿って延びる第2対称軸を中心に非対称に形成される、
ヘッドアップディスプレイ装置。
【請求項5】
表示光を被投射部材に投射することにより虚像を表示するヘッドアップディスプレイ装置であって、
光を発する光源と、
前記光源からの前記光の光軸方向に沿って並べられ、前記光源からの前記光を透過する第1レンズ及び第2レンズと、
前記第1レンズ及び前記第2レンズを経た前記光源からの前記光を受けて前記表示光を出射する表示パネルと、
前記光源から前記表示パネルまでの光路を囲む筒状に形成され、前記第1レンズ、前記第2レンズ及び前記表示パネルを支持するライトボックスと、を備え、
前記ライトボックスは、
前記ライトボックスの内部空間において前記第1レンズが設置されるレンズ設置部と、
前記第2レンズを前記第1レンズ及び前記レンズ設置部に向けて押すレンズ押さえ部と、を備え、
前記第1レンズは、前記第1レンズの側周面に設けられる第1位置決め部を備え、
前記第2レンズは、前記第2レンズの側周面に設けられ、前記第1位置決め部よりも大きい幅を有する第2位置決め部を備え、
前記ライトボックスは、
前記第1位置決め部を幅方向から挟み込むように位置し前記第1位置決め部を受ける第1受け部、及び前記第2位置決め部を幅方向から挟み込むように位置し前記第2位置決め部を受ける第2受け部を有するレンズ支持部を備え、
前記第1受け部は、前記第2受け部よりも前記レンズ設置部に近い位置に設けられ、前記光軸方向に沿って前記第2受け部に連続するように形成され、
前記第1レンズは、前記第2レンズに対向する面における前記第1位置決め部の根元に設けられる第1突き当て部を備え、
前記第2レンズは、前記第1レンズに対向する面における前記第2位置決め部の根元に設けられ、前記第1レンズの前記第1突き当て部に当接する第2突き当て部を備える、
ヘッドアップディスプレイ装置。
【請求項6】
表示光を被投射部材に投射することにより虚像を表示するヘッドアップディスプレイ装置であって、
光を発する光源と、
前記光源からの前記光の光軸方向に沿って並べられ、前記光源からの前記光を透過する第1レンズ及び第2レンズと、
前記第1レンズ及び前記第2レンズを経た前記光源からの前記光を受けて前記表示光を出射する表示パネルと、
前記光源から前記表示パネルまでの光路を囲む筒状に形成され、前記第1レンズ、前記第2レンズ及び前記表示パネルを支持するライトボックスと、を備え、
前記ライトボックスは、
前記ライトボックスの内部空間において前記第1レンズが設置されるレンズ設置部と、
前記第2レンズを前記第1レンズ及び前記レンズ設置部に向けて押すレンズ押さえ部と、を備え、
前記第1レンズは、前記第1レンズの側周面に設けられる第1位置決め部を備え、
前記第2レンズは、前記第2レンズの側周面に設けられ、前記第1位置決め部よりも大きい幅を有する第2位置決め部を備え、
前記ライトボックスは、
前記第1位置決め部を幅方向から挟み込むように位置し前記第1位置決め部を受ける第1受け部、及び前記第2位置決め部を幅方向から挟み込むように位置し前記第2位置決め部を受ける第2受け部を有するレンズ支持部を備え、
前記第1受け部は、前記第2受け部よりも前記レンズ設置部に近い位置に設けられ、前記光軸方向に沿って前記第2受け部に連続するように形成され、
前記第1レンズは、
光が透過する部位である第1レンズ本体部と、
前記第1レンズ本体部の周囲に位置する第1外枠部と、を備え、
前記第1位置決め部は、前記第1外枠部の外周側に向けて突出するように前記第1外枠部の外周縁部に設けられ、
前記第2レンズは、
光が透過する部位である第2レンズ本体部と、
前記第2レンズ本体部の周囲に位置する第2外枠部と、を備え、
前記第2位置決め部は、前記第2外枠部の外周側に向けて突出するように前記第2外枠部の外周縁部に設けられ、
前記第1位置決め部及び/又は前記第2位置決め部には、当該第1位置決め部及び/又は前記第2位置決め部が突出する方向に沿って延びる第1リブが形成されている、
ヘッドアップディスプレイ装置。
【請求項7】
前記第1外枠部及び/又は前記第2外枠部には、当該第1外枠部及び/又は前記第2外枠部に沿って前記第1リブに交わるように延びる第2リブが形成されている、
請求項6に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
【請求項8】
前記第1レンズ及び/又は前記第2レンズには、前記第1リブが形成される面にパーティングラインが形成されている、
請求項6又は7に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
【請求項9】
表示光を被投射部材に投射することにより虚像を表示するヘッドアップディスプレイ装置であって、
光を発する光源と、
前記光源からの前記光の光軸方向に沿って並べられ、前記光源からの前記光を透過する第1レンズ及び第2レンズと、
前記第1レンズ及び前記第2レンズを経た前記光源からの前記光を受けて前記表示光を出射する表示パネルと、
前記光源から前記表示パネルまでの光路を囲む筒状に形成され、前記第1レンズ、前記第2レンズ及び前記表示パネルを支持するライトボックスと、を備え、
前記ライトボックスは、
前記ライトボックスの内部空間において前記第1レンズが設置されるレンズ設置部と、
前記第2レンズを前記第1レンズ及び前記レンズ設置部に向けて押すレンズ押さえ部と、を備え、
前記第1レンズは、前記第1レンズの側周面に設けられる第1位置決め部を備え、
前記第2レンズは、前記第2レンズの側周面に設けられ、前記第1位置決め部よりも大きい幅を有する第2位置決め部を備え、
前記ライトボックスは、
前記第1位置決め部を幅方向から挟み込むように位置し前記第1位置決め部を受ける第1受け部、及び前記第2位置決め部を幅方向から挟み込むように位置し前記第2位置決め部を受ける第2受け部を有するレンズ支持部を備え、
前記第1受け部は、前記第2受け部よりも前記レンズ設置部に近い位置に設けられ、前記光軸方向に沿って前記第2受け部に連続するように形成され、
前記レンズ支持部は、前記第1位置決め部の先端部の根元部分を前記レンズ設置部側から支持する受け底部を備える、
ヘッドアップディスプレイ装置。
【請求項10】
表示光を被投射部材に投射することにより虚像を表示するヘッドアップディスプレイ装置であって、
光を発する光源と、
前記光源からの前記光の光軸方向に沿って並べられ、前記光源からの前記光を透過する第1レンズ及び第2レンズと、
前記第1レンズ及び前記第2レンズを経た前記光源からの前記光を受けて前記表示光を出射する表示パネルと、
前記光源から前記表示パネルまでの光路を囲む筒状に形成され、前記第1レンズ、前記第2レンズ及び前記表示パネルを支持するライトボックスと、を備え、
前記ライトボックスは、
前記ライトボックスの内部空間において前記第1レンズが設置されるレンズ設置部と、
前記第2レンズを前記第1レンズ及び前記レンズ設置部に向けて押すレンズ押さえ部と、を備え、
前記第1レンズは、前記第1レンズの側周面に設けられる第1位置決め部を備え、
前記第2レンズは、前記第2レンズの側周面に設けられ、前記第1位置決め部よりも大きい幅を有する第2位置決め部を備え、
前記ライトボックスは、
前記第1位置決め部を幅方向から挟み込むように位置し前記第1位置決め部を受ける第1受け部、及び前記第2位置決め部を幅方向から挟み込むように位置し前記第2位置決め部を受ける第2受け部を有するレンズ支持部を備え、
前記第1受け部は、前記第2受け部よりも前記レンズ設置部に近い位置に設けられ、前記光軸方向に沿って前記第2受け部に連続するように形成され、
前記第2レンズは、
前記レンズ押さえ部により押される被押圧部を備え、
前記ライトボックスは、
前記光源から前記表示パネルまでの前記光路を囲む筒部と、
前記筒部における前記レンズ押さえ部に対向する部位に貫通孔として形成され、前記被押圧部の前記レンズ押さえ部に押される部位を前記ライトボックスの外部から視認可能とする窓部と、を備える、
ヘッドアップディスプレイ装置
。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ヘッドアップディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1に記載のヘッドアップディスプレイ装置は、光源と、光源の光を平行化及び拡散するレンズ群と、レンズ群を経た光源からの光を受けて画像を表す表示光を出射する表示パネルと、光源及びレンズ群を収容し、光源からの光を外部に漏らさずに表示パネルに到達させるライトボックスと、表示パネルの周囲を囲む金属部材であるベゼルと、ベゼル及び表示パネルを挟んでライトボックスに嵌め込まれる表示パネルカバーと、を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載のヘッドアップディスプレイ装置においては組み立てが困難であった。例えば、ライトボックスに表示パネルを設置した後にベゼルを設置し、さらに、表示パネルカバーをライトボックスに嵌め込む必要あり、組み立てが困難であった。また、例えば、レンズ群を構成するコンデンサレンズ及びレンチキュラレンズそれぞれをライトボックス内に位置決めピン等を利用して固定する必要があり、組み立てが困難であった。
【0005】
本開示は、上記実状を鑑みてなされたものであり、組み立てを簡易化できるヘッドアップディスプレイ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本開示の第1の観点に係るヘッドアップディスプレイ装置は、表示光を被投射部材に投射することにより虚像を表示するヘッドアップディスプレイ装置であって、光源と、前記光源からの前記光を受けて前記表示光を出射する表示パネルと、前記光源から前記表示パネルまでの光路を囲む筒状に形成され、前記表示パネルを支持するライトボックスと、前記表示パネルが発するノイズを遮断する表示シールド部材と、を備え、前記表示シールド部材は、前記表示パネルの前記表示光を出射する光出射面の外周側に位置する枠部と、前記ライトボックスに係止することにより前記枠部及び前記ライトボックスの間に前記表示パネルを挟み込んだ状態とする係止部と、を備える。
特に、ライトボックスは、表示パネルの側面に接触することにより表示パネルを位置決めする表示パネル位置決め部と、表示パネル位置決め部の上面に表示パネル位置決め部と一体で形成され、表示シールド部材に接触することにより表示シールド部材を位置決めするシールド位置決め部と、を備えてもよい。
また、特に、ヘッドアップディスプレイ装置は、グランドに接続される端子及び光源が実装される光源基板を備え、表示シールド部材は、枠部に交わる方向に延び、端子に接触する脚部を備えてもよい。
【0007】
上記目的を達成するため、本開示の第2の観点に係るヘッドアップディスプレイ装置は、表示光を被投射部材に投射することにより虚像を表示するヘッドアップディスプレイ装置であって、光源と、前記光源からの前記光の光軸方向に沿って並べられ、前記光源からの前記光を透過する第1レンズ及び第2レンズと、前記第1レンズ及び前記第2レンズを経た前記光源からの前記光を受けて前記表示光を出射する表示パネルと、前記光源から前記表示パネルまでの光路を囲む筒状に形成され、前記第1レンズ、前記第2レンズ及び前記表示パネルを支持するライトボックスと、を備え、前記ライトボックスは、前記ライトボックスの内部空間において前記第1レンズが設置されるレンズ設置部と、前記第2レンズを前記第1レンズ及び前記レンズ設置部に向けて押すレンズ押さえ部と、を備え、第1レンズは、第1レンズの側周面に設けられる第1位置決め部を備え、第2レンズは、第2レンズの側周面に設けられ、第1位置決め部よりも大きい幅を有する第2位置決め部を備え、ライトボックスは、第1位置決め部を幅方向から挟み込むように位置し第1位置決め部を受ける第1受け部、及び第2位置決め部を幅方向から挟み込むように位置し第2位置決め部を受ける第2受け部を有するレンズ支持部を備え、第1受け部は、第2受け部よりもレンズ設置部に近い位置に設けられ、光軸方向に沿って前記第2受け部に連続するように形成される。
特に、第1レンズは長方形の板状をなし、2つの第1位置決め部は、第1レンズの第1の辺方向に沿って互いに対向する位置に設けられ、第1レンズの第1の辺方向の中央に位置し第1レンズの第2の辺方向に沿って延びる第1対称軸を中心に非対称に形成され、第2レンズは長方形の板状をなし、2つの第2位置決め部は、第2レンズの第1の辺方向に沿って互いに対向する位置に設けられ、第2レンズの第1の辺方向の中央に位置し第2レンズの第2の辺方向に沿って延びる第2対称軸を中心に非対称に形成される。
また、特に、第1レンズは、第2レンズに対向する面における第1位置決め部の根元に設けられる第1突き当て部を備え、第2レンズは、第1レンズに対向する面における第2位置決め部の根元に設けられ、第1レンズの第1突き当て部に当接する第2突き当て部を備えてもよい。
また、特に、第1レンズは、光が透過する部位である第1レンズ本体部と、第1レンズ本体部の周囲に位置する第1外枠部と、を備え、第1位置決め部は、第1外枠部の外周側に向けて突出するように第1外枠部の外周縁部に設けられ、第2レンズは、光が透過する部位である第2レンズ本体部と、第2レンズ本体部の周囲に位置する第2外枠部と、を備え、第2位置決め部は、第2外枠部の外周側に向けて突出するように第2外枠部の外周縁部に設けられ、第1位置決め部及び/又は第2位置決め部には、第1位置決め部及び/又は第2位置決め部が突出する方向に沿って延びる第1リブが形成されてもよい。
また、特に、レンズ支持部は、第1位置決め部の先端部の根元部分をレンズ設置部側から支持する受け底部を備えてもよい。
また、特に、第2レンズは、レンズ押さえ部により押される被押圧部を備え、ライトボックスは、光源から表示パネルまでの光路を囲む筒部と、筒部におけるレンズ押さえ部に対向する部位に貫通孔として形成され、被押圧部のレンズ押さえ部に押される部位をライトボックスの外部から視認可能とする窓部と、を備えてもよい。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、ヘッドアップディスプレイ装置において、組み立てを簡易化できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示の第1の実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置が搭載された車両の概略図である。
【
図2】本開示の第1の実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置の模式的な断面図である。
【
図3】本開示の第1の実施形態に係る拡散板及びライトボックスの分解斜視図である。
【
図4】本開示の第1の実施形態に係る表示パネル及びライトボックスの平面図及びこの平面図の一部の拡大図である。
【
図5】本開示の第1の実施形態に係る表示シールド部材、表示パネル及びライトボックスの平面図及びこの平面図の一部の拡大図である。
【
図8】本開示の第1の実施形態に係る表示シールド部材及び光源基板の斜視図である。
【
図9】本開示の第1の実施形態に係るライトボックスの斜視図である。
【
図10】本開示の第1の実施形態に係るライトボックスの斜視図である。
【
図11】本開示の第1の実施形態に係る第1レンチキュラレンズ及び第2レンチキュラレンズの斜視図である。
【
図12】本開示の第1の実施形態に係る第1レンチキュラレンズの正面図である。
【
図13】本開示の第1の実施形態に係る第2レンチキュラレンズの背面図である。
【
図14】本開示の第1の実施形態に係る第1レンチキュラレンズ及びライトボックスの斜視図及びこの斜視図の一部の拡大図である。
【
図15】本開示の第1の実施形態に係る第2レンチキュラレンズ及びライトボックスの斜視図及びこの斜視図の一部の拡大図である。
【
図18】本開示の第2の実施形態に係る第1レンチキュラレンズ及び第2レンチキュラレンズの斜視図である。
【
図19】本開示の第2の実施形態に係る第1レンチキュラレンズの斜視図である。
【
図20】本開示の第2の実施形態に係る第2レンチキュラレンズの斜視図である。
【
図21】本開示の第2の実施形態に係るライトボックスの斜視図である。
【
図22】本開示の第2の実施形態に係るライトボックスのレンズ支持部の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1の実施形態)
本開示に係るヘッドアップディスプレイ装置の第1の実施形態について、
図1~
図17を参照して説明する。
図1に示すように、ヘッドアップディスプレイ装置100は、車両200のダッシュボード内に搭載される。ヘッドアップディスプレイ装置100は、車両200の被投射部材の一例であるフロントガラス201に向けて画像を表す表示光Lを出射する。表示光Lはフロントガラス201で反射して視認者1(主に車両200の運転者)に到達する。これにより、ヘッドアップディスプレイ装置100は、視認者1により視認可能に車両情報を含む虚像Vを表示する。
【0011】
ヘッドアップディスプレイ装置100は、
図2に示すように、表示ユニット10と、反射鏡20と、凹面鏡30と、鏡保持ケース63と、筐体60と、制御基板70と、基板シールド部材80,90と、を備える。
【0012】
図2に示すように、表示ユニット10は、制御基板70による制御のもと、像を表す表示光Lを出射する光出射面12cを備える。表示ユニット10の具体的な構成については後で詳述する。
【0013】
反射鏡20は、表示ユニット10からの表示光Lを凹面鏡30に向けて反射させる。鏡保持ケース63は、樹脂により形成され、反射鏡20の反射面を露出させた状態で反射鏡20を保持する。
凹面鏡30は、反射鏡20で反射した表示光Lをフロントガラス201に向けて拡大させつつ反射させる。凹面鏡30は車幅方向に沿う回転軸Axを中心に回転可能に筐体60の後述する中ケース62内に支持される。
【0014】
図2に示すように、筐体60は、非透光性の樹脂又は金属で形成されるとともに、中空の略直方体をなす。筐体60内には、ヘッドアップディスプレイ装置100の各構成が収納されている。
筐体60には、フロントガラス201(
図1参照)に対向する位置に開口部60aが形成されている。筐体60は、開口部60aを塞ぐ湾曲板状の窓板材50を備える。窓板材50は、表示光Lが透過するアクリル等の透光性の樹脂からなる。
【0015】
詳しくは、
図2に示すように、筐体60は、上ケース61と、中ケース62と、下ケース68と、を備える。
【0016】
中ケース62は、上方向に向けて開口した箱状をなす。中ケース62内の収容空間Scには反射鏡20を保持する鏡保持ケース63及び凹面鏡30が収容されている。中ケース62の裏面62cには、表示ユニット10、制御基板70及び基板シールド部材80,90が固定されている。
【0017】
中ケース62の収容空間Scの底面には、光通過孔部62aが形成される。光通過孔部62aは表示ユニット10からの表示光Lが通過する貫通孔である。表示ユニット10の光出射面12cが中ケース62の光通過孔部62aに対向する位置に設けられる。
【0018】
ヘッドアップディスプレイ装置100は、図示しない鏡駆動ユニットを備える。この鏡駆動ユニットは、回転軸Axを中心に凹面鏡30を回転させる。
【0019】
基板シールド部材80,90は、金属製の板状をなし、制御基板70を制御基板70の厚さ方向から挟み込むように位置する。基板シールド部材80,90は、スマートフォン等の携帯端末からの電磁波ノイズを遮断し、電磁波ノイズによる制御基板70への悪影響を抑制することができる。
【0020】
下ケース68は、上方向に開口した箱状をなし、基板シールド部材80,90及び制御基板70が固定される中ケース62の裏面62cを覆うように中ケース62の下部に装着される。下ケース68には、表示ユニット10の後述するヒートシンク17を外部に露出させる貫通孔である露出孔68aが形成される。
【0021】
次に、表示ユニット10について詳細に説明する。
図2に示すように、表示ユニット10は、表示シールド部材11と、表示パネル12と、コンデンサレンズ15と、第1レンチキュラレンズ13と、第2レンチキュラレンズ14と、複数の光源16aが実装される光源基板16と、ヒートシンク17と、拡散板19と、接着材12bと、ライトボックス40と、を備える。
なお、
図3~
図17に示すように、Z方向は光源16aからの光の光軸方向に規定され、X方向及びY方向は、互いに直交し、かつZ方向に直交する方向に規定される。X方向は表示ユニット10の長手方向に沿い、Y方向は表示ユニット10の短手方向に沿う。
【0022】
図2に示すように、各光源16aは、LED(Light Emitting Diode)からなり、光源基板16におけるコンデンサレンズ15に対向する実装面に実装される。各光源16aは光をコンデンサレンズ15に向けて放射する。
図8に示すように、光源基板16の実装面には、2つの端子16zが設けられている。各端子16zは、金属製でZ字状に形成され、Z方向に弾性変形可能であり、光源基板16のグランドに接続されている。各端子16zは、表示シールド部材11の後述する各脚部11g1,11g2の先端が接触する。
【0023】
図2に示すように、ヒートシンク17は、光源基板16の熱を吸熱及び放熱する。ヒートシンク17は、光源基板16における光源16aが実装されない裏面に位置し、下ケース68の露出孔68aを介してヘッドアップディスプレイ装置100の外部に露出する。
コンデンサレンズ15は、光源16aからの光を平行化したうえで第2レンチキュラレンズ14に向けて放射する。
【0024】
第2レンチキュラレンズ14は、コンデンサレンズ15を経た光源16aからの光をY方向に拡散したうえで第1レンチキュラレンズ13に放射する。これにより、Y方向において光が均一化される。
【0025】
図11及び
図13に示すように、第2レンチキュラレンズ14は、レンズ本体部14mと、外枠部14kと、位置決め部14a,14bと、複数の突き当て部14gと、被押圧部14o,14p,14qと、を備える。
【0026】
レンズ本体部14mは、光が透過する部位であり、長方形の板状をなし、レンズ本体部14mの表面と裏面には、X方向に延びる微細な半円柱がY方向に並べられた形状をなす。
外枠部14kは、レンズ本体部14mの周囲に位置し、レンズ本体部14mと同一方向に沿う長方形の枠板状をなす。
【0027】
複数の突き当て部14gは、外枠部14kにおける第1レンチキュラレンズ13に対向する面に設けられる。突き当て部14gは、外枠部14kの4つの角部にそれぞれ1つずつ設けられる。突き当て部14gは、円板状に形成され、第1レンチキュラレンズ13の後述する突き当て部13gに接触する。突き当て部14gは、第1レンチキュラレンズ13と第2レンチキュラレンズ14の隙間を確保しつつ、第2レンチキュラレンズ14を第1レンチキュラレンズ13に対してZ方向に位置決めするために設けられる。
【0028】
図13に示すように、位置決め部14a,14bは、第2レンチキュラレンズ14のX方向の両端に一つずつ設けられる。2つの位置決め部14a,14bは、Y方向に沿って延びる対称軸As2を中心に非対称に形成される。対称軸As2は、第2レンチキュラレンズ14のX方向の中央に位置する。2つの位置決め部14a,14bは、互いに形状が異なるとともに、Y方向の位置が異なる。位置決め部14a,14bは、レンズ本体部14m及び外枠部14kに沿う板状をなす。
【0029】
図13に示すように、位置決め部14aは、第2レンチキュラレンズ14のY方向に沿って延びる第1側面14s1に設けられる。位置決め部14bは、第2レンチキュラレンズ14のY方向に沿って延びる第2側面14s2に設けられる。第1側面14s1と第2側面14s2は互いに平行をなす。
【0030】
位置決め部14aは、基礎部14a1と、先端部14a2と、を備える。
基礎部14a1はY方向に長い長方形板状をなす。先端部14a2は、X方向において基礎部14a1に対してレンズ本体部14mの反対側に位置する。先端部14a2は、Y方向に長い長方形板状をなす。先端部14a2のY方向に沿う幅方向Wの長さは、基礎部14a1の幅方向Wの長さよりも小さく設定されている。基礎部14a1及び先端部14a2は、第2レンチキュラレンズ14のX方向に沿う中心線14cを中心に形成されている。
【0031】
位置決め部14bは、基礎部14b1と、先端部14b2と、を備える。
基礎部14b1はY方向に長い長方形板状をなす。基礎部14b1の幅方向Wの長さは、基礎部14a1の幅方向Wの長さよりも小さく設定されている。基礎部14b1は中心線14cに対してずれた位置に設けられる。先端部14b2は、X方向において基礎部14b1に対してレンズ本体部14mの反対側に位置する。先端部14b2は、Y方向に長い長方形板状をなす。先端部14b2のY方向に沿う幅方向Wの長さは、基礎部14b1の幅方向Wの長さよりも小さく設定され、かつ、先端部14a2の幅方向Wの長さよりも小さく設定される。基礎部14b1及び先端部14b2は、第2レンチキュラレンズ14の中心線14cに対してY方向にずれた位置に形成される。
【0032】
図15の下部に拡大して示すように、先端部14a2のX方向に沿う側面14a3は、ライトボックス40の後述するレンズ支持部46aの第2受け部46a2に接触することにより、第1レンチキュラレンズ13がY方向に位置決めされる。また、基礎部14a1のY方向に沿う端面14a4は、ライトボックス40の後述するレンズ支持部46aの第2受け部46a2に接触することにより、第1レンチキュラレンズ13がX方向に位置決めされる。これと同様に、基礎部14b1及び先端部14b2もライトボックス40の後述するレンズ支持部46bの第2受け部46b2に接触することにより、第1レンチキュラレンズ13がX方向及びY方向に位置決めされる。
【0033】
図15に示すように、被押圧部14o,14p,14qは、第2レンチキュラレンズ14を第1レンチキュラレンズ13に向けて押し付けるように、ライトボックス40の後述するレンズ押さえ部47a,47b,47cにより押される部位である。
【0034】
図13に示すように、被押圧部14o,14p,14qは、それぞれ、レンズ本体部14m及び外枠部14kに沿う矩形板状をなし、外枠部14kの外周面に設けられる。
被押圧部14qは、外枠部14kにおけるX方向に沿う第1辺部14k1の側面に設けられ、X方向における第1辺部14k1の中央部に位置する。
被押圧部14o,14pは外枠部14kの第2辺部14k2の側面に並べられる。第2辺部14k2は、外枠部14kにおける第1辺部14k1と平行をなすようにX方向に沿う。被押圧部14o,14pはX方向において被押圧部14qを挟み込むように配列される。
【0035】
第1レンチキュラレンズ13は、第2レンチキュラレンズ14を経た光源16aからの光をX方向に拡散したうえで表示パネル12に放射する。これにより、X方向において光が均一化される。
【0036】
図11及び
図12に示すように、第1レンチキュラレンズ13は、レンズ本体部13mと、外枠部13kと、位置決め部13a,13bと、複数の突き当て部13f,13gと、を備える。
【0037】
レンズ本体部13mは、光が透過する部位であり、長方形の板状をなす。
図12に示すように、レンズ本体部13mの裏面はY方向に延びる微細な半円柱がX方向に並べられた形状をなしている。
図11に示すように、レンズ本体部13mの表面はX方向に沿って湾曲する凹レンズ状をなしている。
外枠部13kは、レンズ本体部13mの周囲に位置し、長方形の枠板状をなす。
【0038】
複数の突き当て部13gは、外枠部13kにおける第2レンチキュラレンズ14に対向する面に設けられる。突き当て部13gは、外枠部13kの4つの角部にそれぞれ1つずつ設けられる。突き当て部13gは、先端が平面の半球状に形成され、その平面部分が第2レンチキュラレンズ14の突き当て部14gに面接触する。突き当て部13gは、第1レンチキュラレンズ13と第1レンチキュラレンズ13の隙間を確保する。
【0039】
複数の突き当て部13fは、外枠部13kにおける突き当て部13gが設けられる面とは反対側の面、すなわち、表示パネル12に対向する面に設けられる。突き当て部13fは、外枠部13kの4つの角部にそれぞれ1つずつ設けられる。突き当て部13fは、長方形板状をなし、ライトボックス40の後述するレンズ設置部45a(
図16参照)に接触する。突き当て部13gは、ライトボックス40の光路空間Sp内において第1レンチキュラレンズ13をZ方向に位置決めするために設けられる。
【0040】
図12に示すように、位置決め部13a,13bは、第1レンチキュラレンズ13のX方向の両端に一つずつ設けられる。2つの位置決め部13a,13bは、Y方向に沿って延びる対称軸As1を中心に非対称に形成される。対称軸As1は第1レンチキュラレンズ13のX方向の中央に位置する。2つの位置決め部13a,13bは、互いに形状が異なるとともに、Y方向の位置が異なる。位置決め部13a,13bは、レンズ本体部13m及び外枠部13kに沿う板状をなす。
【0041】
位置決め部13aは、第1レンチキュラレンズ13のY方向に沿って延びる第1側面13s1に設けられる。位置決め部13bは、第1レンチキュラレンズ13のY方向に沿って延びる第2側面13s2に設けられる。第1側面13s1と第2側面13s2は互いに平行をなす。
【0042】
位置決め部13aは、基礎部13a1と、先端部13a2と、を備える。
基礎部13a1はY方向に長い長方形板状をなす。先端部13a2は、X方向において基礎部13a1に対してレンズ本体部13mの反対側に位置する。先端部13a2は、Y方向に長い長方形板状をなす。先端部13a2のY方向に沿う幅方向Wの長さは、基礎部13a1の幅方向Wの長さよりも小さく設定されている。基礎部13a1及び先端部13a2は、第1レンチキュラレンズ13のX方向に沿う中心線13cを中心に形成されている。
【0043】
位置決め部13bは、基礎部13b1と、先端部13b2と、を備える。
基礎部13b1はY方向に長い長方形板状をなす。基礎部13b1の幅方向Wの長さは、基礎部13a1の幅方向Wの長さよりも小さく設定されている。基礎部13b1は中心線13cに対してずれた位置に設けられる。先端部13b2は、X方向において基礎部13b1に対してレンズ本体部13mの反対側に位置する。先端部13b2は、Y方向に長い長方形板状をなす。先端部13b2の幅方向Wの長さは、基礎部13b1の幅方向Wの長さよりも小さく設定され、かつ、先端部13a2の幅方向Wの長さよりも小さく設定されている。基礎部13b1及び先端部13b2は、第1レンチキュラレンズ13の中心線13cに対してY方向にずれた位置に形成される。
【0044】
図14の下部に拡大して示すように、先端部13a2のX方向に沿う側面13a3は、ライトボックス40の後述するレンズ支持部46aの第1受け部46a1に接触することにより、第1レンチキュラレンズ13がY方向に位置決めされる。また、基礎部13a1のY方向に沿う端面13a4は、ライトボックス40の後述するレンズ支持部46aの第1受け部46a1に接触することにより、第1レンチキュラレンズ13がX方向に位置決めされる。これと同様に、基礎部13b1及び先端部13b2もライトボックス40の後述するレンズ支持部46bの第1受け部46b1に接触することにより、ライトボックス40に対して第1レンチキュラレンズ13がX方向及びY方向に位置決めされる。
【0045】
図2に示すように、ライトボックス40は、遮光性の樹脂により形成され、表示シールド部材11、表示パネル12、コンデンサレンズ15、第1レンチキュラレンズ13及び第2レンチキュラレンズ14が収容され、光源16aから表示パネル12までの光路の周囲を囲む。
【0046】
詳しくは、
図3に示すように、ライトボックス40は、支持端面41aを有する筒部41と、拡散板支持爪41b,41cと、位置決めリブ42a,42b,42c,42dと、回転規制リブ42e,42fと、係止リブ43a,43bと、を備える。
【0047】
筒部41は、長方形の筒状をなす。筒部41の内部空間には光源16aからの光が通過する光路空間Spが形成される。支持端面41aは、筒部41における上端面に位置し、拡散板19の外周を支持する長方形枠状の平面である。拡散板19は、第1レンチキュラレンズ13及び第2レンチキュラレンズ14を経た光を拡散したうえで表示パネル12に出射する。拡散板19には、拡散板19の厚さ方向に貫通し、拡散板支持爪41b,41cがそれぞれ嵌まる貫通孔19a,19bが形成されている。拡散板支持爪41b,41cは、支持端面41aにおけるX方向の中央部に位置し、Y方向に光路空間Spを挟んで互いに対向する位置に設けられる。
【0048】
図4に示すように、位置決めリブ42a,42bは表示パネル12の第1角部C1に対応して設けられ、位置決めリブ42c,42dは表示パネル12の第1角部C1の対角線上に位置する第2角部C2に対応して設けられる。
位置決めリブ42b,42cは、Y方向に異なる位置に設けられ、表示パネル12をX方向から挟み込むように位置する。よって、位置決めリブ42b,42cは、X方向において表示パネル12をライトボックス40に位置決めする。
位置決めリブ42a,42dは、X方向に異なる位置に設けられ、表示パネル12をY方向から挟み込むように位置する。よって、位置決めリブ42a,42dは、Y方向において表示パネル12をライトボックス40に位置決めする。
【0049】
位置決めリブ42a,42b,42c,42dは、L字柱状に形成されている。
図6及び
図7に示すように、位置決めリブ42a,42b,42c,42dは、それぞれ、表示パネル位置決め部42gと、シールド位置決め部42hと、を備える。
表示パネル位置決め部42gは、表示パネル12の側面に接触することによりX方向及びY方向における表示パネル12の位置を決める。表示パネル位置決め部42gは、表示パネル12の側面に沿って延びる矩形柱状をなす。
図3に示すように、位置決めリブ42a,42dのそれぞれの表示パネル位置決め部42gはX方向に沿って延びる。位置決めリブ42b,42cのそれぞれの表示パネル位置決め部42gはY方向に沿って延びる。
【0050】
図6及び
図7に示すように、シールド位置決め部42hは、表示パネル位置決め部42gの上面42g1に位置し、立方体状をなす。各位置決めリブ42a,42b,42c,42dのシールド位置決め部42hは、表示シールド部材11の後述する嵌合穴11a,11b,11c,11d(
図5参照)に嵌まることにより、表示シールド部材11をライトボックス40にX方向及びY方向に位置決めする。
図5に示すように、嵌合穴11a,11b,11c,11dは切り欠きとして形成される。嵌合穴11a,11b,11c,11dは、切り欠きに限らず、貫通穴として形成されてもよい。
【0051】
図3及び
図4に示すように、回転規制リブ42e,42fは、表示パネル12の第1角部C1及び第2角部C2とは異なる第3角部C3に対応して設けられる。回転規制リブ42e,42fは、それぞれ立方体をなし、表示パネル12の側面に接触することにより、表示パネル12の回転を抑制する。回転規制リブ42eは表示パネル12のY方向に延びる側面に当接し、回転規制リブ42fは表示パネル12のX方向に延びる側面に当接する。
【0052】
図3、
図5及び
図7に示すように、係止リブ43a,43bは、表示シールド部材11の後述する係止部11f1,11f2が嵌まることにより、表示シールド部材11をライトボックス40に固定する。係止リブ43aは、筒部41の外周面における位置決めリブ42dに対応する位置に設けられる。係止リブ43bは、筒部41の外周面における位置決めリブ42aに対応する位置に設けられる。係止リブ43a,43bは、長方形筒状の筒部41の対角線の近傍に配置される。
【0053】
図10に示すように、ライトボックス40は、レンズ支持部46a,46bと、レンズ設置部45aと、レンズ押さえ部47a,47b,47cと、窓部48a,48b,48cと、を備える。
【0054】
レンズ支持部46a,46bは、筒部41内において、第1レンチキュラレンズ13及び第2レンチキュラレンズ14を支持する。レンズ支持部46a,46bは、支持端面41aとは反対側の下方向に向けて開口する。レンズ支持部46a,46bは、X方向に対向する筒部41の2つの内面にそれぞれ1つずつ設けられる。レンズ支持部46a,46bは互いにY方向に異なる位置に設けられている。
【0055】
レンズ支持部46aは、それぞれ、Y方向に対面する2つの壁部46i,46jと、各壁部46i,46jに対応して設けられる補強壁部46e,46fと、を備える。壁部46i,46jはZ方向に長い長方形板状をなす。壁部46i,46jの間には、第1レンチキュラレンズ13の位置決め部13a及び第2レンチキュラレンズ14の位置決め部14aが支持される。
補強壁部46e及び壁部46iは一体でL字板状をなし、一体化された補強壁部46e及び壁部46cの両端が筒部41の内面に連結される。補強壁部46eは、壁部46iのX方向の先端と筒部41の内面の間に形成され、レンズ支持部46aから離れる方向にY方向及びZ方向に延びる板状をなす。
補強壁部46f及び壁部46jは一体でL字板状をなし、一体化された補強壁部46f及び壁部46jの両端が筒部41の内面に連結される。補強壁部46fは、壁部46jのX方向の先端と筒部41の内面の間に形成され、レンズ支持部46aから離れる方向にY方向及びZ方向に延びる板状をなす。補強壁部46e,46fは、ライトボックス40の強度を高めるために設けられる。レンズ支持部46bは、レンズ支持部46aと同様に、2つの壁部46g,46h及び2つの補強壁部46c,46dを備える。
【0056】
また、
図17の上部に拡大して示すように、レンズ支持部46bは、第2レンチキュラレンズ14の位置決め部14bの先端部14b2を受ける第2受け部46b2と、第1レンチキュラレンズ13の位置決め部13bの先端部13b2を受ける第1受け部46b1と、を備える。
第1受け部46b1及び第2受け部46b2は、それぞれ表示パネル12に近づくにつれてY方向に沿う幅方向Wの穴の長さが小さくなり、互いにZ方向に段差を持って繋がっている。
第2受け部46b2は、位置決め部14bの先端部14b2をY方向(幅方向W)から挟み込むことにより、先端部14b2を支持する。第1受け部46b1は、第2受け部46b2よりも表示パネル12の近くに位置する。第1受け部46b1は、位置決め部13bの先端部13b2をY方向(幅方向W)から挟み込むことにより、先端部13b2を支持する。
【0057】
レンズ支持部46aは、レンズ支持部46bと同様に、
図14の下部に拡大して示すように、第1レンチキュラレンズ13の位置決め部13aの先端部13a2を受ける第1受け部46a1と、
図15の下部に拡大して示すように、第2レンチキュラレンズ14の位置決め部14aの先端部14a2を受ける第2受け部46a2と、を備える。
第1受け部46a1及び第2受け部46a2は、それぞれ表示パネル12に近づくにつれて幅方向Wの穴の長さが小さくなり、互いにZ方向に段差を持って繋がっている。
図14の下部に拡大して示すように、第1受け部46a1は、位置決め部13aの先端部13a2を幅方向Wから挟み込むことにより、先端部13a2を支持する。第1受け部46a1は、第2受け部46a2よりも表示パネル12の近くに位置する。
図15の下部に拡大して示すように、第2受け部46a2は、位置決め部14aの先端部14a2を幅方向Wから挟み込むことにより、先端部14a2を支持する。
【0058】
図10及び
図14に示すように、複数のレンズ設置部45aは、それぞれ、筒部41の内面に設けられ、Z方向から第1レンチキュラレンズ13を支持する。レンズ設置部45aは、それぞれ、Z方向に延びる柱状をなし、支持端面41aの裏面から筒部41の内壁面に沿ってZ方向に延びる。
図16の上部に拡大して示すように、レンズ設置部45aは、第1レンチキュラレンズ13の突き当て部13fに対応して設けられ、対応する突き当て部13fに接触する。これにより、レンズ設置部45aは、ライトボックス40に対して第1レンチキュラレンズ13をZ方向に位置決めする。
【0059】
図9に示すように、窓部48a,48b,48cは、それぞれ筒部41の側壁に貫通孔として設けられる。
レンズ押さえ部47a,47b,47cは、それぞれ、窓部48a,48b,48cに対向する位置に設けられ、
図15及び
図16に示すように、第2レンチキュラレンズ14の被押圧部14o,14p,14qを第1レンチキュラレンズ13(
図14参照)に向けて押し付ける。これにより、第1レンチキュラレンズ13及び第2レンチキュラレンズ14はライトボックス40内に固定される。
【0060】
図9に示すように、レンズ押さえ部47a,47b,47cは、Z方向に延びる長方形板状をなす。レンズ押さえ部47a,47b,47cの基端部は筒部41に固定され、レンズ押さえ部47a,47b,47cの先端部は、当該基端部よりも表示パネル12に近い位置に設けられ、光路空間Spに向かって弾性的に曲げ変形可能に形成されている。
図16の上部に拡大して示すように、レンズ押さえ部47aの先端部は、第2レンチキュラレンズ14の被押圧部14qを第1レンチキュラレンズ13に向けて押す傾斜面47a1を備える。傾斜面47a1は、第2レンチキュラレンズ14の中心に近づくにつれてZ方向において第1レンチキュラレンズ13から離れるように傾斜する。他のレンズ押さえ部47b,47cもレンズ押さえ部47aと同様に第2レンチキュラレンズ14の被押圧部14o,14pを押す傾斜面を備える。
【0061】
図9に示すように、筒部41は、それぞれX方向に延び、光路空間Spを挟んでY方向に対面する第1側壁41s1及び第2側壁41s2を備える。筒部41の第1側壁41s1には、2つの窓部48b,48c及び2つのレンズ押さえ部47b,47cがX方向に沿って並べられている。筒部41の第2側壁41s2には、窓部48a及びレンズ押さえ部47aが設けられる。窓部48a及びレンズ押さえ部47aは、X方向において、窓部48b及びレンズ押さえ部47bと窓部48c及びレンズ押さえ部47cの間に位置する。
【0062】
図9及び
図16に示すように、窓部48a,48b,48cは、レンズ押さえ部47a,47b,47cにより被押圧部14o,14p,14qが押される部位をライトボックス40の外部から視認可能に露出させる。よって、ライトボックス40の外部から第2レンチキュラレンズ14の組み付け状態を視認可能となる。
【0063】
図4に示すように、表示パネル12は、透過型ディスプレイ、例えば、TFT(Thin Film Transistor)型の液晶表示パネルである。表示パネル12は、長方形板状をなし、電磁気ノイズのシールド効果を有する金属製のベゼルを備えない。表示パネル12は、表示パネル12の上面(光出射面12c)の外周に位置する抑え面12aを備える。表示パネル12は、表示パネル12の側面が位置決めリブ42a,42b,42c,42d及び回転規制リブ42e,42fに接触するように、ライトボックス40の支持端面41aに設置される。
なお、表示パネル12は、透過型ディスプレイに限らず、自発光型ディスプレイ、例えば、有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electro-Luminescence Display)であってもよい。
【0064】
接着材12bは、導電性を有し、クッション性のある両面テープであり、表示パネル12の抑え面12aと表示シールド部材11の間に位置し、表示シールド部材11を表示パネル12に対して固定する。接着材12bは、長方形枠状の抑え面12aのうちY方向に延びる2つの辺部に1つずつ設けられる。接着材12bは、クッション性を有するため、表示シールド部材11から表示パネル12にかかる応力集中又は衝撃を低減できる。例えば、
図7に示すように、接着材12bの上面は、位置決めリブ42cのシールド位置決め部42hよりも低い位置に設定される。これにより、表示シールド部材11をライトボックス40に組み付ける際、枠部11eの嵌合穴11a,11b,11c,11dにシールド位置決め部42hが挿入された後に、枠部11eが接着材12bの上面に接触及び接着する。よって、枠部11eの表示パネル12に対する位置がずれた状態で、枠部11eが接着材12bに接着されることが抑制される。
【0065】
図8に示すように、表示シールド部材11は、嵌合穴11a,11b,11c,11dと、枠部11eと、2つの係止部11f1,11f2と、2つの脚部11g1,11g2と、を備える。
枠部11eは、X方向及びY方向に沿う平板状をなし、X方向に長い長方形の枠状をなす。枠部11eは、Z方向において、表示パネル12の抑え面12a(
図4参照)を覆うように形成される。
嵌合穴11a,11b,11c,11dは、枠部11eに光路空間Spとは反対側に向けて開口するように形成されている。嵌合穴11a,11bは枠部11eの第1角部11c1に対応して設けられ、嵌合穴11c,11dは枠部11eの第1角部11c1の対角線上に位置する第2角部11c2に対応して設けられる。嵌合穴11a,11dはY方向に延びてY方向に向けて開口し、嵌合穴11b,11cはX方向に延びてX方向に向けて開口する。
【0066】
図5に示すように、嵌合穴11aにはライトボックス40の位置決めリブ42aが嵌合し、嵌合穴11bにはライトボックス40の位置決めリブ42bが嵌合し、嵌合穴11cにはライトボックス40の位置決めリブ42cが嵌合し、嵌合穴11dにはライトボックス40の位置決めリブ42dが嵌合する。嵌合穴11a,11dは表示シールド部材11をX方向に位置決めし、嵌合穴11b,11cは表示シールド部材11をY方向に位置決めする。
【0067】
図5及び
図7に示すように、2つの係止部11f1,11f2は、枠部11eの外周縁から枠部11eに直交する下側に向けて延び、ライトボックス40の係止リブ43a,43bに嵌まる。2つの係止部11f1,11f2は、対応する係止リブ43a,43bの周囲を囲む枠板状をなす。
図8に示すように、係止部11f1は枠部11eの第2角部11c2に対応して位置し、係止部11f2は枠部11eの第1角部11c1に対応して位置する。2つの係止部11f1,11f2は、X方向において、嵌合穴11a,11dよりも枠部11eの中心に近い位置に設けられる。また、係止部11f1,11f2は、係止部11f1,11f2が係止リブ43a,43bに嵌め込み可能となるように、係止部11f1,11f2の厚さ方向に弾性的に曲げ変形可能に形成される。
図5に示すように、2つの係止部11f1,11f2は、ライトボックス40の係止リブ43a,43bに嵌まる。これにより、表示シールド部材11は表示パネル12をライトボックス40との間で挟んだ状態でライトボックス40に固定される。
【0068】
図8に示すように、2つの脚部11g1,11g2は、枠部11eの外周縁から枠部11eに直交する方向に延びる。2つの脚部11g1,11g2はX方向に間隔を空けて配置される。各脚部11g1,11g2の先端は、光路空間Spに向けて折り曲げられており、光源基板16の各端子16zに接触する。これにより、表示シールド部材11及び端子16zが導通した状態となり、表示パネル12が発する電磁気ノイズは表示シールド部材11及び端子16zを介して光源基板16のグランドに流される。
【0069】
次に、表示ユニット10の組み立て方法について説明する。この組み立て作業は、作業者又は作業ロボットにより行われる。
まず、拡散板19、表示パネル12及び表示シールド部材11をライトボックス40に組み付ける方法について説明する。
図3に示すように、ライトボックス40の支持端面41aに拡散板19を設置する。このとき、ライトボックス40の拡散板支持爪41b,41cには、拡散板19の貫通孔19a,19bが嵌め込まれる。
【0070】
次に、
図3及び
図4に示すように、ライトボックス40の支持端面41a上の拡散板19を覆うように表示パネル12が設置される。このとき、表示パネル12の側面には位置決めリブ42a,42b,42c,42d及び回転規制リブ42e,42fが接触する。これにより、表示パネル12が位置決めされる。
そして、表示パネル12の抑え面12aに2つの接着材12bが貼り付けられる。このとき、表示パネル12の抑え面12aには、ケガキ線により接着材12bを貼り付ける範囲が示されていてもよい。
【0071】
次に、
図4及び
図5に示すように、表示シールド部材11の枠部11eの裏面が接着材12bを介して表示パネル12の抑え面12aに固定される。この際、表示シールド部材11の枠部11eが表示パネル12に近づけられると、まず、
図6及び
図7に示すように、枠部11eの嵌合穴11a,11b,11c,11dにシールド位置決め部42hが挿入され、ライトボックス40に対する表示シールド部材11のX方向及びY方向の位置が決まった状態で、シールド位置決め部42hにより枠部11eの移動が案内される。その後、枠部11eが表示パネル12にさらに近づけられると、枠部11eの裏面が接着材12bに接着する。そして、
図5に示すように、表示シールド部材11の2つの係止部11f1,11f2は、ライトボックス40の係止リブ43a,43bに嵌め込まれる。これにより、表示シールド部材11の枠部11eが接着材12bを介して表示パネル12の抑え面12aをライトボックス40の支持端面41aとの間で挟んだ状態で、表示シールド部材11がライトボックス40に固定される。このとき、接着材12bは、表示パネル12の抑え面12aと表示シールド部材11の枠部11eの間で圧縮された状態となる。
【0072】
次に、第1レンチキュラレンズ13及び第2レンチキュラレンズ14をライトボックス40に組み付ける方法について説明する。
図10及び
図14に示すように、第1レンチキュラレンズ13は、筒部41内のレンズ設置部45aに設置される。これにより、第1レンチキュラレンズ13はZ方向に位置決めされる。
また、このとき、第1レンチキュラレンズ13の位置決め部13a,13bの先端部13a2,13b2はレンズ支持部46a,46bの第1受け部46a1,46b1に嵌め込まれる。これにより、第1レンチキュラレンズ13はX方向及びY方向に位置決めされる。
【0073】
次に、
図15に示すように、第2レンチキュラレンズ14は、第1レンチキュラレンズ13の裏面に重なるように筒部41内に挿入される。このとき、
図16に示すように、第1レンチキュラレンズ13の各突き当て部13gは、第2レンチキュラレンズ14の各突き当て部14gに接触する。これにより、第2レンチキュラレンズ14はZ方向に位置決めされる。
また、このとき、
図15に示すように、第2レンチキュラレンズ14の位置決め部14a,14bの先端部14a2,14b2はレンズ支持部46a,46bの第2受け部46a2,46b2に嵌め込まれる。これにより、第2レンチキュラレンズ14はX方向及びY方向に位置決めされる。
また、このとき、
図15及び
図16に示すように、レンズ押さえ部47a,47b,47cは、第2レンチキュラレンズ14の被押圧部14o,14p,14qを第1レンチキュラレンズ13に向けて押し付ける。これにより、第1レンチキュラレンズ13及び第2レンチキュラレンズ14は、ライトボックス40の筒部41内に固定される。このように、1組の固定手段であるレンズ押さえ部47a,47b,47cにより2つのレンズ、すなわち、第1レンチキュラレンズ13及び第2レンチキュラレンズ14をライトボックス40内に固定することができる。
以後、第2レンチキュラレンズ14の裏面には、コンデンサレンズ15、光源基板16及びヒートシンク17が順番に重ねられる。
以上で、表示ユニット10の組み立て方法の説明を終了する。
【0074】
図13に示すように、第2レンチキュラレンズ14の位置決め部14a,14bは対称軸As2を中心に非対称に形成される。よって、作業者等が誤って第2レンチキュラレンズ14の表裏反対にライトボックス40の筒部41内に挿入したとしても、第2レンチキュラレンズ14の位置決め部14a,14bがレンズ支持部46a,46bに挿入できない。よって、第2レンチキュラレンズ14の誤った組み付けが抑制される。第1レンチキュラレンズ13も同様に、位置決め部13a,13bは対称軸As1を中心に非対称に形成されるため、誤った組み付けが抑制される。
【0075】
また、作業者等が誤って第2レンチキュラレンズ14を第1レンチキュラレンズ13よりも先にライトボックス40の筒部41内に挿入し、第2レンチキュラレンズ14の位置決め部14a,14bをレンズ支持部46a,46bに挿入したと仮定する。この場合、筒部41内に第1レンチキュラレンズ13が存在しないため、第2レンチキュラレンズ14が第1レンチキュラレンズ13により支持されない。よって、レンズ押さえ部47a,47b,47cにより第2レンチキュラレンズ14の被押圧部14o,14p,14qが押されず、第2レンチキュラレンズ14がライトボックス40の筒部41内に固定されず、フリーな状態となる。よって、作業者は、第2レンチキュラレンズ14が固定されていないことを通じて、第1レンチキュラレンズ13及び第2レンチキュラレンズ14の組み付けの順序が間違っていることに気がつくことができる。
【0076】
(効果)
以上、説明した第1の実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)ヘッドアップディスプレイ装置100は、表示光Lを被投射部材の一例であるフロントガラス201に投射することにより虚像Vを表示する。ヘッドアップディスプレイ装置100は、光源16aと、光源16aからの光が透過するレンズの一例である第1レンチキュラレンズ13及び第2レンチキュラレンズ14と、第1レンチキュラレンズ13及び第2レンチキュラレンズ14を経た光源16aからの光を受けて表示光Lを出射する表示パネル12と、光源16aから表示パネル12までの光路を囲む筒状に形成され、第1レンチキュラレンズ13、第2レンチキュラレンズ14及び表示パネル12を支持するライトボックス40と、表示パネル12が発するノイズを遮断する表示シールド部材11と、を備える。表示シールド部材11は、表示パネル12の表示光Lを出射する光出射面12cの外周側に位置する枠部11eと、ライトボックス40に係止することにより枠部11e及びライトボックス40の間に表示パネル12を挟み込んだ状態とする係止部11f1,11f2と、を備える。
この構成によれば、表示シールド部材11が表示パネル12をライトボックス40に固定する。このため、表示パネル12をライトボックス40に固定する専用の表示パネルカバーの組み付けが不要となり、組み立てを簡易化できる。また、専用の表示パネルカバーが不要となるため、ヘッドアップディスプレイ装置100の構成を簡易化できる。
【0077】
(2)ライトボックス40は、表示パネル12の側面に接触することにより表示パネル12を位置決めする表示パネル位置決め部42gと、表示パネル位置決め部42gの上面42g1に表示パネル位置決め部42gと一体で形成され、表示シールド部材11に接触することにより表示シールド部材11を位置決めするシールド位置決め部42hと、を備える。
この構成によれば、表示パネル位置決め部42g及びシールド位置決め部42hが一体で形成されている。この場合、表示パネル位置決め部42gの形状誤差と同じ形状誤差がシールド位置決め部42hにも生じやすい。よって、表示パネル位置決め部及びシールド位置決め部が離れた位置に設けられている場合に比べて、表示パネル12の位置と表示シールド部材11の位置の関係がずれることが抑制される。
【0078】
(3)表示シールド部材11の枠部11eには、シールド位置決め部42hが嵌まる嵌合穴11a,11b,11c,11dが形成される。シールド位置決め部42hは、表示パネル位置決め部42gの上面42g1のうち一部に設けられる。
この構成によれば、表示パネル位置決め部42gにおける表示パネル12と接触面積を増やすことで表示パネル12を安定的に保持しつつ、シールド位置決め部42hを嵌合穴11a,11b,11c,11dに適したサイズとすることができる。
【0079】
(4)ヘッドアップディスプレイ装置100は、枠部11eと表示パネル12を接着し、弾性部材により形成される接着材12bを備える。
この構成によれば、接着材12bがクッション性を有するため、表示シールド部材11により表示パネル12に応力集中が発生することが抑制される。
【0080】
(5)ライトボックス40は、ライトボックス40の外周面に設けられ、表示シールド部材11の係止部11f1,11f2が係止する係止リブ43a,43bを備える。
この構成によれば、係止部11f1,11f2及び係止リブ43a,43bがライトボックス40の外周面に位置するため、光源16aからの光に影響を与えることが抑制される。また、表示シールド部材11の係止部11f1,11f2を係止リブ43a,43bに係止する作業が容易である。
【0081】
(6)ヘッドアップディスプレイ装置100は、グランドに接続される端子16z及び光源16aが実装される光源基板16を備える。表示シールド部材11は、枠部11eに交わる方向に延び、端子16zに接触する脚部11g1,11g2を備える。
この構成によれば、表示パネル12が発する電磁気ノイズは表示シールド部材11及び端子16zを介して光源基板16のグランドに流される。このため、電磁気ノイズがヘッドアップディスプレイ装置100の外部に漏れることが抑制される。
【0082】
(7)ヘッドアップディスプレイ装置100は、表示光Lを被投射部材の一例であるフロントガラス201に投射することにより虚像Vを表示する。ヘッドアップディスプレイ装置100は、光源16aと、光源16aからの光の光軸方向(Z方向)に沿って並べられ、光源16aからの光を透過する第1レンズの一例である第1レンチキュラレンズ13及び第2レンズの一例である第2レンチキュラレンズ14と、第1レンチキュラレンズ13及び第2レンチキュラレンズ14を経た光源16aからの光を受けて表示光Lを出射する表示パネル12と、光源16aから表示パネル12までの光路を囲む筒状に形成され、第1レンチキュラレンズ13、第2レンチキュラレンズ14及び表示パネル12を支持するライトボックス40と、を備える。ライトボックス40は、ライトボックス40の内部空間(光路空間Sp)において第1レンチキュラレンズ13が設置されるレンズ設置部45aと、第2レンチキュラレンズ14を第1レンチキュラレンズ13及びレンズ設置部45aに向けて押すレンズ押さえ部47a,47b,47cと、を備える。
この構成によれば、レンズ押さえ部47a,47b,47cが第2レンチキュラレンズ14を第1レンチキュラレンズ13に向けて押すことにより、第1レンチキュラレンズ13がレンズ設置部45aに向けて押されて第1レンチキュラレンズ13及び第2レンチキュラレンズ14がライトボックス40の筒部41内に固定される。よって、組み立て時に、第1レンチキュラレンズ13及び第2レンチキュラレンズ14それぞれをライトボックス40の筒部41内に固定する作業が必要なく、ヘッドアップディスプレイ装置100の組み立てを簡易化できる。
【0083】
(8)第1レンチキュラレンズ13は、第1レンチキュラレンズ13の側周面に設けられる第1位置決め部の一例である位置決め部13bの先端部13b2を備える。第2レンチキュラレンズ14は、第2レンチキュラレンズ14の側周面に設けられ、位置決め部13bの先端部13b2よりも大きい幅(幅方向Wの長さ)を有する第2位置決め部の一例である位置決め部14bの先端部14b2を備える。ライトボックス40は、位置決め部13bの先端部13b2を幅方向Wから挟み込むことにより位置決め部13bを受ける第1受け部46b1、及び位置決め部14bの先端部14b2を幅方向Wから挟み込むことにより位置決め部14bを受ける第2受け部46b2を有するレンズ支持部46bを備える。第1受け部46b1は、第2受け部46b2よりもレンズ設置部45aに近い位置に設けられ、光軸方向(Z方向)に沿って第2受け部46b2に連続するように形成される。
例えば、間違って第1レンチキュラレンズ13よりも先に第2レンチキュラレンズ14がライトボックス40に挿入された場合、第1レンチキュラレンズ13の位置決め部13bが第1受け部46b1に嵌まっていない状態で、第2レンチキュラレンズ14の位置決め部14bが第2受け部46b2に嵌まる。この状態から、第1レンチキュラレンズ13がライトボックス40に挿入されても、第1レンチキュラレンズ13の位置決め部13bが第1受け部46b1に挿入されることが第2受け部46b2に位置する位置決め部14bにより阻害される。よって、第1レンチキュラレンズ13及び第2レンチキュラレンズ14を組み付ける順序が間違っている場合には、レンズ支持部46bにより第1レンチキュラレンズ13は支持されない。よって、作業者等は、第1レンチキュラレンズ13及び第2レンチキュラレンズ14を組み付ける順序が間違っていることを認識しやすい。
比較例として、第1レンチキュラレンズ及び第2レンチキュラレンズとライトボックスをピンと孔により固定する場合、第1レンチキュラレンズ及び第2レンチキュラレンズそれぞれの孔にライトボックスに形成されるピンを通過させる必要がある。このため、第1レンチキュラレンズ及び第2レンチキュラレンズのライトボックスへの組み付けが面倒であった。この比較例に比べて、上記構成によれば、孔にピンを通過させる必要がなく、第1レンチキュラレンズ13及び第2レンチキュラレンズ14をライトボックス40内に順番に嵌め込むだけで第1レンチキュラレンズ13及び第2レンチキュラレンズ14をライトボックス40内に固定できる。従って、ヘッドアップディスプレイ装置100の組み立てを簡易化できる。また、この比較例のようにライトボックスにピンを形成する場合には、ピンを形成するスペースが必要となるが、上記構成によれば、ライトボックス40に複数のピンを形成する必要がなく、ライトボックス40の小型化を図ることができる。
【0084】
(9)第1レンチキュラレンズ13は長方形の板状をなす。2つの第1位置決め部の一例である位置決め部13a,13bは、第1レンチキュラレンズ13の第1の方向の一例である長手方向(X方向)に沿って互いに対向する位置に設けられ、第1対称軸の一例である対称軸As1を中心に非対称に形成される。対称軸As1は、第1レンチキュラレンズ13の長手方向(X方向)の中央に位置し、第1レンチキュラレンズ13の第2の方向の一例である短手方向(Y方向)に沿って延びる。第2レンチキュラレンズ14は長方形の板状をなす。2つの第2位置決め部の一例である位置決め部14a,14bは、第2レンチキュラレンズ14の第1の方向の一例である長手方向(X方向)に沿って互いに対向する位置に設けられ、第2対称軸の一例である対称軸As2を中心に非対称に形成される。対称軸As2は、第2レンチキュラレンズ14の長手方向(X方向)の中央に位置し第2レンチキュラレンズ14の第2の方向の一例である短手方向(Y方向)に沿って延びる。
この構成によれば、位置決め部13a,13bが対称軸As1を中心に非対称に形成されるため、第1レンチキュラレンズ13が誤って表裏反対でライトボックス40に挿入された場合、第1レンチキュラレンズ13の位置決め部13a,13bが第1受け部46a1,46b1に嵌まらない。よって、作業者等は、第1レンチキュラレンズ13の表裏が反対であることを認識しやすい。第2レンチキュラレンズ14についてもこれと同様であり、第2レンチキュラレンズ14が誤って表裏反対でライトボックス40に挿入された場合、第2レンチキュラレンズ14の位置決め部14a,14bが第2受け部46a2,46b2に嵌まらない。よって、作業者等は、第2レンチキュラレンズ14の表裏が反対であることを認識しやすい。なお、位置決め部13a,13b,14a,14bは、レンチキュラレンズ13,14の短手方向(Y方向)に沿って互いに対向する位置に形成されてもよく、その場合は、対称軸As1,As2もレンチキュラレンズ13,14の短手方向(Y方向)の中央に位置し、レンチキュラレンズ13,14の長手方向に沿って延びるものとして設計されるとよい。
【0085】
(10)第2レンチキュラレンズ14は、レンズ押さえ部47a,47b,47cにより押される被押圧部14o,14p,14qを備える。ライトボックス40は、光源16aから表示パネル12までの光路を囲む筒部41と、筒部41におけるレンズ押さえ部47a,47b,47cに対向する部位に貫通孔として形成され、被押圧部14o,14p,14qのレンズ押さえ部47a,47b,47cに押される部位をライトボックス40の外部から視認可能とする窓部48a,48b,48cと、を備える。
この構成によれば、作業者等は、窓部48a,48b,48cを介して第2レンチキュラレンズ14の被押圧部14o,14p,14qがレンズ押さえ部47a,47b,47cにより押されているか否かを、すなわち、第1レンチキュラレンズ13及び第2レンチキュラレンズ14がライトボックス40の筒部41内に正しく組み付けられているか否かを確認できる。
【0086】
(第2の実施形態)
本開示に係るヘッドアップディスプレイ装置の第2の実施形態について、
図18~
図22を参照して説明する。以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
図18に示すように、第2レンチキュラレンズ14には、外枠部14kの各角部に設けられる突き当て部14gに加えて、突き当て部14u1~14u3,14j1,14j2が形成されている。突き当て部14u1~14u3,14j1,14j2は、外枠部14kにおける第1レンチキュラレンズ13に対向する面に設けられる。突き当て部14u1~14u3,14j1,14j2は、突き当て部14gと同様に、円板状に形成されている。
【0087】
複数の突き当て部14j1,14j2は、各位置決め部14a,14bの根元に設けられる。突き当て部14j1は位置決め部14aと外枠部14kの境界部分に位置する。突き当て部14j2は位置決め部14bと外枠部14kの境界部分に位置する。
【0088】
突き当て部14u1~14u3は、各被押圧部14o,14p,14qの根元に設けられる。突き当て部14u1は、外枠部14kにおける被押圧部14oに対向して位置する。突き当て部14u2は、外枠部14kにおける被押圧部14pに対向して位置する。突き当て部14u3は、外枠部14kにおける被押圧部14qに対向して位置する。
【0089】
図20に示すように、第2レンチキュラレンズ14には第1リブ14r1~14r5及び第2リブ14v1~14v4が形成されている。第1リブ14r1~14r5及び第2リブ14v1~14v4は、第2レンチキュラレンズ14における突き当て部14gが設けられる面とは反対側の面に形成される。第1リブ14r1~14r5及び第2リブ14v1~14v4は、第2レンチキュラレンズ14の強度を高めるために設けられる。第1リブ14r1~14r5及び第2リブ14v1~14v4の横断面は、外枠部14kから離れるにつれて幅が小さくなる略台形形状をなしている。
【0090】
第1リブ14r1,14r2はX方向に沿って延びる。詳しくは、第1リブ14r1は、位置決め部14aに設けられ、外枠部14kに対して位置決め部14aが突出する方向に沿って延びる。第1リブ14r2は、位置決め部14bに設けられ、外枠部14kに対して位置決め部14bが突出する方向に沿って延びる。
第1リブ14r3,14r4,14r5はY方向に沿って延びる。詳しくは、第1リブ14r3は、被押圧部14oに設けられ、外枠部14kに対して被押圧部14oが突出する方向に沿って延びる。第1リブ14r4は、被押圧部14pに設けられ、外枠部14kに対して被押圧部14pが突出する方向に沿って延びる。第1リブ14r5は、被押圧部14qに設けられ、外枠部14kに対して被押圧部14qが突出する方向に沿って延びる。
【0091】
第2リブ14v1~14v4は、それぞれ、第1リブ14r1~14r5に交わる方向に延びつつ、第1リブ14r1~14r5に連結するように形成される。
詳しくは、第2リブ14v1,14v2はそれぞれY方向に沿って延びる。第2リブ14v1は、位置決め部14aと外枠部14kの境界部分に位置する。第2リブ14v1の中央部には第1リブ14r1の端部が連結されている。第1リブ14r1及び第2リブ14v1はT字状をなす。
第2リブ14v2は、位置決め部14bと外枠部14kの境界部分に位置する。第2リブ14v2の中央部には第1リブ14r2の端部が連結されている。第1リブ14r2及び第2リブ14v2はT字状をなす。
【0092】
第2リブ14v3,14v4はそれぞれX方向に沿って延びる。詳しくは、第2リブ14v3は、外枠部14kの下辺に沿って延びる。第2リブ14v3には第1リブ14r3,14r4の端部が連結されている。
第2リブ14v4は、外枠部14kの上辺に沿って延びる。第2リブ14v4の中央部には第1リブ14r5の端部が連結されている。
【0093】
図20に示すように、第2レンチキュラレンズ14には、第1リブ14r1~14r5及び第2リブ14v1~14v4が形成される面にパーティングライン14zが形成されている。パーティングライン14zは、第2レンチキュラレンズ14の外周角部の全域に位置する。パーティングライン14zは、図示しない可動金型であるコアと固定金型であるキャビティの間の隙間により線状に形成される。コアは、第1リブ14r1~14r5及び第2リブ14v1~14v4を形成する凹部を有し、射出成形において成形品を取り出す際には、この凹部により第1リブ14r1~14r5及び第2リブ14v1~14v4を挟み込んだ状態でキャビティから離れる。よって、コアは、成形品である第2レンチキュラレンズ14をキャビティに対して確実に引き剥がすことができる。
【0094】
図19に示すように、第1レンチキュラレンズ13には、外枠部13kの各角部に設けられる突き当て部13gに加えて、突き当て部13u1~13u3,13j1,13j2が形成されている。突き当て部13u1~13u3,13j1,13j2は、外枠部13kにおける第2レンチキュラレンズ14に対向する面に設けられる。突き当て部13u1~13u3,13j1,13j2は、突き当て部13gと同様に、先端が平面の半球状に形成されている。外枠部13kの突き当て部13gが形成される面には型式番号等の識別表示が示されている。
【0095】
突き当て部13j1,13j2は、それぞれ位置決め部13a,13bの根元に設けられる。突き当て部13j1は位置決め部13aと外枠部13kの境界部分に位置する。突き当て部13j2は位置決め部13bと外枠部13kの境界部分に位置する。
突き当て部13u1,13u2は、外枠部13kの下辺に沿って配置され、外枠部13kの下辺の両端に位置する2つの突き当て部13gの間に設けられる。この2つの突き当て部13gと2つの突き当て部13u1,13u2は等距離間隔で配列されている。
突き当て部13u3は、外枠部13kの上辺に沿って配置され、外枠部13kの上辺の両端に位置する2つの突き当て部13gの間、本例では、この2つの突き当て部13gの中央に設けられる。
【0096】
第1レンチキュラレンズ13の外枠部13kにはリブ13r1,13r2が形成されている。リブ13r1,13r2は、第1レンチキュラレンズ13の強度を高めるために設けられる。リブ13r1,13r2の横断面は、外枠部13kから離れるにつれて幅が小さくなる台形形状をなしている。
リブ13r1は外枠部13kの下辺に沿って延びる。リブ13r1は、外枠部13kの下辺の両端に位置する2つの突き当て部13gと2つの突き当て部13u1,13u2の間を連結するように形成される。
リブ13r2は外枠部13kの上辺に沿って延びる。リブ13r2は、外枠部13kの上辺の両端に位置する2つの突き当て部13gと突き当て部13u3の間を連結するように形成される。
【0097】
図18及び
図19に示すように、第1レンチキュラレンズ13及び第2レンチキュラレンズ14がライトボックス40(
図15参照)に収容された状態で、突き当て部13u1は突き当て部14u1に接触し、突き当て部13u2は突き当て部14u2に接触し、突き当て部13u3は突き当て部14u3に接触し、突き当て部13j1は突き当て部14j1に接触し、突き当て部13j2は突き当て部14j2に接触する。
【0098】
図19に示すように、第1レンチキュラレンズ13には、リブ13r1,13r2が形成される面にパーティングライン13zが形成されている。パーティングライン13zは、第1レンチキュラレンズ13の外周角部の全域に位置する。パーティングライン13zは、図示しない可動金型であるコアと固定金型であるキャビティの間の隙間により線状に形成される。コアは、リブ13r1,13r2を形成する凹部を有し、射出成形において成形品を取り出す際には、この凹部によりリブ13r1,13r2を挟み込んだ状態でキャビティから離れる。よって、コアは、成形品である第1レンチキュラレンズ13をキャビティに対して確実に引き剥がすことができる。
【0099】
図21に示すように、レンズ支持部46a,46bは、有底穴として形成され、位置決め部13a,13b(
図18参照)をレンズ設置部45a側から支持する受け底部46a3,46b3を備える。本実施形態では、第1受け部46a1,46b1は位置決め部13a,13bを幅方向から挟持しない。受け底部46a3,46b3は、位置決め部13a,13bの先端部13a2,13b2の根元部分NA(
図18参照)を支持する。この根元部分NAとは、先端部13a2,13b2における基礎部13a1,13b1に近い部分である。
【0100】
図22に示すように、受け底部46b3は、補強壁部46c,46dの間を連結する補強壁部46kの上端に位置する。補強壁部46kは補強壁部46c,46dと同一方向に沿う板状に形成され、補強壁部46c,46dよりもレンズ設置部45a側に低く形成されている。受け底部46a3は、受け底部46b3と同様に形成される。
【0101】
ヘッドアップディスプレイ装置100には種々の振動が加わる。例えば、第1レンチキュラレンズが突き当て部13j1,13j2を有せず、第2レンチキュラレンズが突き当て部14j1,14j2を有しない比較例について説明する。
この比較例では、第2レンチキュラレンズは、ヘッドアップディスプレイ装置に加わる振動により共振すると、第2レンチキュラレンズの長手方向に沿って凹状及び凸状に交互に撓む。これにより、第2レンチキュラレンズの位置決め部14a,14bは、第2レンチキュラレンズの厚さ方向に振動する。これにより、位置決め部14a,14bが第2受け部46a2,46b2に擦れて位置決め部14a,14bから摩耗粉が発生する。具体的には、
図15の下部に拡大して示す位置決め部14aの側面14a3と端面14a4が第2受け部46a2に擦れて摩耗粉が発生する。また、第2レンチキュラレンズの位置決め部14a,14bの振動は、第1レンチキュラレンズの位置決め部13a,13bに伝わり、位置決め部13a,13bが第1受け部46a1,46b1に擦れて第1受け部46a1,46b1から摩耗粉が発生する。具体的には、
図14の下部に拡大して示す位置決め部13aの側面13a3と端面13a4が第1受け部46a1に擦れて摩耗粉が発生する。
この発生した摩耗粉が第1レンチキュラレンズ及び第2レンチキュラレンズそれぞれのレンズ本体部に付着すると、光源からの光が阻害されて、虚像の表示品位が低下するおそれがある。
この点、本実施形態では、第1レンチキュラレンズ13の突き当て部13j1,13j2と第2レンチキュラレンズ14の突き当て部14j1,14j2が当接することにより、第1レンチキュラレンズ13の位置決め部13a,13bと第2レンチキュラレンズ14の位置決め部14a,14bの振動が抑制される。よって、位置決め部13a,13b,14a,14bが第1受け部46a1,46b1及び第2受け部46a2,46b2に対して摩耗して摩耗粉が発生することが抑制される。
また、本実施形態では、被押圧部14o,14p,14qの根元に突き当て部14u1~14u3が設けられる。このため、被押圧部14o,14p,14qがレンズ押さえ部47a,47b,47cに擦れることが抑制され、これにより、摩耗粉が発生することが抑制される。
【0102】
(効果)
以上、説明した第2の実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)第1レンチキュラレンズ13は、第2レンチキュラレンズ14に対向する面における第1位置決め部の一例である位置決め部13a,13bの根元に設けられる第1突き当て部の一例である突き当て部13j1,13j2を備える。第2レンチキュラレンズ14は、第1レンチキュラレンズ13に対向する面における第2位置決め部の一例である位置決め部14a,14bの根元に設けられ、第1レンチキュラレンズ13の突き当て部13j1,13j2に当接する第2突き当て部の一例である突き当て部14j1,14j2を備える。
この構成によれば、第1レンチキュラレンズ13の突き当て部13j1,13j2と第2レンチキュラレンズ14の突き当て部14j1,14j2が当接することにより、第1レンチキュラレンズ13の位置決め部13a,13bと第2レンチキュラレンズ14の位置決め部14a,14bの振動が抑制される。よって、位置決め部13a,13b,14a,14bが第1受け部46a1,46b1及び第2受け部46a2,46b2に摩耗して摩耗粉が発生することが抑制される。
【0103】
(2)第1レンチキュラレンズ13は、光が透過する部位である第1レンズ本体部の一例であるレンズ本体部13mと、レンズ本体部13mの周囲に位置する第1外枠部の一例である外枠部13kと、を備える。位置決め部13a,13bは、外枠部13kの外周側に向けて突出するように外枠部13kの外周縁部に設けられる。第2レンチキュラレンズ14は、光が透過する部位である第2レンズ本体部の一例であるレンズ本体部14mと、レンズ本体部14mの周囲に位置する第2外枠部の一例である外枠部14kと、を備える。位置決め部14a,14bは、外枠部14kの外周側に向けて突出するように外枠部14kの外周縁部に設けられる。位置決め部14a,14bには、位置決め部14a,14bの突出方向に沿って延びる第1リブ14r1,14r2が形成されている。
この構成によれば、第1リブ14r1,14r2により位置決め部14a,14bの剛性が高められて位置決め部14a,14bが振動することが抑制される。
【0104】
(3)外枠部14kには、外枠部14kに沿って第1リブ14r1,14r2に交わる方向に延び、第1リブ14r1,14r2の端部と連結する第2リブ14v1,14v2が形成されている。
この構成によれば、互いに異なる方向に延びる第1リブ14r1,14r2及び第2リブ14v1,14v2が連結して形成されるため、位置決め部14a,14bの剛性がより高められて位置決め部14a,14bが振動することが抑制される。
【0105】
(4)第1レンチキュラレンズ13には、リブ13r1,13r2が形成される面にパーティングライン13zが形成されている。
この構成によれば、射出成形において成形品を取り出す際、可動金型であるコアは、リブ13r1,13r2を挟み込んだ状態で、固定金型であるキャビティに対して移動する。よって、コアは、成形品である第1レンチキュラレンズ13をキャビティに対して確実に引き剥がすことができる。
【0106】
(5)レンズ支持部46a,46bは、第1位置決め部13a,13bの先端部13a2,13b2の根元部分をレンズ設置部45a側から支持する受け底部46a3,46b3を備える。
この構成によれば、受け底部46a3,46b3が位置決め部13a,13bの先端部13a2,13b2の根元部分を支持するため、位置決め部13a,13bの振動を抑制することができ、これにより、摩耗粉が発生することが抑制される。
【0107】
(6)第2レンチキュラレンズ14の第1リブ14r1~14r5及び第2リブ14v1~14v4が形成されている面と第1レンチキュラレンズ13のリブ13r1,13r2が形成されている面は同じ方向を向いている。
比較例として、第1レンチキュラレンズと第2レンチキュラレンズそれぞれのリブが対向する場合、第1レンチキュラレンズと第2レンチキュラレンズの間の距離が大きくなることを抑制するために、リブの高さを低く設定する必要がある。この場合には、リブによって第1レンチキュラレンズと第2レンチキュラレンズの強度を向上させることが困難となる。
この点、上記構成によれば、第2レンチキュラレンズ14の第1リブ14r1~14r5及び第2リブ14v1~14v4と第1レンチキュラレンズ13のリブ13r1,13r2が同じ方向を向くため対向しない。よって、第1レンチキュラレンズ13と第2レンチキュラレンズ14の間の距離が大きくなることを抑制しつつ、第1リブ14r1~14r5、第2リブ14v1~14v4及びリブ13r1,13r2の高さを高くすることができる。従って、第1リブ14r1~14r5、第2リブ14v1~14v4及びリブ13r1,13r2によって第1レンチキュラレンズ13と第2レンチキュラレンズ14の強度を向上させることができる。
【0108】
(7)第1レンチキュラレンズ13は、第2レンチキュラレンズ14よりも表示パネル12に近い位置に設けられ、リブ13r1,13r2は表示パネル12と反対側である第1レンチキュラレンズ13の光源16aに近い面に形成されている。第1レンチキュラレンズ13の外枠部13kの表示パネル12に近い面には識別表示の一例である型式番号が表示される。
表示ユニット10の組み立て順序として、まず、第1レンチキュラレンズ13及び第2レンチキュラレンズ14をライトボックス40内に挿入するレンズ挿入工程の後に、表示パネル12をライトボックス40の支持端面41aに設置するパネル設置工程が行われる。レンズ挿入工程の後であって、パネル設置工程の前においては、支持端面41a側から外枠部13kの型式番号を視認可能となる。第1レンチキュラレンズ13における型式番号が表示される面には、リブ13r1,13r2が形成されていないため、型式番号の表示サイズ又は表示位置の自由度が高くなり、型式番号の視認性を高めることができる。
【0109】
なお、本開示は以上の実施形態及び図面によって限定されるものではない。本開示の要旨を変更しない範囲で、適宜、変更(構成要素の削除も含む)を加えることが可能である。以下に、変形の一例を説明する。
【0110】
(変形例)
上記各実施形態において、窓部48a,48b,48cの少なくとも何れかは省略されてもよい。
また、レンズ押さえ部47a,47b,47cは、筒部41の内部に設けられてもよい。
【0111】
上記各実施形態においては、表示パネル位置決め部42g及びシールド位置決め部42hが一体で形成されていたが、これに限らず、表示パネル位置決め部42g及びシールド位置決め部42hは離れた位置に別体で形成されてもよい。
【0112】
上記各実施形態においては、シールド位置決め部42hは、表示パネル位置決め部42gの上面42g1のうち一部に設けられていたが、これに限らず、上面42g1の全域に設けられていてもよい。
【0113】
上記各実施形態においては、位置決めリブ42a,42b,42c,42dの位置、数及び形状は適宜変更可能である。また、回転規制リブ42e,42fは省略可能である。さらに、接着材12bは省略可能である。
【0114】
上記各実施形態においては、第1受け部46b1及び第2受け部46b2はZ方向に段差を持って連続するように形成されていたが、第1受け部46b1及び第2受け部46b2はZ方向に異なる位置に設けられていてもよい。第1受け部46a1及び第2受け部46a2もこれと同様にZ方向に異なる位置に設けられていてもよい。
【0115】
上記各実施形態においては、係止リブ43a,43bの位置、数及び形状は適宜変更可能である。例えば、係止リブ43a,43bは、筒部41の外周面に設けられていたが、これに限らず、筒部41の端部又は筒部41の内周面に設けられていてもよい。
【0116】
上記各実施形態の表示シールド部材11において、係止部11f1,11f2及び脚部11g1,11g2の位置、数及び形状は適宜変更可能である。脚部11g1,11g2は省略されてもよい。
【0117】
上記各実施形態においては、位置決め部13a,13bは対称軸As1を中心に非対称に形成されていたが、位置決め部13a,13bは対称軸As1を中心に対称に形成されてもよい。位置決め部14a,14bも同様に、対称軸As2を中心に対称に形成されてもよい。
【0118】
上記各実施形態における第2レンチキュラレンズ14の位置決め部14a,14bと被押圧部14o,14p,14qの位置、数及び形状は適宜変更可能である。同様に、第1レンチキュラレンズ13の位置決め部13a,13bの位置、数及び形状は適宜変更可能である。また、基礎部13a1,13b1,14a1,14b1は省略可能である。
また、上記各実施形態における第2レンチキュラレンズ14の位置決め部14a,14bと被押圧部14o,14p,14qは共通化されてもよい。この場合、共通化された部分はレンズ支持部46a,46bにより支持されるとともに、レンズ押さえ部47a,47b,47cにより押さえられる。
さらに、第2レンチキュラレンズ14の被押圧部14o,14p,14qが省略され、レンズ押さえ部47a,47b,47cは、第2レンチキュラレンズ14の外枠部14kを被押圧部として押さえてもよい。
【0119】
上記各実施形態におけるレンズ押さえ部47a,47b,47cの位置、数及び形状は適宜変更可能である。
上記各実施形態においては、レンズ押さえ部47a,47b,47cは筒部41と一体で形成されていたが、これに限らず、別部材として設けられていてもよい。この場合、レンズ押さえ部47a,47b,47cは、弾性力により第2レンチキュラレンズ14を押さえるバネ又は弾性材であってもよい。
さらに、表示シールド部材11の嵌合穴11a,11b,11c,11dは省略されてもよい。この場合、シールド位置決め部42hは、表示シールド部材11の側面に接触してもよい。
上記各実施形態においては、レンズ押さえ部47a,47b,47cは、レンズ設置部45aとの間で2枚のレンズ、すなわち第1レンチキュラレンズ13及び第2レンチキュラレンズ14をライトボックス40内に保持していたが、レンズ押さえ部47a,47b,47cがライトボックス40内に保持するレンズの枚数は3枚以上であってもよい。また、第1レンチキュラレンズ13及び第2レンチキュラレンズ14の種類及び形状も適宜変更可能である。
【0120】
上記各実施形態においては、ヘッドアップディスプレイ装置100は車両200に搭載されていたが、車両200以外の飛行機、船等の乗り物に搭載されていてもよい。また、被投射部材はフロントガラスに限らず、専用のコンバイナであってもよい。
【0121】
上記第2の実施形態においては、突き当て部14j1,14j2は、位置決め部14a,14bと外枠部14kの境界部分に位置していたが、位置決め部14a,14bの根元に設けられていれば、これに限らない。例えば、突き当て部14j1,14j2は、外枠部14kにおける位置決め部14a,14bに対向する位置に設けられてもよいし、位置決め部14a,14bにおける外枠部14kに近い位置に設けられてもよい。
【0122】
上記第2の実施形態においては、突き当て部14u1~14u3は、外枠部14kに設けられていたが、各被押圧部14o,14p,14qの根元であれば、各被押圧部14o,14p,14qと外枠部14kの間の境界部分に位置していてもよいし、各被押圧部14o,14p,14qにおける外枠部14kの近くに位置していてもよい。
【0123】
上記第2の実施形態における第2リブ14v1~14v4の少なくとも何れかは省略されていてもよい。また、第1リブ14r1~14r5の少なくとも何れかは省略されてもよい。
【0124】
上記第2の実施形態において、第1レンチキュラレンズ13の位置決め部13a,13bにも、第2レンチキュラレンズ14と同様に、第1リブと第2リブの少なくとも何れかが形成されてもよい。
【符号の説明】
【0125】
1 視認者
10 表示ユニット
11 表示シールド部材
11a,11b,11c,11d 嵌合穴
11e 枠部
11f1,11f2 係止部
11g1,11g2 脚部
12 表示パネル
12a 抑え面
12b 接着材
12c 光出射面
13 第1レンチキュラレンズ
13a,13b,14a,14b 位置決め部
13a1,13b1,14a1,14b1 基礎部
13a2,13b2,14a2,14b2 先端部
13c,14c 中心線
13a3,14a3 側面
13a4,14a4 端面
13f,13g,14g 突き当て部
13k,14k 外枠部
13m,14m レンズ本体部
13s1,14s1 第1側面
13s2,14s2 第2側面
13u1~13u3,13j1,13j2 突き当て部
13r1,13r2 リブ
13z,14z パーティングライン
14 第2レンチキュラレンズ
14o,14p,14q 被押圧部
14u1~14u3,14j1,14j2 突き当て部
14r1~14r5 第1リブ
14v1~14v4 第2リブ
15 コンデンサレンズ
16 光源基板
16a 光源
16z 端子
17 ヒートシンク
19 拡散板
19a,19b 貫通孔
20 反射鏡
30 凹面鏡
40 ライトボックス
41 筒部
41a 支持端面
41b,41c 拡散板支持爪
41s1 第1側壁
41s2 第2側壁
42a,42b,42c,42d 位置決めリブ
42e,42f 回転規制リブ
42g 表示パネル位置決め部
42h シールド位置決め部
42g1 上面
43a,43b 係止リブ
45a レンズ設置部
46a,46b レンズ支持部
46a1,46b1 第1受け部
46a2,46b2 第2受け部
46a3,46b3 受け底部
46g,46h,46i,46j 壁部
46c,46d,46e,46f,46k 補強壁部
47a,47b,47c レンズ押さえ部
47a1 傾斜面
48a,48b,48c 窓部
60 筐体
60a 開口部
61 上ケース
62 中ケース
62a 光通過孔部
62c 裏面
63 鏡保持ケース
68 下ケース
68a 露出孔
70 制御基板
80,90 基板シールド部材
100 ヘッドアップディスプレイ装置
200 車両
201 フロントガラス
C1,11c1 第1角部
C2,11c2 第2角部
C3 第3角部
L 表示光
V 虚像
W 幅方向
As1,As2 対称軸
Ax 回転軸
Sp 光路空間
Sc 収容空間