(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】通信デバイス及び通信デバイスの動作方法
(51)【国際特許分類】
H04W 72/1273 20230101AFI20240827BHJP
H04W 28/04 20090101ALI20240827BHJP
H04W 72/54 20230101ALI20240827BHJP
H04W 74/0808 20240101ALI20240827BHJP
H04W 72/0453 20230101ALI20240827BHJP
H04W 72/0446 20230101ALI20240827BHJP
【FI】
H04W72/1273
H04W28/04 110
H04W72/54 110
H04W74/0808
H04W72/0453
H04W72/0446
(21)【出願番号】P 2021571976
(86)(22)【出願日】2019-06-06
(86)【国際出願番号】 CN2019090429
(87)【国際公開番号】W WO2020243970
(87)【国際公開日】2020-12-10
【審査請求日】2022-06-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】リアン リン
(72)【発明者】
【氏名】ワン ガン
【審査官】野村 潔
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0254858(US,A1)
【文献】Nokia, Nokia Shanghai Bell,Feature Lead's Summary #2 on Channel Access Procedures,3GPP TSG RAN WG1 #96b R1- 1905766,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_96b/Docs/R1-1905766.zip>,2019年04月12日
【文献】Lenovo, Motorola Mobility,Extensions for Channel Access Procedures[online],3GPP TSG RAN WG1 #96b R1-1905183,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_96b/Docs/R1-1905183.zip>,2019年03月29日
【文献】OPPO,Channel access procedures for NR-U,3GPP TSG RAN WG1 #97 R1-1906486,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_97/Docs/R1-1906486.zip>,2019年05月03日
【文献】ZTE, Sanechips,Discussion on channel access procedure for NR-U,3GPP TSG RAN WG1 #97 R1-1905951,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_97/Docs/R1-1905951.zip>,2019年05月04日
【文献】Huawei, HiSilicon,Coexistence and channel access for NR unlicensed band operations[online],3GPP TSG RAN WG1 #97 R1-1906044,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_97/Docs/R1-1906044.zip>,2019年05月03日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハイブリッド自動再送要求確認(HARQ-ACK)フィードバックが利用可能な
基準期間における少なくとも
1つの物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)送信に対応する前記HARQ-ACKフィードバックの統計情報を決定し、
前記HARQ-ACKフィードバックの前記統計情報に基づいてダウンリンク送信のコンテンションウィンドウサイズ調整を実行し、
前記基準期間は、少なくとも1つの第1のPDSCH送信を含み、前記第1のPDSCH送信は全てのリソースを用いて送信され、
又は、割り当てられたリソースの全てを利用して送信されるわけではない少なくとも1つの第2のPDSCH送信を含み、
前記基準期間が、割り当てられたリソースの全てを利用して送信される
前記PDSCH送信がない場合、
前記基準期間は、割り当てられたリソースの全てを利用して送信されるわけではない少なくとも1つの第2のPDSCH送信
を含む、
通信デバイスの動作方法。
【請求項2】
少なくとも1つの前記第2のPDSCH送信は、送信バーストに含まれる請求項1に記載の通信デバイスの動作方法。
【請求項3】
少なくとも1つの前記第1のPDSCH送信は、送信バーストに含まれる請求項1に記載の通信デバイスの動作方法。
【請求項4】
ハイブリッド自動再送要求確認(HARQ-ACK)フィードバックが利用可能な
基準期間における少なくとも
1つの物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)送信に対応する前記HARQ-ACKフィードバックの統計情報を決定
する手段と、
前記HARQ-ACKフィードバックの前記統計情報に基づいてダウンリンク送信のコンテンションウィンドウサイズ調整を実行
する手段と、を有し、
前記基準期間は、少なくとも1つの第1のPDSCH送信を含み、前記第1のPDSCH送信は全てのリソースを用いて送信され、
又は、割り当てられたリソースの全てを利用して送信されるわけではない少なくとも1つの第2のPDSCH送信を含み、
前記基準期間が、割り当てられたリソースの全てを利用して送信される
前記PDSCH送信がない場合、
前記基準期間は、割り当てられたリソースの全てを利用して送信されるわけではない少なくとも1つの第2のPDSCH送信
を含む、
通信デバイス。
【請求項5】
少なくとも1つの前記第2のPDSCH送信は、送信バーストに含まれる請求項4に記載の通信デバイス。
【請求項6】
少なくとも1つの前記第1のPDSCH送信は、送信バーストに含まれる請求項4に記載の通信デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施例は総体的に通信分野に関して、具体的に、コンテンションウィンドウ(CW)調整のための方法、デバイス及びコンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
異なる無線デバイスが地方自治体、国、地域、さらに世界レベルで通信できる汎用プロトコルを提供するために、各種の通信規格において通信技術を開発した。新たな通信規格の1つの例示として、新しい無線(NR)、例えば、5G無線アクセスがある。NRは第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)が発布したロングタームエボリューション(LTE)モバイル規格の一連の拡張機能である。NRの設計によって、ダウンリンク(DL)及びアップリンク(UL)でサイクリックプレフィックス(CP)を有するOFDMAを利用して、スペクトル効率を向上させ、コストを低減させ、サービスを改良して、新たなスペクトルを利用して、及び他のオープン規格とよりよく統合することで、モバイルブロードバンドインターネットアクセス、ビーム成形、多入力多出力(MIMO)アンテナ技術及びキャリアアグリゲーションをより適切にサポートする。
【0003】
ライセンス支援アクセス(LAA)は、LTEがライセンスされていない5GHz帯域に過剰なトラフィックをオフロードするためのソリューションとして3GPPによって承認されており、チャネルアクセスの前にリッスンビフォアトーク(LBT)が採用されている。LBTスキームは、さまざまな無線アクセステクノロジー間の公平性を確保するために、ライセンスのない帯域での必要条件として機能します。NR-Unlicensed(NRU)の場合、TR38.889は、可変サイズの競合ウィンドウを使用したランダムバックオフを使用したLBTを定義する。CW調整またはコンテンションウィンドウサイズ(CWS)調整は、ライセンスのない帯域での送信ポイントの共存を改善するために使用される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
総体的に、本開示の例示的な実施例はCW調整のための方法、デバイス及びコンピュータ可読媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様は通信のための方法を提供する。当該方法は、第1の送信が1組のサブバンドへの占有に基づき、少なくとも第1の時間間隔における第1の送信から1組の参照送信を選択し、1組のサブバンドについて、アイドルチャンネル評価を実行することと、1組の参照送信の受信状態に基づき、不成功受信率を決定することと、不成功受信率に基づき、第1の時間間隔後の第2の時間間隔における第2の送信についてのコンテンションウィンドウの調整を決定することと、を含む。
【0006】
第2の態様は通信のためのデバイスを提供する。当該デバイスはプロセッサと、プロセッサに結合され指令が記憶されるメモリとを含み、指令がプロセッサにより実行される場合、デバイスに動作を実行させる。動作は、第1の送信が1組のサブバンドへの占有に基づき、少なくとも第1の時間間隔における第1の送信から1組の参照送信を選択し、1組のサブバンドについて、アイドルチャンネル評価を実行することと、1組の参照送信の受信状態に基づき、不成功受信率を決定することと、不成功受信率に基づき、第1の時間間隔後の第2の時間間隔における第2の送信についてのコンテンションウィンドウの調整を決定することと、を含む。
【0007】
第3の態様は、少なくとも1つのプロセッサで実行される場合、当該少なくとも1つのプロセッサに、第1の態様による方法を実行させる指令が記憶されるコンピュータ可読媒体を提供する。
【0008】
以下の記載によって、本開示の他の特徴は分かりやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図面の、本開示のいくつかの実施例についてのより詳しい記載によって、本開示の上述及び他目的、特徴、利点はより明らかになる。
【0010】
【
図1】本開示のいくつかの実施例を実現できる通信環境の模式図である。
【0011】
【
図2】本開示のいくつかの実施例による例示的な方法のフロ一チヤ一卜である。
【0012】
【
図3】本開示のいくつかの実施例による参照タイムスロットにおけるPDSCH送信の模式図である。
【0013】
【
図4】本開示の他のいくつかの実施例による参照タイムスロットにおけるPDSCH送信の模式図である。
【0014】
【
図5】本開示の他のいくつかの実施例による参照タイムスロットにおけるPDSCH送信の模式図である。
【0015】
【
図6】本開示のいくつかの実施例による2つの送信バーストの模式図である。
【0016】
【
図7】本開示の実施例を実現できるデバイスの簡略化ブロック図である。
【0017】
図面全体において、同様又は類似の符号は、同様又は類似の素子を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
これから、いくつかの例示的な実施例を参照して、本開示の原理を記載する。ここに記載のこれらの実施例は、本開示の範囲に対する何れかの限定を暗示していなく、ただ説明し、及び当業者が本開示を理解し及び実施するためのものである。ここに記載の本開示は、以下に記載の方式以外の各種の方式で実現されてもよい。
【0019】
以下の記載及び請求項において、別に限定していない限り、本明細書が使用する全ての技術用語及び科学用語は、本開示の当業者の通常理解と同様な意味を具備する。
【0020】
ここで、用語「ネットワーク機器」又は「基地局」(BS)は通信するように、端末機器を提供又は収容できるセル又はカバー範囲のデバイスを指す。ネットワーク機器の例示は、ノードB(Node B又はNB)、進化型NodeB(eNodeB又はeNB)、次世代無線アクセスにおけるNodeB(gNB)、リモートラジオユニット(RRU)、レディオヘッド(RH)、リモートレディオヘッド(RRH)、低消費ノード(例えば、フェムトノード、ピコノードなど)を含むが、これらに限定されていない。検討のために、以下は、gNBをネットワーク機器としての例示を参照して、いくつかの実施例を記載する。
【0021】
ここで、用語「端末機器」は、無線又は有線通信機能を有する任意のデバイスを指す。端末機器の例示は、ユーザ機器(UE)、パーソナルコンピュータ、デスクトップコンピュータ、携帯電話、セルラーホン、スマートフォン、個人用携帯端末(PDA)、携帯型コンピュータ、画像キャプチャデバイス(例えば、デジタルカメラ)、ゲーム機、音楽記憶・再生機器、又は無線或いは有線インターネットアクセス及びブラウジングを行うインターネットデバイスなどを含むが、これらに限定されていない。
【0022】
例えば、明細書には明らかな指示がない限り、ここに使用される単数形の「1」、「1つ」及び「当該」は複数形を含むように意図される。用語「含む」及びその変形は、開放用語として理解され、「含むが、限定されていない」を意味する。用語「基づく」は、「少なくとも部分的が基づく」として理解される。用語「1つの実施例」及び「実施例」は、「少なくとも1つの実施例」として理解される。用語「別の実施例」は、「少なくとも他の1つの実施例」として理解される。用語「第1」、「第2」等は、異なる又は同様な対象を指す。明確及び暗黙的な他の限定はいずれも含まれる。
【0023】
いくつかの例示において、値、プロセス又は装置は、「最適」、「最低」、「最高」、「最小」、「最大」などと呼ばれる。ここで、このような記載は、使用されるたくさんの機能代替技術案から選択でき、且つこのような選択が他の選択よりよく、小さく、高く、又は好ましい必要がないように意図される。
【0024】
図1は本開示の実施例を実現できる例示的な通信ネットワーク100を示す。ネットワーク100はネットワーク機器110、ネットワーク機器110によりサービスされる端末機器120-1及び端末機器120-2(以下は、端末機器120と総称される)を含む。ネットワーク機器110のサービスエリアはセル102と呼ばれる。ここで、ネットワーク機器及び端末機器の数は、何れかの限定を暗示していなく、ただ説明するためのものである。ネットワーク100は本開示の実施例を実現できる任意の適切な数のネットワーク機器及び端末機器を含む。図示されていないが、1つ又は複数の端末機器はセル102にあるとともに、ネットワーク機器120によりサービスされる。
【0025】
ネットワーク100において、ネットワーク機器110はデータ及び制御情報を端末機器120に伝送し、端末機器120はデータ及び制御情報をネットワーク機器110にも伝送する。ネットワーク機器110から端末機器120までのリンクはダウンリンク(DL)又はフォワードリンクと呼ばれて、端末機器120からネットワーク機器110までのリンクはアップリンク(UL)又はリバースリンクと呼ばれる。
【0026】
通信技術に依存して、ネットワーク100は符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交周波数分割多元接続(OFDMA)ネットワーク、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)ネットワーク、又は他の任意のネットワークであってもよい。ネットワーク100で検討された通信について、任意の適切な規格を使用でき、新無線アクセス(NR)、ロングタームエボリューション(LTE)、進化型LTE、アドバンストLTE(LTE-A)、広帯域符号分割多元接続(WCDMA)、符号分割多元接続(CDMA)、cdma2000、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(GSM)などを含むが、これらに限定されていない。また、現在既知、又は将来開発しようとする任意の世代の通信プロトコルに基づき、通信を実行する。通信プロトコルの例示は、第1世代(1G)、第2世代(2G)、2.5G、2.75G、第3世代(3G)、第4世代(4G)、4.5G、第5世代(5G)通信プロトコルを含むが、これらに限定されていない。本明細書に記載の技術は上述無線ネットワーク、無線技術及び他の無線ネットワーク、無線技術に適用されることができる。分かりやすいために、以下はLTEについて、これらの技術のいくつかの態様を記載し、以下のほとんどの記載において、LTE用語を使用する。
【0027】
ネットワーク100において、ネットワーク機器110と端末機器120との間の通信は許可されていない帯域に基づいており、より具体的に、許可されていない高周波数帯域に基づく。図示されていないが、通信ネットワークには、ワイヤレス・フィディリティー(Wi-Fi)のような、同様な許可されていない帯域を共有する他の通信技術が存在する可能性がある。例えば、通信ネットワーク100における帯域幅部分(BWP)を利用して、広帯域操作を支持する。
【0028】
コンテンションメカニズムは、効率的な広帯域操作のための主なユニットの1つである。コンテンションメカニズムは、受信機への送信の前に、チャンネルがアイドル(即ち、利用可能)であるか或いはビジーであるかを検出するように、送信機に要求する。このようなメカニズムは可用性評価、及びLBTプロシージャー(procedure)又はアイドルチャンネル評価(CCA)プロシージャーと呼ばれる。送信機はコンテンションウィンドウを維持することで、送信バーストの前の待機持続時間を制御する。
【0029】
以上のように、CW調整又はCWS調整は、許可されていない帯域上の送信ポイントのよりよい共存に用いられる。NR-UにおけるダウンリンクCWS調整について、feLAA(Further Enhanced LAA)において、自律的アップリンク(AUL)のアップリンクCWS調整のためのルールに類似するルールを使用するように提案されている。このような解決策は、いくつかの欠陥を有するとともに、ダウンリンク送信の特性を考慮又は利用していない。ダウンリンクとアップリンクCWS調整の間の相違点は以下の通り、即ち、アップリンクCWS調整について、ネットワーク機器(例えば、gNB)がいつスケジューリング指示をCWSの新しいデータ指示(NDI)の送信に適用するかということは、端末機器(例えば、UE)にとって不明瞭であり、ダウンリンクCWS調整について、フィードバックが失敗する恐れがあっても、ネットワーク機器は、端末機器からのハイブリッド自動再送要求確認(HARQ-ACK)フィードバックを期待する。
【0030】
LAAにおいて、ダウンリンク参照サブフレームにおけるTBについてのHARQ-ACKのNACK率Zに基づき、ダウンリンクCWSを決定する。類似するように、NR-Uにおいて、ダウンリンク参照タイムスロットにおけるTBのHARQ-ACKのNACK率Zに基づき、ダウンリンクCWSを決定する。ただし、ミニタイムスロット、ダウンリンク制御指示(DCI)により限定されたフィードバックタイミング、広帯域操作はNR-Uの新たな特徴であり、CWS調整に新たな挑戦をもたらす可能性がある。従って、異なる例示について、CWS調整を限定する必要がある。
【0031】
例示的な実施例によれば、コンテンションウィンドウ調整のための解決策を提供する。1つの例示的な実施例において、例えば、1組のサブバンド(例えば、1組のLBTサブバンド)の占有に基づき、まず、少なくとも参照時間間隔から1組の参照送信を選択する。1組の参照送信の受信状態に基づき、不成功受信率を決定する。そして、不成功受信率に基づき、さらなる送信又は送信バーストのためのコンテンションウィンドウを調整する。当該方式で、特にダウンリンク送信の場合、コンテンションウィンドウへの柔軟且つ正確な調整を実現できる。
【0032】
以下は図面を参照して、原理及び例示的な実施例を詳しく記載する。ただし、当業者が容易に了解できるように、本開示はこれらの有限の実施例を超えたため、本明細書におけるこられの図面についての詳しい記載は、説明を目的とする。
【0033】
図2は本開示のいくつかの実施例による例示的な方法200のフロ一チヤ一卜である。方法200は
図1のネットワーク機器110で実現される。ここで、方法200は図示されていない付加的なブロックを含んでもよく、及び/又は示されるいくつかのブロックを省略してもよく、本開示の範囲は当該態様に限定されていない。検討のために、
図1を参照して方法200を記載する。
【0034】
ブロック210で、ネットワーク機器110は第1の送信の、1組のサブバンドへの占有に基づき、少なくとも第1の時間間隔における第1の送信から1組の参照送信を選択する。ネットワーク機器110は、例えばLBTを利用して、1組のサブバンドについてCCAを実行する。従って、本明細書において、このようなサブバンドはLBTサブバンドとも呼ばれる。例えば、あるタイマ間隔(検討のために、第2の時間間隔とも呼ばれる)で開始可能なDLバーストnについてのCWS調整を決定する場合、ネットワーク機器120は、参照バースト又は参照DLバーストとも呼ばれる前のDLバーストmを考慮してもよい。参照バーストは、最も近い送信バーストであってもよく、送信のためのHARQ-ACKフィードバックのうちの少なくとも1つのHARQ-ACKフィードバックは利用できる見込みがある。第1の時間間隔(本明細書において、参照時間間隔とも呼ばれる)は参照バーストの第1のタイムスロットであってもよい。
【0035】
LTEにおけるLAAについて、参照点は1つ前のDLバーストの第1のサブフレームであり、この場合、NACK率Zを決定する時、第1のサブフレームの全てのPDSCH送信を考慮する(そのうち、いくつかのPDSCH送信の受信状態を見落とす可能性があるにも関われず)。代わりに、第1のサブフレームは部分サブフレームであると、参照点は第1のサブフレーム及び第2のサブフレームである。第1のサブフレームは、他のシステムとよりよく共存でき、例えば、配置したWi-FiにはRTS及びCTS信号があるため、第1のサブフレームを参照点として選択する。LAAとWi-Fiとの間の衝突は、送信の第1の部分のみに発生する可能性があるため、第1のサブフレームの復号化結果は有効である。部分サブフレームは送信される場合、eNBはそのTBSを調整するチャンスがなく、より高い確率のNACKを期待する。従って、第1のサブフレーム及び第2のサブフレームを一緒に考慮する。
【0036】
NR-Uにおいて、ミニタイムスロット(mini slot)を使用して送信し、LBTに基づきPDSCHのMCSを調整する必要がない。時間及び周波数リソースをより柔軟に利用するため、NR-Uで単一のタイムスロットにおけるPDSCH送信の配置を変更できる。広帯域PDSCHについて、LBTはあるLBTサブバンドで失敗するとともに、当該サブバンドで送信されていない恐れがある。このように、当該場合、広帯域に跨ったPDSCHはより高い確率のNACKフィードバックを有するが、このようなNACKフィードバックは、CWを次のより高いレベルに増やすことを意味しない。
【0037】
これから、
図3~
図5を参照し、いくつかの例示的な参照タイムスロット、及び例示的なPDSCH送信を示す。
図3は本開示のいくつかの実施例による参照タイムスロット310におけるPDSCH送信の模式
図300である。
図3に示すように、参照タイムスロット310(即ち、DLバースト301の第1のタイムスロット)は2つのPDSCH送信302及び303(以上の第1の送信とみなされてもよい)を含む。当該例示において、PDSCH送信302、303は同一の端末機器120、例えば、
図1の端末機器120-1に送信される。DLバースト301の前、サブバンド311-314についてLBT(LBTサブバンド311-314とも呼ばれる)を実行する。
【0038】
図4は本開示のいくつかの他の実施例による参照タイムスロット410におけるPDSCH送信の模式
図400である。
図4に示すように、参照タイムスロット410(即ち、DLバースト401の第1のタイムスロット)は3つのPDSCH送信402、403及び404(以上の第1の送信とみなされてもよい)を含む。当該例示において、PDSCH送信402、403及び404は3つの端末機器に送信され、例えば、
図1の端末機器120-1のPDSCHに402を送信し、端末機器120-2のPDSCHに403を送信し、及び図示されていない別の端末機器のPDSCHに404を送信する。DLバースト401の前に、サブバンド411-414についてLBT(LBTサブバンド411-414とも呼ばれる)を実行する。
【0039】
図5は本開示のいくつかの他の実施例による参照タイムスロット510におけるPDSCH送信の模式
図500である。
図5に示すように、参照タイムスロット510(即ち、DLバースト501の第1のタイムスロット)は3つのPDSCH送信502、503及び504(以上の第1の送信とみなされてもよい)を含む。当該例示において、PDSCH送信502、503及び504は、同一又は異なる端末機器に送信される。DLバースト501の前に、サブバンド511-514についてLBT(LBTサブバンド511-514とも呼ばれる)を実行する。
図5に示すように、PDSCH送信504は部分送信又はパンクチャリング送信である。LBTサブバンド514はPDSCH送信504に適用されるように割り当てられてもよいが、例えば、サブバンド514でのLBTの失敗のため、PDSCH送信504により占有されていない。
【0040】
図3~
図5において、破線でDLバースト301、401及び501を示す。ここで、図示された第1のタイムスロット以外、これらのバーストはさらに複数のタイムスロットにまたがって、そして、図示されたPDSCH送信以外、これらのバーストは他の送信を含んでもよい。ここで、
図3~
図5のPDSCH送信はただ説明するためのものであり、タイムスロット310、410及び510のうちの各々には、より多くのPDSCH送信が存在してもよい。
図3~
図5に示すように、NU-Rにおけるリソース割当はより柔軟であり、そのため、参照点についての限定を明確すべきである。
【0041】
いくつかの例示実施例において、ネットワーク機器110は、部分送信が第1の送信に存在するかどうか、言い換えると、第1の時間間隔に存在するかどうかを決定する。部分送信は少なくとも当該1組のサブバンド(例えば、1組のLBTサブバンド)における割り当てられたサブバンドを使用できない。部分送信が第1の送信に存在すると、ネットワーク機器110は、第1の時間間隔における第1の送信、及び第1の時間間隔の直後の第3の時間間隔における少なくとも1つの第3の送信に基づき、1組の参照送信を決定する。
【0042】
これから、
図5を参照する。以上のように、例えば、LBTの失敗のため、PDSCH送信504はLBTサブバンド514を使用できず、これによって、部分送信又はパンクチャリング送信を招致する。当該例示において、ネットワーク機器110は、第1のタイムスロット510と第1のタイムスロット510の直後の次のタイムスロット(図示されていない)という両者のうちの全てのPDSCH送信を1組の参照送信として選択する。言い換えると、LBTの失敗のため、少なくとも1つのLBTサブバンドでPDCSHを送信していない状況について、第1のタイムスロット510と、次のタイムスロットという両者のうちの全てのPDSCH送信はいずれも参照点とみなされてもよい。このような例示的な実施例において、部分送信又はパンクチャリング送信の、CSW調整への影響を低減できる。
【0043】
ある場合、
図3及び
図4に示すように、第1の送信には部分送信が存在していない。いくつかの例示的な実施例において、第1の送信には部分送信が存在していないと、ネットワーク機器110は第1の送信のうちの全ての第1の送信を1組の参照送信として決定する。
図3の例示について、ネットワーク機器110は参照タイムスロット310における全てのPDSCH送信302及び303を1組の参照送信として決定する。
図4の例示について、ネットワーク機器110は参照タイムスロット410における全てのPDSCH送信402、403及び404を1組の参照送信として決定する。言い換えると、このような例示的な実施例において、参照タイムスロット又は参照バーストの第1のタイムスロットには部分PDSCH送信が存在していない状況について、参照タイムスロットにおける全てのPDSCH送信は参照点とみなされてもよい。
【0044】
いくつかの例示的な実施例において、第1の送信には部分送信が存在していないと、ネットワーク機器110は第1の送信における開始送信を決定し、少なくとも開始送信に基づき、1組の参照送信を決定する。例えば、ネットワーク機器110は最初期開始符号を有する送信を1組の参照送信として決定する。
【0045】
これから、
図4を参照する。当該例示において、参照タイムスロット410における、最初期開始符号を有するPDSCH送信402及び404は、開始送信として決定されることができる。その結果、PDSCH送信402及び404を1組の参照送信として選択する。言い換えると、このような例示的な実施例において、参照タイムスロットにおける、最初期開始符号を有するPDSCH送信は参照点とみなされてもよい。
【0046】
戻って、
図2を参照して、ブロック220で、ネットワーク機器110は1組の参照送信の受信状態に基づき、不成功受信率を決定する。不成功受信率は、例えば、NACK率Zであってもよい。例えば、ネットワーク機器110は参照送信についてのHARQ-ACKフィードバックを検出することで、受信状態を決定する。ある参照送信について、「ACK」フィードバックを受信した場合、当該送信の受信状態は成功受信状態である。別の参照送信について、「NACK」フィードバックを受信した場合、当該送信の受信状態は不成功受信状態である。
図4の例示について、PDSCH送信402についてのHARQ-ACKフィードバックは「ACK」であると、PDSCH送信402を成功に受信したと認められる。PDSCH送信403についてのHARQ-ACKフィードバックは「NACK」であると、PDSCH送信403を成功的に受信していないと認められる。
【0047】
ある場合、参照送信について、ネットワーク機器110は参照送信についての非決定状態を決定する。本明細書が使用する、用語である送信の「非決定状態」は、ネットワーク機器110が送信についてのHARQ-ACKフィードバックを検出していなく、又はネットワーク機器110が「DTX」(非連続送信の略語)、「NACK/DTX」或いは「任意」状態を検出したことを意味する。不成功受信率を決定するために、非決定状態を有する送信を如何に処理するかということについて、限定する必要がある。
【0048】
いくつかの例示的な実施例において、1組の参照送信における参照送信の受信状態が非決定状態であると、ネットワーク機器110は、参照送信に対応するHARQ-ACKフィードバックのリソース指示が許可された帯域で送信されるか或いは許可されていない帯域で送信されるかを決定する。リソース指示が許可されていない帯域で送信される場合、ネットワーク機器110は受信状態を不成功受信状態に設定する。リソース指示が許可された帯域で送信される場合、ネットワーク機器110は当該受信状態を無視する。
【0049】
図4のPDSCH送信404を例として、ネットワーク機器110は、PDSCH送信404についてのHARQ-ACKフィードバックの検出に基づき、非決定状態を決定する。HARQ-ACKフィードバックについてのDCIを有するPDCCHは許可された帯域で送信される場合、NACK率Zを決定する際、ネットワーク機器110はPDSCH送信404の非決定状態を無視してもよい。PDCCHは許可されていない帯域で送信される場合、NACK率Zを決定する際、HARQ-ACKフィードバックがどこで送信されたにも関われず、ネットワーク機器110はPDSCH送信404の非決定状態を「NACK」として明記する。
【0050】
いくつかの例示的な実施例において、ネットワーク機器110は、HARQ-ACKフィードバックを送信するための周波数帯を考慮してもよい。例えば、許可されていない帯域でPDCCHを送信し、許可された帯域でHARQ-ACKフィードバックを送信すると、非決定状態を不成功受信状態に設定し、又は言い換えると、「NACK」として明記する。
【0051】
PDCCH及びHARQ-ACKフィードバックはいずれも許可されていない帯域で送信される状況について、ネットワーク機器110は異なる方法を採用できる。いくつかの例示的な実施例において、非決定状態を不成功受信状態に設定し、又は言い換えると、「NACK」として明記する。
【0052】
いくつかの例示的な実施例において、不成功受信状態を決定する際、ネットワーク機器110は非決定状態を無視してもよい。付加的又は代わりに、ネットワーク機器110は、1組の参照送信における参照送信と関連付けた受信状態フィードバックについての複数のタイミングを指示し、複数の受信状態が非決定状態である。複数の非決定受信状態の数が所定数Nを超えると、ネットワーク機器110は受信状態を不成功受信状態に設定する。これによって、当該参照送信の受信状態を「NACK」として明記する。
【0053】
相変わらず
図4のPDSCH送信404を例として、PDSCH送信404に対応する(改めて)送信HARQ-ACKビットについて、N個のPDCCH命令(例えば、DCI)を既に指示した。ネットワーク機器110は非決定状態をN回決定した場合、PDSCH送信404の受信状態を「NACK」として明記する。
【0054】
いくつかの例示的な実施例において、ネットワーク機器110はHARQ-ACKフィードバックについてのLBTタイプを考慮する。1組の参照送信における参照送信の受信状態は非決定状態であると、ネットワーク機器110は、参照送信に対応するHARQ-ACKフィードバックについてのLBTタイプを決定する。LBTタイプは所定タイプであると、ネットワーク機器110は受信状態を不成功受信状態に設定する。LBTタイプは所定タイプではないと、ネットワーク機器110は参照送信の受信状態を無視する。
【0055】
相変わらず
図4のPDSCH送信404を例として、検討のために、PDSCH送信404を
図1の端末機器120-1に送信すると仮定する。PDSCH送信404の受信状態を非決定状態として決定した場合、ネットワーク機器110は、端末機器120-1が許可されていない帯域でHARQ-ACKフィードバックを送信するためのLBTタイプを使用すると決定する。PDSCH送信404に対応するHARQ-ACKについてのLBTタイプはcat 2であると、PDSCH送信404の非決定状態を「NACK」として明記する。PDSCH送信404に対応するHARQ-ACKについてのLBTタイプはcat 4であると、ネットワーク機器110はPDSCH送信404の非決定状態を無視する。
【0056】
この方式で、参照送信の受信状態を「ACK」、「NACK」として決定し、又は無視してもよい。ネットワーク機器110は、決定した受信状態に基づき、不成功受信率を決定する。
【0057】
戻って、
図2を参照して、ブロック230で、ネットワーク機器110は不成功受信率に基づき、第1の時間間隔後の第2の時間間隔における第2の送信についてのコンテンションウィンドウの調整を決定する。例えば、ネットワーク機器110は参照バーストのNACK率Zに基づき、DLバーストについてのコンテンションウィンドウを調整する。
【0058】
これから、
図6を参照して、本開示のいくつかの実施例による2つのDLバースト601及び605の模式
図600である。時間領域で、DLバースト605はDLバースト601の後にあり、バースト601はバースト605の参照バーストである。当該例示において、バースト601における参照送信(例えば、示されるPDSCH送信602、603、及び図示されていない他のPDSCH送信)の不成功受信率(例えば、NACK率Z)に基づき、バースト605についてのコンテンションウィンドウを調整する。
【0059】
いくつかの例示的な実施例において、ネットワーク機器110は、不成功受信率が閾値率(例えば、80%)を超えるかどうかを決定する。不成功受信率が閾値率を超えると、コンテンションウィンドウのサイズを大きくする。不成功受信率が閾値率より低いと、コンテンションウィンドウのサイズを最小サイズに設定する。例えば、バースト601についてのNACK率Zは、閾値サイズを超えたと決定された場合、バースト605についてのコンテンションウィンドウのサイズは、各優先度についての次のより高い許容値に大きくされる。バースト601についてのNACK率Zは、閾値サイズより低いと決定された場合、バースト605についてのコンテンションウィンドウのサイズは、最小サイズに設定され、又はリセットされる。
【0060】
NR-Uにおいて、異なる端末機器は異なるHARQタイミングを有してもよい。その同時、LBTのため、期待するHARQ-ACKフィードバックは送信されず、次回で再送信される可能性がある。ただ例示として、異なる2つの端末機器(例えば、端末機器120-1及び端末機器120-2)にそれぞれ送信されたPDSCH送信602及び603は、参照点の参照送信である。PDSCH送信602に対応するHARQ-ACKフィードバックを送信するように、リソース612に指示し、PDSCH送信603に対応するHARQ-ACKフィードバックを送信するように、リソース613に指示する。当該場合、DLバースト605の後、PDSCH送信603についてのHARQ-ACKフィードバックを受信する。従って、CWSを調整する場合、当該HARQタイミングの問題を処理する必要がある。
【0061】
以上のように、一般的に、例えば、別の端末機器の別のPDSCHからのHARQ-ACKフィードバック、又はPUCCHでのHARQ-ACKフィードバックの再送信、或いは非決定状態のN回決定のため、1つ前のDLバーストmのHARQ-ACKフィードバックは更新される可能性がある。1つ前のバーストmの後、DLバーストnのCWへの調整は、1つ前のDLバーストmのHARQ-ACKフィードバックに依存する。当該場合、ダウンリンクバーストmの更新後のHARQ-ACKフィードバックに基づき、DLバーストnのCWSは回復されるため、バーストnの後の一連の送信バーストのCWSは順に更新されることができる。
【0062】
いくつかの例示的な実施例において、別の確率を導入することで、当該HARQタイミングの問題を処理できる。例えば、1組の参照送信における参照送信に対応するHARQ-ACKフィードバックの閾値率を受信するまで、コンテンションウィンドウのサイズを調整する。ネットワーク機器110は第1の数の参照送信についての第1の数のフィードバックを受信するとともに、第1の数が1組の参照送信における参照送信の総数に対するフィードバック率を決定する。フィードバック率が閾値フィードバック率を超えると、ネットワーク機器110は受信した第1の数のフィードバックに基づき、第1の数の参照送信の受信状態を決定し、決定した受信状態に基づき、不成功受信率を決定する。
【0063】
例示として、バースト601における参照PDSCH送信の総数はN0として示される。ある時点、ネットワーク機器110はN1個の参照PDSCH送信についてのN1個のHARQ-ACKフィードバックを受信した可能性がある。そうすれば、フィードバック率はN1/N0として決定される。フィードバック率N1/N0が閾値フィードバック率を超えると、ネットワーク機器110は受信したN1個のHARQ-ACKフィードバックに基づき、バースト605についてのコンテンションウィンドウのサイズを調整する。
【0064】
このような例示的な実施例において、HARQ-ACKフィードバックの閾値率を受信するまで、ネットワーク機器110は待機する。当該場合、他のHARQ-ACKフィードバックを受信し、且つ不成功受信率を変更しても、CWSを1回だけ調整する。
【0065】
いくつかの例示的な実施例において、受信したHARQ-ACKフィードバックのフィードバック率が閾値フィードバック率より低いと、ネットワーク機器110はコンテンションウィンドウ(例えば、バースト605についてのコンテンションウィンドウ)のサイズを直接的に大きくすることができる。閾値フィードバック率を超えるHARQ-ACKフィードバックを受信した場合、ネットワーク機器110は更新後の不成功受信率(例えば、バースト601についての更新後のNACK率Z)に基づき、CWSを更新できる。
【0066】
以上のように、NR-Uにおいて広帯域操作を支持する。広帯域操作について、LBTサブバンドごとに、CWS調整を実行し、当該サブバンドのCWS調整について、あるLBTサブバンドに重畳し、又はあるLBTサブバンドを占有する各PDSCH送信を考慮する。相変わらず
図5を参照して、部分送信又はパンクチャリング送信として、PSCDH送信504はサブバンド513に重畳し、LBTサブバンド514で送信されず、さもなければ、LBTサブバンド514はPSCDH送信504により占有される。LBTサブバンド514は割り当てられるように、PDSCH送信504に適用されてもよいが、当該サブバンドでのLBTの失敗のため、PDSCH送信504はLBTサブバンド514を使用できない。この場合、サブバンド513のCWS調整について、部分送信504の受信状態を如何に処理するかということを限定する必要がある。
【0067】
いくつかの例示的な実施例において、CWS調整では、このような部分送信についてのHARQ-ACKフィードバックを無視してもよい。少なくとも1つの完全送信が存在すると、少なくとも1つの完全送信の受信状態に基づき、不成功受信率を決定し、部分送信の受信状態を無視してもよい。完全送信がなく、部分送信のみが存在すると、これらの部分送信の受信状態に基づき、不成功受信率を決定する。この場合、不成功受信率が閾値率を超えても、コンテンションウィンドウのサイズを調整していなくてもよい。不成功受信率が閾値率より低いと、コンテンションウィンドウのサイズを最小サイズに設定してもよい。
【0068】
いくつかの例示的な実施例において、HARQ-ACKフィードバックの、高確率を有するNACKの部分送信の影響を低減するために、不成功受信率を決定する際、以上に類似して、次の時間間隔(例えば、次のタイムスロット)における送信を考慮してもよい。
【0069】
このような部分送信及び完全送信の方法は参照点の決定にも適用されることができる。いくつかの例示的な実施例において、ネットワーク機器110は第1の送信には部分送信が存在するかどうかを決定し、且つ部分送信は少なくとも当該1組のサブバンドにおける割り当てられたサブバンドを使用できない。部分送信が存在すると、ネットワーク機器110は、第1の送信には完全送信が存在するかどうかを決定し、完全送信は当該1組のサブバンドにおける、完全送信について割り当てられた全てのサブバンドを使用する。完全送信が存在すると、ネットワーク機器110は完全送信に基づき、1組の参照送信を決定し、当該組の参照送信には部分送信が含まれていない。
【0070】
完全送信が存在していないと、ネットワーク機器110は第1の送信の全てを1組の参照送信として決定する。この場合、不成功受信率が閾値率を超えると、コンテンションウィンドウのサイズを調整していなくてもよい。
【0071】
図7は本開示の実施例を実現できるデバイス700の簡略化ブロック図である。デバイス700は、
図1のネットワーク機器110、又は端末機器120のさらなる例示的な実現とみなされてもよい。従って、デバイス700はネットワーク機器110又は端末機器110の少なくとも一部で実現され、或いはネットワーク機器110又は端末機器110の少なくとも一部として実現される。
【0072】
図面に示すように、デバイス700はプロセッサ710、プロセッサ710に結合されるメモリ720、プロセッサ710に結合される適切な送信機(TX)、受信機(RX)740、及びTX/RX740に結合される通信インタフェースを含む。メモリ720はプログラム730の少なくとも一部を記憶する。TX/RX740は双方向通信に用いられる。TX/RX740は通信のための少なくとも1つのアンテナを有するが、実際に、本出願に言及されたアクセスノードはいくつかのアンテナを有してもよい。通信インタフェースは、他のネットワーク素子と通信するための任意のインタフェース、例えば、eNBの間の双方向通信のためのX2インタフェース、モビリティ管理エンティティ(MME)/サービスゲートウェイ(S-GW)とeNBとの間の通信のためのS1インタフェース、eNBと中継ノード(RN)との間の通信のためのUnインタフェース、又はeNBと端末機器との間の通信のためのUuインタフェースを示すことができる。
【0073】
プログラム730はプログラム指令を含むと仮定し、関連のプロセッサ710により実行される場合、前記プログラム指令は、
図2~
図6を参照して検討された本開示の実施例に基づくように、デバイス700を操作させる。本明細書の実施例はデバイス700のプロセッサ710が実行可能なコンピュータソフトウェア、又はハードウェア、或いはソフトウェアとハードウェアとの組み合わせで実現される。プロセッサ710は、本開示の各種の実施例を実現するように配置される。また、プロセッサ710とメモリ720との組み合わせは、本開示の各種の実施例を実現できる処理部材750を形成できる。
【0074】
メモリ720はローカル技術ネットワークに適する任意のタイプであり、任意の適切なデータ記憶技術を利用して実現され、非限定的な例示として、例えば、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体、半導体による記憶デバイス、磁気記憶デバイス、システム、光記憶デバイス、システム、固定メモリ及びリムーバブルメモリがある。デバイス700において、1つのメモリ720のみを示すが、デバイス700において、物理的に個別である複数のメモリモジュールを有してもよい。プロセッサ710はローカル技術ネットワークに適する任意のタイプであり、非限定的な例示として、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、及びマルチコアプロセッサアーキテクチャによるプロセッサのうちの1つ又は複数を含んでもよい。デバイス700は複数のプロセッサ、例えば、時間でメインプロセッサに同期するクロックに属する専用集積回路チップを有してもよい。
【0075】
一般的に、本開示の各種の実施例は、ハードウェア、或いは専用回路、ソフトウェア、ロジック、又はその任意の組み合わせで実現されてもよい。いくつかの態様はハードウェアで実現され、他の態様はコントローラ、マイクロプロセッサ、或いは他のコンピューティングデバイスにより実行されるファームウェア又はソフトウェアで実現される。本開示の実施例の各態様は示されるとともに、ブロック図、フローチャートとして記載され、或いは他のいくつかの図形を利用して示されるが、理解できるように、非限定的な例示として、本明細書に記載のブロック、装置、システム、技術、又は方法は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、専用回路又はロジック、汎用ハードウェア、又はコントローラ、或いは他のコンピューティングデバイス、もしくはそのいくつかの組み合わせで実現されてもよい。
【0076】
本開示は、有形的に非一時的なコンピュータ可読記憶媒体に記憶される少なくとも1種のコンピュータプログラム製品をさらに提供する。当該コンピュータプログラム製品は、対象実プロセッサ、又は対象仮想プロセッサでのデバイスにおいて実行され、例えば、プログラムモジュールにおけるコンピュータ実行可能な指令を含むことで、
図2を参照して記載されたプロセス又は方法を実行する。一般的に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行し、又は特定の抽象データタイプを実現するルーチン、プログラム、ベース、対象、クラスタ、ユニット、データ構成などを含む。各種の実施例において、プログラムモジュールの機能を望み通り、プログラムモジュールの間で組み合わせて、又は分離させる。プログラムモジュールのためのマシーン実行可能な指令は、ローカルデバイス内、又は分散型デバイス内で実行される。分散型デバイスにおいて、プログラムモジュールはローカル及びリモート記憶媒体にある。
【0077】
本開示の方法を実行するためのプログラムコードは、1種又は多種のプログラミング言語の任意の組み合わせで作成される。これらのプログラムコードはプロセッサ又はコントローラにより実行される場合、フローチャート及び/又はブロック図における指定の機能/操作を実現できるように、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、或いは他のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサ、又はコントローラに提供される。プログラムコードは完全にマシーンで実行されてもよく、部分的にマシーンで実行されてもよく、個別のソフトウェアパッケージとして実行されてもよく、一部がマシーンで、且つ他の一部がリモートマシーンで実行されてもよく、又は完全にリモートマシーン或いはサーバで実行されてもよい。
【0078】
上述プログラムコードはマシーン可読媒体に体現され、マシーン可読媒体は、指令実行システム、装置又はデバイスが使用し、或いは結合するように使用するプログラムを含み、又は記憶する任意の有形媒体であってもよい。マシーン可読媒体は、マシーン可読信号媒体又はマシーン可読記憶媒体であってもよい。マシーン可読媒体は、電子、磁気、光学、電磁、赤外線、或いは半導体システム、装置、又はデバイス、もしくは前記任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されていない。マシーン可読記憶媒体のより具体的な例示は、1本又は複数本の電線を有する電気接続、携帯型コンピュータフロッピーディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光記憶デバイス、磁気記憶デバイス、又は前記任意の適切な組み合わせを含む。
【0079】
また、特定の順序で操作を記載したが、開示した特定の順序又は連続的な順序でこれらの操作、或いは図示した全ての操作を実行することで、所望の結果を実現するように要求していない。ある場合、マルチタスク及び並行処理は有利である可能性がある。同じように、上述検討にはいくつかの具体的な実施細部が含まれるが、これらは、本開示の範囲に対する限定として理解されていなく、特定の実施例の特有の特徴に対する記載として解釈される。個別の実施例の背景に記載のある特徴について、単一の実施例で組み合わせて実現する。逆に、単一の実施例の背景に記載の各種の特徴についても、複数の実施例で個別、又は任意の適切なサブ組み合わせで実現する。
【0080】
構成特徴及び/又は方法動作の専用言語で本開示を記載したが、ここで、添付の請求項に限定される本開示は、上述特定の特徴又は動作に限定されていない。上述特定の特徴及び動作は、請求項を実施する例示的な形式として開示される。