(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】空気調和機の室外機
(51)【国際特許分類】
F24F 1/22 20110101AFI20240827BHJP
F24F 1/24 20110101ALI20240827BHJP
【FI】
F24F1/22
F24F1/24
(21)【出願番号】P 2022162655
(22)【出願日】2022-10-07
【審査請求日】2023-09-29
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000006611
【氏名又は名称】株式会社富士通ゼネラル
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】林 雅洋
(72)【発明者】
【氏名】照井 雄太
【審査官】奥隅 隆
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2006/082779(WO,A1)
【文献】特開2009-299993(JP,A)
【文献】特開2010-7970(JP,A)
【文献】特開2020-143810(JP,A)
【文献】特開2013-50276(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 1/22
F24F 1/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱交換室と機械室とが仕切り板で区画された筐体を有し、
前記機械室には、少なくとも第1制御基板と第2制御基板と
冷媒回路を構成する機器とが収容され、
前記熱交換室には空気を送風するファンが収容され、
前記第1制御基板は、前記機械室を構成する前記筐体の第1の面に沿って配置され、
前記第2制御基板は、前記機械室を構成する前記筐体の第2の面に沿って配置され
、
前記筐体における空気の吹出口が形成された面を前面とした場合、
前記第1の面は、前記機械室を構成する前記筐体の前面であり、
前記第2の面は、前記機械室を構成する前記筐体の側面であり、
前記第1制御基板は、前記筐体の前面側に配置され、弱電部品が実装されたメイン基板と、該メイン基板の裏面側に配置され、強電部品が実装されたパワー基板とで構成され、
前記冷媒回路を構成する機器は、冷媒によって発熱部品を冷却する冷媒冷却装置を含み、前記冷媒冷却装置は、前記パワー基板と熱的に連結され、
外部から電力を供給する電源線が接続されるターミナルと前記第2制御基板とが取り付けられる固定板を備え、
前記固定板は
、前記ターミナルと前記第2制御基板とが配線接続された状態のまま、前記ターミナルと前記第2制御基板とを一体に移動可能である空気調和機の室外機。
【請求項2】
前記機械室を構成する前記筐体の前記第2の面に着脱自在なサービスパネルを有し、
前記機械室には、冷媒回路を構成する機器が収容され、
前記第2制御基板および前記ターミナルは、前記サービスパネルが取り外された際に、前記筐体における前記サービスパネルが着脱される領域に対して、前記機器の少なくとも一部が露出するように、移動可能に配置されている請求項
1に記載の空気調和機の室外機。
【請求項3】
前記機器の一部は、前記第2制御基板と前記仕切り板との間に配置される請求項
1または2に記載の空気調和機の室外機。
【請求項4】
前記固定板は、前記第2制御基板および前記ターミナルが取り付けられた状態で、前記サービスパネルが取り外された際に、前記筐体における前記サービスパネルが着脱される領域に対して、前記機器の少なくとも一部が露出するように移動可能に配置される請求項
2に記載の空気調和機の室外機。
【請求項5】
前記固定板は、前記機械室に着脱可能に配置される請求項
1に記載の空気調和機の室外機。
【請求項6】
前記固定板は、前記機械室に固定するための固定部と、前記サービスパネルが取り外された際に、前記筐体における前記サービスパネルが着脱される領域に対して、前記機器の少なくとも一部が露出するように前記固定板を
前記筐体の前面側に移動した状態で、前記固定板の基板保持面を
前記筐体の前面側に向けて前記機械室に一時的に固定するための仮固定部を有する請求項
2に記載の空気調和機の室外機。
【請求項7】
前記機械室には、前記固定板が固定される支持部材が設けられ、前記支持部材には前記仮固定部を一時的に受け止める仮受け構造を有する請求項
6に記載の空気調和機の室外機。
【請求項8】
前記仮受け構造は、前記支持部材に形成された切り欠き部である請求項
7に記載の空気調和機の室外機。
【請求項9】
前記固定板は、前記仮固定部として、前記固定板の上部に引掛け部を有し、
前記切り欠き部は、前記支持部材の上部に形成される請求項
8に記載の空気調和機の室外機。
【請求項10】
前記固定板の下部には、前記固定板が一時的に固定された状態で前記固定板の下方を支える当接部が設けられ、
前記支持部材の下方には、前記当接部に当接される被当接部が設けられる請求項
8に記載の空気調和機の室外機。
【請求項11】
前記電源線は前記ターミナルから前記第1制御基板へ配線される第1電源線と、前記ターミナルから前記第2制御基板へ配線される第2電源線を含む、請求項1に記載の空気調和機の室外機。
【請求項12】
前記第1電源線が前記第2制御基板から離間するように配置されている請求項
11に記載の空気調和機の室外機。
【請求項13】
前記固定板には開口部が設けられており、前記第1電源線が前記開口部を通る請求項
11に記載の空気調和機の室外機。
【請求項14】
前記開口部は、前記ターミナルと前記第1制御基板の間に配置される請求項
13に記載の空気調和機の室外機。
【請求項15】
前記開口部は、前記ターミナルの上方に配置される請求項
13に記載の空気調和機の室外機。
【請求項16】
前記第1制御基板には、前記ターミナルと前記第1制御基板に実装される第1スイッチング回路との間に接続されて前記第1スイッチング回路のスイッチングノイズを低減する第1フィルタ回路が実装され、前記第2制御基板には、前記ターミナルと前記第2制御基板に実装される第2スイッチング回路との間に接続されて前記第2スイッチング回路のスイッチングノイズを低減する第2フィルタ回路が実装される請求項1に記載の空気調和機の室外機。
【請求項17】
前記機械室には、冷媒を圧縮する圧縮機と、冷媒回路を流れる冷媒量を制御する膨張弁と、前記冷媒回路を冷房回路または暖房回路に切り替える四方弁と、水回路に水を循環させるポンプとが収容され、
前記第1制御基板には、少なくとも前記圧縮機と前記膨張弁と前記四方弁とを制御する電子部品が実装され、第2制御基板には、少なくとも前記ポンプを制御する電子部品が実装される請求項1または2に記載の空気調和機の室外機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筐体内に仕切り板を備えた空気調和機の室外機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、空気調和機の室外機では、筐体の内部を仕切り板によって、熱交換室と機械室とに区画し、熱交換室に熱交換器やファンなどが配置されるとともに機械室に圧縮機や膨張弁、制御基板などが配置される構成が知られている(例えば特許文献1参照)。特許文献1の室外機では、筐体における空気の吹出口が形成された面を前面とした場合、制御基板は、機械室の前面側に配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、空気調和機の室外機には、空気と冷媒だけではなく、例えば水と冷媒とを熱交換させるといった、その他の機能を有するものがある。この場合、制御基板には、圧縮機や膨張弁などの冷媒回路側の装置の制御を行う電子部品の他に、水回路側の装置の制御を行う電子部品が搭載されることとなる。このような多機能化によって制御基板が大型化するため、機械室内部に制御基板を適切に配置する点で改善の余地がある。
【0005】
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、機械室内部に制御基板を適切に配置することができる空気調和機の室外機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の開示する空気調和機の室外機の一態様は、熱交換室と機械室とが仕切り板で区画された筐体を有し、機械室には、少なくとも第1制御基板と第2制御基板とが収容され、第1制御基板は、機械室を構成する筐体の第1の面に沿って配置され、第2制御基板は、機械室を構成する筐体の第2の面に沿って配置されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本願の開示する空気調和機の室外機の一態様によれば、機械室内部に制御基板を適切に配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本実施例に係る空気調和機の冷媒回路と水回路の一例を示す回路構成図である。
【
図2】
図2は、室外機を前面側から見た外観斜視図である。
【
図3】
図3は、室外機を背面側から見た外観斜視図である。
【
図4】
図4は、室外機の内部構造を示す斜視図である。
【
図5】
図5は、室外機の右前面側から見た電装ユニットの部分拡大斜視図である。
【
図6】
図6は、室外機の右背面側から見た電装ユニットの部分拡大斜視図である。
【
図7】
図7は、第1制御基板のパワー基板を筐体の背面側から見た図である。
【
図8】
図8は、ターミナルと各制御基板とを接続する電源線と、各制御基板に実装される回路とを示す図である。
【
図9】
図9は、第2制御基板保持部の斜視図である。
【
図10】
図10は、第2制御基板保持部に形成された引掛け部を第2制御基板保持部の正面側から見た第2制御基板保持部の部分拡大図である。
【
図11】
図11は、第2制御基板保持部をフレーム部から取り外した状態を室外機の右側から見た図である。
【
図12】
図12は、第2制御基板保持部をフレーム部に引っ掛けた状態を室外機の右側から見た図である。
【
図13】
図13は、仮受け構造の変形例を示す部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面に基づいて、本願の開示する空気調和機の室外機の実施例を詳細に説明する。なお、本実施例により、開示技術が限定されるものではない。また、以下に示す実施例は、矛盾を起こさない範囲で適宜変形しても良い。
【実施例】
【0010】
<空気調和機の構成>
図1は、本実施例に係る空気調和機の冷媒回路と水回路の一例を示す回路構成図である。空気調和機1は室外機2と室内機3とを備え、これら室外機2と室内機3とは水配管により接続されて水回路4を形成する。空気調和機1は、室外機2及び室内機3の水回路4に冷水または温水を循環させることにより、室内機3が配置された部屋(空間)の冷房または暖房を行う。なお、
図1では、空気調和機1は1台の室内機3を備えたものを例示したが、室外機2に並列接続された複数台の室内機3を備えたものであってもよい。
【0011】
図1に示すように、室外機2は、圧縮機11と、四方弁12と、室外熱交換器13と、室外膨張弁14と、水冷媒熱交換器15と、アキュムレータ16と、室外ファン(ファン)17とを有する。これら圧縮機11、四方弁12、室外熱交換器13、室外膨張弁14、水冷媒熱交換器15及びアキュムレータ16は、それぞれ冷媒配管18により接続されて冷媒回路10を形成する。この冷媒回路10は、室外機2の内部で完結して冷凍サイクルを構成する。本実施例では、冷媒回路10には室外熱交換器13と室外膨張弁14との間に冷媒冷却装置24が設けられている。この冷媒冷却装置24は、制御基板と熱的に連結される冷媒配管18の一部を含み、冷媒配管18を流れる冷媒によって、制御基板に実装された発熱部品を冷却する。また、水冷媒熱交換器15には、冷媒配管18とは別に水配管19が接続されている。この水配管19は、室外機2の外部に延びて室内機3の室内ユニット23(後述する)に接続されて水回路4を形成する。
【0012】
圧縮機11は、例えば、運転容量を変更できる高圧容器型の能力可変型圧縮機であり、吸入した低圧のガス冷媒を圧縮して高圧のガス冷媒を吐出する。圧縮機11の冷媒吐出側には四方弁12が接続され、冷媒吸入側にはアキュムレータ16が接続されている。
【0013】
四方弁12は、冷媒回路10における冷媒の流れる方向を切替えるための弁であり、第1のポート12A~第4のポート12Dを備えている。第1のポート12Aは、圧縮機11の冷媒吐出側と接続されている。第2のポート12Bは、室外熱交換器13の一方の冷媒出入口13Aと接続されている。第3のポート12Cは、アキュムレータ16の冷媒流入側と接続されている。そして、第4のポート12Dは、水冷媒熱交換器15の一方の冷媒出入口15Aと接続されている。
【0014】
室外熱交換器13は、例えば、フィンチューブ熱交換器が用いられる。室外熱交換器13は、冷媒と室外ファン17の回転により室外機2の内部に取り込まれた外気とを熱交換させる。室外熱交換器13の他方の冷媒出入口13Bは、室外膨張弁14を介して、水冷媒熱交換器15の他方の冷媒出入口15Bと接続されている。室外熱交換器13は、空気調和機1が冷房運転を行う場合に凝縮器として機能して、ガス冷媒を凝縮(液化)させる。また、室外熱交換器13は、空気調和機1が暖房運転を行う場合に蒸発器として機能して、液冷媒を蒸発(気化)させる。
【0015】
室外膨張弁14は、室外熱交換器13の他方の冷媒出入口13Bと水冷媒熱交換器15の他方の冷媒出入口15Bとの間に設けられている。室外膨張弁14は、例えば電子膨張弁であり、弁開度を調整することで、室外膨張弁14を通過する液冷媒を減圧(膨張)する。
【0016】
水冷媒熱交換器15は、例えばプレート熱交換器が用いられる。水冷媒熱交換器15は、冷媒回路10を循環する冷媒と水回路4を循環する水とを熱交換する。水冷媒熱交換器15は、空気調和機1が冷房運転や除霜運転を行う場合に蒸発器として機能して、液冷媒を蒸発(気化)させる。また、水冷媒熱交換器15は、空気調和機1が暖房運転を行う場合に凝縮器として機能して、ガス冷媒を凝縮(液化)させる。水冷媒熱交換器15は、水入口15Cと水出口15Dとを有し、これら水入口15Cと水出口15Dにそれぞれ水配管19が接続されて水回路4の一部を構成する。また、例えば、水入口15C側には、水回路4に水を循環させる循環ポンプ21が設けられ、水出口15D側には、水回路4内に進入した空気を抜くための空気抜き弁22が設けられる。
【0017】
アキュムレータ16の冷媒流入側は、四方弁12の第3のポート12Cと接続され、冷媒流出側は圧縮機11の冷媒流入側と接続される。アキュムレータ16は、中空の圧力容器として形成され、内部に流入した冷媒をガス冷媒と液冷媒とに分離して、ガス冷媒のみを圧縮機11に吸入させる。
【0018】
室外ファン17は、室外熱交換器13の近傍に配置され、該室外熱交換器13に向けて空気を送る。具体的には、室外ファン17は、室外機2の後述する吸込口44および吸込開口46から該室外機2の内部へ外気を取り込み、室外熱交換器13において冷媒と熱交換した外気を後述する吹出口41から室外機2の外部へ放出する。
【0019】
一方、室内機3は、室内ユニット23を有する。室内ユニット23は、例えば、床暖房装置やラジエタが用いられる。室内ユニット23の一方の冷媒出入口23Aは、水冷媒熱交換器15の水出口15Dと接続されている。また、室内ユニット23の他方の冷媒出入口23Bは、循環ポンプ21を介して、水冷媒熱交換器15の水入口15Cと接続されている。これにより、室内ユニット23は、水配管19により水冷媒熱交換器15と接続されて水回路4を構成し、この水回路4を循環する水が室内ユニット23において放熱あるいは吸熱を行うことで、室内機3が設置された空調空間の暖房あるいは冷房が行われる。
【0020】
<運転時の動作>
次に、空気調和機1の運転時の冷媒の流れと水の流れについて説明する。尚、
図1における破線矢印は暖房運転時の冷媒の流れを示し、実線矢印は冷房運転時の冷媒の流れを示している。
【0021】
空気調和機1が暖房運転を行う場合、四方弁12は、第1のポート12Aと第4のポート12Dとが連通し、第2のポート12Bと第3のポート12Cとが連通するように切替えられて
図1において破線で示す連通状態とされる。これにより、冷媒回路10は、水冷媒熱交換器15が凝縮器として機能し、室外熱交換器13が蒸発器として機能する暖房サイクルとなる。
【0022】
冷媒回路10が上記の状態で圧縮機11が駆動すると、圧縮機11から吐出された冷媒は、四方弁12に流入し、四方弁12から水冷媒熱交換器15に流入する。水冷媒熱交換器15に流入した高温のガス冷媒は、循環ポンプ21の動作により水冷媒熱交換器15の水回路4を循環する水との間で熱交換することで凝縮する。一方、水回路4を循環する水は、水冷媒熱交換器15で冷媒によって加熱されて温水となる。この温水は、水回路4の水配管19を通じて、室内機3の室内ユニット23に流入する。そして、室内ユニット23で温水が放熱することで、室内機3が設置された室内の暖房が行われる。
【0023】
水冷媒熱交換器15で水と熱交換して凝縮した液冷媒は、室外膨張弁14を通過して減圧された後、冷媒冷却装置24を介して室外熱交換器13に流入する。室外熱交換器13に流入した冷媒は、室外ファン17の回転によって室外機2内に流入した外気と熱交換を行って蒸発する。室外熱交換器13で蒸発したガス冷媒は、四方弁12、アキュムレータ16の順に通過し、圧縮機11に吸入されて再び圧縮される。
【0024】
また、空気調和機1が冷房運転あるいは除霜運転を行う場合、四方弁12は、第1のポート12Aと第2のポート12Bとが連通し、第3のポート12Cと第4のポート12Dとが連通するように切替えられて
図1において実線で示す連通状態とされる。これにより、冷媒回路10は、水冷媒熱交換器15が蒸発器として機能し、室外熱交換器13が凝縮器として機能する冷房サイクルとなる。
【0025】
冷媒回路10が上記の状態で圧縮機11が駆動すると、圧縮機11から吐出された冷媒は、四方弁12に流入し、四方弁12から室外熱交換器13に流入する。室外熱交換器13に流入した高温のガス冷媒は、室外ファン17の回転により室外機2内に取り込まれた室外空気との間で熱交換することで凝縮する。なお、除霜運転を行っている場合は、室外熱交換器13で発生した霜が、室外熱交換器13に流入する冷媒の熱によって融解される。
【0026】
室外熱交換器13で凝縮した液冷媒は、冷媒冷却装置24を通過して室外膨張弁14で減圧され後、水冷媒熱交換器15に流入する。水冷媒熱交換器15に流入した液冷媒は、循環ポンプ21の運転により水冷媒熱交換器15の水回路4を循環する水との間で熱交換することで蒸発する。一方、水回路4を循環する水は、水冷媒熱交換器15で冷媒によって冷却されて冷水となる。この冷水は、水回路4の水配管19を通じて、室内機3の室内ユニット23に流入する。そして、室内ユニット23で冷水によって室内の空気が吸熱されることで、室内機3が設置された室内の冷房が行われる。なお、除霜運転を行っている場合は、室内温度の低下を抑制するために循環ポンプ21を停止させて水回路4における水の循環を止める。
【0027】
水冷媒熱交換器15で蒸発したガス冷媒は、四方弁12、アキュムレータ16の順に通過し、圧縮機11に吸入されて再び圧縮される。
【0028】
<室外機の構造>
次に、室外機2の外観および内部構造について説明する。
図2は、室外機を前面側から見た外観斜視図であり、
図3は、室外機を背面側から見た外観斜視図である。
図4は、室外機の内部構造を示す斜視図である。なお、以下に述べる前後、上下及び左右といった方向は、室外機2を設置した状態で、後述する吹出口41から空気が吹き出される方向を前方とし、前面側から室外機2を見た場合の方向を示している。
【0029】
図2及び
図3に示すように、室外機2は、左右方向(幅方向)の寸法の方が前後方向(奥行方向)の寸法よりも大きい直方体箱形状の筐体30を備える。この筐体30は、設置面に対向するように配置される底板31と、底板31よりも高さ方向の上方に配置される天面パネル32と、底板31と天面パネル32とを接続し、筐体30の内部と外部とを区画する側面パネル部33とを備えている。
【0030】
筐体30の内部は、
図4に示すように、底板31に固定された仕切り板34によって、熱交換室RAと機械室RBとに区画されている。熱交換室RAには、該熱交換室RAの背面側に室外熱交換器13が収容され、前面側に室外ファン17が配置される。室外熱交換器13は、上面(天面パネル32側)から見たときにL字形状に屈曲されて形成され、熱交換室RAの背面側から左側面側に沿わせて底板31に支持されている。
【0031】
室外ファン17は、底板31に立設された一対の支持部材35,35に取り付けられている。室外ファン17は、いわゆる軸流ファンであり、図示しないファンモータによる室外ファン17の回転駆動により、室外機2の外側、すなわち室外熱交換器13の背面側に形成される吸込口44(後述する)および左側面側に形成される吸込開口46(後述する)から外気を熱交換室RA内に吸い込む。そして、室外熱交換器13で熱交換後の空気を熱交換室RAの前面側に形成された吹出口41(後述する)から前方に吹き出す。このように、室外機2は、前面側から熱交換後の空気を吹き出す前面吹き出しタイプの室外機である。
【0032】
機械室RBの下部空間には、冷媒回路10を構成する機器(冷媒回路構成機器)の一部である圧縮機11、アキュムレータ16、四方弁12(
図1)、室外膨張弁14(
図1)などが配置される。圧縮機11及びアキュムレータ16は、底板31に固定されている。また、機械室RBの下部空間には、水回路4の構成する機器(水回路構成機器)の一部である水冷媒熱交換器15、空気抜き弁22、循環ポンプ(ポンプ)21などが配置される。この実施例では、水冷媒熱交換器15は、機械室RB(筐体30)の下部空間における背面側と右側面側との角部の近くに配置される。また、機械室RBの上部空間には、室外機2および室内機3の動作を制御するための電装部品を有する電装ユニット25が配置されている。この電装ユニット25は、少なくとも第1制御基板27と第2制御基板28とターミナル26とを備え、仕切り板34に固定されている。
【0033】
次に、側面パネル部33について説明する。側面パネル部33は、複数のパネル部材を組み合わせて形成されている。本実施例では、
図2及び
図3に示すように、側面パネル部33は、前面パネル36と、背面パネル37と、右側面パネル38と、左側面パネル39と、サービスパネル40とを備える。これら前面パネル36、背面パネル37、右側面パネル38及び左側面パネル39は、筐体30を上面から見たときに、筐体30の隣接する2つの面と、これら2つの面に挟まれる角部とを含んだL字形状にそれぞれ形成されている。
【0034】
具体的には、前面パネル36は、筐体30の前面の一部を形成する第1前面部36Aと、筐体30の左側面の一部を形成する第1左側面部36Bとを一体に備える。背面パネル37は、筐体30の背面の一部を形成する第1背面部37Aと、筐体30の右側面の一部を形成する第1右側面部37Bとを一体に備える。右側面パネル38は、筐体30の右側面の一部を形成する第2右側面部38Aと、筐体30の前面の一部を形成する第2前面部38Bとを一体に備える。左側面パネル39は、筐体30の左側面の一部を形成する第2左側面部39Aと、筐体30の背面の一部を形成する第2背面部39Bとを一体に備える。
【0035】
前面パネル36の第1前面部36Aは、熱交換室RAの前面側に配置され、右側面パネル38の第2前面部38Bは、機械室RBの前面側に配置される。これら第1前面部36A及び第2前面部38Bは、左右に並べて配置され、筐体30の前面(第1の面)を形成する。第1前面部36Aには、熱交換室RA内部で熱交換された空気が吹き出す吹出口41が形成される。この吹出口41は、例えば円形のベルマウス41Aを有し、このベルマウス41A内に室外ファン17の一部が配置される。前面パネル36の前方には、吹出口41を覆う網状のファンガード42が設けられている。このファンガード42は、該ファンガード42を上方から見たときに、L字形状に形成され、前面パネル36の第1前面部36Aから第1左側面部36Bに沿って配置されている。このファンガード42は、該ファンガード42の上端部(上方側の端部)42Aと天面パネル32との間に所定の間隔をあけて、前面パネル36に固定されている。また、第1前面部36Aにおける吹出口41の上方には、左右(幅)方向に延在する遮水板43が設けられている。
【0036】
背面パネル37の第1背面部37Aと左側面パネル39の第2背面部39Bとは、間隔をあけて左右に並べて配置され、筐体30の背面を形成する。これら第1背面部37Aと第2背面部39Bとの間には、室外熱交換器13が露出して配置され、この露出した領域が吸込口44となる。この吸込口44の後方には、網状のフィンガード45が設けられている。また、第1背面部37Aは、機械室RBの背面側に配置されており、水冷媒熱交換器15と隙間をあけて対向している。第1背面部37Aの下部には、機械室RBの内部に空気(外気)を取り入れる外気取込口48が形成され、第1背面部37Aの外側には、外気取込口48を覆う雨避けカバー49が設けられている。この雨避けカバー49は、下側が開放された開口部49Aを有し、この開口部49Aは外気取込口48に連通している。
【0037】
右側面パネル38の第2右側面部38Aと背面パネル37の第1右側面部37Bとは、間隔をあけて前後に並べて配置され、筐体30の前面と背面とを繋ぐ右側面を形成する。これら第2右側面部38Aと第1右側面部37Bとの間には、上記したサービスパネル40が着脱自在に配置されている。このサービスパネル40を取り外すことにより、機械室RB内にアクセスすることができ、電装ユニット25や各種回路構成機器のメンテナンスを容易に実行できる。
【0038】
左側面パネル39の第2左側面部39Aと前面パネル36の第1左側面部36Bとは、前後に並べて配置され、筐体30の前面と背面とを繋ぐ左側面を形成する。第2左側面部39Aは、室外熱交換器13の一部と対向し、この第2左側面部39Aには、複数の吸込開口46が形成されている。
【0039】
また、筐体30の側面パネル部33には、室外機2を運搬するための複数の取手部51,52,53が設けられている。これらの取手部51~53は、それぞれ筐体30の角部近傍に配置されている。
【0040】
次に、電装ユニット25について説明する。
図5は、室外機の右前面側から見た電装ユニットの部分拡大斜視図である。
図6は、室外機の右背面側から見た電装ユニットの部分拡大斜視図である。上記したように、電装ユニット25は、第1制御基板27と第2制御基板28とターミナル26とを備えて機械室RBの上部空間に配置されている。本実施例では、第1制御基板27は、室外ファン17および冷媒回路構成機器の動作を制御するメイン制御基板であり、第2制御基板は、水回路構成機器を制御する水回路制御基板である。また、ターミナル26は、外部から室外機2に電力を供給する電源線(不図示)が接続される機器である。電装ユニット25は、
図5および
図6に示すように、第1制御基板27を保持する第1制御基板保持部61と、第2制御基板28およびターミナル26を保持する第2制御基板保持部(固定板)62と、枠体状に形成されて第1制御基板保持部61および第2制御基板保持部62がそれぞれ固定されるフレーム部70とを備える。このフレーム部70は、直線状に形成された第1支持部材71~第7支持部材77を枠体状に連結して形成されている。
【0041】
具体的には、第1支持部材71の一端は、仕切り板34の前側の上部に固定され、第2支持部材72の一端は、第1支持部材71の下方で仕切り板34に固定される。この仕切り板34は、少なくとも一部が筐体30の前面から背面に向けて前後方向に延在して設けられている。また、第1支持部材71および第2支持部材72は、それぞれ機械室RB内を左右方向に延在する。第3支持部材73は、上下方向に延在して、第1支持部材71および第2支持部材72の他端を連結して方形の枠体状をなす。
【0042】
第4支持部材74の一端は、第1支持部材71の他端および第3支持部材73に連結される。第5支持部材75一端も同様に、第2支持部材72の他端および第3支持部材73に連結される。第4支持部材74および第5支持部材75は、それぞれ機械室RB内を前後方向に延在する。第6支持部材76は、上下方向に延在して、第4支持部材74および第5支持部材75の他端を連結して方形の枠体状をなす。第7支持部材77の一端は、第4支持部材74の他端および第6支持部材76に連結され、第7支持部材77の他端は、上記した室外熱交換器13の機械室RB側の端部13Cに取り付けられたパネル(端板ともいう)78の上部に連結される。このように、枠体状に形成されたフレーム部70は、仕切り板34および室外熱交換器13のパネル78に固定されることで、機械室RBの上部空間に配置される。
【0043】
第1制御基板保持部61は、外縁が略矩形状に形成された板状部材であり、第1制御基板27を保持した第1制御基板保持部61は、フレーム部70の第1支持部材71および第2支持部材72に架け渡されて固定される。また、第2制御基板保持部62は、外縁が略矩形状に形成され、第2制御基板28を保持した第2制御基板保持部62は、フレーム部70の第4支持部材74および第5支持部材75に架け渡されて固定される。
【0044】
この構成によれば、第1制御基板27は、第1制御基板27の一端271が仕切り板34側に位置している。また、第2制御基板28は、第1制御基板27の他端272側に位置している。言い換えれば、第1制御基板27は、機械室RBを構成する筐体30の前面(第1の面)、すなわち右側面パネル38の第2前面部38Bに沿って配置され、第2制御基板28は、機械室RBを構成する筐体30の側面(第2の面)、すなわち右側面パネル38の第2右側面部38Aおよびサービスパネル40に沿って配置される。
【0045】
このように、筐体30の第2前面部38Bに沿って第1制御基板27を配置し、筐体30の第2右側面部38Aおよびサービスパネル40に沿って第2制御基板28を配置することにより、機械室RB内の冷媒回路構成部品の一部(例えば四方弁12)は、第2制御基板28と仕切り板34との間に形成に空間に配置される。このため、冷媒回路構成部品の一部との干渉を抑えて、機械室RB内に第1制御基板27および第2制御基板28を適切に配置することができる。
【0046】
第1制御基板27は、基板の小型化を図るために両面に電子部品(発熱部品を含む)を有する。本実施例では、第1制御基板27は、2つに分割されて、第1制御基板保持部61の両面に配置されている。すなわち、第1制御基板27は、第1制御基板保持部61の背面61A(一方の面)側に配置されたパワー基板27Aと、第1制御基板保持部61の前面61B(他方の面)側に配置されたメイン基板27Bとを備える。このメイン基板27Bは、筐体30の前面(右側面パネル38の第2前面部38B)側に配置され、パワー基板27Aは、メイン基板27Bの裏面側に配置されている。パワー基板27Aに実装される電子部品の発熱量は、メイン基板27Bに実装される電子部品の発熱量よりも大きい。具体的には、パワー基板27Aには、制御回路の一部を構成し、電力変換を行うための強電系の複数の電子部品(強電部品ともいう)、例えば圧縮機11を駆動するためのコンバータ回路のIC、インバータ回路のICなどのパワーデバイス、平滑用の大容量電解コンデンサ、大電力用コネクタなどが主に実装される。また、メイン基板27Bには、制御回路の残りを構成し、マイコン等の電子部品、設定回路を構成するスイッチやプラグを抜き差しする小電力用コネクタなどの操作のための電子部品、表示回路を構成するLEDなどの弱電系の電子部品(弱電部品ともいう)が主に実装される。
【0047】
また、第2制御基板28は、上記した水回路構成機器の動作を制御するものである。この第2制御基板28は、第1制御基板27と異なり、パワーデバイスや平滑用の大容量電解コンデンサといった強電系の電子部品が第2制御基板28に実装されることはない。このため、第2制御基板28には、第1制御基板27のメイン基板27Bと同様に、パワー基板27Aに実装された強電系の電子部品よりも発熱量の小さい低発熱部品としての弱電系の電子部品が主に実装される。
【0048】
次に、第1制御基板27を冷却するための構成について説明する。
図7は、第1制御基板のパワー基板を筐体の背面側から見た図である。上記したように、第1制御基板27は、基板の小型化を図るために2つに分割されて、第1制御基板保持部61の両面に配置されるパワー基板27Aおよびメイン基板27Bを備え、これらパワー基板27Aおよびメイン基板27Bにはそれぞれ発熱性を有する電子部品が実装される。このため、パワー基板27Aおよびメイン基板27Bをそれぞれ適切に冷却することが求められる。
【0049】
本実施例では、室外機2は、機械室RB内に外気を通流させることにより、パワー基板27Aおよびメイン基板27Bをそれぞれ冷却させる構成を有する。具体的には、第1背面部37Aには、
図5に示すように、機械室RBの内部に空気(外気)を取り入れる外気取込口48が形成されている。この外気取込口48は、電装ユニット25(第1制御基板27)の下方であって、水冷媒熱交換器15と対向する位置に設けられている。また、仕切り板34には、機械室RBに取り入れた外気を熱交換室RAに排出する外気排出部80が設けられている。
【0050】
この外気排出部80は、
図5および
図6に示すように、第1制御基板27の一端271側(パワー基板27Aの一端27A1側およびメイン基板27Bの一端27B1側)に配置され、第1制御基板27の他端272側から一端271側を見たとき、外気排出部80は、第1制御基板27の両面、すなわちパワー基板27Aおよびメイン基板27Bに跨るように配置されている。この構成によれば、外気取込口48を通じて、機械室RBの下方に取り入れられた外気は、水冷媒熱交換器15の表面に案内されて機械室RB内を上昇して、外気排出部80を通じて熱交換室RAに排出される。この際、外気排出部80は、パワー基板27Aおよびメイン基板27Bに跨るように配置されているため、外気は、これらパワー基板27Aおよびメイン基板27Bの表面に沿ってそれぞれ流れることでパワー基板27Aおよびメイン基板27Bを冷却できる。
【0051】
また、パワー基板27Aに実装される電子部品の発熱量は、メイン基板27Bに実装される電子部品の発熱量よりも大きい。このため、本実施例では、パワー基板27A側(一方の面側)を流れて外気排出部80から排出される外気の量が、メイン基板27B側(他方の面側)を流れて外気排出部80から排出される外気の量より多くなっている。この構成により、発熱量の大きいパワー基板27A側に多くの外気を流すことができ、このパワー基板27Aを効率よく冷却することができる。
【0052】
また、本実施例では、室外機2は、上記した冷媒回路10を流れる冷媒を用いてパワー基板27Aを冷却させる構成を有する。
図7に示すように、パワー基板27Aの他端27A2側には、パワー基板27Aと熱的に連結された上記冷媒冷却装置24が配置されている。この冷媒冷却装置24は、例えばU字状に曲げられた冷媒配管の一部を、ヒートシンク90を介して、第1制御基板保持部61に固定している。この構成によれば、冷媒配管を流れる冷媒の冷熱によって、パワー基板27Aに実装された発熱部品を効率よく冷却することができる。
【0053】
ところで、第2制御基板保持部62は、第2制御基板28およびターミナル26を保持している。このターミナル26は、
図8に示すように、第1制御基板27および第2制御基板28に対し、外部から電力(単相交流電力)を供給する電源線85が接続されるものであり、この電源線85は、ターミナル26からメイン基板27B(第1制御基板27)へ配線される第1電源線85Aと、ターミナル26から第2制御基板28へ配線される第2電源線85Bとを含む。第1電源線85Aによりメイン基板27Bへ供給される単相交流電力は、パワー基板27Aへ供給され、直流電力に変換される。本実施例では、第2制御基板28へ配線される第2電源線85Bは、メイン基板27Bへ配線される第1電源線85Aとは別に設けられている。したがって、例えば、第2制御基板保持部62を、第2制御基板28およびターミナル26と一緒にフレーム部70から外して、仮受け構造(後述する)に引っ掛ける際に、第2電源線85Bが邪魔にならない利点がある。
【0054】
また、本実施例では、メイン基板27Bに第1フィルタ回路88とパワー基板27Aに第1スイッチング回路86が実装され、第2制御基板28には、第2フィルタ回路87と第2スイッチング回路89とが実装されている。第1スイッチング回路86および第2スイッチング回路89は、例えば、パワー半導体素子から成る整流回路84やインバータ回路を含み、直流電圧を三相交流電圧に変換し、変換後の三相交流電圧を負荷となる圧縮機11のモータや循環ポンプ21などへ供給する。メイン基板27Bに実装される第1フィルタ回路88は、ターミナル26とパワー基板27Aに実装される第1スイッチング回路86との間に接続されて、第1スイッチング回路86から外部へ漏洩するスイッチングノイズを低減するものである。第2フィルタ回路87も同様に、ターミナル26と第2スイッチング回路89との間に接続されて第2スイッチング回路89から外部へ漏洩するスイッチングノイズを低減する。第1フィルタ回路88および第2フィルタ回路87は、例えば、コモンモードノイズを低減するコモンモードノイズフィルタで構成することができる。本実施例では、メイン基板27Bおよび第2制御基板28にそれぞれフィルタ回路を実装することにより、ターミナル26から分けてそれぞれの基板に給電することができる。
【0055】
次に、第2制御基板保持部62について説明する。
図9は、第2制御基板保持部の斜視図であり、
図10は、第2制御基板保持部に形成された引掛け部を第2制御基板保持部の正面側から見た第2制御基板保持部の部分拡大図である。
図11は、第2制御基板保持部をフレーム部から取り外した状態を室外機の右側から見た図である。
図12は、第2制御基板保持部をフレーム部に引っ掛けた状態を室外機の右側から見た図である。上記したように、第2制御基板保持部62は、第2制御基板28が取り付けられた状態で、機械室RBを構成する筐体30の側面(第2の面)、すなわち右側面パネル38の第2右側面部38Aおよびサービスパネル40に沿って配置される。また、機械室RBには、仕切り板34と第2制御基板保持部62との間に、冷媒回路構成機器の一部が配置されている。冷媒回路構成機器の一部は、例えば四方弁12や室外膨張弁14、冷媒冷却装置24などである。冷媒回路を構成するこれらの機器は、定期的なメンテナンスが必要である。冷媒回路構成機器のうち、仕切り板34と第2制御基板保持部62との間に配置された機器のメンテナンスを行うためには、サービスパネル40だけでなく、第2制御基板保持部62を移動可能とする構成が望まれる。本実施例では、第2制御基板保持部62は、第2制御基板28が取り付けられた状態で、冷媒回路構成機器の少なくとも一部が露出するように移動可能に配置されている。
【0056】
具体的には、第2制御基板保持部62は、
図9に示すように、例えばトレー状に形成された本体部90と、この本体部90の上縁から上方に延びる上側固定部(固定部)91と、本体部90の下縁から下方に延びる下側固定部(固定部)92とを備える。上側固定部91および下側固定部92は、それぞれフレーム部70に固定される板状部位で、上側固定部91は第4支持部材74に下側固定部92は第5支持部材75にそれぞれ固定される。例えば上側固定部91には貫通孔91aが下側固定部92には貫通孔92aがそれぞれ設けられ、各貫通孔には固定用のねじ(不図示)が貫通する。本体部90は、上側固定部(固定部)91および下側固定部92よりも奥側に位置し、第2制御基板28を保持する基板保持面90Aと、ターミナル26を保持するターミナル保持面90Bとを備える。例えば第2制御基板保持部62をフレーム部70に取り付けた状態において、基板保持面90Aは、上側固定部91および下側固定部92よりも仕切り板34側に突き出して設けられており、ターミナル保持面90Bは、基板保持面90Aと下側固定部92とを連結する下り傾斜面として形成される。
【0057】
このため、第2制御基板保持部62は、第2制御基板28およびターミナル26が取り付けられた状態で、貫通孔91a,92aに通された固定用のねじを着脱することにより、機械室RB内のフレーム部70に着脱可能となっている。作業者は、第2制御基板保持部62をフレーム部70から取り外すことで、冷媒回路構成機器の少なくとも一部に対するメンテナンスなどの作業を行うことができる。
【0058】
また、第2制御基板保持部62には、本体部90の基板保持面90Aに開口部94が設けられている。この開口部94は、
図6に示すように、ターミナル26の上方に配置され、上記した第1電源線85Aは、開口部94を通じて、ターミナル26からメイン基板27Bに配線される。すなわち、開口部94は、ターミナル26とメイン基板27Bとの間に配置されている。この構成によれば、第1電源線85Aは、第2制御基板28から離隔して、メイン基板27B(第1制御基板27)に配線することができるため、第2制御基板28から発生するノイズの影響を低減することができる。
【0059】
ここで、第2制御基板保持部62は、第2制御基板28およびターミナル26が取り付けられた状態でフレーム部70から取り外されるが、ターミナル26には電源線85が接続されている。これにより、第2制御基板保持部62の移動は、電源線85の届く範囲に限られる。このため、第2制御基板保持部62は、冷媒回路構成機器の少なくとも一部が露出する程度移動した状態で、機械室に一時的に固定できる構造を有する。具体的には、第2制御基板保持部62は、第2制御基板保持部62を機械室RB内のフレーム部70に一時的に固定するための引掛け部(仮固定部)93を有する。この引掛け部93は、例えば
図9及び
図10に示すように、第2制御基板保持部62における上側固定部91に該上側固定部91と一体に設けられる。具体的には、引掛け部93は、第2制御基板保持部62をフレーム部70に取り付けた場合に、上側固定部91の前端(幅方向の一端)91bに設けられ、上側固定部91の表面に垂直な方向に突出した後、その下端93aが下方に突出した爪形状に形成される。引掛け部93は、上側固定部91の前端91bより前側に突き出て形成されている。このため、上側固定部91の前端91bと引掛け部93の下方に爪状に突出した下端93aとの間には、隙間95が設けられている。なお、冷媒回路構成機器の少なくとも一部が露出する程度移動する一例として、第2制御基板保持部62をフレーム部70から取り外す場合を説明したが、他の構成であってもよい。たとえば第2制御基板保持部62がフレーム部70に対して回動するように移動するようにしてもよい。また、仮固定部の一例として引掛け部93を説明したが、第2制御基板保持部62を冷媒回路構成機器の少なくとも一部が露出するように移動した状態で機械室RB内のフレーム部70に一時的に仮固定できる構成であれば他の形状であってもよい。
【0060】
また、第2制御基板保持部62の本体部90は、少なくとも上記した引掛け部93が設けられた側に側縁部90Cが形成されている。この側縁部90Cの下部90Dは、第2制御基板保持部62が上記フレーム部70に一時的に固定された状態で、第3支持部材73の下部にある幅広部73cと当接する。本実施例では、上記した側縁部90Cの下部90Dは、第2制御基板保持部62の下方を支える当接部として機能する。
【0061】
一方、フレーム部70は、
図11に示すように、第2制御基板保持部62に形成された上記引掛け部93を一時的に受け止める切り欠き部73b(仮受け構造)を有する。この切り欠き部73bは、フレーム部70の一部を形成する上記した第3支持部材73に設けられる。第3支持部材73は、この第3支持部材73の上部に機械室RB内を後方に延びる支持片73aを備え、この支持片73aの上縁に、該上縁を細溝状に切り欠いた切り欠き部73bが形成される。第3支持部材73の支持片73aは、
図10に示すように、上側固定部91の前端91bと引掛け部93の下端93aとの隙間95に挿入され、切り欠き部73bと第2制御基板保持部62の引掛け部93の基部93bとが当接する。これにより、第2制御基板保持部62はフレーム部70に引掛けられることで一時的に固定される。なお、第2制御基板保持部62はフレーム部70に引掛ける構造としては、下方へ突出した引掛け部93の下端93aと、隙間95と、切り欠き部73bに突き当たる引掛け部93の基部93bとがあれば形状を問わず、第2制御基板保持部62はフレーム部70に仮固定できる。
【0062】
また、第3支持部材73の下部には、機械室RB内を後方に延在する幅広部73cが形成される。この幅広部73cは、第2制御基板保持部62が上記フレーム部70に一時的に固定された状態で、該第2制御基板保持部62の当接部に当接され被当接部として機能する。本実施例では、第2制御基板保持部62は、
図12に示すように、引掛け部93を第3支持部材73の切り欠き部73bに引っ掛けるとともに、側縁部90Cの下部90Dを第3支持部材73の幅広部73cに当接させることができる。これにより、第3支持部材73を引掛け部93と側縁部90Cの下部90Dとで挟んで支持することができる。従って、第2制御基板保持部62を安定して上記フレーム部70に一時的に固定することができる。さらには、第2制御基板保持部62は、第2制御基板28が取り付けられた状態で、冷媒回路構成機器の少なくとも一部(例えば四方弁12)が露出するように移動させ、この移動させた位置で、第2制御基板保持部62を上記フレーム部70に一時的に固定することができる。このため、作業者は、第2制御基板保持部62から手を離した状態で、冷媒回路構成機器の一部(例えば四方弁12や冷媒冷却装置24など)のメンテナンスを行うことができる。
【0063】
以上、本実施例に係る空気調和機1の室外機2は、熱交換室RAと機械室RBとが仕切り板34で区画された筐体30を有し、機械室RBには、少なくとも第1制御基板27と第2制御基板28とが収容され、熱交換室RAには空気を送風する室外ファン17が収容され、筐体30における空気の吹出口41が形成された面を前面とした場合、第1制御基板27は、機械室RBを構成する筐体30の前面に沿って配置され、第2制御基板28は、機械室RBを構成する筐体30の右側面に沿って配置される。この構成によれば、機械室RB内部に第1制御基板27と第2制御基板28とを適切に配置することができる。
【0064】
本実施例に係る空気調和機1の室外機2において、機械室RBには、冷媒回路を構成する冷媒回路構成機器が収容され、第2制御基板28は、冷媒回路構成機器の少なくとも一部が露出するように、移動可能に配置されている。この構成によれば、第2制御基板28を移動することにより、機械室RB内の冷媒回路構成機器にアクセスすることができ、これら冷媒回路構成機器のメンテナンスを行うことができる。
【0065】
本実施例に係る空気調和機1の室外機2において、冷媒回路構成機器の一部は、第2制御基板28と仕切り板34との間に配置される。この構成によれば、機械室RBを構成する筐体30の右側面に沿って配置される第2制御基板28を移動することにより、機械室RB内の冷媒回路構成機器にアクセスすることができ、これら冷媒回路構成機器のメンテナンスを行うことができる。
【0066】
本実施例に係る空気調和機1の室外機2において、冷媒回路構成機器は、冷媒によって発熱部品を冷却する冷媒冷却装置24を含み、冷媒冷却装置24は、第1制御基板27と熱的に連結されている。この構成によれば、第2制御基板28を移動することにより、機械室RB内の冷媒冷却装置24にアクセスすることができ、これら冷媒冷却装置24のメンテナンスを行うことができる。
【0067】
本実施例に係る空気調和機1の室外機2において、第1制御基板27は、弱電部品が実装されたメイン基板27Bと、強電部品が実装されたパワー基板27Aとで構成され、メイン基板27Bは、第1制御基板保持部61に前面に取り付けられて筐体30の前面側に配置され、パワー基板27Aは、第1制御基板保持部61の裏面(背面)に取り付けられて該メイン基板27Bの裏面側に配置されている。この構成によれば、メイン基板27Bおよびパワー基板27Aを第1制御基板保持部61の両面にそれぞれ配置することができ、第1制御基板27の大型化を抑制できる。
【0068】
本実施例に係る空気調和機1の室外機2において、第1制御基板27は、弱電部品が実装されたメイン基板27Bと、強電部品が実装されたパワー基板27Aとで構成され、機械室RBには、冷媒回路構成機器の1つとして冷媒冷却装置24を含み、冷媒冷却装置24は、パワー基板27Aと熱的に連結されている。この構成によれば、冷媒冷却装置24は、発熱量の大きい強電部品が実装されたパワー基板27Aと熱的に連結されているため、この強電部品を効果的に冷却することができる。また、第2制御基板28を移動することにより、機械室RB内の冷媒冷却装置24およびパワー基板27Aにアクセスすることができる。
【0069】
本実施例に係る空気調和機1の室外機2において、第2制御基板28が取り付けられる第2制御基板保持部62を備え、第2制御基板保持部62は、第2制御基板28が取り付けられた状態で、冷媒回路構成機器の少なくとも一部が露出するように移動可能に配置される。この構成によれば、第2制御基板保持部62を移動することにより、機械室RB内の冷媒冷却装置24にアクセスすることができ、これら冷媒冷却装置24のメンテナンスを行うことができる。
【0070】
本実施例に係る空気調和機1の室外機2において、第2制御基板保持部62は、機械室RB内に設けられたフレーム部70に着脱可能に配置される。この構成によれば、フレーム部70から第2制御基板保持部62を取り外すことにより、第2制御基板保持部62を容易に移動させることができる。
【0071】
本実施例に係る空気調和機1の室外機2において、第2制御基板保持部62は、機械室RB内に設けられたフレーム部70に固定するための上側固定部91および下側固定部92と、該第2制御基板保持部62をフレーム部70に対して、冷媒回路構成機器の少なくとも一部が露出するように移動した状態で、フレーム部70に一時的に固定するための引掛け部93を有する。この構成によれば、第2制御基板保持部62は、上側固定部91および下側固定部92を用いて、フレーム部70に対して固定することができるとともに、引掛け部93を用いることで、フレーム部70に一時的に固定することができる。
【0072】
本実施例に係る空気調和機1の室外機2において、機械室RBに配置されたフレーム部70には、第2制御基板保持部62の上側固定部91および下側固定部92が固定される複数の支持部材が設けられ、これら支持部材の一部である第3支持部材73には、第2制御基板保持部62の引掛け部93を一時的に受け止める切り欠き部73bが設けられている。この構成によれば、引掛け部93を切り欠き部73bに引掛けることにより、第2制御基板保持部62を第3支持部材73(フレーム部70)に簡単に一時的に固定できる。
【0073】
本実施例に係る空気調和機1の室外機2において、第2制御基板保持部62は、上側固定部91に引掛け部93を有し、切り欠き部73bは、第3支持部材73の上部に形成される。この構成によれば、第2制御基板保持部62が固定されている位置と、高さ位置を大きく変えることなく、第2制御基板保持部62を一時的に固定することができる。
【0074】
本実施例に係る空気調和機1の室外機2において、第2制御基板保持部62は、本体部90の側縁部90Cを備え、この側縁部90Cの下部90Dは、第2制御基板保持部62が一時的に固定された状態で該第2制御基板保持部62の下部を支える当接部として機能する。また、第3支持部材73の下部には、機械室RB内を後方に延在する幅広部73cが形成され、この幅広部73cは、第2制御基板保持部62が上記フレーム部70に一時的に固定された状態で、該第2制御基板保持部62の側縁部90Cの下部90Dに当接され被当接部として機能する。このため、第2制御基板保持部62は、引掛け部93を第3支持部材73の切り欠き部73bに引っ掛けるとともに、側縁部90Cの下部90Dを第3支持部材73の幅広部73cに当接させることにより、第3支持部材73を引掛け部93と側縁部90Cの下部90Dとで挟んで支持することができる。従って、第2制御基板保持部62を安定して上記フレーム部70に一時的に固定することができる。
【0075】
本実施例に係る空気調和機1の室外機2において、第2制御基板保持部62には、外部から電力を供給する電源線85が接続されるターミナル26が配置されているため、ターミナル26に配線された状態で第2制御基板保持部62を着脱して移動することができる。
【0076】
本実施例に係る空気調和機1の室外機2において、電源線85はターミナル26から第1制御基板27のメイン基板27Bへ配線される第1電源線85Aと、ターミナル26から第2制御基板28へ配線される第2電源線85Bとを含むため、例えば、第2制御基板保持部62を、第2制御基板28およびターミナル26と一緒にフレーム部70から外して、仮受け構造(後述する)に引っ掛ける際に、第2電源線85Bが邪魔にならない利点がある。
【0077】
本実施例に係る空気調和機1の室外機2において、第1制御基板27のメイン基板27Bには、パワー基板27Aに実装される第1スイッチング回路86とターミナル26との間にそれぞれ接続されて、第1スイッチング回路86のスイッチングノイズを低減する第1フィルタ回路88が実装され、第2制御基板28には、ターミナル26と第2制御基板28に実装される第2スイッチング回路89との間に接続されて第2スイッチング回路89のスイッチングノイズを低減する第2フィルタ回路87が実装される。この構成によれば、メイン基板27Bおよび第2制御基板28にそれぞれフィルタ回路を実装することにより、ターミナル26から分けてそれぞれの基板に給電することができる。
【0078】
本実施例に係る空気調和機1の室外機2において、第1電源線85Aは、第2制御基板28から離間するように配置される。このため、この第1電源線85Aを第2制御基板28から遠ざけつつ、ターミナル26と第1制御基板27のメイン基板27Bとを接続するように配線することができる。これにより、第1電源線85Aに第2制御基板28から出るノイズが重畳することを防ぐことができる。
【0079】
本実施例に係る空気調和機1の室外機2において、第2制御基板保持部62には、本体部90の基板保持面90Aに開口部94が設けられており、第1電源線85Aが開口部94を通る。この構成によれば、第1電源線85Aが開口部94を通じて、ターミナル26からメイン基板27Bに配線されることにより、第1電源線85Aを第2制御基板28から離間して、メイン基板27B(第1制御基板27)に配線することができるため、第2制御基板28から発生する放射ノイズが重畳することを防ぐことができる。
【0080】
本実施例に係る空気調和機1の室外機2において、開口部94は、ターミナル26と第1制御基板27のメイン基板27Bとの間に配置される。このため、第1電源線85Aと第2電源線85Bをターミナル26から同じ方向に配線しながら、第1電源線85Aを第2制御基板28から離隔することができる。すなわち、第1電源線85Aは開口部94を通じてターミナル26からメイン基板27Bに配線され、第2電源線85Bはターミナル26の上方に配置された第2制御基板28へ配線される。これにより、ターミナル26に接続された第1電源線85Aは、第2制御基板28上のパターン(不図示)と対向することなく、開口部94を通ってメイン基板27B(第1制御基板27)に配線される。このため、第2制御基板28から発生する放射ノイズが重畳することを防ぐことができる。
【0081】
本実施例に係る空気調和機1の室外機2において、開口部94は、ターミナル26の上方に配置される。このため、外部から電力を供給する外部電力線がターミナル26の下方からターミナル26に接続される場合、ターミナル26に接続される第1電源線85Aと第2電源線85Bをターミナル26の上方に配置することができる。そして、第1電源線85Aは開口部94を通してメイン基板27B(第1制御基板27)に接続することにより、第1電源線85Aを第2制御基板28から離隔しつつ配線することができる。また、第2電源線85Bはターミナル26の上方に配置された第2制御基板28へ接続することができる。
【0082】
本実施例に係る空気調和機1の室外機2において、機械室RBには、冷媒を圧縮する圧縮機11と、冷媒回路10を流れる冷媒量を制御する室外膨張弁14と、冷媒回路10を冷房回路または暖房回路に切り替える四方弁12と、水回路4に水を循環させる循環ポンプ21とが収容され、第1制御基板27には、少なくとも圧縮機11と室外膨張弁14と四方弁12とを制御する電子部品が実装され、第2制御基板28には、少なくとも循環ポンプを制御する電子部品が実装される。この構成によれば、機械室RBに収容される冷媒回路10および水回路4を構成する機器をそれぞれ別の制御基板で制御することができる。このため、多機能化によって制御基板の大型化を抑制できるとともに、機械室内部に制御基板を適切に配置することができる。
【0083】
以上、本開示における空気調和機の室外機の一実施例について説明したが、これに限るものではない。本実施例では、第2制御基板保持部62の引掛け部93が一時的に固定される切り欠き部73bを第3支持部材73に設けた構成を説明したが、フレーム部70を形成するいずれの支持部材に設けてもよい。また、本実施例では、第2制御基板保持部62の引掛け部93が一時的に固定される切り欠き部73bは、機械室RB内であれば、どこに設けてもよい。なお、仮受け構造の一例として切り欠き部73bを説明したが、引掛け部93(仮固定部)を一時的に受け止める構造であれば他の形状であってもよい。例えば、
図13に示すように、フレーム部70を構成する第3支持部材73の支持片73aの上縁73dを先端から基端に向けて下り傾斜する形状としてもよい。この構成によれば、支持片73aの傾斜した上縁73dが引掛け部93を切り欠き部73bに導きやすくすることができる。このため、支持片73aの上縁73dに引掛け部93を一時的に固定することができ、この上縁73dが仮受け構造として機能する。
【符号の説明】
【0084】
1 空気調和機
2 室外機
4 水回路
10 冷媒回路
11 圧縮機
12 四方弁
13 室外熱交換器
17 室外ファン(ファン)
18 冷媒配管
24 冷媒冷却装置
25 電装ユニット
26 ターミナル
27 第1制御基板
27A パワー基板
27B メイン基板
28 第2制御基板
30 筐体
34 仕切り板
61 第1制御基板保持部
62 第2制御基板保持部
70 フレーム部
73 第3支持部材(支持部材)
73a 支持片
73b 切り欠き部(仮受け構造)
73c 幅広部(被当接部)
85 電源線
85A 第1電源線
85B 第2電源線
86 第1スイッチング回路
87 第2フィルタ回路
88 第1フィルタ回路
89 第2スイッチング回路
90 本体部
90A 基板保持面
90B ターミナル保持面
90C 側縁部
90D 下部(当接部)
91 上側固定部(固定部)
92 下側固定部(固定部)
93 引掛け部(仮固定部)
RA 熱交換室
RB 機械室