(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】基地局の制御装置、基地局の制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04W 24/02 20090101AFI20240827BHJP
H04W 4/44 20180101ALI20240827BHJP
H04W 88/12 20090101ALI20240827BHJP
H04W 16/18 20090101ALI20240827BHJP
H04W 52/02 20090101ALI20240827BHJP
【FI】
H04W24/02
H04W4/44
H04W88/12
H04W16/18
H04W52/02
(21)【出願番号】P 2023503559
(86)(22)【出願日】2021-03-02
(86)【国際出願番号】 JP2021007815
(87)【国際公開番号】W WO2022185395
(87)【国際公開日】2022-09-09
【審査請求日】2023-09-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】尾形 一気
【審査官】石井 則之
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-256981(JP,A)
【文献】特開2013-106326(JP,A)
【文献】特開2015-192405(JP,A)
【文献】特開2016-110608(JP,A)
【文献】特開2011-61604(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24-7/26
H04M3/00
3/16-3/20
3/38-3/58
7/00-7/16
11/00-11/10
H04W4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービス対象エリア内の基地局による所定のサービスの提供状況を取得する手段と、
前記サービス対象エリアに含まれる道路の区間毎に、前記基地局による前記所定のサービスが提供されているエリアの割合を示すサービスカバレッジに基づいて、前記基地局に対し、前記所定のサービスを提供するか否かを指示する手段と、
を含む基地局の制御装置。
【請求項2】
前記サービスカバレッジは、前記道路の区間の全長に対し、前記所定のサービスの提供が行われている区間長の割合を用いて計算される請求項1の基地局の制御装置。
【請求項3】
前記サービスカバレッジが所定の目標カバレッジ率となるように、前記基地局に対し、前記所定のサービスを提供するか否かを指示する請求項1又は2の基地局の制御装置。
【請求項4】
前記基地局はそれぞれバックアップ電源を備えており、
停電が発生したことを契機に、前記サービスカバレッジが、第2の目標カバレッジ率となるように、前記基地局に対し、前記所定のサービスを提供するか否かを指示する請求項1から3いずれか一の基地局の制御装置。
【請求項5】
さらに、前記道路の区間毎に、前記目標カバレッジ率を設定したパターンを複数保持し、
前記複数のパターンを切り替えて、前記基地局に対し、前記所定のサービスを提供するか否かを判定する請求項3又は4の基地局の制御装置。
【請求項6】
前記パターンとして、少なくとも平日用の制御パターンと、休日用の制御パターンとを選択可能に保持している請求項5の基地局の制御装置。
【請求項7】
前記パターンとして、少なくとも昼間用の制御パターンと、夜間用の制御パターンとを選択可能に保持している請求項5の基地局の制御装置。
【請求項8】
さらに、
前記道路の区間の交通流に基づいて、前記基地局に対し、前記所定のサービスを提供するか否かを指示する手段を備えた請求項1から7いずれか一の基地局の制御装置。
【請求項9】
基地局を制御する基地局の制御装置が、
サービス対象エリア内の基地局による所定のサービスの提供状況を取得し、
前記サービス対象エリアに含まれる道路の区間毎に、前記基地局による前記所定のサービスが提供されているエリアの割合を示すサービスカバレッジに基づいて、前記基地局に対し、前記所定のサービスを提供するか否かを指示する、
基地局の制御方法。
【請求項10】
基地局を制御する基地局の制御装置に搭載されたコンピュータに、
サービス対象エリア内の基地局による所定のサービスの提供状況を取得する処理と、
前記サービス対象エリアに含まれる道路の区間毎に、前記基地局による前記所定のサービスが提供されているエリアの割合を示すサービスカバレッジに基づいて、前記基地局に対し、前記所定のサービスを提供するか否かを指示する処理と、
を実行させるプログラ
ム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基地局の制御装置、基地局の制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
電気通信事業者がサービスを提供できる範囲の広さに関する指標の一つとして「人口カバー率」が用いられてきたが、近年、メッシュ方式での評価が普及しつつある。例えば、第5世代移動通信システム(以下、「5G」)の周波数の割り当てにあたり、総務省は、全国を10km四方のメッシュに区切り、都市部・地方部を問わず事業可能性のあるエリアを広範にカバーすることを求めている。具体的な数値目標としては、全国及び各地域ブロック別に、5年以内に50%以上のメッシュで5G高度特定基地局を整備することが要請されている。
【0003】
特許文献1には、ある領域(上述のメッシュ)における基地局の配置を決定する際に、該当する領域に配置されるすべての基地局の資源を基に前記基地局の配置を決定する方法が開示されている。
【0004】
特許文献2には、負荷(基地局)の消費電力およびバックアップ電源の出力を適切に制御することで、バックアップ電源に費やすコストを削減しつつバックアップ時間の長期化を図ることができるというバックアップ電源システムが開示されている。
【0005】
特許文献3には、通信設備の持つ蓄電池を活用することができるという通信設備の電力需要管理装置が開示されている。この電力需要管理装置は、複数の通信基地局のうちトラフィックが所定値以下である所定の通信基地局を検出し、送配電網側に放電させる機能を備えている。
【0006】
特許文献4には、電波の届かない圏外のエリア、又は電波の微弱なエリアにおいて、バッテリーの消耗を防ぐことができるという携帯端末装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2007-235831号公報
【文献】特開2015-70785号公報
【文献】特開2017-70159号公報
【文献】特開2013-106065号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
以下の分析は、本発明者によって与えられたものである。背景技術に記載のとおり、各電気通信事業者が提供する各種のサービスにおいて、顧客が位置しうるエリアを広範にカバーするという方向で基地局の設置が進められている。しかしながら、上記5Gの周波数割り当ての際の審査基準に示されたとおり、あるメッシュには特定の機能を備えた基地局が設置されていれば足り、そのメッシュ内のすべての場所で該当する通信サービスを利用可能であることまでは求められていない。
【0009】
一方で、各電気通信事業者が設置する基地局は、IoT(Internet of Things)やコネクテッドカーを実現するインフラとしても利用されており、これらの移動する端末の存在を考慮して継続的にサービスを提供することが要請されている。
【0010】
この種の要請に応じるには、特許文献1のように、少なくともこれらの移動体が移動する可能性のあるエリアを隈なくカバーするように、基地局を配置することが考えられる。しかしながら、直進性が高く(回り込みも少ない)周波数帯を利用する場合や、法規範等によりサービスセルのサイズに制約がある場合、多数の基地局を設置する必要が生じ、コストが高くなってしまうという問題点がある。
【0011】
本発明は、限られた数の基地局でIoTやコネクテッドカー向けのサービスに好適な態様でサービスを提供することができる基地局の制御装置、基地局の制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
第1の視点によれば、サービス対象エリア内の基地局による所定のサービスの提供状況を取得する手段と、前記サービス対象エリアに含まれる道路の区間毎に、前記基地局による前記所定のサービスが提供されているエリアの割合を示すサービスカバレッジに基づいて、前記基地局に対し、前記所定のサービスを提供するか否かを指示する手段と、を含む基地局の制御装置が提供される。
【0013】
第2の視点によれば、サービス対象エリア内の基地局による所定のサービスの提供状況を取得し、前記サービス対象エリアに含まれる道路の区間毎に、前記基地局による前記所定のサービスが提供されているエリアの割合を示すサービスカバレッジに基づいて、前記基地局に対し、前記所定のサービスを提供するか否かを指示する、基地局の制御方法が提供される。本方法は、基地局に対し、サービスの提供の要否を指示する制御装置という、特定の機械に結びつけられている。
【0014】
第3の視点によれば、上記した制御装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム(以下、プログラム)が提供される。なお、このコンピュータプログラムは、コンピュータ装置に入力装置又は外部から通信インターフェースを介して入力され、記憶装置に記憶されて、プロセッサを所定のステップないし処理に従って駆動させる。また、このプログラムは、必要に応じ中間状態を含めその処理結果を段階毎に表示装置を介して表示することができ、あるいは通信インターフェースを介して、外部と通信することができる。そのためのコンピュータ装置は、一例として、典型的には互いにバスによって接続可能なプロセッサ、記憶装置、入力装置、通信インターフェース、及び必要に応じ表示装置を備える。また、このプログラムは、コンピュータが読み取り可能な(非トランジトリーな)記憶媒体に記録することができる。即ち、本発明は、コンピュータプログラム製品として具現することも可能である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、限られた数の基地局でIoTやコネクテッドカー向けのサービスに好適な態様でサービスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図2】本発明の一実施形態の動作を説明するための図である。
【
図3】本発明の第1の実施形態のシステム構成を示す図である。
【
図4】本発明の第1の実施形態の制御装置の制御対象となる基地局の配置と区間の関係を説明するための図である。
【
図5】本発明の第1の実施形態の制御装置が保持する基地局情報の一例を示す図である。
【
図6】本発明の第1の実施形態の制御装置が保持する基地局情報の一例を示す図である。
【
図7】本発明の第1の実施形態の制御装置が保持するサービス提供ポリシの一例を示す図である。
【
図8】本発明の第1の実施形態の制御装置の動作を表したシーケンス図である。
【
図9】本発明の第1の実施形態の制御装置からの指示を受けた基地局の動作状態の例を示す図である。
【
図10】本発明の第1の実施形態の制御装置の動作を説明するための図である。
【
図11】本発明の第1の実施形態の制御装置の動作を説明するための図である。
【
図12】本発明の第2の実施形態の制御装置が保持するサービス提供ポリシの一例を示す図である。
【
図13】本発明の第2の実施形態の制御装置からの指示を受けた基地局の動作状態の例を示す図である。
【
図14】本発明の第2の実施形態の制御装置が保持するサービス提供ポリシの別の一例を示す図である。
【
図15】本発明の第2の実施形態の制御装置からの指示を受けた基地局の別の動作状態の例を示す図である。
【
図16】本発明の第3の実施形態のシステム構成を示す図である。
【
図17】本発明の第3の実施形態の制御装置が保持するサービス提供ポリシの一例を示す図である。
【
図18】本発明の第3の実施形態の制御装置の動作を表したシーケンス図である。
【
図19】本発明の第3の実施形態の制御装置の動作を説明するための図である。
【
図20】本発明の第3の実施形態の制御装置からの指示を受けた基地局の動作状態の例を示す図である。
【
図21】本発明の制御装置として機能可能なコンピュータの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
はじめに本発明の一実施形態の概要について図面を参照して説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、本発明を図示の態様に限定することを意図するものではない。また、以降の説明で参照する図面等のブロック間の接続線は、双方向及び単方向の双方を含む。一方向矢印については、主たる信号(データ)の流れを模式的に示すものであり、双方向性を排除するものではない。また、図中の各ブロックの入出力の接続点には、ポート乃至インターフェースがあるが図示省略する。プログラムはコンピュータ装置を介して実行され、コンピュータ装置は、例えば、プロセッサ、記憶装置、入力装置、通信インターフェース、及び必要に応じ表示装置を備える。また、このコンピュータ装置は、通信インターフェースを介して装置内又は外部の機器(コンピュータを含む)と、有線、無線を問わず、通信可能に構成される。また、図中の各ブロックの入出力の接続点には、ポート乃至インターフェースがあるが図示を省略する。
【0018】
本発明は、その一実施形態において、
図1に示すように、状況取得部101aと、計算部102aと、指示部103aとを含む制御装置100aにて実現できる。
【0019】
状況取得部101aは、サービス対象エリアに含まれる道路の区間毎に、基地局による所定のサービスの提供状況を取得する手段として機能する。
【0020】
計算部102a及び指示部103aは、前記道路の区間について、前記所定のサービスが提供されているエリアの割合を示すサービスカバレッジに基づいて、前記基地局に対し、前記所定のサービスを提供するか否かを指示する手段として機能する。
【0021】
続いて、本実施形態の動作について図面を参照して詳細に説明する。状況取得部101aは、サービス対象エリア内の基地局200による所定のサービスの提供状況を取得する。この所定のサービスの提供状況の取得方法としては、制御装置100aが個々の基地局200から情報を取得する方法や、ネットワーク側の制御機能から取得する方法を採ることができる。所定のサービスとしては、基地局200からの各種の情報提供や、基地局200を経由したデータアップロードサービス等が挙げられる。
【0022】
計算部102aは、サービス対象エリアに含まれる道路の区間毎に、基地局200による前記所定のサービスが提供されているエリアの割合を示すサービスカバレッジを計算する。ここでは、
図2の下段に示すように、道路の区間A、区間Bについてそれぞれサービスカバレッジを計算するものとして説明する。
【0023】
指示部103aは、前記サービスカバレッジに基づいて、基地局200に対し、前記所定のサービスを提供するか否かを指示する。例えば、
図2の例では、区間Aの基地局200はすべて所定のサービスを提供中となっているので、前記所定のサービスについてのサービスカバレッジは100%と計算される。ここで例えば、区間Aにおける目標サービスカバレッジが60%以上である場合、指示部103aは、区間Aに属する基地局200を1つ選択し、サービスの提供の休止を指示することができる。これにより、区間Aにおける基地局200の電力の消費を低減させることができる。
【0024】
また、
図2の例では、区間Bの基地局200のうちいくつかの基地局200は、所定のサービスの提供を休止した状態となっているので、前記所定のサービスについてのサービスカバレッジは100%未満と計算される。ここで例えば、区間Bにおける目標サービスカバレッジが100%である場合、指示部103aは、区間Bに属する基地局200のうちサービスの提供休止状態にある基地局を選択し、サービスの提供の開始を指示することができる。これにより、区間Bにおいて基地局200からサービスを受けるユーザーの利便性やサービスの体感品質を向上させることができる。
【0025】
以上のように、本実施形態の制御装置100aは、道路上に任意に設定された区間を単位として、基地局200によるサービスの提供を制御する。これにより、道路を移動する車両、歩行者、IoT端末、無人搬送機、無人飛行体(Unmanned Aerial Vehicle)又は、ロボットのサービスを最適化することが可能となる。また、上記したとおり、基地局200の消費電力を抑えるような制御も可能となるため、システム全体の省電力性を向上させることも可能となる。
【0026】
[第1の実施形態]
続いて、本発明の第1の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図3は、本発明の第1の実施形態のシステム構成を示す図である。
図3を参照すると、サービス提供状況取得部101と、計算部102と、指示部103と、基地局情報記憶部104と、サービス提供ポリシ記憶部105とを備え、基地局(gNB)200を制御する制御装置100が示されている。
【0027】
サービス提供状況取得部101は、交通管制センター300を介して、基地局200における所定のサービスの提供状況を取得する。以下、本実施形態では、基地局200が交差点に配置され、交通管制センター300からの制御により、車両や歩行者への「信号見落とし防止支援」、「出会い頭衝突防止支援」、「追突防止支援」等の安全運転支援情報を提供するものとして説明する。
【0028】
図4は、本実施形態の制御装置100のサービス対象エリアにおける基地局200の配置と道路区間の関係を説明するための図である。以下、本実施形態では、
図4に示す道路の交差点の信号機に基地局gNB-A~gNB-Iが配置されているものとする。また、基地局gNB-A~gNB-Cが設置されている道路の区間を道路A区間1、基地局gNB-D~gNB-Fが設置されている道路の区間を道路B区間1、基地局gNB-G~gNB-Iが設置されている道路の区間を道路C区間1とする。同様に、
図4の天地方向に道路の区間を左から道路D区間1、道路E区間1、道路F区間1とする。
【0029】
基地局情報記憶部104は、
図4の基地局が属する道路の区間を含む基地局情報を記憶する。
図5は、基地局情報記憶部104に保持されている基地局情報の一例を示す図である。
図5の例では、各基地局のIDと、位置として各基地局が属する道路と区間の情報とが対応付けて記憶されている。なお、
図5の例では、各基地局の位置として道路と区間のみが設定されているが、各基地局が前記区間のどの位置に位置するかの情報を保持させてもよい。例えば、
図4の基地局gNB-Aは、道路A区間1、道路D区間1のそれぞれの始点に位置しているので、道路A区間1始点、道路D区間1始点といった情報を保持させてもよい。
【0030】
また、基地局情報記憶部104が保持する基地局情報は、例えば、
図6に示すように座標情報による基地局の位置情報を含んだ形態であってもよい。この場合、別途保持する各道路、各区画の座標情報と照合することで、各基地局がどの道路のどの区画に属するかを判別することが可能となる。このような基地局情報としては、各電気通信事業者が基地局の保守用に保持している基地局情報を用いることができる。また、より望ましい形態において、
図6の隣接基地局欄に示すように、各基地局の隣接基地局とその距離を保持させてもよい。このような情報を持たせることで、各区間における基地局の配置間隔を把握することが可能となる。
【0031】
計算部102は、
図4に示す道路の区間毎に、基地局200による安全運転支援情報の提供エリアの割合を示すサービスカバレッジを計算する。なお、このサービスカバレッジは、簡易的な方法として、道路の各区間の全長に対する基地局200によりサービスが行われている区間長の割合により求めることができる。もちろん、道路の各区間に位置する全基地局200の最大サービスエリアの面積に対する、現にサービスが行われているエリアの面積の割合により求めることもできる。
【0032】
指示部103は、前記計算されたサービスカバレッジと、サービス提供ポリシ記憶部105とを用いて、各道路、区間に位置する基地局に、サービスを提供させるか否かを判断し、基地局200に対し、前記サービスに関する指示を行う。
【0033】
図7は、制御装置100が保持するサービス提供ポリシの一例を示す図である。
図7を参照すると、各道路の区間毎に、目標サービスカバレッジを設定したサービス提供ポリシの例が示されている。例えば、道路A区間1は、備考欄にあるとおり、主要道路であるため、目標サービスカバレッジとして100%が設定されている。この場合、指示部103は、道路A区間1のサービスカバレッジが100%となるように基地局を制御する。道路B区間1は、備考欄にあるとおり、裏通りにあたり、他の道路との比較において交通量が少ないことからサービスカバレッジは低くても良いため、目標サービスカバレッジとして30%が設定されている。この場合、指示部103は、道路B区間1のサービスカバレッジが30%となるように基地局を制御する。この結果、道路B区間1では、基地局200によるサービスが一部休止されることになる。
【0034】
なお、
図7に示したサービス提供ポリシは、あくまで一例を示したものであり、サービスの内容や道路の区間の位置に応じたポリシを作成することができる。例えば、目標カバレッジは1つの区間につき1つの値である必要はなく、基地局200から提供するサービス毎に異なる値を設定できるようにしてもよい。例えば、ある道路区間について、安全運転支援情報提供サービスについては、目標カバレッジ100%とし、安全運転支援情報よりも重要度の低い行先リコメンドサービスについては、70%とすることができる。
【0035】
基地局(gNB)200は、電気通信事業者が設置する第5世代移動通信システムの基地局である。3GPP(3rd Generation Partnership Project)で第5世代移動通信システム用に仕様策定した5G NR(New Radio)では、2つの周波数帯を利用することが規定されている。第1の周波数帯は、450MHz~6GHzの周波数帯であり、FR1(Frequency Range 1)や我が国ではサブ6GHz(sub6)とも呼ばれている。第2の周波数帯は、24.250GHz~52.600GHzの周波数帯であり、FR2(Frequency Range 2)と規定されている。本実施形態では、基地局(gNB)200は、ミリ波帯とも呼ばれるFR2でサービスを提供する基地局であるものとして説明する。また、基地局(gNB)200は、電気通信事業者が設置する基地局であるものとして説明するが、ローカル5Gと呼ばれる電気通信事業者以外の自治体等が運営するネットワークの基地局であってもよい。
【0036】
また、本実施形態の基地局(gNB)200は、バックアップ電源(BAT)201を備えており、停電後のバックアップ電源(BAT)201の電源で動作可能となっている。バックアップ電源(BAT)201としては、鉛電池、リチウムイオン電池等の二次電池を用いることができる。また、バックアップ電源(BAT)201は、特許文献2のように、水素電池等の燃料電池を併用するものであってもよい。
【0037】
交通管制センター300は、基地局200に対し、安全運転支援情報の提供を指示する。また、交通管制センター300は、制御装置100に対し、基地局200による安全運転支援情報の提供の状況を提供する。
【0038】
続いて、本実施形態の動作について図面を参照して詳細に説明する。
図8は、本発明の第1の実施形態の制御装置の動作を表したシーケンス図である。
図8を参照すると、管理者が管理端末より制御装置100にアクセスし、各種の設定を開始する(ステップS001)。
【0039】
制御装置100は、管理端末を操作する管理者から制御対象となる基地局(gNB)200が存在するエリア(適用エリア)と、サービス提供ポリシの指定を受け付ける(ステップS002)。以下の説明では、
図4に示すエリアが指定され、サービス提供ポリシとして
図7のサービス提供ポリシが設定されたものとして説明する。なお、制御装置100が制御対象となる基地局(gNB)200が存在するエリア(適用エリア)の指定を受け付ける際に、制御装置100が管理者に対し、制御対象となるエリアの概況(基地局の位置、現在のサービス提供状況等)を提示してもよい。また、制御装置100は、前記適用エリアの指定やサービス提供ポリシの設定を受け付ける際に、管理者から、サービス提供ポリシで用いるしきい値や基地局の動作の開始タイミングの指定を受け付けてもよい。
【0040】
次に、制御装置100は、交通管制センター300からサービス提供状況を取得する(ステップS003)。ここでは、
図9に示すように、基地局gNB-A~gNB-Iのうち、X印が付された基地局gNB-Fがサービス休止中、その他の基地局がサービス提供中であるとの情報が得られたものとして説明する。
【0041】
次に、制御装置100は、取得したサービス提供状況を用いて、道路の区間毎のカバレッジを計算する(ステップS004)。
図10の基地局gNB-A~gNB-Cが属する道路A区間1、基地局gNB-D~gNB-Fが属する道路B区間1、基地局gNB-G~gNB-Iが属する道路C区間1についてカバレッジを計算すると、100%、67%、100%と計算される。なお、
図10では省略しているが、
図10の天地方向の道路D区間1~道路F区間1についてもカバレッジを計算してもよい。
【0042】
次に、制御装置100は、計算したカバレッジと、サービス提供ポリシに定められた目標カバレッジとを比較する。前記比較の結果、計算したカバレッジが、目標カバレッジに対し、所定のレンジに収まっている場合、制御装置100は、該当する道路区間の基地局のサービス提供状況は、サービス提供ポリシを充足していると判定する。一方、計算したカバレッジが目標カバレッジを大きく上回る、または、計算したカバレッジが目標カバレッジ大きく下回る場合、制御装置100は、該当する道路区間の基地局のサービス提供状況の調整を試みる。具体的には、計算したカバレッジが目標カバレッジを大きく上回る場合、制御装置100は、サービス提供中の基地局の中からサービスの提供を休止させる基地局を選択する。反対に、計算したカバレッジが目標カバレッジを大きく下回る場合、制御装置100は、サービス休止中の基地局の中からサービスの提供を開始させる基地局を選択する。このようにして制御装置100は、各道路区間のカバレッジが目標カバレッジに近い値になるように基地局の選択を行う(ステップS005)。
【0043】
例えば、
図7に示すサービス提供ポリシと、
図10のカバレッジとを比較すると、道路A区間1、道路C区間1は、目標カバレッジ100%と一致しているので、制御装置100は、サービス提供ポリシを充足していると判定する。一方、道路B区間1は、目標カバレッジ30%に対して、実際のカバレッジが67%と大きく上回っているので、制御装置100は、サービスを休止させる基地局を選択する。例えば、制御装置100は、道路B区間1に属するサービス提供中の基地局gNB-D、gNB-Fの中からサービス休止状態に移行させる基地局として基地局gNB-Dを選択する。なお、複数の基地局からサービスの休止又はサービスの開始をさせる基地局の選択する際に、隣接する基地局との距離を考慮することもできる。例えば、
図6に示すように、隣接する基地局との距離が既知である場合、例えば、サービスを提供中の基地局やサービスを休止中の基地局が連続し、サービスを受けられない区間が長くならないように、1つおき、2つおき等の一定のルールで基地局を選択することが好ましい。なお、基地局が交差点に配置されている場合、前記基地局の選択ルールは、交差点1つおき、2つおき等といったルールにすることもできる。
【0044】
次に、制御装置100は、選択した基地局gNB-Dに対し、サービスの休止又は再開を指示する(ステップS006)。
【0045】
最後に、基地局gNB-Dは、制御装置100からの指示に従い、サービスの休止を実施する(ステップS007)。このようにすることで、
図11に示すように、道路B区間1のサービスカバレッジが34%になり、目標カバレッジ30%に対し、所定のレンジに収まった値に変更される。
【0046】
このようにすることで、制御対象のエリアの基地局におけるサービスの提供状況が、各道路区間を移動する車両や歩行者へのサービス提供を考慮した意図した状態に維持される。
【0047】
また、停電等が発生した場合においても、上記した動作と同様の制御を行うことで、特定の道路区間の基地局においてサービスを継続させることができる。また逆に、特定の道路区間の基地局に、サービスの提供を抑止させることで、バックアップ電源による稼働可能期間を延長させることもできる。その際に、制御装置100に、非停電時よりも低い目標カバレッジ(第2の目標カバレッジ)を設定した停電時用のサービス提供ポリシを用いて、基地局におけるサービスの休止又は再開を判定させることもできる。このようなサービス提供ポリシは、事前に制御装置100に設定しておいてもよいし、あるいは、平時のサービス提供ポリシに所定の補正を行って用いるようにしてもよい。
【0048】
なお、上記した説明では省略したが、
図10の天地方向の道路D区間1~道路F区間1についてもカバレッジを計算している場合、これらの道路区間についても同様に、サービス提供ポリシを充足しているか否かの判定を行うことで、これらの道路区間を通行する車両や歩行者向けのサービスを継続させることができる。
【0049】
[第2の実施形態]
上記した第1の実施形態では、サービス提供ポリシに定めた目標カバレッジが固定値である例を挙げて説明したが、異なる目標カバレッジを設定した複数のサービス提供ポリシを切り替えて使用することもできる。以下、複数のサービス提供ポリシを切り替えて使用する第2の実施形態について説明する。第2の実施形態の構成及び動作は第1の実施形態とほぼ共通するので、以下、その相違点を中心に説明する。
【0050】
図12は、第2の実施形態の制御装置100が保持するサービス提供ポリシの一例を示す図である。
図12の上段は、昼間に適用するサービス提供ポリシ(パターンA)を示し、
図12の下段は、夜間に適用するサービス提供ポリシ(パターンB)を示す。
図12の例では、昼間の通行量が少ない道路B区間1、道路C区間1については、目標カバレッジがそれぞれ0%、50%に設定されている。このようにすることで、該当する道路区間の基地局の消費電力を抑えることが可能となる(
図13参照)。
【0051】
一方、昼間に通行量の少ない道路区間であっても、夜間には、帰宅者等で通行量が増える場合がある。また、基地局から提供するサービスによっては、歩行者の見守りサービス等、安全上、基地局からの情報提供を隈なく行った方がよい場合も想定される。このため、
図12の例では、道路A区間1~道路C区間1のすべてについて、目標カバレッジを100%に設定している。これにより、
図14に示すように、サービス提供エリア全体での基地局からのサービスが受けられるようになる。
【0052】
図15は、第2の実施形態の制御装置100が保持するサービス提供ポリシの別の一例を示す図である。
図15の上段は、平日に適用するサービス提供ポリシ(パターンA)を示し、
図15の下段は、休日に適用するサービス提供ポリシ(パターンB)を示す。
図15の例では、道路A区間1~道路C区間1の平日の通行量が少ないため、目標カバレッジはそれぞれ50%、0%、50%に設定されている。一方、休日は、道路A区間1~道路C区間1の通行量が多くなるため、目標カバレッジはそれぞれ100%、50%、100%に設定されている。このように時間帯ではなく、曜日によってサービス提供ポリシを切り替える構成も採用可能である。
【0053】
もちろん、
図12、
図15のような2パターンの切り替えだけではなく、制御装置100に、時間帯、曜日、サービス内容の組み合わせに応じた数のサービス提供ポリシを保持させ、これらを切り替えて使用する構成も採用可能である。
【0054】
[第3の実施形態]
上記した第1、第2の実施形態では、目標カバレッジを定めて基地局にサービスを提供させるか否かを決定していたが、目標カバレッジ以外の要素を用いて基地局にサービスを提供させるか否かを決定させることもできる。以下、目標カバレッジに加えて、該当する区間の交通流を用いて基地局にサービスを提供させるか否かを決定するようにした第3の実施形態について説明する。
【0055】
図16は、本発明の第3の実施形態のシステム構成を示す図である。
図3に示した第1の実施形態との構成上の相違点は、制御装置100bに選択部106と、交通流情報取得部107とが追加されている点である。その他の構成は、第1、第2の実施形態とほぼ同様であるので、以下、その相違点を中心に説明する。
【0056】
図17は、本発明の第3の実施形態の制御装置が保持するサービス提供ポリシ記憶部105aの一例を示す図である。第1の実施形態の制御装置が保持するサービス提供ポリシとの相違点は、各道路区間について交通流も考慮して基地局にサービスを提供させるか否かを決定するか否かを示す「交通流考慮フィールド」が追加されている点である。
【0057】
交通流情報取得部107は、交通管制センター300aから、指定した道路区間の交通流情報を取得する。なお、このような交通流情報としては、道路や交通信号機に設置された交通流センサーで計測した車両又は歩行者の数を用いることができる。
【0058】
選択部106は、前述の「交通流考慮フィールド」が「あり」となっている道路区間について、交通流情報取得部107にて取得した交通流を加味して、該当する道路区間の基地局にサービスを提供させるか否かを判定する。
【0059】
本実施形態の交通管制センター300aは、制御装置100bに対し、基地局200による安全運転支援情報の提供に加えて、制御装置100bから指定された道路区間の交通流情報を提供する。
【0060】
続いて、本実施形態の動作について図面を参照して詳細に説明する。
図18は、発明の第3の実施形態の制御装置の動作を表したシーケンス図である。
図18のステップS001~ステップS010は、
図8のステップS001~S005と同様であるので説明を省略する。
図18のステップS010でカバレッジに基づいた基地局の選択が完了すると、次に、制御装置100bは、サービス提供ポリシの交通流考慮フィールドが「あり」となっている道路区間について交通管制センター300aから、交通流情報を取得し、その多寡に基づいて、該当する道路区間の基地局にサービスを提供させるか否かを決定する(ステップS020)。
【0061】
例えば、
図19のように、計算したカバレッジ及びサービス提供ポリシに基づいて、道路B区間1の基地局gNB-D~gNB-Fにサービスの提供を休止させることが決定しているものとする。ここで、
図19の基地局gNB-E~gNB-F間にイベントのため多数の歩行者の移動が観測された場合、制御装置100bは、
図18のステップS020で、基地局gNB-E、gNB-Fにサービスを提供させることを決定する。
【0062】
次に、制御装置100bは、選択した基地局gNB-Dに対し、サービスの休止を指示する(ステップS006)。
【0063】
最後に、基地局gNB-Dは、制御装置100bからの指示に従い、サービスの休止を実施する(ステップS007)。このようにすることで、
図20に示すように、道路B区間1の基地局gNB-E、gNB-Fにサービスを提供させることが可能となる。これにより、基地局gNB-E、gNB-Fのサービスエリアに在圏する歩行者等にサービスを提供することが可能となる。
【0064】
以上、本発明の各実施形態を説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の基本的な技術的思想を逸脱しない範囲で、更なる変形・置換・調整を加えることができる。例えば、各図面に示した装置構成、各要素の構成、データ等の表現形態は、本発明の理解を助けるための一例であり、これらの図面に示した構成に限定されるものではない。例えば、上記した第1の実施形態では、格子状の道路の各交差点に基地局が配置されている例を挙げて説明したが、基地局のレイアウトは、この例に限られない。例えば、交差点と交差点の中間に基地局が1つ以上存在している場合にも、同様にカバレッジを計算し、サービスを提供させるか否かを決定することが可能である。
【0065】
例えば、上記した実施形態では、基地局が5G基地局である例を挙げて説明したが、本発明を適用可能な基地局は5G基地局に限られない。例えば、無線LAN(Local Area Network)のアクセスポイント等を用いたサービスの提供を行う場合にも適用可能である。
【0066】
また、上記した実施形態では、各基地局がバックアップ電源を備えている構成を例に挙げて説明したが、各基地局がバックアップ電源を備えていなくてもよい。
【0067】
また、上記した各実施形態において、緊急車両や救援車両に対するサービスを継続して提供することが要請される場合もある。この場合、制御装置に、サービス対象エリアへの緊急車両や救援車両等の進入を検知する手段を設けることで対応できる。具体的には、サービス対象エリアへの緊急車両や救援車両の進入を検知した場合、制御装置は、目標サービスカバレッジを引き上げ、又は、複数のサービス提供ポリシの中から適切なサービス提供ポリシに切り替える制御を行う。このようにすることで、これらの車両の通行の支援や、車内での通信サービスを継続して提供することが可能となる。
【0068】
また、上記した各実施形態に示した手順は、制御装置として機能するコンピュータ(
図21の9000)に、制御装置としての機能を実現させるプログラムにより実現可能である。このようなコンピュータは、
図21のCPU(Central Processing Unit)9010、通信インターフェース9020、メモリ9030、補助記憶装置9040を備える構成に例示される。すなわち、
図21のCPU9010にて、サービスの提供状況取得プログラムやカバレッジ計算プログラムを実行させればよい。
【0069】
即ち、上記した制御装置100、100a、100bの各部(処理手段、機能)は、これらの装置に搭載されたプロセッサに、そのハードウェアを用いて、上記した各処理を実行させるコンピュータプログラムにより実現することができる。
【0070】
最後に、本発明の好ましい形態を要約する。
[第1の形態]
(上記第1の視点による基地局の制御装置参照)
[第2の形態]
上記した制御装置は、前記道路の区間の全長に対し、前記所定のサービスの提供が行われている区間長の割合を用いてサービスカバレッジを計算する構成を採ることができる。
[第3の形態]
上記した制御装置は、
前記サービスカバレッジが所定の目標カバレッジ率となるように、前記基地局に対し、前記所定のサービスを提供するか否かを指示する構成を採ることができる。
[第4の形態]
前記基地局はそれぞれバックアップ電源を備えており、
上記した制御装置は、
停電が発生したことを契機に、前記サービスカバレッジが、第2の目標カバレッジ率となるように、前記基地局に対し、前記所定のサービスを提供するか否かを指示する構成を採ることができる。
[第5の形態]
上記した制御装置は、
さらに、前記道路の区間毎に、前記目標カバレッジ率を設定したパターンを複数保持し、
前記パターンを切り替えて、前記基地局に対し、前記所定のサービスを提供するか否かを判定する構成を採ることができる。
[第6の形態]
上記した制御装置は、前記パターンとして、少なくとも平日用の制御パターンと、休日用の制御パターンとを選択可能に保持している構成を採ることができる。
[第7の形態]
上記した制御装置は、前記パターンとして、少なくとも昼間用の制御パターンと、夜間用の制御パターンとを選択可能に保持している構成を採ることができる。
[第8の形態]
上記した制御装置は、さらに、
前記道路の区間の交通流に基づいて、前記基地局に対し、前記所定のサービスを提供するか否かを指示する手段を備えた構成を採ることができる。
[第9の形態]
(上記第2の視点による基地局の制御方法参照)
[第10の形態]
(上記第3の視点によるプログラム参照)
なお、上記第9~第10の形態は、第1の形態と同様に、第2~第8の形態に展開することが可能である。
【0071】
なお、上記の特許文献の各開示は、本書に引用をもって繰り込み記載されているものとし、必要に応じて本発明の基礎ないし一部として用いることが出来るものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし選択(部分的削除を含む)が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。さらに、上記引用した文献の各開示事項は、必要に応じ、本発明の趣旨に則り、本発明の開示の一部として、その一部又は全部を、本書の記載事項と組み合わせて用いることも、本願の開示事項に含まれるものと、みなされる。
【符号の説明】
【0072】
100、100a、100b 制御装置
101 サービス提供状況取得部
101a 状況取得部
102、102a 計算部
103、103a 指示部
104 基地局情報記憶部
105、105a サービス提供ポリシ記憶部
106 選択部
107 交通流情報取得部
200 基地局(gNB)
201 バックアップ電源(BAT)
300、300a 交通管制センター
9000 コンピュータ
9010 CPU
9020 通信インターフェース
9030 メモリ
9040 補助記憶装置