(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】商品配置決定方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20230101AFI20240827BHJP
【FI】
G06Q30/06
(21)【出願番号】P 2023504993
(86)(22)【出願日】2021-03-10
(86)【国際出願番号】 JP2021009645
(87)【国際公開番号】W WO2022190294
(87)【国際公開日】2022-09-15
【審査請求日】2023-08-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100124811
【氏名又は名称】馬場 資博
(74)【代理人】
【識別番号】100088959
【氏名又は名称】境 廣巳
(74)【代理人】
【識別番号】100097157
【氏名又は名称】桂木 雄二
(74)【代理人】
【識別番号】100187724
【氏名又は名称】唐鎌 睦
(72)【発明者】
【氏名】栗栖 彰宏
(72)【発明者】
【氏名】江藤 力
【審査官】貝塚 涼
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/061623(WO,A1)
【文献】特開2019-101861(JP,A)
【文献】特開2021-018772(JP,A)
【文献】特開2010-152504(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置が、
販売する商品を配置する配置領域における商品の配置状況を表す商品配置情報と、前記商品に関する商品情報と、に基づいて、前記配置領域における位置と前記商品との関係性を表す関係性情報を生成
する際に、前記商品配置情報と前記商品情報とに基づいて、商品ごとの前記配置領域における各位置に対する重みを表す重み情報を含む前記関係性情報を生成し、
前記関係性情報に含まれる前記重み情報に基づいて、前記配置領域における商品の所定の配置状況を評価する評価情報を生成し、
前記評価情報に基づいて、前記配置領域における商品の位置を決定する、
商品配置決定方法。
【請求項2】
情報処理装置が、
販売する商品を配置する配置領域における商品の配置状況を表す商品配置情報と、前記商品に関する商品情報と、に基づいて、前記配置領域における位置と前記商品との関係性を表す関係性情報を生成
する際に、前記商品配置情報と前記商品情報とに基づいて、商品ごとの前記配置領域における他の各商品との位置関係に対する重みを表す重み情報を含む前記関係性情報を生成し、
前記関係性情報に含まれる前記重み情報に基づいて、前記配置領域における商品の所定の配置状況を評価する評価情報を生成し、
前記評価情報に基づいて、前記配置領域における商品の位置を決定する、
商品配置決定方法。
【請求項3】
情報処理装置が、
販売する商品を配置する配置領域における商品の配置状況を表す商品配置情報と、前記商品に関する商品情報と、に基づいて、前記配置領域における位置と前記商品との関係性を表す関係性情報を生成
する際に、前記商品配置情報と前記商品情報とに基づいて、商品ごとの前記配置領域における配置面積に対する重みを表す重み情報を含む前記関係性情報を生成し、
前記関係性情報に含まれる前記重み情報に基づいて、前記配置領域における商品の所定の配置状況を評価する評価情報を生成し、
前記評価情報に基づいて、前記配置領域における商品の位置を決定する、
商品配置決定方法。
【請求項4】
情報処理装置が、
販売する商品を配置する配置領域における商品の配置状況を表す商品配置情報と、前記商品に関する商品情報と、に基づいて、前記配置領域における位置と前記商品との関係性を表す関係性情報を生成
する際に、前記商品配置情報と前記商品情報とに基づいて、商品ごとの前記配置領域における予め設定された配置状況の出現頻度に対応する重みを表す重み情報を含む前記関係性情報を生成し、
前記関係性情報に含まれる前記重み情報に基づいて、前記配置領域における商品の所定の配置状況を評価する評価情報を生成し、
前記評価情報に基づいて、前記配置領域における商品の位置を決定する、
商品配置決定方法。
【請求項5】
請求項
2,3又は4に記載の商品配置決定方法であって、
前記情報処理装置が、
前記商品配置情報と前記商品情報とに基づいて、商品ごとの前記配置領域における各位置に対する重みを表す重み情報を含む前記関係性情報を生成し、
前記重み情報に基づいて、前記配置領域における商品の所定の配置状況の前記評価情報を生成する、
商品配置決定方法。
【請求項6】
請求項
1,3又は4に記載の商品配置決定方法であって、
前記情報処理装置が、
前記商品配置情報と前記商品情報とに基づいて、商品ごとの前記配置領域における他の各商品との位置関係に対する重みを表す重み情報を含む前記関係性情報を生成し、
前記重み情報に基づいて、前記配置領域における商品の所定の配置状況の前記評価情報を生成する、
商品配置決定方法。
【請求項7】
請求項
1,2又は4に記載の商品配置決定方法であって、
前記情報処理装置が、
前記商品配置情報と前記商品情報とに基づいて、商品ごとの前記配置領域における配置面積に対する重みを表す重み情報を含む前記関係性情報を生成し、
前記重み情報に基づいて、前記配置領域における商品の所定の配置状況の前記評価情報を生成する、
商品配置決定方法。
【請求項8】
請求項
1,2又は3に記載の商品配置決定方法であって、
前記情報処理装置が、
前記商品配置情報と前記商品情報とに基づいて、商品ごとの前記配置領域における予め設定された配置状況の出現頻度に対応する重みを表す重み情報を含む前記関係性情報を生成し、
前記重み情報に基づいて、前記配置領域における商品の所定の配置状況の前記評価情報を生成する、
商品配置決定方法。
【請求項9】
請求項
1乃至8のいずれかに記載の商品配置決定方法であって、
前記情報処理装置が、
前記関係性情報
に含まれる前記重み情報に基づいて、前記配置領域における商品の複数の配置状況それぞれに対する複数の前記評価情報を生成し、
前記複数の評価情報に基づいて、前記複数の配置状況のうちいずれか一つの配置状況で特定される前記配置領域における商品の位置を決定する、
商品配置決定方法。
【請求項10】
請求項
9に記載の商品配置決定方法であって、
前記情報処理装置が、
前記関係性情報
に含まれる前記重み情報に基づいて、前記配置領域における商品の一の配置状況に対する第1の前記評価情報と、当該一の配置状況とは異なる他の配置状況に対する第2の評価情報と、をそれぞれ生成し、
前記第1の評価情報と前記第2の評価情報のうち、値の大きい評価情報に関する配置状況で特定される前記配置領域における商品の位置を決定する、
商品配置決定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品配置決定方法、商品配置決定装置、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどの小売店では、主に店舗内に設置された商品棚に商品を陳列して販売している。そして、商品棚における商品の配置は、利用者による商品購入時の利便性や商品の売り上げなどに影響を及ぼすことから、商品の配置の変更が頻繁に行われる。例えば、商品の配置の変更は、特許文献1に記載されているように、商品の配置と売り上げ予測とに基づいて行われる。具体的に、特許文献1では、商品棚における商品の配置候補を生成し、生成した商品の配置候補毎に売り上げを予測し、かかる売り上げ予測に基づいて商品の配置を決定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した方法では、商品の配置候補毎の売り上げを予測するにあたり、過去の商品の売り上げ実績の情報が必要となる。このため、商品棚における商品の配置を決定するために、手間と時間がかかる、という問題が生じる。そして、かかる問題は、商品棚に商品を配置して販売する場合に限らず、店舗領域に商品を配置したり、ウェブサイトにおける画面領域に商品表示を配置して、商品を販売する場合にも生じうる。
【0005】
このため、本発明の目的は、上述した課題である、販売する商品の配置を決定する際に手間と時間がかかる、ことを解決することができる商品配置決定方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態である商品配置決定方法は、
販売する商品を配置する配置領域における商品の配置状況を表す商品配置情報と、前記商品に関する商品情報と、に基づいて、前記配置領域における位置と前記商品との関係性を表す関係性情報を生成し、
前記関係性情報に基づいて、前記配置領域における商品の位置を決定する、
という構成をとる。
【0007】
また、本発明の一形態である商品配置決定装置は、
販売する商品を配置する配置領域における商品の配置状況を表す商品配置情報と、前記商品に関する商品情報と、に基づいて、前記配置領域における位置と前記商品との関係性を表す関係性情報を生成する関係性生成部と、
前記関係性情報に基づいて、前記配置領域における商品の位置を決定する配置決定部と、
を備えた、
という構成をとる。
【0008】
また、本発明の一形態であるプログラムは、
情報処理装置に、
販売する商品を配置する配置領域における商品の配置状況を表す商品配置情報と、前記商品に関する商品情報と、に基づいて、前記配置領域における位置と前記商品との関係性を表す関係性情報を生成し、
前記関係性情報に基づいて、前記配置領域における商品の位置を決定する、
処理を実行させる、
という構成をとる。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、以上のように構成されることにより、手間と時間を抑制して販売する商品の配置を決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施形態1における商品配置決定装置の構成を示すブロック図である。
【
図2】
図1に開示した商品配置決定装置によって利用される商品配置情報の一例を示す図である。
【
図3】
図1に開示した商品配置決定装置によって生成される商品と位置との関係性を表す情報の一例を示す図である。
【
図4】
図1に開示した商品配置決定装置によって生成される商品と位置との関係性を表す情報の一例を示す図である。
【
図5】
図1に開示した商品配置決定装置によって生成される商品と位置との関係性を表す情報の一例を示す図である。
【
図6】
図1に開示した商品配置決定装置によって決定された商品の位置の一例を示す図である。
【
図7】
図1に開示した商品配置決定装置によって決定された商品の位置の一例を示す図である。
【
図8】
図1に開示した商品配置決定装置によって生成される商品と位置との関係性を表す情報の表示の一例を示す図である。
【
図9】
図1に開示した商品配置決定装置の動作を示すフローチャートである。
【
図10】本発明の実施形態2における商品配置決定装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図11】本発明の実施形態2における商品配置決定装置の構成を示すブロック図である。
【
図12】本発明の実施形態2における商品配置決定装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<実施形態1>
本発明の第1の実施形態を、
図1乃至
図9を参照して説明する。
図1は、商品配置決定装置の構成を説明するための図であり、
図2乃至
図9は、商品配置決定装置の処理動作を説明するための図である。
【0012】
[構成]
本発明における商品配置決定装置10は、コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどの小売店舗において商品を販売する際に、当該店舗内に設置された商品棚における商品の配置を決定するために用いるものである。但し、本発明で決定する商品の配置は、必ずしも店舗内の商品棚における配置であることに限定されず、店舗全体の領域に対する配置や、ウェブサイトで商品を販売する場合の画面領域における商品の配置であってもよく、いかなる販売領域における商品の配置であってもよい。また、本発明における商品は、固有銘柄の商品そのものであってもよく、製造メーカや商品の種類といったカテゴリに分類された商品群、であってもよい。
【0013】
商品配置決定装置10は、演算装置、記憶装置を備えた1台又は複数台の情報処理装置にて構成される。そして、商品配置決定装置10は、
図1に示すように、入力装置20、表示装置30が接続されている。また、商品配置決定装置10は、学習部11、算出部12、決定部13、出力部14、を備える。学習部11、算出部12、決定部13、出力部14の各機能は、演算装置が記憶装置に格納された各機能を実現するためのプログラムを実行することにより実現することができる。また、商品配置決定装置10は、配置情報記憶部16、重み情報記憶部17、スコア記憶部18、を備える。配置情報記憶部16、重み情報記憶部17、スコア記憶部18は、記憶装置により構成される。以下、各構成について詳述する。
【0014】
まず、配置情報記憶部16は、商品棚における商品の配置状況を表す商品配置情報を記憶している。商品配置情報は、例えば、商品の配置を決定する作業を行う熟練者によって実際に過去に決定された商品棚における商品の配置を表す情報である。一例として、商品配置情報は、
図2に示すように、「1A」、「1B」といった商品棚の位置を表す位置情報に対して、かかる位置に配置された「AAA」、「BBB」といった商品を特定する商品情報が関連付けられて構成されている。このように商品配置情報は、商品棚の位置と、かかる位置に配置された商品と、の情報で構成されているため、商品棚における商品の位置、商品同士の位置関係、商品の配置面積、といった過去に熟練者によって設定された商品の配置状況を表しているといえる。なお、商品情報は、商品の属性を表す情報として、商品名、メーカー名、種類(カテゴリ(コーヒー、水、お茶、炭酸飲料など))、大きさ(350ml,500ml,2L)、値段、生産時期(新商品か否かなど)などを含む。なお、商品情報は、商品の属性に関する情報であれば上記に限定されない。また、商品配置情報は、位置情報と商品情報だけでなく、かかる配置にしたことによる販売状況を表す販売状況情報を含んでいてもよい。例えば、商品ごとの売り上げ、商品ごとの購入者の年齢層や性別、購入者の店舗での滞在時間、店舗の立地、などの情報を含んでいてもよい。そして、商品配置情報は、例えば、オペレータによって入力装置20から商品配置決定装置10に入力され、配置情報記憶部16に記憶される。
【0015】
学習部11(関係性生成部)は、上述した商品配置情報に基づいて、商品棚における位置と、配置される商品と、の関係性を表す関係性情報を生成する。例えば、学習部11は、複数の商品配置情報を逆強化学習(又は意図学習)し、過去に熟練者がどの商品のどのような配置を重視したか、といった内容の関係性情報を生成する。すなわち、学習部11は、過去の熟練者の商品配置に関する複数の商品配置情報を逆強化学習することにより、当該過去の熟練者の商品配置の仕方のコツ(又は、暗黙知、技能)が反映された関係性情報を生成する。一例としては、学習部11は、商品ごとの商品棚における各位置に対する重みを表す重み情報を含む関係性情報を生成する。このとき、学習部11は、商品が同一の位置に位置する頻度が高いほど、その商品のその位置に対する重みが高くなるよう重み情報を生成する。このようにして、学習部11は、例えば
図3に示すように、各商品について、商品棚の各位置に対する重みを生成する。なお、
図3の例では、重みは0から1の間の値で算出している。
【0016】
また、例えば、学習部11は、商品配置情報に含まれる、商品ごとの売り上げ、商品ごとの購入者の年齢層や性別、購入者の店舗での滞在時間、店舗の立地、の少なくとも一つに関する販売状況情報を逆強化学習(又は意図学習)することで、商品や購入者や店舗の特性が反映された関係性情報を生成する。この場合、例えば、学習部11は、商品の売り上げが高いほど配置された位置における重みが高くなるような関係性情報や、購入者の特定の年齢層に購入される頻度が高いほど配置された位置における重みが高くなるような関係性情報を生成してもよい。また、学習部11は、例えば、購入者の滞在時間が短いにも関わらず売り上げが高い商品や、店舗の立地が悪いにもかかわらず売り上げが高い商品について、配置された位置における重みが高くなるような関係性情報を生成してもよい。
【0017】
また、学習部11は、上述した商品配置情報に基づいて、商品棚における位置と商品との関係性を表す関係性情報として、商品ごとの商品棚における他の各商品との位置関係に対する重みを表す重み情報を含む情報を生成する。より具体的に、学習部11は、商品が他の特定の商品と隣接して位置している頻度が高いほど、その商品間に対する重みが高くなるよう重み情報を生成する。このようにして、学習部11は、例えば
図4に示すように、各商品について、他の各商品に対する重みを生成する。なお、
図4の例では、重みは0から1の間の値で算出している。ここで、学習部11は、商品ごとの他の各商品に対する重みを、商品配置情報に含まれる、商品ごとの売り上げ、商品ごとの購入者の年齢層や性別、購入者の店舗での滞在時間、店舗の立地、などの販売状況情報を加味して算出してもよい。例えば、学習部11は、商品の売り上げが高いほど、隣接して配置された他の商品に対する重みを高くするなどしてもよい。
【0018】
また、学習部11は、上述した商品配置情報に基づいて、商品棚における位置と商品との関係性を表す関係性情報として、商品ごとの商品棚における配置面積に対する重みを表す重み情報を含む情報を生成する。より具体的に、学習部11は、商品が商品棚の最前面に配置される数を表すいわゆるフェイス数に対する重みを生成する。一例として、学習部11は、商品が配置されるフェイス数の頻度が高いほど、そのフェイス数に対する重みが高くなるよう重み情報を生成する。このようにして、学習部11は、例えば
図5に示すように、各商品について、各フェイス数に対する重みを生成する。なお、
図5の例では、重みは0から1の間の値で算出しており、フェイス数は5以下としている。ここで、学習部11は、商品ごとのフェイス数に対する重みを、商品配置情報に含まれる、商品ごとの売り上げ、商品ごとの購入者の年齢層や性別、購入者の店舗での滞在時間、店舗の立地、などの販売状況情報を加味して算出してもよい。例えば、学習部11は、商品の売り上げが高いほど、そのフェイス数に対する重みを高くするなどしてもよい。
【0019】
そして、学習部11は、生成した各重み情報である関連性情報を、重み情報記憶部17に記憶する。なお、学習部11は、多数の商品配置情報に基づいて学習を行い、上述した重み情報からなる関係性情報を生成することが望ましいが、少なくとも1つの商品配置情報を用いて学習を行ってもよい。
【0020】
算出部12(評価部)は、関係性情報に基づいて、商品棚における商品の配置状況を評価するための評価情報を生成する。具体的には、算出部12(評価部)は、上述した重み情報を用いて、商品棚における商品の配置状況を評価する評価情報であるスコアを算出する。例えば、算出部12は、下記の数1式を用いて、
図2に示すような所定の商品配置情報に対応する商品棚における商品の配置状況に対するスコアを算出することができる。なお、スコアを算出する対象となる商品配置情報は、上述した学習の対象となる熟練者によって設定された商品の配置状況を表す内容のものではなく、例えば、現在の店舗の商品棚における商品の配置を表すものであったり、新たに店舗スタッフが考えた商品棚における商品の配置を表すものである。そして、スコアを算出される対象となる商品配置情報は、オペレータによって入力装置20から入力される。
【0021】
【0022】
ここで、数1式において、x
ijは、商品iが商品棚の位置jに位置するかどうかを表す値であり、位置している場合には1、位置していない場合には0が設定される。また、数1式において、y
ijは、商品iが他の商品jに隣接しているかどうかを表す値であり、隣接している場合には1、隣接していない場合には0が設定される。また、数1式において、z
iは、商品iのフェイス数を表す値であり、フェイス数の値がそのまま設定される。なお、x,y,zの値は、それぞれ
図2に示すような商品配置情報に基づいて、算出部12が算出することとなる。但し、x,y,zの値は、予め商品配置情報からオペレータが抽出して入力装置20から入力されてもよい。
【0023】
また、数1式において、α
ijは、
図3に示すような商品iごとの商品棚における各位置jに対する重みを表す重み情報が設定される。このため、数1式におけるα
ijx
ijの値は、評価する商品配置情報において、重みの値が高く設定された商品棚の位置に商品が位置している場合に、高く算出されることとなる。また、数1式において、β
ijは、
図4に示すような商品iごとの商品棚における隣接する他の各商品jに対する重みを表す重み情報が設定される。このため、数1式におけるβ
ijy
ijの値は、評価する商品配置情報において、重みの値が高く設定された各商品が隣接している場合に、高く算出されることとなる。また、数1式において、γ
iは、
図5に示すような商品iごとの商品棚におけるフェイス数に対する重みを表す重み情報が設定される。このため、数1式におけるγ
iz
iの値は、評価する商品配置情報において、重みの値が高く設定されたフェイス数で商品が配置されている場合に、高く算出されることとなる。
【0024】
さらに、算出部12は、複数の商品配置情報におけるそれぞれの商品の配置状況に対応するスコアを、それぞれ算出する。このとき、算出部12は、オペレータによって入力された複数の商品配置情報を対象としてそれぞれのスコアを算出してもよく、オペレータによって入力された1つの商品配置情報の内容を変化させた他の商品配置情報を対象としてそれぞれのスコアを算出してもよい。例えば、算出部12は、入力された1つの商品配置情報における商品の配置状況から、ランダムに、あるいは、予め設定された法則に従って商品の配置を変化させて他の商品配置情報を生成することを複数回繰り返し、それぞれの他の商品配置情報を対象としてスコアの算出を行う。そして、算出部12は、商品配置情報と共に、算出したスコアをスコア記憶部18に記憶する。
【0025】
決定部13(配置決定部)は、上述したように重み情報を用いて算出した各商品配置情報に対応するスコアの値に基づいて、特定の商品配置情報にて表される商品棚における商品の配置を決定する。例えば、決定部13は、各商品配置情報に対応するスコアのうち、最も高い値の商品配置情報の商品の配置を決定する。なお、決定部13は、算出部12が商品配置情報を変化させて新たな他の商品配置情報を生成するたびにスコアの算出を行っている場合には、最初の商品配置情報に対するスコアよりも高いスコアが算出された段階で、そのときの商品配置情報に対応する商品の配置を決定してもよい。
【0026】
出力部14(配置決定部、関係性生成部)は、上述したように決定した商品棚における商品の配置を、表示装置30に表示するよう出力する。例えば、出力部14は、
図6に示すように、「1A」、「1B」といった商品棚の位置を表す位置情報に対して、かかる位置に配置させると決定された「AAA」、「BBB」といった商品を特定する商品情報を関連付けて表示する。なお、出力部14は、決定した商品棚における商品の配置を、いかなる表示方法で表示するよう出力してもよい。例えば、出力部14は、
図7に示すように、各商品と各商品棚の位置からなる表を表示し、配置させることが決定された商品と商品棚の位置とが対応する箇所に1を表示し、それ以外には0を表示する。
【0027】
また、出力部14は、上述したように学習部11にて生成された重み情報を含む関連性情報、例えば、
図3乃至
図5にそれぞれ示すような重み情報を、表示装置30に表示するよう出力してもよい。このとき、出力部14は、
図3乃至
図5に示すような重み情報をそのまま表示してもよく、生成した重み情報の表示形態を変更して表示してもよい。例えば、出力部14は、
図5に示すような各商品の各商品棚の位置に対する重みの値に基づいて、
図8に示すように、各商品棚の位置について重みの高い順に商品を並び変えて表示してもよい。これにより、各商品棚の位置において優先して配置することが望ましいとされる順番に商品が表示される。
【0028】
[動作]
次に、上述した商品配置決定装置10の動作を、主に
図9のフローチャートを参照して説明する。まず、商品配置決定装置10は、配置情報記憶部16に記憶されている過去の商品配置情報を学習し、商品棚における商品の配置状況に対する重み情報を生成する(ステップS1)。例えば、商品配置決定装置10は、
図3に示す各商品について商品棚の各位置に対する重み情報、
図4に示す各商品について他の各商品に対する重み情報、
図5に示す各商品について各フェイス数に対する重み情報、を生成する。
【0029】
続いて、商品配置決定装置10は、店舗の現在の商品の配置状況を表す商品配置情報の入力を受け、かかる商品配置情報のスコア(第1の評価情報)を算出する(ステップS2)。このとき、商品配置決定装置10は、上述したように生成した重み情報を用いた上記数1式にて、スコアを算出する。続いて、商品配置決定装置10は、さらに現在の商品配置情報における商品の配置状況を変更した新たな商品配置情報を生成し、かかる新たな商品配置情報のスコア(第2の評価情報)を算出する(ステップS3)。そして、商品配置決定装置10は、現在の商品配置情報のスコアと、変更後の新たな商品配置情報のスコアとを比較する(ステップS4)。商品配置決定装置10は、比較の結果、変更後の新たな商品配置情報のスコアが現在の商品配置情報のスコアを超えていない場合には(ステップS4でNo)、さらに現在の商品配置情報における商品の配置状況を変更した新たな商品配置情報を生成し、かかる新たな商品配置情報のスコア(第2の評価情報)を算出して(ステップS3)、現在の商品配置情報のスコアと比較する(ステップS4)。
【0030】
商品配置決定装置10は、変更後の新たな商品配置情報のスコアが現在の商品配置情報のスコアを超えないうちは(ステップS4でNo)、上述したように商品配置情報の変更とスコア(第2の評価情報)の算出を繰り返す(ステップS3)、そして、商品配置決定装置10は、変更後の新たな商品配置情報のスコアが現在の商品配置情報のスコアを超えた場合には(ステップS4でYes)、変更後の新たな商品配置情報にて表される商品棚における商品の配置を決定する(ステップS5)。商品配置決定装置10は、決定した商品棚における商品の配置を、表示装置30に表示するよう出力する。なお、商品配置決定装置10は、任意のタイミングで、上述したように生成した重み情報を含む関連性情報を表示装置30に表示するよう出力してもよい。
【0031】
なお、商品配置決定装置10は、現在の商品配置情報を変更した複数の新たな商品配置情報を生成した後に、全ての新たな商品配置情報のスコアを算出してもよい。そして、商品配置決定装置10は、新たな商品配置情報のスコアのうちから、現在の商品配置情報のスコアよりも高く、最も値が高い新たな商品配置情報による商品の配置を決定してもよい。
【0032】
以上のように、本発明によると、過去の商品配置情報から商品と位置との関係性を生成し、かかる関係性に基づいて新たな商品の配置を決定している。このため、手間と時間を抑制して、販売する商品の配置を決定することができる。
【0033】
[変形例]
ここで、上記では、商品配置決定装置10は、店舗内に設置された商品棚における商品の配置を決定するために用いる場合を例示したが、以下に説明するように、店舗全体の領域における商品の配置や、ウェブサイトで商品を販売する場合の画面領域における商品の配置を決定する場合に用いてもよい。
【0034】
一例として、倉庫型の店舗において店舗全体の領域に対する配置を決定する場合には、上述した商品配置情報に含まれる位置情報は、店舗全体の領域における位置を特定する情報となる。例えば、位置情報として、店舗内で設定された商品を配置する各区画に付与された番地やエリアIDなどが用いられる。尚、この場合、位置情報は、店舗内の位置を特定可能な情報であれば、上記の番地やエリアIDなどに限定されない。
また、ウェブサイトで商品を販売する場合の画面領域における商品の配置を決定する場合には、上述した商品配置情報に含まれる位置情報は、ウェブサイトの画面領域における位置を特定する情報となる。例えば、位置情報として、ウェブサイト上で設定された商品を表示する各表示箇所に付与された番号が用いられる。尚、この場合、位置情報は、ウェブサイト画面上での位置が特定可能な情報であれば、上記の例に限定されない。
【0035】
そして、商品配置決定装置10は、上述したような店舗内の位置情報や画面領域内の位置情報に対して、各位置に配置された商品を特定する商品情報が関連付けられ商品配置情報を用いて、上述同様に、位置と商品との関係性を表す関係性情報を生成する。さらに、商品配置決定装置10は、上述同様に、関係性情報を用いて、店舗内の位置や画面領域内の位置における商品の配置状況に対するスコアを算出して、かかるスコアの値に基づいて新たな商品配置を決定する。このように、商品配置決定装置10は、店舗全体の領域に対する商品の配置や、ウェブサイトで商品を販売する場合の画面領域における商品の配置を決定することができる。なお、商品配置決定装置10によって商品の配置を決定する対象となる領域は、いかなる領域であってもよい。
【0036】
<実施形態2>
次に、本発明の第2の実施形態を、
図10乃至
図12を参照して説明する。
図10乃至
図11は、実施形態2における商品配置決定装置の構成を示すブロック図であり、
図12は、商品配置決定装置の動作を示すフローチャートである。なお、本実施形態では、上述した実施形態で説明した商品配置決定装置及び商品配置決定方法の構成の概略を示している。
【0037】
まず、
図10を参照して、本実施形態における商品配置決定装置100のハードウェア構成を説明する。商品配置決定装置100は、一般的な情報処理装置にて構成されており、一例として、以下のようなハードウェア構成を装備している。
・CPU(Central Processing Unit)101(演算装置)
・ROM(Read Only Memory)102(記憶装置)
・RAM(Random Access Memory)103(記憶装置)
・RAM103にロードされるプログラム群104
・プログラム群104を格納する記憶装置105
・情報処理装置外部の記憶媒体110の読み書きを行うドライブ装置106
・情報処理装置外部の通信ネットワーク111と接続する通信インタフェース107
・データの入出力を行う入出力インタフェース108
・各構成要素を接続するバス109
【0038】
そして、商品配置決定装置100は、プログラム群104をCPU101が取得して当該CPU101が実行することで、
図11に示す関係性生成部121と配置決定部122とを構築して装備することができる。なお、プログラム群104は、例えば、予め記憶装置105やROM102に格納されており、必要に応じてCPU101がRAM103にロードして実行する。また、プログラム群104は、通信ネットワーク111を介してCPU101に供給されてもよいし、予め記憶媒体110に格納されており、ドライブ装置106が該プログラムを読み出してCPU101に供給してもよい。但し、上述した関係性生成部121と配置決定部122とは、かかる手段を実現させるための専用の電子回路で構築されるものであってもよい。
【0039】
なお、
図10は、商品配置決定装置100である情報処理装置のハードウェア構成の一例を示しており、情報処理装置のハードウェア構成は上述した場合に限定されない。例えば、情報処理装置は、ドライブ装置106を有さないなど、上述した構成の一部から構成されてもよい。
【0040】
そして、商品配置決定装置100は、上述したようにプログラムによって構築された関係性生成部121と配置決定部122との機能により、
図12のフローチャートに示す商品配置決定方法を実行する。
【0041】
図12に示すように、商品配置決定装置100は、
販売する商品を配置する配置領域における商品の配置状況を表す商品配置情報と、前記商品に関する商品情報と、に基づいて、前記配置領域における位置と前記商品との関係性を表す関係性情報を生成し(ステップS101)、
前記関係性情報に基づいて、前記配置領域における商品の位置を決定する(ステップS102)、
という処理を実行する。
【0042】
本発明は、以上のように構成されることにより、商品配置情報と商品情報とから商品と位置との関係性を生成し、かかる関係性に基づいて新たな商品の配置を決定している。このため、手間と時間を抑制して、販売する商品の配置を決定することができる。
【0043】
なお、上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0044】
以上、上記実施形態等を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明の範囲内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、上述した関係性生成部と配置決定部の機能のうちの少なくとも一以上の機能は、ネットワーク上に設置され接続された情報処理装置で実行されてもよく、つまり、いわゆるクラウドコンピューティングで実行されてもよい。
【0045】
<付記>
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうる。以下、本発明における商品配置決定方法、商品配置決定装置、プログラムの構成の概略を説明する。但し、本発明は、以下の構成に限定されない。
(付記1)
販売する商品を配置する配置領域における商品の配置状況を表す商品配置情報と、前記商品に関する商品情報と、に基づいて、前記配置領域における位置と前記商品との関係性を表す関係性情報を生成し、
前記関係性情報に基づいて、前記配置領域における商品の位置を決定する、
商品配置決定方法。
(付記2)
付記1に記載の商品配置決定方法であって、
前記関係性情報に基づいて、前記配置領域における商品の所定の配置状況を評価する評価情報を生成し、
前記評価情報に基づいて、前記配置領域における商品の位置を決定する、
商品配置決定方法。
(付記3)
付記2に記載の商品配置決定方法であって、
前記関係性情報に基づいて、前記配置領域における商品の複数の配置状況それぞれに対する複数の前記評価情報を生成し、
前記評価情報に基づいて、前記複数の配置状況のうちいずれか一つの配置状況で特定される前記配置領域における商品の位置を決定する、
商品配置決定方法。
(付記4)
付記3に記載の商品配置決定方法であって、
前記関係性情報に基づいて、前記配置領域における商品の一の配置状況に対する第1の前記評価情報と、当該一の配置状況とは異なる他の配置状況に対する第2の前記評価情報と、をそれぞれ生成し、
前記第1の評価情報と前記第2の評価情報のうち、値の大きい評価情報に関する配置状況で特定される前記配置領域における商品の位置を決定する、
商品配置決定方法。
(付記5)
付記2乃至4のいずれかに記載の商品配置決定方法であって、
前記商品配置情報と前記商品情報とに基づいて、商品ごとの前記配置領域における各位置に対する重みを表す重み情報を含む前記関係性情報を生成し、
前記重み情報に基づいて、前記配置領域における商品の所定の配置状況の前記評価情報を生成する、
商品配置決定方法。
(付記6)
付記2乃至5のいずれかに記載の商品配置決定方法であって、
前記商品配置情報と前記商品情報とに基づいて、商品ごとの前記配置領域における他の各商品との位置関係に対する重みを表す重み情報を含む前記関係性情報を生成し、
前記重み情報に基づいて、前記配置領域における商品の所定の配置状況の前記評価情報を生成する、
商品配置決定方法。
(付記7)
付記2乃至6のいずれかに記載の商品配置決定方法であって、
前記商品配置情報と前記商品情報とに基づいて、商品ごとの前記配置領域における配置面積に対する重みを表す重み情報を含む前記関係性情報を生成し、
前記重み情報に基づいて、前記配置領域における商品の所定の配置状況の前記評価情報を生成する、
商品配置決定方法。
(付記8)
付記2乃至7のいずれかに記載の商品配置決定方法であって、
前記商品配置情報と前記商品情報とに基づいて、商品ごとの前記配置領域における予め設定された配置状況の出現頻度に対応する重みを表す重み情報を含む前記関係性情報を生成し、
前記重み情報に基づいて、前記配置領域における商品の所定の配置状況の前記評価情報を生成する、
商品配置決定方法。
(付記9)
付記1乃至8のいずれかに記載の商品配置決定方法であって、
過去の熟練者の商品配置に関する複数の前記商品配置情報を逆強化学習することにより、当該過去の熟練者の商品配置の仕方の暗黙知が反映された前記関係性情報を生成する、
商品配置決定方法。
(付記10)
付記1乃至9のいずれかに記載の商品配置決定方法であって、
前記商品配置情報に含まれる、商品ごとの売り上げ、商品ごとの購入者の年齢層や性別、購入者の店舗での滞在時間、店舗の立地のうちの少なくとも一つに関する販売状況情報を逆強化学習することで、商品と購入者と店舗のうちの少なくとも一つの特性が反映された前記関係性情報を生成する、
商品配置決定方法。
(付記11)
付記1乃至10のいずれかに記載の商品配置決定方法であって、
決定した前記配置領域における商品の位置を出力する、
商品配置決定方法。
(付記12)
付記1乃至11のいずれかに記載の商品配置決定方法であって、
生成した前記関係性情報に基づく情報を出力する、
商品配置決定方法。
(付記13)
販売する商品を配置する配置領域における商品の配置状況を表す商品配置情報と、前記商品に関する商品情報と、に基づいて、前記配置領域における位置と前記商品との関係性を表す関係性情報を生成する関係性生成部と、
前記関係性情報に基づいて、前記配置領域における商品の位置を決定する配置決定部と、
を備えた商品配置決定装置。
(付記14)
付記13に記載の商品配置決定装置であって、
前記関係性情報に基づいて、前記配置領域における商品の所定の配置状況を評価する評価情報を生成する評価部をさらに備え、
前記配置決定部は、前記評価情報に基づいて、前記配置領域における商品の位置を決定する、
商品配置決定装置。
(付記15)
付記14に記載の商品配置決定装置であって、
前記評価部は、前記関係性情報に基づいて、前記配置領域における商品の複数の配置状況それぞれに対する複数の前記評価情報を生成し、
前記配置決定部は、前記複数の評価情報に基づいて、前記複数の配置状況のうちいずれか一つの配置状況で特定される前記配置領域における商品の位置を決定する、
商品配置決定装置。
(付記16)
付記15に記載の商品配置決定装置であって、
前記評価部は、前記関係性情報に基づいて、前記配置領域における商品の一の配置状況に対する第1の前記評価情報と、当該一の配置状況とは異なる配置状況に対する第2の前記評価情報と、をそれぞれ生成し、
前記配置決定部は、前記第1の評価情報と前記第2の評価情報のうち、値の大きい評価情報に関する配置状況で特定される前記配置領域における商品の位置を決定する、
商品配置決定装置。
(付記17)
付記14乃至16のいずれかに記載の商品配置決定装置であって、
前記関係性生成部は、前記商品配置情報と前記商品情報とに基づいて、商品ごとの前記配置領域における各位置に対する重みを表す重み情報を含む前記関係性情報を生成し、
前記評価部は、前記重み情報に基づいて、前記配置領域における商品の所定の配置状況の前記評価情報を生成する、
商品配置決定装置。
(付記18)
付記14乃至17のいずれかに記載の商品配置決定装置であって、
前記関係性生成部は、前記商品配置情報と前記商品情報とに基づいて、商品ごとの前記配置領域における他の各商品との位置関係に対する重みを表す重み情報を含む前記関係性情報を生成し、
前記評価部は、前記重み情報に基づいて、前記配置領域における商品の所定の配置状況の前記評価情報を生成する、
商品配置決定装置。
(付記19)
付記14乃至18のいずれかに記載の商品配置決定装置であって、
前記関係性生成部は、前記商品配置情報と前記商品情報とに基づいて、商品ごとの前記配置領域における配置面積に対する重みを表す重み情報を含む前記関係性情報を生成し、
前記評価部は、前記重み情報に基づいて、前記配置領域における商品の所定の配置状況の前記評価情報を生成する、
商品配置決定装置。
(付記20)
付記14乃至19のいずれかに記載の商品配置決定装置であって、
前記関係性生成部は、前記商品配置情報と前記商品情報とに基づいて、商品ごとの前記配置領域における予め設定された配置状況の出現頻度に対応する重みを表す重み情報を含む前記関係性情報を生成し、
前記評価部は、前記重み情報に基づいて、前記配置領域における商品の所定の配置状況の前記評価情報を生成する、
商品配置決定装置。
(付記21)
付記13乃至20のいずれかに記載の商品配置決定装置であって、
前記関係性生成部は、過去の熟練者の商品配置に関する複数の前記商品配置情報を逆強化学習することにより、当該過去の熟練者の商品配置の仕方の暗黙知が反映された前記関係性情報を生成する、
商品配置決定装置。
(付記22)
付記13乃至21のいずれかに記載の商品配置決定装置であって、
前記関係性生成部は、前記商品配置情報に含まれる、商品ごとの売り上げ、商品ごとの購入者の年齢層や性別、購入者の店舗での滞在時間、店舗の立地のうちの少なくとも一つに関する販売状況情報を逆強化学習することで、商品と購入者と店舗のうちの少なくとも一つの特性が反映された前記関係性情報を生成する、
商品配置決定装置。
(付記23)
付記13乃至22のいずれかに記載の商品配置決定装置であって、
前記配置決定部は、決定した前記配置領域における商品の位置を出力する、
商品配置決定装置。
(付記24)
付記13乃至23のいずれかに記載の商品配置決定装置であって、
前記関係性生成部は、生成した前記関係性情報に基づく情報を出力する、
商品配置決定装置。
(付記25)
情報処理装置に、
販売する商品を配置する配置領域における商品の配置状況を表す商品配置情報と、前記商品に関する商品情報と、に基づいて、前記配置領域における位置と前記商品との関係性を表す関係性情報を生成し、
前記関係性情報に基づいて、前記配置領域における商品の位置を決定する、
処理を実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータにて読み取り可能な記憶媒体。
【符号の説明】
【0046】
10 商品配置決定装置
11 学習部
12 算出部
13 決定部
14 出力部
16 配置情報記憶部
17 重み情報記憶部
18 スコア記憶部
20 入力装置
30 表示装置
100 商品配置決定装置
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 プログラム群
105 記憶装置
106 ドライブ装置
107 通信インタフェース
108 入出力インタフェース
109 バス
110 記憶媒体
111 通信ネットワーク
121 関係性生成部
122 配置決定部