IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本電気株式会社の特許一覧

特許7544256情報処理装置、参加者端末、支援システム、情報処理方法、および、支援プログラム
<>
  • 特許-情報処理装置、参加者端末、支援システム、情報処理方法、および、支援プログラム 図1
  • 特許-情報処理装置、参加者端末、支援システム、情報処理方法、および、支援プログラム 図2
  • 特許-情報処理装置、参加者端末、支援システム、情報処理方法、および、支援プログラム 図3
  • 特許-情報処理装置、参加者端末、支援システム、情報処理方法、および、支援プログラム 図4
  • 特許-情報処理装置、参加者端末、支援システム、情報処理方法、および、支援プログラム 図5
  • 特許-情報処理装置、参加者端末、支援システム、情報処理方法、および、支援プログラム 図6
  • 特許-情報処理装置、参加者端末、支援システム、情報処理方法、および、支援プログラム 図7
  • 特許-情報処理装置、参加者端末、支援システム、情報処理方法、および、支援プログラム 図8
  • 特許-情報処理装置、参加者端末、支援システム、情報処理方法、および、支援プログラム 図9
  • 特許-情報処理装置、参加者端末、支援システム、情報処理方法、および、支援プログラム 図10
  • 特許-情報処理装置、参加者端末、支援システム、情報処理方法、および、支援プログラム 図11
  • 特許-情報処理装置、参加者端末、支援システム、情報処理方法、および、支援プログラム 図12
  • 特許-情報処理装置、参加者端末、支援システム、情報処理方法、および、支援プログラム 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】情報処理装置、参加者端末、支援システム、情報処理方法、および、支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04M 3/56 20060101AFI20240827BHJP
【FI】
H04M3/56 Z
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2023508315
(86)(22)【出願日】2021-03-25
(86)【国際出願番号】 JP2021012561
(87)【国際公開番号】W WO2022201431
(87)【国際公開日】2022-09-29
【審査請求日】2023-07-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】丸山 和実
【審査官】山中 実
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-88152(JP,A)
【文献】特開2015-222900(JP,A)
【文献】特開2017-11476(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 3/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠隔対話の参加者が使用する参加者端末の情報であって、
前記参加者端末が利用可能な、前記遠隔対話を行うための遠隔通話サービスの種類を示すサービス種別情報、
前記参加者端末が前記遠隔対話を実施するために使用可能な周辺機器の種類を示す周辺機器種別情報、
前記遠隔対話の開始予定時刻の所定時間前になったときに、開催される予定の前記遠隔対話に関して、当該参加者端末に入力された入力情報、
前記遠隔対話の開始予定時刻の所定時間前において前記参加者端末にかかっている処理負荷を示す負荷情報、
前記参加者端末の周辺機器のそれぞれについて、前記遠隔対話の開始予定時刻の所定時間前における使用可否の状況を示す使用可否情報、および、
前記遠隔対話の開始予定時刻の所定時間前における、前記参加者端末が使用可能なネットワーク環境に関するネットワーク情報
の少なくとも何れかを含む端末個別情報に基づいて、前記遠隔対話を開始するために決めておくべき事項であって、
前記参加者端末が前記遠隔対話を実施するために利用するサービスの種類、
前記遠隔対話を行うために前記参加者端末が使用するネットワークの種類を示す使用ネットワーク、および
前記遠隔対話で前記参加者に使用させる視聴覚機器の種類
を決定する決定手段と、
決定された前記事項にしたがって、前記サービスの種類、前記使用ネットワーク、および前記視聴覚機器の種類にて前記遠隔対話を開始するために、前記事項を前記参加者に通知する処理を実行するように、前記参加者端末に対して指示する指示手段と、を備えていることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記参加者端末から前記遠隔対話が開始される前に送信された前記端末個別情報を取得する取得手段をさらに備え、
前記取得手段が前記端末個別情報を取得したことに応答して、
前記決定手段は、取得された前記端末個別情報に基づいて前記事項を決定し、
前記指示手段は、決定された前記事項を前記参加者に通知する処理の実行を、前記参加者端末に対して指示することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記取得手段によって取得された、前記遠隔対話の開始予定時刻を少なくとも含む前記端末個別情報を、前記参加者端末ごとに記憶装置に格納する情報管理手段、をさらに備え、
前記決定手段は、少なくとも前記記憶装置に記憶されている前記端末個別情報に基づいて前記事項を決定し、
前記指示手段は、前記記憶装置に記憶されている前記開始予定時刻の所定時間前に、決定された前記事項を前記参加者に通知する処理の実行を、前記参加者端末に対して指示することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
遠隔対話の参加者が使用する参加者端末であって、
前記参加者端末の情報であって、
前記参加者端末が利用可能な、前記遠隔対話を行うための遠隔通話サービスの種類を示すサービス種別情報、
前記参加者端末が前記遠隔対話を実施するために使用可能な周辺機器の種類を示す周辺機器種別情報、
前記遠隔対話の開始予定時刻の所定時間前になったときに、開催される予定の前記遠隔対話に関して、当該参加者端末に入力された入力情報、
前記遠隔対話の開始予定時刻の所定時間前において前記参加者端末にかかっている処理負荷を示す負荷情報、
前記参加者端末の周辺機器のそれぞれについて、前記遠隔対話の開始予定時刻の所定時間前における使用可否の状況を示す使用可否情報、および、
前記遠隔対話の開始予定時刻の所定時間前における、前記参加者端末が使用可能なネットワーク環境に関するネットワーク情報
の少なくとも何れかを含む端末個別情報を、前記遠隔対話の実施を支援する情報処理装置に送信する送信手段と、
前記情報処理装置が前記端末個別情報に基づいて決定した、前記遠隔対話を開始するために決めておくべき事項であって、
前記参加者端末が前記遠隔対話を実施するために利用するサービスの種類、
前記遠隔対話を行うために前記参加者端末が使用するネットワークの種類を示す使用ネットワーク、および
前記遠隔対話で前記参加者に使用させる視聴覚機器の種類
にしたがって、前記サービスの種類、前記使用ネットワーク、および前記視聴覚機器の種類にて前記遠隔対話を開始するために、前記事項を前記参加者に通知する処理を実行する指示を、前記情報処理装置から受信する受信手段と、
前記指示にしたがって前記処理を実行する実行手段と、を備えていることを特徴とする参加者端末。
【請求項5】
遠隔対話の参加者が使用する参加者端末と、前記遠隔対話の実施を支援する情報処理装置とを含む支援システムであって、
前記情報処理装置は、
前記参加者端末の情報であって、
前記参加者端末が利用可能な、前記遠隔対話を行うための遠隔通話サービスの種類を示すサービス種別情報、
前記参加者端末が前記遠隔対話を実施するために使用可能な周辺機器の種類を示す周辺機器種別情報、
前記遠隔対話の開始予定時刻の所定時間前になったときに、開催される予定の前記遠隔対話に関して、当該参加者端末に入力された入力情報、
前記遠隔対話の開始予定時刻の所定時間前において前記参加者端末にかかっている処理負荷を示す負荷情報、
前記参加者端末の周辺機器のそれぞれについて、前記遠隔対話の開始予定時刻の所定時間前における使用可否の状況を示す使用可否情報、および、
前記遠隔対話の開始予定時刻の所定時間前における、前記参加者端末が使用可能なネットワーク環境に関するネットワーク情報
の少なくとも何れかを含む端末個別情報に基づいて、前記遠隔対話を開始するために決めておくべき事項であって、
前記参加者端末が前記遠隔対話を実施するために利用するサービスの種類、
前記遠隔対話を行うために前記参加者端末が使用するネットワークの種類を示す使用ネットワーク、および
前記遠隔対話で前記参加者に使用させる視聴覚機器の種類
を決定する決定手段と、
決定された前記事項にしたがって、前記サービスの種類、前記使用ネットワーク、および前記視聴覚機器の種類にて前記遠隔対話を開始するための所定の処理を実行するために、前記事項を前記参加者に通知するように、前記参加者端末に対して指示する指示手段と、を備え、
前記参加者端末は、
前記端末個別情報を、前記情報処理装置に送信する送信手段と、
前記指示手段による指示を前記情報処理装置から受信する受信手段と、
前記指示にしたがって前記処理を実行する実行手段と、を備えていることを特徴とする支援システム。
【請求項6】
少なくとも1つのプロセッサが、
遠隔対話の参加者が使用する参加者端末の情報であって、
前記参加者端末が利用可能な、前記遠隔対話を行うための遠隔通話サービスの種類を示すサービス種別情報、
前記参加者端末が前記遠隔対話を実施するために使用可能な周辺機器の種類を示す周辺機器種別情報、
前記遠隔対話の開始予定時刻の所定時間前になったときに、開催される予定の前記遠隔対話に関して、当該参加者端末に入力された入力情報、
前記遠隔対話の開始予定時刻の所定時間前において前記参加者端末にかかっている処理負荷を示す負荷情報、
前記参加者端末の周辺機器のそれぞれについて、前記遠隔対話の開始予定時刻の所定時間前における使用可否の状況を示す使用可否情報、および、
前記遠隔対話の開始予定時刻の所定時間前における、前記参加者端末が使用可能なネットワーク環境に関するネットワーク情報
の少なくとも何れかを含む端末個別情報に基づいて、前記遠隔対話を開始するために決めておくべき事項であって、
前記参加者端末が前記遠隔対話を実施するために利用するサービスの種類、
前記遠隔対話を行うために前記参加者端末が使用するネットワークの種類を示す使用ネットワーク、および
前記遠隔対話で前記参加者に使用させる視聴覚機器の種類
を決定することと、
決定された前記事項にしたがって、前記サービスの種類、前記使用ネットワーク、および前記視聴覚機器の種類にて前記遠隔対話を開始するために、前記事項を前記参加者に通知する処理を実行するように、前記参加者端末に対して指示することと、を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項7】
コンピュータを、遠隔対話の参加者が使用する参加者端末として機能させるための支援プログラムであって、前記コンピュータを、
前記参加者端末の情報であって、
前記参加者端末が利用可能な、前記遠隔対話を行うための遠隔通話サービスの種類を示すサービス種別情報、
前記参加者端末が前記遠隔対話を実施するために使用可能な周辺機器の種類を示す周辺機器種別情報、
前記遠隔対話の開始予定時刻の所定時間前になったときに、開催される予定の前記遠隔対話に関して、当該参加者端末に入力された入力情報、
前記遠隔対話の開始予定時刻の所定時間前において前記参加者端末にかかっている処理負荷を示す負荷情報、
前記参加者端末の周辺機器のそれぞれについて、前記遠隔対話の開始予定時刻の所定時間前における使用可否の状況を示す使用可否情報、および、
前記遠隔対話の開始予定時刻の所定時間前における、前記参加者端末が使用可能なネットワーク環境に関するネットワーク情報
の少なくとも何れかを含む端末個別情報を、前記遠隔対話の実施を支援する情報処理装置に送信する送信手段、
前記情報処理装置が前記端末個別情報に基づいて決定した、前記遠隔対話を開始するために決めておくべき事項であって、
前記参加者端末が前記遠隔対話を実施するために利用するサービスの種類、
前記遠隔対話を行うために前記参加者端末が使用するネットワークの種類を示す使用ネットワーク、および
前記遠隔対話で前記参加者に使用させる視聴覚機器の種類
にしたがって、前記サービスの種類、前記使用ネットワーク、および前記視聴覚機器の種類にて前記遠隔対話を開始するために、前記事項を前記参加者に通知する処理を実行する指示を、前記情報処理装置から受信する受信手段、および、
前記指示にしたがって前記処理を実行する実行手段、
として機能させる支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遠隔対話の実施を支援する、情報処理装置、参加者端末、支援システム、情報処理方法、および、支援プログラムする技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、リモートワークおよびオンライン診療などのように非対面での経済活動が活発に行われるようになってきた。これに伴い、離れた場所にいる人同士が通話機器を通じて対話すること(以下、遠隔対話)を行うための手段の利用頻度が格段に上がっている。そして、遠隔対話を行うための手段として、Zoom(登録商標)、Teams(登録商標)、WebEx(登録商標)、Skype(登録商標)などの遠隔対話アプリケーションが多岐に亘って広く普及してきた。
【0003】
さらには、遠隔対話が円滑に進行するようにユーザを支援する技術も発展してきている。例えば、特許文献1では、遠隔対話中の携帯端末の通信負荷が大きくなった場合に、他の携帯端末への分散通信をユーザに提案するなどして、構成規模を変更し、ネットワークを介したコミュニケーションをより効果的かつ効率的に行なうことが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】日本国特開2013-200695号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述のような遠隔対話の手段の急速な発展に、知識が十分に追いついていかず、遠隔対話を実際に行うために必要な各種の設定に手間取るユーザも少なくない。遠隔対話を問題なく開始できるようにするところからユーザを支援していくことが望まれる。
【0006】
本発明の一態様は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的の一例は、遠隔対話参加者の個々人のITスキルに依存することなく、遠隔対話を実施できるようにする技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面に係る情報処理装置は、遠隔対話の参加者が使用する参加者端末の端末個別情報に基づいて、前記遠隔対話を開始するために決めておくべき事項を決定する決定手段と、決定された前記事項にしたがって前記遠隔対話を開始するための所定の処理を実行するように、前記参加者端末に対して指示する指示手段と、を備えている。
【0008】
本発明の一側面に係る参加者端末は、遠隔対話の参加者が使用する参加者端末であって、前記参加者端末の端末個別情報を、前記遠隔対話の実施を支援する情報処理装置に送信する送信手段と、前記情報処理装置が前記端末個別情報に基づいて決定した、前記遠隔対話を開始するために決めておくべき事項にしたがって、前記遠隔対話を開始するための所定の処理を実行する指示を、前記情報処理装置から受信する受信手段と、前記指示にしたがって前記所定の処理を実行する実行手段と、を備えている。
【0009】
本発明の一側面に係る支援システムは、遠隔対話の参加者が使用する参加者端末と、前記遠隔対話の実施を支援する情報処理装置とを含む支援システムであって、前記情報処理装置は、前記参加者端末の端末個別情報に基づいて、前記遠隔対話を開始するために決めておくべき事項を決定する決定手段と、決定された前記事項にしたがって前記遠隔対話を開始するための所定の処理を実行するように、前記参加者端末に対して指示する指示手段と、を備え、前記参加者端末は、前記端末個別情報を、前記情報処理装置に送信する送信手段と、前記指示手段による指示を前記情報処理装置から受信する受信手段と、前記指示にしたがって前記所定の処理を実行する実行手段と、を備えている。
【0010】
本発明の一側面に係る情報処理方法は、少なくとも1つのプロセッサが、遠隔対話の参加者が使用する参加者端末の端末個別情報に基づいて、前記遠隔対話を開始するために決めておくべき事項を決定することと、決定された前記事項にしたがって前記遠隔対話を開始するための所定の処理を実行するように、前記参加者端末に対して指示することと、を含む。
【0011】
本発明の一側面に係る支援プログラムは、コンピュータを、遠隔対話の参加者が使用する参加者端末として機能させるための支援プログラムであって、前記コンピュータ、前記参加者端末の端末個別情報を、前記遠隔対話の実施を支援する情報処理装置に送信する送信手段、前記情報処理装置が前記端末個別情報に基づいて決定した、前記遠隔対話を開始するために決めておくべき事項にしたがって、前記遠隔対話を開始するための所定の処理を実行する指示を、前記情報処理装置から受信する受信手段、および、前記指示にしたがって前記所定の処理を実行する実行手段、として機能させる
【発明の効果】
【0012】
本発明の一態様によれば、遠隔対話をユーザが円滑に実施することができるよう支援し、ユーザのITスキルによらず、遠隔対話を実施できるようにすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の例示的実施形態1に係る支援サーバの構成を示すブロック図である。
図2】本発明の例示的実施形態1に係るユーザ端末の構成を示すブロック図である。
図3】本発明の例示的実施形態1に係る支援システムの構成を示すブロック図である。
図4】本発明の例示的実施形態1に係る支援サーバによって実行される情報処理方法の流れを示すフローチャートである。
図5】本発明の例示的実施形態1に係る支援システムを構成する各装置によって実行される、遠隔対話の支援方法の流れを示すシーケンス図である。
図6】本発明の例示的実施形態2に係る支援システム100の構成を示すブロック図である。
図7】端末個別情報のデータ構造の一例を示す図である。
図8】決定部が実行する、要決定事項を決定する方法の流れを示すフローチャートである。
図9】要決定事項のデータ構造の一例を示す図である。
図10】ユーザ端末の表示部に表示される通知画面の一例を示す図である。
図11】本発明の例示的実施形態3に係る支援サーバを含む支援システムの構成を示す図である。
図12】本発明の例示的実施形態4に係るユーザ端末を含む支援システムの構成を示す図である。
図13】本発明の各例示的実施形態における支援サーバおよびユーザ端末のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
〔例示的実施形態1〕
本発明の第1の例示的実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。本例示的実施形態は、後述する例示的実施形態の基本となる形態である。
【0015】
(情報処理装置の構成)
図1は、本例示的実施形態に係る支援サーバ1の構成を示すブロック図である。支援サーバ1は、本例示的実施形態において情報処理装置を実現する装置である。支援サーバ1は、遠隔対話の実施に際して参加者を支援するための情報処理を実行する。支援サーバ1は、例えば、1または複数のユーザ端末と通信するサーバ装置によって実現されてもよい。ユーザ端末は、遠隔対話の参加者であるユーザが遠隔対話に参加するために使用する装置である。
【0016】
図1に示すとおり、支援サーバ1は、決定部21および指示部22を備えている。決定部21は、本例示的実施形態において決定手段を実現する構成である。指示部22は、本例示的実施形態において指示手段を実現する構成である。
【0017】
決定部21は、遠隔対話の参加者が使用する参加者端末の端末個別情報に基づいて、前記遠隔対話を開始するために決めておくべき事項を決定する。端末個別情報は、参加者端末が個別に保持している情報の総称である。端末個別情報は、参加者端末にしか該当しない、参加者端末に固有の情報を含んでいてもよい。端末個別情報は、参加者端末と他の参加者端末とを含む複数の参加者端末の間で共有している情報を含んでいてもよい。端末個別情報は、例えば、参加者端末が個別に保持している情報であって、遠隔対話に関する情報を含んでいてもよい。遠隔対話に関する情報は、一例として、開催が予定されている遠隔対話に関する情報、および、参加者端末において遠隔対話を実施するために使用されるハードウェアおよびソフトウェアに関する情報などを含んでいてもよい。
【0018】
指示部22は、決定された前記事項にしたがって前記遠隔対話を開始するための所定の処理を実行するように、前記参加者端末に対して指示する。
【0019】
支援サーバ1は、コンピュータおよび制御プログラムによって実現されてもよい。上述の制御プログラムは、上述のコンピュータを、上述の決定部21および指示部22として機能させる制御プログラムである。
【0020】
(参加者端末の構成)
図2は、本例示的実施形態に係るユーザ端末2の構成を示すブロック図である。ユーザ端末2は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、PC(Personal Computer)、ノートPCなどによって実現されてもよい。ユーザ端末2は、本例示的実施形態において参加者端末を実現する装置である。
【0021】
図2に示すとおり、ユーザ端末2は、送信部51、受信部52および実行部53を備えている。送信部51は、本例示的実施形態において送信手段を実現する構成である。受信部52は、本例示的実施形態において受信手段を実現する構成である。実行部53は、本例示的実施形態において実行手段を実現する構成である。
【0022】
送信部51は、ユーザ端末2の端末個別情報を、遠隔対話の実施を支援する情報処理装置に送信する。
【0023】
受信部52は、所定の処理を実行する指示を支援サーバ1から受信する。所定の処理を実行する指示は、所定の処理を実行するようにユーザ端末2に対して指示する命令文を含む。ここで、所定の処理とは、遠隔対話を開始するための処理であって、端末個別情報に基づいて支援サーバ1が決定した、遠隔対話を開始するために決めておくべき事項にしたがってユーザ端末2において実行される各種の情報処理を指す。
【0024】
実行部53は、受信部52が受信した上述の指示にしたがって、上述の所定の処理を実行する。
【0025】
ユーザ端末2は、コンピュータおよび支援プログラムによって実現されてもよい。上述の支援プログラムは、上述のコンピュータを、上述の送信部51、受信部52および実行部53として機能させる制御プログラムである。
【0026】
(支援システムの構成)
図3は、本例示的実施形態に係る支援システム100の構成を示すブロック図である。支援システム100は、一例として、遠隔対話の参加者が使用するユーザ端末2と、遠隔対話の実施を支援する支援サーバ1とを含む。
【0027】
支援サーバ1と、ユーザ端末2とは、通信ネットワークNWを介して通信可能に接続されている。通信ネットワークNWは、インターネットなどの広域網、および、LAN(Local Area Network)などの閉域網を1つまたは複数含んでいてもよい。通信ネットワークNWは、支援サーバ1とユーザ端末2とを直接接続する専用線で構成されていてもよい。また、通信ネットワークNWは、場合によっては、WiFi(登録商標)などの通信網、または、LTE(Long Term Evolution)などの携帯電話回線網を含んでいてもよい。
【0028】
支援サーバ1は、ユーザ端末2の端末個別情報に基づいて、遠隔対話を開始するために決めておくべき事項を決定する決定部21と、決定された事項にしたがって遠隔対話を開始するための所定の処理を実行するように、ユーザ端末2に対して指示する指示部22と、を備えている。
【0029】
ユーザ端末2は、端末個別情報を、ユーザ端末2に送信する送信部51と、指示部22による指示を支援サーバ1から受信する受信部52と、指示にしたがって所定の処理を実行する実行部53と、を備えている。
【0030】
(情報処理方法の流れ)
図4は、支援サーバ1によって実行される情報処理方法の流れを示すフローチャートである。
【0031】
ステップS1では、決定部21は、遠隔対話の参加者が使用する参加者端末の端末個別情報に基づいて、遠隔対話を開始するために決めておくべき事項を決定する。
【0032】
ステップS2では、指示部22は、決定された事項にしたがって遠隔対話を開始するための所定の処理を実行するように、参加者端末に対して指示する。
【0033】
(支援方法の流れ)
図5は、支援システム100を構成する各装置によって実行される、遠隔対話の支援方法の流れを示すシーケンス図である。
【0034】
ステップS11では、遠隔対話の参加者が使用するユーザ端末2は、ユーザ端末2の端末個別情報を、遠隔対話の実施を支援する支援サーバ1に送信する。
【0035】
ステップS12では、支援サーバ1は、上述の端末個別情報に基づいて、遠隔対話を開始するために決めておくべき事項を決定する。
【0036】
ステップS13では、支援サーバ1は、上述の決定された事項にしたがって遠隔対話を開始するための所定の処理を実行するように、ユーザ端末2に対して指示する。
【0037】
ステップS14では、ユーザ端末2は、上述の所定の処理を実行せよとの指示を、支援サーバ1から受信する。
【0038】
ステップS15では、ユーザ端末2は、上述の指示にしたがって、上述の所定の処理を実行する。
【0039】
(例示的実施形態1の効果)
以上のように、本例示的実施形態に係る支援サーバ1においては、決定部21および指示部22を備えるという構成が採用されている。
【0040】
上述の構成によれば、支援サーバ1は、ユーザ端末2(参加者端末)の端末個別情報に基づき、該ユーザ端末2を使用して行われる遠隔対話の開始に必要な事項を決定することができる。そして、支援サーバ1は、決定した事項に基づいて上述の遠隔対話を開始するための所定の処理を実行するようにユーザ端末2に指示することができる。
【0041】
指示を受信したユーザ端末2は、指示どおりに所定の処理を実行することが可能になる。ここで、所定の処理とは、遠隔対話の開始に必要な事項として決定された事項にしたがって遠隔対話の開始のために行われる各種の情報処理を指す。
【0042】
ユーザ端末2によって、遠隔対話の開始に必要な所定の処理が実行されるので、遠隔対話の参加者であるユーザは、決定された事項に則って遠隔対話の開始作業を容易に実施することが可能となる。結果として、参加者個人のスキルに依存することなく、安定して、遠隔対話が実施できる環境が整うという効果が得られる。
【0043】
以上のように、本例示的実施形態に係るユーザ端末2においては、送信部51、受信部52および実行部53を備えるという構成が採用されている。
【0044】
上述の構成によれば、ユーザ端末2は、端末個別情報を支援サーバ1に送信することができ、支援サーバ1において遠隔対話の開始に必要な事項を決定することを可能にする。そして、ユーザ端末2は、決定された事項に基づいて遠隔対話を開始するための所定の処理を実行せよとの指示を、支援サーバ1から、受信することができる。これにより、ユーザ端末2は、指示にしたがって、所定の処理を実行することができる。
【0045】
このように、遠隔対話の開始に必要な所定の処理がユーザ端末2において実行されるので、遠隔対話の参加者であるユーザは、決定された事項に則って遠隔対話の開始作業を容易に実施することが可能となる。結果として、参加者個人のスキルに依存することなく、安定して、遠隔対話が実施できる環境が整うという効果が得られる。
【0046】
以上のように、本例示的実施形態に係る支援システム100は、上述の支援サーバ1および上述のユーザ端末2を含む構成が採用されている。したがって、支援システム100の構成によれば、参加者個人のスキルに依存することなく、安定して、遠隔対話が実施できる環境が整うという効果が得られる。
【0047】
以上のように、本例示的実施形態に係る情報処理方法においては、上述のステップS1~S2を含む構成が採用されている。したがって、上述の方法によれば、参加者個人のスキルに依存することなく、安定して、遠隔対話が実施できる環境が整うという効果が得られる。
【0048】
以上のように、本例示的実施形態に係る遠隔対話の支援方法においては、上述のステップS11~S15を含む構成が採用されている。したがって、上述の方法によれば、参加者個人のスキルに依存することなく、安定して、遠隔対話が実施できる環境が整うという効果が得られる。
【0049】
〔例示的実施形態2〕
本発明の第2の例示的実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、例示的実施形態1にて説明した構成要素と同じ機能を有する構成要素については、同じ符号を付し、その説明を適宜省略する。
【0050】
(支援システムの構成)
図6は、本例示的実施形態に係る支援システム100の構成を示すブロック図である。図6は、本例示的実施形態に係る支援サーバ1およびユーザ端末2の要部構成も示す。
【0051】
支援システム100は、遠隔対話に参加する複数の参加者に対して、遠隔対話の実施を支援するためのシステムである。支援システム100は、本例示的実施形態に係る支援サーバ1と、遠隔対話の参加者であるユーザのそれぞれが使用するユーザ端末2とを含む。
【0052】
本例示的実施形態および後述する例示的実施形態では、一例として、遠隔対話は、互いに離れた位置にいる各ユーザがユーザ端末2を使用して、通信ネットワークを介して視聴覚データを送受信することで行われる会議(以下、「ウェブ会議」と表記)であるとする。しかし、本開示の支援システム100が支援することができる遠隔対話は、ウェブ会議に限定されない。支援システム100は、オンライン診療、オンラインセミナー、オンライン飲み会、など、遠隔地にいる者同士が通信ネットワークを介してリアルタイムで対話を行うあらゆる遠隔対話について、参加者の支援を行うことができる。
【0053】
以下、ウェブ会議(遠隔対話)を実施するための手段をウェブ会議サービス(遠隔対話サービス)と総称する。ウェブ会議サービスは、当該サービスを提供するサービスプロバイダから、各ユーザに対して提供されるものとする。ウェブ会議サービスは、サービスプロバイダによって配信されたアプリケーションプログラムがユーザ端末2にインストールされることによって、ユーザ端末2において利用可能となってもよい。あるいは、ウェブ会議サービスは、ユーザ端末2にインストールされているインターネットブラウザなどを介して、ユーザ端末2が、サービスプロバイダが運営する不図示のウェブ会議サーバにアクセスすることにより、ユーザ端末2において利用可能となってもよい。ウェブ会議サービスは、一例として、Zoom(登録商標)、Teams(登録商標)、WebEx(登録商標)、Skype(登録商標)などの既存のウェブ会議サービスであり得る。
【0054】
「視聴覚データ」とは、ユーザの発話内容を、視覚的または聴覚的に表現するためのデータである。遠隔対話(本例示的実施形態ではウェブ会議)において、該視聴覚データをユーザに視聴させることにより、ユーザ同士の非対面での対話を可能にする。視聴覚データとしては、具体的には、音声データ、静止画データ、動画データ、テキストデータ、および、あらゆるソフトウェアで作成されたデータ(例えば、文書データ、表データ、グラフデータ、プレゼンテーションデータなど、対話で参照される資料のデータ)などが想定され得るが、この例に限定されない。
【0055】
本例示的実施形態に係る支援システム100は、ウェブ会議に参加するユーザ(図6の例では、ユーザA、ユーザBおよびユーザC)の各々がウェブ会議で用いる複数のユーザ端末2を含んでいてもよい。図6に示す例では、支援システム100に含まれるユーザ端末2の数は、ウェブ会議に参加する人数と同数の「3」である。なお、支援システム100に含まれるユーザ端末2の数は、3つより少なくても、3つより多くてもよい。また、支援システム100に含まれるユーザ端末2の数は、ウェブ会議に参加するユーザの人数と異なっていてもよい。例えば、1つのユーザ端末2を用いて、2人以上のユーザがウェブ会議に参加する場合、支援システム100に含まれるユーザ端末2の数は、ウェブ会議に参加するユーザの人数より少なくなる。反対に、1人のユーザが複数のユーザ端末2を使用してウェブ会議に参加してもよい。
【0056】
支援サーバ1は、各ユーザ端末2と、通信ネットワークを介して通信可能に接続され、各ユーザ端末2におけるウェブ会議の実施を支援する。具体的には、支援サーバ1は、ウェブ会議を開始するための所定の処理を実行するように、各ユーザ端末2に対して指示を行う。この処理の詳細については後述する。
【0057】
(支援サーバ1の構成)
図6に示すとおり、支援サーバ1は、制御部10および記憶部11を備えている。制御部10は、例えば、CPU(central processing unit)または専用プロセッサなどの演算装置により構成されている。図6を参照して後述する制御部10の各部は、上述の演算装置が、ROM(read only memory)などで実現された記憶装置(例えば、記憶部11)に記憶されているプログラムをRAM(random access memory)などに読み出して実行することで実現できる。記憶部11は、制御部10によって用いられる各種データを記憶するものである。記憶部11は、支援サーバ1がアクセス可能な外部の記憶装置として構成されていてもよい。
【0058】
制御部10は、一例として、例示的実施形態1で説明された決定部21および指示部22に加えて、さらに、取得部23を備えている。
【0059】
取得部23は、ユーザ端末2からウェブ会議が開始される前に送信された端末個別情報を取得する。本例示的実施形態において、「ウェブ会議が開始される前」とは、開催が決まっているウェブ会議の開始予定時刻の所定時間前であることが想定される。例えば、ウェブ会議の開始予定時刻の10分前であってもよい。取得部23は、ユーザ端末2のそれぞれから、端末個別情報を取得する。取得部23によって取得された、ユーザ端末2ごとの端末個別情報は、決定部21によって参照される。
【0060】
決定部21は、例示的実施形態1で説明したとおり、遠隔対話の参加者が使用するユーザ端末2の端末個別情報に基づいて、遠隔対話を開始するために決めておくべき事項を決定する。以下では、遠隔対話を開始するために決めておくべき事項を「要決定事項」と称する。
【0061】
本例示的実施形態では、決定部21は、取得部23が端末個別情報を取得したことに応答して、その取得された端末個別情報に基づいて要決定事項を決定してもよい。すなわち、決定部21は、ウェブ会議の開始予定時刻の所定時間前に、要決定事項を決定してもよい。
【0062】
本例示的実施形態では、決定部21は、取得部23が、いくつかある端末個別情報のうちの少なくとも1つを取得したことをトリガにして、要決定事項を決定してもよい。要決定事項を決定するために必要な、他の端末個別情報は、上述の少なくとも1つの端末個別情報を受信するよりも前(例えば、ウェブ会議が開催されることが決まるよりも前)に、予め、ユーザ端末2から供給されており、記憶部11に記憶されていてもよい。
【0063】
決定部21は、ウェブ会議の開始直前(例えば、10分前など)に、取得部23が端末個別情報の少なくとも1つ取得したとき、これに応答して、取得された少なくとも1つの端末個別情報と、予め記憶部11に記憶されている端末個別情報とに基づいて要決定事項を決定してもよい。なお、ユーザ端末2は、ユーザ端末2を一意に識別する端末IDを対応付けて端末個別情報を支援サーバ1へ送信する。記憶部11においては、端末個別情報は、端末IDが関連付けられて記憶されている。これにより、決定部21は、端末IDに基づいて、ユーザ端末2の端末個別情報が取得されたとき、同じユーザ端末2の端末個別情報を、記憶部11から読み出すことができる。端末個別情報の詳細については後述する。
【0064】
本例示的実施形態では、決定部21は、2つ以上のユーザ端末2それぞれの端末個別情報に基づいて、要決定事項を決定してもよい。さらに、決定部21は、同じウェブ会議に参加する複数のユーザのユーザ端末2のそれぞれから取得された、複数の端末個別情報に基づいて、同じウェブ会議で使用される各ユーザ端末2に共通する要決定事項を決定してもよい。あるいは、決定部21は、1人のユーザのユーザ端末2から取得された1つの端末個別情報に基づいて、該ユーザ端末2に固有の要決定事項を決定してもよい。決定部21は、1つのウェブ会議について、複数の要決定事項を決定してもよく、複数の要決定事項の中には、参加するすべてのユーザ端末2に共通する事項が含まれていてもよいし、1つのユーザ端末2に固有の事項が含まれていてもよい。
【0065】
一例として、本例示的実施形態に係る決定部21は、要決定事項として、(A)ウェブ会議をおこなうために利用するウェブ会議サービスの種類、(B)ウェブ会議で参加者に使用させる視聴覚機器の種類、および、(C)ウェブ会議を行うためにユーザ端末2が使用するネットワークの種類、を決定してもよい。これらの詳細については後述する。
【0066】
例えば、取得部23は、同じウェブ会議に参加するすべてのユーザのユーザ端末2から、それぞれのユーザ端末2のネットワーク環境に関する情報を、端末個別情報として取得してもよい。以下では、ユーザ端末2のネットワーク環境に関する情報をネットワーク情報と称する。決定部21は、参加者全員のネットワーク情報に基づいて、ウェブ会議でユーザ端末2に使用させるネットワークを、ユーザ端末2ごとに決定してもよい。例えば、決定部21は、ユーザ端末2間で極端な遅延が出来る限り生じないように、通信速度が同程度のネットワークを各ユーザ端末2につき選択してもよい。
【0067】
指示部22は、例示的実施形態1で説明したとおり、決定された要決定事項にしたがって遠隔対話を開始するための所定の処理を実行するように、ユーザ端末2に対して指示する。本例示的実施形態では、指示部22は、ユーザ端末2ごとに、要決定事項にしたがってウェブ会議を開始するための所定の処理を実行するように指示を送る。
【0068】
本例示的実施形態では、指示部22は、取得部23が端末個別情報を取得したことに応答して、該端末個別情報を送信してきたユーザ端末2に対して、上述の所定の処理の実行を、ユーザ端末2に指示してもよい。例えば、指示部22は、ウェブ会議の開始予定時刻の所定時間前に、決定部21によって決定された要決定事項に基づく指示をユーザ端末2に送信してもよい。
【0069】
本例示的実施形態では、所定の処理とは、決定部21が決定した要決定事項を参加者に通知する処理であってもよい。
【0070】
(ユーザ端末2の構成)
図6に示すとおり、ユーザ端末2は、制御部40、通信部41、表示部42、操作部43、音声入力部44、音声出力部45および撮像部46を備えている。制御部40は、例えば、CPUまたは専用プロセッサなどの演算装置により構成されている。図6を参照して後述する制御部40の各部は、上述の演算装置が、ROMなどで実現された不図示の記憶装置に記憶されているプログラムをRAMなどに読み出して実行することで実現できる。当該記憶装置は、ユーザ端末2に内蔵されていてもよいし、ユーザ端末2がアクセス可能な外部の記憶装置であってもよい。
【0071】
通信部41は、支援サーバ1などの他の装置と、通信ネットワークNWを介して通信するための通信装置である。なお、通信部41は、アクセス可能な外部の通信装置(例えば、無線LANルータ)と、通信ネットワークNWとを介して他の装置と通信してもよい。通信ネットワークNWの一例としては、インターネット、電気通信事業者が構築したネットワークであるキャリアネットワークなどが挙げられるが、これに限定されない。
【0072】
表示部42は、ユーザ端末2が生成した画像やテキスト、他の装置から受信した画像やテキストを表示するための表示装置であり、本例示的実施形態においては、画像、テキスト等の視聴覚データを出力するための視聴覚機器である。ここで、画像とは、静止画および映像(動画)を含むものとする。例えば、表示部42は、ウェブ会議中に、ユーザ端末2自身で撮影された画像、会議相手の他のユーザ端末2から受信した画像、および、ユーザ本人または会議相手が入力したテキストの少なくとも1つを表示する。表示部42は、ユーザ端末2が内蔵する表示装置であってもよいし、ユーザ端末2が備える入出力インタフェースを介してユーザ端末2に接続される外部の表示装置であってもよい。
【0073】
操作部43は、ユーザ端末2に対する指示操作をユーザが入力するための入力装置である。本例示的実施形態においては、操作部43は、テキストなどの視聴覚データを生成するための入力を受け付ける視聴覚機器としても機能する。操作部43は、ユーザ端末2が内蔵する入力装置であってもよいし、ユーザ端末2が備える入出力インタフェースを介してユーザ端末2に接続される入力装置であってもよい。操作部43は、例えば、ユーザ端末2に設けられたハードウェアボタンであってもよいし、表示部42と一体に形成されるタッチパネルであってもよい。また、操作部43は、ユーザ端末2に入出力インタフェースを介して接続されるキーボードおよびマウスなどであってもよい。しかし、操作部43は、これに限定されない。
【0074】
音声入力部44は、ユーザ端末2周辺で発生した音声を音声データとしてユーザ端末2に入力するための音声入力装置であり、本例示的実施形態においては、視聴覚データである音声データを生成するための音声の入力を受け付ける視聴覚機器である。音声入力部44は、ユーザ端末2が内蔵する音声入力装置であってもよいし、ユーザ端末2が備える入出力インタフェースを介してユーザ端末2に接続される音声入力装置であってもよい。なお、音声入力部44の具体例はマイクであるが、これに限定されない。
【0075】
音声出力部45は、ユーザ端末2が処理した音声データに基づく音声、および、他の装置から受信した音声データに基づく音声を出力するための音声出力装置であり、本例示的実施形態においては、視聴覚データである音声データに基づく音声を出力する視聴覚機器である。音声出力部45は、ユーザ端末2が内蔵する音声出力装置であってもよいし、ユーザ端末2が備える入出力インタフェースを介してユーザ端末2に接続される音声出力装置であってもよい。なお、音声出力部45の具体例は、ユーザ端末2が内蔵するスピーカ、ユーザ端末2に入出力インタフェースを介して接続されるイヤホン、ヘッドホンまたはスピーカであるが、これに限定されない。
【0076】
なお、音声入力部44および音声出力部45は一体となっていてもよい。この例において、音声入力部44および音声出力部45は、例えば、ヘッドセットとして実現されてもよい。
【0077】
撮像部46は、ユーザ端末2の周囲を撮像する撮像装置であり、本例示的実施形態においては、視聴覚データである画像を撮像する視聴覚機器である。撮像部46は、ユーザ端末2が内蔵する撮像装置であってもよいし、ユーザ端末2が備える入出力インタフェースを介してユーザ端末2に接続される撮像装置であってもよい。なお、撮像部46の具体例はカメラであるが、これに限定されない。
【0078】
なお、ユーザ端末2は、表示部42、操作部43、音声入力部44、音声出力部45および撮像部46のすべてを備えていなくてもよい。また、表示部42、操作部43、音声入力部44、音声出力部45および撮像部46は、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信により、ユーザ端末2と接続されてもよい。
【0079】
制御部40は一例として、例示的実施形態1で説明された送信部51、受信部52および実行部53に加え、会議アプリケーション54を備えている。
【0080】
会議アプリケーション54は、ユーザ端末2においてウェブ会議サービスを利用することを可能にするためにインストールされているアプリケーションを指す。会議アプリケーション54は、個々のウェブ会議サービスの専用アプリケーションであってもよいし、ウェブ会議サービスの利用を可能にするための汎用アプリケーションであってもよい。専用アプリケーションとしては、例えば、Zoom(登録商標)、Teams(登録商標)、WebEx(登録商標)、Skype(登録商標)などのアプリケーションが想定される。汎用アプリケーションとしては、例えば、一般的なウェブブラウザなどが想定される。
【0081】
本例示的実施形態では、図6に示すとおり、複数の会議アプリケーション54がユーザ端末2にインストールされているものとするが、ユーザ端末2にインストールされている会議アプリケーション54は1つであってもよい。
【0082】
制御部40は、操作部43などを介した、所定の入力操作に基づく入力信号を受け付けると、会議アプリケーション54のいずれかを起動する。これにより、起動された会議アプリケーション54のプログラムがRAMなどに読み出されて実行され、起動された会議アプリケーション54の各種機能が実現される。
【0083】
また、本例示的実施形態における送信部51、受信部52および実行部53の各部は、ウェブ会議の実施を支援するためのアプリケーションである、本発明に係る支援アプリケーションを実現する構成である。本発明に係る支援アプリケーション(送信部51、受信部52および実行部53)は、ユーザ端末2の不図示の記憶装置に記憶されている、本発明に係る支援プログラムが、RAMなどに読み出されて制御部40によって実行されることにより実現される。
【0084】
本例示的実施形態では、送信部51は、図示しない計時装置を参照し、ウェブ会議の開始予定時刻の所定時間前になるまで待機する。なお、開始予定時刻は、図示しない記憶装置に記憶されているものとする。当該開始予定時刻は、ユーザ端末2にインストールされている、ユーザの予定を管理するアプリケーションに入力された情報であってもよい。
【0085】
送信部51は、計時装置が示す現在時刻がウェブ会議の開始予定時刻の所定時間前になったとき、ユーザ端末2の端末個別情報を支援サーバ1に送信する。送信部51は、不図示の記憶装置に予め記憶された端末個別情報を読み出して、支援サーバ1に送信してもよい。送信部51は、開始予定時刻の所定時間前になったときに操作部43を介してユーザから入力された入力情報を端末個別情報として支援サーバ1に送信してもよい。
【0086】
例えば、送信部51は、開始予定時刻の所定時間前になったとき、ユーザにその旨を通知し、入力情報の入力を促すメッセージを表示部42に表示させてもよい。一例として、送信部51は、開始予定時刻の所定時間前となったことを示すメッセージと、入力情報を入力するためのユーザインタフェース部品(以下、UI部品)とを含むGUI(Graphical User Interface)画面を表示部42に表示させてもよい。
【0087】
送信部51が、ユーザに入力情報を入力させるために表示部42に表示させるGUI画面には、例えば、以下のUI部品が含まれていてもよい。
【0088】
例えば、GUI画面は、ウェブ会議で使用される予定のウェブ会議サービスの種類を示す、サービス指定情報を入力させるUI部品を含んでいてもよい。
【0089】
また、GUI画面は、ウェブ会議の実施時に、ユーザ端末2間で送受信される視聴覚データの種別を示す、データ種別指定情報を入力させるUI部品を含んでいてもよい。データ種別指定情報は、ユーザ端末2が、会議相手の他のユーザ端末2に発信する視聴覚データ、つまり、上り転送データの種別と、他のユーザ端末2から受信する視聴覚データ、つまり、下り転送データの種別とを区別して指定する情報であってもよい。
【0090】
また、GUI画面は、ウェブ会議の実施時に、ユーザが使用する周辺機器の種類を示す、機器指定情報を入力させるUI部品を含んでいてもよい。周辺機器としては、対話を実現するための上述の各種の視聴覚機器、および、ユーザ端末2が会議相手の他のユーザ端末2などの外部装置との間でネットワーク接続を実現するためのネットワーク機器などが想定される。
【0091】
上述の各種のUI部品において、ウェブ会議サービスの種類、視聴覚データの種類、および、周辺機器の種類を指定しないことをユーザが選択するための選択肢を設けてもよい。
【0092】
あるいは、本例示的実施形態では、送信部51は、開始予定時刻の所定時間前になったときのユーザ端末2の状態に基づいて、端末個別情報を生成し、支援サーバ1に送信してもよい。
【0093】
一例として、送信部51は、ユーザ端末2のネットワーク情報を生成し、該ネットワーク情報を端末個別情報として支援サーバ1に送信してもよい。例えば、送信部51は、開始予定時刻の所定時間前になったときに、ユーザ端末2が使用可能な通信ネットワークについて通信性能を検証し、ネットワーク情報を生成する。なお、送信部51は、通常に比べて通信性能が悪い(例えば、スループットが通常時の半分以下)の通信ネットワークがある場合、通信性能を改善させるために場所を移動するようにユーザを促す通知を行ってもよい。一例として、送信部51は、上述の通知を表示部42に表示させてもよい。
【0094】
他の例では、送信部51は、開始予定時刻の所定時間前になったときに、ユーザ端末2の処理負荷を特定し、特定した処理負荷を示す負荷情報を生成してもよい。そして、送信部51は、負荷情報を端末個別情報として支援サーバ1に送信してもよい。また、送信部51は、開始予定時刻の所定時間前になったときに、ユーザ端末2を通じて使用可能な聴覚機器のそれぞれについて、開始予定時刻の所定時間前の時点における使用可否を判断し、各視聴覚機器の使用可否を示す使用可否情報を生成してもよい。そして、送信部51は、生成した使用可否情報を端末個別情報として支援サーバ1に送信してもよい。
【0095】
以上のとおり、送信部51は、サービス指定情報、データ種別指定情報および機器指定情報などの入力情報、ネットワーク情報、負荷情報、および、使用可否情報の少なくともいずれか1つを含む端末個別情報を、通信部41を介して支援サーバ1に送信する。
【0096】
本例示的実施形態に係る受信部52は、支援サーバ1によって決定された要決定事項にしたがって、ウェブ会議を開始するための所定の処理を実行せよとの指示を支援サーバ1から受信する。例えば、受信部52は、後述する図9に示す要決定事項を、上述の指示として受信してもよい。受信部52によって受信された要決定事項は、実行部53によって参照される。
【0097】
本例示的実施形態に係る実行部53は、受信部52によって受信された要決定事項にしたがって、ウェブ会議を開始するための所定の処理を実行する。
【0098】
例えば、実行部53は、所定の処理の具体例として、上述の要決定事項をユーザに通知する処理を実行してもよい。より詳細には、実行部53は、1つ以上の要決定事項の一覧を表示部42に表示させてもよい。
【0099】
(端末個別情報のデータ構造)
図7は、端末個別情報のデータ構造の一例を示す図である。端末個別情報71は、図6に示すユーザAが用いるユーザ端末2の端末個別情報である。端末個別情報72は、図6に示すユーザBが用いるユーザ端末2の端末個別情報である。なお、図7に示してはいないが、本例示的実施形態においては、ユーザCが用いるユーザ端末2の端末個別情報が支援サーバ1に供給される。本例示的実施形態では、支援サーバ1の決定部21は、同一のウェブ会議に参加する参加者全員(つまり、ユーザA、ユーザBおよびユーザC)の各ユーザ端末2の3つの端末個別情報に基づいて要決定事項を決定してもよい。
【0100】
以下では、端末個別情報71を例に挙げて端末個別情報のデータ構造を説明するが、ユーザBのユーザ端末2の端末個別情報72およびユーザCのユーザ端末2の不図示の端末個別情報も同様のデータ構造を有していてもよい。
【0101】
本例示的実施形態では、一例として、ユーザAが用いるユーザ端末2としてスマートフォンが想定されており、端末個別情報71は、スマートフォンであるユーザ端末2の端末個別情報である。また、ユーザBが用いるユーザ端末2としてPCが想定されており、端末個別情報72は、PCであるユーザ端末2の端末個別情報である。
【0102】
一例として、本例示的実施形態では、1台のユーザ端末2につき、1つまたは複数の端末個別情報が、支援サーバ1に送信される。図7に示す例では、(1)サービス種別情報、(2)周辺機器種別情報、(3)入力情報、(4)負荷情報、(5)使用可否情報、および、(6)ネットワーク情報の6つ端末個別情報が、1台のユーザ端末2につき支援サーバ1に送信される。送信部51は、6つの端末個別情報を、それぞれのタイミングで個別に支援サーバ1に送信してもよいし、6つの端末個別情報を1つの端末個別情報71としてまとめて、ウェブ会議の開始予定時刻の所定時間前に送信してもよい。送信部51は、ユーザ端末2に関して、ウェブ会議が開催されることが決まる前から確定している情報、例えば、(1)サービス種別情報および(2)周辺機器種別情報などについて、ウェブ会議の開催が決める前から支援サーバ1に送信しておいてもよい。
【0103】
すなわち、端末個別情報のうち、(1)サービス種別情報および(2)周辺機器種別情報は、端末IDが関連付けられて、支援サーバ1の記憶部11において、予め登録されていてもよい。そして、端末個別情報のうち、(3)入力情報、(4)負荷情報、(5)使用可否情報、および、(6)ネットワーク情報は、ウェブ会議の開始予定時刻の所定時間前に、ユーザ端末2から支援サーバ1へ送信されてもよい。
【0104】
上述の端末個別情報の種類、および、各端末個別情報の送信タイミングは一例に過ぎない。どの端末個別情報を事前に登録しておき、どの端末個別情報を開始予定時刻の所定時間前に送信するかは、支援システム100が運用される条件等に応じて適宜選択され得る。
【0105】
(1)サービス種別情報は、ユーザ端末2が利用可能な、ウェブ会議を行うためのウェブ会議サービスの種類を示す情報である。例えば、端末個別情報71によれば、ユーザAが用いるユーザ端末2では、ウェブ会議サービスとして、「Zuun」、「Teens」および「Skiqe」の3つの会議アプリケーション54が利用可能であることを、支援サーバ1が認識できる。
【0106】
(2)周辺機器種別情報は、ユーザ端末2がウェブ会議を実施するために使用可能な周辺機器の種類を示す情報である。周辺機器には、ユーザ端末2が内蔵する視聴覚機器、入出力インタフェースを介してユーザ端末2に接続可能な視聴覚機器、および、ユーザ端末2が通信ネットワークに接続することを可能にするネットワーク機器などがある。なお、周辺機器種別情報は、視聴覚機器の種類を示すことに代えて、ユーザ端末2が備える入出力インタフェースの種類を示す接続端子情報を含んでいてもよい。
【0107】
例えば、端末個別情報71によれば、ユーザAが用いるユーザ端末2には、入出力インタフェースとしてオーディオジャックが備えられており、視聴覚機器として内蔵スピーカ、内蔵マイクおよび内蔵カメラが備えられていることを、支援サーバ1が認識できる。さらに、端末個別情報71によれば、ユーザ端末2には上述のオーディオジャック(入出力インタフェース)を介して、外付けヘッドセットを接続して使用可能であることを、支援サーバ1が認識できる。また、端末個別情報71によれば、ユーザ端末2がネットワーク機器としての無線LANルータを介して通信ネットワークに接続可能であることを、支援サーバ1が認識できる。
【0108】
(3)入力情報は、ウェブ会議の開始予定時刻の所定時間前になったときに、開催される予定のウェブ会議に関して、操作部43を介してユーザからユーザ端末2に入力された情報である。入力情報は、上述したとおり、サービス指定情報、データ種別指定情報および機器指定情報の少なくともいずれかを含む。
【0109】
例えば、端末個別情報71には、入力情報として、サービス指定情報である「Zuun」が含まれている。これにより、ユーザAがウェブ会議に利用するウェブ会議サービスとして「Zuun」を指定したということを、支援サーバ1が認識できる。なお、端末個別情報72には、入力情報として、サービス指定情報である「Zuun」と、データ種別指定情報である「音声」とが含まれている。これにより、ユーザBがウェブ会議に利用するウェブ会議サービスとして「Zuun」に指定し、当該ウェブ会議で送受信する視聴覚データとして音声データを指定したということを、支援サーバ1が認識できる。
【0110】
なお、データ種別指定情報は、ユーザ端末2から送信される視聴覚データ(上り転送データ)の種別を指定する情報と、ユーザ端末2が他のユーザ端末2から受信する視聴覚データ(下り転送データ)の種別を指定する情報とを区別して含んでいてもよい。すなわち、ユーザは、ユーザ端末2から送信する視聴覚データと、ユーザ端末2で受信する視聴覚データとを区別して指定できてもよい。
【0111】
(4)負荷情報は、負荷情報の一例として、ウェブ会議の開始予定時刻の所定時間前における、ユーザ端末2のCPUの処理負荷を示す情報である。例えば、端末個別情報71によれば、ユーザAが用いるユーザ端末2において、ウェブ会議の開始直前においてユーザ端末2にかかっている処理負荷は5%であると、支援サーバ1が認識できる。また、端末個別情報72によれば、ユーザBが用いるユーザ端末2において、ウェブ会議の開始直前においてユーザ端末2にかかっている処理負荷は10%であると支援サーバ1が認識できる。
【0112】
(5)使用可否情報は、ユーザ端末2の周辺機器のそれぞれについて、ウェブ会議の開始予定時刻の所定時間前における使用可否の状況を示す情報である。端末個別情報71によれば、ユーザAが用いるユーザ端末2の各視聴覚機器(内臓スピーカ、内蔵マイク、内蔵カメラ、外付けヘッドセット)は、ウェブ会議の開始予定時刻の所定時間前においてすべて使用可能であることを、支援サーバ1が認識できる。また、端末個別情報71によれば、ユーザAのユーザ端末2において、ウェブ会議の開始予定時刻の所定時間前の時点で、無線LANルータを用いた通信が可能であることを、支援サーバ1が認識できる。端末個別情報72によれば、周辺機器のうち、外付けマイクがウェブ会議の開始予定時刻の所定時間前の時点で使用不可能であることを、支援サーバ1が認識できる。ここで、「使用不可能」であるとは、例えば、使用不可能な周辺機器を認識できないこと、または、当該視聴覚機器を認識できているが、当該視聴覚機器に故障などの何らかの問題が発生しており使用できない状態であることを意味する。例えば、入出力インタフェースを介して接続する視聴覚機器の場合、当該視聴覚機器が未接続である場合に、「使用不可能」と判断される。
【0113】
(6)ネットワーク情報は、ウェブ会議の開始予定時刻の所定時間前における、ユーザ端末2が使用可能なネットワーク環境を示す情報である。ネットワーク情報は、図示のとおり、ユーザ端末2が使用可能な通信ネットワークの種類と、該通信ネットワークごとの通信性能とを含む。
【0114】
端末個別情報71によれば、ユーザAのユーザ端末2が「キャリアネットワーク」、「Wi-Fi(2.4G)」および「Wi-Fi(5G)」の3種類の通信ネットワークを介して通信可能であることを、支援サーバ1が認識できる。そして、これらの通信ネットワークごとに、通信性能の一例として、当該通信ネットワークの帯域幅およびスループットが関連付けられている。
【0115】
ここで、「キャリアネットワーク」は、電気通信事業者が構築したネットワークである。「Wi-Fi(2.4G)」は、2.4GHzの周波数帯を使用するWi-Fi(登録商標)に準拠した無線ネットワークである。「Wi-Fi(5G)」は、5GHzの周波数帯を使用するWi-Fi(登録商標)に準拠した無線ネットワークである。なお、PCの端末個別情報72において、ネットワーク情報は、「キャリアネットワーク」に関する通信性能を含まない。
【0116】
以上のような端末個別情報が、それぞれのユーザ端末2から支援サーバ1に送信される。これにより、支援サーバ1の決定部21は、各ユーザ端末2の端末個別情報に基づいて、ウェブ会議の要決定事項を適切に決定することができる。
【0117】
(要決定事項を決定する方法の流れ)
図8は、決定部21が実行する、要決定事項を決定する方法の流れを示すフローチャートである。なお、図8に示す要決定事項を決定する方法は、図5に示す支援方法における、ステップS12の処理に相当する。
【0118】
ステップS21では、決定部21は、取得部23によって取得されたユーザ端末2の端末個別情報に含まれている入力情報に基づいて、要決定事項を決定する。入力情報に基づいて決定される要決定事項としては、具体的には、「使用サービス」が挙げられる。使用サービスは、ユーザ端末2がウェブ会議(遠隔対話)を実施するために利用するウェブ会議サービス(遠隔対話サービス)の種類を示す。
【0119】
ステップS22では、決定部21は、取得部23によって取得されたユーザ端末2の端末個別情報に含まれているネットワーク情報に基づいて、要決定事項を決定する。具体的には、決定部21は、要決定事項として、ウェブ会議(遠隔対話)を行うためにユーザ端末2が使用するネットワークの種類を示す「使用ネットワーク」を決定する。決定部21は、ユーザ端末2ごとに使用ネットワークを決定する。一例として、決定部21は、ユーザ端末2のネットワーク情報に示される通信ネットワークのうち、最も通信性能がよい通信ネットワークを使用ネットワークとして選択してもよい。
【0120】
ステップS23では、決定部21は、取得部23によって取得されたユーザ端末2の端末個別情報に含まれている入力情報および使用可否情報に基づいて、要決定事項を決定する。例えば、決定部21は、ウェブ会議(遠隔対話)で参加者であるユーザに使用させる視聴覚機器の種類を示す「使用機器」を決定する。具体的には、決定部21は、使用可否情報が使用可能であることを示している視聴覚機器の少なくともいずれかを、使用機器として選択してもよい。また、決定部21は、入力情報に含まれている、データ種別指定情報を加味して使用機器を選択してもよい。例えば、データ種別指定情報において、上り転送データの種別が「音声」と指定されている場合、決定部21は、音声入力部44、例えば、内蔵マイクなどを使用機器として選択する。あるいは、データ種別指定情報において、上り転送データの種別が「画像」と指定されている場合、決定部21は、撮像部46、例えば、内蔵カメラなどを使用機器として選択する。
【0121】
(要決定事項を決定する方法の具体例)
ステップS21では、一例として、決定部21は、入力情報に含まれているサービス指定情報に基づいて、要決定事項として、使用サービスを決定する。例えば、端末個別情報71および端末個別情報72の各サービス指定情報において、共通に含まれているウェブ会議サービスは、「Zuun」である。このことに基づいて、決定部21は、「Zuun」を、開催予定のウェブ会議で使用する使用サービスとして決定してもよい。
【0122】
他の例では、決定部21は、入力情報に含まれているデータ種別指定情報に基づいて、使用サービスを決定してもよい。例えば、決定部21は、データ種別指定情報が「テキスト」である場合、テキストチャット機能を備えたウェブ会議サービスを使用サービスとして選択してもよい。
【0123】
さらに他の例では、決定部21は、入力情報に含まれている機器指定情報に基づいて、使用サービスを決定してもよい。例えば、決定部21は、機器指定情報が「電話」である場合、ダイヤルインが可能なウェブ会議サービスを使用サービスとして選択してもよい。
【0124】
取得部23によって取得された端末個別情報に入力情報が含まれていない場合には、決定部21は、ステップS21の処理を省略することができる。
【0125】
ステップS22では、一例として、決定部21は、ユーザ端末2のネットワーク情報が示す通信ネットワークのうち、最も通信性能がよいネットワークを選択してもよい。具体例を挙げると、端末個別情報71に基づいて、決定部21は、最も通信性能がよいWi-Fi(5G)を、ユーザAのユーザ端末2が使用する通信ネットワークとして決定する。また、端末個別情報72に基づいて、決定部21は、最も通信性能がよいWi-Fi(2.4G)を、ユーザBのユーザ端末2が使用する通信ネットワークとして決定する。
【0126】
別の例として、決定部21は、さらに入力情報を加味して、最も通信性能がよい通信ネットワークとは別の通信ネットワークを使用ネットワークとして選択してもよい。例えば、最も通信性能がよい通信ネットワークがキャリアネットワークである場合において、入力情報がデータ種別指定情報として「映像」を含んでいる場合、決定部21は、キャリアネットワークに代えてWi-Fiのいずれかを使用ネットワークとして選択してもよい。これにより、ウェブ会議で、データサイズの大きい映像を送受信したことにより、ユーザ端末2の通信量が契約で定められた上限に達してしまうことを防ぐことができる。
【0127】
また、最も通信性能がよい通信ネットワークがキャリアネットワークであっても、入力情報のサービス指定情報がテキストチャットを行うウェブ会議サービスを示す場合、決定部21は、Wi-Fiを使用ネットワークとして選択してもよい。あるいは、決定部21は、入力情報のデータ種別指定情報が「テキスト」示す場合、キャリアネットワークに代えてWi-Fiを使用ネットワークとして選択してもよい。これらの例の場合、送受信される視聴覚データが、データサイズの比較的小さいテキストであるため、通信性能が劣る通信ネットワークを選択しても、問題なくウェブ会議を実施することができる。そして、キャリアネットワークよりもWi-Fiを使用ネットワークとして優先的に選択する構成により、ユーザ端末2の通信量が契約で定められた上限に達してしまうことを防ぐことができる。
【0128】
他の例では、決定部21は、同じ会議に参加する各ユーザ端末2のネットワーク情報に基づいて、ウェブ会議で使用されるすべてのユーザ端末2の通信性能の格差が最も小さくなるように各ユーザ端末2の使用ネットワークを選択してもよい。例えば、決定部21は、通信性能が低めの通信ネットワークにしか接続できない第1のユーザ端末2については、その中で最も通信性能がよい通信ネットワークを選択してもよい。そして、決定部21は、通信性能が高い通信ネットワークに接続できる第2のユーザ端末2については、第1のユーザ端末2について選択された通信ネットワークの通信性能に近い通信ネットワークを選択してもよい。これにより、通信性能の極端な格差によって、ウェブ会議に参加する一部のユーザ端末2において極端な遅延が発生することを防ぐことができる。
【0129】
ステップS23では、一例として、決定部21は、入力情報に含まれる機器指定情報によって指定された視聴覚機器のうち、使用可否情報により使用可能と示された視聴覚機器の少なくともいずれかを使用機器として選択してもよい。
【0130】
ここで、決定部21は、記憶部11においてあらかじめ記憶されている不図示の組み合わせテーブルに基づいて、使用機器を決定してもよい。組み合わせテーブルは、例えば、ウェブ会議で使用される各種のウェブ会議サービスごとに、(1)当該サービスにおいてウェブ会議の開催に際して、事前に設定しておく設定情報(開催日時、会議室ID、パスコード、視聴覚機器などの設定手順を示す情報)と、(2)当該サービスに基づくウェブ会議で送受信可能な視聴覚データの種別と、(3)当該視聴覚データを入出力することが可能な視聴覚機器とを対応付けたテーブルであることが想定される。
【0131】
例えば、決定部21は、ステップS21にて決定した使用サービスのレコードを上述の組み合わせテーブルから読み出し、当該レコードにおいて示される(2)視聴覚データの種別、および、(3)視聴覚機器とに基づき、ウェブ会議で使用する使用機器を決定してもよい。
【0132】
また、例えば、決定部21は、入力情報に含まれている機器指定情報に基づいて使用機器を先に特定した場合、当該視聴覚機器が対応付けられたレコードを上述の組み合わせテーブルから読み出し、当該レコードに対応付けられているウェブ会議サービスを、ウェブ会議で利用する使用サービスとして決定してもよい。上述の機器指定情報に基づいて、複数の視聴覚機器を使用機器として特定している場合、決定部21は、当該複数の視聴覚機器のすべてが対応付けられたレコードを抽出してもよい。また、決定部21は、特定した視聴覚機器に基づいて、複数のレコードを抽出した場合には、各レコードに対応付けられている複数のウェブ会議サービスのうちのいずれかを、使用サービスとして決定することができる。
【0133】
決定部21は、さらに、ステップS22で決定した使用ネットワークに基づいて、使用機器を決定してもよい。ユーザ端末2ごとに決定した使用ネットワークの通信性能のいずれかが、映像など容量の大きい視聴覚データの送受信に十分な通信性能に達していない場合、決定部21は、組み合わせテーブルに基づいて、映像を入出力することが可能な視聴覚機器を選択せずに、音声を入出力する視聴覚機器のみを使用機器として選択してもよい。具体的には、端末個別情報71の例において、決定した使用ネットワークの通信性能が映像の送受信に十分でないとする。この場合、決定部21は、組み合わせテーブルのウェブ会議サービス「Zuun」のレコードに、内蔵カメラが含まれていたとしても、ユーザAがウェブ会議にて使用する使用機器から内蔵カメラを外してもよい。
【0134】
他の例では、ユーザ端末2ごとに決定した使用ネットワークの通信性能のいずれかが、映像の送受信に十分でない場合、決定部21は、映像の送受信機能を備えない、例えば、音声のみ送受信可能なウェブ会議サービスを使用サービスとして決定してもよい。
【0135】
さらに他の例では、決定部21は、負荷情報に基づいて、使用サービスを決定してもよい。具体的には、負荷情報が示すCPU負荷が高い場合、決定部21は、利用時のCPU負荷が最も低くなるウェブ会議サービスを使用サービスとして決定してもよい。
【0136】
さらに他の例では、決定部21は、入力情報がデータ種別指定情報を含む場合、データ種別指定情報および使用可否情報に基づいて、使用機器を決定してもよい。例えば、端末個別情報72には、入力情報において、「音声」を示すデータ種別指定情報が含まれている。決定部21は、「音声」のデータ種別指定情報に基づいて、音声の入出力が可能な視聴覚機器を、ユーザBの使用機器として決定する。さらに、決定部21は、端末個別情報72に含まれる使用可否情報において使用可能と示されている視聴覚機器に絞り込んで、ユーザBの使用機器を決定してもよい。決定部21は、例えば、外付けマイクを外し、外付けイヤホンおよび内蔵マイクだけを、ユーザBがウェブ会議にて使用する使用機器として決定してもよい。
【0137】
さらに他の例では、決定部21は、周辺機器種別情報および使用可否情報に基づいて、使用機器を決定してもよい。また、決定部21は、周辺機器種別情報に入出力インタフェースの種類を示す接続端子情報が含まれている場合、当該入出力インタフェースに接続されている視聴覚機器を、使用可否情報に基づき特定し、当該視聴覚機器を、使用機器として決定してもよい。
【0138】
なお、図8に示した各ステップの実行順序は一例であり、当該実行順序は図8の例に限定されない。例えば、ステップS23は、ステップS22の前に実行されてもよい。
【0139】
(要決定事項のデータ構造)
図9は、支援サーバ1の指示部22がユーザ端末2に送信する指示に含まれている、要決定事項のデータ構造の一例を示す図である。要決定事項91は、端末個別情報71に基づいて決定された要決定事項であり、ユーザAのユーザ端末2においてウェブ会議を開始するために必要な所定の処理を実行するための情報である。要決定事項92は、端末個別情報72に基づいて決定された要決定事項であり、ユーザBのユーザ端末2においてウェブ会議を開始するために必要な所定の処理を実行するための情報である。
【0140】
要決定事項は、図示のとおり、一例として、使用サービス、使用機器および使用ネットワークを含む。上述したとおり、使用サービスは、ウェブ会議にて利用するウェブ会議サービスの種類を示す。使用機器は、ウェブ会議にて参加者の各々が使用する視聴覚機器の種類を示す。使用ネットワークは、ウェブ会議にてユーザ端末2が接続する通信ネットワークの種類を示す。
【0141】
指示部22は、要決定事項91を含む指示を、ユーザAのユーザ端末2に送信することにより、所定の処理を実行するように、ユーザ端末2に対して指示する。また、指示部22は、要決定事項92を含む指示を、ユーザBのユーザ端末2に送信することにより、所定の処理を実行するように、ユーザ端末2に対して指示する。指示部22は、ユーザCのユーザ端末2の端末個別情報に基づいて決定した要決定事項(不図示)を含む指示を、ユーザCのユーザ端末2に送信する。
【0142】
(視聴覚機器を決定する方法の変形例)
決定部21は、要決定事項に含まれる使用機器を、ユーザ端末2に接続されていない視聴覚機器に決定してもよい。この例において、決定部21は、当該視聴覚機器がユーザ端末2に接続されていないことを示す情報を、要決定事項を含む指示に含めてユーザ端末2に送信してもよい。これにより、ユーザ端末2が当該情報をユーザに通知することができるようにしてもよい。
【0143】
また、決定部21は、要決定事項に含まれる使用機器を、ユーザ端末2で使用できない視聴覚機器に決定してもよい。この例において、決定部21は、当該視聴覚機器がユーザ端末2で使用できないことを示す情報を、要決定事項を含む指示に含めてユーザ端末2に送信してもよい。これにより、ユーザ端末2が当該情報に基づき、別のユーザ端末2でウェブ会議に参加することを推奨することをユーザに通知してもよい。なお、ユーザ端末2で使用できない視聴覚機器とは、例えば、接続可能な入出力インタフェースが、ユーザ端末2に設けられていない視聴覚機器などである。
【0144】
(画面例)
図10は、ユーザ端末2の表示部42に表示される通知画面の一例を示す図である。図10に示す通知画面は、図9に示す要決定事項91に基づき、ユーザAのユーザ端末2の実行部53によって生成された画面である。ユーザ端末2の受信部52が図9に示す要決定事項91を含む指示を受信すると、実行部53は、指示にしたがって、要決定事項91に基づく所定の処理を実行する。所定の処理の一例として、実行部53は、要決定事項91に基づいて図10に示す通知画面を生成する処理と、通知画面を表示部42に表示させる処理とを実行する。
【0145】
一例として、通知画面は、要決定事項91に含まれている使用サービス、使用機器および使用ネットワークの各要決定事項を示す領域を含む。通知画面は、開催されるウェブ会議を特定するための情報として、ウェブ会議の開始日時の情報を含んでいてもよい。
【0146】
通知画面が表示部42に表示されることにより、2021年3月16日の13時に開始されるウェブ会議に参加するために、
(1)会議アプリケーション54として「Zuun」を起動すること、
(2)外付けヘッドセットをオーディオジャックに接続すること、
(3)Wi-Fi(5G)経由で通信ネットワークNWに接続すること、
が必要であるということを、ユーザAに通知することができる。
【0147】
なお、通知画面は、要決定事項のそれぞれを適用する方法が分からないユーザのために、適用の手順を詳細に示す画面にユーザを誘導するためのリンク情報を含んでいてもよい。リンク情報は、図10に示すとおり、「設定方法がわからない方はこちら」などのテキスト情報で実現されていてもよい。これにより、要決定事項の確認のみでは、ウェブ会議を開始することができないユーザに、要決定事項の適用方法の詳細を提示することができ、当該ユーザにウェブ会議を開始するための事前設定を正しく実行させることができる。
【0148】
(入力情報の変形例)
入力情報としてユーザが入力可能な情報は、サービス指定情報、データ種別指定情報および機器指定情報に限定されない。例えば、ユーザは、入力情報として、ウェブ会議で使用したい通信ネットワークを示すネットワーク指定情報を入力可能であってもよい。送信部51は、通信性能の検知結果に基づき、ネットワーク指定情報を入力するためのGUI画面に、通信性能が最もよい通信ネットワークがいずれであるかを示す情報を含めてもよい。これにより、ユーザは、通信性能が最もよいネットワークを選択することができる。なお、ネットワーク指定情報により要決定事項におけるネットワークが決定される場合、事項決定処理は、ステップS22の処理を省略することができる。
【0149】
(機器情報変更の変形例)
送信部51は、ユーザ端末2に視聴覚機器が接続されたことに基づき、当該視聴覚機器を示す周辺機器種別情報を、通信部41を介して支援サーバ1へ送信してもよい。これにより、支援サーバ1の記憶部11において、ユーザ端末2が使用できる周辺機器として、上述の視聴覚機器が追加される。また、送信部51は、ユーザ端末2から視聴覚機器が取り外されたことに基づき、当該視聴覚機器を含まないように更新された周辺機器種別情報を、通信部41を介して支援サーバ1へ送信してもよい。これにより、支援サーバ1は。記憶部11において、ユーザ端末2が使用できる周辺機器から上述の視聴覚機器を削除してもよい。
【0150】
(例示的実施形態2の効果)
以上のように、本例示的実施形態に係る支援サーバ1においては、2つ以上の参加者端末それぞれの端末個別情報に基づいて、要決定事項を決定する構成が採用されている。このため、本例示的実施形態に係る支援サーバ1によれば、遠隔対話の複数の参加者の事情の各々を考慮して、全体としてより好ましい設定を行うことができるという効果が得られる。
【0151】
また、本例示的実施形態に係る支援サーバ1においては、遠隔対話が開始される前に参加者端末から送信された端末個別情報を取得し、当該端末個別情報を取得したことに応答して、取得された端末個別情報に基づいて要決定事項を決定するとともに、決定された要決定事項に基づく所定の処理の実行を、参加者端末に指示する構成が採用されている。このため、本例示的実施形態に係る支援サーバ1によれば、遠隔対話を開始するための所定の処理を、遠隔対話の開始前に参加者端末に実行させることができるという効果が得られる。したがって、本例示的実施形態に係る支援サーバ1によれば、参加者による遠隔対話の開始準備を支援することができる。
【0152】
また、本例示的実施形態に係る支援サーバ1においては、端末個別情報は、遠隔対話の開始予定時刻の所定時間前における、参加者端末が使用可能なネットワーク環境に関する情報を含む。このため、本例示的実施形態に係る支援サーバ1によれば、参加者端末が使用可能なネットワーク環境を考慮した要決定事項の決定を行うことができるという効果が得られる。
【0153】
また、本例示的実施形態に係る支援サーバ1においては、端末個別情報は、遠隔対話の開始予定時刻の所定時間前において参加者端末にかかっている処理負荷を示す情報を含む。このため、本例示的実施形態に係る支援サーバ1によれば、参加者端末にかかっている処理負荷を考慮した要決定事項の決定を行うことができるという効果が得られる。
【0154】
また、本例示的実施形態に係る支援サーバ1においては、端末個別情報は、参加者端末が利用可能な、遠隔対話を行うための遠隔対話サービスの種類を示す情報を含む。このため、本例示的実施形態に係る支援サーバ1によれば、参加者端末が利用可能な遠隔対話サービスを考慮した要決定事項の決定を行うことができるという効果が得られる。
【0155】
また、本例示的実施形態に係る支援サーバ1においては、端末個別情報は、参加者端末が内蔵する視聴覚機器、入出力インタフェースを介して前記参加者端末に接続可能な視聴覚機器、および、参加者端末が備える入出力インタフェースの少なくともいずれかを示す情報を含む。このため、本例示的実施形態に係る支援サーバ1によれば、遠隔対話に使用可能な視聴覚機器を考慮した要決定事項の決定を行うことができるという効果が得られる。
【0156】
また、本例示的実施形態に係る支援サーバ1においては、端末個別情報は、参加者端末が遠隔対話において他の参加者端末と送受信する視聴覚データの種類を示す情報を含む。このため、本例示的実施形態に係る支援サーバ1によれば、参加者端末が遠隔対話において他の参加者端末と送受信する視聴覚データを考慮した要決定事項の決定を行うことができるという効果が得られる。
【0157】
また、本例示的実施形態に係る支援サーバ1においては、遠隔対話を行うために利用する遠隔対話サービスの種類を決定する構成が採用されている。このため、本本例示的実施形態に係る支援サーバ1によれば、当該遠隔対話サービスを利用する設定を参加者が行うための所定の処理を、参加者端末に実行させることができるという効果が得られる。
【0158】
また、本例示的実施形態に係る支援サーバ1においては、遠隔対話で前記参加者に使用させる視聴覚機器の種類を決定する構成が採用されている。このため、本例示的実施形態に係る支援サーバ1によれば、当該視聴覚機器を遠隔対話で使用する設定を参加者が行うための所定の処理を、参加者端末に実行させることができるという効果が得られる。
【0159】
また、本例示的実施形態に係る支援サーバ1においては、遠隔対話を行うために参加者端末が使用するネットワークの種類を決定する構成が採用されている。このため、本例示的実施形態に係る支援サーバ1によれば、当該ネットワークを遠隔対話で使用する設定を参加者が行うための所定の処理を、参加者端末に実行させることができるという効果が得られる。
【0160】
以上のように、本例示的実施形態に係るユーザ端末2においては、要決定事項を参加者へ通知する構成が採用されている。このため、本例示的実施形態に係るユーザ端末2によれば、遠隔対話の参加者は、要決定事項を確認したうえで、遠隔対話の開始のための準備を行うことができるので、参加者は、当該準備を容易に行うことができるという効果が得られる。
【0161】
〔例示的実施形態3〕
本発明の第3の例示的実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、上述の例示的実施形態にて説明した構成要素と同じ機能を有する構成要素については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0162】
(支援サーバ1の構成)
図11は、本例示的実施形態に係る支援サーバ1を含む支援システム100の構成を示す図である。本例示的実施形態の支援サーバ1において、上述の各例示的実施形態で説明した支援サーバ1と異なる点は、制御部10が、決定部21、指示部22および取得部23に加えて、さらに、情報管理部24を備えている点である。
【0163】
本例示的実施形態に係る取得部23は、遠隔対話が開始される前にユーザ端末2から送信された、ウェブ会議の開始予定時刻を少なくとも含む端末個別情報を取得する。一例として、取得部23は、ウェブ会議の開催が決定された時点で、まず、ウェブ会議の開始予定時刻を含む端末個別情報をユーザ端末2から取得しておく。このとき、取得部23は、開始予定時刻とともに、別の端末個別情報を取得してもよい。開始予定時刻以外の端末個別情報については、例示的実施形態2にて説明しているため、ここでは説明を繰り返さない。取得部23が取得する端末個別情報の各々には、端末IDが対応付けられている。
【0164】
情報管理部24は、取得部23によって取得された開始予定時刻を少なくとも含む端末個別情報を、ユーザ端末2ごとに記憶部11に記憶させる。情報管理部24は、取得された端末個別情報に端末IDを対応付けて、該端末個別情報を記憶部11に格納する。
【0165】
本例示的実施形態に係る決定部21は、少なくとも記憶部11に記憶されている端末個別情報に基づいて要決定事項を決定する。一例として、決定部21は、ウェブ会議の開始予定時刻の所定時間前となるまでに、記憶部11に記憶されている端末個別情報に基づいて要決定事項を決定する。決定部21は、開始予定時刻の所定時間前となるまでに、ユーザ端末2からさらなる端末個別情報が取得された場合には、それらも加味して、要決定事項を決定してもよい。
【0166】
本例示的実施形態に係る指示部22は、記憶部11に記憶されている開始予定時刻の所定時間前に、要決定事項に基づく所定の処理の実行を、ユーザ端末2に対して指示する。具体的には、指示部22は、ウェブ会議の開始予定時刻の所定時間前になったときに、その時点までに決定されている要決定事項を含む指示を、ユーザ端末2に送信する。
【0167】
(例示的実施形態3の効果)
以上のように、本例示的実施形態に係る支援サーバ1においては、遠隔対話が開始される前に参加者端末から送信された、遠隔対話の開始予定時刻を少なくとも含む端末個別情報を取得し、取得された端末個別情報を、参加者端末ごとに記憶装置に記憶させ、少なくとも記憶装置に記憶されている端末個別情報に基づいて要決定事項を決定し、記憶装置に記憶されている開始予定時刻の所定時間前に、決定された要決定事項に基づく所定の処理の実行を、参加者端末に対して指示する構成が採用されている。このため、本例示的実施形態に係る支援サーバ1によれば、開始予定時刻の所定時間前に自動的に、所定の処理の実行を参加者端末に対して指示することができるという効果が得られる。
【0168】
〔例示的実施形態4〕
本発明の第4の例示的実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、上述の例示的実施形態にて説明した構成要素と同じ機能を有する構成要素については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0169】
(ユーザ端末2の構成)
図12は、本例示的実施形態に係るユーザ端末2を含む支援システム100の構成を示す図である。本例示的実施形態のユーザ端末2において、上述の各例示的実施形態で説明したユーザ端末2と異なる点は、制御部40が、実行部53として、通信設定支援部531、サービス選択支援部532、および、機器設定支援部533を備えている点である。
【0170】
実行部53としての上述の各部は、要決定事項をユーザ端末2に適用する手順をユーザに提示する。一例として、本例示的実施形態に係る実行部53としての上述の各部は、手順を提示する処理を、複数の要決定事項を適用する所定の適用順にしたがって、要決定事項ごとに順次実行する。
【0171】
通信設定支援部531は、要決定事項のうちの使用ネットワークに基づいて、ユーザが行う通信ネットワークの設定作業を支援する。
【0172】
サービス選択支援部532は、要決定事項のうちの使用サービスに基づいて、ユーザがウェブ会議で利用するウェブ会議サービスについて、各種のユーザの設定作業を支援する。
【0173】
機器設定支援部533は、要決定事項のうちの使用機器に基づいて、ユーザがウェブ会議で使用機器を使えるように、視聴覚機器に係る各種のユーザの設定作業を支援する。
【0174】
具体的には、通信設定支援部531は、要決定事項のうち、ウェブ会議にてユーザ端末2が接続する通信ネットワークの設定を支援する。一例として、通信設定支援部531は、ユーザ端末2が接続している通信ネットワークが、要決定事項において示されている使用ネットワークと一致しているか否かを判定する。一致していると判定した場合、通信設定支援部531は、その旨をサービス選択支援部532に通知する。あるいは、通信設定支援部531は、当該通知に加え、通信ネットワークの設定を変更する必要がない旨をユーザに通知してもよい。
【0175】
ユーザ端末2が接続している通信ネットワークが、使用ネットワークと一致していないと判定した場合、通信設定支援部531は、例えば、ユーザ端末2が接続する通信ネットワークを変更するための操作手順を示すネットワーク設定画面を表示部42に表示させる。ネットワーク設定画面は、例えば、ユーザ端末2が接続する通信ネットワークを変更するために選択するアイコンの場所を含んでいてもよい。また、使用ネットワークが、Wi-Fiを経由したインターネットである場合、ネットワーク設定画面は、サービスセット識別子を含んでいてもよい。なお、サービスセット識別子は、予めWi-Fiを示す情報と対応付けられてユーザ端末2または支援サーバ1に記憶されていればよい。これらの対応付けは、例えば、制御部40が、操作部43を介した所定の入力操作の信号を取得して実行する。
【0176】
通信設定支援部531は、ユーザ端末2が接続する通信ネットワークが変更された場合、変更後の通信ネットワークが、使用ネットワークと一致しているか否かを判定する。一致している場合、通信設定支援部531は、その旨をサービス選択支援部532に通知するとともに、ネットワーク設定画面を非表示とする。通信設定支援部531は、ネットワーク設定画面に代えて、使用ネットワークに接続されたことをユーザに通知する画面を表示部42に表示させてもよい。一致していない場合、通信設定支援部531は、その旨をユーザに通知するとともに、ネットワーク設定画面の表示を維持する。
【0177】
サービス選択支援部532は、要決定事項のうち、ウェブ会議にて利用するウェブ会議サービスの設定を支援する。一例として、サービス選択支援部532は、通信設定支援部531からの通知を受けると、要決定事項が示すウェブ会議サービスの利用を開始するための操作手順を示すサービス設定画面を表示部42に表示させる。当該ウェブ会議サービスがユーザ端末2にインストールされている当該ウェブ会議サービス専用の会議アプリケーション54により利用可能である場合、サービス設定画面は例えば、当該アプリケーションのアイコンが表示されている位置を示す画像を含んでいてもよい。
【0178】
サービス選択支援部532は、会議アプリケーション54起動後の各種設定を支援してもよい。一例として、サービス選択支援部532は、起動された会議アプリケーション54において、ウェブ会議を識別するIDおよびパスワードの少なくともいずれかを入力する必要がある場合、当該IDおよびパスワードの少なくともいずれかを表示部42に表示させて、ユーザに対してその入力を促してもよい。当該IDおよびパスワードの少なくともいずれかは、予めユーザ端末2または支援サーバ1に記憶されていてもよい。
【0179】
サービス選択支援部532は、会議アプリケーション54の各種設定が終了すると、その旨を機器設定支援部533に通知する。
【0180】
機器設定支援部533は、要決定事項のうち、ウェブ会議にてユーザが使用する視聴覚機器の設定を支援する。一例として、機器設定支援部533は、サービス選択支援部532からの通知を受けると、ウェブ会議サービスにおいて設定されている視聴覚機器が、要決定事項の使用機器と一致しているか否かを判定する。例えば、要決定事項が示す視聴覚機器が外付けヘッドセットであり、かつ、撮像部46などの撮像デバイスを使用しないこととなっている場合、機器設定支援部533は、会議アプリケーション54における音声出力デバイスおよび音声入力デバイスの設定が、いずれも、上述の外付けヘッドセットを指しているか否かを判定する。また、機器設定支援部533は、会議アプリケーション54において撮像デバイスを利用しない設定となっているか否かを判定する。
【0181】
会議アプリケーション54における視聴覚機器に関連する各種の設定が、要決定事項の使用機器と一致していると判定した場合、機器設定支援部533は上述の一連の設定処理を終了する。あるいは、機器設定支援部533は、設定が終了した旨をユーザに通知してもよい。
【0182】
一方、視聴覚機器に関連する各種の設定が、要決定事項の使用機器と一致していないと判定した場合、機器設定支援部533は、例えば、視聴覚機器に関連する各種の設定を変更するための操作手順を示す機器設定画面を表示部42に表示させる。機器設定画面は、例えば、視聴覚機器の設定を変更するために、会議アプリケーション54上でクリックする位置を示す画像を含んでいてもよい。
【0183】
機器設定支援部533が、アプリケーション上で視聴覚機器の設定支援を行うために、本例示的実施形態に係る支援サーバ1から送信される要決定事項において、使用サービスには、ウェブ会議サービスの種別に加えて、該ウェブ会議サービスにおける設定情報が含まれていてもよい。当該設定情報は、ウェブ会議サービスに係る会議アプリケーション54の起動後に行うべき各種の設定の手順を示す情報であり、具体例として、会議アプリケーション54上での視聴覚機器の設定変更の手順を示す情報を含む。
【0184】
なお、本例示的実施形態では、複数の要決定事項を適用する所定の適用順は、通信ネットワーク、ウェブ会議サービス、視聴覚機器の順であるとして説明したが、各要決定事項の適用順は任意に定められてよい。
【0185】
(提示順序の変形例)
実行部53は、複数の要決定事項を適用する手順を、一度にユーザに提示してもよい。例えば、実行部53は、要決定事項が示すネットワーク、ウェブ会議サービスおよび視聴覚機器の設定手順を示す1つの画像を表示部42に表示させてもよい。
【0186】
(視聴覚機器の設定支援の変形例)
機器設定支援部533は、ユーザ端末2に接続されていない視聴覚機器を示す要決定事項に基づく支援を行ってもよい。例えば、機器設定支援部533は、当該視聴覚機器を接続するようユーザに通知してもよいし、当該視聴覚機器に代えて、ユーザ端末2に内蔵されている視聴覚機器を使用することをユーザに通知してもよい。前者の場合、機器設定支援部533は、視聴覚機器を接続すべき入出力インタフェースの位置(例えば、接続端子の位置)を表す画像をさらに表示部42に表示させてもよい。
【0187】
(支援内容の変形例)
実行部53は、ウェブ会議開始後において、ユーザを支援する処理を行ってもよい。例えば、通信設定支援部531は、ウェブ会議中に、使用しているネットワークの通信性能の検知を行ってもよい。通信設定支援部531は、当該ネットワークの通信性能が低下したり、当該ネットワークを介した通信が不可能となったりした場合、その旨をユーザに通知してもよい。あるいは、通信設定支援部531は、別のネットワークに接続し、その旨をユーザに通知してもよい。
【0188】
(支援サーバの変形例)
本例示的実施形態に係る支援サーバは、例示的実施形態1~3のいずれかにて説明した支援サーバ1であってもよい。
【0189】
以上のように、本例示的実施形態に係るユーザ端末2においては、要決定事項をユーザ端末2に適用する手順を参加者に提示する構成が採用されている。このため、本例示的実施形態に係るユーザ端末2によれば、遠隔対話の実施に不慣れな参加者であっても、遠隔対話を開始することができるという効果が得られる。
【0190】
また、本例示的実施形態に係るユーザ端末2においては、手順を提示する処理を、複数の要決定事項を適用する所定の適用順にしたがって、要決定事項ごとに順次実行する構成が採用されている。このため、本例示的実施形態に係るユーザ端末2によれば、遠隔対話の実施に不慣れな参加者が、要決定事項のそれぞれを順番に正しく設定し、遠隔対話を開始することができるという効果が得られる。
【0191】
〔ソフトウェアによる実現例〕
支援サーバ1(情報処理装置)、および、ユーザ端末2(参加者端末)の一部又は全部の機能は、集積回路(ICチップ)等のハードウェアによって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
【0192】
後者の場合、支援サーバ1およびユーザ端末2のそれぞれは、例えば、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータによって実現される。このようなコンピュータの一例(以下、コンピュータCと記載する)を図13に示す。コンピュータCは、少なくとも1つのプロセッサC1と、少なくとも1つのメモリC2と、を備えている。メモリC2には、コンピュータCを支援サーバ1またはユーザ端末2として動作させるためのプログラムPが記録されている。コンピュータCにおいて、プロセッサC1は、プログラムPをメモリC2から読み取って実行することにより、支援サーバ1またはユーザ端末2の各機能が実現される。
【0193】
プロセッサC1としては、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphic Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、MPU(Micro Processing Unit)、FPU(Floating point number Processing Unit)、PPU(Physics Processing Unit)、マイクロコントローラ、又は、これらの組み合わせなどを用いることができる。メモリC2としては、例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又は、これらの組み合わせなどを用いることができる。
【0194】
なお、コンピュータCは、プログラムPを実行時に展開したり、各種データを一時的に記憶したりするためのRAM(Random Access Memory)を更に備えていてもよい。また、コンピュータCは、他の装置との間でデータを送受信するための通信インタフェースを更に備えていてもよい。また、コンピュータCは、キーボードやマウス、ディスプレイやプリンタなどの入出力機器を接続するための入出力インタフェースを更に備えていてもよい。
【0195】
また、プログラムPは、コンピュータCが読み取り可能な、一時的でない有形の記録媒体Mに記録することができる。このような記録媒体Mとしては、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、又はプログラマブルな論理回路などを用いることができる。コンピュータCは、このような記録媒体Mを介してプログラムPを取得することができる。また、プログラムPは、伝送媒体を介して伝送することができる。このような伝送媒体としては、例えば、通信ネットワーク、又は放送波などを用いることができる。コンピュータCは、このような伝送媒体を介してプログラムPを取得することもできる。
【0196】
〔付記事項1〕
本発明は、上述した実施形態に限定されるものでなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。例えば、上述した実施形態に開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても、本発明の技術的範囲に含まれる。
【0197】
〔付記事項2〕
上述した実施形態の一部又は全部は、以下のようにも記載され得る。ただし、本発明は、以下の記載する態様に限定されるものではない。
【0198】
(付記1)
遠隔対話の参加者が使用する参加者端末の端末個別情報に基づいて、前記遠隔対話を開始するために決めておくべき事項を決定する決定手段と、
決定された前記事項にしたがって前記遠隔対話を開始するための所定の処理を実行するように、前記参加者端末に対して指示する指示手段と、を備えていることを特徴とする情報処理装置。
【0199】
(付記2)
前記決定手段は、2つ以上の前記参加者端末それぞれの前記端末個別情報に基づいて、前記事項を決定することを特徴とする付記1に記載の情報処理装置。
【0200】
(付記3)
前記参加者端末から前記遠隔対話が開始される前に送信された前記端末個別情報を取得する取得手段をさらに備え、
前記取得手段が前記端末個別情報を取得したことに応答して、
前記決定手段は、取得された前記端末個別情報に基づいて前記事項を決定し、
前記指示手段は、決定された前記事項に基づく前記所定の処理の実行を、前記参加者端末に対して指示することを特徴とする付記1または2に記載の情報処理装置。
【0201】
(付記4)
前記取得手段によって取得された、前記遠隔対話の開始予定時刻を少なくとも含む前記端末個別情報を、前記参加者端末ごとに記憶装置に格納する情報管理手段、をさらに備え、
前記決定手段は、少なくとも前記記憶装置に記憶されている前記端末個別情報に基づいて前記事項を決定し、
前記指示手段は、前記記憶装置に記憶されている前記開始予定時刻の所定時間前に、決定された前記事項に基づく前記所定の処理の実行を、前記参加者端末に対して指示することを特徴とする付記3に記載の情報処理装置。
【0202】
(付記5)
前記端末個別情報は、前記遠隔対話の開始予定時刻の所定時間前における、前記参加者端末が使用可能なネットワーク環境に関する情報を含むことを特徴とする付記1から4のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【0203】
(付記6)
前記端末個別情報は、前記遠隔対話の開始予定時刻の所定時間前において前記参加者端末にかかっている処理負荷を示す情報を含むことを特徴とする付記1から5のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【0204】
(付記7)
前記端末個別情報は、前記参加者端末が利用可能な、前記遠隔対話を行うための遠隔対話サービスの種類を示す情報を含むことを特徴とする付記1から6のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【0205】
(付記8)
前記端末個別情報は、前記参加者端末が内蔵する視聴覚機器、入出力インタフェースを介して前記参加者端末に接続可能な視聴覚機器、および、前記参加者端末が備える前記入出力インタフェースの少なくともいずれかを示す情報を含むことを特徴とする付記1から7のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【0206】
(付記9)
前記端末個別情報は、前記参加者端末が遠隔対話において他の参加者端末と送受信する視聴覚データの種類を示す情報を含むことを特徴とする付記1から8のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【0207】
(付記10)
前記決定手段は、前記遠隔対話を行うために利用する遠隔対話サービスの種類を決定することを特徴とする付記1から9のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【0208】
(付記11)
前記決定手段は、前記遠隔対話で前記参加者に使用させる視聴覚機器の種類を決定することを特徴とする付記1から10のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【0209】
(付記12)
前記決定手段は、前記遠隔対話を行うために前記参加者端末が使用するネットワークの種類を決定することを特徴とする付記1から11のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【0210】
(付記13)
遠隔対話の参加者が使用する参加者端末であって、
前記参加者端末の端末個別情報を、前記遠隔対話の実施を支援する情報処理装置に送信する送信手段と、
前記情報処理装置が前記端末個別情報に基づいて決定した、前記遠隔対話を開始するために決めておくべき事項にしたがって、前記遠隔対話を開始するための所定の処理を実行する指示を、前記情報処理装置から受信する受信手段と、
前記指示にしたがって前記所定の処理を実行する実行手段と、を備えていることを特徴とする参加者端末。
【0211】
(付記14)
前記実行手段は、前記事項を前記参加者へ通知することを特徴とする付記13に記載の参加者端末。
【0212】
(付記15)
前記実行手段は、前記事項を前記参加者端末に適用する手順を前記参加者に提示することを特徴とする付記13に記載の参加者端末。
【0213】
(付記16)
前記実行手段は、前記手順を提示する処理を、複数の前記事項を適用する所定の適用順にしたがって、前記事項ごとに順次実行することを特徴とする付記15に記載の参加者端末。
【0214】
(付記17)
遠隔対話の参加者が使用する参加者端末と、前記遠隔対話の実施を支援する情報処理装置とを含む支援システムであって、
前記情報処理装置は、
前記端末個別情報に基づいて、前記遠隔対話を開始するために決めておくべき事項を決定する決定手段と、
決定された前記事項にしたがって前記遠隔対話を開始するための所定の処理を実行するように、前記参加者端末に対して指示する指示手段と、を備え、
前記参加者端末は、
前記端末個別情報を、前記情報処理装置に送信する送信手段と、
前記指示手段による指示を前記情報処理装置から受信する受信手段と、
前記指示にしたがって前記所定の処理を実行する実行手段と、を備えていることを特徴とする支援システム。
【0215】
(付記18)
少なくとも1つのプロセッサが、
遠隔対話の参加者が使用する参加者端末の端末個別情報に基づいて、前記遠隔対話を開始するために決めておくべき事項を決定することと、
決定された前記事項にしたがって前記遠隔対話を開始するための所定の処理を実行するように、前記参加者端末に対して指示することと、を含むことを特徴とする情報処理方法。
【0216】
(付記19)
遠隔対話の参加者が使用する参加者端末が、前記参加者端末の端末個別情報を、前記遠隔対話の実施を支援する情報処理装置に送信することと、
前記情報処理装置が、前記端末個別情報に基づいて、前記遠隔対話を開始するために決めておくべき事項を決定することと、
前記情報処理装置が、決定された前記事項にしたがって前記遠隔対話を開始するための所定の処理を実行するように、前記参加者端末に対して指示することと、
前記参加者端末が、前記所定の処理を実行する指示を前記情報処理装置から受信することと、
前記参加者端末が、前記指示にしたがって前記所定の処理を実行することと、を含むことを特徴とする遠隔対話の支援方法。
【0217】
(付記20)
コンピュータを、遠隔対話の参加者が使用する参加者端末として機能させるための支援プログラムであって、前記コンピュータを、
前記参加者端末の端末個別情報を、前記遠隔対話の実施を支援する情報処理装置に送信する送信手段、
前記情報処理装置が前記端末個別情報に基づいて決定した、前記遠隔対話を開始するために決めておくべき事項にしたがって、前記遠隔対話を開始するための所定の処理を実行する指示を、前記情報処理装置から受信する受信手段、および、
前記指示にしたがって前記所定の処理を実行する実行手段、
として機能させる支援プログラム。
【0218】
〔付記事項3〕
上述した実施形態の一部又は全部は、更に、以下のように表現することもできる。
【0219】
少なくとも1つのプロセッサを備え、前記プロセッサは、
遠隔対話の参加者が使用する参加者端末の端末個別情報に基づいて、前記遠隔対話を開始するために決めておくべき事項を決定する決定処理と、
決定された前記事項にしたがって前記遠隔対話を開始するための所定の処理を実行するように、前記参加者端末に対して指示する指示処理と、を実行する情報処理装置。
【0220】
なお、この情報処理装置は、更にメモリを備えていてもよく、このメモリには、前記決定処理と、前記指示処理とを前記プロセッサに実行させるためのプログラムが記憶されていてもよい。また、このプログラムは、コンピュータ読み取り可能な一時的でない有形の記録媒体に記録されていてもよい。
【0221】
遠隔対話の参加者が使用する参加者端末であって、参加者端末は、少なくとも1つのプロセッサを備え、前記プロセッサは、
前記参加者端末の端末個別情報を、前記遠隔対話の実施を支援する情報処理装置に送信する送信処理と、
前記情報処理装置が前記端末個別情報に基づいて決定した、前記遠隔対話を開始するために決めておくべき事項にしたがって、前記遠隔対話を開始するための所定の処理を実行する指示を、前記情報処理装置から受信する受信処理と、
前記指示にしたがって前記所定の処理を実行する実行処理と、を実行する参加者端末。
【0222】
なお、この参加者端末は、更にメモリを備えていてもよく、このメモリには、前記送信処理と、前記受信処理と、前記実行処理とを前記プロセッサに実行させるためのプログラムが記憶されていてもよい。また、このプログラムは、コンピュータ読み取り可能な一時的でない有形の記録媒体に記録されていてもよい。
【符号の説明】
【0223】
1 支援サーバ(情報処理装置)
2 ユーザ端末(参加者端末)
11 記憶部(記憶装置)
21 決定部(決定手段)
22 指示部(指示手段)
23 取得部(取得手段)
24 情報管理部(情報管理手段)
41 通信部(周辺機器)
42 表示部(周辺機器、視聴覚機器)
43 操作部(周辺機器、視聴覚機器)
44 音声入力部(周辺機器、視聴覚機器)
45 音声出力部(周辺機器、視聴覚機器)
46 撮像部(周辺機器、視聴覚機器)
51 送信部(送信手段)
52 受信部(受信手段)
53 実行部(実行手段)
54 会議アプリケーション
71、72 端末個別情報
100 支援システム
531 通信設定支援部(実行手段)
532 サービス選択支援部(実行手段)
533 機器設定支援部(実行手段)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13