(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】回路基板及びモータ
(51)【国際特許分類】
H05K 3/34 20060101AFI20240827BHJP
H02K 11/33 20160101ALI20240827BHJP
【FI】
H05K3/34 501D
H05K3/34 507C
H02K11/33
(21)【出願番号】P 2020027063
(22)【出願日】2020-02-20
【審査請求日】2023-01-24
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000228730
【氏名又は名称】ニデックアドバンスドモータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100138689
【氏名又は名称】梶原 慶
(72)【発明者】
【氏名】宇敷 友明
(72)【発明者】
【氏名】増田 治政
【審査官】ゆずりは 広行
(56)【参考文献】
【文献】特開昭63-127593(JP,A)
【文献】特開2005-340346(JP,A)
【文献】特開2017-050354(JP,A)
【文献】特開平01-032697(JP,A)
【文献】特開2005-228959(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 3/34
H02K 11/33
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上に配置されたランドと、
前記ランドに半田付けされた電子部品と、
を備え、
前記電子部品は、前記基板と対向する面に裏面電極部を備え、
前記ランドは、電極ランド部とはみ出しランド部を備え、
前記裏面電極部は、
前記電子部品と前記基板が半田付けされた状態で前記電極ランド部と対向し、
前記はみ出しランド部と前記電極ランド部は一体であり、
前記ランドは、前記電極ランド部と前記はみ出しランド部との間に設けられ
、前記裏面電極部と同一面に設けられ前記裏面電極部でない部位と対向して前記電極ランド部と前記はみ出しランド部とを繋
ぐ接続ランド部を備え、
前記電極ランド部と、前記接続ランド部と、前記電極ランド部とは、同一面で一体である。
【請求項2】
前記はみ出しランド部
と前記接続ランド部は、メッキ状に半田されている、
請求項1に記載の回路基板。
【請求項3】
前記ランドは、前記基板上に設けた銅箔のうちレジストで覆われていない銅箔であり、
前記基板上に設けた銅箔のうち前記ランドの周囲に繋がりレジストで覆われた銅箔を備える、
請求項1から2のいずれか1項に記載の回路基板。
【請求項4】
前記基板上に設けた銅箔のうち前記はみ出しランド部の周囲に繋がりレジストで覆われた銅箔の面積は、前記はみ出しランド部の面積以上の大きさである、
請求項3に記載の回路基板。
【請求項5】
前記はみ出しランド部の面積は、前記電極ランド部の面積よりも小さ
い、
請求項1から4のいずれか1項に記載の回路基板。
【請求項6】
前記はみ出しランド部のはみ出し方向と直交する幅は、前記裏面電極部の前記方向と直交する幅よりも狭
い、
請求項1から5のいずれか1項に記載の回路基板。
【請求項7】
前記基板は、モータを駆動させるモータ駆動回路を実装する、
請求項1から6のいずれか1項に記載の回路基板。
【請求項8】
請求項7に記載の前記モータ駆動回路を実装した前記回路基板と、
前記モータ駆動回路によって駆動されるモータ部と、
を備える、
モータ。
【請求項9】
前記モータはファンを回転させるモータである、
請求項8に記載のモータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路基板及びモータに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、モータを所望の速度で回転させるための様々な駆動制御が実施されている。モータの駆動制御を行うモータ駆動回路を構成する電子部品は基板に実装される。最近では、モータ等に使用される回路の小型化に伴い、基板に面実装されるタイプの電子部品が増えている。例えば特許文献1に開示している。
【0003】
面実装タイプの電子部品の中には、基板と対向する面に基板に半田される電極部が設けられており、実装後に半田状態が確認できないものがある。ところが、高い信頼性が求められる機器の場合には、電子部品が確実に半田されていることの確認が必要である。確実に半田されていることを確認するためには、X線でのチェックやICT(インサーキット・テスタ)による確認が考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、X線でのチェックの場合、設備投資が必要である、高額である、検査時間が長いといった問題があった。また、ICTによる確認の場合、検査の際の通電状態は確認出来るが、半田不良までは確認出来ないという問題があった。
【0006】
本発明の目的は、簡単に半田不良のチェックを行うことである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願の例示的な第1発明は、回路基板であって、基板と、前記基板上に配置されたランドと、前記ランドに半田付けされた電子部品と、を備え、前記電子部品は、前記基板と対向する面に裏面電極部を備え、前記ランドは、電極ランド部とはみ出しランド部を備え、前記裏面電極部は、前記電子部品と前記基板が半田付けされた状態で前記電極ランド部と対向し、前記はみ出しランド部と前記電極ランド部は一体であり、前記ランドは、前記電極ランド部と前記はみ出しランド部との間に設けられ、前記裏面電極部と同一面に設けられ前記裏面電極部でない部位と対向して前記電極ランド部と前記はみ出しランド部とを繋ぐ接続ランド部を備え、前記電極ランド部と、前記接続ランド部と、前記電極ランド部とは、同一面で一体である、
【発明の効果】
【0008】
本願の例示的な第1発明によれば、簡単に半田不良のチェックを行うことが出来る。
【0009】
本願の例示的な第2発明によれば、簡単に半田不良のチェックを行うことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の第1実施形態に係るモータを、Y軸と直交し中心軸Jを通る面で切断して示す断面図である。
【
図3】
図2のモータ10からモータハウジング23を外して上から見た平面図である。
【
図4】本発明の実施例1に係る回路基板を構成する基板を示す平面図である。
【
図5】本発明の実施例1に係る回路基板の構成を示す平面図である。
【
図6】
図5に示した電子部品の、基板と対向する面を見た底面図である
【
図7】基板84への電子部品92の半田付けが良好である場合を示す図であって、はみ出しランド部95aの近傍を拡大して示す平面図である。
【
図8】基板84への電子部品92の半田付けが不良である場合を示す図であって、はみ出しランド部95aの近傍を拡大して示す平面図である。
【
図9】本発明の実施例2に係る回路基板を構成する基板を示す平面図である。
【
図10】本発明の実施例2に係る回路基板の構成を示す平面図である。
【
図11】
図10に示した電子部品の、基板と対向する面を見た底面図である。
【
図12】
図10に示した電子部品の、基板と直交する面を見た側面図である。
【
図13】本発明の実施例3に係る回路基板を構成する基板を示す平面図である。
【
図14】本発明の実施例3に係る回路基板の構成を示す平面図である。
【
図15】
図14に示した電子部品の、基板と対向する面を見た底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るモータについて説明する。なお、以下の図面においては、各構成をわかり易くするために、実際の構造と各構造における縮尺及び数等を異ならせる場合がある。
【0012】
また、図面においては、適宜3次元直交座標系としてXYZ座標系を示す。XYZ座標系において、Z軸方向は、
図1に示す中心軸Jの軸方向と平行な方向とする。X軸方向は、中心軸Jに対する径方向のうち
図1に示す方向とする。Y軸方向は、X軸方向とZ軸方向との両方と直交する方向とする。X軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向のいずれにおいても、図中に示す矢印が指す側を+側、反対側を-側とする。
【0013】
また、以下の説明においては、Z軸方向の正の側(+Z側)を「フロント側」又は「一方側」と呼び、Z軸方向の負の側(-Z側)を「リア側」又は「他方側」と呼ぶ。なお、リア側(他方側)及びフロント側(一方側)とは、単に説明のために用いられる名称であって、実際の位置関係及び方向を限定しない。また、特に断りのない限り、中心軸Jに平行な方向(Z軸方向)を単に「軸方向」と呼び、中心軸Jを中心とする径方向を単に「径方向」と呼び、中心軸Jを中心とする周方向、すなわち、中心軸Jの軸周りを単に「周方向」と呼ぶ。径方向において中心軸Jに近づく側を「径方向内側」と呼び、中心軸Jから遠ざかる側を「径方向外側」と呼ぶ。
【0014】
なお、本明細書において、「軸方向に延びる」とは、厳密に軸方向(Z軸方向)に延びる場合に加えて、軸方向に対して、45°未満の範囲で傾いた方向に延びる場合も含む。また、本明細書において、「径方向に延びる」とは、厳密に径方向、すなわち、軸方向(Z軸方向)に対して垂直な方向に延びる場合に加えて、径方向に対して、45°未満の範囲で傾いた方向に延びる場合も含む。また「平行」とは、厳密に平行な場合に加えて、互いに成す角が45°未満の範囲で傾いた場合も含む。
【0015】
[第1実施形態]
<モータの構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係るモータ駆動装置によって駆動するモータを、Y軸と直交し中心軸Jを通る面で切断して示す断面図である。
図2は、
図1のモータ10の斜視図である。
本実施形態において、モータ10は、ブラシレスDCモータである。モータ10は、ロータ50と、ステータ40と、を備えるモータ部30と、モータ部30の駆動を行う駆動回路81等を実装した回路基板80とを収容するモータハウジング21及び23と、を備える。ロータ50は、軸方向に延びる中心軸Jに沿って配置されるモータシャフト41を有する。ステータ40は、ロータ50と径方向に隙間を介して対向する。モータハウジング21及び23は、軸方向一方側から軸方向他方側に向けて回路基板80及びロータ50の順に配置して収容する。
【0016】
ステータ40は、ステータヨーク42を備える。モータ10は、ステータヨーク42の軸方向一方側に回路基板80を有する。回路基板80は、軸方向に貫通する貫通孔80aを有する。モータシャフト41は、貫通孔80aを貫通する。モータ10は、軸受55a及び55bを備える。軸受55aは、モータハウジング23の軸方向他方側に配置される。軸受55bは、モータハウジング21の軸方向一方側に配置される。また、軸受55aは、モータシャフト41の軸方向一方側端部に配置される。軸受55bは、モータシャフト41の軸方向他方側端部に配置される。軸受55a及び55bは、モータシャフト41を回転可能に支持する。軸受55a及び55bの形状、構造等は、特に限定されず、いかなる公知の軸受も用いることが出来る。
【0017】
ロータ50は、ロータマグネット51を備える。ロータマグネット51は、モータシャフト41を軸周りに囲んで、モータシャフト41に固定される。
【0018】
モータハウジング21は、有底筒状である。モータハウジング21の径方向内側にはモータ部30が収容される。モータハウジング21は、円筒形状でもよいし、角筒形状であってもよい。モータハウジング21は、例えばアルミダイキャスト製である。モータ10は、回路基板80の軸方向一方側に、有底筒状のモータハウジング23を有する。モータハウジング23は、円筒形状でもよいし、角筒形状であってもよい。モータハウジング23は、例えばアルミダイキャスト製である。モータハウジング21は軸方向一方側に開口し、モータハウジング23は軸方向他方側に開口する。モータハウジング21の軸方向一方側の開口は、モータハウジング23によって塞がれ、モータハウジング23の軸方向他方側の開口は、モータハウジング21によって塞がれる。
【0019】
モータハウジング21は、軸方向一方側の端部に、径方向外側に延びるフランジ部21aを有する。フランジ部21aは、軸方向に貫通する貫通孔21aaを有する。モータハウジング23は、軸方向他方側の端部に、径方向外側に延びるフランジ部23aを有する。フランジ部23aは、軸方向に貫通する貫通孔23aaを有する。貫通孔21aaと貫通孔23aaとは、軸方向位置及び周方向位置が一致し、貫通孔21aaと貫通孔23aaとが連続した貫通孔となる。貫通孔21aaと貫通孔23aaとに貫通するようにねじ止めを行うことで、モータハウジング21とモータハウジング23とを固定することが出来る。
【0020】
図3は、
図2のモータ10からモータハウジング23を外して示す斜視図である。
回路基板80は、モータハウジング21の筒穴の形状に応じた形状である。本実施形態では、回路基板80は円形である。駆動回路81は、複数の電子部品で構成される。駆動回路81は、例えば、IGBT、ブリッジダイオード、MOSFET,IPM、DC/DCコンバータのうちの少なくとも一つを含む。IGBTは、Insulated Gate Bipolar Transistorの略称である。MOSFETは、metal-oxide-semiconductor field-effect transistorの略称である。IPMは、Intelligent Power Moduleの略称である。駆動回路81は、コネクタ82に接続された配線を介してモータ10の外部と接続される。コネクタ82に接続された配線は、モータハウジング21及び23に設けられた貫通孔83を通る。
【0021】
(実施例1)
実施例1の回路基板80は、例えば、上述したモータ部30の駆動を行う駆動回路81等を実装し、モータハウジング21及び23に収容される回路基板である。
<回路基板80の構成>
図4は、本発明の実施例1に係る回路基板を構成する基板を示す平面図である。
図4は、基板に電子部品を実装する前の状態を示している。
図5は、本発明の実施例1に係る回路基板の構成を示す平面図である。
図5は、基板に電子部品を実装した後の状態を示している。
図6は、
図5に示した電子部品の、基板と対向する面を見た底面図である。
【0022】
基板84は、電子部品92を実装する。基板84に電子部品92を実装する際には、クリーム半田を用いてリフロー方式で行う。基板84は、リジッド基板である。基板84は、フレキシブル基板であってもかまわない。基板84の材質は、リフロー方式に対応した材質であれば、既知の如何なるものを用いることも出来る。以下の説明では、基板84は、その実装面がZ軸と直交する方向となる位置に配置される。基板84の実装面は、基板84の実装面の裏側の面よりも、+Z側である。電子部品92は、基板84の実装面に面実装(表面実装ともいう)される。
【0023】
基板84の実装面は、銅箔によって形成された回路パターンを備える。回路パターンは、銅箔以外の導体によって成るものであってもよい。基板84の回路パターンを形成した面は、レジストで覆われた部分と、レジストで覆われていない部分と、を備える。基板84の実装面の銅箔のうちレジストで覆われていない部分は、ランドである。基板84上の銅箔及びレジストの形成方法は、既知の如何なる方法を用いてもよい。基板84の実装面の表面は、電子部品92の実装位置を示すマーク85を備える。マーク85は、例えばインクによってレジスト上に印刷される。
【0024】
実施例1の回路基板80は、基板84と、基板84上に配置されたランド88aと、基板84上に配置されたランド88bと、ランド88a及びランド88bに半田付けされた電子部品92と、を備える。
【0025】
回路基板80は、基板84上に配置された銅箔部86aを備える。銅箔部86aは、レジストで覆われた部分である被覆銅箔部87aと、レジストで覆われていない部分であるランド88aと、を備える。回路基板80は、基板84上に配置された銅箔部86bを備える。銅箔部86bは、レジストで覆われた部分である被覆銅箔部87bと、レジストで覆われていない部分であるランド88bと、を備える。
【0026】
電子部品92は、基板84と対向する面である面92bと、面92bの裏面である面92aと、を備える。電子部品92は、面92bに裏面電極部93a及び93bを備える。ランド88aは、裏面電極部93aと対向する電極ランド部94aを備える。ランド88bは、裏面電極部93bと対向する電極ランド部94bを備える。
【0027】
ランド88aは、電子部品92と基板84が半田溶融された状態で電子部品92と対向しないはみ出しランド部95aを備える。はみ出しランド部95aと電極ランド部94aは一体である。すなわち、はみ出しランド部95aと電極ランド部94aとは、レジストで覆われた部分を介さない。はみ出しランド部95aの面積は、電極ランド部94aの面積よりも小さい。また、はみ出しランド部95aのはみ出し方向と直交する幅L1は、電子部品92の裏面電極部93aの、はみ出しランド部95aのはみ出し方向と直交する幅L2よりも狭い。
【0028】
ランド88bは、電子部品92と基板84が半田溶融された状態で電子部品92と対向しないはみ出しランド部95bを備える。はみ出しランド部95bと電極ランド部94bは一体である。すなわち、はみ出しランド部95bと電極ランド部94bとは、レジストで覆われた部分を介さない。はみ出しランド部95bの面積は、電極ランド部94bの面積よりも小さい。
【0029】
なお、基板84上に設けた銅箔部86aのうちはみ出しランド部95aの周囲に繋がりレジストで覆われた銅箔である被覆銅箔部87aの面積は、はみ出しランド部95aの面積以上の大きさであってもよいし無くても良い。また、基板84上に設けた銅箔部86bのうちはみ出しランド部95bの周囲に繋がりレジストで覆われた銅箔である被覆銅箔部87bの面積は、はみ出しランド部95bの面積以上の大きさであってもよいし無くても良い。
【0030】
回路基板80は、電極ランド部94a上に印刷された半田部89a及び半田部90aを有する。また、回路基板80は、はみ出しランド部95aから電極ランド部94aに亘って、その上面に印刷された半田部91aを有する。半田部89a、半田部90a及び半田部91aは、ランド88a上に、例えばクリーム半田を印刷することで形成される。
【0031】
回路基板80は、電極ランド部94b上に印刷された半田部89b及び半田部90bを有する。また、回路基板80は、はみ出しランド部95bから電極ランド部94bに亘って、その上面に印刷された半田部91bを有する。半田部89b、半田部90b及び半田部91bは、ランド88b上に、例えばクリーム半田を印刷することで形成される。
【0032】
基板84に電子部品92を実装する際、製造装置は、基板84上のマーク85を目印にして基板84上に電子部品92を載せ、回路基板80をリフロー炉で加熱する。加熱により半田部89a、90a、91a、89b、90b及び91bは溶融し、電子部品92は基板84に半田付けされる。
【0033】
特に、溶融した半田部91aは、毛細管現象によって、電極ランド部94aと裏面電極部93aとの間に浸透して半田付けを行う。また、溶融した半田部91bは、毛細管現象によって、電極ランド部94bと裏面電極部93bとの間に浸透して半田付けを行う。
【0034】
図7は、基板84への電子部品92の半田付けが良好である場合を示す図であって、はみ出しランド部95aの近傍を拡大して示す平面図である。
電極ランド部94aと裏面電極部93aとの半田付けが良好である場合、はみ出しランド部95a上の半田部91aは、電極ランド部94aと裏面電極部93aとの間に入り込む。これにより、加熱後には、はみ出しランド部95a上の半田部91aは、Z軸方向の高さが低くなる。また、加熱後には、はみ出しランド部95aは、半田部91aで濡れた状態になる。濡れた状態とは、はみ出しランド部95a上で半田部91aが表面張力によりZ方向に盛り上がった形状にならず、はみ出しランド部95a上で半田部91aがX軸方向及びY軸方向に拡がった状態を指す。また、加熱後には、はみ出しランド部95aは、半田部91aでメッキ状に半田されている。
【0035】
一方、
図8は、基板84への電子部品92の半田付けが不良である場合を示す図であって、はみ出しランド部95aの近傍を拡大して示す平面図である。
電極ランド部94aと裏面電極部93aとの半田付けが不良である場合、はみ出しランド部95a上の半田部91aは、電極ランド部94aと裏面電極部93aとの間への入り込みが不足する。これにより、加熱後であっても、はみ出しランド部95a上の半田部91aは、Z軸方向の高さが高いままである。また、加熱後であっても、はみ出しランド部95aは、半田部91aによる濡れが不良な状態になる。濡れが不良な状態とは、はみ出しランド部95a上で半田部91aが表面張力によりZ方向に盛り上がった形状になったり、はみ出しランド部95a上で半田部91aがX軸方向及びY軸方向に拡がらなかったりする状態を指す。この状態では、加熱後であっても、はみ出しランド部95aは、半田部91aでメッキ状に半田されていない虞がある。
【0036】
図7及び
図8を参照して説明したように、本実施例によれば、はみ出しランド部95a上の半田部91aの状態を目視、又は撮像した画像を画像チェックすることで、半田付けが良好に行われたか、半田不良であるかを識別することが出来、簡単に半田不良のチェックを行うことが出来る。
図7及び
図8では、電極ランド部94aと裏面電極部93aとの半田について説明したが、電極ランド部94bと裏面電極部93bとの半田についても同様であるので、説明は省略する。
【0037】
(実施例2)
実施例2の回路基板180は、例えば、上述したモータ部30の駆動を行う駆動回路81等を実装し、モータハウジング21及び23に収容される回路基板である。
<回路基板180の構成>
図9は、本発明の実施例2に係る回路基板を構成する基板を示す平面図である。
図9は、基板に電子部品を実装する前の状態を示している。
図10は、本発明の実施例2に係る回路基板の構成を示す平面図である。
図10は、基板に電子部品を実装した後の状態を示している。
図11は、
図10に示した電子部品の、基板と対向する面を見た底面図である。
図12は、
図10に示した電子部品の、基板と直交する面を見た側面図である。
【0038】
基板184は、電子部品192を実装する。基板184に電子部品192を実装する際には、クリーム半田を用いてリフロー方式で行う。基板184は、リジッド基板である。基板184は、フレキシブル基板であってもかまわない。基板184の材質は、リフロー方式に対応した材質であれば、既知の如何なるものを用いることも出来る。以下の説明では、基板184は、その実装面がZ軸と直交する方向となる位置に配置される。基板184の実装面は、基板184の実装面の裏側の面よりも、+Z側である。電子部品192は、基板184の実装面に面実装(表面実装ともいう)される。
【0039】
基板184の実装面は、銅箔によって形成された回路パターンを備える。回路パターンは、銅箔以外の導体によって成るものであってもよい。基板184の回路パターンを形成した面は、レジストで覆われた部分と、レジストで覆われていない部分と、を備える。基板184の実装面の銅箔のうちレジストで覆われていない部分は、ランドである。基板184上の銅箔及びレジストの形成方法は、既知の如何なる方法を用いてもよい。基板184の実装面の表面は、電子部品192の実装位置を示すマーク185を備える。マーク185は、例えばインクによってレジスト上に印刷される。
【0040】
実施例2の回路基板180は、基板184と、それぞれ基板184上に配置されたランド188a、ランド188c、ランド188d、ランド188e、ランド188f、ランド188g及びランド188hと、ランド188a、ランド188c、ランド188d、ランド188e、ランド188f、ランド188g及びランド188hに半田付けされた電子部品192と、を備える。
【0041】
回路基板180は、基板184上に配置された銅箔部186aを備える。銅箔部186aは、レジストで覆われた部分である被覆銅箔部187aと、レジストで覆われていない部分であるランド188aと、を備える。
回路基板180は、基板184上に配置された銅箔部186bを備える。銅箔部186bは、レジストで覆われた部分である被覆銅箔部187bと、レジストで覆われていない部分であるランド188aと、を備える。
回路基板180は、基板184上に配置された銅箔部186cを備える。銅箔部186cは、レジストで覆われた部分である被覆銅箔部187cと、レジストで覆われていない部分であるランド188cと、を備える。
回路基板180は、基板184上に配置された銅箔部186dを備える。銅箔部186dは、レジストで覆われた部分である被覆銅箔部187dと、レジストで覆われていない部分であるランド188dと、を備える。
回路基板180は、基板184上に配置された銅箔部186eを備える。銅箔部186eは、レジストで覆われた部分である被覆銅箔部187eと、レジストで覆われていない部分であるランド188eと、を備える。
回路基板180は、基板184上に配置された銅箔部186fを備える。銅箔部186fは、レジストで覆われた部分である被覆銅箔部187fと、レジストで覆われていない部分であるランド188fと、を備える。
回路基板180は、基板184上に配置された銅箔部186gを備える。銅箔部186gは、レジストで覆われた部分である被覆銅箔部187gと、レジストで覆われていない部分であるランド188gと、を備える。
回路基板180は、基板184上に配置された銅箔部186hを備える。銅箔部186hは、レジストで覆われた部分である被覆銅箔部187hと、レジストで覆われていない部分であるランド188hと、を備える。
【0042】
電子部品192は、基板184と対向する面である面192bと、面192bの裏面である面192aと、を備える。電子部品192は、面192bに裏面電極部193aを備える。ランド188aは、裏面電極部193aと対向する電極ランド部194を備える。
電子部品192は、面192bに裏面電極部193c、193d、193e、193f、193g及び193hを備える。裏面電極部193c、193d、193e、193f、193g及び193hのそれぞれは、基板184の実装面と平行な方向の電子部品192の端部まで延伸した後、基板184の実装面と直交する電子部品192の側面に延伸する。
ランド188cは、裏面電極部193cと対向する電極ランド部194cを備える。ランド188d、188e、188f、188g及び188hも、ランド188cと同様であるので、ランド188d、188e、188f、188g及び188hについての説明は省略する。
【0043】
ランド188aは、電子部品192と基板184が半田溶融された状態で電子部品192と対向しないはみ出しランド部195aを備える。はみ出しランド部195aと電極ランド部194は一体である。ランド188aは、電子部品192と基板184が半田溶融された状態で電子部品192と対向しないはみ出しランド部195bを備える。はみ出しランド部195bと電極ランド部194は一体である。
ランド188aは、電極ランド部194とはみ出しランド部195aとの間に設けられて電極ランド部194とはみ出しランド部195aとを繋ぐ接続ランド部196aを備える。接続ランド部196aが設けられたランド(ランド188a)は、電極ランド部194が設けられたランド(ランド188a)と一体である。
ランド188aは、電極ランド部194とはみ出しランド部195bとの間に設けられて電極ランド部194とはみ出しランド部195bとを繋ぐ接続ランド部196bを備える。接続ランド部196bが設けられたランド(ランド188a)は、電極ランド部194が設けられたランド(ランド188a)と一体である。
ランド188cは、電子部品192と基板184が半田溶融された状態で電子部品192と対向しないはみ出しランド部195cを備える。はみ出しランド部195cと電極ランド部194cは一体である。ランド188d、188e、188f、188g及び188hも、ランド188cと同様であるので、ランド188d、188e、188f、188g及び188hについての説明は省略する。
【0044】
回路基板180は、はみ出しランド部195aから電極ランド部194に亘って、その上面に印刷された半田部191aを有する。回路基板180は、はみ出しランド部195bから電極ランド部194に亘って、その上面に印刷された半田部191bを有する。
半田部191a及び191bは、ランド188a上に、例えばクリーム半田を印刷することで形成される。
回路基板180は、はみ出しランド部195cから電極ランド部194cに亘って、その上面に印刷された半田部191cを有する。回路基板180は、同様にランド188d、188e、188f、188g及び188h上に、半田部191d、191e、191f、191g及び191hを有する。
半田部191c、191d、191e、191f、191g及び191hのそれぞれは、ランド188c、188d、188e、188f、188g及び188h上に、例えばクリーム半田を印刷することで形成される。
【0045】
基板184に電子部品192を実装する際、製造装置は、基板184上のマーク185を目印にして基板184上に電子部品192を載せ、回路基板180をリフロー炉にて加熱する。加熱により半田部191a、191b、191c、191d、191e、191f、191g及び191hは溶融し、電子部品192は基板184に半田付けされる。
【0046】
溶融した半田部191aは、毛細管現象によって、電極ランド部194と裏面電極部193aとの間に浸透して半田付けを行う。また、溶融した半田部191bは、毛細管現象によって、電極ランド部94と裏面電極部193aとの間に浸透して半田付けを行う。
はみ出しランド部195a及び195bの半田の状態を、目視あるいは画像チェックすることで、電極ランド部194と裏面電極部193aとの半田不良をチェックすることができる。
【0047】
溶融した半田部191cは、毛細管現象によって、電極ランド部194cと裏面電極部193cとの間に浸透して半田付けを行う。また、溶融した半田部191cは、はみ出しランド部195cと、裏面電極部193cのうち電子部品192の側面の部分とを半田接続する。はみ出しランド部195cの半田の状態を、目視あるいは画像チェックすることで、電極ランド部194cと裏面電極部193cとの半田不良をチェックすることができる。
半田部191d、191e、191f、191g及び191hも、半田部191cと同様であるので、半田部191d、191e、191f、191g及び191hについての説明は省略する。
【0048】
(実施例3)
実施例3の回路基板280は、例えば、上述したモータ部30の駆動を行う駆動回路81等を実装し、モータハウジング21及び23に収容される回路基板である。
<回路基板280の構成>
図13は、本発明の実施例3に係る回路基板を構成する基板を示す平面図である。
図13は、基板に電子部品を実装する前の状態を示している。
図14は、本発明の実施例3に係る回路基板の構成を示す平面図である。
図14は、基板に電子部品を実装した後の状態を示している。
図15は、
図14に示した電子部品の、基板と対向する面を見た底面図である。
【0049】
基板284は、電子部品292を実装する。基板284に電子部品292を実装する際には、クリーム半田を用いてリフロー方式で行う。基板284は、リジッド基板である。基板284は、フレキシブル基板であってもかまわない。基板284の材質は、リフロー方式に対応した材質であれば、既知の如何なるものを用いることも出来る。以下の説明では、基板284は、その実装面がZ軸と直交する方向となる位置に配置される。基板284の実装面は、基板284の実装面の裏側の面よりも、+Z側である。電子部品292は、基板284の実装面に面実装(表面実装ともいう)される。
【0050】
基板284の実装面は、銅箔によって形成された回路パターンを備える。回路パターンは、銅箔以外の導体によって成るものであってもよい。基板284の回路パターンを形成した面は、レジストで覆われた部分と、レジストで覆われていない部分と、を備える。基板284の実装面の銅箔のうちレジストで覆われていない部分は、ランドである。基板284上の銅箔及びレジストの形成方法は、既知の如何なる方法を用いてもよい。基板284の実装面の表面は、電子部品292の実装位置を示すマーク285を備える。マーク285は、例えばインクによってレジスト上に印刷される。
【0051】
実施例3の回路基板280は、基板284と、それぞれ基板284上に配置されたランド288aa、ランド288ab、ランド288ac、ランド288ba、ランド288bb及びランド288bcと、ランド288aa、ランド288ab、ランド288ac、ランド288ba、ランド288bb及びランド288bcに半田付けされた電子部品292と、を備える。
【0052】
回路基板280は、基板284上に配置された銅箔部286aaを備える。銅箔部286aaは、レジストで覆われた部分である被覆銅箔部287aaと、レジストで覆われていない部分であるランド288aaと、を備える。
回路基板280は、基板284上に配置された銅箔部286abを備える。銅箔部286abは、レジストで覆われた部分である被覆銅箔部287abと、レジストで覆われていない部分であるランド288abと、を備える。
回路基板280は、基板284上に配置された銅箔部286acを備える。銅箔部286acは、レジストで覆われた部分である被覆銅箔部287acと、レジストで覆われていない部分であるランド288acと、を備える。
回路基板280は、基板284上に配置された銅箔部286baを備える。銅箔部286baは、レジストで覆われた部分である被覆銅箔部287baと、レジストで覆われていない部分であるランド288baと、を備える。
回路基板280は、基板284上に配置された銅箔部286bbを備える。銅箔部286bbは、レジストで覆われた部分である被覆銅箔部287bbと、レジストで覆われていない部分であるランド288bbと、を備える。
回路基板280は、基板284上に配置された銅箔部286bcを備える。銅箔部286bcは、レジストで覆われた部分である被覆銅箔部287bcと、レジストで覆われていない部分であるランド288bcと、を備える。
【0053】
電子部品292は、基板284と対向する面である面292bと、面292bの裏面である面292aと、を備える。
電子部品292は、面292bに裏面電極部293aa、293ab、293ac、293ba、293bb及び293bcを備える。
ランド288aaは、裏面電極部293aaと対向する電極ランド部294aaを備える。ランド288ab、288ac、288ba、288bb及び288bcも、ランド288aaと同様であるので、ランド288ab、288ac、288ba、288bb及び288bcについての説明は省略する。
【0054】
ランド288aaは、電子部品292と基板284が半田溶融された状態で電子部品292と対向しないはみ出しランド部295aaを備える。はみ出しランド部295aaと電極ランド部294aaは一体である。ランド288ab、288ac、288ba、288bb及び288bcも、ランド288aaと同様であるので、ランド288ab、288ac、288ba、288bb及び288bcについての説明は省略する。
【0055】
回路基板280は、はみ出しランド部295aaから電極ランド部294aaに亘って、その上面に印刷された半田部291aaを有する。回路基板280は、同様にランド288ab、288ac、288ba、288bb及び288bc上に、半田部291ab、291ac、291ba、291bb及び291bcを有する。
半田部291aa、291ab、291ac、291ba、291bb及び291bcのそれぞれは、ランド288aa、288ab、288ac、288ba、288bb及び288bc上に、例えばクリーム半田を印刷することで形成される。
【0056】
基板284に電子部品292を実装する際、製造装置は、基板284上のマーク285を目印にして基板284上に電子部品292を載せ、回路基板280をリフロー炉にて加熱する。加熱により半田部291aa、291ab、291ac、291ba、291bb及び291bcは溶融し、電子部品292は基板284に半田付けされる。
【0057】
溶融した半田部291aaは、毛細管現象によって、電極ランド部294aaと裏面電極部293aaとの間に浸透して半田付けを行う。はみ出しランド部295aaの半田の状態を、目視あるいは画像チェックすることで、電極ランド部294aaと裏面電極部293aaとの半田不良をチェックすることができる。
半田部291ab、291ac、291ba、291bb及び291bcも、半田部291aaと同様であるので、半田部291ab、291ac、291ba、291bb及び291bcについての説明は省略する。
【0058】
<回路基板80、180、及び280の作用・効果>
次に、回路基板80、180、及び280の作用・効果について説明する。
【0059】
上述の実施形態に係る発明においては、回路基板であって、基板と、前記基板上に配置されたランドと、前記ランドに半田付けされた電子部品と、を備え、前記電子部品は、前記基板と対向する面に裏面電極部を備え、前記ランドは、電極ランド部とはみ出しランド部を備え、前記裏面電極部は、前記電子部品と前記基板が半田溶融された状態で前記電極ランド部と対向し、前記はみ出しランド部と前記電極ランド部は一体である。
このため、簡単に半田不良のチェックを行うことが出来る。
また、はみ出しランド部の半田の状態を目視または画像チェックすることで、電子部品の半田不良のチェックを行うことが出来る。
【0060】
また、前記はみ出しランド部は、メッキ状に半田されている。
このため、はみ出しランド部がメッキ状に半田されていることを目視または画像チェック することで、電子部品の半田不良がないことを確認することが出来る。
【0061】
また、前記ランドは、前記電極ランド部と前記はみ出しランド部との間に設けられて前記電極ランド部と前記はみ出しランド部とを繋ぐ接続ランド部を備え、前記接続ランド部が設けられた前記ランドは、前記電極ランド部が設けられた前記ランドと一体である。
このため、電子部品の裏面電極部が電子部品の端部から中央寄りに配置されている場合であっても、接続ランド部によって、電極ランド部への半田の引き込みを確実に行うことが出来る。
【0062】
また、前記ランドは、前記基板上に設けた銅箔のうちレジストで覆われていない銅箔であり、前記基板上に設けた銅箔のうち前記ランドの周囲に繋がりレジストで覆われた銅箔を備える。
このため、レジストで覆われた銅箔の熱をランドに伝えることが出来るので、ランドの熱で半田を十分に溶融し、電極ランド部への半田の引き込みをより確実に行うことが出来る。
【0063】
また、前記基板上に設けた銅箔のうち前記はみ出しランド部の周囲に繋がりレジストで覆われた銅箔の面積は、前記はみ出しランド部の面積以上の大きさである。
このため、レジストで覆われた銅箔の熱をはみ出しランドに伝えることが出来るので、ランドの熱で半田を十分に溶融し、電極ランド部への半田の引き込みをより確実に行うことが出来る。
【0064】
また、前記はみ出しランド部の面積は、前記電極ランド部の面積よりも小さい。
このため、はみ出しランド部のクリーム半田のうち電極ランド部に引き込まれずに残る量を減らし、はみ出しランド部の半田を、よりメッキ状にすることが出来る。
【0065】
また、前記はみ出しランド部のはみ出し方向と直交する幅は、前記裏面電極部の前記方向と直交する幅よりも狭い。
このため、はみ出しランド部を電極ランド部より細く引き出すことにより、電子部品のはみだし方向へのズレを防止出来る。
【0066】
また、回路基板であって、基板と、前記基板上に配置された第1ランドと、前記第1ランドに半田付けされた電子部品と、を備え、前記電子部品は、前記基板と対向する面に第1裏面電極部を備え、前記第1裏面電極部は、前記第1ランドに設けられた第1電極ランド部と対向し、前記第1裏面電極部は、前記基板の実装面と平行な方向の前記電子部品の端部まで延伸した後、前記基板の実装面と直交する前記電子部品の側面に延伸し、前記第1ランドは、前記電子部品と対向しない位置に、前記第1電極ランド部に繋がるはみ出しランド部を備え、前記はみ出しランド部が設けられた前記第1ランドは、前記第1電極ランド部が設けられた前記第1ランドと一体である。
このため、第1はみ出しランド部の半田の状態で、第1裏面電極部の半田不良を判定することが出来る。
【0067】
また、前記はみ出しランド部は、第1はみ出しランド部であり、前記基板上に配置された第2ランドを備え、前記電子部品は、前記第2ランドに半田付けされ、前記電子部品は、前記基板と対向する面に第2裏面電極部を備え、前記第2裏面電極部は、前記第2ランドに設けられた第2電極ランド部と対向し、前記第2ランドは、前記電子部品と対向しない第2はみ出しランド部を備え、前記第2はみ出しランド部が設けられた前記第2ランドは、前記第2電極ランド部が設けられた前記第2ランドと一体である。
このため、第2はみ出しランド部の半田の状態で、第2裏面電極部の半田不良を判定することが出来る。
【0068】
また、前記第2はみ出しランド部は、メッキ状に半田されている。
このため、第2はみ出しランド部がメッキ状に半田されていることを目視または画像チェック することで、電子部品の半田不良がないことを確認することが出来る。
【0069】
また、前記基板は、モータを駆動させるモータ駆動回路を実装する。
このため、モータ駆動回路において、半田の状態を画像チェックすることで、半田不良のチェックを行うことが出来る。
【0070】
また、モータであって、前記モータ駆動回路を実装した前記回路基板と、前記モータ駆動回路によって駆動されるモータ部と、を備える。
このため、モータにおいて、半田の状態を画像チェックすることで、半田不良のチェックを行うことが出来る。
【0071】
また、前記モータはファンを回転させるモータである。
このため、ファンモータにおいて、半田の状態を画像チェックすることで、半田不良のチェックを行うことが出来る。
【0072】
上述した実施形態の回路基板を備えるモータの用途は、特に限定されない。上述した実施形態のモータは、例えば、軸流ファンを回転させるモータである。また、上述した各構成は、相互に矛盾しない範囲内において、適宜組み合わせることが出来る。
【0073】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。これらの実施形態及びその変形は、発明の範囲及び要旨に含まれると同時に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0074】
10 モータ
21 モータハウジング
30 モータ部
40 ステータ
50 ロータ
80 回路基板
84 基板
85 マーク
86a、86b 銅箔部
87a、87b 被覆銅箔部
88a、88b ランド
89a、89b、90a、90b、91a、91b 半田部
92 電子部品
93a、93b 裏面電極部
94a、94b 電極ランド部
95a、95b はみ出しランド部