(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】関心分析装置、関心分析方法、プログラム、および記録媒体
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0203 20230101AFI20240827BHJP
【FI】
G06Q30/0203
(21)【出願番号】P 2020053736
(22)【出願日】2020-03-25
【審査請求日】2023-02-09
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000232092
【氏名又は名称】NECソリューションイノベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115255
【氏名又は名称】辻丸 光一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201732
【氏名又は名称】松縄 正登
(74)【代理人】
【識別番号】100154081
【氏名又は名称】伊佐治 創
(72)【発明者】
【氏名】ファン タァン クァン
(72)【発明者】
【氏名】山本 純一
(72)【発明者】
【氏名】福井 知宏
【審査官】渡邉 加寿磨
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-62855(JP,A)
【文献】国際公開第2018/186235(WO,A1)
【文献】特開2009-42891(JP,A)
【文献】特開2013-61434(JP,A)
【文献】特開2019-194795(JP,A)
【文献】特開2016-71580(JP,A)
【文献】望月 崇廣,”観光行動モデリングのためのプローブパーソンデータと位置情報付きSNSから得られたPOIの比較”,マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2015)シンポジウム論文集 情報処理学会シンポジウムシリーズ Vol.2015 No.1 [CD-ROM] IPSJ Symposium Series,日本,一般社団法人情報処理学会,2015年07月08日,第2015巻第1号,p.1632-1639,ISSN:1882-0840
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G06F 16/00-16/958
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
関心情報取得部、関心ネットワーク生成部、重要度算出部、および、出力部を含み、
前記関心情報取得部は、ユーザの関心情報を取得し、
前記関心情報は、ユーザがコンテンツに関心を示したことを表す情報であり、ユーザの識別情報と、前記ユーザが関心を持ったコンテンツの識別情報とを含み、
前記関心ネットワーク生成部は、前記関心情報に基づき、前記ユーザと前記コンテンツとの関心行列を生成し、前記関心行列の成分に基づいて、前記ユーザを示す頂点と前記コンテンツを示す頂点とを接続し、前記コンテンツに対するユーザの関心度を表す関心ネットワークを生成し、
前記重要度算出部は、前記関心ネットワークに基づき、前記コンテンツの重要度を算出し、
前記出力部は、前記重要度を出力する、ことを特徴とする関心分析装置。
【請求項2】
前記関心情報が、さらに、前記ユーザの属性情報、前記ユーザがコンテンツに関心を持った日時の情報、関心の程度情報、関心の種類情報、ユーザのコメント、ユーザの位置情報、コンテンツの位置情報、関心情報識別情報、および、ユーザが利用する端末の情報からなる群から選択された少なくとも一つを含む、請求項1に記載の関心分析装置。
【請求項3】
前記関心情報が、関心の種類情報を含み、
さらに、コメント生成部を含み、
前記コメント生成部は、前記関心ネットワークに含まれるコンテンツについて、前記関心の種類情報に基づき、フィードバックコメントを生成し、
前記出力部は、前記フィードバックコメントを出力する、請求項1または2に記載の関心分析装置。
【請求項4】
関心情報取得工程、関心ネットワーク生成工程、重要度算出工程、および、出力工程を含み、
前記関心情報取得工程は、ユーザの関心情報を取得し、
前記関心情報は、ユーザがコンテンツに関心を示したことを表す情報であり、ユーザの識別情報と、前記ユーザが関心を持ったコンテンツの識別情報とを含み、
前記関心ネットワーク生成工程は、前記関心情報に基づき、前記ユーザと前記コンテンツとの関心行列を生成し、前記関心行列の成分に基づいて、前記ユーザを示す頂点と前記コンテンツを示す頂点とを接続し、前記コンテンツに対するユーザの関心度を表す関心ネットワークを生成し、
前記重要度算出工程は、前記関心ネットワークに基づき、前記コンテンツの重要度を算出し、
前記出力工程は、前記重要度を出力する、ことを特徴とする関心分析方法。
【請求項5】
前記関心情報が、さらに、前記ユーザの属性情報、前記ユーザがコンテンツに関心を持った日時の情報、関心の種類情報、ユーザのコメント、ユーザの位置情報、コンテンツの位置情報、関心情報識別情報、および、ユーザが利用する端末の情報からなる群から選択された少なくとも一つを含む、請求項4に記載の関心分析方法。
【請求項6】
前記関心情報が、関心の種類情報を含み、
さらに、コメント生成工程を含み、
前記コメント生成工程は、前記関心ネットワークに含まれるコンテンツについて、前記関心の種類情報に基づき、フィードバックコメントを生成し、
前記出力工程は、前記フィードバックコメントを出力する、請求項4または5に記載の関心分析方法。
【請求項7】
ユーザがコンテンツに関心を示したことを表す情報であり、ユーザの識別情報と、前記ユーザが関心を持ったコンテンツの識別情報とを含む関心情報を使用し、
ユーザの前記関心情報を取得する関心情報取得手順、
前記関心情報に基づき、前記ユーザと前記コンテンツとの関心行列を生成し、前記関心行列の成分に基づいて、前記ユーザを示す頂点と前記コンテンツを示す頂点とを接続し、前記コンテンツに対するユーザの関心度を表す関心ネットワークを生成する関心ネットワーク生成手順、
前記関心ネットワークに基づき、前記コンテンツの重要度を算出する重要度算出手順、および
前記重要度を出力する出力手順を、コンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項8】
請求項7記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項9】
サーバと、端末とを有し、
前記サーバと前記端末とは、システム外の通信回線網を介して接続可能であり、
前記端末は、コンテンツデータ取得部、表示部、入力部、送信部を有し、
前記コンテンツデータ取得部は、コンテンツデータを取得し、
前記表示部は、取得したコンテンツデータを表示し、
前記入力部は、前記コンテンツデータに対する関心度を示す関心情報を入力し、
前記送信部は、前記関心情報を前記サーバに送信し、
前記サーバが、請求項1から3のいずれか一項に記載の関心分析装置であり、
前記関心情報取得部は、前記端末から前記関心情報を取得する、ことを特徴とする関心分析システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、関心分析装置、関心分析方法、プログラム、および記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
ツアーのコンテンツを決定する際、旅行者と旅行先のコンテンツとのスケジュールに基づき、ツアー内容を決定する技術が知られている(特許文献1)。通常、ツアーが開催される場合、ツアーのコンテンツは開催者が事前に決定し、ツアー中はスケジュール通りに各コンテンツが実施される。しかしながら、このような方法では、ツアー参加者の関心のないコンテンツが含まれ、参加者のツアーへの関心を高めることが難しい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
また、ツアー内容を参加者が評価する場合、通常、ツアー終了後のアンケート等により評価が行われるため、アンケートの回答時に参加者がツアーの内容、特にツアー中の突発的な感情の変化等については覚えておらず、参加者の評価に基づき、主催者がコンテンツの分析を行う際に、精度が落ちることがあるという問題がある。また、このような問題は、ツアーに限らず、例えば、イベント、展示会、アトラクション、演劇等においても同様である。
【0005】
そこで、本発明は、リアルタイムに入力された情報に基づき、精度よく参加者の関心を分析可能な関心分析装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明の関心分析装置は、関心情報取得部、関心ネットワーク生成部、重要度算出部、および、出力部を含み、
前記関心情報取得部は、ユーザの関心情報を取得し、
前記関心情報は、ユーザがコンテンツに関心を示したことを表す情報であり、ユーザの識別情報と、前記ユーザが関心を持ったコンテンツの識別情報とを含み、
前記関心ネットワーク生成部は、前記関心情報に基づき、コンテンツに対するユーザの関心度を表す関心ネットワークを生成し、
前記重要度算出部は、前記関心ネットワークに基づき、前記コンテンツの重要度を算出し、
前記出力部は、前記重要度を出力する、ことを特徴とする。
【0007】
本発明の関心分析方法は、関心情報取得工程、関心ネットワーク生成工程、重要度算出工程、および、出力工程を含み、
前記関心情報取得工程は、ユーザの関心情報を取得し、
前記関心情報は、ユーザがコンテンツに関心を示したことを表す情報であり、ユーザの識別情報と、前記ユーザが関心を持ったコンテンツの識別情報とを含み、
前記関心ネットワーク生成工程は、前記関心情報に基づき、コンテンツに対するユーザの関心度を表す関心ネットワークを生成し、
前記重要度算出工程は、前記関心ネットワークに基づき、前記コンテンツの重要度を算出し、
前記出力工程は、前記重要度を出力する、ことを特徴とする。
【0008】
本発明のプログラムは、ユーザがコンテンツに関心を示したことを表す情報であり、ユーザの識別情報と、前記ユーザが関心を持ったコンテンツの識別情報とを含む関心情報を使用し、
ユーザの前記関心情報を取得する関心情報取得手順、
前記関心情報に基づき、コンテンツに対するユーザの関心度を表す関心ネットワークを生成する関心ネットワーク生成手順、
前記関心ネットワークに基づき、前記コンテンツの重要度を算出する重要度算出手順、および
前記重要度を出力する出力手順を、コンピュータに実行させるためのプログラムであることを特徴とする。
【0009】
本発明の記録媒体は、前記本発明のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であることを特徴とする。
【0010】
本発明の関心分析端末は、コンテンツデータ取得部、表示部、入力部、および、送信部を有し、
前記コンテンツデータ取得部は、コンテンツデータを取得し、
前記表示部は、取得したコンテンツデータを表示し、
前記入力部は、前記コンテンツデータに対する関心を示す関心情報を入力し、
前記送信部は、前記関心情報を、ユーザの関心情報として送信する、ことを特徴とする。
【0011】
本発明の関心分析システムは、サーバと、端末とを有し、
前記サーバと前記端末とは、システム外の通信回線網を介して接続可能であり、
前記端末は、コンテンツデータ取得部、表示部、入力部、送信部を有し、
前記コンテンツデータ取得部は、コンテンツデータを取得し、
前記表示部は、取得したコンテンツデータを表示し、
前記入力部は、前記コンテンツデータに対する関心度を示す関心情報を入力し、
前記送信部は、前記関心情報を、ユーザの関心情報として前記サーバに送信し、
前記サーバが、前記本発明の関心分析装置であり、
前記関心情報取得部は、前記端末から前記関心情報を取得する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、リアルタイムに入力された情報に基づき、精度よく参加者の関心を分析可能である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1(A)は、実施形態1の関心分析装置の構成一例を示すブロック図であり、
図1(B)は、実施形態1の関心分析システムの構成の一例を示す概略図である。
【
図2】
図2は、実施形態1の関心分析装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、実施形態1の関心分析端末のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、実施形態1の関心分析方法およびプログラムの一例を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、実施形態1の関心分析システムにおいて、関心データベースに記録されている情報の一例を示す模式図である。
【
図6】
図6は、実施形態1において、関心の種類情報の例を示す模式図である。
【
図7】
図7は、実施形態1において、関心ネットワークの生成の具体例を示す模式図である。
【
図8】
図8は、実施形態1において、重要度算出の具体例を示す模式図である。
【
図9】
図9は、実施形態2の関心分析装置の構成一例を示すブロック図である。
【
図10】
図10は、実施形態2の関心分析方法およびプログラムを示すフローチャートである。
【
図11】
図11は、実施形態2において、関心の種類情報と、フィードバックコメントの例を示す模式図である。
【
図12】
図12は、関心ネットワークに含まれるコンテンツのネットワークにおける関心の種類情報の集計例を示す模式図である。
【
図13】
図13は、出力された重要度とフィードバックコメントの例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は、下記の実施形態によって何ら限定および制限されない。なお、以下の
図1~
図13において、同一部分には、同一符号を付している。また、各実施形態の説明は、特に言及がない限り、互いの説明を援用できる。さらに、各実施形態の構成は、特に言及がない限り、組合せ可能である。
【0015】
[実施形態1]
実施形態1は、本発明の関心分析装置および関心分析端末を備える関心分析システム、ならびに関心分析方法に関する。
【0016】
本実施形態は、本発明の関心分析装置の例である。
図1(A)は、実施形態1の関心分析装置1の一例を示すブロック図であり、
図1(B)は、実施形態1の関心分析装置1を有する重量計測システム装置100の一例を示す概略図である。
図1(A)に示すように、本実施形態の関心分析装置1は、関心情報取得部11、関心ネットワーク生成部12、重要度算出部13、および、出力部14を含む。また、
図1(B)に示すように、関心分析装置1は、例えば、通信回線網30を介して、関心分析端末2、データベース(DB)40、外部端末50と接続可能である。本実施形態の関心分析装置1は、システムとしてサーバに組み込まれていてもよい。また、本実施形態の関心分析装置1は、本発明のプログラムがインストールされたパーソナルコンピュータ(PC)であってもよい。また、図示していないが、関心分析装置1は、通信回線網30を介して、システム管理者の外部端末とも接続可能であり、システム管理者は、外部端末から関心分析装置1の管理を実施してもよい。関心分析装置1は、例えば、前記各部を含む1つの装置でもよいし、前記各部が、通信回線網を介して接続可能な装置でもよい。関心分析装置1は、例えば、各部の処理がクラウド上で行われてもよい。
【0017】
通信回線網30は、特に制限されず、公知のネットワークを使用でき、例えば、有線でもよいし、無線でもよい。通信回線網30は、例えば、インターネット回線、WWW(World Wide Web)、電話回線、LAN(Local Area Network)、WiFi(Wireless Fidelity)、LPWA(Low Power Wide Area)等があげられる。
【0018】
図2に、関心分析装置1のハードウェア構成のブロック図を例示する。関心分析装置1は、例えば、CPU(中央処理装置)101、メモリ102、バス103、記憶装置104、入力装置106、ディスプレイ107、通信デバイス108等を有する。関心分析装置1の各部は、それぞれのインタフェース(I/F)により、バス103を介して接続されている。
【0019】
CPU101は、例えば、コントローラ(システムコントローラ、I/Oコントローラ等)等により、他の構成と連携動作し、関心分析装置1の全体の制御を担う。関心分析装置1において、CPU101により、例えば、本発明のプログラム105やその他のプログラムが実行され、また、各種情報の読み込みや書き込みが行われる。具体的には、例えば、CPU101が、関心情報取得部11、関心ネットワーク生成部12、重要度算出部13、および、出力部14として機能する。関心分析装置1は、演算装置として、CPUを備えるが、GPU(Graphics Processing Unit)、APU(Accelerated Processing Unit)等の他の演算装置を備えてもよいし、CPUとこれらとの組合せを備えてもよい。なお、CPU101は、例えば、後述する実施形態における記憶部以外の各部として機能する。
【0020】
メモリ102は、例えば、メインメモリを含む。前記メインメモリは、主記憶装置ともいう。CPU101が処理を行う際には、例えば、後述する記憶装置104(補助記憶装置)に記憶されている本発明のプログラム105等の種々の動作プログラムを、メモリ102が読み込む。そして、CPU101は、メモリ102からデータを読み出し、解読し、前記プログラムを実行する。前記メインメモリは、例えば、RAM(ランダムアクセスメモリ)である。メモリ102は、例えば、さらに、ROM(読み出し専用メモリ)を含む。
【0021】
バス103は、例えば、外部機器とも接続できる。前記外部機器は、例えば、関心分析端末2;外部記憶装置(外部データベース40等);プリンター;等があげられる。関心分析装置1は、例えば、バス103に接続された通信デバイス108により、通信回線網30に接続でき、通信回線網30を介して、前記外部機器と接続することもできる。前記外部機器との接続方式は、通信回線網30を介した接続には限定されず、例えば、有線による接続でもよいし、無線通信を利用した接続でもよい。前記有線による接続は、例えば、コードによる接続でもよいし、通信回線網を利用するためのケーブル等による接続でもよい。
【0022】
記憶装置104は、例えば、前記メインメモリ(主記憶装置)に対して、いわゆる補助記憶装置ともいう。前述のように、記憶装置104には、本発明のプログラム105を含む動作プログラムが格納されている。記憶装置104は、例えば、記憶媒体と、前記記憶媒体に読み書きするドライブとを含む。前記記憶媒体は、特に制限されず、例えば、内蔵型でも外付け型でもよく、HD(ハードディスク)、FD(フロッピー(登録商標)ディスク)、CD-ROM、CD-R、CD-RW、MO、DVD、フラッシュメモリー、メモリーカード等があげられ、前記ドライブは、特に制限されない。記憶装置104は、例えば、前記記憶媒体と前記ドライブとが一体化されたハードディスクドライブ(HDD)であってもよい。
【0023】
関心分析装置1は、例えば、さらに、入力装置106、ディスプレイ107を有する。入力装置106は、例えば、タッチパネル、トラックパッド、マウス等のポインティングデバイス;キーボード;カメラ、スキャナ等の撮像手段;ICカードリーダ、磁気カードリーダ等のカードリーダ;マイク等の音声入力手段;等があげられる。ディスプレイ107は、例えば、LEDディスプレイ、液晶ディスプレイ等の表示装置があげられる。本実施形態1において、入力装置106とディスプレイ107とは、別個に構成されているが、入力装置106とディスプレイ107とは、タッチパネルディスプレイのように、一体として構成されてもよい。
【0024】
関心分析装置1において、メモリ102および記憶装置104は、ユーザからのアクセス情報およびログ情報、ならびに、外部データベース40から取得した情報を記憶することも可能である。
【0025】
図3に、関心分析端末2のハードウェア構成のブロック図を例示する。関心分析端末2は、例えば、CPU201、メモリ202、バス203、記憶装置204、入力装置(入力部)23、通信デバイス(送信部)24、ディスプレイ(表示部)22等を有する。関心分析端末2の各部は、それぞれのインタフェース(I/F)により、バス203を介して接続されている。関心分析端末2の各構成の説明は、関心分析装置1の各構成の説明を援用できる。
【0026】
関心分析装置1の各部について、さらに詳細に説明する。
【0027】
関心情報取得部11は、ユーザの関心情報を取得する。前記ユーザは、例えば、
図1(B)に示すように、一人でもよいし、複数人でもよい。関心情報取得部11は、例えば、後述する関心分析端末2が送信した関心情報を、通信回線網30を介して受信することで取得してもよいし、ユーザの関心情報が記憶されたシステム外部のデータベース40から、通信回線網30を介して取得してもよい。また、例えば、関心分析装置1が記憶部を有し、前記記憶部に前記関心情報が記憶されている場合、前記記憶部から前記関心情報を読み取ることで取得してもよい。
【0028】
前記関心情報は、ユーザがコンテンツに関心を示したことを表す情報であり、ユーザの識別情報(以下、「ユーザ識別情報」ともいう。)と、前記ユーザが関心を持ったコンテンツの識別情報(以下、「コンテンツ識別情報」ともいう。)とを含む。本発明において、「ユーザがコンテンツに関心を示した」とは、例えば、ユーザがコンテンツに対して興味を持った状態を意味する。前記関心情報は、例えば、前記ユーザにより、後述する関心分析端末2を用いて入力される。そして、後述する関心分析端末2の送信部24により、外部データベース40に送信される。外部データベース40において、前記関心情報は、例えば、前記ユーザの識別情報と、前記コンテンツの識別情報とが紐づけられて記憶されている。また、関心分析端末2は、例えば、外部データベース40に代えて、または加えて、関心分析装置1に前記関心情報を送信してもよい。この場合、関心分析装置1の前記記憶部に、前記ユーザの識別情報と、前記コンテンツの識別情報とが紐づけられて記憶される。前記ユーザ識別情報は、ユーザ個人を識別可能な情報であり、例えば、氏名、ID等があげられる。前記コンテンツ識別情報は、例えば、前記コンテンツを識別可能な情報であり、例えば、コンテンツの名称、ID等があげられる。前記コンテンツは、特に制限されず、例えば、具体例として、ツアー等における旅行先の飲食店、商店街、商業施設、観光地等の観光情報;ツアー中の食事内容、レジャー内容、ツアー先での会話等の体験情報;イベント等の興行情報;博覧会;展示会;アトラクション;演劇;等があげられる。
【0029】
前記関心情報は、例えば、さらに、他の情報を含んでもよい。前記他の情報は、例えば、前記ユーザの属性情報、前記ユーザがコンテンツに関心を持った日時(関心情報の送信日時)の情報、関心の程度情報、関心の種類情報、ユーザのコメント、ユーザの位置情報、コンテンツの位置情報、関心情報識別情報、および、ユーザが利用する端末の情報等があげられる。前記属性情報は、例えば、ユーザの氏名、年齢、性別、職業、出身地、身長、体重、国籍、家族構成、使用言語、観光客のグループ構成、趣味趣向、食事制限(例えば、ハラル、ベジタリアン等)、身体障碍(例えば、車いす、杖等)、宿泊場所等があげられる。前記関心の程度情報は、例えば、前記ユーザの、コンテンツへの関心の強度(レベルともいう)の情報である。前記関心の程度情報は、特に制限されず、例えば、前記関心の強度を数値で示したものでもよいし、ユーザがコンテンツに関心を持っているか否か、すなわち、関心の有無の情報でもよい。前記関心の種類情報は、例えば、ユーザがコンテンツに対して感じた関心の種類の情報であり、特に制限されず、具体例として、「また体験したい」、「自分も関わりたい」「すごくきれい」「ほかの人にも教えたい」「面白そう」「協力したい」等があげられる。前記関心の種類情報は、テキスト情報でもよいし、画像情報でもよい。前記画像情報は、例えば、具体例として、SNSで使用されるスタンプ等があげられる。前記関心の種類情報が、前記画像情報を含む場合、例えば、
図6に示すように、前記画像情報の識別情報(スタンプID)と、前記画像情報(スタンプ)と、前記画像が示す意味合いとが紐づけられて記憶されていてもよい。また、前記関心の種類情報は、例えば、前記関心の程度情報を含んでもよい。前記関心情報識別情報は、例えば、前記関心情報を識別するための情報であり、例えば、IDがあげられる。前記関心情報識別情報は、例えば、外部データベース40に前記関心情報が記憶される際に、プライマリキーとして、前記関心情報が含む他の情報と紐づけて記憶される。前記ユーザが利用する端末の情報は、例えば、端末のオペレーティングシステムの情報があげられる。前記関心情報がこれらの情報を含むことで、例えば、より正確な関心の分析が可能となる。
【0030】
関心ネットワーク生成部12は、前記関心情報に基づき、コンテンツに対するユーザの関心度を表す関心ネットワークを生成する。前記関心ネットワークは、例えば、ユーザのコンテンツに対する関心の有無を示す隣接行列が示すグラフである。前記グラフは、例えば、有向グラフでも無向グラフでもよいが、ユーザからコンテンツへの関心の方向性を表現できることから、有向グラフが好ましい。前記隣接行列は、例えば、ユーザ識別情報と、コンテンツの識別情報とのリンクの有無、すなわち、関心情報として、ユーザ識別情報とコンテンツ識別情報とが紐づけられて記憶されているか否かに応じて、行列の成分に所定の値を割当てることで生成できる。具体的には、関心ネットワーク生成部12は、例えば、ユーザ識別情報とコンテンツ識別情報とが紐づけられて記憶されている(関心情報が存在する)場合、行列の対応するユーザ識別情報とコンテンツ識別情報の成分に、前記所定の値として、「1」を割当てることができる。他方、関心ネットワーク生成部12は、ユーザ識別情報と、コンテンツ識別情報とが紐づけられて記憶されていない(関心情報が存在しない)場合、前記行列の対応するユーザ識別情報とコンテンツ識別情報の成分に、前記所定の値として、前記対応する成分に「0」を割当てることができる。つぎに、関心ネットワーク生成部12は、例えば、前記ユーザ識別情報を示す頂点と、前記コンテンツ識別情報を示す頂点とを作成する。そして、関心ネットワーク生成部12は、前記行列において、前記所定の値として、「1」が割り当てられている前記ユーザ識別情報と前記コンテンツ識別情報との組み合わせに対応する頂点同士を結ぶ辺を作成することで、前記グラフを生成できる。なお、前記例示には制限されず、例えば、関心ネットワーク生成部12は、関心情報が存在しない場合に、前記行列の対応するユーザ識別情報とコンテンツ識別情報の成分に、前記所定の値として「1」を割当て、関心情報が存在する場合に、行列の対応するユーザ識別情報とコンテンツ識別情報の成分に、前記所定の値として「0」を割当ててもよい。この場合、関心ネットワーク生成部12は、例えば、前記所定の値として「0」が割り当てられている前記組み合わせに対応する頂点同士を結ぶ辺を作成することで、前記グラフを生成できる。また、関心ネットワーク生成部12は、前記所定の値として、例えば、ユーザの関心情報に応じて、各値に重みづけをした値を割当ててもよい。
【0031】
関心ネットワーク生成部12は、例えば、前記関心情報が前記他の情報を含む場合、前記ユーザの識別情報と、前記コンテンツの識別情報と、前記他の情報とを紐づけ、前記関心ネットワークを生成してもよい。
【0032】
重要度算出部13は、前記関心ネットワークに基づき、前記コンテンツの重要度を算出する。具体的には、重要度算出部13は、例えば、前記有向グラフの終点における次数、すなわち、前記コンテンツ識別情報を示す頂点に繋がる辺の数を計数し、前記計数結果を、各コンテンツの重要度として算出する。前記コンテンツの重要度は、例えば、前記コンテンツに対し、関心を持ったユーザの数を意味する。前記重要度は、例えば、「中心性」または「次数中心性」ともいう。
【0033】
前記関心情報が前記他の情報を含む場合、重要度算出部13は、例えば、前記他の情報が紐づいたコンテンツを抽出し、前記コンテンツの重要度を算出してもよい。具体例として、前記関心情報が、例えば、前記関心の種類情報を含む場合、重要度算出部13は、例えば、特定の関心の種類情報が紐づけられたコンテンツを抽出し、特定の関心の種類情報が紐づいたコンテンツの重要度を算出できる。
【0034】
出力部14は、前記重要度を出力する。出力部14は、前記重要度として、例えば、最も重要度の高いコンテンツがいずれであったのかを出力してもよいし、コンテンツを重要度順にソートし、ランキング形式で出力してもよいし、コンテンツごとに算出した前記重要度を出力してもよい。また、出力部14は、例えば、前記関心ネットワークを出力してもよい。出力部14は、例えば、関心分析装置1のディスプレイ107に出力してもよいし、通信回線網30を介して、外部端末50に出力してもよい。外部端末50は、例えば、前記コンテンツの提供者の端末があげられる。
【0035】
つぎに、本実施形態の関心分析端末2の各部について、詳細に説明する。
【0036】
関心分析端末2は、例えば、本発明の関心分析装置1により、関心を分析されるユーザ(分析対象者)の端末である。
【0037】
コンテンツデータ取得部21は、例えば、コンテンツデータを取得する。具体的には、コンテンツデータ取得部21は、例えば、外部のデータベース40から、通信回線網30を介して前記コンテンツデータを取得できる。また、例えば、コンテンツデータ取得部21は、コンテンツの提供先に提示されたQRコード(登録商標)を、関心分析端末2のカメラ等を利用したQRコード(登録商標)リーダにより読み取ることで、取得してもよい。また、コンテンツデータ取得部21は、関心分析端末2のGPS情報等に基づき、関心分析端末2を所持したユーザ(例えば、ツアー参加者)のユーザ位置情報を取得し、前記ユーザ位置情報と類似する位置情報を有するコンテンツを、通信回線網30を介して取得してもよい。位置情報が類似するとは、例えば、前記ユーザ位置情報と、前記コンテンツの位置情報との間の距離が、所定の値以下であることを意味する。前記コンテンツデータは、例えば、前記コンテンツの情報を含み、例えば、前記コンテンツの概要、前記コンテンツの位置情報、コンテンツをネット検索した結果(検索結果情報)等を含む。前記検索結果情報は、コンテンツの名称等を、公知のネット検索エンジンに入力し、前記検索エンジンから出力された結果の情報であり、例えば、検索結果を示すハイパーリンクでもよいし、検索結果を示す画像情報でもよい。
【0038】
表示部22は、例えば、前記取得したコンテンツデータを表示する。
【0039】
入力部23は、例えば、前記コンテンツデータに対する関心度を示す関心情報を入力する。前記関心情報は、例えば、前述の通りである。
【0040】
送信部24は、例えば、前記関心情報を送信する。前記関心情報の出力は、例えば、通信回線網30を介して、外部データベース40に送信してもよいし、関心分析装置1に送信してもよい。
【0041】
つぎに、本実施形態の関心分析方法について、
図4のフローチャートを用いて説明する。本実施形態の関心分析方法は、例えば、本実施形態の関心分析装置1および関心分析端末2を備える関心分析システム100を用いて実施できる。本実施形態の関心分析方法は、関心分析システム100の使用には限定されない。なお、特に示さない限り、本実施形態の関心分析装置1、関心分析端末2、および関心分析システム100の説明を援用でき、以下の説明は、本実施形態の関心分析装置1、関心分析端末2、および関心分析システム100の説明に援用できる。以下の説明においては、ユーザが、ツアーの参加者であり、ツアー中のコンテンツに対するユーザの関心を分析する例をあげて説明するが、本発明は、以下の例には何ら制限されない。また、本発明の関心分析装置および関心分析方法によるデータの取得および分析は、特に制限されず、ユーザのツアー中に行ってもよいし、ツアーの終了後に行ってもよい。
【0042】
まず、関心分析装置1の処理に先立ち、ユーザ(ツアー参加者)は、関心分析端末2により、ツアー中のコンテンツを外部データベース40から取得する。そして、ユーザは、関心分析端末2の表示部22に表示されたコンテンツを確認し、各コンテンツに対し、入力部23により随時関心情報を入力する。入力された関心情報は、関心情報の送信日時、ユーザの識別情報(ユーザID)、ユーザが関心を示したコンテンツの識別情報(コンテンツ名)、関心の種類情報(スタンプID)、およびユーザのコメント(メッセージ)を含み、これらが紐づけられて、関心分析端末2の送信部24により、通信回線網30を介して外部データベース40に送信される。外部データベース40は、前記関心情報を受信し、各情報を紐づけて記憶する。外部データベース40に蓄積された関心情報の例を、
図5に示す。
図5は、外部データベース40に記憶されている情報の一例を示す模式図(表)であり、左から、関心情報の送信日時、ユーザ識別情報、コンテンツの識別情報、関心の種類情報、およびユーザのコメントを示す。
【0043】
そして、関心分析装置1による処理を開始する。まず、関心情報取得部11により、通信回線網30を介して、外部データベース40から前記関心情報を取得する(S101、関心情報取得工程)。
【0044】
つぎに、関心ネットワーク生成部12により、前記関心情報に基づき、コンテンツに対するユーザの関心度を表す関心ネットワークを生成する(S102、関心ネットワーク生成工程)。具体的には、関心ネットワーク生成部12は、まず、
図5に示す関心情報から、
図7の上図に示すように、ユーザの識別情報と、コンテンツの識別情報との関係性を示す隣接行列を生成する。そして関心ネットワーク生成部12は、前記隣接行列に基づき、
図7の下図に示す有向グラフを生成し、前記有向グラフを前記関心ネットワークとする。
【0045】
そして、重要度算出部13により、前記関心ネットワークに基づき、前記コンテンツの重要度を算出する(S103、重要度算出工程)。具体的には、重要度算出部13は、例えば、
図8の上図に示すように、前記関心ネットワークにおける、各コンテンツの次数、すなわち、前記コンテンツ識別情報を示す頂点(
図8の上図において、黒枠で囲った頂点)に繋がる辺の数を計数する。つぎに、重要度算出部13は、各計数結果を、前記重要度として算出する。結果を
図8の下図に示す。
図8の下図は、各コンテンツの重要度を示す表である。
図8の下図に示すように、釣り人の次数が3、その他の興味の次数が2、レストラン、事業所α、および1日目昼食(海鮮)の次数が、それぞれ1であることから、本例においては、次数の最も多い、釣り人の重要度が最も高いことが分かる。
【0046】
そして、出力部14により、前記重要度を出力し(S104、出力工程)、処理を終了する(END)。
【0047】
以上説明したように、実施形態1の関心分析装置および関心分析方法によれば、例えば、ユーザが、ツアーの参加中にリアルタイムに入力した関心情報に基づき、コンテンツの重要度、すなわち、ユーザの関心を分析できる。このため、実施形態1の関心分析装置および関心分析方法によれば、後からコンテンツの内容を思い出して評価を行う場合と比較して、より精度よくユーザの関心を分析できる。
【0048】
[実施形態2]
実施形態2は、本発明の関心分析装置および関心分析方法に関する。実施形態2の関心分析装置および関心分析方法は、例えば、前記関心情報が、前記関心の種類情報を含み、前記関心分析装置が、コメント生成部を含むこと以外は、実施形態1の関心分析装置および関心分析方法と同様であり、その説明を援用できる。
【0049】
図9は、実施形態2の関心分析装置1Aの構成の一例を示すブロック図であり、実施形態2の関心分析装置1Aは、
図9に示すように、実施形態1の関心分析装置1の構成に加え、コメント生成部15を含む。本実施形態の関心分析装置1Aのハードウェア構成は、CPU101が、
図1に示す実施形態1の関心分析装置1の構成に代えて、
図9の関心分析装置1Aの構成を備える以外は同様である。実施形態2の関心分析装置1Aは、図示していないが、実施形態1と同様に、通信回線網30を介して、関心分析端末2、外部データベース40、外部端末50と接続可能であり、関心分析システムを構成している。
【0050】
コメント生成部15は、例えば、前記関心ネットワークに含まれるコンテンツについて、前記関心の種類情報に基づき、フィードバックコメントを生成する。前記フィードバックコメントは、例えば、ユーザがコンテンツにどのような関心を示したかを示すコメントであり、ルールベースで生成できる。前記ルールベースでのコメントの生成について説明する。まず、例えば、予め、外部データベース40に、前記関心の種類情報と、コメント情報とを紐づけて記憶しておく。そして、コメント生成部15は、前記関心ネットワークにおいて、前記ユーザの識別情報および前記コンテンツの識別情報と紐づけられている関心の種類情報に基づき、外部データベース40から、前記紐づけられた関心の種類情報に紐づけられたコメントを読み込み、読み込んだコメントを前記フィードバックコメントとして生成する。コメント生成部15は、例えば、前記関心ネットワークに含まれる全てのコンテンツに対して前記フィードバックコメントを生成してもよいし、前記重要度が高いコンテンツに対してのみ前記フィードバックコメントを生成してもよい。また、前記関心ネットワークにおいて、例えば、前記コンテンツと紐づけられた関心の種類情報が複数ある場合、コメント生成部15は、前記関心の種類情報を前記コンテンツ識別番号ごとに計数し、最も多い関心の種類情報に基づくコメントを生成する。また、前記フィードバックコメントは、例えば、「コンテンツAAAが、最も関心度が高いようです。」等の、前記重要度の高いコンテンツがいずれであったのかを示すテキスト情報であってもよい。この場合、外部データベース40に、コメントテンプレートを保存しておき、コメント生成部15は、例えば、前記重要度の高いコンテンツと、前記関心の種類情報に基づくコメントとを、前記コメントテンプレートに埋め込むことで、前記フィードバックコメントを生成してもよい。前記コメントテンプレートは、例えば、「コンテンツ○○○が、最も関心度が高いようです。また、スタンプの利用状況から、ユーザは、(___)」等があげられる。この場合コメント生成部15は、前記コメントテンプレートにおける、前記「○○○」の部分に、重要度の高いコンテンツ名を、前記「(___)」の部分に、前記関心の種類情報に基づくコメントを埋め込むことで、前記フィードバックコメントを生成できる。
【0051】
出力部14は、例えば、さらに、前記フィードバックコメントを出力する。
【0052】
つぎに、本実施形態の関心分析方法の具体例について、
図10のフローチャートを用いて説明する。本実施形態の関心分析方法は、例えば、
図10に示すように、実施形態1の関心分析方法に加え、例えば、さらに、コメント生成工程(S201)を含む。本実施形態の関心分析方法は、例えば、
図9に示す関心分析装置1Aを用いて実施できる。ただし、本実施形態の関心分析方法は、関心分析装置1Aの使用には限定されない。なお、特に示さない限り、本発明の関心分析装置の記載を援用でき、関心分析方法の記載は、関心分析装置の説明に援用できる。
【0053】
まず、関心分析装置1Aの処理に先立ち、関心の種類情報と、前記関心の種類情報に基づくコメントとを紐づけて外部データベース40に記憶させる。また、コメントテンプレートとして、「コンテンツ○○○が、最も関心度が高いようです。また、スタンプの利用状況から、ツアー参加者は、(___)」を外部データベース40に記憶させる。外部データベース40に記憶された関心の種類情報と、前記関心の種類情報に基づくコメントとの例を
図11に示す。
図11は、外部データベース40に記憶された関心の種類情報(スタンプID)と、前記関心の種類情報に基づくコメント情報との関係の一例を示す模式図(表)であり、左から、関心の種類情報(スタンプID)、およびコメントを示す。
【0054】
つぎに、関心分析装置1Aによる処理を開始する。まず、前記実施形態1の関心分析方法におけるS101からS103と同様にして、S101からS103を実行する。
【0055】
そして、コメント生成部15により、前記関心ネットワークに含まれる各コンテンツに対し、前記関心の種類情報に基づくフィードバックコメントを生成する(S201、コメント生成工程)。具体的には、まず、コメント生成部15は、前記関心ネットワークにおいて、各コンテンツに紐づけられた関心の種類情報を、識別番号(スタンプID)ごとに集計する。集計した結果を、
図12に示す。前述のように、前記重要度が最も高いコンテンツは、釣り人であることから、コメント生成部15は、釣り人について、最も多い関心の種類情報に基づくコメントを、フィードバックコメントとして生成する。本例の場合、釣り人において最も多い関心の種類情報は、スタンプID:8999であることから、コメント生成部15は、スタンプID:8999に紐づけられたコメント「自分も一緒にやりたいようです。」を選択する。そして、コメント生成部15は、コメントテンプレート「コンテンツ○○○が、最も関心度が高いようです。また、スタンプの利用状況から、ツアー参加者は、(___)」を読み込む。つぎに、コメント生成部15は、前記テンプレートに、重要度の高いコンテンツとして、前記コメントテンプレートの「○○○」に「釣り人」を埋め込み、前記関心の種類情報に基づくコメントとして、前記コメントテンプレートの(___)に「自分も一緒にやりたいようです。」を埋め込む。そして、コメント生成部15は、前記フィードバックコメントとして、「釣り人が、最も関心度が高いようです。スタンプの利用状況から、ツアー参加者は、自分も一緒にやりたいようです。」を生成する。
【0056】
そして、出力部14により、前記重要度と、前記フィードバックコメントとを出力し(S104)、処理を終了する(END)。
【0057】
図13に、前記コンテンツの提供者の端末(外部端末50)における表示画面の一例を示す。
図13に示すように、前記提供者の端末は、出力された前記フィードバックコメントを受信し、表示部に表示する。これにより、前記コンテンツの提供者は、前記ユーザコンテンツにどのような種類の関心を持っていたのかを分析することができる。また、
図13に示すように、前記端末は、例えば、前記関心ネットワークを併せて表示してもよい。前記端末が前記関心ネットワークを表示することにより、前記コンテンツの提供者は、例えば、各ユーザがいずれのコンテンツに興味を持っていたのかをより詳細に分析することができる。
【0058】
以上説明したように、実施形態2の関心分析装置および関心分析方法によれば、例えば、ユーザが送信した関心情報に含まれる関心の種類情報に基づき、フィードバックコメントを生成できる。このため、実施形態2の関心分析装置および関心分析方法によれば、ユーザがコンテンツにどのような種類の関心を持っていたのかを分析することができ、より精度よくユーザの関心を分析できる。
【0059】
[実施形態3]
本実施形態のプログラムは、前記本発明の関心分析方法の各工程を、コンピュータに実行させるためのプログラムである。本実施形態のプログラムは、ユーザがコンテンツに関心を示したことを表す情報であり、ユーザの識別情報と、前記ユーザが関心を持ったコンテンツの識別情報とを含む関心情報を使用し、ユーザの前記関心情報を取得する関心情報取得手順、前記関心情報に基づき、コンテンツに対するユーザの関心度を表す関心ネットワークを生成する関心ネットワーク生成手順、前記関心ネットワークに基づき、前記コンテンツの重要度を算出する重要度算出手順、および前記重要度を出力する出力手順を、コンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0060】
本実施形態のプログラムは、例えば、前記本発明の関心分析装置および関心分析方法における記載を援用できる。また、前記各手順は、例えば、「手順」を「処理」と読み替え可能である。また、本実施形態のプログラムは、例えば、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。前記記録媒体は、例えば、非一時的なコンピュータ可読記録媒体(non-transitory computer-readable storage medium)である。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク(HD)、光ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク(FD)等があげられる。
【0061】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をできる。
【0062】
<付記>
上記の実施形態および実施例の一部または全部は、以下の付記のように記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
関心情報取得部、関心ネットワーク生成部、重要度算出部、および、出力部を含み、
前記関心情報取得部は、ユーザの関心情報を取得し、
前記関心情報は、ユーザがコンテンツに関心を示したことを表す情報であり、ユーザの識別情報と、前記ユーザが関心を持ったコンテンツの識別情報とを含み、
前記関心ネットワーク生成部は、前記関心情報に基づき、コンテンツに対するユーザの関心度を表す関心ネットワークを生成し、
前記重要度算出部は、前記関心ネットワークに基づき、前記コンテンツの重要度を算出し、
前記出力部は、前記重要度を出力する、ことを特徴とする関心分析装置。
(付記2)
前記関心情報が、さらに、前記ユーザの属性情報、前記ユーザがコンテンツに関心を持った日時の情報、関心の程度情報、関心の種類情報、ユーザのコメント、ユーザの位置情報、コンテンツの位置情報、関心情報識別情報、および、ユーザが利用する端末の情報からなる群から選択された少なくとも一つを含む、付記1に記載の関心分析装置。
(付記3)
前記関心情報が、関心の種類情報を含み、
さらに、コメント生成部を含み、
前記コメント生成部は、前記関心ネットワークに含まれるコンテンツについて、前記関心の種類情報に基づき、フィードバックコメントを生成し、
前記出力部は、前記フィードバックコメントを出力する、付記1または2に記載の関心分析装置。
(付記4)
関心情報取得工程、関心ネットワーク生成工程、重要度算出工程、および、出力工程を含み、
前記関心情報取得工程は、ユーザの関心情報を取得し、
前記関心情報は、ユーザがコンテンツに関心を示したことを表す情報であり、ユーザの識別情報と、前記ユーザが関心を持ったコンテンツの識別情報とを含み、
前記関心ネットワーク生成工程は、前記関心情報に基づき、コンテンツに対するユーザの関心度を表す関心ネットワークを生成し、
前記重要度算出工程は、前記関心ネットワークに基づき、前記コンテンツの重要度を算出し、
前記出力工程は、前記重要度を出力する、ことを特徴とする関心分析方法。
(付記5)
前記関心情報が、さらに、前記ユーザの属性情報、前記ユーザがコンテンツに関心を持った日時の情報、関心の種類情報、ユーザのコメント、ユーザの位置情報、コンテンツの位置情報、関心情報識別情報、および、ユーザが利用する端末の情報からなる群から選択された少なくとも一つを含む、付記4に記載の関心分析方法。
(付記6)
前記関心情報が、関心の種類情報を含み、
さらに、コメント生成工程を含み、
前記コメント生成工程は、前記関心ネットワークに含まれるコンテンツについて、前記関心の種類情報に基づき、フィードバックコメントを生成し、
前記出力工程は、前記フィードバックコメントを出力する、付記4または5に記載の関心分析方法。
(付記7)
ユーザがコンテンツに関心を示したことを表す情報であり、ユーザの識別情報と、前記ユーザが関心を持ったコンテンツの識別情報とを含む関心情報を使用し、
ユーザの前記関心情報を取得する関心情報取得手順、
前記関心情報に基づき、コンテンツに対するユーザの関心度を表す関心ネットワークを生成する関心ネットワーク生成手順、
前記関心ネットワークに基づき、前記コンテンツの重要度を算出する重要度算出手順、および
前記重要度を出力する出力手順を、コンピュータに実行させるためのプログラム。
(付記8)
前記関心情報が、さらに、前記ユーザの属性情報、前記ユーザがコンテンツに関心を持った日時の情報、関心の種類情報、ユーザのコメント、ユーザの位置情報、コンテンツの位置情報、関心情報識別情報、および、ユーザの端末識別情報からなる群から選択された少なくとも一つを含む、付記7に記載のプログラム。
(付記9)
前記関心情報が、関心の種類情報を含み、
さらに、前記関心ネットワークに含まれるコンテンツについて、前記関心の種類情報に基づき、フィードバックコメントを生成するコメント生成手順をコンピュータに実行させ、
前記出力手順は、前記フィードバックコメントを出力する、付記7または8に記載のプログラム。
(付記10)
付記7から9のいずれかに記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記11)
コンテンツデータ取得部、表示部、入力部、および、送信部を有し、
前記コンテンツデータ取得部は、コンテンツデータを取得し、
前記表示部は、取得したコンテンツデータを表示し、
前記入力部は、前記コンテンツデータに対する関心を示す関心情報を入力し、
前記送信部は、前記関心情報を送信する、ことを特徴とする関心分析端末。
(付記12)
サーバと、端末とを有し、
前記サーバと前記端末とは、システム外の通信回線網を介して接続可能であり、
前記端末は、コンテンツデータ取得部、表示部、入力部、送信部を有し、
前記コンテンツデータ取得部は、コンテンツデータを取得し、
前記表示部は、取得したコンテンツデータを表示し、
前記入力部は、前記コンテンツデータに対する関心度を示す関心情報を入力し、
前記送信部は、前記関心情報を前記サーバに送信し、
前記サーバが、付記1から3のいずれか一項に記載の関心分析装置であり、
前記関心情報取得部は、前記端末から前記関心情報を取得する、ことを特徴とする関心分析システム。
【産業上の利用可能性】
【0063】
以上説明したように、本発明によれば、リアルタイムに入力された情報に基づき、精度よく参加者の関心を分析可能である。このため、本発明によれば、例えば、ツアー、イベント、展示会、アトラクション、および演劇等に参加した参加者が、どのようなコンテンツに関心を持っていたかを分析できる。したがって、本発明は、観光分野、興行分野等において極めて有用である。
【符号の説明】
【0064】
1 関心分析装置
10 関心情報取得部
12 関心ネットワーク生成部
13 重要度算出部
14 出力部
15 コメント生成部
101 CPU
102 メモリ
103 バス
104 記憶装置
105 プログラム
106 入力装置
107 ディスプレイ
108 通信デバイス
2 関心分析端末
21 コンテンツデータ取得部
22 表示部(ディスプレイ
23 入力部(入力デバイス)
24 送信部(通信デバイス)
201 CPU
202 メモリ
203 バス
204 記憶装置
205 プログラム
30 通信回線網
40 外部データベース
50 外部端末