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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】システム
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/137 20060101AFI20240827BHJP
   B65G 1/00 20060101ALI20240827BHJP
   B65G 1/04 20060101ALI20240827BHJP
【FI】
B65G1/137 A
B65G1/00 501C
B65G1/04 555B
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2023005164
(22)【出願日】2023-01-17
(65)【公開番号】P2024101277
(43)【公開日】2024-07-29
【審査請求日】2023-01-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】新地 貴寿
【審査官】三宅 達
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-200193(JP,A)
【文献】特開昭64-038302(JP,A)
【文献】特開2015-221088(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/00- 1/20
B66F 9/00-11/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの商品が積まれた複数のパレットを保管するバックヤードにおいて、前記複数のパレットのうち売り場に搬送する商品が積まれた複数のパレットを1つの台車にまとめて上下に重ねて積載する自律制御型フォークリフトを制御する制御装置と、前記台車と、を含むシステムであって、
前記制御装置は、
積載対象であるパレット毎に当該パレットの積載物の重量を示す重量情報を取得する重量情報取得手段と、
前記重量情報に基づいて前記複数のパレットの前記台車への積載順を決定し、当該積載順を示す積載順情報を生成する積載順情報生成手段と、
前記積載順情報を前記自律制御型フォークリフトに出力する出力手段と、
を含み、
前記台車は、前記複数のパレットが上下に重なるように積載される台座と、前記台車の移動中に前記商品が前記台座から落下するのを防止する落下防止柵と、前記台車の移動中に前記商品が前記台座から落下するのを防止する落下防止開閉ネットであって前記自律制御型フォークリフトが前記パレットを前記台車に積載する際はめくりあげられており、前記台車が前記バックヤードから前記売り場に移動する際は降ろされている落下防止開閉ネットと、を備える、
システム
【請求項2】
請求項1に記載のシステムであって、
前記積載順情報生成手段は、前記複数のパレットのうち積載物が相対的に重いものが先に前記台車へ積載されるように前記積載順を決定する、
システム
【請求項3】
請求項1又は2に記載のシステムであって、
前記パレットは平パレットである、
システム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御システム、制御装置、制御方法、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば店舗内では、売り場に陳列されている商品の個数が少なくなったとき、その商品を売り場に補充するために、倉庫から売り場へ商品を運ぶ必要がある。そのため、その店舗の従業員は、売り場にある商品の個数を目視で確認した後、倉庫内から必要な商品を探して運ぶ。
【0003】
特許文献1は、売り場へ効率的に商品を補充するためのロボット制御方法を開示している。具体的には、倉庫と売り場の出入口の近傍に補充台が設置され、自律移動型ロボットが倉庫内の複数の在庫棚から商品を取り出して当該補充台におく。作業員は、補充台に置かれている商品をカートに詰め込み、売り場内の商品棚の適切な位置に商品を配置する。なお、補充台そのものがカートであってもよいとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2022-18307号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示の目的は、商品が積まれたパレットを台車に積載するに際し、複数のパレットを台車に積み重ねる積載順を最適化する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の観点によれば、
少なくとも1つの商品が積まれた複数のパレットを保管するバックヤードにおいて、前記複数のパレットのうち売り場に搬送する商品が積まれた複数のパレットを1つの台車にまとめて上下に重ねて積載する自律制御型フォークリフトを制御する制御システムであって、
積載対象であるパレット毎に当該パレットの積載物の重量を示す重量情報を取得する重量情報取得手段と、
前記重量情報に基づいて前記複数のパレットの前記台車への積載順を決定し、当該積載順を示す積載順情報を生成する積載順情報生成手段と、
前記積載順情報を前記自律制御型フォークリフトに出力する出力手段と、
を含む、
制御システムが提供される。
【0007】
本開示の第2の観点によれば、
少なくとも1つの商品が積まれた複数のパレットを保管するバックヤードにおいて、前記複数のパレットのうち売り場に搬送する商品が積まれた複数のパレットを1つの台車にまとめて上下に重ねて積載する自律制御型フォークリフトを制御する制御システムであって、
積載対象であるパレット毎に当該パレットの積載物の重量を示す重量情報を取得する重量情報取得手段と、
前記重量情報に基づいて前記複数のパレットの前記台車への積載順を決定し、当該積載順を示す積載順情報を生成する積載順情報生成手段と、
前記積載順情報を前記自律制御型フォークリフトに出力する出力手段と、
を含む、
制御装置が提供される。
【0008】
本開示の第3の観点によれば、
少なくとも1つの商品が積まれた複数のパレットを保管するバックヤードにおいて、前記複数のパレットのうち売り場に搬送する商品が積まれた複数のパレットを1つの台車にまとめて上下に重ねて積載する自律制御型フォークリフトを制御する制御方法であって、
積載対象であるパレット毎に当該パレットの積載物の重量を示す重量情報を取得する重量情報取得ステップと、
前記重量情報に基づいて前記複数のパレットの前記台車への積載順を決定し、当該積載順を示す積載順情報を生成する積載順情報生成ステップと、
前記積載順情報を前記自律制御型フォークリフトに出力する出力ステップと、
を含む、
制御方法が提供される。
【0009】
本開示の第4の観点によれば、
少なくとも1つの商品が積まれた複数のパレットを保管するバックヤードにおいて、前記複数のパレットのうち売り場に搬送する商品が積まれた複数のパレットを1つの台車にまとめて上下に重ねて積載する自律制御型フォークリフトを制御するプログラムであって、
コンピュータに、
積載対象であるパレット毎に当該パレットの積載物の重量を示す重量情報を取得する重量情報取得ステップと、
前記重量情報に基づいて前記複数のパレットの前記台車への積載順を決定し、当該積載順を示す積載順情報を生成する積載順情報生成ステップと、
前記積載順情報を前記自律制御型フォークリフトに出力する出力ステップと、
を実行させる、
プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、商品が積まれたパレットを台車に積載するに際し、複数のパレットを台車に積み重ねる積載順を最適化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の概要を説明するための図である。
図2】店舗のレイアウト図である。
図3】保管棚の側面図である。
図4】保管棚の正面図である。
図5】店舗管理装置の機能ブロック図である。
図6】重量情報を示す図である。
図7】搬送車の機能ブロック図である。
図8】台車の三面図である。
図9】店舗管理装置の制御フローである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(本開示の概要)
まず、図1を参照して、制御システム100を説明する。制御システム100は、自律制御型フォークリフトを制御する。自律制御型フォークリフトは、複数のパレットのうち売り場に搬送する商品が積まれた複数のパレットを1つの台車にまとめて上下に重ねて積載する。バックヤードには、少なくとも1つの商品が積まれた複数のパレットが保管されている。
【0013】
制御システム100は、積載対象であるパレット毎に当該パレットの積載物の重量を示す重量情報を取得する重量情報取得手段101を備える。
【0014】
制御システム100は、前記重量情報に基づいて前記複数のパレットの前記台車への積載順を決定し、当該積載順を示す積載順情報を生成する積載順情報生成手段102を備える。
【0015】
制御システム100は、前記積載順情報を前記自律制御型フォークリフトに出力する出力手段103を備える。
【0016】
以上の構成によれば、商品が積まれたパレットを台車に積載するに際し、複数のパレットを台車に積み重ねる積載順を最適化することができる。
【0017】
(実施形態)
以下、図2から図9を参照して、本開示の実施形態を説明する。
【0018】
図2には、一般的なスーパーなどの店舗1のレイアウトを示している。図2に示すように、店舗1には、店舗管理装置2、複数のPOSシステム3、搬送車4、複数の無線LANアクセスポイント5、複数の台車6が配置されている。店舗1は、複数のPOSシステム3で支払いを行う決済エリア7、商品を陳列する商品エリア8、商品在庫の保管や店舗を管理する店舗管理室9で構成されるバックヤード10に分かれている。
【0019】
商品エリア8には、複数の商品棚11が配置されている。バックヤード10には、複数の保管棚12が配置されている。
【0020】
バックヤード10には、複数の保管棚12が配置されている。図3に示すように、各保管棚12には、保管棚12を識別するための保管棚識別ラベル12aが設けられている。
【0021】
図4に示すように、各保管棚12には、複数種類の商品13が個別に平パレット14に積載された状態で収容されている。1つの平パレット14には、必ず1つの種類のみの、少なくとも1つの商品13が積載されている。1つの平パレット14に積載される商品13の個数は、商品13の種類に応じて異なっている。例えば、商品Aについて言えば、1つの平パレット14に1つの商品Aのみが積載されている。これに対し、商品Eについて言えば、1つの平パレット14に3つの商品Eが積載されている。更に、商品13毎に1つの商品13の重量は異なっている。従って、積載される商品13が異なれば、平パレット14の積載物の重量も相互に異なっている。即ち、商品Aに対応する平パレット14の積載物は1つの商品Aであり、商品Aに対応する平パレット14の積載物の重量は、1つの商品Aの重量に一致している。これに対し、商品Eに対応する平パレット14の積載物は3つの商品Eであり、商品Eに対応する平パレット14の積載物の重量は、1つの商品Eの重量の3倍に一致している。商品棚11には、複数の商品識別ラベル15が設けられている。平パレット14は、パレットの一具体例である。
【0022】
図5には、店舗管理装置2の機能ブロック図を示している。図5に示すように、店舗管理装置2は、CPU2a(Central Processing Unit)と、読み書き自由のRAM2b(Random Access Memory)、読み出し専用のROM2c(Read Only Memory)を備えている。店舗管理装置2は、更に、記憶装置としてのHDD2d(Hard Disc Drive)、通信インターフェース2eを備えている。そして、CPU2aがROM2cに記憶されている制御プログラムを読み出して実行することで、制御プログラムは、CPU2aなどのハードウェアを、パレット決定部20、重量情報取得部21、積載順情報生成部22、出力部23、として機能させる。
【0023】
パレット決定部20は、搬送車4が1つの台車6にまとめて上下に重ねて積載する複数の平パレット14を決定する。具体的には、パレット決定部20は、POSシステム3から受信した売上データに基づいて、バックヤード10から商品エリア8に搬送すべき商品13の種別及びその個数を決定する。そして、パレット決定部20は、上記の決定結果に基づいて、搬送車4が1つの台車6にまとめて上下に重ねて積載する複数の平パレット14を決定する。以下、説明の便宜上、パレット決定部20によって決定された、搬送車4が1つの台車6にまとめて上下に重ねて積載する複数の平パレット14は、1つの商品Aを積載する平パレット14と、3つの商品Eを積載する平パレット14と、を含むものとする。
【0024】
重量情報取得部21は、積載対象である平パレット14毎に当該平パレット14の積載物の重量を示す重量情報を取得する。本実施形態では、HDD2dに重量情報が予め記憶されている。従って、重量情報取得部21は、HDD2dから重量情報を読み取って取得することになる。図6には、HDD2dに記憶されている重量情報を示している。図6に示すように、重量情報は、商品13毎に、商品名と、当該商品13に対応する平パレット14に当該商品13が積載される個数と、当該平パレット14に積載された少なくとも1つの商品13の総重量と、を互いに関連付ける。例えば、商品Aについて言えば、1つの平パレット14に積載される商品Aの個数は1つであり、当該平パレット14の積載物の重量は1つの商品Aの重量に等しく、209kgとしている。また、商品Eについて言えば、1つの平パレット14に積載される商品Eの個数は3つであり、当該平パレット14の積載物の重量は3つの商品Eの総重量に等しく、390kgとしている。
【0025】
積載順情報生成部22は、重量情報に基づいて複数の平パレット14の台車6への積載順を決定し、当該積載順を示す積載順情報を生成する。具体的には、積載順情報生成部22は、1つの台車6にまとめて積載する複数の平パレット14のうち積載物が相対的に重いものが先に台車6へ積載されるように積載順を決定する。本実施形態では、前述したように、パレット決定部20によって決定された、搬送車4が1つの台車6にまとめて積載する複数の平パレット14は、1つの商品Aを積載する平パレット14と、3つの商品Eを積載する平パレット14と、を含む。そして、商品Aに対応する平パレット14の積載物の重量は図6によれば209kgであり、商品Eに対応する平パレット14の積載物の重量は390kgである。従って、積載順情報生成部22は、1つの台車6にまとめて上下に重ねて積載する複数の平パレット14のうち商品Eに対応する平パレット14を先に台車6に積載し、その後、商品Aに対応する平パレット14を台車6に積載するように、積載順を決定する。
【0026】
出力部23は、積載順情報生成部22が生成した積載順情報を搬送車4に出力する。これにより、搬送車4は、積載順情報生成部22が決定した積載順に従って、複数の平パレット14を1つの台車6にまとめて上下に重ねて積載することになる。この積載順に従って搬送車4が動作することで、商品Eを積載する平パレット14が先に台車6に積載され、その後、商品Eの上に重ねるように、商品Aを積載する平パレット14が台車6に積載されることになる。
【0027】
図7には、搬送車4の機能ブロック図を示している。搬送車4は、自律制御型フォークリフトの一具体例である。図7に示すように、搬送車4は、無線通信部30、駆動部31、リフター制御部32、画像認識部33、センサ部34、センサ情報部35、警告表示部36、電源部37で構成される。
【0028】
無線通信部30は、無線通信制御部30a、無線モジュール30bで構成される。無線通信制御部30aは無線モジュール30bと無線LANアクセスポイント5を介して店舗管理装置2と無線接続を行う。
【0029】
駆動部31は、モーター制御部31a、タイヤ31bで構成される。モーター制御部31aは搬送車4を移動する際にタイヤ31bの回転を制御する。
【0030】
リフター制御部32は、昇降制御部32a、リフター32bで構成される。昇降制御部32aは、商品13を積載する平パレット14を保管棚12から積み下ろす際にリフター32bの昇降を制御する。また、昇降制御部32aは、商品13を積載する平パレット14を台車6に積載する際にリフター32bの昇降を制御する。
【0031】
画像認識部33は、画像取得部33a、画像判定部33b、カメラ33cで構成される。画像取得部33aは、カメラ33cから画像データを取得する。画像判定部33bは、画像取得部33aが取得した画像データを画像解析する。
【0032】
センサ部34は、三次元センサ34a、対物センサ34bで構成される。三次元センサ34aは、距離や高低差を計測する。対物センサ34bは、搬送車4の周辺にある物体までの距離を計測する。
【0033】
センサ情報部35は、位置認識部35a、衝撃認識部35b、対物認識部35cで構成される。位置認識部35a、衝撃認識部35b、対物認識部35cは、センサ部34のセンシング結果を解析し、駆動部31やリフター制御部32、警告表示部36に処理情報を伝達し、搬送車4自体を制御する。例えば、搬送車4が人や物体に接近した場合に駆動部31、リフター制御部32を制御して非常停止する。
【0034】
警告表示部36は、警告表示灯制御部36a、警告表示灯36bで構成される。警告表示灯制御部36aは、対物認識部35cによって搬送車4が人や物体に接近したことを認識したとき、警告表示灯36bを点灯して警告表示を行う。
【0035】
電源部37は、充電制御部37a、バッテリー37bで構成される。充電制御部37aは、バッテリー37bの充電を制御する。
【0036】
図8には、台車6の三面図を示している。図8に示すように、台車6は、台座40、落下防止柵41、落下防止開閉ネット42、複数のキャスター43で構成される。台車6は、複数のキャスター43を有することで、バックヤード10から商品エリア8に向かって作業員により移動可能となっている。台座40には、商品13を積載した平パレット14が上下に重なるように積載される。落下防止柵41及び落下防止開閉ネット42は、台車6の移動中に商品13が落下するのを防止する。落下防止開閉ネット42は、搬送車4が平パレット14を台車6に積載する際はめくりあげられており、台車6がバックヤード10から商品エリア8に移動する際は降ろされている。これにより、落下防止開閉ネット42は、台車6の移動中に商品13が落下するのを防止する。
【0037】
次に、図9を参照して、店舗管理装置2の制御フローを説明する。
【0038】
まず、店舗管理装置2は、複数のPOSシステム3から売上データを受信する(S100)。次に、店舗管理装置2は、売上データに基づいて、商品エリア8における商品13の補充が必要か判定する(S110)。ステップS110でNOの場合、店舗管理装置2は処理をS100に戻す。ステップS110でYESの場合、店舗管理装置2のパレット決定部20は、補充が必要である複数種類の商品13にそれぞれ対応する複数の平パレット14を決定する(S120)。次に、重量情報取得部21は、積載対象である平パレット14毎に当該平パレット14の積載物の重量を示す重量情報を取得する(S130)。次に、積載順情報生成部22は、重量情報に基づいて複数の平パレット14の台車6への積載順を決定し、当該積載順を示す積載順情報を生成する(S140)。そして、出力部23は、積載順情報生成部22が生成した積載順情報を搬送車4に出力する(S150)。積載順情報は、積載対象となる複数の商品の識別情報と、複数の商品の積載順を示す情報である。
【0039】
搬送車4は、積載順情報に基づいて、最初に台車6に積載する平パレット14(商品Aに対応する平パレット14)に向かって自律移動を開始する。このとき、搬送車4のカメラ33cは、保管棚識別ラベル12aを撮像し、画像データを画像取得部33aに出力する。画像判定部33bは、画像取得部33aが取得した画像データに基づいて、商品Aに対応する平パレット14が収容されている保管棚12に向かって自律移動する。
【0040】
また、搬送車4のカメラ33cは、保管棚12に設けられた複数の商品識別ラベル15を撮像し、画像データを画像取得部33aに出力する。画像判定部33bは、画像取得部33aが取得した画像データに基づいて、商品Aに対応する平パレット14の正面に自律移動する。次に、リフター制御部32は、リフター32bを昇降させることにより商品Aに対応する平パレット14を保管棚12から積み下ろす。
【0041】
次に、搬送車4は、カメラ33cから周辺画像データを取得し、周辺画像データに基づいて台車6に向かって自律移動する。次に、リフター制御部32は、リフター32bを昇降させることにより商品Aに対応する平パレット14を台車6に積載する。
【0042】
次に、搬送車4は、積載順情報に基づいて、次に台車6に積載する平パレット14(商品Eに対応する平パレット14)に向かって自律移動を開始する。このとき、搬送車4のカメラ33cは、保管棚識別ラベル12aを撮像し、画像データを画像取得部33aに出力する。画像判定部33bは、画像取得部33aが取得した画像データに基づいて、商品Eに対応する平パレット14が収容されている保管棚12に向かって自律移動する。
【0043】
また、搬送車4のカメラ33cは、保管棚12に設けられた複数の商品識別ラベル15を撮像し、画像データを画像取得部33aに出力する。画像判定部33bは、画像取得部33aが取得した画像データに基づいて、商品Eに対応する平パレット14の正面に自律移動する。次に、リフター制御部32は、リフター32bを昇降させることにより商品Eに対応する平パレット14を保管棚12から積み下ろす。
【0044】
次に、搬送車4は、カメラ33cから周辺画像データを取得し、周辺画像データに基づいて台車6に向かって自律移動する。次に、リフター制御部32は、リフター32bを昇降させることにより商品Eに対応する平パレット14を、商品Aに重ねるように台車6に積載する。
【0045】
そして、作業員は、台車6をバックヤード10から商品エリア8に搬送し、台車6に積載された商品を所定の位置に配置する。最後に、作業員は、台車6をバックヤード10に戻す。
【0046】
このように商品Aに対応する平パレット14が先に台車6に積載され、その後、商品Eに対応する平パレット14が台車6に重ねて積載されるので、積載順が逆である場合と比較して、台車6の積載物の重心を下げることができる。これにより、作業員が台車6をバックヤード10から商品エリア8に搬送するに際し、台車6が倒れにくいので、安定的に台車6を搬送することができる。
【0047】
上記の実施形態は、以下の特徴を有している。
【0048】
店舗管理装置2は、搬送車4(自律制御型フォークリフト)を制御する。搬送車4は、少なくとも1つの商品13が積まれた複数の平パレット14(パレット)を保管するバックヤード10において、複数の平パレット14のうち商品エリア8(売り場)に搬送する商品13が積まれた複数の平パレット14を1つの台車6にまとめて上下に重ねて積載する。店舗管理装置2は、積載対象である平パレット14毎に当該平パレット14の積載物の重量を示す重量情報を取得する重量情報取得部21(重量情報取得手段)を備える。店舗管理装置2は、重量情報に基づいて複数の平パレット14の台車6への積載順を決定し、当該積載順を示す積載順情報を生成する積載順情報生成部22を備える。店舗管理装置2は、積載順情報を搬送車4に出力する出力部23を備える。以上の構成によれば、商品13が積まれた平パレット14を台車6に積載するに際し、複数の平パレット14を台車6に積み重ねる積載順を最適化することができる。
【0049】
また、積載順情報生成部22は、複数の平パレット14のうち積載物が相対的に重いものが先に台車6へ積載されるように積載順を決定する。以上の構成によれば、台車6の積載物の重心を下げることができる。これにより、作業員が台車6をバックヤード10から商品エリア8に搬送するに際し、台車6が倒れにくいので、安定的に台車6を搬送することができる。
【0050】
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、更に、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROMを含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、更に、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【符号の説明】
【0051】
1 店舗
2 店舗管理装置
3 POSシステム
4 搬送車
5 無線LANアクセスポイント
6 台車
7 決済エリア
8 商品エリア
9 店舗管理室
10 バックヤード
11 商品棚
12 保管棚
12a 保管棚識別ラベル
13 商品
14 平パレット
15 商品識別ラベル
20 パレット決定部
21 重量情報取得部
22 積載順情報生成部
23 出力部
30 無線通信部
30a 無線通信制御部
30b 無線モジュール
31 駆動部
31a モーター制御部
31b タイヤ
32 リフター制御部
32a 昇降制御部
32b リフター
33 画像認識部
33a 画像取得部
33b 画像判定部
33c カメラ
34 センサ部
34a 三次元センサ
34b 対物センサ
35 センサ情報部
35a 位置認識部
35b 衝撃認識部
35c 対物認識部
36 警告表示部
36a 警告表示灯制御部
36b 警告表示灯
37 電源部
37a 充電制御部
37b バッテリー
40 台座
41 落下防止柵
42 落下防止開閉ネット
43 キャスター
A 商品
E 商品
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9