(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】クッション付き救命胴衣
(51)【国際特許分類】
B63C 9/115 20060101AFI20240827BHJP
A47C 27/00 20060101ALI20240827BHJP
【FI】
B63C9/115
A47C27/00 G
(21)【出願番号】P 2024086029
(22)【出願日】2024-05-28
【審査請求日】2024-05-30
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】524078631
【氏名又は名称】山口 雄浩
(74)【代理人】
【識別番号】100139103
【氏名又は名称】小山 卓志
(74)【代理人】
【識別番号】100139114
【氏名又は名称】田中 貞嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100214260
【氏名又は名称】相羽 昌孝
(74)【代理人】
【識別番号】100227455
【氏名又は名称】莊司 英史
(72)【発明者】
【氏名】山口 雄浩
【審査官】中川 隆司
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-67267(JP,A)
【文献】特開2024-63528(JP,A)
【文献】特開2006-230439(JP,A)
【文献】特開2004-41392(JP,A)
【文献】登録実用新案第3175055(JP,U)
【文献】登録実用新案第3180652(JP,U)
【文献】米国特許第5335882(US,A)
【文献】米国特許第4306748(US,A)
【文献】韓国公開特許第10-2020-0076190(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B63C 9/115
A47C 27/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の身体を浮かせられるようにするクッション付き救命胴衣であって、
前記使用者が救命胴衣を着用した状態における前記使用者の上下左右前後を前記救命胴衣の上下左右前後とすると、
左右の前身ごろ及び後身ごろを有する前記救命胴衣と、
前記救命胴衣に取り付けられ、先端側にそれぞれ接続可能な接続部を有するベルトと、
前記後身ごろの後方の取付部で取り付けられるクッション部と、
を備え、
前記救命胴衣は、
前記左右の前身ごろと前記後身ごろを上方2か所で接続する肩接続部と、
前記左右の前身ごろと前記後身ごろを左右側方で接続する胴接続部と、
前記左右の前身ごろと前記後身ごろの前記肩接続部と前記胴接続部の間で前記左右にわたって他の部分よりも厚みの薄い薄肉部と、
を有し、
前記ベルトは、前記薄肉部よりも下方に取り付けられる、
クッション付き救命胴衣。
【請求項2】
通常時、前記救命胴衣は、
シートの座部に前記前身ごろの前方を下に向け、前記肩接続部を前記シートの背もたれ部側に向けて置き、
前記薄肉部において折れ曲がり、前記薄肉部より上方は、前記背もたれ部に沿うように立ち上がり、
前記薄肉部より上方は、前記使用者の腰に当たる腰当となり、
前記ベルトの前記接続部は前記座部に取り付けられる、
請求項1に記載のクッション付き救命胴衣。
【請求項3】
前記ベルトの前記接続部は、面ファスナである、
請求項1に記載のクッション付き救命胴衣。
【請求項4】
前記後身ごろ及び前記クッション部の前記取付部は、面ファスナである、
請求項1に記載のクッション付き救命胴衣。
【請求項5】
前記クッション部は、内側に防災頭巾を収納する、
請求項1に記載のクッション付き救命胴衣。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水難時に使用者の身体を浮かせられるようにするクッション付き救命胴衣に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、通常は座布団として使用されるが、津波や洪水等による水難事故時には救命胴衣としても利用することが可能な救命胴衣兼用座布団が開示されている(特許文献1参照)。特許文献1に記載された救命胴衣兼用座布団は、折り畳まれた浮力部が座布団におけるクッション材として機能可能であると共に、外観上も普通の座布団として認識可能である。そして、折り畳まれた浮力部を展開して出現する貫通孔に使用者が頭部を通すことにより、救命胴衣として機能可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された救命胴衣兼用座布団は、通常の座布団としての使用時から救命胴衣として使用する際に、ファスナを開けて浮力部を取り出し、貫通孔に頭部を通した後、胴ベルト及び股ベルトを固定するので、作業が多く、複雑であり、着用に時間がかかっていた。また、着用時に背中側に浮力を与える部分が存在せず、浮力が弱いものであった。
【0005】
本発明は、通常時、シートのクッションとして使用され、災害時には短時間で救命胴衣として着用することができるクッション付き救命胴衣を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明にかかるクッション付き救命胴衣は、
使用者の身体を浮かせられるようにするクッション付き救命胴衣であって、
前記使用者が前記救命胴衣を着用した状態における前記使用者の上下左右前後を前記救命胴衣の上下左右前後とすると、
左右の前身ごろ及び後身ごろを有する前記救命胴衣と、
前記救命胴衣に取り付けられ、先端側にそれぞれ接続可能な接続部を有するベルトと、
前記後身ごろの後方の取付部で取り付けられるクッション部と、
を備え、
前記救命胴衣は、
前記左右の前身ごろと前記後身ごろを上方2か所で接続する肩接続部と、
前記左右の前身ごろと前記後身ごろを左右側方で接続する胴接続部と、
前記左右の前身ごろと前記後身ごろの前記肩接続部と前記胴接続部の間で前記左右にわたって他の部分よりも厚みの薄い薄肉部と、
を有し、
前記ベルトは、前記薄肉部よりも下方に取り付けられる。
【発明の効果】
【0007】
本発明にかかるクッション付き救命胴衣は、通常時、シートのクッションとして使用され、災害時には短時間で救命胴衣として着用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態のクッション付き救命胴衣の一例を前方から見た図を示す。
【
図2】本実施形態のクッション付き救命胴衣の一例を後方から見た図を示す。
【
図3】本実施形態のクッション付き救命胴衣の後身ごろの一例を後方から見た図を示す。
【
図4】車両用のシートに設置した本実施形態のクッション付き救命胴衣の一例を示す。
【
図5】本実施形態のクッション付き救命胴衣のクッションの一例を示す。
【
図6】本実施形態のクッション付き救命胴衣の内側の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明を実施するための実施形態について説明する。以下では、本発明の目的を達成するための説明に必要な範囲を模式的に示し、本発明の該当部分の説明に必要な範囲を主に説明することとし、説明を省略する箇所については公知技術によるものとする。
【0010】
また、本実施形態では、使用者が救命胴衣を着用した状態における使用者の上下左右前後を救命胴衣の上下左右前後とする。
【0011】
図1は、本実施形態のクッション付き救命胴衣1の一例を前方から見た図を示す。
図2は、本実施形態のクッション付き救命胴衣1の一例を後方から見た図を示す。
図3は、本実施形態のクッション付き救命胴衣1の後身ごろ22の一例を後方から見た図を示す
【0012】
クッション付き救命胴衣1は、左右の前身ごろ21及び後身ごろ22を有する救命胴衣2と、救命胴衣2に取り付けられ、先端側にそれぞれ接続可能な接続部23aを有するベルト23と、後身ごろ22の後側の取付部22aで取り付けられるクッション部3と、
を備える。左右の前身ごろ21は、ファスナ等で開閉可能に取り付けられると好ましい。
【0013】
救命胴衣2は、外側の防水性の外装体で内側の浮力及び弾性を有する発泡体を覆い形成される。発泡体は、一般に用いられているポリウレタンフォーム等でよい。外装体は、ポリアミド樹脂又はポリエステル樹脂に気密性の強いコーティング樹脂でコーティングして形成される。コーティング樹脂は、エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂又は熱可塑性ポリウレタン樹脂でよい。このような構成により、救命胴衣2は、使用者の身体を浮かせることができる。なお、救命胴衣2の材料は、これに限らず、一般に用いられているものでよい。
【0014】
救命胴衣2は、左右の前身ごろ21と後身ごろ22を上方2か所で接続する肩接続部2aと、左右の前身ごろ21と後身ごろ22を左右側方で接続する胴接続部2bと、左右の前身ごろ21と後身ごろ22の肩接続部2aと胴接続部2bの間で左右にわたって他の部分よりも厚みの薄い薄肉部2cと、を有する。薄肉部2cは、発泡体を設置せず、又は、発泡体の量を減らして、外装体及びコーティング樹脂で形成される。したがって、救命胴衣2は、薄肉部2cで折り畳み可能な構造である。
【0015】
ベルト23は、薄肉部2cよりも下方に取り付けられる。本実施形態のベルト23は、上下2組取り付けられているが、1組でもよい。ベルト23は、基端が前身ごろ21の左右にそれぞれ取り付けられ、先端の接続部23aで接続される。なお、ベルト23の基端は、後身ごろ22に取り付けられてもよい。また、ベルト23は、1本のベルトを救命胴衣2の周りを巻くように取り付け、両先端の接続部23aを接続してもよい。ベルト23の接続部23aは、面ファスナ又は薄いボタンと穴等の厚みの薄い取付構造が好ましい。ベルト23の接続部23aを面ファスナで形成すると、短時間で着脱することができる。
【0016】
救命胴衣2の左右の前身ごろ21と後身ごろ22の上部には、反射材24が取り付けられる。反射材24は、使用者が救命胴衣2を着用した際に左右の肩の前後に配置されるので、上方から捜索される場合に目立つ位置となり、捜索の際に発見されやすくなる。
【0017】
クッション部3は、裏側に取付部3aを有する。クッション部3の取付部3aは、後身ごろ22の後側の取付部22aに取り付けられる。取付部3a,22aは、面ファスナ又は薄いボタンと穴等の厚みの薄い取付構造が好ましい。クッション部3は、後身ごろ22の薄肉部2cと同じ高さ又は薄肉部2cよりも下方に取り付けられると好ましい。
【0018】
図4は、車両用のシートSに設置した本実施形態のクッション付き救命胴衣1の一例を示す。
【0019】
本実施形態のクッション付き救命胴衣1は、通常時、車両用シート等のシートSにクッションとして設置される。まず、クッション付き救命胴衣1のシートSの座部S1に前身ごろ21の前方を下に向け、肩接続部2aを背もたれ部S2側に向けて置く。救命胴衣2は、薄肉部2cにおいて折れ曲がり、薄肉部2cより上方は、背もたれ部S2に沿うように立ち上がり、運転手の腰に当たる腰当の機能を有する。最後にベルト23の接続部23aを座部S1に取り付ける。座部S1は、ベルト23の接続部23aが取り付けられるように、面ファスナ又は薄いボタンと穴等の取付構造を有すると好ましい。
【0020】
従来、救命胴衣は、使用者から離れた位置に置かれていることが多く、特に車両の場合、トランクルームに収納されていることが多かった。本実施形態のクッション付き救命胴衣1は、通常時、シートクッションとして設置されるので、使用者の近くに置かれ、短時間で救命胴衣2として着用することができ、津波等の災害に対して、素早く対応することができる。
【0021】
また、本実施形態のクッション付き救命胴衣1は、ベルト23が薄肉部2cよりも下方に取り付けられるため、通常時、薄肉部2cにおいて折れ曲がり、薄肉部2cより上方は、背もたれ部S2に沿うように立ち上がり、使用者の腰に当たる腰当の機能を有するので、使用者の疲れを低減させることができる。また、本実施形態のクッション付き救命胴衣1は、後身ごろ22及びクッション部3の取付部22a,3aを面ファスナで形成すると、臀部に当たる突出部分が少なくなり、使用者の座り心地を良くすることができる。さらに、本実施形態のクッション付き救命胴衣1は、ベルト23によって座部S1に設置されるので、他の部材を用いることなく、短時間で設置することができる。
【0022】
通常時から、救命胴衣2として使用する場合、使用者は、まずベルト23をシートSの座部S1からはずす。続いて、使用者は、クッション部3を救命胴衣2からはずす。次に、使用者は、肩接続部2aと胴接続部2bの間の開口に腕を通し、左右の前身ごろ21を閉める。最後に、使用者は、ベルト23を接続部23aで接続する。このように、本実施形態のクッション付き救命胴衣1は、短時間で着用することができ、津波等の災害に対して、素早く対応することができる。なお、救命胴衣2は、使用者以外にも使用することができる。
【0023】
図5は、本実施形態のクッション付き救命胴衣1のクッション部3の一例を示す。
【0024】
本実施形態のクッション付き救命胴衣1のクッション部3は、内側に防災頭巾4を収納してもよい。本実施形態のクッション部3は、ファスナ等によって座面31に沿って内側面32を開放することができる。クッション部3の内側面32の間には、基体41が二つ折りに折り畳まれた状態で、防災頭巾4を収納する。
【0025】
災害時、使用者は、クッション部3から防災頭巾4を取り出す。防災頭巾4は、略直方体状の基体41の最大平面に沿って2つの面から切込42が形成されている。使用者は、切込42を開き、頭を入れて頭巾として使用する。基体41には、頭巾ベルト43が取り付けられ、使用者の着用時に首の前で接続される。
【0026】
このように、本実施形態のクッション付き救命胴衣1は、クッション部3の内側に防災頭巾4を内蔵して使用することができる。また、本実施形態のクッション付き救命胴衣1は、通常時、シートクッションとして設置されるので、使用者の近くに置かれ、短時間で防災頭巾4として着用することができ、地震等の災害に対して、素早く対応することができる。なお、防災頭巾4は、使用者以外にも使用することができる。
【0027】
なお、クッション部3に収納するのは、防災頭巾4に限らず、例えば、浮力を有する浮力体でもよい。浮力体は、自動膨張方式又は手動膨張方式が好ましい。浮力体は、首に巻ける構造が好ましい。
【0028】
このように、本実施形態のクッション付き救命胴衣1は、クッション部3の内側に浮力体を内蔵して使用してもよい。浮力体は、クッション付き救命胴衣1の浮力を補うことができる。なお、浮力体は、使用者以外にも使用することができる。
【0029】
図6は、本実施形態のクッション付き救命胴衣1の救命胴衣2の内側の一例を示す。
【0030】
本実施形態のクッション付き救命胴衣1の救命胴衣2は、左右の前身ごろ21の内側に収納部25を有する。収納部25は、貴重品等を収納するために、防水性能を有し、袋状に形成される。また、収納部25は、救命胴衣2の左右の前身ごろ21の外側に設置してもよい。さらに、収納部25は、ロープ、染料、ライト又はハンマー等の防災用具を収納できる形状に形成してもよい。
【0031】
以上、本実施形態のクッション付き救命胴衣1は、使用者の身体を浮かせられるようにするクッション付き救命胴衣1であって、使用者が救命胴衣2を着用した状態における使用者の上下左右前後を救命胴衣2の上下左右前後とすると、左右の前身ごろ21及び後身ごろ22を有する救命胴衣2と、救命胴衣2に取り付けられ、先端側にそれぞれ接続可能な接続部23aを有するベルト23と、後身ごろ22の後側の取付部22aで取り付けられるクッション部3と、を備え、救命胴衣2は、左右の前身ごろ21と後身ごろ22を上方2か所で接続する肩接続部2aと、左右の前身ごろ21と後身ごろ22を左右側方で接続する胴接続部2bと、左右の前身ごろ21と後身ごろ22の肩接続部2aと胴接続部2bの間で左右にわたって他の部分よりも厚みの薄い薄肉部2cと、を有し。ベルト23は、薄肉部2cよりも下方に取り付けられる。
【0032】
したがって、本実施形態のクッション付き救命胴衣1は、通常時、シートクッションとして設置されるので、使用者の近くに置かれ、短時間で救命胴衣2として着用することができ、津波等の災害に対して、素早く対応することができる。
【0033】
また、本実施形態のクッション付き救命胴衣1では、通常時、救命胴衣2は、シートSの座部S1に前身ごろ21の前方を下に向け、肩接続部2aをシートSの背もたれ部S2側に向けて置き、薄肉部2cにおいて折れ曲がり、薄肉部2cより上方は、背もたれ部S2に沿うように立ち上がり、薄肉部2cより上方は、使用者の腰に当たる腰当となり、ベルト23の接続部23aは座部S1に取り付けられる。
【0034】
したがって、本実施形態のクッション付き救命胴衣1は、使用者の腰に当たる腰当の機能を有するので、使用者の疲れを低減させることができる。また、本実施形態のクッション付き救命胴衣1は、ベルト23によって座部S1に設置されるので、他の部材を用いることなく、短時間で設置することができる。
【0035】
また、本実施形態のクッション付き救命胴衣1では、ベルト23の接続部23aは、面ファスナである。したがって、本実施形態のクッション付き救命胴衣1は、短時間で着脱することができる。
【0036】
また、本実施形態のクッション付き救命胴衣1では、後身ごろ22及びクッション部3の取付部は、面ファスナである。したがって、本実施形態のクッション付き救命胴衣1は、臀部に当たる突出部分が少なくなり、使用者の座り心地を良くすることができる。
【0037】
また、本実施形態のクッション付き救命胴衣1では、クッション部3は、内側に防災頭巾4を収納する。したがって、本実施形態のクッション付き救命胴衣1は、防災頭巾4としても使用することができる。また、本実施形態のクッション付き救命胴衣1は、通常時、シートクッションとして設置されるので、使用者の近くに置かれ、短時間で防災頭巾4として着用することができ、地震等の災害に対して、素早く対応することができる。
【0038】
なお、本発明は上述した実施形態に制約されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。そして、それらはすべて、本発明の技術思想に含まれるものである。
【0039】
また、本発明は、各実施形態の特徴を適宜組み合わせてもよく、例えば、任意の2つ以上を適宜組み合わせてもよいし、全てを組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0040】
1…クッション付き救命胴衣、2…救命胴衣、2a…肩接続部、2b…胴接続部、2c…薄肉部、21…前身ごろ、22…後身ごろ、22a…取付部、23…ベルト、23a…接続部、24…反射材、25…収納部、3…クッション部。3a…取付部、4…防災頭巾、41…基体、42…切込、43…頭巾ベルト
【要約】 (修正有)
【課題】通常時、シートのクッションとして使用され、災害時には短時間で救命胴衣として着用することができるクッション付き救命胴衣を提供する。
【解決手段】使用者が救命胴衣2を着用した状態における使用者の上下左右前後を救命胴衣2の上下左右前後とすると、左右の前身ごろ21及び後身ごろ22を有する救命胴衣2と、救命胴衣2に取り付けられ、先端側にそれぞれ接続可能な接続部23aを有するベルト23と、後身ごろ22の後側の取付部で取り付けられるクッション部3と、を備え、救命胴衣2は、左右の前身ごろ21と後身ごろ22を上方2か所で接続する肩接続部2aと、左右の前身ごろ21と後身ごろ22を左右側方で接続する胴接続部と、左右の前身ごろ21と後身ごろ22の肩接続部2aと胴接続部の間で左右にわたって他の部分よりも厚みの薄い薄肉部2cと、を有し。ベルト23は、薄肉部2cよりも下方に取り付けられる。
【選択図】
図4