(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】カバン物品の部材と共に用いるためのスナップフィットコネクタ
(51)【国際特許分類】
A45C 13/26 20060101AFI20240827BHJP
A45C 13/10 20060101ALI20240827BHJP
A45C 5/14 20060101ALI20240827BHJP
【FI】
A45C13/26 Z
A45C13/10 Q
A45C5/14 A
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019205308
(22)【出願日】2019-11-13
【審査請求日】2022-10-26
(32)【優先日】2018-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】511214071
【氏名又は名称】サムソナイト アイピー ホールディングス エス.エー.アール.エル.
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】ウィム デ ボス
(72)【発明者】
【氏名】ジャン-クロード バン デ ワール
(72)【発明者】
【氏名】クロティルデ デストレベク
【審査官】渡邉 洋
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第07506736(US,B1)
【文献】中国実用新案第2231211(CN,Y)
【文献】米国特許第04422212(US,A)
【文献】実開昭55-040730(JP,U)
【文献】登録実用新案第3160120(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2012/0272434(US,A1)
【文献】米国特許第09872547(US,B2)
【文献】米国特許第06827186(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45C 1/00-15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
部材をカバン物品に取り付けるためのスナップフィットインターロックであって、前記スナップフィットインターロックは、
カバン物品の部材をカバン外殻に接続するスナップフィッティングと、
前記スナップフィッティングが前記カバン外殻と係合された後、前記スナップフィッティングの分離を自動的に制限するロッキングフィーチャと、
を備え
、
前記スナップフィッティングは、部材をカバン物品に取り付ける間に前記ロッキングフィーチャを付勢して変位させ又は圧縮する部分を備え、
前記スナップフィッティングは、前記スナップフィッティングが係合状態で、前記ロッキングフィーチャを非係合とし、前記ロッキングフィーチャが中立又は非圧縮構成に移動することを許容し、
前記ロッキングフィーチャは、前記スナップフィッティングが係合状態で、前記ロッキングフィーチャが中立又は非圧縮構成であるときに、前記スナップフィッティングと前記カバン物品の部材との間に位置して前記スナップフィッティングが分離して干渉することを制限する部分を備え、
前記カバン物品の部材が、引きハンドル、キャリーハンドル又は車輪ハウジングであり、
前記カバン物品はカバン外殻を備える、スナップフィットインターロック。
【請求項2】
前記ロッキングフィーチャが、前記スナップフィッティングの少なくとも一部分の移動を制限して、前記スナップフィッティングの分離を制限する、請求項1に記載のスナップフィットインターロック。
【請求項3】
前記カバン物品の部材を前記カバン外殻に取り付ける過程で、前記スナップフィッティングが挿入方向に移動されるに従って、前記スナップフィッティングが前記ロッキングフィーチャと係合し、前記ロッキングフィーチャを移動させる、請求項1又は請求項2に記載のスナップフィットインターロック。
【請求項4】
前記スナップフィッティングが挿入方向に移動されるに従って、前記スナップフィッティングが、第一の位置及び第二の位置を定め、並びに
前記スナップフィッティングが前記第二の位置にある場合のみ、前記スナップフィッティングは前記ロッキングフィーチャと係合し、前記ロッキングフィーチャを移動させる、請求項3に記載のスナップフィットインターロック。
【請求項5】
前記スナップフィッティングが前記第一の位置に移動すると、前記ロッキングフィーチャが前記スナップフィッティングから分離する、請求項4に記載のスナップフィットインターロック。
【請求項6】
前記スナップフィッティングの前記第一の位置及び第二の位置が、対応する変位のレベルで定められる、請求項4又は請求項5に記載のスナップフィットインターロック。
【請求項7】
前記カバン外殻が、前記スナップフィッティングを第一のレベルから第二のレベルに変位させる傾斜部を含む、請求項6に記載のスナップフィットインターロック。
【請求項8】
前記スナップフィッティングが第二のレベルにある場合のみ、前記スナップフィッティングが前記ロッキングフィーチャと係合し、前記ロッキングフィーチャを移動させる、請求項6又は請求項7に記載のスナップフィットインターロック。
【請求項9】
前記ロッキングフィーチャが、前記カバン物品の部材、ロッキングフィーチャ及びスナップフィッティングの間で積み重なった配置を作り出して、前記スナップフィッティングの分離を制限する、
請求項1‐8の何れか一項に記載のスナップフィットインターロック。
【請求項10】
前記ロッキングフィーチャが、前記スナップフィッティングを前記カバン外殻から分離するのに要する距離よりも短い第一の距離を前記スナップフィッティングの少なくとも一部分が移動することを可能とする、請求項1~
請求項9のいずれか一項に記載のスナップフィットインターロック。
【請求項11】
前記ロッキングフィーチャが、前記スナップフィッティングのその長さ方向への分離に抵抗する部分を含む、請求項1~
請求項10のいずれか一項に記載のスナップフィットインターロック。
【請求項12】
前記ロッキングフィーチャが、
前記スナップフィッティングと前記カバン外殻との係合の過程で、少なくとも部分的に自らの面内で曲がるループ構造、
前記スナップフィッティングの横側から延びており、前記カバン外殻に定められた開口部の横エッジと係合して、前記スナップフィッティングが係合された後に前記開口部から前記スナップフィッティングが外れることを制限する、少なくとも1つのウィング、又は、
前記スナップフィッティングと前記カバン外殻との係合の過程で、それ自体の長さ方向に沿って曲がる突出部、
のいずれかを含む、請求項1~
請求項11のいずれか一項に記載のスナップフィットインターロック。
【請求項13】
前記スナップフィッティングが、弾性本体と前記弾性本体の遠位端部に接続されたアームとを有するキャッチを備え、前記弾性本体及びアームは、L字形状を定める、請求項1~
請求項12のいずれか一項に記載のスナップフィットインターロック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、カバン物品全般に関し、より詳細には、カバン物品の部材をカバンのハウジングに接続するためのスナップフィットコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
いくつかのカバンケースは、ネジ又は締結具固定によって一緒に固定された部材を含む。加えて、又は別の選択肢として、いくつかのカバンケースは、スナップフィットコネクタによって一緒に接続された部材を含む。ネジ又は締結具によって前記スナップフィットコネクタを補強しない場合、従来のスナップフィット接続は、取り扱い及び衝撃を受ける過程で、時間と共に緩んでくる可能性がある。
【0003】
したがって、改善されたカバンケースを提供することが、より詳細には、上述した問題点の1つ又はすべてに対処する、及び/又はより一般的には、既存の仕組みに対する改善点又は別の選択肢を提供する改善されたスナップフィットコネクタ若しくはインターロックを提供することが望ましい。
【0004】
本開示に関連し得る文書は、中国特許第2231211(Y)号、中国特許第202874165(U)号、中国特許第203318036(U)号、中国特許第204020414(U)号、中国特許第206482158(U)号、中国特許第207506100(U)号、米国特許第4422212(A)号、米国特許第7337495(B2)号、及び米国特許出願公開第20020003375(A1)号を含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、カバン物品の部材をカバンのハウジングに接続するためのスナップフィットインターロックを提供する。前記スナップフィットインターロックは、スナップフィッティング、及び係合後に前記スナップフィッティングを固定するロッキングフィーチャを含む。組立の過程で、前記スナップフィッティングの一部分は、前記ロッキングフィーチャを、変位された又は押された構成へ変位させ得る。前記スナップフィッティングが、適切な位置に完全に嵌め込まれる、係合される、作動される、又は接続されると、前記スナップフィッティングは、前記ロッキングフィーチャを分離して、前記ロッキングフィーチャのそのニュートラルの構成又は押されていない構成への移動を可能とする。前記スナップフィッティングが完全に係合又は接続され、前記ロッキングフィーチャがそのニュートラルの構成に移動すると、前記スナップフィッティングの分離は、前記ロッキングフィーチャに干渉されることで制限される。例えば、前記ロッキングフィーチャは、前記スナップフィッティング単独と係合して、前記スナップフィッティングの変位に抵抗し得る;又は別の例では、前記ロッキングフィーチャは、前記スナップフィッティング及び前記カバン物品の別の部材又は一部分と係合して、前記スナップフィッティングの曲がりを制限する堅固な若しくは実質的に堅固なスタック又はカラムを形成し得る。前記他の部材は、前記カバンケース、又は引きハンドルチューブなどの前記カバンケースとは別の部材であってよい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第一の態様によると、部材をカバン物品に取り付けるためのスナップフィットインターロックが提供される。前記スナップフィットインターロックは、カバン物品の部材をカバン外殻に接続するスナップフィッティングと、前記スナップフィッティングが係合された後に前記スナップフィッティングの分離を自動的に制限するロッキングフィーチャと、を含み得る。
【0007】
所望により、前記ロッキングフィーチャは、前記スナップフィッティングの少なくとも一部分の移動を制限して、前記スナップフィッティングの分離を制限してよい。前記カバン物品の部材を前記カバン外殻に取り付ける過程で前記スナップフィッティングが挿入方向に移動されるに従って、前記スナップフィッティングは前記ロッキングフィーチャと係合し、それを移動させ得る。前記スナップフィッティングは、前記ロッキングフィーチャをニュートラル位置から変位された位置へ移動させ得る。前記スナップフィッティングが挿入方向に移動されるに従って、前記スナップフィッティングは第一及び第二の位置を定め得る。前記スナップフィッティングが前記第二の位置にある場合のみ、前記スナップフィッティングは前記ロッキングフィーチャと係合し、それを移動させ得る。前記スナップフィッティングが前記第一の位置に移動すると、前記ロッキングフィーチャは前記スナップフィッティングから分離され得る。前記スナップフィッティングの前記第一及び第二の位置は、対応する変位のレベルで定められ得る。前記カバン外殻は、前記スナップフィッティングを前記第一のレベルから前記第二のレベルに変位させる傾斜部を含み得る。前記スナップフィッティングが前記第二のレベルにある場合のみ、前記スナップフィッティングは前記ロッキングフィーチャと係合し、それを移動させ得る。
【0008】
所望により、前記ロッキングフィーチャは、前記スナップフィッティングと前記カバン物品の部材との間に配置されて、前記スナップフィッティングの脱離を制限する部分を含んでよい。前記ロッキングフィーチャは、前記カバン物品の部材、ロッキングフィーチャ及びスナップフィッティングの間で積み重なった配置を作り出して、前記スナップフィッティングの分離を制限し得る。
【0009】
所望により、前記ロッキングフィーチャは、前記スナップフィッティングが前記カバン外殻から分離するのに要する距離よりも短い第一の距離を、前記スナップフィッティングの少なくとも一部分が移動することを可能としてよい。
【0010】
所望により、前記ロッキングフィーチャは、前記スナップフィッティングのその長さ方向への分離に抵抗する部分を含んでよい。
【0011】
所望により、前記スナップフィッティングと前記カバン外殻との係合の過程で、前記ロッキングフィーチャは、少なくとも部分的にそれ自体の面内で曲がるループ構造を含んでよい。前記ループ構造は、前記ループ構造によって定められる面内以外の方向への前記スナップフィッティングの分離に抵抗し得る。前記ロッキングフィーチャは、前記スナップフィッティングの横側から延びる少なくとも1つのウィングを含み得る。前記少なくとも1つのウィングは、前記カバン外殻に定められた開口部の横エッジと係合して、前記スナップフィッティングが係合された後に前記開口部から前記スナップフィッティングが外れることを制限し得る。前記ロッキングフィーチャは、前記スナップフィッティングと前記カバン外殻との係合の過程で、それ自体の長さ方向に沿って曲がる突出部を含んでよい。
【0012】
所望により、前記スナップフィッティングは、弾性本体と前記弾性本体の遠位端部に接続されたアームとを有するキャッチを含んでよい。前記本体及びアームは、L字形状を定め得る。
【0013】
所望により、スナップフィッティングは、引きハンドル、キャリーハンドル、又は車輪のハウジングを前記カバン外殻に接続してよい。
【0014】
所望により、前記ロッキングフィーチャは、前記カバン外殻の一部によって定められていてよい。
【0015】
所望により、前記スナップフィッティングは、前記カバン物品の部材を前記カバン外殻に接続するために、前記カバン外殻に定められた開口部内に少なくとも部分的に配置されてよい。前記ロッキングフィーチャは、前記スナップフィッティングが接続された後に前記開口部から前記スナップフィッティングが外れることを制限し得る。
【0016】
所望により、前記ロッキングフィーチャは、前記カバン外殻に接続されたフレキシブルな第一の部分、及び前記第一の部分に接続された第二の部分を含んでいてよい。前記第二の部分は、前記スナップフィッティングのその長さ方向への分離に抵抗し得る。
【0017】
本開示の第二の態様によると、カバン物品のためのスナップフィットインターロックが提供される。前記スナップフィットインターロックは、係合された構成に配置される場合にカバン物品の第一及び第二の部材を接続する第一のスナップフィッティングを含み得る。特に、前記第一のスナップフィッティングは、例えば引きハンドル、キャリーハンドル、又は車輪のハウジングなどのカバン物品の部材を、カバンケースに、又は別の部材に接続し得る。前記スナップフィットインターロックは、前記第一のスナップフィッティングと係合する又は接続する第二のスナップフィッティングを含み得る。前記第二のスナップフィッティング(ロックフィーチャの例とも称される)は、前記第一のスナップフィッティングの前記係合された構成からの分離を制限し得る。
【0018】
所望により、前記第二のスナップフィッティングは、前記第一及び第二の部材のうちの一方に対して配置されて、前記第一のスナップフィッティングの前記係合された構成からの分離を制限してよい。前記第二のスナップフィッティングは、少なくとも部分的に、前記第一のスナップフィッティングと前記カバン物品の前記第一の部材との間に配置されて、前記第一のスナップフィッティングが前記第一の部材に向かって移動することを制限し得る。前記第二のスナップフィッティングは、前記第一のスナップフィッティング及び前記第一の部材と係合して、前記第一のスナップフィッティングの前記係合された構成からの分離を制限し得る。
【0019】
所望により、前記第一のスナップフィッティングは、前記第一の部材に接続されていてよく、前記第一の部材によって定められていてよく、又は前記第一の部材と一体的であってよい。前記第二のスナップフィッティングは、前記第二の部材に接続されていてよく、前記第二の部材によって定められていてよく、又は前記第二の部材と一体的であってよい。別の選択肢として、前記第二のスナップフィッティングは、前記第一の部材に接続されていてよく、前記第一の部材によって定められていてよく、又は前記第一の部材と一体的であってよい。
【0020】
所望により、前記第一のスナップフィッティングは、弾性本体と前記弾性本体の遠位端部に接続されたアームとを有するキャッチ部材を含んでよく、前記キャッチ部材は、第一の位置と第二の位置との間で移動可能である。前記弾性本体は、反対側に位置する第一及び第二の表面を含み得る。前記アームは、当接面及び第一の表面を含み得る。前記第二の部材は、エッジで終端する傾斜部を有するベース壁部を含み得る。前記第一のスナップフィッティングが係合された構成にある場合、前記アームの少なくとも一部分及び前記弾性本体の第一の表面は、前記ベース壁部と係合し、前記第二のスナップフィッティングは、前記弾性本体の前記第二の表面と係合して、前記キャッチが前記ベース壁部から離れる移動を制限する。前記キャッチの前記第一の表面は、前記第二の部材の前記傾斜部と係合して、前記弾性本体を前記第一の位置から前記第二の位置へ移動させ得る。前記キャッチの当接面は、前記弾性本体が前記第二の位置にある場合、前記第二のスナップフィッティングと係合し得る。次に、前記キャッチは、挿入方向へさらに移動して、前記第一のスナップフィッティングが前記傾斜部を通過する又は前記傾斜部から分離するまで、前記第二のスナップフィッティングを移動させ得る。前記キャッチの前記弾性本体は、前記キャッチの前記アームが前記ベース壁部の前記傾斜部から分離して前記第一のスナップフィッティングを前記係合された構成へと移動させた後、前記第二の位置から前記第一の位置へ変位され得る。前記弾性本体の前記第二の位置から前記第一の位置への移動は、前記キャッチの前記当接面を前記第二のスナップフィッティングから分離させて、前記第二のスナップフィッティングが、前記第一のスナップフィッティングの前記係合された構成からの分離を制限する位置への移動を可能とし得る。
【0021】
所望により、前記第二のスナップフィッティングは、ニュートラル位置と変位された位置との間を移動してよい。前記第二のスナップフィッティングは、前記ニュートラル位置へ変位され得る。前記第二のスナップフィッティングの前記変位された位置への移動は、前記第一のスナップフィッティングの前記係合された構成への移動を可能とし得る。前記第二のスナップフィッティングは、前記第一のスナップフィッティングが前記係合された構成へと移動して、前記第一のスナップフィッティングの前記係合された構成からの分離を制限する場合、前記ニュートラル位置に自動的に移動し得る。
【0022】
所望により、前記第二のスナップフィッティングは、アーム又はループを含んでよい。前記ループは、細長いリムであり得る。前記ループは、その長さ方向に沿って、連続的であっても、又は不連続的であってもよい。
【0023】
所望により、前記第二のスナップフィッティングは、前記第一のスナップフィッティングから延びる1又は複数のウィングを含んでよい。
【0024】
所望により、前記第一の部材は、引きハンドルチューブ、キャリーハンドル、又は車輪のハウジングであってよい。前記第二の部材は、カバン外殻であってよい。
【0025】
本開示の第三の態様によると、カバン物品の部材をカバン外殻に取り付ける方法が提供される。前記方法は、前記カバン物品の部材のスナップフィッティングを前記カバン外殻に取り付けること、及びロッキングフィーチャを前記スナップフィッティングの一部分に対して配置して、前記スナップフィッティングが接続された後、前記スナップフィッティングが脱離することを制限すること、を含み得る。
【0026】
所望により、前記方法は、前記ロッキングフィーチャを押された位置へと移動して、前記スナップフィッティングを前記カバン外殻の一部分に対してロックさせることを含んでよい。前記ロッキングフィーチャは、前記スナップフィッティングを前記カバン外殻に取り付ける過程で、前記スナップフィッティングの挿入方向への移動によって前記押された位置に移動され得る。前記スナップフィッティングを前記カバン外殻に取り付けることは、キャッチを、前記キャッチが前記カバン外殻のロッキングエッジと係合するまで、前記カバン外殻の一部分に対してスライドさせることを含み得る。前記キャッチを前記カバン外殻の一部分に対してスライドさせることは、前記キャッチを第一の位置から第二の位置へ移動させることを含み得る。前記キャッチが前記第二の位置にある間に前記キャッチを前記挿入方向へスライドさせ続けることは、前記キャッチを前記ロッキングフィーチャに係合させて、前記ロッキングフィーチャを前記押された位置に移動させ得る。前記キャッチと前記カバン外殻との係合は、前記ロッキングフィーチャを前記押された位置から解放し、前記ロッキングフィーチャを前記スナップフィッティングに対して配置させて、係合後の前記スナップフィッティングの脱離を制限し得る。
【0027】
さらなる実施形態及び特徴は、部分的に、以下の記述に示され、当業者であれば、本明細書の精査によって明らかとなる、又は開示される主題の実践によって習得され得る。本開示の性質及び利点のさらなる理解は、本開示の一部を形成する本明細書の残りの部分及び図面を参照することによって、実現され得る。当業者であれば、本開示の様々な態様及び特徴の各々が、有利には、別々に用いられてよい場合もあり、又は本開示の他の態様及び特徴と組み合わせて用いられてよい場合もあることは理解される。
【0028】
本記述は、部材が縮尺を合わせて描かれておらず、本開示の様々な例として提示されていて、本開示の範囲の完全な列挙として解釈されてはならない以下の図面を参照することでより充分に理解され、図面は以下を特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本開示のいくつかの例に従うカバン物品の前面等角投影図である。
【
図2】本開示のいくつかの例に従うカバン外殻の部分の等角投影図である。
【
図2A】本開示のいくつかの例に従うスナップフィットインターロックの拡大詳細図である。
【
図2B】本開示のいくつかの例に従うさらなるスナップフィットインターロックの拡大詳細図である。
【
図3】本開示のいくつかの例に従う第一の構成である
図2Aのスナップフィットインターロックの断面図である。
【
図4】本開示のいくつかの例に従う第二の構成である
図2Aのスナップフィットインターロックの断面図である。
【
図5】本開示のいくつかの例に従う第三の係合された構成である
図2Aのスナップフィットインターロックの断面図である。
【
図6】本開示のいくつかの例に従う引きハンドルチューブとカバン外殻の部分との間の係合の断面図である。
【
図7】本開示のいくつかの例に従う第一の構成である
図2Bのさらなるスナップフィットインターロックの断面図である。
【
図8】本開示のいくつかの例に従う第二の構成である
図2Bのスナップフィットインターロックの断面図である。
【
図9】本開示のいくつかの例に従う第三の係合された構成である
図2Bのスナップフィットインターロックの断面図である。
【
図10】本開示のいくつかの例に従う第一の構成であるさらなるスナップフィットインターロックの断面図である。
【
図11】本開示のいくつかの例に従う第二の構成である
図10のスナップフィットインターロックの断面図である。
【
図12】本開示のいくつかの例に従う第三の係合された構成である
図10のスナップフィットインターロックの断面図である。
【
図13】本開示のいくつかの例に従う車輪のハウジングの等角投影図である。
【
図14】本開示のいくつかの例に従う
図2のカバン外殻の部分の車輪格納部の拡大詳細図である。
【
図15】本開示のいくつかの例に従う第一の構成であるさらなるスナップフィットインターロックの断面図である。
【
図16】本開示のいくつかの例に従う第二の構成である
図15のスナップフィットインターロックの断面図である。
【
図17】本開示のいくつかの例に従う第三の係合された構成である
図15のスナップフィットインターロックの断面図である。
【
図18】係合された構成である
図15のスナップフィットインターロックの拡大詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本開示によると、様々な部材をカバン物品のハウジング又は外殻と結合させるためのスナップフィットコネクタが提供される。スナップフィットコネクタは、カバン物品の部材及びハウジングの一部として一体化され得る。スナップフィットコネクタは、係合されると、互いに接続してスナップフィットインターロックを定め得る。一緒にインターロックされると、前記スナップフィットコネクタは、分離することを制限され得る。
【0031】
図1は、本開示のいくつかの例に従う例示的なカバン物品100を示す。カバン物品100は、ユーザーの持ち物を運ぶための内部収容容量を定める複数の壁又はパネル(以降、限定する意図ではなく、便宜上「パネル」とする)から形成されるハウジング102を含む。1つの例では、ハウジング102は、対向するフロントパネル及びリアパネル110、112、並びにフロントパネル及びリアパネル110、112の間に延びる複数のサイドパネルから形成され得る。例えば、カバン物品100は、対向する上パネル及び底パネル120、122、並びにフロントパネル及びリアパネル110、112の間に延びる対向する左サイドパネル及び右サイドパネル130、132を含み得る。コーナー領域140は、隣接するいずれか2又は3枚のパネルの交差によって定められ得る。例えば、隣接するいずれか3枚のパネルの交差によって形成されるコーナーが、「コーナー領域」と見なされ得る。隣接するいずれか2枚のパネルの交差によって形成されるエッジも、「コーナー領域」又は「エッジ領域」と見なされ得る。
【0032】
前記様々なパネルは、ハウジング102の所望されるサイズ及び形状を提供するように構成又は配置され得る。
図1に示されるように、様々なパネルは、ハウジング102の高さH、幅W、及び深さDを提供するようなサイズ及び形状とされ得る。ハウジング102の高さHは、上パネル及び底パネル120、122の間の距離として定められ得る。ハウジング102の幅Wは、左サイドパネル及び右サイドパネル130、132の間の距離として定められ得る。同様に、ハウジング102の深さDは、フロントパネル及びリアパネル110、112の間の距離として定められ得る。パネルは、少なくとも
図1に示されるように、カバン物品100がその幅よりも高く、その深さよりも幅広いようなサイズ及び形状とされ得る。ハウジング102の他のサイズ及び形状も考慮され、示され及び記載される例は、単なる例示の目的である。
【0033】
図1に示されるカバン物品100は、アップライトスピナーハードサイドケースであるが、ソフトサイドスピナーケース、容器を含む多くの種類のカバンであってよい。示されるように、カバン物品100は、分割ライン154によって定められる第一の外殻150及び第二の外殻152を含む。それぞれフロント外殻部分及びリア外殻部分であり得る第一及び第二の外殻150、152は、互いに類似のサイズとされてよい、又は外殻部分のうちの一方の方が大きい若しくは小さい内部容量を含むサイズとされてもよい。カバン物品100は、閉じた構成と開いた構成との間で動かされ得る。閉じた構成では、第一及び第二の外殻150、152は、互いに隣接して、1つの例では外殻部分の対応するリムが係合して配置されて、ユーザーの持ち物がカバン物品100の内部収容容量内に封入され得る。開いた構成では、第一及び第二の外殻150、152は、1つの例では互いに向かって及び互いから離れるなど、互いに対する向きが変えられて、カバン物品100の内部へのユーザーのアクセスが可能となり得る。
【0034】
第一及び第二の外殻150、152を開いた及び閉じた構成の間で選択的に動かすことを可能とするために、第一及び第二の外殻150、152は、完全に閉じた状態から完全に開いた状態まで第二の外殻部分152に対する第一の外殻部分150の選択的配置を可能とするように配列されたヒンジ又は類似の機構によって、1つの例ではヒンジの軸周りの回転などによって、一緒に回転可能に取り付けられ得る。ヒンジは、多くの構成を含み得る。例えば、ヒンジは、いずれかの数又は組み合わせの、布条片、ゴムの条片、ピアノヒンジ、リビングヒンジ、間隔を空けた個別のヒンジ、ジッパー構造、弾性材料から成る関節式ジョイント、又は第一及び第二の外殻150、152の間の相対的な動きを可能とする他の適切な構造、が挙げられ得る。
【0035】
カバン物品100は、ハードサイドカバンケースとして示されるが、ハードサイド材料及びソフトサイド材料の多くの組み合わせから形成されてもよい。例えば、ハウジング102は、ハードサイド材料から成形されてよい、又はハードサイド材料及びソフトサイド材料の組み合わせから形成されてよい(「ハイブリッド」構造として知られる)。いくつかの例では、ハウジング102は、本明細書で述べるスナップフィット接続が可能となるように適切に構成されたフレーム構造によって支持されたソフトサイド材料のみで形成され得る。そのような例では、ハウジング102は、それに対するスナップフィット接続が可能となるように成形された部分を含み得る。例えば、ハウジング102は、スナップフィット接続が用いられることになる位置にハードプラスチックインサートを含み得る。ハードサイド材料は、中でも、熱可塑性材料(自己強化又は繊維強化)、ABS、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリスチレン、PVC、ポリアミド、PTFE、又は二軸延伸ポリプロピレンであり得る。前記ソフトサイド材料は、中でも、ナイロン、キャンバス、ポリエステル、皮革、PVC、ポリプロピレン、ポリエチレン、及び/又はPTFEであり得る。
【0036】
引き続き
図1を参照すると、カバン物品100は、利便性のために、他の特徴を含み得る。例えば、カバン物品100は、支持表面に対して(例:地面に対して)カバン物品100を支持するための1又は複数の支持部材170を含み得る。脚、固定車輪アセンブリ、スピナー車輪アセンブリ、又はこれらのいずれかの組み合わせであってよい支持部材170は、少なくとも1つの例では少なくとも底パネル122に接続されているなど、ハウジング102の適切ないずれのパネルに付随していてもよい。示されるように、カバン物品100は、4つの支持部材170を含み得る。そのような例では、カバン物品100は、第一の外殻150及び第二の外殻152の各々に接続された2つずつの支持部材170を含み得る。支持部材170は、ハウジング102の適切ないずれの部分に接続されてもよく、以下で述べるように底パネル122に沿ったコーナー領域140又はその近傍などである。
【0037】
カバン物品100は、ハウジング102のパネルのうちの少なくとも1つに接続された1又は複数のキャリーハンドル174を含み得る。加えて、又は別の選択肢として、カバン物品100は、ハウジング102の少なくともリアパネル106に接続された格納式引きハンドル178を含み得る。いくつかの例では、カバン物品100は、第一の外殻150及び第二の外殻部分152を一緒に選択的に固定するための閉機構182を含み得る。閉機構182は、前記第一の外殻150及び前記第二の外殻部分152の間の分割ライン154に沿って又はその近傍に配置されて、外殻150、152の各々を係合し、カバン物品100の開閉のための選択的な作動が可能とされ得る。閉機構182は、分割ライン154に沿った別個の位置に配置されたラッチ又はクランプなどの別個の機構であってよい、又はジッパーなどの前記分割ライン154の長さ方向の少なくとも一部に沿って配置された連続閉機構であってよい。
【0038】
本明細書で述べるように、カバン物品100は、カバン物品100の様々な部材をハウジング102に接続するためのスナップフィットコネクタを含み得る。例えば、1又は複数のスナップフィットコネクタが、前記第一及び第二の外殻150、152の一方又は両方に1又は複数の部材を取り付けるために用いられ得る。以下でより詳細に述べるように、前記スナップフィットコネクタは、引きハンドル178、キャリーハンドル174、及び/又は支持部材170を、前記筐体102に取り付け得るが、本明細書で述べる前記スナップフィットコネクタは、他のカバン物品の部材をカバンケースに又は互いに接続するためにも用いられ得る。単純化のために、
図2~18は、複数の部材を第二の外殻152に接続するスナップフィットコネクタを示す。様々な部材が、加えて又は別の選択肢として、1又は複数のスナップフィットコネクタによって第一の外殻150に接続され得ることも考慮される。しかし、参照が容易となるように、以下の記述では、第二の外殻152のスナップフィットコネクタについて述べる。特に断りのない限り、部材は、同様にして第一の外殻150にも接続され得る。
【0039】
一体的に統合されるか又は別々であるかに関わらず、2つ以上のスナップフィットコネクタが組み合わされて、スナップフィットインターロック200を定め得る。より詳細には、第一のスナップフィッティング202は、第一のスナップフィッティング202が脱離することを制限するロッキングフィーチャ204によって固定され得る。加えて、又は別の選択肢として、ロッキングフィーチャ204は、第一のスナップフィッティング202が脱離した状態となった場合又は故障した場合のバックアップを提供し得る。以下でより詳細に述べるように、第一のスナップフィッティング202は、引きハンドルチューブ210、キャリーハンドル174、又は車輪筐体を第二の外殻152に接続するなど、カバン物品の部材をカバン外殻に接続し得る。そのような例では、ロッキングフィーチャ204は、第一のスナップフィッティング202が係合又は作動されると、第一のスナップフィッティング202が脱離することを制限し得る。特に、第一のスナップフィッティング202は、完全に係合されて主としてカバン物品の部材をカバンケースに接続した場合に、第一の位置から第二の位置に移動する1又は複数の部分を含み得る。そのような例では、ロッキングフィーチャ204は、第一のスナップフィッティング202の一部分に係合又は接続して、第一のスナップフィッティング202の分離を制限し得る。このようにして、第一のスナップフィッティング202及びロッキングフィーチャ204が組み合わさって、スナップフィットインターロック200を定め得る。以下でより詳細に述べるように、特定の用途に応じて、ロッキングフィーチャ204は、第二のスナップフィッティングであり得る。
【0040】
第一のスナップフィッティング202は、第一のスナップフィッティング202が係合された構成に位置する場合に、第一のスナップフィッティング202がカバン物品100の第一及び第二の部材218、220を一緒に接続することを可能とする多くの構成を含み得る(
図5参照)。第一及び第二の部材218、220は、カバン物品100の多くの要素を含み得る。例えば、第一の部材218は、中でも、引きハンドル178、キャリーハンドル174、又は支持部材170の車輪ハウジングであり得る。第二の部材220は、第二の外殻152などのカバン外殻であり得る。第一及び第二の部材218、220は、同じカバンパーツの異なる要素であり得る。例えば、限定する意図ではないが、第一及び第二の部材218、220は、組み合わされた場合に支持部材170自体を定める支持部材170の異なる要素であり得る。このようにして、第一のスナップフィッティング202は、第一の部材218(例:引きハンドル178、キャリーハンドル174、又は支持部材170)を、カバンケース(例:第二の外殻152)に、又は別の部材に接続し得る。
【0041】
図3~5に示されるように、第一のスナップフィッティング202は、キャッチ部材230として形成されてよい、又はキャッチ部材230を含んでよい。そのような例では、キャッチ部材230は、本体232と本体232の遠位端部に接続されたアーム234とを含み得る。本体232は、
図3~5の配向に従って、それぞれ上表面及び底表面であり得る反対側に位置する第一及び第二の表面240、242を含む。アーム234は、本体232の遠位端部に接続された第一の部分248、及び第一の部分248から、本体232の第一の表面240から離れるなどのように延びる第二の部分250を含み得る。アーム234の第一の部分248は、キャッチ部材230の軸端部上の当接面256を定め得る。アーム234の第二の部分250は、反対側に位置する第一及び第二の表面258、260によって定められ得る。カム又は角度付き表面と称され得る第一の表面258は、当接面256に対するある角度で、当接面256から延び得る。そのような例では、第一及び第二の表面258、260は、アーム234の第一の部分248から離れる方向に互いに向かって先細となって、末端エッジを定め得る。このようにして、アーム234の第二の部分250は、尖った形状となり得る、又はウェッジ状の断面形状を定め得る。示されるように、本体232の近位端部は、ベース部材又は壁部266に接続され得る。そのような例では、本体232は、ベース部材266からのカンチレバー状であり得る。
【0042】
第一のスナップフィッティング202の係合を可能とするために、本体232は、本体232の第一及び第二の位置の間での移動を可能とするために、弾性であり得る。第一の位置は、ニュートラル位置と称され得るものであり、一般的には、外力を受けていない場合の本体232の自然の位置である。第二の位置は、変位された又は曲げられた位置と称され得るものであり、一般的には、前記本体232が押し下げられているなど、第一のスナップフィッティング202を接続するために外力を受けた場合の本体232の位置である。接続外力が取り除かれると、本体232は、変位されて第一の位置へ戻り得る。例えば、本体232の材料特性及び/又は構成は、本体232が、変位された又は曲げられた場合、接続外力が取り除かれると第一の位置にはね戻るように、フラットスプリングを定め得る。
【0043】
特定の用途に応じて、スナップフィッティング202は、第一の部材218に接続されていてよい、又は第一の部材218によって定められてよい。例えば、
図3~6に示されるように、第一のスナップフィッティング202は、引きハンドル178の引きハンドルチューブ210に、引きハンドルチューブ210の近位端部などに接続され得る。そのような例では、第一のスナップフィッティング202の少なくとも一部分は、引きハンドルチューブ210から間隔を空けて配置され得る。例えば、ギャップGが、引きハンドルチューブ210と第一のスナップフィッティング202のキャッチ部材230との間に定められ得る。そのような例では、ベース部材266が引きハンドルチューブ210に接続されて、キャッチ部材230を引きハンドルチューブ210から間隔を空けて配置し、ギャップGを作り出し得る。ベース部材266はまた、本体232との接続部を超えて延びて、当接壁部268も定め得る。以下でより詳細に説明されるように、当接壁部268は、第一のスナップフィッティング202の完全に嵌め込まれた、係合された、又は接続された位置を定め得る。例えば、第一のスナップフィッティング202は、当接壁部268が第二の部材220の一部分と係合して前記第一のスナップフィッティング202の前記係合された構成を定めるまで、第二の部材220に接続され得ない。
【0044】
図3~5を引き続き参照して、ロッキングフィーチャ204についてここで詳細に考察する。示されるように、ロッキングフィーチャ204は、第一及び第二の部材218、220のうちの一方に対して配置されて、第一のスナップフィッティング202の係合された構成からの分離を制限し得る。1つの例では、ロッキングフィーチャ204は、係合されると、少なくとも部分的に、第一のスナップフィッティング202とカバン物品100の部材との間に配置されて、第一のスナップフィッティング202の移動を制限し得る。より詳細には、ロッキングフィーチャ204は、少なくとも部分的に、第一のスナップフィッティング202とカバン物品100の部材との間に配置されて、第一のスナップフィッティング202のカバン物品の部材に向かう移動を制限し得る。1つの例では、ロッキングフィーチャ204は、少なくとも部分的に、第一のスナップフィッティング202と、第一のスナップフィッティング202がカバン物品100に接続している部材との間に配置され得る。このようにして、第一のスナップフィッティング202の係合された構成からの分離が、ロッキングフィーチャ204と、第一のスナップフィッティング202及び第一のスナップフィッティング202がカバン物品100に接続している部材の両方と、の当接によって制限され得る。
【0045】
図3~5を引き続き参照すると、ロッキングフィーチャ204は、カバン物品100の第二の部材220に接続されていてよい、又は第二の部材220によって定められてよい。例えば、ロッキングフィーチャ204は、第二の外殻152に接続されていてよい、又は第二の外殻152によって定められてよい。そのような例では、第一のスナップフィッティング202は、引きハンドル178に接続されていてよい、又は前記引きハンドル178によって定められてよい。以下でより詳細に説明されるように、ロッキングフィーチャ204は、第一のスナップフィッティング202及び引きハンドル178の一部分の両方と係合して、第二の外殻152に係合された後の第一のスナップフィッティング202の分離を制限し得る。例えば、
図5に示されるように、ロッキングフィーチャ204は、第一のスナップフィッティング202、ロッキングフィーチャ204、及び前記引きハンドル178の間でスタック配列を作り出して、スナップフィッティングの分離を制限し得る。
【0046】
ロッキングフィーチャ204は、第一のスナップフィッティング202の係合された構成からの分離を制限するための多くの構成を含み得る。例えば、ロッキングフィーチャ204は、第二のスナップフィッティングとして形成されてよい、又は第二のスナップフィッティングを含んでよい。
図3~5に示されるように、ロッキングフィーチャ204は、アーム280を含み得る。アーム280は、第二の外殻152に接続された第一の部分282、及び第一の部分282から延びる第二の部分284を含み得る。そのような例では、第一の部分282は、第二の部分284を、第一の部分282と第二の外殻152との接続部から間隔を空けて配置し得る。
【0047】
アーム280は、第一のスナップフィッティング202が接続されるに従って、弾性変形し得る。例えば、ロッキングフィーチャ204は、ニュートラル位置と変位された位置との間で移動して、第一のスナップフィッティング202の係合を可能とし得る。より詳細には、アーム280の第一の部分282は、係合の過程での第一のスナップフィッティング202の挿入方向の移動によってアーム280が押されることが可能となるように形状又はそうでなければ構成とされ得る。1つの例として、アーム280の第一の部分282は、第二の部分284の挿入方向の弾性移動を可能として、第一のスナップフィッティング202の係合された構成への移動を可能とするように湾曲され得る。ロッキングフィーチャ204がスプリング又は他の形状を含む構成などの他の構成も考慮される。本明細書で述べるように、ロッキングフィーチャ204は、ニュートラル位置へ変位され得る。そのような例では、ロッキングフィーチャ204は、ロッキングフィーチャを押す外力のない状態で、変位された位置からニュートラル位置へ自動的に変位され得る。例えば、以下で詳細に説明されるように、第一のスナップフィッティング202が第二の外殻152に接続されると、ロッキングフィーチャ204は、ニュートラル位置へ自動的に移動して、例えばスナップフィッティング202と接触することなどにより、第一のスナップフィッティング202のその後の分離を制限し得る。
【0048】
ポストと称され得るアーム280の第二の部分284はキャッチ部材230の係合された構成からの分離を制限するように配列され得る。例えば、第二の部分284は、第一のスナップフィッティング202のその長さ方向への分離を制限し得る。アーム280の第二の部分284は、引きハンドルチューブ210と第一のスナップフィッティング202のキャッチ部材230との間に定められるギャップG内に配置され得る。そのような例では、アーム280の第二の部分284は、キャッチ部材230の第二の表面242と係合して、キャッチ部材230の第二の変位された位置への移動を制限し得る。特定の用途に応じて、アーム280の第二の部分284は、キャッチ部材230の本体232に対して直角に、又は実質的に直角に延びて、引きハンドルチューブ210と係合し得る。そのような例では、アーム280の第二の部分284は、キャッチ部材230及び引きハンドルチューブ210と係合して、さらなる曲がりを制限する堅固な若しくは実質的に堅固なスタック、支柱、又はカラムを形成し得る。別の選択肢としての例では、第二の部分284などのロッキングフィーチャ204は、例えばロッキングフィーチャ204と第二の外殻152との間の接続ディテール(connection details)などによって、引きハンドルチューブ210と接触することなくキャッチ部材230の移動に抵抗し得る。特定の用途に応じて、アーム280の第二の部分284は、それでもキャッチ部材230の小さい移動を可能とし得るが、係合された後にキャッチ部材230を外すほどに大きい移動ではない。より詳細には、ロッキングフィーチャ204は、第一のスナップフィッティング202を分離するのに要する距離よりも短い距離の第一のスナップフィッティング202の移動を可能とし得る。このようにして、キャッチ部材230は、アーム280の第二の部分284をギャップGから外すことなしに、前記変位された位置へ移動することはできない。
【0049】
図2~5を参照すると、第二の外殻152は、スナップフィットインターロック200の使用を可能とする多くの構成を含み得る。例えば、第二の外殻152は、ベース壁部300、及び引きハンドル178の1又は複数の引きハンドルチューブ210を受けるためのベース壁部300に定められた1又は複数のチャネル302を含み得る。ハウジング102の上パネル120に隣接して、第二の外殻152は、チャネル302を第一及び第二のチャネル部分312、314に分割する仕切り壁部308を含み得る。そのような例では、第一のスナップフィッティング202は、少なくとも部分的に第一のチャネル部分312で受けられ得るものであり、引きハンドルチューブ210は、少なくとも部分的に第二のチャネル部分314に受けられて、引きハンドル178を第二の外殻152に接続し得る。
【0050】
第一のチャネル部分312は、少なくとも部分的に、ベース壁部300によって定められ得る。第一のチャネル部分312を定めるベース壁部300の部分は、それを貫通して第一のチャネル部分312と繋がって定められる開口部326を含み得る。そのような例では、開口部326は、少なくとも一部分は、第一及び第二のエッジ328、330によって定められ得る。特定の用途に応じて、第一及び第二のエッジ328、330は、前記引きハンドル178からの間隔が異なるなど、異なるレベルで定められ得る。以下でより詳細に述べるように、第一のスナップフィッティング202は、開口部326内に少なくとも部分的に配置されて、引きハンドル178を第二の外殻152に接続し得るものであり、ロッキングフィーチャ204が、スナップフィッティングが接続された後に開口部326から第一のスナップフィッティング202が外れることを制限する。
図3~5に示されるように、傾斜部340が、第一のエッジ328に隣接してベース壁部300に定められて、以下で説明されるように、スナップフィットインターロック200の接続を促進し得る。例えば、傾斜部340は、キャッチ部材230が開口部326の第一のエッジ328を縦方向に通り越すように充分に変位され、さらには第一のエッジ328を超えて横方向にも変位され、それによって、解放又は分離された場合に、キャッチ部材230がベース壁部300の一部分と係合するような形状及び配置とされ得る。ロッキングフィーチャ204は、第二のエッジ330に接続され得る。第一のチャネル部分312を定めるベース壁部300の部分は、係合構造346を定め得る。第一のスナップフィッティング202の当接壁部268は、第二の外殻152の係合構造346と、接触するなど係合して、第一のスナップフィッティング202の完全に嵌め込まれた位置を定め得る。
【0051】
スナップフィットインターロック200の係合について、
図3~5を参照してより詳細に以降で考察する。
図3を参照すると、引きハンドル178は、第一のスナップフィッティング202のキャッチ部材230が部分的に第一のチャネル部分312内に配置され、前記引きハンドルチューブ210が第二のチャネル部分314内に配置されるように、第二の外殻152に隣接して配置され得る。
図3に示される配列では、キャッチ部材230は、第一のニュートラル位置にあり、本体232及びアーム234は、第二の外殻152の仕切り壁部308とベース壁部300との間に配置されている。
【0052】
図3に示されるように配置されると、第一のスナップフィッティング202は、第一のスナップフィッティング202の挿入方向の移動によって第二の外殻152に接続され得る。例えば、引きハンドル178は、ハウジング102の底パネル122に向かって移動されて、キャッチ部材230をロッキングフィーチャ204に向かって移動させ得る。第一のスナップフィッティング202が挿入方向に移動されるに従って、ベース壁部300上に定められた傾斜部340は、キャッチ部材230をその第二の変位された位置へと曲げ得る。例えば、
図4に示されるように、傾斜部340は、キャッチ部材230が挿入方向に移動されるに従って、キャッチ部材230を引きハンドルチューブ210に向かって曲げ得る。キャッチ部材230は、アーム234の第一の表面258がスライドしながら傾斜部340と係合するに従って、引きハンドルチューブ210に向かって曲げられ得る。このようにして、キャッチ部材230の第一及び第二の位置は、異なる変位のレベルで定められ得る。以下で説明されるように、キャッチ部材230は、第二の変位レベルに位置される場合のみ、ロッキングフィーチャ204と係合し得る。そのような例では、キャッチ部材230の前第一の変位レベルへの移動は、ロッキングフィーチャ204を第一のスナップフィッティング202から分離し得る。
【0053】
図4を引き続き参照すると、キャッチ部材230の引きハンドルチューブ210に向かう曲がりは、キャッチ部材230の軸端部上の当接面256を、ロッキングフィーチャ204の第二の部分284に隣接するなど、ロッキングフィーチャ204に隣接してこれと係合した配置とし得る。そのような例では、キャッチ部材230の挿入方向への移動は、ロッキングフィーチャ204を、開口部326の第二のエッジ330へ向かって押し得、屈曲させ得る、又はそれ以外で移動させ得る。より詳細には、キャッチ部材230は、ロッキングフィーチャ204の第二の部分284を、開口部326の第二のエッジ330に向かって移動させて、第一の部分282を屈曲させ得る、又は押し得る。特定の用途に応じて、ロッキングフィーチャ204は、挿入方向に、押されるなど変位され得る、及び/又は前記挿入方向とは異なる方向に屈曲され得る、移動され得る、若しくは曲げられ得る。いずれの場合も、ロッキングフィーチャ204は、以下で述べるように、第一のスナップフィッティング202から分離されると、その元のニュートラル位置に変位され得る。特定の用途に応じて、ロッキングフィーチャ204は、例えば変位された際のロッキングフィーチャ204のある程度の塑性変形などに起因して、部分的にのみニュートラル位置に戻り得る。しかし、そのような例では、ロッキングフィーチャ204は、それでも、キャッチ部材230の一部分と係合して第一のスナップフィッティング202の分離を制限するのに充分に戻り得る。
【0054】
図5を参照すると、キャッチ部材230は、アーム234の第二の部分250が傾斜部340から分離するまで、挿入方向に移動され得る。アーム234が傾斜部340から分離すると、キャッチ部材230は、その最初のニュートラル位置に変位されて、第一のスナップフィッティング202の係合された構成を定め、第一のスナップフィッティング202をカバンケースにスナップフィットし得る。より詳細には、アーム234が傾斜部340から分離すると、キャッチ部材230は、キャッチ部材230の第一の表面240が傾斜部340に向かって移動するなど、引きハンドルチューブ210から離れる方向に移動して、キャッチ部材230をベース壁部300の一部分とスナップフィットし、第一のスナップフィッティング202を第二の外殻152に接続し得る。第一のスナップフィッティング202の挿入方向へのさらなる移動を制限するために、第一のスナップフィッティング202の当接壁部268は、ベース壁部300の係合構造346と係合し得る。加えて、又は別の選択肢として、当接壁部268の係合構造346との係合は、第一のスナップフィッティング202を、仕切り壁部308と第二の外殻152の前記ベース壁部300との間にタイトフィットさせて、引きハンドル178の第二の外殻152に対する所望されない移動を制限し得る。
【0055】
図5を引き続き参照すると、第一のスナップフィッティング202が第二の外殻152に接続されると、ロッキングフィーチャ204は、そのニュートラル位置へ戻って、第一のスナップフィッティング202の分離を制限し得る。例えば、キャッチ部材230が引きハンドルチューブ210から離れる方向に移動してベース壁部300及び/又は開口部326の第一のエッジ328と係合するに従って、キャッチ部材のロッキングフィーチャ204との係合は、当接面256から分離され、それによって、ロッキングフィーチャ204は、キャッチ部材230の下など、キャッチ部材230と引きハンドルチューブ210との間の前記ギャップG内に移動される。ギャップG内に配置されると、ロッキングフィーチャ204は、キャッチ部材230と係合してその変位に抵抗し得る。上記で述べたように、ロッキングフィーチャ204は、キャッチ部材230のある程度の移動は可能とし得るが、キャッチ部材230の第一のエッジ328及び/又はベース壁部300からの分離を可能とするほど充分な移動ではない。例えば、キャッチ部材230とロッキングフィーチャ204との間、及び/又はロッキングフィーチャ204と引きハンドルチューブ210との間に、小クリアランスが定められ得る。そのような例では、キャッチ部材230(及びロッキングフィーチャ204)は、キャッチ部材230、ロッキングフィーチャ204、及び引きハンドルチューブ210が、キャッチ部材230のさらなる曲がりを制限するための堅固なカラム又は支柱を形成するまで、小さい度合いで移動し得る。
【0056】
ロッキングフィーチャ204のギャップG内への移動は、ロッキングフィーチャ204の第一の部分282が押されること又は曲がることによって作り出される変位の下などで、自動的に発生し得る。このように、スナップフィットインターロック200は、自己ロック式であり得る。第一のスナップフィッティング202及びロッキングフィーチャ204が一緒にインターロックされると、第一のスナップフィッティング202は、ロッキングフィーチャ204をまず脱離することなしには又は外すことなしには、外され得ない又は脱離され得ない。加えて、スナップフィットインターロック200は、引きハンドルチューブ210と第二の外殻152との間の係合が緩むことを防止する補助ともなり得る。
【0057】
図6を参照すると、引きハンドル178は、引きハンドルチューブ210の長さ方向に沿って配置される1又は複数の追加の接続部360を介して、第二の外殻152とさらに結合され得る。そのような例では、各接続部360は、引きハンドルチューブ210及び第二の外殻152の中に又はそれらによって定められる対応する保持フィーチャ(retention features)の係合によって定められ得る。接続部360の1つの例として、第二の外殻152は、部分的に出っ張り364によって定められる凹部362を含み得る。凹部362は、第二の外殻152のリアパネル106上に定められるチャネル302と繋がっている。引きハンドルチューブ210は、第一のスナップフィッティング202が係合されて部材をカバン外殻に結合させた場合に、出っ張り364と係合するように構成された、ブラケット370を含み得る。ブラケット370は、出っ張り364と係合するように、L字形状であり得る。詳細には、ブラケット370は、第一のスナップフィッティング202が
図3に示されるように配置された場合、凹部362内、出っ張り364に隣接して配置され得る。
図4及び5に順に示されるように、第一のスナップフィッティング202が挿入方向に移動されるに従って、ブラケット370は、
図6に示されるように、インターロックされずに出っ張り364と係合し得る。そのような例では、凹部362は、第一のスナップフィッティング202が開口部326の第一のエッジ328及び/又は前記ベース壁部300と係合するように移動されるに従って、ブラケット370が凹部362内に移動可能となるようなサイズとされ得る。このようにして、引きハンドルチューブ210は、その長さ方向に沿って第二の外殻152に固定され得る。追加の接続部360を複数を含むとして示されてはいるが、いくつかの例では、引きハンドルチューブ210の遠位端部にあるなど、単一の追加接続部360のみが用いられてもよい。
【0058】
図2B及び7~9は、部材をカバン外殻に結合されるために用いられるスナップフィットインターロックの別の例を部分的に示す様々な図である。参照が容易となるように、
図7~9のスナップフィットインターロックは、符号「600」によって参照される。以下でそれ以外の記載がある場合を除き、
図7~9に示されるスナップフィットインターロック600は、上記で述べたスナップフィットインターロック200と同様であり得る。
図7~9に示されるように、ロッキングフィーチャ604の第一の部分682は、係合の過程でのスナップフィットインターロック600の動きの方向に曲げられる変位構造によって定められ得る。1つの例では、ロッキングフィーチャ604は、ループ374を形成する細長い部材である。1つの例では、ループ374は、細長いリムであり得る。示されるように、ループ374は、その長さ方向に沿って連続的であり得るが、いくつかの例において、ループ374がその長さ方向に沿って不連続的であり得ることも考慮される。
【0059】
そのような例では、ループ374は、第一のスナップフィッティング202の係合の過程で、概略その面内で曲げられ得る。詳細には、ループ374は、円形状(
図7参照)から楕円形状(
図8参照)に、係合の過程におけるキャッチ部材230の挿入方向への移動に起因して第一のスナップフィッティング202のキャッチ部材230によって押されることにより、概略その面内で曲げられ得る。キャッチ部材230のアーム234が傾斜部340から分離するに従ってキャッチ部材230が上向きに変位すると、前記ループ374は、その元の円形状又は押され方の少ない形状など、より円に近い形状に変位して戻り、キャッチ部材230の下面の近辺に配置されて、いくつかの例では、下面と係合して、引きハンドルチューブ210に向かうキャッチ部材230の変位又は曲がりを制限し、それによって、キャッチ部材230の分離が防止される。このようにして、ループ374は、ループ374によって定められる前記面内以外の方向への第一のスナップフィッティング202の分離に抵抗し得る。例えば、ループ374は、ループ374によって定められる前記面に対して直角の方向への第一のスナップフィッティング202の分離に抵抗し得る。1つの例では、ロッキングフィーチャ604は、キャッチ部材230の下向きの移動に抵抗し得る。キャッチ部材230が下向きに充分な量曲げられると、ロッキングフィーチャ604の第二の部分684は、キャッチ部材230及び引きハンドルチューブ210と係合して、堅固な若しくは実質的に堅固なスタック又はカラムを形成し、第一のスナップフィッティング202の分離を制限するためにキャッチ部材230のさらなる曲がりを制限し得る。ロッキングフィーチャ604によって引き起こされる干渉は、キャッチ部材230が第一のエッジ328を通過して前記部材を前記カバン外殻から分離させるのに充分にキャッチ部材230が曲げられる前に発生し得る。
【0060】
図10~12は、さらなるスナップフィットインターロック1000を部分的に示す様々な図である。以下でそれ以外の記載がある場合を除き、
図10~12に示されるスナップフィットインターロック1000は、上記で述べたスナップフィットインターロック200、600と同様であり得る。
図10~12に示されるように、ロッキングフィーチャ1004は、第二の外殻152から延びる小突起(nubbin)又は突出部378として形成され得る。そのような例では、突出部378は、上記で述べたロッキングフィーチャ204、604と同様に作用するが、それらよりも非常に堅い。突出部378は、第一のスナップフィッティング202の係合が突出部378をその長さ方向に沿って屈曲させる又は曲げるように、第二の外殻152の一部分からのカンチレバー状であり得る。キャッチ部材230のアーム234が傾斜部340から分離するに従ってキャッチ部材230が上向きに変位すると、突出部378は、その元の位置にはね戻り、又はその実質的に元の位置にはね戻り、キャッチ部材230の下側と係合して、第二の外殻152に向かってキャッチ部材230を分離するような、キャッチ部材230の下向きの曲がりを制限する。上記で述べたロッキングフィーチャ204、604と同様に、キャッチ部材230が第二の外殻152に向かって曲げられると、突出部378は、キャッチ部材230と係合して、堅固なスタック又はカラムを形成し、さらなる曲がりを制限する。
【0061】
第一のスナップフィッティング202に加えて、第一の部材218は、第一のスナップフィッティング202の反対側に配置される補助スナップフィッティング380によっても、カバン物品100に固定され得る。そのような例では、補助スナップフィッティング380は、開口部326の反対側に配置される第二の開口部382を定めるエッジと係合し得る。示されるように、補助スナップフィッティング380は、補助キャッチ384として形成されてよい、又は補助キャッチ384を含んでよい。
【0062】
図13~18は、さらなるスナップフィットインターロック1400を部分的に示す様々な図である。以下でそれ以外の記載がある場合を除き、
図13~18に示されるスナップフィットインターロック1400は、上記で述べたスナップフィットインターロック200、600、1000と同様であり得る。
図13~18に示されるように、スナップフィットインターロック1400は、支持部材170(例:スピナー車輪アセンブリ)を第二の外殻152などのハウジング102に接続するために用いられ得る。そのような例では、支持部材170は、ベースプレート388とベースプレート388の周囲の少なくとも一部分から延びる側壁部390とによって定められるハウジング386を含み得る。示されるように、支持構造392は、ベースプレート388から上向きに延び得る。支持構造392は、ベースプレート388の中央部分から延び得る。第一及び第二の棚部394、396が、支持構造392から横方向に延びて、棚部とベースプレート388との間にそれぞれギャップG1、G2を定め得る。そのような例では、第一のスナップフィッティング202は、支持構造392から横方向に、第一及び第二の棚部394、396の間に延び得る。このように、第一のスナップフィッティング202は、ベースプレート388の一部分上に、1つのエッジの近くに形成され得る。
【0063】
上記の記載とは異なり、ロッキングフィーチャ1402は、第一のスナップフィッティング202によって定められていてよい、又は第一のスナップフィッティング202と一体であってよい。例えば、
図13及び18に示されるように、ロッキングフィーチャ1402は、反対方向に向いた一対のウィング398など、キャッチ部材230の横側から延びる1又は複数のフレキシブルウィング398によって定められ得る。詳細には、ウィング398の近位端部は、キャッチ部材230の横側に接続され得る。以下でより詳細に述べるように、ウィング398は、キャッチ部材230に対して相対的な位置の間を移動し得る。例えば、ニュートラル位置では、ウィング398の遠位端部は、キャッチ部材230から間隔を空けて配置され得る。変位された位置では、ウィング398の遠位端部は、キャッチ部材230に向かって配置され得る。そのような例では、ウィング398は、ニュートラル位置へ変位され得る。
【0064】
いくつかの例では、ハウジング386は、支持構造392の一方の側にベースプレート388から延びるブラケット400、及び支持構造392の反対の側に側壁部390から延びる第三の棚部402を含み得る。そのような例では、第三の棚部402は、支持構造392から延びる第一の棚部394に向かって延び得る。第三の棚部402は、ベースプレート388から間隔を空けて配置されて、ベースプレート388と第三の棚部402との間に第三のギャップG3を定め得る。ブラケット400は、ベースプレート388から上向きに延びる第一の壁部408と、前記第一の壁部408の遠位部分又はエッジから、支持構造392から延びる第二の棚部396に向かって延びる第二の壁部410とを含み得る。ブラケット400の第一及び第二の壁部408、410は、部分的に、L字形状を定めて、ベースプレート388と第二の壁部410との間に第四のギャップG4を定め得る。
【0065】
図14を参照すると、第二の外殻152は、第一のスナップフィッティング202及び前記ハウジング386のフィーチャとインターロックするように構成されたフィーチャを含み得る。例えば、凹部分414が、第二の外殻152のコーナー領域140近傍に定められて、前記ハウジング386を受け得る。車輪格納部と称され得る前記凹部分414は、コーナー領域140にキャビティを定める上壁部418及び側壁部422によって定められ得る。そのような例では、傾斜部340及び開口部326は、前記上壁部418に定められ得るものであり、上壁部418に定められた傾斜部340は、開口部326に隣接している。1又は複数のガイド430が、対応するウィング398と係合するために、前記上壁部418から延び得る。例えば、
図14に示されるように、一対のガイド430が、開口部326の両側に上壁部418から延び得る。ガイド430は、開口部326に向かって角度が付けられ得る。ガイド430は、傾斜部340の両側に配置され得る。加えて、第一及び第二の支持体438、440が、前記上壁部418から下向きに延び得る。以下で説明されるように、前記第一及び第二の支持体438、440は、ハウジング386のブラケット400、並びに前記第一、第二、及び第三の棚部394、396、402と係合して、ハウジング386を第二の外殻152に接続するように配列され得る。例えば、第一及び第二の支持体438、440の各々は、上壁部418から延びる第一の部分444と、第一の部分444から直角方向など、第一の部分444の遠位領域から延びる第二の部分446とを有するT字形状を含み得る。
【0066】
支持部材170のハウジング386を第二の外殻152に接続するために、ハウジング386は、第二の外殻152の第一及び第二の支持体438、440が、ハウジング386の第一の棚部394、第二の棚部396、第三の棚部402、及びブラケット400によって定められる前記ギャップと整列されるように、凹部分414に隣接して配置され得る。詳細には、ハウジング386は、第一の支持体438の第二の部分446が、少なくとも部分的に、それぞれ第二の棚部396及びブラケット400によって定められる第二及び第四のギャップG2、G4内に配置され、第一の支持体438の第一の部分444が、第二の棚部396とブラケット400との間に配置されるように、配置され得る。同様に、第二の支持体440の第二の部分446は、少なくとも部分的に、それぞれ第一及び第三の棚部394、402によって定められる第一及び第三のギャップG1、G3内に配置され、第二の支持体440の第一の部分444は、第一及び第三の棚部394、402の間に配置され得る。この配置では、キャッチ部材230は、上壁部418の一部分に対して配置され得る。
【0067】
配置された後、ハウジング386は、第一のスナップフィッティング202が接続されるまで、側壁部422に向かってスライドされ得る。詳細には、ハウジング386は、アーム234が傾斜部340と係合するまで側壁部422に向かってスライドされ得るものであり、その時点で、キャッチ部材230は、スナップフィットインターロック200に関して上記で述べたのと同様にして、ハウジング386のベースプレート388に向かって曲げられ得る。キャッチ部材230が傾斜部340によって下向きに曲げられるのと同時に又はほぼ同時に、ウィング398は、開口部326に隣接して配置されるガイド430によって、キャッチ部材230に向かって横方向に倒され得る。例えば、ガイド430は、第一のスナップフィッティング202が挿入方向に移動されるに従って、ウィング398を、キャッチ部材230に向かって内向きに曲げ得る。ウィング398は、ウィング398が開口部326の横エッジ450を通って通過できるように充分に変位され得る。
【0068】
ハウジング386及び第一のスナップフィッティング202は、キャッチ部材230が傾斜部340から分離するまで、側壁部422に向かって前記挿入方向にスライドされ得るものであり、その時点で、キャッチ部材230及びウィング398は、開口部326を通過する。ウィング398が開口部326を通過すると、ウィング398は、外向きに延びて、開口部326の横エッジ450と係合し得る(
図18参照)。例えば、ウィング398が延ばされると、ウィング398は、横エッジ450によって定められる開口部326の横寸法より幅広くなり得る。そのような例では、ウィング398の少なくとも一部分は、横エッジ450と係合して、キャッチ部材230が前記第二の外殻152から分離する移動を制限し得る。
【0069】
いくつかの例では、ウィング398は、開口部326の横エッジ450以外の第二の外殻152の他の部分と係合して、キャッチ部材230が第二の外殻152から分離する移動を制限し得る。例えば、ウィング398は、キャッチ部材230及びウィング398が前記係合された構成へ上向きに移動するに従って、ガイド430の一部分と係合し得る。そのような例では、ウィング398は、開口部326を完全に通過せずにガイド430と係合し得る。
【0070】
特定の用途に応じて、ウィング398は、アーム234が開口部326内の適切な位置に完全に嵌め込まれる前又は後に、外向きに正しい位置に飛び出し得る。例えば、ウィング398は、開口部326をまず通過して、横向きに外向きに移動し、キャッチ部材230が開口部326の第一のエッジ328と係合する前に、開口部326の側壁部と係合し得る。いくつかの例では、ウィング398は、アーム234が開口部326内に完全に嵌め込まれるのと実質的に同時に、外向きに正しい位置に飛び出し得る。第一のスナップフィッティング202が、上壁部418とスナップフィットされる。
【0071】
そのような例では、ウィング398は、係合された後、第一のスナップフィッティング202の分離を制限し得る。例えば、ウィング398は、第一のスナップフィッティング202が接続されると、開口部326の横エッジ450をキャッチするため、開口部326の横エッジ450からウィング398が分離されない限り、第一のスナップフィッティング202が開口部326から外れることが制限され得る。詳細には、第一のスナップフィッティング202は、倒されたウィング398が開口部326を通り抜けるように、まずウィング398をキャッチ部材230に向かって押さない限り、開口部326から外すことができないものであり得る。
【0072】
カバン物品100は、様々な材料及び手段から形成されてよい。例えば、ハウジング102は、特に、熱可塑性材料(自己強化又は繊維強化)、ABS、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリスチレン、PVC、ポリアミド、及び/又はPTFEから形成され得る。いくつかの例では、前記カバン物品100の一部分は、アルミニウム又は他の類似の金属から押出成型され得る。加えて、ハウジング102は、繊維強化エポキシ樹脂又は他の類似の材料から形成され得る。カバン物品100は、プラグ成形、ブロー成形、射出成形、押出し、鋳造などにより、適切ないかなる方法で形成又は成形されてもよい。上述のように、
カバン物品100は、ソフトサイド材料及び/又はハードサイド材料から形成され得る。例示的な材料は、上述される。
【0073】
相対性及び方向性の言及はすべて(上側、下側、上向き、下向き、左、右、左向き、右向き、上、底、側面、上に、下に、フロント、中央、バック、縦、水平などを含む)、本明細書で述べる特定の例を読者が理解する手助けとするために、例として与えられるものである。それらは、請求項に具体的に示されない限りにおいて、必要条件又は限定であるとして、特に、位置、配向、又は使用に関する必要条件又は限定であるとして読み取られてはならない。接続の言及(例:取り付けられた、結合された、接続された、接合された、など)は、広く解釈されるべきであり、要素の接続間の中間部材、及び要素間の相対的移動を含み得る。このため、接続の言及は、請求項に具体的に示されない限りにおいて、2つの要素が直接接続し、互いに固定された関係であることを必ずしも暗示するものではない。
【0074】
当業者であれば、本発明で開示される例が、例として教示されるものであって、限定としてではないことは理解される。したがって、上記の記載に含まれる又は添付の図面に示される内容は、限定する意味ではなく、例示として解釈されるべきである。以下の請求項は、本明細書で述べるすべての一般的及び具体的特徴、並びに言語の問題としてそれらの間に入るとされ得る本発明の方法及びシステムの範囲のすべての記載を包含することを意図している。