IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ フィッシャー−ローズマウント システムズ,インコーポレイテッドの特許一覧

特許7544453プロセス制御システムのためのレシピ情報を表示するための方法、機器、及びコンピュータ読み取り可能な媒体
<>
  • 特許-プロセス制御システムのためのレシピ情報を表示するための方法、機器、及びコンピュータ読み取り可能な媒体 図1
  • 特許-プロセス制御システムのためのレシピ情報を表示するための方法、機器、及びコンピュータ読み取り可能な媒体 図2
  • 特許-プロセス制御システムのためのレシピ情報を表示するための方法、機器、及びコンピュータ読み取り可能な媒体 図3
  • 特許-プロセス制御システムのためのレシピ情報を表示するための方法、機器、及びコンピュータ読み取り可能な媒体 図4
  • 特許-プロセス制御システムのためのレシピ情報を表示するための方法、機器、及びコンピュータ読み取り可能な媒体 図5
  • 特許-プロセス制御システムのためのレシピ情報を表示するための方法、機器、及びコンピュータ読み取り可能な媒体 図6
  • 特許-プロセス制御システムのためのレシピ情報を表示するための方法、機器、及びコンピュータ読み取り可能な媒体 図7
  • 特許-プロセス制御システムのためのレシピ情報を表示するための方法、機器、及びコンピュータ読み取り可能な媒体 図8A
  • 特許-プロセス制御システムのためのレシピ情報を表示するための方法、機器、及びコンピュータ読み取り可能な媒体 図8B
  • 特許-プロセス制御システムのためのレシピ情報を表示するための方法、機器、及びコンピュータ読み取り可能な媒体 図9
  • 特許-プロセス制御システムのためのレシピ情報を表示するための方法、機器、及びコンピュータ読み取り可能な媒体 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】プロセス制御システムのためのレシピ情報を表示するための方法、機器、及びコンピュータ読み取り可能な媒体
(51)【国際特許分類】
   G05B 23/02 20060101AFI20240827BHJP
【FI】
G05B23/02 301N
G05B23/02 301P
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2022002206
(22)【出願日】2022-01-11
(62)【分割の表示】P 2019194149の分割
【原出願日】2008-12-17
(65)【公開番号】P2022058551
(43)【公開日】2022-04-12
【審査請求日】2022-01-11
(31)【優先権主張番号】11/963,492
(32)【優先日】2007-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512132022
【氏名又は名称】フィッシャー-ローズマウント システムズ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】アラン リチャード ペダーソン
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン マイケル ジョーンズ
(72)【発明者】
【氏名】ドーン マリー マールシェラ
【審査官】田中 友章
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-235131(JP,A)
【文献】特開2002-157011(JP,A)
【文献】特開2003-037032(JP,A)
【文献】国際公開第2007/086458(WO,A1)
【文献】米国特許第06629003(US,B1)
【文献】特開平01-287419(JP,A)
【文献】特開2003-140741(JP,A)
【文献】特開昭61-101812(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセス制御システムのためのレシピ情報を表示するための方法であって、
前記プロセス制御システムにおいて実行されている、複数の工程フェーズを含むレシピに関連するユーザーインタフェース画面を表示することと、
前記ユーザーインタフェース画面内に、前記レシピのプロセスフローの配置を示す描写形式で、各々前記レシピの前記複数の工程フェーズの少なくとも一つを示す複数の工程段階進捗表示を表示することと、
前記ユーザーインタフェース画面内で、アクティブな工程フェーズに関連する工程段階進捗表示の各々に近接して第1の重要なパラメータの値を表示することであって、関連する重要なパラメータは前記第1の重要なパラメータの値により表され、前記関連する重要なパラメータは前記アクティブな工程フェーズに対する鍵となるようにあらかじめ決定される、表示することと、
前記第1の重要なパラメータの値に近接して、前記第1の重要なパラメータの値に関する進展の方向性を示す第1の進展の表示を表示することと、
プロセス制御システムから受け取った情報に基づき実質的にリアルタイムで、前記第1の重要なパラメータの値を前記第1の重要なパラメータの値とは異なる第2の重要なパラメータの値に更新し、前記第1の進展の表示を前記第1の進展の表示とは異なる第2の進展の表示に更新することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記複数の工程段階進捗表示のうちの第1の工程段階進捗表示に対応する前記工程フェーズに関連する複数のパラメータから、前記複数のパラメータのうちの他のものに対する、ユーザーが観察する際の相対的重要度に基づいて、パラメータを選択することと、
前記第1の工程段階進捗表示と関連する前記パラメータを表示することと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
アラームまたは通知の少なくとも一つを表すために、パターンまたは色の少なくとも一つを使用して前記複数の工程段階進捗表示のうちの第1の工程段階進捗表示の少なくとも一部分を延ばすことを更に含む請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項4】
レシピ進捗状況棒グラフを形成するために前記複数の工程段階進捗表示のうちの第2の工程段階進捗表示に関連する、前記複数の工程段階進捗表示のうちの第1の工程段階進捗表示を表示することをさらに含み、
前記複数の工程段階進捗表示のうちの前記第1の工程段階進捗表示の第1の長さが、前記複数の工程段階進捗表示のうちの前記第2の工程段階進捗表示の第2の長さと連結して、前記レシピの全体的な進捗を表す、請求項1~請求項3の何れか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記レシピは、第1のレシピであり、
前記複数の工程段階進捗表示は、第1の複数の工程段階進捗表示であり、
前記方法は、
前記第1のレシピのプロセスフローを示す前記第1の複数の工程段階進捗表示を表示すると同時に、前記ユーザーインタフェース画面に、第2のレシピのプロセスフローの配置を示す描写形式で、第2の複数の工程段階進捗表示を表示することを更に含む、請求項1~請求項4の何れか1項に記載の方法。
【請求項6】
詳細情報表示領域に、前記複数の工程フェーズの少なくとも一つに対応する詳細情報を表示することを更に含む請求項1~請求項5の何れか1項に記載の方法。
【請求項7】
プロセス制御システムのためのレシピ情報を表示するための機器であって、
前記プロセス制御システムにおいて実行されている、複数の工程フェーズを含むレシピと関連して表示するユーザーインタフェース画面を選択するための画面選択部と、
前記プロセス制御システムにおいて実行されている、複数の工程フェーズを含むレシピに関連するユーザーインタフェース画面を表示し、
前記ユーザーインタフェース画面内に、前記レシピのプロセスフローの配置を示す描写形式で、各々前記レシピの前記複数の工程フェーズの少なくとも一つを示す複数の工程段階進捗表示を表示し、
前記ユーザーインタフェース画面内で、アクティブな工程フェーズに関連する工程段階進捗表示の各々に近接して第1の重要なパラメータの値を表示し、関連する重要なパラメータは前記第1の重要なパラメータの値により表され、前記関連する重要なパラメータは前記アクティブな工程フェーズに対する鍵となるようにあらかじめ決定され、
前記第1の重要なパラメータの値に近接して、前記第1の重要なパラメータの値に関する進展の方向性を示す第1の進展の表示を表示し、
プロセス制御システムから受け取った情報に基づき実質的にリアルタイムで、前記第1の重要なパラメータの値を前記第1の重要なパラメータの値とは異なる第2の重要なパラメータの値に更新し、前記第1の進展の表示を前記第1の進展の表示とは異なる第2の進展の表示に更新する、
ユーザーインタフェース管理機能と、
を備えた、機器。
【請求項8】
前記複数の工程段階進捗表示のうちの第1の工程段階進捗表示に対応する前記工程フェーズに関連する複数のパラメータから、前記複数のパラメータのうちの他のものに対する、ユーザーが観察する際の相対的重要度に基づいて、パラメータを選択するためのパラメータ選択部、
をさらに備えた、請求項7に記載の機器。
【請求項9】
アラームまたは通知の少なくとも一つを生成するための通知生成機構を更に備え、
前記ユーザーインタフェース管理機能は更に、アラームまたは通知の少なくとも一つを表すよう、パターンまたは色の少なくとも一つを使用して、前記複数の工程段階進捗表示
のうちの第1の工程段階進捗表示の少なくとも一部分を延ばす、
請求項7又は請求項8に記載の機器。
【請求項10】
前記ユーザーインタフェース管理機能は更に、レシピ進捗状況棒グラフを形成するために前記複数の工程段階進捗表示のうちの第2の工程段階進捗表示に関連する、前記複数の工程段階進捗表示のうちの第1の工程段階進捗表示を表示し、
前記複数の工程段階進捗表示のうちの前記第1の工程段階進捗表示の第1の長さが、前記複数の工程段階進捗表示のうちの前記第2の工程段階進捗表示の第2の長さと連結して、前記レシピの全体的な進捗を表す、
請求項7~請求項9の何れか1項に記載の機器。
【請求項11】
前記複数の工程フェーズの少なくとも一つに対応する詳細情報を、詳細情報表示領域に表示するために、生成する詳細情報生成機構を更に備える、請求項7~請求項10の何れか1項に記載の機器。
【請求項12】
1以上のプロセッサにより実行されると、前記1以上のプロセッサに、プロセス制御システムのためのレシピ情報表示を生成させるコンピュータが読み取り可能な命令を格納するコンピュータ読み取り可能な媒体であって、
前記コンピュータ読み取り可能な命令は、前記1以上のプロセッサに、
前記プロセス制御システムにおいて実行されている、複数の工程フェーズを含むレシピに関連するユーザーインタフェース画面を表示することと、
前記ユーザーインタフェース画面内に、前記レシピのプロセスフローの配置を示す描写形式で、各々前記レシピの前記複数の工程フェーズの少なくとも一つを示す複数の工程段階進捗表示を表示することと、
前記ユーザーインタフェース画面内で、アクティブな工程フェーズに関連する工程段階進捗表示の各々に近接して第1の重要なパラメータの値を表示することであって、関連する重要なパラメータは前記第1の重要なパラメータの値により表され、前記関連する重要なパラメータは前記アクティブな工程フェーズに対する鍵となるようにあらかじめ決定される、表示することと、
前記第1の重要なパラメータの値に近接して、前記第1の重要なパラメータの値に関する進展の方向性を示す第1の進展の表示を表示することと、
プロセス制御システムから受け取った情報に基づき実質的にリアルタイムで、前記第1の重要なパラメータの値を前記第1の重要なパラメータの値とは異なる第2の重要なパラメータの値に更新し、前記第1の進展の表示を前記第1の進展の表示とは異なる第2の進展の表示に更新することと、
を実行させる、
コンピュータ読み取り可能な媒体。
【請求項13】
前記コンピュータ読み取り可能な命令は、前記プロセッサに、
ユーザーが複数の要約情報表示領域の1つを選択することに応答して、詳細情報表示領域に詳細情報を表示し、
前記詳細情報は、前記複数の要約情報表示領域から選択された1つの前記要約情報表示領域に対応する前記複数の工程フェーズの少なくとも1つに対応する、
処理をさらに実行させる請求項12に記載のコンピュータ読み取り可能な媒体。
【請求項14】
有界表示領域は、グリッド状または表式に配置される請求項12又は請求項13に記載のコンピュータ読み取り可能な媒体。
【請求項15】
前記コンピュータ読み取り可能な命令は、前記プロセッサに、全体的レシピ進捗情報を全体的レシピ進捗表示領域に表示する処理をさらに実行させる請求項12~請求項14の
何れか1項に記載のコンピュータ読み取り可能な媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概してプロセス制御システムに関し、より具体的にはレシピの進捗状況情報を提示するための方法、機器、及びプログラム命令を格納する機械アクセス可能媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
化学薬品処理工程、石油精製工程またはその他のプロセスにおいて使用されるようなプロセス制御システムには、一般に、アナログバス、デジタルバスまたはアナログ・デジタル混在バスを介して少なくとも一つのホストまたはオペレーターワークステーションに、且つ1以上のフィールド装置に通信可能に連結された1以上のプロセスコントローラおよび入・出力(I/O)装置が含まれている。フィールド装置は、例えば、バルブ、バルブ・ポジショナ、スイッチおよびトランスミッタ(例えば、温度、圧力、流量センサ)などでありえ、バルブの開閉や工程パラメータの測定などのプロセス内における機能を行う。プロセスコントローラは、フィールド装置により生成されたプロセス計測及び/又はフィールド装置に関するその他の情報を示す信号を受け取り、制御ルーチンを実施するためにこの情報を使い、その後プロセスの動作を制御すべくバスまたはその他の通信回線でフィールド装置に送信されることになる制御信号を生成する。このように、プロセスコントローラは、フィールド装置を通信可能に連結するバス及び/又はその他の通信リンクを介してフィールド装置を使用し、1以上の制御手法を実行および協調させることができる。
【0003】
プロセス制御システムは多くの場合、製品を生産するために、レシピに従ってプロセスを実行するように構成される。製品の設計者またはエンジニアが設計時間中にレシピを準備し、以後プロセス制御システムによって複数回を使用されることになるレシピを格納する。一般に、製品を生成するためのプロセス制御システム内にある成分を移動したり混合したりなどするための、ユニット手順、動作およびフェーズ(これらは全て制御プロセス設備、例えば、タンク、大樽、混合機、ボイラ、蒸発器、ポンプ、バルブ等への指示を含む)の組合せが、レシピには含まれる。
【0004】
レシピを表示するのに、既知のシステムの中には、レシピの各工程段階またはフェーズごとにブロックを含む手順機能チャート(PFC)を使用するものもいくつかある。レシピの実行中に、オペレータまたはその他のユーザがレシピのどの部分が実行されているかを見られるように、どの工程段階またはフェーズが現在実行されているのかがPFCに示される。当該既知のシステムのこの種の状態情報は、非常に高レベルであるが、現在実行されているレシピにおける段階またはフェーズをユーザに報告するだけのもので、例えば、特定のそのフェーズの圧力測定、温度測定、進捗状況(例えば、完了した割合%)などといったその段階またはフェーズに特有のその他いかなる情報を含まない一般情報である。既知のシステムのいくつかでは、ユーザにより選択された特定の工程段階または設備に対応するフェーズの特徴を表示するためには、PFCから一旦離れてナビゲートした上で端末を介して、かかるフェーズに関する特徴を閲覧することができるようになっている。その他既知のシステムでは、例えばゲージを読み取ることにより特定の段階またはフェーズに関するフェーズ特徴を判断するために、ユーザが、レシピを実施するために使用される物理的設備を目視で点検しなければならない。レシピのPFC表示と上述の既知のシステムにおける工程段階またはフェーズのフェーズ特徴が接続されていないと、レシピの実行状態に対応するフェーズ特徴を観察するためにユーザがレシピのPFC表示から一旦出るまたは離れてナビゲートすることが要求される、よって、ユーザは異なる画面表示を行ったり来たりしてナビゲートする際に該情報の全てを記憶したり、整理したり、且つ統合調整したりする必要があるので、ユーザに負担がかかる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、プロセス制御システムおいて、より統合的かつ詳細に、レシピの進捗状況情報を提示するための方法、機器、及びプログラム命令を格納する機械アクセス可能媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、レシピの進捗状況情報を提示するための例示的な機器および方法を説明する。本明細書記載の実施例によると、例示的な方法は、プロセス制御システムにおいて実行されているレシピに関連するユーザーインタフェース画面を表示することを含む。レシピは複数のプロセス・フェーズを含んでいる。それに加えて、例示的な方法には、レシピのプロセスフロー(工程の流れ)の配置方式を表した状態で、ユーザーインタフェース画面内で工程段階進捗状況の表示(インジケータ)を複数表示することを含む。それぞれの工程段階進捗表示は、レシピの工程フェーズの少なくとも一つを示すものであり、それぞれの工程段階進捗表示は、工程フェーズの各々該当するものの少なくとも一つの進捗状況を示す。また、例示的な方法には、プロセス制御システムから受信した情報に基づいて、第1の工程段階進捗表示のうちの一つを実質的にリアルタイムで更新することも含む。
【0007】
本明細書記載の別の実施例によると、例示的な機器は、画面選択部、ユーザーインタフェース管理機能およびデータプロセッサを含んでいる。画面選択部は、プロセス制御システムにおいて実行されているレシピに関連して表示すべきユーザーインタフェース画面を選択するためのものである。レシピは複数の工程フェーズを含んでいる。ユーザーインタフェース管理機能は、レシピのプロセスフローの配置方式を表した状態で、ユーザーインタフェース画面内に複数の工程段階進捗表示を表示するためのものである。それぞれの工程段階進捗表示は、レシピの工程フェーズの少なくとも一つを示すものであり、工程段階進捗表示の各々は、工程フェーズの各々該当するものの少なくとも一つの進捗状況を示す。データプロセッサは、プロセス制御システムから受信した情報に基づいて、第1の工程段階進捗表示のうちの一つに対して更新済み進捗情報を実質的にリアルタイムで生成するためのものである。
【0008】
本明細書記載の更に別の実施例によると、別の例示的な方法は、複数の工程フェーズを含むレシピに関連する画面を表示することを含む。それに加えて、例示的な方法は、画面を区画された(有界)表示領域に分割することも含んでいる。有界表示領域は、複数の要約情報表示領域および詳細情報表示領域を含んでいる。また、例示的な方法は、複数の要約カプセルを生成することも含んでいる。要約カプセルの各々は、レシピの工程フェーズの少なくとも一つに対応する。
【0009】
また、例示的な方法は、レシピのプロセスフローを示す配置方式にて、要約情報表示領域の各々における要約カプセルの各々を表示することも含んでいる。更にレシピの工程フェーズの少なくとも一つに対応する詳細情報は、詳細情報表示領域に表示される。
【0010】
本明細書記載の別の実施例によると、別の例示的な機器は、画面選択部、要約情報生成機構、ユーザーインタフェース管理機能および詳細情報生成機構を含んでいる。画面選択子部、複数の工程フェーズを含むレシピに関連して表示すべき画面を選択するためのものである。画面は有界表示領域に分割され、有界表示領域は複数の要約情報表示領域と詳細情報表示領域を含んでいる。要約情報生成機構は、レシピの工程フェーズの少なくとも一つにそれぞれ対応する複数の要約カプセルを各々生成するためのものである。ユーザーインタフェース管理機能は、要約カプセルの各々を、レシピのプロセスフローを示す配置方式で、要約情報表示領域の各々に表示するためのものである。詳細情報生成機構は、レシピの工程フェーズの少なくとも一つに対応する詳細情報を、詳細情報表示領域に表示するために生成するためのものである。
【0011】
本明細書記載の更に別の実施例によると、別の例示的な方法は、少なくとも一つのプロセス制御システムにおいて実行されている第1および第2のレシピに関連する画面を表示することを含んでいる。それに加えて、例示的な方法は、第1の複数の工程段階進捗表示を第1のレシピの第1のプロセスフローの配置方式を表す状態で画面に表示することと、第2の複数の工程段階進捗表示を第2のレシピの第2のプロセスフローの配置方式を表す状態で画面に表示することも含んでいる。第1の工程段階進捗表示の各々は第1のレシピの第1の複数の工程フェーズの少なくとも一つを表し、第2の工程段階進捗表示の各々は、第2のレシピの第2の複数の工程フェーズの少なくとも一つを表す。また、例示的な方法には、第1の工程段階進捗表示の一つに関連して第1の進捗状況塗潰し要素を表示することと、第2の工程段階進捗表示の一つに関連して第2の進捗状況塗潰し要素を表示することも含んでいる。第1の進捗状況塗潰し要素は、第1の工程段階進捗表示の一つに対応する第1のレシピの第1の工程フェーズの一つの進捗状況を示し、第2の進捗状況塗潰し要素は、第2の工程段階進捗表示の一つに対応する第2のレシピの第2の工程フェーズの一つの進捗状況を示す。
【0012】
本明細書記載の別の実施例によると、別の例示的な機器は、画面選択部、ユーザーインタフェース管理機能およびデータプロセッサを含んでいる。画面選択部は、少なくとも一つのプロセス制御システムにおいて実行されている第1および第2のレシピに表示するべき画面を選択するためのものである。ユーザーインタフェース管理機能は、第1の複数の工程段階進捗表示を、第1のレシピの第1のプロセスフローの配置方式を示す状態で画面に表示し、第2の複数の工程段階進捗表示を、第2のレシピの第2のプロセスフローの配置方式を示す状態で画面に表示するためのものである。第1の工程段階進捗表示の各々は、第1のレシピの第1の複数の工程フェーズの少なくとも一つを表し、第2の工程段階進捗表示の各々は、第2のレシピの第2の複数の工程フェーズの少なくとも一つを表す。データプロセッサは、第1の工程段階進捗表示の一つに表示された第1の進捗状況塗潰し要素に対応する第1の進捗情報と、第2の工程段階進捗表示の一つに表示された第2の進捗状況塗潰し要素に対応する第2の進捗情報とを生成するためのものである。第1の進捗情報は、第1の工程段階進捗表示の一つに対応する第1のレシピの第1の工程フェーズの一つの進捗状況を示し、第2の進捗情報は、第2の工程段階進捗表示の一つに対応する第2のレシピの第2の工程フェーズの一つの進捗状況を示す。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本明細書に記載される例示的な方法および機器が実施されうる例示的な事業体系を示すブロック図である。
図2】レシピの進捗状況を表示するために従来から使用されている例示的な手順機能チャート(PFC)閲覧インターフェースの既知のグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を示す図である。
図3】レシピのプロセスフロー、進捗状況および状態情報を表示するためのGUI画面を生成するために使用できる例示的なレシピプロセス・グラフィックシステムのブロック図である。
図4】本明細書に記載される例示的な方法、機器およびシステムを使用して、例示的なレシピのプロセスフロー、進捗状況および状態情報を表すために実施しうる例示的なGUI画面を示す図である。
図5】本明細書に記載される例示的な方法、機器およびシステムを使用して、例示的なレシピのプロセスフロー、進捗状況および状態情報を表すために実施しうる例示的なGUI画面を示す図である。
図6】本明細書に記載される例示的な方法、機器およびシステムを使用して、例示的なレシピのプロセスフロー、進捗状況および状態情報を表すために実施しうる例示的なGUI画面を示す図である。
図7】進捗状況及び/又は状態画面を生成且つ又は表示するために使用できる例示的な機器のブロック図である。
図8A】プロセス制御システムにおいて実行されているレシピの進捗状況及び/又は状態情報を表示して、図3の例示的なレシピプロセス・グラフィックシステム及び/又は図7の例示的な機器を実施するために使用できる例示的な方法のフローダイヤグラムを描く図である。
図8B】プロセス制御システムにおいて実行されているレシピの進捗状況及び/又は状態情報を表示して、図3の例示的なレシピプロセス・グラフィックシステム及び/又は図7の例示的な機器を実施するために使用できる例示的な方法のフローダイヤグラムを描く図である。
図9】本明細書に記載される方法と機器を実施するために使用できる例示的なプロセッサーシステムのブロック図である。
図10】複数の工程フェーズを有するバッチレシピを示す手順機能チャート閲覧インターフェースを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、その他数ある構成部分の中でも特にハードウェア上で実行されるソフトウェア及び/又はファームウェアを含んだ状態で例示的な方法、機器およびシステムが説明されているが、これらの実施例は単なる例示に過ぎずに本発明を制限するものと見なされるべきでないことをここに述べておく。例えば、当該ハードウェア、ソフトウェアおよびファームウェア構成要素のいずれか又は全ては、ハードウェアにおいてのみ、またはソフトウェアにおいてのみ、あるいはハードウェアとソフトウェアの任意の組合せにおいて具体化できるものとして考慮されるべきである。従って、実施例として挙げられる方法、機器およびシステムが以下説明されているが、通常の技術を有する当業者であれば、ここに提供される実施例がこれらの方法、機器およびシステムを実施する唯一の手段ではないことが容易に理解できるはずである。
【0015】
本明細書に記載される方法、機器およびシステムは、プロセス制御システムにより実行されるレシピの進捗状況および状態情報を表示するために使用することができる。オペレータまたはその他のユーザが、レシピを実行中に、レシピの進捗状況をチェックしたい場合がありうる。レシピの実行状態に対応するフェーズの特徴を観察するためにユーザがレシピの手順機能チャート(PFC)表示から一旦出るまたは離れてナビゲートすることが要求され、よって、ユーザは異なる画面表示を行ったり来たりしてナビゲートする際に該情報の全てを記憶したり、整理したり、且つ統合調整したりする必要があるような、ユーザに負担がかかる従来のシステムと異なり、本明細書に記載される例示的な方法、機器およびシステムは、一つのGUI画面にレシピ進捗状況および状態情報を従来よりも多く表示するために使用することができる。よって、ここに記載される実施例では、ユーザがレシピ実行に関する異なるGUI画面間をナビゲートする必要なく、アプリケーションを監視する必要なく、従来よりも多い状態情報の観察をユーザが容易に実施できる。
【0016】
例えば、既知のPFC表示の中には、レシピの高レベルのフローダイヤグラムを提示するために使用できるものがいくつかあるが、ユーザがレシピにおける特定のフェーズの更なる詳細情報を観察したい場合、ユーザは、PFC表示から離れて、観察したい特定の詳細情報(例えば、圧力情報、温度情報、フェーズ完了までの時間情報、成分情報、など)に各々対応するその他のGUI画面にナビゲートして移動しなければならない。本明細書に記載される例示的な方法、機器およびシステムを使用すると、レシピの一般的で全体的な流れを表示することに関連してレシピの各フェーズの情報を従来よりも更に詳しく表示するように例示的なレシピ進捗状況GUI画面を構成しうる。このように、ユーザは、レシピにおける各フェーズに関する情報を(多くの既知のシステムではPFC画面から離れてその他の工程詳細画面にナビゲートしなければ閲覧することができなかったような情報を)従来の技術よりも更に詳しい様態で閲覧できると同時にレシピの一般的な流れを観察することができる。
【0017】
ここで図1を参照すると、本明細書に記載される例示的な方法および機器を実施しうる例示的な事業体系100には、アプリケーションステーション102を有するプロセス制御システム110と、オペレータステーション104と、コントローラ106が含まれており、これらは全て、バスまたはローカルエリアネットワーク(LAN)108を介して通信可能に連結されうる。LAN108は、一般にアプリケーション制御ネットワーク(ACN)と称され、任意の所望の有線または無線通信媒体およびプロトコルを使用して実施されうる。図中ではプロセス制御システムが一つだけ設けられた状態で示されているが、例示的な事業体系100には任意の数の分散型プロセス制御システムを含むようにしても良い。
【0018】
例えば、アプリケーションステーション102、オペレータステーション104、及びコントローラ106の少なくとも1つがその他の装置またはシステムと通信できるようにする通信アプリケーションおよびプロセス制御関連アプリケーションなどの、1以上のソフトウェアアプリケーションに関連する動作を実行するように、アプリケーションステーション102を構成できる。また、アプリケーションステーション102は、バッチレシピを実行するために必要とされるプロセス制御システム110及び/又はその他いかなるプロセス制御システムの動作を制御するようバッチレシピを実行するようにも構成できる。例えば、アプリケーションステーション102には、レシピの実行に必要なコントローラの任意のもの(例えば、コントローラ106)及び/又はその他リソースの任意のもの(例えば、プロセス用設備、フィールド装置、計装、など)を取得できるバッチレシピ・プロセッサまたはアプリケーション(図示せず)を備えられる。それに加えて、アプリケーションステーション102は、例示的な事業体系100のプロセス制御システムの1以上で実行されているバッチレシピの状態を示すために、本明細書に記載される例示的な方法および機器を実施するために使用される1以上のアプリケーションに関連する動作を実行することができる。例示的な実施形態のいくつかにおいて、アプリケーションステーション102およびオペレータステーション104は同じ機能を実行するように構成されうる一方、その他の例示的な実施形態では、オペレータステーション104を主として、プロセス進捗状況および状態情報を表示し、且つユーザのプロセスとの対話処理を最小限に抑えることができるように構成できる。アプリケーションステーション102およびオペレータステーション104は、例えばシングルプロセッサのパソコン、シングルまたはマルチプロセッサのワークステーションなどをはじめとする1以上のワークステーション、またはその他任意の適切なコンピュータシステムや処理システム(例えば、図5のプロセッサーシステム510)を使用して実施できる。
【0019】
コントローラ106は、デジタルデータバス114および入・出力(I/O)装置116を介して複数のフィールド装置112に連結されうる。フィールド装置112は、フィールドバス適合のバルブ、アクチュエータ、センサなどでありうる。もちろん、その他のタイプのフィールド装置および通信プロトコル(例えば、プロフィバス装置とプロトコル、HART(登録商標)装置とプロトコル、など)をその代りに使用することも可能である。I/O装置(I/O装置116に類似するか同一のもの)を付加的に設けてコントローラ106に連結させることによって、フィールドバス装置やHART(登録商標)装置などであってよいフィールド装置の更なる別の群がコントローラ106と通信出来るようにしても良い。
【0020】
コントローラ106には、例えばエマソン・プロセスマネジメント社(Emerson Process Management)により販売されるDelta(登録商標)コントローラを使用できる。但し、その他のコントローラを代わりに使用することも可能である。更に図1においてはコントローラが一つだけ備えられた状態で図示されているが、LAN108に所望の任意のタイプ、または任意のタイプの組み合わせのコントローラを追加して連結することが可能である。いずれの場合も、コントローラ106は、アプリケーションステーション102やオペレータステーション104または任意のワークステーションを使用して、システムエンジニアまたはその他のシステム・オペレータにより生成され、且つ、コントローラ106にダウンロードしてインスタンス化された1以上のプロセス制御ルーチンを実行できる。
【0021】
また、事業体系100には、別のLAN124を介してアプリケーションステーション102に、そしてアプリケーションステーション102を介してオペレータステーション104とコントローラに通信可能に連結されるワークステーション118が含まれている。ワークステーション118は、地理的に遠隔な場所に配置できる。この場合、ワークステーション118は、例えば、ワイヤレス通信回線、インターネットを基盤とする通信ネットワーク又はその他のパケット交換方式の通信ネットワーク、電話回線(例えば、デジタル加入者線)、またはその任意の組合せを用いて実施できる広域ネットワーク(WAN)を介してLAN124に通信可能に連結されることができる。ワークステーション118は、事業体系レベルの機能または全工場レベルの機能を実行するように構成できる。ワークステーション118は、別のプロセス制御システムネットワーク(図示せず)に関連し、主としてプロセス制御機能や、1以上の通信機能などを実行するように構成されうる。例えば、遠隔に設置されているプロセス制御システムを含む図1には図示されていない例示的な事業体系100のその他の1以上のプロセス制御システムで実行されているバッチレシピの進捗状況および状態を示すようにワークステーション118を構成できる。
【0022】
図示される実施例において、処理されるべき流体または材料の流れを制御するために、フィールド装置112の各々がプロセス用設備に連結される。具体的には、タンク122から混合機126a-cへの流れ、そして混合機126a-cから別の工程フェーズへの流れを制御するために、フィールド装置112a-eの各々が、バルブの各々に連結される。コントローラ106には、レシピまたはレシピの一部分が備えられている。レシピは、特定の製品(例えば、ペンキ、燃料、製薬、など)を準備するための手順を定義することができ、1以上のフェーズ(すなわち工程諸段階)を各々含む1以上の動作を含んでいる1以上のユニット手順を含んでいる。図1に示される実施例では、手順には特定の色のペンキを準備するための複数のユニット手順を定義することができる。各ユニット手順には、異なる混合作業フェーズを定義することができる。例えば、第1のユニット手順は基礎成分(例えば、ラテックス、オイル、溶剤、など)を混合するために使用される予混合手順を定義することができ、第2のユニット手順は、中間成分(例えば、集束剤、界面活性剤、など)を混合するために使用でき、また、別のユニット手順は製品に有色顔料を混合するのに使用できる。
【0023】
各ユニット手順は、1以上の工程フェーズまたは工程段階を各々有する1以上の動作を使用して実施される。工程フェーズは、特定のプロセス用設備(例えば、混合機126a-cの一つ)に対応することができる。図1に示される実施例における動作の実行には、タンク122に対応する成分(材料)追加フェーズ、および混合機126aに対応する混合または撹拌フェーズを利用することを含みうる。追加フェーズは、混合機126a中に既に入っている別の成分の中に、新規成分をタンク122から追加すること、および諸成分を混合するように混合機126aを制御することを含みうる。混合機126aが成分を混合し終えた後、フィールド装置112d-eは、混合物が混合機126aから、同じまたは別の動作の一部でありうる別のフェーズまで流れるよう制御されることができる。
【0024】
任意の特定のフェーズを実行することには、プロセス制御装置(例えば、タンク122、1以上の混合機126a-cなど)、および測定値または進捗状況に関連するパラメータ値をはじめとする進捗状況や状態情報を当該フェーズ用に取得する1以上のフィールド装置を使用することが含まれうる。例示的な測定値としては、温度値、電圧値、pHレベル値、成分濃度値などが挙げられ、例示的な進捗状況に関連する値としては、搬送済み材料の量、充填レベル、フェーズ完了までの時間、混合された成分、混合することになっている残りの成分などが挙げられる。ユーザがレシピの全体的な流れを同時に閲覧しながらレシピの各フェーズに対する進捗状況や状態情報を観察できるようにするために、本明細書に記載される例示的な方法、機器およびシステムを使用して、アプリケーションステーション102やオペレータステーション104且つ又はワークステーション118により表示できるレシピ進捗状況および状態の画面表示を生成できる。このようにして、ユーザは、既知のプロセス制御システム・アプリケーションの多くで要求されるように異なる画面表示を行ったり来たりしてナビゲートする必要なく、特定のフェーズの進捗状況および状態がどのように影響するか(または影響されるか)を、めいめいのレシピの全体的な流れによって比較的迅速かつ容易に判断することができる。
【0025】
図2は、既知の手順機能チャート(PFC)閲覧インターフェース200の例示的なのグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を示す図である。PFC閲覧インターフェース200のように、かかる既知のPFC閲覧インターフェースは、レシピの全体的なプロセスフローを示すべく、アプリケーションステーション、オペレーションステーション、またはワークステーション(例えば、図1のアプリケーションステーション102、オペレータステーション104、且つ又はワークステーション118)により表示することができる。PFC閲覧インターフェース200などのユーザーインタフェースは多くの場合、S-88 ANSI/ISA規格-S88.01-1995バッチ標準レシピに関連して使用される。ここに示される実施例において、PFC閲覧インターフェース200は、例示的なバッチレシピ204の手順機能チャート(PFC)202を含んでいる。例示的なバッチレシピ204は、図示されるプロセスフローに従って実行されるべき工程段階または工程フェーズ206a-iを有する。
【0026】
ここで用いられる「工程フェーズ」(例えば、工程フェーズ206a-iの各々)とは、特定のプロセス制御システム設備に対応する各々の設備工程フェーズのことであり、1以上の工程フェーズは工程段階とも呼ばれる。例えば、図10を簡単に参照すると、別の手順機能チャート(PFC)閲覧インターフェース1000には、複数の工程フェーズ1006a-iを有するバッチレシピ1004が表示されている。図10に示される実施例において、工程フェーズ1006bは、第1の成分で混合機を充填するように第1のタンクを使用して実施されうる。工程フェーズ1006cは、第2の成分で混合機を充填するように第2のタンクを使用して実施されうる。工程フェーズ1006dは、第3の成分で混合機を充填するべく第3のタンクを使用して実施されうる。そして、工程フェーズ1006eは、第4の成分で混合機を充填するべく第3のタンクを使用して実施されうる。図10に示される実施例において、工程フェーズ1006b-eは、成分充填材工程段階とここで呼ぶ工程段階1008を形成する。別の工程段階には、例えば、混合工程段階を形成するように工程フェーズ1006fを単独で含みうる。
【0027】
再び図2を参照すると、工程フェーズ206a-iの各々の状態を示すために、PFC閲覧インターフェース200には、工程フェーズ206a-iの各々をめいめいの作動状態と関連して一覧して、いつ稼動するかを示すフェーズ状態テーブル208が備えられている。PFC閲覧インターフェース200はバッチレシピ204のプロセスフローの一般的な概要を表示するが、工程フェーズ206a-iの各々が稼動時、PFC閲覧インターフェース200は、工程フェーズ206a-iの各々に対してそれ以上具体的なデータ(例えば、電圧値、温度値、進捗表示、など)を示さない。図2のPFC閲覧インターフェース200など、既知のPFC閲覧インターフェースの多くと異なり、ここに記載される例示的な方法、機器およびシステムは、ユーザが、レシピのプロセス進捗状況及び/又は全体的なプロセスフローを同時に観察しながらレシピの各工程フェーズまたは各工程段階(例えば、一つの、または一群の、または複数の工程フェーズ)についての特定の情報を観察できるようにするために使用できる。
【0028】
図3は、レシピのプロセスフロー、進捗状況および状態情報を表すためのGUI画面を生成するために使用できる例示的なレシピプロセス・グラフィックシステム302のブロック図である。例えば、GUI画面は、レシピ(例えば、図2のレシピ204)の全体的なプロセスフローについての高レベルな情報及び/又は全体的な進捗状況および状態、そして、レシピの各工程フェーズ(例えば、図2の工程フェーズ206a-i)または各工程段階に関するパラメータについてのフェーズ特有情報を含むことができる。例示的なレシピプロセス・グラフィックシステム302は、ハードウェア、ファームウェア且つ又はソフトウェアのいかなる所望の組合せを使用して実施できる。例えば、1以上の集積回路、ディスクリート(単機能)半導体構成素子または受動電子部品を使用し得る。それに加えて、或いはその代わりとして、例示的なレシピプロセス・グラフィックシステム302のブロックのいくつかまたは全て、またはその一部分は、例えばプロセッサーシステム(例えば、図9のプロセッサーシステム910)によって実行されると図8Aおよび図8Bのフローダイヤグラムに表されるような動作を行う、機械アクセス可能な媒体上に格納された指示(命令)、コード、その他のソフトウェア、及び又はファームウェアなど少なくとも1つを使用して実施できる。例示的なレシピプロセス・グラフィックシステム302が後述される各ブロックを一つ有する状態で説明されているが、例示的なシステム302には、後述されるブロックの任意のものを二つ以上備えうる。更にいくつかのブロックを無効にしても、省略しても、及び/又はその他のブロックと組み合わせても良い。
【0029】
図示される実施例において、例示的なレシピプロセス・グラフィックシステム302は、レシピ進捗状況グラフィック収納部(リポジトリ)304、バッチ情報プロセッサ306、レシピ進捗状況履歴データ記憶部308およびレシピ進捗状況サーバー310を含む。レシピ進捗状況グラフィック収納部304は、レシピの進捗状況及び状態の少なくとも1つに関連する異なる局面、特徴、パラメータ、判定基準を表すために使用されるグラフィック・オブジェクトを含むグラフィック要素及びグラフィック表示の少なくとも1つを格納するために設けられている。レシピの進捗状況及び状態の少なくとも1つを表示するために使用されるグラフィック表示またはグラフィック要素の格納に加えて、レシピ進捗状況グラフィック収納部304は、グラフィック表示の表示特徴(例えば、アニメーション、色分類、パターン塗潰し分類、有効/無効表示、など)を制御するために使用される定義及び又はメソッドも格納する。また、レシピ進捗状況グラフィック収納部304は、進捗状況及び状態画面の少なくとも1つと関連して表示されうるユーザーインタフェース制御のグラフィック要素または表示、及びこれらの表示を制御する定義及びメソッドの少なくとも1つを格納するためにも使用される。
【0030】
例示的な実施形態のいくつかにおいて、レシピ進捗状況グラフィック収納部304は、表示用の進捗状況/状態ユーザーインタフェース画面を生成するために使用できる画面定型(テンプレート)を格納するためにも使用できる。それぞれ異なるレシピ、異なる工程フェーズ、及び異なる工程段階の少なくとも1つの進捗状況及び/又は状態情報を表示するように画面定型を使用できるように、異なるデータソースに割り当てることができるデータ・プレースホルダを画面定型に含み得る。
【0031】
例えば、ユーザが特定の画面定型レイアウトを好む場合、ユーザは、異なるレシピが異なるタイプの工程フェーズ(例えば、図2の工程フェーズ206a-i)を含んでいても、及び/又は異なる製品を生産するための完全に異なるプロセスを実行するように構成されていても、レシピの進捗状況及び状態情報の少なくとも1つを閲覧する際はいかなるものでも当該画面定型を適用するように設定できる。
【0032】
バッチレシピの実行に関連する進捗情報、状態情報、その他あらゆる情報を収集、監視、及び/又は処理するために、レシピプロセス・グラフィックシステム302にはバッチ情報監視モニター兼プロセッサ306が備えられている。例えば、バッチ情報監視モニター兼プロセッサ306は、レシピの流れ/構造情報、履歴データ、ユーザ入力データ、装置構成データなどを収集し処理できる。図示される実施例において、バッチ情報監視モニター兼プロセッサ306は、1以上の異なるプロセス制御システム(例えば、図1の事業体系100のプロセス制御システム)からバッチレシピ進捗状況及び状態情報の少なくとも1つを受信するバーチャルオブジェクトコンテナ(仮想物体群)として実施することができる。バッチ情報監視モニター兼プロセッサ306は、実行されている各々のレシピの進捗状況及び状態の少なくとも1つを示すグラフィック表示(例えば、レシピ進捗状況グラフィック収納部304に格納されるグラフィック・オブジェクトまたは画像イメージ)を表示する際に使用するために、及び/又は分析及び処理の少なくとも一方のために情報を一時的に格納するための一時キャッシュメモリを含むことができ、或いはそれに連結されることができる。
【0033】
バッチ情報監視モニター兼プロセッサ306は、異なるアルゴリズム及び/又は処理技法を使用して受信した情報を分析及び/又は処理できる。例えば、バッチ情報監視モニター兼プロセッサ306は、レシピ進捗状況グラフィック収納部304に格納されたグラフィック・オブジェクト及び画像(描写)の少なくとも一方を介して、状態及び/又は進捗情報がどのようにして描かれるかに関する特定の変更を、パラメータ値がいつトリガするかを定義するために、閾値またはその他の構成設定を備えうる。例えば、レシピにおける特定の工程段階に対応する圧力測定値用に、いくつかの閾値をバッチ情報監視モニター兼プロセッサ306に備えうる。なお、閾値の各々を異なる安全状態レベルに対応させることができる。圧力レベルが異なる各々の閾値に達した時点で、バッチ情報監視モニター兼プロセッサ306は、レシピ進捗状況グラフィック収納部304からのグラフィック・オブジェクトが画面にどのように表示されるかを制御して、各々の閾値に対する異なる安全状態レベルを反映するようにできる。
【0034】
バッチ情報監視モニター兼プロセッサ306は、プロセス制御システムから受信された状態及び進捗情報の少なくとも一方を処理してキャッシュメモリに結果を格納するために、異なる統計処理機能またはその他の数値演算処理機能を備えることができる。このように、処理済データは、レシピ進捗状況グラフィック収納部304により提供されるグラフィック要素を使用して異なるレシピ進捗状況および状態表示画面を介して状態及び進捗情報の少なくとも一方を表示するために使用することができる。バッチ情報監視モニター兼プロセッサ306により収集、処理、及び/又は生成できる例示的なデータとしては、バッチレシピ実行の所要時間または推定所要時間、品質アセスメント、バッチレシピ全体の完了時間、現在実行中の工程フェーズ(例えば、図2の工程フェーズ206a-i)または工程段階の同定、現在実行中のフェーズまたは段階ごとの完成度(%)、各フェーズまたは段階ごとの予定時間、各フェーズまたは段階ごとの完了予定、リアルタイムプロセス変数計測データ、プロセス変数データの予測値、設定点値、などが挙げられる。レシピの過程及び状態の少なくとも一方を示すためにレシピプロセス・グラフィックを表示するための本明細書に記載される例示的な方法、機器およびシステムによって、このデータ及びその他いかなるタイプのデータをも表示できるので、バッチプラントのオペレータ、エンジニアおよび管理者が理解を深め、解析および政策決定を容易に実施できるようになる。
【0035】
現在のプロセスデータを分析及び処理するため、及び/又は、レシピに関する履歴統計情報を表示するためにバッチ情報監視モニター兼プロセッサ306により使用できる履歴プロセスデータを格納するために、レシピプロセス・グラフィックシステム302にはレシピ進捗状況履歴データ記憶部308(例えば、メモリ、データベースなど)が備えられている。例えば、バッチ情報監視モニター兼プロセッサ306は、現在実行中のレシピに関するバッチレシピ進捗状況及び状態情報(バッチレシピを後で実行する際にバッチレシピの進捗状況且つ又は状態を分析するのに役立ちうる)の少なくとも一方を格納できる。例えば、特定の工程フェーズ(例えば、図2の工程フェーズ206a-iの一つ)または工程段階が、当該工程フェーズまたは工程段階の前回の実行に相対してどのように進行しているか、または実行されているかを調べる必要がオペレータに生じることがある。かかる相対的な進捗状況または性能の比較を表示するために、バッチ情報監視モニター兼プロセッサ306は、当該工程フェーズまたは段階の前回の実行に関してレシピ進捗状況履歴データ記憶部308に前回格納された進捗状況と状態及び0その他の実績情報の少なくとも一つを読み出し、この読み出された履歴に基づく進捗状況や状態、更には性能情報に基づいて、現在のフェーズまたは段階の実行の進捗状況や状態、及びその他の性能情報の少なくとも一つを分析しうる。それに加えて、バッチ情報監視モニター兼プロセッサ306は、現在実行中のバッチレシピの分析に関連して使用するために事業体系100のバッチ・ヒストリアン(図1)から履歴データを読み出し、後で再度読み出す際のスピードを比較的迅速できるようにレシピ進捗状況履歴データ記憶部308にバッチ履歴データを格納できる。
【0036】
レシピプロセス・グラフィックシステム302により生成されたレシピプロセス・グラフィックを表示するために、アプリケーション・プログラム・インターフェース(API)、グラフィック表示サービス、グラフィカルユーザインタフェース・サービスなどを支給するために、レシピプロセス・グラフィックシステム302にはレシピ進捗状況サーバー310が備えられている。レシピ進捗状況サーバー310は、バッチレシピ進捗状況、状態、及び性能情報の少なくとも一つを表示するために、事業体系100におけるネットワーク・エンティティ(例えば、図1のアプリケーションステーション102、オペレータステーション104、ワークステーション118)にて利用可能にできる。
【0037】
図3の実施例に示されるように、図1の例示的な事業体系100の1以上のプロセス制御システムにより実行されるバッチレシピに関連する情報を収集し、分析し、処理するために、バッチ情報監視モニター兼プロセッサ306は、プロセス制御システムまたは事業体系における様々なデータ供給源からデータを読み出すことができる。例えば、バッチ情報監視モニター兼プロセッサ306は、バッチ履歴データ312をバッチ・ヒストリアン314から読み出し、フェーズ・データ316をバッチ・ユニット・フェーズ・インターフェース318(例えば、コントローラ、フィールド装置、など)から読み出し、そして、プロセスデータ320をプロセス用設備322(例えば、図1のタンク122、混合機126a-cなどのプロセス用設備に連結されたフィールド装置またはその他のセンサ、アクチュエータなど)から読み出すことができる。また、バッチ情報監視モニター兼プロセッサ306は、現在実行中のバッチレシピ及び工程フェーズの少なくとも一報に対応する開始時間、終了時間、進捗状況/所要時間などを示すタイマー・データ324を、例示的な事業体系100内の異なるソース(例えば、タイマー、カウンタ、クロック、など)から読み出すこともできる。それに加えて、バッチ情報監視モニター兼プロセッサ306は、バッチ手順328、バッチユニット手順330およびバッチ動作332からレシピ遷移、処方値、格納データおよび日報データ326を読み出すこともできる。
【0038】
本明細書に記載される例示的な方法、機器およびシステムは、ユーザ(例えば、オペレータ、エンジニアなど)が進捗状況/状態表示のカスタマイズされた定型を作成し格納できるようにするために使用できる。このように、ユーザが選択されたバッチレシピに関して閲覧したいタイプの情報を表示するよう、進捗状況/状態ユーザーインタフェース画面をユーザが定義できる。ユーザは、見た目良く且つ又は情報の参考に有益な形態で、要望に応じてユーザーインタフェース画面を定義することができる。図3に示される実施例では、定型データベース336が定型データ338を格納するために備えられており、それらの定型に対応する特定の画面を閲覧したいとユーザが依頼した時に、バッチ情報監視モニター兼プロセッサ306が、格納された定型(例えば、ユーザに作成された画面定型)を読み出せるようにする。
【0039】
図4図6は、本明細書に記載される例示的な方法、機器およびシステムを使用して例示的なレシピのプロセスフロー、進捗状況および状態情報を表すために実施されうる例示的なGUI画面を示す。図4図6のGUI画面は、レシピ進捗状況グラフィック収納部304に格納されたグラフィック・オブジェクトとバッチ情報監視モニター兼プロセッサ306により処理及び/又は収集された情報を使用して図3のレシピプロセス・グラフィックシステム302により生成することができる。図4図6の例示的なGUI画面は、レシピプロセス・グラフィックシステム302のレシピ進捗状況サーバー310により提供されるAPIのまたはその他のサービスの使用により、あらゆるプロセッサーシステム(例えば、図1のアプリケーションステーション102、オペレータステーション104、ワークステーション118またはその他いかなるタイプのユーザステーション)に表示することができる。本明細書に記載される例示的な方法、機器およびシステムは図4図6の例示的な画面に関連して説明されているが、かかる画面は実施しうる画面の数例に過ぎない。本明細書に記載される例示的な方法、機器およびシステムは、ここに提供される教示に従って、その他の例示的な進捗状況及び状態画面の少なくとも一方を実施するために使用することができる。画面のいくつかは図4図6の例示的な画面に類似しうる一方、他のものは異なるレベルで図4図6の例示的な画面に類似しないものでありうる。
【0040】
図4を参照すると、例示的な進捗および状態画面400には、複数の有界表示領域が、実行中のレシピの全体的なプロセスフローと、実行された、現在実行中の、またはまだ実行されていないレシピの個々の工程フェーズまたは段階に関する詳細情報に関するユーザの直感的認識を容易にする配置で含まれる。具体的には、有界表示領域には、バッチレシピ進捗状況表示領域402、工程段階進捗状況表示領域403、メッセージ/プロンプト画面領域424、バッチ制御表示領域426、一般情報表示領域434、およびプロセス・グラフィック領域436が含まれる。図示される実施例において、有界表示領域402、403、424、426、434および436は、同時に画面400に嵌るように互いに当接または隣接しているので、ユーザは全体的なレシピ情報および詳細な工程段階情報を閲覧するために異なる画面を行ったり来たりしてナビゲートする必要はない。例えば、ユーザがバッチレシピの異なる部分を閲覧するのに異なるユーザーインタフェース画面にアクセスする必要がないように、有界表示領域402、403、424、426、434および436は、バッチレシピ・プロセスフロー全体を示す情報(例えば、図形要素、文字列、など)の表示を有利かつ容易に実施するよう、図4に示される配置方式、またはそれに類似する配置方式で配列できる。有界表示領域402、403、424、426、434および436は境界線を表示した状態で示されているが、その他の例示的な実施形態では、表示されている境界線を省略しても良い。
【0041】
図示される実施例では、バッチレシピ全体の進捗状況の表示401がバッチレシピ進捗状況表示領域402の中に示され、全体的なレシピ・プロセスフローが、段階記述子404a-cで示されるように、工程段階進捗状況表示領域403の中に示される。段階記述子404a-cの各々は、各工程段階(例えば、図2の工程フェーズ206a-iの1以上の工程段階示すもの)の逐次命数法(sequential numeration)を示す。工程段階の進展は各々の段階進捗表示406a-cにより示される。段階進捗表示406aに関連して示されるように、進捗状況バー407は対応する工程段階の進捗状況を示すために表示される。段階進捗表示406aに対応する工程段階が開始すると、進捗状況バー407は、段階進捗表示406aの一部分だけを塗り潰すことにより、工程段階の部分的進捗を示すように使用することができる。工程段階が完了した時点で、進捗状況バー407は段階進捗表示406a全部を塗り潰す。段階進捗表示406a-cのうちの一つの進捗状況バー(例えば、進捗状況バー407)の欠如は、対応する工程段階が開始されていないことを示す。ユーザが段階進捗表示406a-cの1以上が進捗状況バー(例えば、進捗状況バー407)により完全に塗り潰されたのを見ると、ユーザは、対応する工程段階は既に実行され完了していることを比較的容易に認識することができる。一方、段階進捗表示406a-cの一つが部分的にのみ塗り潰されている場合は、対応する工程段階が依然として実行されており、従ってまだ完了していないことを示す。
【0042】
例示的な進捗および状態画面400の構成フェーズ中に、ユーザは、どの工程フェーズ(例えば、図10の工程フェーズ1006a-i)が段階進捗表示406a-cの各々により表される工程段階の各々に対応するかを選択することができる。図10を参照すると、ユーザは、工程段階を形成するために工程フェーズ1006a-iの1以上を選択できる。例えば、本明細書に示される実施例では、ユーザは、工程段階1008を形成するために工程フェーズ1006b-eを選択する。工程段階1008は、段階ID列1010における「充填」段階として標示されている。例示的な実施形態のいくつかにおいては、段階ID(例えば、「充填」)が各工程フェーズ(例えば、工程フェーズ1006a-iの各々)と関連して格納されるようにしても良く、それによって、レシピのそれ以降の読み込みはあらかじめ構成済みの工程段階を有するようになるので、レシピが使用される度に、及び/又は、異なる進捗状況ユーザーインタフェース定型(例えば、定型データベース336からの定型)がレシピに関して使用される度に、ユーザが段階を構成する必要はなくなる。工程フェーズ1006b-eのどれが工程段階1008の開始工程フェーズであるか、そして、工程フェーズ1006b-eのどれが工程段階1008の終了工程フェーズであるかをユーザが指定できるようにするために、PFC閲覧インターフェース1000には、開始/終了境界設定列1012が設けられている。本明細書に示される実施例において、ユーザは、工程フェーズ1006bを工程段階1008の始点フェーズとして指定し、工程フェーズ1006eを工程段階1008の終了フェーズとして指定してある。工程段階が工程フェーズを1つだけ含むような事例の中には、その工程フェーズが、工程段階の開始工程フェーズおよび終了工程フェーズとして指定されるものもいくつかある。
【0043】
段階進捗表示406a-cにより表される工程段階を形成して、正確にまたは実質的に正確に工程フェーズの進捗状況を表せる速さまたは方法で、進捗状況塗潰しバー(例えば、進捗状況塗潰しバー407)を更新するように段階進捗表示406a-cを構成することが、各工程段階の開始および終了工程フェーズを同定(特定)することによって容易になる。例えば、開始工程フェーズ(例えば、工程フェーズ1006b)が開始すると、対応する段階進捗表示406a-cの一つが進捗状況バー(例えば、進捗状況バー407)で塗り潰され始め、そして、終了工程フェーズ(例えば、工程フェーズ1006e)が終了すると、対応する段階進捗表示406a-cの一つが進捗状況バーで完全に塗り潰される。工程フェーズ1006a-iのうちの一つがいつ終了するかを検出するための、そして工程フェーズ1006a-iのうちそれ以降の一つへの遷移を制御するためのフェーズ検出機構は、例えば、S-88 ANSI/ISA規格-S88.01-1995バッチ標準により定義される遷移論理などのフェーズ遷移論理を使用して提供できる。図4において、フェーズ遷移論理(ロジック)は、段階進捗表示406a-cの間における進捗状況バー塗潰し動作の制御を遷移させることに関連しても使用できる。例えば、工程段階進捗表示406aの終了工程フェーズ(例えば、図10の工程フェーズ1006e)が終了した時点で、進捗状況バーで段階進捗表示406bを塗り潰し始めることができるように、当該工程フェーズの遷移論理を使用して、それ以降の工程フェーズ(例えば、図10の工程フェーズ1006f)の制御の遷移を検出することができる。
【0044】
図10に示される実施例には、長方形のドラッグ式UIツール(例えば、工程フェーズ1006a-iの1以上を同時に取り込むか又は選択できるユーザ・サイズ変更可能ボックス)を使用して異なる工程段階を形成するために工程フェーズ1006a-iの個々の一つをユーザが指定できる方法が示されているが、その他のUI技法を実施することによって、異なる工程段階を形成する工程フェーズをユーザが指定できるようにしても良い。例えば図10では、ユーザが、(例えば、ユーザによりサイズ変更可能なボックスから成るUIツール、「全て選択」ツール、などを使用して)工程フェーズ1006a-iのうちの複数を選択してから、当該フェーズ1006a-iのうち、特定の工程段階から除外したい一つの選択を解除するようにしても良い。その代わりとして、もしくはそれに加えて、ユーザは、レシピ・ナビゲーション階層ツリー1014を使用して、工程フェーズ1006a-iの異なる一つを選択することにより、工程段階を定義してもよい。例示的な実施形態のいくつかにおいては、関連する複数の工程フェーズ(例えば、工程フェーズ1006a-i及び/又はその他の工程フェーズ)を各々有する全動作1016(例えば、S-88動作)、及び/又は全ユニット手順1018(例えば、S-88ユニット手順)を選択するために、レシピ・ナビゲーション階層ツリー1014を使用して、どの工程フェーズが工程段階を形成するかをユーザが定義できる。それに加えて、工程段階は、異なる動作1016且つ又は異なるユニット手順1018からの工程フェーズを含むように構成されうる。
【0045】
再び図4を参照すると、進および状態画面400は、(段階記述子404a-cにより示される)工程段階の各々に対して、タイミング情報408と410、完了情報412、そして重要なパラメータ(以下臨界パラメータとする)414を提示する。タイミング情報は、完了値408までの推定時間と、実際の経過時間値410を含んでいる。本明細書ここに示される実施例において、完了情報412は百分率(%)の値として示される。各工程段階の臨界パラメータ414には、当該工程段階で鍵となるか、又は、当該工程段階の実行に極めて密接に関係する(または重要である)が故に、恐らくオペレータまたはエンジニア(即ち、ユーザ)が比較的簡単に(及び/又は比較的迅速に)その他のプロセス状態及び進捗情報の少なくとも一方に関して閲覧することを希望するであろう任意のパラメータの任意の値が含まれる。例えば、圧力および温度パラメータは、流体を加熱するために使用される工程段階に特に密接に係わりうる。液面パラメータは、タンクを塗り潰すために使用される工程段階に特に密接に係わりうる。そしてpH酸度パラメータは、成分などを混合するために使用される工程段階に特に密接に係わりうる。
【0046】
また、図示される実施例では、プロセスグラフィックボタン(PG)や履歴閲覧ボタン(HV)およびアラーム・ボタン(A)をはじめとする選択可能閲覧ナビゲーション・ユーザーインタフェース制御416(例えば、ボタン)が、進捗および状態画面400に含まれている。段階進捗表示406a-cに占められている表示領域に、または、例えばポップ・アップ画面などの別の画面に、異なるタイプの情報を表示するために、ナビゲーション・ボタン(PG)、(HV)および(A)の各々を使用することができる。図示される実施例では、段階進捗表示406a、またはそのより詳細な形式を示すために、プロセス・グラフィック・ボタン(PG)を段階記述子404aにより示される第1の工程段階について選択することができる。工程段階の前回の実行の進捗状態に対して工程段階の現行の実行の進捗状況を比較したグラフィック(例えば、線グラフ、棒グラフまたは他の何らかの比較表示)を示すために、履歴閲覧ボタン(HV)を選択することができる。工程段階に関連した異なるパラメータ(例えば、温度パラメータ、圧力パラメータ、充填レベル・パラメータ、など)に関して設定されるアラームを示すためにアラーム・ボタン(A)を選択することができる。
【0047】
段階記述子404aと段階進捗表示406aおよび臨界パラメータ414に基づいて行われる特定の工程段階について、ユーザの直感的認識を容易にすることに加えて、描写されている特定の段階について、ユーザの直感的認識を更に容易にするために、段階記述子404a、段階進捗表示406a、及び臨界パラメータ414の少なくともいずれかに、グラフィック・アイコン418を表示することも可能である。グラフィック・アイコン418は、当該工程段階で実行されている動作を示すもの、または当該工程段階で使用されている設備(例えば、混合機、ポンプ、タンク、など)を示すものであり得る。図示される実施例において、グラフィック・アイコン418は、画面400に表示されるその他のグラフィック要素に比べて比較的小さいので、他の表示情報が関係する件を、個人が簡単に思い出せるようにする役割を果たす。このように、グラフィック・アイコン418によって、実行中のレシピにとってより重要、またはより密接に係わりうるその他の情報から、注意がそらさないようにする。それに加えて、グラフィック・アイコン418を比較的小さくすることにより、より多くの画面空間または表示領域を確保できるので、より多くの有益な情報(例えば、段階記述子404a-c、段階進捗表示406a-c、臨界パラメータ414、および実行中のレシピ全体に密接に係わるその他の情報)を表示できるようになる。
【0048】
場合によっては、特定の動作または設備を示すものとしてユーザにより認識されるだろう記号、文字または印を用いてグラフィック・アイコン418を実施できる。このように、グラフィック・アイコン418を実施するのに使用されるグラフィック要素は、描写されたプロセス用設備または動作に美学的に類似する必要はない。よって、グラフィック・アイコン418は、より少ない空間を必要とするようにでき、及び/又は、より重要な情報を損なう量が少なくて済むようにできる。
【0049】
図示される実施例における進捗および状態画面400には、メッセージを表示したり、レシピ実行に関連するユーザ入力を受信したりするために使用できるメッセージング領域424も含まれている。それに加えて、進捗および状態画面400には、バッチ制御表示領域426も含まれている。本明細書に示される実施例において、バッチ制御表示領域426は、バッチレシピ制御コマンドアイコン428とレシピ解析ツール・アイコン430を表示するために使用される。
【0050】
バッチレシピ制御コマンドアイコン428は、レシピの実行を制御するためにオペレータ及びエンジニア(即ち、ユーザ)の少なくとも一方により選択されうる。図示される実施例において、レシピ解析ツール・アイコン430には、フローダイヤグラム・ツール(F)、履歴比較ツール(HC)、日報閲覧ツール(VJ)、パラメータ閲覧ツール(VP)、そして規格チェックツール(CS)が含まれている。例示的な進捗および状態画面400に表されたレシピの手順機能チャート(例えば、図2のPFC閲覧インターフェース200)を示す別の画面またはポップ・アップ画面を表示するために、フローダイヤグラム・ツール(F)を使用できる。現状と履歴に基づく状態、またはレシピの現在の実行と前回の実行に対応する進捗情報の比較を表示するために履歴比較ツール(HC)を使用できる。その他のオペレータやエンジニアによる日報入力内容に提供される情報、且つ又は自動日報入力プロセスに提供される情報を表示するために、日報閲覧ツール(VJ)を使用できる。また、パラメータ閲覧ツール(VP)は、進捗および状態画面400に表される工程段階の各々または選択されたもののためにパラメータ値を表示するためにも使用できる。また、規格チェックツール(CS)を使用して、現在実行中のバッチレシピに関連するパラメータについての予測値を表示できる。例えば、規格チェックツール(CS)は、完璧な又は「黄金(理想的な)」のバッチのためのパラメータ値を示すために使用できる。
【0051】
図示される実施例において、例示的な進捗および状態画面400には、ユーザにより選択できるバッチレシピ識別子、レシピ名、バッチのタイプ、バッチレシピ内容説明、現行段階内容説明、及びその他任意の情報の少なくとも一つを表示するための一般情報表示領域434も含まれている。例示的な進捗および状態画面400では、現在実行中のバッチレシピや、現在実行中のバッチレシピの全体的な状態及び進捗の少なくとも一方、現在実行中の工程段階などの全体的な状態及び進捗の少なくとも一方などを示すものでありうるグラフィックをプロセス・グラフィック領域436に表示することができる。
【0052】
それに加えて、プロセス・グラフィック領域436に表示されるグラフィックは、リアルタイムの状態及び進捗情報の少なくとも一方を示すためにリアルタイムで動的に更新されうる。
【0053】
図5を参照するに、別の例示的な進捗および状態画面500は、現在実行中の工程段階のそれぞれに関するレシピおよび臨界パラメータの各工程段階(例えば、図2の工程フェーズ206a-iの1以上を含む工程段階)の進捗状況と状態を同時に表示するとともに、異なるバッチレシピ(例えば、図2のバッチレシピ204およびその他のバッチレシピ)の全体的なプロセスフローの示す進捗状況棒グラフ502a-fを示すように構成される。進捗状況棒グラフ502a-fは、構造および形式において類似しているが、それぞれ異なるレシピを表すものである。本発明を説明するための実施例において、進捗状況棒グラフ502a-fは、図5に示されるように空間的に近接、隣接、または隣り合った配置方式で配列されているので、全体的なレシピ情報と各レシピの現在実行中の工程段階に特有の情報を、複数のレシピに関して同時に表示できる。図5に示されるグラフィック要素の例示的な配置方式によって、ユーザが異なるレシピに対応する異なる画面の間を行ったり来たりしてナビゲートする必要なく、異なるレシピおよび各レシピの進捗状況および状態について、ユーザの直感的認識を容易にすることができる。
【0054】
図示される実施例では、進捗状況棒グラフ502a-fに対応するレシピについての記述情報を表示するために、進捗状況棒グラフ502a-fの各々が、レシピを実行するのに使用されるバッチレシピ識別子、製品名、処方名、プロセス制御システムの名称またはプロセス制御システム領域などを含み得るレシピ内容情報領域504a-fと関連して表示される。進捗状況および状態情報のために表示領域空間を確保するために、例示的な進捗および状態画面500は、動作またはプロセス用設備に美学的に類似するグラフィック要素を表示せずに実施される。その代りレシピの工程段階はバーや文字列を使用して表されるので、ユーザは、比較的容易に且つ直観的にレシピの全体的な進展および状態、および、各段階に対する相対的重要度または相対的関連度に基づいて選択的に抽出された現在実行中の工程段階の各々に関する詳細情報を理解することができる。また、工程段階を表すためにバーを使用することによって、異なる製品を生産しうる異なるタイプの工程段階、または異なるレシピを表す際にバー式グラフィック要素を変更する必要なく、例示的な進捗および状態画面500の定型レイアウトを、異なるタイプのレシピや工程段階に使用することも可能になる。
【0055】
進捗状況棒グラフ502aには線形の直列方式で配置された工程段階進捗表示506a-eが、対応するレシピのプロセスフローを示すために含まれており、このレシピでは第1の工程段階506aの実行に引き続いて第2の工程段階506bが実行され、それに引き続き第3の工程段階506cと第4の工程段階506d、そして第5の工程段階506eが実行される。図示される実施例において、工程段階表示506a-eの各々が対応するタイプのプロセスを示すように標示されている。例えば、表示506aはそれが成分充填工程であることを示すように「充填」と標示され、表示506bはそれが混合または撹拌工程であることを示すように「混合」と標示され、表示506cはそれが加熱工程であることを示すように「加熱」と標示され、表示506dはそれが冷却工程であることを示すように「冷却」と標示され、そして表示506eはそれが製品移送工程であることを示すように「移送」と標示されている。図10に関して上記説明されるように、各工程段階進捗表示506a-eにより表される工程段階は各々、1以上の工程フェーズ(例えば、工程フェーズ1006a-iの1以上)を含むように構成できる。それに加えて、進捗状況棒グラフ502a-fおよび工程段階進捗表示506a-eは、図10に関して上記されるように、例えば、開始および終了工程フェーズを指定して工程段階進捗表示506a-eの異なるものの間で進捗状況バー塗潰し動作を遷移させること可能にするように、構成することができる。
【0056】
工程段階進捗表示506a-eの各々のサイズまたは長さは、全体的なレシピの実行に対する各々の工程段階の貢献度に基づいて決定できる。即ち、工程段階進捗表示506a-eには各々、それ各工程段階による全体的なレシピへの貢献度に対応した重要度または重み付け値を割り当てることができるので、工程段階進捗表示506a-eを特定の長さまたはサイズで表示することによって、全体的なレシピに対して工程段階により実行される作業量または工程段階により必要とされる時間の直感的認識が、ユーザにとって容易になる。履歴に基づく所要時間データ及び予測される所要時間データの少なくとも一方を、工程段階進捗表示506a-eの各々に重要度を割り当てるために使用することができる。ヒストリアン・データは理想的な(例えば、「黄金」バッチ)データまたは平均データでありうる。場合によっては、成分充填段階または製品移送段階など、対応する工程段階表示(例えば、工程段階進捗表示506aまたは506e)に割り当てられた重要度は、(例えば、タンクの)充填レベルまたは移送されることになっている製品の量に基づき得るので、充填レベルまたは製品の量が、対応する工程段階表示に割り当てられた重要度と1対1の関係を有するようにできる。
【0057】
下の等式(1)に示される如く、レシピ(PR)の進捗状況は重み付け値(wSi)を用
いて表すことができる。
【0058】
【数1】


上記方程式1において、重み付け値(wSi)はあらかじめ定められた正規化工程段階の重み値であり、(PSi)は、iを特定の工程段階のインデックス値とした工程段階進捗状況値である。従って、レシピ進捗状況(PR)は、その工程段階進捗状況値(PSi)および重み付け値(wSi)の積の合計である。
【0059】
工程段階進捗状況(PS)の値は、以下の等式(2)に示されるように表すことができる。
【0060】
【数2】


上記方程式2において、(O)は、S-88動作(例えば、S-88 ANSI/ISA規格-S88.01-1995バッチ標準において定義される動作)を指し、(Q)は、S-88動作(O)に含まれるいかなるものにも従属しないS-88設備フェーズ(例えば、図2の工程フェーズ206a-iの一つ)を指し、そして(V)は、動作または設備のフェーズの測定された状態または測定された進捗状況に対応する任意のプロセス変数を指す。例示的な実施形態のいくつかでは、任意の一つの工程段階において、等式2内の加算(積算)項の一つだけが必要でありえ、且つ加算に1つの要素のみ有しうる。
【0061】
上記方程式2の最初の加算項が使用される場合、含まれる各動作(O)の進捗状況は次の等式(3)に示されるように表すことができる。
【0062】
【数3】


上記方程式3において、(Qi)は、S-88動作(O)に従属するS-88設備フェーズを指す。
【0063】
S-88設備フェーズ進捗状況(PQ)は、以下の等式(4)に示されるように表すことができる。
【0064】
【数4】


上記方程式4において、(PVi)は、対応するS-88設備フェーズ(P)の設備フェーズ論理により直接影響される個々のプロセス変数(Vi)の進捗状況を指す。個々の変数の進捗は、以下等式(5)に示されるように表すことができる。
【0065】
【数5】


上記等式5において、(V0)は初期値であり、(Vc)は現在値であり、そして(VE)は個々の変数(Vi)の予測値である。ここで、個々のプロセス変数の進捗値(PV)が1を上回ると(すなわち、>1になると)、個々のプロセス変数の進捗値(PV)は1(すなわち、100%)にクランプ固定される。同様に、動作または設備のフェーズが完了している場合、現在値(Vc)(複数可)またはプロセス変数(複数可)が予測変数(VE)(複数可)に達したか否かにかかわらず、各動作進捗状況(PO)または設備フェーズ進捗状況(PQ)の値は各々1(すなわち、100%)として定義される。また、類似するクランプ固定論理は、設備フェーズ及び/又は動作論理から独立している上記方程式(2)における個々の変数の進捗(PV)にももたらされる。
【0066】
例示的な実施形態のいくつかにおいては多くのプロセスが、単調増加しない変数または非線形性を有する。かかる事例においては、単純な重みづけを有する進捗表示(例えば、図5の進捗表示506a-eの一つ)は、所望されるような線形様式で進行しない。進捗表示(例えば、進捗表示506a-e)の塗潰し率をどのように表示すべきかを定義するには上記等式(5)でほとんどの場合十分でありうるが、その他の場合には、許容できる程度で単調増加する進捗状況値(PV)を生成するために重み関数が要求されうる。かかる重み関数の一例が、以下等式(6)に示される。
【0067】
【数6】


上記等式(6)において、関数(fw)は、現在値(Vc)が予測値(VE)を近づくにつれて1の値に接近しながら単調増加する結果を生成する。
【0068】
その他の例示的な実施形態において、レシピ・データに提供される重要度データまたは臨界度データ(特定の製品にとって、どの工程段階が他の工程段階と比べて比較的重要かまたは比較的臨界に達しているかを示す)に基づいて重み付け値が決定されうる。その代わりに、またはそれ加えて、レシピの重要度データまたは臨界度データは、成分名、処方名または工程段階名に対する相対的重要度レベルを格納するかまたは相互参照する規則データベースに格納されている規則に対して、レシピ・データ中の成分名や処方名または工程段階名を比較することによっても決定されうる。
【0069】
工程段階進捗表示506a-eの各々は、対応する工程段階実行の現在の進捗状況及び状態の少なくとも一方を示すように、例えば、リアルタイムでまたは実質的にリアルタイムで動的に更新することができる。
【0070】
図示される実施例において、進捗状況(例えば、所要時間、経過時間、完了までの時間、など)を示すために、工程段階進捗表示506cは、進捗状況バー508で漸増的に塗り潰されるように構成される。表示506cに対応する工程段階の実行が完了している場合、表示506cはバー508で完全に塗り潰される。進捗状況バー508により提供される塗潰しの量は、多くの供給源のうち任意のものを使用して導出される進捗データに基づくことができる。例えば、進捗データは、多くの段階(例えば、複数の段階インデックス)または特定の工程段階のために実行されるべき動作、現在の実行時間および推定所要時間、現在の充填レベルおよび推定充填レベル、またはその他任意のタイプのデータに基づきうる。
【0071】
図示される実施例において、工程段階進捗表示506a-eは、全体的なレシピの進捗状況バーを形成するために連結される。本明細書に示される実施例に示されるように、工程段階進捗表示506a-eの各々を進捗状況バーで塗り潰すことにより、ユーザは、比較的容易に特定の工程段階の進捗状況および全体的なレシピの全体的な進捗状況を判断することができる。即ち、既に実行され完了済みの工程段階に対応する工程段階進捗表示506a-eの一つが完全に塗り潰され、現在実行中の工程段階に関する工程段階進捗表示506a-eの一つは部分的に塗り潰されるので、完全に塗り潰された工程段階表示と部分的に塗り潰された工程段階表示は、協調して、全体として、または協同して、対応する実行中のレシピの全体的な進捗状況を示すことになる。工程段階進捗表示506a-eを塗り潰すために使用される進捗状況バー(例えば、バー508)は、異なる色及びパターンの少なくとも一方に塗り潰すことができる。場合によっては、色及びパターンの少なくとも一方を使用して状態情報(例えば、通知、警報、警告、完了までの時間など)を示唆するようにしても良い。
【0072】
図示される実施例において、例示的な進捗および状態画面500には、現在実行中の工程段階(例えば、工程段階進捗表示506a-eにより示される工程段階)に対応する詳細な状態情報を示すために、進捗状況棒グラフ502a-fに隣接して配置される詳細状態表示領域510も含まれている。詳細状態表示領域510は、現在実行中の工程段階に特に密接に係わる(例えば、比較的重要な)パラメータ(例えば、臨界パラメータ)の値を示すために使用することができる。例えば、工程段階進捗表示506cに対応する現在実行中の工程段階は、混合物を加熱することを伴い、この場合、温度が加熱工程に特に密接に係わるパラメータである。従って、工程段階進捗表示506cに対応する工程段階で加熱中の混合物の温度を示すために、測定温度値512が進捗状況棒グラフ502aに関連して表示される。
【0073】
表示されたパラメータの種類(例えば、臨界パラメータ)をユーザ(例えば、オペレータ、エンジニア、など)が容易に認識できるようにするために、有利なことに、各々のパラメータの種類を示すアイコンまたは図形記号を詳細状態表示領域510中のパラメータ値と関連して表示できる。例えば、温度値512は温度計のグラフィックで表示される。RPMパラメータについては、RPMパラメータ値を回転円盤のグラフィックで表示できる。その他のタイプのグラフィックもその他のパラメータの種類に応じて使用できる。
【0074】
また、詳細状態表示領域510は、表示されたパラメータ値の各々(例えば、温度値512)に関する一般的な進展(経過)の方向性を示すために、進展の表示を示すようにも使用することができる。進展表示514は、温度値512と関連して示され、上向きの矢印を用いて上昇する温度を示すようになっている。また、進展表示514には、代わりに下向きの矢印を使用して温度の低下を示すようにもできる。表示514がどのような進展を示すべきかを判断するために、図3のバッチ情報監視モニター兼プロセッサ306には、上昇傾向または低下傾向にあるかを特定するために前回測定された温度値の所定数の傾向を決定する機能を備えることができる。傾向が一律な場合(すなわち、上昇傾向と低下傾向のいずれも存在しない場合)については、平坦な直線のグラフィック516またはその他の中立性を示すグラフィックを表示して横ばい状態を示すようにすることもできる。
【0075】
進捗状況棒グラフ502a-fに対応するレシピにより生産されている製品に関する製品品質情報をユーザに提供するために、詳細状態表示領域510に品質値を表示することができる。品質値は、バッチ情報監視モニター兼プロセッサ306により、または図1の事業体系100における他の何らかのエンティティ(実体)により決定でき、バッチ情報監視モニター兼プロセッサ306に表示するために読み出すことができる。図示される実施例において、進捗状況棒グラフ502aに対応するレシピにより生産されている製品の品質値518は、95の品質値を示す。
【0076】
場合によっては、品質情報の代わりに、その他の状態情報(例えば、特定の率に維持されたRPM(1分間当たりの回転数))を表示できる。
【0077】
図6を参照するに、別の例示的な進捗および状態画面600には、工程段階サムネイルまたはカプセル要約602a-eを示すための有界表示領域と、工程段階カプセル要約602a-eの選択された一つに対応する詳細な進捗状況及び状態情報の少なくとも一方を示すための詳細情報表示領域604、そしてバッチレシピの全体的な進捗状況及び状態の少なくとも一方を示す情報を表示するための全体的レシピ進捗状況表示領域606とが含まれている。図示される実施例において、工程段階カプセル要約602a-eの各々は、その各工程段階(例えば、図2の工程フェーズ206a-iの1以上を含む工程段階)の進捗状況及び状態の少なくとも一方の概要総括情報を表示する。工程段階カプセル要約602a-eの各々を介して表示された情報は、当該カプセル要約602a-eに対応する工程段階にとって特に重要であるか、またはユーザが特に重要であると考慮するパラメータ・データとして選択されうる。工程段階カプセル要約602a-e内の要約情報、詳細情報表示領域604内の詳細情報、そして全体的レシピ進捗状況表示領域606内の全体的なレシピの進捗・状態情報は、図3のバッチ情報監視モニター兼プロセッサ306により生成及び/又は収集されうる。
【0078】
図示される実施例において、工程段階カプセル要約602a-eの各々は、対応するバッチレシピのプロセスフローを表すべく順次番号が付けられ配置される。それに加えて、工程段階カプセル要約602a-eが表示される有界表示領域は、グリッド状または表式に配置される。要約602a-e用の有界表示領域は境界線を表示した状態で示されているが、その他の例示的な実施形態では、該表示される境界線を省略できる。
【0079】
バッチレシピの進捗状況を示すために、全体的レシピ進捗状況表示領域606には、対応するレシピの全体的な進捗状況を示すために図5の進捗状況棒グラフ502a-fに実質的に類似していてよいレシピ進捗状況棒グラフ608が含まれている。進捗状況棒グラフ608には、各工程段階の進捗状況を示すべく図5の工程段階進捗表示506a-eに類似する工程段階進捗表示が含まれている。図10に関して上述したように、進捗状況棒グラフ608の各工程段階進捗表示および工程段階カプセル要約602a-eの各々により表される各工程段階は、1以上の工程フェーズ(例えば、工程フェーズ1006a-iの1以上)を含むように構成することができる。それに加えて、進捗状況棒グラフ608と工程段階カプセル要約602a-eは、図10に関して上述したように、例えば開始および終了工程フェーズを指定して、進捗状況棒グラフ608の工程段階進捗表示と工程段階カプセル要約602a-eの異なるものの間で塗潰し動作および進捗状況要約の遷移を可能にするように構成することができる。
【0080】
特定の工程段階に関する詳細情報を示すために、ユーザは、工程段階カプセル要約602a-eの一つをクリックして、詳細情報表示領域604に詳細情報を表示する。工程段階カプセル要約602a-eの選択された一つ(及び/又は進捗状況棒グラフ608の工程段階表示の対応する一つ)の周辺にある境界線を太線にするなどの視覚的表示を使用して、詳細情報表示領域604内にある当該工程段階に関する詳細情報が利用可能であることをユーザに示すころができる。それに加えて、又はその代わりとして、工程段階カプセル要約602a-eの選択された一つにおける要約情報は、当該工程段階に関する詳細情報が詳細情報表示領域604に表示されている間は、その表示を差し控えるようにすることも可能である。
【0081】
図示される実施例において、全体的レシピ進捗状況表示領域606は、進捗状況棒グラフ608により表されるバッチレシピの動作フローチャート612を表示するように構成される。具体的に、成分(A1)、(A2)および(B1)が充填段階中に充填され、混合段階と反応開始段階および反応終了段階中に撹拌されることが、動作フローチャート612には示されている。
【0082】
動作フローチャート612には、反応開始および最終段階の間に触媒が製品に追加され、反応最終段階の間にクーラント(冷却剤)が追加されたことも示されている。また、全体的レシピ進捗状況表示領域606には、生産されている製品の全体的な品質を示すものである表示614も表示されている。図示される実施例において、例示的な進捗および状態画面600には、ユーザにより選択されうるバッチレシピ識別子、レシピ名、バッチのタイプ、バッチレシピの内容説明、現行段階の内容説明、及びその他任意の情報の少なくとも一つを表示するための一般レシピ情報表示領域618も含まれている。
【0083】
図7は、進捗状況及び/又は状態の画面(例えば、図4図6の例示的な進捗および状態画面400、500および600)を生成及び/又は表示するために使用できる例示的な機器700のブロック図である。例示的な実施形態のいくつかにおいて、例示的な機器700は図3のバッチ情報監視モニター兼プロセッサ306を実施するために使用できる。例示的な機器700は、ハードウェア、ファームウェア、及びソフトウェアの少なくとも一つの任意の所望の組合せを使用して実施できる。例えば、1以上の集積回路、ディスクリート(単機能)半導体構成素子または受動電子部品を使用しうる。それに加えて、又はその代わりとして、機械アクセス可能な媒体に格納され、例えばプロセッサーシステム(例えば、図9のプロセッサーシステム910)により実行されると、図8Aおよび図8Bのフローダイヤグラムに表される動作を実行する指示(命令)、コード、その他のソフトウェア、及びファームウェアなどの少なくとも一つを使用して、例示的な機器700のブロックのいくつかまたは全て、またはそれの一部分を実施できる。例示的な機器700が後述される各ブロックの一つを有するとして説明されているが、例示的な機器700には、後述されるブロックの任意のものを二つ以上備えてもよい。更にいくつかのブロックを無効にしても、省略しても、その他のブロックと組み合わせても良い。
【0084】
データを受信したり、読み出したり、通信したりするために、例示的な機器700にはデータインターフェース702が備えられている。データインターフェース702は、バッチ情報監視モニター兼プロセッサ306内の、またはバッチ情報監視モニター兼プロセッサ306に通信可能に連結されたローカルキャッシュメモリにデータを格納し、またローカルキャッシュメモリからデータを読み出すために使用できる。また、データインターフェース702は、グラフィック要素をレシピ進捗状況グラフィック収納部304(図3)から、レシピ進捗状況履歴データをレシピ進捗状況履歴データベース308(図3)から、バッチ履歴データ312をバッチ・ヒストリアン314(図3)から、フェーズ・データ316をバッチ・ユニット・フェーズ・インターフェース318(図3)から、プロセスデータ320をプロセス用設備322(図3)から、タイマー・データ324、および定型データ338を定型データベース336(図3)から読み出すためにも使用できる。それに加えて、データインターフェース702は、レシピ遷移、処方値、格納されているデータおよび日報データ326を、図3のバッチ手順328、バッチユニット手順330およびバッチ動作332から読み出すためにも使用できる。
【0085】
また、データインターフェース702は、レシピ進捗サーバー310からの画面表示依頼を受信して、画面表示または画面表示用データをレシピ進捗サーバー310に通信するように構成することができる。例えば、ユーザが図6の工程段階カプセル要約602a-eの一つを選択すると、データインターフェース702は、要約602a-eの選択された一つに対応する工程段階についての詳細情報を示し、且つ、図6の詳細情報表示領域604に表示するために該詳細情報をレシピ進捗サーバー310に通信するためにデータを収集及び/又は生成できる。
【0086】
レシピ進捗/状態情報を表示するための画面を選択するために、例示的な機器700には画面選択子(選択部)704が備えられている。画面選択子704によって、レシピ進捗サーバー310から受信された依頼に基づき画面(例えば、図4図6の例示的な進捗および状態画面400、500および600の一つ)を選択できる。例えば、ユーザがオペレータステーション104にログオンして特定のレシピの進捗状況/状態の閲覧を依頼すると、オペレータステーション104は、ユーザのアイデンティティ(本人属性)に対応する進捗および状態画面またはユーザにより選択された進捗および状態画面を受信するべくレシピ進捗サーバー310に依頼を通信するためにAPIを使用することができる。一方、画面選択子704は、依頼された進捗および状態画面を、例えばレシピ進捗グラフィック収納部304、定型データベース336またはその他任意の記憶領域から選択することができる。
【0087】
進捗および状態画面用のユーザーインタフェース情報を生成するために、例示的な機器700にはユーザーインタフェース管理機能706が備えられている。例えば、画面選択子704が特定の進捗および状態画面用の定型を読み出した後、ユーザーインタフェース管理機能706は、読み出された進捗および状態画面のうち進捗及び状態情報の少なくとも一方が要求されている領域または部分を同定するために使用される。その後、ユーザーインタフェース管理機能706は、例示的な機器700のその他の一部分から、または例示的な事業体系100(図1)におけるその他のエンティティから必要情報を収集し、表示するための進捗および状態画面の対応する部分に情報が関連することを保証する。ユーザーインタフェース管理機能706は、必要なデータが事業体系100(図1)のエンティティから確実に収集され、収集された情報に基づいて進捗および状態画面の進捗および状態情報を更新することを保証することによってリアルタイムまたは実質的にリアルタイムで各進捗および状態画面にける情報を継続的に更新するようにも構成することができる。
【0088】
進捗および状態画面を介して表示すべきパラメータを選択するために、例示的な機器700にはパラメータ選択子(選択部)708が含まれている。パラメータ選択子708は、依頼された進捗及び状態情報の少なくとも一方に基づいて表示されるべきパラメータを選択するように構成できる。例えば、パラメータ選択子708は、工程段階進捗表示(例えば、図5の工程段階進捗表示506a-eの一つ)に関連する表示にとって特に重要な、または特に密接に係わるパラメータを決定するように構成できる。図5に示される実施例では、工程段階進捗表示506cに対応する工程段階が実行されている時に、パラメータ選択子708は、工程段階には加熱動作が伴っているので温度パラメータがユーザにとって特に重要であると判断することができる。このように、パラメータ選択子708は、測定された温度を温度値512(図5)として表示できるように、加熱されている製品の測定温度値を読み出すべく、データインターフェース702へとメッセージを通信できる。場合によっては、表示されるべきパラメータは、画面定型中に選択されているか、または事前に選択されているか、または、あらかじめプログラムされている。このような場合、パラメータ選択子708は、指定されたパラメータを同定し、対応する値を読み出すことをデータインターフェース702に依頼することができる。
【0089】
特定の工程段階(例えば、図2の工程フェーズ206a-iの1以上を含む工程段階)または全体的なバッチレシピ(例えば、図2のバッチレシピ204)の進捗及び状態要約の少なくとも一方を示すべく要約情報を生成するために、例示的な機器700には要約情報生成機構710が備えられている。要約情報生成機構710は、進捗及び状態情報の少なくとも一方を生成し、且つ、当該リソースにより生成された進捗/状態情報の要約を生成するべく、例示的な機器700のその他のリソースと協働できる。例えば、要約情報生成機構710は、例示的な機器のその他のリソースから詳細情報を収集して、詳細情報をまとめて(例えば、選択的に情報を抽出して)、例えば画面選択子704により選択された画面定型により指定されるように要約情報を配列することにより、図6の工程段階カプセル要約602a-eにより表示される要約を生成できる。
【0090】
特定の工程段階(例えば、図2の工程フェーズ206a-iの1以上のを含む工程段階)または全体的なバッチレシピ(例えば、図2のバッチレシピ204)のの詳細進捗及び状態情報の少なくとも一方を示すべく詳細情報を生成するために、例示的な機器700には詳細情報生成機構712が備えられている。詳細な進捗及び状態情報の少なくとも一方を生成するべく、詳細情報生成機構712は、例示的な機器700のその他のリソースと協働できる。例えば、例示的な機器のその他のリソースからの詳細情報を収集して、例え
ば画面選択子704により選択された画面定型により指定されるように詳細情報を配列することにより、詳細情報表示領域604に表示される詳細情報を生成するために詳細情報生成機構712を使用できる。
【0091】
データ(例えば、パラメータ測定値、履歴データ、など)を処理するために、例示的な機器700にはデータプロセッサ714が備えられている。データプロセッサ714は、ユーザーインタフェース管理機能706、パラメータ選択子708、要約情報生成機構710、及び詳細情報生成機構712の少なくとも一つにより指定される進捗及び/又は状態情報を生成するために、数学的操作、統計演算、論理演算などを用いてデータを処理するための異なる機能またはアルゴリズムを備えうる。
【0092】
データを分析するために、例示的な機器700にはデータ解析機構716が備えられている。例えば、データ解析機構716は、例えばパターンを同定する、傾向を同定する、性能を評価する、製品品質を評価するなどの目的で、プロセス制御システム110におけるエンティティから受信されたプロセス制御データ(例えば、測定値)やデータプロセッサ714により生成されたデータ、履歴データなどを分析するように構成されうる。図4に示される実施例では、データ解析機構716は、対応する工程段階、バッチレシピの進捗、及び状態の少なくとも一つを分析することにより、完了までの推定時間値408を決定するために使用できる。図5に示される実施例では、データ解析機構716は、進捗および状態画面500に表示された品質値518を生成するために使用できる。また、図5に示される実施例におけるデータ解析機構716は、進展表示(例えば、進展表示514)を生成するべく、パラメータ値の進展傾向を決定するためにも使用できる。図6に示される実施例において、データ解析機構716は、詳細情報表示領域604に示される偏差曲線を決定するべく、測定された温度、pHレベルおよびクーラント流れのパラメータ値を分析するために使用できる。
【0093】
パラメータ値を監視するために、例示的な機器700にはパラメータ監視モニター718が備えられている。パラメータ監視モニター718は、例えばパラメータ値が臨界値またはその他の所定値に達したかどうかを(例えば、パラメータ値が指定の閾値を以上または以下になったかどうかを)判断するためにパラメータ値を監視するように構成できる。監視すべきパラメータ値は、例えば画面選択子704により選択された進捗/状態画面またはレシピ(例えば、図2のバッチレシピ204)を定義するレシピ情報に基づいてユーザーインタフェース管理機能706により指定できる。
【0094】
警告、警報または通知を生成するために、例示的な機器700にはアラーム/通知生成機構720が備えられている。アラーム/通知生成機構720は、例えば臨界値またはその他の事前に定義されている値に達したパラメータを示すメッセージまたはパラメータ監視モニター718からのその他の通信を受信するように構成できる。その後、アラーム/通知生成機構720は、ユーザに通知するための警告、警報または通知を生成できる。警告、警報または通知はいろいろな方法で示しうる。例えば、進捗状況バー(例えば、図4の進捗状況バー407や、図5の508)を色で塗り潰したり、パターンで塗り潰したりといった方法を使って、(例えば、警戒基準、特定のパラメータの種類への注視を促す、など)特定の通知を示しうる。また、警告、警報または通知は、例えば図4のメッセージング/プロンプト画面領域424といったメッセージ表示領域に表示できる。それに加えて、警告、警報または通知は、例えば品質値518など、対応するパラメータ値が許容できない値または許容できない品質に近い値に達した時に、該パラメータ値の表示を点滅させることにより生成できる。
【0095】
プロセス制御システム(例えば、図1のプロセス制御システム110)の要素または一部を制御するために、例示的な機器700には制御インターフェース722が備えられている。図4に示される実施例に関連し、制御インターフェース722は、ユーザがバッチレシピ制御コマンドアイコンを選択するのに応答してプロセス制御システム110のプロセッサーシステムまたは装置に制御メッセージを通信できる。
【0096】
リアルタイムまたは実質的にリアルタイムでプロセス制御データを収集して進捗/状態画面を更新するためのタイマーを設定するために、例示的な機器700には1以上のタイマー724が備えられている。1以上のタイマー724は、リアルタイムクロック(RTC)および時間設定点レジスタ、カウンタ、カウントダウンタイマーなどを使用して実施されうる。例えば異なるパラメータおよびその他のデータの供給源から、更新済みデータおよびその他のデータをいつ読み出すかを判断するように、当該パラメータ用のユーザーインタフェース管理機能706により、タイマー724を設定できる。
【0097】
図8Aおよび図8Bは、プロセス制御システムにて実行されているレシピの進捗及び状態情報の少なくとも一方を表示して、図3の例示的なレシピプロセス・グラフィックスシステム302及び/又は図7の例示的な機器700を実施するために使用できる例示的な方法のフローダイヤグラムを描く図である。例示的な実施形態のいくつかでは、図8Aおよび図8Bの例示的な方法は、プロセッサ(例えば、図9の例示的なプロセッサーシステム10に示されるプロセッサ912)で実行されるプログラムから成る機械可読命令を使用して実施されうる。該プログラムは、CD-ROM、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードドライブ、デジタル多用途ディスク(DVD)、またはプロセッサ912に関連するメモリなどの有形媒体に格納されたソフトウェア、及び/又は、周知の方法においてファームウェア及び/又は専用ハードウェアにて具現化できる。更に例示的なプログラムについては図8Aおよび図8Bに示されるフローダイヤグラムを参照して説明したが、その代わりにその他の多くの方法を使用して例示的なレシピプロセス・グラフィックスシステム302と例示的な機器700を実施できることは、通常の技術を有する当業者ならば容易に理解できよう。例えば、ブロックの実行順序は変更可能であり、また、本明細書に記載されるブロックのうちのいくつかを変更、除外、または組み合わせることも可能である。
【0098】
図8Aを参照すると、初めに、データインターフェース702(図7)はバッチレシピ(ブロック802)を受信する。例えば、レシピ進捗サーバー310が、アプリケーションからのレシピを含むAPI呼出しを受け取った後にデータインターフェース702がバッチレシピ(例えば、図2のバッチレシピ204)をレシピ進捗サーバー310から受け取ることができる。例示的な実施形態のいくつかでは、データインターフェース702は、例示的な機器700がバッチレシピ識別子に基づいてバッチレシピを保存場所から読み出すことができるようにバッチレシピ識別子をレシピ進捗サーバー310から受け取ることができる。その後、ユーザーインタフェース管理機能706は、受け取ったレシピ(ブロック804)の工程段階およびレシピのプロセスフローを同定する(ブロック806)。例えば、ユーザーインタフェース管理機能706は、図10に関して上述されるような工程段階を同定できる。
【0099】
画面選択子704(図7)は画面定型を選択する(ブロック808)。例えば、画面選択子704は、例えば画面定型の一つを指定するユーザ入力または、ブロック802で受け取ったレシピに定型の一つを関連付けるデフォルト設定を指定するユーザ入力に基づいて、レシピ進捗グラフィック収納部304または図3の定型データベース336に格納されている画面定型を選択できる。その代わりに、またはそれに加えて、その他の判定基準も、画面定型を選択する際に使用できる。図4図6に示される実施例では、選択された画面定型が、進捗および状態画面400、500および600の一つに対応する定型であってよい。
【0100】
ユーザーインタフェース管理機能706は、画面定型内のデータ・プレースホルダを同定する(ブロック810)。プロセス制御システムから読み出されたデータに基づいて生成されたレシピ進捗及び/又は状態情報と共に進捗および状態画面に表示されることになるグラフィック要素、表示テキスト、表示値またはその他の表示マーク(例えば、図4の段階進捗表示406a-c、タイミング情報408と410、臨界パラメータ414、メッセージング/プロンプト画面領域424; 図5の工程段階進捗表示506a-e、進捗状況バー508、温度値512、進展表示514、品質値518; 図6の工程段階カプセル要約602a-e、進捗状況棒グラフ608、動作フローチャート612、品質表示614、など)を関連付けるまたはリンクするために、該データ・プレースホルダを使用できる。例示的な機器700が新規のまたは更新済みの進捗及び/又は状態情報を生成すると、新規に生成または更新された情報を、データ・プレースホルダとのデータリンクまたはデータ関連性に基づいて、対応する進捗および状態画面に表示することができる。
【0101】
ユーザーインタフェース管理機能706は、レシピの各工程段階に対して工程段階進捗表示を有効にする(ブロック812)。例えば、工程段階進捗表示が図10の工程段階1008にとって有効になるので、工程段階進捗表示が図10の工程フェーズ1006b-eを示すものとして表示される。図4に示される実施例において、ユーザーインタフェース管理機能706は、工程段階進捗表示406a-cの各々を有効にできる。図5に示される実施例において、ユーザーインタフェース管理機能706は、工程段階進捗表示506a-eの各々を有効にできる。図6に示される実施例では、ユーザーインタフェース管理機能706は、レシピ進捗状況棒グラフ608を形成するために使用される工程段階進捗表示の各々を有効にすることができる。
【0102】
データプロセッサ714(図7)は、レシピの各工程段階への重み付け値を決定し割り当てる(ブロック814)。例えば、データプロセッサ714は、工程段階進捗表示(例えば、図4の工程段階進捗表示406a-cまたは図5の506a-e)の塗潰し率及び/又はサイズ(または長さ)を決定するために、時間に基づいた重み付け値、または重要度に基づいた重み付け値を決定できる。例示的な実施形態のいくつかでは、データプロセッサ714は、実行所要時間を決定するべく、めいめいの工程段階の前回実行されたインスタンスに対応する履歴データ(及び/又は、理想的な「黄金」バッチデータまたは予測される性能データ)に基づいて重み付け値を決定できる。その後、レシピに内の工程段階の表示サイズまたは長さを決定するために、工程段階の重要度を、各々の所要時間に基づいて互いに調整できる。このように、ユーザは、工程段階表示の各々のサイズに基づいてレシピ内の各工程段階の相対的な実行所要時間を、比較的容易に且つ迅速に判定することができる。
【0103】
その他の例示的な実施形態では、特定の製品にとってどの工程段階がその他の工程段階と比べて比較的重要か(または比較的臨界に達しているか)を示すために、データプロセッサ714が、レシピ・データに提供される重要度データまたは臨界度データに基づいて重み付け値を決定できる。それに加えて、又はその代わりとして、データプロセッサ714は成分名、処方名または工程段階名との相対的重要度レベルを格納するかまたは相互参照する規則データベースに格納されている規則に照らし合わせて、レシピ・データ中の成分名、処方名または工程段階名を比較することによって、あるレシピにとっての重要度データまたは臨界度データを決定することができる。
【0104】
ブロック814で決定され割り当てられた重み付け値に基づいて、ユーザーインタフェース管理機能706は、ブロック812で有効にされた工程段階進捗表示のサイズを設定する(ブロック816)。例えば、図5に示される実施例では、ユーザーインタフェース管理機能706が、工程段階進捗表示506a-eの各々のサイズまたは長さを設定できる。
【0105】
パラメータ選択子708(図7)は、全体的なレシピ且つ又はレシピの各工程段階にとっての臨界パラメータを同定する(ブロック818)。図4に示される実施例では、パラメータ選択子708が臨界パラメータ414を同定することができる。図5に示される実施例では、パラメータ選択子708が、温度値512及び/又は品質値518を同定することができる。
【0106】
ユーザーインタフェース管理機能706は、画面定型において進捗/状況データをデータ・プレースホルダに関連付ける(ブロック820)。図4に示される実施例では、ユーザーインタフェース管理機能706が、ブロック818で同定された臨界パラメータ・データを、臨界パラメータ414に対応する臨界パラメータプレースホルダーに関連付けることができる。また、ユーザーインタフェース管理機能706は、工程段階進捗データを、工程段階表示406a-cの各々に関連付けることができる。図5に示される実施例では、ユーザーインタフェース管理機能706は、工程段階進捗データを工程段階進捗表示506a-eの各々に関連付け、臨界パラメータ・データを温度値512と品質値518用のデータ・プレースホルダに関連付け、そして進展データを進展表示514に関連付けることができる。
【0107】
データインターフェース702は、ブロック802で受け取ったレシピの実行に関連するプロセス制御システムからデータを受け取る(ブロック822)。例えば、データインターフェース702は、時間(所要時間)データやパラメータ計測データ(例えば、圧力データ、温度データ、流れデータ、pHレベル・データ、充填レベル・データ、など)を、図1のプロセス制御システム110における異なるフィールド装置及び/又はコントローラから受け取りうる。
【0108】
データプロセッサ714およびデータ解析機構716(図7)は、進捗および状態情報を生成する(ブロック824)。例えば、データプロセッサ714は、ブロック822で受け取ったデータに基づいて進捗および状態情報を生成できる。また、例示的な実施形態のいくつかにおいて、データプロセッサ714は、進捗および状態情報を生成するために履歴データ及び/又は理想的な「黄金」のバッチデータを使用できる。
【0109】
要約情報生成機構710(図7)は、ブロック824で生成された進捗および状態情報に基づいて要約情報を生成する(ブロック826)。図6に示される実施例では、要約情報生成機構710が、工程段階カプセル要約602a-eの各々に含まれる要約情報を生成できる。
【0110】
ユーザーインタフェース管理機能706は、画面を表示する(ブロック828)(図8B)。例えば、ユーザーインタフェース管理機能706は、画面を表示するべく、レシピ進捗サーバー310(図3)に対して、ブロック808で選択された画面およびメッセージを通信することができ、レシピ進捗サーバー310は、特定のメモリ参照により画面が表示できるようになっていることを示す応答を依頼元のアプリケーションに転送することができる。
【0111】
ユーザーインタフェース管理機能706はレシピ情報を表示する(ブロック830)。図4に示される実施例では、ユーザーインタフェース管理機能706が、レシピ進捗サーバー310にレシピ情報を通信することによって、レシピ情報(例えば、バッチレシピ識別子、レシピ名、バッチ・タイプ、バッチレシピ内容説明、現行段階内容説明、など)が一般情報表示領域434に表示されるようにできる。図5に示される実施例では、ユーザーインタフェース管理機能706が、レシピ内容説明情報領域504a-fにレシピ情報を表示できる。図6に示される実施例では、ユーザーインタフェース管理機能706が、一般レシピ情報表示領域618にレシピ情報を表示できる。
【0112】
ユーザーインタフェース管理機能706は、レシピの各工程段階に対して工程段階進捗表示と進捗状況バー、そして関連情報が表示されるようにする(ブロック832)。図4に示される実施例では、ユーザーインタフェース管理機能706が、工程段階表示406a-c、対応する進捗状況バーおよび完了情報412が表示されるようにすることを、レシピ進捗サーバー310に通知できる。図4に示される実施例では、ユーザーインタフェース管理機能706が、工程段階進捗表示506a-e、進捗状況バー508および工程段階名ラベルが表示されるようにすることができる。図6に示される実施例では、ユーザーインタフェース管理機能706が、レシピ進捗状況棒グラフ608に対応する工程段階表示、進捗状況バーおよび名称が表示されるようにすることができる。
【0113】
ユーザーインタフェース管理機能706は臨界パラメータ値を表示する(ブロック834)。例えば、ユーザーインタフェース管理機能706は、レシピ進捗サーバー310に通知して、図4の臨界パラメータ414や、図5の温度値512、図5の品質値518などを表示させることができる。
【0114】
ユーザーインタフェース管理機能706は、全体的なレシピの進捗および状態情報を表示する(ブロック836)。例えば、ユーザーインタフェース管理機能706は、レシピ進捗サーバー310に通知して、図4のバッチレシピ進捗欄402および全体的レシピ進捗状況表示領域606の全体的なレシピ進捗/状態情報(例えば、開始時間/日付、全体的なバッチの進捗、所要時間、品質、レシピの流れ、など)を表示させることができる。
【0115】
アラーム/通知生成機構720は、警告、警報、通知、情報参考に有益な表示、またはデータの分析または監視によるその他あらゆる結果に基づいて進捗状況バーが塗り潰されるようにできる(ブロック838)。例えば、アラーム/通知生成機構720は、例えば臨界値またはその他事前に定義された値に達したパラメータを示すメッセージをパラメータ監視モニター718から受け取ることができ、且つ当該イベントに対応してパターン塗潰しまたは色による塗潰しかを選択することができる。その後、例えば、図4の全体的バッチレシピ進捗表示401および段階進捗表示406a-cのための進捗状況バー、図5の工程段階進捗表示506a-eの進捗状況バー、図6のレシピ進捗状況棒グラフ608の進捗状況バーのうちの対応する一つに、パターン塗潰しまたは色による塗潰しが表示されることが可能になる。
【0116】
ユーザーインタフェース管理機能706は、表示されている全情報を更新する(ブロック840)。例えば、ユーザーインタフェース管理機能706は、更新された進捗及び/又は状態情報(例えば、リアルタイム、実質的にリアルタイムの進捗及び状態情報の少なくとも一方)を提供するために、例示的な機器700のその他の部分に更新指示、メッセージまたは依頼を通信することができる。ユーザーインタフェース管理機能706は、タイマー724(図7)の1以上に基づいて周期的な及び/又は非周期的な間隔で情報を更新することができる。
【0117】
ユーザーインタフェース管理機能706は、自身が詳細情報(例えば、図6の詳細情報領域606に表示される詳細情報)の依頼を受け取ったかどうか判断する(ブロック842)。例えば、表示されている画面によって、詳細情報の表示を選択する機能がユーザに提供されており、ユーザが詳細情報を閲覧する選択を(例えば、図6の工程段階カプセル要約602a-eの一つを選択することにより)行った場合、ユーザーインタフェース管理機能706は、詳細情報の依頼を受け取る。その逆に、表示されている特定の進捗および状態画面に更なる詳細情報を読み出す機能が備えられていない場合、またはユーザが更なる詳細情報を閲覧する選択をしていない場合、ユーザーインタフェース管理機能706は、詳細情報の依頼を受け取らない。
【0118】
ブロック842でユーザーインタフェース管理機能706が詳細情報の依頼を受け取ると、詳細情報生成機構712(図7)は、依頼された詳細情報を生成する(ブロック844)。詳細情報生成機構712が詳細情報を生成した後、またはユーザーインタフェース管理機能706が詳細情報の依頼を受け取らない場合、ユーザーインタフェース管理機能706は、表示されている進捗及び/又は状態情報を引き続き更新すべきかどうか判断する(ブロック846)。例えば、表示されている画面が能動的に表示されている限り、(例えば、図7のタイマー724の1以上に基づいて)当該画面上で継続的に(定期的にまたは非周期的に)進捗及び/又は状態情報を更新するようにユーザーインタフェース管理機能706を構成することができる。但し、ユーザーインタフェース管理機能706は、(例えば、ユーザにより)既に閉じられた進捗および状態画面については更新ルーチンを実行しないようにも構成できる。進捗及び/又は状態情報を引き続き更新すべきである、とユーザーインタフェース管理機能706が判断すると(ブロック846)、制御がブロック842に戻る。それ以外の場合、図8Aおよび図8Bの例示的な方法は終了される。
【0119】
図9は、本明細書に記載される機器および方法を実施するために使用できる例示的なプロセッサーシステム910のブロック図である。図9に示されるように、プロセッサーシステム10は相互接続バス914に連結されるプロセッサ912を含んでいる。プロセッサ912には、適切なプロセッサ、処理装置またはマイクロプロセッサであればいかなるものでも使用できる。図9には図示されていないが、システム910は、マルチプロセッサシステムでありえ、よってプロセッサ912と同一であるかまたは類似する、且つ相互接続バス914に通信可能に連結される1以上の更に追加的な別のプロセッサを含んでもよい。
【0120】
図9のプロセッサ912は、メモリ制御部(コントローラー)920および周辺入出力(I/O)コントローラ922を含むチップセット918に連結される。周知の如く、チップセットは一般に、チップセット918に連結される1以上のプロセッサによりアクセス可能であるか又は使用される複数の汎用及び/又は専用レジスタやタイマーなどに加え、入出力および記憶管理機能を備える。メモリ制御部920は、プロセッサ912(または、複数のプロセッサ備えられている場合は「複数のプロセッサ」)がシステムメモリ924および大容量記憶メモリ925にアクセスできるようにする機能を果たす。
【0121】
システムメモリ924は、例えば静的ランダムアクセス記憶装置(SRAM)、動的ランダムアクセス記憶装置(DRAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリなど(ROM)など所望のあらゆるタイプの不揮発及び/又は揮発性記憶装置を含みうる。大容量記憶メモリ925としては、ハードディスクドライブ、オプティカルドライブ、テープ記憶装置などを含む所望のあらゆるタイプの大容量記憶装置が挙げられる。
【0122】
周辺I/Oコントローラ922は、周辺I/Oバス932を介して、周辺入出力(I/O)装置926および928、ならびにネットワーク・インターフェース930とプロセッサ912が通信することを可能にする機能を行う。I/O装置926および928には、例えば、キーボード、ビデオディスプレイまたはモニター、マウスなど、所望するいかなるタイプのI/O装置も使用できる。ネットワーク・インターフェース930は、例えば、プロセッサーシステムム910が別のプロセッサーシステムと通信することを可能にするような、イーサネット(登録商標)装置、非同期転送モード(ATM)装置、802.11装置、DSLモデム、ケーブルモデム、セルラーモデムなどでありうる。
【0123】
メモリ制御部920とI/Oコントローラ922は、図9においてチップセット918内の別々の機能ブロックとして表されているが、これらのブロックにより実行される機能は、単一の半導体回路内に統合しても、個別の集積回路を2つ以上用いても実施できるものである。
【0124】
実施例として挙げられる特定の方法、機器および製造品が本明細書に記載されているが、本発明の適用領域の範囲はそれに限定されるものではない。逆に、本発明は、字義的にもしくは均等論に基づいて添付の特許請求の範囲内に公正に含まれる方法、機器および製造品の全てを網羅するものである。
以下、本開示の付記項を記載する。
(付記項1)
プロセス制御システム用のレシピ情報を表示するための方法であって、
プロセス制御システムにおいて実行されている、複数の工程フェーズを含むレシピに関連するユーザーインタフェース画面を表示し、
ユーザーインタフェース画面内にレシピのプロセスフローの配置を示す描写形式で複数の工程段階進捗表示を表示し、工程段階進捗表示の各々がレシピの工程フェーズの少なくとも一つを示し、工程段階進捗表示の各々が工程フェーズの各々該当する少なくとも一つの進行状況を示し、
プロセス制御システムから受け取った情報に基づき実質的にリアルタイムで第1の工程段階進捗表示を更新すること、
を含む方法。
(付記項2)
第1の工程段階進捗表示に対応する工程フェーズに関連する複数のパラメータからパラメータを選択し、前記パラメータは、複数のパラメータのうちの他のものに対する、ユーザが観察する際の相対的重要度に基づいて選択され、
第1の工程段階進捗表示と関連してパラメータを表示すること、
を更に含む付記項1に記載の方法。
(付記項3)
アラームまたは通知の少なくとも一つを表すために、パターン塗潰しまたは色による塗潰しの少なくとも一つを使用して第1の工程段階進捗表示の少なくとも一部分を塗り潰すことを更に含む付記項1に記載の方法。
(付記項4)
レシピ進捗状況棒グラフを形成するために第1の工程段階進捗表示に関連する第2の工程段階進捗表示を表示することをさらに含み、
第1の工程段階進捗表示の第1の塗潰し量が、第2の工程段階進捗表示の第2の塗潰し量と連結してレシピの全体的な進捗を表すことを特徴とする、付記項1に記載の方法。
(付記項5)
レシピのプロセスフローを示す前記複数の工程段階進捗表示を表示すると同時に、ユーザーインタフェース画面に、第2のレシピのプロセスフローの配置方式を表わすように、第2の複数の工程段階進捗表示を表示することを更に含む、付記項1に記載の方法。
(付記項6)
詳細情報表示領域に、工程フェーズの少なくとも一つに対応する詳細情報を表示することを更に含む付記項1に記載の方法。
(付記項7)
詳細情報を表示するようにとのユーザの依頼に応答して詳細情報を表示することを更に含む付記項1に記載の方法。
(付記項8)
プロセス制御システム用のレシピ情報を表示するための機器であって、
プロセス制御システムにおいて実行されている、複数の工程フェーズを含むレシピと関連して表示するユーザーインタフェース画面を選択するための画面選択部と、
ユーザーインタフェース画面内にレシピのプロセスフローの配置を示す描写形式にて複数の工程段階進捗表示を表示するためのユーザーインタフェース管理機能であって、工程段階進捗表示の各々がレシピの工程フェーズの少なくとも一つを示し、工程段階進捗表示の各々が工程フェーズの各々該当する少なくとも一つの進行状況を示す、ユーザーインタフェース管理機能と、
プロセス制御システムから受け取った情報に基づいて実質的にリアルタイムで第1の工程段階進捗表示に対して更新済み進捗情報を生成するためのデータプロセッサと、
を備える機器。
(付記項9)
第1の工程段階進捗表示に対応する工程フェーズに関連する複数のパラメータからパラメータを選択するためのパラメータ選択部を更に備え、
前記パラメータが、複数のパラメータのうちの他のものに対する、ユーザが観察する際の相対的重要度に基づいて選択され、
ユーザーインタフェース管理機能が更に第1の工程段階進捗表示と関連させて前記パラメータを表示することを特徴する、付記項8に記載の機器。
(付記項10)
アラームまたは通知の少なくとも一つの生成するための通知生成機構を更に備え、
ユーザーインタフェース管理機能が更に、アラームまたは通知の少なくとも一つを表すよう、パターン塗潰しまたは色による塗潰しの少なくとも一つを使用して、第1の工程段階進捗表示の少なくとも一部分の塗潰すことを特徴とする、付記項8に記載の機器。
(付記項11)
ユーザーインタフェース管理機能が更に、レシピ進捗状況棒グラフを形成するために、第1の工程段階進捗表示に関連して第2の工程段階進捗表示を表示し、
第1の工程段階進捗表示の第1の塗潰し量が、第2の工程段階進捗表示の第2の塗潰し量と連結してレシピの全体的な進捗を表すことを特徴とする、付記項8に記載の機器。
(付記項12)
ユーザーインタフェース管理機能が更にレシピのプロセスフローの示す前記複数の工程段階進捗表示を表示すると同時に、第2のレシピのプロセスフローの配置方式を表わすように、ユーザーインタフェース画面に第2の複数の工程段階進捗表示を表示することを特徴とする、付記項8に記載の機器。
(付記項13)
工程フェーズの少なくとも一つに対応する詳細情報を、詳細情報表示領域に表示するために生成する詳細情報生成機構を更に備える、付記項8に記載の機器。
(付記項14)
ユーザーインタフェース管理機能が更に詳細情報を表示するようにとのユーザ依頼に応答して、詳細情報を表示することを特徴とする付記項13に記載の機器。
(付記項15)
命令を格納して有する機械アクセス可能な媒体であって、
前記命令は、実行されると、機械に、
プロセス制御システムにおいて実行されている、複数の工程フェーズを含むレシピに関連するユーザーインタフェース画面を表示させ、
ユーザーインタフェース画面内にレシピのプロセスフローの配置を示す描写形式にて複数の工程段階進捗表示を表示させ、工程段階進捗表示の各々がレシピの工程フェーズの少なくとも一つを示し、工程段階進捗表示の各々が工程フェーズの各々該当する少なくとも一つの進行状況を示し、
プロセス制御システムから受け取った情報に基づき実質的にリアルタイムで第1の工程段階進捗表示を更新させる、
処理を実行させることを特徴とする、命令を格納する機械アクセス可能な媒体。
(付記項16)
前記命令は実行されると、機械にさらに、
第1の工程段階進捗表示に対応する工程フェーズに関連する複数のパラメータからパラメータを選択させ、前記パラメータは、複数のパラメータのうちの他のものに対する、ユーザが観察する際の相対的重要度に基づいて選択され、
第1の工程段階進捗表示と関連させて前記パラメータを表示させる、
処理を実行させることを特徴とする、付記項15に記載の命令を格納する機械アクセス可能な媒体。
(付記項17)
前記命令は実行されると、機械に、
アラームまたは通知の少なくとも一つを表すために、パターン塗潰しまたは色による塗
潰しの少なくとも一つを使用して第1の工程段階進捗表示の少なくとも一部分を塗り潰させる処理を実行させることを特徴とする、付記項15に記載の命令を格納する機械アクセス可能な媒体。
(付記項18)
前記命令は実行されると、機械に、レシピ進捗状況棒グラフを形成するために、第1の工程段階進捗表示に関連して第2の工程段階進捗表示を表示させる処理を実行させ、
第1の工程段階進捗表示の第1の塗潰し量が、第2の工程段階進捗表示の第2の塗潰し量と連結してレシピの全体的な進捗を表すことを特徴とする、付記項15に記載の命令を格納する機械アクセス可能な媒体。
(付記項19)
前記命令は実行されると、機械に、
レシピのプロセスフローの示す前記複数の工程段階進捗表示を表示すると同時に、ユーザーインタフェース画面に第2のレシピのプロセスフローの配置方式を表わすように、第2の複数の工程段階進捗表示を表示させる処理を実行させることを特徴とする、付記項15に記載の命令を格納する機械アクセス可能な媒体。
(付記項20)
前記命令は実行されると、機械に、詳細情報表示領域に工程フェーズの少なくとも一つに対応する詳細情報を表示させる処理を実行させることを特徴とする、付記項15に記載の命令を格納する機械アクセス可能な媒体。
(付記項21)
前記命令は実行されると、機械に、詳細情報を表示するようにとのユーザの依頼に応答して詳細情報を表示させる処理を実行させることを特徴とする、付記項20に記載の命令を格納する機械アクセス可能な媒体。
(付記項22)
プロセス制御システム用のレシピ情報を表示する方法であって、
複数の工程フェーズを含むレシピに関連する画面を表示し、
前記画面を、複数の要約情報表示領域と詳細情報表示領域を含む1以上の有界表示領域に分割し、
各々がレシピの工程フェーズの少なくとも一つに対応する複数の要約カプセルを生成し、
1以上の要約情報表示領域の各々に要約カプセルの各々を、レシピのプロセスフローを示す配置にて表示し、
詳細情報表示領域においてレシピの工程フェーズの少なくとも一つに対応する詳細情報を表示すること、
を含む方法。
(付記項23)
ユーザが前記要約情報表示領域の一つを選択したことに応答して前記詳細情報表示領域に詳細情報を表示することを更に含み、
前記詳細情報が、前記選択された要約情報表示領域の一つに対応する工程フェーズの少なくとも一つに対応することを特徴とする、付記項22に記載の方法。
(付記項24)
有界表示領域がグリッド状の配置方式または表形式の配置方式で示されることを特徴とする付記項22に記載の方法。
(付記項25)
全体的レシピ進捗状況表示領域にレシピの全体的な進捗情報を表示することを更に含む付記項22に記載の方法。
(付記項26)
全体的レシピ進捗状況表示領域にレシピの工程フェーズに対応する動作のフローダイヤグラムを表示することを更に含む付記項25に記載の方法。
(付記項27)
工程フェーズの少なくとも一つに対応する複数のパラメータからパラメータを選択し、前記パラメータは、複数のパラメータのうちの他のものに対する、ユーザが観察する際の相対的重要度に基づいて選択され、
前記要約カプセルの一つと関連させて前記パラメータを表示すること、
を更に含む付記項26に記載の方法。
(付記項28)
プロセス制御システム用のレシピ情報を表示するための機器であって、
複数の工程フェーズを含むレシピと関連して表示する画面を選択するための画面選択部であって、前記画面は1以上の有界表示領域に分割され、前記有界表示領域は複数の要約情報表示領域と詳細情報表示領域を含む、画面選択部と、
各々がレシピの工程フェーズの少なくとも一つに対応する複数の要約カプセルを生成するための要約情報生成機構と、
前記要約情報表示領域の各々に要約カプセルの各々をレシピのプロセスフローを示す配置にて表示するためのユーザーインタフェース管理機能と、
前記詳細情報表示領域に表示するための、レシピの工程フェーズの少なくとも一つに対応する詳細情報を生成する詳細情報生成機構と、
を備える機器。
(付記項29)
ユーザーインタフェース管理機能が更に、前記要約情報表示領域の一つをユーザが選択したことに応答して詳細情報表示領域に詳細情報を表示し、
前記詳細情報が、前記選択された要約情報表示領域の一つに対応する工程フェーズの少なくとも一つに対応することを特徴とする、付記項28に記載の機器。
(付記項30)
前記有界表示領域がグリッド状の配置方式または表形式の配置方式で示されることを特徴とする付記項28に記載の機器。
(付記項31)
ユーザーインタフェース管理機能が更に、全体的レシピ進捗状況表示領域にレシピの全体的な進捗情報を表示することを特徴とする付記項28に記載の機器。
(付記項32)
ユーザーインタフェース管理機能が更に、全体的レシピ進捗状況表示領域にレシピの工程フェーズに対応する動作のフローダイヤグラムを表示することを特徴とする付記項31に記載の機器。
(付記項33)
工程フェーズの少なくとも一つに対応する複数のパラメータからパラメータを選択するためのパラメータ選択部を更に備え、
前記パラメータは、複数のパラメータのうちの他のものに対する、ユーザが観察する際の相対的重要度に基づいて選択されることを特徴とし、
ユーザーインタフェース管理機能が更に要約カプセルの一つと関連させて前記パラメータを表示することを特徴とする、付記項28に記載の機器。
(付記項34)
命令を格納して有する機械アクセス可能な媒体であって、前記命令は、実行されると、機械に、
複数の工程フェーズを含むレシピに関連する画面を表示させ、
複数の要約情報表示領域と詳細情報表示領域を含む、1以上の有界表示領域に前記画面を分割させ、
各々がレシピの工程フェーズの少なくとも一つに対応する複数の要約カプセルを生成させ、
前記要約情報表示領域の各々に要約カプセルの各々をレシピのプロセスフローを示す配置にて表示させ、
前記詳細情報表示領域においてレシピの工程フェーズの少なくとも一つに対応する詳細
情報を表示させる、
処理を実行させることを特徴とする、命令を格納する機械アクセス可能な媒体。
(付記項35)
前記命令は実行されると、機械に、ユーザが要約情報表示領域の一つを選択したことに応答して詳細情報表示領域における詳細情報を表示させる処理を実行させ、
前記詳細情報が、要約情報表示領域の選択された一つに対応する工程フェーズの少なくとも一つに対応することを特徴とする、
付記項34に記載の命令を格納する機械アクセス可能な媒体。
(付記項36)
有界表示領域がグリッド状の配置方式または表形式の配置方式で示されることを特徴とする、付記項34に記載の命令を格納する機械アクセス可能な媒体。
(付記項37)
前記命令は実行されると、機械に、レシピの全体的な進捗情報を全体的レシピ進捗状況表示領域に表示させる処理を実行させる、付記項34に記載の命令を格納する機械アクセス可能な媒体。
(付記項38)
前記命令は実行されると、機械に、全体的レシピ進捗状況表示領域にレシピの工程フェーズに対応する動作のフローダイヤグラムを表示させる処理を実行させる、付記項37に記載の命令を格納する機械アクセス可能な媒体。
(付記項39)
前記命令は実行されると、機械に、
工程フェーズの少なくとも一つに対応する複数のパラメータからパラメータを選択させ、前記パラメータは、複数のパラメータのうちの他のものに対する、ユーザが観察する際の相対的重要度に基づいて選択され、
前記要約カプセルの一つと関連させて前記パラメータを表示させる、
処理を実行させることを特徴とする、付記項37に記載の命令を格納する機械アクセス可能な媒体。
(付記項40)
プロセス制御システム用のレシピ情報を表示するための方法であって、
少なくとも一つのプロセス制御システムにおいて実行されている第1および第2のレシピに関連する画面を表示し、
前記画面に、第1のレシピの第1のプロセスフローの配置方式を表わすように第1の複数の工程段階進捗表示を表示し、第2のレシピの第2のプロセスフローの配置方式を表わすように第2の複数の工程段階進捗表示を表示し、第1の工程段階進捗表示の各々が第1のレシピの第1の複数の工程フェーズの少なくとも一つを表し、第2の工程段階進捗表示の各々が第2のレシピの第2の複数の工程フェーズの少なくとも一つを表し、
第1の進捗塗潰し要素を第1の工程段階進捗表示の一つと関連して表示し、第2の工程段階進捗表示の一つと関連して第2の進捗塗潰し要素を表示し、第1の進捗塗潰し要素が第1の工程段階進捗表示の一つに対応する第1のレシピの第1の工程フェーズの少なくとも一つの進捗を示し、第2の進捗塗潰し要素が第2の工程段階進捗表示の一つに対応する第2のレシピの第2の工程フェーズの少なくとも一つの進捗を示すこと、
を含む方法。
(付記項41)
実質的にリアルタイムで第1および第2の進捗塗潰し要素を更新することを更に含む付記項40に記載の方法。
(付記項42)
アラームまたは通知の少なくとも一つを表すために、パターン塗潰しまたは色による塗潰しの少なくとも一つを使用して、第1の進捗塗潰し要素の少なくとも一部分を塗り潰すことを更に含む付記項41に記載の方法。
(付記項43)
第1の工程フェーズの少なくとも一つに関連する複数のパラメータからパラメータを選択し、前記パラメータは、複数のパラメータのうちの他のものに対する、ユーザが観察する際の相対的重要度に基づいて選択され、
第1の工程段階進捗表示と関連させて前記パラメータを表示すること、
を更に含む付記項40に記載の方法。
(付記項44)
詳細情報表示領域に、工程フェーズの少なくとも一つに対応する詳細情報を表示することを更に含む付記項40に記載の方法。
(付記項45)
第1の工程段階進捗表示の他のものと関連してその他の進捗塗潰し要素を表示することを更に含み、
第1の進捗塗潰し要素とその他の進捗塗潰し要素が、協同して第1のレシピの全体的な進捗を表すことを特徴とする、付記項40に記載の方法。
(付記項46)
レシピの全体的な進捗を示すバーを形成するよう、第1の進捗塗潰し要素とその他の進捗塗潰し要素を連結することを更に含む付記項45に記載の方法。
(付記項47)
第1の工程段階進捗表示の各々に、重み付け値を割り当て、
対応する重み付け値の一つに基づいて第1の工程段階進捗表示の各々のサイズを設定すること、
を更に含む付記項40に記載の方法。
(付記項48)
時間に基づいた判定基準または重要度に基づいた判定基準のうちの一つに基づいて重み付け値を決定することを更に含む付記項47に記載の方法。
(付記項49)
プロセス制御システム用のレシピ情報を表示するための機器であって、
少なくとも一つのプロセス制御システムにおいて実行されている第1および第2のレシピと関連して表示する画面を選択するための画面選択部と
前記画面に、第1のレシピの第1のプロセスフローの配置方式を表わすように第1の複数の工程段階進捗表示を表示し、第2のレシピの第2のプロセスフローの配置方式を表わすように第2の複数の工程段階進捗表示を表示するためのユーザーインタフェース管理機能であって、第1の工程段階進捗表示の各々が第1のレシピの第1の複数の工程フェーズの少なくとも一つを表し、第2の工程段階進捗表示の各々が第2のレシピの第2の複数の工程フェーズの少なくとも一つを表す、ユーザーインタフェース管理機能と、
第1の工程段階進捗表示の一つに関連して表示される第1の進捗塗潰し要素に対応する第1の進捗情報と、第2の工程段階進捗表示の一つに表示される第2の進捗塗潰し要素に対応する第2の進捗情報とを生成するためのデータプロセッサであって、第1の進捗情報が第1の工程段階進捗表示の一つに対応する第1のレシピの第1の工程フェーズの少なくとも一つの進捗を示し、第2の進捗情報が第2の工程段階進捗表示の一つに対応する第2のレシピの第2の工程フェーズの少なくとも一つの進捗を示す、データプロセッサと、
を備える機器。
(付記項50)
前記ユーザーインタフェース管理機能が更に1および第2の進捗塗潰し要素を実質的にリアルタイムで更新することを特徴とする付記項49に記載の機器。
(付記項51)
アラームまたは通知の少なくとも一つの生成するための通知生成機構を更に備え、
ユーザーインタフェース管理機能が更にアラームまたは通知の少なくとも一つを表すために、パターン塗潰しまたは色による塗潰しの少なくとも一つを使用して第1の進捗塗潰し要素の少なくとも一部分が塗り潰されることを特徴とする、付記項49に記載される機器。
(付記項52)
第1の工程フェーズの少なくとも一つに関連する複数のパラメータからパラメータを選択するためのパラメータ選択部を更に備え、
前記パラメータが、複数のパラメータのうちの他のものに対する、ユーザが観察する際の相対的重要度に基づいて選択され、
ユーザーインタフェース管理機能が更に第1の工程段階進捗表示と関連させて前記パラメータを表示することを特徴とする、付記項49に記載の機器。
(付記項53)
工程フェーズの少なくとも一つに対応する詳細情報を、詳細情報表示領域に表示するために生成する詳細情報生成機構を更に備える付記項49に記載される機器。
(付記項54)
ユーザーインタフェース管理機能が更に、第1の工程段階進捗表示の他のものと関連してその他の進捗塗潰し要素を表示し、
第1の進捗塗潰し要素とその他の進捗塗潰し要素が協同して第1のレシピの全体的な進捗を表すことを特徴とする、付記項49に記載の方法。
(付記項55)
ユーザーインタフェース管理機能が、レシピの全体的な進捗を示すバーを形成するよう、第1の進捗塗潰し要素をその他の進捗塗潰し要素と連結させて表示することを特徴とする付記項54に記載される機器。
(付記項56)
第1の工程段階進捗表示の各々に対して重み付け値を割り当てるためのデータプロセッサを更に備え、
ユーザーインタフェース管理機能が更に重み付け値の対応する一つに基づいて第1の工程段階進捗表示の各々のサイズを設定することを特徴とする、付記項49に記載される機器。
(付記項57)
データプロセッサが更に時間に基づいた判定基準または重要度に基づいた判定基準の一つに基づいて重み付け値を決定することを特徴とする付記項56に記載される機器。
(付記項58)
命令を格納して有する機械アクセス可能な媒体であって、前記命令は、実行されると、機械に、
少なくとも一つのプロセス制御システムにおいて実行されている第1および第2のレシピに関連する画面を表示させ、
前記画面に、第1のレシピの第1のプロセスフローの配置方式を表わすように第1の複数の工程段階進捗表示を表示させ、第2のレシピの第2のプロセスフローの配置方式を表わすように第2の複数の工程段階進捗表示を表示させ、第1の工程段階進捗表示の各々が第1のレシピの第1の複数の工程フェーズの少なくとも一つを表し、第2の工程段階進捗表示の各々が第2のレシピの第2の複数の工程フェーズの少なくとも一つを表し、
第1の進捗塗潰し要素を第1の工程段階進捗表示の一つと関連して表示させ、第2の進捗塗潰し要素を第2の工程段階進捗表示の一つと関連して表示させ、第1の進捗塗潰し要素が第1の工程段階進捗表示の一つに対応する第1のレシピの第1の工程フェーズの少なくとも一つの進捗を示し、第2の進捗塗潰し要素が第2の工程段階進捗表示の一つに対応する第2のレシピの第2の工程フェーズの少なくとも一つの進捗を示す、
処理を実行させることを特徴とする、機械アクセス可能な媒体。
(付記項59)
前記命令は実行されると、機械に、第1および第2の進捗塗潰し要素を実質的にリアルタイムで更新させる処理を実行させる、付記項58に記載の命令を格納する機械アクセス可能な媒体。
(付記項60)
前記命令は実行されると、機械に、アラームまたは通知の少なくとも一つを表すために、パターン塗潰しまたは色による塗潰しの少なくとも一つを使用して第1の進捗塗潰し要素の少なくとも一部分を塗り潰させる処理を実行させる、付記項58に記載の命令を格納する機械アクセス可能な媒体。
(付記項61)
前記命令は、実行されると、機械に、
第1の工程フェーズの少なくとも一つに関連する複数のパラメータからパラメータを選択させ、前記パラメータは、複数のパラメータのうちの他のものに対する、ユーザが観察する際の相対的重要度に基づいて選択され、
第1の工程段階進捗表示と関連させて前記パラメータを表示させる、
処理を実行させることを特徴とする、付記項58に記載の命令を格納する機械アクセス可能な媒体。
(付記項62)
前記命令は、実行されると、機械に、詳細情報表示領域に工程フェーズの少なくとも一つに対応する詳細情報を表示させる処理を実行させる、付記項58に記載の命令を格納する機械アクセス可能な媒体。
(付記項63)
前記命令は、実行されると、機械に、第1の工程段階進捗表示の他のものと関連してその他の進捗塗潰し要素を表示させる処理を実行させ、
第1の進捗塗潰し要素とその他の進捗塗潰し要素が、協同して第1のレシピの全体的な進捗を表すことを特徴とする、付記項58に記載の命令を格納する機械アクセス可能な媒体。
(付記項64)
前記命令は、実行されると、機械に、レシピの全体的な進捗を示すバーを形成するために、第1の進捗塗潰し要素とその他の進捗塗潰し要素を連結させる処理を実行させる、付記項63に記載の命令を格納する機械アクセス可能な媒体。
(付記項65)
前記命令は、実行されると、機械に、
第1の工程段階進捗表示の各々に対して重み付け値を割り当てさせ、
重み付け値の対応する一つに基づいて第1の工程段階進捗表示の各々のサイズを設定させる、
処理を実行させることを特徴とする、付記項58に記載の命令を格納する機械アクセス可能な媒体。
(付記項66)
前記命令は、実行されると、機械に、時間に基づいた判定基準または重要度に基づいた判定基準の一つに基づいて重み付け値を決定させる処理を実行させる、付記項65に記載の命令を格納する機械アクセス可能な媒体。
【符号の説明】
【0125】
502a-f 進捗状況棒グラフ
504a-f レシピ内容情報領域
506a-e 工程段階進捗表示
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10