(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】防ダニ製品
(51)【国際特許分類】
A01M 29/12 20110101AFI20240827BHJP
A01N 31/02 20060101ALI20240827BHJP
A01N 31/06 20060101ALI20240827BHJP
A01N 31/16 20060101ALI20240827BHJP
A01N 35/06 20060101ALI20240827BHJP
A01N 37/02 20060101ALI20240827BHJP
A01N 37/10 20060101ALI20240827BHJP
A01N 65/22 20090101ALI20240827BHJP
A01P 17/00 20060101ALI20240827BHJP
B65D 81/28 20060101ALI20240827BHJP
【FI】
A01M29/12
A01N31/02
A01N31/06
A01N31/16
A01N35/06
A01N37/02
A01N37/10
A01N65/22
A01P17/00
B65D81/28 Z
(21)【出願番号】P 2019176636
(22)【出願日】2019-09-27
【審査請求日】2022-07-19
【審判番号】
【審判請求日】2023-08-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000207584
【氏名又は名称】大日本除蟲菊株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141586
【氏名又は名称】沖中 仁
(74)【代理人】
【識別番号】100171310
【氏名又は名称】日東 伸二
(72)【発明者】
【氏名】田丸 友裕
(72)【発明者】
【氏名】下方 宏文
(72)【発明者】
【氏名】中山 幸治
【合議体】
【審判長】古屋野 浩志
【審判官】加藤 範久
【審判官】西田 秀彦
(56)【参考文献】
【文献】特開平2-275805(JP,A)
【文献】特開2013-14524(JP,A)
【文献】特開2014-14345(JP,A)
【文献】特開2018-175153(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01M 29/12
A01N 31/02
A01N 31/06
A01N 31/16
A01N 35/06
A01N 37/02
A01N 37/10
A01N 65/22
A01P 17/00
B65D 81/28 Z
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
沸点が
212℃~265℃であるダニ忌避成分(但し、常温揮散性ピレスロイドを除く)のみを、ダニ忌避成分として含有する固形担体を、アクリロニトリル組成が60%以上の共重合体
、ポリアミドから選ばれた一種又は二種以上の樹脂を用いた通気性プラスチックケースに収納したことを特徴とする防ダニ製品。
【請求項2】
前記固形担体が、防ダニマット、防ダニシート及び防ダニビーズからなる群より選ばれた一種であることを特徴とする
請求項1に記載の防ダニ製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラスチックケースに収納した防ダニ製品に関する。
【背景技術】
【0002】
防虫成分である常温揮散性ピレスロイドを含有する防虫マット又は防虫シートを種々の樹脂を用いた通気性プラスチックケースに収納したことを特徴とする防虫剤が知られており、ある種のプラスチックが防虫成分のプラスチックへの吸着を抑えることは公知である(特許文献1)。一方、ダニ忌避成分として知られている化合物は揮散性が高く、様々な官能基を有するために常温揮散性ピレスロイドの場合と比べてプラスチックへの吸着による影響を受けやすく、実質的な有効成分の減少により、効力低下を招きやすい傾向がある。また、プラスチックに揮散性薬剤が付着することによってクレーズ(白い変色)やクラック(割れ)等の脆化が生じることが知られており、この現象はプラスチックの性能や審美性等の低下を招くおそれがある。これまで容器入りの揮散液において、溶剤がプラスチックに付着した際のプラスチックの脆化に関して検討が行われており、ある種の溶剤がプラスチックの脆化を抑制することができることが記載されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平2-275805号公報
【文献】特開2018-175153号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これまで、プラスチックへの常温揮散性ピレスロイドの吸着については検討されているが、常温揮散性ピレスロイドと比較して揮散性が高いダニ忌避成分のプラスチックへの影響については明らかではない。また、特許文献2においてはプラスチックの脆化を抑制できる溶剤に関して記載されているが、溶剤以外の害虫忌避成分、ダニ忌避成分や香料成分等とプラスチックの脆化の関係については十分な検討が行われていない。そのため、ダニ忌避成分のプラスチックへの吸着を抑えることができ、さらにプラスチックの脆化を抑制することができる、最適なダニ忌避成分とプラスチックの組み合わせを見出すことは重要な課題である。
【0005】
そこで、本発明の目的は、ダニ忌避成分を含有する固形担体をプラスチックケースに収納するタイプの防ダニ製品において、保存時及び使用時においても、ダニ忌避成分がプラスチックに吸着することによる効力の低下や、ダニ忌避成分がプラスチックを脆化することによる審美性の低下を引き起こさず、長期に亘り、高い防ダニ効力を奏する有用な防ダニ製品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下の構成が上記課題を解決するために優れた効果を奏することを見出したものである。
[1]沸点が200℃~280℃であるダニ忌避成分を含有する固形担体を、アクリロニトリル組成が60%以上の共重合体、ポリエステル、ポリアミドから選ばれた一種又は二種以上の樹脂を用いた通気性プラスチックケースに収納したことを特徴とする防ダニ製品。
[2]前記ダニ忌避成分が、p-メンタン骨格を有することを特徴とする[1]に記載の防ダニ製品。
[3]前記固形担体が、防ダニマット、防ダニシート及び防ダニビーズからなる群より選ばれた一種であることを特徴とする[1]又は[2]に記載の防ダニ製品。
【0007】
本発明で使用される沸点が200℃~280℃であるダニ忌避成分としては、沸点が200℃~280℃でありダニ忌避効果を有する化合物であれば特に限定されないが、p-メンタン-3,8-ジオール、メントール、酢酸メンチル、イソプレゴール、メントン、カルボン、ピノカルボン、ピノカルベオール、d-カルボン、l-カルボン、テルピネオール、α-テルピネオール、ピペリトン、ピペリテノン、プレゴン、ジヒドロカルボン、ミルテナール、ベルベノン、サリチル酸メチル、サリチル酸エチル、サリチル酸プロピル、サリチル酸ブチル、ベンジルアルコール、4-メチルベンジルアルコール、安息香酸メチル、安息香酸エチル、酢酸シンナミル、プロピオン酸ベンジル、オイゲノール、シトロネロール、o-アニスアルデヒド、シトロネラール、クミンアルデヒド、ペリルアルデヒド、ピノカルベオール、パラクロロメタキシレノール、イソオイゲノール、酢酸ベンジル、イソ吉草酸エチル、酢酸ゲラニル、シトラール、酢酸2-フェニルエチル等が挙げられ、光学異性体あるいは幾何異性体が存在する場合は、各異性体並びに可能な異性体混合物の全てが本発明に包含される。また、沸点が200℃~280℃であるダニ忌避効果を有する化合物が含まれるハッカ油、レモンユーカリ油、ユーカリ油、ラベンダー油等の天然精油であっても良い。これらのダニ忌避成分のうち、プラスチックへの吸着性が低く、プラスチックの脆化を起こしにくいという観点から、p-メンタン骨格を有する化合物であるp-メンタン-3,8-ジオール、メントール、酢酸メンチル、メントン、カルボン、ピノカルボン、ピノカルベオール、d-カルボン、l-カルボン、テルピネオール、α-テルピネオール、ピペリトン、ピペリテノン、プレゴン、ジヒドロカルボン等やそれらが含まれるハッカ油やレモンユーカリ油等が好ましい。なかでも匂い移りの心配のないp-メンタン-3,8-ジオール、酢酸メンチルがより好ましい。
【0008】
p-メンタン骨格とは、例示すると、下記化学式(I)で示されるp-メンタンの炭素原子に結合する少なくとも1つの水素原子が置換基で置換された化合物や、p-メンタンの単結合の少なくとも1つが二重結合に置き換わった化合物等が挙げられる。置換基としては、例えば、水酸基、エーテル性酸素原子(-O-)、アミノ基、アルキル基、カルボキシル基、アシル基、エステル基、アミド基等が挙げられる。
【0009】
【0010】
前記のダニ忌避成分に、カビ類や細菌類等を対象とした防カビ剤、抗菌剤、殺菌剤や芳香剤、消臭剤、香料、安定化剤、酸化防止剤等の他の成分を本発明の効果を奏する限りにおいて配合することもでき、必要ならば適宜、石油系溶剤、脂肪族炭化水素系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤、アルコール系溶剤、グリコールエーテル系溶剤等の溶剤に溶解後、紙、木材、不織布やパルプ、リンター、レーヨン等の繊維質担体、プラスチック、セルロース(再生セルロース)製ビーズもしくは発泡体、ケイ酸塩、シリカ、ゼオライト等の無機多孔質担体、トリオキサン、アダマンタン等の昇華性担体、固状保持薬剤等からなるマット、シートあるいはビーズ等に含浸させて、有効成分含有の防ダニマット、防ダニシート又は防ダニビーズ等の固形担体を得ることができる。
【0011】
ここでいうシートとは、広義にフィルム状、板状、塊状のものを全て含み、例えば該ダニ忌避成分を昇華性固体薬剤に配合したもの、N-アシルアミノ酸誘導体、カラギーナン、キサンタンガムなどのゲル化剤と混合してゲル状体となしたもの、あるいは、これらの簡易な包装体であってもよい。
【0012】
有効成分の含浸量は、各種含浸体であるマット、シート、ビーズの大きさ、材質、防ダニ製品の適用場所、使用期間などにより適宜決定され、例えば6cm×8cmの大きさで厚さ1mm程度のパルブ製原紙の場合、ダニ忌避成分を200~800mg含浸させることにより、タンス内で有用、かつ実用性の高い防ダニ効果を発揮することができる。また、セルロース製ビーズの場合、セルロース製ビーズ1gあたりに、前記ダニ忌避成分を50~250mg程度含有させることで、有用、かつ実用性の高い防ダニ効果を発揮することができる。
【0013】
本発明は、上記防ダニマット、防ダニシート又は防ダニビーズを収納するプラスチックケースの基材として、アクリロニトリル組成が60%以上の共重合体、ポリエステル、ポリアミドから選ばれた一種又は二種以上の樹脂を用いたことに特徴を有する。アクリロニトリル組成が60%以上の共重合体としては、アクリロニトリルモノマーを主体とし、これと不飽和カルボン酸モノマーを共重合させたものが好ましく更にオレフィン、ビニールエステル、不飽和カルボン酸エステル、ビニールエーテルなどを適宜組み合わせることができる。例えば、アクリロニトリル-メタクリル酸-ブタジエンコポリマー(三井化学、商品名バレックス、以下バレックスと称す)は、好適に用いられる。アクリロニトリル系コポリマーであってもアクリロニトリル組成が60%未満のものは耐薬品吸着性が劣り不適当である。ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアリレートなどがあげられる。ポリアミドとは酸アミド結合をもつ重合体で、例えば、6-ナイロン、6,6-ナイロン、12-ナイロンなどを例示できる。なお、これらのポリマーには、パラフィンワックス、脂肪酸エステル、脂肪族アルコール等の滑剤、カルシウムや亜鉛含有化合物等の安定剤、衝撃強度補強剤、抗酸化剤、耐候性改良剤、顔料、加工助剤あるいは耐熱性改良剤などが本発明の特性を損なわない範囲で添加されていても良い。
【0014】
前記の防ダニマット、防ダニシート又は防ダニビーズの固形担体は、通気性の不織布袋、錦袋、ネットケースに収納されても良い。このようにすれば一定期間後に固形担体を取り替えて使用する場合において、固形担体に直接触れずに作業ができるため、手袋の装着等を必要とせずとも取り換えが可能であり便利である。これらの中で不織布袋が使いやすい。不織布の材質は特に限定されないが、例えば、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリ乳酸、レーヨン等が挙げられ、ポリエチレンやポリプロピレンが好ましい。
【0015】
本発明の通気性プラスチックケースの形状、大きさは特に限定されるものではないが、例えば、実開昭60-111675に記載のプラスチックケースに準じて重積あるいは二つ折りでき、内部に防ダニマット、防ダニシート又は防ダニビーズ収納用の空間を有し、メッシュ状に多数の揮散孔を設けたものや、合板上に蓋板を重ねるようにして閉蓋可能とした合板に通気可能にして多数の突条を配列配置させ、かつ中央部には、防ダニマット、防ダニシート又は防ダニビーズ収納用空間を設けたものなどを例示することができる。このようなプラスチックケースは、前記ポリマーを用いて、例えばプレス加工、押出加工、カレンダー加工、インフレーション加工、ブロー成形、射出成形等によって製造され、これに防ダニマット、防ダニシート又は防ダニビーズを収納して本発明の防ダニ製品を得ることができる。
【0016】
本発明の防ダニ製品は、タンス、引出し、収納箱、書庫等において使用することができる。また、吊り下げ部を設けることで、クローゼット、ハンガーラックやカーテンレール等に吊り下げて使用することも可能である。また、寝室の枕元に置くこともできる。通気性のプラスチックに様々なデザインを取り入れることができ、防ダニ効果に加えて使用者に華やかな印象等を与えることもできる。
【0017】
本発明の防ダニ製品は、通常プラスチックフィルム(例えば、ポリエチレンテレフタレート等)やアルミ袋などに密閉保存されるが、有効成分のプラスチックケースへの移行はほとんどないか、ごくわずかであり、使用時においてもプラスチックへの吸着による有効成分のロスがなく効率的に徐放し、さらにプラスチックケースの脆化による審美性の低下を招くことがない。また、保存時に固形担体のみをプラスチックフィルムやアルミ袋などに密閉し、プラスチックケースと分けて保存し、使用開始時に固状担体をプラスチックケース内に収納する場合においても、使用時にプラスチックケースへの吸着による効力の低下やプラスチックケースの脆化による審美性の低下を引き起こさず、種々のダニに対して高い防ダニ効果を発揮することができる。
【0018】
本発明において防除対象となるダニは、コナダニ、ヒョウヒダニ、ホコリダニ、ツメダニ、ヤケヒョウヒダニ等の屋内塵性ダニ類であり、6ヶ月に亘り実用的な忌避効果を奏するものである。また、ゾウムシ、カツオブシムシ、チャタテムシ、シバンムシ、ゴキブリ、トコジラミ、アリ類、蚊類、蚋、ユスリカ類、ハエ類、チョウバエ類、イガ類などの各種害虫に関しても忌避効果を奏する。
【実施例】
【0019】
次に試験例および実施例をあげて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではないことはもちろんである。
(試験例1)
【0020】
6cm×8cm、厚さ1mmのパルプ製原紙にダニ忌避成分400mgを均一に含浸させ、種々の基材のプラスチック板(7cm×9cm、厚さ3mm)2枚でサンドイッチ状にはさみ、アルミ袋に入れて40℃で2週間保存後、パルプ製原紙に残存するダニ忌避成分をアセトンで抽出し、ガスクロマトグラフィーで分析することによってプラスチック板へのダニ忌避成分移行量を調べた。また、その際のプラスチック板の脆化の程度を評価した。
<プラスチックの脆化の評価基準>
◎;クレーズ(白い変色)及びクラック(割れ)が発生しておらず、安定な形状を維持できている。
〇;少数のクレーズは発生しているが、クラックは発生していない。
△;クラック発生が見られる。
×;クレーズとクラックの両方の発生が見られる。
【0021】
【0022】
【0023】
試験の結果、プラスチックがポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、6-ナイロン、6,6-ナイロン、バレックスであり、沸点が200℃~280℃であるダニ忌避成分を用いた場合、ダニ忌避成分のプラスチックへの吸着やプラスチックの脆化がほとんど認められなかった(実施例1~20)。中でも、沸点が200℃~280℃であるダニ忌避成分がp-メンタン骨格を有する化合物である場合(実施例1~14)、プラスチックへの吸着防止やプラスチックの脆化防止の観点から総合的に評価して、特に優れたものであることが分かった。一方、沸点が200℃未満のダニ忌避成分の場合(比較例1)、プラスチックへの吸着やプラスチックの脆化が認められ、沸点が280℃を上回るダニ忌避成分(比較例2)の場合、プラスチックの脆化が認められた。ポリカーボネートやポリフェニレンエーテル(比較例3,4)の場合、沸点が200℃~280℃であるダニ忌避成分ではプラスチックへの吸着による移行はほとんど認められなかったが、プラスチックの脆化が認められた。また、特開平2-275805号公報において、常温揮散性ピレスロイドの吸着が認められなかった塩素化ポリプロピレンやメチルペンテンポリマー(比較例5,6)でも、沸点が200℃~280℃であるダニ忌避成分の場合はプラスチックへの吸着による移行が認められた。
(試験例2)
【0024】
6cm×8cm、厚さ1mmのパルプ製原紙に、p-メンタン-3,8-ジオール450mgを含む薬液を含浸させた防ダニマットを、基材としてポリエチレンテレフタレートを用いて成型したメッシュ状プラスチックケース(厚さ3mm)に収納して本発明の防ダニ製品を得た。これを室温で密閉保存1年後、タンス(容積400L)につるして使用したところ、6ヶ月間に亘り、コナダニ、ヒョウヒダニ、ホコリダニ、ツメダニ等の屋内塵性ダニ類を寄せ付けず、高い防ダニ効果を維持した。
(試験例3)
【0025】
6cm×8cm、厚さ1mmのパルプ製原紙に、酢酸メンチル450mg、香料5mgを含む薬液を含浸させた防ダニマットを、基材としてバレックスを用いて成型したメッシュ状プラスチックケース(厚さ3mm)に収納して本発明の防ダニ製品を得た。これを室温で密閉保存1年後、タンス(容積400L)につるして使用したところ、6ヶ月間に亘り、コナダニ、ヒョウヒダニ、ホコリダニ、ツメダニ等の屋内塵性ダニ類を寄せ付けず、高い防ダニ効果を維持した。
(試験例4)
【0026】
平均粒子径が5.5mmの粒状パルプ6.0gに、p-メンタン-3,8-ジオールを1000mg、香料を100mg、植物性消臭成分を6mg含有させた防ダニビーズを、両面が通気性のポリエチレン/ポリプロピレン製不織布からなる袋(9cm×12.5cm)入れ、ポリエチレンテレフタレートを用いて成型したメッシュ状プラスチックケース(厚さ8mm)に収納して本発明の防ダニ製品を得た。これをクローゼット(容積900L)につるして使用したところ、6ヶ月間に亘り、コナダニ、ヒョウヒダニ、ホコリダニ、ツメダニ等の屋内塵性ダニ類を寄せ付けず、高い防ダニ効果を維持することが分かった。