(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】冷却剤供給システムを備えた製造システムおよび関連方法
(51)【国際特許分類】
B22F 12/20 20210101AFI20240827BHJP
B22F 10/66 20210101ALI20240827BHJP
B22F 10/25 20210101ALI20240827BHJP
B22F 12/90 20210101ALI20240827BHJP
G05B 19/418 20060101ALI20240827BHJP
B29C 64/141 20170101ALI20240827BHJP
B29C 64/393 20170101ALI20240827BHJP
B29C 64/245 20170101ALI20240827BHJP
B33Y 50/02 20150101ALI20240827BHJP
B33Y 30/00 20150101ALI20240827BHJP
B33Y 10/00 20150101ALI20240827BHJP
【FI】
B22F12/20
B22F10/66
B22F10/25
B22F12/90
G05B19/418 Z
B29C64/141
B29C64/393
B29C64/245
B33Y50/02
B33Y30/00
B33Y10/00
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020025255
(22)【出願日】2020-02-18
【審査請求日】2023-01-20
(32)【優先日】2019-04-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【氏名又は名称】黒田 晋平
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【氏名又は名称】崔 允辰
(72)【発明者】
【氏名】アンドルー・ピー・シンプソン
(72)【発明者】
【氏名】エリック・イー・トーマス
【審査官】池ノ谷 秀行
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-505237(JP,A)
【文献】特表2017-530260(JP,A)
【文献】特開2019-044210(JP,A)
【文献】特開2017-113871(JP,A)
【文献】特開2008-307895(JP,A)
【文献】中国実用新案第208214714(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第106964993(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B22F 10/00-12/90
B29C 64/00-64/40
B33Y 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
製造システム(10)であって、前記製造システム(10)は、
付加製造(AM)工程で第1のビルドコンポーネント(20)を少なくとも部分的に形成するAMアセンブリ(50)と、
ミリング工程で第2のビルドコンポーネント(22)を少なくとも部分的に形成するミリングアセンブリ(70)と、
前記AMアセンブリ(50)と前記ミリングアセンブリ(70)の各々に冷却剤(210)を選択的に供給する冷却剤供給システム(200)とを備え、
前記AMアセンブリ(50)は、前記第1のビルドコンポーネント(20)が製造される際に、前記第1のビルドコンポーネント(20)を支持して前記第1のビルドコンポーネント(20)と熱連通する支持アセンブリ(100)を含み、前記冷却剤供給システム(200)は、前記第1のビルドコンポーネント(20)が製造される際に、前記第1のビルドコンポーネント(20)の温度を調整するため、前記第1のビルドコンポーネント(20)が製造される際に、前記支持アセンブリ(100)の少なくとも一部分の中に前記冷却剤(210)を流すことによって前記支持アセンブリ(100)から熱を除去するように構成され
、
前記冷却剤供給システム(200)は、前記支持アセンブリ(100)を通って延伸すると共に前記冷却剤(210)を受け入れる1つ以上の冷却剤経路(170)と、前記ミリングアセンブリ(70)に前記冷却剤(210)を供給するように構成されたミリング工具冷却剤管路(180)と、を含み、
前記冷却剤供給システム(200)は、前記冷却剤供給システム(200)を通る前記冷却剤(210)の流れを少なくとも部分的に制御するため、制御信号(232)を生成して送信する冷却剤供給システムコントローラー(230)をさらに含み、
前記冷却剤供給システム(200)は、前記冷却剤供給システム(200)の少なくとも一部分を通る前記冷却剤(210)の流れを選択的に制限する1つ以上の冷却剤弁(222)をさらに含み、前記1つ以上の冷却剤経路(170)および前記ミリング工具冷却剤管路(180)は、前記1つ以上の冷却剤弁(222)から分岐しており、
前記製造システム(10)がAM製造モードの場合に、前記冷却剤(210)を前記支持アセンブリ(100)へ誘導して前記第1のビルドコンポーネント(20)の前記温度を調整するため、冷却剤供給システムコントローラー(230)が1つ以上の冷却剤弁(222)の少なくともいずれか1つを作動させるように、前記冷却剤供給システムコントローラー(230)が構成されている、製造システム(10)。
【請求項2】
前記製造システム(10)は、前記第1のビルドコンポーネント(20)を少なくとも部分的に形成するため前記AMアセンブリ(50)が作動するAM製造モードと、前記第2のビルドコンポーネント(22)を少なくとも部分的に形成するため前記ミリングアセンブリ(70)が作動するミリング製造モードのいずれか一方である製造モードで作動するように構成され、前記冷却剤供給システムコントローラー(230)は、前記製造システム(10)の前記製造モードに少なくとも部分的に基づいて前記AMアセンブリ(50)と前記ミリングアセンブリ(70)のいずれか一方へ前記冷却剤(210)を選択的に誘導するように構成される、請求項1に記載の製造システム(10)。
【請求項3】
前記冷却剤供給システムコントローラー(230)は、前記冷却剤(210)を選択的に誘導するため、前記1つ以上の冷却剤弁(222)の少なくともいずれか1つを作動させるように構成される、請求項1から2のいずれか一項に記載の製造システム(10)。
【請求項4】
前記ミリングアセンブリ(70)は、前記第2のビルドコンポーネント(22)を少なくとも部分的には形成するミリング工具(72)を含み、前記冷却剤供給システム(200)は、前記第2のビルドコンポーネント(22)が製造される際に、前記ミリング工具(72)を冷却するために前記ミリング工具(72)に前記冷却剤(210)を供給するミリング工具冷却剤管路(180)を含み、前記製造システム(10)がミリング製造モードの場合に、前記冷却剤(210)を前記ミリング工具冷却剤管路(180)へ誘導して前記ミリング工具(72)の温度を調整するため、冷却剤供給システムコントローラー(230)が1つ以上の冷却剤弁(222)の少なくともいずれか1つを作動させるように、前記冷却剤供給システムコントローラー(230)が構成されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の製造システム(10)。
【請求項5】
前記製造システム(10)の前記製造モードを自動的に検出し、前記製造モードを示す製造モード信号(272)を生成して前記冷却剤供給システムコントローラー(230)へ送信する製造モードセンサー(270)をさらに備える、請求項2に記載の製造システム(10)。
【請求項6】
前記冷却剤供給システム(200)は、前記第1のビルドコンポーネント(20)が製造される際に、前記第1のビルドコンポーネント(20)の温度を測定するビルドコンポーネント温度センサー(240)をさらに含み、前記ビルドコンポーネント温度センサー(240)は、前記第1のビルドコンポーネント(20)の温度を表すビルドコンポーネント温度信号(242)を前記冷却剤供給システムコントローラー(230)へ送信するように構成され、前記冷却剤供給システムコントローラー(230)は、前記ビルドコンポーネント温度信号(242)に少なくとも部分的に応じ
て、前記冷却剤(210)の温度を下げるためのおよび/または前記冷却剤(210)の流量を増やすための前記制御信号(232)を送信するように構成される、請求項2に記載の製造システム(10)。
【請求項7】
製造工程で製造システム(10)を運転する方法(300)であって、前記方法(300)は、
前記製造システム(10)の製造モードを検出するステップ(310)と、
前記製造工程でビルドコンポーネント(20)を形成するステップ(320)と、
前記ビルドコンポーネント(20)を形成するステップ(320)
と同時に、
(i)前記ビルドコンポーネント(20)を支持して前記ビルドコンポーネント(20)と熱連通する支持アセンブリ(100)、および
(ii)ミリング工程で前記ビルドコンポーネント(20)を少なくとも部分的に形成するミリング工具(72
)に、冷却剤(210)を選択的に供給するステップ(330)と、を含み、
前記冷却剤(210)を選択的に供給する前記ステップ(330)は、前記製造モードを検出するステップ(310)に少なくとも部分的に基づいており、
前記製造モードを検出するステップ(310)は、前記製造システム(10)が付加製造(AM)モードになっていることを検出するステップ(310)を含み、前記ビルドコンポーネント(20)を形成するステップ(320)は、AM工程で前記ビルドコンポーネント(20)を少なくとも部分的に形成するステップ(322)を含み、前記冷却剤(210)を選択的に供給するステップ(330)は、前記ビルドコンポーネント(20)の温度を調整するため、前記支持アセンブリ(100)を通り前記冷却剤(210)を流すステップ(334)を含
み、
前記冷却剤(210)を受け入れる1つ以上の冷却剤経路(170)が前記支持アセンブリ(100)を通って延伸すると共に、前記冷却剤(210)がミリング工具冷却剤管路(180)を経て前記ミリング工具(72)に供給され、前記1つ以上の冷却剤経路(170)および前記ミリング工具冷却剤管路(180)は、1つ以上の冷却剤弁(222)から分岐している、方法(300)。
【請求項8】
前記方法(300)は、前記製造システム(10)がミリングモードになっていることを検出するステップ(310)をさらに含み、
前記製造工程で前記ビルドコンポーネント(20)を形成する前記ステップ(320)は、前記ミリング工程
で、前記ビルドコンポーネント(20)とは異なる第2のビルドコンポーネント(22)を少なくとも部分的には形成するステップ(324)を含み、前記冷却剤(210)を選択的に供給する前記ステップ(330)は、前記ミリング工具(72)を前記冷却剤(210)で冷却するステップ(336)を含む、請求項7に記載の方法(300)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は冷却剤供給システムを備えた製造システムおよび関連方法に関する。
【背景技術】
【0002】
付加製造工程はしばしば、エネルギー供給源を使ってバルク材に熱エネルギーを加え、バルク材を溶かすか焼結させてビルドコンポーネントを形成する。ビルドコンポーネントの形成時は、ビルドコンポーネントの温度を制御および/または調整することが望ましい場合がある。例えば、ビルドコンポーネントが十分に高い温度に達すると、ビルドコンポーネントの寸法安定性を制御するのが困難になる可能性がある、および/またはビルドコンポーネントが望ましくない微細構造特性を呈する可能性がある。代わりに、エネルギー供給源を断続的に遮断してビルドコンポーネントの温度を調整すると、付加製造工程に望ましくない遅延が生じる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ここでは、冷却剤供給システムを備えた製造システムおよび関連方法が開示される。本開示による製造システムは、付加製造(AM)工程で第1のビルドコンポーネントを少なくとも部分的には形成するAMアセンブリと、ミリング工程で第2のビルドコンポーネントを少なくとも部分的には形成するミリングアセンブリと、AMアセンブリとミリングアセンブリのそれぞれに冷却剤を選択的に供給する冷却剤供給システムとを含んでよい。AMアセンブリは、第1のビルドコンポーネントが製造されるときに、第1のビルドコンポーネントを支持して第1のビルドコンポーネントと熱連通する支持アセンブリを含んでよい。冷却剤供給システムは、ビルドコンポーネントの温度を調整するため、第1のビルドコンポーネントが製造されるときに、支持アセンブリの少なくとも一部分に冷却剤を流すことによって支持アセンブリから熱を除去するように構成されてよい。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示による製造工程で製造システムを運転する方法は、製造システムの製造モードを検出するステップと、製造工程でビルドコンポーネントを形成するステップとを含んでよい。方法は、ビルドコンポーネントを形成するステップと少なくとも部分的には同時に、ビルドコンポーネントを支持する支持アセンブリに、および/またはミリング工程でビルドコンポーネントを少なくとも部分的には形成するミリング工具に、冷却剤を選択的に供給するステップをさらに含んでよい。冷却剤を選択的に供給するステップは、製造モードを検出するステップに少なくとも部分的には基づいてよい。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】本開示による製造システムの例を表す概略的側面図である。
【
図2】本開示による支持アセンブリの例を表す概略的側面図である。
【
図3】本開示によるベースプレートの一例を表す分解上面等角図である。
【
図4】
図3のベースプレートの一部分を表す上面図である。
【
図5】本開示による製造システムを運転する方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0006】
図1~
図5は、本開示により、第1のビルドコンポーネント20および/または第2のビルドコンポーネント22を製造する製造システム10の、および/または製造システム10を運転する方法300の、説明的で非排他的な例を提供している。
図1~
図5のそれぞれで、同様の目的か少なくとも実質的には同様の目的を果たす要素には同様の数字が表示されており、これらの要素は、本書において、
図1~
図5を参照して詳しく論述されない場合がある。同様に、
図1~
図5では要素に表示がない場合もあるが、本書では、一貫性を得るため、それらの要素の参照番号が使われる場合がある。
図1~
図5の1つ以上を参照しながら本書で論述される要素、コンポーネント、および/または形態は、本開示の範囲から逸脱することなく、
図1~
図5のいずれかに含まれている場合がある、および/または
図1~5のいずれかと共に使用される場合がある。通常、図では、所与の例に含まれる見込みがある要素が実線で描かれており、所与の例にとって任意の要素は破線で描かれている。ただし、実線で描かれた要素でも本開示の全ての例に必要不可欠であるとは限らず、実線で示された要素でも、本開示の範囲から逸脱することなく、所与の例から省かれる場合がある。
【0007】
図1は、本開示による製造システム10の例を略示している。
図1に略示されているように、製造システム10は、付加製造(AM)工程で第1のビルドコンポーネント(20)を少なくとも部分的には形成するように構成されたAMアセンブリ50と、ミリング工程で第2のビルドコンポーネント22を少なくとも部分的には形成するように構成されたミリングアセンブリ70と、AMアセンブリ50とミリングアセンブリ70のそれぞれに冷却剤210を選択的に供給するように構成された冷却剤供給システム200とを含んでいる。本書でさらに詳しく説明されるように、製造システム10は、冷却剤供給システム200が製造システム10の運転モードに応じてAMアセンブリ50かミリングアセンブリ70に冷却剤210を選択的に供給するように通常構成される。このため、製造システム10は二重目的製造システム10と呼ばれることもある。本書で使われている第1のビルドコンポーネント20と第2のビルドコンポーネント22は、別々のコンポーネントを指す場合があり、あるいは所与のコンポーネントの各部分を指す場合がある。
【0008】
図1に略示されているように、AMアセンブリ50は、第1のビルドコンポーネント20が製造される場合に、第1のビルドコンポーネント20を支持して第1のビルドコンポーネント20と熱連通する支持アセンブリ100を含んでよい。
図1にさらに略示されているように、支持アセンブリ100は第2のビルドコンポーネント22を支持する場合もある。このため、本書において第1のビルドコンポーネント20を支持する支持アセンブリ100を説明する言及と説明は、第2のビルドコンポーネント22を支持する支持アセンブリ100を説明しているものと理解することもできる。
図2は、本書で論述される支持アセンブリ100の例をより詳細に略示している。
図1にさらに略示されているように、冷却剤供給システム200は、第1のビルドコンポーネント20が製造される場合に、支持アセンブリ100の少なくとも一部分に冷却剤210を流すことによって支持アセンブリ100から熱を除去するように通常構成される。このように、冷却剤供給システム200は、第1のビルドコンポーネント20が製造される場合に第1のビルドコンポーネント20の温度を調整するように構成される。すなわち、支持アセンブリ100は第1のビルドコンポーネント20と熱連通しているため、冷却剤210で支持アセンブリ100から熱を除去することで、第1のビルドコンポーネント20を間接的に冷却することになる。
【0009】
論述されているように、AMアセンブリ50は、AM工程で第1のビルドコンポーネント20を少なくとも部分的には形成するように通常構成される。本書で使われているAM工程は何らかの適切な製造工程を指し得、通常は、原料から第1のビルドコンポーネント20を形成するため、原料に熱エネルギーを加えることを含む工程を指す。例として、AM工程は、粉末供給工程、誘導エネルギー堆積(DED)工程、ダイレクトレーザー堆積(DLD)工程、ダイレクト金属堆積工程、大型溶融プール工程、および/またはパウダーベッド工程を含み得る。このため、
図1に略示されているように、AMアセンブリ50は、第1のビルドコンポーネント20を形成するためバルク材54を供給するように構成された材料供給源52および/または第1のビルドコンポーネント20を少なくとも部分的には形成するためバルク材54にエネルギーを提供するように構成された誘導エネルギー供給源56を含んでよい。かかる例において、バルク材54は、金属、粉末金属、および/または配線など、何らかの適切な原料を含み得る、および/または何らかの適切な原料であり得る。同様に、材料供給源52は、粉末供給装置、配線供給装置、ノズル、および/またはパウダーベッドなど、バルク材54を運ぶ、および/または供給する、何らかの適切な対応する構造体を含み得る、および/または何らかの適切な対応する構造体であり得る。特に、
図1は、材料供給源52がノズルの形をとり、粉末の流れの形でバルク材54を供給する一例を略示している。誘導エネルギー供給源56は、バルク材54を溶かす、および/または焼結させて、第1のビルドコンポーネント20を少なくとも部分的には形成するため、バルク材54に熱エネルギーを加える何らかの適切な装置を含み得る、および/または何らかの適切な装置であり得る。例えば、
図1に略示されているように、誘導エネルギー供給源56は、バルク材54にエネルギーを提供するため、誘導エネルギービーム58を発するように構成されてよい。より具体的な例として、誘導エネルギービーム58は、レーザー、プラズマ供給源、および/または電子ビームを含み得る、および/またはレーザー、プラズマ供給源、および/または電子ビームであり得る。
【0010】
図1にさらに略示されているように、製造システム10は、AMアセンブリ50に対して第1のビルドコンポーネント20を動かすため、および/またはAMアセンブリ50に対して第1のビルドコンポーネント20の位置を調節するため、AMアセンブリ50の少なくとも一部分に対して支持アセンブリ100を選択的に配置するように構成された支持アセンブリ配置システム104をさらに含んでよい。例として、支持アセンブリ配置システム104は、1、2、または3並進自由度で支持アセンブリ100の少なくとも一部分を並進させるように構成されてよい。加えて、または代わりに、支持アセンブリ配置システム104は、1、2、または3回転自由度で支持アセンブリ100の少なくとも一部分を回転させるように構成されてよい。より具体的な一例として、支持アセンブリ配置システム104は、6自由度で支持アセンブリ100を動かす、および/または配置するように構成されてよい。
【0011】
論述されているように、AMアセンブリ50は、バルク材54に熱エネルギーを加えることによって第1のビルドコンポーネント20を少なくとも部分的には形成するように通常構成され、これによりバルク材54は第1のビルドコンポーネント20に選択的に融合される。このように、第1のビルドコンポーネント20に材料を加えることは、第1のビルドコンポーネント20に熱エネルギーを絶えず加えることを通常含み、これにより第1のビルドコンポーネント20の温度は望ましくない程度まで上昇することがある。例えば、第1のビルドコンポーネント20が十分に高い温度に達すると、および/または十分に高い温度に保たれると、第1のビルドコンポーネント20の寸法安定性が損なわれる可能性があり、第1のビルドコンポーネント20の望ましい形態および/または形状を維持することが困難になる。加えて、または代わりに、第1のビルドコンポーネント20が十分に高い温度に達すると、および/または十分に高い温度に保たれると、誘導エネルギー供給源56が第1のビルドコンポーネント20に対する熱エネルギーの供給を止めても、第1のビルドコンポーネント20は望ましくない力学的特性および/または微細構造特性を呈する可能性がある。このため、従来のAM工程は、第1のビルドコンポーネント20から誘導エネルギービーム58を断続的に除去することを含む場合があり、さらなるバルク材54(したがって、さらなる熱エネルギー)を加える前に、第1のビルドコンポーネント20を望ましい温度まで冷ます。しかしながら、そのような冷却段階を取り入れると、AM工程に望ましくない遅延が生じる可能性がある。したがって、本開示による製造システム10は、第1のビルドコンポーネント20の形成時に第1のビルドコンポーネント20の温度を調整するように通常構成され、第1のビルドコンポーネント20を望ましい幾何学的・構造的特性で遅延なく継続的に形成することを可能にできる。
【0012】
支持アセンブリ100は、第1のビルドコンポーネント20および/または冷却剤供給システム200の少なくとも一部分を支持する、何らかの適切な構造体を含み得る、および/または何らかの適切な構造体であり得る。例えば、
図1~
図2に略示されているように、支持アセンブリ100は、第1のビルドコンポーネント20が製造される場合に、第1のビルドコンポーネント20を支持するように構成されたベースプレート120を含んでよい。より具体的に述べると、ベースプレート120は第1のビルドコンポーネント20を支持するように構成されてよく、これにより、第1のビルドコンポーネント20が製造される場合に、第1のビルドコンポーネント20は支持アセンブリ100の少なくとも一部分と熱連通する。
【0013】
図1~
図2にさらに略示されているように、支持アセンブリ100はベースプレート120を支持するアンビル110をさらに含んでよい。かかる例において、ベースプレート120はアンビル110に直接的に、および/または選択的に、結合されてよい。このように、かかる例において、アンビル110は、複数の別個のベースプレート120および/または第1のビルドコンポーネント20と共に使用されるように構成されてよく、ベースプレート120は所与の第1のビルドコンポーネント20のために特別に構成および/またはカスタマイズされてよい。
【0014】
ベースプレート120は、何らかの適切なやり方で第1のビルドコンポーネント20を支持するように構成されてよい。例えば、製造システム10は、第1のビルドコンポーネント20をベースプレート120上で直接製造するように構成されてよい。代わりに、
図1に略示されているように、支持アセンブリ100は、ベースプレート120に選択的かつ機能的に結合されるように構成された基板ブランク150をさらに含んでよく、これにより、製造システム10は第1のビルドコンポーネント20を基板ブランク150上で直接製造する。かかる例において、完成した第1のビルドコンポーネント20は、基板ブランク150の少なくとも一部分を含んでよい。かかる例において、基板ブランク150は、何らかの適切なやり方でベースプレート120に機能的に結合されてよい。例えば、
図1に略示されているように、支持アセンブリ100は、ベースプレート120に対して基板ブランク150を選択的に保持するように構成された1つ以上のクランプ152をさらに含んでよい。かかる一例において、ベースプレート120は、それぞれのクランプ152を選択的に受け入れて係合するように構成された1つ以上の固定具124を含んでよい。
【0015】
ベースプレート120は一体構造であってよく、あるいは2つ以上の別個の、および/または独立した、コンポーネントを含んでもよい。例えば、
図1~
図2に略示されているように、ベースプレート120は、上位ベースプレート部材122と、上位ベースプレート部材122を支持する下位ベースプレート部材126とを含んでよい。かかる実施形態において、上位ベースプレート部材122と下位ベースプレート部材126は、互いに選択的に繰り返し係合され、なおかつ互いから外されるように構成されてよい。例えば、
図1~
図2に略示されているように、ベースプレート120は、上位ベースプレート部材122と下位ベースプレート部材126が互いに機能的に係合される場合に、上位ベースプレート部材122と下位ベースプレート部材126を互いに対して固定位置に保持するように構成されたベースプレート係合構造体130を含んでよい。かかる例において、ベースプレート係合構造体130は、何らかの適切な構造および/または機構を含んでよい、および/または何らかの適切な構造および/または機構であってよい。例えば、
図2に略示されているように、ベースプレート係合構造体130は1つ以上の係合突起132と1つ以上の係合穴134とを含んでよく、上位ベースプレート部材122が下位ベースプレート部材126に機能的に結合される場合に、それぞれの係合穴134は対応する係合突起132を受け入れる。より具体的な一例として、上位ベースプレート部材122はそれぞれの係合突起132を含んでよく、下位ベースプレート部材126はそれぞれの係合穴134を含んでよい。代わりに、上位ベースプレート部材122はそれぞれの係合穴134を含んでよく、下位ベースプレート部材126はそれぞれの係合突起132を含んでよい。
【0016】
本書で使われている、「上位」、「下位」、「上」、「下」、「上部」、「下部」、「下方」、「下面」などの位置的用語は、製造システム10の、支持アセンブリ100の、および/または冷却剤供給システム200の、コンポーネント間の空間的関係を説明的かつ非限定的に記述するために使われることがあり、上位ベースプレート部材122が下位ベースプレート部材126の上に配置され、上位ベースプレート部材122と下位ベースプレート部材126が地面と実質的に平行な境界で互いに係合する構成を通常指す。かかる用語は専ら文脈として提供され、製造システム10の、支持アセンブリ100の、および/または冷却剤供給システム200の、構成部品を、地面に対する特定の向きに常に限定するものではない。
【0017】
ベースプレート120は、何らかの適切なやり方でアンビル110に機能的に結合されてよい。例えば、
図1~
図2に略示されているように、支持アセンブリ100は、ベースプレート120をアンビル110に機能的に結合するベースプレート取付構造体140をさらに含んでよい。より具体的な一例として、
図2に略示されているように、ベースプレート取付構造体140は、ベースプレート120および/またはアンビル110によって画定される1つ以上のベースプレート取付穴142と、ベースプレート取付穴142の中に延伸するように構成された1つ以上のベースプレート取付締め具144とを含んでよい。すなわち、ベースプレート120をアンビル110に機能的に結合するため、それぞれのベースプレート取付締め具144は、対応するベースプレート取付穴142の中に延伸するように構成されてよい。より具体的に述べると、
図2に略示されているように、それぞれのベースプレート取付穴142は、それぞれの上位ベースプレート部材122と下位ベースプレート部材126の中に完全に延伸してよく、さらに少なくとも部分的にはアンビル110の中に延伸してよい。このように、ねじ込み接続などで下位ベースプレート部材126をアンビル110に結合するために、ベースプレート取付締め具144を上からベースプレート取付穴142の中に挿入できる。ベースプレート取付締め具144は、ボルトなどの何らかの適切な締め具を含んでよく、および/または何らかの適切な締め具であってよい。
【0018】
論述されているように、冷却剤供給システム200は、支持アセンブリ100の少なくとも一部分に冷却剤210を流すことによって、支持アセンブリ100および/または第1のビルドコンポーネント20の温度を選択的に調整するように通常構成される。こうして、冷却剤210は支持アセンブリ100から熱エネルギーを吸収し、支持アセンブリ100から熱エネルギーを除去する。冷却剤210は、例えば製造および/または制御工程の分野で周知の、熱エネルギーを運ぶ何らかの適切な流体を含み得る、および/または何らかの適切な流体であり得る。例として、冷却剤210は、水、機械加工用冷却剤、鉱油、および/またはグリコールを含み得る、および/または水、機械加工用冷却剤、鉱油、および/またはグリコールであり得る。
【0019】
図1~
図2に略示されているように、冷却剤供給システム200は、冷却剤210を受け入れるように構成された1つ以上の冷却剤経路170を通常含み、冷却剤210は、支持アセンブリ100から熱を除去するため、それぞれの冷却剤経路170を流れる。それぞれの冷却剤経路170は、支持アセンブリ100の適切な部分の中に延伸してよく、および/または支持アセンブリ100の適切な部分によって画定されてよい。例として、それぞれの冷却剤経路170は、アンビル110、ベースプレート120、上位ベースプレート部材122、下位ベースプレート部材126、および/または基板ブランク150によって少なくとも部分的には画定されてよい。いくつかの実施形態において、冷却剤経路170は支持アセンブリ100の2つ以上のコンポーネントの各々によって画定されてよい。一例として、
図2に略示されているように、冷却剤経路170は、上位ベースプレート部材122と下位ベースプレート部材126の各々によって部分的に画定されてよい。より具体的に述べると、
図2の例で、冷却剤経路170は下位ベースプレート部材126によって実質的に画定され、上位ベースプレート部材122の下面によって覆われ、冷却剤210が冷却剤経路170を流れるときに、上位ベースプレート部材122の下面の一部分は冷却剤210と接触する。
【0020】
図1~
図2に略示されているように、それぞれの冷却剤経路170は、冷却剤入口162と冷却剤出口164とを通常含み、冷却剤210は冷却剤入口162から冷却剤経路170を流れて冷却剤出口164に至る。このように、冷却剤経路170は冷却剤入口162と冷却剤出口164との間に延伸するものとして説明できる。
図1に略示されているように、冷却剤入口162および/または冷却剤出口164は、実質的に垂直に延伸する支持アセンブリ100の表面および/または側面など、支持アセンブリ100の外面および/または側面で画定されてよい。ただし、これは冷却剤供給システム200の全ての実施形態に必要であるとは限らず、さらに、支持アセンブリ100および/またはベースプレート120のいずれかの適切な側面および/または面に冷却剤入口162および/または冷却剤出口164を配置できることは、本開示の範囲内にある。例えば、
図2に略示されているように、冷却剤入口162および/または冷却剤出口164は、下位ベースプレート部材126の下面、アンビル110と下位ベースプレート部材126との境界と同一平面上の箇所に、配置されてよい。かかる一例において、アンビル110は下位ベースプレート部材126の下面の一部分のみにわたって下位ベースプレート部材126と係合してよく、冷却剤入口162および/または冷却剤出口164は露出し、冷却剤供給システム200の1つ以上の他のコンポーネントに機能的に結合される。
【0021】
引き続き
図1を参照し、論述されているように、製造システム10は、ミリング工程で第2のビルドコンポーネント22を少なくとも部分的には形成するミリングアセンブリ70を含んでいる。本書で使われているミリング工程は減法製造工程と呼ばれることもある。例として、ミリング工程は、ミリング、切断、穿孔、切削、および/または仕上げを含み得る。ミリングアセンブリ70は、ミリング工程を遂行するミリング工具72を通常含んでいる。本書で論述されているように、冷却剤供給システム200は、冷却剤210でミリング工具72の温度を選択的に調整するように通常構成される。具体的に述べると、ミリング工程のときにミリング工具72の温度を調整するため、冷却剤供給システム200は、ミリング工具72沿いに冷却剤210を選択的に流すように通常構成される。一例として、
図1に略示されているように、第2のビルドコンポーネント22が製造されるときにミリング工具72を冷却するため、冷却剤供給システム200は、ミリング工具72に冷却剤210を供給するように構成されたミリング工具冷却剤管路180を含んでよい。
【0022】
引き続き
図1を参照し、製造システム10および/または冷却剤供給システム200は、冷却剤供給システム200の中に、および/または製造システム10の別のコンポーネントの中に、冷却剤210を流す、および/または冷却剤210から熱を除去する、何らかの適切なコンポーネントを含んでよい。例えば、
図1に略示されているように、冷却剤供給システム200は、冷却剤経路170に、および/またはミリング工具冷却剤管路180に、冷却剤210を供給するように構成された1つ以上の冷却剤管路212を含んでよい。このように、ミリング工具冷却剤管路180は冷却剤管路212の一例として説明することができる。かかる例において、冷却剤供給システム200は、例えば冷却剤管路212および/または冷却剤経路170を経由して、支持アセンブリ100の中に、および/またはミリング工具冷却剤管路180の中に、冷却剤210を送り込むように構成された冷却剤ポンプ224をさらに含んでよい。加えて、または代わりに、
図1に略示されているように、冷却剤供給システム200は、例えば冷却剤管路212と冷却剤経路170によって少なくとも部分的には画定され得る閉冷却剤ループ160をさらに含んでよく、冷却剤210は閉冷却剤ループ160の中を繰り返し流れる。例えば、それぞれの冷却剤管路212は支持アセンブリ100の外部に延伸してよく、それぞれの冷却剤管路212は1つ以上の冷却剤経路170と流体連通する。かかる一例において、1つ以上の冷却剤管路212は、それぞれの冷却剤入口162および/またはそれぞれの冷却剤出口164に選択的に繰り返し取り付けられ、なおかつ取り外されるように構成されてよい。冷却剤ポンプ224と閉冷却剤ループ160とを含む一例において、冷却剤ポンプ224は、閉冷却剤ループ160の中に冷却剤210を繰り返し送り込むように構成されてよい。
【0023】
図1にさらに略示されているように、冷却剤供給システム200内での冷却剤210の流れを少なくとも部分的には制御するため、冷却剤供給システム200は、制御信号232を生成して送信するように構成された冷却剤供給システムコントローラー230を通常含んでいる。より具体的に述べると、冷却剤供給システムコントローラー230は、製造システム10の製造モードに応じてAMアセンブリ50かミリングアセンブリ70へ冷却剤210を選択的に誘導するように通常構成される。例えば、製造システム10は、AMアセンブリ50が第1のビルドコンポーネント20を少なくとも部分的には形成するために作動するAM製造モードか、ミリングアセンブリ70が第2のビルドコンポーネント22を少なくとも部分的には形成するために作動するミリング製造モードのいずれかで作動するように構成されてよい。かかる例において、冷却剤供給システムコントローラー230は、製造システム10がAM製造モードになっている場合に、冷却剤210をAMアセンブリ50へ選択的に誘導するように(支持アセンブリ100の中を流れるなどのように)構成されてよい。同様に、冷却剤供給システムコントローラー230は、製造システム10がミリング製造モードになっているときに、冷却剤210をミリングアセンブリ70へ選択的に誘導するように(ミリング工具冷却剤管路180の中を、および/またはミリング工具72へ、流れるなどのように)構成されてよい。より具体的な一例として、
図1に略示されているように、冷却剤供給システム200は、冷却剤供給システム200の少なくとも一部分の中で冷却剤210の流れを選択的に制限するように構成された1つ以上の冷却剤弁222を含んでよい。かかる一例において、製造システム10の製造モードに応じてAMアセンブリ50かミリングアセンブリ70へ冷却剤210を選択的に誘導するため、冷却剤供給システムコントローラー230は冷却剤弁222を作動させるように構成されてよい。
【0024】
冷却剤供給システムコントローラー230は、何らかの適切なやり方で製造システム10の製造モードを検出および/または受け取るように構成されてよい。一例として、冷却剤供給システムコントローラー230は、製造モードに相当するユーザーからの手動入力を受け取るように構成されてよい。加えて、または代わりに、
図1にさらに略示されているように、製造システム10は、製造モードを自動的に検出し、製造モード信号272を生成して冷却剤供給システムコントローラー230へ送信するように構成された製造モードセンサー270を含んでよく、製造モード信号272は製造モードを示す。かかる例において、製造モードセンサー270は、例えば材料供給源52、誘導エネルギー供給源56、および/またはミリング工具72が設置および/または作動されているか否かを検出するなど、何らかの適切なやり方で製造モードを検出するように構成されてよい。
【0025】
冷却剤供給システム200は、例えば支持アセンブリ100の中に冷却剤210が流れる前および/または後に、および/またはミリング工具72沿いに冷却剤210が流れる前および/または後に、冷却剤210から熱エネルギーを除去するように構成されてよい。例えば、
図1に略示されているように、冷却剤供給システム200は、冷却剤210から熱を除去するように構成された熱交換器220を含んでよい。かかる例において、冷却剤管路212は、例えば冷却剤ポンプ224によって送り込まれることにより、熱交換器220と支持アセンブリ100との間で冷却剤210を搬送するように構成されてよい。同様に、冷却剤管路212は、例えば冷却剤ポンプ224によって送り込まれることにより、例えばミリング工具冷却剤管路180を経由して、熱交換器220とミリング工具72との間で冷却剤210を搬送するように構成されてよい。
【0026】
熱交換器220は、冷却剤210から熱エネルギーを除去する何らかの適切な装置および/または機構を含み得、および/または何らかの適切な装置および/または機構であり得、これの例は、平板熱交換器、流体熱交換器、シェルアンドチューブ熱交換器、パッシブ熱交換器、アクティブ熱交換器、電動熱交換器、および/または冷却装置を含む。熱交換器220が存在する場合、熱交換器220は、支持アセンブリ100、ミリング工具冷却剤管路180、および/または閉冷却剤ループ160に対するいずれかの適切な箇所で冷却剤210から熱を除去するように構成されてよい。加えて、熱交換器220は、支持アセンブリ100を取り巻く周囲温度に近いかこれを下回る温度など、冷却剤210をいずれかの適切な温度にするように構成されてよい。例えば、熱交換器220は、支持アセンブリ100の中を冷却剤210が流れた後に、冷却剤210から熱を除去するように構成されてよく、冷却剤210が閉冷却剤ループ160経由で支持アセンブリ100内を再循環する前に、冷却剤210を周囲温度に近いかこれを下回る温度に戻す。加えて、または代わりに、熱交換器220は、支持アセンブリ100の中を冷却剤210が流れる前に、冷却剤210から熱を除去するように構成されてよい。例えば、熱交換器220は、支持アセンブリ100の中を冷却剤210が流れる前に、支持アセンブリ100を取り巻く周囲温度に満たない冷却剤温度まで冷却剤210を冷ますように構成されてよい。別の一例として、熱交換器220は、ミリング工具冷却剤管路180の中を、および/またはミリング工具72沿いに、冷却剤210が流れた後に、冷却剤210から熱を除去するように構成されてよく、冷却剤210が閉冷却剤ループ160経由でミリングアセンブリ70へ戻る前に、ミリング工具72を取り巻く周囲温度に近いかこれを下回る温度に冷却剤210を戻す。加えて、または代わりに、熱交換器220は、ミリング工具冷却剤管路180の中を、および/またはミリング工具72沿いに、冷却剤210が流れる前に、冷却剤210から熱を除去するように構成されてよい。例えば、熱交換器220は、ミリング工具72沿いに冷却剤210が流れる前に、ミリング工具72を取り巻く周囲温度に満たない冷却剤温度まで冷却剤210を冷ますように構成されてよい。
【0027】
冷却剤供給システム200は、何らかの適切なやり方で支持アセンブリ100の中の冷却剤210の流れを調整するように構成されてよい。例えば、冷却剤供給システム200は、冷却剤ポンプ224で支持アセンブリ100の中に冷却剤210を選択的に送り込むように構成されてよい。加えて、または代わりに、
図1に略示されているように、冷却剤供給システム200は、支持アセンブリ100の中を流れる冷却剤210を選択的に制限するように構成された1つ以上の冷却剤弁222をさらに含んでよい。したがって、例えば、冷却剤弁222と冷却剤ポンプ224とを含む冷却剤供給システム200の一実施形態では、冷却剤ポンプ224をポンピング運転モードに維持しながら、冷却剤弁222の選択的作動によって支持アセンブリ100の中の冷却剤210の流れを調整できる。
【0028】
図1にさらに略示されているように、冷却剤供給システム200は、一定量の冷却剤210を収容する冷却剤槽226をさらに含んでよい。冷却剤槽226が存在する場合、冷却剤槽226は、冷却剤供給システム200を助長して冷却剤管路212の中を流れる冷却剤210の着実な供給を維持でき、冷却剤槽226の中に収容される冷却剤210の量は変動する。加えて、または代わりに、冷却剤槽226は、支持アセンブリ100の中を冷却剤210が流れた後に、および/またはミリング工具72を冷却するために冷却剤210が使用された後に、冷却剤210を回収するように構成されてよい。かかる例において、冷却剤槽226は冷却剤容器226と呼ばれることもある。かかる一実施形態において、冷却剤210は、ミリング工具72に流された後に、冷却剤供給システム200によって再使用されるように構成されてよい。より具体的な一例として、製造システム10は、冷却剤210がミリング工具72に流された後に、冷却剤210が冷却剤槽226の中に流れ込むように構成されてよく、冷却剤210は閉冷却剤ループ160の中で再循環されてよく、その後再び支持アセンブリ100の中に、および/またはミリング工具72へ、流されてよい。
【0029】
本書で使われている閉冷却剤ループ160は、閉冷却剤ループ160の一部分を形成する冷却剤供給システム200のコンポーネントを、および/または閉冷却剤ループ160を渡りながら冷却剤210が流れるコンポーネントを、含むものとして説明できる。したがって、例として、閉冷却剤ループ160は、冷却剤経路170、ミリング工具冷却剤管路180、冷却剤入口162、冷却剤出口164、熱交換器220、冷却剤管路212、冷却剤ポンプ224、および/または冷却剤槽226を含むものとして説明できる。閉冷却剤ループ160は、冷却剤210が流れる何らかの適切な経路および/または経路の集まりを含んでよく、および/または何らかの適切な経路および/または経路の集まりであってよい。例として、閉冷却剤ループ160は、実質的に、および/または完全に、自己完結的であってよく、あるいは冷却剤210が閉冷却剤ループ160に入ることを、および/または閉冷却剤ループ160から出ることを、許すように構成されてよい。通常、閉冷却剤ループ160は、冷却剤210が閉冷却剤ループ160から出ずに、閉冷却剤ループ160を複数回繰り返し渡ることができるように構成される。
【0030】
冷却剤供給システム200は、支持アセンブリ100、第1のビルドコンポーネント20、および/またはミリング工具72の温度を、能動的に調整するように構成されてよい。例えば、冷却剤供給システムコントローラー230は、支持アセンブリ100の、第1のビルドコンポーネント20および/またはミリング工具72の温度を、少なくとも部分的には能動的に調整するように構成されてよい。具体的に述べると、熱交換器220、冷却剤弁222、および/または冷却剤ポンプ224を制御して、冷却剤供給システム200の中を流れる冷却剤210の流量および/または温度を制御するため、冷却剤供給システムコントローラー230は制御信号232を生成して送信するように構成されてよい。冷却剤供給システムコントローラー230は、少なくとも実質的には自律的に作動するように構成されてよく、および/または少なくとも部分的にはユーザー入力に応じて制御信号232を生成して送信するように構成されてよい。
【0031】
冷却剤供給システムコントローラー230は、例えば製造システム10のコンポーネントの測定温度に基づくなど、何らかの適切な要因および/または判断材料に基づいて制御信号232を生成するように構成されてよい。例えば、
図1に略示されているように、冷却剤供給システム200は、第1のビルドコンポーネント20が製造される場合に、第1のビルドコンポーネント20の少なくとも一部分の温度を測定するように構成されたビルドコンポーネント温度センサー240を含んでよい。かかる一例において、ビルドコンポーネント温度センサー240は、第1のビルドコンポーネント20の温度を表すビルドコンポーネント温度信号242を生成して冷却剤供給システムコントローラー230へ送信するように構成されてよく、これにより、冷却剤供給システムコントローラー230は少なくとも部分的にはビルドコンポーネント温度信号242に応じて制御信号232を生成する。例えば、冷却剤供給システムコントローラー230は、第1のビルドコンポーネント20の少なくとも一部分の温度が所定の限界温度および/または所定の設定温度より高いことを伝えるビルドコンポーネント温度信号242に応じて、冷却剤210の温度を下げる、および/または冷却剤210の流量を増やす、制御信号232を生成するように構成されてよい。ビルドコンポーネント温度センサー240は、非接触型温度センサー、および/または赤外線温度センサーなど、何らかの適切な温度センサーを含み得る、および/または何らかの適切な温度センサーであり得る。このように、ビルドコンポーネント温度センサー240は、第1のビルドコンポーネント20への直接的および/または物理的接続を必要とせずに、第1のビルドコンポーネント20の温度を測定するように構成されてよい。
【0032】
ビルドコンポーネント温度センサー240は、第1のビルドコンポーネント20のいずれかの適切な部分の温度を測定するように構成されてよい。例えば、ビルドコンポーネント温度センサー240は、第1のビルドコンポーネント20の特性、平均、および/または全体温度を測定するように構成されてよい。加えて、または代わりに、ビルドコンポーネント温度センサー240は、誘導エネルギービーム58に近い第1のビルドコンポーネント20の領域、および/またはAMアセンブリ50によって最近形成された第1のビルドコンポーネント20の領域など、第1のビルドコンポーネント20の局所的領域の温度を測定するように構成されてよい。例えば、ビルドコンポーネント温度センサー240は、材料供給源52および/または誘導エネルギー供給源56など、AMアセンブリ50のコンポーネントに取り付けられてよい、および/またはAMアセンブリ50のコンポーネントによって支持されてよい。かかる例において、ビルドコンポーネント温度信号242は、第1のビルドコンポーネント20の最大温度に相当してよい。別の例において、ビルドコンポーネント温度センサー240は、第1のビルドコンポーネント20および/またはAMアセンブリ50に対して独立して可動であってよい。
【0033】
別の一例として、
図1にさらに略示されているように、冷却剤供給システム200は、第1のビルドコンポーネント20が製造される場合に、支持アセンブリ100の少なくとも一部分の温度を測定するように構成された支持アセンブリ温度センサー250をさらに含んでよい。かかる一例において、支持アセンブリ温度センサー250は、支持アセンブリ100の温度を表す支持アセンブリ温度信号252を生成して冷却剤供給システムコントローラー230へ送信するように構成されてよく、これにより、冷却剤供給システムコントローラー230は少なくとも部分的には支持アセンブリ温度信号252に応じて制御信号232を生成する。例えば、冷却剤供給システムコントローラー230は、支持アセンブリ100の温度が所定の限界温度および/または所定の設定温度より高いことを伝える支持アセンブリ温度信号252に応じて、冷却剤210の温度を下げる、および/または冷却剤210の流量を増やす、制御信号232を生成するように構成されてよい。支持アセンブリ温度センサー250は、非接触型温度センサー、赤外線温度センサー、および/または熱電対など、何らかの適切な温度センサーを含み得る、および/または何らかの適切な温度センサーであり得る。
【0034】
別の一例として、
図1にさらに略示されているように、冷却剤供給システム200は、冷却剤210の温度を測定するように構成された冷却剤温度センサー260をさらに含んでよい。かかる一例において、冷却剤温度センサー260は、冷却剤210の温度を表す冷却剤温度信号262を生成して冷却剤供給システムコントローラー230へ送信するように構成されてよく、これにより、冷却剤供給システムコントローラー230は少なくとも部分的には冷却剤温度信号262に応じて制御信号232を生成する。例えば、冷却剤供給システムコントローラー230は、冷却剤210の温度が所定の限界温度および/または所定の設定温度より高いことを伝える冷却剤温度信号262に応じて、冷却剤210の温度を下げる、および/または冷却剤210の流量を増やす、制御信号232を生成するように構成されてよい。冷却剤温度センサー260は、熱電対、および/またはフロースルー温度センサーなど、何らかの適切な温度センサーを含み得る、および/または何らかの適切な温度センサーであり得る。冷却剤温度センサー260が存在する場合、冷却剤温度センサー260は、冷却剤供給システム200のいずれかの適切なコンポーネントに組み込まれてよい、および/または冷却剤供給システム200のいずれかの適切なコンポーネントに連係されてよい。例えば、
図1に略示されているように、熱交換器220は冷却剤温度センサー260を含んでよい。ただし、これは冷却剤供給システム200の全ての例に必要であるとは限らず、さらに、閉冷却剤ループ160内のいずれかの箇所など、いずれかの適切な箇所に冷却剤温度センサー260を配置できることは、本開示の範囲内にある。
【0035】
別の一例として、
図1にさらに略示されているように、冷却剤供給システム200は、ミリング工具72の温度を測定するように構成されたミリング工具温度センサー280をさらに含んでよい。かかる一例において、ミリング工具温度センサー280は、ミリング工具72の温度を表すミリング工具温度信号282を生成して冷却剤供給システムコントローラー230へ送信するように構成されてよく、これにより、冷却剤供給システムコントローラー230は少なくとも部分的にはミリング工具温度信号282に応じて制御信号232を生成する。例えば、冷却剤供給システムコントローラー230は、ミリング工具72の温度が所定の限界温度および/または所定の設定温度より高いことを伝えるミリング工具温度信号282に応じて、冷却剤210の温度を下げる、および/または冷却剤210の流量を増やす制御信号232を生成するように構成されてよい。
【0036】
図3~
図4は、例えば製造システム10および/または支持アセンブリ100で使用できる、ベースプレート120の一例のさほど概略的ではない図である。具体的に述べると、
図3は下位ベースプレート部材126から外された上位ベースプレート部材122を示すベースプレート120の分解図であり、
図4は下位ベースプレート部材126の上面図である。
図3~
図4は、上位ベースプレート部材122(
図3に図示)によって画定された複数の係合突起132と、下位ベースプレート部材126によって画定された対応する複数の係合穴134の形をとるベースプレート係合構造体130を含むベースプレート120の一例を示している。
図3に示されているように、それぞれの係合突起132は対応する固定具124を含む容積を占める。
図3~
図4のベースプレート120の例は、上位ベースプレート部材122と下位ベースプレート部材126の中に延伸する複数のベースプレート取付穴142をさらに含んでいる。
【0037】
図3~
図4は、上位ベースプレート部材122と下位ベースプレート部材126によって冷却剤経路170が部分的に画定されるベースプレート120の一例を示している。より具体的に述べると、
図3~
図4の例の冷却剤経路170は下位ベースプレート部材126によって実質的に画定されており、上位ベースプレート部材122の下面は冷却剤経路170の中に冷却剤210を含む。
図3~
図4は、下位ベースプレート部材126の下面で冷却剤入口162と冷却剤出口164が確定される一例をさらに示している。
【0038】
図3~
図4は、冷却剤経路170が蛇行(すなわち非直線)構成をとる一例をさらに示しているすなわち、
図3~
図4に例示されているように、本開示による冷却剤供給システム200の各冷却剤経路170は、冷却剤経路170の冷却剤入口162と冷却剤出口164との最短距離に等しい経路長172を含み得る、および/または経路長172によって特徴付けられ得る。
図3~
図4にさらに示されているように、支持アセンブリ100は、支持アセンブリ横寸法102をさらに含み得、および/または支持アセンブリ横寸法102によってさらに特徴付けられ得、経路長172は支持アセンブリ横寸法102より大きい。より具体的な例として、支持アセンブリ横寸法102に対する経路長172の比は、少なくとも1.1:1、少なくとも2:1、少なくとも3:1、少なくとも4:1、少なくとも5:1、および/または最大10:1であってよい。このように、冷却剤経路170が支持アセンブリ100にわたって実質的に直線的に延伸する実施形態と比べて、冷却剤210は、支持アセンブリ100の中を流れる場合に、支持アセンブリ100のより大きい表面積と直接熱接触できる。支持アセンブリ横寸法102は、支持アセンブリ100の、および/またはベースプレート120の、いずれかの適切な寸法に対応してよい。例えば、
図3~
図4に示されているように、冷却剤経路170は冷却剤経路面174の中に実質的に延伸してよく、支持アセンブリ横寸法102は冷却剤経路面174の中に延伸する支持アセンブリ100の外部寸法に対応してよい。
【0039】
図5は、ビルドコンポーネント(第1のビルドコンポーネント20および/または第2のビルドコンポーネント22など)を少なくとも部分的には製造するために、製造工程で製造システム(製造システム10など)を使用する本開示による方法300を示すフローチャートである。
図5で、いくつかのステップは破線の枠内に示されており、これは、かかるステップが任意であり得ること、あるいは本開示による方法のオプション版に対応し得ることを意味する。とは言え、本開示による全ての方法に実線の枠内に示されたステップが含まれるとは限らない。
図5に示された方法およびステップは限定的ではなく、本書における論述から理解されるように、示されたステップより多くのステップ、または示されたステップより少ないステップを有する方法など、他の方法およびステップも本開示の範囲内にある。
【0040】
図5に示されているように、方法300は、310で製造システムの製造モードを検出するステップと、320で製造工程によりビルドコンポーネントを形成するステップとを含む。方法300は、320における形成するステップと少なくとも部分的には同時に、330で、ビルドコンポーネントを支持しビルドコンポーネントと熱連通する支持アセンブリ(支持アセンブリ100など)に、および/またはミリング工程でビルドコンポーネントを少なくとも部分的には形成するミリング工具(ミリング工具72など)に、冷却剤(冷却剤210など)を選択的に供給するステップをさらに含む。本書で説明されているように、330で選択的に供給するステップは、310で製造モードを検出するステップに少なくとも部分的には基づいている。
【0041】
320でビルドコンポーネントを形成するステップは、何らかの適切な製造工程によって形成するステップを含んでよい。例えば、
図5に示されているように、320で形成するステップは、322でAM工程によってビルドコンポーネントを形成するステップを含んでよい。より具体的な例として、322でAM工程によってビルドコンポーネントを形成するステップは、粉末供給工程、誘導エネルギー堆積(DED)工程、ダイレクトレーザー堆積(DLD)工程、ダイレクト金属堆積工程、大型溶融プール工程、および/またはパウダーベッド工程によってビルドコンポーネントを形成するステップを含んでよい。加えて、または代わりに、
図5に示されているように、320で形成するステップは、324で、例えばミリング工具を使用し、ミリング工程によってビルドコンポーネントを形成するステップを含んでよい。より具体的な例として、ミリング工程は、ビルドコンポーネントのミリング、切断、切削、穿孔、および/または仕上げを含んでよい。
【0042】
310で製造モードを検出するステップは、ビルドコンポーネントがAM工程によって、あるいはミリング工程によって、形成されるかを検出するステップを含んでよく、330で冷却剤を供給するステップは、製造システムの該当する部分に冷却剤を供給するステップを含む。例えば、310で検出するステップは、製造システムがAMモードになっていることを検出するステップを含んでよく、この場合、320でビルドコンポーネントを形成するステップは、AM工程でビルドコンポーネントを少なくとも部分的には形成するステップを含む。かかる一例において、
図5に示されているように、ビルドコンポーネントの温度を調整するため、330で冷却剤を供給するステップは、334で支持アセンブリの中に冷却剤を流すステップを含んでよい。別の一例として、310で検出するステップは、製造システムがミリングモードになっていることを検出するステップを含んでよく、この場合、320でビルドコンポーネントを形成するステップは、ミリング工程でビルドコンポーネントを少なくとも部分的には形成するステップを含む。かかる一例において、
図5に示されているように、330で冷却剤を供給するステップは、336で、例えばミリング工具沿いに冷却剤を流すことにより、冷却剤でミリング工具を冷却するステップを含んでよい。
【0043】
330で冷却剤を選択的に供給するステップは、何らかの適切なやり方で冷却剤の流れを制御するステップを含んでよい。例えば、
図5に示されているように、支持アセンブリの中に延伸する1つ以上の冷却剤経路(冷却剤経路170など)へ、あるいは冷却剤をミリング工具へ誘導するミリング工具冷却剤管路(ミリング工具冷却剤管路180など)へ、冷却剤を選択的に誘導するため、330で選択的に供給するステップは、332で1つ以上の冷却剤弁(冷却剤弁222など)を作動させるステップを含んでよい。かかる例において、332で冷却剤弁を作動させるステップは、例えば冷却剤供給システムコントローラーによって送信される制御信号(制御信号232など)に応じて、冷却剤供給システムコントローラー(冷却剤供給システムコントローラー230など)によって遂行されてよい。例えば、310で製造モードを検出するステップは、冷却剤供給システムコントローラーで製造モードを検出するステップを含んでよく、330で冷却剤を選択的に供給するステップは、332で冷却剤供給システムコントローラーによる制御信号の生成と冷却剤弁への送信に応じて冷却剤弁を作動させるステップを含んでよい。かかる例において、310で製造モードを検出するステップは何らかの適切なやり方で遂行されてよい。例えば、310で製造モードを検出するステップは、製造モードに相当する手動入力を冷却剤供給システムコントローラーで受け取るステップを含んでよい。加えて、または代わりに、310で製造モードを検出するステップは、製造モードに対応する製造モード信号(製造モード信号272など)を製造モードセンサー(製造モードセンサー270など)で生成および送信するステップと、冷却剤供給システムコントローラーで製造モード信号を受信するステップとを含んでよい。
【0044】
本書で説明されているように、製造システムは、322でAM工程によってビルドコンポーネントを形成するステップと、324でミリング工程によってビルドコンポーネントを形成するステップとを遂行するように構成された二重目的製造装置であってよい。かかる例において、322でAM工程によって形成するステップのときに少なくとも部分的には形成されるビルドコンポーネントは第1のビルドコンポーネント(第1のビルドコンポーネント20など)と呼ばれることがあり、324でミリング工程によって形成するステップのときに少なくとも部分的には形成されるビルドコンポーネントは第2のビルドコンポーネント(第2のビルドコンポーネント22など)と呼ばれることがある。より具体的に述べると、かかる例において、方法300は、322でAM工程によって第1のビルドコンポーネントを形成するステップに加え、310で製造システムがミリングモードになっていることを検出するため、310で検出するステップを遂行するステップと、ミリング工程で第2のビルドコンポーネントを少なくとも部分的には形成するため、324で形成するステップを遂行するステップとをさらに含んでよい。かかる一例において、330で冷却剤を選択的に供給するステップは、336でミリング工具を冷却剤で冷却するステップを含んでよい。
【0045】
322でAM工程によって第1のビルドコンポーネントを形成するステップと、324でミリング工程によって第2のビルドコンポーネントを形成するステップとを含む方法300の一例で、322で形成するステップと324で形成するステップは、何らかの適切な順番および/または順序で遂行されてよい。一例として、322でAM工程によって第1のビルドコンポーネントを少なくとも部分的には形成するステップは、324でミリング工程によって第2のビルドコンポーネントを少なくとも部分的には形成するステップの前に、後に、および/または少なくとも部分的には同時に、遂行されてよい。
【0046】
330で冷却剤を供給するステップが334で支持アセンブリの中に冷却剤を流すステップを含む一例で、334で流すステップは、何らかの適切なやり方でビルドコンポーネントの温度を調整するように構成されてよい。例として、本書で説明されているように、334で流すステップは、ビルドコンポーネントの温度を所定の最大温度より下に保つように構成されてよく、および/またはビルドコンポーネントの温度を少なくとも実質的には所定の設定温度に保つように構成されてよい。
【0047】
334で支持アセンブリの中に冷却剤を流すステップは、冷却剤が支持アセンブリから熱を除去することでビルドコンポーネントを間接的に冷却するように、支持アセンブリの中に冷却剤を流すステップを通常含む。同様に、336でミリング工具を冷却剤で冷却するステップは、冷却剤がミリング工具から熱を除去することでミリング工具を直接的に冷却するように、ミリング工具沿いに冷却剤を流すステップを通常含む。このため、
図5に示されているように、方法300は、350で冷却剤から熱を除去するステップをさらに含んでよい。加えて、または代わりに、
図5にさらに示されているように、方法300は、330で冷却剤を選択的に供給するステップの後に、360で冷却剤を再循環させるステップを含んでよい。一例として、330で冷却剤を供給するステップは、閉冷却剤ループ(閉冷却剤ループ160など)の中に冷却剤を流すステップを含んでよく(あるいは流すステップの構成要素であってよく)、360で再循環させるステップは、閉冷却剤ループの中で冷却剤を再循環させるステップを含んでよい。330で冷却剤を供給するステップが、334で支持アセンブリの中に冷却剤を流すステップと、336でミリング工具を冷却剤で冷却するステップの両方を含む一例において、360で冷却剤を再循環させるステップは、336でミリング工具を冷却剤で冷却した後に、334で支持アセンブリの中に冷却剤を流すステップを含んでよい。加えて、または代わりに、360で冷却剤を再循環させるステップは、330で冷却剤を選択的に供給した後に、冷却剤槽(冷却剤槽226など)に冷却剤を回収するステップを含んでよい。
【0048】
350で冷却剤から熱を除去するステップは、何らかの適切なやり方で遂行されてよい。例えば、350で熱を除去するステップは、334で支持アセンブリの中に冷却剤を流すステップの前に、および/または後に、遂行されてよい。より具体的な一例として、方法300が360で再循環させるステップを含む一例において、350で熱を除去するステップは、360で再循環させるステップの前に、冷却剤を支持アセンブリを取り巻く周囲温度に近いかこれを下回る温度にするステップを含んでよい。加えて、または代わりに、350で熱を除去するステップは、334で支持アセンブリの中に冷却剤を流すステップの前に、支持アセンブリを取り巻く周囲温度に満たない冷却剤温度まで冷却剤を冷ますステップを含んでよい。
図5に示されているように、そして本書で論述されているように、350で熱を除去するステップは、352で熱交換器(熱交換器220など)の中に冷却剤を流すステップを含んでよく、こうすることで冷却剤の冷却剤温度を下げる。
【0049】
350で冷却剤から熱を除去するステップは、製造システムの1つ以上のコンポーネントの測定温度に基づいて冷却剤の温度を調整するステップを含んでよい。例えば、350で熱を除去するステップは、ビルドコンポーネントの測定温度に少なくとも部分的には基づかせてよい。かかる例において、ビルドコンポーネントの測定温度は、ビルドコンポーネント温度センサー(ビルドコンポーネント温度センサー240など)によって生成されるビルドコンポーネント温度信号(ビルドコンポーネント温度信号242など)に対応してよい。加えて、または代わりに、350で熱を除去するステップは、支持アセンブリの測定温度に少なくとも部分的には基づかせてよい。かかる例において、支持アセンブリの測定温度は、支持アセンブリ温度センサー(支持アセンブリ温度センサー250など)によって生成される支持アセンブリ温度信号(支持アセンブリ温度信号252など)に対応してよい。加えて、または代わりに、350で熱を除去するステップは、冷却剤の測定温度に少なくとも部分的には基づかせてよい。かかる例において、冷却剤の測定温度は、冷却剤温度センサー(冷却剤温度センサー260など)によって生成される冷却剤温度信号(冷却剤温度信号262など)に対応してよい。加えて、または代わりに、350で熱を除去するステップは、ミリング工具の測定温度に少なくとも部分的には基づかせてよい。かかる例において、ミリング工具の測定温度は、ミリング工具温度センサー(ミリング工具温度センサー280など)によって生成されるミリング工具温度信号(ミリング工具温度信号282など)に対応してよい。かかる例において、ビルドコンポーネント温度信号、支持アセンブリ温度信号、ミリング工具温度信号、および/または冷却剤温度信号は冷却剤供給システムコントローラーによって受信されてよく、350で熱を除去するステップは、冷却剤供給システムコントローラーから熱交換器へ制御信号(制御信号232など)を送信するステップを含んでよい。より具体的な一例として、制御信号は、ビルドコンポーネント温度信号、支持アセンブリ温度信号、ミリング工具温度信号、および/または冷却剤温度信号が限界温度および/または所定の設定温度以上の温度を示す場合に、冷却剤の冷却剤温度を下げることを熱交換器に命令できる。同様に、制御信号は、ビルドコンポーネント温度信号、支持アセンブリ温度信号、ミリング工具温度信号、および/または冷却剤温度信号が限界温度および/または所定の設定温度を下回る温度を示す場合に、冷却剤温度を下げるのを止めることを熱交換器に命令できる。かかる例において、350で熱を除去するステップは、比例・積分・微分(PID)アルゴリズムなど、何らかの適切な制御システムルーティンに従って制御信号を生成するステップを含んでよい。
【0050】
論述されているように、方法300は、ビルドコンポーネントおよび/またはミリング工具と熱連通して流れる冷却剤の温度の調節によってビルドコンポーネントおよび/またはミリング工具の温度を調整するステップを含んでよい。加えて、または代わりに、方法300は、冷却剤供給システムの中の冷却剤の流量の調節によってビルドコンポーネントおよび/またはミリング工具の温度を調整するステップを含んでよい。すなわち、
図5に示されているように、330で冷却剤を供給するステップは、支持アセンブリの中の、および/またはミリング工具沿いの冷却剤の流量を338で選択的に調節するステップを含んでよい。338で選択的に調節するステップは、何らかの適切なやり方で調節するステップを含んでよい。例として、
図5に示されているように、338で選択的に調節するステップは、340にて冷却剤ポンプ(冷却剤ポンプ224など)で冷却剤を送り込むステップを含んでよく、および/または332で1つ以上の冷却剤弁を作動させるステップを含んでよく、これにより冷却剤の流れを選択的に制限し、許す。
【0051】
338で冷却剤の流量を選択的に調節するステップは、製造システムの1つ以上のコンポーネントの測定温度に基づいて冷却剤の流量を調整するステップを含んでよい。例えば、338で選択的に調節するステップは、ビルドコンポーネント温度信号に対応するビルドコンポーネントの測定温度に少なくとも部分的には基づかせてよい。加えて、または代わりに、338で選択的に調節するステップは、支持アセンブリ温度信号に対応する支持アセンブリの測定温度に少なくとも部分的には基づかせてよい。加えて、または代わりに、338で選択的に調節するステップは、ミリング工具温度信号に対応するミリング工具の測定温度に少なくとも部分的には基づかせてよい。加えて、または代わりに、338で選択的に調節するステップは、冷却剤温度信号に対応する冷却剤の測定温度に少なくとも部分的には基づかせてよい。かかる例において、338で選択的に調節するステップは、冷却剤供給システムコントローラーから、冷却剤ポンプへ、および/または冷却剤弁へ、制御信号を送信するステップを含んでよい。より具体的な一例として、制御信号は、ビルドコンポーネント温度信号、支持アセンブリ温度信号、ミリング工具温度信号、および/または冷却剤温度信号が限界温度および/または所定の設定温度以上の温度を示す場合に、冷却剤を送り込むことを冷却剤ポンプに命令でき、および/または支持アセンブリの中での、および/またはミリング工具への、冷却剤の流れを許すことを冷却剤弁に命令できる。同様に、制御信号は、ビルドコンポーネント温度信号、支持アセンブリ温度信号、ミリング工具温度信号、および/または冷却剤温度信号が限界温度および/または所定の設定温度を下回る温度を示す場合に、冷却剤の送り込みを止めることを冷却剤ポンプに命令でき、および/または支持アセンブリの中での、および/またはミリング工具への、冷却剤の流れを制限することを冷却剤弁に命令できる。かかる例において、338で選択的に調節するステップは、比例・積分・微分(PID)アルゴリズムなど、何らかの適切な制御システムルーティンに従って制御信号を生成するステップを含んでよい。
【0052】
以下に列挙された段落には、本開示による発明主題の説明的で非排他的な例が記述されている。
【0053】
A1.製造システム(10)であって、製造システム(10)は、
付加製造(AM)工程で第1のビルドコンポーネント(20)を少なくとも部分的には形成するAMアセンブリ(50)と、
ミリング工程で第2のビルドコンポーネント(22)を少なくとも部分的には形成するミリングアセンブリ(70)と、
AMアセンブリ(50)とミリングアセンブリ(70)の各々に冷却剤(210)を選択的に供給する冷却剤供給システム(200)とを備える、製造システム(10)。
【0054】
A2.AMアセンブリ(50)は、第1のビルドコンポーネント(20)が製造されるときに、第1のビルドコンポーネント(20)を支持して第1のビルドコンポーネント(20)と熱連通する支持アセンブリ(100)を含み、冷却剤供給システム(200)は、第1のビルドコンポーネント(20)が製造されるときに第1のビルドコンポーネント(20)の温度を調整するため、支持アセンブリ(100)の少なくとも一部分に冷却剤(210)を流すことによって、第1のビルドコンポーネント(20)が製造されるときに支持アセンブリ(100)から熱を除去するように構成される、段落A1に記載の製造システム(10)。
【0055】
A3.ミリングアセンブリ(70)は、第2のビルドコンポーネント(22)を少なくとも部分的には形成するように構成されたミリング工具(72)を含み、第2のビルドコンポーネント(22)が製造されるときにミリング工具(72)を冷却するため、冷却剤供給システム(200)は、ミリング工具(72)に冷却剤(210)を供給するように構成されたミリング工具冷却剤管路(180)を含む、段落A1~A2のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0056】
A4.冷却剤供給システム(200)は、冷却剤供給システム(200)の中の冷却剤(210)の流れを少なくとも部分的には制御するため、制御信号232を生成して送信する冷却剤供給システムコントローラー(230)をさらに含む、段落A1~A3のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0057】
A5.製造システム(10)は、第1のビルドコンポーネント(20)を少なくとも部分的には形成するためにAMアセンブリ(50)が作動するAM製造モードと、第2のビルドコンポーネント(22)を少なくとも部分的には形成するためにミリングアセンブリ(70)が作動するミリング製造モードのいずれか一方である、製造モードで作動するように構成され、冷却剤供給システムコントローラー(230)は、製造システム(10)の製造モードに少なくとも部分的には基づいて、AMアセンブリ(50)とミリングアセンブリ(70)のいずれか一方へ冷却剤(210)を選択的に誘導するように構成される、段落A4に記載の製造システム(10)。
【0058】
A6.冷却剤供給システム(200)は、冷却剤供給システム(200)の少なくとも一部分の中で冷却剤(210)の流れを選択的に制限する1つ以上の冷却剤弁(222)をさらに含み、冷却剤供給システムコントローラー(230)は、冷却剤(210)を選択的に誘導するため、1つ以上の冷却剤弁(222)の少なくとも1つを作動させるように構成される、段落A5に記載の製造システム(10)。
【0059】
A7.冷却剤供給システムコントローラー(230)は、製造システム(10)の製造モードに相当するユーザーからの手動入力を受け取るように構成される、段落A5~A6のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0060】
A8.製造システム(10)の製造モードを自動的に検出し、製造モードを示す製造モード信号(272)を生成し、冷却剤供給システムコントローラー(230)へ送信する製造モードセンサー(270)をさらに備える、段落A5~A7のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0061】
A9.冷却剤供給システムコントローラー(230)は、製造システムがAM製造モードになっているときに、冷却剤(210)を支持アセンブリ(100)へ誘導して第1のビルドコンポーネント(20)の温度を調整するため、冷却剤供給システムコントローラー(230)が1つ以上の冷却剤弁(222)の少なくともいずれか1つを作動させるように構成される、段落A2から従属の場合、段落A6~A8のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0062】
A10.冷却剤供給システムコントローラー(230)は、製造システムがミリング製造モードになっているときに、冷却剤(210)をミリング工具冷却剤管路(180)へ誘導してミリング工具(72)の温度を調整するため、冷却剤供給システムコントローラー(230)が1つ以上の冷却剤弁(222)の少なくともいずれか1つを作動させるように構成される、段落A3から従属の場合、段落A6~A9のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0063】
A11.AM工程は、粉末供給工程、誘導エネルギー堆積(DED)工程、ダイレクトレーザー堆積(DLD)工程、ダイレクト金属堆積工程、大型溶融プール工程、およびパウダーベッド工程のいずれか1つ以上を含む、段落A1~A10のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0064】
A12.AMアセンブリ(50)は、第1のビルドコンポーネント(20)を形成するため、バルク材(54)を供給するように構成された材料供給源(52)を含む、段落A1~A11のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0065】
A13.バルク材(54)は、金属、粉末金属、および配線のいずれか1つ以上を含む、段落A12に記載の製造システム(10)。
【0066】
A14.材料供給源(52)は、粉末供給装置、配線供給装置、ノズル、およびパウダーベッドのいずれか1つ以上を含む、段落A12~A13のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0067】
A15.AMアセンブリ(50)は、第1のビルドコンポーネント(20)を少なくとも部分的には形成するため、バルク材(54)にエネルギーを提供するように構成された誘導エネルギー供給源(56)を含む、段落A12~A14のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0068】
A16.誘導エネルギー供給源(56)は、第1のビルドコンポーネント(20)を少なくとも部分的には形成するため、バルク材(54)を溶かし、バルク材(54)を焼結させるように構成される、段落A15に記載の製造システム(10)。
【0069】
A17.誘導エネルギー供給源(56)は、レーザー、プラズマ供給源、および電子ビームのいずれか1つ以上を含む誘導エネルギービーム(58)を発するように構成される、段落A15~A16のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0070】
A18.支持アセンブリ(100)は、ベースプレート(120)と、ベースプレート(120)を支持するアンビル(110)とを含み、ベースプレート(120)は、第1のビルドコンポーネント(20)が製造されるときに第1のビルドコンポーネント(20)を支持するように構成される、段落A2~A17のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0071】
A19.ベースプレート(120)は第1のビルドコンポーネント(20)を支持するように構成され、これにより、第1のビルドコンポーネント(20)が製造されるときに、第1のビルドコンポーネント(20)は支持アセンブリ(100)の少なくとも一部分と熱連通する、段落A18に記載の製造システム(10)。
【0072】
A20.ベースプレート(120)はアンビル(110)に直接結合される、段落A18~A19のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0073】
A21.製造システム(10)は、第1のビルドコンポーネント(20)をベースプレート(120)上で直接製造するように構成される、段落A18~A20のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0074】
A22.支持アセンブリ(100)は、ベースプレート(120)に選択的かつ機能的に結合されるように構成された基板ブランク(150)をさらに含み、製造システム(10)は、第1のビルドコンポーネント(20)を基板ブランク(150)上で直接製造するように構成される、段落A18~A20のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0075】
A23.支持アセンブリ(100)は、ベースプレート(120)に対して基板ブランク(150)を選択的に保持するように構成された1つ以上のクランプ(152)をさらに含み、ベースプレート(120)は、1つ以上のクランプ(152)を選択的に受け入れて係合するように構成された1つ以上の固定具(124)を含む、段落A22に記載の製造システム(10)。
【0076】
A24.ベースプレート(120)は、上位ベースプレート部材(122)と、上位ベースプレート部材(122)を支持する下位ベースプレート部材(126)とを含む、段落A18~A23のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0077】
A25.上位ベースプレート部材(122)と下位ベースプレート部材(126)は、互いに選択的に繰り返し係合され、なおかつ互いから外されるように構成される、段落A24に記載の製造システム(10)。
【0078】
A26.ベースプレート(120)は、上位ベースプレート部材(122)と下位ベースプレート部材(126)が互いに機能的に係合されるときに、上位ベースプレート部材(122)と下位ベースプレート部材(126)を互いに対して固定位置に保持するように構成されたベースプレート係合構造体(130)をさらに含む、段落A24~A25のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0079】
A27.ベースプレート係合構造体(130)は、1つ以上の係合突起(132)と、上位ベースプレート部材(122)が下位ベースプレート部材(126)に機能的に結合されるときに1つ以上の係合突起(132)の対応する係合突起(132)を受け入れる1つ以上の係合穴(134)とを含み、上位ベースプレート部材(122)と下位ベースプレート部材(126)のいずれか一方は1つ以上の係合突起(132)を含み、上位ベースプレート部材(122)と下位ベースプレート部材(126)の他方は1つ以上の係合穴(134)を含む、段落A26に記載の製造システム(10)。
【0080】
A28.上位ベースプレート部材(122)は1つ以上の固定具(124)の各固定具を含む、段落A23から従属の場合、段落A24~A27のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0081】
A29.支持アセンブリ(100)は、ベースプレート(120)をアンビル(110)に機能的に結合するベースプレート取付構造体(140)をさらに含む、段落A18~A28のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0082】
A30.ベースプレート取付構造体(140)は、
(i)ベースプレート(120)とアンビル(110)のいずれか1つ以上によって画定される1つ以上のベースプレート取付穴(142)と、
(ii)1つ以上のベースプレート取付締め具(144)であって、それぞれのベースプレート取付締め具(144)は、ベースプレート(120)をアンビル(110)に機能的に結合するため、対応するベースプレート取付穴(142)の中に延伸するように構成される、1つ以上のベースプレート取付締め具(144)とを含む、段落A29に記載の製造システム(10)。
【0083】
A31.製造アセンブリ(50)の少なくとも一部分に対して支持アセンブリ(100)を選択的に配置する支持アセンブリ配置システム(104)をさらに備える、段落A15から従属の場合、段落A2~A30のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0084】
A32.支持アセンブリ配置システム(104)は、1並進自由度、2並進自由度、および3併進自由度のいずれか1つ以上で支持アセンブリ(100)の少なくとも一部分を並進させるように構成される、段落A31に記載の製造システム(10)。
【0085】
A33.支持アセンブリ配置システム104は、1回転自由度、2回転自由度、および3回転自由度のいずれか1つ以上で支持アセンブリ(100)の少なくとも一部分を回転させるように構成される、段落A31~A32のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0086】
A34.ミリング工程は、ミリング、切断、切削、穿孔、および仕上げのいずれか1つ以上を含む、段落A1~A33のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0087】
A35.冷却剤(210)は、水、機械加工用冷却剤、鉱油、およびグリコールのいずれか1つ以上を含む、段落A1~A34のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0088】
A36.支持アセンブリ(100)は、冷却剤(210)を受け入れるように構成された1つ以上の冷却剤経路(170)を含み、冷却剤(210)は、支持アセンブリ(100)から熱を除去するため、1つ以上の冷却剤経路(170)を流れるように構成される、段落A2~A35のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0089】
A37.それぞれの冷却剤経路(170)は、アンビル(110)、ベースプレート(120)、上位ベースプレート部材(122)、下位ベースプレート部材(126)、および基板ブランク(150)のいずれか1つ以上によって少なくとも部分的には画定される、段落A36に記載の製造システム(10)。
【0090】
A38.少なくとも1つの冷却剤経路(170)は、アンビル(110)、ベースプレート(120)、上位ベースプレート部材(122)、下位ベースプレート部材(126)、および基板ブランク(150)のいずれか2つ以上の各々によって少なくとも部分的には画定される、段落A37に記載の製造システム(10)。
【0091】
A39.少なくとも1つの冷却剤経路(170)は、上位ベースプレート部材(122)および下位ベースプレート部材(126)の各々によって部分的に画定される、段落A38に記載の製造システム(10)。
【0092】
A40.それぞれの冷却剤経路(170)は冷却剤入口(162)と冷却剤出口(164)とを含み、冷却剤(210)は、冷却剤入口(162)から冷却剤経路(170)を流れて冷却剤出口(164)に至るように構成される、段落A36~A39のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0093】
A41.それぞれの冷却剤経路(170)は冷却剤入口(162)と冷却剤出口(164)との間に延伸する、段落A40に記載の製造システム(10)。
【0094】
A42.それぞれの冷却剤経路(170)は、冷却剤経路(170)の対応する冷却剤入口(162)と対応する冷却剤出口(164)との最短距離に等しい経路長(172)を有し、支持アセンブリ(100)は支持アセンブリ横寸法(102)を有し、経路長(172)は支持アセンブリ横寸法(102)より大きい、段落A36~A41のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0095】
A43.支持アセンブリ横寸法(102)に対する経路長(172)の比は、少なくとも1.1:1、少なくとも2:1、少なくとも3:1、少なくとも4:1、少なくとも5:1、および最大10:1のいずれか1つ以上である、段落A42に記載の製造システム(10)。
【0096】
A44.冷却剤経路(170)は冷却剤経路面(174)の中に実質的に延伸し、支持アセンブリ横寸法(102)は冷却剤経路面(174)の中に延伸する支持アセンブリ(100)の外部寸法に対応する、段落A42~A43のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0097】
A45.冷却剤供給システム(200)は、冷却剤(210)から熱を除去するように構成された熱交換器(220)をさらに含む、段落A1~A44のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0098】
A46.熱交換器(220)は、平板熱交換器、流体熱交換器、シェルアンドチューブ熱交換器、パッシブ熱交換器、アクティブ熱交換器、電動熱交換器、および冷却装置のいずれか1つ以上を含む、段落A45に記載の製造システム(10)。
【0099】
A47.熱交換器(220)は、支持アセンブリ(100)の中を冷却剤(210)が流れた後に、冷却剤(210)から熱を除去するように構成される、段落A2から従属の場合、段落A45~A46のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0100】
A48.熱交換器(220)は、支持アセンブリ(100)の中を冷却剤(210)が流れる前に、冷却剤(210)から熱を除去するように構成される、段落A2から従属の場合、段落A45~A47のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0101】
A49.熱交換器(220)は、支持アセンブリ(100)の中を冷却剤(210)が流れる前に、支持アセンブリ(100)を取り巻く周囲温度に満たない冷却剤温度まで冷却剤(210)を冷ますように構成される、段落A48に記載の製造システム(10)。
【0102】
A50.熱交換器(220)は、ミリング工具冷却剤管路(180)の中を冷却剤(210)が流れた後に、冷却剤(210)から熱を除去するように構成される、段落A3から従属の場合、段落A45~A49のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0103】
A51.熱交換器(220)は、ミリング工具冷却剤管路(180)の中を冷却剤(210)が流れる前に、冷却剤(210)から熱を除去するように構成される、段落A3から従属の場合、段落A45~A50のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0104】
A52.熱交換器(220)は、ミリング工具冷却剤管路(180)の中を冷却剤(210)が流れる前に、ミリング工具(72)を取り巻く周囲温度に満たない冷却剤温度まで冷却剤(210)を冷ますように構成される、段落A51に記載の製造システム(10)。
【0105】
A53.冷却剤供給システム(200)は、それぞれの冷却剤経路(170)に冷却剤(210)を供給するように構成された1つ以上の冷却剤管路(212)をさらに含む、段落A36~A52のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0106】
A54.少なくとも1つの冷却剤管路(212)は、熱交換器(220)と支持アセンブリ(100)との間で冷却剤(210)を搬送するように構成される、段落A53に記載の製造システム(10)。
【0107】
A55.それぞれの冷却剤管路(212)は支持アセンブリ(100)の外部に延伸する、段落A53~A54のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0108】
A56.1つ以上の冷却剤管路(212)の少なくとも1つは、それぞれの冷却剤入口(162)とそれぞれの冷却剤出口(164)のいずれか1つ以上に選択的に繰り返し取り付けられ、なおかつ取り外されるように構成される、段落A53~A55のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0109】
A57.冷却剤供給システム(200)は、冷却剤供給システム(200)の中に冷却剤(210)を送り込むように構成された冷却剤ポンプ(224)をさらに含む、段落A1~A56のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0110】
A58.冷却剤ポンプ(224)は、熱交換器(220)と支持アセンブリ(100)との間に冷却剤(210)を送り込むように構成される、段落A57に記載の製造システム(10)。
【0111】
A59.冷却剤供給システム(200)は、一定量の冷却剤(210)を収容する冷却剤槽(226)をさらに含む、段落A1~A58のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0112】
A60.冷却剤槽(226)は、1つ以上の冷却剤管路(212)の中での着実な冷却剤(210)供給を維持することを助長するように構成され、冷却剤槽(226)の中に収容される冷却剤(210)の量は変動する、段落A50から従属の場合、段落A59に記載の製造システム(10)。
【0113】
A61.冷却剤槽(226)は、支持アセンブリ(100)の中を冷却剤(210)が流れた後に、または冷却剤(210)がミリング工具(72)を冷却した後に、冷却剤(210)を回収するように構成される、段落A59~A60のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0114】
A62.冷却剤供給システム(200)は閉冷却剤ループ(160)をさらに含み、冷却剤(210)は、閉冷却剤ループ(160)の中を繰り返し流れるように構成される、段落A1~A61のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0115】
A63.冷却剤ポンプ(224)は、閉冷却剤ループ(160)の中に冷却剤(210)を繰り返し送り込むように構成される、段落A62に記載の製造システム(10)。
【0116】
A64.閉冷却剤ループ(160)は、
(i)1つ以上の冷却剤経路(170)、
(ii)1つ以上の冷却剤入口(162)、
(iii)1つ以上の冷却剤出口(164)、
(iv)熱交換器(220)、
(v)1つ以上の冷却剤管路(212)、
(vi)1つ以上の冷却剤弁(222)、
(vii)冷却剤ポンプ(224)、
(viii)冷却剤槽(226)、および
(ix)ミリング工具冷却剤管路(180)のいずれか1つ以上を含む、段落A62~A63のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0117】
A65.冷却剤供給システムコントローラー(230)は、熱交換器(220)、冷却剤弁(222)、および冷却剤ポンプ(224)のいずれか1つ以上を自動制御することで、支持アセンブリ(100)、第1のビルドコンポーネント(20)、およびミリング工具(72)のいずれか1以上の温度を少なくとも部分的には調整するため、制御信号(232)を生成して送信するように構成される、段落A4~A64のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0118】
A66.冷却剤供給システム(200)は、第1のビルドコンポーネント(20)が製造されるときに、第1のビルドコンポーネント(20)の少なくとも一部分の温度を測定するように構成されたビルドコンポーネント温度センサー(240)をさらに含み、ビルドコンポーネント温度センサー(240)は、第1のビルドコンポーネント(20)の温度を表すビルドコンポーネント温度信号(242)を生成して冷却剤供給システムコントローラー(230)へ送信するように構成され、冷却剤供給システムコントローラー(230)は、少なくとも部分的にはビルドコンポーネント温度信号(242)に応じて制御信号(232)を生成するように構成される、段落A65に記載の製造システム(10)。
【0119】
A67.ビルドコンポーネント温度センサー(240)は、非接触型温度センサー、および赤外線温度センサーのいずれか1つ以上を含む、段落A64に記載の製造システム(10)。
【0120】
A68.ビルドコンポーネント温度センサー(240)は、AMアセンブリ(50)によって最近形成された第1のビルドコンポーネント(20)の一領域の温度を測定するように構成される、段落A66~A67のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0121】
A69.ビルドコンポーネント温度センサー(240)は、第1のビルドコンポーネント(20)の最大温度を測定するように構成される、段落A66~A68のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0122】
A70.ビルドコンポーネント温度センサー(240)はAMアセンブリ(50)の少なくとも一部分に取り付けられる、段落A66~A69のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0123】
A71.ビルドコンポーネント温度センサー(240)は、第1のビルドコンポーネント(20)およびAMアセンブリ(50)のいずれか1つに対して独立して可動である、段落A66~A70のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0124】
A72.冷却剤供給システム(200)は、第1のビルドコンポーネント(20)が製造されるときに、支持アセンブリ(100)の少なくとも一部分の温度を測定するように構成された支持アセンブリ温度センサー(250)をさらに含み、支持アセンブリ温度センサー(250)は、支持アセンブリ(100)の温度を表す支持アセンブリ温度信号(252)を生成して冷却剤供給システムコントローラー(230)へ送信するように構成され、冷却剤供給システムコントローラー(230)は、少なくとも部分的には支持アセンブリ温度信号(252)に応じて制御信号(232)を生成するように構成される、段落A65~A71のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0125】
A73.支持アセンブリ温度センサー(250)は、非接触型温度センサー、赤外線温度センサー、および熱電対のいずれか1つ以上を含む、段落A72に記載の製造システム(10)。
【0126】
A74.冷却剤供給システム(200)は、冷却剤(210)の温度を測定するように構成された冷却剤温度センサー(260)をさらに含み、冷却剤温度センサー(260)は、冷却剤(210)の温度を表す冷却剤温度信号(262)を生成して冷却剤供給システムコントローラー(230)へ送信するように構成され、冷却剤供給システムコントローラー(230)は、少なくとも部分的には冷却剤温度信号(262)に応じて制御信号(232)を生成するように構成される、段落A65~A73のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0127】
A75.冷却剤温度センサー(260)は、熱電対、およびフロースルー温度センサーのいずれか1つ以上を含む、段落A74に記載の製造システム(10)。
【0128】
A76.冷却剤供給システム(200)は、ミリング工具(72)の少なくとも一部分の温度を測定するように構成されたミリング工具温度センサー(280)をさらに含み、ミリング工具温度センサー(280)は、ミリング工具(72)の温度を表すミリング工具温度信号(282)を生成して冷却剤供給システムコントローラー(230)へ送信するように構成され、冷却剤供給システムコントローラー(230)は、少なくとも部分的にはミリング工具温度信号(282)に応じて制御信号(232)を生成するように構成される、段落A65~A75のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0129】
A77.第1のビルドコンポーネント(20)と第2のビルドコンポーネント(22)は別個のコンポーネントである、段落A1~A76のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0130】
A78.第1のビルドコンポーネント(20)と第2のビルドコンポーネント(22)は単一のコンポーネントの各部分に相当する、段落A1~A76のいずれかに記載の製造システム(10)。
【0131】
B1.製造工程で製造システム(10)を運転する方法(300)であって、方法(300)は、
製造システム(10)の製造モードを検出するステップ(310)と、
製造工程でビルドコンポーネント(20)を形成するステップ(320)と、
ビルドコンポーネント(20)を形成するステップ(320)と少なくとも部分的には同時に、
(i)ビルドコンポーネント(20)を支持してビルドコンポーネント(20)と熱連通する支持アセンブリ(100)、および
(ii)ミリング工程でビルドコンポーネント(20)を少なくとも部分的には形成するミリング工具(72)のいずれか1つ以上に、冷却剤(210)を選択的に供給するステップ(330)と、を含み、
冷却剤(210)を選択的に供給するステップ(330)は、製造モードを検出するステップ(310)に少なくとも部分的には基づいている、方法(300)。
【0132】
B2.製造モードを検出するステップ(310)は、製造システム(10)がAMモードになっていることを検出するステップ(310)を含み、ビルドコンポーネント(20)を形成するステップ(320)は、AM工程でビルドコンポーネント(20)を少なくとも部分的には形成するステップ(322)を含み、冷却剤(210)を選択的に供給するステップ(330)は、ビルドコンポーネント(20)の温度を調整するため、支持アセンブリ(100)の中に冷却剤(210)を流すステップ(334)を含む、段落B1に記載の方法(300)。
【0133】
B3.AM工程は、粉末供給工程、誘導エネルギー堆積(DED)工程、ダイレクトレーザー堆積(DLD)工程、ダイレクト金属堆積工程、大型溶融プール工程、およびパウダーベッド工程のいずれか1つ以上を含む、段落B2に記載の方法(300)。
【0134】
B4.支持アセンブリ(100)の中に冷却剤(210)を流すステップ(334)は、ビルドコンポーネント(20)の温度を所定の最大温度より下に保つように構成される、段落B2~B3のいずれかに記載の方法(300)。
【0135】
B5.支持アセンブリ(100)の中に冷却剤(210)を流すステップ(334)は、ビルドコンポーネント(20)の温度を少なくとも実質的には所定の設定温度に保つように構成される、段落B2~B4のいずれかに記載の方法(300)。
【0136】
B6.支持アセンブリ(100)の中に冷却剤(210)を流すステップ(334)は、閉冷却剤ループ(160)の中に冷却剤(210)を流すステップを含む、段落B2~B5のいずれかに記載の方法(300)。
【0137】
B7.製造モードを検出するステップ(310)は、製造システム(10)がミリングモードになっていることを検出するステップを含み、ビルドコンポーネント(20)を形成するステップ(320)は、ミリング工程でビルドコンポーネント(20)を少なくとも部分的には形成するステップ(324)を含み、冷却剤(210)を選択的に供給するステップ(330)は、ミリング工具(72)を冷却剤(210)で冷却するステップ(336)を含む、段落B1に記載の方法(300)。
【0138】
B8.ビルドコンポーネント(20)は第1のビルドコンポーネント(20)であって、方法(300)は、製造システム(10)がミリングモードになっていることを検出するステップ(310)をさらに含み、形成するステップ(320)は、ミリング工程で第2のビルドコンポーネント(22)を少なくとも部分的には形成するステップ(324)を含み、冷却剤(210)を選択的に供給するステップ(330)は、ミリング工具(72)を冷却剤(210)で冷却するステップ(336)を含む、段落B2に記載の方法(300)。
【0139】
B9.AM工程で第1のビルドコンポーネント(20)を少なくとも部分的には形成するステップ(322)は、ミリング工程で第2のビルドコンポーネント(22)を少なくとも部分的には形成するステップ(324)の前に遂行される、段落B8に記載の方法(300)。
【0140】
B10.AM工程で第1のビルドコンポーネント(20)を少なくとも部分的には形成するステップ(322)は、ミリング工程で第2のビルドコンポーネント(22)を少なくとも部分的には形成するステップ(324)の後に遂行される、段落B8に記載の方法(300)。
【0141】
B11.AM工程で第1のビルドコンポーネント(20)を少なくとも部分的には形成するステップ(322)は、ミリング工程で第2のビルドコンポーネント(22)を少なくとも部分的には形成するステップ(324)と少なくとも部分的には同時に遂行される、段落B8に記載の方法(300)。
【0142】
B12.ミリング工具(72)を冷却剤(210)で冷却するステップ(336)は、ミリング工具(72)沿いに冷却剤(210)を流すステップを含む、段落B7~B11のいずれかに記載の方法(300)。
【0143】
B13.製造モードを検出するステップ(310)は、冷却剤供給システムコントローラー(230)で製造モードを検出するステップ(310)を含む、段落B1~B12のいずれかに記載の方法(300)。
【0144】
B14.製造モードを検出するステップ(310)は、製造モードに相当する手動入力を冷却剤供給システムコントローラー(230)で受け取るステップを含む、段落B13に記載の方法(300)。
【0145】
B15.製造モードを検出するステップ(310)は、製造モードに対応する製造モード信号(272)を製造モードセンサー(270)で生成および送信するステップと、製造モード信号(272)を冷却剤供給システムコントローラー(230)で受信するステップとを含む、段落B13~B14のいずれかに記載の方法(300)。
【0146】
B16.冷却剤(210)を供給するステップ(330)は、支持アセンブリ(100)の中に延伸する1つ以上の冷却剤経路(170)へ、または冷却剤(210)をミリング工具(72)へ誘導するミリング工具冷却剤管路(180)へ、冷却剤(210)を選択的に誘導するため、1つ以上の冷却剤弁(222)を作動させるステップ(332)を含む、段落B1~B15のいずれかに記載の方法(300)。
【0147】
B17.冷却剤(210)から熱を除去するステップ(350)をさらに含む、段落B1~B16のいずれかに記載の方法(300)。
【0148】
B18.冷却剤(210)から熱を除去するステップ(350)は、熱交換器(220)の中に冷却剤(210)を流すステップ(352)を含む、段落B17に記載の方法(300)。
【0149】
B19.熱交換器(220)の中に冷却剤(210)を流すステップ(352)は、支持アセンブリ(100)の中に冷却剤(210)を流すステップ(334)の後に遂行される、段落B2~B6のいずれかから従属の場合、段落B18に記載の方法(300)。
【0150】
B20.熱交換器(220)の中に冷却剤(210)を流すステップ(352)は、支持アセンブリ(100)の中に冷却剤(210)を流すステップ(334)の前に遂行される、段落B2~B6のいずれかから従属の場合、段落B18~B19のいずれかに記載の方法(300)。
【0151】
B21.冷却剤(210)から熱を除去するステップ(350)は、冷却剤(210)を、支持アセンブリ(100)を取り巻く周囲温度に近いかこれを下回る冷却剤温度にするステップを含む、段落B17~B20のいずれかに記載の方法(300)。
【0152】
B22.冷却剤(210)から熱を除去するステップ(350)は、支持アセンブリ(100)の中に冷却剤(210)を流すステップ(334)の前に、支持アセンブリ(100)を取り巻く周囲温度に満たない冷却剤温度まで冷却剤(210)を冷ますステップを含む、段落B2~B6のいずれかから従属の場合、段落B17~B21のいずれかに記載の方法(300)。
【0153】
B23.冷却剤(210)から熱を除去するステップ(350)は、ビルドコンポーネント(20)の測定温度、支持アセンブリ(100)の測定温度、および冷却剤(210)の測定温度のいずれか1つ以上に少なくとも部分的には基づいている、段落B17~B22のいずれかに記載の方法(300)。
【0154】
B24.冷却剤(210)から熱を除去するステップ(350)は、ビルドコンポーネント温度信号(242)、支持アセンブリ温度信号(252)、冷却剤温度信号(262)、およびミリング工具温度信号(282)のいずれか1つ以上に少なくとも部分的には基づいて制御信号(232)を生成するステップを含む、段落B23に記載の方法(300)。
【0155】
B25.冷却剤(210)から熱を除去するステップ(350)は、比例・積分・微分(PID)アルゴリズムに従って制御信号(232)を生成するステップを含む、段落B17~B24のいずれかに記載の方法(300)。
【0156】
B26.冷却剤(210)を選択的に供給するステップ(330)の後に、冷却剤(210)を再循環させるステップ(360)をさらに含む、段落B1~B25のいずれかに記載の方法(300)。
【0157】
B27.冷却剤(210)を再循環させるステップ(360)は、ミリング工具(72)を冷却剤(210)で冷却するステップ(336)の後に、支持アセンブリ(100)の中に冷却剤(210)を流すステップ(334)を含む、段落B2~B6のいずれかから、ならびに段落B7~B12のいずれかから、従属の場合、段落B26に記載の方法(300)。
【0158】
B28.冷却剤(210)を再循環させるステップ(360)は、支持アセンブリ(100)の中に冷却剤(210)を流すステップ(334)の後に、ミリング工具(72)を冷却剤(210)で冷却するステップ(336)を含む、段落B2~B6のいずれかから、ならびに段落B7~B12のいずれかから、従属の場合、段落B26~B27のいずれかに記載の方法(300)。
【0159】
B29.冷却剤(210)を再循環させるステップ(360)は、冷却剤(210)を選択的に供給するステップ(330)の後に、冷却剤(210)を冷却剤槽(226)に回収するステップを含む、段落B26~B28のいずれかに記載の方法(300)。
【0160】
B30.冷却剤(210)を選択的に供給するステップ(330)は、冷却剤(210)の流量を選択的に調節するステップ(338)を含む、段落B1~B29のいずれかに記載の方法(300)。
【0161】
B31.流量を選択的に調節するステップ(338)は、冷却剤ポンプ(224)で冷却剤(210)を選択的に送り込むステップ(340)を含む、段落B30に記載の方法(300)。
【0162】
B32.流量を選択的に調節するステップ(338)は、冷却剤(210)の流れを選択的に制御するため、1つ以上の冷却剤弁(222)を作動させるステップ(332)を含む、段落B30~B31のいずれかに記載の方法(300)。
【0163】
B33.流量を選択的に調節するステップ(338)は、ビルドコンポーネント(20)の測定温度、支持アセンブリ(100)の測定温度、および冷却剤(210)の測定温度のいずれか1つ以上に少なくとも部分的には基づいている、段落B30~B32のいずれかに記載の方法(300)。
【0164】
B34.流量を選択的に調節するステップ(338)は、ビルドコンポーネント温度信号(242)、支持アセンブリ温度信号(252)、冷却剤温度信号(262)、およびミリング工具温度信号(282)のいずれか1つ以上に少なくとも部分的には基づいて制御信号(232)を生成するステップを含む、段落B33に記載の方法(300)。
【0165】
B35.流量を選択的に調節するステップ(338)は、比例・積分・微分(PID)アルゴリズムに従って制御信号(232)を生成するステップを含む、段落B30~B34のいずれかに記載の方法(300)。
【0166】
B36.段落A1~A78のいずれかに記載の製造システム(10)を使用する、段落B1~B35のいずれかに記載の方法(300)。
【0167】
程度または関係を修飾する場合に本書で使われている言い回し「少なくとも実質的に」は、記載されている「実質的な」程度または関係のみならず、記載されている程度または関係の全範囲を含む。記載されている程度または関係の実質的な量は、記載されている程度または関係の少なくとも75%を含み得る。例えば、第2の方向に少なくとも実質的には平行する第1の方向は、第2の方向に対し22.5°の角偏位内にある第1の方向を含み、第2の方向と同じ第1の方向をも含む。
【0168】
1つ以上のコンポーネントの動作、動き、構成、またはその他活動や装置の特性を修飾する場合に本書で使われている用語「選択的」および「選択的に」は、特定の動作、動き、構成、またはその他活動が、装置の態様の、または装置の1つ以上のコンポーネントの、ユーザー操作の直接的な、または間接的な、結果であることを意味する。
【0169】
本書で使われている用語「適応される」および「構成される」は、要素、コンポーネント、またはその他対象物が、所与の機能を遂行するように設計および/または意図されていることを意味する。したがって「適応される」および「構成される」という用語の使用は、所与の要素、コンポーネント、またはその他対象物が単に所与の機能を遂行「できる」ことを意味すると解釈すべきではなく、機能を遂行する目的のため、要素、コンポーネント、および/またはその他対象物が特別に選択され、作成され、実装され、使用され、プログラムされ、および/または設計されることを意味する。また、特定の機能を遂行するように適応されていると記載された要素、コンポーネント、および/またはその他記載の対象物が、加えて、または代わりに、当該機能を遂行するように構成されていると記述される場合もあり、その逆もあり得ることは、本開示の範囲内である。同様に、特定の機能を遂行するように構成されていると記載された対象物が、加えて、または代わりに、当該機能を遂行する働きがあると記述される場合もある。
【0170】
本書で使われている第1の実体と第2の実体の間に置かれた用語「および/または」は、(1)第1の実体、(2)第2の実体、および(3)第1の実体および第2の実体の、いずれか1つを意味する。「および/または」で列挙される複数の項目も同様に解釈するべきであり、実体の「1つまたは複数」はこのように結合される。「および/または」句で明示された実体以外の実体も、明示された実体と関係あろうがなかろうが、存在する可能性がある。したがって、非限定的な一例として、「備える」などの無制限な文言と共に使われる「Aおよび/またはB」への言及は、一例において、Aのみ(B以外の実体を任意に含む)、別の一例において、Bのみ(A以外の実体を任意に含む)、さらに別の一例において、AおよびBの両方(他の実体を任意に含む)を意味する。これらの実体は、要素、動作、構造、ステップ、操作、値などを指す場合がある。
【0171】
1つ以上の実体の列挙に言及して本書で使われている言い回し「少なくとも1つ」は、列挙された実体の中の1つ以上の実体から選ばれた少なくとも1つの実体を意味するものと理解するべきであり、必ずしも実体の列挙の中で明記されたありとあらゆる実体の少なくとも1つを含まず、実体の列挙で実体の組み合わせを排除しない。この定義はまた、明示された実体に関係あろうがなかろうが、言い回し「少なくとも1つ」が指す実体の列挙の中で明示されている実体以外の実体が任意に存在する可能性があることを許す。したがって、非限定的な一例として、「AおよびBの少なくとも1つ」(または、同様に、「AまたはBの少なくとも1つ」、または、同様に、「Aおよび/またはBの少なくとも1つ」)は、一実施形態において、少なくとも1つの、2つ以上を任意に含む、Aと、B(B以外の実体を任意に含む)の不在を意味し、別の一実施形態において、少なくとも1つの、2つ以上を任意に含む、Bと、A(A以外の実体を任意に含む)の不在を意味し、さらに別の実施形態において、少なくとも1つの、2つ以上を任意に含む、Aと、少なくとも1つの、2つ以上を任意に含む、B(他の実体を任意に含む)を意味する。換言すると、言い回し「少なくとも1つ」、「1つ以上」、および「および/または」は、接続的かつ離接的な無制限の表現である。例えば、「A、B、およびCの少なくとも1つ」、「A、B、またはCの少なくとも1つ」、「A、B、およびCの1つ以上」、「A、B、またはCの1つ以上」、および「A、B、および/またはC」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびB、AおよびC、BおよびC、A、B、およびCを意味する場合があり、上記のいずれかと少なくとも1つの他の実体との組み合わせを任意に意味する。
【0172】
本開示による1つ以上のコンポーネント、形態、詳細、構造、実施形態、および/または方法に言及して本書で使われている言い回し「例えば」、言い回し「一例として」、および/または単なる用語「例」は、記述されたコンポーネント、形態、詳細、構造、実施形態、および/または方法が、本開示によるコンポーネント、形態、詳細、構造、実施形態、および/または方法の説明的で非排他的な例であることを伝えることを意図している。したがって、記述されたコンポーネント、形態、詳細、構造、実施形態、および/または方法は、制限すること、義務付けること、排他的/網羅的であることを意図しておらず、構造的に、および/または機能的に、類似する、および/または同等の、コンポーネント、形態、詳細、構造、実施形態、および/または方法を含む、他のコンポーネント、形態、詳細、構造、実施形態、および/または方法も本開示の範囲内にある。
【0173】
本開示では、一連のブロックまたはステップとして方法が示され記述されているフローダイアグラムまたはフローチャートの脈絡で説明的で非排他的な例が論述および/または提示されている。付随する説明に明記されている場合を除き、ブロックの順序がフローダイアグラムに示された順序と異なる場合があることは、本開示の範囲内であり、ブロック(またはステップ)の2つ以上が異なる順序で、同時に、および/または繰り返し、発生する場合を含む。ブロックまたはステップがロジックとして実装され得ることも本開示の範囲内であり、これはブロックまたはステップをロジックとして実装すると記述される場合もある。一部の用途では、ブロックまたはステップが、機能的に同等の回路や他の論理デバイスによって遂行される式および/または動作に相当する場合がある。示されたブロックは、コンピュータ、プロセッサ、および/または他の論理デバイスに、反応させる、動作を遂行させる、状態を変えさせる、出力または表示を生成させる、および/または決定を下させる、実行可能命令に相当する場合もあるが、必ずしもそうとは限らない。
【0174】
装置およびシステムの開示された様々な要素と、本書で開示されている方法のステップは、本開示による全ての装置、システム、および方法に必要であるとは限らず、本開示は、本書で開示されている様々な要素およびステップの新しくて非自明の全てのコンビネーションおよびサブコンビネーションを含む。さらに、本書で開示されている様々な要素およびステップの1つ以上は、開示されている装置、システム、または方法とは別の独立した発明主題を規定する場合がある。このため、かかる発明主題は本書で明確に開示されている特定の装置、システム、および方法に結び付ける必要はなく、かかる発明主題は本書で明確に開示されていない装置、システム、および/または方法に役立つ可能性がある。
【符号の説明】
【0175】
10 製造システム、二重目的製造システム
20 第1のビルドコンポーネント
22 第2のビルドコンポーネント
50 付加製造(AM)アセンブリ
52 材料供給源
54 バルク材
56 誘導エネルギー供給源
58 誘導エネルギービーム
70 ミリングアセンブリ
72 ミリング工具
100 支持アセンブリ
102 支持アセンブリ横寸法
104 支持アセンブリ配置システム
110 アンビル
120 ベースプレート
122 上位ベースプレート部材
124 固定具
126 下位ベースプレート部材
130 ベースプレート係合構造体
132 係合突起
134 係合穴
140 ベースプレート取付構造体
142 ベースプレート取付穴
144 ベースプレート取付締め具
150 基板ブランク
152 クランプ
160 閉冷却剤ループ
162 冷却剤入口
164 冷却剤出口
170 冷却剤経路
172 経路長
174 冷却剤経路面
180 ミリング工具冷却剤管路
200 冷却剤供給システム
210 冷却剤
212 冷却剤管路
220 熱交換器
222 冷却剤弁
224 冷却剤ポンプ
226 冷却剤槽、冷却剤容器
230 冷却剤供給システムコントローラー
232 制御信号
240 ビルドコンポーネント温度センサー
242 ビルドコンポーネント温度信号
250 支持アセンブリ温度センサー
252 支持アセンブリ温度信号
260 冷却剤温度センサー
262 冷却剤温度信号
270 製造モードセンサー
272 製造モード信号
280 ミリング工具温度センサー
282 ミリング工具温度信号