(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】ホストICチップのメタライゼーションレイヤ内に埋め込まれたチップレットを含むコンポジットICチップ
(51)【国際特許分類】
H01L 25/07 20060101AFI20240827BHJP
H01L 25/065 20230101ALI20240827BHJP
H01L 25/18 20230101ALI20240827BHJP
H01L 21/768 20060101ALI20240827BHJP
H01L 23/522 20060101ALI20240827BHJP
H01L 23/12 20060101ALI20240827BHJP
H01L 21/60 20060101ALI20240827BHJP
【FI】
H01L25/08 Y
H01L21/90 B
H01L23/12 501P
H01L21/60 311Q
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020108357
(22)【出願日】2020-06-24
【審査請求日】2023-06-21
(32)【優先日】2019-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】593096712
【氏名又は名称】インテル コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】アデル エルシェルビニ
(72)【発明者】
【氏名】ジョアンナ スワン
(72)【発明者】
【氏名】ショーナ リフ
(72)【発明者】
【氏名】パトリック モロー
(72)【発明者】
【氏名】ジェラルド パスダスト
(72)【発明者】
【氏名】ヴァン リー
【審査官】栗栖 正和
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-250836(JP,A)
【文献】特表2018-514088(JP,A)
【文献】特開2014-096547(JP,A)
【文献】特開2007-287803(JP,A)
【文献】特開2017-085147(JP,A)
【文献】特開2016-157710(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 25/07
H01L 21/768
H01L 23/12
H01L 21/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
集積回路(IC)デバイス構造であって、
第1デバイスレイヤと、該第1デバイスレイヤのトランジスタへ相互接続された1つ以上の下位メタライゼーションレイヤとを有するホストチップと、
第2デバイスレイヤと、該第2デバイスレイヤのトランジスタへ相互接続された1つ以上のチップレットメタライゼーションレイヤとを有するチップレットと、
複数の第1レベルインターコネクト(FLI)インターフェースを有する最上層メタライゼーションレイヤと
を有し、
前記チップレットは、前記第1デバイスレイヤの第1領域と前記最上層メタライゼーションレイヤとの間に埋め込まれ、前記最上層メタライゼーションレイヤは、前記チップレットの端を越えて、前記第1デバイスレイヤの第2領域の上に広がる、
ICデバイス構造。
【請求項2】
1つの前記下位メタライゼーションレイヤの第1フィーチャは、前記チップレットメタライゼーションレイヤのうちの1つの第2フィーチャと直接接する、
請求項1に記載のICデバイス構造。
【請求項3】
前記第1フィーチャは、第1エリアを有し、前記第2フィーチャは、第2エリアを有し、
前記第1フィーチャは、前記第1エリアのほんの一部が前記第2エリアと接して該第2エリアに重なることにより、前記第2フィーチャから横方向にオフセットされる、
請求項2に記載のICデバイス構造。
【請求項4】
前記第1フィーチャの周りにある第1誘電物質は、前記第2フィーチャの周りにある第2誘電物質と直接接する、
請求項2に記載のICデバイス構造。
【請求項5】
相互拡散冶金接合が、前記第1フィーチャを前記第2フィーチャに継ぎ合わせる、
請求項4に記載のICデバイス構造。
【請求項6】
前記ホストチップの前記第2領域の上に前記チップレットの前記端に隣接して誘電物質を更に有し、
前記最上層メタライゼーションレイヤは、前記誘電物質を通って前記下位メタライゼーションレイヤのうちの1つへ相互接続される、
請求項1乃至5のうちいずれか一項に記載のICデバイス構造。
【請求項7】
前記最上層メタライゼーションレイヤは、1つ以上の導電性ビアによって前記誘電物質を通って前記下位メタライゼーションレイヤのうちの1つへ相互接続される、
請求項6に記載のICデバイス構造。
【請求項8】
前記導電性ビアと前記下位メタライゼーションレイヤのうちの1つの第1フィーチャとの位置ずれは、前記チップレットメタライゼーションレイヤのうちの1つのフィーチャと直接接する1つの前記下位メタライゼーションレイヤの第2フィーチャとの間の横方向オフセットよりも小さい、
請求項7に記載のICデバイス構造。
【請求項9】
前記誘電物質は、前記チップレットの厚さと略等しい厚さを有する、
請求項7に記載のICデバイス構造。
【請求項10】
前記チップレットは、80μm未満の厚さを有する、
請求項9に記載のICデバイス構造。
【請求項11】
前記下位メタライゼーションレイヤは、第1メタライゼーションフィーチャピッチを有する第1メタライゼーションレイヤと、前記第1メタライゼーションフィーチャピッチよりも大きい第2メタライゼーションフィーチャピッチを有する第2メタライゼーションレイヤとを有し、
前記チップレットメタライゼーションレイヤは、第3メタライゼーションフィーチャピッチを有する第3メタライゼーションレイヤと、前記第3メタライゼーションフィーチャピッチよりも大きい第4メタライゼーションフィーチャピッチを有する第4メタライゼーションレイヤとを含み、
前記第4メタライゼーションレイヤの1つ以上のフィーチャは、前記第2メタライゼーションレイヤの1つ以上のフィーチャと直接接する、
請求項1乃至5のうちいずれか一項に記載のICデバイス構造。
【請求項12】
前記第1メタライゼーションフィーチャピッチは、前記第4メタライゼーションフィーチャピッチよりも小さく、前記第2メタライゼーションフィーチャピッチは、前記第3メタライゼーションフィーチャピッチよりも小さい、
請求項11に記載のICデバイス構造。
【請求項13】
前記チップレットは、第1チップレットであり、当該構造は、
前記最上層メタライゼーションレイヤと前記第1デバイスレイヤの前記第1領域との間に埋め込まれ、第3デバイスレイヤと、該第3デバイスレイヤのトランジスタへ相互接続された1つ以上の第2チップレットメタライゼーションレイヤとを有する第2チップレットと、
前記第2チップレットの上にありかつ該第2チップレットの側壁に隣接する誘電物質と
を更に有する、
請求項1乃至5のうちいずれか一項に記載のICデバイス構造。
【請求項14】
1つの前記第2チップレットメタライゼーションレイヤのフィーチャは、前記第1チップレットの縁側壁に隣接する誘電物質を通って延在する1つ以上のビアによって前記下位メタライゼーションレイヤのうちの1つへ電気的に結合される、
請求項13に記載のICデバイス構造。
【請求項15】
マイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサへ結合されるメモリとを有するシステムであって、
前記メモリ又は前記マイクロプロセッサの少なくとも一方は、第1デバイスレイヤと、該第1デバイスレイヤのトランジスタへ相互接続された1つ以上の下位メタライゼーションレイヤとを有するホストチップ上の回路を有し、
当該システムは、
第2デバイスレイヤと、該第2デバイスレイヤのトランジスタへ相互接続された1つ以上のチップレットメタライゼーションレイヤとを有するチップレットと、
複数の第1レベルインターコネクトインターフェースを有する最上層メタライゼーションレイヤと
を更に有し、
前記チップレットは、前記第1デバイスレイヤの第1領域と前記最上層メタライゼーションレイヤとの間に埋め込まれ、前記最上層メタライゼーションレイヤは、前記チップレットの端を越えて、前記第1デバイスレイヤの第2領域の上に広がる、
システム。
【請求項16】
前記メモリ及び前記マイクロプロセッサのうちの第1は、前記ホストチップ上の回路を有し、前記メモリ及び前記マイクロプロセッサのうちの第2は、前記チップレット上の回路を有し、当該システムは、前記第1レベルインターコネクトインターフェースとホスト基板との間に結合された複数の第1レベルインターコネクトを更に有する、
請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記チップレットは、ワイヤレスラジオ回路、浮動小数点ゲートアレイ(FPGA)回路、電力管理回路、アクティブリピータ回路、クロック発生回路、温度検知回路、又はESD保護回路、のうちの少なくとも1つを有する、
請求項15又は16に記載のシステム。
【請求項18】
ICデバイス構造の製造方法であって、
第1デバイスレイヤの第1領域及び第2領域の上に下位メタライゼーションレイヤを形成することと、
前記第1デバイスレイヤの前記第1領域の上に、第2デバイスレイヤを有するチップレットを接合することと、
前記チップレットの上かつ前記第1デバイスレイヤの前記第2領域の上に、複数の第1レベルインターコネクト(FLI)インターフェースを有する最上層メタライゼーションレイヤを形成することと
を有する方法。
【請求項19】
前記チップレットの上かつ前記第1デバイスレイヤの前記第2領域の上に誘電物質を形成することと、
前記チップレットの表面により前記誘電物質を平坦にすることと、
前記誘電物質を通る1つ以上の導電性ビアを形成することと、
前記1つ以上の導電性ビアの上に前記最上層メタライゼーションレイヤを形成することと
を更に有する、
請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記チップレットは、少なくとも1つのチップレットメタライゼーションレイヤを含み、前記第1領域に前記チップレットを接合することは、前記チップレットメタライゼーションレイヤのフィーチャに前記下位メタライゼーションレイヤのフィーチャを接合することを更に有する、
請求項18又は19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
モノリシック集積回路(IC)製造は、最終生成物の性能を制限する可能性がある制約を有し、よって、IC集積の様々なバージョンが研究されてきた。しかし、現在まで、それらの技術及びアーキテクチャは、一般に、高いコスト、より低い挿入効率、及びz高さの増大といった特定の欠点に苦しむ。
【0002】
いくつかのIC集積技術が、パッケージレベルで実行されている。エレクトロニクス製造において、ICパッケージングは、半導体材料を有するチップ(又はダイ)にモノリシックに製造されたICが「パッケージ」にアセンブルされる半導体デバイス製造の段階である。パッケージは、ICチップを物理的なダメージから保護し、かつ、ICを印刷回路基板などのスケールド・ホスト・コンポーネントへ接続する電気的接触をサポートすることができる。複数のチップが、例えば、マルチチップパッケージ(MCP)にアセンブルされ得る。そのようなマルチチップパッケージは、有利なことに、異種のシリコンプロセスからのICチップを組み合わせ、かつ/あるいは、同じシリコンプロセスからの小さい非集約チップを組み合わせ得る。しかし、複数のICチップをそのようなチップスケールユニットに集積することに伴って多くの課題がある。例えば、MCPパッケージングは、パッケージルーティングを通じて、又はインターポーザルーティングを通じて異なるICチップを接続することに依存する。しかし、そのようなパッケージングインターコネクトは、レイテンシ及びエネルギ効率限界を欠点とする。MCP技術はまた、現在、比較的少数のダイ間電気接続に制限されている(ダイエッジの~50-2000IO/mm、又は10mm×10mmダイの例では約2K-80Kの接続)。
【0003】
ウェハレベルのスタッキングは、モノリシックに製造されたICのウェハが一緒に接合される他のIC集積技術である。多くのさらなる電気接続(例えば、5μmで10mm×10mmダイについて最大400万個の接続)をサポート可能であるが、ウェハレベルのスタッキングは、略同じサイズ(面積又はフットプリント)であるICダイを通常は必要とし、また、ウェハスタック内の同じ位置にある2つのダイが機能的である必要がということで複合的な収量低下を欠点とする。ウェハスタッキングはまた、通常は、ダイ間のシグナリング及び電力をサポートするよう貫通基板ビア(through substrate vias,TSV)に依存する。TSVは高価であり、比較的に密度が低く、電力及び/又は信号供給において障害となり得る。
【0004】
ダイスタッキングは、別個のICダイにおける全てのメタライゼーションレイヤが完成した後に単体化ICダイがスタックされる他のIC集積技術である。ダイスタッキングは、ダイが個別的に試験され得、既知の優れたダイしか互いに取り付けられないので、高い柔軟性を可能にする。しかし、ダイ接着は、最も厚いチップメタライゼーションレイヤが製造された後に実行され、そして、そのようなレイヤは極微細ピッチをサポートしない。スタックされたダイ間の相互接続の密度は、従って、制限されることがある。更には、ICチップのうちの1つは、通常は依然としてTSVをサポートする必要があり、スタックインターフェースにわたる相互接続密度を更に制限する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本願で記載される題材は、添付の図面において、限定としてではなく一例として表されている。説明の簡潔さ及び明瞭さのために、図示されている要素は、必ずしも実寸通りではない。例えば、いくつかの要素の寸法は、明瞭さのために、他の要素に対して誇張されることがある。更には、必要に応じて、参照符号は、対応する又は同じ要素を示すために図の間で繰り返される。
【0006】
【
図1】いくつかの実施形態に従って、ホストICチップのバックエンドメタライゼーションレイヤ内にICチップレットを埋め込む方法のフロー図を表す。
【
図2】いくつかの実施形態に従って、複数のICチップレットを有するウェハの断面図を表す。
【
図3A】いくつかの実施形態に従って、
図1に表される方法が実施される場合に発展するホストチップのバックエンドメタライゼーションレイヤに埋め込まれたチップレットを含むコンポジットICチップ構造の断面図を表す。
【
図3B】いくつかの実施形態に従って、
図1に表される方法が実施される場合に発展するホストチップのバックエンドメタライゼーションレイヤに埋め込まれたチップレットを含むコンポジットICチップ構造の断面図を表す。
【
図3C】いくつかの実施形態に従って、
図1に表される方法が実施される場合に発展するホストチップのバックエンドメタライゼーションレイヤに埋め込まれたチップレットを含むコンポジットICチップ構造の断面図を表す。
【
図3D】いくつかの実施形態に従って、
図1に表される方法が実施される場合に発展するホストチップのバックエンドメタライゼーションレイヤに埋め込まれたチップレットを含むコンポジットICチップ構造の断面図を表す。
【
図3E】いくつかの実施形態に従って、
図1に表される方法が実施される場合に発展するホストチップのバックエンドメタライゼーションレイヤに埋め込まれたチップレットを含むコンポジットICチップ構造の断面図を表す。
【
図4】いくつかの実施形態に従って、ホストチップのバックエンドメタライゼーションレイヤに埋め込まれたチップレットを含むコンポジットICチップ構造の断面図を表す。
【
図5】いくつかの実施形態に従って、ホストチップのバックエンドメタライゼーションレイヤに埋め込まれたチップレットを含むコンポジットICチップ構造の断面図を表す。
【
図6A】いくつかの実施形態に従って、コンポジットICチップ構造を含むパッケージ化されたICデバイスを表す。
【
図6B】いくつかの実施形態に従って、コンポジットICチップ構造を含むパッケージ化されたICデバイスを表す。
【
図7】いくつかの実施形態に従って、電子コンピューティングデバイスの機能ブロック図である。
【
図8】いくつかの実施形態に従って、コンポジットICチップ構造を用いるデータサーバマシン及びモバイルコンピューティングプラットフォームを表す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
実施形態は、添付の図面を参照して記載される。具体的な構成及び配置が詳細に図示及び説明されている一方で、これは単に例示のために行われていることが理解されるべきである。当業者であれば、他の構成及び配置が、本明細書の主旨及び範囲から外れることなしに可能であると気づくだろう。当業者に明らかなように、本願で記載される技術及び/又は配置は、本願で詳細に記載されているもの以外の様々な他のシステム及び用途において用いられてよい。
【0008】
添付の図面に対する以下の詳細な説明が参照される。これらは、本願の部分を形成し、例となる実施形態を説明する。更には、他の実施形態が利用されてもよく、構造的及び/又は機能的な変更が、請求されている対象の適用範囲から外れることなしに行われてよいことが理解されるべきである。また、方向及び参照(例えば、上方向(up)、下方向(down)、上(top)、下(bottom)、など)は、単に、図面の図及び図どうしの関係の説明を容易にするために使用されることがあることが留意されるべきである。従って、以下の詳細な説明は、限定の意味で理解されるべきではなく、請求される対象の適用範囲は、添付の特許請求の範囲及びそれらの均等によってのみ定義される。
【0009】
以下の説明では、多数の詳細が示されている。しかし、当業者に明らかなように、実施形態は、それらの具体的な詳細によらずに実施されてよい。いくつかの場合に、よく知られている方法及びデバイスは、実施形態を不明瞭にしないように、詳細にではなく、ブロック図形式で示される。「実施形態」又は「一実施形態」又は「いくつかの実施形態」との本明細書中の言及は、実施形態に関連して記載されている特定の特徴、構造、機能、又は特性が少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。よって、本明細書中の様々な箇所での「実施形態で」又は「一実施形態で」又は「いくつかの実施形態で」との語句の出現は、必ずしも同じ実施形態に言及していない。更には、特定の特徴、構造、機能、又は特性は、1つ以上の実施形態において如何なる適切な方法でも組み合わされてよい。例えば、第1実施形態は、第2実施形態と、2つの実施形態の夫々に関連した特定の特徴、構造、機能、又は特性が相互排他的でない場合にいつでも組み合わされてよい。
【0010】
明細書及び添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈中で特段述べられない限りは、複数形も含むよう意図される。また、本願で使用される「及び/又は」との語は、関連する挙げられているアイテムのうちの1つ以上のありとあらゆる可能な組み合わせに言及し、それらを包含することが理解されるだろう。
【0011】
「結合される」(coupled)及び「接続される」(connected)との語及びそれらの派生語は、構成要素間の機能的又は構造的な関係を記載するために本願で使用されることがある。それらの語は、互いに同義であるように意図されないことが理解されるべきである。むしろ、特定の実施形態で、「接続される」は、2つ以上の要素が互いに直接に物理的、光学的、又は電気的に接触していることを示すために使用されてよい。「結合される」は、2つ以上の要素が互いに直接に又は間接的に(それらの間に他の中間要素を伴って)物理的、光学的、又は電気的に接触していること、及び/又は2つ以上の要素が(例えば、因果関係で見られるように)互いと協調又は相互作用することを示すために使用されてよい。
【0012】
本願で使用される「~の上に」(over)、「~の下に」(under)、「~の間に」(between)、及び「~の上に」(on)との語は、他の構成要素又は材料に対する1つの構成要素または材料の相対位置に、そのような物理的関係が注目に値する場合に言及する。例えば、材料との関連で、他の材料又は構造の上に(over)配置された1つの材料又は構造は、直接接触しても、あるいは、1つ以上の中間材料を有してもよい。更には、2つの材料の間に配置された1つの材料は、2つの材料と直接接触しても、あるいは、1つ以上の中間材料を有してもよい。対照的に、第2材料又は構造「上にある」(on)第1材料又は構造は、第2材料/構造と直接接触している。同様の区別は、第1構成要素が第2構成要素の「上にある」(on)又は「上を覆う」(over)構成要素アセンブリとの関連で行われるべきである。
【0013】
本明細書中で及び特許請求の範囲で使用されるように、「~の少なくとも1つ」(at least one of)又は「~の1つ以上」(one or more of)との語に入れられているアイテムのリストは、挙げられている用語の如何なる組み合わせも意味することができる。例えば、「A、B又はCの少なくとも1つ」との語句は、A;B;C;A及びB;A及びC;B及びC;又はA、B及びCを意味することができる。
【0014】
ホストICチップのバックエンド・オブ・ライン(back-end-of-line,BEOL)メタライゼーションレイヤ内に埋め込まれるICチップレットを含むコンポジット又は異種(heterogeneous)ICチップの例が、以下で記載される。「チップレット」又は「マイクロチップレット」は、チップレットが埋め込まれるホストICチップのそれよりも小さいフットプリントを有する単体化されたダイである。語「BEOL」は、一般に、フロントエンド・オブ・ライン(front-end-of-line,FEOL)処理中にデバイスレイヤ内のアクティブ及びパッシブデバイスの形成後に実行されるウェハレベルのモノリシック製造動作を指す。BEOL処理は、一般に、金属フィーチャ(metal features)(メタライゼーション)がアクティブデバイス間の接続を引き回すように誘電材料レイヤ内に画定される一連の動作を伴う。BEOL処理は、一般に、ICチップを何らかのホストコンポーネント(例えば、インターポーザ又はパッケージ基板)へ結合するインターコネクトのフィーチャピッチよりもずっと小さいフィーチャピッチを有する。
【0015】
本願で記載されるコンポジットICチップは、様々な実施形態に従って提供される特徴又は属性のうちの1つ以上を形成するように、モノリシック及びダイレベル接合技術のハイブリッドにより製造されてよい。チップレットは、部分的に又は完全に、ホストチップのそれとは別個のモノリシックプロセスで製造されてよい。そのようなものとして、チップレットは、同じ又は異なる半導体デバイス技術をホストチップとして利用してよい。ICチップレットは、コンポジットチップデバイスの第1レベルインターコネクト(first level interconnects,FLI)とインターフェース接続すべきである最後のメタライゼーションレイヤより前に、如何なる適切なメタライゼーション“レイヤ”又は“レベル”でもホストICチップに取り付けられてよい。部分的に又は完全に製造されたチップレットは、ウェハから単体化され、例えば、ホストウェハBEOLメタライゼーションの特定の段階でのピック・アンド・プレイス(pick-and-place)動作によって、ホストダイウェハに置かれてよい。チップレット接着は、金属フィーチャ接合又は金属フィーチャ及び誘電体(ハイブリッド)接合を有してよい。
【0016】
機能的に、コンポジットICチップ内で、1つ以上のチップレットは、ホストICチップの機能を補い得る。チップレットは、例えば、ワイヤレスラジオ回路、マイクロプロセッサ回路、電子メモリ回路、浮動小数点ゲートアレイ(floating point gate array,FPGA)、電力管理及び/又は電力供給回路のいずれかであっても、あるいは、MEMSデバイスを含んでもよい。いくつかの他の例では、チップレットは、ホストIC相互接続(例えば、ネットワーク・オン・チップ(network-on-chip,NoC)アーキテクチャ)を改善するようにアクティブリピータ回路のバンクを含む。リピータチップレットは、例えば、(10μmで)0.4mm2の接合された相互接続ピッチのチップレットエリア内で2000個超の信号をサポートするリピータバンクを含み得る。他の例では、チップレットは、クロック発生回路又は温度検知回路を含んでよい。他の例では、チップレットは、コンポジットチップ構造の第1レベルインターコネクトに沿って1つ以上の静電放電(ESD)保護回路を含んでよい。更なる他の例では、チップレットは、ホストICとともに3D回路(例えば、メッシュNoCアーキテクチャ)を実装する第2レベルの論理回路を含む。
【0017】
チップレット-ホスト間インターフェースメタライゼーションでのフィーチャピッチは、チップレットとホストとのアライメントの不正確さを吸収し得る。いくつかの実施形態で、1つ以上のチップレットは、ホストチップのデバイスレイヤに近接する下位メタライゼーションレイヤに埋め込まれる。そのようなアーキテクチャは、介在するメタライゼーションレイヤがほとんどないということで、チップレットとホストダイトの間のより高密度の相互接続を可能にする。チップレットが埋め込まれ得るメタライゼーションレイヤは、メタライゼーションレイヤフィーチャピッチをチップレットアライメント能力と適合させるよう選択されてよい。従って、アライメント技術が改善するにつれて、チップレットは、チップレット-ホストチップ相互接続密度の同時の増大を実現しながら、ホストチップのBEOLメタライゼーションレイヤ内により深く埋め込まれ得る。各コンポジットICチップは、実質的にモノリシックダイとして扱われ、標準のパッケージアセンブリツール及び/又はプロシージャによりパッケージアセンブルされてよい。
【0018】
多種多様なアセンブリ及び/又は製造方法が、本願で記載される特徴又は属性のうちの1つ以上を有するコンポジットICチップを生成するために実施されてよい。
図1は、いくつかの実施形態に従って、ホストICチップのバックエンドメタライゼーションレイヤ内にICチップレットを埋め込む方法100のフロー図を表す。方法100は、チップレットが出発原料として受け取られるブロック105から開始する。代替的に、チップレットは、代わりに、ブロック105でモノリシックに製造されてもよい。
【0019】
図2は、出発原料として受け取られるか、あるいは、第1モノリシックICプロセスで製造され得るチップレットウェハ200の断面図である。チップレットウェハ200は、スクライブライン202に沿って単体化されるべきである複数のチップレット201を有する。各チップレット201は、基板205と1つ以上のBEOLメタライゼーションレイヤ215との間にある少なくとも1つのデバイスレイヤ210を含む。BEOLメタライゼーションレイヤ215は、デバイスレイヤ210の上にモノリシックに製造されている。基板205は、デバイスレイヤ210と均質であってもなくても(例えば、転写基板(transferred substrate))よい。ウェハ形態で、基板205は、チップレット回路のモノリシック製造中に適切な機械的支持を提供するのに十分な任意の厚さT
0を有し得る。いくつかの例となる実施形態では、厚さT
0は、200から700μmの間である。
【0020】
デバイスレイヤ210(及び均質基板205)は、制限なしに、主にシリコン(例えば、実質的に純粋なSi)材料、主にゲルマニウム(例えば、実質的に純粋なGe)材料、又は第IV族元素を有する複合材(例えば、SiGe合金、GeSn合金)のような如何なる半導体材料を含んでもよい。他の実施形態では、半導体材料は、第III族元素及び第IV族元素を有するIII-V族材料である(例えば、InGaAs、GaAs、GaSb、InGaSb)。デバイスレイヤ210は、例えば、100~1000nmの厚さを有してよい。デバイスレイヤ210は、半導体材料の連続レイヤである必要はなく、むしろ、絶縁誘電体のフィールド領域によって囲まれている半導体材料のアクティブ領域を含んでよい。フロントエンド・オブ・ライン(FEOL)処理の間、アクティブ及び/又はパッシブデバイスは、デバイスピッチP1に関連した何らかのデバイス密度でチップレットデバイスレイヤ210に作られる。いくつかの実施形態で、アクティブデバイスは、例えば、80mm以下のデバイスピッチP1を有する電界効果トランジスタ(FET)である。FETは、任意のアーキテクチャ(例えば、プレーナ、非プレーナ、シングルゲート、マルチゲート)であってよい。いくつかの実施形態で、FET端子は、40~80nmのフィーチャピッチを有する。更には、又は代替案では、チップレットデバイスレイヤ210は、磁気トンネル接合(MTJ)などのような電子メモリ構造を含んでよい。アクティブデバイスに加えて、又はアクティブデバイスに代えて、チップレットデバイスレイヤ210はパッシブデバイス(例えば、抵抗、キャパシタ、インダクタ、など)を含んでよい。
【0021】
バックエンド・オブ・ライン(BEOL)処理の間、チップレットデバイスレイヤ210のアクティブデバイスは、1つ以上のチップレットメタライゼーションレイヤ215によりチップレット回路と相互接続される。デバイスレイヤ210がn型及びp型両方のFETを含むいくつかの例では、FETは、メタライゼーションレイヤ215によってCMOS回路内に相互接続される。メタライゼーションレイヤ215は、レベル間誘電体(inter-level dielectric,ILD)材料レイヤ218によって分離された任意数の導電レイヤ220を有してよい。導電レイヤ220及び誘電材料レイヤ218の両方のレイヤ厚さは、デバイスレイヤ210とのインターフェースに近い下位メタライゼーションレイヤでの50nmから、上位メタライゼーションレイヤでの5μm以上まで及んでよい。導電レイヤ220は、制限なしに、Cu、Ru、W、Ti、Ta、Co、それらの合金、又は窒化物のようなモノリシック集積回路に適していると知られている如何なる組成を有してもよい。ILD材料レイヤ218は、制限なしに、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、又は3.5を下回る比誘電率を有しているlow-k材料のような、モノリシック集積回路の絶縁体として適していると知られている任意の材料組成であってよい。いくつかの実施形態で、メタライゼーションレイヤ215の間のILD材料は、low-k誘電材料を有する下位ILD材料レイヤ218、及び従来の誘電材料(例えば、約3.5以上の誘電率を有する)を有する最上位ILD材料レイヤ218による組成において変化する。このようにして接合インターフェースからlow-k誘電材料を境界することは、有利なことに、接合強度及び/又は品質を改善し得る。low-k誘電材料が強接合インターフェースを形成することができる他の実施形態では、全てのILD材料レイヤ218がlow-k材料(例えば、1.5~3.0の比誘電率を有する)であってよい。
【0022】
メタライゼーションレイヤ215のうちの最上位レイヤは、関連するチップレットインターフェースフィーチャピッチP2を有する導電フィーチャ230を含む。導電フィーチャ230は、ホストICチップの相補的導電フィーチャへ直接接合するのに適した任意の組成及び寸法を有してよい。例となる実施形態で、チップレットインターフェースフィーチャピッチP2は、フィーチャピッチP1よりも大きい。チップレットインターフェースフィーチャピッチP2は、例えば、100nmから数ミクロンの範囲に及んでよい。チップレット201が複数のメタライゼーションレイヤを含む場合に、各メタライゼーションレイヤは、フィーチャピッチP1からフィーチャピッチP2に向かって上方向に増大する関連したフィーチャピッチを有してよい。
【0023】
図1に戻ると、ブロック110で、アクティブデバイスは、任意の適切なモノリシック製造技術に従ってホストICウェハのデバイスレイヤに作られる。代替的に、部分的に作られたホストICウェハ、ブロック110で出発原料として受け取られる。ホストICウェハ、アクティブ及び/又はパッシブデバイスを有する他のデバイスレイヤを含む。ホストICレイヤのデバイスは、ホストウェハのBEOL処理の間にデバイスレイヤの上にモノリシックに製造された1つ以上の下位メタライゼーションレイヤによりホストチップ回路内に相互接続される。
【0024】
ブロック115で、単体化されたICチップレットは、ホストICウェハに取り付けられる。チップレット接着は、チップレットに適した任意のアライメント及び接合プロセスを有してよい。例えば、比較的に大きいエッジサイズのICチップレットが扱われ、ピック・アンド・プレイスダイアセンブリ法及びシステムに従ってホストICウェハ上の目的の位置に整列され得る。多くのそのような方法及びシステムは、50μmと薄く、上は数十ミリメートルから下は~200μmまでの範囲に及ぶエッジ長さを有する対象を扱うことができる。ブロック115でのチップレット接着はまた、いわゆる転写印刷法を含む1つ以上のマイクロデバイスアセンブリ技術を有してもよい。この技術は、1μmと薄く、数十マイクロメートルの横寸法を有している対象を扱うことが可能である。そのようなマイクロデバイスアセンブリ技術は、数百又は数千といったダイ接着点を含むMEMSミクロツールに依存し得る。例えば、無機LED(iLED)技術に適したマイクロデバイスアセンブル法及びシステムが、複数のICチップをひとまとめにソース基板からホストICウェハに移すためにブロック115で用いられてよい。
【0025】
チップレットは、例えば、EVG、SUSS、又はTELを通じて商業的に入手可能なウェハレベル又はチップレベル接合ツールで見られるタイプの任意の高分解能アライメントツールによりホストICウェハ上の目標の位置に整列されてよい。いずれのツールがブロック115で用いられてもよい。アライメント能力は、ここ数年、±5μmから±0.2μmに改善しながら進歩し続けている。適切に整列されると、チップレットは、チップレット及びホストICウェハインターフェースに適した任意の直接接合技術により、ホストICウェハに接合されてよい。直接接合は、金属間であってよく、例えば、その間、チップレットの最上のメタライゼーションレイヤにおけるフィーチャの金属は、ホストICの最上のメタライゼーションレイヤにおけるフィーチャの金属と焼結する。いくつかの実施形態で、チップレットは、接合がホストICウェハ及びチップレットのメタライゼーションフィーチャ間(金属相互拡散による)及び誘電物質間(例えば、Si-O-Si凝結結合による)の両方で形成されるハイブリッド接合を通じてホストICウェハへ接合される。熱圧着接合は、低温(例えば、インターコネクトの融点を下回り、より具体的には100℃を下回る)であってよい。室温での直接接合(すなわち、圧着のみ)も可能である。接合より前に、ICホストウェハ又はチップレットの一方又は両方は、例えば、プラズマ洗浄により、接合のためのそれらの表面を活性化するよう前処理されてもよい。接合後、選択な又は大規模な加熱は、(例えば、共有結合性の酸化物対酸化物の接合及び/又は相互拡散による金属的なCu-Cu接合を強化することによって)接合を恒久的なものにするよう実行されてよい。選択的な加熱の場合に、ヒートマスク又はレーザ加熱が、特定のチップレット位置への熱を制限するために用いられてよい。
【0026】
図3Aに示される例では、単体化に続いて、チップレット201は、ホストICウェハ302に対してアライメントされ取り付けられる。ホストICウェハ302は、基板305と下位BEOLメタライゼーションレイヤ315との間にホストデバイスレイヤ310を含む。基板305は、デバイスレイヤ310と均質であってもなくても(例えば、転写基板)よい。例となる実施形態で、ホストICウェハ302は、ホストICウェハ302が単体化プロセス中にその後にスクライブされることになる境界を確定するストリート303を有して複数のホストICチップ301にわたって連続的である。代替的に、ホストICウェハ302は、前もって単体化されているホストICチップの再構成されたアセンブリであってもよい。ウェハ形態で、基板305は、ホストIC回路のモノリシック製造中に適切な機械的支持を提供するのに十分な任意の厚さT’
0を有してよい。いくつかの例となる実施形態で、厚さT’
0は、200から700μmの間である。
【0027】
いくつかの例となる実施形態で、デバイスレイヤ310は、モノリシックICに適していると知られている任意のアーキテクチャであってよいFEOL FETを含む。いくつかの均質IC実施形態では、ホストICデバイスレイヤ310は、チップレットデバイスレイヤ210のそれらとは異なるアクティブデバイスを含む。一例において、ホストICデバイスレイヤ310のFETは、チップレットICデバイスレイヤ210のFETを整合するために用いられるそれとは異なるFEOLプロセス技術により製造される。ホストICデバイスレイヤ310は、シリコンCMOSであってよく、一方、チップレットICデバイスレイヤ210は非シリコン(例えば、GaN)であり、あるいは、その逆もある。ホストICデバイスレイヤ310はまた、FET以外のアクティブデバイスを有してもよい。例えば、ホストICデバイスレイヤ310は、磁気トンネル接合(MTJ)構造などのような電子メモリデバイスを含んでよい。他の均質な例では、ホストICデバイスレイヤ310のアクティブデバイスは、チップレットICデバイスレイヤ210のそれらと相違する。ホストICデバイスレイヤ310は、CMOS論理回路を有してよく、一方、チップレットデバイスレイヤ210は、電子メモリデバイスを有し、あるいは、その逆もある。
【0028】
デバイスレイヤ310(及び均質基板305)は、基板205について記載されたもの(例えば、実質的に純粋なSi、Ge、SiGe、InGaAs、GaN)のうちのいずれかのような任意の半導体材料を含んでよい。デバイスレイヤ310は、任意の厚さを有し、半導体材料の連続的なレイヤを必要としなくてもよいが、むしろ、絶縁誘電体のフィールド領域によって囲まれている半導体材料のアクティブ領域を含んでよい。フロントエンド・オブ・ライン(FEOL)処理の間、アクティブデバイスは、デバイスピッチP’1に関連した何らかのデバイス密度でホストICデバイスレイヤ310に作られる。いくつかの実施形態で、アクティブデバイスは、80nm以下のデバイスピッチP’1を有する電界効果トランジスタ(FET)である。例えば、トランジスタ端子は、40~80nmのフィーチャピッチを有してよい。
【0029】
ホストICデバイスレイヤ310のアクティブデバイスは、1つ以上の下位メタライゼーションレイヤ315によりチップレット回路に相互接続される。表されている例では、下位メタライゼーションレイヤ315は、4つのBEOLメタライゼーションレイヤ(M’1~M’4)を含む。下位メタライゼーションレイヤ315は、チップレットメタライゼーションレイヤ215について記載されたものと略同じか又は少なくとも類似している材料組成及びレイヤ厚さを有するレベル間誘電体(ILD)材料レイヤ318によって分離された任意数の導電レイヤを有してよい。いくつかの実施形態で、メタライゼーションレイヤ315の間のILD材料は、組成が様々であり、下位ILD材料レイヤ318はlow-k誘電材料を有し、ILD材料レイヤ318のうちの最上位の1つは従来の誘電材料(例えば、約3.5以上の誘電率を有する)を有して、接合インターフェースからlow-k誘電材料を境界する。low-k誘電材料が高い接合強度をもたらす他の実施形態では、全てのILD材料レイヤ318がlow-k誘電材料であってよい。
【0030】
下位メタライゼーションレイヤ315のうちの最上位の1つは、関連するホストICインターフェースフィーチャピッチP’2を有する導電フィーチャ330を含む。例となる実施形態で、ホストICインターフェースフィーチャピッチP’2は、アクティブデバイスフィーチャピッチP’1よりも大きい。ホストICインターフェースフィーチャピッチP’2は、有利なことにチップレットインターフェースフィーチャピッチP2と互換性がある(例えば、それと略同じか、又はその整数倍である)。従って、P’2は、100nmから数ミクロンの範囲に及んでよく、下位メタライゼーションレイヤ315の夫々は、ピッチP’1からフィーチャピッチP’2に向かって上方向に増大する関連したフィーチャピッチを有する。下位メタライゼーションレイヤ315は、任意の中間フィーチャピッチ(例えば、夫々の追加のメタライゼーションレイヤにより増大する)を有してよい。
【0031】
図3Aに更に示されるように、複数のチップレット201は、複数のチップレット201を同時にホストICウェハ302へ移すのに適したチップレットピッチでピック・アンド・プレイスマイクロツール350に再構成される。いくつかの実施形態で、夫々のICチップレット201は、ダイスクライブのエラー属性の1~5μmを伴って、1mm以上のエッジ長さLを有する。ミクロン横寸法のチップレットも可能である。従って、夫々のICチップレット201は、広範に変化する面積を有し得る(例えば、0.25~50mm
2)。移す間、基板205の裏面が、マイクロツール350に一時的にはり付けられ、導電フィーチャ230は、導電フィーチャ330とアライメントされ接触する。この「反転チップレット」構成では、直接接合は、導電フィーチャ230と、導電フィーチャ330のうちの対応するものとの間で形成される。チップレットとホストICとのインターフェースでの導電性の金属間接合は、導電フィーチャ230及び330の重なりあった部分に面積が制限される。
【0032】
図3Bは、1つのホストICチップ301に対応するホストICウェハ302の領域内で接合されたチップレット201を含むコンポジットICチップ304を更に表す。表されている例では、チップレットとホストICチップとの間には1:1の対応があるが、任意数のチップレットが、チップ及びチップレットフットプリント及び/又は他のアーキテクチャ方針に応じて端末のホストICチップへ接合されてよい。例となる実施形態で、配置の正確性は、導電フィーチャ230及び330のうちの最小のものの面積の大部分にわたる横方向のオーバラップをもたらす。いくつかの実施形態で、導電フィーチャ230及び330の間の横方向(例えば、x軸)のミスアライメント又は位置ずれεは、0.2μm未満である。横方向のミスアライメントεは、技術が進歩するにつれて減少し続ける一方で、それは、連続する、リソグラフィで画定されたBEOLメタライゼーションレイヤ間の位置ずれよりも大きいままである可能性がある。例えば、導電フィーチャ330(例えば、ライン又はトレース)と下にある導電フィーチャ325(例えば、ビア)との間の横方向のミスアライメントは、接合された導電フィーチャ230及び330の間の横方向のミスアライメントεよりも少なくとも一桁小さい。導電フィーチャ230及び/又は330が、ミスアライメントεの結果として隣接した誘電材料に拡散し得る金属(例えば、Cu)を有する実施形態の場合に、フィーチャ230及び/又は300は、そのリスクを軽減するように1つ以上の拡散バリア(例えば、TaN、TiN、など)を更に有してもよい。そのような拡散バリアは、チップレット-ホスト接合インターフェースから遠位にある他のメタライゼーションレイヤで用いられているものとは異なってよい(例えば、より広範囲)。
【0033】
導電フィーチャ230及び330が互換性のあるフィーチャピッチP2、P’2を夫々有している場合に、チップレット201及びホストICウェハ302は、接合インターフェースである最大値にピークがあり、接合インターフェースからデバイスレイヤ210の方に向かって及びデバイスレイヤ310の方に向かって単調減少する最低フィーチャサイズ及び/又はピッチを有する回路を形成する。従って、チップレットデバイスフィーチャピッチP1は、導電フィーチャピッチP’2よりも小さく、導電フィーチャピッチP’2は、フィーチャピッチP2に略等しい。チップレット201及びホストICウェハ302のために用いられる製造技術の間の類似性の程度に応じて、チップレットデバイスフィーチャピッチP1は、ホストICデバイスフィーチャピッチP’1よりも大きくても、小さくも、あるいは、略等しくてもよい。チップレット201及びホストICウェハ302の両方が同数のメタライゼーションレイヤ(例えば、4)を含む表されている実施形態では、フィーチャピッチP1及びP’1は、略等しくなり、デバイスレイヤ210及び310の間のメタライゼーションレイヤのフィーチャピッチ変動は、導電フィーチャ230及び330の間の接合インターフェースに関して略対称となる。
【0034】
図1に戻ると、方法100は、誘電材料が、チップレットの上、及び、ホストチップレットによって覆われていないホストICのあらゆる部分の上に堆積されるブロック120で続く。ブロック120で適用される誘電材料は、チップレットの上で平坦化すべきであり、モノリシックBEOLメタライゼーションプロセスのその後の継続を可能にする。従って、ブロック120で適用される誘電材料は、チップレットが存在しないホストICの部分を実質的に埋め戻す。チップレットはこの時点で厚くてよい(例えば、200μm以上)ことに注目すると、複数の誘電体レイヤが堆積されてよく、かつ/あるいは、誘電材料組成及び/又は誘電材料適用技術は、典型的なBEOL ILDレイヤのそれらよりも大いに厚いレイヤ厚さを達成するように選択されてよい。堆積された誘電材料は、ブロック125で、チップレットを薄くすることに更に適している研削及び/又は研磨プロセスにより平坦化されてよい。研削/研磨は、有利なことに、チップレットの背面を露出させてよく、チップレットは、チップレット基板厚が、モノリシックBEOLメタライゼーションプロセスにとって一般的なフォトリソグラフィパターニング技術の継続を可能にするようにホストICウェハのレベルで十分な平面性を達成するある所定量だけ低減されるまで、研削/研磨を続けることによって薄くされてよい。
【0035】
図3Bに示される例を更に参照して、誘電材料320は、基板205の背面を覆いながら、チップレット201の上にある。誘電材料320は、チップレット201をカプセル化し、チップレット側壁338を越えて下位メタライゼーションレイヤ315の上の領域を埋め戻して、その後のBEOLメタライゼーションレイヤのための平面ベースをもたらす。単一の誘電材料320が示されているが、複数の誘電材料レイヤがチップレット201の上に適用されてよい。例えば、第1の共形の誘電材料レイヤが、チップレット側壁338に接するように堆積されてよく、次いで、平坦化誘電材料レイヤが、共形の誘電材料レイヤの上に堆積されてよい。いくつかの実施形態で、誘電材料320は、制限なしに、酸化ケイ素(B/PSG、炭素ドープ酸化ケイ素)、酸窒化ケイ素、又は窒化ケイ素のような1つ以上の無機誘電材料を有する。いくつかの他の実施形態で、誘電材料320は、制限なしに、エポキシ樹脂、ポリミド、又はSU-8のような1つ以上の有機材料を有する。少なくとも1つの誘電材料320は、例えば、スピン法及び/又はゾルゲル法により、チップレット201の上を実質的に覆うように適用されてよい。
【0036】
図3Cは、基板205の厚さを背面から薄くして、厚さT
1を大いにより薄い厚さT
2まで減らすことによる誘電材料320の平坦化を更に表す。厚さT
1が200μm超であったいくつかの実施形態で、例えば、厚さT2は100μm未満(例えば、20~80μm)である。厚さT
2は、チップレット接合高さの変動及びホストICウェハ302にわたる非平面性の他の要因並びにデバイスに対する機械的ストレスの影響、そして熱拡散の考慮によって制限されるために、数ミクロンほどである。ホストIC領域304の上のチップレット201によれば、誘電材料320は、チップレット側壁338に隣接して、チップレット201がないホストIC領域306の上にだけ残る。この時点で、チップレット201(及び誘電材料320)は、100μm(例えば、20~80μm)に満たないある公称z高さH
1を有する。厚さT
2を最小限にすることは、例えば、z高さH
1を経るホストICへの相互接続を形成することに関して利点を有する。
【0037】
図1に戻ると、方法100は、ホストICへの電気接続が、接合されたチップレットに隣接する誘電材料を通って形成されるブロック130で続く。例となる実施形態で、これらの電気接続は、接合されたチップレットに隣接する平坦化された誘電材料の厚さを経て延在する導電ビアを有する。導電ビアは、如何なる適切なBEOLウェハレベルプロセスに従っても作られてよい。例えば、任意の適切な感光性マスク材料が、接合されたチップレットの上に、及び隣接する誘電材料の上に堆積されてよい。リソグラフィプロセスが、ビアマスクをパターニングするために利用されてよく、異方性プラズマエッチングが、接合されたチップレットに隣接する平坦化された誘電材料を通るビアマスクパターンを転写するために行われる。ホストICの下位メタライゼーションレイヤのうちの最上位の1つにおいてフィーチャを露出すると、ビア開口は、導電材料(例えば、Cuなどの金属)で満たされてよく、導電材料は、チップレット及び誘電材料の表面と平坦化される。
【0038】
図3Dに表される例では、導電ビア345は、誘電材料320を通って形成されている。導電ビア345は、M’
4ホストICメタライゼーションレイヤの導電フィーチャ330に交わる。従って、導電ビア345は、任意の上層(例えば、レイヤ5)BEOL導電ビアに類似しているが、導電ビア345は、チップレット201に関連したz高さH
1に適応するよう、かつ、妥当なビアアスペクト比(例えば、7:1)を保つよう、必要に応じて調整される。従って、上述されたように、厚さT
2を最小限にすることは、導電ビア345が、ホストICメタライゼーションレイヤ315への接続をより高めるように、より細かいピッチを有することを可能にする。導電ビア345がより細かいピッチを有し得る場合に、チップレット201は、メタライゼーションレイヤ315のより低いレベルで埋め込まれ得る。BEOLメタライゼーションのより高いレベルでの多くの接続は電源接続である点に注目すると、導電ビア345は、より低いメタライゼーションレイヤ315へ供給されるべきである光電流をサポートするように適切なサイズにされてよい。より低いメタライゼーションレイヤ315は更に、チップレット201及びホストチップ301の両方の電力及び信号I/Oを配線し得る。
【0039】
図1に戻ると、方法100は、上位BEOLメタライゼーションレイヤが、ICに適していると知られている任意の製造プロセス及びアーキテクチャに従って作られるブロック135で続く。ブロック135で行われる動作は、接合されたチップレットが、この時点で、実質的に平坦化された下位BEOL誘電体レイヤ内に実質的に埋め込まれているので、標準のBEOLプロセス(ダマシンパターニング(damascene patterning)、金属メッキ、平坦化)のいずれかであってよい。例となる実施形態で、少なくとも1つの上位メタライゼーションレイヤは、チップレットの上に形成され、任意数の上位メタライゼーションレイヤが、ブロック135で、コンポジットICチップ回路の複雑性に応じて形成されてよい。上位メタライゼーションレイヤにおける導電フィーチャは、ブロック130で形成された少なくとも導電ビアへ電気的に結合される。いくつかの実施形態で、上位メタライゼーションレイヤは、埋め込まれたチップレット及びチップレットの端を越えるホストICチップの部分の両方の上に位置するフィーチャ(トレース又はビア)を含む。従って、上位メタライゼーションレイヤは、ホストICの下位メタライゼーションレイヤと略同じフットプリントの上に延在することができ、ただ1つのビアレイヤは、埋め込まれたチップレットに関連した立ち入り禁止区間を有する。
【0040】
図3Eに更に表されている例では、上位メタライゼーションレイヤ360は、導電ビア345に接する最下の上位メタライゼーションレイヤ355(M’
5)を含む。上位メタライゼーションレイヤ360は、破線によって表されるように、任意数のILDレイヤ及び更なるメタライゼーションレイヤを更に含んでもよい。上位メタライゼーションレイヤ360は、ホストのFLIインターフェース(図示せず)へのはんだ付け接合(マイクロバンプなど)又は直接接合に適している複数のFLIインターフェースフィーチャ370例えば、ピラー、パッドなど)を含む最上層メタライゼーションレイヤ(M’
x)を含む。FLIインターフェースフィーチャ370を形成すると、ウェハ302は、
図4で更に表されるディスクリートコンポジットチップ構造401を実現するようにストリート303に沿って単体化されてよい。
【0041】
図4に示されるように、コンポジットチップ構造401は、ホストICチップ301のBEOLメタライゼーションレイヤ内に埋め込まれたチップレット201を含む。チップレット201は、FLIインターフェースフィーチャ370を含む上位メタライゼーションレイヤ360と、下位メタライゼーションレイヤ315との間にある。チップレット201の包含により、コンポジットチップ構造401は、チップレット側壁338によって画定された相異なる領域304及び306を有する。1つ以上の相異なる誘電材料レイヤは、チップレット側壁338と接しながらチップレット201をカプセル化し得る。
【0042】
導電ビア345は、誘電材料320を通って延在し、上位メタライゼーションレイヤ360を下位メタライゼーションレイヤ315と電気的に結合した。FLIインターフェース370により供給される電力は、導電ビア345を通って、メタライゼーションレイヤ215及び315の一方又は両方へ、そしてデバイスレイヤ210及び310の一方又は両方内のアクティブデバイスへ供給され得る。複数のFLIインターフェース370を含む最上層メタライゼーションレイヤ360は、両方の領域304及び306の上に広がる(すなわち、ホストICチップ301のフットプリントに広がる)。下位メタライゼーションレイヤ315も、チップレット201の下の領域304及びチップレット201の下の領域306の両方に広がり得る。下位メタライゼーションレイヤ315及びチップレットメタライゼーションレイヤ215は、直接接している重なり合ったエリアを有している導電フィーチャ230及び330の間の接合電気インターフェースで相互接続される。導電フィーチャ230及び330は、領域304の全体にわたって共有されるいくらかの公称位置ずれを有することがある。下位メタライゼーションレイヤ315と導電ビア345との間のインターフェースは、非結合である。領域306内の導電ビア345は、領域304内の公称位置ずれよりも相当に小さいメタライゼーションレイヤ315のフィーチャに対する位置ずれを有することがある。
【0043】
誘電材料318及び218は、直接接し、チップレット201とホストICチップ301との間の機械的な接合強度の大部分をもたらし得る。下位メタライゼーションレイヤ315は、第1メタライゼーションフィーチャピッチ(アクティブデバイスフィーチャピッチP’1と同じか又はいくらか大きい)を有する第1下位メタライゼーションレイヤ(例えば、M’1)と、第1メタライゼーションフィーチャピッチよりも大きい第2メタライゼーションフィーチャピッチ(例えば、P’2)を有する最上位の下位メタライゼーションレイヤ(例えば、M’2)とを有する。メタライゼーション215は、P’2と互換性があるメタライゼーションフィーチャピッチを有するメタライゼーションレイヤ(例えば、M4)と、P2よりも小さいメタライゼーションフィーチャピッチ(例えば、P1)を有するメタライゼーションレイヤ(例えば、M1)とを含む。
【0044】
図1に戻ると、方法100は、方法100が終わる前にブロック105、115、120、125、130及び135の一回以上のその後の繰り返しにより続いてよく、結果として得られるコンポジットICチップは、単体化及びパッケージ化される。方法100の各繰り返しにより、コンポジットICチップ構造は、より高いBEOLメタライゼーションレベルで接合された1つ以上のチップレットにより拡張され得る。
図5に更に表される例の場合に、ブロック105及び115の第2の繰り返しの間、チップレット501の導電フィーチャ517は、上位メタライゼーションレイヤ(M’
5)における導電フィーチャ330へ直接接合される。導電フィーチャ330は、導電ビアピッチP’
4と互換性があるピッチを有するということで、導電フィーチャ517は、フィーチャピッチP’
2よりも相当に大きいフィーチャピッチを有し得る。従って、チップレット501は、ピッチP’
4に適応するように漸増するようチップレット201よりも多いメタライゼーションレイヤを含んでよく、あるいは、チップレット501の1つ以上のメタライゼーションレベルの設計規則は、ピッチP’
4に適応するようにチップレット201のそれらに対して緩和されてよい。
【0045】
図5に更に表されるように、誘電材料320のもう1つのレイヤがチップレット201の上にある。チップレット201及び誘電材料320は、例えば、実質的に上述されたように、ある平坦化目標厚まで研磨されている。更なる導電ビア345は、誘電材料320を通って延在し、上位メタライゼーションレイヤ355に交わる。更なる上位メタライゼーションレイヤ360(例えば、M’
6、M’
x-1、M’
x)は、例えば、FLIインターフェースフィーチャ370(
図5)を更に含むブロック135(
図1)の第2の繰り返しの間に形成されるように、チップレット201の上にあってよい。
【0046】
コンポジットICチップの製造を完了すると、コンポジットICチップは、任意のモノリシックICチップが取り付けられ得る任意のホストコンポーネントに対してパッケージ化及び/又は相互接続されてよい。
図6Aは、いくつかの実施形態に従って、コンポジットICチップ構造501を含む、例となるパッケージ化されたICデバイス601を表す。コンポジットチップ構造501は、はんだFLIフィーチャ610によって、例えば、任意のインターポーザ又はパッケージ構造であってよいホストコンポーネント605へ取り付けられる。はんだFLIフィーチャ610は、コンポジットICチップ側にあるFLIインターフェース370と接し、任意の適切なホスト側FLIインターフェース(図示せず)と接してよい。はんだFLIフィーチャ610は、任意の組成(例えば、SAC)を有し、如何なる技術によっても適用されてよい。はんだではない実施形態も可能であり、FLIインターフェース370は、ホストコンポーネント605に直接接合される(例えば、Cu-Cuバンプ)。いくつかの実施形態で、ホストコンポーネント605は、主としてシリコンである。インターポーザ又はパッケージ基板として適していると知られている他の材料も、ホストコンポーネント605として用いられてよい(例えば、エポキシプリフォーム)。ホストコンポーネント605は、誘電材料内に埋め込まれた1つ以上の金属化再分配レベル(metallized redistribution level)(図示せず)を含んでよい。ホストコンポーネント605はまた、それに埋め込まれた1つ以上のチップレットを含んでもよい。例えば、チップレット(図示せず)は、ホストコンポーネント605の金属化再分配レベル内に埋め込まれてよい。
【0047】
図6Bは、単一のホストコンポーネント605を共有するマルチチップアセンブリに更に集積されている複数のコンポジットICチップ501を含む、例となるマイクロエレクトロニックシステム602を表す。図示されるように、ホストコンポーネント605(例えば、パッケージ基板)は、FLIインターコネクト610によってコンポジットチップ構造501へ結合され、更には、第2レベルインターコネクト(SLI)640によってホストボード650へ結合される。SLI640は、所与のホストボード650のアーキテクチャ(例えば、表面実装FR4など)に適した任意のはんだ(ボール、バンプなど)を有してよい。
【0048】
図7は、本発明の実施形態に従って、電子コンピューティングデバイス700の機能ブロック図である。デバイス700は、制限なしに、プロセッサ704(例えば、アプリケーションプロセッサ)のような多数のコンポーネントをホストするパッケージ基板702を更に含む。プロセッサ704は、物理的及び/又は電気的にパッケージ基板702へ結合されてよい。いくつかの例で、プロセッサ704は、例えば、本願中で別の場所で記載されるように、ホストICチップへ接合されたチップレットを含むコンポジットICチップ構造内にある。プロセッサ704は、ホストICチップ及びチップレットの一方又は両方において回路構成により実装されてよい。一般に、語「プロセッサ」又は「マイクロプロセッサ」は、レジスタ及び/又はメモリからの電子データを、レジスタ及び/又はメモリに更に格納され得る他の電子データに変換するように、電子データを処理する任意のデバイス又はデバイスの部分を指し得る。
【0049】
様々な例で、1つ以上の通信チップ706も、パッケージ基板702へ物理的及び/又は電気的に結合されてよい。更なる実施で、通信チップ706は、プロセッサ704の部分であってよい。その用途に応じて、コンピューティングデバイス700は、パッケージ基板702へ物理的及び/又は電気的に結合されてもされなくてもよい他のコンポーネントを含んでよい。これらの他のコンポーネントには、制限なしに、揮発性メモリ(例えば、DRAM732)、非揮発性メモリ(例えば、ROM735)、フラッシュメモリ(例えば、NAND若しくはNOR)、磁気メモリ(MRAM730)、グラフィクスプロセッサ722、デジタル信号プロセッサ、暗号プロセッサ、チップセット712、アンテナ725、タッチスクリーンディスプレイ715、タッチスクリーンコントローラ765、バッテリ716、オーディオコーデック、ビデオコーデック、電力増幅器721、グローバル・ポジショニング・システム(GPS)デバイス740、コンパス745、加速度計、ジャイロスコープ、スピーカ720、カメラ741、及び大容量記憶デバイス(例えば、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ(SSD)、コンパクトディスク(CD)、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)、など)、又はそのようなものがある。いくつかの例となる実施形態で、上記の機能ブロックのうちの2つは、例えば、本願中で別な場所で記載されるように、ホストICチップへ接合されたチップレットを含むコンポジットICチップ構造内にある。例えば、プロセッサ704は、ホストICチップ及びチップレットのうちの第1において回路構成により実装され、電子メモリ(例えば、MRAM730又はDRAM732)は、ホストIC及びチップレットのうちの第2において回路構成により実装されてよい。
【0050】
通信チップ706は、コンピューティングデバイス700への及びそれからのデータの転送のためのワイヤレス通信を可能にし得る。語「ワイヤレス」又はその派生語は、非固体媒体を通る変調された電磁放射の使用によるデータをやり取りし得る回路、デバイス、システム、方法、技術、通信チャネル、などについて記載するために使用されてよい。語は、関連するデバイスが如何なる配線も含まないことを、いくつかの実施形態ではそうであるかもしれないが、暗示しない。通信チップ706は、多数のワイヤレス標準又はプロトコルのいずれも実装してよい。論じられるように、コンピューティングデバイス700は、複数の通信チップ706を含んでよい。例えば、第1通信チップは、Wi-Fi及びBluetooth(登録商標)のような短距離ワイヤレス通信に専用であってよく、第2通信チップは、GPS、EDGE、GPRS、CDMA、WiMAX、LTE、Ev-DO、及び他のような長距離ワイヤレス通信に専用であってよい。
【0051】
図8は、例えば、本願中で別な場所で記載されるように、コンポジットICチップ構造を用いるデータサーバマシン及びモバイルコンピューティングプラットフォームを表す。コンピューティングデバイス700は、例えば、プラットフォーム805又はサーバマシン806内で見つけられ得る。サーバマシン806は、例えば、電子データ処理のためにラック内に配置され一緒にネットワーク化された任意数の高性能コンピューティングプラットフォームを含む如何なる商用サーバであってよい。サーバは、例となる実施形態では、例えば、本願中で別の場所で記載されるように、ホストICチップへ接合されたチップレットを含むコンポジットICチップ850を含む。モバイルコンピューティングプラットフォーム805は、電子データ表示、電子データ処理、ワイヤレス電子データ伝送、などの夫々のために構成された如何なるポータブルデバイスであってもよい。例えば、モバイルコンピューティングプラットフォーム805は、タブレット、スマートフォン、ラップトップコンピュータ、などのいずれかであってよく、表示スクリーン(例えば、容量型、誘導型、抵抗型、又は光学式タッチスクリーン)、チップレベル又はパッケージレベル集積システム810、及びバッテリ815を含んでよい。
【0052】
拡大
図820で表される集積システム810内に、又はサーバマシン806内のスタンドアロンパッケージとして、配置されていようとなかろうと、コンポジットICチップ850は、例えば、本願中で別の場所で記載されるように、ホストICチップへ接合されたチップレットを含んでよい。コンポジットICチップ850は、電力管理集積回路(PMIC)830、広帯域RF(ワイヤレス)送信器及び/又は受信器(TX/RX)(例えば、デジタルベースバンド及びアナログフロントエンドモジュールを含むことは、送信経路上にある電力増幅器と、受信経路上にある低雑音増幅器とを更に有する)を含むRF(ワイヤレス)集積回路(RFIC)825、並びにコントローラ835のうちの1つ以上とともに、ホスト基板860へ更に結合されてよい。PMIC830は、バッテリ電力調整、DC-DC変換、などを実行してよく、故に、バッテリ815へ結合された入力部と、電流供給を他の機能モジュールへ供給する出力部とを備える。更に表されるように、例となる実施形態で、RFIC825は、制限なしに、Wi-Fi(IEEE802.11ファミリー)、WiMAX(IEEE802.16ファミリー)、IEEE802.20、ロングタームエボリューション(LTE)、Ev-DO、HSPA+、HSDPA+、HSUPA+、EDGE、GSM(登録商標)、GPRS、CDMA、TDMA、DECT、Bluetooth、それらの派生物を含む多数のワイヤレス標準又はプロトコル、及び3G、4G、5G及びその先のあらゆる他のワイヤレスプロトコルのいずれかを実装するようアンテナ(図示せず)へ結合された出力部を備える。
【0053】
本願で示されている特定の特徴は、様々な実施を参照して記載されてきたが、本明細書は、限定の意味で解釈されるよう意図されない。従って、本明細書で記載される実施の様々な改良、及び本開示が属する分野で通常の知識を有する者にとって明らかである他の実施は、本開示の主旨及び適用範囲内にあるとみなされる。
【0054】
本発明は、そうして記載された実施形態に制限されず、添付の特許請求の範囲の適用範囲から外れることなしに改良及び変更を伴って実施され得る。例えば、上記の実施形態は、以下で更に与えられるような特徴の具体的な組み合わせを含んでよい。
【0055】
第1の例で、集積回路(IC)デバイス構造は、第1デバイスレイヤと、該第1デバイスレイヤのトランジスタへ相互接続された1つ以上の下位メタライゼーションレイヤとを有するホストチップを有する。デバイス構造は、第2デバイスレイヤと、該第2デバイスレイヤのトランジスタへ相互接続された1つ以上のチップレットメタライゼーションレイヤとを有するチップレットを有する。デバイス構造は、複数の第1レベルインターコネクト(FLI)インターフェースを有する最上層メタライゼーションレイヤを有する。チップレットは、前記第1デバイスレイヤの第1領域と前記最上層メタライゼーションレイヤとの間に埋め込まれ、前記最上層メタライゼーションレイヤは、前記チップレットの端を越えて、前記第1デバイスレイヤの第2領域の上に広がる。
【0056】
第2の例で、第1実施形態のいずれかにおいて、1つの前記下位メタライゼーションレイヤの第1フィーチャは、前記チップレットメタライゼーションレイヤのうちの1つの第2フィーチャと直接接する。
【0057】
第3の例で、第2の例のいずれかについて、前記第1フィーチャは、第1エリアを有し、前記第2フィーチャは、第2エリアを有し、前記第1フィーチャは、前記第1エリアのほんの一部が前記第2エリアと接して該第2エリアに重なることにより、前記第2フィーチャから横方向にオフセットされる。
【0058】
第4の例で、第2又は第3の例のいずれかについて、前記第1フィーチャの周りにある第1誘電物質は、前記第2フィーチャの周りにある第2誘電物質と直接接する。
【0059】
第5の例で、第2乃至第4の例のいずれかについて、相互拡散冶金接合が、前記第1フィーチャを前記第2フィーチャに継ぎ合わせる。
【0060】
第6の例で、第1乃至第5の例のいずれかについて、構造は、前記ホストチップの前記第2領域の上に前記チップレットの前記端に隣接して誘電物質を更に有する。前記最上層メタライゼーションレイヤは、前記誘電物質を通って前記下位メタライゼーションレイヤへ相互接続される。
【0061】
第7の例で、第6の例のいずれかについて、前記最上層メタライゼーションレイヤは、1つ以上の導電性ビアによって前記誘電物質を通って前記下位メタライゼーションレイヤのうちの1つへ相互接続される。
【0062】
第8の例で、第7の例のいずれかについて、前記導電性ビアと前記下位メタライゼーションレイヤのうちの1つの第1フィーチャとの位置ずれは、前記チップレットメタライゼーションレイヤのうちの1つのフィーチャと直接接する1つの前記下位メタライゼーションレイヤの第2フィーチャとの間の横方向オフセットよりも小さい。
【0063】
第9の例で、第7乃至第8の例のいずれかについて、前記誘電物質は、前記チップレットの厚さと略等しい厚さを有する。
【0064】
第10の例で、第1乃至第9の例のいずれかについて、前記チップレットは、80μm未満の厚さを有する。
【0065】
第11の例で、第1乃至第10の例のいずれかについて、前記下位メタライゼーションレイヤは、第1メタライゼーションフィーチャピッチを有する第1メタライゼーションレイヤと、前記第1メタライゼーションフィーチャピッチよりも大きい第2メタライゼーションフィーチャピッチを有する第2メタライゼーションレイヤとを有する。前記チップレットメタライゼーションレイヤは、第3メタライゼーションフィーチャピッチを有する第3メタライゼーションレイヤと、前記第3メタライゼーションフィーチャピッチよりも大きい第4メタライゼーションフィーチャピッチを有する第4メタライゼーションレイヤとを含む。前記第4メタライゼーションレイヤの1つ以上のフィーチャは、前記第2メタライゼーションレイヤの1つ以上のフィーチャと直接接する。
【0066】
第12の例で、第11の例のいずれかについて、前記第1メタライゼーションフィーチャピッチは、前記第4メタライゼーションフィーチャピッチよりも小さく、前記第2メタライゼーションフィーチャピッチは、前記第3メタライゼーションフィーチャピッチよりも小さい。
【0067】
第13の例で、第1乃至第12の例のいずれかについて、前記チップレットは、第1チップレットであり、当該構造は、前記最上層メタライゼーションレイヤと前記第1デバイスレイヤの前記第1領域との間に埋め込まれた第2チップレットを更に有する。第2チップレットは、第3デバイスレイヤと、該第3デバイスレイヤのトランジスタへ相互接続された1つ以上の第2チップレットメタライゼーションレイヤとを有する。構造は、前記第2チップレットの上にありかつ該第2チップレットの側壁に隣接する誘電物質を更に有する。
【0068】
第14の例で、第13の例のいずれかについて、1つの前記第2チップレットメタライゼーションレイヤのフィーチャは、前記第1チップレットの縁側壁に隣接する誘電物質を通って延在する1つ以上のビアによって前記下位メタライゼーションレイヤのうちの1つへ電気的に結合される。
【0069】
第15の例で、システムは、マイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサへ結合されるメモリとを有する。前記メモリ又は前記マイクロプロセッサの少なくとも一方は、第1デバイスレイヤと、該第1デバイスレイヤのトランジスタへ相互接続された1つ以上の下位メタライゼーションレイヤとを有するホストチップ上の回路を有する。システムは、第2デバイスレイヤと、該第2デバイスレイヤのトランジスタへ相互接続された1つ以上のチップレットメタライゼーションレイヤとを有するチップレットを更に有する。システムは、複数の第1レベルインターコネクト(FLI)インターフェースを有する最上層メタライゼーションレイヤを更に有する。前記チップレットは、前記第1デバイスレイヤの第1領域と前記最上層メタライゼーションレイヤとの間に埋め込まれ、前記最上層メタライゼーションレイヤは、前記チップレットの端を越えて、前記第1デバイスレイヤの第2領域の上に広がる。
【0070】
第16の例で、第15の例のいずれかについて、前記メモリ及び前記マイクロプロセッサのうちの第1は、前記ホストチップ上の回路を有し、前記メモリ及び前記マイクロプロセッサのうちの第2は、前記チップレット上の回路を有する。
【0071】
第17の例で、第15乃至16の例のいずれかについて、前記チップレットは、ワイヤレスラジオ回路、浮動小数点ゲートアレイ(FPGA)回路、電力管理回路、アクティブリピータ回路、クロック発生回路、温度検知回路、又はESD保護回路、のうちの少なくとも1つを有する。
【0072】
第18の例で、ICデバイス構造の製造方法は、第1デバイスレイヤの第1領域及び第2領域の上に下位メタライゼーションレイヤを形成することを有する。方法は、前記第1デバイスレイヤの前記第1領域の上に、第2デバイスレイヤを有するチップレットを接合することを有する。方法は、前記チップレットの上かつ前記第1デバイスレイヤの前記第2領域の上に、複数の第1レベルインターコネクト(FLI)インターフェースを有する最上層メタライゼーションレイヤを形成することを有する。
【0073】
第19の例で、第18の例のいずれかについて、方法は、前記チップレットの上かつ前記第1デバイスレイヤの前記第2領域の上に誘電物質を形成することを有する。方法は、前記チップレットの表面により前記誘電物質を平坦にすることを有する。方法は、前記誘電物質を通る1つ以上の導電性ビアを形成することを有する。方法は、前記1つ以上の導電性ビアの上に前記最上層メタライゼーションレイヤを形成することを有する。
【0074】
第20の例で、第18乃至第19の例のいずれかについて、前記チップレットは、少なくとも1つのチップレットメタライゼーションレイヤを含み、前記第1領域に前記チップレットを接合することは、前記チップレットメタライゼーションレイヤのフィーチャに前記下位メタライゼーションレイヤのフィーチャを接合することを更に有する。
【0075】
なお、上記の実施形態は、この点に関して制限されず、様々な実施で、上記の実施形態は、そのような特徴のうちの一部のみの実施すること、そのような特徴の異なる順序を実施すること、そのような特徴の異なる組み合わせを実施すること、及び/又は明示的に挙げられている特徴以外の更なる特徴を実施することを含んでよい。従って、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照して、そのような特許請求の範囲が権利を与えられる均等の全範囲とともに、決定されるべきである。
【符号の説明】
【0076】
200 チップレットウェハ
201 チップレット
202 スクライブライン
205、305 基板
210 チップレットデバイスレイヤ
215 BEOLメタライゼーションレイヤ
218,318 ILD材料レイヤ
230,330 導電フィーチャ
218,318 誘電材料レイヤ
220 導電レイヤ
301 ホストICチップ
302 ホストICウェハ
310 ホストデバイスレイヤ
315 下位BEOLメタライゼーションレイヤ
320 誘電材料レイヤ
345 導電ビア
360 上位メタライゼーションレイヤ
370 FLIインターフェースフィーチャ
401,501 コンポジットチップ構造
601 パッケージ化されたICデバイス
602 マイクロエレクトロニックシステム
605 ホストコンポーネント
610 はんだFLIフィーチャ
640 SLI
650 ホストボード
700 電子コンピューティングデバイス