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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】冷蔵庫
(51)【国際特許分類】
   F25D 23/02 20060101AFI20240827BHJP
   H01R 13/52 20060101ALI20240827BHJP
   F25D 23/00 20060101ALN20240827BHJP
   H01R 13/44 20060101ALN20240827BHJP
【FI】
F25D23/02 304Z
F25D23/02 303L
H01R13/52 302A
F25D23/00 307
H01R13/44 K
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020152895
(22)【出願日】2020-09-11
(65)【公開番号】P2022047148
(43)【公開日】2022-03-24
【審査請求日】2023-05-17
(73)【特許権者】
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】弁理士法人サトー
(72)【発明者】
【氏名】阪上 亮輔
【審査官】町田 豊隆
(56)【参考文献】
【文献】特開平04-143578(JP,A)
【文献】実開平01-109784(JP,U)
【文献】特開2018-189368(JP,A)
【文献】特開2016-171838(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0048047(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0031312(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25D 23/02
H01R 13/52
F25D 23/00
H01R 13/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷蔵庫本体の表面を構成する表面構成部と、
前記表面構成部の表側を構成する表側部材と、
前記表面構成部の裏側を構成する裏側部材と、
前記表側部材に設けられる切欠部と、
前記裏側部材において前記切欠部に対向する位置に設けられる窪み部と、
前記切欠部の周辺において前記表側部材と前記裏側部材との間に形成される隙間部と、
前記表側部材と前記裏側部材とが重なる方向とは異なる方向から前記隙間部に挿入される特別部材と、
前記窪み部に設けられ、外部機器が接続される外部機器接続部と、
を備え
前記特別部材は、
前記切欠部の開口を開閉する蓋と、
前記蓋を前記切欠部の開口を閉じる方向に付勢する付勢部材と、
を備え、
前記蓋が後側に回動して前記切欠部の開口を開くと、前記外部機器接続部が前記蓋よりも前側に位置する状態となり、前記外部機器接続部に前記外部機器が接続されると、当該外部機器によって前記蓋が前側に回動して前記切欠部の開口を閉じることが阻止され、前記外部機器接続部から前記外部機器が取り外されると、前記付勢部材による付勢力によって前記蓋が前側に回動して前記切欠部の開口を閉じる冷蔵庫。
【請求項2】
前記隙間部は、前記切欠部よりも大きい請求項1に記載の冷蔵庫。
【請求項3】
前記隙間部は、前記隙間部に前記特別部材が挿入される方向とは異なる方向の寸法が、前記隙間部に前記特別部材が挿入される方向の寸法よりも長い請求項1または2に記載の冷蔵庫。
【請求項4】
前記冷蔵庫本体は、前記切欠部を有する前記表面構成部とは異なる他の表面構成部を備えており、
前記特別部材は、前記他の表面構成部側から前記隙間部に挿入される請求項1から3の何れか1項に記載の冷蔵庫。
【請求項5】
前記隙間部内において前記特別部材を固定する固定部を備え、
前記固定部は、前記隙間部内の外側部分において前記特別部材を固定する請求項1から4の何れか1項に記載の冷蔵庫。
【請求項6】
前記特別部材は、前記蓋を回動可能に支持する支持部材を備え、
前記支持部材は、前記切欠部よりも左右方向における一方側部分である前記蓋の回動基端部側の部分が前記切欠部よりも左右方向における他方側部分である前記蓋の回動先端部側の部分よりも大きい請求項1から5の何れか1項に記載の冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施形態は、冷蔵庫に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に開示されているように、外部機器を接続可能なUSBコネクタを備える冷蔵庫が考えられている。この冷蔵庫によれば、USBコネクタに外部機器を接続することで、冷蔵庫から給電しながら外部機器を動作させることができ、外部機器のバッテリ残量を気にすることなく動作させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-146039号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述した外部機器が接続される外部機器接続部を、冷蔵庫本体の表面に設けた窪み部内、例えば、貯蔵室の扉の表面に設けた窪み部内に備えることが考えられている。この構成によれば、外部機器接続部が冷蔵庫本体の表面から突出することを回避することができ、外部機器接続部が邪魔になるという課題を解決することができる。また、冷蔵庫においては、上述した外部機器接続部のみならず、例えば、装飾用の部材、表示部、操作部などといった種々の部材を冷蔵庫本体の表面に取り付けたいというニーズもある。
【0005】
そこで、本実施形態は、種々の部材を冷蔵庫本体の表面に安定的に取り付けることができるようにした冷蔵庫を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本実施形態に係る冷蔵庫は、冷蔵庫本体の表面を構成する表面構成部と、前記表面構成部の表側を構成する表側部材と、前記表面構成部の裏側を構成する裏側部材と、前記表側部材に設けられる切欠部と、前記裏側部材において前記切欠部に対向する位置に設けられる窪み部と、前記切欠部の周辺において前記表側部材と前記裏側部材との間に形成される隙間部と、前記表側部材と前記裏側部材とが重なる方向とは異なる方向から前記隙間部に挿入される特別部材と、前記窪み部に設けられ、外部機器が接続される外部機器接続部と、を備え、前記特別部材は、前記切欠部の開口を開閉する蓋と、前記蓋を前記切欠部の開口を閉じる方向に付勢する付勢部材と、を備え、前記蓋が後側に回動して前記切欠部の開口を開くと、前記外部機器接続部が前記蓋よりも前側に位置する状態となり、前記外部機器接続部に前記外部機器が接続されると、当該外部機器によって前記蓋が前側に回動して前記切欠部の開口を閉じることが阻止され、前記外部機器接続部から前記外部機器が取り外されると、前記付勢部材による付勢力によって前記蓋が前側に回動して前記切欠部の開口を閉じる
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本実施形態に係る冷蔵庫の構成例を概略的に示す正面図
図2】本実施形態に係る冷蔵室扉の下部の構成例を概略的に示す分解斜視図
図3】本実施形態に係る冷蔵室扉の下部の構成例を概略的に示すものであって、隙間部に対し蓋ユニットが挿入される状態例を示す斜視図
図4】本実施形態に係る蓋ユニットおよびその周辺部分を拡大して示す正面図
図5】本実施形態に係る蓋ユニットの構成例を概略的に示す分解斜視図
図6】本実施形態に係る蓋ユニットの裏面側の構成例を概略的に示す斜視図
図7】本実施形態に係る隙間部に対し蓋ユニットが挿入された状態例を、ガラス部材を取り除いた状態で示す斜視図
図8】本実施形態に係る蓋ユニットおよびその周辺部分を示すものであって、蓋部材が窪み部の前面開口を閉塞した状態例を示す斜視図
図9】本実施形態に係る冷蔵室扉の底面を示すものであって、蓋部材が窪み部の前面開口を閉塞した状態例を示す底面図
図10】本実施形態に係る蓋ユニットおよびその周辺部分を示すものであって、蓋部材が窪み部の前面開口を開放した状態例を示す斜視図
図11】本実施形態に係る冷蔵室扉の底面を示すものであって、蓋部材が窪み部の前面開口を開放した状態例を示す底面図
図12】本実施形態に係る蓋ユニットおよびその周辺部分の構成例を概略的に示す横断面図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、冷蔵庫に係る一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1に例示する冷蔵庫10は、その外郭を構成する矩形箱状の断熱箱体11の内部に、食品類が貯蔵される複数の貯蔵室を備えている。断熱箱体11は、内箱と外箱との間に真空断熱パネルや発泡ウレタンなどの断熱材を備えた構成である。断熱箱体11には、例えば食品類などの貯蔵物を収容する貯蔵室として、冷蔵温度帯に維持される冷蔵室12が設けられている。
【0009】
冷蔵室12の前面開口部は、左右方向に回動する、いわゆる観音開き式の2つの冷蔵室扉12R,12Lによって開閉されるようになっている。
【0010】
冷蔵室扉12Rは、冷蔵室12の前面開口部を閉塞した閉塞状態において冷蔵庫10の正面から見て右側の端部が図示しない回動支持部によって回動可能に支持されている。よって、冷蔵室扉12Rは、冷蔵室12の前面開口部を閉塞した閉塞状態における右辺側が回動基端部側となり、左辺側が回動先端部側となる。
【0011】
また、冷蔵室扉12Lは、冷蔵室12の前面開口部を閉塞した閉塞状態において冷蔵庫10の正面から見て左側の端部が図示しない回動支持部によって回動可能に支持されている。よって、冷蔵室扉12Lは、冷蔵室12の前面開口部を閉塞した閉塞状態における左辺側が回動基端部側となり、右辺側が回動先端部側となる。
【0012】
また、本実施形態では、冷蔵室扉12R,12Lの縦方向つまり上下方向の寸法は、ほぼあるいは完全に同じ寸法となっている。しかし、冷蔵室扉12R,12Lの横方向つまり左右方向の寸法は、異なる寸法となっている。この場合、冷蔵室扉12Rの横方向の寸法は、冷蔵室扉12Lの横方向の寸法よりも長くなっている。以上の通り、冷蔵室扉12R,12Lは、それぞれ大きさが異なっている。なお、冷蔵室扉12R,12Lは、同じ大きさであってもよい。
【0013】
また、断熱箱体11には、冷蔵室12以外の貯蔵室として、さらに、冷蔵温度帯に維持される野菜室13、冷凍温度帯に維持される冷凍室14、小冷凍室15、製氷室16などの各種の貯蔵室が設けられている。野菜室13は、引き出し式の野菜室扉13aによって開閉されるようになっている。冷凍室14は、引き出し式の冷凍室扉14aによって開閉されるようになっている。小冷凍室15は、引き出し式の小冷凍室扉15aによって開閉されるようになっている。製氷室16は、引き出し式の製氷室扉16aによって開閉されるようになっている。
【0014】
冷蔵庫10は、冷蔵室扉12R,12L、野菜室扉13a、冷凍室扉14a、小冷凍室扉15a、製氷室扉16aにより冷蔵庫本体の表面、この場合、前面を構成している。即ち、冷蔵室扉12R,12L、野菜室扉13a、冷凍室扉14a、小冷凍室扉15a、製氷室扉16aは、何れも、冷蔵庫10の表面を構成する表面構成部の一例として備えられている。
【0015】
次に、冷蔵庫10が備える複数の扉のうち冷蔵室扉12Rの構成例について、さらに詳細に説明する。図2および図3に例示するように、冷蔵室扉12Rは、ガラス部材100とベース部材200とを組み合わせた構成となっている。
【0016】
ガラス部材100は、表側部材の一例であり、冷蔵室扉12Rの表側、この場合、冷蔵室扉12Rが冷蔵室12の前面開口部を閉塞した閉塞状態において前側となる部分を構成する。ガラス部材100の下端部には切欠部101が設けられている。この場合、切欠部101は、冷蔵室扉12Rの幅方向における中央部よりも右側つまり冷蔵室扉12Rの回動基端部側に位置して設けられている。
【0017】
切欠部101は、冷蔵室扉12Rの幅方向に沿う長尺な切り欠きを形成している。また、切欠部101は、上部の2つの角部が滑らかな円弧状に形成されている。また、切欠部101は、下部が開放されている。なお、この場合、ガラス部材100の裏面側には装飾が施されている。この種の装飾加工としては、例えば、着色したり、模様を付けたり、鏡面加工を施したりすることが考えられる。
【0018】
ベース部材200は、裏側部材の一例であり、冷蔵室扉12Rの裏側、この場合、冷蔵室扉12Rが冷蔵室12の前面開口部を閉塞した閉塞状態において後側となる部分を構成する。ベース部材200の下端部には窪み部201が設けられている。窪み部201は、ガラス部材100の切欠部101に対向する位置、つまり、冷蔵室扉12Rの幅方向における中央部よりも右側つまり冷蔵室扉12Rの回動基端部側に位置して設けられている。
【0019】
窪み部201は、冷蔵室扉12Rの幅方向に沿う長尺な窪みを形成している。また、窪み部201の奥面201aは、冷蔵室12の前面開口部を閉塞した冷蔵室扉12Rの表面、この場合、前面に対し、冷蔵室扉12Rの回動基端部側から回動先端部側に向かって後方に傾斜する傾斜面となっている。
【0020】
また、冷蔵室扉12Rの下端部内において、窪み部201の側部、この場合、冷蔵室扉12Rの幅方向における中央部側の部分には、外部機器接続部の一例であるUSB接続部300が収容されている。このUSB接続部300には、例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯端末、小型扇風機、USBメモリなど、USB規格に準拠した様々な機器を接続可能である。なお、USB接続部300には、外部機器を直接的に接続することが可能であり、また、ケーブルを介して外部機器を間接的に接続することも可能である。
【0021】
窪み部201を構成する壁面、この場合、冷蔵室扉12Rの幅方向における中央部側の壁面201bにはUSB接続口201cが設けられている。そして、USB接続部300は、このUSB接続口201cの奥部に備えられており、各種の外部機器は、このUSB接続口201cを通してUSB接続部300に接続可能である。
【0022】
なお、冷蔵室扉12Rの下端面には、USB接続部300が収容される収容部301が設けられている。そして、冷蔵室扉12Rの下端面には、この収容部301を閉塞するカバー部材302が取り付けられる。また、冷蔵室扉12Rの下端面には、当該冷蔵室扉12Rの回動基端部側に位置して回動支持部材400が取り付けられる。回動支持部材400は、断熱箱体11に対し冷蔵室扉12Rを回動可能に支持する。
【0023】
また、ベース部材200の表面側には、冷蔵室扉12Rの縁部に沿うように枠状に形成された枠状部材500が設けられている。そして、この枠状部材500の下端部には、冷蔵室扉12Rの上端側に向かってほぼ矩形状に曲げられた曲げ部501が設けられている。曲げ部501は、ガラス部材100の切欠部101とベース部材200の窪み部201との間の位置、つまり、冷蔵室扉12Rの幅方向における中央部よりも右側つまり冷蔵室扉12Rの回動基端部側に位置して設けられている。また、この曲げ部501の内縁部には段部501aが設けられている。
【0024】
図3に例示するように、ベース部材200の表面側にガラス部材100が取り付けられた状態において、ガラス部材100の切欠部101の周辺には、曲げ部501の段部501aによって隙間部600が形成されるようになっている。この隙間部600は、ガラス部材100の切欠部101の周辺において、ベース部材200とガラス部材100との間に薄い空間を形成する。図4に例示するように、冷蔵室12の前面開口部を閉塞した閉塞状態にある冷蔵室扉12Rを前面側から見て、隙間部600の外縁部は、少なくとも、ガラス部材100の切欠部101の外縁部よりも大きくなっている。
【0025】
そして、この隙間部600には、蓋ユニット700が取り付けられている。蓋ユニット700は、冷蔵庫本体の表面、この場合、冷蔵室扉12Rの表面に取り付けられる特別部材の一例である。次に、この蓋ユニット700の構成例について詳細に説明する。図5および図6に例示するように、蓋ユニット700は、蓋部材710および支持部材720を備えている。蓋部材710は、窪み部201の前面開口を開閉するための部材であって、蓋本体部711、下壁部712、回動軸713を一体的に備えている。
【0026】
蓋本体部711は、冷蔵室扉12Rの幅方向に沿う長尺な窪み部201の前面開口よりも若干小さい長尺な平面状に形成されている。また、蓋本体部711は、ガラス部材100の切欠部101の形状に対応した形状をなしている。即ち、蓋本体部711の上部の2つの角部は、滑らかな円弧状に形成されている。また、蓋本体部711の下部の2つの角部は、ほぼ或いは完全な直角形状に形成されている。
【0027】
下壁部712は、蓋本体部711の下端部から後方に延出するようにして設けられている。この場合、下壁部712は、蓋本体部711に対しほぼ或いは完全に直角に折れ曲がるようにして設けられている。また、下壁部712は、窪み部201の下端の開放面に沿うようにして設けられている。また、下壁部712は、冷蔵室扉12Rの回動基端部側から回動先端部側に向かって後方への延出量が徐々に小さくなる傾斜状となっている。
【0028】
回動軸713は、蓋部材710の回動基端部を構成するものであって、蓋本体部711よりも外側、この場合、蓋本体部711よりも右側である冷蔵室扉12Rの回動基端部側に設けられている。また、回動軸713は、冷蔵室扉12Rの上下方向に指向するように設けられている。
【0029】
また、蓋部材710の表面には装飾が施されている。具体的に説明すると、蓋部材710の表面、この場合、その一部を構成する蓋本体部711の表面には、例えばガラス板やアクリル板などで構成されている装飾部材714が貼り付けられている。この場合、装飾部材714は、冷蔵室扉12Rの表面部、この場合、ガラス部材100の裏面側に施されている装飾とほぼ或いは完全に同一の装飾を蓋本体部711の表面に施す部材となっている。なお、冷蔵庫10は、蓋本体部711の表面に例えば塗装などによって装飾を施す構成としてもよい。また、冷蔵庫10は、蓋部材710のうち蓋本体部711以外の部分の表面、例えば、下壁部712の表面にも装飾を施す構成としてもよい。
【0030】
以上のように構成される蓋部材710は、支持部材720に回動可能に支持されている。即ち、支持部材720は、全体として冷蔵室扉12Rの幅方向に沿う長尺な形状をなしているとともに、切欠部721を備えている。この場合、切欠部721は、支持部材720の長手方向の中央部よりも左側つまり冷蔵室扉12Rの回動先端部側に若干ずれた位置に設けられている。
【0031】
また、切欠部721は、ガラス部材100の切欠部101および蓋部材710の蓋本体部711の形状に対応した形状をなしている。即ち、切欠部721は、上部の2つの角部が滑らかな円弧状に形成されている。また、切欠部721は、下部が開放されている。なお、切欠部721は、ガラス部材100の切欠部101や窪み部201の前面開口よりも若干小さく、且つ、蓋部材710の蓋本体部711よりも若干大きく形成された切り欠きとなっている。
【0032】
また、支持部材720は、切欠部721の縁部に沿う突起部722を備えている。突起部722は、支持部材720の表面側から突出しており、切欠部721の形状に対応して、上部の2つの角部が滑らかな円弧状に形成され、下部が開放されている。
【0033】
支持部材720は、切欠部721が長手方向の中央部よりも左側つまり冷蔵室扉12Rの回動先端部側に若干ずれた位置に設けられていることから、切欠部721よりも右側部分つまり冷蔵室扉12Rの回動基端部側の部分が、切欠部721よりも左側部分つまり冷蔵室扉12Rの回動先端部側の部分よりも大きくなった構成となっている。そして、支持部材720のうち切欠部721よりも右側部分の裏側には、蓋部材710の回動軸713を回動可能に支持する支持部723が設けられている。
【0034】
また、図6に例示するように、支持部723には、付勢部材の一例であるスプリング730が設けられている。スプリング730の一端部730aは、蓋側端部の一例であり、蓋部材710側、この場合、蓋本体部711の回動軸713側の裏面に設けられている突起710aに係止されている。また、スプリング730の他端部730bは、支持部材側端部の一例であり、支持部材720側、この場合、支持部材720の切欠部721よりも右側つまり冷蔵室扉12Rの回動基端部側の裏面に設けられている突起720aに係止されている。
【0035】
このように構成されるスプリング730は、蓋部材710を窪み部201の開口を閉塞する方向、この場合、蓋部材710の回動先端部を回動基端部である回動軸713を中心として冷蔵庫10の前方側に回動させる方向に付勢する。この構成によれば、蓋部材710は、その表面、この場合、蓋本体部711の表面が冷蔵室扉12Rの裏面側に押し込まれることによって、スプリング730の付勢力に抗して冷蔵室扉12Rの裏面側に回動して切欠部721を開放する。また、蓋部材710は、その表面に対する押圧が解除されると、スプリング730の付勢力を受けて冷蔵室扉12Rの表面側に回動して切欠部721を閉塞する。
【0036】
以上のように構成される蓋ユニット700は、図3に矢印Sで例示するように、冷蔵室扉12Rの下端部に形成されている隙間部600に対し、下方側から上方側に向かって挿入されることで取り付けられる。即ち、蓋ユニット700は、冷蔵室扉12Rを構成するガラス部材100とベース部材200とが重なる方向とは異なる方向から隙間部600内に挿入される。この場合、ガラス部材100とベース部材200とが重なる方向は、冷蔵室12の前面開口部を閉塞した閉塞状態にある冷蔵室扉12Rの前後方向である。また、蓋ユニット700は、冷蔵室扉12Rとは異なる他の表面構成部の一例である野菜室扉13a側から隙間部600内に挿入される。
【0037】
また、図4に例示するように、冷蔵室12の前面開口部を閉塞した閉塞状態にある冷蔵室扉12Rを前面側から見て、隙間部600は、隙間部600に蓋ユニット700が挿入される方向とは異なる方向、この場合、冷蔵室扉12Rの幅方向における寸法D1が、隙間部600に蓋ユニット700が挿入される方向、この場合、冷蔵室扉12Rの上下方向における寸法D2よりも長くなっている。
【0038】
また、図7に例示するように、隙間部600には、溝部600aが設けられている。溝部600aは、隙間部600内において蓋ユニット700を固定するための固定部の一例である。この場合、溝部600aは、隙間部600の左右の両側部、つまり、冷蔵室扉12Rの幅方向における両端部に位置して設けられている。
【0039】
一方、蓋ユニット700には、爪部700aが設けられている。この場合、爪部700aは、蓋ユニット700を構成する支持部材720の左右の両端部、つまり、冷蔵室扉12Rの幅方向における両端部に位置して設けられている。
【0040】
隙間部600内に蓋ユニット700が挿入されると、蓋ユニット700側の爪部700aが弾性変形して隙間部600側の溝部600aに係止する。これにより、隙間部600内に蓋ユニット700が抜け止め状態で固定される。
【0041】
なお、隙間部600内において、溝部600aは、冷蔵室扉12Rの上下方向つまり隙間部600に対し蓋ユニット700が挿入される方向における中央部よりも下側部分つまり隙間部600内の外側部分に位置して設けられている。また、蓋ユニット700において、爪部700aは、隙間部600における溝部600aの位置に対応するようにして、冷蔵室扉12Rの上下方向つまり隙間部600に対し蓋ユニット700が挿入される方向における中央部よりも下側部分つまり隙間部600内の外側部分に位置して設けられている。
【0042】
従って、蓋ユニット700は、隙間部600に対する挿入方向における中央部よりも下側部分つまり隙間部600内の外側部分において爪部700aが溝部600aに係止することによって、隙間部600内に固定されるようになっている。即ち、溝部600aは、隙間部600内の外側部分において蓋ユニット700を固定する。
【0043】
なお、溝部600aおよび爪部700aは、隙間部600に対し蓋ユニット700が挿入される方向における中央部よりも上側部分つまり隙間部600内の内側部分に位置して設けてもよいし、隙間部600に対し蓋ユニット700が挿入される方向における中央部に位置して設けてもよい。
【0044】
図8から図11に例示するように、冷蔵室扉12Rの隙間部600内に挿入された蓋ユニット700によれば、蓋部材710は、回動軸713を中心として窪み部201に対して回動可能となる。この場合、蓋部材710は、窪み部201内を奥側つまり冷蔵室扉12Rの後方側に向かって回動することにより、窪み部201の前面開口を開放する。なお、図6に例示するように、蓋部材710の回動先端部側の裏面にはストッパ710sが設けられている。このストッパ710sが支持部材720の裏面に係止することにより、蓋部材710は、支持部材720を越えて冷蔵庫10の前方側には回動しないように構成されている。
【0045】
また、窪み部201は、蓋部材710が窪み部201の前面開口を開放する方向、この場合、冷蔵室扉12Rの後方側に向かって回動する際に下壁部712を受け入れる受入部201dを備えている。受入部201dは、窪み部201の奥面201aの下部から後方に平面状に延出する空間を形成している。蓋部材710が窪み部201の前面開口を開放する方向に回動することに伴い、下壁部712は、この受入部201dが形成する空間内に収容、つまり、受け入れられるようになっている。
【0046】
また、図12に例示するように、USB接続部300は、窪み部201の前面開口を開放する方向つまり奥側に回動した蓋部材710の回動先端部の延長線L上に位置して設けられている。そのため、USB接続部300に対して外部機器あるいは外部機器から延びるケーブルのコネクタを接続する際には、その外部機器あるいはケーブルのコネクタを蓋部材710の蓋本体部711の表面に沿わせるようにして挿入することで、その挿入方向の先に存在するUSB接続部300に外部機器やコネクタを差し込みやすくなっている。
【0047】
また、蓋部材710の回動基端部と回動先端部は、USB接続部300に対する外部機器やコネクタの接続方向に沿って配置されている。即ち、蓋部材710の回動先端部は、USB接続部300側に設けられており、一方、蓋部材710の回動基端部は、USB接続部300とは反対側に設けられている。
【0048】
以上に例示した実施形態によれば、冷蔵庫10は、冷蔵庫本体の表面である冷蔵室扉12Rの表面に窪み部201が設けられ、その窪み部201内にUSB接続部300のUSB接続口201cが設けられている。そして、冷蔵庫10は、その窪み部201の開口を開閉する蓋部材710を備えている。この構成によれば、USB接続部300を設けるための窪み部201を冷蔵庫本体の表面に形成した冷蔵庫10について、その窪み部201を蓋部材710によって隠すことができ、目立ちにくくすることができる。
【0049】
また、冷蔵庫10によれば、蓋部材710は、窪み部201内を奥側に回動することにより窪み部201の前面開口を開くように構成されている。この構成によれば、蓋部材710を取り外さなくとも窪み部201の前面開口を開くことができ、蓋部材710を紛失するなどといった懸念を払拭することができる。また、蓋部材710を手前側に回動させることで窪み部201の前面開口を開く構成ではないため、回動させた蓋部材710が冷蔵室扉12Rの表面から突出するという懸念を払拭することができる。
【0050】
また、冷蔵庫10によれば、蓋部材710の回動基端部と回動先端部は、USB接続部300に対する外部機器やコネクタの接続方向に沿って配置されている。この構成によれば、回動させた蓋部材710をUSB接続部300に対する外部機器やコネクタの接続方向に指向させることができ、USB接続部300に対する外部機器やコネクタの接続方向に指向する蓋部材710の表面に外部機器やコネクタを沿わせるようにして接続することで、USB接続部300に対する外部機器やコネクタの着脱を一層容易に行うことができる。
【0051】
また、冷蔵庫10によれば、USB接続部300は、窪み部201の前面開口を開放する方向に回動した蓋部材710の回動先端部の延長線L上に設けられている。この構成によれば、回動させた蓋部材710の表面に沿わせるようにしてUSB接続部300に外部機器やコネクタを一層容易に着脱することができる。
【0052】
また、冷蔵庫10によれば、蓋部材710の回動基端部を構成する回動軸713は、蓋本体部711よりも外側に設けられている。この構成によれば、蓋部材710を回動させた際に、蓋本体部711の回動基端部側の端部が冷蔵室扉12Rの表面から前方に突出することを回避することができ、例えば、前方に突出した蓋本体部711の端部に使用者の手指や食品類などが引っ掛かってしまうことを抑制することができる。
【0053】
また、冷蔵庫10によれば、蓋ユニット700は、蓋部材710を窪み部201の前面開口を閉塞する方向に付勢するスプリング730を備えており、そのスプリング730は、一端部730aが蓋本体部711に係止され、他端部730bが支持部材720に係止されている。この構成によれば、支持部材720を土台としてスプリング730の付勢力を蓋部材710に伝達しやすくすることができる。また、スプリング730の付勢力が十分に蓋部材710に伝達されることから、蓋部材710の表面にスプリング730の付勢力を超える押圧力が加えられない限り、蓋部材710が意図せず回動してしまうことを回避することができ、つまり、窪み部201の前面開口が意図せず開いてしまうことを回避することができる。
【0054】
また、冷蔵庫10によれば、蓋部材710は、窪み部201の下端に沿う下壁部712を備えている。この構成によれば、例えば使用者の手指が蓋部材710の下側から窪み部201内に入り込んでしまうことを下壁部712によって抑制することができ、使用者の手指によって蓋部材710が窪み部201の前面開口を閉塞する閉塞位置よりも前側に引っ張り出されてしまうことを回避することができる。
【0055】
また、特に本実施形態に係る冷蔵庫10によれば、冷蔵室扉12Rの直下に野菜室扉13aが備えられており、この野菜室扉13aの上端部には、使用者が手指を掛ける図示しない手掛け部が設けられている。そのため、野菜室扉13aの手掛け部に掛けようとした使用者の手指が蓋部材710の下側から窪み部201内に入り込んでしまうことが懸念されるが、本実施形態に係る冷蔵庫10によれば、そのような場合にも、使用者の手指が蓋部材710の下側から窪み部201内に入り込んでしまうことを下壁部712によって効果的に抑制することができる。
【0056】
また、冷蔵庫10によれば、窪み部201は、蓋部材710が窪み部201の前面開口を開放する方向に回動する際に下壁部712を受け入れる受入部201dを備えている。この構成によれば、蓋部材710に下壁部712を設けながらも、その下壁部712が蓋部材710の回動を阻害してしまうことを抑制することができる。
【0057】
また、冷蔵庫10によれば、蓋部材710の表面に装飾が施されている。即ち、蓋部材710の表面に、冷蔵室扉12Rの表面と同様の装飾を施すことによって、蓋部材710を冷蔵室扉12Rの表面に同化させることができ、蓋部材710を目立ちにくくすることができる。なお、冷蔵庫10は、蓋部材710の表面に、冷蔵室扉12Rの表面とは異なる装飾を施すようにしてもよい。この構成によれば、蓋部材710を目立ちやすくすることができ、ひいては、USB接続部300が搭載されていることを使用者に分かりやすく示すことができる。
【0058】
また、冷蔵庫10によれば、ガラス部材100の切欠部101の周辺においてガラス部材100とベース部材200との間に形成される隙間部600には、特別部材の一例として蓋ユニット700が挿入されている。この構成によれば、蓋ユニット700を冷蔵庫本体の表面である冷蔵室扉12Rの表面に安定的に取り付けることができる。
【0059】
なお、本実施形態では、特別部材の一例として蓋ユニット700を例示したが、特別部材は、蓋ユニット700に限られるものではない。特別部材としては、例えば、各種の装飾用の部材、各種の操作ボタンなどを含む操作ユニット、表示器などを含む表示ユニットなど種々の部材やユニットを適用することができる。また、特別部材が取り付けられる冷蔵庫本体の表面は、冷蔵室扉12Rの表面に限られるものではなく、例えば、冷蔵室扉12Lの表面、野菜室扉13aの表面、冷凍室扉14aの表面、小冷凍室扉15aの表面、製氷室扉16aの表面であってもよいし、断熱箱体11の表面、例えば、断熱箱体11の側面、上面、背面などであってもよい。
【0060】
また、表側部材としては、ガラス部材100に限られるものではなく、例えば金属製の部材や樹脂製の部材など、ガラス以外の材料で構成された部材であってもよい。また、裏側部材としては、扉のベース部を構成する部材に限られるものではなく、何らかの表面部材が取り付けられる部材であれば種々の部材を適用することができる。
【0061】
また、冷蔵庫10によれば、隙間部600の外縁部は、ガラス部材100の切欠部101の外縁部よりも大きくなっている。この構成によれば、蓋ユニット700が挿入される隙間部600を大きく確保することができ、蓋ユニット700を無理なく安定的に取り付けることができる。
【0062】
また、冷蔵庫10によれば、隙間部600は、隙間部600に蓋ユニット700が挿入される方向とは異なる方向、この場合、冷蔵室扉12Rの幅方向における寸法D1が、隙間部600に蓋ユニット700が挿入される方向、この場合、冷蔵室扉12Rの上下方向における寸法D2よりも長くなっている。この構成によれば、隙間部600に対する蓋ユニット700の挿入量を極力少なくすることができ、少ない挿入量で蓋ユニット700を安定的に取り付けることができる。
【0063】
また、冷蔵庫10によれば、蓋ユニット700は、冷蔵室扉12Rとは異なる他の表面構成部材の一例である野菜室扉13a側から隙間部600に挿入される。この構成によれば、蓋ユニット700が取り付けられる冷蔵室扉12Rの表面と、蓋ユニット700が取り付けられない野菜室扉13aの表面とによって、蓋ユニット700が囲まれたような外観を実現することができる。よって、蓋ユニット700の蓋部材710の表面に冷蔵室扉12Rの表面や野菜室扉13aの表面と同様の装飾を施すことによって、蓋ユニット700を備えながらも、その蓋ユニット700を目立ちにくくすることができる。なお、蓋ユニット700の蓋部材710の表面に冷蔵室扉12Rの表面や野菜室扉13aの表面とは異なる装飾を施すことによって、蓋ユニット700を目立ちやすくすることができ、蓋ユニット700が備えられていること、ひいては、USB接続部300が備えられていることを使用者に分かりやすく示すことができる。
【0064】
また、冷蔵庫10によれば、隙間部600内において蓋ユニット700を固定するための溝部600aは、隙間部600内の外側部分において蓋ユニット700を固定する。隙間部600内に挿入された蓋ユニット700において、挿入方向における先端側に位置する内側部分は、ガラス部材100の切欠部101に当接していることから位置ずれやがたつきが生じにくい。一方、隙間部600内に挿入された蓋ユニット700において、挿入方向における基端側に位置する外側部分は、その外端部である下端部がガラス部材100の切欠部101に当接していないことから位置ずれやがたつきが生じやすい。
【0065】
本実施形態に係る冷蔵庫10によれば、このように位置ずれやがたつきなどが生じやすい蓋ユニット700の外側部分を溝部600aと爪部700aとの係合によって固定することができ、蓋ユニット700の特に外側部分の位置ずれやがたつきなどを効果的に抑制することができる。なお、上述した通り、蓋ユニット700の内側部分は、ガラス部材100の切欠部101に当接することで位置ずれやがたつきが抑制されている。そのため、本実施形態によれば、蓋ユニット700の全体について位置ずれやがたつきを抑制することができる。
【0066】
また、冷蔵庫10によれば、蓋部材710を回動可能に支持する支持部材720は、蓋部材710の回動基端部側の部分が蓋部材710の回動先端部側の部分よりも大きくなっている。この構成によれば、蓋部材710を回動可能に支持するための各種の構成要素、例えば、支持部723やスプリング730などの構成要素を設けるためのスペースを無理なく確保することができる。
【0067】
なお、図12に例示するように、蓋部材710は、ストッパ710sが窪み部201の奥面201aに当接する位置まで回動可能である。また、蓋部材710をストッパ710sが窪み部201の奥面201aに当接する最大回動位置まで回動させた状態において蓋部材710の表面が冷蔵室扉12Rの幅方向となす角度αは、窪み部201の奥面201aが冷蔵室扉12Rの幅方向となす角度βよりも大きくなるように構成するとよい。この構成によれば、蓋部材710の回動可能範囲を一層大きく確保することができ、USB接続部300に対する外部機器やコネクタの着脱を一層容易に行うことができる。
【0068】
また、蓋ユニット700は、支持部材720に突起部722を備えた構成である。ここで、このような突起部722を有する蓋ユニット700を先にベース部材200に取り付け、その後、ガラス部材100をベース部材200の表面に取り付ける場合を検証すると、各部材の寸法誤差やベース部材200に対する蓋ユニット700の取り付け位置の誤差などにより、蓋ユニット700の突起部722をガラス部材100の切欠部101内に嵌め込むことができず、ガラス部材100が突起部722に乗り上げてしまうことが懸念される。
【0069】
本実施形態によれば、まず、ベース部材200の表面側にガラス部材100を取り付け、その後、切欠部101の周辺においてガラス部材100とベース部材200との間に形成される隙間部600に蓋ユニット700を挿入して取り付けるようにしている。そのため、蓋ユニット700の突起部722にガラス部材100が乗り上げてしまうことを回避することができ、特別部材の一例である蓋ユニット700が取り付けられた冷蔵室扉12Rの組立性の改善を図ることができる。
【0070】
また、蓋ユニット700の突起部722がガラス部材100の切欠部101の端部に当接することによって、蓋ユニット700の位置ずれやがたつきを抑制することができる。
【0071】
また、ガラス部材100の切欠部101の端部を蓋ユニット700の突起部722によって覆うことができ、安全性の向上を図ることができる。また、ガラス部材100の切欠部101の端部に蓋ユニット700の突起部722が配置されることで、この突起部722を利用してガラス部材100の切欠部101の端部を装飾することができる。
【0072】
なお、本実施形態は、上述した一実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更や拡張を行うことができる。例えば外部機器が接続される外部機器接続部は、USB接続部300に限られるものではなく、USB規格以外の規格に準拠した接続部であってもよい。
【0073】
また、隙間部600は、ガラス部材100とベース部材200との間に設けられているのであれば、ガラス部材100側に設けられていてもよいし、ベース部材200側に設けられていてもよいし、ガラス部材100とベース部材200との間に備えられる部材に設けられていてもよい。
【0074】
また、隙間部600に対する蓋ユニット700の挿入方向は、隙間部600の下方からの挿入に限られるものではなく、ガラス部材100とベース部材200とが重なる方向とは異なる方向であれば、例えば、隙間部600の上方からの挿入であってもよいし、隙間部600の左方あるいは右方からの挿入であってもよいし、隙間部600に対し斜め上方や斜め下方からの挿入であってもよい。
【0075】
また、隙間部600、換言すれば、この隙間部600に取り付けられる蓋ユニット700が設けられる位置は、冷蔵室扉12Rの下端部に限られるものではなく、例えば、冷蔵室扉12Rの上端部、側端部などに設けられていてもよい。
【0076】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。本実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0077】
図面中、10は冷蔵庫、12Rは冷蔵室扉(表面構成部)、13aは野菜室扉(他の表面構成部)、100はガラス部材(表側部材)、101は切欠部、200はベース部材(裏側部材)、201は窪み部、201dは受入部、300はUSB接続部(外部機器接続部)、600は隙間部、600aは溝部(固定部)、700は蓋ユニット(特別部材)、710は蓋部材(蓋)、711は蓋本体部、712は下壁部、720は支持部材、730はスプリング(付勢部材)、730aはスプリングの蓋側端部、730bはスプリングの支持部材側端部、を示す。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12