(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】光学式情報読取装置
(51)【国際特許分類】
G06K 7/10 20060101AFI20240827BHJP
G06F 1/16 20060101ALI20240827BHJP
H05K 5/02 20060101ALI20240827BHJP
【FI】
G06K7/10 436
G06F1/16 312H
H05K5/02 D
(21)【出願番号】P 2020162340
(22)【出願日】2020-09-28
【審査請求日】2023-06-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000129253
【氏名又は名称】株式会社キーエンス
(74)【代理人】
【識別番号】110003225
【氏名又は名称】弁理士法人豊栖特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 大輔
(72)【発明者】
【氏名】坂田 亮
(72)【発明者】
【氏名】大堀 宏海
【審査官】小林 紀和
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-156751(JP,A)
【文献】特開2019-144998(JP,A)
【文献】特開2008-293474(JP,A)
【文献】特表2013-519339(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06K 7/10
G06F 1/16
H05K 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
読取対象となるシンボルを撮像して該シンボルを読み取るための光学式情報読取装置であって、
第一主面と、該第一主面と対向する第二主面とを有する筐体と、
前記第一主面に設けられ、情報の表示およびユーザによる操作入力の受付を行うタッチパネルと、
前記タッチパネルの下方に設けられる複数の操作キーが配置されたキー配置部と、
前記第二主面の、前記キー配置部と対応する部分に設けられるバッテリ収納部と、
前記バッテリ収納部の上方に設けられ、前記タッチパネルと前記キー配置部の整列方向である第一方向に交差する第二方向において、ユーザが指を挿入可能な開口を形成してなるリング部と、
前記リング部の上方に設けられ、前記第二主面側に、前記第一主面から離れる方向に突出された突出部を介して、読取対象となるシンボルを撮像するための撮像部と、
を備え、
前記リング部の外形が、前記リング部と前記突出部とを前記
光学式情報読取装置を載置する載置面に接触させて、前記リング部の開口にユーザが一の指を挿入した状態において、前記載置面と前記バッテリ収納部との間にユーザが同じ手の他の指を挿入可能な空間を形成するように構成されてなる光学式情報読取装置。
【請求項2】
請求項1に記載の光学式情報読取装置であって、
前記リング部は、
前記バッテリ収納部の上方に設けられ、前記筐体に着脱可能としてなるアタッチメントで構成され、
前記筐体は、
前記第二主面に、前記アタッチメントと係合するアタッチメント取付部を形成しており、
前記アタッチメントが前記アタッチメント取付部に取り付けられた状態で、前記第二主面と前記アタッチメントにより前記リング部の開口が形成されてなる光学式情報読取装置。
【請求項3】
請求項2に記載の光学式情報読取装置であって、
前記筐体は、前記バッテリ収納部の上方に設けられ、前記第二方向に延びる溝部を形成しており、
前記アタッチメントが前記アタッチメント取付部に取り付けられた状態で、前記溝部の内面と、前記アタッチメントの形状により前記リング部の開口が形成されてなる光学式情報読取装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載の光学式情報読取装置であって、
前記筐体の突出部は、前記第二主面から、前記リング部に対して遠ざかる方向に傾斜した傾斜面を形成している光学式情報読取装置。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載の光学式情報読取装置であって、
前記突出部は、その先端面に光学窓を設けており、
前記撮像部は、前記突出部の内部で前記光学窓を通じて前記筐体から外部に表れるように構成されてなる光学式情報読取装置。
【請求項6】
光学式情報読取装置であって、
第一主面と、該第一主面と対向する第二主面とを有する筐体と、
前記第一主面に設けられ、情報の表示およびユーザによる操作入力の受付を行うタッチパネルと、
前記タッチパネルの下方に設けられる複数の操作キーが配置されたキー配置部と、
前記第二主面の、前記キー配置部と対応する部分に設けられるバッテリ収納部と、
前記バッテリ収納部の上方に設けられ、前記タッチパネルと前記キー配置部の整列方向である第一方向に交差する第二方向に延びる溝部と、
前記溝部とリング部を形成し、前記筐体に着脱可能なアタッチメントと、
前記第二主面に形成され、前記アタッチメントと係合するアタッチメント取付部と、
を備え、
前記アタッチメントが取り外された状態において、前記溝部にユーザが指を掛けることによって前記筐体を支持する第一支持形態と、
前記アタッチメントが前記
アタッチメント取付部に取り付けられた状態において、前記溝部および前記アタッチメントにより、前記第二方向おいて開口を形成する前記リング部が形成され、前記リング部にユーザが指を挿入することによって前記筐体を支持する第二支持形態と、
を切り替え可能に構成してなる光学式情報読取装置。
【請求項7】
請求項6に記載の光学式情報読取装置であって、
前記アタッチメントは、前記溝部と整合する形状に形成されてなる光学式情報読取装置。
【請求項8】
請求項6又は7に記載の光学式情報読取装置であって、
前記筐体は、前記第一支持形態、または、前記第二支持形態において、前記第二方向に沿って支持されてなる光学式情報読取装置。
【請求項9】
請求項2
、3、6~8のいずれか一項に記載の光学式情報読取装置であって、
前記アタッチメント取付部は、前記第一方向に延びる一対の取付溝を前記第二方向に沿って形成し、
前記アタッチメントは、前記一対の取付溝に対応する箇所に、前記取付溝にそれぞれ挿入される一対の係合部を含み、
前記一対の係合部は、前記取付溝に挿入される方向に向かって先細りのテーパ状としてなる光学式情報読取装置。
【請求項10】
請求項
9に記載の光学式情報読取装置であって、
前記アタッチメントは、前記アタッチメントを前記筐体に取り付けた状態で、
前記第二方向に延在し、両端部に前記一対の係合部をそれぞれ形成してなるアタッチメント本体部と、
前記アタッチメント本体部から前記第一方向に、前記バッテリ収納部に向かって延出する取っ手部とを備える光学式情報読取装置。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載の光学式情報読取装置であって、
前記リング部は前記筐体の重心位置に形成されてなる光学式情報読取装置。
【請求項12】
請求項3
、6~
8のいずれか一項に記載の光学式情報読取装置であって、
前記溝部は前記筐体の重心位置に形成されてなる光学式情報読取装置。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか一項に記載の光学式情報読取装置であって、
前記バッテリ収納部が、前記筐体の長手方向に沿って形成されてなる光学式情報読取装置。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか一項に記載の光学式情報読取装置であって、
前記バッテリ収納部は、前記第二主面の中央付近で部分的に凸状の曲面を形成してなる光学式情報読取装置。
【請求項15】
請求項1~14のいずれか一項に記載の光学式情報読取装置であって、
前記キー配置部は、前記タッチパネルよりも幅狭に形成してなる光学式情報読取装置。
【請求項16】
請求項3
、6~
8のいずれか一項に記載の光学式情報読取装置であって、
前記溝部は、前記第二主面において前記キー配置部の上部に形成されてなる光学式情報読取装置。
【請求項17】
読取対象となるシンボルを撮像して該シンボルを読み取るための光学式情報読取装置であって、
第一主面と、該第一主面と対向する第二主面とを有する筐体と、
前記第一主面に設けられ、情報の表示およびユーザによる操作入力の受付を行うタッチパネルと、
前記タッチパネルの下方に設けられる複数の操作キーが配置されたキー配置部と、
前記第二主面の、前記キー配置部と対応する部分に設けられるバッテリ収納部と、
前記バッテリ収納部の上方に設けられ、前記タッチパネルと前記キー配置部の整列方向である第一方向に交差する第二方向において、ユーザが指を挿入可能な開口を形成してなるリング部と、
前記リング部の上方に設けられ、前記第二主面側に、前記第一主面から離れる方向に突出された突出部を介して、読取対象となるシンボルを撮像するための撮像部と、
を備え、
前記リング部と前記突出部とを前記
光学式情報読取装置を載置する載置面に接触させた状態において、前記載置面と前記バッテリ収納部との間に空間が形成されてなる光学式情報読取装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バーコードや二次元コードなどのシンボルを読み取る光学式情報読取装置に関する。
【背景技術】
【0002】
読取対象となるバーコード、QRコード等のシンボルからの光を受光し、イメージセンサによりシンボルの画像データを取得し、その画像データを解析することでシンボルに応じた情報を読み取る、ハンディタイプ等と呼ばれる手持ち式の光学式情報読取装置が知られている(例えば特許文献1)。このような光学式情報読取装置は、タッチパネルの下部にキーを配置する構成となっている。また、キー操作がしやすいように、キーが配置された箇所を把持に適するよう、表示部よりも幅狭に形成していた。
【0003】
しかしながら、この構成では、ユーザは持ち手の親指以外の指で幅狭の把持部を握って操作するため、親指でキー操作はしやすいが、把持部とタッチパネルまでの距離が遠くなる結果、持ち手の親指ではタッチパネルの操作が難しくなるという問題があった。
【0004】
一方で、タッチパネルの操作をするには、把持部よりも上方のタッチパネルの背面を把持した状態で親指で操作することになるが、この状態では光学式情報読取装置を十分に保持できないため、不安定で光学式情報読取装置を落とす虞がある。また使用者の手が小さい場合は、タッチパネルの背面を十分に把持することができず、掌に載せた状態となってさらに不安定感が増す。
【0005】
さらにこの状態では、把持部よりも上方のタッチパネルの背面部分を把持しているため、タッチパネルの下部に配置されたキーまでの距離が遠くなってしまい、この状態からキーを操作しようしても、持ち手の親指が届きにくくなる。その結果、場合によっては、再び把持部を持ち直して操作しなければならず、手間がかかったり、持ち直す際に光学式情報読取装置をうっかり落としてしまうという事態も起こり得る。
【0006】
このように、キーとタッチパネルを備える光学式情報読取装置において、キー操作のし易さを高めるとタッチパネルの操作がし難くなり、逆にタッチパネルの操作を重視すると、キー操作がし難くなり、キー操作とタッチパネルの操作を両立させることは難しいという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的の一は、キー操作とタッチパネル操作のし易さを両立させた光学式情報読取装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0009】
本発明の第1の側面に係る光学式情報読取装置によれば、読取対象となるシンボルを撮像して該シンボルを読み取るための光学式情報読取装置であって、第一主面と、該第一主面と対向する第二主面とを有する筐体と、前記第一主面に設けられ、情報の表示およびユーザによる操作入力の受付を行うタッチパネルと、前記タッチパネルの下方に設けられる複数の操作キーが配置されたキー配置部と、前記第二主面の、前記キー配置部と対応する部分に設けられるバッテリ収納部と、前記バッテリ収納部の上方に設けられ、前記タッチパネルと前記キー配置部の整列方向である第一方向に交差する第二方向において、ユーザが指を挿入可能な開口を形成してなるリング部と、前記リング部の上方に設けられ、前記第二主面側に、前記第一主面から離れる方向に突出された突出部を介して、読取対象となるシンボルを撮像するための撮像部と、を備え、前記リング部の外形が、前記リング部と前記突出部とを前記光学式情報読取装置を載置する載置面に接触させて、前記リング部の開口にユーザが一の指を挿入した状態において、前記載置面と前記バッテリ収納部との間にユーザが同じ手の他の指を挿入可能な空間を形成するように構成できる。上記構成により、光学式情報読取装置の第二主面から突出されたリング部にユーザは一方の手の指を掛けて、安定的に光学式情報読取装置を保持したまま同じ手の親指で操作キーやタッチパネルを操作できる。また光学式情報読取装置を載置した状態で、バッテリ収納部の背面に形成された空間にユーザが指を入れて把持し易くなり、使い勝手のよい環境が実現される。
【0010】
また、第2の側面に係る光学式情報読取装置によれば、上記構成に加えて、前記リング部は、前記バッテリ収納部の上方に設けられ、前記筐体に着脱可能としてなるアタッチメントで構成され、前記筐体は、前記第二主面に、前記アタッチメントと係合するアタッチメント取付部を形成しており、前記アタッチメントが前記アタッチメント取付部に取り付けられた状態で、前記第二主面と前記アタッチメントにより前記リング部の開口を形成することができる。上記構成により、リング部を筐体に着脱自在としているため、ユーザは使用態様や好みに合わせてリング部を取り付けるか否か選択することができ、使い勝手のよい環境が実現される。
【0011】
さらに、第3の側面に係る光学式情報読取装置によれば、上記構成に加えて、前記筐体は、前記バッテリ収納部の上方に設けられ、前記第二方向に延びる溝部を形成しており、前記アタッチメントが前記アタッチメント取付部に取り付けられた状態で、前記溝部の内面と、前記アタッチメントの形状により前記リング部の開口を形成することができる。上記構成により、溝部に沿ってユーザが指を掛けることで、ユーザの指と筐体が溝部を介して係合し、溝部を設けない場合と比してより安定的に筐体を支持することができる。
【0012】
さらにまた、第4の側面に係る光学式情報読取装置によれば、上記何れかの構成に加えて、前記筐体の突出部は、前記第二主面から、前記リング部に対して遠ざかる方向に傾斜した傾斜面を形成することができる。上記構成により、ユーザがタッチパネル等が配置されている第一主面を表側にして光学式情報読取装置を把持した場合、突出部が斜め下方に突出するようにしている。通常読み取り対象となるシンボルは、ユーザの手の位置より下側に配置されていることが多いため、バーコードの読み取り等を自然な姿勢で行うことを可能としている。
【0013】
さらにまた、第5の側面に係る光学式情報読取装置によれば、上記何れかの構成に加えて、前記突出部は、その先端面に光学窓を設けており、前記撮像部を、前記突出部の内部で前記光学窓を通じて前記筐体から外部に表れるように構成することができる。上記構成により、撮像部は突出部の先端に設けられた光学窓を介して前方斜め下方のシンボルを撮像することができる。
【0014】
さらにまた、第6の側面に係る光学式情報読取装置によれば、第一主面と、該第一主面と対向する第二主面とを有する筐体と、前記第一主面に設けられ、情報の表示およびユーザによる操作入力の受付を行うタッチパネルと、前記タッチパネルの下方に設けられる複数の操作キーが配置されたキー配置部と、前記第二主面の、前記キー配置部と対応する部分に設けられるバッテリ収納部と、前記バッテリ収納部の上方に設けられ、前記タッチパネルと前記キー配置部の整列方向である第一方向に交差する第二方向に延びる溝部と、前記溝部とリング部を形成し、前記筐体に着脱可能なアタッチメントと、前記第二主面に形成され、前記アタッチメントと係合するアタッチメント取付部と、を備え、前記アタッチメントが取り外された状態において、前記溝部にユーザが指を掛けることによって前記筐体を支持する第一支持形態と、前記アタッチメントが前記アタッチメント取付部に取り付けられた状態において、前記溝部および前記アタッチメントにより、前記第二方向おいて開口を形成する前記リング部が形成され、前記リング部にユーザが指を挿入することによって前記筐体を支持する第二支持形態と、を切り替え可能に構成することができる。上記構成により、溝部が形成されているため、アタッチメントを取り付けない場合でも、ユーザは溝部に指を掛けることにより、筐体と指が溝部を介して係合し、筐体を安定して第一支持形態で支持することが可能となる。一方で、アタッチメントを取り付けた場合は、溝部とアタッチメントで形成されたリング部にユーザが指を挿入するため、アタッチメントを取り付けない場合よりも安定して筐体を支持することができる。また、光学式情報読取装置が手から落下する虞も低減することができる。このように、ユーザは使用態様や好みに合わせて支持形態を選択することができ、使い勝手のよい環境が実現される。
【0015】
さらにまた、第7の側面に係る光学式情報読取装置によれば、上記構成に加えて、前記アタッチメントを、前記溝部と整合する形状に形成することができる。
【0016】
さらにまた、第8の側面に係る光学式情報読取装置によれば、上記何れかの構成に加えて、前記筐体を、前記第一支持形態、または、前記第二支持形態において、前記第二方向に沿って支持することができる。
【0017】
さらにまた、第9の側面に係る光学式情報読取装置によれば、上記何れかの構成に加えて、前記アタッチメント取付部は、前記第一方向に延びる一対の取付溝を前記第二方向に沿って形成し、前記アタッチメントは、前記一対の取付溝に対応する箇所に、前記取付溝にそれぞれ挿入される一対の係合部を含み、前記一対の係合部は、前記取付溝に挿入される方向に向かって先細りのテーパ状とすることができる。上記構成により、係合部の形状をテーパ状とし、テーパ状の先端部を取付溝に引っ掛けるようすることで、係合部と取付溝を係合することができる。このように、係合部の取付溝に対する接触部分を先端部のみとしているため、アタッチメントに回転方向の力を加えた場合、係合部が取付溝と接触して引っ掛かり、取付溝から容易に取り出せないという事態は起こりにくい。言い換えれば、アタッチメントを回転方向に回転させるだけで、係合部をテーパ状の傾斜部分に沿ってスムーズに取付溝から取り外すことが可能である。
【0018】
さらにまた、第10の側面に係る光学式情報読取装置によれば、上記何れかの構成に加えて、前記アタッチメントは、前記アタッチメントを前記筐体に取り付けた状態で、前記第二方向に延在し、両端部に前記一対の係合部をそれぞれ形成してなるアタッチメント本体部と、前記アタッチメント本体部から前記第一方向に、前記バッテリ収納部に向かって延出する取っ手部とを備えることができる。
【0019】
さらにまた、第11の側面に係る光学式情報読取装置によれば、上記何れかの構成に加えて、前記リング部を筐体の重心位置に形成することができる。上記構成により、重心位置に形成しているリング部を介して筐体を把持した際、筐体をバランスよく支持することができ、ユーザの使用時の負荷を低減することが可能である。
【0020】
さらにまた、第12の側面に係る光学式情報読取装置によれば、上記何れかの構成に加えて、前記溝部を筐体の重心位置に形成することができる。上記構成により、重心位置に形成している溝部を介して筐体を把持した際、筐体をバランスよく支持することができ、ユーザの使用時の負荷を低減することが可能である。
【0021】
さらにまた、第13の側面に係る光学式情報読取装置によれば、上記何れかの構成に加えて、前記バッテリ収納部を、前記筐体の長手方向に沿って形成することができる。
【0022】
さらにまた、第14の側面に係る光学式情報読取装置によれば、上記何れかの構成に加えて、前記バッテリ収納部は、前記第二主面の中央付近で部分的に凸状の曲面を形成することができる。
【0023】
さらにまた、第15の側面に係る光学式情報読取装置によれば、上記何れかの構成に加えて、前記キー配置部を、前記タッチパネルよりも幅狭に形成することができる。
【0024】
さらにまた、第16の側面に係る光学式情報読取装置によれば、上記何れかの構成に加えて、前記溝部を、前記第二主面において前記キー配置部の上部に形成することができる。上記構成により、ユーザは溝部に指を掛けて、キー配置部の上方に配置されたタッチパネルに親指が届きやすい状態で操作可能とできる。
【0025】
さらにまた、第17の側面に係る光学式情報読取装置によれば、読取対象となるシンボルを撮像して該シンボルを読み取るための光学式情報読取装置であって、第一主面と、該第一主面と対向する第二主面とを有する筐体と、前記第一主面に設けられ、情報の表示およびユーザによる操作入力の受付を行うタッチパネルと、前記タッチパネルの下方に設けられる複数の操作キーが配置されたキー配置部と、前記第二主面の、前記キー配置部と対応する部分に設けられるバッテリ収納部と、前記バッテリ収納部の上方に設けられ、前記タッチパネルと前記キー配置部の整列方向である第一方向に交差する第二方向において、ユーザが指を挿入可能な開口を形成してなるリング部と、前記リング部の上方に設けられ、前記第二主面側に、前記第一主面から離れる方向に突出された突出部を介して、読取対象となるシンボルを撮像するための撮像部と、を備え、前記リング部と前記突出部とを前記光学式情報読取装置を載置する載置面に接触させた状態において、前記載置面と前記バッテリ収納部との間に空間を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】実施形態1に係る光学式情報読取装置の斜視図である。
【
図2A】
図1の光学式情報読取装置を後方から見た斜視図である。
【
図2B】変形例2に係る光学式情報読取装置を後方から見た斜視図である。
【
図3】
図1の光学式情報読取装置を把持した状態を示す模式図である。
【
図4】
図2Aの光学式情報読取装置の突起部とリング部とを載置面に接触させた例を示す側面図である。
【
図5】変形例1に係る光学式情報読取装置のリング部と筐体の下端部とを載置面に接触させた例を示す側面図である。
【
図6】
図2Aの光学式情報読取装置の分解斜視図である。
【
図7】実施形態1の光学式情報読取装置のアタッチメントを示す斜視図である。
【
図8】
図6の光学式情報読取装置の横断面図である。
【
図9】
図6のアタッチメントを筐体に装着した状態の光学式情報読取装置の横断面図である。
【
図10】アタッチメントの係合部を溝部に挿入した状態を示す模式図である。
【
図11】
図10のアタッチメントに回転方向の力が加わった状態を示す模式図である。
【
図12】実施形態1の光学式情報読取装置の構成を示すブロック図である。
【
図13】実施形態1の光学式情報読取装置でシンボルを撮像している状態を示す模式図である。
【
図14】仮に撮像部を筐体の先端部分に設けた場合の光学式情報読取装置の使用の状態を示す模式図である。
【
図15】実施形態1の光学式情報読取装置を充電している状態を示す模式図である。
【
図16】実施形態2に係る光学式情報読取装置を後方から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための光学式情報読取装置を例示するものであって、本発明は光学式情報読取装置を以下のものに特定しない。また、本明細書は特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
[実施形態1]
【0028】
光学式情報読取装置は、バーコードや二次元コードなどのシンボルを読み取ってデータの登録、照合を行う部材であり、ハンディスキャナ、ハンディターミナル、業務用PDA等とも呼ばれる。本発明の実施形態1に係る光学式情報読取装置100を、
図1~
図15に示す。これらの図において、
図1は実施形態1に係る光学式情報読取装置の斜視図、
図2Aは
図1の光学式情報読取装置を後方から見た斜視図、
図2Bは変形例2に係る光学式情報読取装置を後方から見た斜視図、
図3は
図1の光学式情報読取装置を把持した状態を示す模式図、
図4は
図2Aの光学式情報読取装置の突起部とリング部とを載置面に接触させた例を示す側面図、
図5は変形例1に係る光学式情報読取装置のリング部と筐体の下端部とを載置面に接触させた例を示す側面図、
図6は
図2Aの光学式情報読取装置の分解斜視図、
図7は実施形態1の光学式情報読取装置のアタッチメントを示す斜視図、
図8は
図6の光学式情報読取装置の横断面図、
図9は
図6のアタッチメントを筐体に装着した状態の光学式情報読取装置の横断面図、
図10はアタッチメントの係合部を溝部に挿入した状態を示す模式図、
図11は
図10のアタッチメントに回転方向の力が加わった状態を示す模式図、
図12は実施形態1の光学式情報読取装置の構成を示すブロック図、
図13は実施形態1の光学式情報読取装置でシンボルを撮像している状態を示す模式図、
図14は仮に撮像部を筐体の先端部分に設けた場合の光学式情報読取装置の使用の状態を示す模式図、
図15は実施形態1の光学式情報読取装置を充電している状態を示す模式図を、それぞれ示している。
(光学式情報読取装置100)
【0029】
図1に示す光学式情報読取装置100は、ユーザが片手で把持してバーコード等を読み取ったり、タッチパネルやキーの操作を行うものである。ここでは光学式情報読取装置100の概要を説明し、各部材の説明は後述する。
【0030】
光学式情報読取装置100は、第一主面11と、第一主面と対向する第二主面12とを有する概ね板状の筐体10と、第一主面11に設けられ、情報の表示およびユーザによる操作入力の受付を行うタッチパネル20と、タッチパネル20の下方に設けられる複数の操作キー31が配置されたキー配置部30とを備える。
【0031】
また、
図2Aに示すように、第二主面12側には、キー配置部30と対応する部分に設けられるバッテリ収納部40と、バッテリ収納部40の上方に設けられるリング部50と、読取対象となるシンボルを撮像するための撮像部60とを備える。この筐体10は、リング部50の上方に設けられ、第二主面12側に、第一主面11から離れる方向に突出された突出部61を形成している。そして、この突出部61に撮像部60を設けている。
【0032】
リング部50は、タッチパネル20とキー配置部30の整列方向である第一方向d1に交差する第二方向d2において、ユーザが指を挿入可能な開口51を形成している。このような構成により、ユーザは光学式情報読取装置100の使用時に、キー配置部30及びバッテリ収納部40を含む筐体10の下方を把持部として把持することができる。そして、
図3に示すように、一方の手の指、例えば中指をリング部50に掛けて、安定的に光学式情報読取装置100を保持したまま同じ手の親指で操作キーやタッチパネルを操作できる。
【0033】
一方で、光学式情報読取装置100の操作を終了して棚などに一旦載置する際、光学式情報読取装置100をタッチパネル等を設けている筐体10の第一主面11を表側に向けて、言い換えると筐体の第二主面側を載置面CSに対向させた姿勢で載置する場合が多い。この際、
図4に示すように、リング部50の外形が、リング部50と突出部61とを載置面CSに接触させ、リング部50の開口51にユーザが一の指を挿入した状態において、載置面CSとバッテリ収納部40との間にユーザが同じ手の他の指を挿入可能な空間S1を形成するようにしている。
【0034】
このようにバッテリ収納部40の背面に空間S1を形成していると、ユーザが光学式情報読取装置100を把持しようとする際、空間S1によって把持部を把持し易くできる。これに対して、従来の板状のバーコードリーダーは、背面部分に本実施形態の光学式情報読取装置のようなリング部を備えていないため、一旦載置してしまうと、載置面とバーコードリーダーの背面とが概ね接触し、把持部を直接把持できない場合が多い。これでは、ユーザがバーコードリーダーを把持する際、一方の手で持ち上げてから、他方の手で握ったり、片手で持ち上げた後、バーコードリーダーの向きを変えて握り直したりする必要があり手数が多くなり使い勝手が悪い。これに対し実施形態1に係る光学式情報読取装置100によれば、把持部の裏面側に空間S1を形成することで、載置された光学式情報読取装置100を拾い上げる際に、空間S1に指を挿入し直接把持部を把持するという1つの動作で足り、握り直す等の動作を不要とする使い勝手のよい環境が実現される。
【0035】
また
図4の例では、光学式情報読取装置100を載置した姿勢で、リング部50と突出部61の間にも、載置面CSとの間に空間S3を形成している。これにより、ユーザは光学式情報読取装置100を拾い上げる際に人差し指などを空間S3に差し入れて、より一層、光学式情報読取装置100を把持し易くできる。
[変形例1]
【0036】
ただ本発明は、光学式情報読取装置100を載置面CSに載置する際の設置部分を、上記構成に限定するものでない。例えば変形例1に係る光学式情報読取装置100’として
図5に示すように、リング部50と、バッテリ収納部40の下端部とを載置面CSに接触させた姿勢で、前記載置面と前記バッテリ収納部との間にユーザが指を挿入可能な空間S2を形成させてもよい。この構成によっても、同様にユーザは光学式情報読取装置100を拾い上げる際、空間S2に指、例えば薬指と小指を差し入れて、把持部を把持することができる。さらに同様に、リング部50と突出部61の間にも、載置面CSとの間に空間S4を形成してもよい。この場合、空間S4を上述した空間S3よりも広く確保できるので、人差し指などを空間S4に差し入れやすくなる利点が得られる。一方で、空間S2は相対的に空間S1よりも狭くなるので、薬指や小指の差し入れやすさを考慮する場合は、
図4の方が好ましい。
(筐体10)
【0037】
実施形態1の光学式情報読取装置100に係る筐体10は、
図1に示すように、第一主面11と、第二主面12とを有する概ね板状としている。ここで本明細書における「板状」とは、第一主面11及び第二主面12が平坦な形状であるだけでなく、各主面に凹部や凸部が形成されている形状も含んでいる。
【0038】
この第一主面11側には、情報の表示およびユーザによる操作入力の受付を行うタッチパネル20を設けている。タッチパネル20には、例えば、液晶や有機EL等のディスプレイが使用できる。タッチパネル20の下方には、複数の操作キー31が配置されたキー配置部30を設けている。ユーザは操作キー31を操作することで、タッチパネル20における表示内容に対して種々の操作を実行したり、照明光やエイミング光の照射、読み取り、画像の撮像などの各種の処理を行う。
【0039】
筐体10の形状は、
図1の光学式情報読取装置100を正面から見たときに、タッチパネルの部分を概ね矩形状としている。また、キー配置部30の部分は、タッチパネル20よりも幅狭の概ね矩形状としている。キー配置部30をタッチパネル20よりも幅狭とし、この部分を把持する把持部としておけば、持ち運びに便利である。ただ本実施形態の筐体は、このような形状に限定されない。例えば、タッチパネル20と、キー配置部30とを概ね同じ幅とすることもできる。また、矩形状の角部を面取したり、一部に曲線を含むものであってもよい。
(バッテリ収納部40)
【0040】
図2Aに示すように、筐体10の第二主面12側にはバッテリ収納部40を設けている。具体的にはバッテリ収納部40を、第二主面12において、キー配置部30と対応する部分である
図2Aの光学式情報読取装置100の下方に設けている。このバッテリ収納部40は、バッテリを収納できる任意の形状とすることができる。例えば、本実施形態では、筐体10の長手方向に沿って形成している。また、バッテリ収納部40は、第二主面12の中央付近で部分的に凸状の曲面を形成している。バッテリ収納部40は、キー配置部30と対応する部分に設けられているため、ユーザが光学式情報読取装置100を持ち運ぶ等する際、バッテリ収納部40やキー配置部30を含む光学式情報読取装置100の下方を把持する場合が多い。したがって、バッテリ収納部40が凸状の曲面を形成していると、ユーザが把持した際、手の形状にフィットして、把持しやすくできる。ただ、本実施形態のバッテリ収納部は上記形状に限定されない。例えば、凸状の曲面でなく、平面状としてもよい。
【0041】
また、
図2Aに示すように、バッテリ収納部40の下端部に、突起41を設けてもよい。突起41は、第一主面11から離れる方向に突出するようにしている。このような突起41を設けることにより、光学式情報読取装置100を第一主面11を表側にして載置する際、突起41が載置面と接触し、後述するリング部50と突起41により
図5の空間S2の下端部側を若干広めに形成することができる。その結果、ユーザの指を空間S2に挿入しやすくすることを可能としている。ただ、実施形態1のバッテリ収納部は、下端部に突起を形成する態様に限定されず、突起を形成しなくてもよい。この場合、バッテリ収納部の構成をより簡素化できる。
(報知部80)
【0042】
図2Aのバッテリ収納部40の上方には、報知部80を形成してもよい。報知部80は、シンボルSBの読み取りに成功したか否かなどを報知するためのものである。この報知部80は、任意の箇所に形成することができるが、実施形態1に係る光学式情報読取装置100においては、第二主面12の概ね中央部分である平坦面に形成している。また報知部80は、スピーカを備えており、ユーザに対しブザー音や音声等の音で告知するよう構成している。これにより、ユーザはシンボルSBの読み取りに成功したか否かを聴覚で確認することができ、例えばシンボルSBを読み取ったつもりが読み取れていなかった等の見落としを低減することができる。また報知部80は、バイブレータを備えていてもよい。これにより、振動でもユーザに報知することができる。
(リング部50)
【0043】
図2Aのバッテリ収納部40の上方にはさらに、リング部50を設けている。リング部50は、ユーザが一方の手の指を掛けて、安定的に光学式情報読取装置100を保持したまま同じ手の親指で操作キー31やタッチパネル20を操作するための部材である。このリング部50は、タッチパネル20とキー配置部30の整列方向である第一方向d1に交差する第二方向d2において、ユーザが指を挿入可能な開口51を形成している。また、リング部50は完全に閉じたループを形成している必要はなく、指が抜けない程度の隙間が部分的に開口されたC字状としてもよい。
【0044】
この開口51は、平均的な成人の指が挿入可能な内径であればよく、対象となるユーザに応じて任意の大きさに設計することができる。実施形態1に係る光学式情報読取装置100では、一例として、半径1cm程度としている。また、開口51の形状も概ね円状としているが、楕円状や多角形状等とすることもできる。
【0045】
リング部50は、バッテリ収納部40の上方の任意の位置に形成することができる。本実施形態のリング部50は、筐体10の重心位置に形成している。重心位置に形成していることにより、リング部50を介して筐体10を把持した際、筐体10をバランスよく支持することができ、ユーザの使用時の負荷を低減することが可能である。ここで本明細書における「重心位置」とは、厳密な意味での重心位置だけでなく、概ね重心位置、又は重心位置近傍という概念も含んでいる。
(アタッチメント52)
【0046】
上述のように、リング部50は、ユーザが指を掛けて、安定的に光学式情報読取装置100を保持したまま操作できれば任意の態様とすることができる。実施形態1では、リング部50の一部をアタッチメント52により構成している。アタッチメント52は、
図6に示すように、筐体10に着脱可能としている。アタッチメント52を着脱可能とすることにより、ユーザは使用態様や好みに合わせてリング部を取り付けるか否か選択することができ、使い勝手のよい環境が実現される。
(アタッチメント本体部53)
【0047】
このアタッチメント52は、アタッチメント本体部53と、取っ手部54とを備える。アタッチメント本体部53は、アタッチメント52を筐体10に取り付けた状態で、第二方向d2に延伸された概ね矩形状としている。また、アタッチメント本体部53の両端部には、後述する一対の係合部55、55をそれぞれ形成している。
【0048】
このアタッチメント本体部53は、
図6及び
図7に示すように、両端部を水平面として、この両端部に挟まれた中間部分を第二主面12の形状に沿った形状となるように折曲させてもよい。図の例では、中間部分を中央に向かって若干盛り上がるように湾曲させて、第二主面12の形状に沿わせた形状としている。このような形状とすることで、アタッチメント52を第二主面12に面状に接触させて、筐体10に安定して取り付けることができる。ただ、アタッチメント本体部53の形状は第二主面12に沿った形状に限定されず、例えば、角部のあるものや、第二主面12とアタッチメント本体部53との間に隙間を形成するものでもよい。特に、アタッチメント52を筐体10に装着した状態で、第二主面12の報知部80と、アタッチメント本体部53との間に隙間を形成するように、アタッチメント本体部53が報知部80と重なる部分に窪みを形成してもよい。このようにすることで、ブザー音等を発する報知部80のスピーカ部分をアタッチメント52で塞いでしまう事態を避け、報知部80から発信されるブザー音などが聞き取りにくくなるというおそれを低減できる。
【0049】
アタッチメント本体部53はさらに、筐体10に取り付けられた際、報知部80と対応する箇所にアタッチメント開口部56を開口させてもよい。アタッチメント開口部56を形成することにより、アタッチメント本体部53で報知部80のスピーカを遮る事態を更に回避することができる。
【0050】
このアタッチメント開口部56は、報知部80をある程度露出する任意の形状とできる。実施形態1においては、アタッチメント開口部56を概ね矩形状としているが、例えば、楕円状、多角形状などとしてもよい。
(取っ手部54)
【0051】
取っ手部54は、アタッチメント本体部53の概ね中央部分から第一方向d1に、バッテリ収納部40に向かって延出するようにしている。この取っ手部54は、概ね円弧状としている。円弧状とすることで、ユーザが取っ手部54に指を掛けた際、ユーザの指に沿った形状であるため、違和感なく筐体10を保持することができる。ただ、本実施形態の取っ手部は円弧状に限定されない。例えば、角部を形成するものや、概ね線状のもの等も使用し得る。
(取付溝13)
【0052】
アタッチメント取付部は、アタッチメント52を筐体10に取り付けるための部材である。アタッチメント取付部は、アタッチメント52が筐体に取り付けられれば任意の態様とすることができる。例えば、アタッチメント取付部でアタッチメント52の係合部55を挟み込むような態様としたり、アタッチメント取付部をねじ等として、アタッチメント52を筐体10にねじ止めしてもよい。
【0053】
実施形態1ではアタッチメント取付部として、
図6に示すよう、第二主面12に一対の取付溝13、13を形成している。一対の取付溝13、13は、第一方向d1に延びる形状としている。また、一対の取付溝13、13は、第二方向d2に沿った第二主面12の両端部であって、バッテリ収納部40と、撮像部60との間に形成している。
【0054】
図8は、取付溝13及びアタッチメント52の一態様を示す光学式情報読取装置100の横断面図である。この図に示すように、一対の取付溝13、13は、筐体10の両端部から第二方向d2において、互いに近づくように筐体10の第二主面12を若干凹ませて形成されている。この凹んだ部分に後述する一対の係合部55、55をそれぞれ挿入することにより、アタッチメント52を筐体10に簡単に着脱自在とできる。
(係合部55)
【0055】
図7に示す一対の係合部55、55は、アタッチメント本体部53の両端部にそれぞれ設けられる。この一対の係合部55、55は、一対の取付溝13、13に挿入してアタッチメント52を筐体10に取り付けることができる任意の形状、例えば、矩形状、円弧状等とし得る。実施形態1の係合部55の形状は、取付溝13に挿入される方向に向かって先細りのテーパ状としている。また
図7及び
図8に示すように、テーパ状の係合部55の先端部55aは取付溝13に挿入して引っ掛かる形状としている。これにより、
図9のように係合部55と溝部13とを係合することができる。
【0056】
図9のように取付溝13に係合している係合部55は、先端部55aがフックのように機能する。このため、アタッチメント52を筐体10から離れる方向、つまり
図9の矢印で示す方向d3に引っ張っても、アタッチメント52が筐体10から外れにくくすることができる。
【0057】
また、係合部55を先細りのテーパ状とし、先端部55aを取付溝13に挿入しているため、
図10に示すように、係合部55の取付溝13に対する接触部分は概ね先端部55aである。この状態で、矢印が示す回転方向d4にアタッチメント52を回転させると、
図11に示すように、一方の先端部55aを容易に取付溝13から取り外すことができる。
【0058】
具体的には、一対の係合部55、55は形状をテーパ状とし、角部等を形成していないため、アタッチメント52を回転方向d4に移動させた場合、一対の係合部55、55が共に取付溝13と接触して引っ掛かり、取付溝13から容易に取り出せないという事態は起こりにくい。つまり、アタッチメント52を回転方向d4に回転させるだけで、一方の係合部55をスムーズに取付溝13から取り外すことができる。その結果、アタッチメント52を筐体10から容易に取り外すことを可能としている。
【0059】
このように、アタッチメント52を筐体10から離れる方向d3において、筐体10から外れにくくしているため、光学式情報読取装置100の使用時にユーザがアタッチメント52をうっかり引っ張るなどしても、アタッチメント52が筐体10から外れるという虞を低減できる。
【0060】
一方、アタッチメント52を回転方向d4に回転させると簡単に外れるようにしているため、ユーザが光学式情報読取装置100の使用の際、誤って手を挟んだり、不自然な姿勢で手をついてしまった場合でも、速やかにアタッチメント52を筐体10から外すことができる。その結果、ユーザの手から光学式情報読取装置100を簡単に取り外すことができ、無理な姿勢でユーザの手に負担がかかり負傷してしまう等の事態を回避することが可能である。
(溝部14)
【0061】
上述のように、アタッチメント52を取付溝13に取り付けると、第二主面12とアタッチメント52の取っ手部54によりリング部50の開口51が形成される。ここで、
図2Aに示すように、バッテリ収納部40の上方に、第二方向d2に沿って延びる溝部14を形成してもよい。この場合、溝部14の内面と、取っ手部54によりリング部50の開口51を形成することができる。溝部14を設けることにより、溝部14に沿ってユーザが指を掛けることで、ユーザの指と筐体10が溝部14を介して係合し、溝部14を設けない場合と比してより安定的に筐体10を支持することを可能とする。
【0062】
また、溝部14が開口51の一部を形成しているため、取っ手部54のみで開口51を形成する場合と比して、溝部14が筐体10の内側に凹んでいる分、取っ手部54の突出量を低減することができ、よりコンパクトな光学式情報読取装置100を実現できる。
【0063】
溝部14は、ユーザが光学式情報読取装置100を片手で把持しながら操作キー31やタッチパネル20を操作できれば任意の態様とすることができる。実施形態1では、第二主面12において、キー配置部30の上部に形成している。さらに、第二主面12において、キー配置部30とタッチパネル20との接続領域近傍に対応する箇所に形成するのが好ましい。これにより、ユーザは溝部14に指を掛けて、キー配置部30の上方に配置されたタッチパネルに親指が届きやすい状態で操作可能とできる。
【0064】
溝部14を形成する位置は、上述の箇所に加えて、筐体10の重心位置の近傍に形成してもよい。重心位置近傍に形成することにより、ユーザが溝部14を介して筐体10を把持した際、筐体10をバランスよく支持することができ、ユーザの使用時の負荷を低減することが可能である。実施形態1に係る光学式情報読取装置100においては、筐体10の重心位置が溝部14よりもやや上となるようにしている。筐体10の重心位置を先端部寄りとすることで、光学式情報読取装置100を載置面に載置する際、頭側が重くなって
図4に示すような姿勢で載置され易くなるようにできる。その結果、空間S1が形成され、ユーザが載置された光学式情報読取装置100を拾い上げ易くできる。
【0065】
この溝部14の内面の形状は、ユーザが溝部14に指を掛けることができれば任意の形状とできる。例えば、実施形態1では、円弧状としている。溝部14の内面を円弧状、つまりユーザの指に沿った形状とすることで、ユーザが溝部14に指を掛けた際、違和感なく光学式情報読取装置100を使用することができる。ただ、本実施形態の溝部14の内面の形状は円弧状に限定されず、例えば角部を形成しているものでもよい。
【0066】
この溝部14の内面の形状と整合するように、アタッチメント52の取っ手部54を形成してもよい。例えば、溝部14の内面を円弧状とする場合、取っ手部54の形状も円弧状とすることにより、リング部50を1つの概ね円環状とすることができる。このような形状とすることで、ユーザが取っ手部54に指を掛けた際、ユーザの指に沿い、筐体10を保持しやすくできる。
【0067】
ここで、実施形態1の光学式情報読取装置100は、アタッチメント52を取り付けない場合(以下、第一支持形態という)でも、ユーザが溝部14に指を掛けることにより、筐体10と指が溝部14を介して係合し、筐体10を安定して、例えば第二方向d2に沿って、支持することが可能である。この場合、アタッチメント52を取り付ける手間を省くことができる。また、アタッチメント52を取付けないため、光学式情報読取装置100をよりコンパクトにでき、持ち運びに便利である。
【0068】
一方で、アタッチメント52を取り付けた場合(以下、第二支持形態という)、溝部14およびアタッチメント52の取っ手部54により、第二方向d2おいて開口51を形成するリング部50が形成される。この溝部14と取っ手部54で形成されたリング部50にユーザが指を挿入するため、アタッチメント52を取り付けない場合よりも安定して筐体10を、例えば第二方向d2に沿って、支持することが可能である。また、光学式情報読取装置100が手から落下する虞も、アタッチメント52を取り付けない場合より低減することができる。そして、アタッチメント52を着脱自在とすることで、第一支持形態と第二支持形態を簡単に切り替え可能としている。これにより、ユーザは使用態様や好みに合わせて支持形態を選択することができ、使い勝手のよい環境が実現される。
[変形例2]
【0069】
上述のように、実施形態1に係る光学式情報読取装置100では、筐体10の第二主面側に溝部14を形成している。ただ本開示に係る光学式情報読取装置は、溝部を設ける態様に限定されない。例えば、筐体に溝部を設けない構成としてもよい。このような例を変形例2に係る光学式情報読取装置100’’として、
図2Bに示す。この図に示すように、変形例2に係る光学式情報読取装置100’’の筐体10’’は第二主面側に溝部を形成しておらず平面や曲面として、アタッチメント52’’の付加のみでリング部50’’を形成している。この場合、筐体10’’の構成をより簡素化できる。
(撮像部60)
【0070】
実施形態1の光学式情報読取装置100はさらに、読取対象となる二次元コード等シンボルSBを撮像する撮像部60を備える。撮像部60は、
図12に示すように、シンボルSBを撮像するための撮像ユニット62と、シンボルSBを照明するための光を照射する照明モジュール63と、光学式情報読取装置100の読み取り位置を示す光を照射するエイミングモジュール64とを備える。この撮像部60は、後述する突出部61に設けられている。
(突出部61)
【0071】
突出部61は、
図2A、
図4等に示すように、リング部50の上方に設けられている。この突出部61は、筐体10の第二主面12側に、第一主面11から離れる方向に突出している。突出部61はまた、第二主面12から、リング部50に対して遠ざかる方向に傾斜した傾斜面65を形成している。このような傾斜面65を設けたことで、突出部61の角度を、筐体10の先端面に対して傾斜させた姿勢とすることができる。この結果、撮像部60の読み取り面を斜め下方に傾斜させて、光学式情報読取装置100を把持した姿勢で読み取り易くしている。
【0072】
突出部61はさらに、その先端面に光学窓66を設けている。上述の撮像部60は、突出部61の内部で光学窓66を通じて筐体10から外部に表れるように設けられている。これにより、撮像部60は、突出部61の先端に設けられた光学窓66を介して前方斜め下方のシンボルSBを撮像することができる。
【0073】
図13は、このような突出部61に設けられた撮像部60でシンボルSBを撮像している状態を示す模式図である。この図に示すように、ユーザが光学式情報読取装置100でシンボルSBを撮像する場合、読み取り対象となるシンボルSBは、ユーザの手の位置より下側に配置されていることが多い。そこで、突出部61を第二主面12に対して傾斜面65を介して前方斜め下方に突出させることにより、シンボルSBの読み取り等を自然な姿勢で行うことを可能としている。
【0074】
仮に、
図14に示すように、突出部を設けず、筐体10の先端面を光学窓66とすると、撮像の際、撮像部60をシンボルSBに向けるため手首を大きく反らせる必要があり、ユーザに無理な姿勢を強いる虞がある。そこで、上述のように突出部61を前方斜め下方に突出させることで、無理のない姿勢でシンボルSBを読み取ることを実現している。
【0075】
また突出部61を設けることにより、
図4で示すように、ユーザが筐体10の第一主面11を表側に向けて載置した際、リング部50と、突出部61が載置面CSに接触し、載置面CSとバッテリ収納部40との間にユーザが指を挿入可能な空間S1を形成することができる。これにより、バッテリ収納部40の背面に形成された空間S1にユーザが指を入れて把持し易くなり、使い勝手のよい環境が実現される。このように、突出部61を傾斜面65を介して傾斜させることで、撮像部60を読み取りに適した角度に傾斜させると共に、載置面CSとの間に空間S1を形成させて、把持部を把持し易い構成とできる利点が得られる。
【0076】
また、
図4のようにリング部50と突出部61で載置面CSに載置された場合、タッチパネル20を含む突出部61側の位置が、バッテリ収納部40の下端部より低くなる。言い換えれば、バッテリ収納部40の下端部の位置が、
図5に示すリング部50とバッテリ収納部40の下端部で載置される場合に比して高くなる。その結果、空間S1を空間S2よりも広くして、ユーザが指を挿入可能な空間を十分確保することを可能としている。
【0077】
これに対して、光学式情報読取装置100を
図5のように載置すると、タッチパネル20を見やすくすることはできるが、空間S2は狭くなり、
図4の場合と比較すると指が挿入しにくくなる。一方で、
図4のように載置すると、タッチパネル20は見にくくなるが、空間S1は広くなり、指を挿入してバッテリ収納部40の下端部を素早く簡単に把持することができる。
【0078】
光学式情報読取装置100のユーザは、通常、光学式情報読取装置100を一旦載置してしまうと、タッチパネル20の操作を行わない場合が多い。一方で、光学式情報読取装置100を使用してシンボル等を読み取る作業においては、作業現場で機敏な動作が求められることも多々ある。このため、光学式情報読取装置100の把持し易さや、ハンドリングの良さを重視する場合は、突出部61とリング部50とを載置面CSに接触させて載置することが好ましい。
(充電端子70)
【0079】
実施形態1の光学式情報読取装置100はさらに、光学式情報読取装置100を充電するための充電端子70を備えることができる。
図1の例では、正負一対の充電端子70は、タッチパネル20の上方であって、筐体10の概ね先端部に設けられる。そして
図15に示すように、この充電端子70を含む筐体10の先端部を充電器71に挿入して充電するようにしている。言い換えると、光学式情報読取装置100が使用時と天地を逆にして把持部が上端の向く姿勢で、充電器71にセットされる状態となる。
【0080】
従来のバーコードリーダー等は、筐体の下方の把持部に充電端子を設け、把持部を充電器に挿入して充電するようにしている。このため、充電器からバーコードリーダーを取り出そうとしても、把持部が充電器に差し込まれているため、直接把持部を把持し難いことが多かった。そこで、先ず充電器から突出している表示部などを含む先端部を一方の手で持ち上げてから、他方の手で握り直したり、片手で持ち上げた後、バーコードリーダーの向きを変えて同じ手で握り直したりする必要がある等、持ち替える必要があった。
【0081】
これに対して実施形態1に係る光学式情報読取装置100においては、充電端子70を把持部側でなく、タッチパネル20側に設けている。そして筐体10のタッチパネル20等を含む先端部分を充電器71に差し込み、キー配置部30等を含む把持部が充電器71から突出するようにしている。このため、ユーザは突出された把持部を容易に把持することができる。またこの際、逆手でなく親指側を下に向けた順手の姿勢で把持部を把持することにより、ユーザは把持部を握り直すことなくそのままの持ち方で光学式情報読取装置100を使用できる。このように、1つの動作で光学式情報読取装置100を充電器71からスムーズに取り出し、そのまま読み取り作業に取りかかることができ、使い勝手が向上する。
【0082】
また、使用時と逆向きの姿勢で光学式情報読取装置100を充電器71にセットした状態で、タッチパネル20を視認し易いよう、この姿勢においてはタッチパネル20の表示を180°回転させて表示させるようにしてもよい。例えば、タッチパネル20に「充電中」の文字や図形を、把持部側を上とする姿勢に回転させて表示させる。これによって、光学式情報読取装置100を逆向きに充電器71にセットしても、表示が見難くなることもない。
(ブロック図)
【0083】
ここで光学式情報読取装置100の構成を、
図12のブロック図に基づいて説明する。この図に示す光学式情報読取装置100は、撮像部60と、エイミングスイッチ64Bと、タッチパネル20と、トリガスイッチ110と、演算部120と、記憶部130と、メモリ部140と、通信部150とを備える。また撮像部60は、撮像ユニット62と、照明モジュール63と、エイミングモジュール64とを備える。
【0084】
演算部120は、読取部121の機能を実現する。読取部121は、撮像部60の撮像処理により生成された画像データに基づいて、シンボルの情報を読み取る。この演算部120は、CPUやMPU等で構成される。また演算部120は、DSPを含んでもよい。
【0085】
記憶部130は、画像データや設定情報等の各種の情報を保持するための部材である。例えば撮像部60で撮像された画像データや、コンピュータプログラム、ファームウェア等を保持する。この記憶部130は、ROM等の不揮発性メモリで構成できる。
【0086】
メモリ部140は、記憶部130からコンピュータプログラム等をロードして実行するための作業領域である。このメモリ部140は、RAMなどで構成される。
【0087】
通信部150は、外部機器と通信を行うためのインターフェースである。
【0088】
撮像部60は、撮像ユニット62により撮像を行う部材であり、C-MOSやCCD等の撮像素子を含む。トリガスイッチ110は、この撮像部60の撮像処理を開始させる。
【0089】
照明モジュール63は、シンボルSBに照明光を照射させる部材であり、LED等の光源を含む。
【0090】
エイミングモジュール64は、エイミング光を照射するための部材である。エイミング光は、読取範囲がどのあたりに位置しているかを使用者に示す指針となる。
【0091】
エイミングスイッチ64Bは、エイミングモジュール64からエイミング光を照射するためのスイッチである。使用者がエイミングスイッチ64BをONすると、エイミングモジュール64からエイミング光が照射される。
【0092】
読取部121は、撮像素子で撮像された画像データから、シンボルSBを抽出し、シンボルSBにエンコードされた情報をデコードして読み取る。演算部120は読取部121でデコードした情報を、通支部を介して出力する。また必要に応じて、タッチパネル20に表示させる。
[実施形態2]
【0093】
実施形態1では、アタッチメント52を筐体10に着脱可能とした例を説明した。ただ、本開示のアタッチメントは、筐体と一体に形成してもよいし、別部材で構成して筐体に固定してもよい。このような例を実施形態2に係る光学式情報読取装置100Bとして
図16に示す。
【0094】
図16のアタッチメント52Bは、バッテリ収納部40の上方に設けられ、リング部50Bの一部を形成している。リング部50Bは、アタッチメント52Bと溝部14の内面とで形成され、第二方向d2において開口51Bを形成している。また、リング部50Bは完全に閉じたループを形成している必要はなく、指が抜けない程度の隙間が部分的に開口されたC字状としてもよい。
【0095】
このアタッチメント52Bは、第二主面12の溝部14の上方からバッテリ収納部40に向かって第二方向d2に延出している。アタッチメント52の形状は、ユーザが指を挿入できれば任意の形状でよく、例えば、円弧状や角部を形成したもの等とすることができる。実施形態2のアタッチメント52Bは概ね円弧状とし、ユーザの指の形状に沿うようにして、フィット感の向上を図っている。
【0096】
アタッチメント52Bはさらに、溝部14の上方に位置する端部をねじ止め等で筐体10に固定している。このようにねじ止めすることにより、簡素な構成でアタッチメント52Bを形成することができる。また、アタッチメント52Bを固定しているため、どの方向から力が加わってもアタッチメント52Bが筐体10から外れにくく、安定的に光学式情報読取装置100Bを保持することができる。
【0097】
なお実施形態2に係る光学式情報読取装置100Bは、筐体10に溝部14を形成しているが、上述の通り本開示に係る光学式情報読取装置は溝部を形成する態様に限定されない。例えば、溝部14を形成せず、アタッチメント52Bのみでリング部を形成してもよいことは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0098】
本発明の光学式情報読取装置は、倉庫や工場、店舗、病院等で使用される、バーコードや二次元コードなどのシンボルを読み取ってデータの登録、照合を行うハンディスキャナやハンディターミナル、業務用PDA等に好適に利用できる。
【符号の説明】
【0099】
100、100’、100’’、100B…光学式情報読取装置
10、10’’…筐体
11…第一主面
12…第二主面
13…取付溝
14…溝部
20…タッチパネル
30…キー配置部
31…操作キー
40…バッテリ収納部
41…突起
50、50’’、50B…リング部
51、51B…開口
52、52’’、52B…アタッチメント
53…アタッチメント本体部
54…取っ手部
55…係合部
55a…先端部
56…アタッチメント開口部
60…撮像部
61…突出部
62…撮像ユニット
63…照明モジュール
64…エイミングモジュール
64B…エイミングスイッチ
65…傾斜面
66…光学窓
70…充電端子
71…充電器
80…報知部
110…トリガスイッチ
120…演算部
121…読取部
130…記憶部
140…メモリ部
150…通信部
d1…第一方向
d2…第二方向
d3…アタッチメントを引っ張る方向
d4…回転方向
S1~S4…空間
SB…シンボル
CS(*Contact Surface)…載置面