(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】手動式燃料ポンプ、燃料供給装置、気化器及び手持式作業機
(51)【国際特許分類】
F02M 37/16 20060101AFI20240827BHJP
F02M 37/00 20060101ALI20240827BHJP
F02M 59/14 20060101ALI20240827BHJP
F02M 59/44 20060101ALI20240827BHJP
【FI】
F02M37/16 Z
F02M37/00 E
F02M59/14
F02M59/44 X
(21)【出願番号】P 2020203459
(22)【出願日】2020-12-08
【審査請求日】2023-11-20
(73)【特許権者】
【識別番号】509264132
【氏名又は名称】株式会社やまびこ
(74)【代理人】
【識別番号】100133411
【氏名又は名称】山本 龍郎
(74)【代理人】
【識別番号】100067677
【氏名又は名称】山本 彰司
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 保
(72)【発明者】
【氏名】工藤 友善
(72)【発明者】
【氏名】大沼 優太
(72)【発明者】
【氏名】今井 亮輔
(72)【発明者】
【氏名】中村 大樹
【審査官】平井 功
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-105610(JP,A)
【文献】特開2020-45397(JP,A)
【文献】特開2005-325727(JP,A)
【文献】特開2007-246930(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02M 37/00-37/54
F02M 39/00-71/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリウレタンよりも燃料透過性の低い弾性材料と、該弾性材料の透明度を上げるための充填剤と、を含む混合物で成形され
、前記充填剤がケイ素系充填剤である、手動式燃料ポンプ。
【請求項2】
ポリウレタンよりも燃料透過性の低い弾性材料と、該弾性材料の透明度を上げるための充填剤と、を含む混合物で成形され、前記充填剤がシリカである、手動式燃料ポンプ。
【請求項3】
前記弾性材料はフッ素ゴムである、請求項1
又は2に記載の手動式燃料ポンプ。
【請求項4】
前記充填剤の配合量は、1~70phrである、請求項1から
3のいずれか一項に記載の手動式燃料ポンプ。
【請求項5】
前記混合物は、前記弾性材料の燃料透過性を低めるのに適した添加物を含む、請求項1から
4のいずれか一項に記載の手動式燃料ポンプ。
【請求項6】
前記添加物は、加硫剤および加硫促進剤のうち少なくとも一つである、請求項
5に記載の手動式燃料ポンプ。
【請求項7】
前記加硫剤および加硫促進剤のうち少なくとも一つは、配合が1~8phrである、請求項
6に記載の手動式燃料ポンプ。
【請求項8】
前記充填剤は、エチレンの共重合体を含む、請求項1から
7のいずれか一項に記載の手動式燃料ポンプ。
【請求項9】
前記エチレンの共重合体は、エチレン-ビニルアルコール共重合体である、請求項
8に記載の手動式燃料ポンプ。
【請求項10】
前記混合物で形成される前記手動式燃料ポンプのポンプ部の内部に、弾性部材が設置されることを特徴とする、請求項1から
9のいずれか一項に記載の手動式燃料ポンプ。
【請求項11】
請求項1から
10のいずれか一項に記載の手動式燃料ポンプが搭載されている、燃料供給装置。
【請求項12】
請求項1から
10のいずれか一項に記載の手動式燃料ポンプが搭載されている、気化器。
【請求項13】
請求項1から
10のいずれか一項に記載の手動式燃料ポンプが搭載されている、手持式作業機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手動式燃料ポンプに関するものである。本発明はまた、手動式燃料ポンプを有する燃料供給装置、気化器及び手持式作業機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
小型の内燃エンジン用の燃料供給装置としての気化器は、内燃エンジンの始動が円滑に行われるように、プライミングポンプと呼ばれる手動式の燃料ポンプを備えている。この燃料ポンプは、内燃エンジンの始動前に手動でポンピングされる。これにより、燃料タンク内の燃料が気化器の燃料室へ充填される。よって、内燃エンジンの始動が円滑に行われる。
【0003】
プライミングポンプのポンプ室は、ドーム形状のキャップ型の、弾性を有するポンプ部で画成される。このポンプ部は、従来、弾性材料としてのポリウレタンゴムで成形されていた(特許文献1の0012段落参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ポリウレタンゴムで成形されるポンプ部は燃料透過性が高いので、ポンプ部を透過した燃料による環境への負荷が大きい。そこで、環境への負荷が小さいポンプ部が望まれる。
【0006】
また、手動式燃料ポンプのポンプ部には、燃料が適正に吸引されているかどうかの視認性も要求される。
【0007】
本発明は、前記のような事情に鑑みてなされたもので、ポリウレタンゴムで成形されるものよりも環境への負荷が小さく、且つ、燃料視認性を有する手動式燃料ポンプを提供しようとするものである。本発明はまた、手動式燃料ポンプを有する気化器及び手持式作業機を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するため、本発明に係る手動式燃料ポンプは、ポリウレタンよりも燃料透過性の低い弾性材料と、該弾性材料の透明度を上げるための充填剤と、を含む混合物で成形され、前記充填剤がケイ素系充填剤であることを特徴とする(請求項1)。
【0009】
本発明の手動式燃料ポンプによれば、ポリウレタンよりも燃料透過性の低い弾性材料が使用されるので、環境への負荷が小さい。加えて、弾性材料の透明度を上げるための充填剤を含んでいるので、ポンピング時に燃料が適正に吸引されているかどうかを視認することができる。
【0010】
実施の一形態として、ポリウレタンよりも燃料透過性の低い弾性材料と、該弾性材料の透明度を上げるための充填剤と、を含む混合物で成形され、前記充填剤がシリカである、手動式燃料ポンプとしてもよい(請求項2)。シリカは透明性を有するので、弾性材料の透明度を上げるための充填剤として適している。
【0011】
実施の一形態として、前記弾性材料はフッ素ゴムである態様としてもよい(請求項3)。フッ素ゴムは、ポリウレタンよりも燃料透過性が低いので、手動式燃料ポンプの弾性材料として適している。
【0013】
実施の一形態として、前記充填剤の配合量は、1~70phrである態様としてもよい(請求項4)。この場合、ポンプ部の透明性により目視で燃料をしっかりと確認できる。
【0014】
実施の一形態として、前記混合物は、前記弾性材料の燃料透過性を低めるのに適した添加物を含む態様としてもよい(請求項5)。弾性材料に添加物を混ぜることにより、さらに燃料透過性が低くなる。
【0015】
実施の一形態として、前記添加物は、加硫剤および加硫促進剤のうち少なくとも一つである態様としてもよい(請求項6)。これにより、さらに燃料透過性が低くなる。
【0016】
実施の一形態として、前記加硫剤および加硫促進剤のうち少なくとも一つは、配合が1~8phrである態様としてもよい(請求項7)。これにより、燃料透過性の低い手動式燃料ポンプとなる。
【0017】
実施の一形態として、前記充填剤は、エチレンの共重合体を含むものとしてもよい(請求項8)。
【0018】
実施の一形態として、前記エチレンの共重合体は、エチレン-ビニルアルコール共重合体であってもよい(請求項9)。
【0019】
実施の一形態として、前記手動式燃料ポンプのポンプ部の内部に弾性部材が設置されてもよい(請求項10)。この場合、弾性部材の弾性力は、ポンプ部が元の形状に戻るような作用をするので、前記手動式燃料ポンプの寿命を延ばすことができる。また、ポンプ部の弾性度合いを低めて、透過性を低めたり、透明性を上げたりすることができる。
【0020】
実施の一形態として、前記手動式燃料ポンプが搭載されている燃料供給装置としてもよい(請求項11)。この場合、この燃料供給装置を有する内燃エンジンを駆動源とする装置を扱う人が手動式燃料ポンプを目視して燃料を確認することができる。
【0021】
実施の一形態として、前記手動式燃料ポンプが搭載されている気化器としてもよい(請求項12)。この場合、この気化器を有する内燃エンジンを駆動源とする装置を扱う人が手動式燃料ポンプを目視して燃料を確認することができる。
【0022】
実施の一形態として、前記手動式燃料ポンプが搭載されている手持式作業機としてもよい(請求項13)。この場合、手持式作業機を扱う作業者が手動式燃料ポンプを目視して燃料を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の実施の一形態に係る手動式燃料ポンプを有する気化器及び内燃エンジンの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0025】
図1に示すように、本発明の実施の一形態に係る手動式燃料ポンプ16は、内燃エンジン(以下、単に「エンジン」という。)1の燃料供給装置4と組み合わせて使用することができる。特に、手動式燃料ポンプ16は、小型のエンジン1に燃料と空気との混合気を供給する燃料供給装置としての気化器4と組み合わせて使用することができる。エンジン1が駆動源として用いられる装置としては、限定はされないが、チェーンソー、刈払機、動力カッター、ヘッジトリマー、パワーブロワ等の手持式作業機が挙げられる。
【0026】
図1において、エンジン1を構成するシリンダブロック2には、断熱性を有する吸入管3を介して気化器4が接続される。エアクリーナ7で浄化された空気が気化器4で燃料と混合されて混合気が生成され、この混合気は吸入管3と吸気ポート5を通ってシリンダブロック2内に吸入される。気化器4での混合気の生成及びシリンダブロック2内への混合気の吸入は、シリンダブロック2内を往復摺動するピストン6の動作によって行われる。
【0027】
気化器4の形式に限定はないが、作業中に機体の姿勢が頻繁に変更される手持式の作業機に適する気化器として、それ自体周知の構成のダイヤフラム型気化器が好ましい。
図1に示すように、気化器4は、作業機の燃料タンク8に逆止弁を介して接続される燃料ポンプ9と、この燃料ポンプ9に逆止弁を介して接続される燃料室10と、この燃料室10に逆止弁を介して接続される主燃料吐出口11と、を備える。主燃料吐出口11は、気化器4の吸気通路12内に開口している。燃料は、一例として、ガソリンに潤滑用のオイルを混合した混合燃料である。
【0028】
燃料ポンプ9は、一例として、エンジン1のクランク室13によって発生される圧力パルスで駆動されるパルス制御ダイヤフラムポンプである。燃料ポンプ9は、燃料タンク8から燃料を吸い上げて燃料室10に供給する。ベンチュリ14によって生ずる吸気通路12の圧力低下により、燃料室10内の燃料が主燃料吐出口11から吸気通路12内に吸い出される。作業機の図示しない出力操作部材を作業者が操作することで、吸気通路12内の絞り弁15の開度が調整され、この絞り弁15の開度に応じたエンジン出力が得られる。
【0029】
気化器4には、手動式燃料ポンプ(以下、単に「手動ポンプ」という。)16も配設されている。この手動ポンプ16は、エンジン1の始動前に燃料タンク8内の燃料を吸い上げて燃料室10に充填するためのものである。手動ポンプ16は、燃料室10から燃料タンク8へと延びる戻し管路17上に配設される。作業者がエンジン1の始動前に手動ポンプ16をポンピング操作することによって、燃料タンク8内の燃料が燃料室10へと供給され、燃料室10が燃料で満たされると共に、余剰燃料と燃料室10内の気泡等の気体とが燃料タンク8へと押し出される。なお、手動ポンプ16は、気化器4に一体に備えられていても良いし、気化器4とは別体のものであっても良い。
【0030】
手動ポンプ16は、弾性を有するポンプ部20と、ポンプ部20によって画成されるポンプ室21と、ポンプ室21に配設される茸形状の二重逆止弁22と、を備える。ポンプ部20は、一例として、ドーム形状のキャップ型のものである。ポンプ部20は、作業者の指で押圧されることで潰れるが、押圧が解除されるとポンプ部自身の弾性によって即座に元のドーム形状に復帰する。ポンプ部20の復帰時に燃料の吸入が行われる。
【0031】
二重逆止弁22はゴム製であり、吸入弁23となる逆止弁と吐出弁24となる逆止弁とを一体に備える。茸形状の二重逆止弁22は、傘部25と中空軸部26とを有する。傘部25が吸入弁23を構成し、傘部25の中央開口25aに連通する中空軸部26が吐出弁24を構成する。吸入弁23は、戻し管路17を構成する吸入管路17aを介して燃料室10に連通する。一方、吐出弁24は、戻し管路17を構成する吐出管路17bを介して燃料タンク8に連通する。ポンプ部20が非押圧状態のときには、吸入弁23も吐出弁24も閉状態である。
【0032】
以上の構成の手動ポンプ16において、ポンプ部20が押し潰されることでポンプ室21が圧縮されるので、ポンプ室21内の燃料及び/又は空気が吐出弁24を押し開いて燃料タンク8へ向けて圧送される。この間、吸入弁23は閉状態のままである。ポンプ室21の圧縮が終わると、二重逆止弁22の弾性により吐出弁24は閉じる。ポンプ部20の押圧が解除されると、自身の弾性によりポンプ部20が元のドーム形状に復帰する。これによりポンプ室21が拡張し負圧になるので、吸入弁23が開いて燃料タンク8内の燃料が燃料室10へと吸い上げられ、燃料室10内の燃料がポンプ室21へと吸入される。この間、吐出弁24は閉状態のままである。ポンプ部20の押圧と押圧解除の繰り返し(ポンピング)により以上の過程が繰り返され、燃料タンク8内の燃料が、燃料ポンプ9→燃料室10→手動ポンプ16のポンプ室21→燃料タンク8の順に流動する。
【0033】
従来、前述のような手動ポンプ16のポンプ部20は、ポリウレタンゴムで成形するのが通常であった。しかし、ポリウレタンゴムは燃料透過性が高いので、ポンプ室21内の燃料が気体となってポンプ部20を透過し、大気中へ放出しやすい。このため、ポンプ部20を透過した燃料による環境への負荷が大きかった。そこで、環境への負荷が小さい手動ポンプ16が望まれる。また、作業者は、ポンプ部20の押圧時にポンプ部20を目視して、燃料が適正に吸引されているかどうかを確認する。このため、ポンプ部20には内部の燃料の視認性も要求される。
【0034】
そこで、本発明の実施の一形態として、手動ポンプ16のポンプ部20は、ポリウレタンよりも燃料透過性の低い弾性材料と、この弾性材料の透明度を上げるための充填剤と、を含む混合物で成形される。ポンプ部20の成形材料としてポリウレタンよりも燃料透過性の低い弾性材料を使用することで、ポンプ部20を透過して大気中へ放散する燃料を少なくできるので、環境への負荷を小さくできる。また、ポンプ部20は弾性材料の透明度を上げるための充填剤を含んでいるので、ポンピング時に燃料が適正に吸引されているかどうかを作業者が視認することができる。
【0035】
好適な実施の一形態として、ポンプ部20を構成する弾性材料はフッ素ゴムである態様としてもよい。フッ素ゴムは、ポリウレタンよりも燃料透過性が低いので、ポンプ部20を構成する弾性材料として適している。
【0036】
好適な実施の一形態として、ポンプ部20を構成する充填剤は、透明性を上げるためのケイ素系充填剤である態様としてもよい。これにより、ポンプ部20の透明性が高まるので、燃料の視認に適する。
【0037】
好適な実施の一形態として、ポンプ部20を構成する充填剤がシリカである態様としてもよい。シリカは透明性を有するので、弾性材料の透明度を上げるための充填剤として適している。
【0038】
好適な実施の一形態として、ポンプ部を構成する充填剤の配合量は、1~70phr(per hundred rubber)である態様としてもよい。すなわち、弾性材料100gに対して1~70gの充填剤を添加する態様である。この場合、ポンプ部20の透明性により目視で燃料をしっかりと確認できる。なお、充填剤の市販品の中には、濃度的に薄められているものも存在するが、本明細書でのphrの定義は、濃度的に薄められていない状態の充填剤の重さを示すものとする。
【0039】
好適な実施の一形態として、弾性材料と充填剤との混合物は、弾性材料の燃料透過性を低めるのに適した添加物を含む態様としてもよい。弾性材料に前記添加物を混ぜることにより、さらに燃料透過性が低くなり、好適である。
【0040】
好適な実施の一形態として、前記添加物は、加硫剤および加硫促進剤のうち少なくとも一つである態様としてもよい。これにより、さらに燃料透過性の低いゴムに仕上がる。
【0041】
好適な実施の一形態として、前記加硫剤および加硫促進剤のうち少なくとも一つは、配合が1~8phrである態様としてもよい。これにより、燃料透過性の低いゴムに仕上げることができる。
【0042】
好適な実施の一形態として、燃料が透過しにくくなるように、充填剤として、エチレン-ビニルアルコール共重合体のようなエチレンの共重合体を混ぜてもよい。この場合に、充填剤としてシリカも混ぜてもよく、燃料を透過しないようにして、透明性が上がるように調整してもよい。
【0043】
好適な実施の一形態として、ポンプ部20の内部に弾性部材30が設置されてもよい。この場合、弾性部材30の弾性力は、ポンプ部20が元の形状に戻るような作用をするので、前記手動式燃料ポンプの寿命を延ばすことができる。また、ポンプ部20の弾性度合いを低めて、透過性を低めたり、透明性を上げたりすることができる。
【0044】
好適な実施の一形態として、混合物で成形された手動ポンプ16が搭載されている燃料供給装置(気化器)4によれば、この燃料供給装置(気化器)4を有するエンジン1を駆動源とする装置を扱う人が手動ポンプ16のポンプ部20を目視して燃料を確認することができて、好適である。
【0045】
好適な実施の一形態として、手動ポンプ16が搭載された、手動によりヒモ又はロープを引くようなリコイル式のエンジンの始動装置によれば、エンジンを始動させる際に、作業者がヒモ又はロープを引っ張り、手動ポンプ16で燃料を燃料供給装置(気化器)4へ送ると共に、目視して燃料を確認することができて、好適である。
【0046】
また、好適な実施の一形態として、前記混合物で成形された手動ポンプ16が搭載されている手持式作業機によれば、この手持式作業機を扱う作業者が手動ポンプ16を目視して燃料を確認することができて、好適である。なお、前述の通り、手持式作業機の例としては、限定はされないが、チェーンソー、刈払機、動力カッター、ヘッジトリマー、パワーブロワ等が挙げられる。
【0047】
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。また、上述の実施の形態は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの技術を流用して組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0048】
1 内燃エンジン
4 燃料供給装置(気化器)
16 手動式燃料ポンプ(手動ポンプ)
20 ポンプ部
30 弾性部材