(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】登録システム及び登録方法
(51)【国際特許分類】
E05B 49/00 20060101AFI20240827BHJP
B60R 25/24 20130101ALI20240827BHJP
【FI】
E05B49/00 K
B60R25/24
(21)【出願番号】P 2021072456
(22)【出願日】2021-04-22
【審査請求日】2023-11-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000003551
【氏名又は名称】株式会社東海理化電機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】小杉 正則
【審査官】砂川 充
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-112418(JP,A)
【文献】特開2020-139845(JP,A)
【文献】特開2007-303167(JP,A)
【文献】特開2010-77602(JP,A)
【文献】特開2012-126192(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 1/00-85/28
B60R 25/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末の操作対象に設けられた通信モジュールと前記端末との無線通信を通じて認証装置によって実行される前記端末の認証と、前記端末を複数の前記通信モジュールと無線通信させた際に得られる前記通信モジュールごとの受信信号強度を用いた位置判定とを通じて、前記操作対象の機器の作動が許可又は実行される認証機能に使用される登録システムであって、
規定位置に前記端末を位置させて各通信モジュールと通信を実行させ、前記通信モジュールごとの前記受信信号強度を取得する取得部と、
前記通信モジュールごとに得られた前記受信信号強度の大小組み合わせに基づき、前記通信モジュールの各々の搭載位置を識別可能な搭載位置情報を登録する登録部と
を備えている登録システム。
【請求項2】
複数の前記通信モジュールと前記認証装置とは、前記操作対象に設けられた通信線を介して相互に接続されている
請求項1に記載の登録システム。
【請求項3】
前記通信モジュールは、見かけ上の形状が同一の部材である
請求項1又は請求項2に記載の登録システム。
【請求項4】
前記規定位置は、複数の前記通信モジュールの各々の近くであり、
前記登録は、複数の前記規定位置の各々に前記端末を位置させて、前記規定位置ごとに前記端末及び前記通信モジュールで通信される電波の前記受信信号強度を取得する処理を含み、
前記登録部は、各々の前記規定位置において、どの前記通信モジュールが最も前記受信信号強度が大きいかを確認することにより、前記通信モジュールの各々の搭載位置を識別し、その識別結果に基づく前記搭載位置情報を生成して登録する
請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の登録システム。
【請求項5】
前記規定位置は、前記通信モジュールの総数よりも少ない数に設定された位置であり、
前記登録は、前記端末を前記規定位置に位置させ、このときに前記端末及び前記通信モジュールで通信される電波の前記受信信号強度を取得する処理を含み、
前記登録部は、前記規定位置で前記端末を前記通信モジュールの各々と通信させた際に取得した前記受信信号強度の大小の関係性から、前記通信モジュールの各々の搭載位置を識別し、その識別結果に基づく前記搭載位置情報を生成して登録する
請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の登録システム。
【請求項6】
端末の操作対象に設けられた通信モジュールと前記端末との無線通信を通じて認証装置によって実行される前記端末の認証と、前記端末を複数の前記通信モジュールと無線通信させた際に得られる前記通信モジュールごとの受信信号強度を用いた位置判定とを通じて、前記操作対象の機器の作動が許可又は実行される認証機能に使用される登録方法であって、
規定位置に前記端末を位置させて各通信モジュールと通信を実行させ、前記通信モジュールごとの前記受信信号強度を取得することと、
前記通信モジュールごとに得られた前記受信信号強度の大小組み合わせに基づき、前記通信モジュールの各々の搭載位置を識別可能な搭載位置情報を登録することと
を登録作業を管理する登録システムに実行させる登録方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信モジュールの搭載位置に係る搭載位置情報を登録する登録システム及び登録方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、高機能携帯電話等を車両キーとして使用するキーシステムが周知である(特許文献1等参照)。この種のキーシステムでは、例えば、近距離無線通信などを実行可能な通信モジュールが車両に搭載される。そして、端末と通信モジュールとの通信を介して、端末が認証され、認証後、車両のドアの施解錠やエンジン始動が許可又は実行される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車両に搭載される通信モジュールは、車両の車外周囲及び車内一帯を通信エリアとすることが可能となるように、車両に複数搭載されることが一般的である。通信モジュールを車両に複数搭載する場合、通信モジュールの搭載位置と通信モジュールの品番とを一致さえる必要があると、これが取り付け間違いの原因となってしまう課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決する登録システムは、端末の操作対象に設けられた通信モジュールと前記端末との無線通信を通じて認証装置によって実行される前記端末の認証と、前記端末を複数の前記通信モジュールと無線通信させた際に得られる前記通信モジュールごとの受信信号強度を用いた位置判定とを通じて、前記操作対象の機器の作動が許可又は実行される認証機能に使用される構成であって、規定位置に前記端末を位置させて各通信モジュールと通信を実行させ、前記通信モジュールごとの前記受信信号強度を取得する取得部と、前記通信モジュールごとに得られた前記受信信号強度の大小組み合わせに基づき、前記通信モジュールの各々の搭載位置を識別可能な搭載位置情報を登録する登録部とを備えている。
【0006】
前記課題を解決する登録方法は、端末の操作対象に設けられた通信モジュールと前記端末との無線通信を通じて認証装置によって実行される前記端末の認証と、前記端末を複数の前記通信モジュールと無線通信させた際に得られる前記通信モジュールごとの受信信号強度を用いた位置判定とを通じて、前記操作対象の機器の作動が許可又は実行される認証機能に使用される方法であって、規定位置に前記端末を位置させて各通信モジュールと通信を実行させ、前記通信モジュールごとの前記受信信号強度を取得することと、前記通信モジュールごとに得られた前記受信信号強度の大小組み合わせに基づき、前記通信モジュールの各々の搭載位置を識別可能な搭載位置情報を登録することとを、登録作業を管理する登録システムに実行させる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、通信モジュールの取り付け間違いを生じ難くできる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】通信モジュール及び規定位置の配置位置を示す概要図。
【
図4】登録システムの登録モードへの切り換えの概要図。
【
図5】(a)~(c)は登録作業の具体例を示す説明図。
【
図6】各規定位置における通信モジュールごとの受信信号強度をまとめた表。
【
図8】第2実施形態の登録システムにおける規定位置の概要図。
【
図10】規定位置における通信モジュールごとの受信信号強度をまとめた表。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1実施形態)
以下、登録システム及び登録方法の第1実施形態を説明する。
図1に示すように、端末1の操作対象2は、例えば、モビリティの一種の車両3である。操作対象2は、操作対象2のキーとして使用される端末1を無線通信によって認証して操作対象2の作動を許可又は実行する認証機能を備えている。本例の認証機能は、キー機能を端末1に付与して、これを操作対象2のキーとして用いるデジタルキーシステム4であることが好ましい。
【0010】
端末1は、例えば、多機能端末であることが好ましく、例として、高機能携帯電話がある。端末1は、外部(例えば、サーバ等)から鍵情報Dkが付与されることにより、操作対象2のキー、すなわちデジタルキー5となる。
【0011】
デジタルキーシステム4は、デジタルキーシステム4において近距離無線通信による認証を実行する無線認証ユニット8を備えている。無線認証ユニット8は、操作対象2に設けられている。無線認証ユニット8は、操作対象2に予め備え付けられていてもよいし、或いは操作対象2に後付けされてもよい。無線認証ユニット8は、近距離無線通信を実行する通信モジュール9と、デジタルキー5を認証する認証装置10とを備えている。認証装置10の認証部10aは、通信モジュール9を介した近距離無線通信によって、デジタルキー5を認証する。
【0012】
近距離無線通信は、PAN(Personal Area Network:パーソナルエリアネットワーク)通信、LAN(Local Area Network)通信、又は、短距離無線通信のいずれでもよい。パーソナルエリアネットワーク通信には、例えば、ブルートゥース(Bluetooth:登録商標)通信、UWB(Ultra Wide Band)通信などがある。ブルートゥース通信は、BLE(Bluetooth Low Energy)であるとよい。LAN通信には、例えば、Wi-Fi(登録商標)通信などがある。短距離無線通信には、RFIDの一種として、例えば、NFC(Near Field Communication)などがある。
【0013】
通信モジュール9は、操作対象2に複数設けられている。これら通信モジュール9は、通信線11を介して認証装置10に接続されている。通信線11は、例えば、CAN(Controller Area Network)、又はLIN(Local Interconnect Network)であることが好ましい。このように、複数の通信モジュール9と認証装置10とは、操作対象2に設けられた通信線11を介して相互に接続されている。
【0014】
デジタルキーシステム4は、デジタルキー5及び無線認証ユニット8の間の無線通信を用いて操作対象2に対するデジタルキー5の位置を判定する位置判定部14を備えている。位置判定部14は、例えば、認証装置10に設けられている。また、各通信モジュール9には、デジタルキー5と通信した際の電波の受信信号強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)を測定する測定部15が設けられている。測定部15は、測定した受信信号強度を含む電波強度情報Daを、通信線11を介して認証装置10に出力する。電波強度情報Daは、各々の通信モジュール9に付与されたモジュールIDと、測定部15によって測定された受信信号強度データとを含む。
【0015】
位置判定部14は、通信モジュール9の各々から取得する電波強度情報Daの大小組合せに基づき、操作対象2に対するデジタルキー5の位置を判定する。本例の場合、位置判定部14は、デジタルキー5が運転席側室外、助手席側室外、室内のいずれに位置するのかを判定することが好ましい。
【0016】
デジタルキー5は、デジタルキー5の作動を制御する端末制御部18と、ネットワーク通信を実行するネットワークモジュール19と、近距離無線通信を実行する通信アンテナ20と、データの記憶が可能なメモリ21と、画面を表示する表示部22とを備えている。デジタルキー5は、通信アンテナ20を介して、無線認証ユニット8と近距離無線通信を実行する。表示部22は、例えば、タッチパネルであることが好ましい。
【0017】
デジタルキー5は、近距離無線通信による認証で使用される鍵情報Dkがメモリ21に登録されている。デジタルキー5は、例えば、サーバからのダウンロード、マスターキーからの無線による取得、コード情報の画像読み取りなどの各種方式によって、鍵情報Dkをダウンロードすることが好ましい。鍵情報Dkは、外部からデジタルキー5にダウンロードされてもよいし、出荷時に予め書き込まれていてもよい。認証部10a(認証装置10)は、デジタルキー5に登録された鍵情報Dkによって、近距離無線通信の認証を実行する。
【0018】
デジタルキー5は、デジタルキー5を操作対象2のキーとして作動させる際に必要なアプリケーション23がメモリ21に登録されている。アプリケーション23は、例えば、外部媒体(サーバ等)などからネットワーク通信を通じて取得されて、メモリ21に書き込み保存される。デジタルキー5にアプリケーション23を登録することにより、デジタルキー5への鍵情報Dkのダウンロードや、デジタルキー5での操作対象2の操作が可能となる。
【0019】
操作対象2は、無線認証ユニット8の認証結果に基づき機器26を制御する制御装置25を備えている。制御装置25は、操作対象2に設けられた通信線27を介して機器26と接続されている。通信線27は、例えば、CAN、又はLINであることが好ましい。機器26は、例えば、ドアの施解錠を切り換えるドアロック装置や、エンジンを制御するエンジン制御装置などがある。制御装置25は、無線認証ユニット8の認証結果に基づき、これら機器26を作動させる。
【0020】
図2に示すように、複数の通信モジュール9は、近距離無線通信のエリアが車両周囲及び車内全域となるような位置に配置されている。本例の場合、運転席ドア付近に配置されているものを第1通信モジュール9aとし、車内に配置されているものを第2通信モジュール9bとし、助手席ドア付近に配置されているものを第3通信モジュール9cとする。第1通信モジュール9a、第2通信モジュール9b、及び第3通信モジュール9cは、識別したい端末位置(運転席側車外、助手席側車外、車内)に各々対応する位置に配置されている。
【0021】
図3に、デジタルキー5(端末1)を認証する手順を図示する。
ステップ101において、無線認証ユニット8は、自機の通信に係る情報を知らせるアドバタイズを、通信モジュール9から周期的に繰り返し送信する。なお、アドバタイズは、例えば、パケットデータの一種であって、無線認証ユニット8から常時、定期的に送信されている。なお、通信モジュール9が複数存在する場合、順番にアドバタイズを送信させてもよいし、或いは同時に送信させてもよい。
【0022】
ステップ102において、デジタルキー5は、無線認証ユニット8から送信されるアドバタイズを受信すると、スキャン処理を実行する。なお、デジタルキー5は、例えば、アドバタイズを受信したときの受信信号強度が規定値以上となったときに、スキャン処理を開始することが好ましい。このとき、デジタルキー5は、スキャン処理後、近距離無線通信の詳細に係る提供の要求として、接続要求を無線認証ユニット8に送信する。
【0023】
ステップ103において、デジタルキー5及び無線認証ユニット8は、以上のやり取りを遂行すると、近距離無線通信が接続された状態、すなわち通信接続の状態に移行する。
ステップ104において、デジタルキー5及び無線認証ユニット8は、近距離無線通信が通信接続の状態に移行すると、デジタルキー5の認証を実行する。本例の場合、例えば、デジタルキー5は、無線認証ユニット8からの要求に応答して、メモリ21に登録されている鍵情報Dkを、近距離無線通信によって無線認証ユニット8に送信する。無線認証ユニット8が鍵情報Dkを受信すると、認証装置10(認証部10a)は、デジタルキー5から受信した鍵情報Dkの認証を実行する。本例の場合、認証装置10は、鍵情報Dkを正しく復号できるなどして、鍵情報Dkの認証が成立に移行した場合、例えば操作対象2(車両3)の予約日時(利用開始時間/利用終了時間)、以降の近距離無線通信で使用するセッション鍵、デジタルキー5(端末1)の固有のIDである端末IDなどを取得することができる。一方、認証装置10は、鍵情報Dkが正しくなければ、処理を強制終了して、操作対象2(車両3)の使用を許可しない。
【0024】
ステップ105において、デジタルキー5及び無線認証ユニット8は、鍵情報Dkが認証された場合、認証成立を認識した認証完了状態となる。認証完了状態とは、デジタルキー5及び無線認証ユニット8の双方が互いに共通のセッション鍵や端末IDを知る状態をいう。以上のように示したステップ101~ステップ105が「端末1の認証」の処理である。
【0025】
ステップ106において、デジタルキー5及び無線認証ユニット8は、認証完了状態に移行後、近距離無線通信の確立が維持されているか否かの確認の通信を実行する。本例の場合、デジタルキー5及び無線認証ユニット8の各々は、所定の周期の間隔(コネクションインターバル)で周期電波を送信し、この周期電波に対する応答を受信できるか否かを確認することにより、通信確立が維持されているか否かを監視する。すなわち、デジタルキー5が所定の周期間隔で周期電波を送信し、この周期電波に対する応答を受信できれば、通信確立が維持されていると判断され、同様の処理が無線認証ユニット8でも実行される。
【0026】
デジタルキー5は、自身が送信する周期電波に対する応答を無線認証ユニット8から受信できなくなると、通信を切断する。また、無線認証ユニット8は、自身が送信する周期電波に対する応答をデジタルキー5から受信できなくなると、通信を切断する。
【0027】
位置判定部14は、デジタルキー5及び無線認証ユニット8が近距離無線通信している際、デジタルキー5の位置判定を実行する。本例の場合、位置判定は、例えば、コネクションインターバルの周期通信の際に実行されることが好ましい。具体的には、通信モジュール9は、近距離無線通信時、コネクションインターバル間隔で通信された電波の受信信号強度を測定部15で測定し、測定した受信信号強度データ及び通信モジュールIDとを紐付けた電波強度情報Daを、通信線11を介して認証装置10に出力する。電波強度情報Daを認証装置10に通知する動作は、各々の通信モジュール9で実行される。位置判定部14は、通信モジュール9の各々から取得した電波強度情報Daに基づき、端末1の位置を判定する。
【0028】
なお、位置判定は、例えば、電波が複数回送信されるのであれば、複数の受信信号強度から特性値を求め、この特性値を基に位置判定を実行してもよい。この特性値は、例えば、平均値、加重平均、算術平均、相乗平均、調和平均など、種々のパラメータを用いてもよい。さらに、位置判定に用いる電波は、デジタルキー5及び無線認証ユニット8の間でやり取りされる電波であれば、どのタイミングで送信される電波を使用してもよい。
【0029】
認証装置10は、認証処理の成立したデジタルキー5が車外に位置すると位置判定部14によって判定されている場合、車外認証を成立とし、操作対象2である車両3のドアの施解錠を許可する。このため、ドアロック状態のときにドアの解錠操作が実行されると、ドアが解錠される。解錠操作は、例えば、デジタルキー5の表示部22に表示した解錠ボタンをタッチ操作することや、車外ドアハンドルの内側をタッチ操作することなどがある。また、ドアアンロック状態のときにドアの施錠操作が実行されると、ドアが施錠される。施錠操作は、例えば、デジタルキー5の表示部22に表示した施錠ボタンをタッチ操作することや、車外ドアハンドルのロックボタンを押し操作することなどがある。
【0030】
認証装置10は、認証処理の成立したデジタルキー5が車内に位置すると位置判定部14によって判定されている場合、車内認証を成立とし、操作対象2である車両3のエンジンの始動を許可する。このため、車外認証が成立する場合に、ブレーキペダル(図示略)が踏み込み操作された状態で運転席のエンジンスイッチがプッシュ操作されると、車両3のエンジンが始動される。
【0031】
図1に示す通り、デジタルキーシステム4は、同一品番の通信モジュール9に対して搭載位置に応じた機能を割り当てて登録する登録システム30を備えている。同一品番の通信モジュール9とは、例えば、見かけ上の形状が同一の部材であることが好ましい。本例の場合、複数の通信モジュール9は、外観の見た目が同一に見える。本例の登録システム30は、登録作業時、規定位置Pに端末1を位置させて端末1及び通信モジュール9の通信を実行させ、このときに測定される受信信号強度の大小の組み合わせに基づき、通信モジュール9の搭載位置を決定する。
【0032】
登録システム30は、登録作業時の端末1及び通信モジュール9の通信において通信モジュール9ごとの受信信号強度を取得する取得部31を備えている。本例の場合、取得部31は、認証装置10に設けられている。取得部31は、登録作業の際、予め設定された規定位置Pに端末1を位置させて各通信モジュール9と通信を実行させることにより、通信モジュール9ごとの受信信号強度を取得する。
【0033】
図2に示す通り、規定位置Pは、操作対象2である車両3において、各通信モジュール9で測定される受信信号強度の大小関係に顕著な組み合わせが生じるように、位置が選択されている。また、規定位置Pは、複数設定されている。本例の場合、規定位置Pは、複数の通信モジュール9の各々の近くに設定されている。本例の場合、第1通信モジュール9aの近くに設定された規定位置Pを「第1規定位置P1」とし、第2通信モジュール9bの近くに設定された規定位置Pを「第2規定位置P2」とし、第3通信モジュール9cの近くに設定された規定位置Pを「第3規定位置P3」とする。また、登録は、複数の規定位置Pの各々に端末1を位置させて、規定位置Pごとに端末1及び通信モジュール9で通信される電波の受信信号強度を取得する処理を含む。
【0034】
図1に示す通り、登録システム30は、取得部31によって取得された受信信号強度から端末1の位置を判定する際に用いる搭載位置情報Kを登録する登録部32を備えている。本例の場合、登録部32は、認証装置10に設けられている。登録部32は、通信モジュール9ごとに得られた受信信号強度の大小組み合わせに基づき、通信モジュール9の各々の搭載位置を識別可能な搭載位置情報Kを登録する。登録部32は、この搭載位置情報Kをメモリ16に登録する。登録部32は、各々の規定位置Pにおいて、どの通信モジュール9が最も受信信号強度が大きいかを確認することにより、通信モジュール9の各々の搭載位置を識別し、その識別結果に基づく搭載位置情報Kを生成して登録する。
【0035】
搭載位置情報Kは、例えば、通信モジュール9の各々の搭載位置がどこであるかの情報としてもよい。具体的には、第1通信モジュール9a~第3通信モジュール9cが、運転席側、車内、助手席側のいずれに位置しているかの情報でもよい。また、搭載位置情報Kは、受信信号強度の大小関係から端末1が操作対象2に対してどの位置に存在するのかを判定可能な判定ロジックでもよい。本例の場合、位置判定部14は、端末1の位置判定の際、測定された受信信号強度に基づき、搭載位置情報Kを参照して、操作対象2に対する端末1の位置を判定する。
【0036】
次に、本実施形態の登録システム30の作用について説明する。なお、登録作業は、端末1に鍵情報Dkが設定された後に実行されてもよいし、或いは、鍵情報Dkを書き込む前に実行されてもよい。
【0037】
図4に示すように、登録システム30を起動させるために、デジタルキーシステム4を通常モードから登録モードに切り換える。登録モードへの切り換えは、例えば、端末1及び操作対象2の少なくとも一方において、スイッチやボタンを所定手順に沿って操作する形式などが挙げられる。登録モードが開始された場合、その旨が端末1や操作対象2によってユーザに通知されることが好ましい。
【0038】
図5(a)~
図5(b)に示すように、端末1を各々の規定位置Pに順に配置して、各規定位置Pにおける通信の受信信号強度を測定する。本例の場合、
図5(a)に示すように、端末1を第1規定位置P1の位置させるように登録システム30が通知した場合、この通知に従って、ユーザは端末1を第1規定位置P1に位置させる。通知実行後の所定時間経過後、または、第1規定位置P1に端末1を位置させた旨の操作が端末1で実行されたとき、第1通信モジュール9a~第3通信モジュール9cで受信する受信信号強度を測定する。
【0039】
取得部31は、第1規定位置P1に端末1を位置させる通知が実行された後に第1通信モジュール9a~第3通信モジュール9cで測定される受信信号強度を、第1規定位置P1における登録作業用の受信信号強度として取り込む。このとき、取得部31は、測定した受信信号強度とモジュールIDとをセットにして、各通信モジュール9から取得する。このようにして、取得部31は、搭載位置情報Kを設定するためのサンプルとして、第1規定位置P1における通信モジュール9ごとの電波の受信信号強度を取得する。
【0040】
図5(b)に示すように、第1規定位置P1での受信信号強度の測定後、続いては第2規定位置P2で受信信号強度の測定が実行されるとする。この場合、端末1を第2規定位置P2の位置させるように登録システム30が通知し、この通知に従って、ユーザは端末1を第2規定位置P2に配置する。そして、第1規定位置P1のときと同様に、第2規定位置P2でも通信モジュール9ごとの電波の受信信号強度が測定される。
【0041】
取得部31は、第2規定位置P2に端末1を位置させる通知が実行された後に第1通信モジュール9a~第3通信モジュール9cで測定される受信信号強度を、第2規定位置P2における登録作業用の受信信号強度として取り込む。このとき、取得部31は、測定した受信信号強度とモジュールIDとをセットにして、各通信モジュール9から取得する。このようにして、取得部31は、搭載位置情報Kを設定するためのサンプルとして、第2規定位置P2における通信モジュール9ごとの電波の受信信号強度を取得する。
【0042】
図5(c)に示すように、第2規定位置P2での受信信号強度の測定後、続いては第3規定位置P3で受信信号強度の測定が実行されるとする。この場合、端末1を第3規定位置P3の位置させるように登録システム30が通知し、この通知に従って、ユーザは端末1を第3規定位置P3に配置する。そして、第1規定位置P1及び第2規定位置P2のときと同様に、第3規定位置P3でも通信モジュール9ごとの電波の受信信号強度が測定される。
【0043】
取得部31は、第2規定位置P2に端末1を位置させる通知が実行された後に第1通信モジュール9a~第3通信モジュール9cで測定される受信信号強度を、第3規定位置P3における登録作業用の受信信号強度として取り込む。このとき、取得部31は、測定した受信信号強度とモジュールIDとをセットにして、各通信モジュール9から取得する。このようにして、取得部31は、搭載位置情報Kを設定するためのサンプルとして、第3規定位置P3における通信モジュール9ごとの電波の受信信号強度を取得する。
【0044】
なお、各通信モジュール9は、受信信号強度を複数測定してもよい。この場合、例えば、受信信号強度の平均値、加重平均、算術平均、相乗平均、調和平均など、種々のパラメータを用いてもよい。さらに、登録時に用いる電波は、端末1及び通信モジュール9の間でやり取りされる電波であれば、どのタイミングで送信される電波を使用してもよい。
【0045】
図6に、登録作業によって取得した受信信号強度の組合せをまとめた表を図示する。同図に示すように、第1規定位置P1に端末1を位置させたときには、端末1は第1通信モジュール9aに最も近く、車内に存在する第2通信モジュール9bや車体の反対側に位置する第3通信モジュール9cには、通信の電波が届き難い。よって、第1規定位置P1に端末1を位置させたときに測定される受信信号強度の大小は、第1通信モジュール9aで測定される受信信号強度が最も高く、第2通信モジュール9b及び第3通信モジュール9cで測定される受信信号強度はそれよりも低い。
【0046】
第2規定位置P2に端末1を位置させたときには、端末1は第2通信モジュール9bに最も近く、車外用の第1通信モジュール9aや第3通信モジュール9cには、通信の電波が届き難い。よって、第2規定位置P2に端末1を位置させたときに測定される受信信号強度の大小は、第2通信モジュール9bで測定される受信信号強度が最も高く、第1通信モジュール9a及び第3通信モジュール9cで測定される受信信号強度はそれよりも低い。
【0047】
第3規定位置P3に端末1を位置させたときには、端末1は第3通信モジュール9cに最も近く、車体の反対側に位置する第1通信モジュール9aや車内に存在する第2通信モジュール9bには、通信の電波が届き難い。よって、第3規定位置P3に端末1を位置させたときに測定される受信信号強度の大小は、第3通信モジュール9cで測定される受信信号強度が最も高く、第1通信モジュール9a及び第2通信モジュール9bで測定される受信信号強度はそれよりも低い。
【0048】
以上の受信信号強度の大小関係を踏まえ、登録部32は、第1通信モジュール9a(その通信モジュールID)を「運転席側の通信モジュール9」とし、第2通信モジュール9b(その通信モジュールID)を「室内の通信モジュール9」とし、第3通信モジュール9c(そのモジュールID)を「助手席側の通信モジュール9」とすることを、搭載位置情報Kとしてメモリ16に登録する。
【0049】
よって、位置判定部14は、
図7に示すような判定ロジックに沿って、端末1の位置を判定する。同図の例の場合、第1通信モジュール9a~第3通信モジュール9cの受信信号強度のうち、第1通信モジュール9aの受信信号強度が最も高い場合、端末1が運転席側車外に位置すると判定し、第2通信モジュール9bの受信信号強度が最も高い場合、端末1が車内に位置すると判定し、第3通信モジュール9cの受信信号強度が最も高い場合、端末1が助手席側車外に位置すると判定する。
【0050】
ところで、従来の通信モジュール9は、搭載位置と品番とを合わせて搭載する仕様となっている。しかし、このように搭載位置に合わせて品番を変えて搭載する仕様の場合、搭載位置ごとに品番を用意する必要があるので、品番が増えてしまい、管理が煩雑になってしまう可能性があった。また、品番が多くなってしまうと、搭載位置を間違えてしまう可能性にも繋がる。
【0051】
一方、本例の場合は、予め設定された規定位置Pごとに端末1及び通信モジュール9を通信させて電波の受信信号強度の組み合わせを取得し、この組み合わせから、端末位置の判定に用いる搭載位置情報Kを登録する構成となっている。このため、品番に関係なく、通信モジュール9を取り付けることが可能となる。これにより、品番を増やす必要がない。また、取り付け間違いも生じ難くなる。
【0052】
上記実施形態の登録システム30によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本例の登録システム30は、端末1の操作対象2に設けられた通信モジュール9と端末1との無線通信を通じて認証装置10によって実行される端末1の認証と、端末1を複数の通信モジュール9と無線通信させた際に得られる通信モジュール9ごとの受信信号強度を用いた位置判定とを通じて、操作対象2の機器26の作動が許可又は実行される認証機能(デジタルキーシステム4)に使用される。登録システム30に備えられた取得部31は、規定位置Pに端末1を位置させて各通信モジュール9と通信を実行させ、通信モジュール9ごとの受信信号強度を取得する。登録システム30に備えられた登録部32は、通信モジュール9ごとに得られた受信信号強度の大小組み合わせに基づき、通信モジュール9の各々の搭載位置を識別可能な搭載位置情報Kを登録する。
【0053】
本例の構成によれば、初期の登録作業として端末1を規定位置Pに位置させて通信モジュール9と通信させ、このときに通信される電波の受信信号強度を測定し、受信信号強度の大小の関係性を、通信モジュール9の搭載位置情報Kとして登録する。そして、位置判定時には、この搭載位置情報Kを用いて、操作対象2に対する端末1の位置を判定する。このように、本例の構成の場合、通信モジュール9を操作対象2に搭載する場合に、通信モジュール9の品番を搭載位置に対応付けて操作対象2に取り付ける必要がない。よって、通信モジュール9の取り付け間違いを生じ難くすることができる。
【0054】
(2)複数の通信モジュール9と認証装置10とは、操作対象2に設けられた通信線11を介して相互に接続されている。この構成によれば、1本の通信線11に複数の通信モジュール9及び認証装置10を接続する構成となるので、通信線11の本数が少なく済む。よって、通信線11の配策の取り回しや管理に手間がかからない。
【0055】
(3)通信モジュール9は、見かけ上の形状が同一の部材である。この構成によれば、見かけ上の形状が同一の通信モジュール9を操作対象2に取り付ける際に、取り付け位置を考慮に入れる必要がない。よって、通信モジュール9の取り付けの作業性をよくすることができる。
【0056】
(4)規定位置Pは、複数の通信モジュール9の各々の近くである。登録は、複数の規定位置Pの各々に端末1を位置させて、規定位置Pごとに端末1及び通信モジュール9で通信される電波の受信信号強度を取得する処理を含む。登録部32は、各々の規定位置Pにおいて、どの通信モジュール9が最も受信信号強度が大きいかを確認することにより、通信モジュール9の各々の搭載位置を識別し、その識別結果に基づく搭載位置情報Kを生成して登録する。この構成によれば、規定位置Pの各々を、それぞれの通信モジュール9の近くに設定することが可能となるので、規定位置Pを分かり易い場所に設定することができる。
【0057】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態を説明する。なお、第2実施形態は、第1実施形態に記載の登録作業の形式を変更した実施例である。よって、第1実施形態と同一部分には同じ符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ詳述する。
【0058】
図8に示すように、本例の場合、規定位置Pは、通信モジュール9の総数よりも少ない数に設定された位置である。本例の規定位置Pは、1つである。また、本例の規定位置Pは、例えば、車内の運転席において運転席ドア側の位置となっている。これは、端末1及び通信モジュール9の通信の電波の受信信号強度が、大きい側から順に、室内の第2通信モジュール9b、運転席側の第1通信モジュール9a、助手席側の第3通信モジュール9cとするためである。
【0059】
図9に示すように、登録システム30の起動後、端末1を規定位置Pに配置して、その規定位置Pにおける各通信モジュール9との通信の受信信号強度を測定する。取得部31は、規定位置Pに端末1を位置させる通知が実行された後に第1通信モジュール9a~第3通信モジュール9cで測定される受信信号強度を、規定位置Pにおける登録作業用の受信信号強度として取り込む。ここでは、取得部31は、搭載位置情報Kを設定するためのサンプルとして、規定位置Pにおける通信モジュール9ごとの電波の受信信号強度を取得する。
【0060】
図10に示すように、登録作業によって取得した受信信号強度の組合せをまとめた表を図示する。同図に示すように、車内の規定位置Pに端末1を位置させたときには、端末1は車内の第2通信モジュール9bと最も通信し易く、次に位置が近いのは運転席側の第1通信モジュール9aであり、助手席側の第3通信モジュール9cとは最も離れている。よって、規定位置Pに端末1を位置させたときに測定される受信信号強度の大小は、第2通信モジュール9bで測定される受信信号強度が最も高く、第1通信モジュール9aで測定される受信信号強度が次に高く、第3通信モジュール9cで測定される受信信号強度が最も低くなる。
【0061】
従って、この受信信号強度の大小関係から、第2通信モジュール9bが室内に配置されたモジュールであり、第1通信モジュール9aが運転席側に配置されたモジュールであり、第3通信モジュール9cが助手席側に配置されたモジュールであるとみなせる。よって、本例の場合、第1通信モジュール9a(その通信モジュールID)を運転席側の通信モジュール9とし、第2通信モジュール9b(その通信モジュールID)を室内の通信モジュール9とし、第3通信モジュール9c(その通信モジュールID)を助手席側の通信モジュール9とした搭載位置情報Kを、メモリ16に登録する。
【0062】
登録部32は、
図11に示すような判定ロジックに沿って端末1の位置を判定する。同図の例の場合、位置判定の際に、受信信号強度の大小関係が大きい側から順に第1通信モジュール9a、第3通信モジュール9c、第2通信モジュール9bとなった場合、端末1が運転席側車外に位置すると判定される。位置判定の際に、受信信号強度の大小関係が大きい側から順に第2通信モジュール9b、第1通信モジュール9a(又は第3通信モジュール9c)となった場合、端末1が車内に位置すると判定される。位置判定の際に、受信信号強度の大小関係が大きい側から順に第3通信モジュール9c、第1通信モジュール9a、第2通信モジュール9bとなった場合、端末1が助手席側車外に位置すると判定される。
【0063】
本例の場合、登録作業時に端末1を配置する規定位置Pが1つで済む。よって、登録作業でユーザに実施させる作業が少なく済むので、この点でユーザにとって利便性が高くなる。
【0064】
上記実施形態の登録システム30によれば、第1実施形態に記載の効果に加え、以下のような効果を得ることができる。
(5)規定位置Pは、通信モジュール9の総数よりも少ない数に設定された位置である。登録は、端末1を規定位置Pに位置させ、このときに端末1及び通信モジュール9で通信される電波の受信信号強度を取得する処理を含む。登録部32は、規定位置Pで端末1を通信モジュール9の各々と通信させた際に取得した受信信号強度の大小の関係性から、通信モジュール9の各々の搭載位置を識別し、その識別結果に基づく搭載位置情報Kを生成して登録する。この構成によれば、登録作業時に端末1を規定位置Pに位置させて受信信号強度を取得する作業の回数が少なく済む。よって、登録作業の簡素化に寄与する。
【0065】
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・各実施形態において、通信モジュール9の配置位置は、運転席側、室内、及び助手席側の位置に限定されず、必要とする通信エリアに応じて、操作対象2のどこに配置されてもよい。
【0066】
・各実施形態において、通信モジュール9の個数は、3つに限定されず、2つでもよいし、或いは4つ以上としてもよい。
・各実施形態において、規定位置Pは、実施例で述べた位置に限定されず、受信信号強度の大小関係が顕著に表れる位置であればよい。
【0067】
・第2実施形態において、規定位置Pは、1つに限らず、2つとしてもよい。
・各実施形態において、規定位置Pの数は、通信モジュール9と同じに限定されず、多くなってもよいし、少なくなってもよい。
【0068】
・各実施形態において、各通信モジュール9は、各々個別の通信線11によって認証装置10と接続されてもよい。
・各実施形態において、各通信モジュール9は、見かけ上の形状が同一であることに限定されず、同一形状をなしていない構成としてもよい。
【0069】
・各実施形態において、通信線11、27は、別々の線であることに限らず、共通の1つの線としてもよい。
・各実施形態において、認証機能は、デジタルキーシステム4に限定されず、スマートシステム、ワイヤレスキーシステム、イモビライザーシステムなどとしてもよい。
【0070】
・各実施形態において、制御対象となる機器26は、ドアに限定されず、例えば、ステアリングロック装置、シフトレバー装置、エンジンなどとしてもよい。
・各実施形態において、搭載位置情報Kは、各通信モジュール9で測定される受信信号強度の大小から端末1の位置を判定できるロジックであればよい。
【0071】
・各実施形態において、取得部31及び登録部32の各々は、[1]コンピュータプログラム(ソフトウェア)に従って動作する1つ以上のプロセッサによって構成されてもよいし、[2]そのようなプロセッサと、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する特定用途向け集積回路(ASIC)等の1つ以上の専用のハードウェア回路との組み合わせによって構成されてもよい。プロセッサは、CPU並びに、RAM及びROM等のメモリを含み、メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコード、又は指令を格納している。メモリ(コンピュータ可読媒体)は、汎用(又は専用)のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。或いは、上記プロセッサを含むコンピュータに代えて、各種処理の全てを実行する1つ以上の専用のハードウェア回路によって構成された処理回路が用いられてもよい。
【0072】
・各実施形態において、取得部31及び登録部32の各々は、独立したプロセッサから構成されてもよいし、機能の一部分が共用のプロセッサから構築されてもよい。このように、取得部31及び登録部32は、独立した機能ブロックに限らず、1つの機能ブロックから構成されてもよいし、一部分が共用された機能ブロックから構成されてもよい。
【0073】
・各実施形態において、本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
【符号の説明】
【0074】
1…端末、2…操作対象、4…デジタルキーシステム、9…通信モジュール、9a…第1通信モジュール、9b…第2通信モジュール、9c…第3通信モジュール、10…認証装置、11…通信線、26…機器、30…登録システム、31…取得部、32…登録部、P…規定位置、P1…第1規定位置、P2…第2規定位置、P3…第3規定位置、K…搭載位置情報。