(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】車両ハザード・ランプ用改良通信システム
(51)【国際特許分類】
B60Q 1/38 20060101AFI20240827BHJP
B60Q 1/52 20060101ALI20240827BHJP
【FI】
B60Q1/38 B
B60Q1/52
(21)【出願番号】P 2022080914
(22)【出願日】2022-05-17
(62)【分割の表示】P 2019083569の分割
【原出願日】2016-01-27
【審査請求日】2022-05-26
(32)【優先日】2015-10-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2015-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519084250
【氏名又は名称】イーエスエス-ヘルプ,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100173565
【氏名又は名称】末松 亮太
(72)【発明者】
【氏名】デヴィッド・エム・タッカー
(72)【発明者】
【氏名】タッカー,ダニエル・アンソニー
(72)【発明者】
【氏名】コッブ,ジョン・ザカリア
(72)【発明者】
【氏名】トーケルソン,ジョナサン
(72)【発明者】
【氏名】キンバーリン,デンバー
(72)【発明者】
【氏名】マウリャ,デヴェンダー・ナス
【審査官】當間 庸裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-111031(JP,A)
【文献】特開2009-012554(JP,A)
【文献】特開2013-133071(JP,A)
【文献】特開2002-274295(JP,A)
【文献】特開2015-009647(JP,A)
【文献】特開2011-189776(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60Q 1/38
B60Q 1/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両発光安全デバイスであって、
オンボード車両安全システムに通信可能に結合される少なくとも1つのハザード入力と、
前記少なくとも1つのハザード入力に通信可能に結合されるマイクロコントローラと、
前記マイクロコントローラに通信可能に結合され、複数の車両搭載発光ダイオードを駆動することができる出力であって、前記発光ダイオードの少なくとも一部が、車両のハンドル軸に装着された信号光レバーの操作に基づいて方向指示信号光として選択的に動作し、かつ、集合的にハザード・フラッシャとして動作する、出力と、
を含み、
前記マイクロコントローラが、前記少なくとも1つのハザード入力上の前記ハザード・フラッシャが明滅状に展開されることを示す
1つの有効化信号を
前記オンボード車両安全システムから受けたことに応答して、前記複数の発光ダイオードを明滅状に動作させ、
前記明滅のサイクルが、既存の車両信号光における閃光のサイクルよりも感知できるほどに速い、車両発光安全デバイス。
【請求項2】
前記オンボード車両安全システムが、車両の急ブレーキ・イベントに応答して、前記有効化信号を供給する、請求項1記載の車両発光安全デバイス。
【請求項3】
前記オンボード車両安全システムが、アンチ・ロック・ブレーキの有効化に応答して、前記有効化信号を供給する、請求項1記載の車両発光安全デバイス。
【請求項4】
前記オンボード車両安全システムが、エア・バッグの展開に応答して、前記有効化信号を供給する、請求項1記載の車両発光安全デバイス。
【請求項5】
前記オンボード車両安全システムが、車両安定システムの有効化に応答して、前記有効化信号を供給する、請求項1記載の車両発光安全デバイス。
【請求項6】
前記オンボード車両安全システムが、車両の転覆に応答して、前記有効化信号を供給する、請求項1記載の車両発光安全デバイス。
【請求項7】
前記オンボード車両安全システムが、車両の横滑りに応答して、前記有効化信号を供給する、請求項1記載の車両発光安全デバイス。
【請求項8】
前記オンボード車両安全システムが、コントローラ・エリア・ネットワーク・バスによって前記マイクロコントローラに通信可能に結合される、請求項1記載の車両発光安全デバイス。
【請求項9】
車両発光安全デバイスであって、
加速度計に通信可能に結合される少なくとも1つのハザード入力と、
前記少なくとも1つのハザード入力に通信可能に結合されるマイクロコントローラと、
前記マイクロコントローラに通信可能に結合され、複数の車両搭載発光ダイオードを駆動することができる出力であって、前記発光ダイオードの少なくとも一部が、車両のハンドル軸に装着された信号光レバーの操作に基づいて方向指示信号光として選択的に動作し、かつ、集合的にハザード・フラッシャとして動作する、出力と、
を含み、
前記マイクロコントローラが、前記少なくとも1つのハザード入力上の前記ハザード・フラッシャが明滅状に展開されることを示す
1つの有効化信号を
前記加速度計から受けたことに応答して、前記複数の発光ダイオードを明滅状に動作させ、
前記明滅のサイクルが、既存の車両信号光における閃光のサイクルよりも感知できるほどに速い、車両発光安全デバイス。
【請求項10】
既存の車両用ハザード・ランプの明滅を実現するシステムであって、
入力を受けるように構成される、車両配線ハーネスへのインターフェースと、
前記インターフェースを介して前記車両配線ハーネスに、車両ハザード・ランプの閃光を起こさせる電気出力を生成することによって、ハザード・フラッシャ展開イベントを示す、前記車両配線ハーネスへの前記インターフェースからの有効化信号に応答するストロボ回路と、
を含み、
前記ストロボ回路が、車両安全システムにインターフェースされ、かつ、前記インターフェースを介して前記車両配線ハーネスに、車両ハザード・ランプの明滅を起こさせる電気出力を生成することによって、前記車両安全システム
のみからの
1つの有効化信号に応答し、
前記明滅のサイクルが、既存の車両信号光における閃光のサイクルよりも感知できるほどに速く、前記既存の車両信号光は前記車両ハザード・ランプの前記閃光に含まれる、システム。
【請求項11】
前記ストロボ回路が更に、前記車両ハザード・ランプのサブセットを、左側または右側の閃光の車両信号光として動作させる、請求項10記載のシステム。
【請求項12】
前記車両安全システムからの前記有効化信号が、車両の急ブレーキ・イベントに応答する、請求項10記載のシステム。
【請求項13】
前記車両安全システムからの前記有効化信号が、アンチ・ロック・ブレーキの有効化に応答する、請求項10記載のシステム。
【請求項14】
前記車両安全システムからの前記有効化信号が、エア・バッグの展開に応答する、請求項10記載のシステム。
【請求項15】
前記車両安全システムからの前記有効化信号が、車両安定システムの有効化に応答する、請求項10記載のシステム。
【請求項16】
前記車両安全システムからの前記有効化信号が、車両の転覆に応答する、請求項10記載のシステム。
【請求項17】
前記車両安全システムからの前記有効化信号が、車両の横滑りに応答する、請求項10記載のシステム。
【請求項18】
前記車両安全システムからの前記有効化信号が、加速度計によって検出されるイベントの結果生じる、請求項10記載のシステム。
【請求項19】
請求項10記載のシステムにおいて、前記ストロボ回路が、前記インターフェースを介して前記車両配線ハーネスに、既存の車両ハザード・ランプの明滅を起こさせる電気出力を生成することを、前記車両安全システムからの前記有効化信号の休止に応じて停止させる、システム。
【請求項20】
前記ストロボ回路が、コントローラ・エリア・ネットワーク・バスを介して、少なくとも前記車両安全システムからの前記有効化信号を受ける、請求項10記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願に対する相互引用
本願は、2015年10月6日に出願され"ENHANCED COMMUNICATION SYSTEM FOR VEHICLE HAZARD LIGHTS"(車両ハザード・ランプ用改良通信システム)と題する米国特許出願
第14/875,883号の優先権を主張する。米国特許出願第14/875,883号は、2014年11月24日に出願され"VISUAL EMERGENCY COMMUNICATION SYSTEM WITH AUTOMATIC DEPLOYMENT CAPABILITY FOR EXISTING VEHICLE WIRING SYSTEMS"(既存の車両廃線システム用の自動展開能力を有する視覚緊急通信システム)と題する米国仮特許出願第62/083,619号、および2015年11月5日に出願され "ENHANCED COMMUNICATION SYSTEM FOR VEHICLE HAZARD LIGHTS"(車両ハザード・ランプ用改良通信システム)と題する継続米国特許出願第14/933,881号の優先権を主張する。これらの全ては、ここで引用したことにより、その内容が本願にも含まれるものとする。
発明の分野
本開示は、自動車、RV、トレーラ、オートバイ、および車両一般用の非常灯(emergency light)またはハザード・ランプ(hazard light)に関し、更に特定すれば、安全性およ
び可視性を高めるために明滅して視覚的指令を与える非常灯またはハザード・ランプに関する。
【従来技術】
【0002】
発光ダイオード(LED)技術の出現により、発光能力は、車両系照明が、緊急な状況および危険な状況における視覚信号として一層効果的になりつつあるところまで改良されている。緊急時サービス、法執行機関、交通制御、およびその他の政府機関は、この事実を認めており、別個のストロボ発光システムを政府機関の車両に追加した。これらのシステムは、他の場合では工場在庫の発光機構(lighting setup)となるものに追加され、従前からのハザード・ランプ回路とは独立した配線およびスイッチ・プラットフォームを使用して動作する。国外および国内の自動車製造業者は、自動車用ブリンカおよびハザード非常灯(hazard emergency lights)を点滅させるため(blink)または閃光(flash)を生じさせ
るために、何十年も前の技術に基づくブリンカ・スイッチを使用することが多い。もっと新しいマイクロコントローラが使用される場合であっても、これらは何十年も前の周知の信号およびハザード明滅動作を行うに過ぎない。
【0003】
非常灯(emergency flasher)に関する既存のシステムおよび動作モードに伴う問題は、
緊急時における二重ブリンカ閃光(double blinker flashing)は、例えば、道路側では十
分に見えず、安全性に対する危険が存在することの明確な視覚的伝達を他の運転者に高いレベルで供給できないことである。多くの市民が毎年、路上の緊急状況において彼らの明滅ハザード・ランプを使用している間に殺されている。閃光を発する非常灯または二重点滅する非常灯は、有効性ではストロボ・ハザード・ランプ(strobing hazard light)には
遠く及ばない。
【0004】
既存の非常灯に伴う他の問題は、正真正銘の非常事態が存在するときにこれらが常に配備される訳ではないことである。乗員が怪我するかもしれず、またそれ以外で、非常灯が最も必要とされるときに、それらを展開(deploy)できないおそれがある。道路上の故障車は、他の車両および全ての車両の乗員にとって危険である。他の場合では、更なる衝突の危険性を最小に止めるように、車両が道路から遠ざけられる場合もある。しかしながら、ハザード・ランプは、故意であれ(例えば、交通の流れから離れるため)または事故の結果としてであれ、道路から離れた車両を素早く突き止めるときに極めて重要となり得る。
【0005】
車両上のストロボ光(strobing light)に関する法律は、緊急車両または法執行関係車両を対象とする(address)。例えば、緊急車両および警察車両は、車両の上面、ライト・バ
ー、またはその他の場所に搭載されるカラー明滅光(strobing colors)の組み合わせを確
保する(reserve)法律がある。これらの法律は、ストロボ光が、それらの高い視認性、誘
目的属性(attention grabbing attributes)、ならびに有用な視覚的情報および指令を他
者に伝える(provide)能力のために、車両の非常時に極めて有効であるという確信を更に
強める。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
セル・フォンの使用が増加し、テキスト・メッセージ送信(車両を運転している間の)が増々安全性の問題になりつつあることから、市民が道路側にいるとき、そして彼らの車両から出ることなく、非常時における市民の安全性視覚的伝達能力を高める必要性がある。また、操作者(operator)が彼または彼女自身に取り付けられたこのような視覚的伝達信号システムを作動させることができない緊急状況において、市民が自動的に他者に通知する能力を高めるための自動視覚的緊急伝達システムも求められている。
【0007】
必要とされるのは、以上の問題、および関連する問題に取り組むためのシステムおよび方法である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の発明は、その一態様では、既存の車両用ハザード・ランプの明滅を実現するシステムを含む。このシステムは、既存の車両フラッシャ・モジュールへの入力を受けるように構成された、車両配線ハーネスへのインターフェースと、このインターフェースを介して車両配線ハーネスに、既存の車両ハザード・ランプの明滅を起こさせる電気出力を生成することによって、ハザード・フラッシャ展開イベントを示す、車両配線ハーネスからの有効化信号に応答するストロボ回路とを含む。既存の車両ハザード・ランプの各々に対する明滅効果は、既存の車両信号光のサイクルよりも感知できるほどに早いサイクルを有する。ユーザは、車両内部にある既存の車両ハザード・フラッシャ・スイッチによって、ハザード・フラッシャの展開を通知する。
【0009】
ストロボ回路は、配線ハーネスを介して、複数の異なる明滅効果を与え、複数の明滅効果は、後続のハザード・フラッシャの展開を指示する後続の有効化信号によって選択される。複数の明滅効果の内少なくとも1つは、車両の左側または右側の一方における既存の車両ランプを、他方側のそれらよりも前に明滅させることによって、方向信号を示す。インターフェースおよびストロボ回路は、既存の車両フラッシャ・モジュールに置き換わる統合コンポーネントであってもよい。
【0010】
既存の車両ハザード・ランプの各々に対する明滅効果は、少なくとも4ヘルツのサイクルを有する。ストロボ回路は、更に、プログラマブル・マイクロコントローラを含んでもよく、更に加速度計も含んでもよい。加速度計によって検出される所定の加速イベントに応答して、既存の車両ハザード・ランプの明滅を発生させてもよい。ストロボ回路が、既存の車両安全システムにインターフェースされ、既存の車両安全システムによる所定の安全関係イベントの通知に応答して、既存の車両ハザード・ランプの明滅を発生させてもよい。
【0011】
本開示の発明は、その別の態様では、少なくとも1つの左信号入力と、少なくとも1つの右信号入力と、少なくとも1つのハザード入力とを含む車両発光安全デバイスを含む。このデバイスは、少なくとも2つの信号入力および少なくとも1つのハザード入力に通信可能に結合されたマイクロコントローラと、このマイクロコントローラに通信可能に結合
され、左側グループおよび右側グループに分割された複数の車両搭載発光ダイオードを駆動することができる出力とを含む。マイクロコントローラは、少なくとも1つの左信号入力上に信号を受けたことに応答して、左側発光ダイオード・グループを循環状に動作させる。マイクロコントローラは、少なくとも1つの右入力信号上に信号を受けたことに応答して、右側発光ダイオード・グループを循環状に動作させる。マイクロコントローラは、少なくとも1つのハザード入力上で信号を受けたことに応答して、左側発光ダイオード・グループおよび右側発光ダイオード・グループの双方を明滅状に動作させる。
【0012】
マイクロコントローラは、少なくとも1つのハザード入力によって選択される多数の明滅パターンで、左および右側ダイオード・グループを動作させることもできる。更に、このデバイスは、マイクロコントローラに通信可能に結合された加速度計を含んでもよく、マイクロコントローラは、加速度計から受けた入力に応答して、左側発光ダイオード・グループおよび右側発光ダイオード・グループの双方を明滅状に動作させる。マイクロコントローラは、既存の車両安全システムにインターフェースし、この既存の車両安全システムによる所定の安全関係イベントの通知に応答して、左側発光ダイオード・グループおよび右側発光ダイオード・グループの双方を明滅状に動作させることができる。
【0013】
ある実施形態では、マイクロコントローラが少なくとも2つの信号入力および少なくとも1つのハザード入力に、既存の車両配線ハーネスを介して、通信可能に結合される。マイクロコントローラは、少なくとも8Hzの周波数で、少なくとも1つのハザード入力上で受けた信号に応答して、左側発光ダイオード・グループおよび右側発光ダイオード・グループの双方を明滅状に動作させてもよい。
【0014】
本開示の発明は、その別の態様において、車両安全デバイスを含む。この車両安全デバイスは、 マイクロコントローラと、車両配線ハーネスから、左信号、右信号、およびハ
ザード・フラッシャの展開を示す入力を受けるように構成されたアナログ入力ブロックと、車両車体制御モジュールからの、左信号、右信号、およびハザード・フラッシャを示す入力を受け入れるように構成された車体制御モジュール入力ブロックとを含む。また、このデバイスは、少なくとも左前信号光、右前信号光、左後信号光、および右後信号光を駆動するように構成された出力信号ブロックも有する。マイクロコントローラは、アナログ入力ブロックまたは車体制御モジュール入力ブロックのいずれかからの入力を受け入れて、ハザード・フラッシャが展開されたときを判定し、ハザード・フラッシャが展開されるとき、少なくとも左前信号光、右前信号光、左後信号光、および右後信号光を、信号光サイクル・レートよりも感知できるほどに速いサイクル・レートを有する部分を含む反復閃光パターンで駆動する。
【0015】
ある実施形態では、マイクロコントローラは、少なくとも左前信号光、右前信号光、左後信号光、および右後信号光を複数の明滅パターンで駆動する。複数の明滅パターンは、既存の車両ハザード・ランプ・スイッチを使用するユーザによって選択されてもよい。マイクロコントローラは、左信号を示す入力に応答して、少なくとも左前信号光および左後信号光を、反復非明滅パターンで駆動し、右信号を示す入力を示す入力に応答して、少なくとも右前信号光および右後信号光を、反復非明滅パターンで駆動してもよい。
【0016】
ある実施形態では、記アナログ入力ブロックが、既存の車両配線ハーネスからの入力を受け入れてもよい。アナログ入力ブロックは、少なくとも2、3、4、5、および8ピンのフラッシャ・リレー・システムとインターフェースするように構成されてもよい。
【0017】
本開示の発明は、その別の態様では、車両発光安全デバイスを含む。この車両発光安全デバイスは、車両内部にある、運転者使用可能なハザード・ランプ・スイッチに通信可能に結合された少なくとも1つのハザード入力と、少なくとも1つのハザード入力に通信可
能に結合されたマイクロコントローラと、マイクロコントローラに通信可能に結合され、複数の車両搭載発光ダイオードを駆動することができる出力であって、発光ダイオードの少なくとも一部が、車両のハンドル軸に装着された信号光レバーの操作に基づいて方向指示信号光として選択的に動作する、出力とを有する。 マイクロコントローラは、少なく
とも1つのハザード入力上の信号を受けたことに応答して、複数の発光ダイオードの双方を明滅状に動作させる。ある実施形態では、マイクロコントローラが車体制御モジュールを含む。他の実施形態では、マイクロコントローラは、車体制御モジュールを介して、ハザード入力を受ける。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1は、典型的な車両上における信号インディケータおよびハザード・フラッシャ(hazard flasher)の配置例を示す。
【
図2A】
図2Aは、車両のダッシュボード例、およびある種の制御手段の配置例を示す。
【
図2B】
図2Bは、車両配線ハーネス例、およびストロボ・モジュールをフラッシュ・リレーと置き換えるための位置を示す。
【
図3】
図3は、本開示の態様による車両ハザード・ランプ用ストロボ・モジュールのブロック図である。
【
図4】
図4は、本開示の態様によるストロボ・モジュールの模式入力/出力図(schematic diagram input/output diagram)である。
【
図5】
図5は、2ピン・フラッシャ・システムの配線図である。
【
図6A】
図6Aは、本開示の態様によるストロボ・モジュールを
図5の汎用2ピン・フラッシャ・システムに設置した場合の実施形態を示す配線図である。
【
図6B】
図6Bは、 本開示の態様によるストロボ・モジュールを
図5の汎用2ピン・フラッシャ・システムに異なる方法で設置した場合の実施形態を示す配線図である。
【
図7】
図7は、3ピン・フラッシャ・システムの配線図である。
【
図8】
図8は、本開示の態様によるストロボ・モジュールを
図7の3ピン・フラッシャ・システムに設置した場合の実施形態を示す配線図である。
【
図9】
図9は、4ピン・フラッシャ・システムの配線図である。
【
図10】
図10は、本開示の態様によるストロボ・モジュールを
図9の4ピン・フラッシャ・システムに設置した場合の実施形態を示す配線図である。
【
図11】
図11は、5ピン・フラッシャ・システムの配線図である。
【
図12】
図12は、本開示の態様によるストロボ・モジュールを
図11の5ピン・フラッシャ・システムに設置した場合の実施形態を示す配線図である。
【
図13】
図13は、8ピン・フラッシャ・システムの配線図である。
【
図14】
図14は、本開示の態様によるストロボ・モジュールを
図13の8ピン・フラッシャ・システムに設置した場合の実施形態を示す配線図である。
【
図15】
図15は、車体制御モジュール(BCM)によって制御されるフラッシャ・システムの配線図である。
【
図16A】
図16Aは、
図15のBCM制御フラッシャ・システムに設置されたストロボ・モジュールの実施形態を示す配線図である。
【
図16B】
図16Bは、マイクロコントローラの変更によって、
図15のBCM制御フラッシャ・システムに設置されたストロボ・モジュールの実施形態を示す配線図である。
【
図17】
図17は、左-右信号生成パターンにおいて、左および右信号ランプに対するオンおよびオフ状態を、ときの経過と共に示すタイミング図である。
【
図18】
図18は、右-左信号生成パターンにおいて、左および右信号ランプに対するオンおよびオフ状態を、ときの経過と共に示すタイミング図である。
【
図19】
図19は、本開示の態様にしたがってストロボ・モジュールを動作させる一方法に対応する状態図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本開示の種々の実施形態において、自動車における既存の信号および/またはハザード・ランプ非常灯あるいは交換によって、改良視覚通信キューを供給するデバイスおよびシステムを実現する。殆どの車における信号およびハザード・ランプは、毎秒1回および2回の間のレート、即ち、1~2Hzで明暗を繰り返す。このようなレートは、車線変更およびその他の緊急でない状況を知らせるには適当であると信じられている。しかしながら、既存の車およびハザード・ランプ・フラッシャ・システムは、高い閃光レート(enhanced flash rate)を利用して緊急状況を伝達する必要性、およびその有効性を考慮に入れて
いない。毎時70マイルで走行する車両は、2Hzのサイクルが1回完了する前に、50フィート以上も走行する。この距離は、事故と危機一髪との間の差を意味することができる。更に、反応時間および操作または停止する能力も考慮に入れなければならない。運転手が問題に気がつくのが素早い程、彼または彼女は重大な事故を回避する時間を持つことができる可能性が高くなる。
【0020】
本開示に限って言えば、高い閃光レートとは、約2Hzである通常閃光レートの高い方の端から、感知できるほどに変更されたレート、または閃光速度が高められた閃光サイクルの少なくとも一成分を有するものである。本開示に限って、このような閃光レートを閃光や信号の代わりに「ストロボ」と呼ぶのが良いであろう。ある実施形態では、ストロボは、3Hz以上のサイクル・レートを有する(典型的な信号光のレートよりもレートの知覚可能な増加がある限り、もっと遅いレートであっても「高い」または「明滅」(strobing)であると見なすことができる)。他の実施形態では、ストロボ・レートは4Hz以上であり、最も速い典型的な車両信号光またはハザード・ランプの閃光レートの2倍を表す。尚、明期間と闇期間との間に適当な区別(delineation)および対比があって、光が速く明
滅する程、この光の誘目性が一層認められると考えられる。したがって、他の実施形態では、ストロボ・レートは6Hzであり、即ち、標準的な信号光またはハザード・ランプか
ら発せられると予期される最も速い閃光レートよりも3倍速い。更に他の実施形態では、ストロボ・レートは8Hz以上である。
【0021】
尚、明滅照明(strobed illumination)(例えば、2Hz以上で繰り返す明暗サイクル)
を含み、それよりも長い暗期間即ち非照明期間を間に挟む発光パターンを生成してもよいことは理解されてしかるべきである。本開示に限って言えば、ストロボという用語は、フラッシュ光(flashing light)のパターンを含み、その一部は先の定義によるストロボであり、その一部は、暗即ち非照明、定常状態の照明(最大出力または部分的極大出力)、またはストロボよりも遅いレートでの閃光である。また、ストロボという用語は、可変周波数のストロボ部分を含むパターンを含むことも理解されてしかるべきである。このようなパターンの非限定的な例をあげるとすれば、2Hzで閃光を開始し、ときの経過とともに8Hz以上まで増加した後に繰り返すか、または他のパターンに移るというパターンであろう。また、本開示の種々の実施形態では、信号光(例えば、左および右信号)は通常の1~2Hzで維持され、一方非常灯またはハザード・フラッシャは、ストロボ・レート(strobing rate)またはストロボ・パターンで展開される(deploy)ことも理解されてしかる
べきである。更に、以下で詳細に説明するように、ハザード・フラッシャが展開されるとき、必要に応じて、遅い方の通常の閃光レート(flash rate)も利用可能にしてもよい。
【0022】
緊急車両には、長年にわたって、明るくそして素早く繰り返す発光システムが装備されている。これらは、回転反射板等を伴う複雑な機械的システムに基づいており、従前からの白熱光に基づく回路で通常達成可能なものを超えて、見かけ上の閃光レートを高める。生憎、このようなシステムは、基本的な基礎車両(basic underlying vehicle)に対する特殊追加機器であり、合法的な目的であっても、一般公衆が利用するためには通常入手可能でないか、または価格効率的でない。発光ダイオード(LED)に基づく新たなシステム
が入手可能であるが、この場合も特殊機器であり、通例、製造業者から離れた後に車両に追加され、別個の制御手段、回路、そして恐らくは、工場車両(factory vehicle)から入
手可能であるものからの電源が必要となる。
【0023】
消費者用自動車のための従前からの信号光システム、およびそれに関連するハザード・フラッシャ・システム(hazard flashing system)は、約1~2Hzの閃光レートを有する。これは、本来、古いシステムにおける白熱電球の使用に部分的に基づき(通例、6Vまたは12Vの電球)、動作するために加熱し白熱する内部フィラメントを頼りにする。フィラメントは、電力が十分な時間量だけ印加されるまでは、十分に白熱せず、適切な視覚的キューを与えることができない。更に、これらは給電を中止したとき瞬時に白熱を停止しない。つまり、信号光またはハザード・フラッシャを繰り返すことができるレートが限られていた。閃光動作を駆動する本来の回路がアナログ熱スイッチまたは他の電気機械型コンポーネントに基づいており、約2Hzを遙かに超えて白熱電球を駆動できなかったという事実に基づいて、他の欠点も存在した。本開示に限って言えば、通知(signaling)ま
たは危険指示(熱スイッチに基づくか、または他の方法に基づくかには関係ない)のための光の周期的有効化(activation)を実施する既存の車両回路を、フラッシャ・モジュールまたはリレー、信号モジュールまたはリレー、あるいはブリンカー・モジュールまたはリレーと呼ぶ。
【0024】
アナログ回路のみに基づくストロボ光もしばらく前から入手可能であるが、動作するためには、数百ボルト程度の電圧を生成する変圧器、キャパシタ、および専用ガス放電管の構成を必要とする。この場合も、消費者が通常の自動車で使用するには相応しくない。
【0025】
LED発光システムは、今や標準的な機器として多くの車両モデルに認められている。LEDアップグレード・キットが、旧型車や新型車にも同様に入手可能である。しかしながら、LED発光システムの動作は、白熱発光システムと同様に動作し、白熱発光システムで利用可能であった同じ機能を提供する(効率および/または輝度が高くなったことを除く)。
【0026】
種々の実施形態において、本開示は、工場標準自動車のための既存の発光システムにおいてストロボ効果(strobing effect)を得ることができるシステムおよび方法を提供する
。このようなシステムおよび方法は、既存の配線、LED光、および制御手段(スイッチ等)に頼る。他の実施形態では、本開示のシステムおよび方法は、LED光を使用せずに生産されたが、基本的な白熱電球、少なくともこれまでストロボ効果が求められていた光からアップグレードされた車両に適用可能である。このような実施形態では既存の配線を採用することができ、既存の制御手段を利用する。言い換えると、本開示の実施形態は、車両信号光、ブレーキ光、またはその他の既存の光のストロボ効果を、運転者または車両の乗員に利用可能とし、既存の馴染みがあるハザード・ランプ・スイッチまたは他の有効化手段と共に動作可能にする。ストロボ効果の自動展開を、例えば、エア・バッグ展開、ABS有効化、急ブレーキ、転倒(rollover)等に対応する、既存の車両制御または安全システムから受ける信号と結び付けることができる。また、既存の車両システムにはない別個の加速度計の使用に基づいて、旧式車両のために少なくともいくつかの自動展開機構(automatic deployment features)を追加することも可能である。本開示の種々の実施形態
は、製造の時点において、工場標準機器として設置または実装することができ、あるいは工場設置制御手段、配線、および可能な限りにおいて、既存の電球を頼りにする、完全にアフターサービス市場のシステムとして設置または実装することができる。
【0027】
これより
図1を参照すると、種々の信号光および/またはハザード・ランプの配置例が、典型的な自動車100上に示されている。尚、自動車、車、および車両という用語は、本明細書では相互交換可能に使用され、本開示のシステムおよび方法は、これらの全てに
等しく適用可能であることは理解されてしかるべきである。ランプ、光、インディケータ、フラッシャ、信号、およびブリンカという用語は、本明細書において紹介されるストロボ・システムのコンテキストで本開示において使用される場合、車両または自動車100上において、この車両の外側にいる他の運転者または観察者に見えるように、しかるべく配置されたLED光を意味することは、理解されてしかるべきである。
図1は、自動車100を側面視野、前面視野、および背面視野から示す。左前指示光102、左側指示光104、および左後指示光106は、自動車100の典型的な位置において見ることができる。同様に、自動車100の右側に沿って、右前指示光108、右側指示光110、および右後指示光112がある。尚、指示光の配置は例示のために過ぎず、本開示は図示する配置に限定されるのではないことは理解されてしかるべきである。全てではないにしても殆どの入手可能な車両では、左前指示光102および右前指示光108は、通常、自動車100の前方を向き、対面交通または対向交通には見ることができる。これらは、通常、自動車100の側面から見ることができる左側指示光104および右側指示光110よりも前方にある(車両にこれらが装備されている場合)。また、左側指示光104および/または右側指示光110は、ミラー上ではなく、自動車100の本体上、または他の位置に装着されてもよい。最後に、左後指示光106および右前指示光108は、通常、自動車100の後方の交通に見えるように、100上の後方に装着される。
【0028】
先に説明したように、種々の指示光はLED光でもよく、または本来は白熱電球(または2つの混合)であったが、本開示の種々の実施形態によって提供される、効果的なストロボ動作を可能にするために、LED光に交換されたのでもよい。本開示の種々の実施形態では、既存の光の位置、配置、および色は、車両が製造されたときのまま保持され、または製造され、本開示のシステムのいずれも使用せずに生産される。
【0029】
これより
図2Aを参照して、車両ダッシュボード202を示す。ダッシュボード202は、公衆に広く知られている通りの任意の車両ダッシュボードを表すことを意図している。方向指示用レバー(turn signal stalk)204は、通常、ハンドルの左側に設けられ、
信号光を有効化するために動作させられる。通常、方向指示用レバー204を下に動かすと、左側信号を指示し、方向指示用レバー204を上に動かすと、右側信号を指示する。有効化すると、しかるべき信号光が、遅く周期的な閃光状に照明される。
【0030】
ハザード・フラッシャ・ボタン206は、車両内部の種々の位置に配することができる。ここでは、ハザード・フラッシャ・ボタン206は車両ダッシュボード202の中央に示されているが、ハンドル軸上、車両ダッシュボード202の下、またはその他の場所に配置することもできる。
【0031】
本開示の実施形態は、既存の信号およびハザード・ランプ制御手段(例えば、方向指示用レバー204およびハザード・フラッシャ・ボタン206)と共に動作し、運転者またはユーザが別個の制御手段を全く学習することも覚えることも必要としないように設計されている。以下で説明するが、本開示のある実施形態は、種々のストロボまたはフラッシュ光からの選択を行うことを可能にする。これらは、ハザード・フラッシャ・ボタン206を連続的に押下することによって実施することができる。別個の手動制御手段は不要であり、設けられない。つまり、ユーザには緊急時に混乱する多数の選択肢や制御手段は提示されず、望ましくない改造が車両の内部では見えてしまうことに心痛する必要もない。
【0032】
これより
図2Bを参照すると、車両配線ハーネス例208、およびストロボ・モジュールを閃光リレーと置き換える位置が示されている。配線ハーネス208は、本開示の態様によるストロボ・モジュール300と相互接続するハーネスの部分だけとして示されている。尚、配線ハーネスは車両全域に多数の別個の小片で組み立てられてもよいことは理解されてしかるべきである。本開示の実施形態によれば、ストロボ・モジュール300は、
既存のフラッシャ・リレー・デバイスと置き換わり、既存の車両におけるハザード・ランプのためのストロボ回路を設ける。ストロボ・モジュール300は、元のリレーと同じ位置に装着することさえも可能である。ある実施形態では、ストロボ・モジュール300は、配線ハーネス208上の既存のコネクタ214とピン互換性があり、給電、通知(signaling)、および配線ハーネス208を介して設けられるその他の接続を頼りにする、機能
の全てを実行する。これらの機能については以下で説明する。他の実施形態では、ストロボ・モジュール300の1つの実施形態を広範囲の車両および配線ハーネスに接続できるように、ストロボ・モジュール300と配線ハーネス・コネクタ214との間にアダプタ(図示せず)が介在してもよい。
【0033】
ある実施形態では、以下で説明するが、ストロボ・モジュール300が、配線ハーネス208を介することによってのみ車両とインターフェースする、想定される最大限の機能を設けることができなくてもよい。このような場合、追加のリードを電源、接地、または必要なところにはどこでも引くことができる。車体制御モジュール(BCM)が存在する実施形態では、ストロボ・モジュール300は、コネクタ214を介した車両に対する相互作用を殆どまたは全く行わなくてもよいが、BCMからの出力を受け、(以下で更に説明するように)関連する車両光を駆動するのに便利な位置で、車両内に重ね継がれるか、または配線されればよい。
【0034】
本開示に限って言えば、車の信号光またはハザード・ランプに対する制御手段またはプログラマブル制御手段(再プログラム可能か否かは問わない)を有する任意の電子または電気機械型機械デバイスがBCMと見なされる。BCMは、1つ以上のシリコンに基づくプロセッサ、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、チップ、ゲート・アレイ、またはその他の論理デバイスを組み込むことができる。ある場合には、BCMは、システム・オン・チップ・デバイスのような、比較的複雑な多機能コンポーネントも内蔵することができる。BCMに対する追加の名称または参照名には、コンピュータ、制御ユニット、電子制御ユニット(ECU)本体コンピュータ、本体コンピュータ・モジュール、本体コントローラ、車体制御モジュール、およびオンボード・コントローラを含むことができるが、これらに限定されるのではない。BCMは、ハザード・ランプまたは信号光に加えて、車両の追加の側面(aspects)を制御できてもできなくてもよい。
【0035】
既存の搭載位置(mounting point)210が、元のフラッシャ・リレーを物理的に配し取り付けるために車両上に設けられる場合もある。同じ位置210が、ストロボ・モジュール300を収容し固定するために使用されてもよい。ストロボ・モジュール300が少なくとも部分的に配線ハーネス208を介して車両とインターフェースする実施形態では、装着位置はコネクタ214に近いとよい。
【0036】
これより
図3を参照して、本開示の態様による車両ハザード・ランプ用ストロボ・モジュールのブロック図を開示する。
図3における矢印は、通知(signaling)、情報、および
電力の流れの方向を示す。
図3の実施形態では、ストロボ・モジュール300の主要な機能は、マイクロコントローラ302によって設けられる。マイクロコントローラ302は、それが使用される環境(例えば、車両内部またはエンジン室)に適した汎用マイクロコントローラであればよい。マイクロコントローラ302は、例えば、アセンブリ言語を使用して、または相応しいときにはそれよりも高度な言語を使用してプログラミングすることができる。ある実施形態では、マイクロコントローラ302は、汎用マイクロコントローラよりも遅れていてもよく、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)等を含んでもよい。特定用途集積回路(ASICS)を使用してもよい。
【0037】
尚、マイクロコントローラ302の機能を遂行し、一体化されたメモリおよびストレージ、I/Oポート、D/A、A/D、タイミング機能等を設けるために、システム・オン
・チップ・デバイスが採用されてもよいことも認められよう。ある場合には、ワイヤレス通信能力さえも1つのチップ上に設けることもできる。このような実施形態は、本開示の範囲に該当し、ストロボ・モジュール300のある種の態様または機能を、本明細書において説明するような種々の個々のコンポーネントから削除し、これらを1つのシリコン・デバイス上に結集したに過ぎない。
【0038】
図3に図示した実施形態では、マイクロコントローラ302はアナログ入力ブロック304から入力を受ける。アナログ入力ブロック304は、旧式のまたは従前からのアナログ・ブリンカまたはハザード・フラッシャ・モジュールを頼りにする自動車に、信号接続を設ける。アナログ入力ブロック304は、種々の旧来のフラッシャ・システムの自動車に対するインターフェースを真似るために(例えば、コネクタ214を介して)、しかるべきリードおよび接続を設ける。これらは、例えば、既存の2、3、4、5、または8ピンのフラッシャ方式を含む。これらのシステムについての詳細な配線図例については、以下で説明する。しかしながら、各場合において機能は同様である。ストロボ・モジュール300は、マイクロコントローラ302に基づいて動作し、通常であれば既存のフラッシャ・モジュールまたはリレーに供給される信号または電圧を読み取りまたは受け入れ、しかるべき出力信号または電圧を出力信号ブロック308において複製する。出力信号ブロック308は、関連する信号光を照明する役割を担う下流側電気コンポーネントに接続する(多くの場合、唯一の既存の下流側コンポーネントは、他の運転者に見える電球またはLEDである)。例えば、運転者は、右折を通知するために、信号光レバー(signal light stalk)を上に倒す。これは、通常、信号を電圧の形態でフラッシャ・リレーに送る。応答して、既存の信号モジュールまたはハザード・モジュールは、関連する信号光を従前通りに周期的に照明する。また、運転者がハザード・ランプ・スイッチを展開する(deploy)こともでき、応答して、既存のハザード・モジュールが全ての信号光を周期的に照明する。ストロボ・モジュール300は、この機能を、既存のハザードまたは信号モジュールの置き換えとして複製する。しかしながら、ハザード・ランプを有効化する場合(アナログ入力ブロック304において示すように)、マイクロコントローラ302は、信号光またはハザード・ランプをストロボ状に展開するようにプログラミングされる。
【0039】
前述のように、ストロボ光(strobing light)は、今日まで自動車において見られたような通常のフラッシュ光(flashing light)とは実質的に異なるように思われる。しかしながら、ストロボ光は、危険な状態に関連付けられた誘目デバイス(attention grabbing device)であるので、アナログ入力ブロック304において単純な信号光が指示されるときに
、関連する光を明滅しないことが、より良い選択となる場合もある。したがって、マイクロコントローラ302は、既存の車両配線によってこのような区別がサポートされるのであれば、方向指示信号が示されたときに、関連する光またはLEDが、明滅(strobe)ではなく、閃光(flash)を発するようにプログラミングされればよい。
【0040】
ある実施形態では、ストロボ・モジュール300は、車体制御モジュール(BCM)と呼ばれる、エンジンに関係ない機能を制御するコンピュータまたは1組のコンピュータを利用することができる新型(newer)自動車に展開または実装される。このような場合、信
号レバーおよびハザード・フラッシャ・ボタンを直接BCMに接続してもよく、BCMは信号光を信号光として(一方側のみ)またはハザード・ランプとして(両側を同時に)展開する。BCMの最初のプログラミング(または許されるときには再プログラミング)によって、本開示のシステムを実装することが可能である。しかしながら、既に組み立てられ路上にある車両上では、BCMへのアクセスおよびその再プログラミングは、一般に、広い容認が得られそうにない程に、時間がかかり法外なコストがかかる。更に、BCMの回路図およびプログラミング・ルーチンは希にしか公開されない。したがって、ストロボ・モジュール300は、アナログ入力ブロック304の代わりに(またはこれに加えて)BCM入力ブロック306を有することもできる。
【0041】
BCM入力ブロック306は、車両信号およびハザード・ランプを駆動する既存のBCMからの出力を傍受するように配線された一連のリードを含むことができる。マイクロコントローラ302が、BCMが信号光を示すことを検出したとき、出力信号ブロック308を利用して、従前のような通知方法で、関連する光を有効化することができる。一方、マイクロコントローラ302が、BCM入力ブロック306上において、BCMがハザード・フラッシュ(hazard flash)を示すことを検出した場合、出力信号ブロック308は、説明したように、外部光に対してストロボ効果を駆動するために使用される。
【0042】
出力信号ブロック308は、これが設置される自動車の信号またはハザード・フラッシャ・システムの既存部分を形成する各電球またはLEDへの電気接続を設ける。このような接続は、車の外側から見える光、および運転者に見える指示光への接続を含むことができる。マイクロコントローラ302は、車のフラッシャまたは信号システムを含むLEDを直接駆動する容量を有しても、有しなくてもよい。結果的に、当技術分野では周知のように、要求されるようにLEDを駆動することができる増幅器、リレー、またはその他の回路が、出力信号ブロック308を構成すればよく、一方、出力信号ブロック308はLEDを駆動する。
【0043】
電源モジュール310は、マイクロコントローラ302、出力信号ブロック308、および/または他のコンポーネントに給電するために、ストロボ・モジュール300と一体化させることができる。電源モジュールは、車両の既存の12ボルト・システムから電力を引き出すように構成することができる。他の実施形態では、規制アクセサリ・バス(regulated accessory bus)(例えば、5V、12V、またはその他)から電力を引き出すこ
ともできる。
【0044】
電源モジュール310によって受電されたものからの電圧を、ストロボ・モジュール300の他のコンポーネントによって利用される電圧に変換するために、電力管理回路312を設けることができる。また、電力管理回路312は、電力サージまたはスパイクがマイクロコントローラ302およびその他の敏感なコンポーネントに到達するのを防止することもできる。ある実施形態では、バッテリ・バックアップがマイクロコントローラ302に設けられるとよい。空間および/またはバッテリ容量が許す場合、車両の電気システムが枯渇したとき、または、例えば、衝突において損傷が長引くために故障したときに、バックアップ・バッテリが出力信号ブロック308を介してLEDを駆動することさえも可能である。
【0045】
マイクロコントローラ302は、ストロボ光の自動展開のために、種々の既存の車両サブシステムと通信するように構成することができる。例えば、エア・バッグ展開の場合、非常灯を明滅させるように設定することができる。同様に、アンチロック・ブレーキ・システム(anti-lock brake system)または安定システムの展開が検出されたとき、マイクロコントローラ302はストロボ光を有効化することができる。ある実施形態では、ストロボ光の無効化(deactivation)も、他の車両サブシステムから受けた情報に基づいて、自動化することができる。
【0046】
他の実施形態では、ストロボ・モジュール300は、急加速(または減速)、横滑り、転覆、およびその他の異常な運転操作を検出し、運転者からの入力がなくてもストロボ光を展開することができる1つ以上のオンボード(ここでは示されない)加速度計を有する。マイクロコントローラ302は、車両の通常速度または方向付け(orientation)が再開
されたときに自動的にストロボが中止するようにプログラミングすることができ、またはマイクロコントローラ302がリセットされるまで(例えば、運転者または乗員によるハザード・ランプ・スイッチの押下によって)、有効化されたままであってもよい。
【0047】
ある場合には、設置後にマイクロコントローラ302の再プログラミングを可能にすることが望ましい場合もある。このために、ストロボ・モジュール300にワイヤレス・モジュール316を装備することができる。ワイヤレス・モジュール316は、アドホック式に種々のデバイスと通信することができるBluetoothモジュールであってもよい。また、ワイヤレス・モジュール316は、一部の新型(newer)車または移動体ホット
スポットによって提供されるWiFiネットワークを利用するために、IEEE802.11、即ち、「WiFi」対応チップとすることもできる。ワイヤレス・モジュール316は、ストロボ・モジュール300が、車両内の到達が難しい位置に設置されていても、マイクロコントローラ302の再プログラミングを可能にすることができる。
【0048】
また、ワイヤレス・モジュール316は、元の白熱LED信号またはフラッシャ光の代わりに設置された、Bluetooth(登録商標)装備LEDモジュールとインターフェースするために使用することもできる。このような実施形態では、LED光は、ワイヤレス・モジュール316によって明滅するように命令されなければ、慣例的な閃光信号(customary flashing signal)またはハザード・ランプとして動作することもできる。勿論
、このような解決策は各LEDまたは電球の位置に追加の回路を必要とし、設置および維持が一層厄介になるおそれがある。しかしながら、このような構成では、既存の信号およびハザード・ランプ・スイッチ・ギアがその場所に残留することを許容するという利点がある。このような実施形態では、ストロボ・モジュール300の出力信号ブロック308の一部または全部を削除してもよく、信号光またはハザード・ランプに至る配線を単に通り抜け敷線(pass-through arrangement)とすればよい。次いで、マイクロコントローラ302に対する入力を、アナログ入力ブロック304および/またはBCM入力ブロック306から収集すればよい。どのラインまたは信号がアクティブであったかという単純な判定が、このような実施形態において必要とされる全てである。何故なら、信号は「下流側」へ向かって光に渡されるからである。更に、マイクロコントローラ302は、信号光またはハザード・ランプが指示されたか否かの検出に基づいて、ストロボまたは従前からの閃光(flash)のどちらを展開するか決定する。更に、この実施形態および他の実施形態で
は、ストロボ・モジュール300の種々の容量をユーザによって、ワイヤレス・モジュール316を介して、オンまたはオフにすることもできる。
【0049】
これより
図4を参照して、本開示の態様によるストロボ・モジュール300の模式入力/出力図を示す。
図4において、ストロボ・モジュール300の周辺の回りにある矢印は、関連する接続が入力かまたは出力かを示す。例えば、既存の車両制御手段(例えば、ハザード・スイッチ高入力(hazard switch input high)408)から受けた入力が、内向きの矢印と共に示されている。
【0050】
尚、アナログに基づくかまたはそれよりも新しいBCM利用に基づくか には係わらず、多数の既存の車両信号およびハザード・ランプ配線方式が存在することは認められよう。したがって、多様な車両と動作するために、本開示の種々の実施形態は異なる出力ピン(pinout)および配線互換性を有することができる。ある実施形態では、使用されないリードは単に無視される。しかしながら、そうすることが一層経済的である場合、意図するものに対する即座の応用に必要なポート、ピン、および配線だけを、本開示の種々の実施形態に組み込むこともできる。このような場合、特定の実施形態に対して、互換性のある車両の機種やモデルを指定するフィットリスト(fit-list)も一緒に作成すればよい。利用可能な入力および出力について説明した後、現在存在する種々の広範な配線方式と共に動作するために、本開示の種々の実施形態をどのように適合させるかに関して、以下で多数の例を示す。
【0051】
点火接続402は、電源モジュール310の一部として設けることができる。202は
、車両のスイッチが入ることの指示をマイクロコントローラ302に供給する(通常、車両の点火がオフのとき信号光は展開しないが、ハザード・ランプは展開する)。電力、バッテリ接続404への別個の接続も設けられ、点火がオフのとき(of off)に一定の機能(例えば、明滅するハザード・ランプ)の展開を可能にする。また、点火接続401は、電源モジュール310の一部であってもよい。接地リード406も設けられている。ある実施形態では、接地はコネクタ214を介して設けられるが、他の実施形態では、別個に取り付けられたストロボ・モジュール300へのリードである。
【0052】
アナログ入力ブロック304の一部を形成するのは、ハザード・スイッチ高入力408、ハザード・スイッチ低入力410、左方向指示信号スイッチ412、および右方向指示信号スイッチ414のためのリードまたは接続であるとよい。ある既存のシステムでは、高電圧をリレーに供給することによって既存のリレーが有効化されるという事実を考慮して、2つのハザード・スイッチ入力の選択肢が用意されている。その他では、ハザード・ランプを閃光させるためにリレーが展開されようとするのでなければ、有効化リードは高のまま留まる。このような場合、接地または低電圧信号がハザードの展開を指示する。ハザード・スイッチ高入力408およびハザード・スイッチ低入力410の双方のリードを設けることによって、ストロボ・モジュール300は双方のタイプのシステムと互換性を有することになる。
【0053】
ストロボ・モジュール300は、多数の閃光および明滅パターンを可能にするようにプログラミングすることができる。例えば、既存のハザード・スイッチを1回押すと、従前からの遅い繰り返しの閃光を通知する(signal)ことを意図するとしてもよい。2回目の押下があった場合、高速ストロボを選択することを意図する。したがって、ストロボ・モジュール300の種々の実施形態が設置されるとき、運転者または乗員は、彼らが慣れた様式でハザード・ランプを展開することができる。また、これによって、車両安全システムと見なされるものの全機能を得るための別個のスイッチや制御手段の必要性をなくす。
【0054】
ある種の車両におけるハザード・スイッチは、2つの不連続位置(discrete position)
(高および低)を設ける(provide)。通例、このようなシステムにおけるハザード・フラ
ッシャは、ボタンが押され、そして押されたままであるときに展開される。このようなスイッチは、実際には、電力スイッチとして動作することによって、既存のフラッシャ・リレーを有効化する。2回目に押したときにスイッチは高位置に解放され、ハザード・ランプの電力を絶つ。更に、閃光および明滅の双方、または多数の明滅パターンを提供する範囲においても、 ストロボ・モジュール300は、 なおもこのようなシステムと共に動作するように構成することができる。このような場合におけるストロボ・モジュール300は、押下の回数、または旧来の二位置スイッチによって行われる、オンからオフおよびその逆の遷移の回数を「数える」ようにプログラミングすることができる。既存のリレーは既存のスイッチを流れる電力のみによって給電されていたかもしれないにも拘わらず、ストロボ・モジュール300は、バッテリ接続404および/またはオンボード・バッテリを頼りにしてマイクロコントローラ302およびその他のコンポーネントに給電し続け、プログラミングされた動作または所望の動作を行う(provide)。
【0055】
左方向指示信号スイッチ412および右方向指示信号スイッチ414のリードは、いつ左方向指示信号または右方向指示信号を有効化するか、ストロボ・モジュール300に知らせるように作用する。前述のように、ストロボ・モジュール300は、既存の方向指示信号レバーの移動に応答して、方向指示信号の既存の遅い閃光、または明滅閃光(strobing flash)を複製するように、左方向指示信号または右方向指示信号を有効化することができる。
【0056】
ストロボ・モジュール300がBCMとインターフェースする実施形態では、BCM入
力ブロック306が左前ランプ入力418および右前ランプ入力420を供給する。左後ランプ入力422および右後ランプ入力424も供給される。車両がこのように装備されている場合、左ミラー・ランプ入力426および右ミラー・ランプ入力428も供給することができる。BCMは運転者によって入力またはインターフェースを制御するので(例えば、方向指示信号レバーを介して)、ストロボ・モジュール300はレバー位置の直接指示も、ハザード・ランプ・スイッチの位置の直接指示も受けなくてもよい。代わりに、ストロボ・モジュール300は、BCMからのこれらの入力に基づいて、運転者が何をしているか推論することができる。例えば、車両の一方側または他方側における光がBCM入力に基づいて有効化される場合、ストロボ・モジュール300は出力信号ブロック308を介して単にこれらの出力を複製するだけである。一方、車両の両側の光が一度に有効化される場合、ハザード・ランプは既に展開されている。次いで、ストロボ・モジュール300は出力信号ブロック308を使用して、車両の信号ランプに明滅(strobe)を実行する。
【0057】
理解し易くするために、
図4において、出力信号ブロック308は、左および右コンポーネント、即ち、左および右LEDグループに分割されて示されている。車両の左側に関連付けられた光は、左ミラー・ランプ出力416、左前ランプ出力430、左後ランプ出力432、および/または組み合わせメータ左出力(combination meter left output)4
34によって制御することができる。出力信号ブロック308は、車両の右側にも同様の1組の出力を有し、右ミラー・ランプ出力436、右前ランプ出力438、右後ランプ出力440、および/または組み合わせメータ右出力442を含む。尚、ストロボ・モジュール300のあらゆる設置またはあらゆる実施形態において、これらの出力の全てが使用される訳ではないことは理解されよう。例えば、車両が左側ミラーに関連付けられたランプを有していない場合、左ミラー・ランプ出力416は存在しないか、または単に接続されずに放置される。また、これらの出力の各々には、関連するLEDをしかるべく駆動して有効化するために必要な追加の回路でれば何でも装備されることも理解されよう。
【0058】
また、ストロボ・モジュール300は、以下で説明するように、ある種の既存の車両配線システムと共に利用される2つの追加の信号出力も供給する。これらには、方向指示信号出力インディケータ444、およびハザード信号出力インディケータ446が含まれる。方向指示信号出力インディケータ444およびハザード信号出力インディケータ446上に出力される信号は、他の出力と同様、マイクロコントローラ302によって制御される。
【0059】
これより
図5を参照して、2ピン・フラッシャ・システムの配線図を示す。
図5に示すシステムは、既存の2ピン・フラッシャ・システムであり、本開示では、既存のハザード・フラッシャ506が、本明細書において説明するように、2本のピンのみを介してシステムの残り部分と相互作用するという事実のために、そのように呼ぶことにする。この場合、2本のピンは、電源からの入力、および閃光を生じさせる1つまたは複数の光への出力を表す。また、2ピン・フラッシャ・システムには他の構成も存在し得ることも理解されてしかるべきである。
図5のシステムは、方向指示信号およびハザード・フラッシャをそれぞれ制御する1対の同様の熱循環スイッチ(thermal cycling switch)504、506を利用する。方向指示信号フラッシャ504は、ヒューズ・ボックス502を介して電源に接続し、関連する車両点火スイッチがオンになるときにのみ電力が得られるように配線することができる。ハザード・フラッシャ506は、電力が継続的にハザード・フラッシャ506に得られるように、ヒューズ・パネル502に接続することができる。ハザード・フラッシャの有効化は、スイッチ501によって制御することができる。スイッチ501は、ハザード・フラッシャ506の熱循環を開始し、電力および照明を左後ランプ106、左前インディケータ・ライト102、右前インディケータ・ライト108、および右後インディケータ・ライト112に供給する。計器クラスタ(instrument cluster)510
には、左方向指示インディケータ512および右方向指示インディケータ514を設けることができる。スイッチ501によって回路がハザード・フラッシャ506の制御下に置かれると、方向指示インディケータ512、514の双方が調和して周期的に閃光を発することができる。方向指示信号もハザード・フラッシャとして利用される場合、方向指示信号フラッシャ504をオンおよびオフに切り替えるため、そして車両の右側または左側のしかるべきランプに電流を導くために、多機能スイッチ500を設けることができる。
【0060】
これより
図6Aを参照して、本開示の態様によるストロボ・モジュール300が
図5の2ピン・フラッシャ・システムに設置された場合の実施形態を示す配線図を示す。ここでは、既存の熱ハザード・フラッシャ506が本開示のストロボ・モジュール300と置き換えられている。先に述べたように、本実施形態におけるストロボ・モジュール300は、2本のピンのみを介して、既存のシステムと相互作用する。本実施形態では、追加の接地リードが利用される(406)。ストロボ・モジュール300の残りの入力および出力(例えば、
図4に関して説明した)は、使用されずに残してもよく、またはストロボ・モジュール300を、必要な入力および出力のみで製造してもよい。
図6Aの構成では、ハザード・スイッチ501が有効化されると、ストロボ・モジュール300は、以前に説明した明滅レート(strobing rate)で信号ランプを駆動する。このように、本構成では、ス
トロボ・モジュール300は置き換えられたハザード・フラッシャ506の代役を務める。
【0061】
これより
図6Bを参照すると、ストロボ・モジュール300を異なる方法で2ピン・フラッシャ・システムに設置した実施形態を示す配線図を示す。
図6Bに示すようにストロボ・モジュール300を設置する利点の1つは、ハザード・スイッチ501によって有効化されるとき、ストロボ・モジュール300がバッテリ電源のみに接続されることである。これは、ストロボ・モジュール300の内部マイクロコントローラおよび他のコンポーネントの連続動作によって生ずる可能性がある車両のバッテリにおける潜在的な漏洩(drain)を防止することができる。ここでは、スイッチ501からの出力が選択的にストロボ
・モジュール300のバッテリ接続404を電源に接続する。本構成のストロボ・モジュール300に電力を供給するとき、左前ランプ出力430、左後ランプ出力432、右前ランプ出力438、および右後ランプ出力440を利用して、ハザード信号出力インディケータ446(
図6Bの構成では使用されない)を介して、前後の方向指示信号を全て同時に駆動するのではなく、これらのそれぞれを個々に駆動する。左方向指示インディケータ512を駆動するために左メータ出力434を利用することができ、右方向指示インディケータ540を駆動するために右メータ出力442を使用することができる。
【0062】
これより
図7Aを参照して、3ピン・フラッシャ・システムの配線図を示す。尚、
図7の3ピン・フラッシャ・システムは一例に過ぎず、他の3ピン・フラッシャ・システムも存在し得ることは理解されてしかるべきである。3ピン・フラッシャ・システムでは、既存のフラッシャ・リレー706が、点火スイッチ702およびハザード・スイッチ701の設定に基づいて、出力に循環電力(cycling power)を供給する。一般に、3ピン・フラ
ッシャ・システムは、少なくとも、左前方向指示信号102、左後信号106、右前信号108、および右後信号112を供給する。方向信号インディケータ710も設けることができる。通常動作の下では、方向指示信号は方向指示信号スイッチ705によって制御される。方向指示信号スイッチ705は、ハンドルに隣接する方向指示信号レバーを含むことができる。点火スイッチ702において電源がオンであるとき、左側または右側の信号光を、フラッシュ・リレー706を介して、周期的に有効化することができる。ハザード・スイッチ701は、信号光の全てに、フラッシュ・リレー706を介して、循環閃光(cyclic flash)を生じさせるために利用することができる。
【0063】
これより
図8を参照して、本開示の態様によるストロボ・モジュール300が
図7の3
ピン・フラッシャ・システムに設置された場合の実施形態を示す配線図を示す。ここでは、フラッシュ・リレー706が本開示のストロボ・モジュール300と置き換えられている。バッテリ・リード404がハザード・スイッチ701に接続され、信号出力インディケータ444およびハザード信号出力インディケータ446が双方共ハザード・スイッチ701のリレー・システムおよび方向指示信号スイッチ705に接続されている。これによって、ストロボ・モジュール300は、ハザード・スイッチ701が有効化されたときには明滅効果の発生源(provider)として、そして方向指示信号スイッチ705が有効化されたときには通知光(signaling light)の発生源として、双方の役割を果たすことができ
る。
【0064】
これより
図9を参照して、4ピン・フラッシャ・システムの配線図を示す。4ピン・フラッシャ・システムでは、既存のフラッシャ・デバイス906は、4本の別個のピンを介して、システムの残り部分と相互作用する。
図9のシステムは、これまでに論じたものよりも複雑であり、信号光およびハザード・ランプ双方を有効化するために、1つのスイッチ901を利用することができる。これは、ヒューズ・ブロック902を介して給電することができ、点火スイッチの位置に基づいて、常時電力および間欠電力の双方を供給する。ある4ピン・フラッシャ・システムは、2つの左前方向指示信号またはインディケータ光102、および2つの右前方向指示信号またはインディケータ光108を利用する。1つの右後方向指示信号112および左後方向指示信号106が利用される。これらの各々を組み合わせスイッチ901内まで配線することができる。しかしながら、信号光の閃光は、既存のフラッシャ906によって制御される。
【0065】
これより
図10を参照して、本開示のストロボ・モジュール300を
図9の4ピン・フラッシャ・システムに配置した場合を示す配線図を示す。ここでは、ストロボ・モジュール300は、組み合わせスイッチ901を介して、点火接続402およびバッテリ接続404双方に接続されている。組み合わせスイッチ901によるハザード・ランプを有効化する指示が、ストロボ・モジュール300のバッテリ接続404および点火接続402の双方を有効化する。一方、ストロボ・モジュール300は、ハザード信号出力インディケータ446に明滅信号を供給する。ハザード信号出力インディケータ446は、以前の閃光出力の代わりに接続されており、関連する信号光を、既に説明した明滅状に駆動させる。
【0066】
これより
図11を参照して、5ピン・フラッシャ・システムの配線図を示す。5ピン・フラッシャ・システムは、5ピン接続を既存のフラッシャ・モジュール1106に設ける。これまでの実施形態と同様、ヒューズ・ボックス1102を既存のフラッシャ・モジュール1106に接続して、点火がオンのとき、そして常時接続として、電力を供給することができる。既存のフラッシャ・モジュール1106は、多機能スイッチ1105から受ける位置情報に基づいて、方向指示信号およびハザード・フラッシャ双方の閃光を制御する。多機能スイッチ1105は、選択的電力を、左前信号光102、右前信号光108、左後信号光106、および右後信号光112の内の一部または全部に供給する。
【0067】
これより
図12を参照して、本開示のストロボ・モジュール300を内部に挿入した場合の
図11の5ピン・フラッシャ・システムを示す。ストロボ・モジュール300は、既存のシステムのフラッシャ・モジュール1106の代用となる。点火接続402およびバッテリ接続404の双方が給電されると、ストロボ・モジュール300は明滅出力をハザード信号出力446に供給し、方向指示信号出力444に信号出力を供給することができる。以前と同様、多機能スイッチ1105は、信号ランプの内どれがストロボ・モジュール300からのそれぞれの信号を受けるか判定するために配線されている。
【0068】
これより
図13を参照して、8ピン・フラッシャ・システムの配線図を示す。
図13の
8ピン・フラッシャ・システムは、8本の別個のピンを介して、既存のフラッシャ・リレー1306と相互作用する。方向指示スイッチ1305は、ハンドル軸装着レバーと関連付けることができ、既存のフラッシャ・リレー1306に、左または右の方向指示信号が有効化されているか否か知らせる。次いで、既存のリレーがしかるべき閃光出力を左側または右側の信号光に供給する。ハザード状態がフラッシャ・リレー1306において知らされたとき、別個のハザード・フラッシャ・スイッチ1301が、既存のフラッシャ・リレー1306に、従前の閃光状で信号光の全てを照明することを指示する。
【0069】
これより
図14を参照して、本開示の態様によるストロボ・モジュール300が装備された
図13の8ピン・フラッシャ・システムを示す配線図を示す。ここでは、ストロボ・モジュール300は点火電力スイッチに点火接続402を介して接続され、更にバッテリにバッテリ接続404を介して接続されている。また、接地接続406も利用される。既存の方向指示信号スイッチ1305からの出力は、左方向指示信号の場合は左方向指示信号スイッチ入力412に供給され、右方向指示信号の場合は右方向指示信号入力414に供給される。図示する8ピン・フラッシャ・システムは、ピンを接地することによってハザード・フラッシャを有効化するので、別個のハザード・スイッチ低入力410が設けられている。入力412、414、410において受けた信号に基づいて、ストロボ・モジュール300は、左側または右側の光だけを有効化する方向指示信号として作用し、あるいはフラッシュ・モジュールとして作用して、明滅出力を信号光の全てに供給する。これらは、左側ランプ102、104、106、および右側ランプ108、110、112を含むことができる。尚、ストロボ・モジュール300は、既に説明したように、個々のランプ位置の各々に専用の出力を有することもできることは認められよう。車両の各側に対してこれらの各々を使用することができ、または1つだけを使用することもできる。
【0070】
これより
図15を参照して、BCMによって制御されるフラッシャ・システムの配線図を示す。既に説明したように、BCMシステムは必ずしも十分に文書化されていない。しかしながら、種々のBCMによって提供される機能に基づいて、一定の内部コンポーネント(例えば、図示のように、BCM1510の内部)は知られている。通例、BCMはハザード・スイッチ1506および方向指示信号インディケータ双方から入力を受ける。左側出力1512は左側ランプ102、104、106を制御し、右側出力1514は右側ランプ108、110、112を制御することができる。
【0071】
これより
図16Aを参照して、BCMシステムに設置された本開示のストロボ・モジュール300を示す配線図を示す。
図16Aの設置では、ストロボ・モジュール300は、点火接続402によって点火装置(ignition)に、そしてバッテリ接続404によってバッテリに別個に接続される必要がある場合がある。そして、ストロボ・モジュール300は、信号光またはハザード・ランプがいつ有効化したか判定するために、BCM1510からの出力を傍受する。BCM入力ブロック306上で利用可能な接続の全部または一部だけを利用することもできる。これらは、左前ランプ入力418、左後ランプ入力422、左ミラー・ランプ入力426、更には、右前ランプ入力414、右後ランプ入力422、および右ミラー・ランプ入力428というような、車両の右側における対応する入力を含むことができる。同様に、特定の構成に応じて、ストロボ・モジュール300のランプ駆動出力の内全部または恐らくは一部のみを利用することもできる。例えば、車両の左側に関して、左ミラー・ランプ出力416、左前ランプ出力430、左後ランプ出力432、および/またはメータ出力434を利用することができる。車両の右側に関して、右ミラー・ランプ出力436、右前ランプ出力438、右後ランプ出力440、および/またはメータ出力442を利用することができる。ランプは、左前ランプ102、左ミラー・ランプ104、および左後ランプ106を含むことができるが、これらに限定されるのではない。右側では、ランプは、右前ランプ108、前ミラー・ランプ110、および右後ランプ112を含むことができるが、これらに限定されるのではない。
【0072】
これより
図16Bを参照すると、
図16Bは、マイクロコントローラの変更によって、
図15のBCM制御フラッシャ・システムに設置されたストロボ・モジュールの実施形態を示す配線図である。既に説明したように、そして当業者には周知のように、BCM1510は1つ以上のマイクロコントローラまたは中央処理ユニット1602を含むことができる。CPU1602は、信号光およびハザード・ランプの動作を含むがこれらに限定されない、BCMの種々の機能に関連付けられたロジックを実行することができる。ここでは、BCM1602は、本明細書において説明したように、ハザード・ランプの明滅機能を直接制御するように構成される(明滅機能がBCMの「下流側」で実施される
図16Aのシステムとは対照的)。これは、補助チップ1604によって遂行することができる。補助チップ1604は、メモリと、ハザード・ランプの適正なタイミングのための命令(例えば、1つまたは複数のストロボ効果)とを内蔵することができる。このような補助チップ1604は、BCM1602に直接配線することができ、またはコントローラ・エリア・ネットワーク(CAN)バスのようなバス(図示せず)を通じてBCM1602と通信することもできる(今日、多くの車両にはCANバスが既に装備されている)。他の実施形態では、ハザード・スイッチおよび/または信号レバーからの入力に応答して明滅状に車両光を駆動するために必要なロジックおよびタイミング情報の全てをBCM1510が内蔵するので、追加のチップやメモリは必要でない。
【0073】
尚、以上で説明し
図5~
図16Bにおいて例示した種々の構成は、本開示によるストロボ・モジュールの種々の実施形態を使用するが、例示に過ぎず、網羅的と捉えてはならないことは理解されてしかるべきである。当業者であれば、本明細書において説明したストロボ・モジュール(例えば、ストロボ・モジュール300)の種々の実施形態の機能および能力を使用する更に別の構成も開発することができよう。
【0074】
動作において、一旦設置が完了したなら、既存の車両回路およびその固有の制限に応じて、運転者またはユーザによって1つよりも多いストロボ・パターンにアクセスし有効化することができる。例えば、ハザード・スイッチの展開というコンテキストにおけるストロボ・モジュール300の最初の有効化のときに、ストロボ・モジュール300が従前通りに閃光を発する(例えば、約2Hzのサイクルで)ようにプログラミングすることができる。車両のハザード・スイッチ(例えば、
図2のハザード・スイッチ206)の有効化の2回目の押下により、ストロボ・モジュールが低サイクルから明滅サイクル(例えば、約8Hz)に切り替わることができる。更に、右から左へまたはその逆に移動するストロボ・パターンのような選択肢も、ストロボ・モジュールに埋め込むまたはプログラミングすることができる(例えば、マイクロコントローラ102を使用して)。このようなパターンの1つを
図17に示す。ここでは、左側の光が短く明滅し次いで止まり、一方右側の光は、サイクルが繰り返す前に、少し長めに明滅する。これは、交通またはハザード・ランプの他の観察者が右に移動すべきことを示唆する。
図18に示すように左側への移動を示唆する同様のパターンも開発することができる。
【0075】
ストロボ・モジュール300の動作に対応する状態図例を
図19に示す。ある実施形態では、
図19に示すようにストロボ・モジュールを循環させるために、ハザード・スイッチを押し続けることが必要となる。オフ状態を1902に示す。1回ボタンを押すと(1901)、またはスイッチを投入すると(例えば、ハザード・スイッチ206の展開)、ストロボ・モジュール300を従前の閃光構成1902に移行させることができる。ここから、もう1回押すと(1901)、ストロボ・モジュール300を明滅1904に移行させる。ある実施形態では、更に押すと(1901)、モジュール300を右-左明滅1906、および左-右明滅1908に移行させる。しかしながら、ストロボ・モジュール300を設置する既存の車両において利用可能なスイッチ・ギアに応じて、ハザード・スイッチの1回の長い押下1910を使用して、ストロボ・モジュールを他の任意の状態か
らオフ1902にリセットすることもできる。他の実施形態では、点火装置(例えば、点火接続402)を介したストロボ・モジュールへの電源の循環または中断を使用して、ストロボ・モジュール300を「リセット」することもできる。
【0076】
尚、「含む」(including)、「含む」(comprising)、「から成る」(consisting)という
用語、およびこれらの文法的変形は、1つ以上のコンポーネント、特徴、ステップ、または整数(integer)、あるいはそのグループの追加を排除しないこと、そしてこれらの用語
はコンポーネント、特徴、ステップ、または整数を指定するという意味で解釈されるべきことは理解されよう。
【0077】
明細書または請求項において「追加の」エレメントに言及する場合、この追加のエレメントが1つよりも多くあることを排除しない。
尚、請求項または明細書において「a」または「an」エレメントに言及する場合、このような言及は、そのエレメントが1つしかないとは解釈されないことは理解されよう。
【0078】
尚、明細書において、コンポーネント、特徴、構造、または特性が含まれ「てもよい」(may)、「るかもしれない」(might)、「ることが可能である」(can)、または「得る」(could)ことが述べられるとき、その特定のコンポーネント、特徴、構造、または特性は含まれる必要はないことは理解されよう。
【0079】
該当する場合、状態図、流れ図、または双方が実施形態を説明するために使用されることがあるが、本発明はこれらの図にも、対応する説明にも限定されない。例えば、フローは図示された各ボックスまたは状態を通過する必要はなく、図示され説明された通りの同じ順序で進む必要もない。
【0080】
本発明の方法は、選択されたステップまたはタスクを手動で、自動で、またはこれらの組み合わせで実行するまたは完了することによって実現することができる。
「方法」という用語は、所与のタスクを遂行するための様式(manner)、手段、技法、および手順を指すことができ、本発明が属する技術分野の当業者には知られている様式、手段、技法、および手順、または当業者によって周知の様式、手段、技法、および手順から容易に開発される様式、手段、技法、および手順を含むが、これらに限定されるのではない。
【0081】
本開示に限って言えば、本明細書において「少なくとも」という用語がある数の前で使用される場合、その数から始まる範囲の開始を示す(定義される変数に応じて、上限を有するまたは上限を有さない範囲となり得る)。例えば、「少なくとも1つ」は、1つ以上を意味する。本明細書において「せいぜい」(at most)という用語がある数の前で使用さ
れる場合、その数で終了する範囲の終点を示す(定義される変数に応じて、その下限として1または0を有する範囲、または下限を有さない範囲となり得る)。例えば、「せいぜい4つ」とは、4つ以下を意味し、「せいぜい40%」とは40%以下を意味する。近似の用語(例えば、「約」、「実質的に」、「近似的に」等)は、別段指示がなければ、関連する技術分野において使用されるそれらの通常のそして習慣的な意味にしたがって解釈されてしかるべきである。関連する技術分野において具体的な定義がなく、更に通常のそして習慣的な使用がない場合、このような用語は、基準値の±10%であると解釈されてしかるべきである。
【0082】
本文書において、範囲が「(第1数)から(第2数)」または「(第1数)~(第2数)」として示される場合、これは、下限が第1数であり、上限が第2数である範囲を意味する。例えば、25から100は、下限が25であり上限が100である範囲を意味するように解釈されてしかるべきである。加えて、範囲が示される場合、文脈が逆を示さない
限り、あらゆる可能な細分範囲(subrange)またはその範囲内の間隔も具体的に意図されることは注記してしかるべきである。例えば、明細書において25から100の範囲を示す場合、このような範囲は、26~100、27~100等、25~99、25~98等のような細分範囲や、述べられた範囲内におけるもっと小さな値およびもっと大きな値の任意の他の可能な組み合わせ、例えば、33~47、60~97、41~45、28~96等も含むことも意図している。尚、例示の目的に限ってこのパラグラフでは整数の範囲値を使用したが、具体的に除外されない限り、小数および端数値(例えば、46.7~91.3)も可能な細分範囲の終点として意図されることも理解されてしかるべきである。
【0083】
尚、本明細書において2つ以上の定められたステップを含む方法に関して述べる場合、定められたステップは任意の順序でまたは同時に実行することができ(文脈がその可能性を除外する場合を除く)、この方法は、2つの定められたステップのいずれよりも前、2つの定められたステップの間、または定められたステップの全ての後に実行される1つ以上の他のステップも含むことができる(文脈がその可能性を除外する場合を除く)ことは注記してしかるべきである。
【0084】
更に、近似の用語(例えば、「約」、「実質的に」、「近似的に」等)は、本明細書において別段指示がなければ、関連する技術分野において使用されるそれらの通常のそして習慣的な意味にしたがって解釈されるべきことは注記してしかるべきである。本開示において具体的な定義がなく、更に関連する技術分野において通常のおよび習慣的な使用がない場合、このような用語は、基準値の±10%であると解釈されてしかるべきである。
【0085】
以上のように、本発明は、その目的を遂行し、先に述べた目的および利点、ならびにその中に内在するものを達成するようにうまく適応する。以上の好ましい実施形態は本開示のために説明されたが、当業者には多数の変更や修正は明白であろう。このような変更や修正は、特許請求の範囲によって定められる通りの本発明の主旨に包含される。