(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】基板生産シミュレーション方法
(51)【国際特許分類】
H05K 13/00 20060101AFI20240827BHJP
【FI】
H05K13/00 Z
(21)【出願番号】P 2022564921
(86)(22)【出願日】2020-11-27
(86)【国際出願番号】 JP2020044163
(87)【国際公開番号】W WO2022113254
(87)【国際公開日】2022-06-02
【審査請求日】2023-10-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000237271
【氏名又は名称】株式会社FUJI
(74)【代理人】
【識別番号】110000017
【氏名又は名称】弁理士法人アイテック国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森田 幸寿
【審査官】大塚 多佳子
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-232339(JP,A)
【文献】特開2004-070574(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 13/00 ー 13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品供給装置から供給される部品を基板に実装する部品実装機が前記基板の搬送方向に沿って複数並べられた実装ラインを含む基板生産ラインを用いて前記部品の実装が完了した製品基板を生産することをシミュレーションする方法であって、
(a)
ロジスティックプロセスである前記基板生産ラインに対する前記部品供給装置の提供及び回収が滞ることなく行われることを前提として、
プロダクションプロセスである前記基板生産ラインによる複数種類の前記製品基板の生産をシミュレーションすることにより、第1の結果を得る工程と、
(b)前記
ロジスティックプロセスが自動化設備及び/又は作業者によって行われることを前提として、前記
プロダクションプロセスをシミュレーションすることにより、第2の結果を得る工程と、
(c)前記第1の結果と前記第2の結果とを、時間に対する前記製品基板の生産枚数の推移を示す形態で同一画面に出力する工程と、
を含
み、
前記工程(b)では、前記ロジスティックプロセスが前記自動化設備及び/又は前記作業者によって行われることによる遅れを算出し、前記第1の結果をベースに当該遅れを加味して前記第2の結果を得る、
基板生産シミュレーション方法。
【請求項2】
前記工程(c)では、前記第1の結果と前記第2の結果とを、横軸を時刻、縦軸を前記製品基板の生産枚数とする座標上に生産開始時刻を一致させたグラフとして出力する、
請求項1に記載の基板生産シミュレーション方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の基板生産シミュレーション方法であって、
(d)前記工程(c)で前記第1の結果に対して前記第2の結果が遅れていた場合には、前記第2の結果の遅れが解消されるように前記自動化設備の数及び/又は前記作業者の数を変更し、変更後の数を用いて再び前記工程(b)及び(c)を実行する工程と、
(e)前記工程(c)で前記第1の結果に対する前記第2の結果の遅れが許容範囲に収まるまで前記工程(d)を繰り返す工程と、
を含む基板生産シミュレーション方法。
【請求項4】
前記部品供給装置の提供及び/又は回収には、倉庫から前記基板生産に必要な前記部品を取り出す作業、前記部品実装機に用いられる前記部品供給装置に前記部品をセットする作業、前記部品がセットされた前記部品供給装置を前記基板生産ラインに運搬する作業及び不要になった前記部品供給装置を前記基板生産ラインから回収する作業の少なくとも1つが含まれる、
請求項1~3のいずれか1項に記載の基板生産シミュレーション方法。
【請求項5】
前記基板生産ラインは、前記部品が実装されていない未実装基板を前記実装ラインの上流側へ供給する基板供給装置及び/又は前記部品の実装が完了した前記基板を前記実装ラインの下流側から収容する基板収容装置を含み、
前記工程(a)では、前記未実装基板を前記基板供給装置に搭載する搭載作業及び/又は前記製品基板を前記基板収容装置から引き取る引取作業が滞ることなく行われることも前提としてシミュレーションし、
前記工程(b)では、前記搭載作業及び/又は前記引取作業が自動化設備及び/又は作業者によって行われることも前提としてシミュレーションする、
請求項1~4のいずれか1項に記載の基板生産シミュレーション方法。
【請求項6】
前記基板生産ラインは、前記基板にはんだペーストを印刷する印刷装置を前記実装ラインの上流側に含み、
前記工程(a)では、前記印刷装置の準備作業が滞ることなく行われることも前提としてシミュレーションし、
前記工程(b)では、前記印刷装置の前記準備作業が自動化設備及び/又は作業者によって行われることも前提としてシミュレーションする、
請求項1~5のいずれか1項に記載の基板生産シミュレーション方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書では、基板生産シミュレーション方法を開示する。
【背景技術】
【0002】
従来、生産シミュレーション方法としては、特許文献1に開示されたものが知られている。特許文献1の方法では、生産エリア内における複数の処理装置のレイアウトおよび複数の搬送手段の移動ならびにオペレータの人員配置による負荷をコンピュータでシミュレーション計算する。このシミュレーション計算では、オペレータの負荷率やスループット、装置稼働率等が算出される。この方法によれば、レイアウトの策定において、オペレータの人数や配置を加味した設計ができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の方法ではオペレータの負荷率やスループット、装置稼働率等が算出されるものの、オペレータの作業による処理の遅れを把握することができない。そのため、オペレータの作業による処理の遅れが解消されるようにオペレータの人数を設定することができなかった。
【0005】
本開示は、上述した課題を解決するためになされたものであり、基板生産シミュレーション方法において、自動化設備や作業者に起因する基板生産の遅れを容易に確認できるようにすることを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の基板生産シミュレーション方法は、
部品供給装置から供給される部品を基板に実装する部品実装機が前記基板の搬送方向に沿って複数並べられた実装ラインを含む基板生産ラインを用いて前記部品の実装が完了した製品基板を生産することをシミュレーションする方法であって、
(a)前記基板生産ラインに対する前記部品供給装置の提供及び回収が滞ることなく行われることを前提として、前記基板生産ラインによる複数種類の前記製品基板の生産をシミュレーションすることにより、第1の結果を得る工程と、
(b)前記基板生産ラインに対する前記部品供給装置の提供及び/又は回収が自動化設備及び/又は作業者によって行われることを前提として、前記基板生産ラインによる前記複数種類の前記製品基板の生産をシミュレーションすることにより、第2の結果を得る工程と、
(c)前記第1の結果と前記第2の結果とを、時間に対する前記製品基板の生産枚数の推移を示す形態で同一画面に出力する工程と、
を含むものである。
【0007】
この基板生産シミュレーション方法では、第1の結果は、基板生産ラインに対する部品供給装置の提供及び回収が滞ることなく行われることを前提として、基板生産ラインによる複数種類の製品基板の生産をシミュレーションした結果である。第2の結果は、基板生産ラインに対する部品供給装置の提供及び/又は回収が自動化設備及び/又は作業者によって行われることを前提として、基板生産ラインによる複数種類の製品基板の生産をシミュレーションした結果である。そして、第1の結果と第2の結果は、時間に対する製品基板の生産枚数の推移を示す形態で同一画面に出力される。そのため、第2の結果が第1の結果に比べて遅れているか否かを容易に確認できる。また、第2の結果は、第1の結果に比べて、シミュレーションの前提の中に自動化設備や作業者の作業が含まれている。そのため、第2の結果が第1の結果に対して時間的に遅れが生じていた場合には、その遅れは自動化設備や作業者に起因したものといえる。したがって、本開示の基板生産シミュレーションによれば、自動化設備や作業者に起因する基板生産の遅れを容易に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図4】基板生産ライン10の制御に関わる構成を示すブロック図。
【
図8】シミュレーション結果表示ルーチンのフローチャート。
【
図9】第1及び第2シミュレーションの結果を示すグラフを同一画面上に表示した様子を表す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
次に、本開示の基板生産シミュレーション方法を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
図1は基板生産フロアFの概略を示す構成図、
図2は基板生産ライン10の概略を示す斜視図、
図3は部品実装機20の概略を示す斜視図、
図4は基板生産ライン10の制御に関わる構成を示すブロック図である。なお、本実施形態では、左右方向(X軸)、前後方向(Y軸)及び上下方向(Z軸)は
図2及び
図3に示した通りとする。
【0010】
基板生産フロアFは、
図1に示すように、第1エリアA1と第2エリアA2とを備える。第1エリアA1は、プロダクションプロセスを実施するエリアである。第1エリアA1には、基板に多数の部品を実装してはんだ付けした製品(製品基板)を生産する基板生産ライン10が設けられている。第2エリアA2は、ロジスティックプロセスを実施するエリアである。第2エリアA2には、部品収納倉庫18やフィーダ置き場(図示せず)などが配置されている。作業者Wは、基本的には第2エリアA2でロジスティックプロセスを実施する。
【0011】
プロダクションプロセスは、基板生産ライン10を用いて、多数の部品が実装されてはんだ付けされた製品(製品基板)を生産するプロセスである。
【0012】
ロジスティックプロセスには、ピッキング、キッティング、運搬(供給)、運搬(回収)、後始末などが含まれる。ピッキングは、生産ジョブに必要な部品を保持するリールを部品収納倉庫18から取り出す作業である。キッティングは、リールをフィーダにセットする作業である。運搬(供給)は、キッティングが終わったフィーダを第2エリアA2から第1エリアA1の基板生産ライン10に運搬する作業である。運搬(回収)は、生産ジョブでの使用が終了したフィーダや部品が空になったフィーダを回収して第1エリアA1の基板生産ライン10から第2エリアA2に運搬する作業である。後始末は、部品が空になったリールをフィーダから外して捨てたり、後の生産ジョブで使える部品が残っているフィーダを使い回したり、後の生産ジョブで使わない部品を保持したリールをフィーダから取り外して部品収納倉庫18に戻したりする作業である。ロジスティックプロセスは、作業者Wだけでなく自動化設備が行うこともある。自動化設備としては、自動倉庫や無人搬送車(AGV100)などがある。自動倉庫は、部品収納倉庫18として用いられるものであり、必要な部品を自動的に出庫する。AGV100は、フィーダなどを自動運搬する車であり、第1エリアA1と第2エリアA2との間を行き来する。
【0013】
基板生産ライン10は、
図2に示すように、印刷装置11と、印刷検査装置12と、実装ライン13と、外観検査装置14と、リフロー炉15と、フィーダ保管庫60と、管理装置80とを備える。これらは、基板の搬送方向(X方向)に整列することで基板生産ライン10を構成する。印刷装置11は、基板上にはんだを印刷する装置である。印刷検査装置12は、印刷装置11で印刷されたはんだの状態を検査する装置である。実装ライン13は、複数の部品実装機20を基板の搬送方向に沿って並べることで構成される。部品実装機20は、フィーダ30から供給された部品を取り出して基板に実装する装置である。外観検査装置14は、部品実装機20で実装された部品の実装状態を検査する装置である。リフロー炉15は、多数の部品が実装された基板を加熱することにより基板上のはんだを溶かしてはんだ接合を行う。リフロー炉15から搬出される基板は、多数の部品が実装されてはんだ付けされた製品(製品基板)である。フィーダ保管庫60は、基板生産ライン10内に組み込まれ、各部品実装機20において使用予定のフィーダ30や使用済みのフィーダ30を保管する。管理装置80は、基板生産ライン10の全体を管理する。基板生産ライン10は、ローダ50も備える。ローダ50は、X軸レール16に沿って移動可能であり、部品実装機20との間やフィーダ保管庫60との間でフィーダ30を自動交換可能である。
【0014】
部品実装機20は、
図3に示すように、基板をX方向に搬送する基板搬送装置21と、フィーダ30が供給した部品を吸着するノズルを有するヘッド22と、ヘッド22をXY方向に移動させるヘッド移動機構23と、タッチ入力や画面出力を行うタッチパネルディスプレイ24(
図2参照)とを備える。部品実装機20は、この他に、マークカメラ25やパーツカメラ26、ノズルステーション27なども備える。マークカメラ25は、基板の位置を検知するために、基板に付された基準マークを上方から撮像するものである。パーツカメラ26は、吸着ミスや吸着ずれを検知するために、ヘッド22に備えられたノズルに吸着された部品を下方から撮像するものである。ノズルステーション27は、吸着する部品の種類に応じて交換可能な複数種類のノズルを収容するものである。また、部品実装機20は、周知のCPUやROM、RAMなどで構成された実装制御装置28(
図4参照)を備える。実装制御装置28は、部品実装機20の全体を制御する。実装制御装置28は、基板搬送装置21やヘッド22、ヘッド移動機構23、タッチパネルディスプレイ24、マークカメラ25、パーツカメラ26などと信号の入出力が可能となっている。また、部品実装機20は、前方にフィーダ30を取り付け可能な上下2つのエリアを有する。上のエリアはフィーダ30が部品を供給可能な供給エリア20Aであり、下のエリアはフィーダ30をストック可能なストックエリア20Bである。供給エリア20Aとストックエリア20Bには、側面視がL字状に形成されたフィーダ台40が設けられている。各フィーダ台40には、複数のフィーダ30が取り付けられる。
【0015】
フィーダ30は、部品供給装置の一種であり、
図3に示すように、部品を所定ピッチで収容するテープを送り出すテープフィーダとして構成されている。フィーダ30は、テープが巻回されたテープリール32と、テープリール32からテープを送り出すテープ送り機構33と、フィーダ制御装置34(
図4参照)とを備える。なお、フィーダ台40は、フィーダ30を挿入可能な間隔でX方向に複数配列されたスロット42を備える。フィーダ台40のスロット42にフィーダ30が挿入されると、フィーダ30の図示しないコネクタがフィーダ台40のコネクタ45に接続される。これにより、フィーダ制御装置34は、フィーダ30の取付先の制御部(実装制御装置28や管理装置80など)と通信可能となる。フィーダ制御装置34は、テープに収容された部品をテープ送り機構33により所定の部品供給位置まで繰り出し、部品供給位置の部品がヘッド22のノズルによって吸着されると、再びテープに収容された部品をテープ送り機構33により所定の部品供給位置まで繰り出す。
【0016】
ローダ50は、
図2に示すように、複数の部品実装機20の前面およびフィーダ保管庫60の前面に基板の搬送方向(X方向)に対して平行に設けられたX軸レール16に沿って移動可能となっている。ローダ50は、
図3及び
図4に示すように、ローダ移動機構51と、フィーダ移載機構53とを備える。ローダ移動機構51は、X軸レール16に沿ってローダ50を移動させるものである。フィーダ移載機構53は、ローダ50から部品実装機20やフィーダ保管庫60へフィーダ30を取り付けたり、部品実装機20やフィーダ保管庫60からフィーダ30を取り外してローダ50に収納したり、上部移載エリア50Aと下部移載エリア50Bとの間でフィーダ30を移動させたりするものである。ローダ50は、また、
図4に示すように、エンコーダ55と、ローダ制御装置57とを備える。エンコーダ55は、ローダ50のX方向の移動位置を検出するものである。ローダ制御装置57は、周知のCPUやROM、RAMなどで構成されている。ローダ制御装置57は、エンコーダ55からの検知信号を入力し、ローダ移動機構51やフィーダ移載機構53に駆動信号を出力する。
【0017】
フィーダ保管庫60は、複数のフィーダ30を収容するために、部品実装機20に設けられるフィーダ台40と同じ構成のフィーダ台40を有している。
【0018】
AGV100は、ロジスティックプロセス(特に運搬)を担う自動化設備の一つである。AGV100は、第1エリアA1のフィーダ保管庫60と第2エリアA2の部品収納倉庫18との間を移動しながら、フィーダ保管庫60に生産に必要な部品を搭載したフィーダ30を補給したり、フィーダ保管庫60から使用済みのフィーダ30を回収したりする。AGV100は、
図4に示すように、AGV移動機構101と、フィーダ移載機構103とを備える。AGV移動機構101は、予め定められた走行ルートに沿ってAGV100を走行させるものであり、走行用のモータや操舵装置を備える。フィーダ移載機構103は、上述したローダ50のフィーダ移載機構53と同様の装置であり、フィーダ保管庫60との間や部品収納倉庫18との間でフィーダ30を自動交換可能である。AGV100は、また、
図4に示すように、位置センサ105と、AGV制御装置107とを備える。位置センサ105は、AGV100の走行位置を検出するものである。AGV制御装置107は、周知のCPUやROM、RAMなどで構成されている。AGV制御装置107は、位置センサ105からの検知信号を入力し、AGV移動機構101やフィーダ移載機構103に駆動信号を出力する。
【0019】
管理装置80は、
図4に示すように周知のCPU81やROM82、RAM83、ストレージ(HDD又はSSD)84などで構成されており、キーボードやマウスなどの入力デバイス85やLCDなどのディスプレイ86に接続されている。管理装置80は、実装制御装置28、ローダ制御装置57及びAGV制御装置107と双方向通信可能に接続される。管理装置80は、実装制御装置28から部品実装機20の実装状況に関する情報を受信したり、ローダ制御装置57からローダ50の駆動状況に関する情報を受信したり、AGV制御装置107からAGV100の駆動状況に関する情報を受信したりする。管理装置80は、実装制御装置28へ実装に関する指令信号を送信したり、ローダ制御装置57へローダ50に関する指令信号を送信したり、AGV制御装置107へAGV100に関する指令信号を送信したりする。管理装置80は、フィーダ保管庫60に保管されたフィーダ30のフィーダ制御装置34と通信可能に接続され、保管されたフィーダ30の情報を取得可能となっている。管理装置80は、生産計画をストレージ84に記憶している。生産計画には、生産情報や生産目標などが含まれる。生産情報には、製品基板を作製するにあたり必要になる部品に関する情報や製品基板を作製する目標枚数に関する情報などが含まれる。生産計画には、複数種類の製品基板の生産が計画されている。そのため、生産情報は、製品基板の種類ごとに記憶されている。生産目標には、その生産計画を実行するのに要する目標生産時間などが含まれる。
【0020】
次に、管理装置80が実施する第1シミュレーションについて説明する。第1シミュレーションは、実装ライン13に対するフィーダ30の提供及び回収が滞ることなく行われることを前提として実行されるシミュレーションである。
図5は第1シミュレーションのフローチャートである。第1シミュレーションでは、多種類の製品基板を連続して生産するにあたり、実装ライン13での生産効率が可能な限り高くなるように各部品実装機20に与える生産ジョブを最適化すると共に、実装ライン13を構成する部品実装機20の数を生産目標に合うように設定する。生産ジョブは、部品実装機20ごとに、どのフィーダ30をどういう順番でフィーダ台40にセットし、どの部品種の部品をどういう順番で基板Sへ実装するかなどを定めたジョブである。
【0021】
この第1シミュレーションが開始されると、管理装置80のCPU81は、今回の生産計画をストレージ84から読み込む(S110)。次に、CPU81は、実装ライン13を構成する部品実装機の台数に予め定められた初期値(例えば4)をセットする(S120)。次に、CPU81は、実装ライン13を構成するすべての部品実装機20を対象として最適化処理を実行して生産ジョブセット(すべての部品実装機20の生産ジョブを含む)を生成する(S130)。ここでは、多種類の製品基板がそれぞれの目標枚数ずつ順次作製されることを想定している。そのため、生産ジョブセットは、製品基板の種類ごとに生成される。次に、CPU81は、今回の生産計画を実行するのに要する予定生産時間を算出する(S140)。CPU81は、予定生産時間を算出するにあたり、ある種類の製品基板を目標枚数作製したあと次の種類の製品基板の作製を開始する際にローダ50によるフィーダ30の交換作業が必要ならば、そのローダ50の作業時間も考慮して予定生産時間を算出する。次に、CPU81は、その予定生産時間が目標生産時間以内か否かを判定し(S150)、その予定時間が目標生産時間を超えていたならば、実装ライン13を構成する部品実装機20の台数を1インクリメントし(S160)、再びS130に戻る。一方、S150で予定生産時間が目標生産時間以内だったならば、CPU81は、そのときの部品実装機20の台数と最適化された生産ジョブセットとをストレージ84に保存する(S170)。その後、CPU81は、S170で得られた結果に基づいて時間に対する製品基板の生産枚数の推移を表すグラフ(
図6参照)を作成してそのグラフをストレージ84に保存し(S180)、本シミュレーションを終了する。
【0022】
ここで、ある種類の製品基板を作製する場合の生産ジョブセットの最適化処理について説明する。CPU81は、各部品実装機20における生産ジョブの予定処理時間(予定サイクルタイム)が所定の許容範囲内に収まり、且つ、実装ライン13での生産時間が最短になるような生産ジョブセットを見つけ出す。CPU81は、生産ジョブを生成するにあたっては、生産計画に基づいて装着シーケンスを設定し、その装着シーケンスを各部品実装機20へ配分し、部品実装機20ごとに配分された部品の実装順を設定し、部品実装機20ごとにフィーダ30の並べ方を設定して、すべての部品実装機20の生産ジョブを生成する。装着シーケンスは、装着順に部品種、装着位置及び使用するノズルの種類(使用ノズル種)を指定することにより設定される。各部品実装機20への装着シーケンスの配分は、各部品実装機20に配分される装着シーケンスの数が均等又はできるだけ均等になるように行われる。部品の装着順は、例えば部品を基板Sに装着するときに先に装着された部品によってその部品の装着が妨げられることのないように設定される。フィーダ30の並べ方は、例えば各部品実装機20において基板Sへ実装する数が多い部品を供給するフィーダ30ほどフィーダ台40の中央に近くなるように設定される。装着シーケンス、装着シーケンスの配分、配分された部品の実装順及びフィーダ30の並べ方はそれぞれ複数通り存在するため、生産ジョブセットの組合せは膨大な数になる。CPU81は、各部品実装機20の予定サイクルタイムを演算するにあたっては、シミュレーション又は過去に蓄積されたデータに基づいて予定サイクルタイムを演算する。CPU81は、膨大な数の生産ジョブセットの組合せの中から、すべての部品実装機20の予定サイクルタイムが所定の許容範囲内に収まり、且つ、生産時間が最短になるような生産ジョブセットを見つけ出す。
【0023】
図6は、第1シミュレーションの結果を示すグラフであり、多種類の製品基板を作製する場合の時間に対する製品基板の生産枚数の推移を表すグラフである。
図6では、製品基板は、タイプT1~T21の21種類存在するものとした。このグラフでは、右肩上がりの線分が多数存在するが、各線分は1つの種類の製品基板を目標枚数生産する過程を示す。例えば、タイプT1の製品基板が目標枚数生産されるまでの過程は、
図6で最も左側の右肩上がりの線分で表される。その過程が終了すると、基板枚数は一旦ゼロにリセットされる。その後、タイプT2の製品基板が目標枚数生産されるまでの過程は、
図6で左から2番目の右肩上がりの線分で表される。また、タイプT5の製品基板が目標枚数生産されたあとタイプT6の製品基板が生産開始されるまでの区間は、右肩下がりの線分になっているが、この区間では基板生産ライン10のローダ50によるフィーダ30の交換作業が行われる。
【0024】
次に、管理装置80が実施する第2シミュレーションについて説明する。
図7は第2シミュレーションのフローチャートである。第2シミュレーションは、実装ライン13に対するフィーダ30の提供及び回収が自動化設備(AGV100や自動倉庫など)や作業者Wによって行われることを前提として実行されるシミュレーションであり、上述した第1シミュレーションの終了後に実行される。第2シミュレーションは、例えばシーメンス製のPlant Simulationによって実現される。
【0025】
この第2シミュレーションが開始される前に、オペレータは第2シミュレーションに必要な情報を入力デバイス85を用いて入力する。第2シミュレーションに必要な情報としては、例えば、ロジスディックプロセスを担当する作業者Wの人数や自動化設備の種類とその数のほか、ピッキングに要する作業時間、キッティングに要する作業時間、運搬に要する時間、後処理に要する作業時間などが挙げられる。ピッキングに要する作業時間としては、部品収納倉庫18から部品を取り出す時間やピッキング作業場所からキッティング作業場所へ部品を移動する時間などが挙げられる。キッティングに要する作業時間としては、フィーダ30をフィーダ置き場から取り出す時間やテープリール32をフィーダ30に取り付ける時間などが挙げられる。運搬に要する時間としては、第2エリアA2のフィーダ30を第1エリアA1の基板生産ライン10へ供給する運搬時間や第1エリアA1の基板生産ライン10からフィーダ30を回収して第2エリアA2に移動する運搬時間などが挙げられる。こうした運搬時間は、作業者Wが運搬する場合には作業者Wの移動速度と移動距離から算出可能であり、AGV100が運搬する場合にはAGV100の移動速度と移動距離から算出可能である。後処理に要する時間としては、テープリール32をフィーダ30から取り外す時間やフィーダ30をフィーダ置き場に戻す時間などが挙げられる。オペレータによって入力された情報はストレージ84に保存される。
【0026】
第2シミュレーションが開始されると、管理装置80のCPU81は、今回の生産計画、第1シミュレーションで得られた結果(台数と生産ジョブセット)及び第2シミュレーションに必要な情報を、ストレージ84から読み込む(S210)。次に、CPU81は、実装ライン13に対するフィーダ30の提供及び回収が自動化設備や作業者Wによって行われることによる遅れを算出する(S220)。この遅れは、S210で読み込んだ情報に基づいて算出される。例えば、第1シミュレーションで得られた
図6のグラフにおいて、タイプT8の製品基板の生産を終了してからタイプT9の製品基板の生産を開始するまでの時間はtxとなっている。しかし、実装ライン13において交換が必要なフィーダ30の数が多い場合、作業者Wの人数や自動化設備の台数によっては、ロジスティックプロセスにおけるピッキングやキッティングの作業がタイプT8の製品基板の生産を終了してから時間txが経過しても終わらないことがある。S220ではそのような遅れを算出する。次に、CPU81は、第2シミュレーションの結果を示すグラフを作成してそのグラフをストレージ84に保存し(S230)、本シミュレーションンを終了する。具体的には、CPU81は、第1シミュレーションのS180で得られたグラフをベースに、S220で算出した遅れを加味したグラフを作成する(
図9の点線のグラフを参照)。
【0027】
次に、管理装置80が実施するシミュレーション結果表示ルーチンについて説明する。
図8はこのルーチンのフローチャートである。このルーチンは、上述した第2シミュレーションの終了後に実行される。このルーチンが開始されると、管理装置80のCPU81は、第1及び第2シミュレーションのグラフをストレージ84から読み込む(S310)。次に、CPU81は、その2つのグラフをディスプレイ86の同一画面上に表示し(S320)、本ルーチンを終了する。S320では、
図9に示すように、2つのグラフを、横軸を時刻、縦軸を製品基板の生産枚数とする座標上に生産開始時刻を一致させたグラフとして出力する。
図9では、実線が第1シミュレーションで得られた結果を示し、点線が第2シミュレーションで得られた結果を示す。
図9によれば、実線に比べて点線の方が遅れていることが一目瞭然でわかる。これにより、入力された作業者Wの人数あるいは自動化設備の種類とその数が適切でないため、ロジスティックプロセスに遅延が発生し、プロダクションプロセスが理想通りに生産できていないことがわかる。こうした場合には、オペレータは、作業者Wの人数や自動化設備の種類とその数を変更して再度第2シミュレーションを行う。そして、同一画面に出力される2つのグラフが一致するまで(あるいは2つのグラフのずれが許容範囲に収まるまで)、この操作を繰り返す。
【0028】
ここで、本実施形態の構成要素と本開示の基板生産シミュレーション方法の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態の第1シミュレーションが本開示の工程(a)に相当し、第2シミュレーションが工程(b)に相当し、シミュレーション結果表示ルーチンが工程(c)に相当する。
【0029】
以上説明した本実施形態では、第1シミュレーションの結果は、基板生産ライン10に対するフィーダ30の提供及び回収が滞ることなく行われることを前提としてシミュレーションした結果である。第2シミュレーションの結果は、基板生産ライン10に対するフィーダ30の提供及び/又は回収が自動化設備及び/又は作業者Wによって行われることを前提としてシミュレーションした結果である。そして、第1の結果と第2の結果は、時間に対する製品基板の生産枚数の推移を示す形態で同一画面に出力される。そのため、第2の結果が第1の結果に比べて遅れているか否かを容易に確認できる。また、第2の結果は、第1の結果に比べて、シミュレーションの前提の中に自動化設備や作業者Wの作業が含まれている。そのため、第2の結果が第1の結果に対して時間的に遅れが生じていた場合には、その遅れは自動化設備や作業者Wに起因したもの(ロジスティックプロセスに起因したもの)といえる。したがって、本実施形態によれば、自動化設備や作業者Wに起因する製品基板の生産の遅れを容易に確認することができる。
【0030】
また、第1及び第2シミュレーションの結果を、横軸を時刻、縦軸を製品基板の生産枚数とする座標上に生産開始時刻を一致させたグラフとして出力する(
図9参照)。そのため、時間に対する製品基板の生産枚数の推移を表形式で出力する場合に比べて、製品基板の生産の遅れが生じているか否かをより容易に確認することができる。
【0031】
更に、第1シミュレーションの結果に対して第2シミュレーションの結果が遅れていた場合には、その遅れが解消されるように自動化設備の数及び/又は作業者Wの数を変更し、変更後の数を用いて再び第2シミュレーションを実行して両シミュレーションの結果を同一画面に出力するという操作を、第1シミュレーションの結果に対する第2シミュレーションの結果の遅れが許容範囲に収まるまで繰り返す。そのため、製品基板の生産の遅れが生じないような自動化設備の数及び/又は作業者Wの数を知ることができる。
【0032】
更にまた、フィーダ30の提供及び/又は回収には、倉庫から基板生産に必要な部品を取り出す作業、部品実装機20に用いられるフィーダ30にテープリール32をセットする作業、部品がセットされたフィーダ30を基板生産ライン10に運搬する作業及び不要になったフィーダ30を基板生産ライン10から回収する作業が含まれる。これらの作業は、製品基板の生産の遅れの要因になりやすい。
【0033】
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
【0034】
例えば、上述した実施形態の基板生産ライン10は、
図10に示すように、部品が実装されていない未実装基板を実装ライン13の上流側に位置する印刷装置11へ供給する基板供給装置112と、製品基板を実装ライン13の下流側に位置するリフロー炉15から収容する基板収容装置114とを備えていてもよい。そして、第1シミュレーションでは、未実装基板を基板供給装置112に搭載する搭載作業及び製品基板を基板収容装置114から引き取る引取作業が滞ることなく行われることも前提としてシミュレーションしてもよく、第2シミュレーションでは、搭載作業及び引取作業が自動化設備(例えばAGV100)及び/又は作業者Wによって行われることも前提としてシミュレーションしてもよい。搭載作業や引取作業はロジスティックプロセスである。こうすれば、基板供給装置112や基板収容装置114を含む基板生産ライン10において、自動化設備や作業者Wに起因する基板生産の遅れを容易に確認することができる。具体的には、未実装基板の搬入準備の遅れや製品基板の収容の遅れによる生産の停滞状況を推定することができる。
【0035】
上述した実施形態では、基板生産ライン10は、印刷装置11を含んで構成されている。この場合、第1シミュレーションでは、印刷装置11の準備作業(例えば印刷装置11へのはんだペーストの供給作業やマスクやスキージの交換作業など)が滞ることなく行われることも前提としてシミュレーションしてもよく、第2シミュレーションでは、印刷装置11の準備作業が自動化設備(例えばAGV)や作業者Wによって行われることを前提としてシミュレーションしてもよい。印刷装置11の準備作業はロジスティックプロセスである。こうすれば、印刷装置11を含む基板生産ライン10において、自動化設備や作業者Wに起因する基板生産の遅れを容易に確認することができる。
【0036】
上述した実施形態では、第1及び第2シミュレーションの結果を、横軸を時刻、縦軸を製品基板の生産枚数とする座標上に生産開始時刻を一致させたグラフとして出力したが、それぞれの結果を表すグラフを画面上の上下又は左右に並べて出力してもよい。また、第1及び第2シミュレーションの結果を、時間に製品基板の生産枚数を対応づけた表形式で出力してもよい。
【0037】
上述した実施形態では、管理装置80が第1及び第2シミュレーションを実行したが、特にこれに限定されない。例えば、管理装置80以外の1又は複数のコンピュータが第1及び第2シミュレーションを実行してもよい。
【0038】
上述した実施形態では、部品供給装置としてフィーダ30を例示したが、フィーダ30の代わりに又はフィーダ30と共に、部品を載せたトレイを用いてもよい。
【0039】
上述した実施形態において、CPU81は、シミュレーション結果表示ルーチンのS320で得られた2つのグラフのずれが許容範囲に収まっているか否かを判定し、収まっていなかったならば、自動的に作業者Wの人数及び自動化設備の種類とその数の少なくとも1つを増加して再度第2シミュレーションを実行し、2つのグラフのずれが許容範囲に収まるまでその操作を繰り返し行うようにしてもよい。
【0040】
本開示の基板生産シミュレーション方法は、以下のように構成してもよい。
【0041】
本開示の基板生産シミュレーション方法において、前記工程(c)では、前記第1の結果と前記第2の結果とを、横軸を時刻、縦軸を前記製品基板の生産枚数とする座標上に生産開始時刻を一致させたグラフとして出力してもよい。こうすれば、時間に対する製品基板の生産枚数の推移を表形式で出力する場合に比べて、基板生産の遅れが生じているか否かをより容易に確認することができる。
【0042】
本開示の基板生産シミュレーション方法は、更に、(d)前記工程(c)で前記第1の結果に対して前記第2の結果が遅れていた場合には、前記第2の結果の遅れが解消されるように前記自動化設備の数及び/又は前記作業者の数を変更し、変更後の数を用いて再び前記工程(b)及び(c)を実行する工程と、(e)前記工程(c)で前記第1の結果に対する前記第2の結果の遅れが許容範囲に収まるまで前記工程(d)を繰り返す工程と、を含んでいてもよい。こうすれば、基板生産の遅れが生じないような自動化設備の数及び/又は作業者の数を知ることができる。
【0043】
本開示の基板生産シミュレーション方法において、前記部品供給装置の提供及び/又は回収には、倉庫から前記基板生産に必要な前記部品を取り出す作業、前記部品実装機に用いられる前記部品供給装置に前記部品をセットする作業、前記部品がセットされた前記部品供給装置を前記基板生産ラインに運搬する作業及び不要になった前記部品供給装置を前記基板生産ラインから回収する作業の少なくとも1つが含まれるようにしてもよい。
【0044】
本開示の基板生産シミュレーション方法において、前記基板生産ラインは、前記部品が実装されていない未実装基板を前記実装ラインの上流側へ供給する基板供給装置及び/又は前記部品の実装が完了した前記基板を前記実装ラインの下流側から収容する基板収容装置を含み、前記工程(a)では、前記未実装基板を前記基板供給装置に搭載する搭載作業及び/又は前記製品基板を前記基板収容装置から引き取る引取作業が滞ることなく行われることも前提としてシミュレーションし、前記工程(b)では、前記搭載作業及び/又は前記引取作業が自動化設備及び/又は作業者によって行われることも前提としてシミュレーションしてもよい。こうすれば、基板供給装置や基板収容装置を含む基板生産ラインにおいて、自動化設備や作業者に起因する基板生産の遅れを容易に確認することができる。
【0045】
本開示の基板生産シミュレーション方法において、前記基板生産ラインは、前記基板にはんだペーストを印刷する印刷装置を前記実装ラインの上流側に含み、前記工程(a)では、前記印刷装置の準備作業が滞ることなく行われることも前提としてシミュレーションし、前記工程(b)では、前記印刷装置の前記準備作業が自動化設備及び/又は作業者によって行われることも前提としてシミュレーションしてもよい。こうすれば、印刷装置を含む基板生産ラインにおいて、自動化設備や作業者に起因する基板生産の遅れを容易に確認することができる。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本開示の基板生産シミュレーション方法は、基板生産ラインを用いて部品の実装が完了した製品基板を生産する際に利用可能である。
【符号の説明】
【0047】
10 基板生産ライン、11 印刷装置、12 印刷検査装置、13 実装ライン、14 外観検査装置、15 リフロー炉、16 X軸レール、18 部品収納倉庫、20 部品実装機、20A 供給エリア、20B ストックエリア、21 基板搬送装置、22 ヘッド、23 ヘッド移動機構、24 タッチパネルディスプレイ、25 マークカメラ、26 パーツカメラ、27 ノズルステーション、28 実装制御装置、30 フィーダ、32 テープリール、33 テープ送り機構、34 フィーダ制御装置、40 フィーダ台、42 スロット、45 コネクタ、50 ローダ、50A 上部移載エリア、50B 下部移載エリア、51 ローダ移動機構、53 フィーダ移載機構、55 エンコーダ、57 ローダ制御装置、60 フィーダ保管庫、80 管理装置、81 CPU、82 ROM、83 RAM、84 ストレージ、85 入力デバイス、86 ディスプレイ、100 AGV、101 AGV移動機構、103 フィーダ移載機構、105 位置センサ、107 AGV制御装置、112 基板供給装置、114 基板収容装置、A1 第1エリア、A2 第2エリア、F 基板生産フロア、W 作業者。