(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】制御装置、電子機器システム及び制御方法
(51)【国際特許分類】
G06F 13/10 20060101AFI20240827BHJP
G06F 1/26 20060101ALI20240827BHJP
G06F 13/38 20060101ALI20240827BHJP
G06F 13/42 20060101ALI20240827BHJP
【FI】
G06F13/10 310E
G06F1/26 306
G06F13/38 320A
G06F13/38 350
G06F13/42 310
(21)【出願番号】P 2023026838
(22)【出願日】2023-02-24
【審査請求日】2023-02-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】松島 弘
(72)【発明者】
【氏名】宮島 岳夫
(72)【発明者】
【氏名】金谷 恭臣
【審査官】北村 学
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-184162(JP,A)
【文献】特開2020-119076(JP,A)
【文献】特開2021-189661(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0364465(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0242070(US,A1)
【文献】国際公開第2021/247993(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPC G06F 1/26 - 1/3296
G06F 13/00 - 13/14
G06F 13/38 - 13/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユニバーサルシリアルバスタイプCの通信のオルタネートモードの動作モードへの変更を指示する変更指示を受け取る指示受取手段と、
前記通信を制御する通信制御部と接続されている接続先装置に、前記動作モードを通知する通知手段と、
前記通信制御部を、前記変更指示が示す前記動作モードで動作するように制御する動作モード制御手段と、
前記変更指示が受け取られるのに応じて、前記接続先装置への電力の供給を、前記変更指示が受け取られてからPD(Power Delivery)コントローラによる前記接続先装置への電力の供給の制御が開始されるまでの間、保つように制御する変更時電力制御手段と、
を備える制御装置。
【請求項2】
前記接続先装置は、第1通信経路と、当該第1通信経路よりも高速な第2通信経路と、コンフィグレーションチャネルとを介して接続され、
前記通信制御部は、前記第2通信経路を介した前記通信を制御し、
前記通知手段は、前記第1通信経路を介して前記動作モードを通知し、
前記動作モード制御手段は、前記コンフィグレーションチャネルと前記第2通信経路とを遮断してから、前記通信制御部を、前記変更指示が示す前記動作モードで動作するように制御し、前記接続先装置への電力の供給を停止してから、前記コンフィグレーションチャネルの遮断を解除する
請求項
1に記載の制御装置。
【請求項3】
請求項
1に記載の制御装置を含む電子機器と、前記接続先装置とを含み、
前記接続先装置は、第1通信経路と、当該第1通信経路よりも高速な第2通信経路と、コンフィグレーションチャネルとを介して接続され、
前記通信制御部は、前記第2通信経路を介した通信を制御し、
前記通知手段は、前記第1通信経路を介して前記動作モードを通知し、
前記動作モード制御手段は、前記コンフィグレーションチャネルと前記第2通信経路とを遮断してから、前記通信制御部を、前記変更指示が示す前記動作モードで動作するように設定し、前記接続先装置への前記電力の供給を停止してから、前記コンフィグレーションチャネルを介した通信の遮断を解除し、
前記接続先装置は、
前記第1通信経路を介して、前記動作モードの通知を受け取る通知受取手段と、
前記動作モードの通知を受け取ると、前記コンフィグレーションチャネルと前記第2通信経路とを遮断してから、前記第2通信経路を介した通信を制御する第2通信制御部を前記動作モードで動作するように設定し、前記コンフィグレーションチャネルを介した通信の遮断を解除する第2動作モード制御手段と、
を備える
電子機器システム。
【請求項4】
前記通信制御部は、前記コンフィグレーションチャネルを介した通信の遮断が解除されるのに応じて、前記動作モードでの動作の初期化を行い、
前記第2通信制御部は、前記通信制御部による前記コンフィグレーションチャネルを介した通信の遮断の解除が行われるのに応じて、前記動作モードでの動作の初期化を行う、
請求項
3に記載の電子機器システム。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の制御装置を含む電子機器と、
前記制御装置から前記動作モードの通知を受け取る通知受取手段と、
前記動作モードの通知を受け取ると、前記動作モードにおける通信を制御する第2通信制御部を前記動作モードで動作するように制御する第2動作モード制御手段と、
を備える前記接続先装置と
を含む電子機器システム。
【請求項6】
接続されている接続先装置から、ユニバーサルシリアルバスタイプCのオルタネートモードの動作モードの通知を受け取る通知受取手段と、
前記動作モードの通知を受け取ると、前記接続先装置との通信を制御する第2通信制御部を前記動作モードで動作するように制御する第2動作モード制御手段と、
を備え
、
前記第2通信制御部は、第1通信経路と、当該第1通信経路よりも高速な第2通信経路と、コンフィグレーションチャネルとを介して、前記接続先装置と接続され、
前記通知受取手段は、前記第1通信経路を介して、前記動作モードの通知を受け取り、
前記第2動作モード制御手段は、前記動作モードの通知を受け取ると、前記コンフィグレーションチャネルと前記第2通信経路とを遮断してから、前記第2通信経路を介した通信を制御する前記第2通信制御部を前記動作モードで動作するように設定し、前記コンフィグレーションチャネルを介した通信の遮断を解除する、
制御装置。
【請求項7】
前記第2通信制御部は、前記接続先装置による前記コンフィグレーションチャネルを介した通信の遮断の解除が行われるのに応じて、前記動作モードでの動作の初期化を行う、
請求項
6に記載の制御装置。
【請求項8】
ユニバーサルシリアルバスタイプCの通信のオルタネートモードの動作モードへの変更を指示する変更指示を受け取り、
前記通信を制御する通信制御部と接続されている接続先装置に、前記動作モードを通知し、
前記通信制御部を、前記変更指示が示す前記動作モードで動作するように制御
し、
前記変更指示が受け取られるのに応じて、前記接続先装置への電力の供給を、前記変更指示が受け取られてからPD(Power Delivery)コントローラによる前記接続先装置への電力の供給の制御が開始されるまでの間、保つように制御する
制御方法。
【請求項9】
前記接続先装置は、第1通信経路と、当該第1通信経路よりも高速な第2通信経路と、コンフィグレーションチャネルとを介して接続され、
前記通信制御部は、前記第2通信経路を介した前記通信を制御し、
前記第1通信経路を介して前記動作モードを通知し、
前記コンフィグレーションチャネルと前記第2通信経路とを遮断してから、前記通信制御部を、前記変更指示が示す前記動作モードで動作するように制御し、前記接続先装置への電力の供給を停止してから、前記コンフィグレーションチャネルの遮断を解除する
請求項8に記載の制御方法。
【請求項10】
第1通信経路と、当該第1通信経路よりも高速な第2通信経路と、コンフィグレーションチャネルとを介して、接続先装置との通信を制御する第2通信制御部と接続されている前記接続先装置から、前記第1通信経路を介して、ユニバーサルシリアルバスタイプCのオルタネートモードの動作モードの通知を受け取り、
前記動作モードの通知を受け取ると、前記コンフィグレーションチャネルと前記第2通信経路とを遮断してから、前記第2通信経路を介した通信を制御する第2通信制御部を前記動作モードで動作するように設定し、前記コンフィグレーションチャネルを介した通信の遮断を解除することによって、前記第2通信制御部を前記動作モードで動作するように制御する、
制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子機器を制御する技術に関し、特に、電子機器の接続のモードの変更を制御する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
USB(Universal Serial Bus、登録商標)規格は、電子機器の間を接続するシリアルバスの通信インタフェース規格の1つである。USBでは、電源(Vbusライン及びGND(Ground)ライン)と作動シリアル信号とが使用される。なお、Vbusは、VBUS及びVBUSとも表記される。USB規格は、近年の個人用コンピュータ及び組込機器などにおいて広く使用されている。また、最近、Type-Cと呼ばれるコネクタの形状が策定された。Type-Cポートでは、USB Power Delivery及びAlternate Modeと呼ばれる拡張規格が実装されている。それにより、Type-Cポートは、コンピュータだけでなく、多くの機器において使用されている。
【0003】
上述のように、USB Type-C(USB-Cとも表記)には、拡張規格として、代替モード(オルタネートモード:Alternate Mode)が存在する。この代替モードは、通常USB3.x(xはバージョンを示す数字)の通信に使用される4ペア(レーン)の高速信号の全て又は一部を、DisplayPort(登録商標)、Thunderbolt(登録商標)等の他の通信プロトコルの通信に使用するモードである。
【0004】
USB Power Deliveryは、USBによる電力供給能力を拡張する規格である。USB Power Deliveryの規格では、Type-Cでの実装においては、Type-Cポートに存在するCC(Configuration Channel)通信線(ライン)を通じて、電子機器および外部機器で、供給可能な最大電力が決定される。そして、決定された最大電力に応じて、電源ラインとなるVbusの出力(電圧/電流)の動的な変化が行われる。CC通信線を介した通信では、さらに、相互の機器で利用可能なAlternate Modeの決定も行われる。
【0005】
また、Alternate Modeを使用する上で、ユーザが、どの機器がどの通信プロトコルをサポートするか把握しなければならないという課題がある。Alternate Modeを使用する上で、さらに、Alternate Modeの動作モードは、規格の上では、機器を接続された際に自動的に決定され、ユーザによる後からの変更がサポートされていないという課題もある。
【0006】
特許文献1には、電子機器と外部機器との間のUSB Type-Cを介した接続において、ユーザの操作に従って、USB通信とあらかじめ定められたAlternate Modeにおける非USB通信とを切り替える方法の例が記載されている。
【0007】
特許文献2には、クロスバー・スイッチによってデータ・チャネルを切り替えて、コネクタにネットワークインタフェースと外部インタフェースとを構築する装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開2020-184162号公報
【文献】特開2017-224261号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
高速信号の4レーンの使用形態としては、全てのレーンをUSB3.xで使用する方法、及び、全てのレーンをAlternate Modeで使用する方法がある。高速信号の4レーンの使用形態としては、他に、4つのレーンの一部をUSB3.xで使用し、他のレーンをAlternate Modeで使用する方法もある。Alternate ModeでDisplay Portの信号の送受信を行う場合、レーン数に応じて、表示能力が変化する。また、レーン数に応じて、信号の数が異なる。そのため、レーン数に応じて外部機器側の設定を変更する必要がある。
【0010】
特許文献1の技術では、ユーザの指示に従って、USB通信とあらかじめ定められたAlternate Modeにおける非USB通信とを切り替えることができる。しかし、特許文献1の技術では、Alternate Modeにおける様々な動作モードの間での動作モードの変更を行うことはできない。すなわち、特許文献1の技術では、USB通信と、あらかじめ定められたAlternate Modeにおける非USB通信とは異なる、Alternate Modeの他の動作モードの通信に、柔軟に切り替えることはできない。特許文献2の技術では、Alternate Modeの動作モードをユーザからの指示に従って切り替えることはできない。
【0011】
本開示の目的の1つは、ユーザによる指示に従ってUSB-Cにおける動作モードを切り替える際の柔軟性を向上できる制御装置等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本開示の一態様に係る制御装置は、ユニバーサルシリアルバスタイプCの通信のオルタネートモードの動作モードへの変更を指示する変更指示を受け取る指示受取手段と、前記通信制御部と接続されている接続先装置に、前記動作モードを通知する通知手段と、前記通信を制御する通信制御部を、前記変更指示が示す前記動作モードで動作するように制御する動作モード制御手段と、を備える。
【0013】
本開示の一態様に係る制御方法は、ユニバーサルシリアルバスタイプCの通信のオルタネートモードの動作モードへの変更を指示する変更指示を受け取り、前記通信を制御する通信制御部と接続されている接続先装置に、前記動作モードを通知し、前記通信制御部を、前記変更指示が示す前記動作モードで動作するように制御する。
【0014】
本開示の一態様に係る制御装置は、接続されている接続先装置から、ユニバーサルシリアルバスタイプCのオルタネートモードの動作モードの通知を受け取る通知受取手段と、前記動作モードの通知を受け取ると、前記接続先装置との通信を制御する第2通信制御部を前記動作モードで動作するように制御する第2動作モード制御手段と、を備える。
【発明の効果】
【0015】
本開示には、ユーザによる指示に従ってUSB-Cにおける動作モードを切り替える際の柔軟性を向上できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1A】
図1Aは、本開示の第1の実施形態に係る電子機器システムの電子機器の構成の例を洗わずブロック図である。
【
図1B】
図1Bは、本開示の第1の実施形態に係る電子機器システムの外部機器の構成の例を洗わずブロック図である。
【
図2A】
図2Aは、変更先の動作モードとしてUSB3.x×4レーンが指示された場合の、本開示の第1の実施形態に係る電子機器システムの電子機器の状態を模式的に表す図である。
【
図2B】
図2Bは、変更先の動作モードとしてUSB3.x×4レーンが指示された場合の、本開示の第1の実施形態に係る電子機器システムの外部機器の状態を模式的に表す図である。
【
図3A】
図3Aは、変更先の動作モードとしてUSB3.x×2レーンDisplayPort×2レーンが指示された場合の、本開示の第1の実施形態に係る電子機器システムの電子機器の状態を模式的に表す図である。
【
図3B】
図3Bは、変更先の動作モードとしてUSB3.x×2レーンDisplayPort×2レーンが指示された場合の、本開示の第1の実施形態に係る電子機器システムの外部機器の状態を模式的に表す図である。
【
図4A】
図4Aは、変更先の動作モードとしてDisplayPort×4レーンが指示された場合の、本開示の第1の実施形態に係る電子機器システムの電子機器の状態を模式的に表す図である。
【
図4B】
図4Bは、変更先の動作モードとしてDisplayPort×4レーンが指示された場合の、本開示の第1の実施形態に係る電子機器システムの外部機器の状態を模式的に表す図である。
【
図5】
図5は、本開示の第1の実施形態に係る電子機器システムの動作の例を表すシーケンス図である。
【
図6A】
図6Aは、本開示の第1の実施形態に係る電子機器システムの動作の他の例を表すシーケンス図である。
【
図6B】
図6Bは、本開示の第1の実施形態に係る電子機器システムの動作の他の例を表すシーケンス図である。
【
図7】
図7は、本開示の第2の実施形態に係る電子機器システムの構成の例を表すブロック図である。
【
図8】
図8は、本開示の第2の実施形態に係る電子機器システムの動作の一例を表すフローチャートである。
【
図9】
図9は、本開示の第2の実施形態に係る電子機器システムの動作モード変更処理の動作の一例を表すフローチャートである。
【
図10】
図10は、本開示の第3の実施形態に係る制御装置の構成の例を表すブロック図である。
【
図11】
図11は、本開示の第3の実施形態に係る制御装置の動作の例を表すフローチャートである。
【
図12】
図12は、本開示の第4の実施形態に係る制御装置の構成の例を表すブロック図である。
【
図13】
図13は、本開示の第4の実施形態に係る制御装置の動作の例を表すフローチャートである。
【
図14】
図14は、本開示の実施形態に係る装置等を実現することができる、コンピュータのハードウェア構成の一例を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下では、本開示の実施形態について、図面を使用して詳細に説明する。
【0018】
<第1の実施形態>
まず、本開示の第1の実施形態について、図面を使用して詳細に説明する。
【0019】
<構成>
図1A及び
図1Bは、本開示の第1の実施形態に係る電子機器システムの構成の例を洗わずブロック図である。
図1Aは、本開示の第1の実施形態に係る電子機器システムの電子機器の構成の例を洗わずブロック図である。
図1Bは、本開示の第1の実施形態に係る電子機器システムの外部機器の構成の例を洗わずブロック図である。
図1A及び
図1Bに示す電子機器システム300は、電子機器100と、外部機器200とを含む。
【0020】
<電子機器100>
図1Aに示す例では、電子機器100は、制御部110と、AlternateMode制御IC(Integrated Circuit)と、不揮発性メモリ130と、電源コントローラ140と、PD(Power Delivary)コントローラ151と、USB3.xコントローラと、DisplayPortコントローラと、USB2.0コントローラと、MUX(Multiplexer)160と、Type-Cコネクタ170とを含む。電子機器100は、主制御装置とも表記される。
【0021】
電子機器100及び電子機器100の構成要素は、例えば、Type-Cケーブルの挿抜が行われた場合、USB等の規格に従った動作を行う。電子機器100及び電子機器100の構成要素は、Type-Cケーブルを介した通信が行われている間、USB等の規格に従った動作を行う。
【0022】
<外部機器200>
外部機器200は、制御部210と、AlternateMode制御IC220と、不揮発性メモリ230と、PDコントローラ251と、USB3.xレシーバ252と、DisplayPortレシーバ253と、USB2.0レシーバ254と、MUX260と、Type-Cコネクタ270と、不揮発性メモリ280とを含む。外部機器200は、被制御装置とも表記される。
【0023】
外部機器200及び外部機器200の構成要素は、例えば、Type-Cケーブルの挿抜が行われた場合、USB等の規格に従った動作を行う。外部機器200及び外部機器200の構成要素は、Type-Cケーブルを介した通信が行われている間、USB等の規格に従った動作を行う。
【0024】
<電子機器100と外部機器200との間の接続>
Type-Cコネクタ170及びType-Cコネクタ270は、USB Type-Cの規格に従うコネクタである。Type-Cコネクタ170及びType-Cコネクタ270は、Type-Cケーブルを介して接続されている。電子機器100及び外部機器200は、Type-Cコネクタ170とType-Cコネクタ270とに接続されているType-Cケーブルを介して、互いに通信可能に接続されている。Type-Cケーブルは、USB Type-Cの規格に従うケーブルである。
【0025】
電子機器100では、電力供給用の線(電源ラインと表記。Vbusラインとも表記)が、電源コントローラ140とType-Cコネクタ170との間に接続されている。CC信号線(CCラインとも表記)が、PDコントローラ151とType-Cコネクタ170との間の接続されている。4レーンの信号線(以下、第2通信経路とも表記)が、MUX160とType-Cコネクタ170との間に接続されている。USB2.0の信号線(以下、第1通信経路とも表記)が、USB2.0コントローラ154とType-Cコネクタ170との間に接続されている。
【0026】
外部機器200では、CCラインが、PDコントローラ251とType-Cコネクタ270との間の接続されている。4レーンの信号線が、MUX260とType-Cコネクタ270との間に接続されている。USB2.0の信号線が、USB2.0レシーバ254とType-Cコネクタ270との間に接続されている。外部機器200は、Type-Cコネクタ170のVbus用のコネクタから接続されるVbusラインから供給される電力を使用可能であってよい。なお、
図1Aでは、Type-Cコネクタ170のVbus用のコネクタから接続されるVbusラインは、省略されている。
【0027】
電子機器100のVbusラインは、Type-Cコネクタ170と、Type-Cケーブルと、Type-Cコネクタ270とを介して、外部機器200のVbusラインと接続される。電子機器100のCCラインは、Type-Cコネクタ170と、Type-Cケーブルと、Type-Cコネクタ270とを介して、外部機器200のCCラインと接続される。電子機器100の4レーンの信号線は、Type-Cコネクタ170と、Type-Cケーブルと、Type-Cコネクタ270とを介して、外部機器200の4レーンの信号線と接続される。電子機器100のUSB2.0の信号線は、Type-Cコネクタ170と、Type-Cケーブルと、Type-Cコネクタ270とを介して、外部機器200のUSB2.0の信号線と接続される。
【0028】
<制御部110>
制御部110は、AlternateMode制御IC120、PDコントローラ151、USB3.xコントローラ152、DisplayPortコントローラ153、及び、USB2.0コントローラの各々と通信可能に接続されている。そして、制御部110は、例えば、USB2.0コントローラ154と、MUX160と、Type-Cコネクタ170とを介して、外部機器200と通信可能である。
【0029】
また、制御部110は、電子機器100の、例えばキーボード、マウス及びタッチパネル等の少なくともいずれかである入力装置を使用してユーザによって入力された、指定されたAlternate Modeへの変更の指示を受け取る。
【0030】
制御部110は、指定されたAlternate Modeの動作モードを、USB2.0の信号線を介して、外部機器200に通知する。
【0031】
制御部110は、指定されたAlternate Modeの動作モードへの変更の指示を受け取ると、変更の指示が示す、変更後の電子機器100の動作モードの指示を、以下で説明するように、PDコントローラ151に送信する。また、制御部110は、指定されたAlternate Modeの動作モードへの変更の指示を受け取ると、変更の指示が示す、電子機器100の第2通信制御部の変更後の動作モードの指示を、以下で説明するように、電子機器100の第2通信制御部に送信する。制御部110は、指定されたAlternate Modeの動作モードへの変更の指示を受け取ると、AlternateMode制御IC120に、動作モードの変更を指示する。電子機器100の構成要素の説明では、第2通信制御部は、特に記載がない限り、電子機器100が含む第2通信制御部を示す。
【0032】
制御部110は、Alternate Modeの電子機器100の動作モードの指示を、PDコントローラ151に送信する。制御部110は、さらに、Alternate Modeの動作モードの指示を、第2通信制御部のうち、その動作モードにおいて動作する第2通信制御部に送信する。制御部110が第2通信制御部に送信する動作モードの指示は、電子機器100の変更後の動作モードにおける、その第2通信制御部の動作モードの指示である。この第2通信制御部は、4レーンの通信線の少なくともいずれかを使用した通信を制御する構成要素(すなわち、コントローラ)である。
図1Aに示す例では、第2通信制御部は、USB3.xコントローラ152及びDisplayPortコントローラ153である。
【0033】
本実施形態では、電子機器100の動作モードは、USB3.x×4レーン、USB3.x×2レーンDisplayPort×2レーン、及び、DisplayPort×4レーンである。USB3.x×4レーンは、4レーンの通信線の全てが、USB3.xコントローラ152によって制御されるUSB3.xの通信によって使用される動作モードである。USB3.x×2レーンDisplayPort×2レーンは、4レーンの通信線の2つが、USB3.xの通信によって使用され、4レーンの通信線の他の2つが、DisplayPortの通信によって使用される動作モードである。DisplayPort×4レーンは、4レーンの通信線の全てが、DisplayPortの通信によって使用される動作モードである。USB3.xの通信は、USB3.xコントローラ152によって制御される。DisplayPortの通信は、DisplayPortコントローラ153によって制御される。電子機器100の動作モードがUSB3.x×4レーンである場合、USB3.xコントローラ152は、USB3.x×4レーンの動作モードで動作する。言い換えると、この場合、USB3.xコントローラ152の動作モードは、USB3.x×4レーンである。電子機器100の動作モードがUSB3.x×2レーンDisplayPort×2レーンである場合、USB3.xコントローラ152は、USB3.x×2レーンの動作モードで動作する。この場合、さらに、DisplayPortコントローラ153が、DisplayPort×2レーンの動作モードで動作する。言い換えると、この場合、USB3.xコントローラ152の動作モードは、USB3.x×2レーンである。そして、DisplayPortコントローラ153の動作モードは、DisplayPort×2レーンである。
【0034】
電子機器100の動作モードがDisplayPort×4レーンである場合、DisplayPortコントローラ153は、DisplayPort×4レーンの動作モードで動作する。言い換えると、この場合、DisplayPortコントローラ153の動作モードは、DisplayPort×4レーンである。
【0035】
動作モードがUSB3.x×4レーンである場合、制御部110は、動作モードの指示を、USB3.xコントローラ152に送信する。動作モードがDisplayPort×4レーンである場合、制御部110は、動作モードの指示を、DisplayPortコントローラ153に送信する。動作モードがUSB3.x×2レーンDisplayPort×2レーンである場合、制御部110は、動作モードの指示を、USB3.xコントローラ152とDisplayPortコントローラ153とに送信する。この場合、制御部110は、USB3.x×2レーンの動作モードの指示を、USB3.xコントローラ152に送信し、DisplayPort×2レーンの動作モードの指示を、DisplayPortコントローラ153に送信する。
【0036】
<MUX160>
MUX160は、PDコントローラ151からの指示に従って、Type-Cコネクタを介して使用できる高速信号の4レーンの通信経路の接続先を、第2通信制御部の少なくともいずれかに接続させる。上述のように、本実施形態では、第2通信制御部は、USB3.xコントローラ152及びDisplayPortコントローラ153である。
【0037】
言い換えると、MUX160は、Type-Cコネクタを介して使用できる高速信号の4レーンの通信経路の接続先を、USB3.xコントローラ152及びDisplayPortコントローラ153の間で切り替える。MUX160は、4レーンの全ての通信経路を、USB3.xコントローラ152に接続できる。MUX160は、4レーンの全ての通信経路を、DisplayPortコントローラ153に接続できる。MUX160は、4レーンの通信経路の一部(例えば2レーンの通信経路)を、USB3.xコントローラ152に、4レーンの通信経路の他の一部(例えば2レーンの通信経路)をDisplayPortコントローラ153に接続できる。
【0038】
<不揮発性メモリ130>
不揮発性メモリ130は、PDコントローラ151がAlternate Modeの動作モードで動作する際に使用するFW(Firmware)を記憶する。
図1Aに示す例では、不揮発性メモリ130は、USB3.x×4レーン用FW131、USB3.x×2レーンDisplayPort×2レーン用FW132、及び、DisplayPort×4レーン用FW133を記憶する。不揮発性メモリ130が記憶するファームウェアの種類は、これらの例に限られない。
【0039】
不揮発性メモリ130は、PDコントローラ151によってロードされるFWを設定できるように構成される。例えば、PDコントローラ151は、あらかじめ定められたロード元からFWを読み出すように構成されていてよい。そして、不揮発性メモリ130は、あらかじめ定められたロード元とは別の領域に、PDコントローラ151の複数のFWを記憶していてよい。そして、後で詳述するAlternateMode制御IC120が、不揮発性メモリ130が記憶する複数のFWから、ロードされるFWを選択する。AlternateMode制御IC120は、選択したFWを読み出し、読み出したFWを、あらかじめ定められたロード元に書き込む。
【0040】
<PDコントローラ151>
PDコントローラ151は、外部機器200のPDコントローラ251と、CCライン(コンフィグレーションチャネルとも表記)を介して相互に通信を行う。PDコントローラ151は、CCラインを介した通信(言い換えるとネゴシエーション)によって、Alternate Modeの動作モード及びPower Deliveryにおける電力供給能力を決定する。
【0041】
PDコントローラ151は、ネゴシエーションにおいて決定された動作モードで動作する際のFW(Firmware)を、不揮発性メモリ130からロードする。PDコントローラ151は、制御部110から動作モードの指示を受け取った場合、受け取った指示が示す動作モードで動作する際のFWを、不揮発性メモリ130からロードする。
【0042】
なお、PDコントローラ151によって読み出される、動作モードに応じたFWは、AlternateMode制御IC120によって選択される。AlternateMode制御IC120は、PDコントローラ151が不揮発性メモリ130からFWをロードする際、動作モードに応じたFW(すなわち選択したFW)が、不揮発性メモリ130からロードされるように、不揮発性メモリ130を設定する。
【0043】
図1Aに示す例では、動作モード(具体的には、電子機器100の動作モード)は、USB3.x×4レーン、USB3.x×2レーンDisplayPort×2レーン、又は、DisplayPort×4レーンである。動作モードがUSB3.x×4レーンである場合、PDコントローラ151は、USB3.x×4レーン用FW131をロードする。動作モードがUSB3.x×2レーンDisplayPort×2レーンである場合、PDコントローラ151は、USB3.x×2レーンDisplayPort×2レーン132をロードする。動作モードがDisplayPort×4レーンである場合、PDコントローラ151は、DisplayPort×4レーン用FW133をロードする。PDコントローラ151は、ロードしたFWによって動作する。
【0044】
PDコントローラ151は、制御部110からの動作モードの指示に従って、Type-Cコネクタを介して使用できる高速信号の4レーンの通信経路の接続先の指示を、MUX160に送信する。それにより、PDコントローラ151は、Type-Cコネクタを介して使用できる高速信号の4レーンの通信経路の接続先を制御する。
【0045】
上述のように、
図1Aに示す例では、動作モード(具体的には、電子機器100の動作モード)は、USB3.x×4レーン、USB3.x×2レーンDisplayPort×2レーン、又は、DisplayPort×4レーンである。
動作モードがUSB3.x×4レーンである場合、PDコントローラ151は、4レーンの全ての通信経路を、USB3.xコントローラ152に接続するように、MUX160を制御する。動作モードがUSB3.x×2レーンDisplayPort×2レーンである場合、PDコントローラ151は、4レーンの通信経路の2レーンを、USB3.xコントローラ152に接続し、4レーンの通信経路の他の2レーンを、DisplayPortコントローラ153に接続するように、MUX160を制御する。動作モードがDisplayPort×4レーンである場合、PDコントローラ151は、4レーンの全ての通信経路を、DisplayPortコントローラ153に接続するように、MUX160を制御する。
【0046】
<電源コントローラ140>
電源コントローラ140は、PDコントローラ151によって決定された、Power Delivaryにおける電力供給能力に従って、電力をVbusのラインを介して供給する。
【0047】
<AlternateMode制御IC120>
AlternateMode制御IC120は、制御部110、MUX160、PDコントローラ151及び不揮発性メモリ130の各々と、相互に通信可能に接続されている。
【0048】
AlternateMode制御IC120は、制御部110から、Alternate Modeの動作モードの指示を受け取る。
【0049】
AlternateMode制御IC120は、制御部110から動作モードの指示を受け取ると、不揮発性メモリ130に格納されているFWから、指示が示す動作モードに応じたFWを選択する、AlternateMode制御IC120は、PDコントローラ151が不揮発性メモリ130からFWをロードする際、動作モードに応じたFW(すなわち選択したFW)が、不揮発性メモリ130からロードされるように、不揮発性メモリ130を設定する。
【0050】
また、AlternateMode制御IC120は、制御部110から動作モードの指示を受け取ると、電源コントローラ140によってVbusラインを介して供給される電力の制御、CCラインの制御、及び、MUX160の制御を、PDコントローラ151から分離する。言い換えると、AlternateMode制御IC120は、制御部110から動作モードの指示を受け取ると、PDコントローラ151のFWの代わりに、PDコントローラ151を制御する。AlternateMode制御IC120は、例えばPDコントローラ151を制御することによって、電源コントローラ140によってVbusラインを介して供給される電力の制御、CCラインの制御、及び、MUX160の制御を行う。
【0051】
具体的には、制御部110から動作モードの指示を受け取ると、AlternateMode制御IC120は、CCラインの状態によらず、Vbusから電力を供給する。そして、AlternateMode制御IC120は、CCラインの状態を、高インピーダンス状態(以下、Hi-Zとも表記)に変更する。また、AlternateMode制御IC120は、MUX160の状態を、高インピーダンス状態(すなわち、Hi-Zとも表記)に変更する。言い換えると、AlternateMode制御IC120は、CCラインの状態が、Type-CケーブルがType-Cコネクタ170から抜かれた状態である、と、PDコントローラ151のFWによって判定される状態に、CCラインの状態を設定する。AlternateMode制御IC120は、Type-Cコネクタ170の状態が、Type-CケーブルがType-Cコネクタ170から抜かれた状態である、と、第2通信制御部によって判定される状態に、MUX160の状態を設定する。
【0052】
PDコントローラ151が電子機器100の動作モードに応じたFWをロードした後、さらに、AlternateMode制御IC120は、Vbusの状態の制御を、PDコントローラ151のFWに返す。言い換えると、AlternateMode制御IC120は、PDコントローラ151のFWによる制御の代わりに行っていた、電源コントローラ140によってVbusラインを介して供給される電力の制御を終了する。具体的には、AlternateMode制御IC120は、PDコントローラ151の状態を、PDコントローラ151が、CCラインの状態によらずVbusラインを介して電力を供給するように制御する状態をから、PDコントローラ151のFWによって制御される状態に変更する。すなわち、AlternateMode制御IC120は、PDコントローラ151の状態を、PDコントローラ151のFWが、例えばCCラインの状態に応じて、Vbusラインを介して供給される電力を制御する状態に設定する。
【0053】
そして、AlternateMode制御IC120は、CCラインの状態の制御を終了する。言い換えると、PDコントローラ151の状態を、CCラインがHi-Zに設定されている状態から、CCラインを介して通信を行える状態に変更する。加えて、AlternateMode制御IC120は、MUX160の状態の制御を、PDコントローラ151のFWに返す。言い換えると、AlternateMode制御IC120は、PDコントローラ151のFWによる制御の代わりに行っていた、MUX160の状態の制御を終了する。
【0054】
<制御部210>
制御部210は、AlternateMode制御IC220、PDコントローラ251、USB3.xレシーバ252、DisplayPortレシーバ253、及び、USB2.0レシーバ254の各々と通信可能に接続されている。そして、制御部210は、例えば、USB2.0レシーバと、MUX260と、Type-Cコネクタ270とを介して、電子機器100と通信可能である。
【0055】
制御部210は、電子機器100の制御部110から、Alternate Modeの動作モードを通知される。言い換えると、制御部210は、電子機器100の制御部110から、Alternate Modeの動作モードの通知を、外部機器200のAlternate Modeの動作モードの通知として受け取る。
【0056】
制御部210は、動作モードの通知を受け取ると、通知が示す動作モードの指示を、PDコントローラ251に送信する。
制御部210は、さらに、Alternate Modeの動作モードの指示を、外部機器200の第2通信制御部のうち、その動作モードにおいて動作する第2通信制御部に送信する。この外部機器200の第2通信制御部は、4レーンの通信線の少なくともいずれかを使用した通信を制御する構成要素(すなわち、レシーバ)である。
図1Bに示す例では、外部機器200の第2通信制御部は、USB3.xレシーバ252及びDisplayPortレシーバ253である。外部機器200の構成要素の説明では、第2通信制御部は、特に記載がない限り、外部機器200が含む第2通信制御部を示す。
【0057】
制御部210は、Alternate Modeの動作モードの通知を受け取ると、通知が示す、動作モード(すなわち外部機器200の動作モード)の指示を、以下で説明するように、PDコントローラ251に送信する。また、制御部210は、Alternate Modeの動作モードの通知を受け取ると、通知が示す外部機器200の動作モードに対応する、第2通信制御部の動作モードの指示を、以下で説明するように、第2通信制御部に送信する。制御部210は、指定されたAlternate Modeの動作モードへの変更の指示を受け取ると、AlternateMode制御IC220に、動作モードの変更を指示する。
【0058】
上述のように、制御部110は、Alternate Modeの外部機器200の動作モードの指示を、PDコントローラ251に送信する。制御部210は、さらに、Alternate Modeの第2通信制御部の動作モードの指示を、第2通信制御部のうち、その動作モードにおいて動作する第2通信制御部に送信する。制御部210が第2通信制御部に送信する動作モードの指示は、通知が示す外部機器200の動作モードにおける、その第2通信制御部の動作モードの指示である。この第2通信制御部は、4レーンの通信線の少なくともいずれかを使用した通信を制御する構成要素(すなわち、レシーバ)である。
図1Bに示す例では、第2通信制御部は、USB3.xレシーバ252及びDisplayPortレシーバ253である。
【0059】
本実施形態では、外部機器200の動作モードは、USB3.x×4レーン、USB3.x×2レーンDisplayPort×2レーン、及び、DisplayPort×4レーンである。上述のように、USB3.x×4レーンは、4レーンの通信線の全てが、USB3.xコントローラ152によって制御されるUSB3.xの通信によって使用される動作モードである。USB3.x×2レーンDisplayPort×2レーンは、4レーンの通信線の2つが、USB3.xの通信によって使用され、4レーンの通信線の他の2つが、DisplayPortの通信によって使用される動作モードである。DisplayPort×4レーンは、4レーンの通信線の全てが、DisplayPortの通信によって使用される動作モードである。USB3.xの通信は、USB3.xレシーバ252によって制御される。DisplayPortの通信は、DisplayPortレシーバ253によって制御される。
【0060】
外部機器200の動作モードがUSB3.x×4レーンである場合、USB3.xレシーバ252は、USB3.x×4レーンの動作モードで動作する。言い換えると、この場合、USB3.xレシーバ252の動作モードは、USB3.x×4レーンである。外部機器200の動作モードがUSB3.x×2レーンDisplayPort×2レーンである場合、USB3.xレシーバ252は、USB3.x×2レーンの動作モードで動作する。この場合、さらに、DisplayPortレシーバ253が、DisplayPort×2レーンの動作モードで動作する。言い換えると、この場合、USB3.xレシーバ252の動作モードは、USB3.x×2レーンである。そして、DisplayPortレシーバ253の動作モードは、DisplayPort×2レーンである。
【0061】
外部機器200の動作モードがDisplayPort×4レーンである場合、DisplayPortレシーバ253は、DisplayPort×4レーンの動作モードで動作する。言い換えると、この場合、DisplayPortレシーバ253の動作モードは、DisplayPort×4レーンである。
【0062】
動作モードがUSB3.x×4レーンである場合、制御部210は、動作モードの指示を、USB3.xレシーバ252に送信する。動作モードがDisplayPort×4レーンである場合、制御部210は、動作モードの指示を、DisplayPortレシーバ253に送信する。動作モードがUSB3.x×2レーンDisplayPort×2レーンである場合、制御部210は、動作モードの指示を、USB3.xレシーバ252とDisplayPortレシーバ253とに送信する。この場合、制御部210は、USB3.x×2レーンの動作モードの指示を、USB3.xレシーバ252に送信し、DisplayPort×2レーンの動作モードの指示を、DisplayPortレシーバ253に送信する。
【0063】
<不揮発性メモリ280>
不揮発性メモリ280は、Display Portの動作モードの各々において使用される、DisplayPortレシーバ253のFWとEDID(Extended Display Identification Data)とを記憶する。
図1Bに示す例では、不揮発性メモリ280は、DisplayPort×2レーン用FW・EDID281と、DisplayPort×4レーン用FW・EDID282とを記憶する。DisplayPort×2レーン用FW・EDID281は、4レーンの信号線(すなわち第2通信経路)のうち2レーンがDisplayPort信号のために使用される場合に、DisplayPortレシーバ253を動作させるFW及びEDIDである。DisplayPort×4レーン用FW・EDID282は、4レーンの信号線(すなわち第2通信経路)のうち4レーンがDisplayPort信号のために使用される場合に、DisplayPortレシーバ253を動作させるFW及びEDIDである。
【0064】
不揮発性メモリ280は、DisplayPortレシーバ253によってロードされるFWとEDIDとを設定できるように構成される。例えば、DisplayPortレシーバ253は、あらかじめ定められたロード元からFWとEDIDとを読み出すように構成されていてよい。そして、不揮発性メモリ280は、あらかじめ定められたロード元とは別の領域に、DisplayPortレシーバ253のFWとEDIDとの複数の組み合わせを記憶していてよい。そして、後で詳述するAlternateMode制御IC220が、不揮発性メモリ280が記憶する複数のFWとEDIDとの複数の組み合わせから、ロードされるFWとEDIDとを選択する。AlternateMode制御IC220は、選択したFWとEDIDとを読み出し、読み出したFWとEDIDとを、あらかじめ定められたロード元に書き込む。
【0065】
<DisplayPortレシーバ253>
DisplayPortレシーバ253は、MUX260と、不揮発性メモリ280と、制御部210と接続されている。
【0066】
DisplayPortレシーバ253は、初期化されるタイミング、すなわち、通電されるタイミングにおいて、動作モードに応じたFWを不揮発性メモリ280からロードする。DisplayPortレシーバ253によって読み出される、動作モードに応じたFWは、AlternateMode制御IC220によって選択される。そして、AlternateMode制御IC220は、DisplayPortレシーバ253の初期化時に、動作モードに応じたFW(すなわち選択したFW)が、不揮発性メモリ280からロードされるように、不揮発性メモリ280を設定する。この場合の動作モードは、DisplayPort×2レーン、又は、DisplayPort×4レーンである。DisplayPort×2レーンは、4レーンの信号線(すなわち第2通信経路)のうち2レーンがDisplayPort信号のために使用される動作モードである。DisplayPort×4レーンは、4レーンの信号線(すなわち第2通信経路)のうち4レーンがDisplayPort信号のために使用される動作モードである。動作モードは、例えば、制御部210によって指定される。DisplayPortレシーバ253は、さらに、動作モードに応じたEDIDを、不揮発性メモリ280から読み出す。
【0067】
DisplayPortレシーバ253は、電子機器100のDisplayPortコントローラ153から送信されたDisplayPort信号を受信する。
【0068】
<MUX260>
MUX260は、PDコントローラ251からの指示に従って、Type-Cコネクタを介して使用できる高速信号の4レーンの通信経路の接続先を、第2通信制御部の少なくともいずれかに接続させる。上述のように、本実施形態では、第2通信制御部は、USB3.xレシーバ252及びDisplayPortレシーバ253である。
【0069】
言い換えると、MUX260は、Type-Cコネクタを介して使用できる高速信号の4レーンの通信経路の接続先を、USB3.xレシーバ252及びDisplayPortレシーバ253の間で切り替える。MUX260は、4レーンの全ての通信経路を、USB3.xレシーバ252に接続できる。MUX260は、4レーンの全ての通信経路を、DisplayPortレシーバ253に接続できる。MUX260は、4レーンの通信経路の一部(例えば2レーンの通信経路)を、USB3.xレシーバ252に、4レーンの通信経路の他の一部(例えば他の2レーンの通信経路)をDisplayPortレシーバ253に接続できる。
【0070】
<不揮発性メモリ230>
不揮発性メモリ230は、PDコントローラ251がAlternate Modeの動作モードで動作する際に使用するFW(Firmware)を記憶する。
図1Bに示す例では、不揮発性メモリ230は、USB3.x×4レーン用FW231、USB3.x×2レーンDisplayPort×2レーン用FW232、及び、DisplayPort×4レーン用FW233を記憶する。不揮発性メモリ130が記憶するファームウェアの種類は、これらの例に限られない。
【0071】
不揮発性メモリ230は、PDコントローラ251によってロードされるFWを設定できるように構成される。例えば、PDコントローラ251は、あらかじめ定められたロード元からFWを読み出すように構成されていてよい。そして、不揮発性メモリ230は、あらかじめ定められたロード元とは別の領域に、PDコントローラ251の複数のFWを記憶していてよい。そして、後で詳述するAlternateMode制御IC220が、不揮発性メモリ230が記憶する複数のFWから、ロードされるFWを選択する。AlternateMode制御IC220は、選択したFWを読み出し、読み出したFWを、あらかじめ定められたロード元に書き込む。
【0072】
<PDコントローラ251>
PDコントローラ251は、電子機器100のPDコントローラ251と、CCライン(コンフィグレーションチャネルとも表記)を介して相互に通信を行う。PDコントローラ251は、CCラインを介した通信によって、Alternate Modeのモード及びPower Deliveryにおける電力供給能力を決定する。
【0073】
PDコントローラ251は、ネゴシエーションにおいて決定された動作モードで動作する際のFW(Firmware)を、不揮発性メモリ230からロードする。PDコントローラ251は、制御部210から動作モードの指示を受け取った場合、受け取った指示が示す動作モードで動作する際のFWを、不揮発性メモリ130からロードする。
【0074】
なお、PDコントローラ251によって読み出される、動作モードに応じたFWは、AlternateMode制御IC220によって選択される。AlternateMode制御IC220は、PDコントローラ251が不揮発性メモリ230からFWをロードする際、動作モードに応じたFW(すなわち選択したFW)が、不揮発性メモリ230からロードされるように、不揮発性メモリ230を設定する。
【0075】
図1Bに示す例では、動作モード(具体的には、外部機器200の動作モード)は、USB3.x×4レーン、USB3.x×2レーンDisplayPort×2レーン、又は、DisplayPort×4レーンである。動作モードがUSB3.x×4レーンである場合、PDコントローラ251は、USB3.x×4レーン用FW231をロードする。動作モードがUSB3.x×2レーンDisplayPort×2レーンである場合、PDコントローラ251は、USB3.x×2レーンDisplayPort×2レーン用FW232をロードする。動作モードがDisplayPort×4レーンである場合、PDコントローラ251は、DisplayPort×4レーン用FW233をロードする。PDコントローラ251は、ロードしたFWによって動作する。
【0076】
PDコントローラ251は、制御部210からの動作モードの指示に従って、Type-Cコネクタを介して使用できる高速信号の4レーンの通信経路の接続先の指示を、MUX260に送信する。それにより、PDコントローラ251は、Type-Cコネクタを介して使用できる高速信号の4レーンの通信経路の接続先を制御する。
【0077】
上述のように、
図1Bに示す例では、動作モード(具体的には、外部機器200の動作モード)は、USB3.x×4レーン、USB3.x×2レーンDisplayPort×2レーン、又は、DisplayPort×4レーンである。動作モードがUSB3.x×4レーンである場合、PDコントローラ251は、4レーンの全ての通信経路を、USB3.xレシーバ252に接続するように、MUX260を制御する。動作モードがUSB3.x×2レーンDisplayPort×2レーンである場合、PDコントローラ251は、4レーンの通信経路の2レーンを、USB3.xレシーバ252に接続し、4レーンの通信経路の他の2レーンを、DisplayPortレシーバ253に接続するように、MUX260を制御する。動作モードがDisplayPort×4レーンである場合、PDコントローラ251は、4レーンの全ての通信経路を、DisplayPortレシーバ253に接続するように、MUX160を制御する。
【0078】
<AlternateMode制御IC220>
AlternateMode制御IC220は、制御部210、MUX260、PDコントローラ251、不揮発性メモリ230及び不揮発性メモリ280の各々と、相互に通信可能に接続されている。
【0079】
AlternateMode制御IC220は、制御部210から、Alternate Modeの動作モードの指示を受け取る。
【0080】
AlternateMode制御IC220は、動作モードの指示を受け取ると、PDコントローラ251によって不揮発性メモリ230から読み出される、動作モードに応じたFWを選択する。AlternateMode制御IC220は、PDコントローラ251が不揮発性メモリ230からFWをロードする際、動作モードに応じたFW(すなわち選択したFW)が、不揮発性メモリ230からロードされるように、不揮発性メモリ230を設定する。
【0081】
AlternateMode制御IC220は、動作モードの指示を受け取ると、さらに、DisplayPortレシーバ253によって不揮発性メモリ280から読み出される、動作モードに応じたFWとEDIDとを選択する。そして、AlternateMode制御IC220は、DisplayPortレシーバ253の初期化時に、動作モードに応じたFWとEDIDと(すなわち選択したFWとEDIDと)が、不揮発性メモリ280からロードされるように、不揮発性メモリ280を設定する。
【0082】
また、AlternateMode制御IC220は、制御部210から動作モードの指示を受け取ると、CCラインの制御を、PDコントローラ251から分離する。言い換えると、AlternateMode制御IC220は、制御部210から動作モードの指示を受け取ると、PDコントローラ251のFWの代わりに、PDコントローラ251を制御する。AlternateMode制御IC220は、例えばPDコントローラ251を制御することによって、CCラインの制御を行う。
【0083】
具体的には、制御部210から動作モードの指示を受け取ると、AlternateMode制御IC220は、CCラインの状態を、高インピーダンス状態(以下、Hi-Zとも表記)に変更する。言い換えると、AlternateMode制御IC220は、CCラインの状態が、Type-CケーブルがType-Cコネクタ270から抜かれた状態である、と、PDコントローラ251のFWによって判定される状態に、CCラインの状態を設定する。
【0084】
また、AlternateMode制御IC220は、制御部210から動作モードの指示を受け取ると、Vbusラインの制御を、PDコントローラ251から分離してもよい。言い換えると、AlternateMode制御IC220は、制御部210から動作モードの指示を受け取ると、PDコントローラ251のFWの代わりに、PDコントローラ251を制御する。AlternateMode制御IC220は、例えばPDコントローラ251を制御することによって、Vbusラインの制御を行う。
【0085】
PDコントローラ251は、制御部210からの、外部機器200の動作モードの指示を受け取ると、受け取った指示が示す、外部機器200の動作モードに応じたFWを、不揮発性メモリ230からロードする。DisplayPortレシーバ253は、制御部210からの、DisplayPortレシーバ253の動作モードの指示を受け取ると、受け取った指示が示す、DisplayPortレシーバ253の動作モードに応じたFWを、不揮発性メモリ280からロードする。
【0086】
FWのロードが終了した後、AlternateMode制御IC220は、CCラインの状態の制御を終了する。言い換えると、PDコントローラ251の状態を、CCラインがHi-Zに設定されている状態から、CCラインを介して通信を行える状態に変更する。
【0087】
図2A及び
図2Bは、変更先の動作モードとしてUSB3.x×4レーンが指示された場合の、電子機器システムの状態を模式的に表す図である。
図2Aは、変更先の動作モードとしてUSB3.x×4レーンが指示された場合の、電子機器システムの電子機器100の状態を模式的に表す図である。
図2Bは、変更先の動作モードとしてUSB3.x×4レーンが指示された場合の、電子機器システムの外部機器200状態を模式的に表す図である。
図2A及び
図2Bに示す例では、PDコントローラ151は、不揮発性メモリ130に格納されているFWからUSB3.x×4レーン用FW131を選択し、選択されたUSB3.x×4レーン用FW131をロードする。MUX160は、4レーンの信号線の全てを、USB3.xコントローラ152と接続する。PDコントローラ251は、不揮発性メモリ230に格納されているFWからUSB3.x×4レーン用FW231を選択し、選択されたUSB3.x×4レーン用FW231をロードする。MUX260は、4レーンの信号線の全てを、USB3.xレシーバ252と接続する。
【0088】
図3A及び
図3Bは、変更先の動作モードとしてUSB3.x×2レーンDisplayPort×2レーンが指示された場合の、電子機器システムの状態を模式的に表す図である。
図3Aは、変更先の動作モードとしてUSB3.x×2レーンDisplayPort×2レーンが指示された場合の、電子機器システムの電子機器100状態を模式的に表す図である。
図3Bは、変更先の動作モードとしてUSB3.x×2レーンDisplayPort×2レーンが指示された場合の、電子機器システムの外部機器200状態を模式的に表す図である。
図3A及び
図3Bに示す例では、PDコントローラ151は、不揮発性メモリ130に格納されているFWからUSB3.x×2レーンDisplayPort×2レーン用FW132を選択し、選択されたUSB3.x×2レーンDisplayPort×2レーン用FW132をロードする。MUX160は、4レーンの信号線のうち2レーンの信号線を、USB3.xコントローラ152と接続し、4レーンの信号線のうち他の2レーンの信号線を、DisplayPortコントローラ153と接続する。PDコントローラ251は、不揮発性メモリ230に格納されているFWからUSB3.x×2レーンDisplayPort×2レーン用FW232を選択し、選択されたUSB3.x×2レーンDisplayPort×2レーン用FW232をロードする。DisplayPortレシーバ253は、不揮発性メモリ280に格納されているFWからDisplayPort×2レーン用FW・EDID281を選択し、選択されたDisplayPort×2レーン用FW・EDID281をロードする。MUX260は、4レーンの信号線のうち2レーンの信号線を、USB3.xレシーバ252と接続し、4レーンの信号線のうち他の2レーンの信号線を、DisplayPortレシーバ253と接続する。
【0089】
図4A及び
図4Bは、変更先の動作モードとしてDisplayPort×4レーンが指示された場合の、電子機器システムの状態を模式的に表す図である。
図4Aは、変更先の動作モードとしてDisplayPort×4レーンが指示された場合の、電子機器システムの電子機器100の状態を模式的に表す図である。
図4Bは、変更先の動作モードとしてDisplayPort×4レーンが指示された場合の、電子機器システムの外部機器200の状態を模式的に表す図である。
図4A及び
図4Bに示す例では、PDコントローラ151は、不揮発性メモリ130に格納されているFWからDisplayPort×4レーン用FW133を選択し、選択されたDisplayPort×4レーン用FW133をロードする。MUX160は、4レーンの信号線の全てを、DisplayPortコントローラ153と接続する。PDコントローラ251は、不揮発性メモリ230に格納されているFWからDisplayPort×4レーン用FW233を選択し、選択されたDisplayPort×4レーン用FW233をロードする。DisplayPortレシーバ253は、不揮発性メモリ280に格納されているFWからDisplayPort×4レーン用FW・EDID282を選択し、選択されたDisplayPort×4レーン用FW・EDID282をロードする。MUX260は、4レーンの信号線の全てを、DisplayPortレシーバ253と接続する。
【0090】
<動作>
次に、本開示の第1の実施形態に係る電子機器システムの動作について、図面を使用して詳細に説明する。
【0091】
図5は、本開示の第1の実施形態に係る電子機器システムの動作の例を表すシーケンス図である。
図5は、電子機器100と外部機器200とが接続される際の(具体的には、電子機器100のType-Cコネクタ170と外部機器200のType-Cコネクタ270とが、Type-Cケーブルによって接続される際の)、本実施形態の電子機器システム300の動作の例を表す。
図5において、電子機器100は、ソースとも表記される。外部機器200は、シンクとも表記される。
図5に示す動作は、Type-Cの規格に従った動作である。
【0092】
図5に示す動作の開始時において、電子機器100(すなわちソース)と外部機器200(すなわちシンク)とは、接続されていない。電子機器100及び外部機器200は、それぞれ、ソースとシンクとの間が未接続であることを判定する(ステップS101)。この場合、電子機器100のPDコントローラ151は(具体的には、PDコントローラ151の制御のもとで電源コントローラ140は)、Vbusラインの電圧を0Vに設定する(ステップS102A)。同様に、外部機器200のPDコントローラ251は(具体的には、PDコントローラ251の制御のもとで電源コントローラ240は)、Vbusラインの電圧を0Vに設定する(ステップS102B)。
【0093】
その後、電子機器100のType-Cコネクタ170と外部機器200のType-Cコネクタ270とが、Type-Cケーブルによって接続されたとする。
【0094】
この場合、電子機器100の例えばPDコントローラ151と、外部機器200の例えばPDコントローラ251とが、それぞれ、ソースとシンクとの間の接続を検出する(ステップS103)。そして、電子機器100のPDコントローラ151と、外部機器200のPDコントローラ251とが、CCラインを介して、PowerDeliveryの通信を行う(ステップS104)。次に、電子機器100のPDコントローラ151と、外部機器200のPDコントローラ251とが、それぞれ、動作モードを、デフォルトのAlternate Modeに移行する(ステップS105)。デフォルトのAlternate Modeは、Alternate Modeのデフォルトの動作モードを指す。ステップS104及びステップS105において、PDコントローラ151及びPDコントローラ251は、PowerDelivaryの規格に従って動作する。
【0095】
次に、PDコントローラ151は、MUX160を制御することによって、4レーンの信号線(上述の第2通信経路)の接続を、デフォルトのAlternate Modeに応じた接続に設定する(ステップS106A)。PDコントローラ251は、MUX260を制御することによって、4レーンの信号線(上述の第2通信経路)の接続を、デフォルトのAlternate Modeに応じた接続に設定する(ステップS106B)。これにより、MUX160及びMUX260は、USB3.xコントローラからの信号が4レーンの信号線に送信される状態、又は、DisplayPortコントローラからの信号が4レーンの信号線に送信される状態にする。この場合のUSB3.xコントローラは、USB3.xコントローラ152及びUSB3.xレシーバ252である。また、この場合のDisplayPortコントローラは、DisplayPortコントローラ153及びDisplayPortレシーバ253である。
【0096】
そして、PDコントローラ151は、電源コントローラ140を制御することによって
Power Derliveryの通信によって決定した電力をVbusラインに供給する(ステップS107)。言い換えると、PDコントローラ151は、電源コントローラ140を、Power Derliveryの通信によって決定した電力をVbusラインに供給するように制御する。
【0097】
外部機器200の、Vbusに接続されVbusを介して供給される電力を受ける電源制御部(図不示)は、ソースからのVbusを介した電力の供給を検出する(ステップS108)。
【0098】
そして、電子機器100のコントローラと外部機器200のレシーバとが、各種プロトコルによるネゴシエーションを開始する(ステップS109)。電子機器100のコントローラは、USB2.0コントローラ154と、USB3.xコントローラ152又はDisplayPortコントローラ153とである。外部機器200のレシーバは、USB2.0レシーバ254と、USB3.xレシーバ252又はDisplayPortレシーバ253とである。各種プロトコルは、USB2.0のプロトコル、及び、USB3.xのプロトコル又はDisplayPortのプロトコルの各々である。
【0099】
そして、電子機器100のコントローラと外部機器200のレシーバとが、ネゴシエーションが行われたプロトコルによる通信を開始する(ステップS110)。
【0100】
図2A及び
図2Bは、Alternate Modeのデフォルトの動作モードが、USB3.x×4レーンである場合の、配線とPDコントローラのFWとを示す。PDコントローラのFWは、PDコントローラ151のFWと、PDコントローラ251のFWとを示す。配線は、電子機器100の各コントローラとMUX160との間の配線と、外部機器200の各レシーバとMUX160との間の配線とを示す。
図3A及び
図3Bは、Alternate Modeのデフォルトの動作モードが、USB3.x×2レーンDisplayPort×2レーンである場合の、配線とPDコントローラのFWとを示す。
図4A及び
図4Bは、Alternate Modeのデフォルトの動作モードが、DisplayPort×4レーンである場合の、配線とPDコントローラのFWとを示す。
【0101】
図6A及び
図6Bは、本開示の第1の実施形態に係る電子機器システムの動作の他の例を表すシーケンス図である。
図6A及び
図6Bに示す動作は、Alternate Modeの動作モードの変更の指示を受け取った場合の動作を表す。
図6Aに示す動作の開始時において、Alternate Modeの動作モードの変更の指示は、まだ行われていない。
【0102】
電子機器100と外部機器200は、ネゴシエーションを行ったAlternate Modeのプロトコルで通信し、Power Deliveryの通信で決定された、Vbusラインを介した電力の供給を行う(ステップS201)。具体的には、電子機器100のコントローラと外部機器200のレシーバは、ネゴシエーションを行ったAlternate Modeのプロトコルで通信する。電子機器100のPDコントローラ151は、電源コントローラ140を制御することによって、Vbusラインを介して、電力の供給を行う。外部機器200の電源コントローラは、Vbusラインを介して電力の供給を受け、Vbusラインを介して供給された電力を、外部機器200に供給する。
【0103】
そして、ユーザによる、動作モードの変更の指示が行われる。
【0104】
電子機器100の制御部110は、ユーザからの動作モードの変更の指示を受け取る(ステップS202)。
【0105】
電子機器100の制御部110は、ユーザからの動作モードの変更の指示を受け取ると、シンクに動作モードを通知する(ステップS203A)。外部機器200の制御部210は、電子機器100の制御部110から、USB2.0のラインを介して、動作モードの通知を受け取る(ステップS203B)。
【0106】
そして、制御部110は、さらに、AlternateMode制御IC120に、動作モードの変更の指示を通知する(ステップS204A)。制御部210は、動作モードの通知を受け取ると、AlternateMode制御IC220に、動作モードの変更の指示を通知する(ステップS204B)。
【0107】
次に、AlternateMode制御IC120は、VbusをPDコントローラ151の制御から分離する(ステップS205A)。AlternateMode制御IC120は、CCラインの状態によらず、電源コントローラ140によってVbusラインに電力が供給されるように制御する。また、AlternateMode制御IC220は、VbusをPDコントローラ251の制御から分離する(ステップS205B)。AlternateMode制御IC220は、例えば、Vbusの状態とCCラインの状態とが影響しないように制御する。
【0108】
次に、AlternateMode制御IC120は、電源コントローラ140が、Vbusの出力の電圧を5Vに設定するように制御する。電源コントローラ140は、Vbusの出力を5Vに設定する(ステップS206A)。外部機器200の電源コントローラは、Vbusから5Vで受電する(ステップS206B)。MUX160及びMUX260の出力インピーダンスと、CCラインの入力インピーダンスとが、高インピーダンス(Hi-Z)にされた場合、PDコントローラ151は、Type-Cの規格(言い換えると、仕様)に従って、VbusをOFFに移行させる。言い換えると、PDコントローラ151は、Vbusラインを介した給電を停止する。この場合、外部機器200は、Vbusを介した給電を受けられなくなる。言い換えると、外部機器200は、移行の動作に必要な電源を確保できなくなる。AlternateMode制御IC120が、電源コントローラ140が、Vbusの出力の電圧を5Vに設定するように制御することによって、Vbusラインを介した外部機器200への給電は、CCライン、MUX160及びMUX260の状態によらず、継続される。
【0109】
次に、AlternateMode制御IC120は、MUX160の出力をHi-Zに設定する(ステップS207A)。このMUX160の出力は、MUX160のType-Cコネクタ170側の出力である。同様に、AlternateMode制御IC220は、MUX260の出力をHi-Zに設定する(ステップS207B)。このMUX260の出力は、MUX260のType-Cコネクタ270側の出力である。これにより、MUX160及びMUX260との間の状態は、Type-Cケーブルが取り外された場合におけるMUX160及びMUX260との間の状態と同様の状態となる。
【0110】
AlternateMode制御IC120は、CCラインをHi-Zに設定する(ステップS208A)。様に、AlternateMode制御IC220は、CCラインをHi-Zに設定する(ステップS208B)。これにより、CCラインの状態は、Type-Cケーブルが取り外された場合におけるCCラインの状態と同様の状態となる。
【0111】
次に、AlternateMode制御IC120は、不揮発性メモリ130から動作モードに応じたFWがロードされるように設定する(ステップS209A)。AlternateMode制御IC220は、不揮発性メモリ230から動作モードに応じたFWがロードされるように設定する(ステップS209B)。この場合の動作モードは、ユーザによって指定された変更後の動作モードである。
【0112】
AlternateMode制御IC220は、さらに、不揮発性メモリ280から動作モードに応じたFWがロードされるように設定する(ステップS210B)。
【0113】
この段階で、ソース側及びシンク側の双方で、ユーザによって指定された動作モードに切り替える準備ができる。
【0114】
次に、外部機器200のAlternateMode制御IC220は、CCラインを復帰させる(ステップS211B)。言い換えると、AlternateMode制御IC220は、CCラインの状態を、Hi-Zに固定された状態から、PDコントローラ251とCCラインに接続されている接続先と通信によって変化し得る状態に設定する。
【0115】
次に、AlternateMode制御IC120は、PDコントローラ151によるVbusの制御を再開させる(ステップS212A)。ここで、AlternateMode制御IC120は、Vbusラインの電圧を5Vに保つ制御を終了する。そして、AlternateMode制御IC120は、PDコントローラ151(具体的には、PDコントローラ151のFW)がVbusの状態の制御する状態に戻す。AlternateMode制御IC220は、PDコントローラ251によるVbusの制御を再開させる(ステップS212B)。AlternateMode制御IC220は、PDコントローラ251(具体的には、PDコントローラ251のFW)がVbusの状態の制御する状態に戻す。
【0116】
次に、PDコントローラ151は、Vbusラインの電圧を0Vに変更する(ステップS213A)。具体的には、例えば、PDコントローラ151は、電源コントローラ140に、Vbusラインの電圧を0Vに変更させる。この段階では、PDコントローラ151側では、CCラインは、Hi-Zに設定されている。このようなCCラインの状態は、Type-Cケーブルが取り外されている場合のCCラインの状態と同様である。PDコントローラ151側でCCラインがHi-Zに設定されているので、Power Deliveryの通信が行われない。この場合、Type-Cの規格では、Vbusの電圧が0Vに変更される。このように、CCラインがHi-Zに設定されている場合、Type-Cの規格では、Vbusの電圧が0Vに変更される。PDコントローラ151は、Type-Cの規格に従って、Vbusラインの電圧を0Vに変更する。
【0117】
外部機器200の電源コントローラは、Vbusラインからの受電を中断する(ステップS213B)。
【0118】
次に、AlternateMode制御IC120は、CCラインを復帰させる(ステップS214A)。具体的には、AlternateMode制御IC120は、CCラインの状態を、Hi-Zに設定された状態から、PDコントローラ151とPDコントローラ251との間の通信が行われる状態に変更する。これにより、CCラインの状態は、Type-Cコネクタ170とType-Cコネクタ270とがType-Cケーブルによって接続された際のCCラインの状態と同じになる。
【0119】
次に、電子機器100のコントローラと外部機器200のコントローラとが、ソースとシンクとの間の接続時の処理を実行する(ステップS215)。この場合の電子機器100のコントローラは、PDコントローラ151、及び、ユーザによって指定された動作モードにおいて動作する他のコントローラである。また、この場合の外部機器200のコントローラはPDコントローラ251、及び、ユーザによって指定された動作モードにおいて動作するレシーバである。具体的には、PDコントローラ151とPDコントローラ251とが、Alternate ModeとPower Derliveryの設定の処理を実行する。電子機器100の、ユーザによって指定された動作モードにおいて動作するコントローラと、外部機器200の、電子機器100の動作するコントローラに対応するレシーバとが、ネゴシエーションを行い、そして、通信を開始する。
【0120】
以上の説明では、Alternate Modeの動作モードの例として、USB3.x×4レーン、USB3.x×2レーンDisplayPort×2レーン、及び、DisplayPort×4レーンの3つの例が挙げられている。しかし、動作モードは、これらの例に限られない。動作モードは、例えば、HDMI(High-Definition Multimedia Interface、登録商標)、MHL(Mobile Hight-Definition Link、登録商標)、及び、Thunderbold(登録商標)等の少なくともいずれかを含んでいてもよい。動作モードが、本実施形態の例の動作モードとは異なる他の動作モードを含む場合、電子機器100は、含まれている動作モードにおける通信を制御するコントローラを含み、外部機器200は、含まれている動作モードにおける通信を制御するレシーバを含む。
【0121】
<効果>
本実施形態には、ユーザによる指示に従ってUSB-Cにおける動作モードを切り替える際の柔軟性を向上できるという効果がある。その理由は、制御部110が、例えばUSB2.0のラインを介して、Type-Cケーブルによって接続されている外部機器200に、変更後の動作モードを通知するからである。これにより、外部機器200は、デフォルトの動作モードではない、変更後の動作モードで動作するための設定を行うことができる。そして、電子機器100が、デフォルトの動作モードではない、変更後の動作モードで動作するための設定を、AlternateMode制御IC120が、行うからである。従って、電子機器100の及び外部機器200は、デフォルトの動作モードではない、ユーザによって指示された、更後の動作モードにおけるType-Cコネクタ170、Type-Cケーブル、及び、Type-Cコネクタ270を介した通信の動作を行える。すなわち、ユーザによる指示に従ってUSB-Cにおける動作モードを切り替える際の、柔軟性が向上する。
【0122】
<第2の実施形態>
次に、本開示の第2の実施形態について、図面を使用して詳細に説明する。本実施形態は、第1の実施形態を模式的に表す実施形態である。
【0123】
<構成>
図7は、本開示の第2の実施形態に係る電子機器システム1の構成の例を表すブロック図である。
図7に示す例では、電子機器システム1は、電子機器101と、外部機器201とを含む。
【0124】
<電子機器101及び外部機器201>
電子機器101は、制御装置10とType-Cコネクタ170とを含む。外部機器200は、第2制御装置20と、Type-Cコネクタ270とを含む。Type-Cコネクタ170は、Type-Cケーブルを介して、Type-Cコネクタ270と接続されている。制御装置10と第2制御装置20は、Type-Cコネクタ170、Type-Cケーブル、及び、Type-Cコネクタ270を介して、互いに通信可能に接続されている。外部機器200は、接続先装置とも表記される。
【0125】
本実施形態の電子機器101は、第1の実施形態の電子機器100に対応する。外部機器201は、第1の実施形態の外部機器200に対応する。制御装置10は、第1の実施形態の電子機器100の、Type-Cコネクタ170以外の、
図1Aに示されている構成要素に対応する。第2制御装置20は、第1の実施形態の外部機器200の、Type-Cコネクタ270以外の、
図1Bに示されている構成要素と、外部機器200の電源コントローラとに対応する。電子機器101は、制御装置10及びType-Cコネクタ170以外の、電子機器101の機能を実現する他の構成要素を含んでいてよい。外部機器201は、第2制御装置20及びType-C270コネクタ以外の、外部機器201の機能を実現する他の構成要素を含んでいてよい。
【0126】
<制御装置10>
制御装置10は、指示受取部11と、動作モード制御部12と、通知部13と、通信制御部14と、変更時電力制御部15と、電源制御部16とを含む。
【0127】
指示受取部11及び通知部13は、第1の実施形態の制御部110に対応する。動作モード制御部12と、変更時電力制御部15は、第1の実施形態のAlternateMode制御IC120に対応する。通信制御部14は、第1の実施形態の電子機器100の、Type-Cコネクタ170を介する通信を制御するコントローラに対応する。
図1Aに示す例では、第1の実施形態の電子機器100のコントローラは、PDコントローラ151、USB3.xコントローラ152、DisplayPortコントローラ153、及び、USB2.0レシーバ254である。制御装置10が、Alternate Modeの他の動作モード(例えば、上述のHDMI、MHL、Thunderbolt等)で動作可能である場合、通信制御部14は、その動作モードにおける通信の制御を行えるように構成されている。電源制御部16は、第1の実施形態の電源コントローラ140に対応する。
【0128】
<第2制御装置20>
第2制御装置20は、第2動作モード制御部22と、通知受取部23と、第2通信制御部24と、第2電源制御部26とを含む。通知受取部23は、第1の実施形態の外部機器200の制御部210に対応する。第2動作モード制御部22は、第1の実施形態のAlternateMode制御IC220に対応する。第2通信制御部24は、第1の実施形態の外部機器200のコントローラに対応する。
図1Bに示す例では、第1の実施形態の外部機器200のコントローラは、PDコントローラ251、USB3.xレシーバ252、DisplayPortレシーバ253、及び、USB2.0レシーバ254である。第2制御装置20が、Alternate Modeの他の動作モード(例えば、上述のHDMI、MHL、Thunderbolt等)で動作可能である場合、第2通信制御部24は、その動作モードにおける通信の制御を行えるように構成されている。
【0129】
第2電源制御部26は、電源制御部16から供給される電力を受け取る(言い換えると、受電する)。第2電源制御部26は、受け取った電力を、第2制御装置20の各構成要素に供給する。第2電源制御部26は、受け取った電力を、外部機器201(具体的には、外部機器201の図に描かれていない構成要素)に供給してもよい。
【0130】
<制御装置10と第2制御装置20との間の接続>
電源制御部16及び第2電源制御部26は、Type-Cコネクタ170とType-CケーブルとType-Cコネクタ170とを介した、電源線(上述のVbusライン)によって接続されている。
【0131】
通信制御部14及び第2通信制御部24は、Type-Cコネクタ170とType-CケーブルとType-Cコネクタ170とを介した、コンフィグレーションチャネルと、第1通信経路と、第2通信経路とによって接続されている。コンフィグレーションチャネルは、
図1A及び
図1BにおいてPDコントローラ151とPDコントローラ251とを接続する、上述のCCラインを表す。第2通信経路は、USB3.x及びAlternate Modeの通信によって使用される4レーンの通信線を表す。第2通信経路は、
図1A及び
図1Bの例では、電子機器100のコントローラと外部機器200のコントローラとの間を、MUX160とMUX260とをさらに介して接続する、4レーンの通信線に対応する。第1通信経路は、USB2.0の通信によって使用される信号線を表す。第1通信経路は、
図1A及び
図1Bに示す例では、USB2.0コントローラ154とUSB2.0レシーバ254とを接続する信号線に対応する。第2通信経路を介する通信は、一般に、第1通信経路を介する通信よりも高速である。なお、
図7の例では、通知部13と通知受取部23とを接続する線は、通知部13から通知受取部23に後述のように動作モードの通知が送られることを示している。通知部13は、動作モードの通知を、通信制御部14と、第1通信経路と、第2通信制御部24とを介して、通知受取部23に送信する。
【0132】
<指示受取部11>
指示受取部11は、ユニバーサルシリアルバスタイプCの通信のオルタネートモードの動作モードへの変更を指示する変更指示を受け取る。変更指示は、例えば、ユーザによって、電子機器101の入力装置を使用して、電子機器101に入力される。
【0133】
<通知部13>
通知部13は、通信制御部14と接続されている第2制御装置20に、動作モードを通知する。通知部13は、具体的には第1通信経路を介して、第2制御装置20通知受取部23に、動作モードを通知する。
【0134】
<動作モード制御部12>
動作モード制御部12は、通信を制御する通信制御部14を、変更指示が示す動作モードで動作するように制御する。通信制御部14を変更指示が示す動作モードで動作するように制御する処理は、例えば、PDコントローラ151がロードする、変更指示が示す動作モードでPDコントローラ151が動作するためのFWを設定する処理を含む。
【0135】
動作モード制御部12は、CCラインとMUX160の出力とをHi-Zに設定する制御を行ってよい。動作モード制御部12は、例えば後述の変更時電力制御部15に電力の供給を保つ制御を終了する指示を送信することによって、Vbusラインによる給電を中断する処理を行ってよい。動作モード制御部12は、MUX160の出力をHi-Z設定する制御を終了する処理を行ってよい。動作モード制御部12は、CCラインをHi-Z設定する制御を終了する処理を行ってよい。
【0136】
<通信制御部14>
通信制御部14は、Type-Cコネクタ170を介した、第2制御装置20との間の通信を制御する。通信制御部14は、第1の実施形態の電子機器100のコントローラ(
図1Aの例では、PDコントローラ151、USB3.xコントローラ152、DisplayPortコントローラ153、USB2.0コントローラ154)及びMUX160の各々の機能と同じ機能を持つ。通信制御部14は、第1の実施形態の電子機器100のコントローラ及びMUX160を含むと言い換えることもできる。
【0137】
<変更時電力制御部15>
変更時電力制御部15は、変更指示が受け取られるのに応じて、接続先装置への電力の供給を保つように制御する。具体的には、変更時電力制御部15は、Vbusラインによる給電が保たれるように制御する。変更時電力制御部15は、例えば動作モード制御部12から、電力の供給を保つ制御を終了する指示を受け取ると、Vbusラインによる、接続先装置への電力の供給(すなわち給電)を保つ制御を終了する。
【0138】
<電源制御部16>
電源制御部16は、変更時電力制御部15及び通信制御部14による制御に従って、Vbusラインに電力を供給する。
【0139】
<通知受取部23>
接続されている制御装置10から、ユニバーサルシリアルバスタイプCのオルタネートモードの動作モードの通知を、例えば第1通信経路を介して受け取る。
【0140】
<第2動作モード制御部22>
第2動作モード制御部22は、通知受取部23が動作モードの通知を受け取ると、制御装置10かとの通信を制御する第2通信制御部24を、通知が示す動作モードで動作するように制御する。第2通信制御部24を通知が示す動作モードで動作するように制御する処理は、PDコントローラ251がロードする、通知が示す動作モードでPDコントローラ251が動作するためのFWを設定する処理を含む。第2通信制御部24を通知が示す動作モードで動作するように制御する処理は、DisplayPortレシーバ253がロードするFWを選択する処理を含む。
【0141】
第2動作モード制御部22は、CCラインとMUX260の出力とをHi-Zに設定する制御を行ってよい。第2動作モード制御部22は、CCラインをHi-Z設定する制御を終了する処理を行ってよい。第2動作モード制御部22は、MUX260の出力をHi-Z設定する制御を終了する処理を行ってよい。
【0142】
<第2通信制御部24>
第2通信制御部24は、Type-Cコネクタ270を介した、制御装置10との間の通信を制御する。第2通信制御部24は、第1の実施形態の外部機器200のコントローラ(
図1Bの例では、PDコントローラ251、USB3.xレシーバ252、DisplayPortレシーバ253、USB2.0レシーバ254)及びMUX260の各々の機能と同じ機能を持つ。第2通信制御部24は、第1の実施形態の外部機器200のコントローラ及びMUX260を含むと言い換えることもできる。
【0143】
<第2電源制御部26>
上述のように、第2電源制御部26は、電源制御部16から供給される電力を受け取る(言い換えると、受電する)。第2電源制御部26は、受け取った電力を、第2制御装置20の各構成要素に供給する。第2電源制御部26は、受け取った電力を、外部機器201(具体的には、外部機器201の図に描かれていない構成要素)に供給してもよい。
【0144】
<動作>
次に、本開示の第2の実施形態に係る電子機器システム1の動作について、図面を使用して詳細に説明する。
【0145】
図8は、本開示の第2の実施形態に係る電子機器システム1の動作の一例を表すフローチャートである。
【0146】
図8に示す例では、指示受取部11が、オルタネートモードの動作モードへの変更を指示する変更指示を受け取る(ステップS11)。
【0147】
次に、通知部13が、通信制御部14と接続されている接続先装置(すなわち、第2制御装置20)に、動作モードを通知する(ステップS12)。そして、動作モード制御部12が、制御装置10の通信を制御する通信制御部14を、変更指示が示す動作モードで動作するように制御する(ステップS13)。
【0148】
外部機器201の通知受取部23が、動作モードの通知を受け取る(ステップS14)。そして、第2動作モード制御部22が、第2制御装置20の通信を制御する第2通信制御部24を、通知が示す動作モードで動作するように制御する(ステップS24)。
【0149】
そして、電子機器システム1は、動作モード変更処理を行う(ステップS16)。
【0150】
図9は、本開示の第2の実施形態に係る電子機器システム1の動作モード変更処理の動作の一例を表すフローチャートである。
【0151】
変更時電力制御部15は、他のラインの状態によらず、Vbusラインによる給電が行われるように制御する(ステップS21)。Vbusラインによる給電は、電源制御部16による、第2制御装置20への、Vbusラインによる給電を表す。他ラインは、例えば、CCライン及び第2通信経路である。
【0152】
次に、動作モード制御部12及び第2動作モード制御部22は、コンフィグレーションチャネルと第2通信経路とを、高インピーダンス状態(すなわち、Hi-Z)にする制御を行う(ステップS22)。
【0153】
次に、第2動作モード制御部22は、第2制御装置20側のコンフィグレーションチャネルを高インピーダンス状態にする制御を終了する(ステップS23)。
【0154】
次に、動作モード制御部12及び第2動作モード制御部22は、第2通信経路を高インピーダンス状態にする制御を終了する(ステップS24)。
【0155】
次に、通信制御部14は、Vbusラインによる給電を中断する(ステップS25)。具体的には、第2動作モード制御部22は、他のラインの状態によらずVbusラインによる給電が行う制御を終了する。この時点では、制御装置10側のコンフィグレーションチャネルは、Hi-Zに設定されている。そのため、通信制御部14は、Type-Cの規格に従って、Vbusラインによる給電を停止する。これにより、Vbusラインによる給電が、中断される。
【0156】
次に、動作モード制御部12は、制御装置10側のコンフィグレーションチャネルを高インピーダンス状態にする制御を終了する(ステップS26)。
【0157】
そして、通信制御部14及び第2通信制御部24は、コンフィグレーションチャネルと第2通信経路とを介した通信を再接続する処理を行う(ステップS27)。
【0158】
<効果>
本実施形態には、ユーザによる指示に従ってUSB-Cにおける動作モードを切り替える際の柔軟性を向上できるという、第1の実施形態と同じ効果がある。その理由は、第1の実施形態の効果が生じる理由と同様である。すなわち、通知部13が、例えばUSB2.0のラインを介して、Type-Cケーブルによって接続されている第2制御装置20に、変更後の動作モードを通知するからである。これにより、第2制御装置20の第2動作モード制御部22は、デフォルトの動作モードではない、変更後の動作モードで動作するための設定を行うことができる。そして、制御装置10が、デフォルトの動作モードではない、変更後の動作モードで動作するための設定を、動作モード制御部12が、行うからである。従って、制御装置10の及び第2制御装置20は、デフォルトの動作モードではない、ユーザによって指示された、更後の動作モードにおけるType-Cコネクタ170、Type-Cケーブル、及び、Type-Cコネクタ270を介した通信の動作を行える。すなわち、ユーザによる指示に従ってUSB-Cにおける動作モードを切り替える際の、柔軟性が向上する。
【0159】
<第2の実施形態の変形例>
変更指示は、ユニバーサルシリアルバスのポートを特定する情報であるポート情報を含んでいてよい。その場合、変更指示は、ポート情報によって特定されるポートの、Alternate Modeの動作モードを変更する指示を表す。
【0160】
制御装置10は、ポート情報によって特定されるポートに対して、第2の実施形態の説明のように動作する。制御装置10は、ポート情報によって特定されるポート以外のポートに対して、第2の実施形態の説明のような動作を行わない。
【0161】
<第3の実施形態>
次に、本開示の第3の実施形態について、図面を使用して詳細に説明する。
【0162】
<構成>
まず、本開示の第3の実施形態に係る制御装置の構成について、図面を使用して詳細に説明する。
【0163】
図10は、本開示の第3の実施形態に係る制御装置10Aの構成の例を表すブロック図である。制御装置10Aは、第2の実施形態の制御装置10の主要部に対応する装置である。
【0164】
図10に示す例では、本実施形態の制御装置10Aは、指示受取部11と、動作モード制御部12と、通知部13と、を備える。指示受取部11は、ユニバーサルシリアルバスタイプCの通信のオルタネートモードの動作モードへの変更を指示する変更指示を受け取る。通知部13は、前記通信を制御する通信制御部と接続されている接続先装置に、前記動作モードを通知する。動作モード制御部12は、前記通信制御部を、前記変更指示が示す前記動作モードで動作するように制御する。
【0165】
<動作>
次に、開示の第3の実施形態に係る制御装置10Aの構成について、図面を使用して詳細に説明する。
【0166】
図11は、本開示の第3の実施形態に係る制御装置10Aの動作の例を表すフローチャートである。
【0167】
図11に示す例では、指示受取部11が、オルタネートモードの動作モードへの変更を指示する変更指示を受け取る(ステップS1)。
【0168】
次に、通知部13が、制御装置10の通信を制御する通信制御部と接続されている接続先装置に、動作モードを通知する(ステップS2)。そして、第2動作モード制御部22が、制御装置10の通信を制御する通信制御部を、変更指示が示す動作モードで動作するように制御する(ステップS3)。
【0169】
<効果>
本実施形態には、ユーザによる指示に従ってUSB-Cにおける動作モードを切り替える際の柔軟性を向上できるという、第1の実施形態と同じ効果がある。その理由は、通知部13が、例えばUSB2.0のラインを介して、Type-Cケーブルによって接続されている接続先装置に、変更後の動作モードを通知するからである。これにより、接続先装置は、デフォルトの動作モードではない、変更後の動作モードで動作するための設定を行うことができる。そして、制御装置10が、デフォルトの動作モードではない、変更後の動作モードで動作するための設定を、動作モード制御部12が、行うからである。これにより、制御装置10の及び接続先装置は、デフォルトの動作モードではない、ユーザによって指示された、更後の動作モードにおけるType-Cコネクタ170、Type-Cケーブル、及び、Type-Cコネクタ270を介した通信の動作を行える。すなわち、ユーザによる指示に従ってUSB-Cにおける動作モードを切り替える際の、柔軟性が向上する。
【0170】
<第4の実施形態>
次に、本開示の第4の実施形態について、図面を使用して詳細に説明する。
【0171】
<構成>
まず、本開示の第4の実施形態に係る制御装置の構成について、図面を使用して詳細に説明する。
【0172】
図12は、本開示の第4の実施形態に係る制御装置20Aの構成の例を表すブロック図である。制御装置20Aは、第2の実施形態の第2制御装置20の主要部に対応する装置である。
【0173】
図12に示す例では、本実施形態の制御装置20Aは、通知受取部23と、第2動作モード制御部22と、を備える。通知受取部23は、接続されている接続先装置から、ユニバーサルシリアルバスタイプCのオルタネートモードの動作モードの通知を受け取る。第2動作モード制御部22は、前記動作モードの通知を受け取ると、前記接続先装置との通信を制御する第2通信制御部を前記動作モードで動作するように制御する。
【0174】
<動作>
次に、開示の第4の実施形態に係る制御装置20Aの構成について、図面を使用して詳細に説明する。
【0175】
図13は、本開示の第4の実施形態に係る制御装置20Aの動作の例を表すフローチャートである。
【0176】
図13に示す例では、通知受取部23が、動作モードの通知を受け取る(ステップS6)。そして、第2動作モード制御部22が、制御装置20Aの通信を制御する第2通信制御部を、通知が示す動作モードで動作するように制御する(ステップS24)。
【0177】
<効果>
本実施形態には、ユーザによる指示に従ってUSB-Cにおける動作モードを切り替える際の柔軟性を向上できるという、第1の実施形態と同じ効果がある。その理由は、通知受取部23が、例えばUSB2.0のラインを介して、Type-Cケーブルによって接続されている接続先装置から、変更後の動作モードの通知を受け取るからである。そして、第2動作モード制御部22が、変更後の動作モードで動作するための設定を行うからである。これにより、第2動作モード制御部22は、デフォルトの動作モードではない、変更後の動作モードで動作するための設定を行うことができる。また、接続先装置は、デフォルトの動作モードではない、変更後の動作モードで動作するための設定を、動作モード制御部12が、行うことができる。これにより、制御装置20Aは、接続先装置と、デフォルトの動作モードではない、ユーザによって指示された、更後の動作モードにおけるType-Cコネクタ170、Type-Cケーブル、及び、Type-Cコネクタ270を介した通信の動作を行える。すなわち、ユーザによる指示に従pってUSB-Cにおける動作モードを切り替える際の、柔軟性が向上する。
【0178】
<他の実施形態>
本開示の上述の実施形態に係る電子機器100、外部機器200、制御装置10、制御装置10A、制御装置20A、第2制御装置20は、メモリにロードされたプログラムを実行するプロセッサを含むコンピュータによって実現できる。本開示の上述の実施形態に係る電子機器100、外部機器200、制御装置10、制御装置10A、制御装置20A、第2制御装置20は、専用のハードウェアによっても実現できる。本開示の上述の実施形態に係る電子機器100、外部機器200、制御装置10、制御装置10A、制御装置20A、第2制御装置20は、前述のコンピュータと専用のハードウェアとの組み合わせによっても実現できる。
【0179】
図14は、本開示の実施形態に係る装置等を実現することができる、コンピュータ1000のハードウェア構成の一例を表す図である。本開示の実施形態に係る装置等は、電子機器100、外部機器200、制御装置10、制御装置10A、制御装置20A、第2制御装置20である。
図14に示す例では、コンピュータ1000は、プロセッサ1001と、メモリ1002と、記憶装置1003と、I/O(Input/Output)インタフェース1004とを含む。また、コンピュータ1000は、記憶媒体1005にアクセスすることができる。メモリ1002と記憶装置1003は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクなどの記憶装置である。記憶媒体1005は、例えば、RAM、ハードディスクなどの記憶装置、ROM(Read Only Memory)、可搬記憶媒体である。記憶装置1003が記憶媒体1005であってもよい。プロセッサ1001は、メモリ1002と、記憶装置1003に対して、データやプログラムの読み出しと書き込みを行うことができる。プロセッサ1001は、I/Oインタフェース1004を介して、例えば、他の装置にアクセスすることができる。プロセッサ1001は、記憶媒体1005にアクセスすることができる。記憶媒体1005には、コンピュータ1000を、本開示の実施形態に係る装置等として動作させるプログラムが格納されている。
【0180】
プロセッサ1001は、記憶媒体1005に格納されている、コンピュータ1000を、本開示の実施形態に係る装置等として動作させるプログラムを、メモリ1002にロードする。そして、プロセッサ1001が、メモリ1002にロードされたプログラムを実行することにより、コンピュータ1000は、本開示の実施形態に係る装置等として動作する。
【0181】
指示受取部11、動作モード制御部12、通知部13、通信制御部14、変更時電力制御部15、電源制御部16は、例えば、メモリ1002にロードされたプログラムを実行するプロセッサ1001により実現できる。第2動作モード制御部22、通知受取部23、第2通信制御部24、第2電源制御部26は、例えば、メモリ1002にロードされたプログラムを実行するプロセッサ1001により実現できる。
【0182】
指示受取部11、動作モード制御部12、通知部13、通信制御部14、変更時電力制御部15、電源制御部16の一部又は全部を、各部の機能を実現する専用の回路によっても実現できる。第2動作モード制御部22、通知受取部23、第2通信制御部24、第2電源制御部26の一部又は全部を、各部の機能を実現する専用の回路によっても実現できる。
【0183】
また、上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0184】
(付記1)
ユニバーサルシリアルバスタイプCの通信のオルタネートモードの動作モードへの変更を指示する変更指示を受け取る指示受取手段と、
前記通信を制御する通信制御部と接続されている接続先装置に、前記動作モードを通知する通知手段と、
前記通信制御部を、前記変更指示が示す前記動作モードで動作するように制御する動作モード制御手段と、
を備える制御装置。
【0185】
(付記2)
前記変更指示が受け取られるのに応じて、前記接続先装置への電力の供給を保つように制御する変更時電力制御手段
をさらに備える付記1に記載の制御装置。
【0186】
(付記3)
前記接続先装置は、第1通信経路と、当該第1通信経路よりも高速な第2通信経路と、コンフィグレーションチャネルとを介して接続され、
前記通信制御部は、前記第2通信経路を介した前記通信を制御し、
前記通知手段は、前記第1通信経路を介して前記動作モードを通知し、
前記動作モード制御手段は、前記コンフィグレーションチャネルと前記第2通信経路とを遮断してから、前記通信制御部を、前記変更指示が示す前記動作モードで動作するように制御し、前記接続先装置への電力の供給を停止してから、前記コンフィグレーションチャネルの遮断を解除する
付記2に記載の制御装置。
【0187】
(付記4)
付記2に記載の制御装置を含む電子機器と、前記接続先装置とを含み、
前記接続先装置は、第1通信経路と、当該第1通信経路よりも高速な第2通信経路と、コンフィグレーションチャネルとを介して接続され、
前記通信制御部は、前記第2通信経路を介した通信を制御し、
前記通知手段は、前記第1通信経路を介して前記動作モードを通知し、
前記動作モード制御手段は、前記コンフィグレーションチャネルと前記第2通信経路とを遮断してから、前記通信制御部を、前記変更指示が示す前記動作モードで動作するように設定し、前記接続先装置への前記電力の供給を停止してから、前記コンフィグレーションチャネルを介した通信の遮断を解除し、
前記接続先装置は、
前記第1通信経路を介して、前記動作モードの通知を受け取る通知受取手段と、
前記動作モードの通知を受け取ると、前記コンフィグレーションチャネルと前記第2通信経路とを遮断してから、前記第2通信経路を介した通信を制御する第2通信制御部を前記動作モードで動作するように設定し、前記コンフィグレーションチャネルを介した通信の遮断を解除する第2動作モード制御手段と、
を備える
電子機器システム。
【0188】
(付記5)
前記通信制御部は、前記コンフィグレーションチャネルを介した通信の遮断が解除されるのに応じて、前記動作モードでの動作の初期化を行い、
前記第2通信制御部は、前記通信制御部による前記コンフィグレーションチャネルを介した通信の遮断の解除が行われるのに応じて、前記動作モードでの動作の初期化を行う、
付記4に記載の電子機器システム。
【0189】
(付記6)
付記1又は2に記載の制御装置を含む電子機器と、
前記制御装置から前記動作モードの通知を受け取る通知受取手段と、
前記動作モードの通知を受け取ると、前記動作モードにおける通信を制御する第2通信制御部を前記動作モードで動作するように制御する第2動作モード制御手段と、
を備える前記接続先装置と
を含む電子機器システム。
【0190】
(付記7)
接続されている接続先装置から、ユニバーサルシリアルバスタイプCのオルタネートモードの動作モードの通知を受け取る通知受取手段と、
前記動作モードの通知を受け取ると、前記接続先装置との通信を制御する第2通信制御部を前記動作モードで動作するように制御する第2動作モード制御手段と、
を備える制御装置。
【0191】
(付記8)
第2通信制御部は、第1通信経路と、当該第1通信経路よりも高速な第2通信経路と、コンフィグレーションチャネルとを介して、前記接続先装置と接続され、
前記通知受取手段は、前記第1通信経路を介して、前記動作モードの通知を受け取り、
前記第2動作モード制御手段は、前記動作モードの通知を受け取ると、前記コンフィグレーションチャネルと前記第2通信経路とを遮断してから、前記第2通信経路を介した通信を制御する第2通信制御部を前記動作モードで動作するように設定し、前記コンフィグレーションチャネルを介した通信の遮断を解除する、
付記7に記載の制御装置。
【0192】
(付記9)
前記第2通信制御部は、前記接続先装置による前記コンフィグレーションチャネルを介した通信の遮断の解除が行われるのに応じて、前記動作モードでの動作の初期化を行う、
付記8に記載の制御装置。
【0193】
(付記10)
ユニバーサルシリアルバスタイプCの通信のオルタネートモードの動作モードへの変更を指示する変更指示を受け取り、
前記通信を制御する通信制御部と接続されている接続先装置に、前記動作モードを通知し、
前記通信制御部を、前記変更指示が示す前記動作モードで動作するように制御する、
制御方法。
【0194】
(付記11)
前記変更指示が受け取られるのに応じて、前記接続先装置への電力の供給を保つように制御する
付記10に記載の制御方法。
【0195】
(付記12)
前記接続先装置は、第1通信経路と、当該第1通信経路よりも高速な第2通信経路と、コンフィグレーションチャネルとを介して接続され、
前記通信制御部は、前記第2通信経路を介した前記通信を制御し、
前記第1通信経路を介して前記動作モードを通知し、
前記コンフィグレーションチャネルと前記第2通信経路とを遮断してから、前記通信制御部を、前記変更指示が示す前記動作モードで動作するように制御し、前記接続先装置への電力の供給を停止してから、前記コンフィグレーションチャネルの遮断を解除する
付記11に記載の制御方法。
【0196】
(付記13)
電子機器と前記接続先装置とを含む電子機器システムの前記電子機器に含まれる制御装置が付記11に記載の制御方法を実行し、
前記接続先装置は、第1通信経路と、当該第1通信経路よりも高速な第2通信経路と、コンフィグレーションチャネルとを介して前記制御装置と接続され、
前記通信制御部は、前記第2通信経路を介した通信を制御し、
前記制御装置は、
前記第1通信経路を介して前記動作モードを通知し、
前記コンフィグレーションチャネルと前記第2通信経路とを遮断してから、前記通信制御部を、前記変更指示が示す前記動作モードで動作するように設定し、前記接続先装置への前記電力の供給を停止してから、前記コンフィグレーションチャネルを介した通信の遮断を解除し、
前記接続先装置は、
前記第1通信経路を介して、前記動作モードの通知を受け取り、
前記動作モードの通知を受け取ると、前記コンフィグレーションチャネルと前記第2通信経路とを遮断してから、前記第2通信経路を介した通信を制御する第2通信制御部を前記動作モードで動作するように設定し、前記コンフィグレーションチャネルを介した通信の遮断を解除する、
電子機器システム制御方法。
【0197】
(付記14)
前記通信制御部は、前記コンフィグレーションチャネルを介した通信の遮断が解除されるのに応じて、前記動作モードでの動作の初期化を行い、
前記第2通信制御部は、前記通信制御部による前記コンフィグレーションチャネルを介した通信の遮断の解除が行われるのに応じて、前記動作モードでの動作の初期化を行う、
付記13に記載の電子機器システム制御方法。
【0198】
(付記15)
電子機器と前記接続先装置とを含む電子機器システムの前記電子機器に含まれる制御装置が付記10又は11に記載の制御方法を実行し、
前記接続先装置は、
前記制御装置から前記動作モードの通知を受け取り、
前記動作モードの通知を受け取ると、前記動作モードにおける通信を制御する第2通信制御部を前記動作モードで動作するように制御する、
電子機器システム制御方法。
【0199】
(付記16)
接続されている接続先装置から、ユニバーサルシリアルバスタイプCのオルタネートモードの動作モードの通知を受け取り、
前記動作モードの通知を受け取ると、前記接続先装置との通信を制御する第2通信制御部を前記動作モードで動作するように制御する、
制御方法。
【0200】
(付記17)
第2通信制御部は、第1通信経路と、当該第1通信経路よりも高速な第2通信経路と、コンフィグレーションチャネルとを介して、前記接続先装置と接続され、
前記第1通信経路を介して、前記動作モードの通知を受け取り、
前記動作モードの通知を受け取ると、前記コンフィグレーションチャネルと前記第2通信経路とを遮断してから、前記第2通信経路を介した通信を制御する第2通信制御部を前記動作モードで動作するように設定し、前記コンフィグレーションチャネルを介した通信の遮断を解除する、
付記16に記載の制御方法。
【0201】
(付記18)
前記第2通信制御部は、前記接続先装置による前記コンフィグレーションチャネルを介した通信の遮断の解除が行われるのに応じて、前記動作モードでの動作の初期化を行う、
付記17に記載の制御方法。
【0202】
(付記19)
ユニバーサルシリアルバスタイプCの通信のオルタネートモードの動作モードへの変更を指示する変更指示を受け取る指示受取処理と、
前記通信を制御する通信制御部と接続されている接続先装置に、前記動作モードを通知する通知処理と、
前記通信制御部を、前記変更指示が示す前記動作モードで動作するように制御する動作モード制御処理と、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【0203】
(付記20)
前記変更指示が受け取られるのに応じて、前記接続先装置への電力の供給を保つように制御する変更時電力制御処理
をさらにコンピュータに実行させる付記19に記載のプログラム。
【0204】
(付記21)
前記接続先装置は、第1通信経路と、当該第1通信経路よりも高速な第2通信経路と、コンフィグレーションチャネルとを介して接続され、
前記通信制御部は、前記第2通信経路を介した前記通信を制御し、
前記通知処理は、前記第1通信経路を介して前記動作モードを通知し、
前記動作モード制御処理は、前記コンフィグレーションチャネルと前記第2通信経路とを遮断してから、前記通信制御部を、前記変更指示が示す前記動作モードで動作するように制御し、前記接続先装置への電力の供給を停止してから、前記コンフィグレーションチャネルの遮断を解除する
付記20に記載のプログラム。
【0205】
(付記22)
接続されている接続先装置から、ユニバーサルシリアルバスタイプCのオルタネートモードの動作モードの通知を受け取る通知受取処理と、
前記動作モードの通知を受け取ると、前記接続先装置との通信を制御する第2通信制御部を前記動作モードで動作するように制御する第2動作モード制御処理と、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【0206】
(付記23)
第2通信制御部は、第1通信経路と、当該第1通信経路よりも高速な第2通信経路と、コンフィグレーションチャネルとを介して、前記接続先装置と接続され、
前記通知受取処理は、前記第1通信経路を介して、前記動作モードの通知を受け取り、
前記第2動作モード制御処理は、前記動作モードの通知を受け取ると、前記コンフィグレーションチャネルと前記第2通信経路とを遮断してから、前記第2通信経路を介した通信を制御する第2通信制御部を前記動作モードで動作するように設定し、前記コンフィグレーションチャネルを介した通信の遮断を解除する、
付記22に記載のプログラム。
【0207】
(付記24)
前記第2通信制御部は、前記接続先装置による前記コンフィグレーションチャネルを介した通信の遮断の解除が行われるのに応じて、前記動作モードでの動作の初期化を行う、
付記23に記載のプログラム。
【0208】
以上、実施形態を参照して本開示を説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではない。本開示の構成や詳細には、本開示のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【符号の説明】
【0209】
1 電子機器システム
10 制御装置
10A 制御装置
11 指示受取部
12 動作モード制御部
13 通知部
14 通信制御部
15 変更時電力制御部
16 電源制御部
20 第2制御装置
20A 制御装置
22 第2動作モード制御部
23 通知受取部
24 第2通信制御部
26 第2電源制御部
100 電子機器
101 電子機器
110 制御部
120 AlternateMode制御IC
130 不揮発性メモリ
131 USB3.x×4レーン用FW
132 USB3.x×2レーンDisplayPort×2レーン用FW
133 DisplayPort×4レーン用FW
140 電源コントローラ
151 PDコントローラ
152 USB3.xコントローラ
153 DisplayPortコントローラ
154 USB2.0コントローラ
160 MUX
170 Type-Cコネクタ
200 外部機器
201 外部機器
210 制御部
220 AlternateMode制御IC
230 不揮発性メモリ
231 USB3.x×4レーン用FW
232 USB3.x×2レーンDisplayPort×2レーン用FW
233 DisplayPort×4レーン用FW
240 電源コントローラ
251 PDコントローラ
252 USB3.xレシーバ
253 DisplayPortレシーバ
254 USB2.0レシーバ
260 MUX
270 Type-Cコネクタ
280 不揮発性メモリ
281 DisplayPort×2レーン用FW・EDID
282 DisplayPort×4レーン用FW・EDID
300 電子機器システム
1000 コンピュータ
1001 プロセッサ
1002 メモリ
1003 記憶装置
1004 I/Oインタフェース
1005 記憶媒体
【要約】
【課題】 ユーザによる指示に従ってUSB-Cにおける動作モードを切り替える際の柔軟性を向上できる制御装置等を提供する。
【解決手段】 本開示の一態様に係る制御装置10Aは、ユニバーサルシリアルバスタイプCの通信のオルタネートモードの動作モードへの変更を指示する変更指示を受け取る指示受取部11と、前記通信を制御する通信制御部と接続されている接続先装置に、前記動作モードを通知する通知部13と、前記通信制御部を、前記変更指示が示す前記動作モードで動作するように制御する動作モード制御部12と、前記通信制御部と接続されている接続先装置に、前記動作モードを通知する通知部13と、を備える。
【選択図】
図10