(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】触感フィードバックシステム、触感フィードバック装置、触感フィードバック方法、および、プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/01 20060101AFI20240827BHJP
G06Q 30/0241 20230101ALI20240827BHJP
【FI】
G06F3/01 560
G06Q30/0241
(21)【出願番号】P 2023070083
(22)【出願日】2023-04-21
【審査請求日】2023-04-21
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】306018376
【氏名又は名称】クラシエ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100161506
【氏名又は名称】川渕 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100190355
【氏名又は名称】田中 紀央
(72)【発明者】
【氏名】中川 泰治
【審査官】滝谷 亮一
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3121030(JP,U)
【文献】国際公開第2010/134349(WO,A1)
【文献】特開2019-160036(JP,A)
【文献】国際公開第2022/244849(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/175868(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第108090811(CN,A)
【文献】韓国公開特許第10-2022-0077181(KR,A)
【文献】国際公開第2023/042489(WO,A1)
【文献】国際公開第2011/027535(WO,A1)
【文献】特開2012-073785(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
G06Q 30/0241
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体状、ゲル状、またはクリーム状の化粧品の物性データを取得する取得部と、
前記物性データをデバイスに適応する官能データに変換する変換部と、
前記官能データに応じた
ユーザが選択した前記化粧品の触感を前記デバイスにフィードバックさせるフィードバック部と、
複数の化粧品の中から
前記ユーザが選択した化粧品に基づくユーザが嗜好する触感の化粧品と類似する触感の化粧品の広告を選択してユーザに提示する提示部と、
を備える触感フィードバックシステム。
【請求項2】
前記官能データは、前記化粧品のくずれ易さ、前記化粧品のみずみずしさ、前記化粧品のさっぱり感、前記化粧品の伸びの良さ、前記化粧品のぬるつき、前記化粧品のしっとり感、前記化粧品のべたつき、の少なくともいずれかを含む触感を表すデータである、
請求項1に記載の触感フィードバックシステム。
【請求項3】
前記物性データは、粘度とせん断速度との関係を示すデータ、粘弾性のひずみ依存性測定データ、粘弾性の周波数依存性測定データの少なくともいずれか一つを含むデータである、
請求項2に記載の触感フィードバックシステム。
【請求項4】
ユーザが嗜好する触感の化粧品の官能データを、企業に提供するレコメンド部、
をさらに備える
請求項1に記載の触感フィードバックシステム。
【請求項5】
前記デバイスを所有しないユーザにデバイスの購入案内を提示する提示部、
をさらに備える
請求項4に記載の触感フィードバックシステム。
【請求項6】
前記デバイスよりも上位デバイスが存在する場合に、前記ユーザに前記上位デバイスの購入案内を提示する提示部、
をさらに備える
請求項5に記載の触感フィードバックシステム。
【請求項7】
液体状、ゲル状、またはクリーム状の化粧品の物性データを取得する取得部と、
前記物性データをデバイスに適応する官能データに変換する変換部と、
前記官能データに応じた
ユーザが選択した前記化粧品の触感を前記デバイスにフィードバックさせるためのフィードバックデータを出力する出力部と、
複数の化粧品の中から
前記ユーザが選択した前記化粧品に基づくユーザが嗜好する触感の化粧品と類似する触感の化粧品の広告を選択してユーザに提示する提示部と、
を備える触感フィードバック装置。
【請求項8】
コンピュータが実行する触感フィードバック方法であって、
液体状、ゲル状、またはクリーム状の化粧品の物性データを取得する取得ステップと、
前記物性データをデバイスに適応する官能データに変換する変換ステップと、
前記デバイスに前記官能データに応じた
ユーザが選択した前記化粧品の触感をフィードバックさせるためのフィードバックデータを出力する出力ステップと、
複数の化粧品の中から
前記ユーザが選択した前記化粧品に基づくユーザが嗜好する触感の化粧品と類似する触感の化粧品の広告を選択してユーザに提示する提示ステップと、
を有する触感フィードバック方法。
【請求項9】
コンピュータに、
液体状、ゲル状、またはクリーム状の化粧品の物性データを取得する取得ステップと、
前記物性データをデバイスに適応する官能データに変換する変換ステップと、
前記デバイスに前記官能データに応じた
ユーザが選択した前記化粧品の触感をフィードバックさせるためのフィードバックデータを出力する出力ステップと、
複数の化粧品の中から
前記ユーザが選択した前記化粧品に基づくユーザが嗜好する触感の化粧品と類似する触感の化粧品の広告を選択してユーザに提示する提示ステップと、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、触感フィードバックシステム、触感フィードバック装置、触感フィードバック方法、および、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
仮想現実(VR)、拡張現実(AR)、または複合現実(MR)は、コンピュータ技術によって創出され、仮想空間、拡張空間、または複合空間などの模擬環境がユーザに提供される。このような模擬環境において、ゲームのアイテムやキャラクタなどに触覚的に触れる体験ができる技術がある。例えば、特許文献1には、各種センサからの情報及びコンテンツデータをもとにコンテンツを作成するコンテンツ作成装置、コンテンツに合わせた錯触力覚誘起関数を、錯触力覚データを用いて生成する錯触力覚誘起装置、錯触力覚デバイスを備える錯触力覚インタフェース装置、錯触力覚デバイスを駆動制御する錯触力覚デバイス駆動制御装置を備え、錯触力覚を利用し指及び体の動きに合わせて錯触力覚による抗力を制御することにより、立体映像や立体音像に加えて、バーチャル物体の存在及び形状、質感である摩擦感覚や粗さ感覚を表現する技術について記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、化粧品を購入するときには、ユーザ自身が求める化粧品であるか否かを、当該化粧品を購入する前に確認するユーザが多い。ドラッグストアなどでは、化粧品とともに当該化粧品を実際に試すことが可能なテスターが置かれていることがある。ユーザは、テスターで化粧品を試すことで、匂い、色、質感、使用感、肌へのなじみ方などを確認可能である。
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術を用いて、物体の存在や形状、それらの質感などの硬性の対象物の触感をバーチャル空間においてユーザにフィードバックできても、液体状、ゲル状、クリーム状の化粧品などの軟性の対象物の触感をユーザにフィードバックすることができなかった。
【0006】
このように、仮想空間、拡張空間、または複合空間において現実空間における化粧品などの製品の触感をユーザにフィードバックすることができなかった。
【0007】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、製品の触感をユーザにフィードバックすることができる触感フィードバックシステム、触感フィードバック装置、触感フィードバック方法、および、プログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様は、触感フィードバックシステムであって、製品の物性データを取得する取得部と、前記物性データをデバイスに適応する官能データに変換する変換部と、前記官能データに応じた前記製品の触感を前記デバイスにフィードバックさせるフィードバック部と、を備える触感フィードバックシステムである。
【0009】
また、本発明の一態様は、触感フィードバック装置であって、製品の物性データを取得する取得部と、前記物性データをデバイスに適応する官能データに変換する変換部と、前記官能データに応じた前記製品の触感を前記デバイスにフィードバックさせるためのフィードバックデータを出力する出力部と、を備える触感フィードバック装置である。
【0010】
また、本発明の一態様は、コンピュータが実行する触感フィードバック方法であって、製品の物性データを取得する取得ステップと、前記物性データをデバイスに適応する官能データに変換する変換ステップと、前記デバイスに前記官能データに応じた前記製品の触感をフィードバックさせるためのフィードバックデータを出力する出力ステップと、を有する触感フィードバック方法である。
【0011】
また、本発明の一態様は、プログラムであって、コンピュータに、製品の物性データを取得する取得ステップと、前記物性データをデバイスに適応する官能データに変換する変換ステップと、前記デバイスに前記官能データに応じた前記製品の触感をフィードバックさせるためのフィードバックデータを出力する出力ステップと、を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の実施形態によれば、製品の触感をユーザにフィードバックすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】第1の実施形態に係るオンラインテストシステムの構成の一例を示すシステム構成図である。
【
図2】第1の実施形態に係るコンテンツ提供装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】第1の実施形態に係るオンラインテスト装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】第1の実施形態に係るデバイス情報の一例を示す図である。
【
図5】第1の実施形態に係るユーザ情報の一例を示す図である。
【
図6】第1の実施形態に係る化粧品データの一例を示す図である。
【
図7】第1の実施形態に係る官能データの一例を示す図である。
【
図8】第1の実施形態に係るフィードバックデバイスの機能構成の一例を示す図である。
【
図9】第1の実施形態に係るオンラインテスト装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である
【
図10】第1の実施形態に係る粘度とせん断速度との関係の一例を示す図である。
【
図11】第1の実施形態に係る官能情報と官能評価スコアとの関係の一例を示す図である。
【
図12】第1の実施形態に係る官能評価スコアと粘度との一例を示す図である。
【
図13】第1の実施形態に係るフィードバックデバイスの外観構成の一例を示す図である。
【
図14】第1の実施形態に係るフィードバックデバイスの外観構成の他の一例を示す図である。
【
図15】第1の実施形態に係るフィードバックデバイスの外観構成の他の一例を示す図である。
【
図16】第1の実施形態に係るオンラインテストシステムにおける触感フィードバック処理の一例を示すフローチャートである。
【
図17】第1の実施形態の変形例に係るオンラインテスト装置の機能構成の一例を示す図である。
【
図18】第1の実施形態の変形例に係るオンラインテストシステムにおける類似触アイテムのレコメンド処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
<第1の実施形態>
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0015】
[オンラインテストシステムの構成]
まず、第1の実施形態に係るオンラインテストシステムSYSについて説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るオンラインテストシステムSYSの構成の一例を示すシステム構成図である。
オンラインテストシステムSYSは、コンテンツ提供装置1と、オンラインテスト装置2と、フィードバックデバイス3と、を含んで構成される。
コンテンツ提供装置1と、オンラインテスト装置2と、フィードバックデバイス3とは、ネットワークNWを介して通信可能に接続される。
【0016】
本実施形態に係るオンラインテストシステムSYSは、製品の物性データを取得し、物性データをデバイスに適応する官能データに変換し、官能データに応じた製品の触感をデバイスにフィードバックさせる、触感フィードバックシステムである。
【0017】
具体的には、本実施形態に係るオンラインテストシステムSYSは、仮想空間、拡張空間、または複合空間において現実空間における製品の触感をユーザにフィードバックするオンラインテスターのシステムである。製品は、例えば食品、化粧品などである。本実施形態では、一例として、製品が化粧品である場合について説明する。
【0018】
仮想空間、拡張空間、または複合空間は、仮想現実、拡張現実、または複合現実においてコンピュータによって創成される模擬環境(空間)であり、例えば、メタバース、バーチャル空間などとも称される。
化粧品には、化粧水導入剤、化粧水、乳液、美容液、保湿クリームなどの基礎化粧品(スキンケアアイテム)や、ファンデーション、アイライン、アイシャドウ、口紅、チークなどのメークアップ化粧品などが含まれる。
【0019】
より具体的には、オンラインテストシステムSYSは、ユーザのアバターが仮想空間、拡張空間、または複合空間におけるドラッグストアなどで、化粧品を試すことが可能なテスターを手にすることで、現実空間における当該化粧品の触感を体感することができるシステムである。ここで、仮想空間、拡張空間、または複合空間における化粧品は、現実空間における化粧品と対応している。
【0020】
コンテンツ提供装置1は、仮想空間、拡張空間、または複合空間などの模擬空間を提供するコンテンツサーバである。
【0021】
オンラインテスト装置2は、コンテンツ提供装置1が提供する模擬空間においてカスタマイズされたコンテンツを提供するサーバである。具体的には、オンラインテスト装置2は、例えば模擬空間において化粧品を取り扱うドラッグストアなどを運営するサーバである。オンラインテスト装置2は、現実空間における化粧品の触感を表す物性データを、仮想空間、拡張空間、または複合空間における化粧品の触感を表す官能データに変換する。物性データは、例えば、化粧品の性質を表す解析データや、レオメータで測定された化粧品の粘弾性を示す粘弾性データである。粘弾性データは、フローカーブ、ひずみ依存性、周波数依存性測定データ、化粧品ごとの粘度とせん断速度との関係を示すデータなどである。官能データは、例えば、くずれ易さ、みずみずしさ、さっぱり感、伸びの良さ、ぬるつき、しっとり感、べたつきなどの触感を表すデータである。
【0022】
フィードバックデバイス3は、ユーザに触感をフィードバックするデバイスである。例えば、フィードバックデバイス3は、ユーザに触感をフィードバックするフィードバック装置と、当該フィードバック装置を制御する制御装置と、を含んで構成される。本実施形態では、制御装置としての端末装置と、フィードバック装置とが接続され、一体として機能する場合の一例について説明する。端末装置は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、携帯電話機などの端末装置である。フィードバックデバイス3は、現実空間における化粧品の触感を、官能データに基づいて仮想空間、拡張空間、または複合空間においてユーザにフィードバックする。
【0023】
このようにすることで、本実施形態に係るオンラインテストシステムSYSは、現実空間における化粧品の触感を仮想空間、拡張空間、または複合空間においてユーザにフィードバックすることができる。そのため、現実空間において店舗などに行かなくても化粧品の触感を試すことができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0024】
[コンテンツ提供装置の構成]
次いで、コンテンツ提供装置1の構成について説明する。
図2は、第1の実施形態に係るコンテンツ提供装置1の機能構成の一例を示すブロック図である。
コンテンツ提供装置1は、通信部10と、制御部12と、を含んで構成される。
【0025】
通信部10は、ネットワークを介してオンラインテスト装置2と通信する。通信部10は、制御部12によって制御され、制御部12から出力される各種情報をオンラインテスト装置2、フィードバックデバイス3に送信する。通信部10は、オンラインテスト装置2、フィードバックデバイス3から送信されたコンテンツなどの各種情報を受信し、受信した各種情報を制御部12に出力する。
【0026】
制御部12は、コンテンツ提供装置1の各部の処理を制御し、コンテンツ提供装置1の機能を発揮する。制御部12は、専用のハードウェアで構成されてもよいが、汎用のコンピュータシステムで構成されてもよい。コンピュータシステムは、少なくとも演算処理装置と記憶媒体を備える。演算処理装置として、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサが適用されうる。当該記憶媒体として記憶部(不図示)とフラッシュメモリ(不図示)が用いられる。演算処理装置は、例えば、フラッシュメモリに予め記憶されたプログラムを読み出し、読み出したプログラムを記憶部に展開する。演算処理装置は、記憶部に展開されたプログラムを実行して制御部12の機能を実現する。
【0027】
制御部12は、コンテンツ提供部122を含んで構成される。コンテンツ提供部122は、コンテンツ提供装置1が管理する仮想空間、拡張空間、または複合空間などの模擬空間のコンテンツを、オンラインテスト装置2に提供する。
【0028】
[オンラインテスト装置の構成]
次いで、オンラインテスト装置2の構成について説明する。
図3は、第1の実施形態に係るオンラインテスト装置2の機能構成の一例を示すブロック図である。
オンラインテスト装置2は、通信部20と、制御部22と、記憶部24と、を含んで構成される。
通信部20は、ネットワークを介してコンテンツ提供装置1およびフィードバックデバイス3と通信する。通信部20は、制御部22によって制御され、制御部22から出力される各種情報をコンテンツ提供装置1やフィードバックデバイス3に送信する。通信部20は、コンテンツ提供装置1やフィードバックデバイス3から送信された各種情報を受信し、受信した各種情報を制御部22に出力する。
【0029】
制御部22は、オンラインテスト装置2の各部の処理を制御し、オンラインテスト装置2の機能を発揮する。制御部22は、専用のハードウェアで構成されてもよいが、汎用のコンピュータシステムで構成されてもよい。コンピュータシステムは、少なくとも演算処理装置と記憶媒体を備える。演算処理装置として、例えば、CPUなどのプロセッサが適用されうる。当該記憶媒体として記憶部(不図示)とフラッシュメモリ(不図示)が用いられる。演算処理装置は、例えば、フラッシュメモリに予め記憶されたプログラムを読み出し、読み出したプログラムを記憶部に展開する。演算処理装置は、記憶部に展開されたプログラムを実行して制御部22の機能を実現する。
【0030】
制御部22について、詳細に説明する。
制御部22は、カスタマイズコンテンツ提供部220と、取得部221と、ユーザ種別確認部222と、官能情報提供部223と、学習部224と、を含んで構成される。
カスタマイズコンテンツ提供部220は、仮想空間、拡張空間、または複合空間におけるカスタマイズコンテンツを、フィードバックデバイス3に提供する機能を有する。カスタマイズコンテンツ提供部220は、記憶部24からカスタマイズコンテンツに関する各種情報やプログラムを読み出し、仮想空間、拡張空間、または複合空間におけるカスタマイズコンテンツを、フィードバックデバイス3に提供する。
【0031】
取得部221は、ユーザ情報取得部2211と、選択情報取得部2212と、を含んで構成される。
ユーザ情報取得部2211は、フィードバックデバイス3からユーザ情報を取得する。具体的には、ユーザ情報取得部2211は、フィードバックデバイス3からユーザIDと、フィードバックデバイス3の種別の情報とを取得する。ユーザ情報取得部2211は、取得したユーザIDと、フィードバックデバイス3の種別の情報とを、ユーザ種別と対応付けて記憶部24に記憶させる。ユーザ種別は、それぞれのユーザが有料ユーザであるか無料ユーザであるかを示す情報である。有料ユーザは、例えばサブスクリプション契約が交わされたユーザである。ユーザ情報取得部2211は、取得したユーザ情報をユーザ種別確認部222に出力する。
【0032】
選択情報取得部2212は、フィードバックデバイス3から選択情報を取得する。選択情報は、触感のテストが可能な化粧品の中からユーザが選択した触感のテストを希望する化粧品を示す情報である。具体的には、選択情報取得部2212は、記憶部24が記憶する化粧品データを参照して触感のテストが可能な化粧品のリストをフィードバックデバイス3に送信する。選択情報取得部2212は、触感のテストが可能な化粧品のリストの中から選択された化粧品を示す選択情報をフィードバックデバイス3から取得する。選択情報取得部2212は、取得した選択情報をユーザ種別確認部222に出力する。
【0033】
ユーザ種別確認部222は、ユーザ情報取得部2211からユーザ情報が入力されると、記憶部24に記憶されたユーザ情報を参照して、ユーザ情報で示されるユーザIDのユーザのユーザ種別が有料ユーザであるか無料ユーザであるかを判定する。ユーザ情報で示されるユーザIDのユーザが有料ユーザであると判定される場合、ユーザ種別確認部222は、ユーザ情報と、ユーザ情報に対応付けられたフィードバックデバイス3の種別の情報と、選択情報取得部2212から入力された選択情報とを官能情報提供部223に出力する。
【0034】
一方、ユーザ情報で示されるユーザIDのユーザが有料ユーザでないと判定される場合、すなわち無料ユーザであると判定される場合、ユーザ種別確認部222は、ユーザ情報と、選択情報取得部2212から入力された選択情報とを官能情報提供部223に出力する。
【0035】
官能情報提供部223は、ユーザ種別確認部222から入力されたユーザ情報と、選択情報とに基づいて、記憶部24が記憶する化粧品データを参照して選択情報で示される化粧品の無料サンプルまたは有料サンプルが提供可能であればユーザに提供する。また、官能情報提供部223は、選択情報で示される化粧品の商品広告をフィードバックデバイス3に提示させる。
【0036】
また、官能情報提供部223は、ユーザ種別確認部222からフィードバックデバイス3の種別の情報が入力されると、フィードバックデバイス3の種別の情報及び選択情報に基づいて、選択情報で示される化粧品の官能データであって、フィードバックデバイス3の種別に応じた官能データを記憶部24から取得する。官能情報提供部223は、取得した官能データをフィードバックデバイス3に送信する。
【0037】
学習部224は、解析データを入力とし、官能データを出力とする教師データを用いて機械学習を行い、学習結果として回帰モデルを生成する。学習部224は、学習済モデルとしての回帰モデルを生成する機能を有する。本実施形態に係る回帰モデルは、解析データと官能データとが関連付けられたモデルである。
【0038】
学習部224は、例えば、統計解析により回帰モデルを生成する。具体的に、学習部224は、記憶部24が記憶する解析データと、官能データとに基づき、回帰モデルを生成する。学習部224は、生成した回帰モデルを、記憶部24に記憶させる。
【0039】
学習部224は、機械学習により回帰モデル(学習済みモデル)を生成してもよい。機械学習の手法の一例として、SVR(サポートベクター回帰)、ランダムフォレスト、ニューラルネットワークによるディープラーニング等が挙げられる。学習部224は、例えば、教師あり学習によって学習済みモデルを生成してもよい。教師あり学習では、学習モデルに学習用のデータセットを用いた学習を行わせる。データセットは、学習時の入力となる説明変数と、当該入力データに基づき出力されるデータの正解を示す目的変数のセットである。
【0040】
本実施形態の場合、説明変数は、記憶部24に記憶された解析データである。目的変数は、官能データである。学習部224は、当該説明変数と当該目的変数を用いて、解析データと官能データとの対応を学習した学習済みモデルを生成する。学習部224は、生成した学習済モデルを記憶部24に記憶させる。
【0041】
記憶部24は、制御部22によって実行されるプログラム、各種データなどを記憶する。より具体的に、記憶部24について説明する。コンテンツ情報記憶部241は、カスタマイズコンテンツに関する各種情報やプログラムを記憶する。
【0042】
デバイス情報記憶部242は、デバイス情報を記憶する。
図4を参照してデバイス情報について説明する。
図4は、第1の実施形態に係るデバイス情報の一例を示す図である。
デバイス情報は、フィードバックデバイスを識別する識別情報(「DID」)と、「フィードバックデバイスの種類」と、「ランク」と、が対応付けられた情報である。「フィードバックデバイスの種類」は、フィードバックデバイス3のデバイス種別を表す情報である。「ランク」は、フィードバックデバイス3の触感フィードバック性能、フィードバックデバイスの価格などによってフィードバックデバイスごとに予めランク付けされた属性情報である。
【0043】
図示する例では、デバイス情報は、デバイスの識別情報である「DID」と、「フィードバックデバイスの種類」と、「ランク」とが対応付けられている。
デバイス情報の1行目は、例えば、「DID」が「D0001」であり、「フィードバックデバイスの種類」が「グローブA」であり、「ランク」が「1」である。また、デバイス情報の2行目は、例えば、「DID」が「D0002」であり、「フィードバックデバイスの種類」が「指B」であり、「ランク」が「2」である。また、デバイス情報の3行目は、例えば、「DID」が「D0003」であり、「フィードバックデバイスの種類」が「超音波C」であり、「ランク」が「1」である。また、デバイス情報の4行目は、例えば、「DID」が「D0004」であり、「フィードバックデバイスの種類」が「フィルムD」であり、「ランク」が「3」である。
【0044】
ユーザ情報記憶部243は、ユーザ情報を記憶する。
図5を参照してユーザ情報について説明する。
図5は、第1の実施形態に係るユーザ情報の一例を示す図である。
ユーザ情報は、ユーザを識別する識別番号(UID)と、ユーザの氏名と、ユーザの種別と、ユーザが所有するフィードバックデバイスの種類とが対応付けられた情報である。
【0045】
例えば、1行目のデータは、「UID」が「U0001」であり、「氏名」が「○○△△」であり、ユーザ「種別」が「有料」であり、「フィードバックデバイスの種類」が「D0001」である。また、例えば、2行目のデータは、「UID」が「U0002」であり、「氏名」が「□□○○」であり、ユーザ「種別」が「無料」であり、「フィードバックデバイスの種類」が「-」である。また、例えば、3行目のデータは、「UID」が「U0003」であり、「氏名」が「△△○○」であり、ユーザ「種別」が「有料」であり、「フィードバックデバイスの種類」が「D0002」である。図示する例において、「UID」「U0002」で示されるユーザはフィードバックデバイスを所有していないことを表す。また、「種別」「有料」は、有料ユーザを表し、「種別」「無料」は、無料ユーザを表す。
【0046】
化粧品データ記憶部244は、化粧品データを記憶する。
図6を参照して化粧品データについて説明する。
図6は、第1の実施形態に係る化粧品データの一例を示す図である。
化粧品データは、化粧品を識別する識別情報(SID)と、化粧品の解析データと、無料サンプルの有無、有料サンプルの有無、商品広告とが対応付けられた情報である。解析データは、化粧品ごとの粘度とせん断速度との関係を示すデータである。
【0047】
例えば、1行目のデータは、「SID」が「S0001」であり、「商品種別」が「美容液A」であり、「解析データ」が「AAA.dat」であり、「無料サンプル」がないことを表す「空欄」であり、「有料サンプル」がないことを表す「空欄」であり、「商品広告」の広告データとしてのhtmlファイル「aaa_k.html」である。また、例えば、2行目のデータは、「SID」が「S0002」であり、「商品種別」が「リキッドファンデーションB」であり、「解析データ」が「BBB.dat」であり、「無料サンプル」がないことを表す「空欄」であり、「有料サンプル」があることを表す「〇」であり、「商品広告」の広告データとしてのhtmlファイル「bbb_k.html」である。また、例えば、3行目のデータは、「SID」が「S0003」であり、「商品種別」が「保湿クリームC」であり、「解析データ」が「CCC.dat」であり、「無料サンプル」があることを表す「〇」であり、「有料サンプル」がないことを表す「空欄」であり、「商品広告」の広告データがないことを表す「空欄」である。
【0048】
官能データ記憶部245は、官能データを記憶する。
図7を参照して官能データについて説明する。
図7は、第1の実施形態に係る官能データの一例を示す図である。
官能データは、化粧品を識別する識別情報(SID)と、フィードバックデバイスごとの仮想空間、拡張空間、または複合空間における触感を表す官能データとが対応付けられた情報である。
例えば、1行目のデータは、「SID」が「S0001」であり、フィードバックデバイス「D0001」に対する官能データが「sAAA1.dat」であり、フィードバックデバイス「D0002」に対する官能データが「sAAA2.dat」であり、フィードバックデバイス「D0003」に対する官能データが「sAAA3.dat」であり、フィードバックデバイス「D0004」に対する官能データが「sAAA4.dat」である。また、例えば、2行目のデータは、「SID」が「S0002」であり、フィードバックデバイス「D0001」に対する官能データが「sBBB1.dat」であり、フィードバックデバイス「D0002」に対する官能データが「sBBB2.dat」であり、フィードバックデバイス「D0003」に対する官能データが「sBBB3.dat」であり、フィードバックデバイス「D0004」に対する官能データが「sBBB4.dat」である。また、例えば、3行目のデータは、「SID」が「S0003」であり、フィードバックデバイス「D0001」に対する官能データが「sCCC1.dat」であり、フィードバックデバイス「D0002」に対する官能データが「sCCC2.dat」であり、フィードバックデバイス「D0003」に対する官能データが「sCCC3.dat」であり、フィードバックデバイス「D0004」に対する官能データが「sCCC4.dat」である。
【0049】
なお、官能データ記憶部245は、官能データをフィードバックデバイスごとに記憶せずに、解析データから官能データへの変換規則をフィードバックデバイスごとに記憶してもよい。この場合、官能情報提供部223は、官能データ記憶部245に記憶されたフィードバックデバイスごとの変換規則を参照して、化粧品ごとの解析データをデータ変換することで官能データを生成すればよい。
【0050】
統計情報記憶部246は、学習済モデル、回帰モデルを記憶する。
【0051】
[フィードバックデバイスの機能構成]
次いでフィードバックデバイス3の機能構成について説明する。
図8は、第1の実施形態に係るフィードバックデバイス3の機能構成の一例を示す図である。
フィードバックデバイス3は、通信部30と、制御部32と、フィードバック部34と、を含んで構成される。
【0052】
通信部30は、ネットワークを介してオンラインテスト装置2と通信する。通信部30は、制御部32によって制御され、制御部32から出力される各種情報をオンラインテスト装置2に送信する。通信部30は、オンラインテスト装置2から送信されたコンテンツなどの各種情報を受信し、受信した各種情報を制御部32に出力する。
【0053】
フィードバック部34は、現実空間における化粧品の感触を仮想空間、拡張空間、または複合空間などの模擬空間においてユーザにフィードバックするフィードバック装置である。
フィードバック部34は、検出部35と、駆動部36と、を備える。
検出部35は、ユーザの手指の近接または接近を検出する。例えば、検出部35は、感圧センサ、接触センサ、赤外線センサ、近接センサなどのセンサである。検出部35は、例えば、ユーザの手指が机などの対象物に接触または近接を検出する。検出部35は、ユーザの手指を検出すると、接触または近接を検出したことを表す検出信号を制御部32に出力する。
【0054】
駆動部36は、制御部32の制御により駆動する駆動装置である。駆動部36は、例えばアクチュエータ、超音波発生装置などである。駆動部36は、制御部32の制御により駆動し、仮想空間、拡張空間、または複合空間などの模擬空間における化粧品の感触を、現実空間におけるユーザの手指に対してフィードバックする。
【0055】
制御部32は、フィードバックデバイス3の各部の処理を制御し、フィードバックデバイス3の機能を発揮する。制御部32は、専用のハードウェアで構成されてもよいが、汎用のコンピュータシステムで構成されてもよい。コンピュータシステムは、少なくとも演算処理装置と記憶媒体を備える。演算処理装置として、例えば、CPUなどのプロセッサが適用されうる。当該記憶媒体として記憶部(不図示)とフラッシュメモリ(不図示)が用いられる。演算処理装置は、例えば、フラッシュメモリに予め記憶されたプログラムを読み出し、読み出したプログラムを記憶部に展開する。演算処理装置は、記憶部に展開されたプログラムを実行して制御部32の機能を実現する。
【0056】
制御部32は、ユーザ情報提供部321と、選択情報選択部322と、官能情報取得部323と、駆動制御部324と、を含んで構成される。
ユーザ情報提供部321は、フィードバック部34を含むフィードバック装置の情報と、ユーザ情報とをオンラインテスト装置2に送信する。
【0057】
選択情報選択部322は、オンラインテスト装置2から仮想空間、拡張空間、または複合空間などの模擬空間において触感のテストが可能な化粧品のリストを取得する。選択情報選択部322は、取得した触感のテストが可能な化粧品のリストをユーザに提示し、リストに含まれる化粧品を選択させる。選択情報選択部322は、ユーザが触感のテストが可能な化粧品のリストの中から触感をテストする化粧品が選択されたことに基づいて、触感のテストが可能な化粧品のリストの中から選択された化粧品を示す選択情報をオンラインテスト装置2に送信する。
【0058】
官能情報取得部323は、選択情報で示される化粧品の官能データをオンラインテスト装置2から取得する。官能情報取得部323は、取得した官能データを駆動制御部324に出力する。
【0059】
駆動制御部324は、検出部35の検出信号に基づいて、駆動部36を駆動させる。具体的には、駆動制御部324は、検出部35から入力される検出信号に基づいて、官能情報取得部323から入力された官能データに従って駆動部36を駆動させる。
【0060】
[ハードウェア構成]
次いで、オンラインテスト装置2のハードウェア構成について説明する。なお、コンテンツ提供装置1、フィードバックデバイスのハードウェア構成については、同様の構成であるため図示及び説明を省略する。
図9は、第1の実施形態に係るオンラインテスト装置2のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
オンラインテスト装置2は、CPU201と、ドライブ部202と、記憶媒体203と、入力部204と、出力部205と、ROM206(Read Only Memory)と、RAM207(Random Access Memory)と、補助記憶部208と、インタフェース部209と、を含んで構成される。
【0061】
CPU201と、ドライブ部202と、入力部204と、出力部205と、ROM206と、RAM207と、補助記憶部208と、インタフェース部209とは、バスを介して相互に接続される。
なお、ここで言うCPU201は、プロセッサ一般のことを示すものであって、狭義のいわゆるCPUと呼ばれるデバイスのことだけではなく、例えばGPUやDSP等も含む。また、ここで言うCPU201は、一つのプロセッサで実現されることに限られず、同じ、または異なる種類の複数のプロセッサを組み合わせることで実現されてもよい。
【0062】
CPU201は、補助記憶部208、ROM206およびRAM207が記憶するプログラムを読み出して実行し、また、補助記憶部208、ROM206およびRAM207が記憶する各種データを読み出し、補助記憶部208、RAM207に対して各種データを書き込むことにより、オンラインテスト装置2を制御する。また、CPU201は、ドライブ部202を介して記憶媒体203が記憶する各種データを読み出し、また、記憶媒体203に各種データを書き込む。記憶媒体203は、光磁気ディスク、フレキシブルディスク、フラッシュメモリなどの可搬記憶媒体であり、各種データを記憶する。
ドライブ部202は、光ディスクドライブ、フレキシブルディスクドライブ、フラッシュメモリなどの記憶媒体203の読み書きを行う装置である。
【0063】
入力部204は、マウス、キーボード、タッチパネル、チャンネルボタン、電源ボタン、設定ボタン、赤外線受信部などの入力装置である。
出力部205は、表示部、スピーカ、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)などの出力装置である。
ROM206、RAM207は、オンラインテスト装置2の各機能部を動作させるためのプログラムや各種データを記憶する。
【0064】
補助記憶部208は、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリなどであり、オンラインテスト装置2の各機能部を動作させるためのプログラム、各種データを記憶する。
インタフェース部209は、通信インタフェースを有し、有線または無線によりネットワークNW、コンテンツ提供装置1や、フィードバックデバイス3と接続される。
【0065】
例えば、上述の
図3におけるオンラインテスト装置2の機能構成における制御部22は、
図9におけるCPU201に対応し、
図3における通信部20は、
図9におけるインタフェース部209に対応し、
図3における記憶部24は、
図9における記憶媒体203、ROM206、RAM207、補助記憶部208などに対応する。
【0066】
次いで、化粧品の解析データおよび官能データについて説明する。
図10は、第1の実施形態に係る粘度とせん断速度との関係の一例を示す図である。
図10に示す例は、化粧水、乳液、美容液、クリームなどの化粧品が有する触感についての解析データの一例であり、水溶性高分子が異なるサンプルA、サンプルB、サンプルC、サンプルDの4つのサンプルに対する流動曲線の測定結果を示す。ここで、サンプルA、サンプルB、サンプルC、サンプルDは、せん断速度10
1s
-1付近での粘度が同程度のサンプルである。
【0067】
図示する例では、サンプルの種類によってシェアシニンング性の違いが示されている。各サンプルにおけるシェアシニング性は、サンプルA、サンプルB、サンプルC、サンプルDの順に高いことを表している。
ここで、シェアシニング性は、せん断流動性を与えたときにせん断速度が高いほど粘度が下がる性質のことである。これらのサンプルA、サンプルB、サンプルC、サンプルDについての官能評価を行った結果が
図11に示す例である。
【0068】
図11は、第1の実施形態に係る官能情報と官能評価スコアとの関係の一例を示す図である。
シェアシニンング性の高い水溶性高分子、例えば、サンプルAは、官能評価項目中の崩れやすさ、みずみずしさ、さっぱり感において官能評価スコアが高いことを表している。
【0069】
図12は、第1の実施形態に係る官能評価スコアと粘度との一例を示す図である。
図示する例は、せん断速度10
-2s
-1と、10
3s
-1におけるせん断粘度の比率と、これらの感の評価スコアとの相関の一例を示している。
評価に用いた化粧品サンプルにおいては、せん断速度10
-2s
-1と、10
3s
-1におけるせん断粘度の比率と官能評価項目中の崩れやすさ、みずみずしさ、さっぱり感において非常に高い相関があることを示している。
【0070】
次いで、フィードバックデバイス3のフィードバック部34の外観構成について説明する。
図13は、第1の実施形態に係るフィードバックデバイス3のフィードバック部34の外観構成の一例を示す図である。
フィードバックデバイス3は、制御装置としての端末装置と、フィードバック装置と、を含んで構成される。フィードバック装置は、上述したフィードバック部34に対応する。
図示する例では、フィードバック部34は、端末装置のディスプレイ上に貼付されるフィルム状であり、端末装置のディスプレイに積層される。フィードバック部34は、フィルムに対してユーザの手指が接触したことに基づいて、感圧センサが手指の接触を検出する。フィードバック部34は、検出信号に基づいて、フィルムに内蔵されたアクチュエータが駆動され、フィルムに対して接触したユーザの手指に対して化粧品の触感をフィードバックする。
【0071】
図14は、第1の実施形態に係るフィードバックデバイス3のフィードバック部34の外観構成の他の一例を示す図である。
フィードバック部34は、ユーザの指に装着されるリング型のフィードバック装置、ユーザの手指、例えば爪の上などの指先に装着されるフィードバック装置などのウェアラブル型のフィードバック装置であってもよい。この場合、フィードバック部34は、机などの対象物に対するユーザの指の接触を検出する。フィードバック部34は、検出信号に基づいて、ウェアラブル型のフィードバック装置に内蔵されるアクチュエータが駆動され、ウェアラブル型のフィードバック装置を装着したユーザの手指に対して化粧品の触感をフィードバックする。
【0072】
図15は、第1の実施形態に係るフィードバックデバイス3のフィードバック部34の外観構成の他の一例を示す図である。
フィードバック部34は、ユーザの手に装着されるグローブ型のウェアラブルなフィードバック装置であってもよい。この場合、フィードバック部34は、机などの対象物に対するユーザの指の接触を、指の腹側に配置された検出部によって検出する。フィードバック部34は、検出信号に基づいて、指の腹側の検出部と対抗する爪側アクチュエータが駆動され、ウェアラブル型のフィードバック装置を装着したユーザの手指に対して化粧品の触感をフィードバックする。
【0073】
なお、フィードバック部34は、ユーザの手指の動きを赤外線センサで検出する検出装置と、検出信号に基づいて超音波を発生させることで、ユーザの手指に触感をフィードバックさせる非接触のフィードバック装置であってもよい。
【0074】
[触感フィードバック処理]
次いで、オンラインテストシステムにおける触感フィードバック処理について説明する。
図16は、第1の実施形態に係るオンラインテストシステムにおける触感フィードバック処理の一例を示すフローチャートである。
【0075】
(ステップS102)
オンラインテスト装置2は、フィードバックデバイス3からフィードバックデバイス3の種別と、ユーザIDとを少なくとも含むユーザ情報を取得する。その後、オンラインテスト装置2は、ステップS104の処理を実行する。
【0076】
(ステップS104)
オンラインテスト装置2は、ユーザ情報記憶部243に記憶されたユーザ情報と、フィードバックデバイス3から取得したユーザ情報とに基づいて、ユーザが有料ユーザであるか否かを判定する。ユーザが有料ユーザである場合(ステップS104 YES)、オンラインテスト装置2は、ステップS106の処理を実行する。一方、ユーザが有料ユーザでない場合、すなわち、無料ユーザである場合(ステップS104 NO)、オンラインテスト装置2は、ステップS120の処理を実行する。
【0077】
(ステップS106)
オンラインテスト装置2は、フィードバックデバイス3から取得したフィードバックデバイス3の種別に基づいて、ユーザが所有するフィードバックデバイス3の種類を特定する。また、オンラインテスト装置2は、デバイス情報記憶部242に記憶されたデバイス情報を参照して、ユーザが所有するフィードバックデバイス3のランクを特定する。その後、オンラインテスト装置2は、ステップS108の処理を実行する。
【0078】
なお、ステップS106において、フィードバックデバイス3の種別が既知である場合等において、オンラインテスト装置2は、フィードバックデバイスの種別を特定しなくてもよい。この場合、オンラインテスト装置2は、ステップS104の処理の後にステップS108の処理を実行すればよい。
【0079】
(ステップS108)
オンラインテスト装置2は、化粧品データ記憶部244が記憶する化粧品データを参照して触感のテストが可能な化粧品のリストをフィードバックデバイス3に送信する。オンラインテスト装置2は、触感のテストが可能な化粧品のリストの中から選択された化粧品を示す選択情報をフィードバックデバイス3から取得する。その後、オンラインテスト装置2は、ステップS110の処理を実行する。
【0080】
(ステップS110)
オンラインテスト装置2は、ユーザが所有するフィードバックデバイス3に応じた官能データであって、選択情報で示される化粧品の官能データをフィードバックデバイス3に送信する。その後、フィードバックデバイス3は、ステップS112の処理を実行する。
【0081】
(ステップS112)
フィードバックデバイス3は、検出部35による検出信号が出力されているか否かを判定する。検出部35による検出信号が出力されている場合(ステップS112 YES)、フィードバックデバイス3は、ステップS114の処理を実行する。一方、検出部35による検出信号が出力されていない場合(ステップS112 NO)、フィードバックデバイス3はステップS116の処理を実行する。
【0082】
(ステップS114)
フィードバックデバイス3は、検出信号が出力されたことに基づいて、官能データに従って駆動部を駆動させ、ユーザに化粧品の触感をフィードバックする。その後、フィードバックデバイス3は、ステップS112の処理を実行する。
【0083】
なお、ステップS114において、フィードバックデバイス3は、映像、音声などを組み合わせて触感をフィードバックしてもよい。例えば、フィードバックデバイス3は、仮想空間上などのおける化粧品をユーザが手に取る操作、化粧品の蓋を開ける操作、化粧品を指で触る操作などに応じた映像や音声をヘッドマウントディスプレイ等において再生し、当該操作に応じた化粧品の触感をユーザにフィードバックしてもよい。
【0084】
(ステップS116)
フィードバックデバイス3は、検出部35による検出信号が出力されなくなったことに基づいて、ユーザが所有するフィードバックデバイス3よりも上位ランクの機種が存在するか否かを判定する。ユーザが所有するフィードバックデバイス3よりも上位ランクの機種が存在する場合(ステップS116 YES)、フィードバックデバイス3は、ステップS118の処理を実行する。一方、ユーザが所有するフィードバックデバイス3よりも上位ランクの機種がしない場合、すなわちユーザが所有するフィードバックデバイス3が最上位ランクのフィードバックデバイスである場合(ステップS116 NO)、フィードバックデバイス3は、
図16に係る触感フィードバック処理を終了する。
【0085】
(ステップS118)
フィードバックデバイス3は、ユーザに上位ランクのフィードバックデバイス3の購入を勧める提示画像を生成し、ユーザに提示する。その後、フィードバックデバイス3は、
図16に係る触感フィードバック処理を終了する。
【0086】
(ステップS120)
オンラインテスト装置2は、化粧品データ記憶部244が記憶する化粧品データを参照して、商品広告をフィードバックデバイス3に送信する。その後、フィードバックデバイス3は、ステップS122の処理を実行する。
【0087】
(ステップS122)
フィードバックデバイス3は、ユーザにフィードバックデバイス3の購入を勧める提示画像を生成し、ユーザに提示する。その後、フィードバックデバイス3は、
図16に係る触感フィードバック処理を終了する。
【0088】
このように本実施形態に係るオンラインテストシステムSYS(触感フィードバックシステム)は、製品の物性データを取得する取得部(選択情報取得部2212)と、物性データをデバイスに適応する官能データに変換する変換部(官能情報提供部223)と、官能データに応じた前記製品の触感を前記デバイスにフィードバックさせるフィードバック部34と、を備える。
【0089】
このようにすることで、本実施形態に係るオンラインテストシステムSYSは、製品の触感をユーザにフィードバックすることができる。そのため、例えば、店舗などに行かなくても任意の場所においてユーザが製品の触感を試すことができるため、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0090】
また、本実施形態に係るオンラインテストシステムSYSは、現実空間における化粧品の粘度せん断速度の解析データを取得する取得部(選択情報取得部2212)と、ユーザが所有するデバイスの種類を特定する特定部(ユーザ種別確認部222)と、解析データを仮想空間、拡張空間、または複合空間における化粧品の触感を表し、かつ特定部(ユーザ種別確認部222)により特定されたデバイスに適応する官能データに変換する変換部(官能情報提供部223)と、官能データに応じた化粧品の触感をデバイスにフィードバックさせるフィードバック部34と、を備える。
【0091】
このようにすることで、本実施形態に係るオンラインテストシステムSYSは、現実空間における化粧品の触感を仮想空間、拡張空間、または複合空間においてユーザにフィードバックすることができる。そのため、現実空間において店舗などに行かなくても化粧品の触感を試すことができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0092】
また、オンラインテストシステムSYSは、デバイスを所有しないユーザにデバイスの購入案内を提示する提示部(選択情報取得部2212)、をさらに備える。
【0093】
このようにすることで、フィードバックデバイスを所有しないユーザに化粧品の触感を体験できる機会があることを周知することができる。
【0094】
また、オンラインテストシステムSYSは、特定部(ユーザ種別確認部222)により特定されたユーザが所有するデバイスよりも上位デバイスが存在する場合に、ユーザに上位デバイスの購入案内を提示する提示部をさらに備える。
【0095】
このようにすることで、ユーザに化粧品の触感をより具体的に感じることができるフィードバックデバイスがありことを周知することができる。
【0096】
[変形例]
第1の実施形態の変形例について説明する。
図17は、第1の実施形態の変形例に係るオンラインテスト装置2の機能構成の一例を示す図である。
第1の実施形態に係るオンラインテスト装置2の構成と、変形例に係るオンラインテスト装置2の構成とを比較すると、変形例に係るオンラインテスト装置2の制御部32がレコメンド部225を備える点が異なる。
変形例では、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明し、同様の構成については説明を省略する。
【0097】
変形例に係るオンラインテスト装置2は、通信部20と、制御部32と、記憶部24と、を含んで構成される。
制御部32は、カスタマイズコンテンツ提供部220と、取得部221と、ユーザ種別確認部222と、官能情報提供部223と、学習部224と、レコメンド部225と、を含んで構成される。取得部221は、ユーザ情報取得部2211と、選択情報取得部2212と、を含んで構成される。
【0098】
レコメンド部225は、ユーザが嗜好する触感の化粧品と類似する触感を抽出する。具体的には、レコメンド部225は、選択情報およびユーザの購買履歴の少なくともいずれかに基づく統計情報を参照し、ユーザが嗜好する触感を抽出する。レコメンド部225は、ユーザが嗜好する触感に類似する化粧品を化粧品データから抽出する。レコメンド部225は、抽出した触感が類似する化粧品の商品広告をフィードバックデバイス3に送信し、ユーザに提示させる。
【0099】
なお、レコメンド部225は、ユーザが嗜好する化粧品の官能データまたは解析データを、嗜好情報として化粧品サンプルを提供するサービス会社に提供してもよい。
【0100】
[触感フィードバック処理]
次いで、オンラインテストシステムにおける触感フィードバック処理について説明する。
図18は、第1の実施形態の変形例に係るオンラインテストシステムにおける触感フィードバック処理の一例を示すフローチャートである。
【0101】
(ステップS202)
オンラインテスト装置2は、フィードバックデバイス3からフィードバックデバイス3の種別と、ユーザIDとを少なくとも含むユーザ情報を取得する。その後、オンラインテスト装置2は、ステップS204の処理を実行する。
【0102】
(ステップS204)
オンラインテスト装置2は、ユーザ情報記憶部243に記憶されたユーザ情報と、フィードバックデバイス3から取得したユーザ情報とに基づいて、ユーザが有料ユーザであるか否かを判定する。ユーザが有料ユーザである場合(ステップS204 YES)、オンラインテスト装置2は、ステップS206の処理を実行する。一方、ユーザが有料ユーザでない場合、すなわち、無料ユーザである場合(ステップS204 NO)、オンラインテスト装置2は、ステップS220の処理を実行する。
【0103】
(ステップS206)
オンラインテスト装置2は、フィードバックデバイス3から取得したフィードバックデバイス3の種別に基づいて、ユーザが所有するフィードバックデバイス3の種類を特定する。また、オンラインテスト装置2は、デバイス情報記憶部242に記憶されたデバイス情報を参照して、ユーザが所有するフィードバックデバイス3のランクを特定する。その後、オンラインテスト装置2は、ステップS208の処理を実行する。
【0104】
(ステップS208)
オンラインテスト装置2は、化粧品データ記憶部244が記憶する化粧品データを参照して触感のテストが可能な化粧品のリストをフィードバックデバイス3に送信する。オンラインテスト装置2は、触感のテストが可能な化粧品のリストの中から選択された化粧品を示す選択情報をフィードバックデバイス3から取得する。その後、オンラインテスト装置2は、ステップS210の処理を実行する。
【0105】
(ステップS210)
オンラインテスト装置2は、ユーザが所有するフィードバックデバイス3に応じた官能データであって、選択情報で示される化粧品の官能データをフィードバックデバイス3に送信する。その後、フィードバックデバイス3は、ステップS212の処理を実行する。
【0106】
(ステップS212)
フィードバックデバイス3は、検出部35による検出信号が出力されているか否かを判定する。検出部35による検出信号が出力されている場合(ステップS212 YES)、フィードバックデバイス3は、ステップS214の処理を実行する。一方、検出部35による検出信号が出力されていない場合(ステップS212 NO)、フィードバックデバイス3はステップS216の処理を実行する。
【0107】
(ステップS214)
フィードバックデバイス3は、検出信号が出力されたことに基づいて、官能データに従って駆動部を駆動させ、ユーザに化粧品の触感をフィードバックする。その後、フィードバックデバイス3は、ステップS212の処理を実行する。
【0108】
(ステップS216)
オンラインテスト装置2は、選択情報およびユーザの購買履歴の少なくともいずれかに基づく統計情報を参照し、ユーザが嗜好する触感を抽出する。その後、オンラインテスト装置2は、ステップS218の処理を実行する。
【0109】
(ステップS218)
オンラインテスト装置2は、ユーザが嗜好する触感に類似する化粧品を化粧品データから抽出する。その後、オンラインテスト装置2は、ステップS219の処理を実行する。
【0110】
(ステップS219)
オンラインテスト装置2は、抽出した触感が類似する化粧品の商品広告をフィードバックデバイス3に送信し、ユーザに提示させる。
フィードバックデバイス3は、ユーザが嗜好する化粧品と触感が類似する化粧品の商品広告をユーザに提示する。そして、
図18に係る処理を終了する。
【0111】
(ステップS220)
オンラインテスト装置2は、化粧品データ記憶部244が記憶する化粧品データを参照して、商品広告をフィードバックデバイス3に送信する。その後、フィードバックデバイス3は、ステップS222の処理を実行する。
【0112】
(ステップS222)
フィードバックデバイス3は、ユーザにフィードバックデバイス3の購入を勧める提示画像を生成し、ユーザに提示する。その後、フィードバックデバイス3は、
図18に係る触感フィードバック処理を終了する。
【0113】
このように本実施形態に係るオンラインテストシステムSYS(触感フィードバックシステム)は、製品の物性データを取得する取得部(選択情報取得部2212)と、物性データをデバイスに適応する官能データに変換する変換部(官能情報提供部223)と、官能データに応じた前記製品の触感を前記デバイスにフィードバックさせるフィードバック部34と、を備える。
【0114】
このようにすることで、本実施形態に係るオンラインテストシステムSYSは、製品の触感をユーザにフィードバックすることができる。そのため、例えば、店舗などに行かなくても任意の場所においてユーザが製品の触感を試すことができるため、ユーザの利便性を向上させることができる。また、ユーザの嗜好情報する触感に類似する製品の触感をユーザが試すことができるため、ユーザに対して新たな製品を提案することができる。
【0115】
このように、本実施形態に係るオンラインテストシステムSYSは、現実空間における化粧品の粘度せん断速度の解析データを取得する取得部(選択情報取得部2212)と、ユーザが所有するデバイスの種類を特定する特定部(ユーザ種別確認部222)と、解析データを仮想空間、拡張空間、または複合空間における化粧品の触感を表し、かつ特定部(ユーザ種別確認部222)により特定されたデバイスに適応する官能データに変換する変換部(官能情報提供部223)と、官能データに応じた化粧品の触感をデバイスにフィードバックさせるフィードバック部34と、を備える。
【0116】
このようにすることで、本実施形態に係るオンラインテストシステムSYSは、現実空間における化粧品の触感を仮想空間、拡張空間、または複合空間においてユーザにフィードバックすることができる。そのため、現実空間において店舗などに行かなくても化粧品の触感を試すことができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0117】
また、オンラインテストシステムSYSは、デバイスを所有しないユーザにデバイスの購入案内を提示する提示部(選択情報取得部2212)、をさらに備える。
【0118】
このようにすることで、フィードバックデバイスを所有しないユーザに化粧品の触感を体験できる機会があることを周知することができる。
【0119】
また、オンラインテストシステムSYSは、特定部(ユーザ種別確認部222)により特定されたユーザが所有するデバイスよりも上位デバイスが存在する場合に、ユーザに上位デバイスの購入案内を提示する提示部をさらに備える。
【0120】
このようにすることで、ユーザに化粧品の触感をより具体的に感じることができるフィードバックデバイスがありことを周知することができる。
【0121】
また、オンラインテストシステムSYSは、ユーザが嗜好する触感の化粧品と類似する触感の化粧品の広告をユーザに提示する提示部(レコメンド部225)、をさらに備える。
【0122】
これにより、ユーザの好みに応じた化粧品を提示することができる。
【0123】
また、オンラインテストシステムSYSは、ユーザが嗜好する触感の化粧品の官能データを出力する出力部(レコメンド部225)、をさらに備える。
【0124】
これにより、化粧品サンプルを提供する会社に対して嗜好情報を提供することができる。
【0125】
なお、上述した実施形態におけるオンラインテスト装置2、フィードバックデバイス3の一部、例えば、カスタマイズコンテンツ提供部220、取得部221、ユーザ種別確認部222、官能情報提供部223、学習部224、レコメンド部225の少なくとも一部をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、コンテンツ提供装置1、オンラインテスト装置2、フィードバックデバイス3に内蔵されたコンピュータシステムであって、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0126】
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
【0127】
また、上述した実施形態におけるオンラインテスト装置2、フィードバックデバイス3の一部、または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。オンラインテスト装置2、フィードバックデバイス3の各機能ブロックは個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
【0128】
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【符号の説明】
【0129】
SYS オンラインテストシステム
1 コンテンツ提供装置
10 通信部
12 制御部
122 コンテンツ提供部
2 オンラインテスト装置
20 通信部
22 制御部
220 カスタマイズコンテンツ提供部
221 取得部
2211 ユーザ情報取得部
2212 選択情報取得部
222 ユーザ種別確認部
223 官能情報提供部
224 学習部
225 レコメンド部
24 記憶部
241 コンテンツ情報記憶部
242 デバイス情報記憶部
243 ユーザ情報記憶部
244 化粧品データ記憶部
245 官能データ記憶部
246 統計情報記憶部
201 CPU
202 ドライブ部
203 記憶媒体
204 入力部
205 出力部
206 ROM
207 RAM
208 補助記憶部
209 インタフェース部
3 フィードバックデバイス
30 通信部
32 制御部
321 ユーザ情報提供部
322 選択情報選択部
323 官能情報取得部
324 駆動制御部
34 フィードバック部
35 検出部
36 駆動部
【要約】 (修正有)
【課題】製品の触感をユーザにフィードバックし、現実空間において店舗などに行かなくても化粧品の触感を試すことができ、ユーザの利便性を向上させる触感フィードバックシステム、装置、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】オンラインテストシステムSYSは、製品の物性データを取得し、物性データをデバイスに適応する官能データに変換し、官能データに応じた製品の触感をデバイスにフィードバックさせる、触感フィードバックシステムであって、製品の物性データを取得する選択情報取得部や、物性データをデバイスに適応する官能データに変換する変換部を有するサーバであるオンラインテスト装置2と、官能データに応じた製品の触感をデバイスにフィードバックさせるフィードバック部を有するフィードバックデバイス3と、仮想空間などの模擬空間のコンテンツを、オンラインテスト装置に提供するコンテンツ提供装置1と、を備える。
【選択図】
図1