(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】含水土に埋没した人員の救助現場における斜面の安全監視及び早期警報装置及び方法
(51)【国際特許分類】
G01D 21/00 20060101AFI20240827BHJP
G01S 13/89 20060101ALI20240827BHJP
G08B 21/10 20060101ALI20240827BHJP
G08B 25/04 20060101ALI20240827BHJP
G08B 31/00 20060101ALI20240827BHJP
【FI】
G01D21/00 D
G01S13/89
G08B21/10
G08B25/04 K
G08B31/00 B
(21)【出願番号】P 2023102752
(22)【出願日】2023-06-22
【審査請求日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】202310083702.X
(32)【優先日】2023-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520463123
【氏名又は名称】中国安全生▲産▼科学研究院
(73)【特許権者】
【識別番号】523239804
【氏名又は名称】中安国泰(北京)科技發展有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】楊曉琳
(72)【発明者】
【氏名】馬海涛
(72)【発明者】
【氏名】于正興
(72)【発明者】
【氏名】任貴文
(72)【発明者】
【氏名】張浩
(72)【発明者】
【氏名】候杉山
【審査官】菅藤 政明
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-225334(JP,A)
【文献】特開2010-197154(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第103542893(CN,A)
【文献】中国実用新案第217360927(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01D 21/00-21/02
G01S 13/89
G08B 21/10
G08B 25/04
G08B 31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
含水土に埋没した人員の救助現場における斜面の安全監視及び早期警報装置であって、前記装置は、一体型設置ポール、ミリ波測定ユニット、含水率測定ユニット、3軸傾斜角測定ユニット、温湿度センサ、システム制御ユニット、STM32信号処理及び制御パネル、5Gデータ伝送モジュール、Loraモジュール、及び音響光学アラームを含み、前記一体型設置ポールは、下部と上部伸縮部を含み、前記一体型設置ポールは伸縮構造であり、前記上部伸縮部を前記一体型設置ポールの前記下部の内部に嵌着することによって可変長の伸縮調整を実現することができ、
前記含水率測定ユニット、3軸傾斜角測定ユニット、並びにSTM32信号処理及び制御パネルは、前記一体型設置ポールの内部に統合されており、
前記ミリ波測定ユニットは、前記一体型設置ポールの頂端に設けられ、前記含水率測定ユニットは、前記一体型設置ポールの下部の内部に設けられ、
前記一体型設置ポールの下部の頂部には安定用ディスクが設けられている、ことを特徴とする装置。
【請求項2】
前記ミリ波測定ユニットは、前記含水率測定ユニット及び3軸傾斜角測定ユニットとそれぞれデータ交換を行い、前記システム制御ユニットは、前記ミリ波測定ユニット、含水率測定ユニット、及び3軸傾斜角測定ユニットにそれぞれ接続され、
前記システム制御ユニットは、前記5Gデータ伝送モジュール及びLoraモジュールに接続され、
前記5Gデータ伝送モジュールはクラウドサーバに接続され、前記Loraモジュールは前記音響光学アラームに接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ミリ波測定ユニットは、カスケード接続された4つのシングルチップ周波数変調連続波レーダー送受信機を含み、
前記シングルチップ周波数変調連続波レーダー送受信機によって受信されたADCデータを周波数領域及び時間領域で校正し、距離FFT、方位角FFT及び集束イメージングを経てレーダー画像を生成し、
レーダー画像に画像位置合わせを行ってインターフェログラム及びコヒーレンスマップを生成し、更に位相アンラッピング及び大気補正を行って監視用の変形マップを得る、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記含水率測定ユニットは、前記STM32信号処理及び制御パネルのシリアルポートを介して前記システム制御ユニットに接続され、
前記含水率測定ユニットは8つの含水率監視ユニットを含み、前記含水率監視ユニットは、リング電極対、電圧制御発振器、分周回路、電圧比較器、及びカウンタを含み、
前記電極対と含水土によって形成される等価静電容量は、含水率の異なる土壌で異なる
静電容量値を出力し、前記電圧制御発振器と共振し、そして前記分周回路によって方形波信号に変換し、前記方形波信号は前記電圧比較器によって収集しやすい周波数信号に変換されて出力される、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記3軸傾斜角測定ユニットは、前記STM32信号処理及び制御パネルのシリアルポートを介して前記システム制御ユニットに接続され、
前記3軸傾斜角測定ユニットは、3軸MEMS加速度センサ及び磁場センサを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記システム制御ユニットは、FPGAコントローラ、DSPコントローラ、データレジスタ、及びシリアルポート送受信機を含み、
前記FPGAコントローラは、前記シリアルポート送受信機を介して前記3軸傾斜角測定ユニット、含水率測定ユニット、温湿度センサのデータを受信し、そして
前記データ
と閾値を比較し、
前記DSPコントローラは、前記ミリ波測定ユニットのデータを受信し、処理して変形マップを作成する、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記データの閾値比較は、前記3軸傾斜角測定ユニットと前記含水率測定ユニットの監視結果を予め設定された閾値と比較し、前記3軸傾斜角測定ユニットの監視結果が傾斜角警報閾値よりも大きい場合、傾斜角異常警告を直ちに発し、レーダーのサンプリング周波数を増加させ、含水率の監視結果が含水率警報閾値よりも大きい場合、含水率異常警告を直ちに発し、レーダーのサンプリング周波数を増加させることを含む、ことを特徴とする請求項
6に記載の装置。
【請求項8】
前記シリアルポート送受信機は前記STM32信号処理及び制御パネルとデータ交換を行う、ことを特徴とする請求項
6に記載の装置。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の装置を採用して含水土に埋没した人員の救助現場における斜面の安全監視および早期警報方法であって、
埋没者の位置に基づいて前記装置の配置点を決定するステップ1と、
埋没者の位置及び周辺の斜面の状況に基づいて、前記装置の数を決定するステップ2と、
埋没者の位置の地滑りに近い側に前記装置を2台以上配置するステップ3と、
埋没者の位置の地滑りから離れた側に前記装置を少なくとも2台配置し、1台で斜面全体の変形状況を監視し、もう1台で掘削エリアの周辺の斜面の変形状況を監視するステップ4と、
配置された装置を起動して監視を行い、監視結果を分析し、監視結果に基づいて早期警報をトリガーするか否かを判断するステップ5とを含む、ことを特徴とする方法。
【請求項10】
含水土に埋没した人員の救助現場における斜面の安全監視及び早期警報方法であって、
現場に配置された監視装置を起動してデータ収集を開始し、マルチパラメータ監視データを同期的に収集するステップS1と、
含水率警報閾値、傾斜角警報閾値、及びレーダーデータ閾値
を設定するステップS2と、
含水率と傾斜角がそれぞれ閾値を超えると、第1警報を発し、且つ斜面レーダーのサンプリング周波数を動的に調整するステップS3と、
レーダー監視結果の最大値をレーダー警報閾値と比較し、レーダー警報閾値以下である場合、S3に戻り、そうでない場合、
前記レーダー監視結果の最大値がレーダー警報閾値を超えるエリアに対応する面積を計算するステップS4と、
前記
対応する面積が面積閾値より大きいか否かを判断し、面積閾値以下の場合、S3に戻り、そうでない場合、前記
対応する面積
に基づいて警報レベルを決定するステップS5と、
警報レベルを決定した後、
警報面積をインポートし、表示画面で警報位置と警報レベルをマークするステップS6と、
警報面積を検索した場合、警報を記録して報告するステップS7とを含む、ことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は地質災害緊急救助のための安全監視の技術分野に関し、特に、斜面変形マイクロ波リモートセンシング微分干渉変形測定技術の分野に関し、特に、含水土に埋没した人員の救助現場における斜面の安全監視及び早期警報装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
地質災害事故の影響地域は広く分布しており、閉じ込められた人の埋没深度は深く、埋没環境の土壌含水率は高く、救助時には建設機械を使用して掘り下げ、覆いを取り除き、負傷者を搬送する必要がある。救助過程で含水土の斜面が形成され、工事による撹乱と含水量の影響により、変形が急速に進行し、地滑りや崩壊の隠れた危険が閉じ込められた負傷者、救助隊員、救助装置の安全を深刻に脅かしており、更に、埋没者の位置が分散しており、救助の安全を確保するために、各救助地点で監視と早期警報を行う必要がある。
【0003】
亀裂計や変位計などの従来の接触式監視技術には、設置及び組み立てが難しく、監視頻度が低く、監視精度が悪いなどの問題が存在し、機械運動式斜面レーダーなどの既存の非接触式マイクロ波リモートセンシング装置は、大型で重量が重く、遠距離でステーションを設置して斜面変位という1つのみのパラメータを監視することしかできず、その結果、電磁波の伝搬が遮られることで深部埋没者の位置が画像内で影になり、機械運動による合成開口監視の期間が長くてエコーのコヒーレンスが失われやすく、単一の測定ポイントと単一のパラメータでは含水土に埋没した人員の救助現場における斜面の隠れた危険を効果的に警告することができないなどの問題をもたらす。現在、含水土に埋没した人員の救助現場における斜面の安全監視及び早期警報に特に適した装置及び方法はない。
【発明の概要】
【0004】
上記を踏まえて、本発明は救助現場の複雑な環境を分析することにより、含水土に埋没した人員の救助現場における斜面の監視及び早期警報に用いられる含水土に埋没した人員の救助現場における斜面の安全監視装置を開発した。含水土自体の軟らかさや含水率の高さなどの特徴に基づき、「3パラメータ」による共同監視及び早期警報方法を提案した。この方法は、複数のセンサをミリ波測定ユニットの設置ポールに組み込み、ハードウェアの革新と監視プロセスの革新により、緊急救助現場での監視装置の迅速な設置及び統合監視を実現し、「3パラメータ」を統合的に監視することで動的領域早期警報を実現する。
【0005】
具体的には、本発明は以下の技術的解決策を提供する:
【0006】
一態様では、本発明は、含水土に埋没した人員の救助現場における斜面の安全監視及び早期警報装置を提供し、この装置は、一体型設置ポール、ミリ波測定ユニット、含水率測定ユニット、3軸傾斜角測定ユニット、温湿度センサ、システム制御ユニット、STM32信号処理及び制御パネル、5Gデータ伝送モジュール、Loraモジュール、及び音響光学アラームを含み、一体型設置ポールは、下部と上部伸縮部を含み、一体型設置ポールは伸縮構造であり、上部伸縮部を一体型設置ポールの下部の内部に嵌着することによって可変長の伸縮調整を実現することができ、含水率測定ユニット、3軸傾斜角測定ユニット、並びにSTM32信号処理及び制御パネルは、一体型設置ポールの内部に統合されており、ミリ波測定ユニットは、一体型設置ポールの頂端に設けられ、含水率測定ユニットは、一体型設置ポールの下部の内部に設けられ、一体型設置ポールの下部の頂部には安定用ディスクが設けられている。
【0007】
好ましくは、ミリ波測定ユニットは、含水率測定ユニット及び3軸傾斜角測定ユニットとそれぞれデータ交換を行い、システム制御ユニットは、ミリ波測定ユニット、含水率測定ユニット、及び3軸傾斜角測定ユニットにそれぞれ接続され、システム制御ユニットは、5Gデータ伝送モジュール及びLoraモジュールに接続され、5Gデータ伝送モジュールはクラウドサーバに接続され、Loraモジュールは音響光学アラームに接続される。
【0008】
好ましくは、上記装置の配置方法は、
埋没者の位置に基づいて装置の配置点を決定するステップ1と、
埋没者の位置及び周辺の斜面の状況に基づいて、装置の数を決定するステップ2と、
埋没者の位置の地滑りに近い側に装置を2台以上配置するステップ3と、
埋没者の位置の地滑りから離れた側に装置を少なくとも2台配置し、1台で斜面全体の変形状況を監視し、もう1台で掘削エリアの周辺の斜面の変形状況を監視するステップ4と、
配置された装置を起動して監視を行い、監視結果を分析し、監視結果に基づいて早期警報をトリガーするか否かを判断するステップ5とを含む。
【0009】
好ましくは、ミリ波測定ユニットは、カスケード接続された4つのシングルチップ周波数変調連続波レーダー送受信機を含み、シングルチップ周波数変調連続波レーダー送受信機によって受信されたADCデータを周波数領域及び時間領域で校正し、距離FFT、方位角FFT及び集束イメージングを経てレーダー画像を生成し、レーダー画像に画像位置合わせを行ってインターフェログラム及びコヒーレンスマップを生成し、更に位相アンラッピング及び大気補正を行って監視用の変形マップを得る。
【0010】
好ましくは、含水率測定ユニットは、STM32信号処理及び制御パネルのシリアルポートを介してシステム制御ユニットに接続され、含水率測定ユニットは8つの含水率監視ユニットを含み、含水率監視ユニットは、リング電極対、電圧制御発振器、分周回路、電圧比較器、及びカウンタを含み、電極対と含水土によって形成される等価静電容量は、含水率の異なる土壌で異なる静電容量値を出力し、電圧制御発振器と共振し、そして分周回路によって方形波信号に変換し、方形波信号は電圧比較器によって収集しやすい周波数信号に変換されて出力される。
【0011】
好ましくは、3軸傾斜角測定ユニットは、STM32信号処理及び制御パネルのシリアルポートを介してシステム制御ユニットに接続され、3軸傾斜角測定ユニットは、3軸MEMS加速度センサ及び磁場センサを含む。
【0012】
好ましくは、システム制御ユニットは、FPGAコントローラ、DSPコントローラ、データレジスタ、及びシリアルポート送受信機を含み、FPGAコントローラは、シリアルポート送受信機を介して3軸傾斜角測定ユニット、含水率測定ユニット、温湿度センサのデータを受信し、そしてデータの閾値を比較し、DSPコントローラは、ミリ波測定ユニットのデータを受信し、処理して変形マップを作成する。
【0013】
好ましくは、データの閾値比較は、3軸傾斜角測定ユニットと含水率測定ユニットの監視結果を予め設定された閾値と比較し、3軸傾斜角測定ユニットの監視結果が傾斜角警報閾値よりも大きい場合、傾斜角異常警告を直ちに発し、レーダーのサンプリング周波数を増加させ、含水率の監視結果が含水率警報閾値よりも大きい場合、含水率異常警告を直ちに発し、レーダーのサンプリング周波数を増加させることを含む。
【0014】
好ましくは、シリアルポート送受信機はSTM32信号処理及び制御パネルとデータ交換を行う。
【0015】
別の態様では、本発明は含水土に埋没した人員の救助現場における斜面の安全監視及び早期警報方法を更に提供し、この方法は、
現場に配置された監視装置を起動してデータ収集を開始し、マルチパラメータ監視データを同期的に収集するステップS1と、
含水率警報閾値、傾斜角警報閾値、及びレーダーデータ閾値を含めて、様々なパラメータの警報閾値を設定するステップS2と、
含水率と傾斜角がそれぞれ閾値を超えると、第1警報を発し、且つ斜面レーダーのサンプリング周波数を動的に調整するステップS3と、
レーダー監視結果の最大値をレーダー警報閾値と比較し、レーダー警報閾値以下である場合、S3に戻り、そうでない場合、対応する面積を計算するステップS4と、
上記面積が面積閾値より大きいか否かを判断し、面積閾値以下の場合、S3に戻り、そうでない場合、上記面積及び警報値に基づいて警報レベルを決定するステップS5と、
警報レベルを決定した後、警報値及び警報面積をインポートし、表示画面で警報位置と警報レベルをマークするステップS6と、
警報面積を検索した場合、警報を記録して報告するステップS7とを含む。
【0016】
従来技術と比較して、本発明の技術的解決手段は、改善されたレーダー配置方法及び挿入ロッド型配置方法を採用し、同時に複数種類の測定ユニットを斜面レーバーの挿入ロッド内部に統合することにより、現場の配置効率を向上させ、「3パラメータ」による共同監視方法を実現する。個別の無線周波数素子の代わりに高度に統合された無線周波数チップを使用し、また組み込みDSP信号プロセッサを利用してレーダーデータ処理アルゴリズムのリアルタイム計算を達成し、斜面レーダーの軽量化と低消費電力の動作モードを実現し、またハードウェアアクセラレーションにより、データのリアルタイム処理を実現し、監視効率を向上させる。含水土の特徴に応じて、「3パラメータ」による総合早期警報方法を提案し、この方法は現場の含水率と傾斜角の変化に応じて斜面レーダーのサンプリングレートを動的に調整し、「3パラメータ」による領域動的早期警報を実現する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本発明の実施形態又は従来技術における技術的解決策をより明確に説明するために、以下では、実施形態又は従来技術の説明に使用する必要がある図面を簡単に紹介する。明らかに、以下の説明における図面は、本発明のいくつかの実施形態に過ぎず、当業者であれば、創造的な労力なしに、これらの図面に基づいて他の図面を得ることもできる。
【
図1】本発明の実施形態による装置のシステム構造図である。
【
図2】本発明の実施形態による装置の現場配置方法の概略図である。
【
図3】本発明の実施形態による現場配置のフローチャートである。
【
図4】本発明の実施形態による救助の安全監視及び早期警報のフローチャートである。
【
図5】本発明の実施形態による現場に配置された装置の構造概略図である。
【
図6】本発明の実施形態によるミリ波測定ユニットのシステムブロック図である。
【
図7】本発明の実施形態によるミリ波測定ユニットのデータ処理フローである。
【
図8】本発明の実施形態による含水率測定ユニットのブロック図である。
【
図9】本発明の実施形態による3軸傾斜角測定ユニットのブロック図である。
【
図10】本発明の実施形態によるシステム制御ユニットのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。記載された実施形態は、本発明の実施形態の一部にすぎず、すべてではないことは明らかである。本発明の実施形態に基づいて、創造的な労力なしに当業者によって得られる他のすべての実施形態は、本発明の保護範囲に属する。
【0019】
当業者は、以下の具体的な実施例又は具体的な実施形態が、具体的な発明内容を更に説明するために本発明によって列挙された一連の最適化された配置方法であり、これらの配置方法が、一部又は特定の実施例又は実施形態を他の実施例又は実施形態と関連付けたり、互いに組み合わせて使用したりできないことが本発明において明確に述べられていない限り、互いに組み合わせたり、互いに関連付けて使用したりすることができることを理解すべきである。同時に、以下の具体的な実施例又は実施形態は最適化された配置方法としてのみ使用され、本発明の保護範囲を限定するものとして理解されるべきではない。
【0020】
本発明が解決しようとする課題は以下のとおりである。含水土に埋没した人員の救助現場では、人を救出するために掘り下げる必要があるため、レーダーの伝搬が遮られ、工事による撹乱が大きく、監視ポイントが多く且つ分散しているなどの問題があり、その結果、斜面レーダーの現場配置が困難であり、地盤が不安定になり、地滑りを誘発する要因が多く、これに基づいて、本発明は救助現場の複雑な環境を分析することにより、含水土に埋没した人員の救助の監視及び早期警報に用いられる含水土に埋没した人員の救助現場における斜面の安全監視装置を開発した。含水土自体の軟らかさや含水率の高さなどの特徴に基づき、FPGA制御ユニットによってミリ波測定ユニット、含水率測定ユニット、傾斜角測定ユニット、及び5Gデータ伝送ユニットを秩序正しくプログラム制御することにより、含水土に埋没した人員の救助現場における斜面の安全監視及び早期警報装置を形成し、この装置によって構築された救助現場の変位、傾斜角、含水率、温湿度監視データ認識ネットワークに基づいて、「3パラメータ」による共同早期警報方法を確立し、含水土に埋没した人員の救助現場における掘削斜面の動的領域早期警報モードを形成する。本解決手段は、サイズが小さく、軽量で、統合レベルが高く、輸送と設置が便利であり、ワンボタン操作が可能であり、追加のコンピュータを必要としないため、分散監視のために救助隊員が各救助地点に持ち運ぶのに適しており、含水土に埋没した人員の救助現場での救助装置の安全と救助隊員の生命の安全を確保する。
【0021】
本実施例では、本発明は、斜面レーダーのハードウェアスキームを改善し、個別の無線周波数素子の代わりに高度に統合されたカスケード無線周波数チップを使用し、軌道機械走査の代わりにアレイアンテナ電子走査を使用し、レーダーの体積、重量、及び消費電力を大幅に削減し、斜面レーダーの重量を75kgから10kgに削減し、消費電力を120Wから20Wに削減する。また、レーダー配置方法を改善して挿入ロッド型配置方法を採用し、同時に複数種類の測定ユニットを斜面レーバーの挿入ロッド内部に統合することにより、現場の配置効率を向上させ、「3パラメータ」による共同監視方法を実現する。含水土の特徴に応じて、「3パラメータ」による総合早期警報方法を提案し、この方法は現場の含水率の変化に応じて斜面レーダーのサンプリングレートを動的に調整し、マルチパラメータによる領域早期警報を実現する。以下、解決手段の詳細について説明する。
【0022】
本実施例では、
図1及び
図5を参照すると、監視装置のハードウェア構成は以下の通りである:1-一体型設置ポール、2-温湿度センサ、3-音響光学アラーム、4-高解像度カメラ、5-5Gデータ伝送モジュール、6-ピッチ調整機構、7-安定用ディスク、8-ミリ波測定ユニット、9-システム制御ユニット、10-Loraモジュール、11-伸縮ロッド、12-STM32信号処理及び制御パネル、13-3軸傾斜角測定ユニット、14-含水率測定ユニット、15-大容量電池。各測定ユニットの現場設置の問題を解決し、救助現場での迅速な配置を実現するために、本発明は装置構造を革新し、含水率測定ユニット、3軸傾斜角測定ユニット、大容量電池、並びにSTM32信号処理及び制御パネルを一体化し、ミリ波測定ユニットの設置ポール1内に一体化し、設置ポール1の下部は含水率測定ユニット14であり、底部は大容量電池15であり、上部は伸縮ポールであり、頂部はミリ波測定ユニット8である。統合された一体化構造設計により、含水土自体の柔らかい特徴と相まって、地面に挿入された垂直ポール構造は、監視装置の現場設置に時間がかかり、複雑であるなどの問題を解決し、緊急救助現場の監視及び早期警報装置の迅速な配置を実現する。
【0023】
一体型設置ポールは、革新的な設計により、複数種類のセンサをその内部に統合し、救助現場での監視装置の迅速な配置を実現する。ホルダの底部の長さは80cmで、含水土の内部に挿入することができ、固定の役割を果たすだけでなく、土壌の含水率をリアルタイムで監視することもできる。設置ポールの地上部分の高さは80~120cmで調整可能であり、ミリ波測定ユニット、5Gデータ伝送モジュール、ローラモジュールなどを設置ポールに取り付けることができ、設置ポールの中央には、安定の役割を果たし、斜面レーダーの揺れを防ぐ安定用ディスクがある。
【0024】
ミリ波測定ユニットは、システム全体のコアユニットである。ポータブルで低消費電力の斜面レーダーを実現するために、システムは高度に統合された無線周波数モジュールを使用する。システムカスケード方式により、個別の無線周波数素子の代わりに高度に統合された無線周波数チップを使用し、システムの統合レベルを改善し、システムの重量及び体積を大幅に削減し、またマイクロストリップアンテナにより、機械走査方法の代わりにアレイ電子走査方法を使用し、機械運動を減少させ、データのサンプリングレートを向上させ、更に、組み込みハードウェアアクセラレーション方法により、組み込みDSPコアを使用し、斜面レーダーのデータのリアルタイム処理を実現し、低消費電力、高速、大面積の斜面リアルタイム監視機能を確保する。
図6に示されるように、ミリ波測定ユニットはカスケード接続された4つの無線周波数チップ(即ち、シングルチップ周波数変調連続波レーダー送受信機)によって送受信チャネルの数を増加させ、192個の仮想受信ユニットに相当する送信12回と受信16回のマルチ送信及びマルチ受信機能を実現し、大きな仮想開口を確保する。DSP内でレーダーイメージング、干渉、位相フィルタリング、位相アンラッピング、大気補正などのデータ処理を実現し、エッジコンピューティングによってデータのフロントエンド処理を実現する。ミリ波測定ユニットは、イーサネットポートを介して生のエコーデータを送信し、5Gデータ伝送モジュールを介してクラウドサーバと通信し、監視データをリアルタイムで送信することができ、また、システム制御ユニットから送信された制御命令を受信してサンプリング周波数を自動的に変更する。
【0025】
図7に示されるように、ミリ波測定ユニットのデータ処理では、較正行列によって、収集された各チャネルのADCデータを較正し、次にレーダーイメージングを行い、イメージングプロセスは、距離FFT、方位角FFT、及び集束イメージングを含み、最後にレーダー画像を生成し、レーダー画像を生成した後、干渉法を行い、画像位置合わせによってインターフェログラム及びコヒーレンスマップ(平滑化フィルタリング処理)を生成し、更に位相アンラッピング(最適推定法)及び大気補正(永久散乱体法)を行ってその後の監視用の変形マップを生成する。
【0026】
図8に示されるように、含水率測定ユニットはFDR周波数領域反射法を用い、アクティブエミッタ電極を介して含水率の変化を監視し、周波数変化から周囲の土壌含水率を計算することができる。測定ユニットは合計8つの含水率測定ユニットを含み、含水率測定ユニットは土質を直接測定する電極対、並びに電極対に接続された電圧制御発振器、プリスケーラ、電圧比較器及びバイナリカウンタを含み、地下0~80cmの土壌含水率を監視することができる。含水率測定ユニットはシリアルポートを介してシステム制御ユニットに接続され、監視データをリアルタイムで送信する。含水率測定ユニットの回路は、リング電極対、電圧制御発振器、分周回路、電圧比較器、カウンタ、並びにSTM32信号処理及び制御パネルで構成されている。そのうち、電極対と含水土によって形成される等価静電容量は、含水率の異なる土壌で異なる静電容量値を出力し、電圧制御発振器と共振し、そして分周及び整形回路によって方形波信号に変換し、最後に方形波信号を収集しやすい周波数信号に変換し、周波数変化から反転して土壌の含水率を得る。
【0027】
図9に示されるように、3軸傾斜角測定ユニットは、動力学計算、カルマンフィルタリングアルゴリズム、デジタルフィルタリング、状態推定などを含む3段階デジタルフィルタリングを使用してデータを処理し、データの干渉防止能力を向上させ、高精度、高性能、高安定の傾斜角監視を実現する。シリアルポートを介してシステム制御ユニットに接続され、監視データをリアルタイムで送信する。3軸傾斜角測定ユニットのコア構成モジュールは、3軸MEMS加速度センサ、磁場センサ、並びにSTM32信号処理及び制御パネルを含み、そのうち、STM32信号処理及び制御パネルと含水率測定ユニットは1つを共同で使用し、シリアルポートを介してシステム制御ユニットとデータを交換する。
【0028】
高解像度カメラの主な機能は救助現場の斜面レーダーの監視エリアのビデオをリアルタイムで撮影し、ビデオを監視センターにアップロードし、監視センターでレーダー変形データと現場ビデオデータの融合表示を実現することである。高解像度ビデオはミリ波測定ユニットの内部に統合される。
【0029】
温湿度センサは、現場の温度及び湿度データをリアルタイムで監視し、斜面レーダーデータ処理のために環境パラメータを提供し、監視結果の正確性と信頼性を確保する。温湿度センサはミリ波測定ユニットの内部に統合される。
【0030】
図10に示されるように、システム制御ユニットは、FPGA+DSPを主制御チップとして使用し、DSPは主にレーダーデータの処理を実現し、FPGAは主に各センサのデータ収集及び前処理の役割を果たし、3軸傾斜角測定ユニットと含水率測定ユニットの監視結果を予め設定された閾値と比較し、3軸傾斜角測定ユニットの監視結果が閾値よりも大きい場合、傾斜角異常警告を直ちに発し、またサンプリング周波数を増加させるようにレーダーを制御する。含水率の監視結果が設定された閾値よりも大きい場合、含水率異常警告を直ちに発し、また斜面レーダーのサンプリング周波数を増加させて集中的に監視する。
【0031】
Loraモジュールは、現場の音響光学アラームを無線でトリガーし、通信距離は3キロメートル以上であり、監視装置にはLoraデータ送信モジュールが統合され、音響光学アラームにはLoraデータ受信モジュールが統合され、ブロードキャストによって複数の音響光学アラームに早期警報命令を送信することができる。
【0032】
5Gデータ伝送モジュールは、データ伝送機能を実現し、現場の監視結果をリアルタイムでクラウド監視センターにアップロードし、現場の指揮者にデータサポートを提供する。
【0033】
音響光学アラームは、システム制御ユニットから送信された命令を受信し、現場で音と光による警報を発し、「含水率異常」、「傾斜角異常」、「赤警報」などの音声警報を発することができ、含水土に埋没した人員の救助現場及び救助指令センターに配置することができ、警報情報をできるだけ早くすべての救助隊員に通知する。
【0034】
図2及び
図3を参照すると、本発明の装置の現場配置方法は以下のとおりである。
ステップ1、現場の生命探査装置によって埋没者の位置を特定し、埋没者の位置に基づいて監視装置の配置点を選択する。
ステップ2、埋没者の位置及び周辺の斜面状況に応じて、分散型共同監視装置の数を決定し、一般に、安全監視には、含水土に埋没した人員の救助現場における斜面の安全監視及び早期警報装置2組と含水率測定ユニット2組を使用する。
ステップ3、埋没者の地滑りに近い側に2台以上の独立した含水率測定ユニット(別個の分離型含水率測定ユニット)を配置し、地滑りの含水率変化をリアルタイムで監視する。
ステップ4、埋没者の地滑りから離れた側に、含水土に埋没した人員の救助現場における斜面の安全監視及び早期警報装置を2組配置し、含水率をリアルタイムで監視すると同時に、1つのレーダーで斜面全体の変形状況を監視し、もう1つのレーダーで埋没者の掘削エリアの周辺の斜面の変形状況を集中的に監視する。
ステップ5、指示によりすべての装置を一斉起動し、分散型共同監視を開始し、含水率測定ユニット又は傾斜角センサが大きく変化した場合、現場の音響光学アラームはまず「含水率異常」、「傾斜角異常」などの警報情報を発し、次に、システムは含水率と傾斜角の変化に応じて斜面レーダーのサンプリング周波数を自動的に増加させ、斜面を集中的に監視する。
ステップ6、監視結果を分析し、ミリ波測定ユニットによって検出された変位変化が「速度-面積-持続時間」閾値を超えると、早期警報を直ちにトリガーする。
【0035】
図4を参照すると、更に好ましい実施形態では、本発明の監視及び早期警報方法は、含水土の安定性に影響を与える様々な要因を包括的に考慮し、様々な要因の統合監視及び分析を通じて地滑り早期警報モデルを構築する。分析を通じて、地滑りの変位と地滑りの体積含水率には明らかな時空間応答関係があり、地滑りの急速な変位は、地滑りの深部における体積含水率の急速な変化に関連していることがわかる。体積含水率の増加は、地滑りの重量を増加させ、不飽和強度を低下させる可能性があり、地滑りの滑動力の増加、滑動力に抵抗する力の減少、及び安定性の低下につながる。以上の特徴に基づいて、本発明は「3パラメータ」による統合監視及び分析を実現し、含水率と傾斜角センサのパラメータに従って斜面レーダーのサンプリング周波数を動的に調整し、地滑りの早期警報モデルを構築し、「3パラメータ」による統合監視及び早期警報を実現する。
【表1】
【0036】
更に別の特定の実施例では、
図4を参照すると、本発明による含水土に埋没した人員の救助現場における斜面の安全監視及び早期警報方法の実施ステップは以下のとおりである。
【0037】
低消費電力の統合監視を確保するために、システムは複数種類の測定ユニットによる共同監視方法を採用する。通常の監視状態では、3軸傾斜角測定ユニットと含水率測定ユニットは例えば1分に1回、消費電力がやや大きいミリ波測定ユニットは例えば10分に1回サンプリングするように設定することができる。含水率測定ユニットが含水率の急激な上昇を検知すると、システムは自動的にミリ波測定ユニットのサンプリング周波数を増加させ、救助現場を集中的に監視し、同時に音響光学アラームをトリガーし、「含水率異常」の警告信号を出し、現場の人員に安全に注意を払うように通知し、救助隊員の安全を確保する。3軸傾斜角測定ユニットが閾値を超えると、装置は傾斜角センサのデータを直ちにアップロードし、ミリ波測定ユニットのサンプリング周波数を自動的に増加させ、同時に音響光学アラームをトリガーし、「傾斜角異常」の警告信号を出し、現場の救助隊員に安全に注意を払うように通知する。ミリ波測定ユニットが広い範囲の急激な変形を検知すると、直ちに赤警報を発し、現場の救助隊員を避難させる。3種類の測定ユニットによる共同監視により、監視装置の低消費電力動作を実現し、外部電源なしで監視装置は7日間連続動作することができ、救助のゴールデンタイム内の救助隊員の安全を効果的に確保し、また監視パラメータを追加し、「3パラメータ」による共同領域早期警報により、早期警報の信頼性を向上させる。この方法は以下のとおりである:
ステップ1、現場配置が完了した後、監視及び早期警報ソフトウェアを介して同期収集命令を発信し、装置は動作し始め、マルチパラメータ監視データを同期的に収集する。
ステップ2、現場の実際の状況に応じて、主に含水率警報閾値、傾斜角警報閾値、レーダーデータ閾値を含む様々なパラメータの警報閾値を設定する。
ステップ3、各パラメータの監視データを分析し、マルチソース監視データを統合し、早期警報モデルに基づいてシステムの動作パラメータを動的に調整し、調整方法を表1に示す。含水率と傾斜角が閾値を超えると、現場の音響光学アラームは対応する警告を発し、現場の人員に安全保護を強化するように注意する。同時に、システムは含水率値及び予め設定されたモデルに基づいて、斜面レーダーのサンプリング周波数を動的に調整する。
ステップ4、レーダーが監視している変形結果の最大値とレーダー警報閾値を比較し、閾値より大きいか否かを判断し、閾値以下の場合、前のステップに戻り、リアルタイム監視を継続し、変形値が警報閾値を超えた場合、直ちに閾値を超えた面積を計算し、面積計算方法は、ミリ波測定ユニットの画素点から算出する方法であり、例えば、本実施例では、ミリ波測定ユニットの分解能は0.4m×33.14mradであり、これは、1000メートルの位置でレーダーの方位角分解能が0.4m×8mであり、即ち、1つの画素で表される面積が0.4m*8mであることを意味する。
ステップ5、閾値を超えた面積が閾値よりも大きいか否かを判断し、そうでない場合、警報する必要がなく、この面積が閾値よりも大きい場合、直ちに警報値と面積に基づいてエリア検索を行い、レーダー警報値より大きい画素点を見つけ、画素点から危険エリアを特定し、更に警報レベルを決定する。画素点から危険エリアを特定する方法は、ステップ4の面積計算方法で説明した通りである。
ステップ6、警報値があるレベルに達した場合、警報値と警報面積を入力し、警報値と警報面積に基づいて、早期警報ソフトウェアの現場のDEMモデルで、レーダー変形雲画像を通じて具体的な警報位置を直感的に表示し、異なる警報値又は変形値を異なる色でマークすることができ、例えば、色が濃いほど、変形値が大きくなる。
ステップ7、変位データがレーダー「変位-面積-持続時間」警報に適合すると、システムは、含水率データ、傾斜角データ、及び変位データを同時的に取得して分析し、「3パラメータ」による共同早期警報モデルによって総合早期警報を行う。
【0038】
更に別の実施形態では、本解決手段は装置の形で実現することができ、この装置は、上記の各実施形態における各ステップ又はいくつかのステップを実行するための対応するモジュールを含むことができる。したがって、上記の各実施形態における各ステップ又はいくつかのステップを対応するモジュールによって実行することができ、また、この電子装置は、これらのモジュールのうちの1つ以上のモジュールを含んでもよい。モジュールは、対応するステップを実行するように特別に構成された1つ以上のハードウェアモジュールであるか、対応するステップを実行するように構成されたプロセッサによって実装されるか、プロセッサによる実装のためにコンピュータ可読媒体に格納されているか、又は何らかの組み合わせによって実装されてもよい。
【0039】
この装置は、バスアーキテクチャを使用して実現することができる。バスアーキテクチャは、ハードウェアの特定の応用と全体的な設計の制約に応じて、任意の数の相互接続されたバス及びブリッジを含むことができる。バスは、1つ以上のプロセッサ、メモリ、及び/又はハードウェアモジュールを含む様々な回路を相互に接続する。バスはまた、周辺機器、電圧調整器、電力管理回路、外部アンテナなどの様々な他の回路を接続することができる。
【0040】
フローチャート又は本明細書に他の方法で記載されている任意のプロセス又は方法は、特定の論理機能又はプロセスのステップを実装するための1つ以上の実行可能な命令を含むコードのモジュール、セグメント、又は一部を表すものとして理解することができる。また、本解決手段の好ましい実施形態の範囲は、代替の実施を含み、代替の実施では、図示又は議論された順序とは別に、関連する機能に応じて実質的に同時に又は逆の順序で機能を実行することができ、これは、本解決手段の実施形態が属する技術分野の当業者によって理解されるべきである。プロセッサは、上述の様々な方法及び処理を実行する。例えば、本解決手段における方法実施形態は、メモリなどの機械可読媒体上に有形に具現化されたソフトウェアプログラムとして実装することができる。いくつかの実施形態では、ソフトウェアプログラムの一部又はすべてを、メモリ及び/又は通信インターフェースを介してロード及び/又はインストールすることができる。ソフトウェアプログラムがメモリにロードされ、プロセッサによって実行されると、ソフトウェアプログラムは上述の方法における1つ以上のステップを実行することができる。代替として、他の実施形態では、プロセッサは、任意の他の適切な方法で(例えば、ファームウェアによって)上述の方法のうちの1つを実行するように構成され得る。
【0041】
フローチャートに示される、又は本明細書に他の方法で記載されている論理及び/又はステップは、命令実行システム、装置若しくは機器(例えば、コンピュータベースのシステム、プロセッサを含むシステム、又は、命令実行システム、装置若しくは機器から命令をフェッチして実行できる他のシステムなど)による使用のため、又はこれらの命令実行システム、装置若しくは機器と組み合わせて使用するために、任意の可読記憶媒体に具現化することができる。
【0042】
当業者であれば、上記の実施例の方法におけるプロセスのすべて又は一部が、コンピュータプログラムを介して関連するハードウェアに命令することによって実装することができることを理解することができる。上記のプログラムは、コンピュータ可読記憶媒体に格納することができ、プログラムが実行されると、上述の各方法の実施例におけるプロセスが実現され得る。ここで、記憶媒体は、磁気ディスク、光ディスク、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)又はランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)などであってもよい。
【0043】
以上は本発明の具体的な実施形態に過ぎず、本発明の保護範囲はこれらに限定されるものではなく、本発明で開示された技術的範囲内で当業者が容易に思いつくことができる変更又は置換はすべて、本発明の保護範囲内にあるものとする。したがって、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲を基準とする。
【符号の説明】
【0044】
1-一体型設置ポール、2-温湿度センサ、3-音響光学アラーム、4-高解像度カメラ、5-5Gデータ伝送モジュール、6-ピッチ調整機構、7-安定用ディスク、8-ミリ波測定ユニット、9-システム制御ユニット、10-Loraモジュール、11-伸縮ロッド、12-STM32信号処理及び制御パネル、13-3軸傾斜角測定ユニット、14-含水率測定ユニット、15-大容量電池