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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】ボトルプリフォーム加熱装置
(51)【国際特許分類】
   B29C 49/68 20060101AFI20240827BHJP
   B29C 49/64 20060101ALI20240827BHJP
【FI】
B29C49/68
B29C49/64
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023521693
(86)(22)【出願日】2021-08-19
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-31
(86)【国際出願番号】 CN2021113501
(87)【国際公開番号】W WO2023000423
(87)【国際公開日】2023-01-26
【審査請求日】2023-04-10
(31)【優先権主張番号】202110825258.5
(32)【優先日】2021-07-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521317081
【氏名又は名称】広州達意隆包装機械股▲フン▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100221729
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 圭介
(72)【発明者】
【氏名】鄒大群
(72)【発明者】
【氏名】▲デン▼志軍
(72)【発明者】
【氏名】曽観源
(72)【発明者】
【氏名】劉敬鋒
【審査官】関口 貴夫
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-205997(JP,A)
【文献】特表2008-505777(JP,A)
【文献】特開2014-065295(JP,A)
【文献】特開2006-297676(JP,A)
【文献】国際公開第2019/104394(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 49/00-49/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
チャンバ体、頂蓋及び若干の加熱ランプを備えるボトルプリフォーム加熱装置であって、
前記チャンバ体の中には第1の収容チャンバ及び第2の収容チャンバが形成され、前記第1の収容チャンバは円柱形を呈し、前記第2の収容チャンバは前記第1の収容チャンバの側面に接続され、前記加熱ランプはランプ管及びランプソケットを備え、前記ランプ管は円弧部及び2つの接続部を備え、前記接続部の一端は前記ランプソケットに接続され、前記接続部の他端は前記円弧部の一端に接続され、前記円弧部は前記第1の収容チャンバの中に設けられ、前記接続部及び前記ランプソケットは前記第2の収容チャンバの中に設けられ、前記頂蓋は前記チャンバ体の頂部に設けられ、前記頂蓋には第1の貫通孔が開設されており、前記ボトルプリフォームのプリフォーム管は、前記第1の貫通孔を通って前記第1の収容チャンバの中に挿入されて前記円弧部に取り囲まれることが可能であり、前記第1の収容チャンバの半径は、前記ボトルプリフォームの取手の前記プリフォーム管から離れた一端と前記プリフォーム管の中心軸線との間の距離よりも小さく、
前記ボトルプリフォーム加熱装置は、前記チャンバ体に取外し可能に接続され、前記第2の収容チャンバの中に設けられ、間隔をあけて設けられる若干の固定孔が設けられた取付座をさらに備え、
前記ランプソケットは、U型切欠口が開設された固定片を備え、前記加熱ランプは、前記U型切欠口を通過して前記固定孔の中にねじ回されたネジにより前記取付座に固定される、
ボトルプリフォーム加熱装置。
【請求項2】
前記円弧部の外周において取り囲むように、隣り合う2つの前記ランプ管の間に入れることが可能な、若干の断熱リングをさらに備える、
請求項1に記載のボトルプリフォーム加熱装置。
【請求項3】
前記断熱リングは、前記チャンバ体との間に断熱チャンバを形成させるように、前記チャンバ体の内壁と間隔をあけて設けられる、
請求項に記載のボトルプリフォーム加熱装置。
【請求項4】
底板及び吸風管をさらに備え、
前記チャンバ体の底部は前記底板に設けられ、前記吸風管と前記底板とは取外し可能に接続され、前記底板には第2の貫通孔が設けられており、前記吸風管は前記第2の貫通孔を通過して前記第1の収容チャンバ内に挿入される、
請求項に記載のボトルプリフォーム加熱装置。
【請求項5】
前記頂蓋の底部と前記チャンバ体の頂部との間は隙間を有し、前記隙間は前記断熱チャンバに連通され、前記断熱チャンバは前記吸風管に連通される、
請求項に記載のボトルプリフォーム加熱装置。
【請求項6】
前記チャンバ体の側面には入風孔が設けられており、前記入風孔は前記第2の収容チャンバに連通される、
請求項に記載のボトルプリフォーム加熱装置。
【請求項7】
前記チャンバ体内には第1の冷却チャンバが設けられ、前記チャンバ体の表面には第1の入水口及び第1の出水口が設けられており、前記第1の入水口及び前記第1の出水口はいずれも前記第1の冷却チャンバに連通される、
請求項1に記載のボトルプリフォーム加熱装置。
【請求項8】
前記頂蓋内には第2の冷却チャンバが設けられ、前記頂蓋の表面には第2の入水口及び第2の出水口が設けられており、前記第2の入水口及び前記第2の出水口はいずれも前記第2の冷却チャンバに連通される、
請求項1に記載のボトルプリフォーム加熱装置。
【請求項9】
前記第1の収容チャンバ内に挿入された前記プリフォーム管の中心軸線は、前記第1の収容チャンバの中心軸線と重なる、
請求項1に記載のボトルプリフォーム加熱装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、出願日が2021年7月21日で、出願番号が202110825258.5である中国特許出願の優先権を主張し、該出願の全部の内容は引用により本願に組み込まれている。
【0002】
本願は、包装機械の技術分野に関し、例えばボトルプリフォーム加熱装置に関する。
【背景技術】
【0003】
現在の市場では、取手付きプラスチックボトルは主に2種類に分けられており、1つの種類が取手付きHDPE材質のボトルであり、もう1つの種類が後付け取手PET材質のボトルである。そのうち、取手付きHDPE材質のボトルには、密封が不完全で、ボトルボディが破損しやすく、ボトル容量が制御できないなどの欠陥がある一方で、もう1つのPET材質のボトルには、HDPE材質のボトルと比べて密封性がよく、ボトルボディが丈夫で、酸素バリア性能が高く且つ透明で観測されやすいなどの利点があるものの、現在、PET材質のボトルはいずれも後付け取手を作る必要があり、後付け取手PET材質ボトルにおける取手は特定の機器による生産及び取付が必要とされ、且つ取付後に脱落しやすい。以上の理由から、業界内の関連企業は、現在市場における従来の取手付きプラスチックボトルの代わりに取手付きPET材質ボトルを用いうることを望むよう促されている。
【0004】
取手付きPET材質ボトルは、先に取手が付いたボトルプリフォームを射出成形してから、取手が付いたボトルプリフォームを加熱して取手が付いたボトルをブローする必要がある。しかし、従来のボトルプリフォーム加熱装置はボトルプリフォーム全体を一緒に加熱しているため、取手が変形し、ボトルプリフォームがボトルブロー金型の中にスムーズに入らない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願は、取手が変形しやすいという問題を解決でき、ボトルプリフォームがスムーズにボトルブロー金型の中に入ってブローされることを可能にするボトルプリフォーム加熱装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施例は、チャンバ体、頂蓋及び若干の加熱ランプを備えるボトルプリフォーム加熱装置を提供し、前記チャンバ体の中には第1の収容チャンバ及び第2の収容チャンバが形成され、前記第1の収容チャンバは円柱形を呈し、前記第2の収容チャンバは前記第1の収容チャンバの側面に接続され、前記加熱ランプはランプ管及びランプソケットを備え、前記ランプ管は円弧部及び2つの接続部を備え、前記接続部の一端は前記ランプソケットに接続され、前記接続部の他端は前記円弧部の一端に接続され、前記円弧部は前記第1の収容チャンバの中に設けられ、前記接続部及び前記ランプソケットは前記第2の収容チャンバの中に設けられ、前記頂蓋は前記チャンバ体の頂部に設けられ、前記頂蓋には第1の貫通孔が開設されており、前記ボトルプリフォームのプリフォーム管は、前記第1の貫通孔を通って前記第1の収容チャンバの中に挿入されて前記円弧部に取り囲まれることが可能であり、前記第1の収容チャンバの半径は、前記ボトルプリフォームの取手の前記プリフォーム管から離れた一端と前記プリフォーム管の中心軸線との間の距離よりも小さい。
【0007】
本願のボトルプリフォーム加熱装置の1つの好ましい態様として、ボトルプリフォーム加熱装置は、前記チャンバ体に取外し可能に接続され、前記第2の収容チャンバの中に設けられ、間隔をあけて設けられる若干の固定孔が設けられた取付座をさらに備え、前記ランプソケットは、U型切欠口が開設された固定片を備え、前記加熱ランプは、前記U型切欠口を通過して前記固定孔の中にねじ回されたネジにより前記取付座に固定される。
【0008】
本願のボトルプリフォーム加熱装置の1つの好ましい態様として、ボトルプリフォーム加熱装置は、前記円弧部の外周において取り囲むように、隣り合う2つの前記ランプ管の間に入れることが可能な、若干の断熱リングをさらに備える。
【0009】
本願のボトルプリフォーム加熱装置の1つの好ましい態様として、前記断熱リングは、前記チャンバ体との間に断熱チャンバを形成させるように、前記チャンバ体の内壁と間隔をあけて設けられる。
【0010】
本願のボトルプリフォーム加熱装置の1つの好ましい態様として、前記ボトルプリフォーム加熱装置は、底板及び吸風管をさらに備え、前記チャンバ体の底部は前記底板に設けられ、前記吸風管と前記底板とは取外し可能に接続され、前記底板には第2の貫通孔が設けられており、前記吸風管は前記第2の貫通孔を通過して前記第1の収容チャンバ内に挿入される。
【0011】
本願のボトルプリフォーム加熱装置の1つの好ましい態様として、前記頂蓋の底部と前記チャンバ体の頂部との間は隙間を有し、前記隙間は前記断熱チャンバに連通され、前記断熱チャンバは前記吸風管に連通される。
【0012】
本願のボトルプリフォーム加熱装置の1つの好ましい態様として、前記チャンバ体の側面には入風孔が設けられており、前記入風孔は前記第2の収容チャンバに連通される。
【0013】
本願のボトルプリフォーム加熱装置の1つの好ましい態様として、前記チャンバ体内には第1の冷却チャンバが設けられ、前記チャンバ体の表面には第1の入水口及び第1の出水口が設けられており、前記第1の入水口及び前記第1の出水口はいずれも前記第1の冷却チャンバに連通される。
【0014】
本願のボトルプリフォーム加熱装置の1つの好ましい態様として、前記頂蓋内には第2の冷却チャンバが設けられ、前記頂蓋の表面には第2の入水口及び第2の出水口が設けられており、前記第2の入水口及び前記第2の出水口はいずれも前記第2の冷却チャンバに連通される。
【0015】
本願のボトルプリフォーム加熱装置の1つの好ましい態様として、前記第1の収容チャンバ内に挿入された前記プリフォーム管の中心軸線は、前記第1の収容チャンバの中心軸線と重なる。
【発明の効果】
【0016】
本願のボトルプリフォーム加熱装置は、特定の大きさのチャンバ体を有し、これにより、ボトルプリフォームのプリフォーム管は頂蓋における第1の貫通孔を通って第1の収容チャンバの中に挿入されて加熱ランプに取り囲まれることが可能であるが、ボトルプリフォームの取手はチャンバ体の内部に入らず、加熱ランプはプリフォーム管のみを加熱し、取手が熱を受けて変形することが回避され、後続のボトルプリフォームのスムーズなブローのために条件が作られる。チャンバ体の形態は加熱ランプの形態に適応し、加熱ランプにおけるプリフォーム管の加熱を担当する円弧部は、第1の収容チャンバの中に設けられるが、加熱ランプの接続部及びランプソケットは第2の収容チャンバの中に設けられ、チャンバ体における空間が十分に利用され、これにより、チャンバ体は体積がコンパクトになり、占有する空間が小さくなり、取付が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】自身取手付きボトルプリフォームの斜視図である。
図2図1のものがブローされた後に形成されたボトルの正面図である。
図3】本願の一実施例のボトルプリフォーム加熱装置の正面図である。
図4図3の断面図である。
図5図4の斜視図である。
図6図3におけるチャンバ体の斜視図である。
図7】本願の一実施例の加熱ランプの斜視図である。
図8図3における頂蓋の斜視図である。
図9図4における断熱リングの斜視図である。
【符号の説明】
【0018】
1・・・チャンバ体、11・・・第1の収容チャンバ、111・・・断熱チャンバ、12・・・第2の収容チャンバ、13・・・隙間、14・・・入風孔、15・・・第1の冷却チャンバ、16・・・第1の入水口、17・・・第1の出水口、2・・・頂蓋、21・・・第1の貫通孔、22・・・第2の入水口、23・・・第2の出水口、3・・・加熱ランプ、31・・・ランプ管、311・・・円弧部、312・・・接続部、32・・・ランプソケット、321・・・ランプソケット本体、322・・・固定片、4・・・取付座、41・・・固定孔、5・・・第1のネジ、6・・・断熱リング、61・・・切欠溝、7・・・底板、8・・・吸風管、81・・・第3の貫通孔、9・・・第2のネジ、100・・・ボトルプリフォーム、101・・・プリフォーム管、102・・・取手、103・・・ボトル口、104・・・ボトルボディ。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本願において、別途明確に規定及び限定されない限り、第1の特徴が第2の特徴の「上」又はの「下」にあることは、第1の特徴と第2の特徴とが直接接触することを含んでもよいし、第1の特徴と第2の特徴が直接接触せずそれらの間の他の特徴を介して接触することを含んでもよい。さらに、第1の特徴が第2の特徴の「上」にあることは、第1の特徴が第2の特徴の真上及び斜め上にあることを含むか、又は単に第1の特徴の水平高さが第2の特徴よりも高いことを示す。第1の特徴が第2の特徴の「下」にあることは、第1の特徴が第2の特徴の真下及び斜め下にあることを含むか、又は単に第1の特徴の水平高さが第2の特徴よりも小さいことを示す。
【0020】
また、用語「第1」、「第2」は、目的を説明するためのものにすぎず、相対的な重要性を指示又は暗示したり、指示される技術特徴の数量を暗黙的に指し示したりするものとしては理解できない。従って、「第1」、「第2」が限定された特徴は、1つ又は複数の該特徴を明示的又は暗黙的に含むことができる。
【0021】
図1に示すボトルプリフォーム100は、プリフォーム管101、取手102及びボトル口103を備え、取手102の一端は、プリフォーム管101に一体となって接続され、取手102の他端は、プリフォーム管101に接続されず、宙に浮いた状態を呈し、これによりブローされたボトルは、図2に示すように、プリフォーム管101が吹き上げられてボトルボディ104を形成するが、取手102及びボトル口103の状態はほぼ変わらないように保たれる。
【0022】
従来のボトルプリフォーム加熱装置は、プリフォーム管101及び取手102を一緒に加熱しており、取手102が加熱され、且つ取手102の一端が宙に浮いた状態を呈するため、取手102が変形し、これにより、取手102をボトルブロー金型の対応するトレンチの中に嵌め込むことができず、ボトルブロー金型を閉じてボトルブローを行うことができない。
【0023】
取手102が加熱されて変形することを防止するために、図3ないし図5に示すように、本願の一実施例のボトルプリフォーム加熱装置は、チャンバ体1、頂蓋2及び若干の加熱ランプ3を備え、図6に示すように、チャンバ体1の中には第1の収容チャンバ11及び第2の収容チャンバ12が形成され、第1の収容チャンバ11は円柱形を呈し、第2の収容チャンバ12は第1の収容チャンバ11の側面に接続され、図7に示すように、加熱ランプ3はランプ管31及びランプソケット32を備え、ランプ管31は円弧部311及び2つの接続部312を備え、接続部312の一端はランプソケット32に接続され、接続部312の他端は円弧部311の一端に接続され、円弧部311は第1の収容チャンバ11の中に設けられ、接続部312及びランプソケット32は第2の収容チャンバ12の中に設けられ、頂蓋2はチャンバ体1の頂部に設けられ、頂蓋2には第1の貫通孔21が開設されており、ボトルプリフォーム100のプリフォーム管101は、第1の貫通孔21を通って第1の収容チャンバ11の中に挿入されて円弧部311に取り囲まれることが可能であり、第1の収容チャンバ11の半径は、ボトルプリフォーム100の取手102のプリフォーム管101から離れた一端とプリフォーム管101の中心軸線との間の距離よりも小さいため、取手102は第1の収容チャンバ11内に入らない。
【0024】
本実施例のボトルプリフォーム加熱装置は、特定の大きさのチャンバ体1を有し、これにより、ボトルプリフォーム100のプリフォーム管101が頂蓋2における第1の貫通孔21を通って第1の収容チャンバ11の中に挿入されて加熱ランプ3に取り囲まれることが可能であるが、ボトルプリフォーム100の取手102はチャンバ体1の内部に入らず、加熱ランプ3はプリフォーム管101のみを加熱し、取手102が熱を受けて変形することが回避され、後続のボトルプリフォーム100のスムーズなブローのために条件が作られる。チャンバ体1の形態は加熱ランプ3の形態に適応し、加熱ランプ3におけるプリフォーム管101の加熱を担当する円弧部311は、第1の収容チャンバ11の中に設けられるが、加熱ランプ3の接続部312及びランプソケット32は第2の収容チャンバ12の中に設けられ、チャンバ体1における空間が十分に利用され、これにより、チャンバ体1は体積がコンパクトになり、占有する空間が小さくなり、取付が容易になる。
【0025】
図3ないし図5に示すように、ボトルプリフォーム加熱装置は、チャンバ体1に取外し可能に接続され、第2の収容チャンバ12の中に設けられ、間隔をあけて設けられる若干の固定孔41が設けられた取付座4をさらに備え、図7に示すように、ランプソケット32はランプソケット本体321及び固定片322を備え、固定片322にはU型切欠口が開設されており、加熱ランプ3は、U型切欠口を通過して固定孔41の中にねじ回された第1のネジ5により取付座4に固定される。取付座4の設置は、先に全部の加熱ランプ3を取付座4に固定してから、取付座4を全ての加熱ランプ3ごとチャンバ体1の中に入れることが可能であることを目的とし、加熱ランプ3を1つずつ順次チャンバ体1における狭い空間に取り付けることを回避し、ボトルプリフォーム加熱装置の組立効率を高め、組立難度を下げる。
【0026】
図4図5及び図8に示すように、ボトルプリフォーム加熱装置は、若干の断熱リング6をさらに備え、断熱リング6は、円弧部311の外周において取り囲むように、隣り合う2つのランプ管31の間に入れることが可能である。断熱リング6は、ランプ管31により発せられた光線のチャンバ体1の内壁への照射を遮り、光線を第1の収容チャンバ11の加熱領域の中に反射して戻すことができ、これにより、プリフォーム管101の加熱効率が高められる。
【0027】
そのうち、隣り合う2つのランプ管31の間には2つの断熱リング6を入れることが可能であり、図9に示すように、断熱リング6には切欠溝61が設けられており、2つの断熱リング6が一緒に積み重ねられることにより、2つの切欠溝61を組み合わせてランプ管31が通過するホールを形成する。隣り合う2つのランプ管31の間の間隔への制御により、2つのランプ管31の間には、一緒に積み重ねられた2つの断熱リング6がちょうど係入可能であり、断熱リング6がランプ管31の間から抜け出にくいことを保証できる。
【0028】
そのうち、断熱リング6は、チャンバ体1との間に断熱チャンバ111を形成させるように、チャンバ体1の内壁と間隔をあけて設けられる。断熱チャンバ111は、第1の収容チャンバ11の一部に属し、第1の収容チャンバ11のエッジに位置し、断熱チャンバ111により、断熱リング6の熱量が直接的な熱伝導によりチャンバ体1に伝達不可であるようにし、チャンバ体1の温度が高くなりすぎないようにし、チャンバ体1の外部に位置する取手102を高温により変形しないように保護することができる。
【0029】
例示的には、ボトルプリフォーム加熱装置は、底板7及び吸風管8をさらに備え、チャンバ体1の底部は底板7に設けられ、吸風管8と底板7とは第2のネジ9により取外し可能に接続され、底板7には第2の貫通孔(図示せず)が設けられており、吸風管8は第2の貫通孔を通過して第1の収容チャンバ11内に挿入される。プリフォーム管101が加熱ランプ3に加熱されている過程において、プリフォーム管101の温度が高すぎることを回避するために、外界空気を引き込んでプリフォーム管101に対して冷却を行う必要があり、吸風管8はブロワに接続するために用いられ、第1の収容チャンバ11の内部に負圧を形成させて、外界空気を第1の収容チャンバ11の内部に連続的に流入させることができる。
【0030】
図4に示すように、頂蓋2の底部とチャンバ体1の頂部との間は隙間13を有し、隙間13は断熱チャンバ111に連通され、断熱チャンバ111は吸風管8に連通される。例示的には、吸風管8には、吸風管8と断熱チャンバ111とを連通させる若干の第3の貫通孔81が開設されており、外界空気は、隙間13を通って断熱チャンバ111に入った後に第3の貫通孔81を通って吸風管8の内部に入る。そのため、断熱チャンバ111の中には断熱リング6を取り囲む1つのエアカーテンが形成されており、断熱リング6の表面の多くの熱量を持ち去り、チャンバ体1の内壁の温度が高すぎて取手102に影響することを回避することができる。
【0031】
図6に示すように、チャンバ体1の側面には入風孔14が設けられており、入風孔14は第2の収容チャンバ12に連通される。外界空気は、隙間13からチャンバ体1の中に入る以外、入風孔14からチャンバ体1の中に入ることもでき、ランプ管31の接続部312及びランプソケット32に冷却の役割を果たし、ランプソケット32が熱すぎて損壊することを回避し、且つチャンバ体1における熱空気を、他の箇所から漏らして隣のボトルプリフォーム加熱装置における他の1つのボトルプリフォーム100の取手102に影響することなく、吸風管8からのみ排出させる。
【0032】
図4及び図5に示すように、チャンバ体1内には第1の冷却チャンバ15が設けられ、チャンバ体1の表面には第1の入水口16及び第1の出水口17が設けられており、第1の入水口16及び第1の出水口17はいずれも第1の冷却チャンバ15に連通される。チャンバ体1は2層構造を有し、冷却水は第1の入水口16から第1の冷却チャンバ15に注入された後に第1の出水口17から流出し、第1の入水口16はチャンバ体1の側面の下部に設けられ、第1の出水口17はチャンバ体1の側面の上部に設けられ、冷却水は、チャンバ体1外の取手102が高温により変形しないように、チャンバ体1の温度をさらに下げることができる。
【0033】
図8に示すように、頂蓋2内には第2の冷却チャンバ(図示せず)が設けられ、頂蓋2の表面には第2の入水口22及び第2の出水口23が設けられており、第2の入水口22及び第2の出水口23はいずれも第2の冷却チャンバに連通される。取手102は一部が頂蓋2の真上に位置し、ボトル口103も頂蓋2の真上に位置し、頂蓋2の温度が高すぎると、取手102及びボトル口103に影響する。そのため、頂蓋2の温度が高くなりすぎないように、頂蓋2に対して冷却を行う必要がある。
【0034】
図4及び図5に示すように、第1の収容チャンバ11内に挿入されたプリフォーム管101の中心軸線は、第1の収容チャンバ11の中心軸線と重なり、これにより、プリフォーム管101が第1の収容チャンバ11の中部に位置し、プリフォーム管101の表面の各箇所の円弧部311からの距離がほぼ同じであり、プリフォーム管101が均一に加熱可能である。プリフォーム管101が加熱されるときに、プリフォーム管101が均一に熱を受けるために、さらに、ボトル口103を回動させることによりプリフォーム管101を第1の収容チャンバ11の中で回動させることができる。
【0035】
本願の好ましい実施態様として、本明細書の説明において、参考用語「好ましい」、「さらに」などの説明は、該実施例又は例を参照して説明された具体的な特徴、構造、材料又は特点が本願の少なくとも1つの実施例又は例に含まれていることを意味する。本明細書において、上記用語に対する模式的な表現は必ずしも同じ実施例又は例を指すものではない。さらに、説明された具体的な特徴、構造、材料又は特点は、任意の1つ又は複数の実施例、若しくは例において適切な方式で結び付けられることができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9