(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】電子機器及び電子機器の制御方法
(51)【国際特許分類】
H04M 1/02 20060101AFI20240827BHJP
G06F 1/16 20060101ALI20240827BHJP
【FI】
H04M1/02 C
G06F1/16 312Z
G06F1/16 312G
G06F1/16 312L
(21)【出願番号】P 2023541981
(86)(22)【出願日】2022-01-10
(86)【国際出願番号】 CN2022070986
(87)【国際公開番号】W WO2022152076
(87)【国際公開日】2022-07-21
【審査請求日】2023-07-11
(31)【優先権主張番号】202110048806.8
(32)【優先日】2021-01-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】トゥー、シエンホー
(72)【発明者】
【氏名】イェー、ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】リウ、ミンチエン
(72)【発明者】
【氏名】ワン、フェン
【審査官】小松崎 里沙
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第110879671(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第111739414(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第111277685(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第111966234(CN,A)
【文献】特開2016-059030(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 1/02- 1/23
G06F 1/00
1/16- 1/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体、ディスプレイ、変形駆動部及び撮影モジュールを備える電子機器であって、
前記ディスプレイは前記筐体に設けられ、前記筐体とともに機器キャビティを形成し、前記撮影モジュールと前記変形駆動部はいずれも前記機器キャビティに設けられ、
前記ディスプレイは、連結する第1領域と第2領域を含み、前記第1領域の表示面が第1平面であり、前記第2領域が前記ディスプレイのエッジにあり、前記第2領域の一部が変形可能領域であり、
前記変形駆動部は前記変形可能領域に接続され、変形することによって、展開状態と湾曲状態とに切り替えるように前記変形可能領域を駆動し、前記変形可能領域が前記展開状態にある場合に、前記変形可能領域の表示面が第2平面であり、前記第2平面と前記第1平面が同一平面内にあり、前記変形可能領域が前記湾曲状態にある場合に、前記変形可能領域が曲面となっており、前記変形可能領域内に光透過領域が設けられ、前記変形可能領域が前記展開状態にある場合に、前記光透過領域を透過した環境光が前記撮影モジュールに投光される、電子機器。
【請求項2】
前記光透過領域の向きと前記撮影モジュールの向きとが交差し、前記光透過領域と前記撮影モジュールとの間に第1反射素子が設けられ、前記光透過領域を透過した前記環境光が前記第1反射素子により前記撮影モジュールに反射される、請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記第1反射素子は前記変形駆動部に接続され、前記変形駆動部は動作位置まで運動するように前記第1反射素子を駆動し、前記光透過領域を透過した前記環境光は前記動作位置にある前記第1反射素子により前記撮影モジュールに反射される、請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記第1反射素子は前記変形可能領域の内側に回転可能に設けられ、前記電子機器は、前記第1反射素子に接続され、前記第1反射素子の入光面が前記展開状態にある前記変形可能領域に対応するように前記第1反射素子を駆動して回転させる駆動装置をさらに備える、請求項2に記載の電子機器。
【請求項5】
前記第1反射素子は前記変形可能領域の内側に回転可能に設けられ、前記電子機器は、前記撮影モジュールの前記第1反射素子と反対側に設けられ、前記第1反射素子の入光面を前記展開状態にある前記変形可能領域の内側に密着させるように、前記第1反射素子を押し付けて回転させるように前記撮影モジュールを駆動する駆動機構をさらに備える、請求項2に記載の電子機器。
【請求項6】
前記第1反射素子はプリズムであり、前記プリズムの直角部は前記変形可能領域又は前記変形駆動部に回転可能に接続され、前記展開状態で、前記プリズムの第1直角面が前記変形可能領域に向けられ、前記プリズムの第2直角面が前記撮影モジュールに向けられる、請求項5に記載の電子機器。
【請求項7】
前記第1領域は前記第1平面と反対側の内面を有し、前記内面が前記第1平面と平行し、前記撮影モジュールは前記内面に摺動可能に設けられる、請求項5に記載の電子機器。
【請求項8】
前記第1反射素子の斜辺に第2反射素子が貼設され、前記第2反射素子はT-lens構造部材であり、前記光透過領域を透過した環境光は、第1反射素子と前記第2反射素子の順に透過して前記撮影モジュールに反射可能であり、前記第2反射素子は、通電状態で厚みを調節することによって前記環境光の角度を調節する、請求項6に記載の電子機器。
【請求項9】
第1折り畳み機構をさらに備え、前記第1折り畳み機構は、前記変形可能領域と前記筐体との間に密封接続され、前記変形可能領域が前記展開状態にある場合に、第1展開状態にあり、前記変形可能領域が前記湾曲状態にある場合に、第1折り畳み状態にある、請求項1に記載の電子機器。
【請求項10】
第1弾性接続機構をさらに備え、前記第1弾性接続機構は、前記変形可能領域と前記筐体との間に密封接続され、前記変形可能領域が前記展開状態にある場合に、第1伸長状態にあり、前記変形可能領域が前記湾曲状態にある場合に、第1短縮状態にある、請求項1に記載の電子機器。
【請求項11】
前記第2領域は剛性領域をさらに有し、前記剛性領域と前記変形可能領域との間は第2弾性接続機構によって密封接続され、前記変形可能領域が前記展開状態にある場合に、前記第2弾性接続機構は第2伸長状態にあり、且つ前記変形可能領域と前記剛性領域との間に形成した隙間を密封的に塞ぎ、前記変形可能領域が前記湾曲状態にある場合に、前記第2弾性接続機構は第2短縮状態にあり、且つ前記変形可能領域と前記剛性領域との間に折り畳まれる、請求項1に記載の電子機器。
【請求項12】
前記筐体は、平面部と湾曲部を含むバックカバーを備え、前記湾曲部が前記平面部に接続され、前記変形可能領域が前記湾曲状態にある場合に、前記湾曲部は前記第2領域に繋がり、且つ前記湾曲部と前記第2領域との繋がり箇所の接線が同一直線にある、請求項1に記載の電子機器。
【請求項13】
前記第1領域と前記第2領域はいずれも表示領域であり、前記変形可能領域は、前記第1領域より光透過度が大きい、請求項1に記載の電子機器。
【請求項14】
請求項1~
請求項13のいずれか一項に記載の電子機器に適用される電子機器の制御方法であって、
入力を受信するステップと、
前記入力が第1入力である場合に、前記展開状態になるように前記変形可能領域を駆動するように、前記変形駆動部を制御し、撮影するように前記撮影モジュールを制御するステップと、
前記入力が第2入力である場合に、前記湾曲状態になるように前記変形可能領域を駆動するように、前記変形駆動部を制御するステップと、
を含む、電子機器の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、通信機器の技術分野に関し、特に、電子機器、及びその制御方法並びに制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器の発展に伴い、高い画面占有率を有する電子機器は消費者に好まれてきている。電子機器の画面占有率の向上は新しい発展方向となっている。
【0003】
電子機器の画面占有率を向上させるとともに、前面カメラを残すために、「ノッチ型」ディスプレイ、「パンチホール型」ディスプレイ、飛出し型前面カメラ及びアンダーディスプレイカメラ等のデザインは現在市場に存在している。しかしながら、「ノッチ型」ディスプレイと「パンチホール型」ディスプレイとして設置される前面カメラでは、「ノッチ」と「パンチホール」の箇所で、ディスプレイは画像を表示せず、電子機器の表示効果にある程度影響を及ぼしてしまう。飛出し型前面カメラはディスプレイの表示面積を確保するが、カメラが飛び出してから画像を取得するまで長い時間が必要である。一方、アンダーディスプレイカメラのデザインは電子機器表示面積と画像フィードバック時間を両立できるが、カメラが設けられた位置のディスプレイに高い光透過率を要するため、カメラにおける表示素子数が少なくなり、さらに表示効果に影響を及ぼしてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願は、現在の電子機器に存在している前面カメラの設置による表示問題を解決するために、電子機器、及びその制御方法並びに制御装置を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記問題を解決するために、本出願は下記の技術手段を採用する。
【0006】
第1態様において、本出願の実施例は、筐体、ディスプレイ、変形駆動部及び撮影モジュールを備える電子機器であって、前記ディスプレイは前記筐体に設けられ、前記筐体とともに機器キャビティを形成し、前記撮影モジュールと前記変形駆動部はいずれも前記機器キャビティに設けられ、前記ディスプレイは、連結する第1領域と第2領域を含み、前記第1領域の表示面が第1平面であり、前記第2領域が前記ディスプレイのエッジにあり、前記第2領域の一部が変形可能領域であり、前記変形駆動部は前記変形可能領域に接続され、変形することによって、展開状態と湾曲状態とに切り替えるように前記変形可能領域を駆動し、前記変形可能領域が前記展開状態にある場合に、前記変形可能領域の表示面が第2平面であり、前記第2平面と前記第1平面が同一平面内にあり、前記変形可能領域が前記湾曲状態にある場合に、前記変形可能領域が曲面となっており、前記変形可能領域内に光透過領域が設けられ、前記変形可能領域が前記展開状態にある場合に、前記光透過領域を透過した環境光が前記撮影モジュールに投光される、電子機器を開示する。
【0007】
第2態様において、本出願の実施例は、第1態様に記載の電子機器の制御方法であって、入力を受信するステップと、前記入力が第1入力である場合に、前記展開状態になるように前記変形可能領域を駆動するように、前記変形駆動部を制御し、撮影するように前記撮影モジュールを制御するステップと、前記入力が第2入力である場合に、前記湾曲状態になるように前記変形可能領域を駆動するように、前記変形駆動部を制御するステップと、を含む、電子機器の制御方法を開示する。
【0008】
第3態様において、本出願の実施例は、第1態様に記載の電子機器の制御装置であって、入力を受信するための受信モジュールと、前記入力が第1入力である場合に、前記展開状態になるように前記変形可能領域を駆動するように、前記変形駆動部を制御し、撮影するように前記撮影モジュールを制御するための第1制御モジュールと、前記入力が第2入力である場合に、前記湾曲状態になるように前記変形可能領域を駆動するように、前記変形駆動部を制御するための第2制御モジュールと、を備える、電子機器の制御装置を開示する。
【0009】
第4態様において、本出願の実施例は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され且つ前記プロセッサで実行可能なプログラム又は命令と、を備え、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行されると、上記第2態様に記載の制御方法のステップを実現する、端末機器を開示する。
【0010】
第5態様において、本出願の実施例は、プログラム又は命令を記憶し、前記プログラム又は命令がプロセッサにより実行されると、上記第2態様に記載の制御方法のステップを実現する、可読記憶媒体を開示する。
【0011】
第6態様において、本出願の実施例は、不揮発性記憶媒体に記憶され、少なくとも1つのプロセッサにより実行されることで第2態様に記載の制御方法のステップを実現するように配置される、コンピュータプログラム製品を開示する。
【0012】
第7態様において、本出願の実施例は、プロセッサと通信インタフェースを備え、前記通信インタフェースと前記プロセッサが結合され、前記プロセッサがプログラム又は命令を実行して第2態様に記載の制御方法を実現するためのものである、チップを開示する。
【発明の効果】
【0013】
本出願で採用される技術手段は以下の有益な効果を達成できる。
【0014】
本出願の実施例で開示する電子機器によれば、[背景技術]における電子機器の構造を改良することによって、ディスプレイは、第1領域と第2領域を含み、第2領域の一部が変形可能領域であり、変形駆動部は変形可能領域に接続され、このように電子機器が撮影モードにある時に、変形可能領域は変形駆動部の駆動で湾曲状態から徐々に展開状態になることが可能であり、そして、環境光が光透過領域を透過して撮影モジュール内に投光され、撮影モジュールが動作を開始することができる。撮影モジュールが動作を完了した時に、電子機器が日常動作モード(即ち、非撮影モード)になった場合に、変形駆動部は、変形可能領域を展開状態から徐々に湾曲状態に復帰させるように駆動し、このような構造では、ディスプレイにおけるユーザ向きの表面(即ち、第1領域)に光透過領域を設けることを回避し、電子機器の有効表示面積を増加させることができる。以上から分かるように、本出願の実施例で開示する電子機器は電子機器の表示面積を効果的に増加させ、電子機器の表示効果を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本出願の実施例で開示する電子機器の変形可能領域が湾曲状態にある場合の模式図である。
【
図2】
図1における断面Aから切り取った部分構造の断面図である。
【
図3】本出願の実施例で開示する電子機器の変形可能領域が展開状態にある場合の模式図である。
【
図4】
図3における部分構造の断面図であり、
図4におけるシングル矢印が光路を示す。
【
図5】本出願の実施例で開示するT-lens構造部材が厚くなった時の環境光投光模式図であり、
図5でシングル矢印が光路を示し、ダブル矢印がT-lens厚み変化方向又は撮影モジュール運動方向を示す。
【
図6】第2弾性接続機構が第2短縮状態にある場合の
図3における局所Bの断面図である。
【
図7】第2弾性接続機構が第2伸長状態にある場合の
図3における局所Bの断面図である。
【
図8】本出願の実施例で開示する電子機器を実現するハードウェア構成模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本出願の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下に本出願の具体的な実施例及び対応する図面を参照しながら、本出願の技術的解決手段を明確に、完全に説明する。当然ながら、説明される実施例は本出願の実施例の一部に過ぎず、全ての実施例ではない。本出願の実施例に基づき、当業者が創造的な労力を要することなく、得られた他の全ての実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属する。
【0017】
以下、図面を参照しながら、本出願の各実施例で開示する技術手段を詳細に説明する。
【0018】
図1-
図7に示すように、本出願の実施例は、筐体100、ディスプレイ200、変形駆動部300及び撮影モジュール400を備える電子機器を開示する。
【0019】
筐体100は、電子機器の基礎的部材であり、電子機器における一部の他の部材に取付基礎を提供できる。ディスプレイ200は筐体100に設けられ、筐体100とともに機器キャビティ700を形成し、機器キャビティ700は取付空間であり、電子機器の一部の他の部材を収容でき、撮影モジュール400と変形駆動部300はいずれも機器キャビティ700に設けられる。なお、機器キャビティ700はさらに電子機器における一部の他の部材(例えば、マザーボード、電池等)に保護を提供できる。
【0020】
ディスプレイ200は、互いに連結する第1領域210と第2領域220を含み、第1領域210の表示面が第1平面であり、即ち、第1領域210の外面が平面である。第2領域220はディスプレイ200のエッジにあり、第2領域220の一部は変形可能領域221であり、変形可能領域221はフレキシブルディスプレイ構造であってもよい。
【0021】
変形駆動部300は、変形可能領域221に接続し、変形することによって、展開状態と湾曲状態とに切り替えるように変形可能領域221を駆動する。具体的には、電子機器が撮影モードにある時に、変形駆動部300は変形駆動によって変形可能領域221を展開状態にし、電子機器が日常動作モード(即ち、非撮影モード)にある時に、変形駆動部300は変形駆動によって変形可能領域221を湾曲状態にし、このような場合に、ディスプレイ200が曲面ディスプレイ、例えばウォーターフォールディスプレイを形成する。選択可能な一手段において、第1領域210と第2領域220は一体型構造であってもよい。もちろん、第1領域210と第2領域220は分離型構造であってもよく、両者は貼合方式で組立接続を実現できる。
【0022】
変形可能領域221が展開状態にある場合に、変形可能領域221の表示面が第2平面であり、即ち、変形可能領域221の外面が平面であり、第2平面と第1平面が同一平面内にあり、変形可能領域221が展開状態にある場合に、第2平面と第1平面は同時に表示を実現できる。変形可能領域221は湾曲状態にある場合に、曲面となり、変形可能領域221が湾曲状態にある場合に、主に第1平面によって表示を実現する。変形可能領域221内に光透過領域222が設けられ、変形可能領域221が展開状態にある場合に、光透過領域222を透過した環境光は撮影モジュール400に投光される。具体的には、撮影モジュール400が動作している時に、変形可能領域221が展開状態にある時に、環境光は光透過領域222を透過して撮影モジュール400に投光される。
【0023】
具体的な動作過程で、電子機器が撮影モードにある時に、変形可能領域221は変形駆動部300の駆動で湾曲状態から徐々に展開状態になり、環境光は光透過領域222を透過して撮影モジュール400に投光され、撮影モジュール400は動作を開始する。電子機器が日常動作モード(即ち、非撮影モード)にある時に、変形可能領域221は変形駆動部300の駆動で展開状態から徐々に湾曲状態になり、撮影モジュール400は動作しない。
【0024】
本出願の実施例で開示する電子機器によれば、[背景技術]における電子機器の構造を改良することによって、ディスプレイ200は、連結する第1領域210と第2領域220を含み、第2領域220の一部が変形可能領域221であり、変形駆動部300は変形可能領域221に接続し、このように電子機器が撮影モードにある時に、変形可能領域221は変形駆動部300の駆動で湾曲状態から徐々に展開状態になることが可能であり、そして、環境光が光透過領域222を透過して撮影モジュール400に投光され、撮影モジュール400が動作を開始することができる。撮影モジュール400が動作を完了し、電子機器が日常動作モード(即ち、非撮影モード)になった時に、変形駆動部300は、変形可能領域221を展開状態から徐々に湾曲状態に復帰させるように駆動し、このような構造では、ディスプレイ200におけるユーザ向きの表面(即ち、第1領域210)に光透過領域222を設けることを回避し、電子機器の有効表示面積を増加させることができる。以上から分かるように、本出願の実施例で開示する電子機器は電子機器の表示面積を効果的に増加させ、電子機器の表示効果を向上させることができる。
【0025】
上述したように、変形可能領域221が展開状態にある場合に、環境光は光透過領域222を透過して撮影モジュール400に投光され、具体的には、撮影モジュール400は光透過領域222に向けられることが可能であり、このような場合に、光透過領域222を透過した環境光は直接撮影モジュール400に投光されて、撮影モジュール400の撮影を実現することができる。
【0026】
選択可能な別の手段において、光透過領域222の向きと撮影モジュール400の向きとを交差させてもよく、光透過領域222と撮影モジュール400との間に第1反射素子500が設置され、光透過領域222を透過した環境光は第1反射素子500により撮影モジュール400に反射される。電子機器が撮影モードにある時に、環境光は外部から光透過領域222を透過して第1反射素子500に投光されてから、第1反射素子500により撮影モジュール400に反射される。このような場合に、撮影モジュール400の設置位置を変更することによって、撮影モジュール400を変形可能領域221のカバー領域内に設置することを回避でき、変形可能領域221の湾曲変形に有利であり、同時に、第1反射素子500が光路進行方向を調節できるので、撮影モジュール400は横方向に機器キャビティ700中に配置可能であり、このように電子機器の厚みを効果的に低減し、電子機器をより軽くて薄くすることができる。
【0027】
説明必要であるように、撮影モジュール400の横方向配置とは、撮影モジュール400の向きと第1領域210の向きを相互に垂直にすることであり、電子機器の厚み方向とは、第1領域210に垂直な方向での電子機器のサイズである。
【0028】
本出願の実施例では、第1反射素子500は予め設置する方式で機器キャビティ700に設置でき、このように、変形可能領域221が展開状態で透過させた光線はちょうど予定位置にある第1反射素子500により撮影モジュール400に反射可能である。具体的には、第1反射素子500は固定方式で機器キャビティ700に固定でき、例えば、のりによって貼り合わせて固定する。
【0029】
選択可能な別の手段において、第1反射素子500を変形駆動部300に接続させてもよく、変形駆動部300は第1反射素子500を動作位置まで運動するように駆動し、光透過領域222を透過した環境光は動作位置にある第1反射素子500により撮影モジュール400に反射される。このような場合に、変形駆動部300は変形可能領域221の変形を駆動しながら、第1反射素子500の位置調整を実現でき、このため、第1反射素子500は変形駆動部300の変形により位置を調整できることは言うまでもなく、もちろん、変形駆動部300が変形可能領域221を駆動して湾曲させた場合に、第1反射素子500を湾曲後の変形可能領域221内側の狭い環境に設置しやすくなり、このような方式では機器キャビティ700中の狭い空間を十分に利用して設置でき、空間を十分に利用するという目的を達成し、電子機器の構造の更なるコンパクト化にも有利である。
【0030】
それと同時に、変形駆動部300が第1反射素子500を駆動して運動させることもできるので、第1反射素子500に対して特に駆動デバイスを配置する必要がなく、電子機器内部素子の使用数を効果的に低減でき、このように電子機器の重量がより軽くなり、コストがより低くなる。
【0031】
更なる技術手段において、第1反射素子500が変形可能領域221の内側に回転可能に設けられ、電子機器は、さらに、撮影モジュール400の第1反射素子500と反対側に設けられ、第1反射素子500の入光面を展開状態にあるに変形可能領域221の内側に密着させるように、第1反射素子500を押し付けて回転させるように撮影モジュール400を駆動する駆動機構600を備えてもよく、電子機器が撮影モードにある時に、駆動機構600は第1反射素子500を押し付けて回転させるように撮影モジュール400を駆動することで、第1反射素子500の入光面を展開状態にある変形可能領域221の内側に密着させ、展開している変形可能領域221に一定の支持作用を果たすことができ、このように変形可能領域221がより平らかになり、さらに変形可能領域221の低い平坦度による撮影への不良影響を回避できると共に、環境光の入射方向を好適に校正し、光学式防振の目的を達成することができる。駆動機構600は油圧伸縮部材、空気圧伸縮部材、圧電気構造部材、形状記憶合金構造部材等であってもよく、本出願の実施例では駆動機構600の具体的な種類が制限されない。
【0032】
具体的な別の実施形態では、第1反射素子500が変形可能領域221の内側に回転可能に設けられ、電子機器は、さらに、第1反射素子500に接続し、第1反射素子500の入光面が展開状態にある変形可能領域221に対応するように第1反射素子500を駆動して回転させる駆動装置を備えてもよい。このような構造では、第1反射素子500に対して特に駆動装置を配置し、第1反射素子500に対する単独制御の実現に有利であると共に、他の部材からの影響を回避できる。同じ理由から、駆動装置は駆動電機、油圧モータ等であってもよく、本出願の実施例では駆動装置の具体的な種類が制限されない。
【0033】
本出願の実施例では、第1反射素子500は平面反射鏡であってもよいし、他の異形構造の反射機構(例えば、下記のプリズム)であってもよく、展開状態にある変形可能領域221を透過した環境光を撮影モジュール400に反射できるものであればよく、本出願の実施例では第1反射素子500の具体的な種類が制限されない。
【0034】
選択可能な一手段において、第1反射素子500はプリズムであってもよく、プリズムの直角部が変形可能領域221又は変形駆動部300に回転可能に接続され、変形駆動部300によるプリズムの位置調整に有利である。展開状態では、プリズムの第1直角面が変形可能領域221に向けられ、プリズムの第2直角面が撮影モジュール400に向けられ、プリズムの構造は変形可能領域221に対する支持にさらに有利であり、展開状態にある変形可能領域221をより平らかにする。
【0035】
更なる技術手段において、第1領域210は第1平面と反対側の内面を有し、内面が第1平面と平行し、撮影モジュール400は内面に摺動可能に設けられる。第1領域210の内面は平面であり、撮影モジュール400の移動にガイド作用を果たすことができ、撮影モジュール400の精確移動にさらに有利である。
【0036】
本出願の実施例では、第1反射素子500の斜辺には第2反射素子900が貼設されていてもよく、第2反射素子900はチューナブルレンズ(Tunable lens,T-lens)構造部材であってもよく、T-lens構造部材の中間層が電気歪材料であり、通電の場合に電気歪材料の厚みが変化可能であり、さらにT-lens構造部材の厚みが変化可能である。光透過領域222を透過した環境光は第1反射素子500と第2反射素子900の順に透過して撮影モジュール400内に反射可能であり、第2反射素子900は通電状態で厚みを調節することで環境光の角度を調節する。第2反射素子900が通電状態にある時に、T-lens構造部材の厚みは変化可能であり、このため、環境光は第1反射素子500と第2反射素子900を通過して撮影モジュール400に投光される光線の角度が変わり、光学式防振の目的を達成できる。
【0037】
上述したように、ディスプレイ200は筐体100に設置され、変形可能領域221は展開状態と湾曲状態とに切り替えられる過程で、筐体100に対して移動が発生し、このように変形可能領域221と筐体100との接続部位に隙間を生じ、このため防塵、防水等の問題が発生する。これに基づき、選択可能な一手段において、電子機器は、第1折り畳み機構230をさらに備えてもよく、第1折り畳み機構230は、変形可能領域221と筐体100との間に密封接続され、変形可能領域221が展開状態にある場合に、展開状態にあり、変形可能領域221が湾曲状態にある場合に、折り畳み状態にある。第1折り畳み機構230は変形可能領域221が湾曲状態から展開状態になる過程で筐体100に対して生じる隙間を塞ぐことができ、また、第1折り畳み機構230は変形可能領域221と筐体100との間に密封接続されているので、変形可能領域221が展開状態にある時に、第1折り畳み機構230は一定の防塵と防水の作用を果たすことができ、それと同時に、電子機器の外観性能を向上できる。それと同時に、第1折り畳み機構230は良好な耐疲労性を有する材料(例えば、ラバー)で製造してもよく、このように折り畳み状態と展開状態を長期間にわたって複数回切り替えることができ、損壊しにくい。
【0038】
選択可能な別の手段において、電子機器は第1弾性接続機構をさらに備えてもよく、第1弾性接続機構は例えばシリコーンゴム、ラバー等の伸縮可能材質で製造され、第1弾性接続機構は変形可能領域221と筐体100との間に密封接続され、変形可能領域221が展開状態にある場合に、第1伸長状態にあり、変形可能領域221が湾曲状態にある場合に、第1短縮状態にある。第1弾性接続機構は変形可能領域221が湾曲状態から展開状態になることで生じる隙間を塞ぐことができ、また、第1弾性接続機構は変形可能領域221と筐体100との間に密封接続されているので、変形可能領域221が展開状態にある時に、第1弾性接続機構は電子機器に一定の防水と防塵の作用を果たすこともできる。それと同時に、第1弾性接続機構は自身の長さによって変形を実現し、大きい空間を占用することがない。
【0039】
本出願の実施例では、第2領域220は剛性領域223をさらに有してもよく、剛性領域223と変形可能領域221との間は第2弾性接続機構800によって密封接続されてもよく、第2弾性接続機構800は同様に伸縮可能材質で製造され、変形可能領域221が展開状態にある場合に、第2弾性接続機構800は第2伸長状態にあり、且つ変形可能領域221と剛性領域223との間に形成した隙間を密封的に塞ぎ、それと同時に、第2弾性接続機構800はさらに電子機器に一定の防水と防塵の作用を果たすことができる。変形可能領域221が湾曲状態にある場合に、第2弾性接続機構800は第2短縮状態にあり、且つ変形可能領域221と剛性領域223との間に折り畳まれる。第2弾性接続機構800はシリコーンゴムシート、弾性布等であってもよい。
【0040】
本出願の実施例では、筐体100はバックカバー110を備えてもよく、バックカバー110は平面部111と湾曲部112を含んでもよく、湾曲部112が平面部111に接続し、これによって、電子機器のバックカバー110の曲線はより円滑で美しくなる。変形可能領域221が湾曲状態にある場合に、湾曲部112は第2領域220に繋がり、且つ湾曲部112と第2領域220との繋がり箇所の接線が同一直線にあり、変形可能領域221が湾曲状態にある時に、バックカバー110の湾曲部112と第2領域220が同一平面において同一弧度で繋がるため、電子機器のサイドエッジは全体的により円滑になり、利用者は使用する時に握りやすく、ユーザが手に握る時の快適さを効果的に向上できる。
【0041】
更なる技術手段において、第1領域210と第2領域220はいずれも表示領域となってもよく、且つ変形可能領域221の光透過度は第1領域210の光透過度より大きくてもよい。第1領域210と第2領域220はいずれも表示機能を実現できるが、第2領域220の変形可能領域221の光透過度が高く、環境光は変形可能領域221の光透過領域222を透過して撮影モジュール400に投光でき、表示すると同時に撮影にさらに有利である。
【0042】
本出願の実施例で開示した電子機器に基づき、本出願の実施例は上述した電子機器に適用される電子機器の制御方法を開示し、開示される制御方法は下記のステップ101、ステップ102及びステップ103を含む。
【0043】
ステップ101では、入力を受信する。
【0044】
このステップでは、入力はユーザの音声入力、ボタン入力等であってもよい。
【0045】
ステップ102では、入力が第1入力である場合に、展開状態になるように変形可能領域221を駆動するように、変形駆動部300を制御し、撮影するように撮影モジュール400を制御する。
【0046】
このステップでは、撮影モード命令を第1入力と設定してもよく、入力が第1入力である場合に、変形駆動部300は変形可能領域221を湾曲状態から徐々に展開状態になるように駆動し、環境光は変形可能領域221の光透過領域222を透過して撮影モジュール400に投光され、撮影機能を実現する。
【0047】
ステップ103では、入力が第2入力である場合に、湾曲状態になるように変形可能領域221を駆動するように、変形駆動部300を制御する。
【0048】
このステップでは、日常動作モード(即ち、非撮影モード)命令を第2入力と設定してもよく、入力が第2入力である場合に、変形駆動部300は変形可能領域221を展開状態から徐々に湾曲状態に復帰させるように駆動する。
【0049】
本出願の実施例で開示した電子機器に基づき、本出願の実施例は上述した電子機器に適用される電子機器の制御装置を開示し、開示される制御装置は受信モジュール、第1制御モジュール及び第2制御モジュールを備える。
【0050】
受信モジュールは、入力を受信するために用いられる。
【0051】
第1制御モジュールは、入力が第1入力である場合に、展開状態になるように変形可能領域221を駆動するように、変形駆動部300を制御し、撮影するように撮影モジュール400を制御するために用いられる。
【0052】
具体的な動作過程で、第1制御モジュールが変形駆動部300の動作を制御し、さらに変形駆動部300が変形可能領域221を湾曲状態から徐々に展開状態になるように駆動することで、環境光は変形可能領域221の光透過領域222を透過して撮影モジュール400に投光され、撮影機能を実現する。
【0053】
第2制御モジュールは、入力が第2入力である場合に、湾曲状態になるように変形可能領域221を駆動するように、変形駆動部300を制御するために用いられる。
【0054】
具体的な動作過程で、第2制御モジュールが変形駆動部300の動作を制御し、さらに変形駆動部300が変形可能領域221を展開状態から徐々に湾曲状態に復帰させるように駆動する。
【0055】
本出願の実施例で開示する電子機器は携帯電話、タブレット、電子書籍リーダー、ゲーム機、ウェアラブルデバイス等であってもよく、本出願の実施例では電子機器の具体的な種類が制限されない。
【0056】
図8は本出願の各実施例の電子機器を実現するハードウェア構成模式図である。
【0057】
当該電子機器1200は、高周波ユニット1201、ネットワークモジュール1202、オーディオ出力ユニット1203、入力ユニット1204、センサ1205、表示ユニット1206、ユーザ入力ユニット1207、インタフェースユニット1208、メモリ1209、プロセッサ1210及び電源1211等の素子を含むが、これらに限定されない。当業者であれば、
図8に示す電子機器1200の構造は電子機器を限定するものではなく、電子機器は図示より多く又はより少ない部材、又は一部の部材の組合せ、又は異なる部材配置を含んでもよいことが理解可能である。本出願の実施例において、電子機器は、携帯電話、タブレットパソコン、ノートパソコン、携帯情報端末、車載端末、ウェアラブル機器、及び万歩計(登録商標)等を含むが、それらに限定されない。
【0058】
ここで、プロセッサ1210はユーザ入力ユニット1207の入力を受信するために用いられ、入力が第1入力である場合に、変形可能領域221を展開状態になるように駆動するように、変形駆動部300を制御し、撮影するように撮影モジュール400を制御し、また、入力が第2入力である場合に、変形可能領域221を湾曲状態になるように駆動するように、変形駆動部300を制御する。
【0059】
本出願の実施例で開示する電子機器によれば、[背景技術]における電子機器の構造を改良することによって、ディスプレイ200は、連結する第1領域210と第2領域220を含み、第2領域220の一部が変形可能領域221であり、変形駆動部300は変形可能領域221に接続し、このように電子機器が撮影モードにある時に、変形可能領域221は変形駆動部300の駆動で湾曲状態から徐々に展開状態になることが可能であり、そして、環境光が光透過領域222を透過して撮影モジュール400に投光され、撮影モジュール400が動作を開始することができる。撮影モジュール400が動作を完了し、電子機器が日常動作モード(即ち、非撮影モード)になった時に、変形駆動部300は、変形可能領域221を展開状態から徐々に湾曲状態に復帰させるように駆動し、このような構造では、ディスプレイ200におけるユーザ向きの表面(即ち、第1領域210)に光透過領域222を設けることを回避し、電子機器の有効表示面積を増加させることができる。以上から分かるように、本出願の実施例で開示する電子機器は電子機器の表示面積を効果的に増加させ、電子機器の表示効果を向上させることができる。
【0060】
本出願の実施例において、高周波ユニット1201は、情報の受送信又は通話プロセスでの信号の受送信に用いることができることを理解すべきであり、具体的には、基地局からのダウンリンクデータを受信した後、プロセッサ1210で処理し、また、アップリンクのデータを基地局に送信する。通常、高周波ユニット1201は、アンテナ、少なくとも1つの増幅器、受送信機、カプラー、低騒音増幅器、デュプレクサ等を含むが、それらに限定されない。また、高周波ユニット1201は、無線通信システムを介してネットワーク及び他の機器と通信することもできる。
【0061】
電子機器はネットワークモジュール1202によって、例えば、電子メールの受送信、ウェブページの閲覧及びストリーミングメディアへのアクセスなどを助けるように、無線ブロードバンドインターネットアクセスをユーザに提供する。
【0062】
オーディオ出力ユニット1203は、高周波ユニット1201又はネットワークモジュール1202が受信した又はメモリ1209に記憶されているオーディオデータをオーディオ信号に変換して音声として出力することができる。且つ、オーディオ出力ユニット1203は、電子機器1200が実行する特定の機能に関するオーディオ出力(例えば、コール信号受信音、メッセージ受信音等)を提供することもできる。オーディオ出力ユニット1203は、スピーカ、ブザー及び受話器等を含む。
【0063】
入力ユニット1204は、オーディオ又はビデオ信号を受信するために用いられる。入力ユニット1204は、ビデオキャプチャモード又は画像キャプチャモードで画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)が取得したスチル画像又はビデオの画像データを処理するグラフィックスプロセッシングユニット(Graphics Processing Unit,GPU)12041、及びマイクロホン12042を含んでもよい。処理された画像フレームは、表示ユニット1206に表示することができる。グラフィックスプロセッシングユニット12041で処理された画像フレームは、メモリ1209(又は他の記憶媒体)に記憶するか、又は高周波ユニット1201もしくはネットワークモジュール1202によって送信することができる。マイクロホン12042は、音声を受信することができ、且つこのような音声をオーディオデータとして処理することができる。処理されたオーディオデータは、電話通話モードで、高周波ユニット1201によって移動通信基地局に送信可能なフォーマットに変換して出力することができる。
【0064】
電子機器1200は光センサ、運動センサ及び他のセンサのような少なくとも1つのセンサ1205をさらに含む。具体的には、光センサは、環境光の明暗に応じて表示パネル12061の輝度を調整することができる環境光センサと、電子機器1200が耳元に移動された時、表示パネル12061及び/又はバックライトを消すことができる近接センサと、を含む。運動センサの1つとして、加速度計センサは、各方向(一般的には、三軸)での加速度の大きさを検出することができ、静止時に、重力の大きさ及び方向を検出することができ、電子機器の姿勢(例えば、画面の横縦の切り替え、関連するゲーム、磁力計姿勢校正)の認識、振動認識関連機能(例えば、万歩計(登録商標)、タップ)等に用いることができる。センサ1205は、指紋センサ、圧力センサ、虹彩センサ、分子センサ、ジャイロスコープ、気圧計、湿度計、温度計、赤外線センサ等をさらに含んでもよく、ここでは説明を省略する。
【0065】
表示ユニット1206は、ユーザが入力した情報又はユーザに提供される情報を表示するために用いられる。表示ユニット1206は表示パネル12061を含んでもよく、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display,LCD)、有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode,OLED)等の形態で表示パネル12061を構成することができる。
【0066】
ユーザ入力ユニット1207は、入力される数字又は文字情報の受信、及び電子機器でのユーザ設定及び機能制御に関するキー信号入力の生成に用いることができる。具体的には、ユーザ入力ユニット1207は、タッチパネル12071及び他の入力機器12072を含む。タッチパネル12071はタッチスクリーンとも呼ばれ、その上又は付近でのユーザのタッチ操作(例えば、ユーザが指、スタイラス等、あらゆる適切な物体又は付属品を使用してタッチパネル12071上又はタッチパネル12071付近で行う操作)を検出可能である。タッチパネル12071は、タッチ検出装置及びタッチコントローラとの2つの部分を含んでもよい。そのうち、タッチ検出装置は、ユーザのタッチ方位を検出すると共に、タッチ操作による信号を検出し、タッチコントローラに伝送する。タッチコントローラは、タッチ検出装置からタッチ情報を受信し、それをタッチポイント座標に変換してプロセッサ1210に送信し、そして、プロセッサ1210から送信された命令を受信して実行する。また、タッチパネル12071は、抵抗式、容量式、赤外線及び表面弾性波等の様々な形態で実現することができる。タッチパネル12071に加え、ユーザ入力ユニット1207は他の入力機器12072をさらに含んでもよい。具体的には、他の入力機器12072は、物理キーボード、機能ボタン(例えば、音量制御ボタン、スイッチボタン等)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、それらに限定されず、ここでは説明を省略する。
【0067】
さらに、タッチパネル12071は、表示パネル12061を被覆してもよく、タッチパネル12071はその上又は付近でのタッチ操作を検出すると、それをプロセッサ1210に伝送してタッチイベントのタイプを特定し、その後、プロセッサ1210は、タッチイベントのタイプに応じて表示パネル12061で対応する視覚出力を提供する。
図4において、タッチパネル12071と表示パネル12061は、2つの独立した部材として端末の入力と出力機能を実現するが、何らかの実施例では、電子機器の入力と出力機能を実現するように、タッチパネル12071と表示パネル12061を統合してもよく、ここでは具体的に限定しない。
【0068】
インタフェースユニット1208は、外部装置と電子機器1200を接続するインタフェースである。例えば、外部装置は、有線又は無線ヘッドホンポート、外部電源(又は電池充電器)ポート、有線又は無線データポート、メモリカードポート、認識モジュールを備える装置を接続するためのポート、オーディオ入力/出力(I/O)ポート、ビデオI/Oポート、イヤホンポート等を含んでもよい。インタフェースユニット1208は、外部装置からの入力(例えば、データ情報、電力等)を受信し、受信された入力を電子機器1200内の1つ又は複数の部材に伝送するか、又は電子機器1200と外部装置の間でデータを伝送するために用いることができる。
【0069】
メモリ1209は、ソフトウェアプログラム及び様々なデータを記憶するために用いることができる。メモリ1209は、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーション(例えば、音声再生機能、画像再生機能等)等を記憶可能なプログラム記憶領域と、電子機器の使用に応じて作成されたデータ(例えば、オーディオデータ、電話帳等)等を記憶可能なデータ記憶領域と、を主に含んでもよい。また、メモリ1209は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、不揮発性メモリ、例えば、少なくとも1つの磁気ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の揮発性ソリッドステート記憶デバイスをさらに含んでもよい。
【0070】
プロセッサ1210は、電子機器の制御センタであり、様々なインタフェース及び回線により電子機器全体の各部分を接続するものであり、メモリ1209内に記憶されているソフトウェアプログラム及び/又はモジュールを動作させ又は実行し、及びメモリ1209内に記憶されているデータを呼び出すことで、電子機器の様々な機能及びデータ処理を実行し、それにより、電子機器を全体的に監視する。プロセッサ1210は、1つ又は複数の処理ユニットを含んでもよく、選択可能に、プロセッサ1210に、オペレーティングシステム、ユーザインタフェース及びアプリケーション等を主に処理するアプリケーションプロセッサと、無線通信を主に処理するモデムプロセッサとを統合することができる。上記モデムプロセッサはプロセッサ1210に統合されなくてもよいことが理解可能である。
【0071】
電子機器1200は各部材に給電する電源1211(例えば、電池)をさらに含んでもよく、選択可能に、電源1211は、電源管理システムによってプロセッサ1210と論理的に接続してもよく、このように電源管理システムによって充放電の管理、及び電力消費管理等の機能を実現する。
【0072】
なお、電子機器1200はいくつかの示されていない機能モジュールを含み、ここで詳細な説明を省略する。
【0073】
選択可能に、本出願の実施例は、プロセッサ1210と、メモリ1209と、メモリ1209に記憶されてプロセッサ1210で実行可能なプログラム又は命令と、を備え、当該プログラム又は命令がプロセッサ1210により実行されると、上記の任意の方法実施例の各工程を実現し、且つ同じ技術効果を達成できる端末機器を開示し、繰り返して説明しないように、ここで詳細な説明を省略する。
【0074】
本出願の実施例は、プログラム又は命令を記憶しており、当該プログラム又は命令がプロセッサ1210により実行されると、上記の任意の方法実施例の各工程を実現し、且つ同じ技術効果を達成できる可読記憶媒体を開示し、繰り返して説明しないように、ここで詳細な説明を省略する。ここで、前記の可読記憶媒体は、例えば、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory;ROMと略称する)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory;RAMと略称する)、磁気ディスク又は光ディスク等である。
【0075】
本出願の実施例は、不揮発性記憶媒体に記憶され、少なくとも1つのプロセッサにより実行されることで上述した制御方法のステップを実現するように配置される、コンピュータプログラム製品を開示する。
【0076】
本出願の実施例は、プロセッサと通信インタフェースを備え、前記通信インタフェースと前記プロセッサが結合され、前記プロセッサがプログラム又は命令を実行して上記実施例に記載の制御方法を実現するためのものである、チップを開示する。
【0077】
説明すべきことは、本明細書において、用語「含む」、「からなる」又はその他のあらゆる変形は非排他的包含を含むように意図され、それにより一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素のみならず、明示されていない他の要素、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素をも含む点である。特に断らない限り、語句「一つの……を含む」により限定される要素は、該要素を含むプロセス、方法、物品又は装置に別の同じ要素がさらに存在することを排除するものではない。なお、指摘すべきことは、本出願の実施形態における方法と装置の範囲は示されたり、検討された順序で機能を実行するように限定されることがなく、関わる機能に応じて基本的に同時な方式又は反対の順序で機能を実行することを含んでもよく、例えば、記述された順序と異なる順序で記述された方法を実行することができ、さらに各種のステップの追加、省略又は組合せも可能である点である。なお、一部の例を参照して記述された特徴は他の例に組み合わせることができる。
【0078】
以上の実施形態に対する説明によって、当業者であれば上記実施例の方法はソフトウェアと必要な共通ハードウェアプラットフォームとの組み合わせという形態で実現できることを明らかに理解可能であり、当然ながら、ハードウェアによって実現してもよいが、多くの場合において前者はより好ましい実施形態である。このような見解をもとに、本出願の技術的解決手段は実質的に又は従来技術に寄与する部分はソフトウェアの形で実施することができ、該コンピュータソフトウェア製品は記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、電子機器(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク機器等であってもよい)に本出願の各実施例に記載の方法を実行させる複数の命令を含む。
【0079】
本出願の上記実施例において重点として説明されたのは各実施例同士の相違点であり、各実施例同士の異なる最適化特徴は相互に違反しない限り、いずれも組み合わせてより好ましい実施例を形成することができ、行文の簡潔さに配慮するために、ここで繰り返して記述しない。
【0080】
以上は本出願の実施例に過ぎず、本出願を制限するためのものではない。当業者であれば、本出願に様々な直しや変化を施すことができる。本出願の主旨と原理を逸脱せずに行った直し、同等な置換、改良等は、全て本出願の特許請求の範囲内に含まれるものとする。
【0081】
(関連出願の相互参照)
本発明は、2021年1月14日に中国特許局に提出した、出願番号が202110048806.8で、発明の名称が「電子機器、及びその制御方法並びに制御装置」である中国特許出願の優先権を主張し、この出願の全ての内容が引用によって本発明に組み込まれている。