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  • 特許-粉体分級装置、および、粉体の分級方法 図1
  • 特許-粉体分級装置、および、粉体の分級方法 図2
  • 特許-粉体分級装置、および、粉体の分級方法 図3
  • 特許-粉体分級装置、および、粉体の分級方法 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-27
(45)【発行日】2024-09-04
(54)【発明の名称】粉体分級装置、および、粉体の分級方法
(51)【国際特許分類】
   B07B 7/02 20060101AFI20240828BHJP
【FI】
B07B7/02
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020101992
(22)【出願日】2020-06-12
(65)【公開番号】P2021194582
(43)【公開日】2021-12-27
【審査請求日】2023-02-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000006655
【氏名又は名称】日本製鉄株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100175802
【弁理士】
【氏名又は名称】寺本 光生
(74)【代理人】
【識別番号】100134359
【弁理士】
【氏名又は名称】勝俣 智夫
(74)【代理人】
【識別番号】100188592
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 洋
(72)【発明者】
【氏名】征矢 勝秀
(72)【発明者】
【氏名】町田 和喜
(72)【発明者】
【氏名】小原 丈司
【審査官】塩谷 領大
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-071228(JP,A)
【文献】特開2010-274234(JP,A)
【文献】特開2004-283720(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B07B 1/00-15/00
B04C 1/00-11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉体を鉛直方向下方側に移送する輸送管と、
この輸送管の軸線に沿って延在する直管部を備えた吸引管と、
前記吸引管の下端開口部よりも下方側に設けられ、前記輸送管の内径を小さくしたオリフィス部と、
を備え、
前記輸送管内において旋回流を付与することなく前記粉体を鉛直方向下方側に移送するとともに、前記吸引管から吸引することにより、粒子径の小さい粉体を吸引管側に移送し、粒子径の大きい粉体を輸送管の下方側に移送して分級する構成とされており、
前記吸引管の下端には、鉛直方向下方に向かうに従い拡径するフード部が設けられていることを特徴とする粉体分級装置。
【請求項2】
前記吸引管の下端開口部の開口径R1と前記オリフィス部における内径R2との比R1/R2が0.95以上1.05以下の範囲内とされていることを特徴とする請求項1に記載の粉体分級装置。
【請求項3】
前記輸送管の内径R0と前記吸引管の下端開口部の開口径R1との比R1/R0が0.3以上0.85以下の範囲内とされていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の粉体分級装置。
【請求項4】
鉛直方向に移送される粉体を分級する粉体の分級方法であって、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載された粉体分級装置を用いて、前記輸送管内において旋回流を付与することなく前記粉体を鉛直方向下方側に移送するとともに、前記吸引管から吸引することにより、粒子径の小さい粉体を吸引管側に移送し、粒子径の大きい粉体を輸送管の下方側に移送して分級することを特徴とする粉体の分級方法。
【請求項5】
前記吸引管の下端開口部近傍における前記粉体に対して、下記の条件式より得た相対速度uとなるように前記吸引管からの吸引力を調整することにより、分級点となる前記粉体の粒子径を制御することを特徴とする請求項4に記載の粉体の分級方法。
【数1】
d:粉体の粒子径(m)、ρP:粉体の固体密度(kg/m)、ρf:流体の密度(kg/m)、CD:抗力係数、u:相対速度(m/s)
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉛直方向に移送される粉体を分級する粉体分級装置、および、粉体の分級方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、粉体を分級する粉体分級装置としては、例えば特許文献1,2に開示されているように、気流式の分級装置が提供されている。
特許文献1においては、気流とともに粉体をケーシング内に供給する際に、案内羽根によって旋回流を発生させ、粉体の分級する構成とされている。
特許文献2においては、分級室内に挿入した粉体挿入管から粉体を上方に向けて排出し、分級室の上方に配設された微粉流出管へ微粉を吸引し、分級室の下方に配設された粗粉戻り管へ粗粉を吸引することで、粉体の分級を実施している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-192387号公報
【文献】特開平08-323290号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1,2に記載されたように、気流式の分級装置においては、圧力損失を解消するために、圧縮空気や駆動装置を設けたり、旋回流を付与するために旋回羽根を設けたりする必要があり、粉体の移送管の内部構造が複雑化する。このため、粉体の移送効率が大きく低下するといった問題があった。
【0005】
本発明は、前述した状況に鑑みてなされたものであって、比較的簡単な構造で粉体を分級することができ、かつ、粉体を効率良く移送することが可能な粉体分級装置、および、粉体の分級方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明に係る粉体分級装置は、粉体を鉛直方向下方側に移送する輸送管と、この輸送管の軸線に沿って延在する直管部を備えた吸引管と、前記吸引管の下端開口部よりも下方側に設けられ、前記輸送管の内径を小さくしたオリフィス部と、を備え、前記輸送管内において旋回流を付与することなく前記粉体を鉛直方向下方側に移送するとともに、前記吸引管から吸引することにより、粒子径の小さい粉体を吸引管側に移送し、粒子径の大きい粉体を輸送管の下方側に移送して分級する構成とされており、 前記吸引管の下端には、鉛直方向下方に向かうに従い拡径するフード部が設けられていることを特徴としている。
【0007】
この構成の粉体分級装置によれば、粉体を鉛直方向下方側に移送する輸送管内に、輸送管の軸線に沿って延在する直管部を備えた吸引管が挿入されており、この吸引管から吸引を行っているので、粒子径の小さい粉体が吸引管側に吸引され、粒子径の大きい粉体が輸送管の下方側へと移送されることになる。なお、吸引管からの吸引力を調整することにより、粒子径の分級点を制御することができる。
また、前記吸引管の下端開口部よりも下方側にオリフィス部が設けられ、前記輸送管の内径が小さくされているので、このオリフィス部によって吸引管の外周の下方側の領域に下降流が発生することが抑制され、粒子径の小さい粉体が輸送管の下方側へ移送されることを抑制でき、精度良く分級を行うことができる。
さらに、輸送管内には、吸引管が挿入されているのみであるので、比較的構造が簡単であり、粉体の鉛直方向下方側への移送が阻害されず、粉体を効率良く移送することが可能となる。
【0008】
また、前記吸引管の下端開口部に、鉛直方向下方に向かうに従い拡径するフード部が設けられているので、吸引管自体の径を小さくしても開口径を大きくすることができ、粉体をさらに効率良く移送することができる。また、フード部に沿って傾斜した気流が発生することで、吸引管の開口部周辺の粒子径の小さい粉体を効率良く吸引することが可能となる。
【0009】
また、本発明に係る粉体分級装置においては、前記吸引管の下端開口部の開口径R1と前記オリフィス部における内径R2との比R1/R2が0.95以上1.05以下の範囲内とされていることが好ましい。
この場合、前記吸引管の下端開口部の開口径R1と前記オリフィス部における内径R2とがほぼ同一とされているので、吸引管の外周の下方側の領域に下降流が発生することをさらに抑制されることになり、粒子径の小さい粉体が輸送管の下方側へ移送されることを抑制でき、さらに精度良く分級を行うことができる。
【0010】
さらに、本発明に係る粉体分級装置においては、前記輸送管の内径R0と前記吸引管の下端開口部の開口径R1との比R1/R0が0.3以上0.85以下の範囲内とされていることが好ましい。
この場合、前記輸送管の内径R0と前記吸引管の下端開口部の開口径R1との比R1/R0が0.3以上とされているので、移送される粒子径の小さい粉体を吸引管によって効率良く吸引することができる。一方、前記輸送管の内径R0と前記吸引管の下端開口部の開口径R1との比R1/R0が0.85以下とされているので、前記輸送管内における粉体の移送を効率良く行うことができる。
【0011】
本発明に係る粉体の分級方法は、鉛直方向に移送される粉体を分級する粉体の分級方法であって、上述の粉体分級装置を用いて、前記輸送管内において旋回流を付与することなく前記粉体を鉛直方向下方側に移送するとともに、前記吸引管から吸引することにより、粒子径の小さい粉体を吸引管側に移送し、粒子径の大きい粉体を輸送管の下方側に移送して分級することを特徴としている。
【0012】
この構成の粉体の分級方法によれば、上述の粉体分級装置を用いているので、粒子径の小さい粉体が吸引管側に吸引され、粒子径の大きい粉体が輸送管の下方側へと移送されることになり、粉体を効率的に分級することができる。また、吸引管からの吸引力を調整することにより、分級点となる粒子径を制御することができるので、粉体の分級を精度良く行うことができる。また、比較的構造が簡単であり、粉体の移送が阻害されず、粉体を効率良く移送することが可能となる。
【0013】
ここで、本発明に係る粉体の分級方法においては、前記吸引管の下端開口部近傍における前記粉体に対して、下記の条件式より得た相対速度uとなるように前記吸引管からの吸引力を調整することにより、分級点となる前記粉体の粒子径を制御することが好ましい。
【数1】
d:粉体の粒子径(m)、ρ:粉体の固体密度(kg/m)、ρ:流体の密度(kg/m)、C:抗力係数、u:相対速度(m/s)
【0014】
この場合、上述の条件式より得た相対速度uとなるように前記吸引管からの吸引力を調整することにより、分級点となる前記粉体の粒子径を制御することができ、精度良く粉体の分級を行うことができる。
【発明の効果】
【0015】
上述のように、本発明によれば、比較的簡単な構造で粉体を分級することができ、かつ、粉体を効率良く移送することが可能な粉体分級装置、および、粉体の分級方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態である粉体分級装置の概略説明図である。
図2】吸引力を設定する条件式の説明図である。
図3】実施例において、比較例の吸引管の配置を示す説明図である。
図4】実施例の結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明の実施形態である粉体分級装置、および、この粉体分級装置を利用した粉体の分級方法について説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
本実施形態である粉体分級装置10は、例えば、サイロ等に粉体を投入する輸送管内において、鉛直方向下方側に移送される粉体を所定の粒子径で分級する際に用いられるものである。なお、粉体としては、例えば、石灰粉、小麦粉、微粉炭等が挙げられる。
【0018】
本実施形態である粉体分級装置10は、図1に示すように、鉛直方向に沿って延在する輸送管11と、この輸送管11の内部に挿入され、輸送管11の軸線O沿って延在する直管部13Aを備えた吸引管13と、吸引管13の下端開口部よりも下方側に設けられ、輸送管の内径を小さくしたオリフィス部18と、を備えている。
【0019】
本実施形態においては、図1に示すように、吸引管13は、直管部13Aと、この直管部13Aの上端に接続されたエルボー部13Bと、エルボー部13Bに接続され、輸送管11の外部へと延在する排出管13Cと、を備えている。
そして、本実施形態においては、直管部13Aの下端に、鉛直方向下方に向かうに従い拡径するフード部13Dが設けられている。
【0020】
また、本実施形態においては、吸引管13の下端開口部の開口径R1とオリフィス部18における内径R2との比R1/R2が0.95以上1.05以下の範囲内とされていることが好ましい。なお、フード部13Dが設けられている場合には、吸引管13の下端開口部の開口径R1は、フード部13Dの下端開口部の内径となる。
すなわち、吸引管13の下端開口部の開口径R1とオリフィス部18における内径R2とがほぼ同一に設定されていることが好ましい。これにより、輸送管11内の粉体に対して吸引力を作用させることが可能となる。
【0021】
さらに、本実施形態においては、輸送管11の内径R0と吸引管13の下端開口部の開口径R1との比R1/R0が0.3以上0.85以下の範囲内とされていることが好ましい。なお、フード部13Dが設けられている場合には、吸引管13の下端開口部の開口径R1は、フード部13Dの下端開口部の内径となる。
このように、輸送管11の内径R0と吸引管13の下端開口部の開口径R1との比R1/R0を設定することで、粉体の分級を精度良く行うことができるとともに、輸送管11内の粉体の移送を効率良く行うことが可能となる。
【0022】
また、本実施形態においては、吸引管13の直管部13Aの長さL(軸線Oに沿った長さ)と、吸引管13の直管部13Aの内径R3との比、L/R3が0.4以上であることが好ましい。
このように、吸引管13の直管部13Aの長さLを設定することにより、輸送管11内の粉体を鉛直方向上方に向けて吸引することで偏流の発生を抑制でき、粉体の分級をさらに精度良く行うことが可能となる。
【0023】
さらに、本実施形態においては、吸引管13の下端開口部(フード部13Dの下端開口部)からオリフィス部18までの軸線Oに沿った距離Mは、輸送管11の内周面と吸引管13の外周面との間の隙間G以上であることが好ましい。なお、距離Mの上限に特に制限はない。
また、本実施形態においては、図1に示すように、吸引管13の排出管13Cの延在方向と軸線Oに直交する平面とがなす角度θは、30°以上60°以下の範囲内とすることが好ましい。
【0024】
次に、上述の粉体分級装置10を用いた粉体の分級方法について説明する。
まず、輸送管11の上部から鉛直方向下方に向けて粉体を移送する。粉体は、吸引管13の外周側の空間を通じて下方に移動する。
このとき、吸引管13から吸引を行う。すると、粒子径の小さい粉体は吸引管13に吸引され、粒子径の大きい粉体は下方へと落下することになる。
【0025】
ここで、吸引管13からの吸引力を調整することにより、分級点となる粒子径を制御することになる。
図2に示すように、吸引管13の下端開口部近傍における粉体に対しては、重力と流体抵抗とが作用する。
このとき、下記の条件式より、分級点となる粉体の粒子径dのときに算出される相対速度uとなるように、吸引管13からの吸引力を調整することにより、分級点となる粉体の粒子径を制御することが可能となる。
【数2】
【0026】
以上のような構成とされた本実施形態である粉体分級装置10、および、粉体の分級方法によれば、粉体を鉛直方向下方側に移送する輸送管11内に、輸送管11の軸線Oに沿って延在する直管部13Aを備えた吸引管13が挿入されており、この吸引管13から吸引を行っているので、粒子径の小さい粉体が吸引管13側に吸引され、粒子径の大きい粉体が輸送管11の下方側へと移送されることになる。
【0027】
そして、吸引管13の下端開口部よりも下方側に、輸送管11の内径を小さくしたオリフィス部18が設けられているので、このオリフィス部18によって吸引管13の外周の下方側の領域に下降流が発生することが抑制され、粒子径の小さい粉体が輸送管11の下方側へ移送されることを抑制でき、精度良く分級を行うことができる。
さらに、輸送管11内には、吸引管13が挿入されているのみであるので、比較的構造が簡単であり、粉体の移送が阻害されず、粉体を効鉛直方向下方に向けて率良く移送することが可能となる。
【0028】
本実施形態において、吸引管13の下端開口部に、鉛直方向下方に向かうに従い拡径するフード部13Dが設けられている場合には、吸引管13自体の径を小さくしても開口径を大きくすることができ、粉体をさらに効率良く移送することができる。また、フード部13Dに沿って傾斜した気流が発生することで、吸引管13(フード部13D)の開口部周辺の粒子径の小さい粉体を効率良く吸引することが可能となる。
【0029】
また、本実施形態において、吸引管13の下端開口部の開口径R1とオリフィス部18における内径R2との比R1/R2が0.95以上1.05以下の範囲内とされている場合には、吸引管13の外周の下方側の領域に下降流が発生することをさらに抑制され、粒子径の小さい粉体が輸送管11の下方側へ移送されることを抑制でき、さらに精度良く分級を行うことができる。
【0030】
さらに、本実施形態において、輸送管11の内径R0と吸引管13の下端開口部の開口径R1との比R1/R0が0.3以上0.85以下の範囲内とされている場合には、移送される粒子径の小さい粉体を吸引管13によって効率良く吸引することができるともに、輸送管11内における粉体の移送を効率良く行うことができる。
【0031】
また、本実施形態において、上述の条件式より得た相対速度uとなるように吸引管13からの吸引力を調整することにより、分級点となる粉体の粒子径を制御する構成とした場合には、分級点となる粉体の粒子径を容易に制御することができ、精度良く粉体の分級を行うことが可能となる。
【0032】
以上、本発明の実施形態である粉体分級装置、および、粉体の分級方法について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【実施例
【0033】
以下に、本発明の粉体分級装置および粉体の分級方法の効果を確認すべく実施した確認実験の結果を示す。
石灰粉をサイロに供給する際に、鉛直方向に延在する輸送管内を移送される石灰粉の分級を実施した。
【0034】
比較例1においては、図3(a)に示すように、吸引管が直管部を有していないものである。
比較例2においては、図3(b)に示すように、オリフィス部を設けていないものである。
本発明例1,2は、図3(c)に示す本発明の粉体分級装置を用いた。
そして、比較例1,2および本発明例1においては、吸引管内の吸引風速を18m/sに設定した。本発明例2においては、吸引管内の吸引風速を9m/sに設定した。
【0035】
上述のようにして分級を行い、輸送管を介してサイロに供給された石灰粉の粒度分布を評価した。
なお、相対粒子径=対象粒子径/最大粒子径、で定義される相対粒子径の分布を評価した。評価結果を図4及び表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
比較例1,2においては、輸送管を介してサイロに供給された石灰粉において、相対粒子径が0.02未満、0.02~0.04、0.04~0.08といった粒子径の小さい微粉が比較的多く存在しており、精度良く分級を行うことができなかった。
これに対して、本発明例1においては、相対粒子径が0.02未満、0.02~0.04、0.04~0.08といった粒子径の小さい微粉が存在しておらず、石灰粉の分級が精度良く実施できた。
また、本発明例2においては、相対粒子径が0.02未満、0.02~0.04といった粒子径の小さい微粉が存在しておらず、吸引風速を変更することで、分級点となる粒子径を変更可能であり、石灰粉の分級が精度良く実施できた。
【0038】
以上の結果から、本発明によれば、比較的簡単な構造で粉体を分級することができ、かつ、粉体を効率良く移送することが可能な粉体分級装置、および、粉体の分級方法を提供可能であることが確認された。
【符号の説明】
【0039】
10 粉体分級装置
11 輸送管
13 吸引管
13A 直管部
13D フード部
18 オリフィス部
図1
図2
図3
図4