(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-27
(45)【発行日】2024-09-04
(54)【発明の名称】スクリュープレスの外筒スクリーン洗浄装置
(51)【国際特許分類】
B01D 29/17 20060101AFI20240828BHJP
B01D 29/25 20060101ALI20240828BHJP
B01D 29/37 20060101ALI20240828BHJP
B30B 9/14 20060101ALI20240828BHJP
B01D 29/66 20060101ALI20240828BHJP
C02F 11/125 20190101ALI20240828BHJP
【FI】
B01D29/30 501
B30B9/14 G
B01D29/38 510C
B01D29/38 520A
C02F11/125 ZAB
(21)【出願番号】P 2021151728
(22)【出願日】2021-09-17
【審査請求日】2023-09-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000197746
【氏名又は名称】株式会社石垣
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】近藤 厚
(72)【発明者】
【氏名】大西 邦佳
(72)【発明者】
【氏名】石崎 祐一
(72)【発明者】
【氏名】藤澤 秀樹
(72)【発明者】
【氏名】東 泰史
(72)【発明者】
【氏名】北山 温海
(72)【発明者】
【氏名】木村 拓穂
(72)【発明者】
【氏名】本田 伸夫
【審査官】中村 泰三
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-205390(JP,A)
【文献】実開昭61-127893(JP,U)
【文献】実開平05-065494(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 29/00-96
B01D 33/00
B30B 9/12-18
C02F 11/125
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スクリュープレスの外筒スクリーンの外側に設けられている洗浄ガイド体と、
洗浄管本体部と、この洗浄管本体部に設けられ前記洗浄管本体部内を流れてきた洗浄液を前記外筒スクリーンに向けて吐出する洗浄ノズルとを備えて構成されており、前記洗浄ガイド体に設置される洗浄管と、
前記洗浄ガイド体に設置され前記外筒スクリーンに向けて前記洗浄ノズルから洗浄液を吐出する吐出位置と、前記洗浄ノズルが前記外筒スクリーンから離れた位置である離反位置との間で前記洗浄管が
所定の旋回中心軸を旋回中心にして旋回するように、
ヒンジ部で構成され前記洗浄管を支持する洗浄管旋回支持部と、
を有するスクリュープレスの外筒スクリーン洗浄装置。
【請求項2】
前記洗浄管が吐出位置にある状態で、前記洗浄ガイド体を前記洗浄管とともに前記外筒スクリーンの中心軸の延伸方向で移動させる洗浄ガイド体移動部を有し、
前記洗浄管が旋回をするときには、前記洗浄管旋回支持部を構成している
前記ヒンジ部を介して前記洗浄管が前記外筒スクリーンを支持しているフレームに支持されるように構成されている
か、
もしくは、前記洗浄管が旋回をするときには、前記洗浄管旋回支持部を構成している前記ヒンジ部を介して前記洗浄管が前記洗浄ガイド体に支持されるように構成されている請求項1に記載のスクリュープレスの外筒スクリーン洗浄装置。
【請求項3】
前記洗浄管本体部は、半円弧状に形成されており、
上下方向で、前記洗浄管の中央部と前記外筒スクリーンの中央部との位置がお互いに一致しており、
前記洗浄管旋回支持部は、前記洗浄管本体部の中央部を
前記洗浄管旋回支持部を構成している前記ヒンジ部に係合させ、上下方向に延びている所定の旋回中心軸を旋回中心にして、前記洗浄管を前記外筒スクリーンに対して旋回させるように構成されている請求項2に記載のスクリュープレスの外筒スクリーン洗浄装置。
【請求項4】
前記洗浄ガイド体が、半円弧状に形成されて一対で設けられており、一対の前記洗浄ガイド体を接合することで、一対の前記洗浄ガイド体が円環状になっており、
前記一対の洗浄ガイド体の接合部位のうちの一方の接合部位が前記洗浄ガイド体の上端部に位置しており、一対の前記洗浄ガイド体の接合部位のうちの他方の接合部位が前記洗浄ガイド体の下端部に位置しており、
前記洗浄管が、一対で設けられており、一対の前記洗浄管が吐出位置にあるときには、一対の前記洗浄管の洗浄管本体部の円弧のそれぞれが、一対の前記洗浄ガイド体の円弧のそれぞれに重なっている請求項3に記載のスクリュープレスの外筒スクリーン洗浄装置。
【請求項5】
前記洗浄ガイド体移動部は、レール部材と洗浄ガイド体支持部材とを備えて構成されており、
前記レール部材は、前記洗浄ガイド体の上側で、前記洗浄ガイド体から離れて前後方向に延びており、
前記洗浄ガイド体支持部材の下端部が洗浄ガイド体に設けられており、前記洗浄ガイド体支持部材の上側の部位が前記洗浄ガイド体から上側に突出しており、
前記洗浄ガイド体支持部材の上端部が前記レール部材に係合することで、前記洗浄管が吐出位置にある状態で前記洗浄ガイド体と前記洗浄管とが前記外筒スクリーンの中心軸の延伸方向で移動できるように構成されている請求項2から請求項4のいずれか1項に記載のスクリュープレスの外筒スクリーン洗浄装置。
【請求項6】
前記洗浄ガイド体には、前記洗浄ガイド体に前記洗浄管を設置するときに、前記洗浄ガイド体に対する前記洗浄管の位置決めをするための位置決め部が設けられている請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のスクリュープレスの外筒スクリーン洗浄装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スクリュープレスの外筒スクリーン洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、洗浄管のノズルを円環状に配設し、洗浄管のノズルから洗浄水をスクリュープレスの外筒スクリーンの外周に噴射することで外筒スクリーンを洗浄するスクリュープレスが知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実開昭63-11198号公報(マイクロフィルム)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、スクリュープレスでは、洗浄管の先端に取り付けた洗浄ノズルが運転中に飛散するろ液の付着や洗浄管内のゴミ等により閉塞することがある。
【0005】
そこで、定期的に洗浄ノズルを取り外して洗浄を行う必要があるが、円環状の洗浄管であるため、スクリュープレスの大きさや現地の環境によっては外筒スクリーン近傍の洗浄ノズルの着脱に手間がかかるという問題がある。
【0006】
また、洗浄管を取り外す際にはスクリーンやスクリュー軸を分解しなければならないことがあり、多大な費用と工事日数が必要となってしまうことがある。
【0007】
本発明は、洗浄ノズルの取り外しが容易であるスクリュープレスの外筒スクリーン洗浄装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、スクリュープレスの外筒スクリーンの外側に設けられている洗浄ガイド体と、洗浄管本体部と、この洗浄管本体部に設けられ前記洗浄管本体部内を流れてきた洗浄液を前記外筒スクリーンに向けて吐出する洗浄ノズルとを備えて構成されており、前記洗浄ガイド体に設置される洗浄管と、前記洗浄ガイド体に設置され前記外筒スクリーンに向けて前記洗浄ノズルから洗浄液を吐出する吐出位置と、前記洗浄ノズルが前記外筒スクリーンから離れた位置である離反位置との間で前記洗浄管が所定の旋回中心軸を旋回中心にして旋回するように、ヒンジ部で構成され前記洗浄管を支持する洗浄管旋回支持部とを有するスクリュープレスの外筒スクリーン洗浄装置。
【0009】
請求項2に記載の発明は、前記洗浄管が吐出位置にある状態で、前記洗浄ガイド体を前記洗浄管とともに前記外筒スクリーンの中心軸の延伸方向で移動させる洗浄ガイド体移動部を有し、前記洗浄管が旋回をするときには、前記洗浄管旋回支持部を構成している前記ヒンジ部を介して前記洗浄管が前記外筒スクリーンを支持しているフレームに支持されるように構成されているか、もしくは、前記洗浄管が旋回をするときには、前記洗浄管旋回支持部を構成している前記ヒンジ部を介して前記洗浄管が前記洗浄ガイド体に支持されるように構成されている請求項1に記載のスクリュープレスの外筒スクリーン洗浄装置である。
【0010】
請求項3に記載の発明は、前記洗浄管本体部は、半円弧状に形成されており、上下方向で、前記洗浄管の中央部と前記外筒スクリーンの中央部との位置がお互いに一致しており、前記洗浄管旋回支持部は、前記洗浄管本体部の中央部を前記洗浄管旋回支持部を構成している前記ヒンジ部に係合させ、上下方向に延びている所定の旋回中心軸を旋回中心にして、前記洗浄管を前記外筒スクリーンに対して旋回させるように構成されている請求項2に記載のスクリュープレスの外筒スクリーン洗浄装置である。
【0011】
請求項4に記載の発明は、前記洗浄ガイド体が、半円弧状に形成されて一対で設けられており、一対の前記洗浄ガイド体を接合することで、一対の前記洗浄ガイド体が円環状になっており、前記一対の洗浄ガイド体の接合部位のうちの一方の接合部位が前記洗浄ガイド体の上端部に位置しており、一対の前記洗浄ガイド体の接合部位のうちの他方の接合部位が前記洗浄ガイド体の下端部に位置しており、前記洗浄管が、一対で設けられており、一対の前記洗浄管が吐出位置にあるときには、一対の前記洗浄管の洗浄管本体部の円弧のそれぞれが、一対の前記洗浄ガイド体の円弧のそれぞれに重なっている請求項3に記載のスクリュープレスの外筒スクリーン洗浄装置である。
【0012】
請求項5に記載の発明は、前記洗浄ガイド体移動部は、レール部材と洗浄ガイド体支持部材とを備えて構成されており、前記レール部材は、前記洗浄ガイド体の上側で、前記洗浄ガイド体から離れて前後方向に延びており、前記洗浄ガイド体支持部材の下端部が洗浄ガイド体に設けられており、前記洗浄ガイド体支持部材の上側の部位が前記洗浄ガイド体から上側に突出しており、前記洗浄ガイド体支持部材の上端部が前記レール部材に係合することで、前記洗浄管が吐出位置にある状態で前記洗浄ガイド体と前記洗浄管とが前記外筒スクリーンの中心軸の延伸方向で移動できるように構成されている請求項2から請求項4のいずれか1項に記載のスクリュープレスの外筒スクリーン洗浄装置である。
【0013】
請求項6に記載の発明は、前記洗浄ガイド体には、前記洗浄ガイド体に前記洗浄管を設置するときに、前記洗浄ガイド体に対する前記洗浄管の位置決めをするための位置決め部が設けられている請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のスクリュープレスの外筒スクリーン洗浄装置である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、洗浄ノズルの取り外しが容易であるスクリュープレスの外筒スクリーン洗浄装置を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の実施形態に係るスクリュープレスの外筒スクリーン洗浄装置が設置され使用されるスクリュープレスの概略構成を示す図である。
【
図2】本発明の実施形態に係るスクリュープレスの外筒スクリーン洗浄装置を前後方向で見た図である。
【
図3】本発明の実施形態に係るスクリュープレスの外筒スクリーン洗浄装置を上下方向で見た図であって、洗浄管が吐出位置にある状態を示している。
【
図4】本発明の実施形態に係るスクリュープレスの外筒スクリーン洗浄装置を上下方向で見た図であって、洗浄管が離反位置にある状態を示している。
【
図5】(a)は
図2におけるV部の拡大図であり、(b)は(a)におけるVB矢視図である。
【
図6】本発明の実施形態に係るスクリュープレスの外筒スクリーン洗浄装置の洗浄ガイド体を示す図であり、(b)は(a)におけるVIB矢視図であり、(c)は(a)におけるVIC矢視図である。(d)は(a)におけるVID矢視図であり、(e)は(a)におけるVIE矢視図である。図中の「上下方向」、「横方向」は、(a)における方向を示している。
【
図7】(a)は
図6におけるVII部の拡大図であり、(b)は(a)におけるVIIB矢視図であり、(c)は(a)におけるVIIC矢視図であり、(d)は(a)におけるVIID矢視図である。
【
図8】本発明の実施形態に係るスクリュープレスの外筒スクリーン洗浄装置の洗浄管を示す図であり、(b)は(a)におけるVIIIB矢視図であり、(c)は(a)におけるVIIIC矢視図である。(d)は(a)におけるVIIID矢視図であり、(e)は(a)におけるVIIIE矢視図である。図中の「上下方向」、「横方向」は、(a)における方向を示している。
【
図9】本発明の実施形態に係るスクリュープレスの外筒スクリーン洗浄装置のヒンジ部を示す図であり、(b)は(a)におけるIXB矢視図であり、(c)は(a)におけるIXC矢視図である。(d)はヒンジ部の分解図である。
【
図10】本発明の実施形態に係るスクリュープレスの外筒スクリーン洗浄装置での、洗浄ガイド体への洗浄管の組み付けを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
まず、本発明の実施形態に係るスクリュープレスの外筒スクリーン洗浄装置(以下「スクリーン洗浄装置」という)1が使用されるスクリュープレス(脱水装置)101について
図1を参照しつつ説明する。なお、スクリュープレス101は、汚泥の処理に使用される装置である。
【0017】
スクリュープレス101は、周部に濾過面を有する外筒スクリーン102にスクリュー羽根103を巻き掛けたスクリュー軸104が内設している。スクリュー軸104は、汚泥の供給側からケーキの排出側に向かって紙面上下方向に拡大しており、外筒スクリーン102とスクリュー軸104との間の濾過室105は供給側から排出側に向かって(紙面右から左に向かって)紙面上下方向で縮小している。
【0018】
スクリュープレス101の供給側における構成について説明する。スクリュープレス101は、スクリュー軸104に凝集スラリーの供給路が設けてあり、濾過室105の始端部に供給孔を開口して、スクリュー軸104の延設部と濃縮汚泥供給管(図示せず)が連結している。供給孔から濾過室105内に圧入される濃縮汚泥がスクリュー軸104に巻き掛けたスクリュー羽根103の間から供給するように構成されており、凝集された軟弱な汚泥等の濃縮汚泥がスクリュー羽根103の影響を受けないように配設されている。
【0019】
スクリュープレス101の排出側における構成について説明する。スクリュープレス101は、外筒スクリーン102の排出側に連結した回転板をフレーム108に支架してあり、外筒スクリーン102に内設したスクリュー軸104にスクリュー駆動軸109が連結している。濾過室105の排出口に対設した背圧調整用のプレッサー115がフレーム108に配設した移動軸116に摺動自在に支架している。
【0020】
スクリュー軸104に連結したスクリュー駆動軸109は、フレーム108の架台110に設けた軸受111に軸支している。スクリュー駆動軸109に、スプロケット112が嵌着しており、フレーム108に載置するスクリュー駆動機113に連動連結する。スクリュー軸104のスクリュー駆動機113を作動させ、スクリュー軸104の供給部から濾過室105に濃縮汚泥を供給し、濃縮汚泥をスクリュー羽根103で移送しながら、外筒スクリーン102から濾液を分離する。
【0021】
プレッサー115で濾過室105の排出口117の開口量を調節し、濾過室105に背圧を加えながら固液分離を促進させて脱水ケーキを排出する。なお、外筒スクリーン102の紙面下方に濾液トラフ114が配設され、スクリュープレス101の終端部において濾液トラフ114に隣接し、脱水ケーキを受溜するケーキ受槽が配設されている。
【0022】
ここで説明の便宜のために、スクリーン洗浄装置1(スクリュープレス101)における水平な所定の一方向を前後方向とし、前後方向に対して直交する水平な所定の一方向を横方向とし、前後方向と横方向とに対して直交する方向を上下方向とする。
【0023】
スクリーン洗浄装置1は、
図2で示すように、概ね環状に形成されているスクリーン洗浄装置本体部3を備えて構成されている。スクリーン洗浄装置本体部3は、
図1で示すように、この環を円筒状の外筒スクリーン102が通り抜ける態様で、スクリュープレス101に設けられている。また、スクリーン洗浄装置本体部3は、前後方向で外筒スクリーン102の全長にわたり移動できるようになっている。すなわち、
図1に実線で示す位置P1と二点鎖線で示す位置P2との間で移動できるようになっている。
【0024】
スクリーン洗浄装置本体部3は、
図2等で示すように、洗浄ガイド体(洗浄管支持体)5と洗浄管7を備えて構成されている。洗浄ガイド体5は、スクリュープレス101の、円筒状に形成されている外筒スクリーン102から僅かに離れて、外筒スクリーン102の外側に設けられている。
【0025】
洗浄管7は、外筒スクリーン102の外側で洗浄ガイド体5に設置されるようになっている。また、洗浄管7は、洗浄管本体部9と洗浄ノズル11とを備えて構成されており、洗浄ガイド体5に設置されるようになっている。洗浄ノズル11は、洗浄管本体部9に設けられており、洗浄管本体部9内を流れてきた洗浄液13を外筒スクリーン102に向けて吐出(噴射)するようになっている。
【0026】
また、スクリーン洗浄装置1には、洗浄管旋回支持部(洗浄管回動支持部)15が設けられている。洗浄管旋回支持部15は洗浄管7を支持するようになっている。この支持されている洗浄管7は、吐出位置P3(
図2、
図3参照)から離反位置P4(
図4参照)に向かって旋回をするようになっている。
【0027】
吐出位置P3では、外筒スクリーン102を洗浄するために、洗浄管7が洗浄ガイド体5に一体的に設置されており、外筒スクリーン102に向けて洗浄ノズル11から洗浄液13(
図2参照)を吐出するようになっている。
【0028】
離反位置P4では、洗浄ノズル11の洗浄管本体部9からの取り外しをしやすくしまた洗浄ノズル11の掃除をしやすくするために、洗浄管7の洗浄ノズル11が外筒スクリーン102から離れている。
【0029】
さらに説明すると、洗浄管旋回支持部15によって、所定の旋回中心軸(たとえば上下方向に延びる所定の旋回中心軸)C1を旋回中心にして、洗浄管7が洗浄ガイド体5と外筒スクリーン102とに対して旋回(回動)するようになっている。
【0030】
洗浄管旋回支持部15によって洗浄管7が旋回しているとき、および、洗浄管7が離反位置P4にあるときには、洗浄管7が洗浄ガイド体5から離れている。
【0031】
すでに理解されるように、洗浄管7が吐出位置P3にある状態、離反位置P4にある状態、および、洗浄管旋回支持部15での旋回をしている途中の状態のいずれの状態であっても、洗浄管7は外筒スクリーン102の外側にある。また、洗浄管7は外筒スクリーン102から離れている。
【0032】
また、スクリーン洗浄装置1には、洗浄ガイド体移動部17が設けられている(
図1、
図2参照)。洗浄ガイド体移動部17は、洗浄管7が吐出位置P3にある状態で、洗浄ガイド体5を洗浄管7とともに外筒スクリーン102の中心軸の延伸方向(前後方向)で移動させるようになっている。すなわち、洗浄ガイド体移動部17は、洗浄管7が吐出位置P3にある状態で、スクリーン洗浄装置本体部3を、
図1に実線で示す位置(後端位置)P1と二点鎖線で示す(前端位置)位置P2との間で移動させるようになっている。
【0033】
洗浄ガイド体移動部17によって洗浄ガイド体5と洗浄管7とが移動をしているときに洗浄ノズル11から洗浄液13を吐出して外筒スクリーン102を洗浄するようになっている。外筒スクリーン102を洗浄しているときには、
図2で示すように、複数の洗浄ノズル11の洗浄液13の吐出口のそれぞれは、外筒スクリーン102から僅かに離れて外筒スクリーン102に対向している。また、外筒スクリーン102を洗浄するときには、各洗浄ノズル11の洗浄液13の吐出口のそれぞれと外筒スクリーン102との距離(外筒スクリーン102の径方向での距離)の値が、一定になっている。
【0034】
スクリーン洗浄装置1では、洗浄管7が洗浄ガイド体5に対して旋回をするときおよび洗浄管7が離反位置P4にあるときには、洗浄ガイド体移動部17によって洗浄ガイド体5と洗浄管7とが前後方向で所定の箇所に位置している。前後方向で所定の箇所とは、たとえば、後端の位置P1(
図1参照)である。
【0035】
また、洗浄管7が旋回をするときおよび洗浄管7が離反位置P4にあるときには、上述したように、洗浄管7の洗浄ガイド体5への設置が解かれ洗浄管7が洗浄ガイド体5から離れている。
【0036】
さらに、洗浄管7が旋回をするときおよび洗浄管7が離反位置P4にあるときには、洗浄管旋回支持部15を構成しているヒンジ部19を介して、洗浄管7が外筒スクリーン102を支持しているフレーム108に支持されるように構成されている。
【0037】
洗浄管本体部9は、半円弧状(半円弧よりの僅かに短い円弧状)に形成されている。また、上下方向で、洗浄管本体部9の上端が外筒スクリーン102よりも上側に位置しており、洗浄管本体部9の下端が外筒スクリーン102よりも下側に位置している。さらに、上下方向で、洗浄管7(洗浄管本体部9)の中央部と外筒スクリーン102の中央部との位置がお互いに一致している。
【0038】
洗浄管旋回支持部15は、洗浄管本体部9の中央部のあたりをヒンジ部19に係合させて、上下方向に延びている所定の旋回中心軸C1を旋回中心にして、洗浄管7(洗浄管本体部9)を外筒スクリーン102に対して旋回させるように構成されている。
【0039】
洗浄ガイド体5は、
図2で示すように、半円弧状に形成されて一対で設けられており、一対の洗浄ガイド体5(5A、5B)をお互いに接合することで、一対の洗浄ガイド体5が円環状になっている。
【0040】
一対の洗浄ガイド体5の接合部位21のうちの一方の接合部位21Aが洗浄ガイド体5の上端部に位置している。一対の洗浄ガイド体5の接合部位21のうちの他方の接合部位21Bが洗浄ガイド体5の下端部に位置している。
【0041】
洗浄管7も一対で設けられており、一対の洗浄管7(7A、7B)が吐出位置にあるときには、
図2で示すように、前後方向で見て、一対の洗浄管7の洗浄管本体部9の円弧のそれぞれが、一対の洗浄ガイド体5の円弧のそれぞれに重なっている。
【0042】
前後方向で見ると、円環状の一対の洗浄ガイド体5(5A、5B)の円の中心と、外筒スクリーン102の円の中心とがお互いが一致している。また、一対の洗浄管7が吐出位置P3にある状態を前後方向で見ると、一対の洗浄管7の洗浄管本体部9の円弧の中心のそれぞれと、外筒スクリーン102の円周の中心とはお互いが一致している。
【0043】
洗浄ガイド体移動部17は、
図2で示すように、レール部材23と洗浄ガイド体支持部材25とを備えて構成されている。レール部材23は、洗浄ガイド体5の上側で、洗浄ガイド体5から離れて前後方向に延びている。
【0044】
洗浄ガイド体支持部材25の下端部が洗浄ガイド体5に一体的に設けられており、洗浄ガイド体支持部材25の上側の部位が洗浄ガイド体5から上側に突出している。
【0045】
洗浄ガイド体支持部材25の上端部がレール部材23に係合することで、洗浄管7が吐出位置P3にある状態で洗浄ガイド体5と洗浄管7とが、吊り下げられた状態で、外筒スクリーン102の中心軸の延伸方向(前後方向)で移動できるように構成されている。
【0046】
洗浄ガイド体5には、
図5から
図7で示すように、洗浄ガイド体5に洗浄管7を設置するときに(設置し吐出位置P3にするときに)、洗浄ガイド体5に対する洗浄管7の位置決めをするための位置決め部27が設けられている。なお、小型のスクリュープレスの外筒スクリーン洗浄装置1では、位置決め部27が設けられていない場合がある。
【0047】
ここで、スクリーン洗浄装置1についてさらに詳しく説明する。
【0048】
洗浄ガイド体5は、
図6、
図7で示すように、上述した位置決め部(洗浄管位置決め部)27に加えて、洗浄ガイド体本体部29と洗浄ガイド体接合部31と洗浄ガイド体係止部(洗浄管用固定座)33とを備えて構成されている。
【0049】
洗浄ガイド体本体部29は、前後方向で見て、所定の幅をもった半円弧状に形成されている。洗浄ガイド体本体部29の幅方向は、洗浄ガイド体本体部29の円弧の径方向と一致している。また、洗浄ガイド体本体部29は、所定の厚みをもっている。洗浄ガイド体本体部29の厚さ方向は、前後方向と一致している。洗浄ガイド体本体部29の幅寸法の値は、洗浄ガイド体本体部29の厚さ寸法の値よりも大きくなっている。
【0050】
洗浄ガイド体接合部31は、矩形な平板状に形成されている。洗浄ガイド体接合部31の厚さ方向が横方向になっている。洗浄ガイド体接合部31のうちの一方の洗浄ガイド体接合部31Aは、洗浄ガイド体本体部29の上端で洗浄ガイド体本体部29に一体的に設けられている。洗浄ガイド体接合部31のうちの他方の洗浄ガイド体接合部31Bは、洗浄ガイド体本体部29の下端で洗浄ガイド体本体部29に一体的に設けられている。
【0051】
一方の洗浄ガイド体5Aとの他方の洗浄ガイド体5Bとの接合は、
図2で示すように、洗浄ガイド体5Aの洗浄ガイド体接合部31Aと洗浄ガイド体5Bの洗浄ガイド体接合部31Aとをお互いに接合することをなされている。また、洗浄ガイド体5Aと洗浄ガイド体5Bとの接合は、洗浄ガイド体5Aの洗浄ガイド体接合部31Bと洗浄ガイド体5Bの洗浄ガイド体接合部31Bとをお互いに接合することをなされている。この接合によって、
図2で示すように、一対の洗浄ガイド体5(5A、5B)が円環状になっている。
【0052】
なお、洗浄ガイド体5Aの洗浄ガイド体接合部31Aと洗浄ガイド体5Bの洗浄ガイド体接合部31Aとの接合では、各洗浄ガイド体接合部31A、31B間に洗浄ガイド体支持部材25が挟まっている。一方、洗浄ガイド体5Aの洗浄ガイド体接合部31Bと洗浄ガイド体5Bの洗浄ガイド体接合部31Bとの接合では、各洗浄ガイド体接合部31A、31Bが直接接している。
【0053】
また、洗浄ガイド体5Aと洗浄ガイド体5Bとの接合は、図示しないボルト、ナット等の締結部材によってなされている。
【0054】
洗浄ガイド体係止部33は、
図6で示すように、前後で見て上下方向に細長い矩形状に形成されている。また、洗浄ガイド体係止部33は、洗浄ガイド体本体部29の一部を横方向で突出させた態様になっており、上下方向では、洗浄ガイド体本体部29の中央部に位置している。また、洗浄ガイド体係止部33は、洗浄ガイド体本体部29の円弧の中心から離れる側に突出している。
【0055】
位置決め部27は、たとえば矩形な平板状の部材35で構成されている。矩形な平板状の部材35は1つの洗浄ガイド体5(洗浄ガイド体本体部29)に複数(たとえば3つ)設けられている。矩形な平板状の部材35は、この厚さ方向が、洗浄ガイド体本体部29の円弧の径方向になっている。さらに、矩形な平板状の部材35は、洗浄ガイド体本体部29の幅方向で、洗浄ガイド体本体部29の円弧の中心側の縁部に設けられており、前後方向で洗浄ガイド体本体部29から前側に突出している。
【0056】
1つ目の矩形な平板状の部材35Aは、上下方向で洗浄ガイド体本体部29の円弧の中央(円弧の延伸方向の中央)よりも僅かに上側に位置している。2つ目の矩形な平板状の部材35Bは、上下方向で1つ目の矩形な平板状の部材35Aから離れて1つ目の矩形な平板状の部材35Aよりも僅かに上側に位置している。3つ目の矩形な平板状の部材35Cは、上下方向で2つ目の矩形な平板状の部材35Bから離れて2つ目の矩形な平板状の部材35Bよりも僅かに上側に位置している。
【0057】
なお、いずれの矩形な平板状の部材35A、35B、35Cも、上下方向では、洗浄ガイド体本体部29の円弧の中央寄りに位置している。
【0058】
図7で示すように、2つ目の矩形な平板状の部材35Bの前側への突出量は、他の矩形な平板状の部材35A、35Cの突出量よりも大きくなっている。また、2つ目の矩形な平板状の部材35Bには、矩形状の切り欠き37が設けられている。切り欠き37は、上下方向では、矩形な平板状の部材35Bの上端から下側に凹んでおり、前後方向では、洗浄ガイド体本体部29側(矩形な平板状の部材35Bの後側)に位置している。これにより、2つ目の矩形な平板状の部材35Bは「L」字状になっており、2つ目の矩形な平板状の部材35Bには、返し部39が形成されていることになる。
【0059】
返し部39が設けられていることで、洗浄ノズル11Bが洗浄ガイド体5から外れ難くなっている。なお、洗浄管7が吐出位置P3に位置している状態で、洗浄管7の第1の洗浄管係止部41と洗浄ガイド体5の洗浄ガイド体係止部33との係止状態を解除する。これにより、洗浄ガイド体5に対してスクリーン洗浄装置本体部3を側方もしくは斜め上側方に移動することで、洗浄管7が洗浄ガイド体5から離れるようになっている。なお、上記側方とは、横方向であって外筒スクリーン102から離れる方向である。
【0060】
さらに、返し部39が設けられていることで、スクリーン洗浄装置本体部3を前後方向に移動しているとき(特に加減速のとき)、洗浄ガイド体係止部33と第1の洗浄管係止部41との接合部に発生する応力の値を低減することができる。
【0061】
洗浄管7は、
図8で示すように、洗浄管本体部9と複数の洗浄ノズル11とに加えて、第1の洗浄管係止部(洗浄用固定座)41と第2の洗浄管係止部(旋回用取付座)43と洗浄液供給配管45と取っ手(把手)47とを備えて構成されている。
【0062】
洗浄管本体部9は、
図2等で示すように、両端が閉じられている円筒状の部材が半円弧状に曲がった形状になっている。複数の洗浄ノズル11は、洗浄管本体部9の延伸方向で一定の間隔をあけて配置されている。また、複数の洗浄ノズル11は、洗浄管本体部9の円弧の中心側に向かって洗浄管本体部9から突出している。そして、各洗浄ノズル11のそれぞれは、洗浄管本体部9の円弧の中心側(外筒スクリーン102)に向かい所定の立体角をもって洗浄液13を噴出するようになっている。
【0063】
第1の洗浄管係止部41と第2の洗浄管係止部43とは、お互いが一体になっており、平板状に形成されている。第1の洗浄管係止部41と第2の洗浄管係止部43との厚さ方向は前後方向になっている。第1の洗浄管係止部41は、洗浄ガイド体5の洗浄ガイド体係止部33とほぼ同じ形状に形成されている。第2の洗浄管係止部43は、上下方向の寸法の値が第1の洗浄管係止部41の上下方向の寸法の値よりも小さい矩形状に形成されている。
【0064】
第2の洗浄管係止部43は、洗浄管本体部9の円弧の中心から離れる側に、第1の洗浄管係止部41から突出している。上下方向では、第2の洗浄管係止部43は、第1の洗浄管係止部41の中央部に位置している。
【0065】
第1の洗浄管係止部41と第2の洗浄管係止部43とは、第1の洗浄管係止部41が洗浄管本体部9に接合されていることで、洗浄管本体部9に一体的に設置されている。第1の洗浄管係止部41と第2の洗浄管係止部43とは、前後方向では、洗浄管本体部9の後端部に配置されている。
【0066】
洗浄液供給配管45は、洗浄管本体部9の円弧の中間部から洗浄管本体部9の外側(洗浄管本体部9の円弧の中心から離れる側)に延出している。取っ手47は、洗浄管本体部9の円弧の中間部から洗浄管本体部9の外側(洗浄管本体部9の円弧の中心から離れる側)に突出している。取っ手47は、洗浄管7を旋回させるときに作業者が手を添える部位である。
【0067】
洗浄ガイド体5に洗浄管7を設置した状態では、前後方向で見て、
図2、
図5で示すように、洗浄ガイド体5の内側に洗浄管本体部9が位置している。また、洗浄ガイド体5の洗浄ガイド体係止部33に洗浄管7の第1の洗浄管係止部41が重なっている。
【0068】
洗浄ガイド体5と洗浄管7とは、洗浄ガイド体係止部33と第1の洗浄管係止部41のところでボルト等によりお互いが接合されている。これにより、洗浄ガイド体5と洗浄管7とが一体化しており、洗浄管7が上述した吐出位置P3に位置している状態になっている。
【0069】
また、洗浄管7が吐出位置P3に位置している状態では、洗浄ガイド体5の洗浄ガイド体本体部29と洗浄管7の洗浄管本体部9とがお互いに接触している。
【0070】
さらに、洗浄管7が吐出位置P3に位置している状態では、
図5等で示すように、矩形な平板状の部材35に洗浄管本体部9と洗浄ノズル11のうちの一部の洗浄ノズル11A、11B、11Cが当接している。なお、これらの当接がされていることで、洗浄ガイド体5に対する7洗浄管の位置決めがされている。
【0071】
また、洗浄管7が吐出位置P3に位置している状態では、
図5等で示すように、2つ目の矩形な平板状の部材35Bの切り欠き37に1つの洗浄ノズル11Bが入り込んでいる。これによっても、洗浄ガイド体5に対する洗浄管7の位置決めがされている。また、洗浄管7が洗浄ガイド体5から離れにくくなっている。
【0072】
洗浄管旋回支持部15を構成しているヒンジ部19は、
図9で示すように構成されている。すなわち、ヒンジ部19は、スクリュープレス101のフレーム108に一体的に設置されるフレーム設置部材49と、洗浄管7が一体的に設置される洗浄管設置部材51と、円柱状のピン53とを備えて構成されている。
【0073】
フレーム設置部材49は、フレーム108に接合されるフレーム接合部55と、円形状の貫通孔57で形成されているピン支持部59と、洗浄管7が旋回しすぎることを防止する規制するストッパー部61とが設けられている。
【0074】
洗浄管設置部材51は、洗浄管7の第2の洗浄管係止部43に接合される洗浄管接合部63と、円筒状のピン支持部65とを備えて構成されている。
【0075】
フレーム設置部材49の貫通孔57の中心軸と洗浄管設置部材51のピン支持部65の中心軸とをお互いに一致させ、貫通孔57とピン支持部65とにピン53を貫通させる。これより、フレーム設置部材49に対して洗浄管設置部材51が中心軸C1を旋回中心にして旋回するようになっている。
【0076】
フレーム設置部材49のフレーム108への設置は、ボルト等を用いてされるようになっており、洗浄管7の洗浄管接合部63への設置もボルト等を用いてされるようになっている。なお、洗浄管7がヒンジ部19の洗浄管設置部材51の洗浄管接合部63に設置された状態では、洗浄管接合部63の先端部が洗浄管7の第2の洗浄管係止部43と重なっている。
【0077】
なお、上述した吐出位置P3で、スクリーン洗浄装置本体部3を前後方向に移動しつつ洗浄ノズル11から洗浄液13を吐出して外筒スクリーン102の洗浄をするときには、ヒンジ部19は、たとえば、フレーム108に設置されておらず、取り外されている。
【0078】
なお、吐出位置P3で前後方向に移動しつつ洗浄ノズル11から洗浄液13を吐出して外筒スクリーン102の洗浄をするときに、ヒンジ部19がフレーム108に設置されている構成であってもよい。このように構成した場合、外筒スクリーン102の洗浄時にヒンジ部19が洗浄管7等と干渉しないようにするために、たとえば、ヒンジ部19がフレーム108に折り畳まれて収容されているものとする。
【0079】
洗浄管7を旋回させるときには、スクリーン洗浄装置本体部3を後側に移動し後端に位置させる。ヒンジ部19をフレーム108に設置する。なお、ヒンジ部19がフレーム108に折り畳まれて収容されている構成では、ヒンジ部19を取り出す。洗浄管7の第1の洗浄管係止部41と洗浄ガイド体5の洗浄ガイド体係止部33との接合状態を解除する。そして、洗浄管7の第2の洗浄管係止部43をヒンジ部19の洗浄管接合部63に接合する。これにより、洗浄管7の離反位置P4への旋回が可能になる。
【0080】
洗浄ガイド体移動部17は、
図2で示すように、フレーム108に支持されているレール部材23と洗浄ガイド体支持部材25とローラ67と図示しないモータ等のアクチュエータとを備えて構成されている。
【0081】
洗浄ガイド体支持部材25の下端部は洗浄ガイド体5に一体的に設置されている。洗浄ガイド体支持部材25の上側の所定の箇所には、ローラ67が設けられている。ローラ67は、洗浄ガイド体支持部材25に対して回転自在になっている。また、ローラ67は、レール部材23に対してころがり対偶をなしている。そして、上記モータを適宜回転させることで、ローラ67がチェーン駆動等によって回転し、スクリーン洗浄装置本体部3が前後方向で移動するようになっている。なお、アクチュエータとして、シリンダ等の他のものを採用してもよい。
【0082】
洗浄管7の洗浄液供給配管45の先端には、
図2で示すように、可撓性を備えた洗浄液供給配管69が接続されている。これにより、スクリーン洗浄装置本体部3が前後方向で移動しているときでも、洗浄管7に洗浄液13を供給することができるようになっている。
【0083】
次に、スクリーン洗浄装置1での、洗浄管7の洗浄ガイド体5への設置について説明する。初期状態では、洗浄ガイド体5が洗浄ガイド体支持部材25に設置されているものとする。
【0084】
この初期状態で、
図10に示すように、洗浄管7を洗浄ガイド体5の斜め上に位置させて、洗浄管7を洗浄ガイド体5に近づけて、洗浄管7を洗浄ガイド体5に設置する。これにより、洗浄ノズル11Bが矩形な平板状の部材35Bの切り欠き37に入り込む。
【0085】
次に、スクリーン洗浄装置1における洗浄ノズル11のメンテナンス等について説明する。
【0086】
初期状態では、スクリーン洗浄装置本体部3を前後方向に移動しつつ洗浄ノズル11から洗浄液13を吐出して外筒スクリーン102の洗浄しており、ヒンジ部19が、フレーム108から取り外されている。
【0087】
上記初期状態において、スクリーン洗浄装置本体部3を後側に移動し後端に位置させる。ヒンジ部19をフレーム108に設置する。
【0088】
つづいて、洗浄管7の第1の洗浄管係止部41と洗浄ガイド体5の洗浄ガイド体係止部33との接合状態を解除する。
【0089】
続いて、洗浄管7の第2の洗浄管係止部43をヒンジ部19の洗浄管接合部63に接合する。これにより、洗浄管7が、吐出位置P3と離反位置P4の間で旋回可能になる。
【0090】
洗浄管7を離反位置P4に位置させておいて、洗浄管本体部9から洗浄ノズル11を取り外し、洗浄ノズル11の目詰まり等を無くすために、洗浄ノズル11の掃除をする。
【0091】
スクリーン洗浄装置1は、洗浄ガイド体5と、洗浄管7と、吐出位置P3と離反位置P4との間で旋回するように洗浄管7を支持する洗浄管旋回支持部15とを備えて構成されている。洗浄管7は、洗浄管本体部9と洗浄液13を吐出する洗浄ノズル11とを備えて構成されており、洗浄ガイド体5に設置されるようになっている。
【0092】
スクリーン洗浄装置1で外筒スクリーン102の洗浄を行うと洗浄ノズル11が外筒スクリーン102のろ液等で閉塞することがある。このときに、洗浄管旋回支持部15によって、洗浄ノズル11が外筒スクリーン102から離れた離反位置P4に洗浄管7を位置させることで、洗浄ノズル11の洗浄管本体部9からの取り外しが容易になる。そして、洗浄ノズル11の洗浄をする等のスクリーン洗浄装置1の点検や整備が容易になる。
【0093】
さらに説明すると、洗浄管7をスクリュープレス101から取り外すことなく旋回させるだけで離反位置P4に位置させることができる。これにより、洗浄ノズル11の洗浄管本体部9からの取り外しのために洗浄管7をスクリュープレス101の機外に取り外す必要がなくなる。また、スクリーン洗浄装置1のメンテナンスをするときに、スクリュープレス101のスクリュー軸104を分解する等の工程が不要となり、スクリーン洗浄装置1のメンテナンスにかかる費用と工事時間とを削減することができる。
【0094】
また、スクリーン洗浄装置1のメンテナンスをするときに、作業者がスクリュープレス101の機内に入ることなく、スクリュープレス101の機外から直接洗浄ノズル11の取り外しが可能になる。
【0095】
また、スクリーン洗浄装置1は、洗浄ガイド体移動部17によって、洗浄管7が吐出位置P3にある状態で洗浄ガイド体5を洗浄管7とともに前後方向で移動させることができるので、外筒スクリーン102の全体を確実に洗浄することができる。
【0096】
また、スクリーン洗浄装置1では、洗浄管7が旋回をするときに、ヒンジ部19を介して洗浄管7がフレーム108に支持されるように構成されている。これにより、離反位置P4にある洗浄管7の重量が、移動する洗浄ガイド体5ではなく移動しないフレーム108にかかることになる。これにより、洗浄ガイド体移動部17の構造を特に強化する必要がなくなり構成を簡素化することができる。
【0097】
また、スクリーン洗浄装置1のメンテナンスをしているときに、洗浄管7に大きな力が加わっても、この力を剛性が比較的に高いフレーム108でしっかりと受け止めることができる。
【0098】
また、スクリーン洗浄装置1では、洗浄管7が洗浄ガイド体移動部17に直接係合しておらず、洗浄ガイド体5に支持されている。そして、洗浄管7が吐出位置P3にある状態で、洗浄ガイド体移動部17により前方向で移動するようになっている。
【0099】
これにより、旋回中心軸C1を旋回中心にして洗浄管7を旋回させるときに、洗浄管7と洗浄ガイド体移動部17との連結を解除する必要がなくなる。そして、手の届きやすいところで、洗浄ガイド体5と洗浄管7の連結を解除し、洗浄管7とヒンジ部19とを連結させることができ、洗浄管7を旋回させる準備を容易にすることができる。
【0100】
なお、洗浄管7が洗浄ガイド体移動部17に直接係合している構成であると、大型のスクリュープレス101の場合、洗浄管7が洗浄ガイド体移動部17との係合部に手が届きにくい。
【0101】
スクリーン洗浄装置1では、洗浄管本体部9が半円弧状に形成されており、上下方向で、洗浄管本体部9の中央部と外筒スクリーン102の中央部との位置がお互いに一致している。また、スクリーン洗浄装置1では、洗浄管旋回支持部15が、洗浄管本体部9の中央部をヒンジ部に19に係合させて、上下方向に延びている所定の旋回中心軸C1を旋回中心にして、洗浄管7を旋回させるようになっている。
【0102】
これにより、半円弧状の洗浄管7の洗浄ノズル11の総てを、円筒状の外筒スクリーン102から簡素な構成で容易に離すことができる。
【0103】
また、スクリーン洗浄装置1では、洗浄管7が一対で設けられているので、洗浄管7の点検時に、片側ずつの取り外しができ作業が容易になり、また、洗浄管7の故障時に、片側のみでの交換が可能になる。
【0104】
また、スクリーン洗浄装置1では、一対の洗浄ガイド体5が円環状になっており、一対の洗浄管7が吐出位置P3にあるときには、前後方向で見て、一対の洗浄管7の洗浄管本体部9の円弧のそれぞれが、一対の洗浄ガイド体5の円弧のそれぞれに重なっている。これにより、洗浄ガイド体移動部17の構成が簡素化される。
【0105】
すなわち、一対の洗浄管7を用いるとそれぞれに駆動装置(それぞれの洗浄管を前後方向に移動させるための駆動装置)が必要となる。しかし、スクリーン洗浄装置1では、一対の洗浄管7が円環状の洗浄ガイド体5と一体になっているので、上記駆動装置を1つにまとめることができる。
【0106】
また、スクリーン洗浄装置1では、洗浄ガイド体移動部17がレール部材23と洗浄ガイド体支持部材25とを備えて構成されており、レール部材23が洗浄ガイド体5の上部で洗浄ガイド体5から離れて前後方向に延びている。
【0107】
また、スクリーン洗浄装置1では、洗浄ガイド体支持部材25の下端部が洗浄ガイド体5に設置されており、洗浄ガイド体支持部材25の上側の部位が洗浄ガイド体5から上側に突出している。そして、洗浄ガイド体支持部材25の上端部がレール部材23と係合することで、洗浄ガイド体支持部材25が前後方向に移動するようになっている。
【0108】
これにより、レール部材23に洗浄液等やゴミ等が付着することが極力回避され、洗浄ガイド体移動部17のメンテナンスの間隔(たとえば1回目のメンテナンス後、2回目のメンテナンスをするまでの時間)を長くすることができる。
【0109】
また、スクリーン洗浄装置1では、洗浄ガイド体5に洗浄管7を設置するときに洗浄ガイド体5に対する洗浄管7の位置決めをするための位置決め部27が洗浄ガイド体5に設けられている。これにより、洗浄ガイド体5へ洗浄管7を設置するときに、洗浄ガイド体5に対する洗浄管7の位置決めを正確にしかも早く行うことができる。
【0110】
なお、一般的に臭気対策のためスクリュープレスには、外筒スクリーン102等が、開閉自在な窓付のフレーム108で覆われている。上述したスクリーン洗浄装置1の構成であれば、スクリュープレス101の改造を極力少なくして、現存のスクリュープレス101に容易に設置することができる。そして、フレーム108の窓を利用して、洗浄管7の旋回等をすることができる。
【0111】
ところで、洗浄管7を吐出位置P3から離反位置P4に向けて回動させようとするときに、矩形な平板状の部材35Bに接している洗浄ノズル11Bが矩形な平板状の部材35B(返し部39)に引っ掛かってしまう。このような事態を回避するためには、洗浄管7をヒンジ部19に設置するときに、洗浄管7をたとえば少しだけ斜め上に僅かに持ち上げて、洗浄ノズル11Bと平板状の部材35Bとの干渉を避ければよい。
【0112】
なお、上記事態を回避するために、矩形な平板状の部材35Bが洗浄ガイド体本体部29に容易に着脱自在になっていてもよい。また、上記事態を回避するために、洗浄ノズル11Bと平板状の部材35Bとの干渉が発生しないように、洗浄ノズル11Bや平板状の部材35Bの形状を工夫してもよい。
【0113】
また、上記説明では、ヒンジ部19がフレーム108に設けられているが、ヒンジ部19を洗浄ガイド体5に設け、洗浄管7が洗浄ガイド体5に対して旋回するように構成してもよい。
【0114】
以上、本実施形態を説明したが、本実施形態はこれらに限定されるものではなく、本実施形態の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0115】
1 スクリュープレスの外筒スクリーン洗浄装置(スクリーン洗浄装置)
5 洗浄ガイド体
7 洗浄管
9 洗浄管本体部
11 洗浄ノズル
13 洗浄液
15 洗浄管旋回支持部
17 洗浄ガイド体移動部
19 ヒンジ部
21、21A、21B 接合部位
23 レール部材
25 洗浄ガイド体支持部材
27 位置決め部
101 スクリュープレス
102 外筒スクリーン
108 フレーム
C1 旋回中心軸
P3 吐出位置
P4 離反位置