(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-27
(45)【発行日】2024-09-04
(54)【発明の名称】乳幼児は通過できないが、乳幼児よりも小さい自走する機器は通過できる隙間のある、設置可能な障壁あるいは扉
(51)【国際特許分類】
A47D 13/06 20060101AFI20240828BHJP
【FI】
A47D13/06
(21)【出願番号】P 2023101308
(22)【出願日】2023-06-21
【審査請求日】2023-06-25
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】723008138
【氏名又は名称】株式会社ガーネット
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 和敬
【審査官】齊藤 公志郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-106949(JP,A)
【文献】特開2018-096101(JP,A)
【文献】特開2005-314952(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2002/0033608(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47D 13/06
E05F 15/00-79
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
戸口または通路に設置され、乳幼児を通過させない
ための、障害物であって、前記障害物は、
板状本体と通過させない方向から見て、前記板状本体の左右において、前記戸口または通路を構成する両側面のそれぞれに相対する二本の柱と、前記二本の柱に設けられ、前記両側面に対して前記板状本体を突っ張るための機構と、
前記二本の柱の下端に連結され、前記戸口または通路の床面に近接して設けられた桟とを有し、
前記板状本体の下端は、前記桟よりも上方に位置するとともに、前記板状本体の下端と前記桟との間には、乳幼児よりも小さい
、自走する
掃除機が通過できる隙間があり、
前記桟は前記自走する掃除機が乗り越えることができる高さであることを特徴とする障害物。
【請求項2】
請求項1の障害物であって、
前記板状本体が開閉部分がある扉の形状であることを特徴とする障害物。
【請求項3】
請求項1記載の障害物であって、
前記板状本体が開閉部分がない障壁の形状であることを特徴とする障害物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は設置可能な障壁、あるいは扉に関する。
【背景技術】
【0002】
乳幼児は分別がないため、台所、浴室等の危険な部屋、領域からは遠ざけておく必要がある。この目的のために、設置することによって利用する障壁や扉といった形態の障害物である製品が存在し、下記の特許文献1、特許文献2、非特許文献1、非特許文献2、などに記載のように、ベビーゲート、ベビーフェンス、セイフティゲート、セイフティフェンス、ベビーサークルなどの名称で知られている。
【0003】
図1は、従来技術による製品のうち特にベビーゲートと呼ばれる製品であって、側面に突っ張る事によって固定する扉である製品を図示したものである。中心となる構造物は、アルミニウム合金製の中空材からなる、各側面に相対する二本の柱(6)とその間の桟(5)である。これらの柱と桟は溶接により固く連結される。
【0004】
それぞれの柱の、各側面に相対する側には、ボルトとナットにより側面に突っ張るための機構(1)を設ける。この機構は、ネジを切っていない穴を床に水平に開け、これに二つのナットを通したボルトを差し込んだものである。壁側のナットは接触面を広くとり壁を傷つけにくくするためのものであり、柱側のナットはこれを締め付けることで二つのナットの間隔を開き、これにより両側に突っ張る仕組みである。この突っ張る力を床面に接地する桟(5)によって支える事によって中心となる構造物を戸口や通路等に固定する。
【0005】
中心となる構造物に対して、木枠に板を貼って構成された扉(3)を固定する。扉の片方は、柱に二個の両開き蝶番(7)で固定される。もう片方の柱側には扉自体に設けられた開閉可能な留め金(8)を設ける。これは扉内部に小さな閂を内蔵したもので、上部のスライド機構により閂を突き出し、柱側の穴に閂を差し込むことで開閉可能状態を変化させるものである。
【0006】
一方で近年ロボット掃除機等の乳幼児よりも小さい自走する機器が普及しつつあり、下記の非特許文献3、非特許文献4、などに記載のように、ルンバ(登録商標)、ルーロ(登録商標)などの商品名で知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2022-56846(P2022-56846A)
【文献】特開2013-154082(P2013-154082A)
【非特許文献】
【0008】
【文献】カトージ株式会社公式ウェブサイト商品リスト、カトージ株式会社、ベビーセーフティオートゲート ウッドスタイル 品番:63300
【文献】カトージ株式会社公式ウェブサイト商品リスト、カトージ株式会社、木製ベビーサークルDX(ホワイト) 品番:63303
【文献】アイロボット社公式ウェブサイト商品リスト、アイロボット、ルンバ s9+
【文献】パナソニック株式会社公式ウェブサイト商品リスト、パナソニック株式会社、ルーロ(RULO) 型番:MC-RSF1000
【文献】JIS S 0121:2021 乳幼児に配慮した製品の共通試験方法―隙間・開口部による身体挟込み、独立行政法人 製品評価技術基盤機構、2021年3月22日
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前述の従来方式の障害物は、乳幼児を通過させない状態では乳幼児よりも小さい自走する機器の通過も妨げてしまう。そのため乳幼児よりも小さい自走する機器を使用する場合は、乳幼児が通過可能な状態にする必要があった。
【0010】
従来方式の障害物のうち、
図1のような側面に突っ張ることによって設置する方式の障害物については、これを通常より上にずらして設置し、障害物の下部と床面との間に隙間を設けることにより、乳幼児を通過させない状態で床面を自走する機器が通過できるようにする工夫が知られている。
【0011】
しかしこの工夫は製品開発時に想定された設置方法ではなく、左右の柱(6)の底面が床面に接地しなくなるため、落下とそれに伴う事故の危険性がある。
【0012】
また、側面に突っ張ることによって設置する方式の障害物は、その原理から両側面に相対する柱(
図1の6)の間に桟(
図1の5)を必要とする。突っ張ることによって設置する方式の障害物のうち、扉であるものに対してこの工夫を用いる場合は、扉を開けて通過する際にこの桟に足を引っ掛け事故が発生する危険性がある。
【0013】
本発明は危険性なく、乳幼児を通過させない状態であっても、乳幼児よりも小さい自走する機器の通過を妨げないような、居室や通路に設置可能な障害物を提供するためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明に係る障害物は、乳幼児よりも小さい自走する機器が通過可能で、かつ乳幼児が通過不能な隙間を有する。
【0015】
隙間の幅は、(甲)通過させたい乳幼児よりも小さい自走する機器の寸法と(乙)乳幼児の通過可能性に応じて決定される。(甲)通過させたい乳幼児よりも小さい自走する機器の寸法に関しては各製造元の情報や実機の実測により取得する。(乙)乳幼児の通過可能性に関しては、各国の公的機関、業界団体等の規格、実測値などに基づいて定める。
【0016】
日本国内向けの製品に関しては、基本的に非特許文献5の各試験方法に基づいて隙間の幅を定める。まず、同文献3の節4.3.5.1 b)に記載の、頭部方向からの進入を想定した試験方法及び確認方法に基づき、乳幼児の頭部が進入しないことを確認する。同試験方法及び確認方法の実施時に想定すべき年齢区分は乳幼児がずり這いを行うとされる年齢に基づいて決定する。
【0017】
続いて、同文献3の節4.3.5.1 a)に記載の、脚部方向からの進入を想定した試験方法及び確認方法に基づき、乳幼児が脚部から進入する可能性を検討する。この時に脚部方向から進入した場合の頭部/けい(頸)部の挟み込みハザードとなる可能性が低いと判断出来ないばあいは、以下の甲、乙の2つの対策をとる。(甲)階段等の著しい段差のある場所での利用を禁止する・あるいは隙間を塞ぐための部品を提供しそのような場所で利用する際には隙間を塞いで使用をすることを求める。(乙)本発明に係る障害物が扉の形態である場合は、安全に乳幼児を離脱させられるよう、扉を前後いずれの方向にも動くようにする。
【発明の効果】
【0018】
本発明により、乳幼児を通過させないことを目的に居室や通路に設置可能な障害物に、その機能を損なうことなく、また使用時の危険性なく、乳幼児よりも小さい自走する機器の通過を妨げない機能を付加することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】従来技術に基づく製品の例の図であって、側面に突っ張ることによって設置する方式の扉の図である。
【
図2】本発明による実施例の図であって、片開き扉であって、側面に突っ張ることにより固定され、
乳幼児よりも小さい自走する機器が通過するための隙間として床面付近に常時解放されているものを有し、下部に突っ張るための桟を有する障害物の図である。
【
図3】本発明による実施例の図であって、片開き扉であって、上下面に突っ張ることにより固定され、
乳幼児よりも小さい自走する機器が通過するための隙間として床面付近に常時解放されているものを有する障害物の図である。
【
図4】本発明による実施例の図であって、障壁であって、側面に突っ張ることにより固定され、
乳幼児よりも小さい自走する機器が通過するための隙間として床面付近に常時解放されているものを有する障害物の図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明を実施するための形態は、(甲)障害物の形態(障壁であるか、扉であるか)、(乙)居室や通路への設置方法(側面に突っ張る、上下面に突っ張る、床面に置く、側面に固定する)、(丙)乳幼児よりも小さい自走する機器が通過するための隙間の形態と位置(床面付近、壁面付近、常時開放かどうか)、の三つの観点から分類される。また、側面に突っ張ることにより固定する扉の形態である場合は、(丁)突っ張るための桟を設置する位置によってさらに分類される。以下の各実施例の説明では、表題にこの分類項目を挿入する。
【実施例1】
【0021】
(甲)片開き扉であって、(乙)側面に突っ張ることにより固定され、(丙)乳幼児よりも小さい自走する機器が通過するための隙間として床面付近に常時解放されているものを有し、(丁)下部に突っ張るための桟を有する障害物の実施例
【0022】
図2に本実施例を図示する。中心となる構造物は、アルミニウム合金製の中空材からなる、各側面に相対する二本の柱(6)とその間の桟(5)である。これらの柱と桟は溶接により固く連結される。
【0023】
それぞれの柱の、各側面に相対する側には、ボルトとナットにより側面に突っ張るための機構(1)を設ける。この機構は、ネジを切っていない穴を床に水平に開け、これに二つのナットを通したボルトを差し込んだものである。壁側のナットは接触面を広くとり壁を傷つけにくくするためのものであり、柱側のナットはこれを締め付けることで二つのナットの間隔を開き、これにより両側に突っ張る仕組みである。この突っ張る力を床面に接地する桟(5)によって支える事によって中心となる構造物を戸口や通路等に固定する。
【0024】
中心となる構造物に対して、木枠に板を貼って構成された扉(3)を固定する。扉の片方は、柱に二個の両開き蝶番(7)で固定される。もう片方の柱側には扉自体に設けられた開閉可能な留め金(8)を設ける。これは扉内部に小さな閂を内蔵したもので、上部のスライド機構により閂を突き出し、柱側の穴に閂を差し込むことで開閉可能状態を変化させるものである。扉の下部は桟より上方に設けられており、乳幼児よりも小さい自走する機器が通過するための隙間がある(2)。
【0025】
この実施例、および後述の実施例では、乳幼児よりも小さい自走する機器が通過するための隙間の幅(この実施例では高さ)は10cmである。また、この実施例のような、下部に桟を置く構造の場合、桟の高さ(厚さ)は2cmである。隙間の幅は代表的な乳幼児よりも小さい自走する機器であるルンバ(登録商標)のサイズから算出した通行可能な高さであり、かつ非特許文献5記載の頭部方向からの進入を想定した試験方法及び確認方法にて、ずり這いをする時期の乳幼児の頭部が進入しない事が確認できる高さである。桟の高さは前述のルンバ(登録商標)が乗り越えられる高さとして知られている。10cmの幅は、前述の非特許文献5記載の脚部からの進入の可能性を否定できない。そのため乳幼児が脚部から進入した場合に安全に離脱できるようにするため、扉には両方に開く蝶番を使用している。また、階段等の段差がある場所での使用を禁止する必要がある。
【0026】
この実施例、および後述の実施例では部材として金属の中空材、および木材を使用しているが、強度が十分である限りにおいて、全部または一部の部材を木材、樹脂、金属などの中実材、または中空材に置き換えてもよい。強度の低い部材を使用する場合でも、筋交い等の補強のための構造を導入することで十分な強度を得られる場合がある。また、より高強度の部材を用いた場合は床面に接する桟を低くすることが可能であり、乳幼児よりも小さい自走する機器が乗り越えやすくなる。
【実施例2】
【0027】
(甲)片開き扉であって、(乙)側面に突っ張ることにより固定され、(丙)乳幼児よりも小さい自走する機器が通過するための隙間として床面付近に常時解放されているものを有し、(丁)上部に突っ張るための桟を有する障害物の実施例
【0028】
実施例1と同様の構造であるが、中心となる構造物を上下転置し、側面に相対する柱(6)を延長して、上部天井付近に柱の間の桟(5)を有するようにしたもの。
【実施例3】
【0029】
(甲)片開き扉であって、(乙)側面に突っ張ることにより固定され、(丙)乳幼児よりも小さい自走する機器が通過するための隙間として床面付近に開閉可能な扉が付加されたものを有し、(丁)下部に突っ張るための桟を有する障害物の実施例
【0030】
実施例1と同様の構造であるが、乳幼児よりも小さい自走する機器が通過するための隙間(2)に開閉可能な扉が付加されたもの。
【0031】
この実施例では扉は自重により閉まり、押すことで開ける方式を選択したが、留め金を付けて開閉可能な状態を制御できるようにしたり、センサーとモーターなどを用いて乳幼児よりも小さい自走する機器の接近を感知して開閉してもよい。
【実施例4】
【0032】
(甲)片開き扉であって、(乙)側面に突っ張ることにより固定され、(丙)乳幼児よりも小さい自走する機器が通過するための隙間として側面付近に常時解放されているものを有し、(丁)下部に突っ張るための桟を有する障害物の実施例
【0033】
実施例1と同様の構造であるが、側面に突っ張る機構(1)のボルト部分を延ばし、壁面を走行する乳幼児よりも小さい自走する機器が通過できる隙間を設けるようにしたもの。
【実施例5】
【0034】
(甲)片開き扉であって、(乙)側面に接着することにより固定され、(丙)乳幼児よりも小さい自走する機器が通過するための隙間として床面付近に常時解放されているものを有する障害物の実施例
【0035】
実施例1と同様の構造であるが、側面に突っ張るための機構(1)と、二本の柱の間の桟(5)がなく、代わりに両側面と相対する柱(6)を強力接着剤により壁面に接着することにより固定するものもの。
【0036】
図1に示される既存製品や、
図2に示される実施例1のような、側面に突っ張る事により固定する方式では、突っ張る力を伝えるために、両側面に相対する柱(
図1、
図2の6)の間に桟(
図1、
図2の5)を必要としていた。この実施例は両側面に突っ張る事により固定する方式ではないので、両側面に相対する柱の間に桟は必要ない。
【0037】
この実施例では側面への固定方法として強力接着剤により接着する方法を選択したが、金具などによって固定してもよい。
【実施例6】
【0038】
(甲)両開き扉であって、(乙)側面に突っ張ることにより固定され、(丙)乳幼児よりも小さい自走する機器が通過するための隙間として床面付近に常時解放されているものを有し、(丁)下部に突っ張るための桟を有する障害物の実施例
【0039】
実施例1と同様の構造であるが、片開き扉(3)の代わりに両開き扉がそれぞれの柱に蝶番で固定され、長い閂によって扉の開閉可能状態を変化させるもの。
【0040】
この実施例では片開き扉の代わりに両開き扉を用いる実施例を示したが、他にアコーディオン式の扉などを用いてもよい。
【実施例7】
【0041】
(甲)片開き扉であって、(乙)床面に置くことにより固定され、(丙)乳幼児よりも小さい自走する機器が通過するための隙間として床面付近に常時解放されているものを有する障害物の実施例
【0042】
実施例1と同様の構造であるが、ボルトとナットにより側面の壁面、戸口等に突っ張るための機構(1)と、二本の柱の間の桟(5)がなく、代わりに両側面と相対する柱(6)の床面との設置部分に安定して自立するための脚部を有するもの。
【0043】
この実施例は両側面に突っ張る事により固定する方式ではないので、実施例5にて詳しく説明したように、両側面に相対する柱の間に桟は必要ない。
【0044】
この実施例では床面への固定方法として自重にて自立する方法を選択したが、金具や強力接着剤などによって固定してもよい。
【0045】
この実施例では単独で使用する例を示したが、側面に互いに連結するための機構を付加し、扉の形状、障壁の形状それぞのれ障害物を複数取り交ぜて連結して設置することにより、居室内を区切る目的で使用することもできる。
【実施例8】
【0046】
(甲)片開き扉であって、(乙)上下面に突っ張ることにより固定され、(丙)乳幼児よりも小さい自走する機器が通過するための隙間として床面付近に常時解放されているものを有する障害物の実施例
【0047】
図3にこの実施例を図示する。中心となる構造物は、アルミニウム合金製の中空材からなる、各側面に相対する二本の柱(6)である。両側面の柱の上部にはボルトとナットにより天井面に突っ張るための機構(1)が設けられており、これにより上下面に突っ張る事によって中心となる構造物を固定する。構造は実施例1の同じ目的の機構と同様である。中心となる構造物に対して、実施例1と同様に扉を固定する。扉の下部は障害物の底部より上方に設けられており、
乳幼児よりも小さい自走する機器が通過するための隙間がある(2)。
【0048】
この実施例は両側面に突っ張る事により固定する方式ではないので、両側面に相対する柱の間に桟は必要ない。
【0049】
この実施例では上下面への固定方法として突っ張る方法を選択したが、金具や強力接着剤などによって固定してもよい。
【実施例9】
【0050】
(甲)障壁であって、(乙)側面に突っ張ることにより固定され、(丙)乳幼児よりも小さい自走する機器が通過するための隙間として床面付近に常時解放されているものを有する障害物の実施例
【0051】
図4にこの実施例を図示する。中心となる構造物は、アルミニウム合金製の中空材からなる、各側面に相対する二本の柱(6)とその間の木枠に板を貼って構成される障壁(4)である。これらの柱と障壁は金具により固く連結される。両側面の柱にはボルトとナットにより側面の壁面、戸口等に突っ張るための機構(1)が設けられており、これにより両側面に突っ張り、その突っ張る力を障壁(4)によって支える事によって中心となる構造物を固定する。障壁の下部は床面より上方に設けられており、
乳幼児よりも小さい自走する機器が通過するための隙間がある(2)。
【0052】
この実施例は両側面に突っ張る事により固定する方式ではないので、実施例5にて詳しく説明したように、両側面に相対する柱の間に桟は必要ない。
【符号の説明】
【0053】
1 乳幼児を通過させないことを目的に居室や通路に設置するための機構
2 乳幼児は通過できないが乳幼児よりも小さい自走する機器が通過できる隙間
3 開閉部分がある扉
4 開閉部分がない障壁
5 側面に突っ張ることによって設置する方式の扉が必要とする桟
6 側面と相対する柱
7 扉を固定する蝶番
8 扉の開閉可能状態を変化させる留め金
【要約】 (修正有)
【課題】安全に利用可能な、乳幼児は通過できないが、乳幼児よりも小さい自走する機器は通過できる隙間のある、設置可能な障壁あるいは扉を提供する。
【解決手段】本発明に係る障害物は、乳幼児よりも小さい自走する機器が通過可能で、かつ乳幼児が通過不能な隙間を有する。隙間の幅は、(甲)通過させたい乳幼児よりも小さい自走する機器の寸法と(乙)乳幼児の通過可能性に応じて決定される。(甲)通過させたい乳幼児よりも小さい自走する機器の寸法に関しては各製造元の情報や実機の実測により取得する。(乙)乳幼児の通過可能性に関しては、各国の公的機関、業界団体等の規格、実測値などに基づいて定める。
【選択図】
図2