(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-27
(45)【発行日】2024-09-04
(54)【発明の名称】生化学分析装置
(51)【国際特許分類】
G01N 35/00 20060101AFI20240828BHJP
【FI】
G01N35/00 D
G01N35/00 B
(21)【出願番号】P 2023512349
(86)(22)【出願日】2021-11-02
(86)【国際出願番号】 CN2021128154
(87)【国際公開番号】W WO2022227467
(87)【国際公開日】2022-11-03
【審査請求日】2023-02-16
(31)【優先権主張番号】202110482774.2
(32)【優先日】2021-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】523057127
【氏名又は名称】南京嵐▲ウィ▼生物科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】LANSION BIOTECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.6, Qiande Road, Science Park, Jiangning District Nanjing, Jiangsu 211100 (CN)
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】許行尚
(72)【発明者】
【氏名】陳杰弗瑞
(72)【発明者】
【氏名】魯加勇
【審査官】草川 貴史
(56)【参考文献】
【文献】特表2007-506944(JP,A)
【文献】特開2017-187496(JP,A)
【文献】特開昭59-067443(JP,A)
【文献】特開2015-121413(JP,A)
【文献】特開2016-070773(JP,A)
【文献】特開2005-274241(JP,A)
【文献】特開2014-153065(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 35/00-37/00
G01N 1/00- 1/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出ディスク搬送用装置、検出ディスク装置、光路検出装置、及び温度制御装置を含む生化学分析装置であって、前記検出ディスク装置が回転可能な検出ディスクを含み、前記検出ディスクが複数のパーティションを備え、各パーティションに一つの検出対象のチップが対応して実装されることができ、前記検出ディスクに光学的制限溝がさらに設置されており、前記光学的制限溝が前記検出ディスクの側面に位置する第1制限光カプラと協働して、前記検出ディスクの回転回数をモニタリングし、
前記検出ディスクが検出ディスク用前後移動ブラケットに取り付けられ、前記検出ディスク用前後移動ブラケットの下方に検出ディスク用回転モータが接続され、前記検出ディスク用前後移動ブラケットに検出ディスク用前後移動ベルト接続部材が接続され、前記検出ディスク用前後移動ベルト接続部材が前記検出ディスク用前後移動ブラケットを動かし、前記検出ディスク用前後移動ブラケットが、検出ディスク用前後移動スライドレールと検出ディスク用前後移動スライダーの協働により前後スライドを実現
し、
前記検出ディスク搬送用装置が、検出ディスク用前後移動駆動輪と検出ディスク用前後移動従動輪に巻かれた検出ディスク用前後移動ベルトを駆動して移動させる検出ディスク用前後移動モータを含み、前記検出ディスク用前後移動ベルト接続部材が前記検出ディスク用前後移動ベルトに設置され、前記検出ディスク用前後移動ブラケットの側面に、検出ディスク用前後移動制限光カプラと協働して前記検出ディスクの前後移動を制限する検出ディスク用前後移動制限ストッパが設置されることを特徴とする、生化学分析装置。
【請求項2】
前記検出ディスク用前後移動ブラケットの側面に、前記温度制御装置と協働して検出チャンバの反応温度を制御するファンがさらに設置されることを特徴とする、請求項
1に記載の生化学分析装置。
【請求項3】
前記検出ディスクの側面に、第2制限光カプラがさらに設置され、前記第2制限光カプラが前記検出ディスク装置におけるコードディスクと協働し、前記第2制限光カプラによって前記コードディスクの間隔領域を検出すると、前記光路検出装置がチップ検出チャンバを光学的に検出することを特徴とする、請求項
2に記載の生化学分析装置。
【請求項4】
前記光路検出装置が、光路検出用発光ベースに設置された光路検出用発光部品と、光路検出用受信ベースに設置された光路検出用受信部品とを含み、前記光路検出用発光部品が発光光源、発光レンズ、及び発光回路基板を含み、前記光路検出用受信部品が光フィルタ、受信レンズ、回路基板、及び光電池を含むことを特徴とする、請求項
3に記載の生化学分析装置。
【請求項5】
前記回路基板に温度センサが接続されていることを特徴とする、請求項
4に記載の生化学分析装置。
【請求項6】
前記光路検出用受信ベースが前記検出ディスクの上方に位置し、前記光路検出用発光ベースが前記検出ディスクの下方に位置することを特徴とする、請求項
4に記載の生化学分析装置。
【請求項7】
前記生化学分析装置が検出カバーをさらに備え、前記温度センサが前記検出カバーに設置され、前記検出カバーの上にカバープレートがさらに設置され、前記光路検出用受信ベースが前記検出カバーに設置され、前記光路検出用受信ベースに位置する前記光電池が、前記回路基板に接続されていることを特徴とする、請求項
5に記載の生化学分析装置。
【請求項8】
前記生化学分析装置が、前記検出ディスクの上方に位置し、前記検出ディスク上の検出対象のチップをスキャンし、得られた情報をアップロードするコードスキャナーをさらに備えることを特徴とする、請求項
7に記載の生化学分析装置。
【請求項9】
前記検出ディスク装置が、検出ディスク用アダプタブロックをさらに含み、前記検出ディスク用回転モータがモータベースを介して検出ディスク用前後移動ブラケットに接続され、前記コードディスクが、前記検出ディスク用アダプタブロックに固定接続され、前記検出ディスク用回転モータのモータ軸と一緒に回転し、前記検出ディスク用アダプタブロックが前記検出ディスクに接続されていることを特徴とする、請求項
3に記載の生化学分析装置。
【請求項10】
前記検出ディスク用アダプタブロックの中央に磁石が配置され、検出ディスク用磁気吸引ブロックと前記磁石が磁気的に組み立てられていることを特徴とする、請求項
9に記載の生化学分析装置。
【請求項11】
前記検出ディスク内の各パーティションにおいて、ディスクの中心に近い位置に第1検出ディスク用チップ制限構造が設置され、ディスクの中心から遠い位置に第2検出ディスク用チップ制限構造が設置され、前記第1検出ディスク用チップ制限構造と第2検出ディスク用チップ制限構造によって、検出対象のチップを各パーティション内に固定することを特徴とする、請求項1に記載の生化学分析装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生化学分析・検出技術の分野に属し、特にチップを検出・分析するための生化学分析装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
生化学分析装置は、よく生化学計とも呼ばれ、光電比色の原理を用いて体液中の特定の化学成分を測定する機器である。その測定速度が速く、正確性が高く、試薬の消費量が少ないため、現在すでに各レベルの病院、エピデミック防止ステーション、計画出産サービスステーションで広く使用されている。組み合わせて使用することにより、日常的な生化学検査の効率と収益を大幅に向上できる。
【0003】
米国のTechnicon社が1957年に世界初の全自動生化学分析装置の製造に成功して以来、さまざまなタイプと機能が異なる全自動生化学分析装置が出現し続け、病院での臨床生化学検査の自動化に非常に重要な一歩が踏み出された。skeggsが1950年代に臨床生化学分析装置の原理を最初に導入して以来、科学技術、特に医学科学の発展に伴い、さまざまな生化学自動分析装置と診断試薬が大幅に発展し、機器の構造原理によって、連続流動式(配管式)、ディスクリート式、分離式、及びドライシート式の四種類に分けられる。
【0004】
中国特許文献CN111721952Aには、インキュベーションタンクモジュールを含む、チップボックスを生化学分析するための生化学分析装置及び生化学分析方法が開示され、前記インキュベーションタンクモジュールは、直線に沿って設置された異なる操作ステーションであって、生化学検出のために使い捨ての試験試薬を内包するチップボックスを駆動して前記操作ステーションに沿って移動させる操作ステーションと、対応する操作のために前記操作ステーションの隣に配置された操作機構とを含む。前記インキュベーションタンクモジュールは、内部に直線通路を有するインキュベーションタンクを含み、前記インキュベーションタンクの上部に、前記直線通路に連通する穿刺位置と試料注入位置が前記直線通路の方向に沿って間隔をおいて設けられ、前記インキュベーションタンクの側面に前記直線通路に連通する検出位置が設けられ、前記検出位置に対応する前記チップボックスの側壁は、光を透過可能であり、前記直線通路の片側には、前記チップボックスを駆動可能な駆動機構が設置されている。
【0005】
上記の技術的手段にかかる生化学分析は、実際の使用では効果があまり理想的ではなく、チップ検出効率が低すぎて、一回の操作で複数のチップを検出することはできない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、複数のチップの同時検出及び検出効率の向上という技術的問題を解決することができる生化学分析装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の技術的問題を解決するために、本発明で採用される技術的手段としては、検出ディスク搬送用装置、検出ディスク装置、光路検出装置、及び温度制御装置を含む生化学分析装置であって、前記検出ディスク装置が回転可能な検出ディスクを含み、前記検出ディスクが複数のパーティションを備え、各パーティションに一つの検出対象のチップが対応して実装されることができ、前記検出ディスクに光学的制限溝がさらに設置されており、前記光学的制限溝が前記検出ディスクの側面に位置する第1制限光カプラと協働して、前記検出ディスクの回転回数をモニタリングする、生化学分析装置である。
【0008】
検出ディスクの各パーティションに、一つの検出対象のチップを実装することができ、回転可能な検出ディスクを使用して、一回の操作で複数のチップを検出することができる。さらに、光学的制限溝によって前記検出ディスクの回転回数をモニタリングして、検出時のチップの遠心分離プロセスを正確に制御することができる。検出ディスク搬送用装置は試料を入れるために使用され、検出開始時に、検出ディスク搬送用装置が作動し、検出ディスク装置が機器の外に伸び、試料を加えた後の生化学検出チップを検出ディスクに入れた後、検出ディスク搬送用装置が作動して検出機器に入る。温度制御装置は、機器の検出チャンバ内の反応温度を制御し、光路検出装置はチップ検出チャンバを検出し、検出結果を機器の表示画面に表示する。
【0009】
好ましくは、前記検出ディスクが検出ディスク用前後移動ブラケットに取り付けられ、前記検出ディスク用前後移動ブラケットの下方に検出ディスク用回転モータが接続され、前記検出ディスク用前後移動ブラケットに検出ディスク用前後移動ベルト接続部材が接続され、前記検出ディスク用前後移動ベルト接続部材が前記検出ディスク用前後移動ブラケットを動かし、前記検出ディスク用前後移動ブラケットが、検出ディスク用前後移動スライドレールと検出ディスク用前後移動スライダーの協働により前後スライドを実現する。
【0010】
上記の構造の生化学分析装置を使用すると、検出ディスク用前後移動ブラケットとの連動で、検出ディスクと検出ディスク用回転モータ全体は検出ディスク用前後移動スライドレールを前後移動し、構造上最適化され、配置が合理的である。また、検出ディスク用前後移動ベルト接続部材の駆動方式は、手動操作であってもよく、モータまたは其の駆動方式であってもよいことを説明されたい。
【0011】
好ましくは、前記検出ディスク搬送用装置が、検出ディスク用前後移動駆動輪と検出ディスク用前後移動従動輪に巻かれた検出ディスク用前後移動ベルトを駆動して移動させる検出ディスク用前後移動モータを含み、前記検出ディスク用前後移動ベルト接続部材が前記検出ディスク用前後移動ベルトに設置され、前記検出ディスク用前後移動ブラケットの側面に、検出ディスク用前後移動制限光カプラと協働して前記検出ディスクの前後移動を制限する検出ディスク用前後移動制限ストッパが設置される。
【0012】
好ましくは、前記検出ディスク用前後移動ブラケットの側面に、前記温度制御装置と協働して検出チャンバの反応温度を制御するファンがさらに設置される。
【0013】
好ましくは、前記検出ディスクの側面に、第2制限光カプラがさらに設置され、前記第2制限光カプラが前記検出ディスク装置におけるコードディスクと協働し、前記第2制限光カプラによって前記コードディスクの間隔領域を検出すると、前記光路検出装置がチップ検出チャンバを光学的に検出する。
【0014】
好ましくは、前記光路検出装置が、光路検出用発光ベースに設置された光路検出用発光部品と、光路検出用受信ベースに設置された光路検出用受信部品とを含み、前記光路検出用発光部品が発光光源、発光レンズ、及び発光回路基板を含み、前記光路検出用受信部品が光フィルタ、受信レンズ、回路基板、及び光電池を含む。
【0015】
好ましくは、前記回路基板に温度センサが接続される。温度センサによって、検出チャンバ内の温度制御の正確性を確保する。
【0016】
好ましくは、前記光路検出用受信ベースが前記検出ディスクの上方に位置し、前記光路検出用発光ベースが前記検出ディスクの下方に位置する。
【0017】
このような光路検出用受信ベースと光路検出用発光ベースの構造配置では、検出ディスク上のチップの光路検出を容易にする。
【0018】
好ましくは、前記生化学分析装置が検出カバーをさらに備え、前記温度センサが前記検出カバーに設置され、前記検出カバーの上にカバープレートがさらに設置され、前記光路検出用受信ベースが前記検出カバーに設置され、前記光路検出用受信ベースに位置する前記光電池が、前記回路基板に接続される。
【0019】
検出カバー、カバープレートは、生化学分析装置の内部にある他の部品を保護・支持し、正常な検出を確保するために使用される。
【0020】
好ましくは、前記生化学分析装置が、前記検出ディスクの上方に位置し、前記検出ディスク上の検出対象のチップをスキャンし、得られた情報をアップロードするコードスキャナーをさらに備え、前記検出カバーの側面に検出器用サンプリングバッフルがさらに設置される。
【0021】
コードスキャナーによって生化学検出チップをスキャンし、検出項目、製造バッチ番号などのチップ情報をアップロードして保存する。
【0022】
好ましくは、前記検出ディスク装置が、検出ディスク用アダプタブロックをさらに含み、前記検出ディスク用回転モータがモータベースを介して検出ディスク用前後移動ブラケットに接続され、前記コードディスクが、前記検出ディスク用アダプタブロックに固定接続され、前記検出ディスク用回転モータのモータ軸と一緒に回転し、前記検出ディスク用アダプタブロックが前記検出ディスクに接続される。
【0023】
好ましくは、前記検出ディスク用アダプタブロックの中央に磁石が配置され、検出ディスク用磁気吸引ブロックと前記磁石が磁気的に組み立てられ、両者の協働により前記検出ディスクと前記検出ディスク用アダプタブロックとの接続強度が強化され、前記検出ディスクと前記検出ディスク用アダプタブロックとの接続がより安定する。
【0024】
好ましくは、前記検出ディスク内の各パーティションにおいて、ディスクの中心に近い位置に第1検出ディスク用チップ制限構造が設置され、ディスクの中心から遠い位置に第2検出ディスク用チップ制限構造が設置され、前記第1検出ディスク用チップ制限構造と第2検出ディスク用チップ制限構造によって、検出対象のチップを各パーティション内に固定する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】生化学分析装置の全体構造を示す模式図である。
【
図2】
図1における生化学分析装置から検出カバーを取り外した後の構造模式図である。
【
図3】
図1における生化学分析装置から検出カバー、カバープレートを取り外した後の断面構造模式図である。
【
図4】
図1における生化学分析装置からカバープレートを取り外した後の断面構造模式図一である。
【
図5】
図1における生化学分析装置からカバープレートを取り外した後の断面構造模式図二である。
【
図7】
図6における光路検出装置の光路検出用発光部品と光路検出用受信部品の分解構造模式図である。
【
図10】組み立て後の検出ディスク用前後移動ブラケットと検出ディスク用前後移動制限ストッパの構造模式図である。
【
図11】検出ディスク装置の断面構造模式図である。
【
図13】検出ディスク装置の分解構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面及び本発明の実施形態を参照してさらに詳細に説明する。
【0027】
図1~13に示すように、本実施形態の生化学分析装置は、検出ディスク
搬送用装置1、検出ディスク装置2、光路検出装置3及び温度制御装置4を含み、検出ディスク装置2は回転可能な検出ディスク201を含み、検出ディスク201は、三つのパーティション(
図9に示すように、チップ10のサイズに応じて他の数のパーティションを設定できる)を備え、各パーティションに一つの検出対象のチップ10が対応して実装されることができ、検出ディスク201に光学的制限溝202がさらに設置され、光学的制限溝202は、検出ディスク201の側面に位置する第1制限光カプラ203と協働して、検出ディスク201の回転回数をモニタリングする。
【0028】
検出ディスク201は、検出ディスク用前後移動ブラケット101に取り付けられ、検出ディスク用前後移動ブラケット101の下方に検出ディスク用回転モータ204が接続され、検出ディスク用前後移動ブラケット101に検出ディスク用前後移動ベルト接続部材102が接続され、検出ディスク用前後移動ベルト接続部材102は前記検出ディスク用前後移動ブラケット101を動かし、検出ディスク用前後移動ブラケット101は、検出ディスク用前後移動スライドレール104と検出ディスク用前後移動スライダー103の協働により前後スライドを実現する。本実施形態では、検出ディスク用前後移動スライダー103は2つあり、これらは支持板9に接続され、検出ディスク用前後移動スライドレール104は検出ディスク用前後移動ブラケット101に接続される。
【0029】
図2に示すように、検出ディスク
搬送用装置1は、検出ディスク用前後移動駆動輪106と検出ディスク用前後移動従動輪107に巻かれた検出ディスク用前後移動ベルト108を駆動して移動させる検出ディスク用前後移動モータ105を含み、検出ディスク用前後移動ベルト接続部材102は検出ディスク用前後移動ベルト108に設置され、検出ディスク用前後移動ブラケット101の側面に、検出ディスク用前後移動制限光カプラ1010と協働して検出ディスク201の前後移動を制限する検出ディスク用前後移動制限ストッパ109が設置される。
【0030】
前記検出ディスク用前後移動ブラケットの側面に、ファン401がさらに設置され、
図3~5、10に示すように、ファン401は、温度制御装置4と協働して検出チャンバの反応温度を制御する。
【0031】
検出ディスク201の側面に、第2制限光カプラ205がさらに設置され、第2制限光カプラ205は、検出ディスク装置2におけるコードディスク206と協働し、第2制限光カプラ205によってコードディスク206の間隔領域を検出すると、光路検出装置3がチップ検出チャンバを光学的に検出する。
【0032】
図6~8に示すように、光路検出装置3は、光路検出用発光ベース303に設置された光路検出用発光部品301と、光路検出用受信ベース304に設置された光路検出用受信部品302とを含み、光路検出用発光部品301は、発光光源305、発光レンズ306、及び発光回路基板307を含み、光路検出用受信部品302は、光フィルタ308、受信レンズ309、回路基板7、及び光電池3010を含み、回路基板7に温度センサ402が接続されている。本実施形態では、5種類の異なる波長の光路を検出することができる5つの光路検出部品(光路検出用発光部品、光路検出用受信部品)を備えることに留意されたい。回路基板7は、光路検出用受信部品における回路基板(光路検出用受信部品における回路基板とするのは、実現すべき機能の一部に過ぎない)としてだけでなく、本実施形態の生化学分析装置の主回路基板でもあり、その上に他の回路構造が追加され、より多くの他の機能が実現される。このような構造は、より簡潔でコンパクトな配置になる。
【0033】
光路検出用受信ベース304は、前記検出ディスク201の上方に位置し、光路検出用発光ベース303は、前記検出ディスク201の下方に位置する。
【0034】
本実施形態の生化学分析装置は、検出カバー5をさらに備え、
図1に示すように、温度センサ402は前記検出カバー5に設置され、検出カバー5の上にカバープレート6がさらに設置され、光路検出用受信ベース304は、検出カバー5に設置され、光路検出用受信ベース304に位置する光電池3010は、回路基板7に接続され、温度制御装置4は、検出カバー5の下方、具体的には、支持板9の下に取り付けられ、かつ検出ディスク用前後移動モータ105も支持板9の下にあり、検出ディスク用前後移動駆動輪106と検出ディスク用前後移動従動輪107は、いずれも支持板9の上にあり、構造配置が合理的であり、分析装置のスペースが節約される。
【0035】
前記生化学分析装置は、コードスキャナー8をさらに備え(外部に、検出カバー5に設置され、コードスキャナー8を支持・固定するためのコードスキャナー用外殻を設置してもよい)、
図1、4、及び5に示すように、コードスキャナー8は検出ディスク201の上方に位置し、回路基板7に取り付け用貫通穴構造が設置され、コードスキャナー8はこの貫通穴内に取り付けられ、これによって、コードスキャナー8は回路基板7を介して検出ディスク201上の検出対象のチップ10をスキャンして、得られた情報をアップロードし、検出項目、製造バッチ番号などのチップ情報をアップロードして保存することができる。
図1に示すように、検出カバー5の側面に、検出器サンプリングバッフル1011がさらに設置される。
【0036】
図9~13に示すように、検出ディスク装置2は、検出ディスク用アダプタブロック207をさらに含み、検出ディスク用回転モータ204は、モータベース208を介して検出ディスク用前後移動ブラケット101に接続され、コードディスク206は、検出ディスク用アダプタブロック207に固定接続され、検出ディスク用回転モータ204のモータ軸と一緒に回転する。検出ディスク用アダプタブロック207は、検出ディスク201に接続され、検出ディスク用アダプタブロック207の中央に磁石209が配置され、検出ディスク用磁気吸引ブロック2010と磁石209が磁気的に組み立てられていることで、検出ディスク201と検出ディスク用アダプタブロック207との接続がより安定する。
図13の分解順に順次組み立てられ、検出ディスク用磁気吸引ブロック2010は検出ディスク201の中央位置にある。
【0037】
検出ディスク201内の各パーティションにおいて、ディスクの中心に近い位置に第1検出ディスク用チップ制限構造2011が設置され、ディスクの中心から遠い位置に第2検出ディスク用チップ制限構造2012が設置され、第1検出ディスク用チップ制限構造2011と第2検出ディスク用チップ制限構造2012によって、検出対象のチップ10を各パーティション内に固定し、
図9及び13、特に
図13に示すように、本実施形態におけるチップ10は、検出ディスク201の扇形のパーティションに対応する扇形であり、本実施形態の検出ディスク201は三つの扇形のパーティションに分けられる。
【0038】
検出開始時に、検出ディスク搬送用装置1が作動し、検出ディスク装置2が機器の外に伸び、試料を加えた後の生化学検出チップ10を検出ディスク201に入れた後、検出ディスク搬送用装置1が再び作動して生化学分析装置に入る。温度制御装置4は、機器の検出チャンバ内の反応温度を制御し、温度センサ402によって検出チャンバ内の温度制御の正確性を確保する。コードスキャナー8によって、検出ディスク201上の生化学検出チップ10のチップスキャンエリア1001をスキャンし、検出項目、製造バッチ番号などのチップ情報を機器にアップロードする。検出ディスク装置2は、制御プログラムに従って設定され、検出ディスク用回転モータ204は検出ディスク201を駆動して回転遠心、混合などの操作を実行させ、反応プロセスを完成させる。最後に、光路検出装置3が作動して、チップ検出チャンバを検出し、検出結果を生化学分析装置の表示画面に表示する。
【0039】
上記は、本発明の基本原理、主な特徴及び利点を示し、説明した。当業者は、本発明が上記の実施形態に限定されるものではなく、上記の実施形態及び明細書に記載されたものは、本発明の原理を説明するだけであり、本発明の精神及び範囲から逸脱しない限り、本発明に様々な変更及び修正を加えることができ、これらの変更及び修正はすべて特許請求される本発明の範囲に含まれることを理解すべきである。本発明の特許請求される範囲は、添付の特許請求の範囲及びその等価物によって定義される。
【符号の説明】
【0040】
1-検出ディスク搬送用装置、101-検出ディスク用前後移動ブラケット、102-検出ディスク用前後移動ベルト接続部材、103-検出ディスク用前後移動スライダー、104-検出ディスク用前後移動スライドレール、105-検出ディスク用前後移動モータ、106-検出ディスク用前後移動駆動輪、107-検出ディスク用前後移動従動輪、108-検出ディスク用前後移動ベルト、109-検出ディスク用前後移動制限ストッパ、1010-検出ディスク用前後移動制限光カプラ、1011-検出器サンプリングバッフル、2-検出ディスク装置、201-検出ディスク、202-光学的制限溝、203-第1制限光カプラ、204-検出ディスク用回転モータ、205-第2制限光カプラ、206-コードディスク、207-検出ディスク用アダプタブロック、208-モータベース、209-磁石、2010-検出ディスク用磁気吸引ブロック、2011-第1検出ディスク用チップ制限構造、2012-第2検出ディスク用チップ制限構造、3-光路検出装置、301-光路検出用発光部品、302-光路検出用受信部品、303-光路検出用発光ベース、304-光路検出用受信ベース、305-発光光源、306-発光レンズ、307-発光回路基板、308-光フィルタ、309-受信レンズ、3010-光電池、4-温度制御装置、401-ファン、402-温度センサ、5-検出カバー、6-カバープレート、7-回路基板、8-コードスキャナー、9-支持板、10-チップ、1001-チップスキャンエリア。