(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-27
(45)【発行日】2024-09-04
(54)【発明の名称】変速機用油圧制御システム
(51)【国際特許分類】
F16H 61/00 20060101AFI20240828BHJP
F16H 61/02 20060101ALI20240828BHJP
F16H 61/68 20060101ALI20240828BHJP
F16H 59/44 20060101ALI20240828BHJP
F16H 59/48 20060101ALI20240828BHJP
F16H 59/46 20060101ALI20240828BHJP
【FI】
F16H61/00
F16H61/02
F16H61/68
F16H59/44
F16H59/48
F16H59/46
(21)【出願番号】P 2020049909
(22)【出願日】2020-03-19
【審査請求日】2023-02-15
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000001236
【氏名又は名称】株式会社小松製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(72)【発明者】
【氏名】金牧 知宏
(72)【発明者】
【氏名】塩原 正樹
【審査官】倉田 和博
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-326904(JP,A)
【文献】特開昭62-124343(JP,A)
【文献】特開平04-366231(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16H 59/00-61/12
F16H 61/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業車両に搭載される変速機用油圧制御システムであって、
動力源と、
複数の駆動輪と、
複数の速度段に設定可能であり、前記動力源からの駆動力を前記複数の駆動輪に伝達する動力伝達装置と、
前記動力源によって駆動される油圧ポンプと、
前記油圧ポンプと前記動力伝達装置との間に配置され、前記油圧ポンプから前記動力伝達装置に供給される作動油のメイン圧を調整するメインバルブと、
前記メインバルブを制御するコントローラと、
を備え、
前記コントローラは、前記メイン圧を、前記複数の速度段のうち設定された速度段のクラッチ保持圧
と前記複数の駆動輪にかかる負荷に基づいて
決定されるマージン圧とを加算した圧力値に設定する、
変速機用油圧制御システム。
【請求項2】
前記コントローラは、前記作業車両の加速度、前記作業車両の車速、前記複数の駆動輪を支持する複数のサスペンションシリンダ内の圧力、及び、前記複数の駆動輪の回転数差のうち少なくとも1つの変化率に基づいて
前記マージン圧を決定する、
請求項1に記載の変速機用油圧制御システム。
【請求項3】
前記コントローラは、前記作業車両の加速度、及び、前記複数の駆動輪の回転数差それぞれの変化率の加算値に基づいて
前記マージン圧を決定する、
請求項2に記載の変速機用油圧制御システム。
【請求項4】
前記作業車両の車速は、出力軸回転数である、
請求項2又は3に記載の変速機用油圧制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、変速機用油圧制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、駆動輪を備える作業車両(例えば、ホイールローダ、ダンプトラック、ブルドーザ、フォークリフトなど)には、自動的に速度段を切り替えるための自動変速機が用いられている。
【0003】
特許文献1には、複数のクラッチを選択的に結合することにより変速を行う多段変速機構と、各クラッチへ供給する作動油を調圧する油圧制御装置とが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1において、各クラッチを結合状態に保持するためのクラッチ保持圧は、クラッチごとに異なる。具体的には、低速度段で用いられるギアに対応するクラッチには、高速度段で用いられるギアに対応するクラッチに比べて大きなトルクが係合状態で加わるため、より高いクラッチ保持圧が必要となる。
【0006】
ここで、エンジンによって駆動される油圧ポンプから動力伝達装置に供給される作動油の圧力は、メインバルブにおいて所望のメイン圧に調整される。メイン圧は、負荷の変動によってクラッチが滑ることを抑制するために、各クラッチの必要保持油圧の中で最も高い圧力値よりも若干高い値に設定される。
【0007】
しかしながら、高速度段が選択されているとき(即ち、高速度段で用いられるギアに対応するクラッチのみが結合状態にあるとき)には、メイン圧は必要以上に高いことになるため、油圧ポンプに生じる損失が大きく、作業車両の燃費が低下してしまう。
【0008】
本開示の目的は、油圧ポンプにおける損失を抑制可能な変速機用油圧制御システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示に係る変速機用油圧制御システムは、作業車両に搭載される変速機用油圧制御システムであって、動力源と、複数の駆動輪と、動力伝達装置と、油圧ポンプと、メインバルブと、コントローラとを備える。動力伝達装置は、複数の速度段に設定可能であり、動力源からの駆動力を複数の駆動輪に伝達する。油圧ポンプは、動力源によって駆動される。メインバルブは、油圧ポンプと動力伝達装置との間に配置され、油圧ポンプから動力伝達装置に供給される作動油のメイン圧を調整する。コントローラは、メインバルブを制御する。コントローラは、複数の速度段のうち設定された速度段のクラッチ保持圧を複数の駆動輪にかかる負荷に基づいて補正する。コントローラは、補正したクラッチ保持圧をメイン圧に設定する。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、油圧ポンプにおける損失を抑制可能な変速機用油圧制御システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】実施形態に係る作業車両を示す側面図である。
【
図2】実施形態に係る変速機用油圧制御システムの構成図である。
【
図3】実施形態に係る油圧制御方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明に係る変速機用油圧制御システムの実施形態について、図面を参照しながら説明する。本発明に係る変速機用油圧制御システムは、複数の駆動輪を備える作業車両に搭載される。作業車両としては、例えば、ホイールローダ、ダンプトラック、ブルドーザ、フォークリフトなどが挙げられるが、これらには限定されない。
【0013】
図1は、実施形態に係る作業車両1を示す側面図である。
図2は、本実施形態に係る変速機用油圧制御システム100の構成図である。
【0014】
本実施形態に係る作業車両1は、ダンプトラックである。作業車両1は、エンジン2、入力軸3、差動装置4、サスペンションシリンダ5、駆動輪6、出力軸7、トルクコンバータ8、副変速機9及び主変速機10を備える。エンジン2は、動力源の一例である。サスペンションシリンダ5には、左右一対のサスペンションシリンダ5a,5bが含まれる。駆動輪6には、左右一対の駆動輪6a,6bが含まれる。
【0015】
作業車両1は、サスペンション圧力センサ44及び駆動輪回転数センサ45をさらに備える。サスペンション圧力センサ44には、左右一対のサスペンション圧力センサ44a,44bが含まれる。駆動輪回転数センサ45には、左右一対のサスペンション駆動輪回転数センサ45a,45bが含まれる。
【0016】
作業車両1には、
図2に示される変速機用油圧制御システム100が搭載される。
【0017】
変速機用油圧制御システム100は、エンジン2の出力軸に接続される入力軸3と、差動装置4を介して2つの駆動輪6a,6bに接続される出力軸7とを備える。2つの駆動輪6a,6bは、2つのサスペンションシリンダ5a,5bによって支持される。各サスペンションシリンダ5a,5bは、各駆動輪6a,6bと車体フレーム(不図示)との間に介装される。各駆動輪6a,6bは、各ドライブシャフト15a,15bを介して差動装置4に連結される。なお、駆動輪の数は2以上であればよい。
【0018】
入力軸3と出力軸7との間には、「動力伝達装置」が設けられる。動力伝達装置は、入力軸3側から順に配置されたトルクコンバータ8、副変速機9及び主変速機10によって構成される。動力伝達装置は、エンジン2からの駆動力を2つの駆動輪6a,6bに伝達する。具体的には、エンジン2からの駆動力は、入力軸3、トルクコンバータ8、副変速機9、主変速機10、出力軸7、差動装置4及び各ドライブシャフト15a,15bを順次介して各駆動輪6a,6bに伝達される。
【0019】
トルクコンバータ8には、油圧作動式のロックアップクラッチ11が付設されている。ロックアップクラッチ11は、トルクコンバータ8のポンプとタービンを接続又は切断する。
【0020】
副変速機9は、第1歯車列21及び第2歯車列22と、各歯車列21,22に対応するNo.1クラッチ(Hi)31及びNo.2クラッチ(Low)32とを備える。
【0021】
主変速機10は、第3歯車列23、第4歯車列24、第5歯車列25、第6歯車列26及び第7歯車列27と、各歯車列23~27に対応するNo.3クラッチ(1st)33、No.4クラッチ(2nd)34、No.5クラッチ(3rd)35、No.6クラッチ(4th)36及びNo.7クラッチ(Rev)37とを備える。
【0022】
No.1クラッチ31~No.7クラッチ37は、いずれも油圧作動式摩擦クラッチである。No.1クラッチ31~No.7クラッチ37のうち結合状態に保持されるクラッチに対応する歯車列は、動力伝達要素として機能する。表1に示すように、No.1クラッチ31~No.7クラッチ37を選択的に組み合わせて結合状態に保持することによって、動力伝達装置は、前進1速~前進7速、後進1速及び後進2速の各速度段に設定可能である。なお、動力伝達装置は、複数の速度段に設定可能であればよく、速度段の数は制限されない。
【0023】
【0024】
ロックアップクラッチ11及びNo.1クラッチ31~No.7クラッチ37には、それぞれ電子コントロールモジュレーションバルブ(以下、「ECMV」という。)40が接続される。各ECMV40は、各クラッチ11,31~37に接続される圧力制御弁と、圧力制御弁を作動させるパイロット圧の大きさを調整する電磁比例弁とを備える。各ECMV40は、コントローラ41からの指令電流に応じて電磁比例弁を制御することによって、各クラッチ31~37に対する作動油の漸増流入制御を行う。
【0025】
油圧ポンプ50は、エンジン2により駆動される。油圧ポンプ50から吐出される作動油は、フィルタ51を介してメインバルブ52に供給される。メインバルブ52は、油圧ポンプ50と動力伝達装置との間に配置される。メインバルブ52に供給される作動油の一部はトルクコンバータ8に供給され、その残部は各ECMV40を介して動力伝達装置に供給される。メインバルブ52は、コントローラ41によって制御される。
【0026】
コントローラ41は、中央演算処理装置(CPU)、所定プログラム及び各種データを記憶するメモリ、周辺回路などからなるマイクロコンピュータを主体として構成される。
【0027】
コントローラ41は、メインバルブ52を制御することによって、油圧ポンプ50から動力伝達装置に供給される作動油のメイン圧を調整する。コントローラ41は、動力伝達装置において設定された速度段の「クラッチ保持圧」を2つの駆動輪6a,6bにかかる「負荷」に基づいて補正し、補正したクラッチ保持圧をメイン圧として設定する。
【0028】
以下、速度段の「クラッチ保持圧」と、2つの駆動輪6a,6bにかかる「負荷」とについて説明する。
【0029】
コントローラ41は、動力伝達装置の速度段ごとに特有のクラッチ保持圧を予め記憶している。クラッチ保持圧とは、動力伝達装置の各速度段に用いられるクラッチを結合状態に保持するために必要となる油圧である。クラッチ保持圧は、トルクコンバータ8又はロックアップクラッチ11から副変速機9に入力されるトルクと各速度段の減速比との乗算値を、各速度段に用いられるクラッチの摩擦面面積で除すことによって求められる。
【0030】
コントローラ41は、加速度センサ42、出力軸回転数センサ43、2つのサスペンション圧力センサ44a,44b、及び2つの駆動輪回転数センサ45a,45bに接続される。加速度センサ42は、作業車両1の加速度を検出して、検出値をコントローラ41に出力する。加速度センサ42は、たとえばIMU(慣性計測装置)であってもよい。コントローラ41は、加速度センサ42からの検出値に基づいて、単位時間当たりにおける加速度の変化率を求める。出力軸回転数センサ43は、出力軸7の回転数を検出して、検出値をコントローラ41に出力する。コントローラ41は、出力軸回転数センサ43からの検出値に基づいて作業車両1の車速を検出して、単位時間当たりにおける作業車両1の車速の変化率を求める。各サスペンション圧力センサ44a,44bは、各サスペンションシリンダ5a,5bのボトム室の圧力(以下、「サスペンション圧」と略称する。)を検出する。コントローラ41は、各サスペンション圧力センサ44a,44bからの検出値に基づいて、単位時間当たりにおけるサスペンション圧の変化率を求める。コントローラ41は、各サスペンションシリンダ5a,5bのサスペンション圧のうち変化率が大きい方を採用してもよいし、各サスペンションシリンダ5a,5bのサスペンション圧の変化率の平均値を採用してもよい。各駆動輪回転数センサ45a,45bは、各ドライブシャフト15a,15bの回転数を検出して、検出値をコントローラ41に出力する。コントローラ41は、各駆動輪回転数センサ45a,45bからの検出値に基づいて、単位時間当たりにおける駆動輪回転数差の変化率を求める。
【0031】
ここで、作業車両1が凹凸路面を走行している場合、加速度、車速及びサスペンション圧が増減しやすく、これらの増減に伴って各駆動輪6a,6bには大きな負荷がかかる。従って、作業車両1が凹凸のある路面を走行する場合、各駆動輪6a,6bにかかる負荷は、加速度、車速及びサスペンション圧それぞれの変化率によって示される。
【0032】
また、作業車両1が低ミュー路を脱して各駆動輪6a,6bの牽引力がスリップ状態から回復する場合、駆動輪回転数差の変化率が増減しやすく、この増減に伴って各駆動輪6a,6bには大きな負荷がかかる。従って、各駆動輪6a,6bの牽引力がスリップ状態から回復する場合、各駆動輪6a,6bにかかる負荷は、駆動輪回転数差の変化率によって示される。
【0033】
コントローラ41は、加速度、車速、サスペンション圧及び駆動輪回転数差それぞれの変化率のうち最も大きい変化率(以下、「最大変化率」と略称する。)に基づいて「マージン圧」を決定する。マージン圧とは、各駆動輪6a,6bにかかる負荷(路面抵抗)によって、動力伝達装置において設定された速度段のクラッチが滑ることを抑制するために必要となる余裕分の油圧である。最大変化率からマージン圧を決定する手法は特に制限されないが、最大変化率とマージン圧との対応表又は関係式をコントローラ41に予め記憶させておくことが好ましい。
【0034】
コントローラ41は、クラッチ保持圧にマージン圧を加算することによって、クラッチ保持圧を各駆動輪6a,6bにかかる負荷に基づいて補正する。そして、コントローラ41は、メイン圧を負荷に基づいて補正した圧力値に設定する。コントローラ41は、油圧ポンプ50から動力伝達装置に供給される作動油のメイン圧が設定値になるようにメインバルブ52を制御する。
【0035】
このように、メインバルブ52におけるメイン圧は、速度段のクラッチ保持圧を各駆動輪6a,6bにかかる負荷に基づいて補正した圧力値に設定されるので、クラッチが滑るおそれのある場合にのみ必要十分なマージン圧をクラッチ保持圧に加重することができる。そのため、メイン圧にマージン圧を常に含ませる場合に比べて、油圧ポンプにおける損失を低減させることができる。その結果、作業車両1の燃費を向上させることができる。
【0036】
(油圧制御方法)
図3は、変速機用油圧制御システム100における油圧制御方法を説明するためのフローチャートである。以下の説明において、作業車両1は走行中であるものとする。
【0037】
ステップS1において、コントローラ41は、動力伝達装置において設定された速度段を検出する。
【0038】
ステップS2において、コントローラ41は、動力伝達装置において設定された速度段のクラッチ保持圧を取得する。
【0039】
ステップS3において、コントローラ41は、加速度、車速、サスペンション圧及び駆動輪回転数差それぞれの変化率を取得する。
【0040】
ステップS4において、コントローラ41は、加速度、車速、サスペンション圧及び駆動輪回転数差それぞれの変化率のうち最も大きい最大変化率に基づいてマージン圧を決定する。
【0041】
ステップS5において、コントローラ41は、メイン圧をクラッチ保持圧にマージン圧を加算した圧力値に設定する。
【0042】
ステップS6において、コントローラ41は、油圧ポンプ50から動力伝達装置に供給される作動油のメイン圧が設定値になるようにメインバルブ52を制御する。
【0043】
(実施形態の変形例)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0044】
(変形例1)
上記実施形態において、コントローラ41は、加速度、車速、サスペンション圧及び駆動輪回転数差それぞれの変化率のうち最も大きい最大変化率に基づいてマージン圧を決定することとしたが、これに限られない。
【0045】
例えば、加速度、車速、サスペンション圧及び駆動輪回転数差のうちいずれか1つの変化率を用いるよう固定してもよいし、作業車両1の走行状態に応じて、加速度、車速、サスペンション圧及び駆動輪回転数差のうちいずれの変化率を用いるか都度変更してもよい。
【0046】
(変形例2)
上記実施形態において、コントローラ41は、駆動輪回転数差の変化率を加速度の変化率とは別で用いることとしたが、これに限られない。コントローラ41は、メイン圧を加速度及び駆動輪回転数差それぞれの変化率の加算値に基づいて決定されるマージン圧とクラッチ保持圧とを加算した圧力値に設定してもよい。これによって、各駆動輪6a,6bの牽引力がスリップ状態から回復する場合に、各駆動輪6a,6bにかかる負荷によって速度段のクラッチが滑ることをより抑制できる。
【0047】
(変形例3)
上記実施形態において、コントローラ41は、マージン圧を決定するために作業車両1の車速を用いることとしたが、出力軸回転数センサ43によって検出される出力軸7の回転数を車速として用いてもよい。
【符号の説明】
【0048】
1 作業車両
2 エンジン
5a,5b サスペンションシリンダ
6a,6b 駆動輪
7 出力軸
8 トルクコンバータ
9 副変速機
10 主変速機
11 ロックアップクラッチ
15a,15b ドライブシャフト
41 コントローラ
42 加速度センサ
43 出力軸回転数センサ
44a,44b サスペンション圧力センサ
45a,45b 駆動輪回転数センサ
50 油圧ポンプ
52 メインバルブ
100 変速機用油圧制御システム