(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-27
(45)【発行日】2024-09-04
(54)【発明の名称】冷蔵庫
(51)【国際特許分類】
F25D 23/04 20060101AFI20240828BHJP
F25D 23/00 20060101ALI20240828BHJP
F25D 23/02 20060101ALI20240828BHJP
【FI】
F25D23/04 J
F25D23/00 301D
F25D23/02 304D
(21)【出願番号】P 2020096433
(22)【出願日】2020-06-02
【審査請求日】2023-04-05
(73)【特許権者】
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山川 ジョエル
【審査官】庭月野 恭
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-186883(JP,A)
【文献】特開2005-300004(JP,A)
【文献】特開2006-105433(JP,A)
【文献】特開2009-041866(JP,A)
【文献】特開平10-311671(JP,A)
【文献】特開2008-151412(JP,A)
【文献】特開2019-027734(JP,A)
【文献】特開2007-040679(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25D 23/04
F25D 23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷蔵庫本体と、
前記冷蔵庫本体の前面開口部に設けられた扉と、
前記扉の前記冷蔵庫本体側に設けられており、内部に物を収容可能な収容部と、
前記冷蔵庫本体の前記前面開口部から奥側に延びる内側面に設けられており、外部から操作される操作部と、を備えており、
前記収容部は、前記冷蔵庫本体側と前記扉側とに仕切る仕切り部を有しており、前記仕切り部で仕切られることにより、前記冷蔵庫本体側に位置する本体側収容部と、前記扉側に位置する扉側収容部とを有しており、
前記操作部は、前記扉が閉じられている状態において前記内側面の正面から視た方向において、前記仕切り部の上方への延長線と重なる位置に配置されており、
前記本体側収容部の底面における前記扉側の端部は、前記扉側収容部の底面における前記冷蔵庫本体の奥側の端部よりも高い位置にあり、
前記本体側収容部の前記底面は、前記冷蔵庫本体の奥側に向かうにつれて下降するように傾斜して
おり、かつ、前記扉側収容部の前記底面よりも傾斜しており、
前記操作部は、操作ボタンを備えており、
前記操作ボタンは、前記扉が閉じられた際に前記収容部に収容されている物が倒れた場合に接触する高さ位置に設けられており、かつ、前記扉が閉じられている状態において前記内側面の正面から視た方向において、前記仕切り部の上方への延長線と重なる位置に配置されている、冷蔵庫。
【請求項2】
冷蔵庫本体と、
前記冷蔵庫本体の前面開口部に設けられた扉と、
前記扉の前記冷蔵庫本体側に設けられており、内部に物を収容可能な収容部と、
前記冷蔵庫本体の前記前面開口部から奥側に延びる内側面に設けられており、外部から操作される操作部と、を備えており、
前記収容部は、前記冷蔵庫本体側と前記扉側とに仕切る仕切り部を有しており、前記仕切り部で仕切られることにより、前記冷蔵庫本体側に位置する本体側収容部と、前記扉側に位置する扉側収容部とを有しており、
前記操作部は、前記扉が閉じられている状態において前記内側面の正面から視た方向において、前記仕切り部の上方への延長線と重なる位置に配置されており、
前記本体側収容部の底面における前記扉側の端部は、前記扉側収容部の底面における前記冷蔵庫本体の奥側の端部よりも高い位置にあり、
前記本体側収容部の前記底面は、前記冷蔵庫本体の奥側に向かうにつれて下降するように傾斜しており、かつ、前記扉側収容部の前記底面よりも傾斜しており、
前記操作部は、操作ボタンを備えており、
前記操作ボタンは、前記扉が閉じられた際に前記収容部に収容されている物が倒れた場合に接触する高さ位置に設けられており、かつ、前記扉が閉じられている状態において前記内側面の正面から視た方向において、前記仕切り部の上方への延長線よりも前記扉側の位置に配置されている、冷蔵庫。
【請求項3】
前記操作部は、前記冷蔵庫の状態を表示可能な表示部を備えており、
前記操作部の前記表示部は、前記操作ボタンよりも前記冷蔵庫本体の奥側の位置に配置されており、かつ、前記扉が閉じられている状態において前記内側面の正面から視た方向において、前記仕切り部の上方への延長線よりも前記冷蔵庫本体の奥側の位置に配置されている、請求項
1または2に記載の冷蔵庫。
【請求項4】
冷蔵庫本体と、
前記冷蔵庫本体の前面開口部に設けられた扉と、
前記扉の前記冷蔵庫本体側に設けられており、内部に物を収容可能な収容部と、
前記冷蔵庫本体の前記前面開口部から奥側に延びる内側面に設けられており、外部から操作される操作部と、を備えており、
前記収容部は、前記冷蔵庫本体側と前記扉側とに仕切る仕切り部を有しており、前記仕切り部で仕切られることにより、前記冷蔵庫本体側に位置する本体側収容部と、前記扉側に位置する扉側収容部とを有しており、
前記操作部は、前記扉が閉じられている状態において前記内側面の正面から視た方向において、前記仕切り部の上方への延長線と重なる位置に配置されており、
前記本体側収容部の底面における前記扉側の端部は、前記扉側収容部の底面における前記冷蔵庫本体の奥側の端部よりも高い位置にあり、
前記本体側収容部の前記底面は、前記冷蔵庫本体の奥側に向かうにつれて下降するように傾斜しており、かつ、前記扉側収容部の前記底面よりも傾斜しており、
前記操作部は、前記冷蔵庫本体の上下方向に並ぶ複数の操作ボタンと、前記冷蔵庫本体の上下方向に並ぶ複数の表示部であって前記冷蔵庫の状態を表示可能な複数の表示部とを備えており、
前記操作部の複数の前記操作ボタンと複数の前記表示部とは、前記扉が閉じられた際に前記収容部に収容されている物が倒れた場合に接触する高さ位置に設けられており、
前記操作部の複数の前記表示部は、複数の前記操作ボタンよりも前記冷蔵庫本体の奥側の位置に配置されており、かつ、前記扉が閉じられている状態において前記内側面の正面から視た方向において、前記仕切り部の上方への延長線よりも前記冷蔵庫本体の奥側の位置に配置されている、冷蔵庫。
【請求項5】
前記扉は、前記冷蔵庫本体の左右方向の左側に設けられた左扉と、前記左右方向の右側に設けられた右扉とを有しており、
前記左扉と前記右扉は、前記左右方向の幅が互いに異なり、
前記操作部は、前記左扉と前記右扉のうちの前記左右方向の幅が小さい扉が設けられている側において前記冷蔵庫本体の前記内側面に設けられている、請求項1
から4のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
【請求項6】
前記操作部は、前記操作部が設けられている前記冷蔵庫本体の前記内側面から内側に突出している、請求項1から
5のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示する技術は、冷蔵庫に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示されている冷蔵庫は、冷蔵庫本体に回動可能に固定されて冷蔵庫本体の前面開口を開閉する扉と、扉の冷蔵庫本体側の面に固定されている容器(ボトルケース)とを備えている。扉に固定されている容器にはボトルが収容される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
冷蔵庫が冷蔵庫本体の内側面に固定されている操作パネルを備えていることがある。この操作パネルは、ユーザが操作可能な操作ボタンを備えている。例えば、冷蔵庫内の温度を設定するための操作ボタンを備えている。上記の特許文献1の冷蔵庫に操作パネルが適用されると、冷蔵庫の扉が閉じられたときに、扉に固定されている容器(ボトルケース)に収容されているボトルによって操作パネルの操作ボタンが押されてしまうことが考えられる。例えば、扉が閉じられたときに容器に収容されているボトルが冷蔵庫本体の内側面側に傾き、そのボトルの頂部によって操作ボタンが押されてしまうことが考えられる。これによって、ユーザの意図に反して操作ボタンが押されてしまうことが考えられる。そこで本明細書は、扉に固定されている容器に収容されている物によって操作ボタンが押されることを抑制することができる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書に開示する冷蔵庫は、冷蔵庫本体と、前記冷蔵庫本体に回動可能に固定されて前記冷蔵庫本体の前面開口を開閉する扉と、前記扉の前記冷蔵庫本体側の面に固定されている容器と、前記冷蔵庫本体の内側面に固定されており、ユーザが操作可能な操作ボタンを備えている操作パネルと、を備えている。前記容器は、前記冷蔵庫本体側に位置している本体側収容部と、前記本体側収容部よりも前記扉側に位置している扉側収容部と、前記本体側収容部と前記扉側収容部とを仕切る壁部と、を備えている。前記操作パネルは、前記扉が閉じられている状態において、前記操作パネルが固定されている前記冷蔵庫本体の前記内側面を正面視したときに、前記容器の前記壁部と重なる位置に配置されている。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図4】
図1の冷蔵庫の扉が閉じられている状態におけるIV-IV断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
実施例の冷蔵庫2について図面を参照して説明する。
図1に示すように、実施例の冷蔵庫2は、冷蔵庫本体10と、冷蔵庫本体10に回動可能に固定されている一対の回動扉20(左扉20a及び右扉20b)とを備えている。冷蔵庫2は、冷蔵庫本体10から引き出し可能な複数の引出扉120も備えている。以下では、回動扉20に着目して説明する。また、以下では、
図1に示す「左右」、「前後」、「上下」の方向に基づいて説明する。なお、
図1に示す「後」を「奥」と呼ぶ場合もある。
【0008】
(冷蔵庫本体10の構成)
冷蔵庫本体10の構成について説明する。冷蔵庫本体10は、金属製の外箱12と、外箱12の内側に配置されている樹脂製の内箱13と、外箱12と内箱13との間に充填されている断熱材(不図示)とを備えている。冷蔵庫本体10の外箱12に回動扉20(左扉20a及び右扉20b)が固定されている。
【0009】
冷蔵庫本体10は、食品等を貯蔵する冷蔵室14を備えている。冷蔵庫本体10の内部に冷蔵室14が設けられている。冷蔵室14の前面開口17を介して食品等を出し入れすることができる。冷蔵庫本体10は、冷蔵室14の他に、冷凍室、野菜室、製氷室等(不図示)も備えている。以下では、冷蔵室14に着目して説明する。
【0010】
冷蔵室14は、冷蔵庫本体10の上部に設けられている。冷蔵室14よりも下側に冷凍室、野菜室、製氷室等が設けられている。冷蔵室14は、冷蔵温度帯(例えば3-5℃)の温度に設定されている。
図2は、冷蔵室14の透視図である。冷蔵室14は内箱13の内側に設けられている。
図2に示すように、冷蔵室14内には複数の棚15が上下方向に並べて配置されている。各棚15の上に食品等が配置される。また、冷蔵室14内にはチルド室16が設けられている。チルド室16は、冷蔵室14の下部に設けられている。複数の棚15のうちの最下段の棚15aよりも下側にチルド室16が配置されている。チルド室16は、冷蔵温度帯よりも低い温度帯(例えば0-3℃)に設定されている。
【0011】
冷蔵室14の左側の内側面40(内箱13の左側面)には、操作パネル30が固定されている。また、左側の内側面40には、ラベル45が貼り付けられている。操作パネル30よりも下側にラベル45が貼り付けられている。冷蔵室14の内側面40は、冷蔵室14の前面開口17から奥側に向けて延びている。冷蔵室14の内側面40は、前後方向及び上下方向に延びている。内側面40の前部に操作パネル30が固定されている。また、内側面40の前部にラベル45が貼り付けられている。操作パネル30及びラベル45は、冷蔵室14内の複数の棚15及びチルド室16よりも前側に配置されている。
【0012】
操作パネル30は、冷蔵室14内に配置されている複数の棚15のうちの最下段の棚15aよりも上側に配置されている。操作パネル30は、最下段の棚15aと、その一段上の棚15bとの間の高さ位置に配置されている。操作パネル30は、チルド室16よりも上側に配置されている。ラベル45は、最下段の棚15aよりも下側に配置されている。ラベル45には、例えば、冷蔵庫2の型番、仕様、製造メーカ等が記載されている。
【0013】
図3は、操作パネル30の正面図である。
図3に示すように、操作パネル30は、パネル本体31と、複数の操作ボタン32と、複数の表示ランプ33とを備えている。パネル本体31は、冷蔵室14の左側の内側面40に固定されている(
図1及び
図2参照)。パネル本体31は、内側面40から内側(左右方向の右側)に突出している。パネル本体31は、操作エリア34と、表示エリア35とを備えている。操作エリア34は、表示エリア35よりも前側(回動扉20側)に配置されている。操作エリア34には複数の操作ボタン32が配置されている。表示エリア35は、操作エリア34よりも後側(冷蔵庫本体10の奥側)に配置されている。表示エリア35には複数の表示ランプ33が配置されている。
【0014】
操作ボタン32は、ユーザが操作可能に構成されている。ユーザが操作ボタン32を操作することによって、例えば冷蔵室14内の温度を設定することができる。また、ユーザが操作ボタン32を操作することによって、例えば冷蔵庫2の運転モードを設定することができる。例えば、製氷運転や節電運転等を設定することができる。
【0015】
表示ランプ33は、冷蔵庫2の状態を表示可能に構成されている。例えば、冷蔵室14内の温度が低温に設定されている場合は、低温であることを示す表示が表示ランプ33に表示される。この場合は、例えば表示ランプ33が緑色で点灯する。また、冷蔵庫2で製氷運転が実行されている場合は、製氷運転を示す表示が表示ランプ33に表示される。この場合は、例えば表示ランプ33が青色で点灯する。
【0016】
(回動扉20の構成)
図1に示すように、一対の回動扉20(左扉20a及び右扉20b)は、冷蔵庫本体10に対して回動可能に取り付けられている。一対の回動扉20(左扉20a及び右扉20b)が回動することによって冷蔵室14の前面開口17が開閉される。以下では、一対の回動扉20のうちの左扉20aに着目して説明する。
【0017】
左扉20aは、冷蔵庫本体10の左端部に取り付けられている。左扉20aは、冷蔵室14の前面開口17の左部分を開閉する。左扉20aの冷蔵庫本体10側(即ち内側)の面には、複数のポケット50が固定されている。各ポケット50は、冷蔵庫本体10側(冷蔵室14側)に突出するように設けられている。左扉20aが閉じられると、複数のポケット50が冷蔵室14内に配置される。複数のポケット50は、上下方向に並べて配置されている。本実施の冷蔵庫2は、1個の最下段ポケット50a(容器の一例)と、1個の中段ポケット50bと、2個の上段ポケット50cとを備えている。最下段ポケット50aは、複数のポケット50のうち最下段に配置されているポケット50である。中段ポケット50bは、最下段ポケット50aよりも一段上に配置されているポケット50である。2個の上段ポケット50cは、中段ポケット50bよりも上側に配置されているポケット50である。
【0018】
最下段ポケット50aは、操作パネル30よりも下側の高さ位置に配置されている。また、最下段ポケット50aは、冷蔵室14内の最下段の棚15aよりも下側の高さ位置に配置されている。中段ポケット50bは、操作パネル30及び最下段の棚15aよりも上側の高さ位置に配置されている。最下段ポケット50aと中段ポケット50bとの間の高さ位置に操作パネル30及び最下段の棚15aが配置されている。以下では、複数のポケット50のうちの最下段ポケット50aに着目して説明する。
【0019】
最下段ポケット50aは、左扉20aが閉じられている状態において、冷蔵室14内のチルド室16と前後方向に対向する位置に配置されている。また、最下段ポケット50aは、左扉20aが閉じられている状態において、冷蔵室14の内側面40に貼り付けられているラベル45と左右方向に対向する位置に配置されている。
【0020】
図4は、
図1の冷蔵庫の扉が閉じられている状態におけるIV-IV断面図である。
図5は、
図4のV-V断面図である。
図5では、操作パネル30が固定されている冷蔵庫本体10の内側面40を正面視している。
図6は、
図5のVI-VI断面図である。
図4から
図6に示すように、最下段ポケット50aは、本体側収容部51と、扉側収容部52と、壁部53とを備えている。本体側収容部51は、左扉20aが閉じられている状態において扉側収容部52よりも冷蔵庫本体10側(即ち内側)に配置されている。扉側収容部52は、本体側収容部51よりも左扉20a側(左扉20aが閉じられている状態では前側)に配置されている。本体側収容部51及び扉側収容部52は、上側に向けて開口している。本体側収容部51及び扉側収容部52は、それぞれ、冷蔵室14内で冷蔵する物(例えばペットボトル)を収容可能である。
【0021】
図5に示すように、本体側収容部51の底面54は、冷蔵庫本体10の奥側に向かうにつれて下降するように傾斜している。そのため、本体側収容部51に収容されている物(例えばペットボトル)が冷蔵庫本体10の奥側に傾斜する。扉側収容部52の底面55は、水平に延びており傾斜していない。扉側収容部52に収容されている物は傾斜しない。
【0022】
図6に示すように、本体側収容部51は、第1側面56と、第2側面57とを備えている。第1側面56は、左扉20aが閉じられている状態において、第2側面57よりも操作パネル30側(左右方向の左側)に配置されている。第2側面57は、左扉20aが閉じられている状態において、第1側面56よりも右扉20b側(左右方向の右側)に配置されている。本体側収容部51の第1側面56は、左扉20aが閉じられている状態において、冷蔵庫本体10の奥側に向かうにつれて操作パネル30から離間するように傾斜している。本体側収容部51の第1側面56と第2側面57とは、冷蔵庫本体10の奥側に向かうにつれて互いに接近するように傾斜している。
【0023】
図4から
図6に示すように、最下段ポケット50aの壁部53は、本体側収容部51と扉側収容部52との間に配置されており、本体側収容部51と扉側収容部52とを仕切っている。壁部53は、左扉20aが閉じられている状態において、左右方向及び上下方向に延びている。壁部53は、左扉20aが閉じられている状態において、操作パネル30が固定されている冷蔵庫本体10の内側面40と交差する方向に延びている。左扉20aが閉じられている状態において、壁部53の延長線70が操作パネル30の複数の操作ボタン32を通過する。
図5に示すように、操作パネル30の複数の操作ボタン32は、左扉20aが閉じられている状態において、操作パネル30が固定されている冷蔵庫本体10の内側面40を正面視したときに、最下段ポケット50aの壁部53と重なる位置に配置されている。
【0024】
以上、実施例の冷蔵庫2について説明した。上記の説明から明らかなように、冷蔵庫2は、左扉20aの冷蔵庫本体10側の面に固定されている最下段ポケット50aと、冷蔵庫本体10の内側面40に固定されており、ユーザが操作可能な操作ボタン32を備えている操作パネル30とを備えている。最下段ポケット50aは、冷蔵庫本体10側に位置している本体側収容部51と、本体側収容部51よりも左扉20a側に位置している扉側収容部52と、本体側収容部51と扉側収容部52とを仕切る壁部53とを備えている。操作パネル30は、左扉20aが閉じられている状態において、操作パネル30が固定されている冷蔵庫本体10の内側面40を正面視したときに、最下段ポケット50aの壁部53と重なる位置に配置されている。
【0025】
この構成によれば、操作パネル30が最下段ポケット50aの壁部53と重なる位置に配置されているので、本体側収容部51(又は扉側収容部52)に収容されている物(例えばペットボトル)の頂部の位置が操作パネル30と重なることを抑制することができる。これによって、本体側収容部51(又は扉側収容部52)に収容されている物(例えばペットボトル)の頂部によって操作パネル30の操作ボタン32が押されてしまうことを抑制することができる。
【0026】
本体側収容部51は、冷蔵庫本体10の奥側に向かうにつれて下降するように傾斜している底面54を備えている。この構成によれば、本体側収容部51に収容されている物(例えばペットボトル)が冷蔵庫本体10の奥側に傾くことになる。これによって、本体側収容部51に収容されている物(例えばペットボトル)の頂部によって操作ボタン32が押されてしまうことを抑制することができる。
【0027】
本体側収容部51は、冷蔵庫本体10の奥側に向かうにつれて操作パネル30から離間するように傾斜している第1側面56を備えている。この構成によれば、本体側収容部51に収容されている物を操作パネル30から離間させることができる。そのため、本体側収容部51に収容されている物によって操作ボタン32が押されてしまうことを抑制することができる。
【0028】
操作パネル30は、冷蔵庫の状態を表示可能な表示ランプ33を備えている。操作パネル30の表示ランプ33は、操作ボタン32よりも冷蔵庫本体10の奥側の位置に配置されている。また、表示ランプ33は、左扉20aが閉じられている状態において、操作パネル30が固定されている冷蔵庫本体10の内側面40を正面視したときに、最下段ポケット50aの壁部53よりも冷蔵庫本体10の奥側の位置に配置されている。
【0029】
操作パネル30の表示ランプ33は、操作ボタン32ではないので、仮に押されたとしても問題が少ない。上記の構成では、操作パネル30の表示ランプ33が、操作ボタン32よりも、本体側収容部51に収容されている物(例えばペットボトル)によって押され易い位置に配置されている。そのため、本体側収容部51に収容されている物によって表示ランプ33が押されたとしても、操作ボタン32が押されてしまうことを抑制することができる。
【0030】
操作パネル30は、操作パネル30が固定されている冷蔵庫本体10の内側面40から内側に突出している。操作パネル30が冷蔵庫本体10の内側面40から突出している場合は、最下段ポケット50aに収容されている物が操作パネル30に当たり易くなる。そのため、上記の構成が特に効果的である。
【0031】
以上、一実施例について説明したが、具体的な態様は上記実施例に限定されるものではない。以下の説明において、上述の説明における構成と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0032】
(変形例)
(1)上記の実施例では、操作ボタン32が最下段ポケット50aの壁部53と重なる位置に配置されていたが、この構成に限定されない。変形例では、
図7に示すように、操作ボタン32が、左扉20aが閉じられている状態において、操作パネル30が固定されている冷蔵庫本体10の内側面40を正面視したときに、容器の壁部53よりも左扉20a側(前後方向の前側)の位置に配置されていてもよい。
【0033】
この構成によれば、左扉20aが閉じられている状態において、最下段ポケット50aの本体側収容部51が操作ボタン32よりも冷蔵庫本体10の奥側の位置に配置されることになる。本体側収容部51は、扉側収容部52よりも左扉20aから離間した位置に配置されているので、左扉20aが回動して閉じられるときには、本体側収容部51の回動半径が扉側収容部52の回動半径よりも大きくなる。そのため、本体側収容部51に収容されている物(例えばペットボトル)は、左扉20aが回動して閉じられるときに傾き易くなる。しかしながら、上記の構成によれば、最下段ポケット50aの本体側収容部51が操作ボタン32よりも冷蔵庫本体10の奥側の位置に配置されるので、本体側収容部51に収容されている物(例えばペットボトル)が左扉20aの回動に伴って傾いたとしても、その物の頂部によって操作ボタン32が押されてしまうことを抑制することができる。
【0034】
(2)上記の実施例では、一対の回動扉20のうちの左扉20aに着目して説明したが、この構成に限定されない。上記の技術は一対の回動扉20のうちの右扉20bについても適用可能である。
【0035】
(3)上記の実施例では、複数のポケット50のうちの最下段ポケット50aに着目して説明したが、この構成に限定されない。上記の技術は他のポケット50についても適用可能である。例えば、複数のポケット50のうちの中段ポケット50bよりも上側に操作パネル30が配置されている場合は、中段ポケット50bが上述した最下段ポケット50aと同様の構成を備えていてもよい。
【0036】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0037】
2:冷蔵庫、10:冷蔵庫本体、14:冷蔵室、15:棚、16:チルド室、17:前面開口、20:回動扉、20a:左扉、20b:右扉、30:操作パネル、31:パネル本体、32:操作ボタン、33:表示ランプ、34:操作エリア、35:表示エリア、40:内側面、45:ラベル、50:ポケット、50a:最下段ポケット、51:本体側収容部、52:扉側収容部、53:壁部、56:第1側面、57:第2側面、70:延長線