(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-27
(45)【発行日】2024-09-04
(54)【発明の名称】業務割当支援装置、業務割当支援プログラム、業務割当支援方法、及び業務割当支援システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/0631 20230101AFI20240828BHJP
【FI】
G06Q10/0631
(21)【出願番号】P 2020099932
(22)【出願日】2020-06-09
【審査請求日】2023-06-01
(73)【特許権者】
【識別番号】303046244
【氏名又は名称】旭化成ホームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100189337
【氏名又は名称】宮本 龍
(72)【発明者】
【氏名】榎本 知宏
(72)【発明者】
【氏名】宮里 洋光
【審査官】関 博文
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-110496(JP,A)
【文献】特開2017-156882(JP,A)
【文献】国際公開第2016/080038(WO,A1)
【文献】特開2009-009454(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
依頼された業務を実施すべき場所及び前記業務を実施すべき時間帯の少なくとも一方を示す業務依頼データの登録を受け付ける業務依頼受付部と、
作業員が優先して担当する領域を時間帯ごとに示す担当優先データを取得する担当優先データ取得部と、
前記業務依頼データにより示される場所が前記担当優先データにより示される領域に含まれているという条件及び前記業務依頼データにより示される時間帯が前記担当優先データにより示される時間帯に含まれているという条件の少なくとも一方を含むマッチング条件が満たされている場合、前記業務依頼データにより示される内容の少なくとも一部を示す業務通知データを前記作業員又は前記作業員を管理している管理者に対応付けられている端末に送信するデータ送信部と、
を備え、
前記担当優先データ取得部は、現在位置から前記業務を実施すべき場所と異なる場所まで前記作業員が移動する経路からの距離が所定の距離以下の領域、前記経路からの道のりが所定の道のり以下の領域及び前記経路からの移動に要する時間が所定の時間以下の領域の少なくとも一つを前記作業員が優先して担当する領域として示す前記担当優先データを取得する、
業務割当支援装置。
【請求項2】
前記業務通知データを受信した前記端末から前記業務を担当することが可能であることを示す担当可能データを受信する担当可能データ受信部を更に備え、
前記データ送信部は、前記担当可能データを送信した前記端末に前記業務が前記作業員に割り当てられたことを示す割当通知データを更に送信する、
請求項1に記載の業務割当支援装置。
【請求項3】
前記データ送信部は、前記業務通知データを複数の前記端末に送信している場合、前記担当可能データを最初に送信した前記端末又は前記担当可能データ受信部により最初に受信された前記担当可能データを送信した前記端末に前記割当通知データを送信する、
請求項2に記載の業務割当支援装置。
【請求項4】
前記データ送信部は、前記マッチング条件が満たされている場合、前記端末に前記業務が前記作業員に割り当てられたことを示す割当通知データを更に送信する、
請求項1に記載の業務割当支援装置。
【請求項5】
前記業務依頼受付部は、前記業務の内容を更に示す前記業務依頼データの登録を受け付け、
前記担当優先データ取得部は、前記作業員が保有する技術を更に示す技術データを受信し、
前記データ送信部は、前記業務通知データを複数の前記端末に送信している場合、前記業務依頼データにより示される前記業務の内容と前記技術データにより示される技術とが整合している度合いの順位が複数の前記端末の中で所定の順位である前記作業員に対応付けられている前記端末に前記割当通知データを送信する、
請求項2又は請求項3のいずれか一つに記載の業務割当支援装置。
【請求項6】
前記端末の位置を示す位置データを取得する位置データ取得部を更に備え、
前記データ送信部は、前記業務通知データを複数の前記端末に送信している場合、前記業務依頼データにより示される場所との間の距離の順位が複数の前記端末の中で所定の順位である位置を示す前記位置データが取得された前記端末、前記業務依頼データにより示される場所との間の道のりの順位が複数の前記端末の中で所定の順位である位置を示す前記位置データが取得された前記端末又は前記業務依頼データにより示される場所までの移動に要する時間の順位が複数の前記端末の中で所定の順位である位置を示す前記位置データが取得された前記端末に前記割当通知データを送信する、
請求項2又は請求項3のいずれか一つに記載の業務割当支援装置。
【請求項7】
前記データ送信部は、前記作業員が管轄している領域に前記業務依頼データにより示される場所が含まれているか否かに関わらず、前記端末に前記割当通知データを送信する、
請求項2から請求項6のいずれか一つに記載の業務割当支援装置。
【請求項8】
前記担当優先データ取得部は、前記作業員の現在位置からの距離が所定の距離以下の領域、前記作業員の現在位置からの道のりが所定の道のり以下の領域及び前記作業員の現在位置からの移動に要する時間が所定の時間以下の領域の少なくとも一つを前記作業員が優先して担当する領域として示す前記担当優先データを取得する、
請求項1から請求項7のいずれか一つに記載の業務割当支援装置。
【請求項9】
前記担当優先データ取得部は、所定の規則により規定された時間に前記担当優先データを取得する、
請求項1から請求項8のいずれか一つに記載の業務割当支援装置。
【請求項10】
前記担当優先データ取得部は、前記端末が前記担当優先データを送信する操作を受け付けた場合、前記担当優先データを取得する、
請求項1から請求項8のいずれか一つに記載の業務割当支援装置。
【請求項11】
前記端末の位置を示す位置データを取得する位置データ取得部と、
前記業務依頼データにより示される場所を示すアイコンを地図の上に重ねた画像を表示装置に表示するために使用される地図画像データを生成する地図画像データ生成部と、
を更に備え、
前記データ送信部は、前記地図画像データを前記端末及び前記業務依頼データの登録に使用される業務割当支援端末の少なくとも一方に送信する、
請求項1から請求項5のいずれか一つに記載の業務割当支援装置。
【請求項12】
前記地図画像データ生成部は、前記位置データにより示される位置を示すアイコンを前記地図の上に更に重ねた前記画像を前記表示装置に表示するために使用される前記地図画像データを生成する、
請求項11に記載の業務割当支援装置。
【請求項13】
コンピュータに、
依頼された業務を実施すべき場所及び前記業務を実施すべき時間帯の少なくとも一方を示す業務依頼データの登録を受け付ける業務依頼受付機能と、
作業員が優先して担当する領域を時間帯ごとに示す担当優先データを取得する担当優先データ取得機能と、
前記業務依頼データにより示される場所が前記担当優先データにより示される領域に含まれているという条件及び前記業務依頼データにより示される時間帯が前記担当優先データにより示される時間帯に含まれているという条件の少なくとも一方を含むマッチング条件が満たされている場合、前記業務依頼データにより示される内容の少なくとも一部を示す業務通知データを前記作業員又は前記作業員を管理している管理者に対応付けられている端末に送信するデータ送信機能と、
を実現させる業務割当支援プログラムであって、
前記担当優先データ取得機能は、現在位置から前記業務を実施すべき場所と異なる場所まで前記作業員が移動する経路からの距離が所定の距離以下の領域、前記経路からの道のりが所定の道のり以下の領域及び前記経路からの移動に要する時間が所定の時間以下の領域の少なくとも一つを前記作業員が優先して担当する領域として示す前記担当優先データを取得する、
業務割当支援プログラム。
【請求項14】
装置が、
依頼された業務を実施すべき場所及び前記業務を実施すべき時間帯の少なくとも一方を示す業務依頼データの登録を受け付け、
作業員が優先して担当する領域を時間帯ごとに示す担当優先データを取得し、
現在位置から前記業務を実施すべき場所と異なる場所まで前記作業員が移動する経路からの距離が所定の距離以下の領域、前記経路からの道のりが所定の道のり以下の領域及び前記経路からの移動に要する時間が所定の時間以下の領域の少なくとも一つを前記作業員が優先して担当する領域として示す前記担当優先データを取得し、
前記業務依頼データにより示される場所が前記担当優先データにより示される領域に含まれているという条件及び前記業務依頼データにより示される時間帯が前記担当優先データにより示される時間帯に含まれているという条件の少なくとも一方を含むマッチング条件が満たされている場合、前記業務依頼データにより示される内容の少なくとも一部を示す業務通知データを前記作業員又は前記作業員を管理している管理者に対応付けられている端末に送信する、
業務割当支援方法。
【請求項15】
業務割当支援装置及び端末を備える業務割当支援システムであって、
前記業務割当支援装置は、
依頼された業務を実施すべき場所及び前記業務を実施すべき時間帯の少なくとも一方を示す業務依頼データの登録を受け付ける業務依頼受付部と、
作業員が優先して担当する領域を時間帯ごとに示す担当優先データを取得する担当優先データ取得部と、
前記業務依頼データにより示される場所が前記担当優先データにより示される領域に含まれているという条件及び前記業務依頼データにより示される時間帯が前記担当優先データにより示される時間帯に含まれているという条件の少なくとも一方を含むマッチング条件が満たされている場合、前記業務依頼データにより示される内容の少なくとも一部を示す業務通知データを前記作業員又は前記作業員を管理している管理者に対応付けられている端末に送信するデータ送信部と、
を備え、
前記端末は、
前記業務通知データを前記業務割当支援装置から受信するデータ受信部
を備え、
前記担当優先データ取得部は、現在位置から前記業務を実施すべき場所と異なる場所まで前記作業員が移動する経路からの距離が所定の距離以下の領域、前記経路からの道のりが所定の道のり以下の領域及び前記経路からの移動に要する時間が所定の時間以下の領域の少なくとも一つを前記作業員が優先して担当する領域として示す前記担当優先データを取得する、
業務割当支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、業務割当支援装置、業務割当支援プログラム、業務割当支援方法、及び業務割当支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
我々の生活においては、電気、ガス、水道等のライフライン、内装、生活家電等の不具合を復旧させる作業を提供するサービスが必要不可欠である。このようなサービスに利用され得る技術の一例として、特許文献1に開示されているマッチングシステムが挙げられる。
【0003】
このマッチングシステムは、取得部と、選定部とを備える。取得部は、サービス提供者に関する情報を取得する。選定部は、取得部により取得したサービス提供者に関する情報に含まれるサービス提供者のサービス提供可能な時間、サービス提供者の現在位置及びサービス提供者の特性を参照して、サービス要求に対応できるサービス提供者を選定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したマッチングシステムは、サービス要求と、サービス提供可能な時間、サービス提供者の現在位置及びサービス提供者の特性とをマッチングさせ得るものの、複数のサービス要求に対応するサービス提供者が移動する経路を考慮していない。このため、上述したマッチングシステムは、サービス提供者が移動に費やす労力を低減させ得ないことがある。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、複数の場所で作業を実施する作業員が移動に費やす労力を低減させることができる業務割当支援装置、業務割当支援プログラム、業務割当支援方法、及び業務割当支援システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、依頼された業務を実施すべき場所及び前記業務を実施すべき時間帯の少なくとも一方を示す業務依頼データの登録を受け付ける業務依頼受付部と、作業員が優先して担当する領域を時間帯ごとに示す担当優先データを取得する担当優先データ取得部と、前記業務依頼データにより示される場所が前記担当優先データにより示される領域に含まれているという条件及び前記業務依頼データにより示される時間帯が前記担当優先データにより示される時間帯に含まれているという条件の少なくとも一方を含むマッチング条件が満たされている場合、前記業務依頼データにより示される内容の少なくとも一部を示す業務通知データを前記作業員又は前記作業員を管理している管理者に対応付けられている端末に送信するデータ送信部と、を備え、前記担当優先データ取得部は、現在位置から前記業務を実施すべき場所と異なる場所まで前記作業員が移動する経路からの距離が所定の距離以下の領域、前記経路からの道のりが所定の道のり以下の領域及び前記経路からの移動に要する時間が所定の時間以下の領域の少なくとも一つを前記作業員が優先して担当する領域として示す前記担当優先データを取得する、業務割当支援装置である。
【0008】
本発明の一態様に係る業務割当支援装置は、前記業務通知データを受信した前記端末から前記業務を担当することが可能であることを示す担当可能データを受信する担当可能データ受信部を更に備え、前記データ送信部は、前記担当可能データを送信した前記端末に前記業務が前記作業員に割り当てられたことを示す割当通知データを更に送信してもよい。
【0009】
本発明の一態様に係る業務割当支援装置において、前記データ送信部は、前記業務通知データを複数の前記端末に送信している場合、前記担当可能データを最初に送信した前記端末又は前記担当可能データ受信部により最初に受信された前記担当可能データを送信した前記端末に前記割当通知データを送信してもよい。
【0010】
本発明の一態様に係る業務割当支援装置において、前記データ送信部は、前記マッチング条件が満たされている場合、前記端末に前記業務が前記作業員に割り当てられたことを示す割当通知データを更に送信してもよい。
【0011】
本発明の一態様に係る業務割当支援装置において、前記業務依頼受付部が、前記業務の内容を更に示す前記業務依頼データの登録を受け付け、前記担当優先データ取得部が、前記作業員が保有する技術を更に示す技術データを受信し、前記データ送信部が、前記業務通知データを複数の前記端末に送信している場合、前記業務依頼データにより示される前記業務の内容と前記技術データにより示される技術とが整合している度合いの順位が複数の前記端末の中で所定の順位である前記作業員に対応付けられている前記端末に前記割当通知データを送信してもよい。
【0012】
本発明の一態様に係る業務割当支援装置は、前記端末の位置を示す位置データを取得する位置データ取得部を更に備え、前記データ送信部が、前記業務通知データを複数の前記端末に送信している場合、前記業務依頼データにより示される場所との間の距離の順位が複数の前記端末の中で所定の順位である位置を示す前記位置データが取得された前記端末、前記業務依頼データにより示される場所との間の道のりの順位が複数の前記端末の中で所定の順位である位置を示す前記位置データが取得された前記端末又は前記業務依頼データにより示される場所までの移動に要する時間の順位が複数の前記端末の中で所定の順位である位置を示す前記位置データが取得された前記端末に前記割当通知データを送信してもよい。
【0013】
本発明の一態様に係る業務割当支援装置において、前記データ送信部は、前記作業員が管轄している領域に前記業務依頼データにより示される場所が含まれているか否かに関わらず、前記端末に前記割当通知データを送信してもよい。
【0014】
本発明の一態様に係る業務割当支援装置において、前記担当優先データ取得部は、前記作業員の現在位置からの距離が所定の距離以下の領域、前記作業員の現在位置からの道のりが所定の道のり以下の領域及び前記作業員の現在位置からの移動に要する時間が所定の時間以下の領域の少なくとも一つを前記作業員が優先して担当する領域として示す前記担当優先データを取得してもよい。
【0016】
本発明の一態様に係る業務割当支援装置において、前記担当優先データ取得部は、所定の規則により規定された時間に前記担当優先データを取得してもよい。
【0017】
本発明の一態様に係る業務割当支援装置において、前記担当優先データ取得部は、前記端末が前記担当優先データを送信する操作を受け付けた場合、前記担当優先データを取得してもよい。
【0018】
本発明の一態様に係る業務割当支援装置は、前記端末の位置を示す位置データを取得する位置データ取得部と、前記業務依頼データにより示される場所を示すアイコンを地図の上に重ねた画像を表示装置に表示するために使用される地図画像データを生成する地図画像データ生成部と、を更に備え、前記データ送信部が、前記地図画像データを前記端末及び前記業務依頼データの登録に使用される業務割当支援端末の少なくとも一方に送信してもよい。
【0019】
本発明の一態様に係る業務割当支援装置において、前記地図画像データ生成部は、前記位置データにより示される位置を示すアイコンを前記地図の上に更に重ねた前記画像を前記表示装置に表示するために使用される前記地図画像データを生成してもよい。
【0023】
本発明の一態様は、コンピュータに、依頼された業務を実施すべき場所及び前記業務を実施すべき時間帯の少なくとも一方を示す業務依頼データの登録を受け付ける業務依頼受付機能と、作業員が優先して担当する領域を時間帯ごとに示す担当優先データを取得する担当優先データ取得機能と、前記業務依頼データにより示される場所が前記担当優先データにより示される領域に含まれているという条件及び前記業務依頼データにより示される時間帯が前記担当優先データにより示される時間帯に含まれているという条件の少なくとも一方を含むマッチング条件が満たされている場合、前記業務依頼データにより示される内容の少なくとも一部を示す業務通知データを前記作業員又は前記作業員を管理している管理者に対応付けられている端末に送信するデータ送信機能と、を実現させる業務割当支援プログラムであって、前記担当優先データ取得機能は、現在位置から前記業務を実施すべき場所と異なる場所まで前記作業員が移動する経路からの距離が所定の距離以下の領域、前記経路からの道のりが所定の道のり以下の領域及び前記経路からの移動に要する時間が所定の時間以下の領域の少なくとも一つを前記作業員が優先して担当する領域として示す前記担当優先データを取得する、プログラムである。
【0025】
本発明の一態様は、装置が、依頼された業務を実施すべき場所及び前記業務を実施すべき時間帯の少なくとも一方を示す業務依頼データの登録を受け付け、作業員が優先して担当する領域を時間帯ごとに示す担当優先データを取得し、現在位置から前記業務を実施すべき場所と異なる場所まで前記作業員が移動する経路からの距離が所定の距離以下の領域、前記経路からの道のりが所定の道のり以下の領域及び前記経路からの移動に要する時間が所定の時間以下の領域の少なくとも一つを前記作業員が優先して担当する領域として示す前記担当優先データを取得し、前記業務依頼データにより示される場所が前記担当優先データにより示される領域に含まれているという条件及び前記業務依頼データにより示される時間帯が前記担当優先データにより示される時間帯に含まれているという条件の少なくとも一方を含むマッチング条件が満たされている場合、前記業務依頼データにより示される内容の少なくとも一部を示す業務通知データを前記作業員又は前記作業員を管理している管理者に対応付けられている端末に送信する、業務割当支援方法である。
【0027】
本発明の一態様は、業務割当支援装置及び端末を備える業務割当支援システムであって、前記業務割当支援装置は、依頼された業務を実施すべき場所及び前記業務を実施すべき時間帯の少なくとも一方を示す業務依頼データの登録を受け付ける業務依頼受付部と、作業員が優先して担当する領域を時間帯ごとに示す担当優先データを取得する担当優先データ取得部と、前記業務依頼データにより示される場所が前記担当優先データにより示される領域に含まれているという条件及び前記業務依頼データにより示される時間帯が前記担当優先データにより示される時間帯に含まれているという条件の少なくとも一方を含むマッチング条件が満たされている場合、前記業務依頼データにより示される内容の少なくとも一部を示す業務通知データを前記作業員又は前記作業員を管理している管理者に対応付けられている端末に送信するデータ送信部と、を備え、前記端末は、前記業務通知データを前記業務割当支援装置から受信するデータ受信部を備え、前記担当優先データ取得部は、現在位置から前記業務を実施すべき場所と異なる場所まで前記作業員が移動する経路からの距離が所定の距離以下の領域、前記経路からの道のりが所定の道のり以下の領域及び前記経路からの移動に要する時間が所定の時間以下の領域の少なくとも一つを前記作業員が優先して担当する領域として示す前記担当優先データを取得する、業務割当支援システムである。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、複数の場所で作業を実施する作業員が移動に費やす労力を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】実施形態に係る業務割当支援システムの一例を示す図である。
【
図2】実施形態に係る地図画像データにより表示装置に表示される画像の一例を示す図である。
【
図3】実施形態に係る業務通知データにより端末に搭載されている表示装置に表示される画像の一例を示す図である。
【
図4】実施形態に係る業務割当支援システムが実行する処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図5】実施形態に係る業務割当支援システムが実行する処理の一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
[実施形態]
本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、実施形態に係る業務割当支援システムの一例を示す図である。
図1に示すように、業務割当支援システム1は、業務割当支援装置10と、端末20と、業務割当支援端末30とを備える。業務割当支援装置10、端末20及び業務割当支援端末30は、いずれもネットワークNWに接続されている。ネットワークNWは、例えば、インターネット、イントラネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)である。
【0031】
業務割当支援装置10は、例えば、サーバにより実現され、業務依頼受付部11と、位置データ取得部12と、地図画像データ生成部13と、データ送信部14と、担当優先データ取得部15と、担当可能データ受信部16とを備える。端末20は、例えば、依頼された作業を実施する作業員に携帯されるスマートフォン、タブレットであり、データ受信部24と、担当可能データ送信部26とを備える。また、業務割当支援システム1は、端末20の他に端末を少なくとも一つ含んでいてもよい。業務割当支援端末30は、例えば、作業の依頼を受け付けるコールセンターの電話オペレーターにより使用されるコンピュータである。また、業務割当支援システム1は、複数の業務割当支援端末30を含んでいてもよい。
【0032】
業務依頼受付部11は、業務依頼データの登録を受け付ける。業務依頼データは、依頼された業務を実施すべき場所及び業務を実施すべき時間帯の少なくとも一方を示しており、例えば、業務の内容、業務の依頼者の氏名、業務の依頼者の連絡先及び業務の対価の少なくとも一つを示していてもよい。また、業務依頼データにより示されている時間帯は、現在の日付における時間帯であってもよいし、翌日以降の日付における時間帯であってもよい。業務依頼データは、依頼者から作業の内容を電話で確認したコールセンターのオペレーターにより業務割当支援端末30を使用して入力される。また、ここで言う業務は、例えば、電気、ガス、水道等のライフライン、内装、生活家電等の不具合を復旧させる作業である。
【0033】
位置データ取得部12は、端末20の位置を示す位置データを取得する。位置データは、例えば、端末20に搭載されているGPS(Global Positioning System)機能を使用して生成される。
【0034】
地図画像データ生成部13は、業務依頼データにより示される場所及び位置データにより示される位置を示すアイコンを地図の上に重ねた画像を表示装置に表示するために使用される地図画像データを生成する。また、この表示装置は、端末20に搭載されているディスプレイ、業務割当支援端末30に搭載されているディスプレイ及び業務割当支援端末30に接続されているディスプレイの少なくとも一つである。
【0035】
図2は、実施形態に係る地図画像データにより表示装置に表示される画像の一例を示す図である。例えば、地図画像データ生成部13は、
図2に示した画像Mを表示装置に表示するために使用される地図画像データを生成する。
【0036】
画像Mは、地図の上に重ねて表示されているアイコンW11、アイコンW12、アイコンW13、アイコンW14、アイコンW15、アイコンW16、アイコンW21、アイコンW22、アイコンW23、アイコンW24、アイコンW31及びアイコンW32を描出している。これらのアイコンは、業務依頼データにより示される場所を示すアイコンの一例である。
【0037】
また、アイコンW11、アイコンW12、アイコンW13、アイコンW14、アイコンW15及びアイコンW16は、第一の部署により管轄されている管轄領域A1内に位置する場所を示している。アイコンW21、アイコンW22、アイコンW23及びアイコンW24は、第二の部署により管轄されている管轄領域A2内に位置する場所を示している。アイコンW31及びアイコンW32は、第三の部署により管轄されている管轄領域A3内に位置する場所を示している。
【0038】
また、画像Mは、地図の上に重ねて表示されているアイコンH1、アイコンH2及びアイコンM3を描出している。これらのアイコンは、位置データにより示される位置を示すアイコンの一例である。また、アイコンH1は、第一の部署に所属している作業員に対応付けられている端末の位置を示している。アイコンH2は、第二の部署に所属している作業員に対応付けられている端末の位置を示している。アイコンH3は、第三の部署に所属している作業員に対応付けられている端末の位置を示している。
【0039】
データ送信部14は、マッチング条件が満たされている場合、業務依頼データにより示される内容の少なくとも一部を示す業務通知データを作業員又は当該作業員を管理している管理者に対応付けられている端末20等に送信する。マッチング条件は、業務依頼データにより示される場所が担当優先データにより示される領域に含まれているという条件及び業務依頼データにより示される時間帯が担当優先データにより示される時間帯に含まれているという条件の少なくとも一方を含む条件である。また、データ送信部14は、地図画像データを端末20等及び業務割当支援端末30の少なくとも一つに送信してもよい。また、業務通知データは、例えば、端末20等がプッシュ通知を実行するために使用される。
【0040】
データ受信部24は、業務通知データをデータ送信部14から受信する。この場合、端末20は、例えば、
図3に示した画像Pを自身に搭載されているディスプレイ又は自身に接続されているディスプレイに表示させる。
図3は、実施形態に係る業務通知データにより端末に搭載されている表示装置に表示される画像の一例を示す図である。画像Pは、業務の依頼者の住所、業務を実施すべき時間帯、業務の内容及びボタンBを描出している。ボタンBは、
図3に関する業務を担当することが可能であることを示す担当可能データを業務割当支援装置10に送信する場合に押下されるボタンであり、端末20等が業務割当支援装置10に後述する担当可能データを送信しない場合、画像Mに含まれていなくてもよい。
【0041】
また、データ受信部24は、地図画像データをデータ送信部14から受信してもよい。この場合、端末20は、自身に搭載されているディスプレイ又は自身に接続されているディスプレイに地図画像データに係る画像を表示させる。
【0042】
担当優先データ取得部15は、担当優先データを端末20又は担当優先データが格納されている記憶装置から取得する。
【0043】
担当優先データは、作業員が優先して担当する領域を時間帯ごとに示すデータである。例えば、担当優先データは、作業員の現在位置からの距離が所定の距離以下の領域、作業員の現在位置からの道のりが所定の道のり以下の領域及び作業員の現在位置からの移動に要する時間が所定の時間以下の領域の少なくとも一つを作業員が優先して担当する領域として示す。或いは、担当優先データは、現在位置から業務を実施すべき場所と異なる場所まで作業員が移動する経路からの距離が所定の距離以下の領域、経路からの道のりが所定の道のり以下の領域及び経路からの移動に要する時間が所定の時間以下の領域の少なくとも一つを作業員が優先して担当する領域として示す。また、ここで言う業務を実施すべき場所と異なる場所は、例えば、作業員の自宅、作業員が所属している事業所、作業員が他の業務を実施すべき場所である。なお、作業員の現在位置は、例えば、端末20に搭載されているGPS機能により特定されてもよいし、作業員により端末20に入力されてもよい。
【0044】
担当優先データ取得部15は、例えば、所定の規則により規定された時間に担当優先データを取得する。ここで言う所定の規則により規定された時間は、所定の周期で訪れる時間であってもよいし、任意に設定された時間であってもよい。ただし、担当優先データ取得部15は、端末20が担当優先データを送信する操作を受け付けた場合、担当優先データを取得してもよい。
【0045】
担当可能データ送信部26は、業務を担当することが可能であることを示す担当可能データを業務割当支援装置10に送信する。これに応じて、担当可能データ受信部16は、端末20から担当可能データを受信する。
【0046】
そして、データ送信部14は、端末20に業務が作業員に割り当てられたことを示す割当通知データを送信する。また、この場合、データ送信部14は、作業員が管轄している領域に業務依頼データにより示される場所が含まれているか否かに関わらず、端末20に割当通知データを送信してもよい。なお、データ送信部14は、業務通知データを複数の端末に送信している場合、担当可能データを最初に送信した端末又は担当可能データ受信部16により最初に受信された担当可能データを送信した端末に割当通知データを送信する。そして、データ受信部24は、割当通知データを業務割当支援装置10から受信する。
【0047】
次に、
図4及び
図5を参照しながら実施形態に係る業務割当支援システム1が実行する処理の一例を説明する。
図4及び
図5は、実施形態に係る業務割当支援システムが実行する処理の一例を示すシーケンス図である。
【0048】
ステップS1において、業務依頼受付部11は、業務依頼データの登録を受け付ける。
【0049】
ステップS2において、位置データ取得部12は、位置データを取得する。
【0050】
ステップS3において、地図画像データ生成部13は、地図画像データを生成する。
【0051】
ステップS4において、データ送信部14は、マッチング条件が満たされているか否かを判定する。データ送信部14は、マッチング条件が満たされていると判定した場合(ステップS4:YES)、処理をステップS5に進める。一方、データ送信部14は、マッチング条件が満たされていないと判定した場合(ステップS4:NO)、処理を終了させる。
【0052】
ステップS5において、データ送信部14は、地図画像データ及び業務通知データを送信する。
【0053】
ステップS6において、データ受信部24は、地図画像データ及び業務通知データを受信する。
【0054】
ステップS7において、端末20は、地図画像データにより示される画像及び業務通知データにより示される事項を表示する。
【0055】
ステップS8において、担当優先データ取得部15は、担当優先データを取得する。
【0056】
ステップS9において、担当可能データ送信部26は、担当可能データを送信する。
【0057】
ステップS10において、担当可能データ受信部16は、担当可能データを受信する。
【0058】
ステップS11において、データ送信部14は、割当通知データを送信する。
【0059】
ステップS12において、データ受信部24は、割当通知データを受信する。
【0060】
以上、実施形態に係る業務割当支援システム1について説明した。業務割当支援装置10は、業務依頼受付部11と、担当優先データ取得部15と、データ送信部14とを備える。業務依頼受付部11は、依頼された業務を実施すべき場所及び業務を実施すべき時間帯の少なくとも一方を示す業務依頼データの登録を受け付ける。担当優先データ取得部15は、作業員が優先して担当する領域を時間帯ごとに示す担当優先データを取得する。データ送信部14は、上述したマッチング条件が満たされている場合、業務依頼データにより示される内容の少なくとも一部を示す業務通知データを作業員に対応付けられている端末20等に送信する。そして、端末20等は、業務通知データを業務割当支援装置10から受信する。
【0061】
これにより、業務割当支援システム1は、複数の作業員のうち当該作業を優先して担当する作業員にのみ当該作業を実施すべき場所、当該作業を実施すべき時間帯等を通知し、他の作業員を煩わせてしまう事態を避けることができる。さらに、業務割当支援システム1は、業務依頼データにより示されている時間帯が翌日以降の日付における時間帯である場合、作業員に現在位置を意識させること無く、業務依頼データにより示される業務を担当させることができる。
【0062】
また、端末20等は、業務を担当することが可能であることを示す担当可能データを業務割当支援装置10に送信する。次に、業務割当支援装置10は、担当可能データを受信する。そして、業務割当支援装置10は、端末20等のうちの一つに業務が割り当てられたことを示す割当通知データを送信する。
【0063】
これにより、業務割当支援システム1は、複数の場所で作業を実施する作業員が移動に費やす労力を低減させることができる。具体的には、業務割当支援システム1は、作業員各々が自身の業務を実施すべき場所、自宅が位置する場所、自身が所属する事業所の場所等の間の移動を考慮して入力した担当優先データを使用して業務を作業員に割り当てることにより、作業員各々が移動に費やす労力を低減させることができる。例えば、業務割当支援システム1は、
図2に示すように、自身が携帯する端末の位置がアイコンH1で示される作業員が
図2に実線で示されている経路を移動し、各場所間の移動距離を短くすることを可能にする。
【0064】
業務割当支援システム1は、作業員が管轄している領域に業務依頼データにより示される場所が含まれているか否かに関わらず、端末20等に割当通知データを送信してもよい。
【0065】
これにより、業務割当支援システム1は、作業員が管轄している領域に囚われずに上述した処理を実行し、作業員各々が移動に費やす労力を低減させることができる。例えば、業務割当支援システム1は、自身が携帯する端末の位置がアイコンH2で示される作業員が
図2に一点鎖線で示されており、管轄領域A2を超えた場所を通過する経路を移動し、各場所間の移動距離を短くすることを可能にする。同様に、業務割当支援システム1は、自身が携帯する端末の位置がアイコンH3で示される作業員が
図2に二点鎖線で示されており、管轄領域A3を超えた場所を通過する経路を移動し、各場所間の移動距離を短くすることを可能にする。
【0066】
また、業務割当支援システム1は、業務通知データを複数の端末に送信している場合、担当可能データを最初に送信した端末又は担当可能データ受信部により最初に受信された担当可能データを送信した端末に割当通知データを送信してもよい。
【0067】
これにより、業務割当支援システム1は、作業員に不公平感を与えることなく、作業員に業務を割り当てることができる。
【0068】
また、業務割当支援システム1は、作業員の現在位置からの距離が所定の距離以下の領域、作業員の現在位置からの道のりが所定の道のり以下の領域及び作業員の現在位置からの移動に要する時間が所定の時間以下の領域の少なくとも一つを作業員が優先して担当する領域として示す担当優先データを取得してもよい。或いは、業務割当支援システム1は、現在位置から業務を実施すべき場所と異なる場所まで作業員が移動する経路からの距離が所定の距離以下の領域、経路からの道のりが所定の道のり以下の領域及び経路からの移動に要する時間が所定の時間以下の領域の少なくとも一つを作業員が優先して担当する領域として示す担当優先データを取得してもよい。
【0069】
これにより、業務割当支援システム1は、業務通知データに関する作業を実施すべき場所まで比較的短い時間で移動可能な作業員に対応付けられている端末に業務通知データを送信し、当該作業を実施する作業員が移動に費やす労力を低減することができる。
【0070】
また、業務割当支援システム1は、所定の規則により規定された時間に担当優先データを取得してもよい。
【0071】
これにより、業務割当支援システム1は、ネットワークNWの混雑状況、依頼されている作業の数、作業員の総数等の様々な要素を考慮した上で最新の担当優先データを取得し続けることができる。
【0072】
また、業務割当支援システム1は、端末が担当優先データを送信する操作を受け付けた場合、担当優先データを取得してもよい。
【0073】
これにより、業務割当支援システム1は、各作業員が担当優先データを更新する必要があると判断した場合にのみ担当優先データを取得し、自身に加わる処理の負荷、ネットワークNWに加わる負荷等を低減することができる。
【0074】
また、業務割当支援システム1は、地図画像データを端末20等及び業務依頼データの登録に使用される業務割当支援端末30の少なくとも一つに送信する。
【0075】
これにより、業務割当支援システム1は、各業務を実施すべき場所や各作業員の現在位置を作業員やコールセンターのオペレーターに視認させることができる。
【0076】
なお、上述した実施形態では、業務割当支援装置10が担当可能データを送信した端末20等に割当通知データを送信する場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、業務割当支援装置10は、マッチング条件が満たされている場合、端末20等に割当通知データを送信することなく、端末20等に割当通知データを送信してもよい。これにより、業務割当支援システム1は、作業員が担当可能データを送信するために端末20等を操作する労力を省きつつ、作業員が優先して担当する業務を割り当てることができる。
【0077】
また、業務割当支援装置10は、作業員が保有する技術を更に示す技術データを担当優先データ取得部15により受信してもよい。この場合、業務割当支援装置10は、業務依頼データにより示される業務の内容と技術データにより示される技術とが整合している度合いの順位が端末20等の中で所定の順位である作業員に対応付けられている端末に割当通知データを送信する。これにより、業務割当支援システム1は、業務通知データを複数の端末に送信していたとしても、業務と作業員が保有する技術とが乖離してしまう事態の発生を低減することができる。
【0078】
また、業務割当支援装置10は、業務通知データを複数の端末に送信している場合、業務依頼データにより示される場所との間の距離の順位が複数の端末の中で所定の順位である位置を示す位置データが取得された端末に割当通知データを送信してもよい。或いは、業務割当支援装置10は、業務通知データを複数の端末に送信している場合、業務依頼データにより示される場所との間の道のりの順位が複数の端末の中で所定の順位である位置を示す位置データが取得された端末に割当通知データを送信してもよい。或いは、業務割当支援装置10は、業務通知データを複数の端末に送信している場合、業務依頼データにより示される場所までの移動に要する時間の順位が複数の端末の中で所定の順位である位置を示す位置データが取得された端末に割当通知データを送信してもよい。ここで言う所定の順位は、例えば、一位、二位、三位である。これにより、業務割当支援システム1は、業務通知データに関する業務を実施すべき場所に出来る限り早く到着可能な作業員に当該業務を割り当てることができる。
【0079】
また、上述した実施形態では、業務割当支援システム1が、作業員が管轄している領域に業務依頼データにより示される場所が含まれているか否かに関わらず、端末20等に割当通知データを送信する場合を例に挙げたが、これに限定されない。業務割当支援システム1は、作業員が管轄している領域に業務依頼データにより示される場所が含まれている場合、業務依頼データにより示される場所が担当優先データにより示される領域に含まれていなくても、端末20等に割当通知データを送信してもよい。
【0080】
これにより、業務割当支援システム1は、依頼された業務の数に対して作業員の数が比較的少ない場合でも、作業員に業務を割り当てることができる。
【0081】
また、業務割当支援装置10、端末20又は業務割当支援端末30が有する機能の少なくとも一部は、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)等の回路部(circuitry)を含むハードウェアにより実現されてもよい。
【0082】
また、業務割当支援装置10、端末20又は業務割当支援端末30が有する機能の少なくとも一部は、これらのハードウェアとソフトウェアとの協働により実現されてもよい。
【0083】
当該ソフトウェアは、例えば、非一過性の記憶媒体を備える記憶装置に格納されており、業務割当支援装置10、端末20又は業務割当支援端末30により読み出され、実行されてもよい。当該記憶装置は、例えば、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)、ソリッドステートドライブ(SSD:Solid State Drive)、フラッシュメモリ(Flash Memory)、ROM(Read Only Memory)である。或いは、当該ソフトウェアは、着脱可能な非一過性の記憶媒体を備える記憶装置に格納されており、業務割当支援装置10、端末20又は業務割当支援端末30により読み出され、実行されてもよい。
【0084】
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳述した。ただし、本発明の実施形態の具体的な構成は、上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の組み合わせ、変形、置換及び設計変更の少なくとも一つを上述した実施形態に加えたものであってもよい。
【符号の説明】
【0085】
1…業務割当支援システム、10…業務割当支援装置、11…業務依頼受付部、12…位置データ取得部、13…地図画像データ生成部、14…データ送信部、15…担当優先データ取得部、16…担当可能データ受信部、20…端末、24…データ受信部、26…担当可能データ送信部、30…業務割当支援端末