(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-27
(45)【発行日】2024-09-04
(54)【発明の名称】動的曲げ型自動車内装ディスプレイシステム
(51)【国際特許分類】
G09F 9/00 20060101AFI20240828BHJP
B60K 35/00 20240101ALI20240828BHJP
B60R 11/02 20060101ALI20240828BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20240828BHJP
【FI】
G09F9/00 302
B60K35/00
B60R11/02 C
G09F9/00 350Z
G09F9/00 351
G09F9/00 362
G09F9/30 308Z
(21)【出願番号】P 2020522802
(86)(22)【出願日】2019-12-09
(86)【国際出願番号】 US2019065199
(87)【国際公開番号】W WO2020123367
(87)【国際公開日】2020-06-18
【審査請求日】2022-12-06
(32)【優先日】2018-12-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-01-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-01-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】397068274
【氏名又は名称】コーニング インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100123652
【氏名又は名称】坂野 博行
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【氏名又は名称】高橋 秀明
(72)【発明者】
【氏名】グロス,ティモシー マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ラヨーニ,カレド
(72)【発明者】
【氏名】ナス,トルステン
(72)【発明者】
【氏名】ウィークス,ウェンデル ポーター
【審査官】村上 遼太
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0188869(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0319144(US,A1)
【文献】特表2016-539067(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0083047(US,A1)
【文献】特開平10-207389(JP,A)
【文献】特開2018-081186(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0091244(KR,A)
【文献】国際公開第2018/112181(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0150106(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K35/00-37/20
B60R 9/00-11/06
C03B23/00-35/26
40/00-40/04
C03C15/00-23/00
G09F 9/00-9/46
H05B33/00-33/28
44/00
45/60
H10K50/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイ;
前記ディスプレイを覆って配置された動的曲げ型カバー基板組立体であって、前記動的曲げ型カバー基板組立体はカバー基板を備え、前記カバー基板は:第1の大面;前記第1の大面の反対側の第2の大面;前記第1の大面と前記第2の大面とを接続する小面;前記第1の大面と前記第2の大面との間の距離として定義される厚さ;前記第1の大面及び前記第2の大面のうちの一方の、前記厚さに対して垂直な第1の寸法として定義される、幅;前記第1の大面及び前記第2の大面のうちの一方の、前記厚さ及び前記幅の両方に対して垂直な第2の寸法として定義される、長さ;並びに曲げ軸を有する、動的曲げ型カバー基板組立体;並びに
前記カバー基板の前記第2の大面の少なくとも一部分に取り付けられ、前記カバー基板を、第1の曲率半径から第2の曲率半径へ、そして前記第2の曲率半径から前記第1の曲率半径への反復サイクルで、前記曲げ軸の周りで動的に曲げる、双方向支持体
を備え、
前記双方向支持体は、質量6.8kgのインパクタが、衝突速度5.35m/s~6.69m/sで前記第1の大面に衝突するとき、前記インパクタの減速
度が、前記反復サイクルのいずれの時点においても120g(
1177m/s
2
)以下となるように、前記反復サイクル全体に亘って
前記曲げ軸において前記カバー基板を連続的に支持
し、前記双方向支持体は、前記曲げ軸に沿って前記第2の大面と接触する、
ディスプレイシステム。
【請求項2】
前記インパクタの前記減速
度は、衝突の時間全体のうちのいずれの3msの間隔に関して
も80g
(785m/s
2
)を超えない、請求項1に記載のディスプレイシステム。
【請求項3】
前記第1の曲率半径は約10,000mm以下である、請求項1又は2に記載のディスプレイシステム。
【請求項4】
前記カバー基板は冷間曲げガラス物品又は熱間形成ガラス物品を含む、請求項3に記載のディスプレイシステム。
【請求項5】
前記第1の大面の衝突位置にインパクタが衝突した後、前記カバー基板は、前記衝突位置における局所的な曲げを略有しない、請求項1~4のいずれか1項に記載のディスプレイシステム。
【請求項6】
前記第1の大面の前記衝突位置に前記インパクタが衝突した後、前記カバー基板は前記曲げ軸において曲がり、反破砕効果を略有しない、請求項5に記載のディスプレイシステム。
【請求項7】
前記カバー基板は、100サイクル超にわたって、前記動的曲げ型カバー基板組立体と前記ディスプレイとの間の層間剥離なしに、前記曲げ軸に沿って動的に曲げることができるものである、請求項1~6のいずれか1項に記載のディスプレイシステム。
【請求項8】
第1のフレーム表面、前記第1のフレーム表面の反対側の第2のフレーム表面、及びフレーム縁部を備える第1のフレームであって、前記第1のフレーム表面と前記第2のフレーム表面との間の距離として定義されたフレーム厚さ、前記第1のフレーム表面及び前記第2のフレーム表面のうちの一方の、前記フレーム厚さに対して垂直な第1の寸法として定義された、フレーム幅、並びに前記第1のフレーム表面及び前記第2のフレーム表面のうちの一方の、前記フレーム厚さ及び前記フレーム幅の両方に対して垂直な第2の寸法として定義された、フレーム長さを有する、第1のフレーム;
前記第1のフレーム表面から前記第2のフレーム表面まで延在し、また前記第1のフレーム表面と前記第2のフレーム表面とを接続する内面によって取り囲まれた、フレーム開口
を更に備え、
前記ディスプレイは、前記内面内の前記フレーム開口に配置され、
前記動的曲げ型カバー基板は、前記第1のフレーム表面上に、前記ディスプレイを覆って配置される、請求項1~7のいずれか1項に記載のディスプレイシステム。
【請求項9】
第1のフレーム表面、前記第1のフレーム表面の反対側の第2のフレーム表面、及びフレーム縁部を備える第2のフレームであって、前記第1のフレーム表面と前記第2のフレーム表面との間の距離として定義されたフレーム厚さ、前記第1のフレーム表面及び前記第2のフレーム表面のうちの一方の、前記フレーム厚さに対して垂直な第1の寸法として定義された、フレーム幅、並びに前記第1のフレーム表面及び前記第2のフレーム表面のうちの一方の、前記フレーム厚さ及び前記フレーム幅の両方に対して垂直な第2の寸法として定義された、フレーム長さを有する、第2のフレーム;
前記第1のフレーム表面から前記第2のフレーム表面まで延在し、また前記第1のフレーム表面と前記第2のフレーム表面とを接続する内面によって取り囲まれた、フレーム開口;並びに
前記第2のフレームの前記内面内の前記フレーム開口に配置された、第2のディスプレイ
を更に備え、
前記双方向支持体は、前記第1のフレームの前記第2のフレーム表面及び前記第2のフレームの前記第2のフレーム表面に取り付けられ、前記第1のフレームと前記第2のフレームとの間に位置決めされ、
前記曲げ軸は、前記第1のフレームと前記第2のフレームとの間に位置決めされる、請求項8に記載のディスプレイシステム。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、米国特許法第119条の下で、2019年1月8日出願の米国仮特許出願第62/789,888号、及び2019年1月7日出願の米国仮特許出願第62/789,513号、及び2018年12月10日出願の米国仮特許出願第62/777,236号の優先権の利益を主張するものであり、上記仮特許出願の内容は依拠され、参照によりその全体が本出願に援用される。
【技術分野】
【0002】
本開示は、動的曲げ型カバー基板及び自動車内装ディスプレイシステムに関し、より詳細には、少なくとも第1の曲率半径から第2の曲率半径へ、そして第1の曲率半径へと順次、カバー基板を動的に曲げる双方向支持体を備えた、動的曲げ型自動車内装ディスプレイシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
自動車内装システムは、ディスプレイ及び/又はタッチパネルと、上記ディスプレイ及び/又はタッチパネルを覆うように配置されたカバー基板とを組み込んだ表面を含むことができる。この表面の形状を変化させる、特に視聴者の必要又は嗜好に応じてこの表面の形状を動的に変化させることが望まれている。このような動的な移動があっても、自動車内装システムは依然として、厳格なヘッドフォーム衝突試験(headform impact test:HIT)の要件を満たすことができなければならない。いくつかの例では、HITにおける衝突後にカバー基板が破壊されてはならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、ヘッドフォーム衝突性能が改善された動的曲げ型カバー基板及び自動車内装ディスプレイシステムに対する需要が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第1の態様は、動的曲げ型カバー基板に関する。1つ以上の実施形態では、上記カバー基板は:第1の大面;上記第1の大面の反対側の第2の大面;上記第1の大面と上記第2の大面とを接続する小面;上記第1の大面と上記第2の大面との間の距離として定義される厚さ;上記第1の大面及び上記第2の大面のうちの一方の、上記厚さに対して垂直な第1の寸法として定義される、幅;上記第1の大面及び上記第2の大面のうちの一方の、上記厚さ及び上記幅の両方に対して垂直な第2の寸法として定義される、長さ;並びに曲げ軸を含み、第1の曲率半径から第2の曲率半径へ、そして上記第2の曲率半径から上記第1の曲率半径への反復サイクルで、上記曲げ軸の周りで動的に曲げることができる。
【0006】
本開示の第2の態様は:
ディスプレイ;
上記ディスプレイを覆って配置された動的曲げ型カバー基板組立体であって、上記カバー基板組立体はカバー基板を備え、上記カバー基板は:第1の大面;上記第1の大面の反対側の第2の大面;上記第1の大面と上記第2の大面とを接続する小面;上記第1の大面と上記第2の大面との間の距離として定義される厚さ;上記第1の大面及び上記第2の大面のうちの一方の、上記厚さに対して垂直な第1の寸法として定義される、幅;上記第1の大面及び上記第2の大面のうちの一方の、上記厚さ及び上記幅の両方に対して垂直な第2の寸法として定義される、長さ;並びに曲げ軸を有する、動的曲げ型カバー基板組立体;並びに
上記カバー基板の上記第2の大面の少なくとも一部分に取り付けられ、上記カバー基板を、第1の曲率半径から第2の曲率半径へ、そして上記第2の曲率半径から上記第1の曲率半径へのサイクルで、上記曲げ軸に沿って動的に曲げる、双方向支持体
を備える、ディスプレイシステムに関する。
【0007】
本開示の第3の態様は:
第1のフレーム表面、上記第1のフレーム表面の反対側の第2のフレーム表面、及びフレーム縁部を備える第1のフレームであって、上記第1のフレーム表面と上記第2のフレーム表面との間の距離として定義されたフレーム厚さ、上記第1のフレーム表面及び上記第2のフレーム表面のうちの一方の、上記フレーム厚さに対して垂直な第1の寸法として定義された、フレーム幅、並びに上記第1のフレーム表面及び上記第2のフレーム表面のうちの一方の、上記フレーム厚さ及び上記フレーム幅の両方に対して垂直な第2の寸法として定義された、フレーム長さを有する、第1のフレーム;
上記第1のフレーム表面から上記第2のフレーム表面まで延在し、また上記第1のフレーム表面と上記第2のフレーム表面とを接続する内面によって取り囲まれた、フレーム開口;
上記内面内の上記フレーム開口に配置された、ディスプレイ;
上記第1のフレーム表面上に、上記ディスプレイを覆って配置された、動的曲げ型カバー基板であって、上記カバー基板は:第1の大面;上記第1の大面の反対側の第2の大面;上記第1の大面と上記第2の大面とを接続する小面;上記第1の大面と上記第2の大面との間の距離として定義される厚さ;上記第1の大面及び上記第2の大面のうちの一方の、上記厚さに対して垂直な第1の寸法として定義される、幅;上記第1の大面及び上記第2の大面のうちの一方の、上記厚さ及び上記幅の両方に対して垂直な第2の寸法として定義される、長さ;並びに曲げ軸を有する、動的曲げ型カバー基板組立体:並びに
上記第2のフレーム表面の少なくとも一部分に取り付けられ、上記カバー基板を、第1の曲率半径から第2の曲率半径へ、及び上記第2の曲率半径から上記第1の曲率半径へのサイクルで、上記曲げ軸に沿って動的に曲げる、双方向支持体
を備える、ディスプレイシステムに関する。
【0008】
1つ以上の実施形態では、上記ディスプレイシステムは:
第1のフレーム表面、上記第1のフレーム表面の反対側の第2のフレーム表面、及びフレーム縁部を備える第2のフレームであって、上記第1のフレーム表面と上記第2のフレーム表面との間の距離として定義されたフレーム厚さ、上記第1のフレーム表面及び上記第2のフレーム表面のうちの一方の、上記フレーム厚さに対して垂直な第1の寸法として定義された、フレーム幅、並びに上記第1のフレーム表面及び上記第2のフレーム表面のうちの一方の、上記フレーム厚さ及び上記フレーム幅の両方に対して垂直な第2の寸法として定義された、フレーム長さを有する、第2のフレーム;
上記第1のフレーム表面から上記第2のフレーム表面まで延在し、また上記第1のフレーム表面と上記第2のフレーム表面とを接続する内面によって取り囲まれた、フレーム開口;並びに
上記第2のフレームの上記内面内の上記フレーム開口に配置された、第2のディスプレイ
を含み、上記双方向支持体は、上記第1のフレームの上記第2のフレーム表面及び上記第2のフレームの上記第2のフレーム表面に取り付けられ、上記第1のフレームと上記第2のフレームとの間に位置決めされる。1つ以上の実施形態では、上記曲げ軸は、上記第1のフレームと上記第2のフレームとの間に位置決めされる。
【0009】
本明細書中で使用されるとき、本開示全体を通して特段の記載がない限り、ディスプレイを使用する場合には、ディスプレイをタッチパネルに置き換えてもよく、又はタッチパネルをディスプレイに追加して使用してもよい。
【0010】
更なる特徴及び利点は、以下の「発明を実施するための形態」に記載され、またその一部は、「発明を実施するための形態」から当業者には容易に明らかになるか、又は以下の「発明を実施するための形態」、特許請求の範囲、及び添付の図面を含む本明細書に記載されているような実施形態を実践することにより、当業者には容易に理解されるだろう。
【0011】
上述の「発明の概要」及び以下の「発明を実施するための形態」は単なる例示であり、請求項の性質及び特徴を理解するための概観又は枠組みを提供することを意図したものであることを理解されたい。添付の図面は、更なる理解を提供するために含まれており、本明細書に組み込まれて本明細書の一部を構成する。図面は1つ以上の実施形態を図示しており、本説明と併せて、様々な実施形態の原理及び動作を説明する役割を果たす。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】カバー基板が第1の曲率半径を有する場合の、公知の動的曲げ型自動車内装ディスプレイシステムの斜視図
【
図2A】カバー基板が第2の曲率半径を有する場合の、
図1のシステムの斜視図
【
図3A】1つ以上の実施形態による、双方向支持体を備えた動的曲げ型自動車内装ディスプレイシステムの正面図
【
図7A】1つ以上の実施形態による2部品型双方向支持体
【
図7B】1つ以上の実施形態による2部品型双方向支持体
【
図8A】1つ以上の実施形態による2部品型双方向支持体
【
図8B】1つ以上の実施形態による2部品型双方向支持体
【
図9A】カバー基板を備えた動的曲げ型自動車内装ディスプレイシステムの斜視図であり、このカバー基板は冷間曲げ部分を有し、また第1の曲率半径から第2の曲率半径へと乗客に向かって動的に曲げられている
【
図9B】カバー基板を備えた動的曲げ型自動車内装ディスプレイシステムの斜視図であり、このカバー基板は冷間曲げ部分を有し、また第1の曲率半径から第2の曲率半径へと運転手に向かって動的に曲げられている
【
図10A】凹状部分及び凸状部分を有する複数の湾曲部分と、少なくとも1つの曲げ軸とを有する、冷間曲げガラス物品カバー基板の正面図であり、カバー基板は上記曲げ軸の周りで動的に曲げることができる
【発明を実施するための形態】
【0013】
これより、様々な実施形態を詳細に参照する。これらの実施形態の例は、添付の図面に図示されている。
【0014】
図1に示すシステム10のような公知のディスプレイシステムでは、動的曲げ型ディスプレイシステムのカバー基板は、カバー基板が曲げられた場合には支持されない。
図1に示すように、カバー基板は部分的にフレームに付着し、
図2A及び2Bに示すように、非付着領域20において局所的な動的曲げが可能となる。
図2Aは、第1の曲率半径を有するカバー基板を示し、
図2Bは、第2の曲率半径を有するように動的に曲げられたカバー基板を示す。本明細書中で使用される場合、句「曲率半径(radius of curvature)」は、カバー基板の、曲げ軸に隣接する第1の大面、第2の大面、又は第1及び第2の大面両方の曲率半径を指す(局所的な曲率半径ではない)。曲率半径は、所与の構成における最小曲率半径である。十分な支持がないと、構造的完全性がカバー基板によってしか提供されないため、使用中に(又はカバー基板を動的に曲げる際に)カバー基板内に局所的応力又は局所的な曲げが発生するリスクが高まる。曲げ軸における支持がないことにより、剛性が低くなり、HIT中の耐性が低下する。
【0015】
本開示の第1の態様は、双方向支持体を含む動的曲げ型ディスプレイシステムに関する。1つ以上の実施形態では、双方向支持体は容易に曲がり、曲げ軸においてカバー基板に局所的な支持を提供し、またカバー基板を損傷しない。
【0016】
1つ以上の実施形態では、動的曲げ型自動車内装ディスプレイシステム100は、ディスプレイ150と、このディスプレイを覆うように配置された動的曲げ型カバー基板組立体(120、130、及び140)とを含む。実施形態では、ディスプレイはタッチパネルに置き換えてもよく、又はタッチ機能を有してもよい。1つ以上の実施形態では、システム100は、カバー基板組立体とディスプレイとの間に接着剤を含む。1つ以上の実施形態のカバー基板組立体はカバー基板120を含み、カバー基板120は:第1の大面121;第1の大面の反対側の第2の大面122;第1の大面と第2の大面とを接続する小面126;第1の大面と第2の大面との間の距離として定義される厚さ;第1の大面及び第2の大面のうちの一方の、厚さに対して垂直な第1の寸法として定義される、幅;第1の大面及び第2の大面のうちの一方の、厚さ及びの両方に対して垂直な第2の寸法として定義される、長さ;並びに曲げ軸を画定する曲げ軸125を有する本明細書中で使用される場合、厚さ(t)はカバー基板の最大厚さを指す。1つ以上の実施形態では、カバー基板は複数の曲げ軸を備える。曲げ軸は、カバー基板の幅全体、長さ全体、又は対角線にわたって延在してよい。
【0017】
カバー基板は無機材料を含んでよく、非晶質基板、結晶質基板、又はこれらの組み合わせを含んでよい。カバー基板は、人工材料及び/又は天然材料(例えば石英及びポリマー)から形成してよい。例えばいくつかの例では、カバー基板は有機物として特性決定でき、また具体的にはポリマー性であってよい。好適なポリマーの例としては、限定するものではないが、(スチレンコポリマー及び混合物を含む)ポリスチレン(PS)、(コポリマー及び混合物を含む)ポリカーボネート(PC)、(コポリマー及び混合物を含み、ポリエチレンテレフタレート‐ポリエチレンテレフタレートコポリマーを含む)ポリエステル、ポリオレフィン(PO)及び環状ポリオレフィン(環状PO)、ポリ塩化ビニル(PVC)、(コポリマー及び混合物を含む)ポリメチルメタクリレート(PMMA)を含むアクリルポリマー、熱可塑性ウレタン(TPU)、ポリエーテルイミド(PEI)を含む、熱可塑性ポリマー、並びにこれらのポリマーの混合物が挙げられる。他の例示的なポリマーとしては、エポキシ樹脂、スチレン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、及びシリコーン樹脂が挙げられる。
【0018】
いくつかの具体的な実施形態では、カバー基板は、ポリマー基板、プラスチック基板、及び/又は金属基板を特に排除してよい。1つ以上の実施形態では、基板の屈折率は約1.45~約1.55であってよい。具体的な実施形態では、カバー基板は、少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも15個、又は少なくとも20個の試料を用いたボール・オン・リング試験を用いて測定した場合に、1つ以上の対向する大面上の、表面における平均破断歪みが、0.5%以上、0.6%以上、0.7%以上、0.8%以上、0.9%以上、1%以上、1.1%以上、1.2%以上、1.3%以上、1.4%以上、1.5%以上、又は2%以上でさえあってよい。具体的な実施形態では、カバー基板は、1つ以上の対向する大面上の、表面における平均破断歪みが、約1.2%、約1.4%、約1.6%、約1.8%、約2.2%、約2.4%、約2.6%、約2.8%、又は約3%以上であってよい。
【0019】
好適なカバー基板の弾性率(又はヤング率)は、約30GPa~約120GPaであってよい。いくつかの例では、基板の弾性率は、約30GPa~約110GPa、約30GPa~約100GPa、約30GPa~約90GPa、約30GPa~約80GPa、約30GPa~約70GPa、約40GPa~約120GPa、約50GPa~約120GPa、約60GPa~約120GPa、約70GPa~約120GPa、並びにこれらの間の全ての範囲及び部分範囲であってよい。
【0020】
1つ以上の実施形態では、カバー基板は非晶質基板を含んでよく、これはガラス物品を含んでよい。ガラス物品は、強化されていてもされていなくてもよい。ガラス物品の形成に使用される好適なガラス組成物ファミリーの例としては、ソーダライムガラス、アルカリアルミノシリケートガラス、アルカリ含有ボロシリケートガラス、及びアルカリアルミノボロシリケートガラスが挙げられる。1つ以上の代替実施形態では、カバー基板は、(強化されていてもされていなくてもよい)ガラスセラミック物品等の結晶質基板を含んでよく、又はサファイア等の単結晶構造を含んでよい。1つ以上の具体的な実施形態では、カバー基板は、非晶質ベース(例えばガラス)並びに結晶質クラッド(例えばサファイア層、多結晶アルミナ層、及び/又はスピネル(MgAl2O4)層)を含む。
【0021】
カバー基板は実質的にシート状であってよいが、他の実施形態は、湾曲した、又はその他の形状に成形若しくは彫刻された基板を利用してよい。カバー基板は実質的に、光学的に透き通っており、透明であり、光を散乱させないものであってよい。このような実施形態では、カバー基板の、光波長範囲にわたる平均光透過率は、約85%以上、約86%以上、約87%以上、約88%以上、約89%以上、約90%以上、約91%以上、又は約92%以上であってよい。1つ以上の代替実施形態では、カバー基板は不透明であってよく、又は光波長範囲にわたる平均光透過率が約10%未満、約9%未満、約8%未満、約7%未満、約6%未満、約5%未満、約4%未満、約3%未満、約2%未満、約1%未満、又は約0%未満であってよい。いくつかの実施形態では、これらの光透過率の値は、(基板の両方の大面を通る透過率を考慮した)合計透過率値である。基板110は任意に、白色、黒色、赤色、青色、緑色、黄色、橙色等の色を呈してもよい。
【0022】
カバー基板組立体はまた、カバー基板の第2の大面の少なくとも一部分に取り付けられた双方向支持体を含む。双方向支持体は、第1の曲率半径から第2の曲率半径へ、そして第2の曲率半径から第1の曲率半径へのサイクルで、カバー基板を曲げ軸に沿って動的に曲げることができるか、又は動的に曲げる。このシーケンスは、本明細書中では「サイクル(cycle)」として記述される。1つ以上の実施形態では、双方向支持体は、(第1の大面から見て)平坦形状を有する状態から凹状へ、そして再び平坦形状へと、カバー基板を曲げ軸に沿って動的に曲げることができるか、又は動的に曲げる。1つ以上の実施形態では、双方向支持体は、(第1の大面から見て)平坦形状を有する状態から凸状へ、そして再び平坦形状へと、カバー基板を曲げ軸に沿って動的に曲げることができるか、又は動的に曲げる。1つ以上の実施形態では、双方向支持体は、(第1の大面から見て)凹状の状態から凸状へ、そして再び凹状へと、カバー基板を曲げ軸に沿って動的に曲げることができるか、又は動的に曲げる。1つ以上の実施形態では、双方向支持体は、(第1の大面から見て)凸状の状態から凹状へ、そして再び凸状へと、カバー基板を曲げ軸に沿って動的に曲げることができるか、又は動的に曲げる。
【0023】
1つ以上の実施形態では、第1の曲率半径は第2の曲率半径より大きい。1つ以上の実施形態では、第1の曲率半径は第2の曲率半径より2倍、3倍、4倍、又は5倍大きい。1つ以上の具体的な実施形態では、第1の曲率半径は、約2500mm~無限大(即ちカバー基板が平坦構成となる曲率半径)、又は約10,000mm~無限大である。1つ以上の実施形態では、第2の曲率半径は、約20mm~約10,000mm、約20mm~約9,000mm、約20mm~約8,000mm、約20mm~約7,000mm、約20mm~約6,000mm、約20mm~約5,000mm、約20mm~約4,000mm、約20mm~約3,000mm、約20mm~約2,000mm、約20mm~約1,000mm、約20mm~約750mm、約20mm~約500mm、約20mm~約250mm、約50mm~約10,000mm、約75mm~約10,000mm、約100mm~約10,000mm、約200mm~約10,000mm、約300mm~約10,000mm、約400mm~約10,000mm、約500mm~約10,000mm、約600mm~約10,000mm、約700mm~約10,000mm、約800mm~約10,000mm、約900mm~約10,000mm、約1,000mm~約10,000mm、約1,100mm~約10,000mm、約1,200mm~約10,000mm、約1,300mm~約10,000mm、約1,400mm~約10,000mm、約1,500mm~約10,000mm、約1,600mm~約10,000mm、約1,700mm~約10,000mm、約1,800mm~約10,000mm、約1,900mm~約10,000mm、約2,000mm~約10,000mm、約2,100mm~約10,000mm、約2,200mm~約10,000mm、約2,300mm~約10,000mm、約2,400mm~約10,000mm、約2,500mm~約10,000mm、約3,000mm~約10,000mm、約3,500mm~約10,000mm、約4,000mm~約10,000mm、約5,000mm~約10,000mm、約7,500mm~約10,000mm、約20mm~約1,000mm、又は約400mm~約10,000mmである。
【0024】
第1の曲率半径が約10,000nm以下である1つ以上の実施形態では、カバー基板は湾曲を有しており、その後曲げ軸に沿って動的に曲げられる。1つ以上の実施形態では、カバー基板は、冷間曲げカバー基板を含む。本明細書中で使用される場合、用語「冷間曲げ(cold‐bent又はcold‐bending)」は、カバー基板を、(本明細書に記載の)ガラスの軟化点未満の冷間曲げ温度で湾曲させることを指す。多くの場合、冷間曲げ温度は室温である。用語「冷間曲げ可能な(cold‐bendable)」は、カバー基板が冷間曲げできることを指す。1つ以上の実施形態では、冷間曲げカバー基板は、ガラス物品又はガラスセラミック物品を含んでよく、これは任意に強化されていてよい。比較的多くの実施形態では、冷間曲げカバー基板の特徴は第1の大面121と第2の大面122との間の非対称な表面圧縮応力である。1つ以上の実施形態では、冷間曲げプロセスの前又は冷間曲げの前、カバー基板の第1の大面121及び第2の大面122それぞれの圧縮応力は略等しい。カバー基板が強化されていない1つ以上の実施形態では、第1の大面121及び第2の大面122は、冷間曲げの前には明らかな圧縮応力(CS)を示さない。カバー基板が(本明細書に記載されているように)強化されている1つ以上の実施形態では、第1の大面121及び第2の大面122は、冷間曲げの前に、互いに略等しい圧縮応力を示す。1つ以上の実施形態では、冷間曲げ後、冷間曲げ後に凹状となる表面のCSが増大し、冷間曲げ後に凸状となる表面のCSが減少する。換言すれば、凹面のCSは、冷間曲げ前よりも冷間曲げ後の方が大きい。理論によって束縛されるものではないが、冷間曲げプロセスは、成形されているカバー基板のCSを増大させることにより、冷間曲げ中に付与される引張応力を補償する。1つ以上の実施形態では、冷間曲げプロセスにより凹面は圧縮応力を受けるが、冷間曲げ後に凸状の形状を形成する表面は引張応力を受ける。凸面が冷間曲げの後に受ける引張応力は、表面圧縮応力の正味量の低減をもたらし、これにより、冷間曲げの後の強化済みカバー基板の凸面の圧縮応力は、カバー基板が平坦であるときの該表面の圧縮応力未満となる。
【0025】
1つ以上の実施形態では、カバー基板は熱間形成ガラス物品であってよく、これは恒久的に湾曲しており、第1の大面と第2の大面とが同一のCSを有する。
【0026】
1つ以上の実施形態では、カバー基板の厚さ(t)は約1.5mm以下である。1つ以上の実施形態では、tカバー基板の厚さ(t)は約0.125mm超(例えば約0.13mm以上、約0.13mm以上、約0.13mm以上、約0.13mm以上、約0.13mm以上、約0.13mm以上、約0.13mm以上、約0.13mm以上、約0.13mm以上、約0.13mm以上、約0.13mm以上、約0.13mm以上、約0.13mm以上、約0.13mm以上、約0.13mm以上)である。例えば、厚さは、約0.01mm~約1.5mm、0.02mm~約1.5mm、0.03mm~約1.5mm、0.04mm~約1.5mm、0.05mm~約1.5mm、0.06mm~約1.5mm、0.07mm~約1.5mm、0.08mm~約1.5mm、0.09mm~約1.5mm、0.1mm~約1.5mm、約0.15mm~約1.5mm、約0.2mm~約1.5mm、約0.25mm~約1.5mm、約0.3mm~約1.5mm、約0.35mm~約1.5mm、約0.4mm~約1.5mm、約0.45mm~約1.5mm、約0.5mm~約1.5mm、約0.55mm~約1.5mm、約0.6mm~約1.5mm、約0.65mm~約1.5mm、約0.7mm~約1.5mm、約0.01mm~約1.4mm、約0.01mm~約1.3mm、約0.01mm~約1.2mm、約0.01mm~約1.1mm、約0.01mm~約1.05mm、約0.01mm~約1mm、約0.01mm~約0.95mm、約0.01mm~約0.9mm、約0.01mm~約0.85mm、約0.01mm~約0.8mm、約0.01mm~約0.75mm、約0.01mm~約0.7mm、約0.01mm~約0.65mm、約0.01mm~約0.6mm、約0.01mm~約0.55mm、約0.01mm~約0.5mm、約0.01mm~約0.4mm、約0.01mm~約0.3mm、約0.01mm~約0.2mm、約0.01mm~約0.1mm、約0.04mm~約0.07mm、約0.1mm~約1.4mm、約0.1mm~約1.3mm、約0.1mm~約1.2mm、約0.1mm~約1.1mm、約0.1mm~約1.05mm、約0.1mm~約1mm、約0.1mm~約0.95mm、約0.1mm~約0.9mm、約0.1mm~約0.85mm、約0.1mm~約0.8mm、約0.1mm~約0.75mm、約0.1mm~約0.7mm、約0.1mm~約0.65mm、約0.1mm~約0.6mm、約0.1mm~約0.55mm、約0.1mm~約0.5mm、約0.1mm~約0.4mm、又は約0.3mm~約0.7mmであってよい。
【0027】
1つ以上の実施形態では、カバー基板の厚さは、曲げ軸がカバー基板の他の部分と略同一の厚さを有するという点で、略均一である。例えば、カバー基板の厚さは、第1の大面、第2の大面、又は第1及び第2の大面の両方の全表面積にわたって、±10%、5%、又は2%を超えて変動しない。1つ以上の実施形態では、厚さは、第1の大面、第2の大面、又は第1及び第2の大面の両方の全表面積の90%、95%、又は99%にわたって、略一定(平均厚さ±1%以内)である。
【0028】
1つ以上の実施形態では、カバー基板の幅(W)は、約5cm~約250cm、約10cm~約250cm、約15cm~約250cm、約20cm~約250cm、約25cm~約250cm、約30cm~約250cm、約35cm~約250cm、約40cm~約250cm、約45cm~約250cm、約50cm~約250cm、約55cm~約250cm、約60cm~約250cm、約65cm~約250cm、約70cm~約250cm、約75cm~約250cm、約80cm~約250cm、約85cm~約250cm、約90cm~約250cm、約95cm~約250cm、約100cm~約250cm、約110cm~約250cm、約120cm~約250cm、約130cm~約250cm、約140cm~約250cm、約150cm~約250cm、約5cm~約240cm、約5cm~約230cm、約5cm~約220cm、約5cm~約210cm、約5cm~約200cm、約5cm~約190cm、約5cm~約180cm、約5cm~約170cm、約5cm~約160cm、約5cm~約150cm、約5cm~約140cm、約5cm~約130cm、約5cm~約120cm、約5cm~約110cm、約5cm~約110cm、約5cm~約100cm、約5cm~約90cm、約5cm~約80cm、又は約5cm~約75cmである。
【0029】
1つ以上の実施形態では、カバー基板の長さ(L)は、約5cm~約250cm、約10cm~約250cm、約15cm~約250cm、約20cm~約250cm、約25cm~約250cm、約30cm~約250cm、約35cm~約250cm、約40cm~約250cm、約45cm~約250cm、約50cm~約250cm、約55cm~約250cm、約60cm~約250cm、約65cm~約250cm、約70cm~約250cm、約75cm~約250cm、約80cm~約250cm、約85cm~約250cm、約90cm~約250cm、約95cm~約250cm、約100cm~約250cm、約110cm~約250cm、約120cm~約250cm、約130cm~約250cm、約140cm~約250cm、約150cm~約250cm、約5cm~約240cm、約5cm~約230cm、約5cm~約220cm、約5cm~約210cm、約5cm~約200cm、約5cm~約190cm、約5cm~約180cm、約5cm~約170cm、約5cm~約160cm、約5cm~約150cm、約5cm~約140cm、約5cm~約130cm、約5cm~約120cm、約5cm~約110cm、約5cm~約110cm、約5cm~約100cm、約5cm~約90cm、約5cm~約80cm、又は約5cm~約75cmである。
【0030】
1つ以上の実施形態では、カバー基板は、強化されたガラス物品又はガラスセラミック物品を含む。1つ以上の実施形態では、カバー基板は、大面121、122のうちの一方又は両方から第1の圧縮深さ(DOC)まで延在する圧縮応力(CS)領域を有する。CS領域は、最大CSマグニチュード(CSmax)を含む。ガラス物品又はガラスセラミックは、中央領域に配置された、DOCから反対側のCS領域まで延在するCT領域を有する。CT領域は最大CTマグニチュード(CTmax)を画定する。CS領域及びCT領域は、ガラス物品又はガラスセラミックの厚さに沿って延在する応力プロファイルを画定する。
【0031】
1つ以上の実施形態では、ガラス物品又はガラスセラミック物品は、物品の複数の部分間の熱膨張係数の不一致を利用して機械的に強化でき、これにより圧縮応力領域と、引張応力を呈する中央領域とを生成する。いくつかの実施形態では、カバー基板は、ガラス転移温度を超える温度までガラスを加熱した後急速に冷却することによって、熱的に強化できる。
【0032】
1つ以上の実施形態では、ガラス物品又はガラスセラミック物品は、イオン交換によって化学強化できる。イオン交換プロセスでは、ガラス物品又はガラスセラミック物品の表面又はその付近のイオンを、価数又は酸化状態が同一の、比較的大きなイオンで置換(即ち交換)する。ガラス物品又はガラスセラミック物品がアルカリアルミノシリケートガラスを含む実施形態では、物品の表面層のイオン、及び比較的大きなイオンは、1価のアルカリ金属陽イオン、例えばLi+、Na+、K+、Rb+、及びCs+である。あるいは、表面層の1価陽イオンを、Ag+等の、アルカリ金属陽イオン以外の1価陽イオンで置換してよい。このような実施形態では、交換によってガラス物品又はガラスセラミック物品内に入る1価イオン(又は陽イオン)が応力を生成する。
【0033】
イオン交換プロセスは典型的には、ガラス物品又はガラスセラミック物品中の比較的小さなイオンと交換されることになる比較的大きなイオンを含有する1つ以上の溶融塩浴中にガラス物品又はガラスセラミック物品を浸漬することによって実施される。なお、水性溶融塩浴も利用してよい。更に、1つ以上の浴の組成は、2つ以上のタイプの比較的大きなイオン(例えばNa+及びK+)を含んでいても、又は単一の比較的大きなイオンを含んでいてもよい。浴の組成及び温度、浸漬時間、1つ以上の塩浴中に浸漬するガラス物品又はガラスセラミック物品の個数、複数の塩浴の使用、アニーリングや洗浄等の追加のステップを含むがこれらに限定されない、イオン交換プロセスに関するパラメータは、一般に、デッドフロント構造体のガラス物品又はガラスセラミック物品の組成(上記物品及び存在するいずれの結晶相の構造を含む)、並びに強化によって得られるガラス物品又はガラスセラミック物品の所望のCS、DOC及びCT値によって決定されることは、当業者には理解されるだろう。例示的な溶融塩浴の組成は、比較的大きなアルカリ金属イオンの硝酸塩、硫酸塩、及び塩酸塩を含んでよい。典型的な硝酸塩としては、KNO3、NaNO3、LiNO3、NaSO4、及びこれらの組み合わせが挙げられる。溶融塩浴の温度は、典型的には約380℃~約450℃であり、浸漬時間は、ガラス物品又はガラスセラミック物品の厚さ、浴の温度、及びガラス(又は1価イオン)の拡散性に応じて約15分~約100時間である。しかしながら、上述のものとは異なる温度及び浸漬時間も使用可能である。
【0034】
1つ以上の実施形態では、ガラス物品又はガラスセラミック物品を、約370℃~約480℃の、100%のNaNO3、100%のKNO3、又はNaNO3とKNO3との組み合わせの溶融塩浴に浸漬してよい。いくつかの実施形態では、ガラス物品又はガラスセラミック物品を、約1%~約99%のKNO3及び約1%~約99%のNaNO3を含む溶融混合塩浴に浸漬してよい。1つ以上の実施形態では、ガラス物品又はガラスセラミック物品を、第1の浴に浸漬した後で第2の浴に浸漬してよい。第1及び第2の浴は、互いに異なる組成及び/又は温度を有してよい。第1及び第2の塩浴中での浸漬時間は様々であってよい。例えば、第1の浴中での浸漬は、第2の浴中での浸漬より長くてよい。
【0035】
1つ以上の実施形態では、ガラス物品又はガラスセラミック物品を、温度が約420℃未満(例えば約400℃又は約380℃)の、NaNO3及びKNO3(例えば49%/51%、50%/50%、51%/49%)を含む溶融混合塩浴に、約5時間未満、又は約4時間以下にわたって浸漬してよい。1つ以上の実施形態では、カバー基板を、温度が430℃の第1の混合溶融塩浴(例えば75%KNO3/25%NaNO3)中に8時間浸漬した後、第1の混合溶融塩浴より低い温度の第2の純KNO3の溶融塩浴に、より短期間(例えば約4時間)浸漬する。1つ以上の実施形態では、ガラス物品又はガラスセラミック物品は、75%KNO3及び25%NaNO3の組成及び430℃の浴温度を有する第1の浴に8時間浸漬した後、100%KNO3の組成及び390℃の浴温度を有する第2の浴に4時間浸漬することによって、化学強化できる。
【0036】
イオン交換条件を調整することにより、結果として得られるガラス物品又はガラスセラミック物品の表面又はその付近の応力プロファイルの「スパイク(spike)」を提供する、又は勾配を増大させることができる。スパイクは、より高いCS値をもたらすことができる。このスパイクは、本明細書に記載のガラス物品又はガラスセラミック物品に使用されるガラス組成物の独特な特性により、単一の浴又は複数の浴によって達成でき、ここで上記1つ以上の浴は単一の組成又は混合組成を有する。
【0037】
ガラス物品又はガラスセラミック物品内に2つ以上の1価イオンが交換によって入る1つ以上の実施形態では、異なる複数の1価イオンを、ガラス物品又はガラスセラミック物品内の異なる複数の深さまで交換してよい(そして、ガラス物品又はガラスセラミック物品内の異なる複数の深さにおいて異なる複数の大きさの応力を生成してよい)。その結果として、複数の応力生成イオンの相対的な深さを決定して、異なる複数の応力プロファイルの特徴を得ることができる。
【0038】
1つ以上の実施形態では、ガラス物品又はガラスセラミック物品のCSmaxは、約900MPa以上、約920MPa以上、約940MPa以上、約950MPa以上、約960MPa以上、約980MPa以上、約1000MPa以上、約1020MPa以上、約1040MPa以上、約1050MPa以上、約1060MPa以上、約1080MPa以上、約1100MPa以上、約1120MPa以上、約1140MPa以上、約1150MPa以上、約1160MPa以上、約1180MPa以上、約1200MPa以上、約1220MPa以上、約1240MPa以上、約1250MPa以上、約1260MPa以上、約1280MPa以上、又は約1300MPa以上である。1つ以上の実施形態では、CSmaxは、約900MPa~約1500MPa、約920MPa~約1500MPa、約940MPa~約1500MPa、約950MPa~約1500MPa、約960MPa~約1500MPa、約980MPa~約1500MPa、約1000MPa~約1500MPa、約1020MPa~約1500MPa、約1040MPa~約1500MPa、約1050MPa~約1500MPa、約1060MPa~約1500MPa、約1080MPa~約1500MPa、約1100MPa~約1500MPa、約1120MPa~約1500MPa、約1140MPa~約1500MPa、約1150MPa~約1500MPa、約1160MPa~約1500MPa、約1180MPa~約1500MPa、約1200MPa~約1500MPa、約1220MPa~約1500MPa、約1240MPa~約1500MPa、約1250MPa~約1500MPa、約1260MPa~約1500MPa、約1280MPa~約1500MPa、約1300MPa~約1500MPa、約900MPa~約1480MPa、約900MPa~約1460MPa、約900MPa~約1450MPa、約900MPa~約1440MPa、約900MPa~約1420MPa、約900MPa~約1400MPa、約900MPa~約1380MPa、約900MPa~約1360MPa、約900MPa~約1350MPa、約900MPa~約1340MPa、約900MPa~約1320MPa、約900MPa~約1300MPa、約900MPa~約1280MPa、約900MPa~約1260MPa、約900MPa~約1250MPa、約900MPa~約1240MPa、約900MPa~約1220MPa、約900MPa~約1210MPa、約900MPa~約1200MPa、約900MPa~約1180MPa、約900MPa~約1160MPa、約900MPa~約1150MPa、約900MPa~約1140MPa、約900MPa~約1120MPa、約900MPa~約1100MPa、約900MPa~約1080MPa、約900MPa~約1060MPa、約900MPa~約1050MPa、約950MPa~約1050MPa、又は約1000MPa~約1050MPaである。CSmaxは大面において測定でき、又はCS領域内の大面からある深さにおいて見出すことができる。
【0039】
1つ以上の実施形態では、ガラス物品又はガラスセラミック物品は、ガラス物品又はガラスセラミック物品の、第1の大面102から約10マイクロメートルの深さにおけるCSマグニチュード(CS10)が800MPa以上という、応力プロファイルを有する。1つ以上の実施形態では、CS10は、約810MPa以上、約820MPa以上、約830MPa以上、約840MPa以上、約850MPa以上、約860MPa以上、約870MPa以上、約880MPa以上、約890MPa以上、又は約900MPa以上である。1つ以上の実施形態では、CS10は、約800MPa~約1000MPa、約825MPa~約1000MPa、約850MPa~約1000MPa、約875MPa~約1000MPa、約900MPa~約1000MPa、約925MPa~約1000MPa、約950MPa~約1000MPa、約800MPa~約975MPa、約800MPa~約950MPa、約800MPa~約925MPa、約800MPa~約900MPa、約800MPa~約875MPa、又は約800MPa~約850MPaである。
【0040】
1つ以上の実施形態では、ガラス物品又はガラスセラミック物品は、ガラス物品の、第1の大面102から約5マイクロメートルの深さにおけるCSマグニチュード(CS5)が700MPa以上又は約750MPa以上という、応力プロファイルを有する。1つ以上の実施形態では、CS5は、約760MPa以上、約770MPa以上、約775MPa以上、約780MPa以上、約790MPa以上、約800MPa以上、約810MPa以上、約820MPa以上、約825MPa以上、又は約830MPa以上である。1つ以上の実施形態では、CS5は、約700MPa~約900MPa、約725MPa~約900MPa、約750MPa~約900MPa、約775MPa~約900MPa、約800MPa~約900MPa、約825MPa~約900MPa、約850MPa~約900MPa、約700MPa~約875MPa、約700MPa~約850MPa、約700MPa~約825MPa、約700MPa~約800MPa、約700MPa~約775MPa、約750~約800MPa、約750MPa~約850MPa、又は約700MPa~約750MPaである。
【0041】
1つ以上の実施形態では、ガラス物品又はガラスセラミック物品は、ガラス物品又はガラスセラミック物品内の約0.25t~約0.75tの深さに存在又は位置するCTmaxを伴う応力プロファイルを有する。1つ以上の実施形態では、CTmaxは、約0.25t~約0.74t、約0.25t~約0.72t、約0.25t~約0.70t、約0.25t~約0.68t、約0.25t~約0.66t、約0.25t~約0.65t、約0.25t~約0.62t、約0.25t~約0.60t、約0.25t~約0.58t、約0.25t~約0.56t、約0.25t~約0.55t、約0.25t~約0.54t、約0.25t~約0.52t、約0.25t~約0.50t、約0.26t~約0.75t、約0.28t~約0.75t、約0.30t~約0.75t、約0.32t~約0.75t、約0.34t~約0.75t、約0.35t~約0.75t、約0.36t~約0.75t、約0.38t~約0.75t、約0.40t~約0.75t、約0.42t~約0.75t、約0.44t~約0.75t、約0.45t~約0.75t、約0.46t~約0.75t、約0.48t~約0.50t、約0.30t~約0.70t、約0.35t~約0.65t、約0.4t~約0.6t、又は約0.45t~約0.55tの深さに存在又は位置する。1つ以上の実施形態では、CTmaxに関する上述の範囲は、ガラス物品又はガラスセラミック物品が略平坦な構成である(例えばカバー基板の曲率半径が約5000mm超又は約10,000mm超である)場合に存在する。
【0042】
1つ以上の実施形態では、CTmaxマグニチュードは、約80MPa以下、約78MPa以下、約76MPa以下、約75MPa以下、約74MPa以下、約72MPa以下、約70MPa以下、約68MPa以下、約66MPa以下、約65MPa以下、約64MPa以下、約62MPa以下、約60MPa以下、約58MPa以下、約56MPa以下、約55MPa以下、約54MPa以下、約52MPa以下、又は約50MPa以下である。1つ以上の実施形態では、CTmaxマグニチュードは、約40MPa~約80MPa、約45MPa~約80MPa、約50MPa~約80MPa、約55MPa~約80MPa、約60MPa~約80MPa、約65MPa~約80MPa、約70MPa~約80MPa、約40MPa~約75MPa、約40MPa~約70MPa、約40MPa~約65MPa、約40MPa~約60MPa、約40MPa~約55MPa、又は約40MPa~約50MPaである。1つ以上の実施形態では、CTmaxに関する上述の範囲は、ガラス物品又はガラスセラミック物品が略平坦な構成である(例えばガラス物品又はガラスセラミック物品の曲率半径が約5000mm超又は約10,000mm超である)場合に存在する。
【0043】
1つ以上の実施形態では、応力プロファイルの一部分は放物線状である。いくつかの実施形態では、応力プロファイルは、平坦な応力(即ち圧縮応力又は引張応力)の部分、即ち略一定の応力(即ち圧縮応力又は引張応力)を呈する部分を有含まない。いくつかの実施形態では、CT領域は、平坦な応力を略含まない、即ち略一定の応力を含まない、応力プロファイルを呈する。1つ以上の実施形態では、応力プロファイルは、深さ方向に、又はカバー基板の厚さtの少なくとも一部分に沿って延在する、いずれの直線状セグメントを略含まない。換言すれば、応力プロファイルは、厚さtに沿って略連続的に増減する。いくつかの実施形態では、応力プロファイルは、長さ約10マイクロメートル以上、約50マイクロメートル以上、約100マイクロメートル以上、又は約200マイクロメートル以上の、深さ方向のいずれの直線状のセグメントを略含まない。本明細書中で使用される場合、用語「直線状(linear)」は、該直線状セグメントに沿って約5MPa/マイクロメートル未満、又は約2MPa/マイクロメートル未満のマグニチュードを有する勾配を指す。いくつかの実施形態では、深さ方向のいずれの直線状セグメントを略含まない応力プロファイルの1つ以上の部分は、カバー基板内の、第1の表面及び第2の表面のうちの一方又は両方から約5マイクロメートル以上(例えば10マイクロメートル以上、又は15マイクロメートル以上)の深さに存在する。例えば、第1の表面から約0マイクロメートル~約5マイクロメートル未満の深さに沿って、応力プロファイルは直線状セグメントを含んでよいが、第1の表面から約5マイクロメートル以上の深さからは、応力プロファイルは直線状セグメントを略含まなくてよい。
【0044】
1つ以上の実施形態では、CTmaxの深さから0.1t、0.15t、0.2t、又は0.25t以内のCT領域の全ての点は、非ゼロ勾配を有する接線を備える。1つ以上の実施形態では、全てのこのような点は、マグニチュード約0.5MPa/マイクロメートル超、マグニチュード約0.75MPa/マイクロメートル超、マグニチュード約1MPa/マイクロメートル超、マグニチュード約1.5MPa/マイクロメートル超、マグニチュード約2MPa/マイクロメートル超、又はマグニチュード約0.5MPa/マイクロメートル超の勾配を有する接線を備える。
【0045】
1つ以上の実施形態では、深さ約0.12t以上(例えば約0.12t~約0.24t、約0.14t~約0.24t、約0.15t~約0.24t、約0.16t~約0.24t、約0.18t~約0.24t、約0.12t~約0.22t、約0.12t~約0.2t、約0.12t~約0.18t、約0.12t~約0.16t、約0.12t~約0.15t、約0.12t~約0.14t、又は約0.15t~約0.2t)における応力プロファイルの全ての点は、非ゼロ勾配を有する接線を備える。
【0046】
1つ以上の実施形態では、ガラス物品又はガラスセラミック物品は、CT領域の少なくとも一部分に沿った応力プロファイルの形状(
図2の112)に関して記述できる。例えばいくつかの実施形態では、CT領域の大部分又は全体に沿った応力プロファイルを、等式によって近似できる。いくつかの実施形態では、CT領域に沿った応力プロファイルは、等式(1):
【0047】
【数1】
によって近似できる。等式(1)では、応力(x)は、位置xにおける応力値である。ここで応力は正(張力)である。CT
maxは、MPaを単位とする正の値としての最大中央張力である。値xは、マイクロメートルを単位とする、厚さ(t)に沿った位置であり、範囲は0~tであり、x=0は一方の表面(
図2の102)であり、x=0.5tはガラス物品又はガラスセラミック物品の中央であり、応力(x)=CT
maxとなり、またx=tは反対側の表面(
図2の104)である。等式(1)で使用されるCT
maxは、約40MPa~約80MPaとなり得、またnは1.5~5(例えば2~4、2~3、又は1.8~2.2)のフィッティングパラメータであり、n=2は放物線状応力プロファイルを提供でき、n=2から逸脱した指数は、放物線状に近い応力プロファイルを提供する。
【0048】
1つ以上の実施形態では、ガラス物品又はガラスセラミック物品のDOCは約0.2t以下である。例えばDOCは、約0.18t以下、約0.18t以下、約0.16t以下、約0.15t以下、約0.14t以下、約0.12t以下、約0.1t以下、約0.08t以下、約0.06t以下、約0.05t以下、約0.04t以下、又は約0.03t以下であってよい。1つ以上の実施形態では、DOCは、約0.02t~約0.2t、約0.04t~約0.2t、約0.05t~約0.2t、約0.06t~約0.2t、約0.08t~約0.2t、約0.1t~約0.2t、約0.12t~約0.2t、約0.14t~約0.2t、約0.15t~約0.2t、約0.16t~約0.2t、約0.02t~約0.18t、約0.02t~約0.16t、約0.02t~約0.15t、約0.02t~約0.14t、約0.02t~約0.12t、約0.02t~約0.1t、約0.02t~約0.08t、約0.02t~約0.06t、約0.02t~約0.05t、約0.1t~約0.8t、約0.12t~約0.16t、又は約0.14t~約0.17tである。
【0049】
1つ以上の実施形態では、ガラス物品又はガラスセラミック物品のDOLは、約10マイクロメートル~約50マイクロメートル、約12マイクロメートル~約50マイクロメートル、約14マイクロメートル~約50マイクロメートル、約15マイクロメートル~約50マイクロメートル、約16マイクロメートル~約50マイクロメートル、約18マイクロメートル~約50マイクロメートル、約20マイクロメートル~約50マイクロメートル、約22マイクロメートル~約50マイクロメートル、約24マイクロメートル~約50マイクロメートル、約25マイクロメートル~約50マイクロメートル、約26マイクロメートル~約50マイクロメートル、約28マイクロメートル~約50マイクロメートル、約30マイクロメートル~約50マイクロメートル、約10マイクロメートル~約48マイクロメートル、約10マイクロメートル~約46マイクロメートル、約10マイクロメートル~約45マイクロメートル、約10マイクロメートル~約44マイクロメートル、約10マイクロメートル~約42マイクロメートル、約10マイクロメートル~約40マイクロメートル、約10マイクロメートル~約38マイクロメートル、約10マイクロメートル~約36マイクロメートル、約10マイクロメートル~約35マイクロメートル、約10マイクロメートル~約34マイクロメートル、約10マイクロメートル~約32マイクロメートル、約10マイクロメートル~約30マイクロメートル、約10マイクロメートル~約28マイクロメートル、約10マイクロメートル~約26マイクロメートル、約10マイクロメートル~約25マイクロメートル、約20マイクロメートル~約40マイクロメートル、約25マイクロメートル~約40マイクロメートル、約20マイクロメートル~約35マイクロメートル、又は約25マイクロメートル~約35マイクロメートルである。1つ以上の実施形態では、応力プロファイルの少なくとも一部分は、
図3に示すように、第1の大面から延在するスパイク領域120、テール領域124、及びスパイク領域とテール領域との間のニー領域122を備える。スパイク領域120は、応力プロファイルのCS領域内にある。1つ以上の実施形態では、スパイク領域内の応力プロファイルの全ての点は、マグニチュード約15MPa/マイクロメートル~約200MPa/マイクロメートル、約20MPa/マイクロメートル~約200MPa/マイクロメートル、約25MPa/マイクロメートル~約200MPa/マイクロメートル、約30MPa/マイクロメートル~約200MPa/マイクロメートル、約35MPa/マイクロメートル~約200MPa/マイクロメートル、約40MPa/マイクロメートル~約200MPa/マイクロメートル、約45MPa/マイクロメートル~約200MPa/マイクロメートル、約100MPa/マイクロメートル~約200MPa/マイクロメートル、約150MPa/マイクロメートル~約200MPa/マイクロメートル、約15MPa/マイクロメートル~約190MPa/マイクロメートル、約15MPa/マイクロメートル~約180MPa/マイクロメートル、約15MPa/マイクロメートル~約170MPa/マイクロメートル、約15MPa/マイクロメートル~約160MPa/マイクロメートル、約15MPa/マイクロメートル~約150MPa/マイクロメートル、約15MPa/マイクロメートル~約140MPa/マイクロメートル、約15MPa/マイクロメートル~約130MPa/マイクロメートル、約15MPa/マイクロメートル~約120MPa/マイクロメートル、約15MPa/マイクロメートル~約100MPa/マイクロメートル、約15MPa/マイクロメートル~約750MPa/マイクロメートル、約15MPa/マイクロメートル~約50MPa/マイクロメートル、約50MPa/マイクロメートル~約150MPa/マイクロメートル、又は約75MPa/マイクロメートル~約125MPa/マイクロメートルの勾配を有する接線を備える。
【0050】
1つ以上の実施形態では、テール領域の全ての点は、マグニチュード約0.01MPa/マイクロメートル~約3MPa/マイクロメートル、約0.05MPa/マイクロメートル~約3MPa/マイクロメートル、約0.1MPa/マイクロメートル~約3MPa/マイクロメートル、約0.25MPa/マイクロメートル~約3MPa/マイクロメートル、約0.5MPa/マイクロメートル~約3MPa/マイクロメートル、約0.75MPa/マイクロメートル~約3MPa/マイクロメートル、約1MPa/マイクロメートル~約3MPa/マイクロメートル、約1.25MPa/マイクロメートル~約3MPa/マイクロメートル、約1.5MPa/マイクロメートル~約3MPa/マイクロメートル、約1.75MPa/マイクロメートル~約3MPa/マイクロメートル、約2MPa/マイクロメートル~約3MPa/マイクロメートル、約0.01MPa/マイクロメートル~約2.9MPa/マイクロメートル、約0.01MPa/マイクロメートル~約2.8MPa/マイクロメートル、約0.01MPa/マイクロメートル~約2.75MPa/マイクロメートル、約0.01MPa/マイクロメートル~約2.7MPa/マイクロメートル、約0.01MPa/マイクロメートル~約2.6MPa/マイクロメートル、約0.01MPa/マイクロメートル~約2.5MPa/マイクロメートル、約0.01MPa/マイクロメートル~約2.4MPa/マイクロメートル、約0.01MPa/マイクロメートル~約2.2MPa/マイクロメートル、約0.01MPa/マイクロメートル~約2.1MPa/マイクロメートル、約0.01MPa/マイクロメートル~約2MPa/マイクロメートル、約0.01MPa/マイクロメートル~約1.75MPa/マイクロメートル、約0.01MPa/マイクロメートル~約1.5MPa/マイクロメートル、約0.01MPa/マイクロメートル~約1.25MPa/マイクロメートル、約0.01MPa/マイクロメートル~約1MPa/マイクロメートル、約0.01MPa/マイクロメートル~約0.75MPa/マイクロメートル、約0.01MPa/マイクロメートル~約0.5MPa/マイクロメートル、約0.01MPa/マイクロメートル~約0.25MPa/マイクロメートル、約0.1MPa/マイクロメートル~約2MPa/マイクロメートル、約0.5MPa/マイクロメートル~約2MPa/マイクロメートル、又は約1MPa/マイクロメートル~約3MPa/マイクロメートルの勾配を有する接線を備える。
【0051】
1つ以上の実施形態では、スパイク領域内のCSマグニチュードは、約200MPa超から約1500MPaまでの範囲内である。例えば、スパイク領域のCSマグニチュードは、約250MPa~約1500MPa、約300MPa~約1500MPa、約350MPa~約1500MPa、約400MPa~約1500MPa、約450MPa~約1500MPa、約500MPa~約1500MPa、約550MPa~約1500MPa、約600MPa~約1500MPa、約750MPa~約1500MPa、約800MPa~約1500MPa、約850MPa~約1500MPa、約900MPa~約1500MPa、約950MPa~約1500MPa、約1000MPa~約1500MPa、約1050MPa~約1500MPa、約1100MPa~約1500MPa、約1200MPa~約1500MPa、約250MPa~約1450MPa、約250MPa~約1400MPa、約250MPa~約1350MPa、約250MPa~約1300MPa、約250MPa~約1250MPa、約250MPa~約1200MPa、約250MPa~約1150MPa、約250MPa~約1100MPa、約250MPa~約1050MPa、約250MPa~約1000MPa、約250MPa~約950MPa、約250MPa~約90MPa、約250MPa~約850MPa、約250MPa~約800MPa、約250MPa~約750MPa、約250MPa~約700MPa、約250MPa~約650MPa、約250MPa~約600MPa、約250MPa~約550MPa、約250MPa~約500MPa、約800MPa~約1400MPa、約900MPa~約1300MPa、約900MPa~約1200MPa、約900MPa~約1100MPa、又は約900MPa~約1050MPaであってよい。
【0052】
1つ以上の実施形態では、ニー領域のCSマグニチュードは、約5MPa~約200MPa、約10MPa~約200MPa、約15MPa~約200MPa、約20MPa~約200MPa、約25MPa~約200MPa、約30MPa~約200MPa、約35MPa~約200MPa、約40MPa~約200MPa、約45MPa~約200MPa、約50MPa~約200MPa、約55MPa~約200MPa、約60MPa~約200MPa、約65MPa~約200MPa、約75MPa~約200MPa、約80MPa~約200MPa、約90MPa~約200MPa、約100MPa~約200MPa、約125MPa~約200MPa、約150MPa~約200MPa、約5MPa~約190MPa、約5MPa~約180MPa、約5MPa~約175MPa、約5MPa~約170MPa、約5MPa~約160MPa、約5MPa~約150MPa、約5MPa~約140MPa、約5MPa~約130MPa、約5MPa~約125MPa、約5MPa~約120MPa、約5MPa~約110MPa、約5MPa~約100MPa、約5MPa~約75MPa、約5MPa~約50MPa、約5MPa~約25MPa、又は約10MPa~約100MPaである。
【0053】
1つ以上の実施形態では、応力プロファイルのニー領域は、第1の大面から約10マイクロメートル~約50マイクロメートルに延在する。例えば、応力プロファイルのニー領域は、第1の大面から約12マイクロメートル~約50マイクロメートル、約14マイクロメートル~約50マイクロメートル、約15マイクロメートル~約50マイクロメートル、約16マイクロメートル~約50マイクロメートル、約18マイクロメートル~約50マイクロメートル、約20マイクロメートル~約50マイクロメートル、約22マイクロメートル~約50マイクロメートル、約24マイクロメートル~約50マイクロメートル、約25マイクロメートル~約50マイクロメートル、約26マイクロメートル~約50マイクロメートル、約28マイクロメートル~約50マイクロメートル、約30マイクロメートル~約50マイクロメートル、約32マイクロメートル~約50マイクロメートル、約34マイクロメートル~約50マイクロメートル、約35マイクロメートル~約50マイクロメートル、約36マイクロメートル~約50マイクロメートル、約38マイクロメートル~約50マイクロメートル、約40マイクロメートル~約50マイクロメートル、約10マイクロメートル~約48マイクロメートル、約10マイクロメートル~約46マイクロメートル、約10マイクロメートル~約45マイクロメートル、約10マイクロメートル~約44マイクロメートル、約10マイクロメートル~約42マイクロメートル、約10マイクロメートル~約40マイクロメートル、約10マイクロメートル~約38マイクロメートル、約10マイクロメートル~約36マイクロメートル、約10マイクロメートル~約35マイクロメートル、約10マイクロメートル~約34マイクロメートル、約10マイクロメートル~約32マイクロメートル、約10マイクロメートル~約30マイクロメートル、約10マイクロメートル~約28マイクロメートル、約10マイクロメートル~約26マイクロメートル、約10マイクロメートル~約25マイクロメートル、約10マイクロメートル~約24マイクロメートル、約10マイクロメートル~約22マイクロメートル、又は約10マイクロメートル~約20マイクロメートルに延在する。
【0054】
1つ以上の実施形態では、テール領域は、概ねニー領域からCTmaxの深さまで延在する。1つ以上の実施形態では、テール領域は、圧縮応力テール領域及び引張応力テール領域のうちの一方又は両方を含む。
【0055】
1つ以上の実施形態では、カバー基板の第1の大面121及び第2の大面122のうちの一方又は両方は、表面処理を含む。この表面処理は、第1の大面121及び第2の大面122の少なくとも一部分を覆ってよい。例示的な表面処理としては、清掃容易化表面、防眩性表面、反射防止表面、触覚表面、及び装飾表面が挙げられる。1つ以上の実施形態では、第1の大面121及び/又は第2の大面122の上記少なくとも一部分は、防眩性表面、反射防止表面、触覚表面、及び装飾表面のうちのいずれの1つ、いずれの2つ、又は3つ全てを含んでよい。例えば、第1の大面121は防眩性表面を含んでよく、第2の大面122は反射防止表面を含んでよい。別の例では、第1の大面121は反射防止表面を含み、第2の大面122は防眩性表面を含む。更に別の例では、第1の大面121は防眩性表面及び反射防止表面のうちの一方又は両方を備え、第2の大面122は顔料によるデザインを含む。
【0056】
防眩性表面はエッチングプロセスを用いて形成でき、20%以下(例えば約15%以下、約10%以下、5%以下)の透過ヘイズを呈し得る。1つ以上の実施形態では、防眩性表面の像鮮明度(distinctiveness of image:DOI)は、約80以下であってよい。本明細書中で使用される場合、用語「透過ヘイズ(transmission haze)」及び「ヘイズ(haze)」は、ASTM D1003に従って、約プラス・マイナス2.5°の円錐角の外側に散乱する透過光のパーセンテージを指す。光学的に平滑な表面に関して、透過ヘイズは一般にゼロ付近である。本明細書中で使用される場合、用語「像鮮明度」は、「コーティング表面の像光沢鮮明度の機器測定のための標準試験方法(Standard Test Methods for Instrumental Measurements of Distinctness‐of‐Image Gloss of Coating Surfaces)」という名称のASTM D5767(ASTM5767)の方法A(その内容は参照によってその全体が本出願に援用される)によって定義される。ASTM5767の方法Aによると、鏡面視野角及び鏡面視野角からわずかに外れた角度において、防眩性表面に対して基板の反射率の測定を行う。これらの測定から得られた値を組み合わせて、DOI値を提供する。特に、DOIは等式(2):
【0057】
【数2】
に従って計算され、ここでRosは、鏡面反射方向から0.2°~0.4°における相対反射強度平均であり、であり、Rsは、鏡面反射方向(鏡面反射方向を中心として+0.05°~-0.05°)における相対反射強度平均である。入力光源角度が(本開示全体を通してそうであるように)試料表面の垂線から+20°であり、試料に垂直な表面を0°とする場合、鏡面反射光の測定値Rsは、約-19.95°~-20.05°における平均と解釈され、Rosは、約-20.2°~-20.4°(又は-19.6°~-19.8°、又はこれら2つの範囲の平均)における平均反射強度として理解される。本明細書中で使用される場合、DOI値は、本明細書中で定義されるようなRos/Rsの目標比を指定するものとして直接解釈されることになる。いくつかの実施形態では、防眩性表面は、反射した光パワーの>95%が+/-10°の円錐内に内包されるような反射光散乱プロファイルを有し、ここで上記円錐は、いずれの入力角度に関する鏡面反射方向を中心とする。
【0058】
防眩性表面の表面粗度(Ra)は、約10nm~約70nm(例えば約10nm~約68nm、約10nm~約66nm、約10nm~約65nm、約10nm~約64nm、約10nm~約62nm、約10nm~約60nm、約10nm~約55nm、約10nm~約50nm、約10nm~約45nm、約10nm~約40nm、約12nm~約70nm、約14nm~約70nm、約15nm~約70nm、約16nm~約70nm、約18nm~約70nm、約20nm~約70nm、約22nm~約70nm、約24nm~約70nm、約25nm~約70nm、約26nm~約70nm、約28nm~約70nm、又は約30nm~約70nmであってよい。防眩性表面は、上記表面から外側を向いた開口を有する複数の凹状特徴部分を備えた、テクスチャ付き表面を含んでよい。上記開口の平均断面寸法は、約30マイクロメートル以下(例えば約2マイクロメートル~約30マイクロメートル、約4マイクロメートル~約30マイクロメートル、約5マイクロメートル~約30マイクロメートル、約6マイクロメートル~約30マイクロメートル、約8マイクロメートル~約30マイクロメートル、約10マイクロメートル~約30マイクロメートル、約12マイクロメートル~約30マイクロメートル、約15マイクロメートル~約30マイクロメートル、約2マイクロメートル~約25マイクロメートル、約2マイクロメートル~約20マイクロメートル、約2マイクロメートル~約18マイクロメートル、約2マイクロメートル~約16マイクロメートル、約2マイクロメートル~約15マイクロメートル、約2マイクロメートル~約14マイクロメートル、約2マイクロメートル~約12マイクロメートル、又は約8マイクロメートル~約15マイクロメートルであってよい。1つ以上の実施形態では、防眩性表面は、(ピクセル出力偏差基準、即ちPPDrに関して)低いちらつき、例えば約6%以下、4%以下、3%以下、2%以下、又は約1%以下のPPDrを呈する。本明細書中で使用される場合、用語「ピクセル出力偏差基準(pixel power deviation reference)」及び「PPDr」は、ディスプレイのちらつきの定量的測定値を指す。特段の記載がない限り、PPDrは、60μm×180μmのネイティブサブピクセルピッチ及び約44μm×約142μmのサブピクセル開口ウィンドウサイズを有する縁部照明型液晶ディスプレイスクリーン(ねじれネマティック液晶ディスプレイ)を含むディスプレイ構成を用いて測定される。液晶ディスプレイスクリーンの前面は、光沢のある反射防止タイプの直線偏光子フィルムを有する。ディスプレイシステム又はディスプレイシステムの一部分を形成する防眩性表面のPPDrを決定するために、スクリーンを、人間である観察者の眼のパラメータに近い「眼シミュレータ(eye‐simulator)」カメラの焦点領域に配置する。従って、カメラシステムはアパーチャ(即ち「瞳アパーチャ(pupil aperture)」)を含み、これを光路に挿入することで集光角度を調整し、これによって人間の眼の瞳孔を近似する。本明細書に記載のPPDr測定では、虹彩の絞りは18ミリラジアンの角度を定めている。
【0059】
反射防止表面は、交互になった高屈折率材料の層及び低屈折率材料の層から形成された多層コーティング積層体によって形成できる。このようなコーティング積層体は、6以上の層を含んでよい。1つ以上の実施形態では、反射防止表面の片側平均光反射率は、約400nm~約800nmの光波長範囲にわたって、約2%以下(例えば約1.5%以下、約1%以下、約0.75%以下、約0.5%以下、又は約0.25%以下)であってよい。平均反射率は、約0°超かつ約10°未満の入射照明角度で測定される。
【0060】
装飾表面は、顔料(例えばインク、塗料等)によって形成されたいずれの美的デザインを含んでよく、木目状のデザイン、ヘアライン仕上げの金属のデザイン、グラフィックのデザイン、ポートレート、又はロゴを含むことができる。1つ以上の実施形態では、装飾表面は、ディスプレイをオフにしたときには装飾表面が下層のディスプレイを視聴者から隠す、又はマスキングするものの、ディスプレイをオンにするとディスプレイを見えるようにする、デッドフロント効果を呈する。装飾表面は、ガラス基板上に印刷できる。1つ以上の実施形態では、防眩性表面は、エッチングされた表面を含む。1つ以上の実施形態では、反射防止表面は、多層コーティングを含む。1つ以上の実施形態では、清掃容易化表面は、指紋付着防止特性を付与する疎油性コーティングを含む。1つ以上の実施形態では、触覚表面は、ユーザがタッチしたときに触覚フィードバックを提供するために、表面上にポリマー又はガラス材料を堆積させることで形成された隆起表面又は陥凹表面を含む。
【0061】
1つ以上の実施形態では、表面処理(即ち清掃容易化表面、防眩性表面、反射防止表面、触覚表面、及び/又は装飾表面)は、第1及び第2の大面の外周の少なくとも一部分上に配置され、このような表面の内部部分は表面処理を実質的に有しない。
【0062】
図3A~3Bは、第1の大面と第1の大面の反対側の第2の大面とを有する、ディスプレイ(図示せず)を覆うように配置されたカバー基板120を備えた、動的曲げ型自動車内装ディスプレイシステム100のある実施形態を示す。システム100は、第2の大面に取り付けられた双方向支持体140を含む。カバー基板の第2の大面はディスプレイに隣接する。双方向支持体は、(
図3Aに示すような)第1の曲率半径から(
図3Bに示すような)第2の曲率半径へ、そして第1の曲率半径へと、カバー基板を動的に曲げる。
【0063】
図4A及び4Bはそれぞれ、
図3A及び3Bに示すシステム100の上面図を示す。
図4Bに示すように、双方向支持体140は、カバー基板が動的に曲げられる際に、カバー基板に少なくとも部分的に接触する。1つ以上の実施形態では、双方向支持体は、接着又は局所的接触によってカバー基板に取り付けることができる。
【0064】
1つ以上の実施形態では、双方向支持体は単一の部品である。1つ以上の実施形態では、双方向支持体は、関節接続型又は波型のものであってよい。1つ以上の具体的な実施形態では、双方向支持体は、
図5A~5Cに示されているもののような、関節接続型の支持体又はセグメント構成の支持体(参照番号140A、140B、及び140C)であってよい。双方向支持体140Aは、管状構成を有する、金属製のセグメント構成の支持体である。双方向支持体140Bは、トレッド又はトラックプレートの連続バンドが2つ以上のホイールによって駆動される、連続トラックである。双方向支持体140Cは、支持体の長さに沿った局所的な曲げを可能とする複数のセグメントを有する、曲げ可能な材料である。
【0065】
1つ以上の具体的な実施形態では、双方向支持体は、
図6A~6Dに示されているもののような、波型の支持体(参照番号140D、140E、140F、及び140G)であってよい。このような波型の支持体は、関節接続されたものではないが、幾何学的なうねりを含む。双方向支持体のための材料は、金属又はポリマー(例えばプラスチック及び/若しくはゴム)又はこれらの組み合わせであってよい。双方向支持体140Dは、波型パネルである。双方向支持体140Eは波型チューブである。双方向支持体140Fはアコーディオン型ゴム材料である。双方向支持体140Gは金属製支持ロッドを伴う強化ゴムである。
【0066】
1つ以上の実施形態では、双方向支持体は、2つ以上の部品を含む。例えば、双方向支持体は、
図7A及び7Bに示すように2つの境界面を含む。
図7Aは、2つの境界面146、148を形成する支持体部品142及び関節接続型部品144を備える、双方向支持体140を示す。
図7Aは、カバー基板が第1の曲率半径を有する場合の双方向支持体を示す。
図7Bは、カバー基板が第2の曲率半径を有するように動的に曲げられたときの、双方向支持体を示す。これら2つの境界面における材料は、(
図8A及び8Bにそれぞれ示すように)互いに付着していてよく、又は別個の部品であってよい。
図8Aでは、関節接続型部品144は、支持体部品142に付着している。
図8Bでは、関節接続型部品144は、カバー基板120に付着している。これらの実施形態で示されている双方向支持体は、金属又はポリマー(例えばプラスチック及び/若しくはゴム)材料製であってよい。1つ以上の実施形態では、双方向支持体はバネであってよい(これは鋼鉄製バネであってよい)。1つ以上の実施形態では、双方向支持体は、メッシュポリマー等の、波型又はアコーディオン型材料であってよい。
【0067】
本明細書に記載されているように、双方向支持体は、カバー基板をあるサイクルで動的に曲げる際に、連続的な又は規則的な支持をカバー基板に対して提供できる。このような双方向支持体を含む自動車内装ディスプレイシステムは、HIT中にカバー基板の曲げ軸に対する衝突が発生するときを含む、上記サイクル中のいずれの時点においても、HIT要件を満たすことができる。
【0068】
1つ以上の実施形態では、双方向支持体は、カバー基板の第2の大面全体と接触する。双方向支持体のための材料は、双方向支持体が上記サイクルに沿ってカバー基板を動的に曲げることができさえすれば、制限されない。いくつかの実施形態では、上記材料は、弾性のものとして説明できる。
【0069】
1つ以上の実施形態では、曲げ軸は、カバー基板の第1及び第2の大面に沿って、約0.1*幅~約0.9*幅(例えば0.2*幅~約0.9*幅、0.25*幅~約0.9*幅、0.3*幅~約0.9*幅、0.*幅~約0.9*幅、0.5*幅~約0.9*幅、0.6*幅~約0.9*幅、0.75*幅~約0.9*幅、0.1*幅~約0.8*幅、0.1*幅~約0.75*幅、0.1*幅~約0.6*幅、0.1*幅~約0.5*幅、0.25*幅~約0.75*幅、又は0.4*幅~約0.6*幅)の範囲内の幅に沿った位置に、位置決めされる。
【0070】
1つ以上の実施形態では、曲げ軸は、カバー基板の第1及び第2の大面に沿って、約0.1*長さ~約0.9*長さ(例えば0.2*長さ~約0.9*長さ、0.25*長さ~約0.9*長さ、0.3*長さ~約0.9*長さ、0.*長さ~約0.9*長さ、0.5*長さ~約0.9*長さ、0.6*長さ~約0.9*長さ、0.75*長さ~約0.9*長さ、0.1*長さ~約0.8*長さ、0.1*長さ~約0.75*長さ、0.1*長さ~約0.6*長さ、0.1*長さ~約0.5*長さ、0.25*長さ~約0.75*長さ、又は0.4*長さ~約0.6*長さ)の範囲内の長さに沿った位置に、位置決めされる。
【0071】
1つ以上の実施形態では、自動車内装ディスプレイシステムはHIT要件を満たすことができる。例えば、質量6.8kgのインパクタが、衝突速度5.35m/s~6.69m/sでカバー基板の第1の大面に衝突するとき、インパクタの減速は120g(g力)以下である。1つ以上の実施形態では、インパクタの減速は、衝突の時間全体のうちのいずれの3msの間隔に関して、80gを超えない。
【0072】
1つ以上の実施形態では、第1の大面の衝突位置にインパクタが衝突した後、カバー基板は、衝突位置における局所的な曲げを略有しない。1つ以上の具体的実施形態では、第1の大面の衝突位置にインパクタが衝突した後、カバー基板は曲げ軸において曲がる。いくつかの実施形態では、第1の大面の衝突位置にインパクタが衝突した後、カバー基板は、反破砕効果を略有しない。
【0073】
1つ以上の実施形態では、カバー基板は、100サイクル超(例えば約500サイクル以上、約1000サイクル以上、約2000サイクル以上、約5000サイクル以上、約10,000サイクル以上、約20,000サイクル以上、約30,000サイクル以上、約40,000サイクル以上,約50,000サイクル以上、約60,000サイクル以上、約70,000サイクル以上、約80,000サイクル以上、約90,000サイクル以上、約100,000サイクル以上、約150,000サイクル以上、約200,000サイクル以上、又は約500,000サイクル以上)にわたって、破損(例えば破断又は破壊)を被ることなく、曲げ軸に沿って動的に曲げることができる。1つ以上の具体的実施形態では、カバー基板は、100サイクル超(例えば約500サイクル以上、約1000サイクル以上、約2000サイクル以上、約5000サイクル以上、約10,000サイクル以上、約20,000サイクル以上、約30,000サイクル以上、約40,000サイクル以上、約50,000サイクル以上、約60,000サイクル以上、約70,000サイクル以上、約80,000サイクル以上、約90,000サイクル以上、約100,000サイクル以上、約150,000サイクル以上、約200,000サイクル以上、又は約500,000サイクル以上)にわたって、カバー基板系とディスプレイとの間の層間剥離なしに、曲げ軸に沿って動的に曲げることができる。
【0074】
1つ以上の実施形態では、ディスプレイは動的に曲げることができる。このような実施形態では、双方向支持体は、上記サイクルにおいてカバー基板を曲げ軸に沿って動的に曲げる際に、ディスプレイを動的に曲げる。1つ以上の実施形態では、ディスプレイは、液晶ディスプレイ、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ、透過ディスプレイ、又は他のディスプレイであってよい。1つ以上の実施形態では、ディスプレイは初期状態において湾曲し、第1の曲率半径を有しており、そしてこの第1の曲率半径より小さな曲率半径又は大きな曲率半径を有するように動的に曲げることができる。1つ以上の実施形態では、カバー基板は、初期状態においてディスプレイと同一の湾曲を呈し、ディスプレイと共に動的に曲げることができる。1つ以上の実施形態では、ディスプレイは恒久的に湾曲しており、カバー基板は、ディスプレイ上に配置されていない範囲において、動的に曲げることができる。
【0075】
1つ以上の実施形態では、動的曲げ型自動車内装ディスプレイシステムは:第1のフレーム表面、第1のフレーム表面の反対側の第2のフレーム表面、及びフレーム縁部を備える第1のフレームであって、第1のフレーム表面と第2のフレーム表面との間の距離として定義されたフレーム厚さ、第1のフレーム表面及び第2のフレーム表面のうちの一方の、フレーム厚さに対して垂直な第1の寸法として定義された、フレーム幅、並びに第1のフレーム表面及び第2のフレーム表面のうちの一方の、フレーム厚さ及びフレーム幅の両方に対して垂直な第2の寸法として定義された、フレーム長さを有する、第1のフレーム;第1のフレーム表面から第2のフレーム表面まで延在し、また第1のフレーム表面と第2のフレーム表面とを接続する内面によって取り囲まれた、フレーム開口を含む。ディスプレイ150は、内面内のフレーム開口に配置される。1つ以上の実施形態では、本明細書に記載の動的曲げ型カバー基板は、第1のフレーム表面上に、ディスプレイを覆って配置される。このような実施形態では、双方向支持体は、第2のフレーム表面の少なくとも一部分に取り付けられ、カバー基板を、第1の曲率半径から第2の曲率半径へ、及び第2の曲率半径から第1の曲率半径へのサイクルで、曲げ軸に沿って動的に曲げる。
【0076】
1つ以上の実施形態では、ディスプレイシステムは、2つ以上のフレームを含むことができる。例えば上記システムは:第1のフレーム表面、第1のフレーム表面の反対側の第2のフレーム表面、及びフレーム縁部を備える、(
図3Aに示すような)第2のフレームであって、第1のフレーム表面と第2のフレーム表面との間の距離として定義されたフレーム厚さ、第1のフレーム表面及び第2のフレーム表面のうちの一方の、フレーム厚さに対して垂直な第1の寸法として定義された、フレーム幅、並びに第1のフレーム表面及び第2のフレーム表面のうちの一方の、フレーム厚さ及びフレーム幅の両方に対して垂直な第2の寸法として定義された、フレーム長さを有する、第2のフレーム;第1のフレーム表面から第2のフレーム表面まで延在し、また第1のフレーム表面と第2のフレーム表面とを接続する内面によって取り囲まれた、フレーム開口を含んでよい。第2のディスプレイは、第2のフレームの内面内のフレーム開口に配置してよい。1つ以上の実施形態では、双方向支持体は、第1のフレームの第2のフレーム表面及び第2のフレームの第2のフレーム表面に取り付けられ、第1のフレームと第2のフレームとの間に位置決めされる。
【0077】
1つ以上の実施形態では、曲げ軸は第1のフレームと第2のフレームとの間に位置決めされる。
【0078】
図9A及び9Bは、カバー基板を備えた動的曲げ型自動車内装ディスプレイシステムの斜視図を示し、このカバー基板は冷間曲げ部分を有し、また第1の曲率半径から第2の曲率半径へと、それぞれ乗客に向かって及び運転手に向かって動的に曲げられている。
図9Aに示すように、システム200は、第1の曲率半径から第2の曲率半径へと曲げ軸201に沿って動的に曲げられるカバー基板を含む。ディスプレイ202は、カバー基板の、動的に曲げられない部分の下に配置され、またディスプレイ(図示せず)は、カバー基板の、動的に曲げられる部分の下に配置される場合もある。
図9Bでは、システム210は、第1の曲率半径から第2の曲率半径へと曲げ軸211に沿って動的に曲げられるカバー基板を含む。ディスプレイ212は、カバー基板の、動的に曲げられる部分の下に配置され、また任意のディスプレイ(図示せず)は、カバー基板の、動的に曲げられない部分の下に配置される場合もある。
【0079】
図10A~10Cは、第1の大面301、反対側の第2の大面302、並びに2つ以上の湾曲部分(例えば310、312、314、316、及び318)を有するカバー基板300の様々な図を示す。湾曲部分は、第1の大面301の視点から見て凹面及び凸面を形成する。具体的には、湾曲部分310、314、及び316は凹形状を形成し、湾曲部分312及び318は凸形状を形成する。理論によって束縛されるものではないが、形成される湾曲部分及び/又は形状(凸状又は凹状)、並びにこのような湾曲部分及び形状の組み合わせ及び順序に制限はない。
【0080】
1つ以上の実施形態では、湾曲部分は、略湾曲していない(即ち平坦)部分320によって隔てられている。1つ以上の実施形態では、平坦部分は、(特に隣接する湾曲が反対方向のものである場合に)隣接する湾曲によって引き起こされる競合する複数の応力を調整する。1つ以上の実施形態では、平坦部分の長さは、約10mm~約100mm、約20mm~約100mm、約30mm~約100mm、約40mm~約100mm、約50mm~約100mm、約60mm~約100mm、約10mm~約90mm、約10mm~約80mm、約10mm~約70mm、約10mm~約60mm、約10mm~約50mm、又は約25mm~約75mmである。1つ以上の実施形態では、湾曲基板は、2つ以上の曲げ軸(例えば3つ以上又は4つ以上の曲げ軸)を有する。例えば、
図10A~10Cは2つの曲げ軸330、340を有する。図示されている実施形態では、曲げ軸330、340は、カバー基板の動的に曲げられた部分であり、略垂直であるが、これらは水平、対角線、又は他のいずれの方向であってよい。1つ以上の実施形態では、カバー基板の動的に曲げられた部分(点線で示されている)の小面326は、カバー基板の、HITによって測定されるタイプの衝突にさらされる範囲の外側に位置する。1つ以上の実施形態では、カバー基板の動的に曲げられた部分(点線で示されている)の小面326は、カバー基板の、HITによって測定されるタイプの衝突にさらされる範囲内に位置するが、双方向支持体は衝突時に折りたたむことができる。1つ以上の実施形態では、1つ以上の曲げ軸は、動的に曲げられるカバー基板の小面に対する応力を低減するように位置決めされる。1つ以上の実施形態では、1つ以上の曲げ軸を、カバー基板の最も短い長さ又は幅寸法に沿って位置決めすることによって、カバー基板に印加される応力を最小化してよい。
【0081】
1つ以上の実施形態では、湾曲基板300は、1回のサイクルで:平坦形状から凸状へ、そして再び平坦形状へと;平坦形状から凹状へ、そして再び平坦形状へと;凹状から凸状へ、そして再び凹状へと;凸状から凹状へ、そして再び凸状へと;凹状から平坦形状へ、そして再び凹状へと;凸状から平坦形状へ、そして再び凸状へと;凹状から平坦形状へ、そして凸状へと;又は凸状から平坦形状へ、そして凹状へと、曲げ軸の周りで動的に曲げることができる。
図11A及び11Bに示すように、1つ以上の実施形態では、カバー基板は折りたたみ可能であってよく、また、第1又は第2の大面のうちの一方から測定した場合に第1の曲率半径が平坦となり、(第1の曲率半径の測定時と同一の第1又は第2の大面から測定された)第2の曲率半径が500mm未満、400mm未満、300mm未満、200mm未満、100mm未満、又は50mm未満となるように、曲げ軸350の周りで動的に曲げることができる。1つ以上の実施形態では、カバー基板が曲げられる際に、下層にあるディスプレイが動的に曲げられる。第1及び第2の曲率半径は、カバー基板の折りたたまれた部分の間の所望の距離360に応じて変化し得る。
図11Aに示すように、第2の曲率半径を最小化できるものの、距離360は増大し得る。
図11Bに示すように、第2の曲率半径を低減できるものの、距離360は増大し得る。
【0082】
1つ以上の実施形態では、カバー基板は、100サイクル超(例えば約500サイクル以上、約1000サイクル以上、約2000サイクル以上、約5000サイクル以上、約10,000サイクル以上、約20,000サイクル以上、約30,000サイクル以上、約40,000サイクル以上,約50,000サイクル以上、約60,000サイクル以上、約70,000サイクル以上、約80,000サイクル以上、約90,000サイクル以上、約100,000サイクル以上、約150,000サイクル以上、約200,000サイクル以上、又は約500,000サイクル以上)にわたって、破損(例えば破断又は破壊)を被ることなく、曲げ軸に沿って動的に曲げることができる。1つ以上の具体的実施形態では、カバー基板は、100サイクル超(例えば約500サイクル以上、約1000サイクル以上、約2000サイクル以上、約5000サイクル以上、約10,000サイクル以上、約20,000サイクル以上、約30,000サイクル以上、約40,000サイクル以上,約50,000サイクル以上、約60,000サイクル以上、約70,000サイクル以上、約80,000サイクル以上、約90,000サイクル以上、約100,000サイクル以上、約150,000サイクル以上、約200,000サイクル以上、又は約500,000サイクル以上)にわたって、カバー基板系とディスプレイとの間の層間剥離なしに、曲げ軸に沿って動的に曲げることによって、上述のような形状を形成できる。
【0083】
1つ以上のディスプレイは、第2の大面302に隣接して位置決めしてよい。1つ以上の実施形態では、ディスプレイは、カバー基板を動的に曲げる際に、動的に曲げることができる。換言すれば、カバー基板を動的に曲げることによって、下層にあるディスプレイが、カバー系を曲げる際の曲げ軸の周りで動的に曲げられる。
【0084】
1つ以上の実施形態では、カバー基板の曲げられる部分及び曲げられない部分は、サイズ及び形状が同一であっても、サイズ及び/又は形状が互いに異なっていてもよい。1つ以上の実施形態では、カバー基板の動的に曲げられる部分は、カバー基板の動的に曲げられない部分よりも大きな長さ寸法及び幅寸法を有してよい。
【0085】
1つ以上の実施形態では、小面326は、平面でないプロファイルを有してよい。例えば上記小面は、2.5D形状、「C字型」形状、若しくは0.65D形状を有してよく、又は1つ以上の面取りを含んでよい。
【0086】
態様(1)は、動的曲げ型カバー基板であって、上記カバー基板は:第1の大面;上記第1の大面の反対側の第2の大面;上記第1の大面と上記第2の大面とを接続する小面;上記第1の大面と上記第2の大面との間の距離として定義される厚さ;上記第1の大面及び上記第2の大面のうちの一方の、上記厚さに対して垂直な第1の寸法として定義される、幅;上記第1の大面及び上記第2の大面のうちの一方の、上記厚さ及び上記幅の両方に対して垂直な第2の寸法として定義される、長さ;並びに曲げ軸を備え、第1の曲率半径から第2の曲率半径へ、そして上記第2の曲率半径から上記第1の曲率半径への反復サイクルで、上記曲げ軸の周りで動的に曲げることができる、動的曲げ型カバー基板に関する。
【0087】
態様(2)は、上記カバー基板が強化ガラス物品を含む、態様(1)に記載のカバー基板に関する。
【0088】
態様(3)は更に:
上記第1の大面から圧縮深さ(DOC)まで延在する圧縮応力(CS)領域であって、上記CS領域は、約900MPa以上の最大CSマグニチュード(CSmax)、及び約5マイクロメートルの深さにおいて750MPa以上のCSマグニチュードを備える、CS領域;並びに
上記第1の大面から約0.25t~約0.75tの深さに位置する最大CTマグニチュード(CTmax)を有する中央張力(CT)領域
を備え、
上記CS領域及び上記CT領域は、上記厚さに沿った応力プロファイルを画定する、態様(2)に記載のカバー基板に関する。
【0089】
態様(4)は、上記CTmaxマグニチュードが約80MPa以下である、態様(3)に記載のカバー基板に関する。
【0090】
態様(5)は、上記CT領域の、上記CTmaxの上記深さから0.1t以内の全ての点が、非ゼロ勾配を有する接線を備える、態様(3)又は態様(4)に記載のカバー基板に関する。
【0091】
態様(6)は、上記DOCが約0.2t以下である、態様(3)~(5)のいずれか1つに記載のカバー基板に関する。
【0092】
態様(7)は、上記DOCが約0.1t以下である、態様(6)に記載のカバー基板に関する。
【0093】
態様(8)は、上記CTmaxが上記第1の大面から約0.4t~約0.6tの深さに位置する、態様(3)~(7)のいずれか1つに記載のカバー基板に関する。
【0094】
態様(9)は、上記応力プロファイルの少なくとも一部分が、上記第1の大面から延在するスパイク領域、テール領域、及び上記スパイク領域と上記テール領域との間のニー領域を備え、上記応力プロファイルの、上記スパイク領域内の全ての点が、約15MPa/マイクロメートル~約200MPa/マイクロメートルのマグニチュードの勾配を有する接線を備え、上記テール領域内の全ての点が、約0.01MPa/マイクロメートル~約3MPa/マイクロメートルのマグニチュードの勾配を有する接線を備える、態様(3)~(8)のいずれか1つに記載のカバー基板に関する。
【0095】
態様(10)は、上記スパイク領域内の上記CSマグニチュードが200MPa超~約1500MPaである、態様(9)に記載のカバー基板に関する。
【0096】
態様(11)は、上記ニー領域のCS値が約5MPa~約200MPaである、態様(9)又は態様(10)に記載のカバー基板に関する。
【0097】
態様(12)は、上記ニー領域が上記第1の大面から約10マイクロメートル~約50マイクロメートル延在する、態様(9)又は態様(10)に記載のカバー基板に関する。
【0098】
態様(13)は、上記テール領域が概ね上記ニー領域から上記CTmaxの上記深さまで延在する、態様(9)~(12)のいずれか1つに記載のカバー基板に関する。
【0099】
態様(14)は、上記テール領域が、圧縮応力テール領域及び引張応力テール領域のうちの一方又は両方を含む、態様(9)~(13)のいずれか1つに記載のカバー基板に関する。
【0100】
態様(15)は、tが約0.05mm~約2mmである、態様(1)~(14)のいずれか1つに記載のカバー基板に関する。
【0101】
態様(16)は、上記第1の大面及び上記第2の大面のうちの一方又は両方が表面処理を備える、態様(1)~(15)のいずれか1つに記載のカバー基板に関する。
【0102】
態様(17)は、上記表面処理が上記第1の大面及び上記第2の大面の少なくとも一部分を被覆する、態様(16)に記載のカバー基板に関する。
【0103】
態様(18)は、上記表面処理が、清掃容易化表面、防眩性表面、反射防止表面、触覚表面、及び装飾表面のうちのいずれか1つを含む、態様(16)又は態様(17)に記載のカバー基板に関する。
【0104】
態様(19)は、上記表面処理が、清掃容易化表面、防眩性表面、反射防止表面、触覚表面、及び装飾表面のうちの少なくとも2つを含む、態様(18)に記載のカバー基板に関する。
【0105】
態様(20)は、上記第1の大面及び上記第2の大面のうちの一方が上記防眩性表面を備え、上記第1の大面及び上記第2の大面のうちの他方が上記反射防止表面を備える、態様(19)に記載のカバー基板に関する。
【0106】
態様(21)は、上記第1の大面が上記防眩性表面及び上記反射防止表面のうちの一方又は両方を備え、上記第2の大面が上記装飾表面を備える、態様(19)に記載のカバー基板に関する。
【0107】
態様(22)は、上記第1の大面が上記反射防止表面を備え、上記第2の大面が上記防眩性表面及び上記装飾表面のうちの一方又は両方を備える、態様(19)に記載のカバー基板に関する。
【0108】
態様(23)は、上記装飾表面が外周の少なくとも一部分上に配置され、内部部分は上記装飾表面を略含まない、態様(19)に記載のカバー基板に関する。
【0109】
態様(24)は、上記装飾表面が、木目状のデザイン、ヘアライン仕上げの金属のデザイン、グラフィックのデザイン、ポートレート、及びロゴのうちのいずれか1つを備える、態様(19)~(23)のいずれか1つに記載のカバー基板に関する。
【0110】
態様(25)は、上記防眩性表面がエッチングされた表面を含み、上記反射防止表面が多層コーティングを含む、態様(19)~(24)のいずれか1つに記載のカバー基板に関する。
【0111】
態様(26)は、上記カバー基板が砕片防止フィルムを略含まない、態様(1)~(25)のいずれか1つに記載のカバー基板に関する。
【0112】
態様(27)は、上記ガラス物品を第1の位置から第2の位置へと湾曲させる際、上記第1の大面における上記CSmaxが約8%より大きく増大する、態様(2)~(26)のいずれか1つに記載のカバー基板に関する。
【0113】
態様(28)は、上記ガラス物品を上記第1の位置から、約500mmの曲率半径を備える上記第2の位置へと湾曲させる際、上記DOC1が約300%より大きく増大し、上記第2の大面から測定された第2の圧縮深さ(DOC2)が15%未満だけ減少する、態様(2)~(27)のいずれか1つに記載のカバー基板に関する。
【0114】
態様(29)は、上記ガラス物品を上記第1の位置から、約250の曲率半径を備える上記第2の位置へと湾曲させる際、上記DOC1が約600%より大きく増大し、上記第2の大面から測定された第2の圧縮深さ(DOC2)が約25%未満だけ減少する、態様(2)~(28)のいずれか1つに記載のカバー基板に関する。
【0115】
態様(30)は、上記CTmaxが250%以下だけ増大する、態様(29)に記載のカバー基板に関する。
【0116】
態様(31)は、上記CTmaxが400%以下だけ増大する、態様(29)に記載のカバー基板に関する。
【0117】
態様(32)は、上記第1の曲率半径が上記第2の曲率半径より大きい、態様(1)~(31)のいずれか1つに記載のカバー基板に関する。
【0118】
態様(33)は:
ディスプレイ;
上記ディスプレイを覆って配置された動的曲げ型カバー基板組立体であって、上記カバー基板組立体はカバー基板を備え、上記カバー基板は:第1の大面;上記第1の大面の反対側の第2の大面;上記第1の大面と上記第2の大面とを接続する小面;上記第1の大面と上記第2の大面との間の距離として定義される厚さ;上記第1の大面及び上記第2の大面のうちの一方の、上記厚さに対して垂直な第1の寸法として定義される、幅;上記第1の大面及び上記第2の大面のうちの一方の、上記厚さ及び上記幅の両方に対して垂直な第2の寸法として定義される、長さ;並びに曲げ軸を有する、動的曲げ型カバー基板組立体;並びに
上記カバー基板の上記第2の大面の少なくとも一部分に取り付けられ、上記カバー基板を、第1の曲率半径から第2の曲率半径へ、そして上記第2の曲率半径から上記第1の曲率半径への反復サイクルで、上記曲げ軸の周りで動的に曲げる、双方向支持体
を備える、ディスプレイシステムに関する。
【0119】
態様(34)は、質量6.8kgのインパクタが、衝突速度5.35m/s~6.69m/sで上記第1の大面に衝突するとき、上記インパクタの減速が120g(g力)以下である、態様(33)に記載のディスプレイシステムに関する。
【0120】
態様(35)は、上記インパクタの上記減速が、衝突の時間全体のうちのいずれの3msの間隔に関して、80gを超えない、態様(34)に記載のディスプレイシステムに関する。
【0121】
態様(36)は、上記第1の曲率半径が約10,000mm以下である、態様(33)~(35)のいずれか1つに記載のディスプレイシステムに関する。
【0122】
態様(37)は、上記カバー基板が冷間曲げガラス物品を含む、態様(36)に記載のディスプレイシステムに関する。
【0123】
態様(38)は、上記カバー基板が熱間形成ガラス物品を含む、態様(36)に記載のディスプレイシステムに関する。
【0124】
態様(39)は、上記第1の曲率半径が約10,000mmより大きい、態様(33)~(35)のいずれか1つに記載のディスプレイシステムに関する。
【0125】
態様(40)は、上記双方向支持体が上記曲げ軸に沿って上記第2の大面と接触する、態様(33)~(39)のいずれか1つに記載のディスプレイシステムに関する。
【0126】
態様(41)は、上記双方向支持体が弾性材料を含む、態様(33)~(40)のいずれか1つに記載のディスプレイシステムに関する。
【0127】
態様(42)は、上記カバー基板組立体と上記ディスプレイとの間に接着剤を更に備える、態様(33)~(41)のいずれか1つに記載のディスプレイシステムに関する。
【0128】
態様(43)は、上記曲げ軸が、上記第1の大面及び上記第2の大面に沿って、約0.1*幅~約0.9*幅に位置決めされる、態様(33)~(42)のいずれか1つに記載のディスプレイシステムに関する。
【0129】
態様(44)は、上記曲げ軸が、上記第1の大面及び上記第2の大面に沿って、約0.1*長さ~約0.9*長さに位置決めされる、態様(33)~(43)のいずれか1つに記載のディスプレイシステムに関する。
【0130】
態様(45)は、上記第1の大面の衝突位置にインパクタが衝突した後、上記カバー基板が、上記衝突位置における局所的な曲げを略有しない、態様(33)~(44)のいずれか1つに記載のディスプレイシステムに関する。
【0131】
態様(46)は、上記第1の大面の上記衝突位置に上記インパクタが衝突した後、上記カバー基板が上記曲げ軸において曲がる、態様(45)に記載のディスプレイシステムに関する。
【0132】
態様(47)は、上記第1の大面の上記衝突位置に上記インパクタが衝突した後、上記カバー基板が反破砕効果を略有しない、態様(45)又は態様(46)に記載のディスプレイシステムに関する。
【0133】
態様(48)は、上記カバー基板が、100サイクル超にわたって、上記曲げ軸に沿って動的に曲げることができるものである、態様(33)~(47)のいずれか1つに記載のディスプレイシステムに関する。
【0134】
態様(49)は、上記カバー基板が、100サイクル超にわたって、上記カバー基板系と上記ディスプレイとの間の層間剥離なしに、上記曲げ軸に沿って動的に曲げることができるものである、態様(42)~(48)のいずれか1つに記載のディスプレイシステムに関する。
【0135】
態様(50)は、上記厚さが1.5mm以下である、態様(33)~(49)のいずれか1つに記載のディスプレイシステムに関する。
【0136】
態様(51)は、上記ディスプレイが動的に曲げることができるものである、態様(33)~(50)のいずれか1つに記載のディスプレイシステムに関する。
【0137】
態様(52)は、上記双方向支持体が、上記サイクルにおいて上記カバー基板を上記曲げ軸に沿って動的に曲げる際に、上記ディスプレイを動的に曲げる、態様(51)に記載のディスプレイシステムに関する。
【0138】
態様(53)は、上記ディスプレイが上記サイクルに沿って動的に曲げられる、態様(52)に記載のディスプレイシステムに関する。
【0139】
態様(54)は:
第1のフレーム表面、上記第1のフレーム表面の反対側の第2のフレーム表面、及びフレーム縁部を備える第1のフレームであって、上記第1のフレーム表面と上記第2のフレーム表面との間の距離として定義されたフレーム厚さ、上記第1のフレーム表面及び上記第2のフレーム表面のうちの一方の、上記フレーム厚さに対して垂直な第1の寸法として定義された、フレーム幅、並びに上記第1のフレーム表面及び上記第2のフレーム表面のうちの一方の、上記フレーム厚さ及び上記フレーム幅の両方に対して垂直な第2の寸法として定義された、フレーム長さを有する、第1のフレーム;
上記第1のフレーム表面から上記第2のフレーム表面まで延在し、また上記第1のフレーム表面と上記第2のフレーム表面とを接続する内面によって取り囲まれた、フレーム開口;
上記内面内の上記フレーム開口に配置された、ディスプレイ;
上記第1のフレーム表面上に、上記ディスプレイを覆って配置された、動的曲げ型カバー基板であって、上記カバー基板は:第1の大面;上記第1の大面の反対側の第2の大面;上記第1の大面と上記第2の大面とを接続する小面;上記第1の大面と上記第2の大面との間の距離として定義される厚さ;上記第1の大面及び上記第2の大面のうちの一方の、上記厚さに対して垂直な第1の寸法として定義される、幅;上記第1の大面及び上記第2の大面のうちの一方の、上記厚さ及び上記幅の両方に対して垂直な第2の寸法として定義される、長さ;並びに曲げ軸を有する、動的曲げ型カバー基板組立体:並びに
上記第2のフレーム表面の少なくとも一部分に取り付けられ、上記カバー基板を、第1の曲率半径から第2の曲率半径へ、そして上記第2の曲率半径から上記第1の曲率半径へのサイクルで、上記曲げ軸に沿って動的に曲げる、双方向支持体
を備える、ディスプレイシステムに関する。
【0140】
態様(55)は、上記ディスプレイシステムが:
第1のフレーム表面、上記第1のフレーム表面の反対側の第2のフレーム表面、及びフレーム縁部を備える第2のフレームであって、上記第1のフレーム表面と上記第2のフレーム表面との間の距離として定義されたフレーム厚さ、上記第1のフレーム表面及び上記第2のフレーム表面のうちの一方の、上記フレーム厚さに対して垂直な第1の寸法として定義された、フレーム幅、並びに上記第1のフレーム表面及び上記第2のフレーム表面のうちの一方の、上記フレーム厚さ及び上記フレーム幅の両方に対して垂直な第2の寸法として定義された、フレーム長さを有する、第2のフレーム;
上記第1のフレーム表面から上記第2のフレーム表面まで延在し、また上記第1のフレーム表面と上記第2のフレーム表面とを接続する内面によって取り囲まれた、フレーム開口;並びに
上記第2のフレームの上記内面内の上記フレーム開口に配置された、第2のディスプレイ
を含み、上記双方向支持体は、上記第1のフレームの上記第2のフレーム表面及び上記第2のフレームの上記第2のフレーム表面に取り付けられ、上記第1のフレームと上記第2のフレームとの間に位置決めされる。1つ以上の実施形態では、上記曲げ軸は、上記第1のフレームと上記第2のフレームとの間に位置決めされる、態様(54)に記載のディスプレイシステムに関する。
【0141】
態様(56)は、上記曲げ軸が上記第1のフレームと上記第2のフレームとの間に位置決めされる、態様(55)に記載のディスプレイシステムに関する。
【0142】
態様(57)は、上記カバー基板が複数の上記曲げ軸を備える、態様(55)に記載のディスプレイシステムに関する。
【0143】
態様(58)は、質量6.8kgのインパクタが、衝突速度5.35m/s~6.69m/sで上記第1の大面に衝突するとき、上記インパクタの減速が120g(g力)以下である、態様(54)~(57)のいずれか1つに記載のディスプレイシステムに関する。
【0144】
態様(59)は、上記インパクタの上記減速が、衝突の時間全体のうちのいずれの3msの間隔に関して、80gを超えない、態様(58)に記載のディスプレイシステムに関する。
【0145】
態様(60)は、上記第1の曲率半径が約10,000mm以下である、態様(54)~(59)のいずれか1つに記載のディスプレイシステムに関する。
【0146】
態様(61)は、上記カバー基板が冷間曲げガラス物品を含む、態様(60)に記載のディスプレイシステムに関する。
【0147】
態様(62)は、上記カバー基板が熱間形成ガラス物品を含む、態様(61)に記載のディスプレイシステムに関する。
【0148】
態様(63)は、上記第1の曲率半径が約10,000mmより大きい、態様(54)~(62)のいずれか1つに記載のディスプレイシステムに関する。
【0149】
態様(64)は、上記双方向支持体が接触面を備え、上記接触面の50%以上が上記第2の大面と接触する、態様(54)~(63)のいずれか1つに記載のディスプレイシステムに関する。
【0150】
態様(65)は、上記双方向支持体が弾性材料を含む、態様(54)~(64)のいずれか1つに記載のディスプレイシステムに関する。
【0151】
態様(66)は、上記カバー基板と上記第1のフレーム表面との間に接着剤を更に備える、態様(54)~(65)のいずれか1つに記載のディスプレイシステムに関する。
【0152】
態様(67)は、上記カバー基板と上記ディスプレイとの間に接着剤を更に備える、態様(54)~(66)のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0153】
態様(68)は、上記曲げ軸が、上記第1の大面及び上記第2の大面に沿って、約0.1*上記カバー基板の幅~約0.9*上記カバー基板の幅に位置決めされる、態様(54)~(67)のいずれか1つに記載のディスプレイシステムに関する。
【0154】
態様(69)は、上記曲げ軸が、上記第1の大面及び上記第2の大面に沿って、約0.1*上記カバー基板の長さ~約0.9*上記カバー基板の長さに位置決めされる、態様(54)~(68)のいずれか1つに記載のディスプレイシステムに関する。
【0155】
態様(70)は、上記第1の大面の衝突位置にインパクタが衝突した後、上記カバー基板が、上記衝突位置における局所的な曲げを略有しない、態様(54)~(69)のいずれか1つに記載のディスプレイシステムに関する。
【0156】
態様(71)は、上記第1の大面の上記衝突位置に上記インパクタが衝突した後、上記カバー基板が上記曲げ軸において曲がる、態様(70)に記載のディスプレイシステムに関する。
【0157】
態様(72)は、上記第1の大面の上記衝突位置に上記インパクタが衝突した後、上記カバー基板が反破砕効果を略有しない、態様(70)又は態様(71)に記載のディスプレイシステムに関する。
【0158】
態様(73)は、上記カバー基板が、100サイクル超にわたって、上記曲げ軸に沿って動的に曲げることができる、態様(54)~(72)のいずれか1つに記載のディスプレイシステムに関する。
【0159】
態様(74)は、上記カバー基板が、100サイクル超にわたって、上記カバー基板と上記ディスプレイとの間の層間剥離、又は上記カバー基板と上記フレームとの間の層間剥離なしに、上記曲げ軸に沿って動的に曲げることができる、態様(54)~(73)のいずれか1つに記載のディスプレイシステムに関する。
【0160】
態様(75)は、上記カバー基板の上記厚さが1.5mm以下である、態様(54)~(74)のいずれか1つに記載のディスプレイシステムに関する。
【0161】
態様(76)は、上記ディスプレイが動的に曲げることができるものである、態様(54)~(75)のいずれか1つに記載のディスプレイシステムに関する。
【0162】
態様(77)は、上記双方向支持体が、上記サイクルにおいて上記カバー基板を上記曲げ軸に沿って動的に曲げる際に、上記ディスプレイを動的に曲げる、態様(76)に記載のディスプレイシステムに関する。
【0163】
態様(78)は、上記ディスプレイが上記サイクルに沿って動的に曲げられる、態様(77)に記載のディスプレイシステムに関する。
【0164】
本発明の精神又は範囲から逸脱することなく、様々な修正及び変更を行うことができることは、当業者には明らかであろう。
【0165】
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
【0166】
実施形態1
動的曲げ型カバー基板であって、
上記カバー基板は:
第1の大面;
上記第1の大面の反対側の第2の大面;
上記第1の大面と上記第2の大面とを接続する小面;
上記第1の大面と上記第2の大面との間の距離として定義される厚さ;
上記第1の大面及び上記第2の大面のうちの一方の、上記厚さに対して垂直な第1の寸法として定義される、幅;
上記第1の大面及び上記第2の大面のうちの一方の、上記厚さ及び上記幅の両方に対して垂直な第2の寸法として定義される、長さ;並びに
曲げ軸
を備え、第1の曲率半径から第2の曲率半径へ、そして上記第2の曲率半径から上記第1の曲率半径への反復サイクルで、上記曲げ軸の周りで動的に曲げることができる、動的曲げ型カバー基板。
【0167】
実施形態2
上記カバー基板は強化ガラス物品を含む、実施形態1に記載のカバー基板。
【0168】
実施形態3
上記第1の大面から圧縮深さ(DOC)まで延在する圧縮応力(CS)領域であって、上記CS領域は、約900MPa以上の最大CSマグニチュード(CSmax)、及び約5マイクロメートルの深さにおいて750MPa以上のCSマグニチュードを備える、CS領域;並びに
上記第1の大面から約0.25t~約0.75tの深さに位置する最大CTマグニチュード(CTmax)を有する中央張力(CT)領域
を更に備え、
上記CS領域及び上記CT領域は、上記厚さに沿った応力プロファイルを画定する、実施形態2に記載のカバー基板。
【0169】
実施形態4
上記CTmaxマグニチュードは約80MPa以下である、実施形態3に記載のカバー基板。
【0170】
実施形態5
上記CT領域の、上記CTmaxの上記深さから0.1t以内の全ての点が、非ゼロ勾配を有する接線を備える、実施形態3又は実施形態4に記載のカバー基板。
【0171】
実施形態6
上記DOCは約0.2t以下である、実施形態3~5のいずれか1つに記載のカバー基板。
【0172】
実施形態7
上記DOCは約0.1t以下である、実施形態6に記載のカバー基板。
【0173】
実施形態8
上記CTmaxは、上記第1の大面から約0.4t~約0.6tの深さに位置する、実施形態3~7のいずれか1つに記載のカバー基板。
【0174】
実施形態9
上記応力プロファイルの少なくとも一部分は、上記第1の大面から延在するスパイク領域、テール領域、及び上記スパイク領域と上記テール領域との間のニー領域を備え、
上記応力プロファイルの、上記スパイク領域内の全ての点が、約15MPa/マイクロメートル~約200MPa/マイクロメートルのマグニチュードの勾配を有する接線を備え、上記テール領域内の全ての点が、約0.01MPa/マイクロメートル~約3MPa/マイクロメートルのマグニチュードの勾配を有する接線を備える、実施形態3~8のいずれか1つに記載のカバー基板。
【0175】
実施形態10
上記スパイク領域内の上記CSマグニチュードは200MPa超~約1500MPaである、実施形態9に記載のカバー基板。
【0176】
実施形態11
上記ニー領域のCS値は約5MPa~約200MPaである、実施形態9又は実施形態10に記載のカバー基板。
【0177】
実施形態12
上記ニー領域は、上記第1の大面から約10マイクロメートル~約50マイクロメートル延在する、実施形態9又は実施形態10に記載のカバー基板。
【0178】
実施形態13
上記テール領域は概ね上記ニー領域から上記CTmaxの上記深さまで延在する、実施形態9~12のいずれか1つに記載のカバー基板。
【0179】
実施形態14
上記テール領域は、圧縮応力テール領域及び引張応力テール領域のうちの一方又は両方を含む、実施形態9~13のいずれか1つに記載のカバー基板。
【0180】
実施形態15
tは約0.05mm~約2mmである、実施形態1~14のいずれか1つに記載のカバー基板。
【0181】
実施形態16
上記第1の大面及び上記第2の大面のうちの一方又は両方は表面処理を備える、実施形態1~15のいずれか1つに記載のカバー基板。
【0182】
実施形態17
上記表面処理は上記第1の大面及び上記第2の大面の少なくとも一部分を被覆する、実施形態16に記載のカバー基板。
【0183】
実施形態18
上記表面処理は、清掃容易化表面、防眩性表面、反射防止表面、触覚表面、及び装飾表面のうちのいずれか1つを含む、実施形態16又は実施形態17に記載のカバー基板。
【0184】
実施形態19
上記表面処理は、清掃容易化表面、防眩性表面、反射防止表面、触覚表面、及び装飾表面のうちの少なくとも2つを含む、実施形態18に記載のカバー基板。
【0185】
実施形態20
上記第1の大面及び上記第2の大面のうちの一方は上記防眩性表面を備え、上記第1の大面及び上記第2の大面のうちの他方は上記反射防止表面を備える、実施形態19に記載のカバー基板。
【0186】
実施形態21
上記第1の大面は上記防眩性表面及び上記反射防止表面のうちの一方又は両方を備え、上記第2の大面は上記装飾表面を備える、実施形態19に記載のカバー基板。
【0187】
実施形態22
上記第1の大面は上記反射防止表面を備え、上記第2の大面は上記防眩性表面及び上記装飾表面のうちの一方又は両方を備える、実施形態19に記載のカバー基板。
【0188】
実施形態23
上記装飾表面は外周の少なくとも一部分上に配置され、内部部分は上記装飾表面を略含まない、実施形態19に記載のカバー基板。
【0189】
実施形態24
上記装飾表面は、木目状のデザイン、ヘアライン仕上げの金属のデザイン、グラフィックのデザイン、ポートレート、及びロゴのうちのいずれか1つを備える、実施形態19~23のいずれか1つに記載のカバー基板。
【0190】
実施形態25
上記防眩性表面はエッチングされた表面を含み、上記反射防止表面は多層コーティングを含む、実施形態19~24のいずれか1つに記載のカバー基板。
【0191】
実施形態26
上記カバー基板は砕片防止フィルムを略含まない、実施形態1~25のいずれか1つに記載のカバー基板。
【0192】
実施形態27
上記ガラス物品を第1の位置から第2の位置へと湾曲させる際、上記第1の大面における上記CSmaxは約8%より大きく増大する、実施形態2~26のいずれか1つに記載のカバー基板。
【0193】
実施形態28
上記ガラス物品を上記第1の位置から、約500mmの曲率半径を備える上記第2の位置へと湾曲させる際、上記DOC1は約300%より大きく増大し、上記第2の大面から測定された第2の圧縮深さ(DOC2)は15%未満だけ減少する、実施形態2~27のいずれか1つに記載のカバー基板。
【0194】
実施形態29
上記ガラス物品を上記第1の位置から、約250の曲率半径を備える上記第2の位置へと湾曲させる際、上記DOC1は約600%より大きく増大し、上記第2の大面から測定された第2の圧縮深さ(DOC2)は約25%未満だけ減少する、実施形態2~28のいずれか1つに記載のカバー基板。
【0195】
実施形態30
上記CTmaxは250%以下だけ増大する、実施形態29に記載のカバー基板。
【0196】
実施形態31
上記CTmaxは400%以下だけ増大する、実施形態29に記載のカバー基板。
【0197】
実施形態32
上記第1の曲率半径は上記第2の曲率半径より大きい、実施形態1~31のいずれか1つに記載のカバー基板。
【0198】
実施形態33
ディスプレイ;
上記ディスプレイを覆って配置された動的曲げ型カバー基板組立体であって、上記カバー基板組立体はカバー基板を備え、上記カバー基板は:第1の大面;上記第1の大面の反対側の第2の大面;上記第1の大面と上記第2の大面とを接続する小面;上記第1の大面と上記第2の大面との間の距離として定義される厚さ;上記第1の大面及び上記第2の大面のうちの一方の、上記厚さに対して垂直な第1の寸法として定義される、幅;上記第1の大面及び上記第2の大面のうちの一方の、上記厚さ及び上記幅の両方に対して垂直な第2の寸法として定義される、長さ;並びに曲げ軸を有する、動的曲げ型カバー基板組立体;並びに
上記カバー基板の上記第2の大面の少なくとも一部分に取り付けられ、上記カバー基板を、第1の曲率半径から第2の曲率半径へ、そして上記第2の曲率半径から上記第1の曲率半径への反復サイクルで、上記曲げ軸の周りで動的に曲げる、双方向支持体
を備える、ディスプレイシステム。
【0199】
実施形態34
質量6.8kgのインパクタが、衝突速度5.35m/s~6.69m/sで上記第1の大面に衝突するとき、上記インパクタの減速は120g(g力)以下である、実施形態33に記載のディスプレイシステム。
【0200】
実施形態35
上記インパクタの上記減速は、衝突の時間全体のうちのいずれの3msの間隔に関して、80gを超えない、実施形態34に記載のディスプレイシステム。
【0201】
実施形態36
上記第1の曲率半径は約10,000mm以下である、実施形態33~35のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0202】
実施形態37
上記カバー基板は冷間曲げガラス物品を含む、実施形態36に記載のディスプレイシステム。
【0203】
実施形態38
上記カバー基板は熱間形成ガラス物品を含む、実施形態36に記載のディスプレイシステム。
【0204】
実施形態39
上記第1の曲率半径は約10,000mmより大きい、実施形態33~35のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0205】
実施形態40
上記双方向支持体は上記曲げ軸に沿って上記第2の大面と接触する、実施形態33~39のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0206】
実施形態41
上記双方向支持体は弾性材料を含む、実施形態33~40のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0207】
実施形態42
上記カバー基板組立体と上記ディスプレイとの間に接着剤を更に備える、実施形態33~41のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0208】
実施形態43
上記曲げ軸は、上記第1の大面及び上記第2の大面に沿って、約0.1*幅~約0.9*幅に位置決めされる、実施形態33~42のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0209】
実施形態44
上記曲げ軸は、上記第1の大面及び上記第2の大面に沿って、約0.1*長さ~約0.9*長さに位置決めされる、実施形態33~43のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0210】
実施形態45
上記第1の大面の衝突位置にインパクタが衝突した後、上記カバー基板は、上記衝突位置における局所的な曲げを略有しない、実施形態33~44のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0211】
実施形態46
上記第1の大面の上記衝突位置に上記インパクタが衝突した後、上記カバー基板は上記曲げ軸において曲がる、実施形態45に記載のディスプレイシステム。
【0212】
実施形態47
上記第1の大面の上記衝突位置に上記インパクタが衝突した後、上記カバー基板は反破砕効果を略有しない、実施形態45又は実施形態46に記載のディスプレイシステム。
【0213】
実施形態48
上記カバー基板は、100サイクル超にわたって、上記曲げ軸に沿って動的に曲げることができるものである、実施形態33~47のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0214】
実施形態49
上記カバー基板は、100サイクル超にわたって、上記カバー基板システムと上記ディスプレイとの間の層間剥離なしに、上記曲げ軸に沿って動的に曲げることができるものである、実施形態33~48のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0215】
実施形態50
上記厚さは1.5mm以下である、実施形態33~49のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0216】
実施形態51
上記ディスプレイは動的に曲げることができるものである、実施形態33~50のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0217】
実施形態52
上記双方向支持体は、上記サイクルにおいて上記カバー基板を上記曲げ軸に沿って動的に曲げる際に、上記ディスプレイを動的に曲げる、実施形態51に記載のディスプレイシステム。
【0218】
実施形態53
上記ディスプレイは上記サイクルに沿って動的に曲げられる、実施形態52に記載のディスプレイシステム。
【0219】
実施形態54
第1のフレーム表面、上記第1のフレーム表面の反対側の第2のフレーム表面、及びフレーム縁部を備える第1のフレームであって、上記第1のフレーム表面と上記第2のフレーム表面との間の距離として定義されたフレーム厚さ、上記第1のフレーム表面及び上記第2のフレーム表面のうちの一方の、上記フレーム厚さに対して垂直な第1の寸法として定義された、フレーム幅、並びに上記第1のフレーム表面及び上記第2のフレーム表面のうちの一方の、上記フレーム厚さ及び上記フレーム幅の両方に対して垂直な第2の寸法として定義された、フレーム長さを有する、第1のフレーム;
上記第1のフレーム表面から上記第2のフレーム表面まで延在し、また上記第1のフレーム表面と上記第2のフレーム表面とを接続する内面によって取り囲まれた、フレーム開口;
上記内面内の上記フレーム開口に配置された、ディスプレイ;
上記第1のフレーム表面上に、上記ディスプレイを覆って配置された、動的曲げ型カバー基板であって、上記カバー基板は:第1の大面;上記第1の大面の反対側の第2の大面;上記第1の大面と上記第2の大面とを接続する小面;上記第1の大面と上記第2の大面との間の距離として定義される厚さ;上記第1の大面及び上記第2の大面のうちの一方の、上記厚さに対して垂直な第1の寸法として定義される、幅;上記第1の大面及び上記第2の大面のうちの一方の、上記厚さ及び上記幅の両方に対して垂直な第2の寸法として定義される、長さ;並びに曲げ軸を有する、動的曲げ型カバー基板組立体:並びに
上記第2のフレーム表面の少なくとも一部分に取り付けられ、上記カバー基板を、第1の曲率半径から第2の曲率半径へ、そして上記第2の曲率半径から上記第1の曲率半径へのサイクルで、上記曲げ軸に沿って動的に曲げる、双方向支持体
を備える、ディスプレイシステム。
【0220】
実施形態55
上記ディスプレイシステムは:
第1のフレーム表面、上記第1のフレーム表面の反対側の第2のフレーム表面、及びフレーム縁部を備える第2のフレームであって、上記第1のフレーム表面と上記第2のフレーム表面との間の距離として定義されたフレーム厚さ、上記第1のフレーム表面及び上記第2のフレーム表面のうちの一方の、上記フレーム厚さに対して垂直な第1の寸法として定義された、フレーム幅、並びに上記第1のフレーム表面及び上記第2のフレーム表面のうちの一方の、上記フレーム厚さ及び上記フレーム幅の両方に対して垂直な第2の寸法として定義された、フレーム長さを有する、第2のフレーム;
上記第1のフレーム表面から上記第2のフレーム表面まで延在し、また上記第1のフレーム表面と上記第2のフレーム表面とを接続する内面によって取り囲まれた、フレーム開口;並びに
上記第2のフレームの上記内面内の上記フレーム開口に配置された、第2のディスプレイ
を含み、上記双方向支持体は、上記第1のフレームの上記第2のフレーム表面及び上記第2のフレームの上記第2のフレーム表面に取り付けられ、上記第1のフレームと上記第2のフレームとの間に位置決めされる。1つ以上の実施形態では、上記曲げ軸は、上記第1のフレームと上記第2のフレームとの間に位置決めされる、実施形態54に記載のディスプレイシステム。
【0221】
実施形態56
上記曲げ軸は上記第1のフレームと上記第2のフレームとの間に位置決めされる、実施形態55に記載のディスプレイシステム。
【0222】
実施形態57
上記カバー基板は複数の上記曲げ軸を備える、実施形態55に記載のディスプレイシステム。
【0223】
実施形態58
質量6.8kgのインパクタが、衝突速度5.35m/s~6.69m/sで上記第1の大面に衝突するとき、上記インパクタの減速は120g(g力)以下である、実施形態54~57のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0224】
実施形態59
上記インパクタの上記減速は、衝突の時間全体のうちのいずれの3msの間隔に関して、80gを超えない、実施形態58に記載のディスプレイシステム。
【0225】
実施形態60
上記第1の曲率半径は約10,000mm以下である、実施形態54~59のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0226】
実施形態61
上記カバー基板は冷間曲げガラス物品を含む、実施形態60に記載のディスプレイシステム。
【0227】
実施形態62
上記カバー基板は熱間形成ガラス物品を含む、実施形態61に記載のディスプレイシステム。
【0228】
実施形態63
上記第1の曲率半径は約10,000mmより大きい、実施形態54~62のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0229】
実施形態64
上記双方向支持体は接触面を備え、上記接触面の50%以上は上記第2の大面と接触する、実施形態54~63のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0230】
実施形態65
上記双方向支持体は弾性材料を含む、実施形態54~64のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0231】
実施形態66
上記カバー基板と上記第1のフレーム表面との間に接着剤を更に備える、実施形態54~65のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0232】
実施形態67
上記カバー基板と上記ディスプレイとの間に接着剤を更に備える、実施形態54~66のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0233】
実施形態68
上記曲げ軸は、上記第1の大面及び上記第2の大面に沿って、約0.1*上記カバー基板の幅~約0.9*上記カバー基板の幅に位置決めされる、実施形態54~67のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0234】
実施形態69
上記曲げ軸は、上記第1の大面及び上記第2の大面に沿って、約0.1*上記カバー基板の長さ~約0.9*上記カバー基板の長さに位置決めされる、実施形態54~68のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0235】
実施形態70
上記第1の大面の衝突位置にインパクタが衝突した後、上記カバー基板は、上記衝突位置における局所的な曲げを略有しない、実施形態54~69のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0236】
実施形態71
上記第1の大面の上記衝突位置に上記インパクタが衝突した後、上記カバー基板は上記曲げ軸において曲がる、実施形態70に記載のディスプレイシステム。
【0237】
実施形態72
上記第1の大面の上記衝突位置に上記インパクタが衝突した後、上記カバー基板は反破砕効果を略有しない、実施形態70又は実施形態71に記載のディスプレイシステム。
【0238】
実施形態73
上記カバー基板は、100サイクル超にわたって、上記曲げ軸に沿って動的に曲げることができるものである、実施形態54~72のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0239】
実施形態74
上記カバー基板は、100サイクル超にわたって、上記カバー基板と上記ディスプレイとの間の層間剥離、又は上記カバー基板と上記フレームとの間の層間剥離なしに、上記曲げ軸に沿って動的に曲げることができるものである、実施形態54~73のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0240】
実施形態75
上記カバー基板の上記厚さは1.5mm以下である、実施形態54~74のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0241】
実施形態76
上記ディスプレイは動的に曲げることができるものである、実施形態54~75のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0242】
実施形態77
上記双方向支持体は、上記サイクルにおいて上記カバー基板を上記曲げ軸に沿って動的に曲げる際に、上記ディスプレイを動的に曲げる、実施形態76に記載のディスプレイシステム。
【0243】
実施形態78
上記ディスプレイは上記サイクルに沿って動的に曲げられる、実施形態77に記載のディスプレイシステム。
【符号の説明】
【0244】
10、200、210 システム
20 非付着領域
100 動的曲げ型自動車内装ディスプレイシステム
120、130、140 動的曲げ型カバー基板組立体、カバー基板
121、301 第1の大面
122、302 第2の大面
125、201、211、330、340、350 曲げ軸
126、326 小面
140A~140F 双方向支持体
142 支持体部品
144 関節接続型部品
146、148 境界面
150、202、212 ディスプレイ
300 カバー基板、湾曲基板
310、312、314、316、318 湾曲部分
320 平坦部分
360 距離