(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-27
(45)【発行日】2024-09-04
(54)【発明の名称】通信の方法、デバイス、および、コンピュータ可読媒体
(51)【国際特許分類】
H04W 24/00 20090101AFI20240828BHJP
H04W 72/231 20230101ALI20240828BHJP
H04W 72/0446 20230101ALI20240828BHJP
H04W 72/0453 20230101ALI20240828BHJP
【FI】
H04W24/00
H04W72/231
H04W72/0446
H04W72/0453
(21)【出願番号】P 2022561615
(86)(22)【出願日】2020-04-10
(86)【国際出願番号】 CN2020084127
(87)【国際公開番号】W WO2021203401
(87)【国際公開日】2021-10-14
【審査請求日】2022-12-07
(73)【特許権者】
【識別番号】515076873
【氏名又は名称】ノキア テクノロジーズ オサケユイチア
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100141162
【氏名又は名称】森 啓
(74)【代理人】
【識別番号】100151459
【氏名又は名称】中村 健一
(72)【発明者】
【氏名】トゥー レイ
(72)【発明者】
【氏名】ラース ダルスガールド
【審査官】中村 信也
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/191965(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/062658(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/031324(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1デバイスで、かつ、第2デバイスから、前記第2デバイスの第1ダウンリンク基準信号の第1測定に関する第1構成、および第3デバイスの第2ダウンリンク基準信号の第2測定に関する第2構成を受信し、
前記第1デバイスのアクティブ帯域幅部、ならびに前記第1および第2構成に基づいて、前記第1測定に関する第1情報、および前記第2測定に関する第2情報を決定し、
前記第1情報に基づいて前記第1測定の第1結果を決定し、前記第2情報に基づいて前記第2測定の第2結果を決定し、
前記第1結果および前記第2結果を前記第2デバイスに送信する、
ことを含
み、
前記第1情報は、前記第1測定のための第1測定帯域幅および第1測定期間のうちの少なくとも1つを含み、前記第2情報は、前記第2測定のための第2測定帯域幅および第2測定期間のうちの少なくとも1つを含み、
前記第1構成は、前記第1測定のための第1帯域幅および前記第1ダウンリンク基準信号の第1密度を含み、
前記第2構成は、前記第2測定のための第2帯域幅および前記第2ダウンリンク基準信号の第2密度を含み、
前記第1デバイスは、端末デバイスであり、前記第2デバイスは前記端末デバイスにサービスを提供するネットワークデバイスであり、前記第3デバイスは、前記第2デバイスに隣接するネットワークデバイスである、
方法。
【請求項2】
前記第1および第2情報を決定することは、
前記第1結果および前記第2結果が、測定精度において同じレベルになるように、前記第1および前記第2情報を決定すること、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1および第2情報を決定することは、
アクティブ帯域幅部内の第1帯域幅の第1部分、およびアクティブ帯域幅部内の第2帯域幅の第2部分を決定し、
前記第1部分が第1所定値を上回り、前記第2部分が第2所定値を上回るという決定に従って、前記第1デバイスのアクティブ帯域幅部分および前記第1および第2構成に基づいて、前記第1および第2情報を決定する、
ことを含む、請求項
1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1所定値は、前記第1密度に関連付けられ、前記第2所定値は、前記第2密度に関連付けられる、請求項
3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1および第2情報を決定することは、
前記第1および第2密度が同一であるという決定に従って、
前記アクティブ帯域幅部内の前記第1帯域幅の第1部分および前記アクティブ帯域幅部内の前記第2帯域幅の第2部分のうちの小さい方を決定し、
前記小さい方に基づいて、前記第1情報における第1測定帯域幅および前記第2情報における第2測定帯域幅を決定する、
ことを含む、請求項
1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1および第2情報を決定することは、
前記第1密度が前記第2密度よりも高いという決定に従って、
前記第1情報における第1測定帯域幅、および前記第2情報における前記第1測定帯域幅よりも大きい第2測定帯域幅と、
前記第1情報における第1測定期間、および前記第2情報における前記第1測定期間よりも長い第2測定期間と、
のうちの少なくとも一方を決定することを含む、請求項
1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1および第2情報を決定することは、
前記第1密度が前記第2密度より低いという決定に従って、
前記第1情報における第1測定帯域幅、および前記第2情報における前記第1測定帯域幅よりも小さい第2測定帯域幅と、
前記第1情報における第1測定期間、および前記第2情報における前記第1測定期間より短い第2測定期間と、
のうちの少なくとも一方を決定すること、を含む、請求項
1に記載の方法。
【請求項8】
第1デバイスであって、
少なくとも1つのプロセッサと、
コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリと、を備え、
前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサとともに、前記第1デバイスに、
第2デバイスから、前記第2デバイスの第1ダウンリンク基準信号の第1測定に関する第1構成、および、第3デバイスの第2ダウンリンク基準信号の第2測定に関する第2構成を受信し、
前記第1デバイスのアクティブ帯域幅部および前記第1および第2構成に基づいて、前記第1測定に関する第1情報および前記第2測定に関する第2情報を決定し、
前記第1情報に基づいて前記第1測定の第1結果、および、前記第2情報に基づいて前記第2測定の第2結果を決定し、
前記第1結果および前記第2結果を前記第2デバイスに送信する、
ことを行わせるように構成さ
れ、
前記第1情報は、前記第1測定のための第1測定帯域幅および第1測定期間のうちの少なくとも1つを含み、前記第2情報は、前記第2測定のための第2測定帯域幅および第2測定期間のうちの少なくとも1つを含み、
前記第1構成は、前記第1測定のための第1帯域幅と、前記第1ダウンリンク基準信号の第1密度と、を含み、
前記第2構成は、前記第2測定のための第2帯域幅と、前記第2ダウンリンク基準信号の第2密度と、を含み、
前記第1デバイスは、端末デバイスであり、前記第2デバイスは、前記端末デバイスを提供するネットワークデバイスであり、前記第3デバイスは、前記第2デバイスに隣接するネットワークデバイスである、
第1デバイス。
【請求項9】
前記第1デバイスは、
前記第1結果および前記第2結果が測定精度において同じレベルになるように、前記第1および前記第2情報を決定することによって、前記第1および第2情報を決定するようにされる、請求項
8に記載の第1デバイス。
【請求項10】
前記第1デバイスは、
前記アクティブ帯域幅部内の前記第1帯域幅の第1部分、および前記アクティブ帯域幅部内の前記第2帯域幅の第2部分を決定し、
前記第1部分が第1所定値を上回り、前記第2部分が第2所定値を上回るという決定に従って、前記第1デバイスのアクティブ帯域幅部分と前記第1および第2構成とに基づいて、前記第1および第2情報を決定する、
ことによって、前記第1および第2情報を決定するようにされる、請求項
8に記載の第1デバイス。
【請求項11】
前記第1所定値は、前記第1密度に関連付けられ、前記第2所定値は、前記第2密度に関連付けられる、請求項
10に記載の第1デバイス。
【請求項12】
前記第1デバイスは、
前記第1および第2密度が同一であるという決定に従って、
前記アクティブ帯域幅部内の前記第1帯域幅の第1部分および前記アクティブ帯域幅部内の前記第2帯域幅の第2部分のうち、小さい方を決定し、
前記小さい方に基づいて、前記第1情報における第1測定帯域幅および前記第2情報における第2測定帯域幅を決定する、
ことによって、前記第1および第2情報を決定するようにされる、請求項
8に記載の第1デバイス。
【請求項13】
前記第1デバイスは、
前記第1密度が前記第2密度よりも高いという決定に従って、
前記第1情報における第1測定帯域幅、および前記第2情報における前記第1測定帯域幅よりも大きい第2測定帯域幅と、
前記第1情報における第1測定期間、および前記第2情報における前記第1測定期間よりも長い第2測定期間と、
のうちの少なくとも一方を決定することによって、前記第1および第2情報を決定するようにされる、請求項
8に記載の第1デバイス。
【請求項14】
前記第1デバイスは、
前記第1密度が前記第2密度より低いという決定に従って、
前記第1情報における第1測定帯域幅、および前記第2情報における前記第1測定帯域幅よりも小さい第2測定帯域幅と、
前記第1情報における第1測定期間、および前記第2情報における前記第1測定期間より短い第2測定期間と、
のうちの少なくとも一方を決定することによって、前記第1および第2情報を決定するようにされる、請求項
8に記載の第1デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、一般に、電気通信の分野に関し、特に、無線リソース管理(RRM)測定における通信の方法、デバイス、および、コンピュータ可読記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)がモビリティ管理のために設計されており、CSI-RSに基づくRRM測定は、モビリティ決定およびネットワーク最適化において重要な役割を果たす。
【0003】
CSI-RSベースのRRM測定の場合、サービングセル内の端末デバイスは、測定される各近隣セルのCSI-RSリソースのリストで構成されてもよい。近隣セルのCSI-RSリソースは、サービングセルのCSI-RSリソースとは異なる帯域幅、異なる中心周波数、および/または、異なる時間-周波数位置を有する場合がある。この場合、モビリティの決定を容易にするために、サービングセルおよび隣接セルのCSI-RSリソースをどのように測定するかが焦点となる。
【発明の概要】
【0004】
一般に、本開示の例示的な実施形態は、RRM測定のための解決策を提供する。
【0005】
第1の態様において、方法が提供される。本方法は、第1デバイスで、かつ、第2デバイスから、第2デバイスの第1ダウンリンク基準信号の第1測定に関する第1構成、および、第3デバイスの第2ダウンリンク基準信号の第2測定に関する第2構成を受信し、第1デバイスのアクティブ帯域部分、ならびに、第1および第2構成に基づいて、第1測定に関する第1情報および第2測定に関する第2情報を決定し、第1情報に基づく第1測定の第1結果、および、第2情報に基づいて第2測定の第2結果を決定し、第1結果および第2結果を第2デバイスに送信する、ことを含む。
【0006】
第2の態様では、第1デバイスが提供される。第1デバイスは、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリと、を備え、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサとともに、第1デバイスに第1の態様による方法を実行させるように構成される。
【0007】
第3の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体が提供される。非一時的コンピュータ可読媒体は、装置に第1の態様による方法を実行させるためのプログラム命令を含む。
【0008】
概要欄は、本開示の実施形態の重要な、または、必須の特徴を特定することを意図しておらず、本開示の範囲を限定するために使用することも意図していないことを理解されたい。本開示の他の特徴は、以下の説明を通じて容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
ここで、いくつかの例示的な実施形態を、添付の図面を参照して説明する。
【
図1】
図1は、本開示の例示的な実施形態が実装され得る通信ネットワークの例を示す。
【
図2】
図2は、本開示のいくつかの実施形態による、RRM測定中の通信のプロセスを示すフローチャートである。
【
図3】
図3は、本開示の例示的な実施形態による、第1デバイスで実施される通信方法のフローチャートを示す図である。
【
図4】
図4は、本開示の例示的な実施形態による、第1および第2測定値に関する第1および第2情報を決定する例示的な方法のフローチャートである。
【
図5】
図5は、本開示の例示的な実施形態による、第1および第2情報の決定例を示す図である。
【
図6】
図6は、本開示の例示的な実施形態による、第1および第2情報を決定する別の例示的な方法のフローチャートを示す図である。
【
図7】
図7は、本開示の例示的な実施形態による、第1および第2情報の別の決定例を示す図である。
【
図8】
図8は、本開示の例示的な実施形態による、第1および第2情報の別の決定例を示す図である。
【
図9】
図9は、本開示の例示的な実施形態を実施するのに好適な装置の簡略化されたブロック図である。
【
図10】
図10は、本開示の例示的な実施形態による例示的なコンピュータ可読媒体のブロック図である。 図面を通して、同一または類似の参照番号は、同一または類似の要素を表す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本開示の原理について、いくつかの例示的な実施形態を参照して説明する。これらの実施形態は、本開示の範囲に関するいかなる限定も示唆することなく、例示の目的のためにのみ記載され、当業者が本開示を理解し実施するのに役立つことが理解されよう。本明細書に記載される開示は、以下に記載されるもの以外の様々な態様で実施することができる。
【0011】
以下の説明および特許請求の範囲において、別段の定義がない限り、本明細書で使用される全ての技術用語および科学用語は、本開示が属する技術分野における通常の技術者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。
【0012】
本開示における「一実施形態」、「実施形態」、「例示的実施形態」等への言及は、説明される実施形態が特定の特徴、構造、または特性を含み得ることを示すが、すべての実施形態が特定の特徴、構造、または特性を含む必要はない。さらに、このような語句は、必ずしも同じ実施形態を指すものではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性が実施形態に関連して説明される場合、明示的に説明されているかどうかにかかわらず、他の実施形態に関連してそのような特徴、構造、または特性に影響を与えることは当業者の知識の範囲内であることが提示される。
【0013】
本明細書では、様々な要素を説明するために「第1」および「第2」等の用語を使用することがあるが、これらの要素はこれらの用語によって限定されるべきではないことを理解されたい。これらの用語は、ある要素を別の要素から区別するためにのみ使用される。例えば、例示的な実施形態の範囲から逸脱することなく、第1要素を第2要素と称することができ、同様に、第2要素を第1要素と称することができる。本明細書で使用される場合、用語「および/または」は、列挙された用語の1つ以上の任意の、および、全ての組合せを含む。
【0014】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的としており、例示的な実施形態を限定することを意図していない。本明細書で使用されるように、単数形「a」、「an」、および、「the」は、文脈が明らかにそうでないことを示さない限り、複数形も含むことを意図している。本明細書で使用される場合、用語「comprise」、「comprising」、「has」、「having」、「includes」および/または「including」は、記載された特徴、要素、および/または、成分等の存在を特定するが、1つ以上の他の特徴、要素、成分、および/または、それらの組み合わせの存在または追加を排除しないことがさらに理解されるであろう。
【0015】
本願で使用されるように、用語「回路」は、以下の1つ以上、または、全てを指す場合がある。
(a)ハードウェアのみの回路実装(アナログ回路および/またはデジタル回路のみにおける実装など)、
(b)次のようなハードウェア回路とソフトウェアの組み合わせ(該当する場合)
(i)アナログおよび/またはデジタルハードウェア回路とソフトウェア/ファームウェアとの組合せ、および、
(ii)携帯電話やサーバなどの装置に様々な機能を実行させるために協働するソフトウェア(デジタル信号プロセッサを含む)を使ったハードウェアプロセッサ、ソフトウェア、および、メモリの任意の部分、ならびに、
(c)動作のためにソフトウェア(例えば、ファームウェア)を必要とするが、動作に必要でないときはソフトウェアが存在しなくてもよい、マイクロプロセッサ、または、その一部などのハードウェア回路、および/または、プロセッサ。
【0016】
回路のこの定義は、あらゆる請求項を含む、本願明細書におけるこの用語の全ての使用に適用される。さらなる例として、本願で使用されるように、回路という用語は、単にハードウェア回路またはプロセッサ(または、複数のプロセッサ)、またはハードウェア回路、またはプロセッサの一部、および、それに(またはそれらの)付随するソフトウェアおよび/またはファームウェアの実装も対象とする。回路という用語は、例えば、また、特定の請求項の要素に適用可能な場合、モバイルデバイス用のベースバンド集積回路またはプロセッサ集積回路、あるいはサーバ、セルラーネットワークデバイス、または他のコンピューティングまたはネットワークデバイスにおける同様の集積回路も対象とする。
【0017】
本明細書で使用される場合、用語「通信ネットワーク」は、ロングタームエボリューション(LTE)、LTE-Advanced(LTE-A)、広帯域符号分割多元接続(WCDMA(登録商標))、高速パケット接続(HSPA)、狭帯域のモノのインターネット(NB-IoT)など、任意の適切な通信規格に従うネットワークを意味する。さらに、通信ネットワークにおける端末デバイスとネットワークデバイスとの間の通信は、第1世代(1G)、第2世代(2G)、2.5G、2.75G、第3世代(3G)、第4世代(4G)、4.5G、将来の第5世代(5G)通信プロトコル、および/または、現在知られているか、若しくは、将来開発予定の他の任意のプロトコルが含まれるが、これらに限られない任意の適切な世代の通信プロトコルに従って実行されてもよい。本開示の実施形態は、様々な通信システムにおいて適用され得る。通信の急速な発展を考慮すると、当然ながら、本開示が具現化され得る未来型の通信技術およびシステムも存在することになる。本開示の範囲を前述のシステムのみに限定するものと見なすべきではない。
【0018】
本明細書で使用されるように、「ネットワークデバイス」という用語は、端末デバイスがネットワークにアクセスし、そこからサービスを受ける通信ネットワーク内のノードを指す。ネットワークデバイスは、適用される用語および技術に応じて、例えば、基地局(BS)またはアクセスポイント(AP)、ノードB(NodeBまたはNB)、進化型ノードB(eNodeBまたはeNB)、NR NB(gNBとも呼ばれる)、リモート無線ユニット(RRU)、無線ヘッダ(RH)、リモート無線ヘッド(RRH)、リレー、フェムトやピコ等の低電力ノードなどを参照し得る。
【0019】
「端末デバイス」という用語は、無線通信が可能な任意の端末デバイスを指す。限定ではなく例として、端末デバイスは、通信デバイス、ユーザ機器(UE)、加入者局(SS)、携帯加入者局、移動局(MS)、またはアクセス端末(AT)とも呼ばれることがある。端末デバイスとしては、携帯電話、セルラーフォン、スマートフォン、VoIP(ボイスオーバーIP)電話、無線ローカルループ電話、タブレット、ウェアラブル端末デバイス、携帯情報端末(PDA)、携帯コンピュータ、デスクトップコンピュータ、デジタルカメラなどの画像撮影端末デバイス、ゲーム端末デバイス、音楽保存・再生家電等が考えられるが、これらに限定されない。車載型無線端末デバイス、無線エンドポイント、モバイルステーション、ラップトップ組込み機器(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、USBドングル、スマートデバイス、無線顧客構内機器(CPE)、モノのインターネット(loT)デバイス、時計などのウェアラブル、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)、車両、ドローン、医療機器およびアプリケーション(例えば、遠隔手術)、産業用デバイスおよびアプリケーション(例えば、産業用および/または自動処理チェーンコンテキストで動作するロボットおよび/または他の無線デバイス)、家電デバイス、商用および/または産業用無線ネットワークで動作するデバイス等である。以下の説明では、「端末デバイス」、「通信デバイス」、「端末」、「ユーザデバイス」、「UE」という用語は、互換的に使用される場合がある。
【0020】
図1は、本開示の実施形態が実装され得る、例示的な通信ネットワーク100を示す。
図1に示すように、ネットワーク100は、第1デバイス110と、第2デバイス120と、第3デバイス130とを含む。いくつかの実施形態において、第1デバイス110は端末デバイスであってもよく、第2デバイス120は第1デバイス110にサービスを提供するネットワークデバイスであってもよく、第3デバイス130は第2デバイス120に隣接するネットワークデバイスであってもよい。第2デバイス120は、第1デバイス110にサービングセル121を提供し、第3デバイス130は、第1デバイス110に隣接セル131を提供する。
図1に示すような、第1、第2、および、第3デバイスの数およびタイプは、いかなる制限も示唆するものではなく、例示のみを目的としていることを理解されたい。ネットワーク100は、本開示の実施形態を実装するように適合された任意の好適な数およびタイプの第1、第2、および、第3デバイスを含んでもよい。
【0021】
図1に示すように、第1、第2、および、第3デバイス110、120、および、130は、互いに通信することができる。例えば、第2デバイス120、および、130は、所定のリソース上でダウンリンク基準信号を送信し、第1デバイス110は、所定のリソースに関する構成情報に基づいて、ダウンリンク基準信号を受信してもよい。さらに、第1デバイス110は、ダウンリンク基準信号を測定し、測定結果を第2デバイス120に送信してもよい。いくつかの実施形態において、ダウンリンク基準信号はCSI-RSであってもよい。ダウンリンク基準信号の他の形態も実現可能であることに留意されたい。
【0022】
ネットワーク100における通信は、LTE、LTEエボリューション、LTEアドバンスト(LTE-A)、広帯域符号分割多重接続(WCDMA(登録商標))、符号分割多重接続(CDMA)、および、グローバル移動体通信システム(GSM(登録商標))等を含むが、これらに限定されない任意の適切な規格に準拠することができる。さらに、通信は、現在知られている、または将来開発される任意の世代の通信プロトコルに従って実行されてもよい。通信プロトコルの例としては、第1世代(1G)、第2世代(2G)、2.5G、2.75G、第3世代(3G)、第4世代(4G)、4.5G、第5世代(5G)の通信プロトコルがあるが、これらに限定されるものではない。
【0023】
ダウンリンク基準信号ベースのRRM測定については、第1デバイス110は、第2デバイス120からのダウンリンク基準信号(以下、第1ダウンリンク基準信号ともいう)、および、第3デバイス130からのダウンリンク基準信号(以下、第2ダウンリンク基準信号ともいう)をそれぞれ測定するように構成され得る。隣接セル121のダウンリンク基準信号リソースは、サービングセル131のものと異なる帯域幅、異なる中心周波数、および/または、異なる時間周波数位置を有する場合があるため、モビリティの決定を容易にするために、サービングセルおよび隣接セルの測定をどのように行うかに焦点が当てられる。
【0024】
これに鑑みて、本開示の実施形態は、ダウンリンク基準信号ベースのRRM測定の解決策を提供し、そのメカニズムは、
図2に示すような高度なフローチャートで示される。
【0025】
図2は、本開示のいくつかの実施形態によるRRM測定中の通信のプロセスを示すフローチャート200である。
図2に示すように、第3デバイス130は、第2デバイス120に対して、隣接セル測定のためのそのダウンリンク基準信号に関する構成(以下、第2構成ともいう)を送信し、これに対応して、第2デバイス120は、第2構成を受信する。
【0026】
第2デバイス120は、そのダウンリンク基準信号(すなわち、第1ダウンリンク基準信号)に関する測定(以下、第1測定ともいう)に関する構成220(以下、第1構成ともいう)を決定し、第1および第2構成230を第1デバイス110に送信してよい。いくつかの実施形態において、第1構成は、第1測定のための第1帯域幅と、第1ダウンリンク基準信号の第1密度とを含んでいてもよく、第2構成は、第2測定のための第2帯域幅と、第2ダウンリンク基準信号の第2密度とを含んでいてもよい。
【0027】
例えば、第1および第2構成は、CSI-RS-ResourceConfigMobility情報要素(IE)を介して第1デバイス110に送信されてもよい。第1および第2構成は、また、別の適切な方法で第1デバイス110に送信されてもよいことに留意されたい。いくつかの実施形態では、第1および第2帯域幅の各々は、24個の物理リソースブロック(PRB)、48個のPRB、96個のPRB、192個のPRB、および、264個のPRBからなるグループから選択されてもよい。いくつかの実施形態では、第1および第2密度の各々は、d1およびd3を含むグループから選択されてもよく、d1は、1つのPRBの1つのポートのREに1つのダウンリンク基準信号があることを意味し、d3は、1つのPRBの1つのポートのREに3つのダウンリンク基準信号があることを意味する。
【0028】
第1および第2構成を受信すると、第1デバイス110は、第1デバイス110のアクティブ帯域幅部分(BWP)、ならびに、第1および第2構成に基づいて、第1測定に関する第1情報、および、第2測定に関する第2情報を決定し得る(240)。ここで、第1情報は、第1測定のための測定条件とみなすことができ、第2情報は、第2測定のための測定条件とみなすことができる。
【0029】
いくつかの実施形態において、第1デバイス110は、第1測定の第1結果、および、第2測定の第2結果が、測定精度において同じレベルになるように、第1および第2情報を決定し得る。このように、第1結果および第2結果は、測定精度において同等であり得、ハンドオーバの決定などの正しいモビリティ決定を行うことを容易にし得る。
【0030】
いくつかの実施形態では、第1情報は、第1測定のための第1測定帯域幅および第1測定期間のうちの少なくとも1つを含んでよく、第2情報は、第2測定のための第2測定帯域幅および第2測定期間のうちの少なくとも1つを含んでよく、第1情報は、第1測定のための第1測定帯域幅および第1測定期間を含んでよく、第2情報は、第2測定のための第2測定帯域幅および第2測定期間を含んでよい。第1および第2測定に対する測定帯域幅と測定期間のバランスをとることによって、第1測定の第1結果の測定精度は、第2測定の第2結果の測定精度と同程度にすることができる。
【0031】
いくつかの実施形態では、第1デバイス110は、そのアクティブBWP内の測定、すなわち、周波数内測定を実行する必要がある場合がある。例えば、第1デバイス110は、アクティブBWP内の第1帯域幅の一部(以下、第1部分とも称する)、および、アクティブBWP内の第2帯域幅の一部(以下、第2部分とも称する)を決定し、第1および第2部分、ならびに、第1および第2密度に基づいて、第1および第2情報を決定し得る。なお、本開示は、周波数内測定に限定されず、そのアクティブBWPを超える測定、すなわち、周波数間測定も採用され得ることに留意されたい。
【0032】
第1および第2情報を決定すると、第1デバイス110は、第1情報に基づいて第1測定を実行し、第2情報に基づいて第2測定を実行することによって、第1結果および第2結果を決定し(250)、第1結果および第2結果を第2デバイス120に送信し得る(260)。第1結果および第2結果を受信すると、第2デバイス120は、第1結果および第2結果に基づいて、RRMのモビリティ決定を行う(270)。
【0033】
次に、上記のプロセスに対応して、本開示のいくつかの例示的な実施形態について、図を参照して詳細に説明する。しかしながら、当業者であれば、本開示がこれらの限定された実施形態を越えて拡張されるため、これらの図に関して本明細書に与えられる詳細な説明は説明のためのものであることを容易に理解することができるであろう。
【0034】
図3は、本開示の例示的な実施形態による、第1デバイスで実装される通信の方法300のフローチャートを示す図である。方法300は、
図1に示される第1デバイス110において実装され得る。議論の目的のために、方法300は、
図1を参照して説明される。方法300は、示されていない追加のブロックをさらに含み、および/または、いくつかの示されているブロックを省略してもよく、本開示の範囲はこの点で限定されないことが理解されよう。
【0035】
図3に示すように、ブロック310において、第1デバイス110は、第2デバイス120から、第2デバイス120の第1ダウンリンク基準信号の第1測定に関する第1構成と、第3デバイス130の第2ダウンリンク基準信号の第2測定に関する第2構成と、を受信する。いくつかの実施形態では、第1デバイス110は、例えば、CSI-RS-ResourceConfigMobility IEまたは任意の他の適切なIEなどの事前定義されたIEを介して、第1および第2構成を受信してもよい。
【0036】
いくつかの実施形態では、第1構成は、第1測定のための第1帯域幅と、第1ダウンリンク基準信号の第1密度とを含んでいてもよく、第2構成は、第2測定のための第2帯域幅と、第2ダウンリンク基準信号の第2密度とを含んでいてもよい。例えば、第1および第2帯域幅の各々は、24個のPRB、48個のPRB、96個のPRB、192個のPRB、および、264個のPRBからなるグループから選択することができ、第1および第2密度の各々は、d1およびd3を含むグループから選択することができる。
【0037】
ブロック320において、第1デバイス110は、第1デバイス110のアクティブBWP、ならびに、第1および第2構成に基づいて、第1測定に関する第1情報、および、第2測定に関する第2情報を決定する。いくつかの実施形態では、第1デバイス110は、第1および第2結果が測定精度において同じレベルになるように、第1および第2情報を決定してもよい。
【0038】
いくつかの実施形態において、第1情報は、第1測定のための第1測定帯域幅および第1測定期間のうちの少なくとも1つを含んでもよく、第2情報は、第2測定のための第2測定帯域幅および第2測定期間のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0039】
本開示の実施形態によれば、第1および第2測定の測定帯域幅および測定期間のバランスをとることによって、第1測定の第1ダウンリンク基準信号の測定精度を第2測定の第2ダウンリンク基準信号の測定精度と同じレベルにすることができるため、第1および第2結果を測定精度において同等にすることができる。
【0040】
第1および第2情報の決定についての詳細は、
図4~
図8に関連して以下に説明される。
図4は、本開示の例示的な実施形態による、第1および第2情報を決定する例示的な方法400のフローチャートを示す図である。方法400は、
図1に示す第1デバイス110で実施することができる。議論の目的のために、方法400は、
図1を参照して説明される。方法400は、示されていない追加のブロックをさらに含み、および/または、示されているいくつかのブロックを省略することができ、本開示の範囲は、この点で限定されないことが理解されよう。
【0041】
ブロック410において、第1デバイス110は、アクティブBWP内の第1帯域幅の第1部分(以下、BW1とも称する)、および、アクティブBWP内の第2帯域幅の第2部分(以下、BW2とも称する)を決定し得る。本実施形態では、周波数内測定が考慮される。
図5は、本開示の例示的な実施形態による第1および第2情報の決定例を示す図(500)である。
【0042】
図5に示すように、参照符号510は、サービングセル121からの第1構成における第1帯域幅を示し、参照符号520は、隣接セル131からの第2構成における第2帯域幅を示し、参照符号530は、第1デバイス110のアクティブBWPを示す。ここで、アクティブBWP530の一部は、図中の第1帯域幅510によって遮断される。また、第1帯域510と第2帯域520は、ともにアクティブBWP530内にあることが分かる。この場合、第1デバイス110は、第1帯域幅510および第2帯域幅520をそれぞれBW1およびBW2として決定してもよい。例えば、アクティブBWP530が100個のPRBであり、第1帯域幅510が96個のPRBであり、第2帯域幅520が48個のPRBであるいくつかの実施形態において、BW1は96個のPRBであり、BW2は48個のPRBであってもよい。
【0043】
ブロック420において、第1デバイス110は、第1部分が第1所定値より大きく、第2部分が第2所定値より大きいかどうかを決定してもよい。いくつかの実施形態では、第1所定値は、第1密度に関連付けられ、第2所定値は、第2密度に関連付けられ得る。すなわち、閾値は、測定帯域幅に対して設定されてもよく、ダウンリンク基準信号の密度と関連付けて設定されてもよい。ある程度、閾値は最小測定帯域幅とみなすことができる。
【0044】
ブロック420において、第1部分が第1所定値未満であるか、または第2部分が第2所定値未満であると判定された場合、第1デバイス110は、所定の測定条件に基づいて、第1および第2情報を決定してもよい。所定の測定条件は、精度要件(本明細書では最小精度要件ともいう)の下での測定帯域幅および測定期間のうちの少なくとも1つを含んでもよい。いくつかの実施形態では、第1デバイス110は、ダウンリンク基準信号リソースを測定することが期待されていない、すなわち、精度要件がない場合がある。いくつかの実施形態では、閾値以下の測定帯域幅に対して、新たな精度要件が定義されてもよい。
【0045】
ブロック420において、第1部分が第1所定値を上回り、第2部分が第2所定値を上回ると判定された場合、第1デバイス110は、第1デバイスのアクティブ帯域幅部分と第1および第2構成に基づいて、第1および第2情報を決定してもよい。いくつかの実施形態では、ブロック430において、第1デバイス110は、第1密度が第2密度に等しいかどうかを決定してもよい。
【0046】
ブロック430において、第1密度が第2密度に等しいと決定された場合、第1デバイス110は、第1部分および第2部分のうち小さい方を決定し、第1および第2測定帯域幅を決定してもよい。いくつかの実施形態では、ブロック440で、第1デバイス110は、第1部分が第2部分より大きいかどうかを決定してもよい。ブロック440において、第1部分が第2部分よりも大きいと決定された場合、ブロック450において、第1デバイス110は、第2部分に基づいて、第1および第2測定帯域幅を決定してもよい。ブロック440において、第1部分が第2部分より小さいか、または第2部分と等しいと決定された場合、ブロック460において、第1デバイス110は、第1部分に基づいて、第1および第2測定帯域幅を決定してもよい。
【0047】
図5を参照すると、一例では、第1帯域幅510と共に構成される第1密度はd3であってもよく、第2帯域幅520と共に構成される第2密度もd3であってもよく、BW1は96個のPRBであってもよく、BW2は48個のPRBであってもよいことは、上述したとおりである。この例では、精度要件が48個のPRBおよびd3について定義されている場合、第1デバイス110は、48個のPRBを第1および第2測定帯域幅として決定してもよい。
図5に参照符号540で示すように、サービングセル121では、第1帯域幅の全体を測定することなく、第1帯域幅の一部のみが測定される。第2帯域幅の全体は、隣接セル131において測定される。
【0048】
以上の説明は、第1密度が第2密度に等しい場合の実施形態についてなされたものである。以下、
図6~
図8に関連して、第1密度が第2密度と等しくない場合における実施形態について説明する。
図6は、本開示の例示的な実施形態による第1および第2情報を決定する別の例示的な方法600のフローチャートを示す図である。方法600は、
図1に示す第1デバイス110で実施することができる。議論の目的のために、方法600は、
図1を参照して説明される。方法600は、示されていない追加のブロックをさらに含み、および/または、示されているいくつかのブロックを省略してもよく、本開示の範囲はこの点で限定されないことが理解されよう。
【0049】
ブロック610において、第1デバイス110は、第1密度が第2密度よりも大きいかどうかを決定し得る。ブロック610において、第1密度が第2密度よりも大きいと判定された場合、プロセスはブロック620に進む。ブロック620において、第1デバイス110は、第1情報における第1測定帯域幅、および、第2情報における第1測定帯域幅よりも大きい第2測定帯域幅、ならびに、第1情報における第1測定期間、および、第2情報における第1測定期間よりも長い第2測定期間のうちの少なくとも1つを決定し得る。このようにして、サービングセル121および隣接セル131における測定のためのダウンリンク基準信号の測定精度は、実質的に同レベルにすることができる。説明のために、いくつかの例を
図7に関連させて以下に説明する。
【0050】
図7は、本開示の例示的な実施形態による、第1および第2情報の別の決定例を示す図(700)である。
図7に示すように、参照符号710は、サービングセル121からの第1構成における第1帯域幅を表し、参照符号720および730は、隣接セル131からの第2構成における第2帯域幅の2つの例を表し、参照符号740は第1デバイス110のアクティブBWPを表している。いくつかの例では、第1帯域幅710は、48個のPRBであってもよく、第1密度はd3であってもよく、アクティブBWPは100個のPRBであってもよい。
【0051】
第2帯域幅が(720で示すように)96個のPRBであり、第2密度がd1である例において、第1デバイス110は、サービングセル121のための測定帯域幅よりも広い測定帯域幅を隣接セル131のために使用してもよい。例えば、第1デバイス110は、750で示すように、第1測定帯域幅として48個のPRBを決定し、第2測定帯域幅として96個のPRBを決定してもよい。
【0052】
第2帯域幅が(730で示すように)48個のPRBであり、第2密度がd1である別の例においては、第1デバイス110は、隣接セル131およびサービングセル121に対して同じ測定帯域幅を使用することができるが、測定期間がより長くなっている。例えば、第1デバイス110は、760で示すように、第1および第2測定帯域幅として48個のPRBを決定し、同等のサンプル数(例えば、10個のサンプル)を使用できるように、第2測定期間を決定してもよい。この場合、第2測定期間は、第1測定期間よりも長い。いくつかの代替実施形態では、測定期間は変更されず、測定精度要件は、48個のPRBおよびd1に基づいて再定義されてもよい。
【0053】
図6に戻ると、ブロック610において、第1密度が第2密度よりも小さいと判定された場合、プロセスはブロック630に進む。ブロック630において、第1デバイス110は、第1情報における第1測定帯域幅、および、第2情報における第1測定帯域幅よりも小さい第2測定帯域幅、ならびに、第1情報における第1測定期間、および、第2情報における第1測定期間よりも短い第2測定期間のうちの少なくとも1つを決定し得る。例示のために、
図8に関連していくつかの例を以下に説明する。
【0054】
図8は、本開示の例示的な実施形態による、第1および第2情報の別の決定例を示す図(800)である。
図8に示すように、参照符号810は、サービングセル121からの第1構成を表し、参照符号820および830は、隣接セル131からの第2構成の2つの例を表す。いくつかの例では、第1構成810における第1帯域幅は96個のPRBであってもよく、第1密度はd1であってもよい。
【0055】
第2帯域幅が48個のPRBであり、第2密度が(820で示すように)d1である例において、第1デバイス110は、隣接セル131に対して、サービングセル121に対するものよりも狭い測定帯域幅を使用するが、より長い測定周期を使用してもよい。例えば、第1デバイス110は、第1測定帯域幅として96個のPRBを決定し、第2測定帯域幅として48個のPRBを決定し、同等のサンプル数(例えば、10サンプル)が使用できるように第2測定期間を決定してもよい。この場合、第2測定期間は、第1測定期間よりも長くなる。
【0056】
あるいは、第1デバイス110は、840で示すように、第1帯域幅の一部を第1測定帯域幅として決定してもよい。例えば、第1デバイス110は、48個のPRBを第1および第2測定帯域幅として決定してもよい。この場合、第1および第2測定帯域幅は同じであり、第1および第2密度が同じであるため、第1および第2測定期間も同じである。
【0057】
第2帯域幅が48個のPRBであり、第2密度が(830で示すように)d3である別の例では、第1デバイス110は、サービングセル121に対するものよりも狭い測定帯域幅を隣接セル131に使用してもよい。例えば、第1デバイス110は、第1測定帯域幅として96個のPRBを決定し、第2測定帯域幅として48個のPRBを決定してもよい。この場合、第1密度はd1であり、第2密度はd3であるため、第1および第2測定のためのサンプル数は、実質的に同じオーダーである。いくつかの代替実施形態では、測定精度要件は、48個のPRBおよびd1に基づいて再定義することができ、第1および第2測定は、要件に基づいて実行される。
【0058】
ここまで、第1および第2情報の決定について説明した。ここで、
図3に戻ると、第1および第2情報を決定すると、ブロック330において、第1デバイス110は、第1情報に基づいて第1測定の第1結果を決定し、第2情報に基づいて第2測定の第2結果を決定する。第1および第2結果の決定は、他の好適な方法で第1および第2測定を行うことによって実施されてもよく、本開示によって限定されない。
【0059】
ブロック340において、第1デバイス110は、第1および第2結果を第2デバイス120に送信することができる。第1および第2結果は測定精度が同等であるため、モビリティ判定のために第1および第2結果の公正な比較を行うことができ、したがって、ハンドオーバーの決定等の正しいモビリティの決定を行うことができる。
【0060】
さらに、本開示の実施形態は、測定結果が同等であることを保証しながら、システム容量に依存するネットワーク構成に柔軟性を与える。さらに、本開示の実施形態は、第1および第2測定に対して異なる構成を有するにも関わらず、より優れた測定性能を確保するのに役立ち、それによって、ネットワーク構成に対して、より効果的な調整を可能にする。
【0061】
いくつかの実施形態では、方法300を実行することができる装置(例えば、第1デバイス110)は、方法300のそれぞれのステップを実行する手段を含んでいてもよい。本手段は、任意の適切な形態で実装されてもよい。例えば、本手段は、回路またはソフトウェアモジュールに実装されてもよい。
【0062】
いくつかの実施形態では、装置は、第1デバイスで、かつ、第2デバイスから、第2デバイスの第1ダウンリンク基準信号の第1測定に関する第1構成、および、第3デバイスの第2ダウンリンク基準信号の第2測定に関する第2構成を受信する手段と、第1デバイスのアクティブ帯域部分ならびに第1および第2構成に基づいて、第1測定に関する第1情報および第2測定に関する第2情報を決定する手段と、第1情報に基づいて第1測定の第1結果を決定し、第2情報に基づいて第2測定の第2結果を決定する手段と、第1結果および第2結果を第2デバイスへ送信する手段と、を有する。
【0063】
いくつかの実施形態において、第1および第2情報を決定する手段は、第1結果および第2結果が測定精度において同じレベルになるように、第1および第2情報を決定する手段を含んでもよい。
【0064】
いくつかの実施形態では、第1情報は、第1測定のための第1測定帯域幅および第1測定期間のうちの少なくとも1つを含み、第2情報は、第2測定のための第2測定帯域幅および第2測定期間のうちの少なくとも1つを含む。
【0065】
いくつかの実施形態において、第1構成は、第1測定のための第1帯域幅と、リソース要素上の第1ダウンリンク基準信号の第1密度とを含んでもよく、第2構成は、第2測定のための第2帯域幅と、リソース要素上の第2ダウンリンク基準信号の第2密度とを含んでもよい。
【0066】
いくつかの実施形態では、第1および第2情報を決定する手段は、アクティブ帯域幅部内の第1帯域幅の第1部分、および、アクティブ帯域幅部内の第2帯域幅の第2部分を決定する手段と、第1部分が第1所定の値を超えており第2部分が第2所定の値を超えているという判定に従って、第1デバイスのアクティブ帯域幅部、ならびに、第1および第2構成に基づいて、第1および第2情報を決定する手段と、を含んでよい。いくつかの実施形態では、第1所定値は、第1密度に関連付けられ、第2所定値は、第2密度に関連付けられる。
【0067】
いくつかの実施形態では、第1および第2情報を決定する手段は、第1および第2密度が同一であるという決定に従って、アクティブ帯域幅部内の第1帯域幅の第1部分、および、アクティブ帯域幅部内の第2帯域幅の第2部分のうちの小さい方を決定する手段と、小さい方に基づいて、第1情報における第1測定帯域幅、および、第2情報における第2測定帯域幅を決定する手段と、を含んでよい。
【0068】
いくつかの実施形態において、第1および第2情報を決定する手段は、第1密度が第2密度よりも高いという決定に従って、第1情報における第1測定帯域幅、および、第2情報における第1測定帯域幅よりも大きい第2測定帯域幅と、第1情報における第1測定期間、および、第2情報における第1測定期間よりも長い第2測定期間と、のうちの少なくとも一方を決定する手段を含んでよい。
【0069】
いくつかの実施形態において、第1および第2情報を決定する手段は、第1密度が第2密度より低いという決定に従って、第1情報における第1測定帯域幅、および、第2情報における第1測定帯域幅より小さい第2測定帯域幅と、第1情報における第1測定期間、および、第2情報における第1測定期間より短い第2測定期間と、のうちの少なくとも一方を決定する手段を含んでよい。
【0070】
いくつかの実施形態において、第1デバイスは端末デバイスであってもよく、第2デバイスは端末デバイスにサービスを提供するネットワークデバイスであってもよく、第3デバイスは第2デバイスに近接するネットワークデバイスであってもよい。
【0071】
図9は、本開示の実施形態を実装するのに好適なデバイス900の簡略化されたブロック図である。デバイス900は、例えば
図1に示すような第1デバイス110を実装するために提供されてもよい。図示のように、デバイス900は、1つ以上のプロセッサ910と、プロセッサ910に結合された1つ以上のメモリ920と、プロセッサ910に結合された1つ以上の通信モジュール940(例えば、送信機および/または受信機)と、を含む。
【0072】
通信モジュール940は、双方向通信のためのものである。通信モジュール940は、通信を容易にするために、少なくとも1つのアンテナを有する。通信インタフェースは、他のネットワーク要素との通信に必要な任意のインタフェースを意味してよい。
【0073】
プロセッサ910は、ローカル技術ネットワークに適した任意のタイプであってよく、非限定的な例として、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、および、マルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサのうちの1つ以上を含んでもよい。デバイス900は、メインプロセッサを同期させるクロックに時間的に従属する特定用途向け集積回路チップ等、複数のプロセッサを有していてもよい。
【0074】
メモリ920は、1つ以上の不揮発性メモリ、および、1つ以上の揮発性メモリを含んでもよい。不揮発性メモリの例としては、読み出し専用メモリ(ROM)924、電気的にプログラム可能な読み取り専用メモリ(EPROM)、フラッシュメモリ、ハードディスク、コンパクトディスク(CD)、デジタルビデオディスク(DVD)、および、他の磁気記憶装置および/または光学式記憶装置が挙げられるが、これらに限定されるものではない。揮発性メモリの例としては、ランダムアクセスメモリ(RAM)922、および、電源オフの期間中は持続しない他の揮発性メモリが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0075】
コンピュータプログラム930は、関連するプロセッサ910によって実行されるコンピュータ実行可能命令を含む。プログラム930は、ROM924に格納されてもよい。プロセッサ910は、プログラム930をRAM922にロードすることによって、任意の適切な動作および処理を実行してもよい。
【0076】
本開示の実施形態は、
図2~4および
図6を参照して議論したように、デバイス900が本開示の任意の処理を実行できるように、プログラム930によって実装されてもよい。また、本開示の実施形態は、ハードウェアによって、またはソフトウェアとハードウェアの組み合わせによって実装されてもよい。
【0077】
いくつかの実施形態では、プログラム930は、デバイス900(メモリ920内など)またはデバイス900によってアクセス可能な他の記憶デバイスに含まれ得るコンピュータ可読媒体に具体的に格納されてよい。デバイス900は、プログラム930を実行するために、コンピュータ可読媒体からRAM922にロードしてもよい。コンピュータ可読媒体は、ROM、EPROM、フラッシュメモリ、ハードディスク、CD、DVDなどの任意の種類の有形の不揮発性記憶装置を含んでもよい。
図10は、CDまたはDVDの形態のコンピュータ可読媒体1000の一例を示す図である。コンピュータ可読媒体には、プログラム930が格納されている。
【0078】
一般に、本開示の様々な実施形態は、ハードウェアまたは専用回路、ソフトウェア、ロジック、または、それらの任意の組み合わせで実装されてもよい。いくつかの態様はハードウェアで実装されてもよく、他の態様は、コントローラ、マイクロプロセッサ、または、他の計算デバイスによって実行され得るファームウェアまたはソフトウェアで実装されてもよい。本開示の実施形態の様々な態様は、ブロック図、フローチャート、または、いくつかの他の視覚表現を用いて図示および説明されているが、本明細書に記載されるブロック、装置、システム、技術、または、方法は、非限定的な例として、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、専用回路またはロジック、汎用ハードウェアまたはコントローラまたは他の計算デバイス、あるいは、これらの何らかの組み合わせで実施され得ることが理解されよう。
【0079】
本開示はまた、非一時的コンピュータ可読記憶媒体に具体的に記憶された少なくとも1つのコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、
図3、
図4、および、
図6を参照して上述した方法300、400、および、600を実行するために、対象とする実際の、または、仮想のプロセッサ上のデバイスで実行される、プログラムモジュールに含まれる命令等のコンピュータ実行可能な命令を含む。一般に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行する、または特定の抽象データタイプを実装するルーチン、プログラム、ライブラリ、オブジェクト、クラス、コンポーネント、データ構造等を含む。プログラムモジュールの機能は、様々な実施形態において、必要に応じてプログラムモジュール間で組み合わせたり、分割したりすることができる。プログラムモジュールのための機械実行可能命令は、ローカルまたは分散デバイス内で実行することができる。分散デバイスでは、プログラムモジュールは、ローカルおよびリモートの両方の記憶媒体に配置されてもよい。
【0080】
本開示の方法を実施するためのプログラムコードは、1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述することができる。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、または他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはコントローラに提供することができ、プログラムコードがプロセッサまたはコントローラによって実行されると、フローチャートおよび/またはブロック図で特定された機能/動作が実施される。プログラムコードは、完全に機械上で実行してもよいし、一部は機械上でスタンドアロンソフトウェアパッケージとして実行してもよいし、一部は機械上で、一部はリモート機械上で実行してもよいし、完全にリモート機械またはサーバー上で実行してもよい。
【0081】
本開示の文脈において、コンピュータプログラムコードまたは関連データは、デバイス、装置、またはプロセッサが、上述の様々な処理および動作を実行できるように、任意の適切なキャリアによって送信されてよい。キャリアの例としては、信号、コンピュータ可読媒体等が挙げられる。
【0082】
コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体またはコンピュータ可読記憶媒体であってもよい。コンピュータ可読媒体は、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線、または半導体システム、装置、若しくはデバイス、または前述の任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、1本以上の配線を有する電気的接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消却プログラム可能型読取専用メモリ(EPROM、または、フラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光記憶デバイス、磁気記憶デバイス、または上述の任意の好適な組合せが挙げられる。
【0083】
さらに、操作は特定の順序で示されているが、これは、望ましい結果を達成するために、そのような操作が示された特定の順序または連続した順次で実行すること、または図示された全ての操作を実行することを要求していると理解されるべきではない。特定の状況下では、マルチタスクおよび並列処理が有利である場合がある。同様に、いくつかの特定の実装の詳細が上記の議論に含まれているが、これらは、本開示の範囲に対する制限として解釈されるべきではなく、むしろ、特定の実施形態に固有である特徴の記述として解釈されるべきである。別個の実施形態の文脈で説明されている特定の特徴は、単一の実施形態において組み合わせて実装することもできる。逆に、単一の実施形態の文脈で説明される様々な特徴は、複数の実施形態で個別にまたは任意の適切なサブコンビネーションで実装することもできる。
【0084】
本開示は、構造的特徴および/または方法論的動作に特有の言語で説明してきたが、添付の特許請求の範囲で定義される本開示は、必ずしも上述の特定の特徴または動作に限定されないことが理解されよう。むしろ、上述した特定の特徴や動作は、特許請求の範囲を実施するための例示的な形態として開示される。