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特許7545601情報処理システム、情報処理方法、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-27
(45)【発行日】2024-09-04
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/083 20240101AFI20240828BHJP
【FI】
G06Q10/083
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2024020789
(22)【出願日】2024-02-15
【審査請求日】2024-02-16
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】508342998
【氏名又は名称】株式会社セブン&アイ・ホールディングス
(73)【特許権者】
【識別番号】591156788
【氏名又は名称】株式会社セブン-イレブン・ジャパン
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100139066
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】我妻 弘幸
(72)【発明者】
【氏名】角田 晃一
(72)【発明者】
【氏名】大甲 隼土
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 哲詩
(72)【発明者】
【氏名】尹 盛郁
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 昌寛
(72)【発明者】
【氏名】柴原 伸泰
(72)【発明者】
【氏名】芳野 さゆり
(72)【発明者】
【氏名】高島 望
(72)【発明者】
【氏名】沼田 篤彦
(72)【発明者】
【氏名】竹田 匡範
(72)【発明者】
【氏名】川鍋 亮祐
(72)【発明者】
【氏名】池田 直人
(72)【発明者】
【氏名】稲垣 陽一
(72)【発明者】
【氏名】趙 暘
(72)【発明者】
【氏名】稲葉 宏明
(72)【発明者】
【氏名】杉山 純也
(72)【発明者】
【氏名】新居 義典
(72)【発明者】
【氏名】安達 到
(72)【発明者】
【氏名】小寺 高載
(72)【発明者】
【氏名】大北 要
(72)【発明者】
【氏名】田川 翔
(72)【発明者】
【氏名】中島 崇博
【審査官】山田 倍司
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第111402006(CN,A)
【文献】特開2014-069907(JP,A)
【文献】特開2002-123599(JP,A)
【文献】特開2023-020791(JP,A)
【文献】特開2017-204026(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2024-0002469(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客により入力された配達先の住所の文字情報に対応した第1地点情報を取得する第1取得部と、
前記顧客により地図上で指定された所定地点に対応した第2地点情報を取得する第2取得部と、
前記第1地点情報と前記第2地点情報とに差異があるか否かを判定する判定部と、
配送員の目的地を前記配送員の端末装置に表示させる表示制御部と、を備え、
前記表示制御部は、
前記第1地点情報と前記第2地点情報とに差異がある場合、前記第1地点情報及び前記第2地点情報のうち、前記配送員により選択された地点情報を前記目的地として示す画面を前記端末装置に表示させ、
前記第1地点情報と前記第2地点情報とに差異がない場合、前記第1地点情報及び前記第2地点情報のいずれか一方に対応した地点を前記目的地として示す画面を前記端末装置に表示させ
前記第1取得部は、前記第1地点情報として、前記配達先の住所の文字情報に対応した第1緯度経度、及び前記第1緯度経度の精度情報を取得し、
前記第2取得部は、前記第2地点情報として、前記所定地点に対応した第2緯度経度を取得し、
前記判定部は、前記精度情報に基づいて前記第1緯度経度が信頼できる情報であるか否かを更に判定し、
前記表示制御部は、
前記第1緯度経度が信頼できる情報である場合、前記第1地点情報と前記第2地点情報とに差異があるか否かの判定結果に基づく画面を前記端末装置に表示させ、
前記第1緯度経度が信頼できる情報でない場合、前記第2緯度経度に対応した地点を前記目的地として示す画面を前記端末装置に表示させる
情報処理システム。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記第1緯度経度が信頼できる情報でない場合、前記第2緯度経度に対応した地点の確認を前記配送員に促す画面を前記端末装置に表示させる
請求項に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記目的地を示す画面として、地図と共に前記目的地を示す画面、及び前記目的地までの前記配送員の推奨走行経路を地図と共に示す画面の少なくとも一方を表示する
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項4】
コンピュータが、
顧客により入力された配達先の住所の文字情報に対応した第1地点情報を取得し、
前記顧客により地図上で指定された所定地点に対応した第2地点情報を取得し、
前記第1地点情報と前記第2地点情報とに差異があるか否かを判定し、
配送員の目的地を前記配送員の端末装置に表示し、
前記第1地点情報と前記第2地点情報とに差異がある場合、前記第1地点情報及び前記第2地点情報のうち、前記配送員により選択された地点情報を前記目的地として示す画面を前記端末装置に表示し、
前記第1地点情報と前記第2地点情報とに差異がない場合、前記第1地点情報及び前記第2地点情報のいずれか一方に対応した地点を前記目的地として示す画面を前記端末装置に表示し、
前記第1地点情報として、前記配達先の住所の文字情報に対応した第1緯度経度、及び前記第1緯度経度の精度情報を取得し、
前記第2地点情報として、前記所定地点に対応した第2緯度経度を取得し、
前記精度情報に基づいて前記第1緯度経度が信頼できる情報であるか否かを更に判定し、
前記第1緯度経度が信頼できる情報である場合、前記第1地点情報と前記第2地点情報とに差異があるか否かの判定結果に基づく画面を前記端末装置に表示し、
前記第1緯度経度が信頼できる情報でない場合、前記第2緯度経度に対応した地点を前記目的地として示す画面を前記端末装置に表示する
情報処理方法。
【請求項5】
コンピュータに、
顧客により入力された配達先の住所の文字情報に対応した第1地点情報を取得させ、
前記顧客により地図上で指定された所定地点に対応した第2地点情報を取得させ、
前記第1地点情報と前記第2地点情報とに差異があるか否かを判定させ、
配送員の目的地を前記配送員の端末装置に表示させ、
前記第1地点情報と前記第2地点情報とに差異がある場合、前記第1地点情報及び前記第2地点情報のうち、前記配送員により選択された地点情報を前記目的地として示す画面を前記端末装置に表示させ、
前記第1地点情報と前記第2地点情報とに差異がない場合、前記第1地点情報及び前記第2地点情報のいずれか一方に対応した地点を前記目的地として示す画面を前記端末装置に表示させ
前記第1地点情報として、前記配達先の住所の文字情報に対応した第1緯度経度、及び前記第1緯度経度の精度情報を取得させ、
前記第2地点情報として、前記所定地点に対応した第2緯度経度を取得し、
前記精度情報に基づいて前記第1緯度経度が信頼できる情報であるか否かを更に判定し、
前記第1緯度経度が信頼できる情報である場合、前記第1地点情報と前記第2地点情報とに差異があるか否かの判定結果に基づく画面を前記端末装置に表示させ、
前記第1緯度経度が信頼できる情報でない場合、前記第2緯度経度に対応した地点を前記目的地として示す画面を前記端末装置に表示させる
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、下記の特許文献1に記載の情報処理システムがある。この情報処理システムは、配送員の配達を支援するために、荷物の配達先を地図上に表示する機能を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2023-143078号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の情報処理システムでは、配送員に対する目的地の表示に関して改善の余地がある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、より適切に目的地を表示することが可能な情報処理システム、情報処理方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する情報処理システムは、顧客により入力された配達先の住所の文字情報に対応した第1地点情報を取得する第1取得部と、顧客により地図上で指定された所定地点に対応した第2地点情報を取得する第2取得部と、第1地点情報と第2地点情報とに差異があるか否かを判定する判定部と、配送員の目的地を配送員の端末装置に表示させる表示制御部と、を備える。表示制御部は、第1地点情報と第2地点情報とに差異がある場合、第1地点情報及び第2地点情報のうち、配送員により選択された地点情報を目的地として示す画面を端末装置に表示させる。表示制御部は、第1地点情報と第2地点情報とに差異がない場合、第1地点情報及び第2地点情報のいずれか一方に対応した地点を目的地として示す画面を端末装置に表示させる。
【0006】
上記課題を解決する情報処理方法は、コンピュータが、顧客により入力された配達先の住所の文字情報に対応した第1地点情報を取得し、顧客により地図上で指定された所定地点に対応した第2地点情報を取得し、第1地点情報と第2地点情報とに差異があるか否かを判定し、配送員の目的地を配送員の端末装置に表示し、第1地点情報と第2地点情報とに差異がある場合、第1地点情報及び第2地点情報のうち、配送員により選択された地点情報を目的地として示す画面を端末装置に表示し、第1地点情報と第2地点情報とに差異がない場合、第1地点情報及び第2地点情報のいずれか一方に対応した地点を目的地として示す画面を端末装置に表示する。
【0007】
上記課題を解決するプログラムは、コンピュータに、顧客により入力された配達先の住所の文字情報に対応した第1地点情報を取得させ、顧客により地図上で指定された所定地点に対応した第2地点情報を取得させ、第1地点情報と第2地点情報とに差異があるか否かを判定させ、配送員の目的地を配送員の端末装置に表示させ、第1地点情報と第2地点情報とに差異がある場合、第1地点情報及び第2地点情報のうち、配送員により選択された地点情報を目的地として示す画面を端末装置に表示させ、第1地点情報と第2地点情報とに差異がない場合、第1地点情報及び第2地点情報のいずれか一方に対応した地点を目的地として示す画面を端末装置に表示させる。
【0008】
これらによれば、第1地点情報と第2地点情報とに差異がある場合、すなわち第1地点情報及び第2地点情報のいずれかが誤っていると考えられる場合、それらのいずれを目的地として用いるかを配送員が選択することができるため、より適切な目的地を表示することが可能である。また、第1地点情報と第2地点情報とに差異がない場合、すなわち第1地点情報及び第2地点情報が共に正しいと考えられる場合、それらのいずれか一方に対応した地点が配送員の端末装置に表示されるため、この場合にも、より適切な目的地を表示することが可能である。
【発明の効果】
【0009】
本発明の情報処理システム、情報処理方法、及びプログラムによれば、より適切に目的地を表示することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態の情報処理システムの概略構成を示すブロック図。
図2】実施形態の配送管理サーバ装置の概略構成を示すブロック図。
図3】実施形態の配達先の住所の文字情報の一例を示す図。
図4】実施形態の地図情報の一例を模式的に示す図。
図5】実施形態の表示制御部により実行される処理の手順を示すフローチャート。
図6】実施形態のユーザ端末に表示される画面の一例を示す図。
図7】実施形態のユーザ端末に表示される画面の一例を示す図。
図8】実施形態のユーザ端末に表示される画面の一例を示す図。
図9】実施形態のユーザ端末に表示される画面の一例を示す図。
図10】実施形態のユーザ端末に表示される画面の一例を示す図。
図11】実施形態のユーザ端末に表示される画面の一例を示す図。
図12】実施形態のコンピュータのハードウェア的な構成を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラムの一実施形態について図面を参照しながら説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
<実施形態>
はじめに、本実施形態の情報処理システムの概要について説明する。
【0012】
(情報処理システムの概要)
図1に示される本実施形態の情報処理システム10は、コンビニエンスストア等の店舗で販売されている商品を顧客の自宅等に配送するサービスを提供するものである。図1に示されるように、情報処理システム10は、顧客端末20、ユーザ端末30、店舗端末40、商品管理サーバ装置50、配送管理サーバ装置60、配送業者システム70、及び外部サーバ装置80を備えている。端末20,30,40は、スマートフォンやタブレッド等のスマートデバイスや、所定の場所に設置されたパーソナルコンピュータ等により構成されている。サーバ装置50,60,80及びシステム70はサーバコンピュータやパーソナルコンピュータ等により構成されている。
【0013】
端末20,30,40、サーバ装置50,60,80、及びシステム70は通信ネットワーク11を介して互いに通信可能に接続されている。通信ネットワーク11は、例えばインターネット、LAN、専用線、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網、ブルートゥース(登録商標)、WiFi(Wireless Fidelity)、その他の通信回線、及びそれらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。
【0014】
顧客端末20は、本サービスを利用することが可能な顧客により所持される。なお、図1では顧客端末20が一つのみ図示されているが、顧客端末20は複数の顧客によりそれぞれ所持されていてもよい。顧客端末20には、複数の店舗で販売されている商品を注文することが可能な専用の注文アプリケーションがインストールされている。顧客は、注文アプリケーションを操作して、例えば複数の店舗のうちのいずれかを選択することにより、その店舗で販売されている商品の配達を注文することができる。その際、顧客は、例えば商品の希望配達日時や配達先の場所を設定することができる。顧客が端末20を操作して店舗の商品を注文すると、顧客端末20は注文要求通知を商品管理サーバ装置50に送信する。
【0015】
商品管理サーバ装置50は、複数の店舗でそれぞれ販売されている商品を統括的に管理している。商品管理サーバ装置50は、顧客端末20から送信される注文要求通知を受信すると、店舗端末40に注文受付通知を送信する。注文受付通知には、注文毎に個別に付与される注文番号、商品が置かれている店舗の識別番号、注文された商品の識別番号、商品の個数、及び商品の配達先等が含まれている。店舗の識別番号は、店舗を一意に識別することが可能な識別子である。商品の識別番号は、商品を一意に識別することが可能な識別子である。
【0016】
店舗端末40は、複数の店舗のそれぞれに設けられており、各店舗の従業員により操作される。店舗端末40には、商品の注文に関連する各種操作を実行することが可能な専用の店舗用アプリケーションがインストールされている。店舗端末40は、商品管理サーバ装置50から送信される注文受付通知を受信すると、その通知に応じた商品やその個数等を店舗用アプリケーション上で画像や文字等を用いて表示する。店舗の従業員は、店舗端末40に表示される画像や文字等に基づいて、店舗の商品に対して注文があったこと、並びに注文された商品及びその個数を認識することができる。その後、店舗の従業員が、注文された商品を確保して、それに対応した操作を店舗用アプリケーション上で行うと、その旨を示すピッキング完了通知が店舗端末40から商品管理サーバ装置50に通知される。商品管理サーバ装置50は、店舗端末40から送信されるピッキング完了通知を受信すると、商品の配達を要求するための配達要求通知を配送管理サーバ装置60に送信する。配達要求通知には、注文番号、店舗番号、商品番号、商品の個数、及び商品の配達先等の情報が含まれている。
【0017】
配送管理サーバ装置60は商品の配送を統括的に管理している。配送管理サーバ装置60は、商品管理サーバ装置50から送信される配達要求通知を受信すると、商品の配送を配送員又は配送業者に依頼する。
具体的には、配送管理サーバ装置60は、商品の配送を依頼する配送依頼通知をユーザ端末30に送信する。ユーザ端末30は、商品の配送業務の受託を希望する受託希望ユーザにより所持されている。本実施形態では、各店舗の従業員が受託希望ユーザになることが可能となっている。ユーザ端末30には、商品の配送に関連する各種操作を実行することが可能な専用の配送アプリケーションがインストールされている。受託希望ユーザが、配送アプリケーションや配送用の専用のウェブサイト等を通じて、今回の商品の配送を受託する操作を行うと、すなわち配送員として立候補する操作を行うと、そのユーザ端末30から配送管理サーバ装置60に受託通知が送信される。これにより、その端末30を所持しているユーザが、今回の商品を実際に配送する配送員として選定される。その後、配送員として選定されたユーザが店舗に赴いて商品を回収して、その商品を配達先に配達する。以下では、配送員として選定された受託希望ユーザを単に「配送員」と称する。
【0018】
一方、配送業務の受託を希望するユーザが存在するものの、そのユーザが今回の商品の配送員として立候補しなかった場合、あるいは配送業務の受託を希望するユーザがそもそも存在しない場合、配送管理サーバ装置60は配送依頼通知を配送業者システム70に送信する。配送業者システム70は複数の配送業者の配送状況を統括的に管理している。配送業者システム70は、例えば各配送業者により商品を配達することが可能な時間帯や配達料金等に基づいて一つの配送業者を選定するとともに、その配送業者に配送依頼通知を送信する。この場合、選定された配送業者が店舗の商品を回収した後、その商品を顧客に配達する。
【0019】
外部サーバ装置80は、ジオコーディングサービスを提供する装置である。ジオコーディングサービスとは、住所や地名等の情報を緯度経度の情報に変換するサービスである。外部サーバ装置80は、例えば住所情報と緯度経度の情報とが紐付けられたデータベースを備えている。外部サーバ装置80は、例えば「東京都渋谷区・・・・」といった住所情報が配送管理サーバ装置60から送信されると、その住所情報に対応した緯度経度の情報をデータベースから読み込むとともに、読み込んだ緯度経度の情報を配送管理サーバ装置60に送信する。また、外部サーバ装置80は、緯度経度の情報を送信する際に、緯度経度の精度を示す精度情報も併せて送信する。
【0020】
例えば、外部サーバ装置80は、配送管理サーバ装置60から送信された住所情報が、データベースに登録されている住所情報と完全に一致する場合、緯度経度の情報と共に、「精度高」という精度情報を配送管理サーバ装置60に送信する。
一方、外部サーバ装置80は、配送管理サーバ装置60から送信された住所情報が、データベースに登録されている住所情報と完全に一致しない場合、緯度経度の情報と共に、「精度低」という精度情報を配送管理サーバ装置60に送信する。この場合、外部サーバ装置80は、配送管理サーバ装置60から送信された住所情報を、データベースに登録されている住所情報に変換する処理を実行するとともに、変換後の住所情報に対応した緯度経度の情報を配送管理サーバ装置60に送信する。
【0021】
なお、配送管理サーバ装置60から送信された住所情報が正しいにも関わらず、外部サーバ装置80が、その住所情報の精度は低いと判定する場合もある。例えば、データベースに登録されている住所情報の一部に番地情報が含まれていないような場合、配送管理サーバ装置60から送信された住所情報が、データベースに登録されている住所情報と完全には一致しない。このような場合、外部サーバ装置80は、その住所情報の精度は低いと判定する。
【0022】
配送管理サーバ装置60は、このような緯度経度の精度が高いか低いかを示す精度情報を外部サーバ装置80から受信することにより、外部サーバ装置80から受信した緯度経度の精度を知ることが可能である。
(配送管理サーバ装置の構成)
次に、配送管理サーバ装置60の構成について具体的に説明する。図2に示されるように、配送管理サーバ装置60は、通信部61、記憶部62、及び制御部63等を備えている。
【0023】
通信部61は通信ネットワーク11を介してユーザ端末30、商品管理サーバ装置50、配送業者システム70、及び外部サーバ装置80等と各種通信を行う。
記憶部62には、配送管理サーバ装置60が有する各種情報が記憶されている。例えば、記憶部62には、配送管理サーバ装置60を動作させるための各種プログラムが記憶されている。また、記憶部62には、受託希望ユーザDB(database)621が記憶されている。
【0024】
受託希望ユーザDB621には、配送業務の受託を希望する複数のユーザごとに、ユーザID、パスワード、及び従業員番号等が紐付けられて記憶されている。ユーザIDは、各ユーザを一意に識別することが可能な識別子である。パスワードは、ユーザにより任意に設定される文字列等である。ユーザID及びパスワードは、例えばユーザが配送アプリケーションや配送用の専用のウェブサイトにログインする際にユーザ端末30から配送管理サーバ装置60に送信されて、配送管理サーバ装置60におけるユーザ認証に用いられる。従業員番号は、ユーザが勤務している店舗において各ユーザに付与される固有の識別番号である。従業員番号は、所定の店舗に勤務している複数のユーザに対して個別に付与される。
【0025】
制御部63は配送管理サーバ装置60を制御する。制御部63は、例えば記憶部62に記憶されているプログラムを実行することにより実現される機能的な構成として、第1取得部630、第2取得部631、判定部632、及び表示制御部633等を有している。
(第1取得部)
第1取得部630は、顧客により入力される配達先の住所の文字情報を顧客端末20から取得する。本実施形態の情報処理システム10では、顧客が端末20において注文アプリケーションを操作することにより、例えば商品を注文する際に商品の配達先の住所を文字で入力することが可能である。顧客端末20は、商品の配達先の住所が文字で入力されると、入力された配達先の住所の文字情報を配送管理サーバ装置60に送信する。配達先の住所の文字情報は、例えば図3に示されるようなテキストデータにより構成されている。第1取得部630は、この顧客端末20から送信される配達先の住所の文字情報を取得する。
【0026】
また、第1取得部630は、取得した配達先の住所の文字情報を緯度経度の情報に変換する処理を実行する。例えば、第1取得部630は、配達先の住所の文字情報を外部サーバ装置80に送信することにより、配達先の住所の文字情報に対応した緯度経度の情報と、その精度情報とを外部サーバ装置80から取得する。以下では、配達先の住所の文字情報に対応した緯度経度を「住所緯度経度」と称する。本実施形態では、住所緯度経度が第1緯度経度の一例である。
【0027】
(第2取得部)
第2取得部631は、顧客により入力される配達先の地点情報を顧客端末20から取得する。本実施形態の情報処理システム10では、顧客が端末20において注文アプリケーションを操作することにより、例えば商品を注文する際に配達先の地点を指定することが可能である。例えば顧客端末20には、図4に示されるような地図情報Mが表示される。この地図情報Mにおいて顧客が商品の配達先の地点をタップ操作すると、その地点にピンPが表示される。また、顧客端末20は、顧客によりタップ操作が行われた配達先の地点、換言すればピンPの地点の緯度経度の情報を配達先の地点情報として配送管理サーバ装置60に送信する。以下では、このピンPの地点に対応した配達先の緯度経度を「ピン緯度経度」と称する。本実施形態では、ピン緯度経度が第2緯度経度の一例である。
【0028】
(判定部)
判定部632は、第1取得部630により取得された住所緯度経度が信頼できる情報であるか否かを判定する。例えば、判定部632は、第1取得部630により取得された住所緯度経度の精度情報が「精度高」であるか否かを判断し、住所緯度経度の精度情報が「精度高」である場合には、住所緯度経度が信頼できる情報であると判定する。また、判定部632は、住所緯度経度の精度情報が「精度低」である場合、住所緯度経度が信頼できない情報であると判定する。
【0029】
さらに、判定部632は、住所緯度経度の情報とピン緯度経度の情報とに差異があるか否かを判定する。例えば、判定部632は、住所緯度経度とピン緯度経度との直線距離を演算するとともに、演算された直線距離が所定の距離閾値未満であるか否かを判断する。判定部632は、演算された直線距離が所定の距離閾値未満である場合、住所緯度経度とピン緯度経度とに差異がないと判定する。一方、判定部632は、演算された直線距離が所定の距離閾値以上である場合、住所緯度経度とピン緯度経度とに差異があると判定する。
【0030】
(表示制御部)
表示制御部633は、ユーザ端末30にインストールされている配送アプリケーションや配送用の専用のウェブサイト等を通じて、各種画面をユーザ端末30に表示する。例えば、表示制御部633は、第1取得部630により取得された配達先の住所緯度経度の情報及びその精度情報、並びに第2取得部631により取得された配達先のピン緯度経度の情報に基づいて、配送員の目的地をユーザ端末30に表示したり、目的地までの推奨走行経路をユーザ端末30に表示したりする。配送員の目的地は、配送員が店舗に赴いて商品を回収した後、商品を配達する地点を示すものである。
【0031】
ところで、顧客により入力された配達先の住所の文字情報に対応した地点と、顧客がピンPにより指定した配達先の地点とが一致していれば、それらの地点のいずれかを配送員の目的地として設定すればよい。これに対して、顧客により入力された配達先の住所の文字情報に対応した地点と、顧客がピンPにより指定した配達先の地点とが一致しない場合もある。例えば、顧客が配達先の住所を文字で入力した際に、誤った住所を入力したり、配達先をピンPで指定する際に、誤った地点にピンPを設定したりしたような場合に、ユーザにより指定された各地点が一致しない。このような場合に適切な目的地を配送員に提示すべく、表示制御部633は、図5に示されるような表示処理を実行する。なお、図5に示される処理は、複数の受託希望ユーザの中から配送員が選定された後、選定された配送員が配送アプリケーションや配送用の専用のウェブサイトを操作した際に実行される。
【0032】
図5に示されるように、表示制御部633は、まず、判定部632の判定結果に基づいて、配達先の住所緯度経度が信頼できる情報であるか否かを判定する(ステップS10)。表示制御部633は、配達先の住所緯度経度が信頼できる情報でない場合(ステップS10:NO)、ピン緯度経度を目的地として用いることにより目的地表示処理及びルート表示処理を実行する(ステップS11)。目的地表示処理は、地図と共に目的地を示す画面をユーザ端末30に表示する処理である。ルート表示処理は、目的地までの配送員の推奨走行経路を地図と共に表示する処理である。
【0033】
図6図8は、ステップS11の目的地表示処理によりユーザ端末30に表示される画面の一例を示したものである。表示制御部633は、複数の受託希望ユーザの中から配送員が選定された場合、ユーザ端末30に対する配送員の操作に基づいて、図6に示されるようなホーム画面90をユーザ端末30に表示させる。図6に示されるように、ホーム画面90には、メッセージ表示領域900、ステータス表示領域901、店舗情報表示領域902、配達先表示領域903、配達時間表示領域904、及び配送開始ボタン905が設けられている。
【0034】
ステータス表示領域901には、配送員の現在のステータスの状況が表示される。例えば、配送員が選定された後、店舗で商品を回収するまでの期間は、ステータス表示領域901には、配送員のステータスが「集荷中」である旨が表示される。
店舗情報表示領域902には、配送員が商品を回収すべき店舗の名称、及び注文番号が表示される。
【0035】
配達先表示領域903には、商品の配達先の情報が表示される。配達先表示領域903に表示される配達先の情報は、顧客により入力された配達先の住所の文字情報である。
配達時間表示領域904には、配達先に商品を届けるべき時間が表示される。
【0036】
配送開始ボタン905は、配送員が配送を開始する際に操作するボタンである。
メッセージ表示領域900には、配送員に伝えるべき注意事項等が表示される。例えば、配達先の住所緯度経度が信頼できる情報でない場合、図6に示されるような、配送員に目的地の確認を促すようなメッセージがメッセージ表示領域900に表示される。このメッセージ表示領域900に表示されるメッセージを配送員が見ることにより、顧客が入力した配達先の情報、すなわち目的地に注意しなければならないことを配送員が認知することができる。メッセージ表示領域900には地図確認ボタン906が設けられている。地図確認ボタン906は、地図により目的地を確認する際に操作するボタンである。配送員が地図確認ボタン906を操作した場合、表示制御部633は、図7に示されるような地図選択画面92をユーザ端末30に表示させる。地図選択画面92には、第1地図選択ボタン920、第2地図選択ボタン921、及びキャンセルボタン922が設けられている。
【0037】
第1地図選択ボタン920は、建物名や表札情報等を含む第1地図情報を表示する際に操作するボタンである。第2地図選択ボタン921は、第1地図情報よりも簡略化された第2地図情報を表示する際に操作するボタンである。第2地図情報は、例えば表札情報が含まれておらず、また代表的な建物名のみを含む地図情報である。キャンセルボタン922は、目的地の確認を中断する際に操作するボタンである。図7に示される第1地図選択ボタン920には、第2地図選択ボタン921を選択するよりも第1地図選択ボタン920を選択することを推奨する旨がメッセージで表示されている。この地図選択画面92において、例えば配送員が第1地図選択ボタン920を操作した場合、表示制御部633は、図8に示されるような目的地表示画面91をユーザ端末30に表示させる。図8に示されるように、目的地表示画面91には、地図表示領域910、配達時間表示領域911、及び住所表示領域912等が設けられている。
【0038】
地図表示領域910には、建物名及び表札情報を含む地図が表示される。また、地図表示領域910には、目的地Dが、四角の破線の枠Frで囲われる点として表示される。目的地Dは、ピン緯度経度に対応した地点である。配達時間表示領域911には、配達先に商品を届けるべき時間が表示される。住所表示領域912には、顧客により入力された配達先の住所の文字情報が表示される。したがって、配送員は、住所表示領域912に表示されている配達先の住所の文字情報と、地図表示領域910に表示されている目的地Dとを比較することにより、ピン緯度経度に対応した目的地Dが正しいか否かを確認することができる。図8に示される目的地表示画面91では、建物名や表札情報等が表示されているため、より適切に目的地Dが正しいか否かを判断することが可能である。なお、図8では、顧客が入力した配達先の住所の文字情報と、ピンPに対応した目的地Dの位置とが一致していない場合が例示されている。
【0039】
なお、配送員は、目的地Dの位置に誤りがあると判断した場合、例えば図8に示される地図表示領域910において地図上の目的地Dの位置を変更する操作を行うことにより、目的地Dを正しい位置に修正することが可能である。
配送員は、地図表示領域910において目的地Dの位置を確認した後、配送を開始する際には、図6に示されるホーム画面90に戻って配送開始ボタン905を操作する。これにより、表示制御部633はルート表示画面をユーザ端末30に表示させる。ルート表示画面では、ピン緯度経度に対応した目的地Dまでの推奨走行経路が表示される。このルート表示画面で用いられる地図情報は、図7に示される第2地図選択ボタン921を操作した際に表示される地図情報と同一の第2地図情報が用いられる。
【0040】
このように、配達先の住所緯度経度が信頼できる情報でない場合(図5のステップS10:NO)、ユーザ端末30には、ピン緯度経度に対応した目的地D、及びその目的地Dまでの推奨走行経路が表示される。
図5に示されるように、表示制御部633は、住所緯度経度が信頼できる情報であると判定した場合(ステップS10:YES)、判定部632の判定結果に基づいて住所緯度経度とピン緯度経度とに差異があるか否かを更に判定する(ステップS12)。表示制御部633は、住所緯度経度とピン緯度経度とに差異がないと判定した場合(ステップS12:NO)、ピン緯度経度を目的地として用いることにより目的地表示処理及びルート表示処理を実行する(ステップS11)。この場合、表示制御部633は、ユーザ端末30に対する配送員の操作に基づいて、図9に示されるようなホーム画面95をユーザ端末30に表示させる。図9に示されるホーム画面95は、図6に示されるホーム画面90と、メッセージ表示領域900が設けられていない点を除いて類似している。図9に示されるホーム画面95において、図6に示されるホーム画面90と同一の要素には同一の符号を付すことにより重複する説明は割愛する。
【0041】
図9に示されるホーム画面95において配送員が配送開始ボタン905を操作した場合、表示制御部633はルート表示画面をユーザ端末30に表示させる。このルート表示画面では、ピン緯度経度に対応した目的地Dまでの推奨走行経路が表示される。
なお、表示制御部633は、ユーザ端末30において配送員が目的地を確認する操作を行った場合には、図8に示される目的地表示画面91と同一又は類似の画面をユーザ端末30に表示させる。すなわち、表示制御部633は、ピン緯度経度に対応した目的地Dを地図と共にユーザ端末30に表示させる。
【0042】
このように、配達先の住所緯度経度が信頼できる情報であり(図5のステップS10:YES)、且つ住所緯度経度とピン緯度経度とに差異がない場合にも(図5のステップS12:NO)、ユーザ端末30には、ピン緯度経度に対応した目的地D、及びその目的地Dまでの推奨走行経路が表示される。
【0043】
図5に示されるように、表示制御部633は、住所緯度経度とピン緯度経度とに差異があると判定した場合(ステップS12:YES)、住所緯度経度及びピン緯度経度のうち、配送員により選択された緯度経度を用いることにより目的地表示処理及びルート表示処理を実行する(ステップS13)。この場合、表示制御部633は、ユーザ端末30に対する配送員の操作に基づいて、図6に示されるホーム画面90と同一又は類似の画面をユーザ端末30に表示させる。なお、このホーム画面90のメッセージ表示領域には、図6に示されるメッセージ表示領域900に記載されているメッセージとは異なるメッセージが記載されていてもよい。このホーム画面において、配送員が地図確認ボタン906を操作した場合、表示制御部633は、図10に示されるような地点選択画面93をユーザ端末30に表示させる。地点選択画面93には、住所選択ボタン930と、ピン選択ボタン931とが設けられている。
【0044】
住所選択ボタン930は、目的地として住所緯度経度を用いる際に操作するボタンである。ピン選択ボタン931は、目的地としてピン緯度経度を用いる際に操作するボタンである。この地点選択画面93において、例えば配送員がピン選択ボタン931を操作した場合、表示制御部633は、図11に示されるような地図選択画面94をユーザ端末30に表示させる。図11に示される地図選択画面94は、図7に示される地図選択画面92と同一又は類似である。図11に示される地図選択画面94において、図7に示される地図選択画面92と同一の要素には同一の符号を付すことにより重複する説明は割愛する。図11に示される地図選択画面94において配送員が例えば第1地図選択ボタン920を操作した場合、表示制御部633は、図8に示されるような目的地表示画面91、すなわち地図と共にピン緯度経度を目的地として示す画面をユーザ端末30に表示させる。
【0045】
なお、このように図10に示される地点選択画面93においてピン選択ボタン931が操作された後、図6に示されるホーム画面90において配送開始ボタン905が操作された場合、表示制御部633は、ピン緯度経度に対応した目的地Dまでの推奨走行経路を示すルート表示画面をユーザ端末30に表示させる。
【0046】
一方、図10に示される地点選択画面93において住所選択ボタン930が操作された場合、表示制御部633は、図8に示される目的地表示画面91において、地図と共に住所緯度経度を目的地として示す画面をユーザ端末30に表示させる。また、この場合、図6に示されるホーム画面90において配送開始ボタン905が操作されたとき、表示制御部633は、住所緯度経度に対応した目的地Dまでの推奨走行経路を示すルート表示画面をユーザ端末30に表示させる。
【0047】
このように、配達先の住所緯度経度が信頼できる情報であり(図5のステップS10:YES)、且つ住所緯度経度の情報とピン緯度経度の情報とに差異がある場合には(図5のステップS12:YES)、ユーザ端末30には、住所緯度経度及びピン緯度経度のうち、配送員により選択された緯度経度に対応した目的地D、及びその目的地Dまでの推奨走行経路が表示される。
【0048】
(情報処理システムのハードウェア的な構成)
次に、図12を参照して、コンピュータ100により端末20,30,40、サーバ装置50,60,80、及び配送業者システム70を実現する場合のコンピュータ100のハードウェア構成の一例について説明する。
【0049】
図12に示されるように、コンピュータ100は、プロセッサ101、記憶装置102、通信装置103、入力装置104、及び出力装置105等を有している。プロセッサ101はCPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphical Processing Unit)等である。記憶装置102は、例えばメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、及びSSD(Solid State Drive)の少なくとも一つにより構成される。通信装置103は有線通信又は無線通信を行う。入力装置104は、入力操作を受け付ける装置であり、例えばキーボード、タッチパネル、マウス、マイクの少なくとも一つにより構成される。出力装置105は、情報の出力を行う装置であり、例えばディスプレイ、タッチパネル、及びスピーカの少なくとも一つにより構成される。
【0050】
(本実施形態の情報処理システムの作用及び効果)
以上説明した通り、情報処理システム10は、第1取得部630と、第2取得部631と、判定部632と、表示制御部633とを備える。第1取得部630は、顧客により入力された配達先の住所の文字情報に対応した第1地点情報として、住所緯度経度(第1緯度経度)を取得する。第2取得部631は、顧客により地図上で指定されたピンPの地点(所定地点)に対応した第2地点情報として、ピン緯度経度(第2緯度経度)を取得する。判定部632は、住所緯度経度とピン緯度経度とに差異があるか否かを判定する。表示制御部633は、配送員の目的地をユーザ端末30(配送員の端末装置)に表示させる。表示制御部633は、住所緯度経度とピン緯度経度とに差異がある場合、住所緯度経度及びピン緯度経度のうち、配送員により選択された緯度経度(地点情報)を目的地として示す画面をユーザ端末30に表示させる。また、表示制御部633は、住所緯度経度とピン緯度経度とに差異がない場合、ピン緯度経度に対応した地点を目的地として示す画面をユーザ端末30に表示させる。
この構成によれば、住所緯度経度とピン緯度経度とに差異がある場合、すなわち住所緯度経度及びピン緯度経度のいずれかが誤っていると考えられる場合、それらのいずれを目的地として用いるかを配送員が選択することができるため、より適切な目的地を表示することが可能である。また、住所緯度経度とピン緯度経度とに差異がない場合、すなわち住所緯度経度及びピン緯度経度が共に正しいと考えられる場合、ピン緯度経度に対応した地点を目的地として示す画面がユーザ端末30に表示されるため、この場合にも、より適切な目的地を表示することが可能である。
【0051】
表示制御部633は、住所緯度経度とピン緯度経度とに差異がある場合、住所緯度経度に対応した地点及びピン緯度経度に対応した地点の確認を配送員に促すメッセージを含む、図6に示されるようなホーム画面90をユーザ端末30に表示させる。
この構成によれば、住所緯度経度とピン緯度経度とに差異がある場合、すなわち住所緯度経度及びピン緯度経度のいずれかが誤っていると考えられる場合、住所緯度経度及びピン緯度経度のそれぞれに対応した地点の確認を配送員に促すことが可能であるため、配送員が目的地を誤り難くなる。
【0052】
第1取得部630は住所緯度経度の精度情報を更に取得する。判定部632は、精度情報に基づいて住所緯度経度が信頼できる情報であるか否かを判定する。表示制御部633は、住所緯度経度が信頼できる情報である場合、住所緯度経度とピン緯度経度とに差異があるか否かの判定結果に基づく画面をユーザ端末30に表示させる。表示制御部633は、住所緯度経度が信頼できない情報である場合、ピン緯度経度に対応した地点を目的地として示す画面をユーザ端末30に表示させる。
この構成によれば、住所緯度経度が信頼できるか否かに基づいてユーザ端末30に表示される画面が変更されるため、より適切な目的地を配送員に知らせることが可能となる。
【0053】
表示制御部633は、住所緯度経度が信頼できる情報でない場合、ピン緯度経度に対応した地点の確認を配送員に促すメッセージを含む、図6に示されるようなホーム画面90をユーザ端末30に表示させる。
この構成によれば、住所緯度経度を目的地として用いることが難しい場合、ピン緯度経度を確認した後に配送するように配送員を促すことができるため、配送員が目的地を誤り難くなる。
【0054】
<他の実施形態>
本開示は上記の具体例に限定されるものではない。
例えば図5に示される処理は、配送員が選定されたときに実行される場合に限らず、任意の時期に実行されてもよい。
配達先の住所緯度経度が信頼できる情報であり(図5のステップS10:YES)、且つ住所緯度経度の情報とピン緯度経度の情報とに差異がない場合に(図5のステップS12:NO)、ユーザ端末30には、住所緯度経度に対応した目的地D、及びその目的地Dまでの推奨走行経路が表示されてもよい。
【0055】
ユーザ端末30の所持者及び受託希望ユーザとしては、店舗の従業員に限らず、任意の者を採用してもよい。
第1取得部630は、住所緯度経度に代えて、配達先の住所の文字情報に対応した任意の地点情報を取得してもよい。また、第2取得部631は、ピン緯度経度として、ピンPの位置に対応した任意の地点情報を取得してもよい。
【0056】
配送管理サーバ装置60が有する機能的な構成は、ユーザ端末30のみ、あるいは配送管理サーバ装置60及びユーザ端末30のそれぞれに設けられていてもよい。例えば、配送管理サーバ装置60が有する第1取得部630、第2取得部631、判定部632、及び表示制御部633の少なくとも一つがユーザ端末30に設けられていてもよい。
【0057】
上記の具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素、及びその配置、条件、形状等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
【符号の説明】
【0058】
10:情報処理システム、100:コンピュータ、630:第1取得部、631:第2取得部、632:判定部、633:表示制御部。
【要約】
【課題】より適切に目的地を表示することが可能な情報処理システムを提供する。
【解決手段】情報処理システムは、第1取得部630と、第2取得部631と、表示制御部633とを備える。第1取得部630は、顧客により入力された配達先の住所の文字情報に対応した第1緯度経度を取得する。第2取得部631は、顧客により地図上で指定されたピンPの地点に対応した第2緯度経度を取得する。表示制御部633は、住所緯度経度とピン緯度経度とに差異がある場合、住所緯度経度及びピン緯度経度のうち、配送員により選択された緯度経度を目的地として示す画面をユーザ端末30に表示させる。また、表示制御部633は、住所緯度経度とピン緯度経度とに差異がない場合、ピン緯度経度に対応した地点を目的地として示す画面をユーザ端末30に表示させる。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12