(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-28
(45)【発行日】2024-09-05
(54)【発明の名称】製品移し替え装置
(51)【国際特許分類】
B25J 13/00 20060101AFI20240829BHJP
B25J 9/06 20060101ALI20240829BHJP
【FI】
B25J13/00 Z
B25J9/06 D
(21)【出願番号】P 2020072354
(22)【出願日】2020-04-14
【審査請求日】2023-04-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000206093
【氏名又は名称】大森機械工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092598
【氏名又は名称】松井 伸一
(72)【発明者】
【氏名】平澤 勝人
【審査官】松浦 陽
(56)【参考文献】
【文献】特開平04-087785(JP,A)
【文献】特開2017-119321(JP,A)
【文献】実開平05-002891(JP,U)
【文献】特開平02-198782(JP,A)
【文献】特開昭63-109992(JP,A)
【文献】特開平02-274485(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25J 1/00 - 21/02
B65G 47/00 - 47/96
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送容器に収納された複数の製品を、包装機のコンベアに搬送方向に沿って一列に並ぶように移し替える製品移し替え装置であって、
前記製品をピックアップして所定の場所にその製品を移し替えるスカラロボットを2台備え、
それら2台のスカラロボットは、それぞれ単腕のロボットアームを有し、
前記2台のスカラロボットは、前記ロボットアームのそれぞれの主軸を同一線上に位置するように上下に配置
し、
前記製品をピックアップする作業エリアを2分割し、前記2台のスカラロボットは、その2分割した別々の前記作業エリアを担当することを特徴とする製品移し替え装置。
【請求項2】
前記2台のスカラロボットは、前記製品をピックアップする
前記作業エリアを撮影する1つのカメラで撮影した画像データに基づいて、動作することを特徴とする請求項1に記載の製品移し替え装置。
【請求項3】
前記2台のスカラロボットは、床置き型と天吊り型を用いることを特徴とする請求項1または2に記載の製品移し替え装置。
【請求項4】
前記2台のスカラロボットは、ともに床置き型を用いることを特徴とする請求項1または2に記載の製品移し替え装置。
【請求項5】
前記2台のスカラロボットは、1台のコントローラからの指令に基づき動作するようにしたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の製品移し替え装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スカラロボットを用いた製品移し替え装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、番重やコンテナなどに収納された製品をコンベアに移し替えたり、コンテナ上を移動する製品を番重やコンテナなどに移し替えたりする場合、人手や、例えば特許文献1に開示されたスカラロボットを用いた製品移し替え装置などを用いることがある。
【0003】
例えば、コンベアが包装機のコンベアの場合、包装機の処理速度にあわせて製品を移し替える必要があり、その処理速度が一台のスカラロボットの処理能力を超えた場合には、例えば2台のスカラロボットを横に配置し、同じ作業エリアに対してそれぞれのスカラロボットが製品の移し替え処理を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように、例えば2台の床置き型のスカラロボットを横に配置して移し替え処理を行う場合、2台分の設置面積を確保する必要がある。また、スカラロボットが、製品をピックアップするためには、製品が存在するエリアをカメラで撮影し、撮影した画像データをコントローラに与え、コントローラがピックアップ対象の製品の位置を認識し、認識した位置に基づいてスカラロボットのロボットアームの動作を制御する必要がある。よって、スカラロボットごとにそれらカメラ並びにコントローラを設ける必要があり、システムの大型化並びにコスト高を招く。さらに、例えばピックアップ対象の製品が、上下に積み重なっていて、上から順番にピックアップするシステムでは、製品の高さ方向の位置も認識する必要がある。このような場合には、例えば、3Dカメラのように、上方から撮影して高低差も検出できるカメラを用いる必要があり、係る3Dカメラは非常に高価なため、上記のコストの問題はより顕著となる。
【0006】
上述した課題はそれぞれ独立したものとして記載しているものであり、本発明は、必ずしも記載した課題の全てを解決できる必要はなく、少なくとも一つの課題が解決できればよい。またこの課題を解決するための構成についても単独で分割出願・補正等により権利取得する意思を有する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明の製品移し替え装置は、(1)搬送容器に収納された複数の製品を、包装機のコンベアに搬送方向に沿って一列に並ぶように移し替える製品移し替え装置であって、製品をピックアップして所定の場所にその製品を移し替えるスカラロボットを2台備え、それら2台のスカラロボットは、それぞれ単腕のロボットアームを有し、前記2台のスカラロボットの前記ロボットアームのそれぞれの主軸を同一線上に位置するように上下に配置し、前記製品をピックアップする作業エリアを2分割し、前記2台のスカラロボットは、その2分割した別々の前記作業エリアを担当するとよい。
【0008】
このようにすると、2台のスカラロボットを上下に配置することで設置スペースを削減できる。2台のスカラロボットのそれぞれのロボットアームの基点となる主軸を基準とした作業エリアの水平平面内の座標軸(X-Y)を同じにすることができ、所定の位置にある製品の位置を特定する座標値も共通となる。よって、2台のスカラロボットの制御が容易になる。
【0009】
(2)前記2台のスカラロボットは、前記製品をピックアップする前記作業エリアを撮影する1つのカメラで撮影した画像データに基づいて、動作するように構成するとよい。上述したように、2台のスカラロボットの作業エリアに対する座標軸を共通にすることができるため、2台のスカラロボットが1つのカメラを共有でき、システムのコンパクト化を図ることができる。
【0010】
(3)前記2台のスカラロボットは、床置き型と天吊り型を用いるとよい。このようにすると、例えば一方のスカラロボットの座標を反転させることで2台のスカラロボットの水平平面内の座標(X軸とY軸)を共通にすることができ、所望の位置にある製品をピックアップし、所定位置にプレイスする際の制御アルゴリズムを同じにすることができる。また、スカラロボットの一方を天吊り型にすることで、床置き型のスカラロボットの周囲のレイアウトに自由度が増す。
【0011】
(4)前記2台のスカラロボットは、ともに床置き型を用いるとよい。このようにすると、各ロボットの水平平面内の座標(X軸とY軸)をそのまま共通座標として使うことでき、所望の位置にある製品をピックアップし、所定位置にプレイスする際の制御アルゴリズムを同じにすることができる。
【0012】
(5)前記2台のスカラロボットは、1台のコントローラからの指令に基づき動作するようにするとよい。このようにすると、システムのコンパクト化を図ることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、以下の少なくともいずれかの1つの効果を奏する。例えば、設置面積を小さくする。2台のスカラロボットの主軸に対する作業エリアの座標軸を共通化することができ、ロボットアームに対する制御が容易になる。システム構成を簡略化できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明に係る製品移し替え装置の好適な一実施形態を示す正面図である。
【
図4】本発明に係る製品移し替え装置の好適な別の実施形態を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の好適な実施形態について図面に基づき、詳細に説明する。なお、本発明は、これに限定されて解釈されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良を加え得るものである。
【0016】
本実施形態の製品移し替え装置10は、第一スカラロボット11と第二スカラロボット12と、作業エリアを撮影するカメラ13と、そのカメラ13で撮影した画像データに基づき第一スカラロボット11と第二スカラロボット12の動作を制御するコントローラ14を備える。
【0017】
第一スカラロボット11は、床置き型の単腕スカラロボットである。第一スカラロボット11は、床に設置される上下方向すなわち垂直方向に延びるベース部20と、そのベース部20の上端側に水平平面内で所定角度範囲内で正逆回転自在に取り付けられる第一アーム部21と、その第一アーム部21の先端側(ベース部20への非接続側)に水平平面内で所定角度範囲内で正逆回転自在に取り付けられる第二アーム部22と、その第二アーム部22の先端側(第一アーム部21への非接続側)に昇降移動可能に取り付けられる支持ロッド24と、その支持ロッド24の下端側に取り付けられるハンド部25等を備える。
【0018】
ベース部20は、台座20aの上面側に起立形成される円筒状の胴体20bを有する。胴体20b内の上方所定位置に駆動モータが内蔵され、その駆動モータの出力軸を直接或いはその出力軸に連係して回転する回転軸が、第一アーム部21の基端側に連結される。これにより、その駆動モータの正逆回転に伴い、第一アーム部21が基端側の回転軸(起点側の軸)を中心に正逆回転する。
【0019】
第一アーム部21は、扁平な帯状からなり、ベース部20の上下方向の軸に対して直交する方向に延びるように配置される。これにより、第一アーム部21は、水平平面内で回転する。
【0020】
第二アーム部22は、扁平な帯状からなり、その基端側を第一アーム部21の先端側の上面側に連結して、水平方向に延びるように配置する。そして第一アーム部21と第二アーム部22の連結部分には、その一方側に駆動モータを配置し、その駆動モータの回転を受けて、第一アーム部21と第二アーム部22が水平平面内で相対的に回転し、両者のなす角が変移する。
【0021】
支持ロッド24は、例えば第二アーム部22の先端側に配置した駆動モータの出力を受けて昇降する。上述した3つの駆動モータを動作させることで、第一アーム部21と第二アーム部22をそれぞれ所望の角度で回転させるとともに、支持ロッド24の下端位置を昇降させ、支持ロッド24の下端に取り付けたハンド部25を、作業エリアの三次元空間の任意の位置に位置させることができる。
【0022】
ハンド部25は、作業エリア内で待機する製品を保持可能とするもので、例えば、吸引力を利用したり、挟み込んで把持するようにしたりするなど、各種の機能を用いて構成するとよい。ハンド部25が挟み込んで把持するようにした場合、ハンド部25を水平平面内で自転する機能を備え、製品の向きに合わせてハンド部25の向きを調整可能とするとよい。係るハンド部25を回転させるための駆動モータを備える。
【0023】
第二スカラロボット12は、天吊り型の単腕スカラロボットである。第二スカラロボット12は、装置の機枠の天井面等の適宜位置に吊り下げ固定され、上下方向すなわち垂直方向に延びるベース部30と、そのベース部30の下端側に水平平面内で所定角度範囲内で正逆回転自在に取り付けられる第一アーム部31と、その第一アーム部31の先端側(ベース部30への非接続側)に水平平面内で所定角度範囲内で正逆回転自在に取り付けられる第二アーム部32と、その第二アーム部32の先端側(第一アーム部31への非接続側)に昇降移動可能に取り付けられる支持ロッド34と、その支持ロッド34の下端側に取り付けられるハンド部35等を備える。
【0024】
ベース部30は、台座30aの下面側に起立形成される円筒状の胴体30bを有する。胴体20b内の下方所定位置に駆動モータが内蔵され、その駆動モータの出力軸を直接或いはその出力軸に連係して回転する回転軸が、第一アーム部31の基端側に連結される。これにより、その駆動モータの正逆回転に伴い、第一アーム部31が基端側の回転軸(起点側の軸)を中心に正逆回転する。
【0025】
第一アーム部31は、扁平な帯状からなり、ベース部30の上下方向の軸に対して直交する方向に延びるように配置される。これにより、第一アーム部31は、水平平面内で回転する。
【0026】
第二アーム部32は、扁平な帯状からなり、その基端側を第一アーム部31の先端側の上面側に連結して、水平方向に延びるように配置する。そして第一アーム部31と第二アーム部32の連結部分には、その一方側に駆動モータを配置し、その駆動モータの回転を受けて、第一アーム部31と第二アーム部32が水平平面内で相対的に回転し、両者のなす角が変移する。
【0027】
支持ロッド34は、例えば第二アーム部32の先端側に配置した駆動モータの出力を受けて昇降する。上述した3つの駆動モータを動作させることで、第一アーム部31と第二アーム部32をそれぞれ所望の角度で回転させるとともに、支持ロッド34の下端位置を昇降させ、支持ロッド34の下端に取り付けたハンド部35を、作業エリアの三次元空間の任意の位置に位置させることができる。
【0028】
ハンド部35は、作業エリア内で待機する製品を保持可能とするもので、例えば、吸引力を利用したり、挟み込んで把持するようにしたりするなど、各種の機能を用いて構成するとよい。ハンド部35が挟み込んで把持するようにした場合、ハンド部35を水平平面内で自転する機能を備え、製品の向きに合わせてハンド部35の向きを調整可能とするとよい。係るハンド部35を回転させるための駆動モータを備える。
【0029】
ここで本実施形態では、第二スカラロボット12を第一スカラボッと11の上方に配置し、さらに、それら第一スカラロボット11並びに第二スカラロボット12のロボットアームの基点、すなわち、それぞれの第一アーム部21,31の回転中心となる基点側の主軸L1を同一線上に位置させる。これにより、第一スカラロボット11におけるロボットアームの基点となる主軸を基準とした作業エリアの水平平面内の座標軸(X-Y)と、第二スカラロボット12におけるロボットアームの主軸を基準とした作業エリアの水平平面内の座標軸(X-Y)が同じ(反転した状態で一致)になる。つまり、作業エリア内のある位置にある製品を特定する座標値(x,y)が、第一スカラロボット11と第二スカラロボット12で共通になる。
【0030】
よって、カメラ13で作業エリアを撮影した画像データに存在する製品の座標値は、第一スカラロボット11並びに第二スカラロボット12で共通するため、個々のスカラロボット毎にカメラを設ける必要は無く、一台のカメラ13で撮影した画像データに基づき第一スカラロボット11と第二スカラロボット12の制御が可能となる。さらに、コントローラ14は、8軸制御を可能とするものとし、第一スカラロボット11と第二スカラロボット12を一つのコントローラ14で制御可能となる。
【0031】
本実施形態によれば、2台のスカラロボットを上下に重ねて配置するため、設置スペースが、2台を横に並べるのに比べて半分以下にできるとともに、カメラ並びにコントローラを共通にでき、システム構成をコンパクトにでき、コストの削減を図ることができる。
【0032】
また第一スカラロボット11と第二スカラロボット12は、主軸を同一線上に配置すれば必ずしも同じものの床置き型と天吊り型を用いる必要はないが、同じスカラロボットの床置き型と天吊り型を用いると、制御が容易になりより好ましい。
【0033】
さらに、例えば2本のロボットアームを備える双腕スカラロボットの場合、2つのロボットアームを動かすための駆動力も大きくなり、大きな駆動モータが必要になるとともに、2つのロボットアームをささえる必要から、筐体も大きくする必要があり、大型化をまねく。これに対し、本実施形態では、単腕スカラロボットであるため、駆動モータも小さいもので済み、筐体も小さくなり、コンパクトとなる。
【0034】
本実施形態の製品移し替え装置10は、例えば、
図3に示すように、番重1などの搬送容器に収納された複数の製品3を、包装機のコンベア2に順次移し替える作業に用いるとよい。すなわち、コンベア2の製品供給位置の横に、製品3が収納された番重1を置く。カメラ13は、少なくとも番重1が撮影エリアに入り、より好ましくは製品3の供給先のコンベア2の搬送面も撮影エリアに入るようにするとよい。
【0035】
このようにすると、カメラ13で撮影した画像データをコントローラ14に送る。コントローラ14は、取得した画像データから個々の製品3の座標値を求め、複数収納された製品3の内、第一スカラロボット11と第二スカラロボット12のそれぞれの移し替え対象の製品を特定し、特定したそれぞれの製品の座標値から、第一スカラロボット11と第二スカラロボット12のそれぞれに対し、それぞれのハンド部25,35が移し替え対象の製品3の上に移動するように指令を送る。この指令により、各駆動モータが所定方向に所定量回転する。そして、第一スカラロボット11は、自己のハンド部25を所定の製品3の上に移動し、製品を保持してピックアップする。同様に第二スカラロボット12は、自己のハンド部35を所定の製品3の上に移動し、製品を保持してピックアップする。
【0036】
その後、適宜のタイミングで、第一スカラロボット11と第二スカラロボット12は、コントローラ14からの指令に従い、適宜のタイミングでそれぞれのハンド部25,35を、コンベア2上の所定位置に移動し、そこで製品3の保持を解除する。これにより、製品3は、コンベア2上の所望位置に移し替えが完了する。
【0037】
このとき、第一スカラロボット11と第二スカラロボット12は、例えば作業エリアを2分割し、各エリアを担当するようにしてもよいし、そのように区分けすること無く同じエリア内に対してそれぞれが処理してもよい。例えば番重内に整列して製品が収納されるような場合には、作業エリアを左右等に分けて行うとより好ましい。
【0038】
上述した実施形態では、床置き型のスカラロボットと天吊り型のスカラロボットを上下に配置し、軸を一致させるようにしたが、例えば
図4に示すように、床置き型の第三スカラロボット41と、床置き型の第四スカラロボット42を上下に重ねるとともに、それぞれのロボットアームの主軸L2を一致させるとよい。特に、ベース部20,30が薄いものに適用するとよい。上側に配置する第四スカラロボット42は、第三スカラロボット41のロボットアームに干渉しないように、適宜の取り付け台の上などに設置するとよい。
【0039】
この第三スカラロボット41と第四スカラロボット42は、主軸を同一線上に配置すれば必ずしも同じものを用いる必要はないが、同一のスカラロボットを用いると、制御が容易になりより好ましい。なおその他の構成並びに作用等は、上述した
図1ないし
図3に示した実施形態と略同様であるため、対応する部材に同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0040】
上述した実施形態では、番重等の搬送容器内に収納された製品をコンベアに移し替えるシステムに適用した例を説明したが、本発明はこれに限ることは無く、例えばコンベア上を流れる製品をピックアップして番重等の搬送用容器や、段ボール箱その他の箱体その他の容器などに移し替えるシステムや、コンベア間の移し替えなど各種のシステムに適用できる。
【0041】
また、カメラ13は、3Dカメラとするとよい。このようにすると、高さ方向の座標も認識できるため、例えば番重などの中に複数の製品が上下に重なって収納されているような場合に、ピックアップしようとする座標上に存在する最上方の製品の高さに応じてハンド部25,35を適切な高さ位置に移動させ、製品を損傷することなくピックアップすることができる。係る3Dカメラを用いた場合でも、2台のスカラロボットは、係る1台の3Dカメラを共用できるのでよい。
【0042】
以上、本発明の様々な側面を実施形態並びに変形例を用いて説明してきたが、これらの実施形態や説明は、本発明の範囲を制限する目的でなされたものではなく、本発明の理解に資するために提供されたものであることを付言しておく。本発明の範囲は、明細書に明示的に説明された構成や製法に限定されるものではなく、本明細書に開示される本発明の様々な側面の組み合わせをも、その範囲に含むものである。本発明のうち、特許を受けようとする構成を、添付の特許請求の範囲に特定したが、現在の処は特許請求の範囲に特定されていない構成であっても、本明細書に開示される構成を、将来的に特許請求する可能性があることを、念のために申し述べる。
【符号の説明】
【0043】
1 :番重
2 :コンベア
3 :製品
10 :製品移し替え装置
11 :第一スカラロボット
12 :第二スカラロボット
13 :カメラ
14 :コントローラ
20 :ベース部
21 :第一アーム部
22 :第二アーム部
24 :支持ロッド
25 :ハンド部
30 :ベース部
31 :第一アーム部
32 :第二アーム部
34 :支持ロッド
35 :ハンド部
41 :第三スカラロボット
42 :第四スカラロボット
L1 :主軸
L2 :主軸