(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-28
(45)【発行日】2024-09-05
(54)【発明の名称】無線トランスポンダタグ付き試料容器及び/又はキャリアのための位置合わせ機構を有する問い合わせ装置及び/又はシステム
(51)【国際特許分類】
G01N 35/02 20060101AFI20240829BHJP
【FI】
G01N35/02 C
(21)【出願番号】P 2023519519
(86)(22)【出願日】2021-09-30
(86)【国際出願番号】 US2021052896
(87)【国際公開番号】W WO2022072646
(87)【国際公開日】2022-04-07
【審査請求日】2023-05-23
(32)【優先日】2020-10-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521084389
【氏名又は名称】ティーエムアールダブリュ ライフサイエンシーズ,インコーポレイテツド
【氏名又は名称原語表記】TMRW Life Sciences, Inc.
【住所又は居所原語表記】250 Hudson Street, Suite 102, New York, New York 10013 United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100105131
【氏名又は名称】井上 満
(74)【代理人】
【識別番号】100105795
【氏名又は名称】名塚 聡
(72)【発明者】
【氏名】ビクソン,ブライアン,ジョセフ
(72)【発明者】
【氏名】ムーレイ,アラン
(72)【発明者】
【氏名】リー,チェンシー
【審査官】前田 敏行
(56)【参考文献】
【文献】特表2007-532867(JP,A)
【文献】特開2018-136246(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0283945(US,A1)
【文献】特開2012-198174(JP,A)
【文献】特開2014-206443(JP,A)
【文献】特開2014-209130(JP,A)
【文献】特開2008-079889(JP,A)
【文献】特開2008-283464(JP,A)
【文献】特開2008-030949(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 35/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
管状試料容器により、又は、管状試料容器内に担持されるワイヤレストランスポンダから情報を読み取るためのシステムであって、
近位端、遠位端、及び前記遠位端のアパーチャを有する本体であって、前記アパーチャはその最外部分に開口部と、前記アパーチャの最外開口部から
相対的に近位端側に向かう後方に位置するストップを有し、前記アパーチャは管状試料容器の一部をその中に受け入れるように寸法決めされた構造を含み、前記ストップは、前記管状試料容器が前記アパーチャに挿入されうる距離を制限するように寸法決めされて位置決めされた、該本体と、
前記本体の一部によって担持される問い合わせアンテナであって、前記問い合わせアンテナは、少なくとも前記管状試料容器が前記アパーチャ内に配置されたときに、前記管状試料容器によって担持されるワイヤレストランスポンダと通信可能に結合するように配置される、該問い合わせアンテナ、
を備え
、
前記管状試料容器の一部が前記本体の前記アパーチャの前記構造内に配置されたときに、前記問い合わせアンテナを前記管状試料容器によって担持される前記ワイヤレストランスポンダから離間させるように、前記ストップが配置され、
前記ストップは、前記管状試料容器の一部をその中に受け入れるように寸法決めされた前記構造に終端を提供し、前記問い合わせアンテナを前記管状試料容器によって担持される前記ワイヤレストランスポンダから前記ワイヤレストランスポンダの1/4波長の整数倍の距離だけ離間させる
、システム。
【請求項2】
前記問い合わせアンテナに通信可能に結合された問い合わせ回路をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記問い合わせ回路は、前記本体によって収容される、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記問い合わせ回路は、前記本体とは別個に収容され、前記問い合わせ回路を前記問い合わせアンテナと通信可能に結合するケーブルをさらに備える、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記問い合わせ回路は、前記本体とは別個に収容され、
前記問い合わせ回路を前記問い合わせアンテナと通信可能に結合する、前記本体によって収容された無線機をさらに備える、請求項2に記載のシステム。
【請求項6】
管状試料容器により、又は、管状試料容器内に担持されるワイヤレストランスポンダから情報を読み取るためのシステムであって、
近位端、遠位端、及び前記遠位端のアパーチャを有する本体であって、前記アパーチャはその最外部分に開口部と、前記アパーチャの最外開口部から内側に位置するストップを有し、前記アパーチャは管状試料容器の一部をその中に受け入れるように寸法決めされた構造を含み、前記ストップは、前記管状試料容器が前記アパーチャに挿入されうる距離を制限するように寸法決めされて位置決めされた、該本体と、
前記本体の一部によって担持される問い合わせアンテナであって、前記問い合わせアンテナは、少なくとも前記管状試料容器が前記アパーチャ内に配置されたときに、前記管状試料容器によって担持されるワイヤレストランスポンダと通信可能に結合するように配置される、該問い合わせアンテナ、
を備え、
前記管状試料容器の一部が前記本体の前記アパーチャの前記構造内に配置されたときに、前記問い合わせアンテナを前記管状試料容器によって担持される前記ワイヤレストランスポンダから離間させるように、前記ストップが配置され、
前記ストップは、前記管状試料容器の一部をその中に受け入れるように寸法決めされた前記構造に終端を提供し、前記問い合わせアンテナを前記管状試料容器によって担持される前記ワイヤレストランスポンダから前記ワイヤレストランスポンダの1/4波長の整数倍の距離だけ離間させ、
前記本体はピストル形状であり、前記遠位端と前記近位端との間に挟角を有し、その前記近位端にハンドルを有する、システム。
【請求項7】
前記遠位端と前記近位端との間の前記挟角は鈍角である、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記ハンドルは、人間の手によって把持可能であるような形状及び寸法である、請求項6に記載のシステム。
【請求項9】
前記本体はその前記近位端にハンドルを有する手持式ワンドを備え、前記ハンドルは人間の手によって把持可能であるような形状及び寸法である、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記本体は、エンドオブアームツールを備え、前記本体をロボットの付属物に取り外し可能に結合する少なくとも1つの連結器を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記アパーチャの前記構造は、前記管状試料容器の外側部分の輪郭に一致する輪郭を有する内壁である、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記アパーチャの前記構造は、前記管状試料容器の外側部分の輪郭に一致する輪郭を有する複数のリブである、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記管状試料容器がバイアルと、前記バイアルから選択的に取り外し可能なキャップとを備え、
前記アパーチャの前記構造は、前記キャップの少なくとも一部をその中に受け入れることが可能であり、前記アパーチャの前記構造が前記キャップの外側部分の輪郭に一致する輪郭を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記管状試料容器がバイアルと、前記バイアルから選択的に取り外し可能なキャップとを備え、前記アパーチャの前記構造が前記キャップが取り外された状態の前記バイアルの外側部分の輪郭に一致する輪郭を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記アパーチャの前記構造は、前記管状試料容器の外側部分が前記構造の輪郭の全体の周りで前記アパーチャの前記構造に接触する一方で、それらの間の摺動又は回転の少なくとも一方を可能にするように、前記管状試料容器の
前記外側部分の対応する少なくとも1つの寸法に対して寸法決めされた少なくとも1つの寸法を有する
前記輪郭を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
前記アパーチャの前記構造は、前記管状試料容器の外側部分の対応する少なくとも1つの寸法に対して寸法決めされた少なくとも1つの寸法を有する輪郭を有し、それらの間にすきまばめを提供する、請求項1に記載のシステム。
【請求項17】
前記アパーチャの前記構造は、前記管状試料容器の外側部分の対応する少なくとも1つの寸法よりも1/4インチ未満だけ大きい少なくとも1つの寸法を有する輪郭を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項18】
前記管状試料容器がバイアルと、前記バイアルから選択的に取り外し可能なキャップとを備え、
前記アパーチャの前記構造は、前記キャップの少なくとも一部をその中に受け入れることが可能であり、前記アパーチャの前記構造が、前記キャップの外側部分の輪郭の対応する少なくとも1つの寸法よりも1/4インチ未満だけ大きい少なくとも1つの寸法を有する輪郭を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項19】
前記管状試料容器がバイアルと、前記バイアルから選択的に取り外し可能なキャップとを備え、
前記アパーチャの前記構造は、前記キャップの少なくとも一部をその中に受け入れることが可能であり、前記アパーチャの前記構造が、前記キャップが取り外された前記バイアルの外側部分の輪郭の対応する少なくとも1つの寸法よりも1/4インチ未満だけ大きい少なくとも1つの寸法を有する輪郭を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項20】
前記問い合わせアンテナは、前記アパーチャの内部の少なくとも一部を取り囲む、請求項1に記載のシステム。
【請求項21】
前記問い合わせアンテナは、ループを備え、前記アパーチャの長手方向軸に垂直な平面内にある、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記問い合わせアンテナは、前記アパーチャの前記ストップの前に配置され、前記管状試料容器の上端が前記ストップに当接して配置された状態で前記管状試料容器が前記アパーチャ内に配置されたときに、前記ワイヤレストランスポンダから前記ワイヤレストランスポンダの1/4波長の整数倍の距離だけ半径方向に離間される、請求項20に記載のシステム。
【請求項23】
前記問い合わせアンテナは、前記管状試料容器の上端が前記ストップに当接して配置された状態で前記管状試料容器が前記アパーチャ内に配置されたときに、前記ワイヤレストランスポンダから前記ワイヤレストランスポンダの1/4波長の整数倍の距離だけ長手方向に離間される、請求項1に記載のシステム。
【請求項24】
前記ワイヤレストランスポンダは、前記管状試料容器の内部に担持された試料ストローに固定され、前記問い合わせアンテナは、前記管状試料容器の上端が前記ストップに当接して配置された状態で前記管状試料容器が前記アパーチャ内に配置されたときに、前記ワイヤレストランスポンダから前記ワイヤレストランスポンダの1/4波長の整数倍の距離だけ離間される、請求項1に記載のシステム。
【請求項25】
前記ワイヤレストランスポンダは、前記管状試料容器に固定され、前記問い合わせアンテナは、前記管状試料容器の上端が前記ストップに当接して配置された状態で前記管状試料容器が前記アパーチャ内に配置されたときに、前記ワイヤレストランスポンダから前記ワイヤレストランスポンダの1/4波長の整数倍の距離だけ離間される、請求項1に記載のシステム。
【請求項26】
前記本体によって担持され、前記本体が移動するときに前記管状試料容器を前記アパーチャ内に取り外し可能に保持するように配置された保持器をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項27】
前記本体によって担持され、前記管状試料容器が前記アパーチャ内に配置されたときに、前記管状試料容器の内部を撮像するように配置されたイメージセンサーをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項28】
前記本体によって担持され、前記管状試料容器が前記アパーチャ内に配置されたときに、前記管状試料容器によって担持される機械可読記号から情報を捕捉するように配置された光学センサーをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項29】
前記管状試料容器が前記アパーチャの長手方向軸に沿って正確に前記アパーチャ内に位置決めされたときを感知し、それに応答して、問い合わせサイクル及び/又は前記管状試料容器からの情報の光学的捕捉のうちの少なくとも1つをトリガする信号を生成するセンサーをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項30】
前記アパーチャの前記構造は、前記管状試料容器をぴったりと受け入れるように寸法決めされ、前記管状試料容器が前記アパーチャ内に配置されたとき、前記管状試料容器によって担持された前記ワイヤレストランスポンダを前記問い合わせアンテナに対してX-Y平面内の規定位置に位置決めするように前記問い合わせアンテナに対して配置され、前記ストップは、前記管状試料容器の上端が前記ストップに当接して配置された状態で前記管状試料容器が前記アパーチャ内に配置されたときに、Z軸に沿って規定位置に前記ワイヤレストランスポンダを配置するように前記問い合わせアンテナに対して配置され、前記Z軸は前記X-Y平面に対して垂直である、請求項1~29のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項31】
前記本体の少なくとも一部分が前記アパーチャの少なくとも一部分を半径方向に包囲するように配置されたシールドを含み、前記シールドが、無線周波数又はマイクロ波周波数通信のうちの少なくとも1つにシールドを提供する、請求項1~29のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項32】
前記本体の少なくとも一部は、前記シールドを前記アパーチャから半径方向外側に離間させるスペーサを含む、請求項31に記載のシステム。
【請求項33】
前記管状試料容器が、前記管状試料容器のうちの最も近くに隣接するものの最外側部分の間に規定間隔を有したアレイに配置され、前記本体が、前記管状試料容器のうちのいずれか1つが前記本体の前記アパーチャ内に配置されるときに、前記管状試料容器のすべての隣接するものに対して規定されたクリアランスを提供する外側横方向寸法を有する、請求項1~29のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項34】
近位端と、遠位端と、前記遠位端の細長レシーバとを有する本体であって、前記細長レシーバは長手方向軸と、前記長手方向軸に沿って延在する内壁とを有し、前記細長レシーバの前記内壁の少なくとも一部は試料容器の上端部分を少なくとも部分的にその中に受け入れるようなサイズ及び形状であり、前記試料容器の下端部分は前記細長レシーバから外向きに延在し、前記本体の少なくとも一部は前記細長レシーバの少なくとも一部の周りに半径方向に配置されたシールドを含み、前記シールドは前記細長レシーバの内部とその外部との間の無線周波数又はマイクロ波周波数通信の少なくとも1つを減少させる、該本体と、
前記本体の一部によって担持される問い合わせアンテナであって、前記問い合わせアンテナは前記細長レシーバの前記長手方向軸に対して垂直に延在し、前記問い合わせアンテナの少なくとも一部は前記細長レシーバの前記内壁の少なくとも一部の輪郭の突起を取り囲む、該問い合わせアンテナと、を含む、ワイヤレストランスポンダから情報を読み取るための問い合わせデバイス
であって、
前記試料容器が前記細長レシーバ内に配置されたときに、前記問い合わせアンテナは、前記試料容器の前記ワイヤレストランスポンダから前記ワイヤレストランスポンダの1/4波長の整数倍の距離だけ離間される、問い合わせデバイス。
【請求項35】
前記問い合わせアンテナは、前記細長レシーバに終端を提供し、前記問い合わせアンテナを前記試料容器に物理的に関連付けられた
前記ワイヤレストランスポンダから前記ワイヤレストランスポンダの1/4波長の整数倍だけ離間させる前記細長レシーバの端壁の後ろに配置される、請求項34に記載の問い合わせデバイス。
【請求項36】
前記問い合わせアンテナは、前記細長レシーバに終端を提供し、前記問い合わせアンテナを、前記試料容器によって担持される1つ又は複数の試料ストローのそれぞれに物理的に関連付けられた
前記ワイヤレストランスポンダから前記ワイヤレストランスポンダの1/4波長の整数倍だけ離間させる前記細長レシーバの端壁の後ろに配置される、請求項34に記載の問い合わせデバイス。
【請求項37】
前記問い合わせアンテナは、前記細長レシーバの内部の少なくとも一部を取り囲む、請求項34に記載の問い合わせデバイス。
【請求項38】
前記問い合わせアンテナは、ループを備え、前記細長レシーバの長手方向軸に垂直な平面内にある、請求項37に記載の問い合わせデバイス。
【請求項39】
前記問い合わせアンテナは、前記細長レシーバのストップの前に配置され、前記試料容器の上端が前記ストップに当接して配置された状態で前記試料容器が前記細長レシーバ内に配置されたときに、前記ワイヤレストランスポンダから前記ワイヤレストランスポンダの1/4波長の整数倍の距離だけ半径方向に離間される、請求項37に記載の問い合わせデバイス。
【請求項40】
前記問い合わせアンテナはスパイラルアンテナであり、前記細長レシーバに終端を提供する前記細長レシーバの端壁の後ろに配置される、請求項34に記載の問い合わせデバイス。
【請求項41】
前記本体によって収容され、前記アンテナに通信可能に結合された問い合わせ回路をさらに含む、請求項34に記載の問い合わせデバイス。
【請求項42】
前記本体がピストル形状である、請求項34に記載の問い合わせデバイス。
【請求項43】
前記本体は、手持式ワンドを備える、請求項34に記載の問い合わせデバイス。
【請求項44】
前記本体は、エンドオブアームツールを備え、前記本体をロボットの付属物に取り外し可能に結合する少なくとも1つの連結器を含む、請求項34に記載の問い合わせデバイス。
【請求項45】
前記細長レシーバの前記内壁の前記少なくとも一部は、管状試料容器のバイアルの外側部分の輪郭と一致する輪郭を有する、請求項34に記載の問い合わせデバイス。
【請求項46】
前記試料容器はバイアルと、前記バイアルから選択的に取り外し可能なキャップとを備え、前記細長レシーバの前記内壁の前記少なくとも一部が試料容器のキャップの外側部分の輪郭と一致する輪郭を有する、請求項34に記載の問い合わせデバイス。
【請求項47】
前記細長レシーバの前記内壁の前記少なくとも一部は、前記試料容器のバイアル又はキャップの少なくとも1つの外側部分が、前記内壁の少なくとも一部の輪郭の全体の周りで前記細長レシーバの前記内壁の前記少なくとも一部と接触する一方で、それらの間の摺動又は回転の少なくとも一方を可能にするように、前記試料容器のバイアル又はキャップの少なくとも1つの前記外側部分の対応する少なくとも1つの寸法に対して寸法決めされた少なくとも1つの寸法を有する前記輪郭を有する、請求項34に記載の問い合わせデバイス。
【請求項48】
前記細長レシーバの前記内壁の前記少なくとも一部は前記試料容器のバイアル又はキャップのうちの少なくとも1つの外側部分の対応する少なくとも1つの寸法に対して寸法決められた少なくとも1つの寸法を有する輪郭を有し、それらの間にすきまばめを提供する、請求項34に記載の問い合わせデバイス。
【請求項49】
前記細長レシーバの前記内壁の前記少なくとも一部は、前記試料容器のバイアル又はキャップのうちの少なくとも1つの外側部分の対応する少なくとも1つの寸法よりも1/4インチ未満だけ大きい少なくとも1つの寸法を有する輪郭を有する、請求項34に記載の問い合わせデバイス。
【請求項50】
前記細長レシーバの前記内壁の前記少なくとも一部は、前記試料容器が前記細長レシーバ内に配置されたとき、前記ワイヤレストランスポンダを前記問い合わせアンテナに対してX-Y平面内の規定位置に配置するように、前記問い合わせアンテナに対してサイズ決めされ、配置され
、前記細長レシーバの端壁
は、前記試料容器の上端が前記端壁に当接して配置された状態で前記試料容器が前記細長レシーバ内に配置されたとき、Z軸に沿って規定位置に前記ワイヤレストランスポンダを配置するように前記問い合わせアンテナに対して配置され、前記Z軸は前記X-Y平面に対して垂直である、請求項34
,37~39及び41~49のいずれか一項に記載の問い合わせデバイス。
【請求項51】
前記シールドは、約50Mhz~18Ghzの周波数範囲の少なくともサブセットにわたって、無線周波数又はマイクロ波周波数通信のうちの少なくとも1つを少なくとも-80db減少させる、請求項34~49のいずれか一項に記載の問い合わせデバイス。
【請求項52】
前記本体の少なくとも一部は、前記シールドを前記細長レシーバから半径方向外側に離間させるスペーサを含む、請求項51に記載の問い合わせデバイス。
【請求項53】
前記本体によって担持され、前記本体が移動するときに前記試料容器を前記細長レシーバ内に取り外し可能に保持するように配置された保持器をさらに含む、請求項34~49のいずれかに記載の問い合わせデバイス。
【請求項54】
前記本体によって担持され、前記試料容器が前記細長レシーバ内に配置されたときに、前記試料容器の内部を撮像するように配置されたイメージセンサーをさらに含む、請求項34~49のいずれかに記載の問い合わせデバイス。
【請求項55】
前記本体によって担持され、前記試料容器が前記細長レシーバ内に配置されたときに、前記試料容器によって担持される機械可読記号から情報を捕捉するように配置される光学センサーをさらに含む、請求項34~49のいずれかに記載の問い合わせデバイス。
【請求項56】
前記試料容器が前記細長レシーバの長手方向軸に沿って前記細長レシーバ内に正確に位置決めされたときを感知し、それに応答して、問い合わせサイクル及び/又は前記試料容器からの情報の光学的捕捉のうちの少なくとも1つをトリガする信号を生成するセンサーをさらに含む、請求項34~49のいずれかに記載の問い合わせデバイス。
【請求項57】
前記試料容器が、前記試料容器のうちの最も近くに隣接するものの最外側部分の間に規定間隔を有したアレイに配置され、前記本体が、前記試料容器のうちのいずれか1つが前記本体の前記細長レシーバ内に配置されるときに、前記試料容器のすべての隣接するものに対して規定クリアランスを提供する外側横方向寸法を有する、請求項34~49のいずれか一項に記載の問い合わせデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般に、ワイヤレストランスポンダ、例えば、無線周波数識別(RFID)トランスポンダでタグ付けされた試料容器及び/又は試料キャリアの無線問い合わせに関し、特に、試料容器によって担持されたワイヤレストランスポンダ(複数可)の問い合わせ(又は、インタロゲーション)又は読取りを強化するために、試料容器に対する問い合わせアンテナ(又は、インタロゲーションアンテナ)の位置合わせを可能にする位置合わせ機構を備えたツールを含むシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術の説明
凍結保存による細胞及び組織の長期保存は、組織工学、生殖能力(又は、不妊治療/受胎能力)及び生殖医療、再生医療、幹細胞、血液バンキング、動物株保存、臨床サンプル(又は、試料)保管、移植医学、及びインビトロ薬物試験を含む複数の分野において広範な影響を有する。これは、試料ホルダの中又は上に含まれる生物学的サンプル(例えば、卵母細胞、胚、生検材料(又は、生検)が液体窒素等の物質中に生物学的サンプル及び試料ホルダを配置することによって急速に冷却されるガラス化のプロセスを含み得る。これは生体学的サンプルのガラス様凝固又はガラス状状態(例えば、分子レベルのガラス構造)をもたらし、これは細胞内及び細胞外氷の非存在を維持し(例えば、細胞損傷及び/又は死滅を低減し)、解凍すると、解凍後の細胞生存率を改善する。生存性を確実にするために、ガラス化された生物学的サンプルは次いで、典型的には、凍結保存に寄与する温度、例えば、マイナス196℃である液体窒素デュワー又は他の容器(又は、コンテナ)中に連続的に保存される。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0003】
概要
試料ホルダは例えば、凍結保存ストロー、凍結保存チューブ、凍結保存スティック、又は凍結保存スパチュラの形態をとってもよい。試料ホルダは、典型的には試料容器内に配置される。試料容器は典型的にはバイアル及びキャップを含み、キャップは、バイアルの内部にアクセスするためにバイアルから選択的に取り外し可能である。いくつかの例では、2つ以上の試料ホルダが単一の試料容器内に配置され得る。他の例では、出願人自身の特許出願に記載されているように、試料ホルダをキャップに取り付けるか又は固定し得る。キャップは例えば、嵌合ねじ又はスナップ嵌めを介してバイアルに取り外し可能に取り付けられてもよい。本出願人自身の特許出願にも記載されているように、試料容器及び/又は試料ホルダ(単数又は複数)は例えば、試料容器又は試料ホルダ上に作製された直接のマーキング又はしるし、1つ又は複数のラベル(例えば、印刷された又は手書きのしるしを有するラベル)、1つ又は複数の機械可読記号(又は、シンボル)(例えば、1次元又はバーコード記号、2次元コード記号)及び/又は1つ又は複数のワイヤレストランスポンダ(例えば、無線周波数識別(RFID)トランスポンダ)のうちの1つ又は複数の形態の識別情報を含み得る。無線周波数識別と呼ばれるが、RFIDは典型的には電磁スペクトルの無線周波数及びマイクロ波周波数部分における無線送信を包含することに留意されたい。したがって、本明細書における無線又は無線周波数への言及は明確に別段の指示がない限り、電磁スペクトルの無線周波数範囲に限定されることを意図せず、典型的には、電磁スペクトルのマイクロ波周波数部分も含むことを意味する。
【0004】
生物試料を正確に識別、管理、在庫管理、保管、及び/又は回収する能力は典型的には任意のシステム又は施設(例えば、体外受精(又は、インビトロ受精)(IVF)施設)の目的とみなされる。ガラス化は、直接マーキング又はしるし、ラベル、及び/又は機械可読記号を損傷し得る。(又は、ガラス化は、直接マーキング又はしるし、ラベル、及び/又は機械可読記号によって損傷され得る。)いずれにせよ、ワイヤレストランスポンダの無線問い合わせは、識別のためのより完全に自動化されたアプローチとして好ましい場合がある。
【0005】
多くの実施形態における試料容器は例えば、必要とされる保管間隔の量を最小限にするために、及び/又は所与の体積の空間(volume of space)に保管され得る(例えば、ある体積の極低温デュワーに保管され得る)標本の数を最大限にするために、互いに接近して離間させる。例えば、複数の試料容器は、互いとの間隔を数センチメートル以内にして、キャリア、ホルダ又は棚に配列されてもよい。追加的又は代替的に、試料ホルダは試料容器内に接近して離間されてもよく、例えば、所与の患者のための2つ以上の試料ホルダは、同じ試料容器内に保管されてもよい。保管空間は例えば、中心軸の周りに、中心軸に沿って2つ以上のレベルで配列された複数のこれらのキャリア、ホルダ又は棚を含み得る。接近した間隔は、試料容器及び/又は試料ホルダによって運ばれるかどうかにかかわらず、ワイヤレストランスポンダの問い合わせ中に困難を引き起こすことがある。例えば、特に、試料ホルダに担持されるか、又は他の方法で取り付けられるか、又は固定されるとき、接近した間隔は、インターロゲータ(又は、問い合わせ器)又は問い合わせシステムによって放出される問い合わせ信号と、ワイヤレストランスポンダから返される応答信号とにクロストーク又は他の干渉を引き起こすことがある。問い合わせに対する衝突防止及び/又はポーリング手法が存在するものの、これらは、インターロゲータ又は問い合わせシステムの範囲内の様々なワイヤレストランスポンダを識別するのに必要な時間を著しく増加させる傾向がある。逆に、典型的には、試料が極低温よりも高い温度にさらされる時間を最小限に抑えることが非常に望ましい。また、例えば、応答信号を試料容器又は試料ホルダの所与の1つと関連付ける(例えば、識別子と試料容器等の物理的物体との間の対応を視覚的に関連付ける、論理的に関連付ける、対応を明確にする)ことは、困難であるか、又は不可能でさえあり得る。
【0006】
試料ホルダ及び/又は試料容器に物理的に関連付けられたワイヤレストランスポンダの問合せを使用して識別された試料ホルダ及び/又は試料容器の自動識別によって提示される様々な問題に有利に対処する様々なシステム、デバイス及び方法が、本明細書で説明される。
【0007】
管状試料容器によって、又は管状試料容器内で担持されるワイヤレストランスポンダから情報を読み取るためのシステムは、近位端、遠位端、及び遠位端にアパーチャ(又は、穴)を有し、アパーチャがその最外側部分に開口部を有し、アパーチャの最外開口部から内向きに位置するストップ(又は、停止部/ストッパ)を有する本体であって、アパーチャは管状試料容器の一部分を受け入れるようにサイズ設定された構造を含み、ストップは管状試料容器がアパーチャに挿入され得る距離を制限するようにサイズ設定及び位置設定される、該本体と、前記本体の一部分によって担持される問い合わせアンテナであって、少なくとも管状試料容器がアパーチャ内に配置されたときに管状試料容器によって担持されるワイヤレストランスポンダと通信可能に結合するように配置された、該問い合わせアンテナと、を含むものとして要約され得る。
【0008】
システムは、上記問い合わせアンテナに通信可能に結合された問い合わせ回路をさらに含み得る。問い合わせ回路は、上記本体によって収容される。代替的に、問い合わせ回路は、本体とは別個に収容されてもよく、問い合わせ回路を問い合わせアンテナと通信可能に結合するケーブルをさらに含み得る。代替的に、問い合わせ回路は、本体とは別個に収容されてもよく、問い合わせ回路を問い合わせアンテナと通信可能に結合する、ワンドによって収容された無線機をさらに含み得る。
【0009】
上記本体は様々な形態のうちのいずれかをとることができ、各々がそれ自体の利点を有する。例えば、本体は細長い形状を有する手持式(又は、ハンドヘルド)のワンド(又は、棒状)の形態をとることができ、その近位端に、又はその近位端に近接してハンドルを有する。ハンドルは、人間の手によって把持可能であるような形状及び寸法であり得る。本体は、遠位端と近位端との間に挟角(又は、含まれる角度/内角/included angle)、例えば鈍角を有するピストル形状であってもよい。近位端におけるハンドルは、人間の手によって把持可能であるように成形され、寸法決めされ得る。また、例えば、本体は、ロボットの付属物(又は、付属肢/appendage)に取り付けられるか、又は取り付け可能なエンドオブアームツール又はエンドエフェクタの形態をとってもよい。エンドオブアームツール又はエンドエフェクタはその近位端に連結器を有し、ロボットの付属物への取り外し可能な結合を可能にし得る。
【0010】
上記本体のアパーチャの構造は、管状試料容器の外側部分の輪郭(又は、プロファイル)に一致する輪郭を有する内壁を備えてもよい。あるいは、アパーチャの構造が管状試料容器の外側部分の輪郭に一致する輪郭を有する複数のリブ又はスタンドオフを備えてもよい。管状試料容器はバイアルと、バイアルから選択的に取り外し可能なキャップとを含むことができ、アパーチャの内壁は、キャップの外側部分の輪郭に一致する輪郭を有し得る。あるいは、アパーチャの内壁の構造が、キャップが取り外されたバイアルの外側部分の輪郭と一致する輪郭を有することも可能である。
【0011】
アパーチャの内壁の構造は、管状試料容器の外側部分が内壁の構造の輪郭の全体の周りでアパーチャの内壁の構造と接触する一方で、それらの間の摺動又は回転の少なくとも1つを可能にするように、管状試料容器の外側部分の対応する少なくとも1つの寸法に対して寸法決めされた少なくとも1つの寸法を有する輪郭を有し得る。アパーチャの内壁の構造は、管状試料容器の外側部分の対応する少なくとも1つの寸法に対して寸法決めされた少なくとも1つの寸法を有する輪郭を有し、それらの間にすきまばめ(又は、クリアランスフィット)を提供し得る。アパーチャの内壁の構造は、管状試料容器の外側部分の対応する少なくとも1つの寸法よりも1/4インチ未満だけ大きい少なくとも1つの寸法を有する輪郭を有し得る。アパーチャの内壁の構造は、キャップの外側部分の輪郭の対応する少なくとも1つの寸法よりも1/4インチ未満だけ大きい少なくとも1つの寸法を有する輪郭を有し得る。アパーチャの内壁の構造は、キャップが取り外されたバイアルの外側部分の輪郭の対応する少なくとも1つの寸法よりも1/4インチ未満だけ大きい少なくとも1つの寸法を有する輪郭を有し得る。
【0012】
上記問い合わせアンテナは、アパーチャの内部の少なくとも一部分を取り囲み得る。問い合わせアンテナは、1つ又は複数のループを備えてもよく、アパーチャの長手方向軸に垂直な平面内にあってもよい。問い合わせアンテナはアパーチャの上記ストップの前に配置され、管状試料容器がその上端がストップに当接して配置された状態でアパーチャ内に配置されたときに、ワイヤレストランスポンダから、ワイヤレストランスポンダの1/4波長の整数倍の距離だけ半径方向に離間されてもよい。
【0013】
上記問い合わせアンテナは、アパーチャのストップの後ろに配置されてもよい。問い合わせアンテナは、管状試料容器がその上端がストップに当接して配置された状態でアパーチャ内に配置されたときに、ワイヤレストランスポンダから、ワイヤレストランスポンダの1/4波長の整数倍の距離だけ長手方向に離間されてもよい。ワイヤレストランスポンダが、管状試料容器の内部に担持された試料ストローに固定される場合、問い合わせアンテナはアパーチャのストップの後ろに配置され、管状試料容器がその上端をストップに当接して配置された状態でアパーチャ内に配置されたときに、ワイヤレストランスポンダの1/4波長の整数倍の距離だけ、ワイヤレストランスポンダから離間されてもよい。ワイヤレストランスポンダが管状試料容器に固定される場合、問い合わせアンテナはアパーチャのストップの後ろに配置され、管状試料容器がその上端がストップに当接して配置された状態でアパーチャ内に配置されたときに、ワイヤレストランスポンダから、ワイヤレストランスポンダの1/4波長の整数倍の距離だけ離間されてもよい。
【0014】
上記アパーチャの構造は管状試料容器を密接して受け入れるように寸法決めされ、管状試料容器がアパーチャ内に配置されたときに、問い合わせアンテナに対してX-Y平面内の規定位置に管状試料容器によって担持されたワイヤレストランスポンダを位置決めするように、問い合わせアンテナに対して配置されてもよく、ストップは、管状試料容器がその上端がストップに当接して配置された状態でアパーチャ内に配置されたときに、Z軸に沿って規定位置にワイヤレストランスポンダを配置するように、問い合わせアンテナに対して配置されてもよく、Z軸は、X-Y平面に対して垂直である。
【0015】
管状試料容器が、管状試料容器のうちの最も近い隣接するものの最外側部分間の規定間隔を有するアレイに配置される場合、上記本体は管状試料容器のうちの任意の1つが本体のアパーチャ内に配置されるとき、管状試料容器のすべての隣接するものとの規定クリアランスを提供する外側横方向寸法を有し得る。
【0016】
上記本体の少なくとも一部分は、本体によって担持され、本体が移動するときに管状試料容器をアパーチャ内に取り外し可能に保持するように配置された保持器を含み得る。保持器は例えば、開口部を含むか又は形成する1つ又は複数の弾性部材の形態をとることができ、開口部は、好ましくは把持されるべき管状試料容器の部分又は特徴の最大部分よりもわずかに小さいサイズにされる。保持器は例えば、アパーチャの長手方向軸に向かって内側にばね(例えば、コイルばね、板ばね)によって付勢される1つ又は複数の戻り止め、例えば、1つ又は複数のボール、ピン又はベアリング、又はアパーチャの長手方向軸に向かって内側に付勢力を加える1つ又は複数の板ばねの形態をとり得る。
【0017】
上記本体の少なくとも一部分は、本体によって担持され、管状試料容器がアパーチャ内に配置されたときに管状試料容器の内部を撮像するように配置された画像センサー(又は、イメージセンサー)を含み得る。
【0018】
上記本体の少なくとも一部分は、本体によって担持され、管状試料容器がアパーチャ内に配置されたときに管状試料容器によって担持される機械可読記号から情報を捕捉するように配置された光学センサーを含み得る。
【0019】
上記本体の少なくとも一部分は、管状試料容器がアパーチャの長手方向軸に沿って開口内に正確に(例えば、規定距離で)位置決めされたときを感知するセンサーを含むことができ、それに応答して、問い合わせサイクル及び/又は管状試料容器からの情報の光学的捕捉のうちの少なくとも1つをトリガする信号を生成する。
【0020】
上記本体の少なくとも一部分は、アパーチャの少なくとも一部分を半径方向に包囲するように配置されたシールドを含むことができ、シールドは、無線周波数又はマイクロ波周波数通信のうちの少なくとも1つに減少を提供する。本体の一部分は、アパーチャから半径方向外向きにシールドを離間させるスペーサを含む。
【0021】
ワイヤレストランスポンダから情報を読み取るための問い合わせデバイスは、近位端と、遠位端と、遠位端にある細長いレシーバとを有する本体であって、細長いレシーバは長手方向軸と、長手方向軸に沿って延在する内壁とを有し、細長いレシーバの内壁の少なくとも一部分は試料容器の上端部分を少なくとも部分的に受け入れるようなサイズ及び形状であり、試料容器の下端部分は細長いレシーバから外向きに延在し、前記本体の少なくとも一部分は細長いレシーバの少なくとも一部分の周りに半径方向に位置決めされるシールドを含み、シールドは細長いレシーバの内部とその外部との間の無線周波数又はマイクロ波周波数通信の少なくとも1つを減少させる、該本体と、前記本体の一部分によって担持される問い合わせアンテナであって、問い合わせアンテナは細長いレシーバの長手方向軸に対して垂直に延在し、問い合わせアンテナの少なくとも一部分は細長いレシーバの内壁の輪郭の突出部を包含する、該問い合わせアンテナと、を含むものとして要約され得る。
【0022】
上記問い合わせアンテナは、細長いレシーバの内部の少なくとも一部分を取り囲む。問い合わせアンテナは、導電性材料の1つ又は複数のループを備えてもよい。ループ(複数可)は、細長いレシーバの長手方向軸に対して垂直である1つ又は複数の平面内にあり得る。問い合わせアンテナは例えば、細長いレシーバのストップの前に配置され、管状試料容器がその上端がストップに当接して配置された状態で細長いレシーバ内に配置されたときに、ワイヤレストランスポンダから、ワイヤレストランスポンダの1/4波長の整数倍の距離だけ半径方向に離間され得る。
【0023】
上記問い合わせアンテナは細長いレシーバの端壁の背後に配置されてもよく、この端壁は、細長いレシーバに終端を提供し、ワイヤレストランスポンダの1/4波長の整数倍だけ、試料容器に物理的に関連付けられた1つ又は複数のワイヤレストランスポンダから問い合わせアンテナを引き離す。問い合わせアンテナは細長いレシーバの端壁の後ろに配置されてもよく、この端壁は、細長いレシーバに終端を提供し、試料容器によって担持される1つ又は複数の試料ストローのそれぞれに物理的に関連付けられた1つ又は複数のワイヤレストランスポンダから、ワイヤレストランスポンダの1/4波長の整数倍だけ問い合わせアンテナを引き離す。
【0024】
上記問い合わせアンテナは、細長いレシーバに終端を提供する細長いレシーバの端壁の後ろに配置されたスパイラルアンテナの形態をとり得る。
【0025】
上記システムは、上記本体によって収容され、上記問い合わせアンテナに通信可能に結合された問い合わせ回路をさらに含み得る。
【0026】
上記本体は様々な形態のうちのいずれかをとることができ、各々がそれ自体の利点を有する。例えば、本体は細長い形状を有する手持式ワンドの形態をとることができ、その近位端に、又はその近位端に近接してハンドルを有する。ハンドルは、人間の手によって把持可能であるような形状及び寸法であり得る。本体は、遠位端と近位端との間に挟角、例えば鈍角を有するピストル形状であり得る。近位端におけるハンドルは、人間の手によって把持可能であるように成形され、寸法決めされ得る。また、例えば、本体は、ロボットの付属物に取り付けられるか、又は取り付け可能なエンドオブアームツール又はエンドエフェクタの形態をとってもよい。エンドオブアームツール又はエンドエフェクタはその近位端に連結器を有し、ロボットの付属物への取り外し可能な結合を可能にし得る。
【0027】
上記細長いレシーバの内壁の少なくとも一部分は、管状試料容器のバイアルの外側部分の輪郭と一致し得る輪郭であり得る。細長いレシーバの内壁の少なくとも一部分は、管状試料容器のキャップの外側部分の輪郭と一致する輪郭を有することができる。細長いレシーバの内壁の少なくとも一部分は、管状試料容器のバイアル又はキャップの少なくとも一方の外側部分が、内壁の少なくとも一部分の輪郭全体の周りで細長いレシーバの内壁の少なくとも一部分と接触しつつも、それらの間の摺動又は回転の少なくとも一方を可能にするように、管状試料容器のバイアル又はキャップの少なくとも一方の外側部分の対応する少なくとも1つの寸法に対して寸法決めされ得る少なくとも1つの寸法を有する輪郭を有し得る。細長いレシーバの内壁の少なくとも一部分は、管状試料容器のバイアル又はキャップのうちの少なくとも1つの外側部分の対応する少なくとも1つの寸法に対して寸法決めされて、それらの間にすきまばめを提供し得る、少なくとも1つの寸法を有する輪郭を有し得る。細長いレシーバの内壁の少なくとも一部分は、管状試料容器のバイアル又はキャップのうちの少なくとも1つの外側部分の対応する少なくとも1つの寸法よりも1/4インチ未満大きい少なくとも1つの寸法を有する輪郭を有し得る。
【0028】
管状試料容器が、管状試料容器の最も近い隣接するものの最外側部分間の規定間隔を有するアレイに配置される場合、上記本体は、管状試料容器のうちの任意の1つが本体のアパーチャ内に配置されるとき、管状試料容器のすべての隣接するものとの規定クリアランスを提供する外側横方向寸法を有し得る。
【0029】
上記本体の少なくとも一部分は、本体によって担持され、本体が移動するときに管状試料容器を細長いレシーバ内に取り外し可能に保持するように配置された保持器を含み得る。保持器は例えば、開口部を含むか又は形成する1つ又は複数の弾性部材の形態をとることができ、開口部は、好ましくは把持されるべき管状試料容器の部分又は特徴の最大部分よりもわずかに小さいサイズにされる。保持器は例えば、細長いレシーバの長手方向軸に向かって内向きにバネ(例えば、コイルバネ、板バネ)によって付勢される1つ又は複数の戻り止め、例えば、1つ又は複数のボール、ピン又はベアリング、又は細長いレシーバの長手方向軸に向かって内向きに付勢力を加える1つ又は複数の板バネの形態をとり得る。
【0030】
上記本体の少なくとも一部分は、本体によって担持され、管状試料容器が細長いレシーバ内に配置されたときに管状試料容器の内部を撮像するように配置された画像センサーを含み得る。
【0031】
上記本体の少なくとも一部分は、本体によって担持され、管状試料容器が細長いレシーバ内に配置されたときに管状試料容器によって担持される機械可読記号から情報を捕捉するように配置された光学センサーを含み得る。
【0032】
上記本体の少なくとも一部分は、管状試料容器が細長いレシーバの長手方向軸に沿って細長いレシーバ内に正確に(例えば、規定距離で)位置決めされたときを感知するセンサーを含むことができ、それに応答して、管状試料容器からの問い合わせサイクル及び/又は情報の光学的捕捉のうちの少なくとも1つをトリガする信号を生成する。
【0033】
細長いレシーバの内壁の少なくとも一部は、管状試料容器がアパーチャ内に配置されたときに、問い合わせアンテナに対してX-Y平面内の規定位置にワイヤレストランスポンダを配置するように、問い合わせアンテナに対して寸法決めされ、配置されてもよく、端壁は、管状試料容器がその上端が端壁に当接して配置された状態でアパーチャ内に配置されたときに、Z軸に沿って規定位置にワイヤレストランスポンダを配置するように、問い合わせアンテナに対して配置されてもよく、Z軸は、X-Y平面に対して垂直である。
【0034】
上記本体の少なくとも一部分は、細長いレシーバの少なくとも一部分の周りに半径方向に配置されたシールドを含むことができ、シールドは、約50Mhz~18Ghzの周波数範囲の少なくともサブセットにわたって、無線周波数又はマイクロ波周波数通信の少なくとも1つを少なくとも-80db減少させる。スペーサが、シールドを、細長いレシーバ及び本体の問い合わせアンテナから半径方向外向きに離間させ得る。
【0035】
したがって、構造(例えば、アパーチャ、細長いレシーバ)は、問い合わせアンテナ、及び任意選択でRF又はマイクロ波シールドに対して、容器を取り外し可能に配置し得る。構造(例えば、ストップ、端壁)は、問い合わせアンテナに対してZ軸に沿って容器を配置し得る。構造(例えば、内壁、リブ、スタンドオフ)は、問い合わせアンテナに対してXY平面内に容器を配置し得る。そのようなものは、問い合わせアンテナと、容器によって担持されるワイヤレストランスポンダのアンテナとの間の通信結合を有利に強化し得る。そのようなものは、問い合わせアンテナと、近接しているがアパーチャ又は細長いレシーバ内に現在配置されていない他の容器によって担持されるワイヤレストランスポンダのアンテナとの間の通信結合を有利に低減し得る。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図面において、同一の参照番号は、同様の要素又は作用を示す。図面における要素のサイズ及び相対位置は、必ずしも一定の縮尺で描かれてはいない。例えば、様々な要素の形状及び角度は必ずしも縮尺通りに描かれているわけではなく、これらの要素のいくつかは図面の見やすさを改善するために任意に拡大され、配置され得る。さらに、描かれた要素の特定の形状は、必ずしも特定の要素の実際の形状に関するいかなる情報も伝えることを意図するものではなく、図面における認識を容易にするためにのみ選択されていてもよい。
図1は、例示的な一実施形態による、バイアル及びキャップを含む試料容器の等角図であり、試料容器内に格納されたいくつかの(又は、多数の/a number of)試料ホルダを伴う。
図2は、例示的な一実施形態による、手持ち式ワンドを含む問い合わせデバイス(又は、装置)又はシステムの等角図である。
図3は、
図2の手持ち式ワンドを含み、さらに、例示的な一実施形態による、手持ち式ワンドのアパーチャ(又は、開口部)又はレシーバ内に少なくとも部分的に配置された試料容器を含む、問い合わせデバイス又はシステムの等角図である。
図4は、
図3の問い合わせデバイス又はシステム及び試料容器の断面図(又は、切り取り図)である。
図5Aは、少なくとも1つの例示的な実施形態による手持ち式ワンドを含む問い合わせデバイス又はシステムの断面図である。
図5Bは、少なくとも1つの例示的な実施形態による手持ち式ワンドを含む問い合わせデバイス又はシステムの断面図である。
図5Cは、アパーチャ又は細長いレシーバ内にリブ又は他の位置合わせ機構を含む、少なくとも1つの例示的な実施形態による問い合わせデバイス又はシステムの本体の一部分の近位端面図である。
図5Dは、少なくとも1つの例示的な実施形態による、手持式ワンドの上面図である。
図5Eは、少なくとも1つの例示的な実施形態による、
図5Dの手持式ワンドの左側面図である。
図5Fは、少なくとも1つの例示的な実施形態による、
図5Dの手持式ワンドの遠位端立面図である。
図5Gは、少なくとも1つの例示的な実施形態による、切断線A-Aに沿って切り取られた
図5Dの手持式ワンドの断面図である。
図5Hは、少なくとも1つの例示的な実施形態による、
図5Dの手持式ワンドの詳細部分Cの拡大図である。
図6Aは、少なくとも1つの例示的な実施形態による、
図5Aの問い合わせデバイス又はシステムのアンテナ及び任意選択のイメージャを担持するプリント回路基板の等角図である。
図6Bは、少なくとも1つの例示的な実施形態による、
図5Bの問い合わせデバイス又はシステムのアンテナの等角図である。
図7は、少なくとも1つの例示的な実施形態による、アレイ内に保管された管状試料容器に対してピックアンドプレース動作を実行するためにロボットの付属物に結合されたエンドオブアームツール又はエンドエフェクタの形態の問い合わせデバイス又はシステムの等角図である。
図8Aは、少なくとも1つの例示的な実施形態による問い合わせデバイス又はシステムの一部分の断面図であり、管状試料容器をその中に取り外し可能に保持するためにアパーチャ又は細長いレシーバ内に配置された少なくとも1つの弾性保持部材の形態の保持器を示す。
図8Bは、
図8Bの問い合わせデバイス又はシステムの一部の遠位端平面図である。
図9は、少なくとも1つの例示的な実施形態による問い合わせデバイス又はシステムの一部分の断面図であり、バネ付勢されたボール、ピン又はベアリングを含む1つ又は複数の戻り止めの形態の保持器を示す。
図10は、少なくとも1つの例示的な実施形態による問い合わせデバイス又はシステムの一部分の断面図であり、板ばねを含む1つ又は複数の戻り止めの形態の保持器を示す。
図11は、少なくとも1つの例示的な実施形態による、問い合わせデバイス又はシステムの回路のセットの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下の説明では、様々な開示された実装形態の完全な理解を与えるために、いくつかの具体的な詳細が説明される。しかしながら、当業者であれば、これらの具体的な詳細のうちの1つ又は複数がなくても、又は他の方法、構成要素、材料などを用いて、実装が実施され得ることを認識するであろう。他の例では、ワイヤレストランスポンダ、問い合わせ器(又は、インタロゲータ)又は問い合わせシステム(又は、インタロゲーションシステム)、コンピュータシステム、サーバコンピュータ、及び/又は通信ネットワークに関連する周知の構造は実装の説明を不必要に不明瞭にすることを避けるために、詳細には示されていないか、又は説明されていない。
【0038】
文脈上別段の要求がない限り、以下の明細書及び特許請求の範囲を通して、「含む(comprising)」という用語は「含む(including)」と同義であり、包括的又は非限定的である(すなわち、追加の、引用されていない要素又は方法の動作を排除しない)。
【0039】
本明細書全体を通して、「1つの実装」又は「1つの実装」という言及は、その実装に関連して説明される特定の機能、構成、又は特徴が少なくとも1つの実装に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体の様々な場所における「一実装形態では」又は「実装形態では」という表現の出現は、必ずしもすべてが同じ実装形態を指すわけではない。さらに、特定の特徴、構造、又は特性は、1つ又は複数の実装形態において任意の適切な方法で組み合わされ得る。
【0040】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は文脈が明らかに別段の指示をしない限り、複数の指示対象を含む。用語「又は」は文脈が明らかに別異のことを示さない限り、一般に「及び/又は」を含む意味で使用されることにも留意されたい。
【0041】
本明細書で提供される見出し及び開示の要約は、便宜上のものにすぎず、実装形態の範囲又は意味を解釈するものではない。
【0042】
図1は、例示的な一実施形態による、いくつかの試料ホルダ102とともに試料容器100を示す。
【0043】
試料容器100は、バイアル(又は、小瓶)104及びキャップ106を含み得る。バイアル104は概して管状であり、その外部112から内部又は内部容積(又は、ボリューム)110を画定する1つ又は複数の壁108を含む。壁108又はその一部は例えば、透明であり得る。バイアル104は、典型的には外部112から内部110へのアクセスを提供する開口部114をその上部に含む。バイアル104はキャップ106をそこに取り外し可能に固定するために、その上部に近接するカプラ(又は、連結器)機構116を含み得る。カプラ機構116は例えば、ねじ山、戻り止め、又はバヨネットマウントの一部の形態をとり得る。
【0044】
円形の断面又は輪郭(又は、外形/プロファイル)を有するものとして図示されているが、いくつかの実装形態ではバイアル104は非円形の断面又は輪郭、例えば、楕円形の断面又は輪郭、矩形の断面又は輪郭、正方形の断面又は輪郭、D字形の断面又は輪郭、六角形の断面又は輪郭、又は八角形の断面又は輪郭を有し得る。いくつかの例では、バイアル104はその長手方向軸又は長さ118に沿って互いに異なる2つ以上の異なる断面又は輪郭を有し得る。
【0045】
キャップ106はバイアルにその上部で結合し、外部112から内部110へのアクセスの提供と防止を交互に行うように動かせる。いくつかの実装形態ではキャップ106がバイアル104から完全に取り外し可能であり、一方、他の実装形態ではキャップ106を開口部114から取り外しても、バイアル104には係留されたままにすることができる。キャップは相補的なカプラ機構120を含むことができ、これはバイアル104のカプラ機構116と相補的である。相補的なカプラ機構120は例えば、ねじ山、戻り止め、又はバイアル104のカプラ機構116と係合するようにサイズ決めされ、配置され、又は他の方法で構成されたバヨネットマウントの一部の形態をとり得る。
【0046】
バイアル104及びキャップ106を含む試料容器100は多種多様な形態のいずれかをとることができ、多種多様な材料(例えば、プラスチック)、例えば、極低温及び/又は室温と極低温との間の繰り返しサイクルに耐えるのに適した材料から構成し得る。バイアル104及び/又はキャップ106はバイアルの内部110への流体(例えば、液体窒素、空気)の出入りを可能にする1つ又は複数のポート122a及び/又はベント122bを含み得る。
【0047】
試料ホルダ102は例示される一実施形態によれば、例えば試料容器内に保管された、生物学的標本を保持し得る任意の多種多様な形態をとり得る。例えば、試料ホルダ102は、凍結保存ストロー、凍結保存チューブ、スティック又はスパチュラの形態をとってもよい。試料ホルダ102は様々な材料(例えば、プラスチック)、例えば、極低温及び/又は室温と極低温との間の繰り返しサイクルに耐えるのに適した材料、のいずれかから構成されてもよい。
【0048】
1つ又は複数のワイヤレストランスポンダ124(図面を明瞭にするために試料容器100及び/又は試料ホルダ102から分離されて示されている)、例えば無線周波数識別(RFID)トランスポンダは、試料容器100及び/又は試料ホルダ102と物理的に関連付けられている。例えば、1つ又は複数のワイヤレストランスポンダ124は、バイアル104に物理的に固定され、たとえばその上に成形され、接着剤及び/又はファスナを介して、又は締まりばめ又は焼きばめを介してそれに固定され得る。また、例えば、1つ又は複数のワイヤレストランスポンダ124はキャップ106に物理的に固定されてもよく、例えば、その上に成形されてもよく、接着剤及び/又はファスナを介して、又は締まりばめ又は焼きばめを介してそれに固定されてもよい。追加的又は代替的に、1つ又は複数のワイヤレストランスポンダ124は例えば、試料ホルダ102に物理的に固定されてもよく、例えば、その上に成形されてもよく、接着剤及び/又はファスナを介して、又は締まりばめ又は焼きばめを介してそれに固定されてもよい。
【0049】
典型的にはワイヤレストランスポンダ124(複数可)がアンテナを有し、アンテナの送信の主軸がバイアル104の長手方向の軸又は長さ118と整列されるように、アンテナに固定されるが、説明される実施形態の動作に必要ではない。ワイヤレストランスポンダ(複数可)124のアンテナはバイアル104、キャップ106又は試料ホルダ102に取り付けられていようと、いくつかの固定点(例えば、キャップ106の上部又はバイアル104の上部)から、バイアル104の長手方向の軸又は長さ118に沿って規定された距離に配置される。
【0050】
図2は、例示された一実施形態による、手持式ピストル状本体202を含む問い合わせ装置又はシステム200を示す。
【0051】
手持式ピストル状本体202は、近位端204と、遠位端206と、近位端204におけるハンドル208と、遠位端206におけるアパーチャ又は細長いレシーバ210とを有する。アパーチャ又は細長いレシーバ210は、その最も外側の部分に開口部212を有する。本明細書の他の箇所でより詳細に記載されるように、アパーチャ又は細長いレシーバ210は、管状試料容器100(
図1)の一部をその中にぴったりと(又は、密接に)受容するようなサイズ及び形状である。ぴったりと受容されたという用語は接触して受け入れられるという従来の機械工学的な意味で使用されるが、長手方向の並進及び/又は長手方向の軸の周りの回転は可能である。
【0052】
少なくともいくつかの実装形態では、手持式ピストル状本体202が遠位端206と近位端204との間に内角(又は、夾角/包含角度)214を有する。内角214は鈍角であり得る。ハンドル208は、平均的な人間の手によって容易に把持可能であるような形状及び寸法とし得る。ハンドル208は把持を容易にし楽にするために、柔軟な弾性材料216のオーバーモールドを含み得る。
【0053】
図3及び
図4は、例示的な一実施形態による、問い合わせ装置又はシステム200の手持式ピストル状本体202を、手持式ピストル状本体202のアパーチャ又は細長いレシーバ210内に少なくとも部分的に配置された試料容器100とともに示す。
【0054】
図5Aは、例示的な一実施形態による、問い合わせデバイス又はシステム200aの手持式ピストル状本体202aを示す。
図5は手持式ピストル状本体202の中央を切断する平面に沿った断面であり、アパーチャ又は細長いレシーバ210は円形の輪郭を有する円筒形であるが、そのような例示はアパーチャ又は細長いレシーバ210の形状を限定することを意図するものではない。
【0055】
図5Aは、少なくとも1つの図示された実施形態による、内壁500、ストップ又は端壁502、1つ又は複数の問い合わせアンテナ504a、及び任意選択の回路506を有する、手持式ピストル状本体202aの内部をより良く図示する。
【0056】
図5Aに最も良く示されるように、アパーチャ又は細長いレシーバ210は、長手方向軸510を画定する内壁500を有する。内壁500は試料容器100(
図1-
図3)の上端部分を少なくとも部分的にその中に受容するようなサイズ及び形状にされた壁又は内面であり、試料容器100の下端部分は、アパーチャ又は細長いレシーバ210から外向きに延在する。例えば、アパーチャ又は細長いレシーバ210の内壁500は試料容器100(
図1-3)の外側部分(例えば、周囲、円周)の断面又は輪郭に一致する断面又は輪郭を有し得る。前述のように、試料容器100(
図1-3)は、バイアル104と、バイアル104から選択的に取り外し可能なキャップ106とを備える。したがって、アパーチャ又は細長い210の内壁500は、キャップ106の外側部分の輪郭と一致する輪郭を有し得る(
図1)。代替的に、アパーチャ又は細長いレシーバ210の内壁500がキャップ106(
図1)が取り外されたバイアル104(
図1)の外側部分の輪郭と一致する輪郭を有してもよい。
【0057】
追加的に、アパーチャ又は細長いレシーバ210の内壁500は、試料容器100(
図1-3)の外側部分(例えば、周囲、円周)が内壁500の輪郭の全体の周りでアパーチャ又は細長いレシーバ210の内壁500に接触し、例えば、それらの間の摺動又は回転の少なくとも1つを可能にするように、試料容器100(
図1-3)の外側部分の対応する少なくとも1つの寸法に対して寸法決めされた少なくとも1つの寸法を有する輪郭を有することができる追加的又は代替的に、アパーチャ又は細長いレシーバ210の内壁500は試料容器100(
図1-
図3)の外側部分(例えば、周囲、円周)の対応する少なくとも1つの寸法に対して寸法決めされた少なくとも1つの寸法を有する輪郭を有し、それらの間にすきまばめ(又は、クリアランスフィット)を提供してもよい。追加的又は代替的に、アパーチャ又は細長いレシーバ210の内壁500は試料容器100(
図1-3)の外側部分(例えば、周囲、円周)の対応する少なくとも1つの寸法よりも1/4インチ未満大きい少なくとも1つの寸法を有する輪郭を有し得る。前述のように、試料容器100(
図1-3)は、バイアル104(
図1)と、バイアル104から選択的に取り外し可能なキャップ106(
図1)とを備える。したがって、アパーチャ又は細長いレシーバ210の内壁500はキャップ106(
図1)の外側部分(たとえば、周囲、円周)の輪郭の対応する少なくとも1つの寸法よりも1/4インチ未満大きい少なくとも1つの寸法を有する輪郭を有し得る。代替的に、アパーチャ又は細長いレシーバ210の内壁500は、キャップ106(
図1)が取り外されたバイアル104(
図1)の外側部分(例えば、周囲、円周)の輪郭の対応する少なくとも1つの寸法よりも1/4インチ未満大きい少なくとも1つの寸法を有する輪郭を有し得る。
【0058】
図5Aに示されるように、アパーチャ又は細長いレシーバ210は、アパーチャ又は細長いレシーバ210の最も外側の開口部212から内側に位置するストップ502、例えば端壁を有する。端壁は、アパーチャ又は細長いレシーバ210に終端を提供する。ストップ502は端壁の形態をとってもよく、又は試料容器100(
図1-
図3)の移動を制限するが、アパーチャ又は細長いレシーバ210を必ずしも終端させない1つ又は複数の突起又は他の構造の形態をとってもよい。ストップ又は端壁502は試料容器100(
図1-
図3)がアパーチャ又は細長いレシーバ210に挿入され得る距離を制限するようなサイズ及び位置にされ、これは、以下に記載されるように、手持式ピストル状本体202aの問い合わせアンテナ504aに対してZ軸(すなわち、長手方向軸510)に沿ってワイヤレストランスポンダ124(
図1)のアンテナを正確に位置決めするために有利に使用され得る。問い合わせアンテナ504aは、少なくとも試料容器100(
図1-3)がアパーチャ又は細長いレシーバ210内に適切に配置されたときに、試料容器100(
図1-3)及び/又は試料ホルダ102(
図1-3)によって担持されたワイヤレストランスポンダ124(
図1)と通信可能に結合する。
【0059】
問い合わせアンテナ504aは様々な形態のいずれかをとることができ、特に、ワイヤレストランスポンダ124(
図1)、例えば、RFIDトランスポンダ又はRFIDタグの問い合わせに使用される形態をとり得る。問い合わせアンテナ504aは基板、例えばプリント回路基板511によって担持されてもよく、1つ又は複数のその外面及び/又はその内層(例えば、電子伝導層)上に存在してもよく、ビア(又は、孔)によって1つ又は複数の層を通って延在する部分を含み得る。いくつかの実装形態では、プリント回路基板511自体がストップ又は端壁502を形成する。1つの問い合わせアンテナ504aが示されているが、いくつかの実装形態は2つ以上の問い合わせアンテナ504aを含み得る。
【0060】
問い合わせアンテナ504aは、アパーチャ又は細長いレシーバ210のストップ又は端壁502の後ろに配置される。問い合わせアンテナ504aは有利には、試料容器100の上端がストップ又は端壁に対して(又は、当接して)配置された状態で試料容器100(
図1-3)がアパーチャ又は細長いレシーバ210内に配置されたときに、ワイヤレストランスポンダ124(
図1)から、ワイヤレストランスポンダ124(
図1)の1/4波長の整数倍の距離だけ離間され得る。ワイヤレストランスポンダ124(
図1)が試料容器100(
図1-3)の内部に担持された試料ホルダ102(
図1)に固定されている場合、問い合わせアンテナ504aは、アパーチャ又は細長いレシーバ210のストップ又は端壁502の後ろに配置され、試料容器100(
図1-3)が試料容器100の上端をストップ又は端壁502に対して(又は、当接して)配置された状態でアパーチャ又は細長いレシーバ210内に配置されたときに、ワイヤレストランスポンダ124(
図1)の1/4波長の整数倍の距離だけワイヤレストランスポンダ124(
図1)から離間される。ワイヤレストランスポンダ124(
図1)が試料容器100(
図1-3)に固定される場合、問い合わせアンテナ504aは、アパーチャ又は細長いレシーバ210のストップ又は端壁502の後ろに配置され、試料容器100(
図1-3)が試料容器100の上端をストップ又は端壁502に対して(又は、当接して)配置された状態でアパーチャ又は細長いレシーバ210内に配置されたときに、ワイヤレストランスポンダ124(
図1)の1/4波長の整数倍の距離だけワイヤレストランスポンダ124(
図1)から離間される。
【0061】
問い合わせアンテナ504a及び/又は手持式ピストル状本体202aの一部によって担持されるプリント回路基板511は例えば、アパーチャ又は細長いレシーバ210の長手方向軸510に対して垂直に延びることができる。少なくともいくつかの実装形態では、問い合わせアンテナ504a及び/又はプリント回路基板511の少なくとも一部分がアパーチャ又は細長いレシーバ210の内壁500の輪郭の突起内に存在する。
【0062】
したがって、アパーチャ又は細長いレシーバ210は、試料容器100(
図1-3)がアパーチャ又は細長いレシーバ210内に配置されるとき、問い合わせアンテナ504aに対してX-Y平面内の規定位置にワイヤレストランスポンダ124(
図1)を位置決めするように、問い合わせアンテナ504aに対して寸法決めされ、位置決めされ、試料容器100(
図1-3)が、試料容器100の上端をストップ又は端壁502に対して(又は、当接して)配置させてアパーチャ又は細長いレシーバ210内に配置されるとき、ストップ又は端壁502は、Z軸に沿った規定位置にワイヤレストランスポンダ124(
図1)を位置決めするように、問い合わせアンテナ504aに対して位置決めされ、Z軸はX-Y平面に垂直である。
【0063】
任意選択の回路506は、1つ又は複数の通信経路を介して問い合わせアンテナ504aに通信可能に結合された問い合わせ回路512を含み得る。いくつかの実装形態では、問い合わせ回路412が手持式ピストル状本体202aによって収容される。代替的に、1つの部分、複数の部分又は全ての問い合わせ回路512は、問い合わせアンテナ504a以外が手持式ピストル状本体202とは別々に収容されてもよい。そのような実装形態では、手持式ピストル状本体202aが問い合わせアンテナ504aを外部に配置された問い合わせ回路と通信可能に結合するケーブル514を含み得る。追加的に又は代替的に、手持式ピストル状本体202aは、問い合わせアンテナ504aを外部に配置された問い合わせ回路と通信可能に結合する通信無線機516a及び通信アンテナ516bを含み得る。例示的な問い合わせ回路512は
図11を参照して本明細書の他の場所に記載される。追加的に又は代替的に、手持式ピストル状本体202aは、回路506への入力及び/又は回路506からの出力を可能にするように動作可能な、1つ又は複数のユーザインターフェース要素、例えば、ディスプレイ(たとえば、LCDディスプレイ)517、ライト(たとえば、LED)、スピーカ、マイクロフォン、触覚エンジンなどを含み得る。ディスプレイ517は例えば、タッチセンシティブディスプレイスクリーンの形態をとることができ、これは、例えば、ユーザが手持式ピストル状本体202aと対話することを可能にするグラフィカルユーザインターフェースを提示することができ、例えば、問い合わせをトリガするか、又は問い合わせから識別される情報を読み取るか、又は操作し得る。
【0064】
任意選択で、手持式ピストル形状本体202aの少なくとも一部分はアパーチャ又は細長いレシーバ210の少なくとも一部を半径方向に包囲するように配置されたシールド518aを含み、シールド518aは、無線周波数又はマイクロ波周波数通信の少なくとも1つにシールドを提供する。例えば、シールド518aは問い合わせアンテナ504aの周囲を取り囲むことができ、そこから遠位及び/又は近位に延在して保護スリーブを形成することができる。追加的に又は代替的に、シールド518aは例えば、試料容器100(
図1-
図3)が、試料容器100の上端をストップ又は端壁502に対して配置(又は、当接)させてアパーチャ又は細長いレシーバ210内に配置されたときに、ワイヤレストランスポンダ124(
図1)を周辺的に取り囲むことができる。シールド518aは、問い合わせ信号が送信される、及び/又は返される、又は応答信号が返される(例えば、後方散乱される)電磁スペクトルの少なくとも一部分において、アパーチャ又は細長いレシーバ210の内部と外部との間の通信の信号強度を少なくとも低減し、アパーチャ又は細長いレシーバ210の内部と外部との通信を完全に排除さえできるが、約50Mhzから18Ghzまでの周波数範囲の少なくともサブセットにわたる少なくとも-80dbの低減で十分であり得る。したがって、シールド518aは、問い合わせアンテナ504a及び選択されたワイヤレストランスポンダ124が共存でき(又は、同じ場所に配置することができ/can co-habit)、他のワイヤレストランスポンダとの干渉及びクロストークを低減し、複数のワイヤレストランスポンダが存在する場所での個別識別(又は、シンギュレーション、singulation)技術の使用の必要性を排除し、選択されたワイヤレストランスポンダから無線で読み出された識別子と、その選択されたワイヤレストランスポンダが物理的に関連付けられている特定の試料容器との間の論理的及び/又は視覚的関連付けを提供し得る、シールドされたボリュームを提供し得る。
【0065】
シールド518aは様々な形態のいずれか、例えば、金属箔の1つ又は複数の層、金属インク層、金属メッシュ、又は減少されるべき周波数の特定の範囲に適した開口寸法を有するスクリーンをとり得る。シールド518aは様々な材料、例えば金属、例えばアルミニウム、ニッケル、銅、真鍮、銀、スズ、鋼、ミューメタル、及び/又はそれらの組み合わせから組成又は構成され得る。シールド518aは例えば、内壁500上に形成されてもよく、又はその形態を取ってもよく、外壁の形態を取ってもよく、又はアパーチャ又は細長いレシーバ210を画定する壁の内層として形成されてもよい。
【0066】
必要に応じて、手持式ピストル状本体202aの少なくとも一部は例えば、フォトダイオード又はイメージャ(又は、画像生成器)(例えば、デジタルカメラ)520のような1つ又は複数の光学センサーを含む。イメージャ520は例えば、ストップ502の後ろに配置され、それに対して離間されて、試料容器100(
図1-3)が試料容器100の上端をストップ又は端壁502に当接させてアパーチャ又は細長いレシーバ210内に配置されて、イメージャ520の適切な焦点合わせを確実にしたときに、イメージャ520と試料容器100(
図1-3)によって担持又は担われる(又は、担持される/borne)1つ又は複数のしるし(例えば、典型的にはバーコード記号と呼ばれる1次元機械可読シンボル(又は、記号)、及び例えばQRコード(登録商標)機械可読シンボル又はDataMatrix機械可読シンボル等の2次元機械可読シンボルを含む機械可読シンボル)との間の規定距離を提供することができる。イメージャ520は例えば、試料容器100(
図1-3)によって担持又は担われる1つ又は複数のしるし(例えば、機械可読シンボル)、例えば、識別情報(例えば、試料の固有識別子、患者名又は識別子及び/又は生年月日、診療所識別子、臨床医識別子、処置、時間、日付)を捕捉することから情報を光学的に捕捉するために使用され得る。イメージャ520は例えば、プリント回路基板511に取り付けられてもよいし、さもなければそれによって担持されてもよい。機械可読シンボルの画像ベースの読み取りに関して一般的に論じられているが、他の構造及びアプローチ、例えば、レーザ源及びフォトダイオードベースのフライングスポットタイプの機械可読シンボルリーダを使用し得る。
【0067】
追加的又は代替的に、イメージャ520は、試料容器100の上端がストップ又は端壁502に対して正しく配置されたときを決定するために使用される情報を感知又は捕捉するために使用されることができ、それは回路による問い合わせシーケンス及び/又は管状試料容器からの情報の光学的捕捉を自動的かつ自律的にトリガするために使用され得る。例えば、プロセッサ(例えば、GPU)は試料容器100の一部分又はそれによって担持されているしるしのイメージャ520によって捕捉された画像の焦点が合っているかどうかを決定することができ、ここで、試料容器100の一部又はしるしがイメージャ520から規定された焦点距離に正確に配置されたとき、画像の焦点が合っている。また例えば、イメージャ520は、飛行時間カメラ(又は、トフカメラ/フライトカメラ)の一部であり得る。
【0068】
追加的又は代替的に、他のタイプのセンサーを使用して、試料容器100の正確な位置決め、例えばZ軸に沿った正確な位置決め(例えば、試料容器100の上端がストップ又は端壁502に対して正確に位置決めされるとき)を決定又は検出するために使用される情報を感知又は捕捉することができ、これを使用して、回路による問い合わせシーケンスを自動的かつ自律的にトリガし得る。センサーは例えば、接触スイッチ、モメンタリースイッチ、光学検出器、例えば赤外線発光ダイオード及びセンサー対、距離計、飛行時間カメラ、のうちの1つ又は複数を含み得る。
【0069】
自動で自律的にトリガされる問い合わせ(例えば、問い合わせサイクル)は、問い合わせアンテナのワイヤレストランスポンダのアンテナとの正確な位置決めに基づいて、問い合わせがトリガされるので、全体的な問い合わせを改善し得る。自動で自律的にトリガされる管状試料容器からの情報の光学的捕捉はその管状試料容器からの情報の全体的な光学的捕捉を改善し得るが、それは試料容器100の一部に対する画像センサーの正確な位置決めに基づいてトリガされるからである。
【0070】
特に、イメージャ520又は本体によって担持される何らかの他の画像センサーは管状試料容器100がアパーチャ又は細長いレシーバ210内に配置されるとき、管状試料容器100の内部を撮像するように配置されてもよい。そのようなことは、イメージャが管状試料容器100の内容物の画像を捕捉することを可能にし得る。プロセッサは例えば、管状試料容器100内の試料ホルダ(例えば、凍結保存ストロー、凍結保存チューブ、凍結保存スティック又は凍結保存スパチュラ)の総数及び位置を決定するために、画像を処理し得る。
【0071】
図5Bは、例示的な一実施形態による、問い合わせデバイス又はシステム200bの手持式ピストル状本体202bを示す。
図5Bは手持式ピストル状本体202bの中央を切断する平面に沿って得られた断面であり、アパーチャ又は細長いレシーバ210は円形の輪郭を有する円筒形であるが、そのような例示はアパーチャ又は細長いレシーバ210の形状を限定することを意図するものではない。
【0072】
図5Bは、少なくとも1つの図示された実施形態による、内壁500、ストップ又は端壁502、1つ又は複数の問い合わせアンテナ504b、及び任意選択の回路506を有する、手持式ピストル状本体202bの内部をより良く図示する。
図5Bの手持式ピストル状本体202bは、少なくともいくつかの点で、
図5Aに示される手持式ピストル状本体202aと同様である。類似の、又は同一でさえある構造は
図5A及び対応する議論(又は、考察)において使用されるように、
図5Bにおいて同じ参照番号を使用して示され、多くの場合、それらの類似の、又は同一でさえある構造の説明は、簡潔さのために以下で繰り返さない。
【0073】
図5Aに示されるものとは対照的に、
図5Bの手持式ピストル状本体202bは1つ又は複数のループの形態の問い合わせアンテナ504bを含み、それは、開ループもしくは閉ループ、又は開ループと閉ループとの組合せであり得る。
【0074】
問い合わせアンテナ504bは例えば、平面内に存在するかもしくは平面に平行である1つ又は複数のループを含み得るか、又は代替的に、互いに平行な平面内にあるループを有し得る。代替的に、他のアンテナ、例えば、T字形ダイポールアンテナ、スパイラルアンテナ又はヘリカルアンテナさえも使用し得る。
【0075】
問い合わせアンテナ504bの平面は例えば、アパーチャ又は細長いレシーバ210の長手方向軸510に対して垂直であり得る。問い合わせアンテナ504bは例えば、問い合わされる容器上のワイヤレストランスポンダの位置に基づいて、様々な位置のいずれかに配置されてもよい。言及したように、問い合わせアンテナ504bを、ワイヤレストランスポンダのための通信の波長の整数倍(例えば、ワイヤレストランスポンダの一次通信周波数帯域の1/4波長の整数倍)に配置することが有利であり得る。問い合わせアンテナ504bは
図5Bに示されるように、ストップ502の前(すなわち、遠位端に向かって)に、又はアパーチャ又は細長いレシーバ210の長さに沿ってストップ502の後ろ(すなわち、近位端に向かって)に配置され得る。例えば、問い合わせアンテナ504bは
図5Bに示されるように、アパーチャ又は細長いレシーバ210の遠位端に、又は少なくともその近くに配置され得る。代替的に、問い合わせアンテナ504bはアパーチャ又は細長いレシーバ210の近位端に、又は少なくともその近くに、又はアパーチャ又は細長いレシーバ210の遠位端又は近位端の間の様々な位置のいずれかに配置され得る。例えば、容器によって担持されるワイヤレストランスポンダが問い合わせアンテナ504bの平面内に存在するか、問い合わせアンテナ504bの平面であるか、又は実質的に平面であるように、問い合わせアンテナ504bを配置することが有利であり得る。本明細書で使用されるように、「実質的に平面である」とは、問い合わせアンテナ504bが、ワイヤレストランスポンダに問い合わせるために使用される問い合わせ信号又は戻り信号の周波数の波長(すなわち、中心帯域)の波長のプラス又はマイナス2分の1(1/2)の波長だけ平面の上下に広がるボリューム(又は、体積)内に存在することを意味する。いくつかの実装形態では、問い合わせアンテナ504bが、容器がアパーチャ又は細長いレシーバ210内に配置され、その一端がストップに隣接するか又はストップに当接するときに、ワイヤレストランスポンダのアンテナが問い合わせアンテナ504bと平面又は実質的に平面であることを保証するように、ストップからZ軸に沿って配置される。
【0076】
問い合わせアンテナ504bは例えば、アパーチャ又は細長いレシーバ210の輪郭を完全に又は部分的に取り囲んでアパーチャ又は細長いレシーバ210の周りに完全に又は部分的に巻き付けることができる。問い合わせアンテナ504bは例えば、環状の輪郭、円形の輪郭、楕円形の輪郭、長方形の輪郭、正方形の輪郭、D字形の輪郭、六角形の輪郭、又は六角形の輪郭等を有する、アパーチャ又は細長いレシーバ210の内壁の輪郭の形状に一致(又は、整合)する又は確認する(又は、従う)形状を有する輪郭を有し得る。
【0077】
問い合わせアンテナ504bは例えば、
図5Bに示されるように、アパーチャ又は細長いレシーバ210の内面上、例えば凹部内に担持された導電性(例えば、金属)のワイヤ又はフォイルを備えてもよい。凹部を使用することは、有利には問い合わせアンテナ504bを、アパーチャ又は細長いレシーバ210の大部分の内面と同一平面にすることができ、アパーチャ又は細長いレシーバ210の中への、及びそこからの容器の滑らかな出入りを可能にする。代替的に又は追加的に、問い合わせアンテナ504bはアパーチャ又は細長いレシーバ210の外面上で担持されてもよく、及び/又は問い合わせアンテナ504bはアパーチャ又は細長いレシーバ210の内面と外面との間のアパーチャ又は細長いレシーバ210の1つ又は複数の内層上で担持されてもよい。図示されていないが、問い合わせアンテナ504bは電気絶縁体、例えば、電気絶縁シースを含むことができ、又はアパーチャ又は細長いレシーバ210は問い合わせアンテナ504bの上に重なり、それに環境保護(又は、環境からの保護)を提供する電気絶縁層を含み得る。そのようなことは、問い合わせアンテナ504bとしてフォイルが使用される場合に特に有利であり得る。
【0078】
問い合わせアンテナ504bは例えば、内側寸法(例えば、内径)及び外側寸法(例えば、外径)を有し得る。問い合わせアンテナ504bは例えば、アパーチャ又は細長いレシーバ210の長手方向軸510に沿って整列され得る。問い合わせアンテナ504bの内側寸法は例えば、アパーチャ又は細長いレシーバ210の内側寸法と一致してもよく、又は、アパーチャ又は細長いレシーバ210を取り囲んで(又は、包含して)その内側寸法よりも大きくてもよい。問い合わせアンテナ504bの外側寸法は例えば、アパーチャ又は細長いレシーバ210の内側寸法と一致してもよく、又はアパーチャ又は細長いレシーバ210を取り囲んでその内側寸法よりも大きくてもよい。問い合わせアンテナ504bの外側寸法は例えば、アパーチャ又は細長いレシーバ210の外側寸法と一致してもよく、又はアパーチャ又は細長いレシーバ210を取り囲んでその外側寸法よりも大きくてもよい。
【0079】
図5Aに関して説明したものと同様に、
図5Bに示すストップ502は試料容器100(
図1-
図3)がアパーチャ又は細長いレシーバ210に挿入され得る距離を制限するようなサイズ及び位置にされ、これは、以下に説明するように、手持式ピストル状本体202bの問い合わせアンテナ504bに対してZ軸(すなわち、長手方向軸510)に沿ってワイヤレストランスポンダ124(
図1)のアンテナを正確に位置決めするために有利に使用され得る。アパーチャ又は細長いレシーバ210の構造は任意選択で、試料容器100(
図1-3)がアパーチャ又は細長いレシーバ210内に位置決めされるとき、問い合わせアンテナ504bに対してX-Y平面内の規定位置にワイヤレストランスポンダ124(
図1)を位置決めするように、問い合わせアンテナ504bに対して寸法決めされ、位置決めされ得る。ストップ又は端壁502は、試料容器100(
図1-3)がアパーチャ又は細長いレシーバ210内に配置され、試料容器100の上端がストップ又は端壁502に当接して配置されたときに、Z軸に沿った規定位置にワイヤレストランスポンダ124(
図1)を位置決めするように、問い合わせアンテナ504bに対して位置決めされ、Z軸はX-Y平面に垂直である。加えて、試料容器100(
図1-
図3)がアパーチャ又は細長いレシーバ210内に配置され、試料容器100の上端がストップ又は端壁502に当接して配置されるときに、アパーチャ又は細長いレシーバ210の構造はX-Y平面内の規定位置にワイヤレストランスポンダ124(
図1)を配置するように、問い合わせアンテナアンテナ504bに対して位置決めされてもよく、Z軸はX-Y平面に垂直である。
【0080】
図5Bの手持式ピストル状本体202bはまた、シールド518bを含み、
図5Aに示されているものとは対照的に、
図5Bに示されているシールド518bは、アパーチャ又は細長いレシーバ210の内壁500の外側に配置されている。
【0081】
シールド518bはアパーチャ又は細長いレシーバ210の少なくとも一部を半径方向に包囲するように配置され、シールド518bは、無線周波数又はマイクロ波周波数通信の少なくとも1つにシールドを提供する。例えば、シールド518bは問い合わせアンテナ504bの周囲を取り囲むことができ、そこから遠位及び/又は近位に延在して保護スリーブを形成することができる。追加的又は代替的に、シールド518bは例えば、試料容器100(
図1-
図3)がアパーチャ又は細長いレシーバ210内に配置され、試料容器100の上端がストップ又は端壁502に当接して配置されたときに、ワイヤレストランスポンダ124(
図1)を周辺的に取り囲むことができる。シールド518bは問い合わせ信号が送信される、及び/又は返される、又は応答信号が返される(たとえば、後方散乱される)電磁スペクトルの少なくとも一部分において、アパーチャ又は細長いレシーバ210の内部と外部との間の通信の信号強度を少なくとも低減し、アパーチャ又は細長いレシーバ210の内部と外部との通信を完全に排除さえできるが、約50Mhzから18Ghzまでの周波数範囲の少なくともサブセットにわたる少なくとも-80dbの低減で十分であり得る。したがって、シールド518bは問い合わせアンテナ504b及び選択されたワイヤレストランスポンダ124が共存でき、他のワイヤレストランスポンダとの干渉及びクロストークを低減し、複数のワイヤレストランスポンダが存在する場所でのシンギュレーション技術の使用の必要性を排除し、選択されたワイヤレストランスポンダから無線で読み出された識別子と、選択されたワイヤレストランスポンダが物理的に関連付けられている特定の試料容器との間の論理的及び/又は視覚的関連付けを提供し得る、シールドされたボリュームを提供し得る。
【0082】
シールド518bは様々な形態のいずれか、例えば、金属箔の1つ又は複数の層、金属インク層、金属メッシュ、又は減少されるべき周波数の特定の範囲に適した開口寸法を有するスクリーンをとり得る。シールド518bは様々な材料、例えば金属、例えばアルミニウム、ニッケル、銅、真鍮、銀、スズ、鋼、ミューメタル、及び/又はそれらの組み合わせから組成又は構成され得る。シールド518bは例えば、内壁500上に形成されてもよく、又はその形態を取ってもよく、外壁の形態を取ってもよく、又はアパーチャ又は細長いレシーバ210を画定する壁の内層として形成されてもよい。
【0083】
少なくともいくつかの実装形態では、スペーサ519が問い合わせアンテナ504b及び/又はアパーチャ又は細長いレシーバ210からシールド518bを離間させ得る。スペーサ519は様々な形態、例えば、独立気泡又は連続気泡(又は、オープンセル)発泡材料(例えば、発泡ゴム)をとり得る。
【0084】
図5Cは、少なくとも1つの図示の実装形態に従って、問い合わせデバイス又はシステムの本体202cの一部を示している。
【0085】
図5Cの本体202cは少なくともいくつかの点で、
図5Aに示される手持式ピストル状本体202a、
図5Bに示される手持式ピストル状本体202b、
図5D-5Gに示される手持式ワンド形本体202d、及び/又は
図7に示されるエンドオブアームツール又はエンドエフェクタ700と同様である。類似の、又は同一でさえある構造は
図5A、
図5B、
図5D-5G及び/又は
図7及び対応する議論において使用されるように、
図5Cにおいて同じ参照番号を使用して示され、多くの場合、それらの類似の又は同一でさえある構造の説明は、簡潔さのために以下で繰り返さない。
【0086】
図5A、
図5B、
図5D-
図5G及び
図7に示されるものとは対照的に、
図5Cの本体202cは、複数のリブ521又は他の整列構造をアパーチャ又は細長いレシーバ210内に含む。リブ521は、内壁500の周りに分配され、そこから内向きに延在することができる。リブ521は、アパーチャ又は細長いレシーバ210の長さの全部又は一部に沿って延びることができる。例えば、リブ521はアパーチャ又は細長いレシーバ210の遠位端及び近位端に、又はその近くに配置されてもよい。リブ521は試料容器100(
図1-
図3)を、キャップと共に、又はキャップと共に、ぴったりと受容するようなサイズ及び形状の内側の輪郭を有し、試料容器100がアパーチャ又は細長いレシーバ210に部分的に挿入されたときに、XY平面に対して容器を整列させ得る。例えば、試料容器100(
図1-3)が円筒管である場合、リブ521はそれぞれ、試料容器100の半径と少なくともほぼ一致する半径を有する弓形の内面を有し得る。
【0087】
リブを使用する実装形態は有利には1つ又は複数の経路(例えば、リブ間)を提供し得、流体(例えば、液体窒素)が例えば、試料容器100がアパーチャ又は細長いレシーバ210内で内側に移動するときに、アパーチャ又は細長いレシーバ210の内部から排出されることを可能にし、それによって、さもなければ、読み取りのための試料容器100の成功した位置決めを制限又は妨げ得る、任意の圧力上昇を緩和する。
【0088】
【0089】
図5D-
図5Hの手持式ワンド形本体202dは、少なくともいくつかの点で、
図5Aに示される手持式ピストル状本体202a、
図5Bに示される手持式ピストル状本体202b及び/又は
図5Cに示される手持式ワンド形本体202cと同様である。類似の、又は同一でさえある構造は
図5A、
図5B及び/又は
図5C及び対応する議論で使用されるように、
図5D-
図5Hにおいて同じ参照番号を使用して示され、多くの場合、それらの類似の、又は同一でさえある構造の説明は、簡潔さのために以下で繰り返さない。
【0090】
図5A、
図5B及び
図5Cに示されるものとは対照的に、
図5D-
図5Hの手持式ワンド形本体202dは実質的に直線のワンドであり、ピストルのような形状ではない。
【0091】
手持式ワンド形本体202dは、回路(
図5D-5Hでは見えない)を担持する回路基板511が収容される近位部分550aと、アパーチャ又は細長いレシーバ210を形成する遠位部分550bとを有するハウジング550を含む。近位部分550aは、人間のユーザの片手によって容易に把持されるようなサイズ及び形状にし得る。遠位部分550bは近位部分から延在するチューブ(例えば、円筒形チューブ)の形態をとり得る。ハウジングは、近位部分550aと遠位部分550bとの間に延在するフレア領域550c(
図5G参照)を含み得る。ハウジング550は例えば、その部分が1つ又は複数の締結具(例えば、ねじ、ボルト、タブ、戻り止め、接着剤)552(1つのみ図示)を介して一緒に接合された、クラムシェル(clamshell)ハウジングの形態をとってもよい。ハウジング550は例えば、アパーチャ又は細長いレシーバ210の内部とハウジング550の外部との間の流体の進入及び/又は退出を可能にする1つ又は複数のポート558(1つの側に4つが示され、反対側にもポートがあり得る)を含み得る。これは、アパーチャ又は細長いレシーバ210の内壁500が試料容器100の外壁をぴったりと受容するようなサイズにされる場合に特に有利であり、流体(例えば、液体窒素)が例えば、試料容器100がアパーチャ又は細長いレシーバ210内で内側に移動するときに、内部から排出されることを可能にし、それによって、さもなければ、読み取りのための試料容器100の成功した位置決めを制限又は防止し得る、任意の圧力上昇を緩和する。
【0092】
手持式ワンド形本体202dはまた、1つ又は複数のユーザインターフェース構成要素、例えば、回路基板511上に担持された回路構成要素(たとえば、LED)とハウジング550の外部との間を通信可能に結合する光パイプ、光ファイバ又は他の構造554を含み得る。そのようなものは、例えば、特定の色の光信号(例えば、赤色、緑色、黄色)、時間的に符号化された光信号(例えば、1色の光又は複数色の光のON/OFF条件のパターン)、又は手持式ワンド形本体202dの1つ又は複数の動作条件を示す何らかの他の信号(例えば、手持式ワンド形本体202dによって問い合わせ信号が送信される各時刻を示すこと、ワイヤレストランスポンダから受信された応答、又は無線問い合わせを介して読み取られる情報を示すことさえ含む)等、1つ又は複数の視覚的表示をユーザに提供することを可能にし得る。
【0093】
図5Hに最もよく示されているように、問い合わせアンテナ504dは1つ又は複数の巻線(4つが示されているが、1つだけがコールアウトされている)を備えることができ、ハウジング550の遠位部分550bの内壁500内のチャネル又は他の凹部556内に、例えば、遠位部分550bの最も外側の端部に、又はその近くに配置し得る。
【0094】
スリーブの内面上に担持された金属層(例えば、金属箔、金属メッシュ)の形態のシールド518dは、アパーチャ又は細長いレシーバ210を半径方向に包囲するように配置され、その長さに沿って延在する。シールド518dは、アパーチャ又は細長いレシーバ210の外側に位置する要素との無線周波数又はマイクロ波周波数通信の少なくとも1つから問い合わせアンテナ504dを遮蔽する。シールド518dは例えば、試料容器100(
図1-
図3)がアパーチャ又は細長いレシーバ210内に配置され、試料容器100の上端がストップ又は端壁502に当接して配置されたときに、ワイヤレストランスポンダ124(
図1)を周辺的に取り囲むことができる。シールド518dは問い合わせ信号が送信される、及び/又は返される、又は応答信号が返される(たとえば、後方に散乱される)電磁スペクトルの少なくとも一部分において、アパーチャ又は細長いレシーバ210の内部と外部との間の通信の信号強度を少なくとも低減し、アパーチャ又は細長いレシーバ210の内部と外部との通信を完全に排除することさえできる。したがって、シールド518dは問い合わせアンテナ504d及び選択されたワイヤレストランスポンダ124が共存でき、他のワイヤレストランスポンダとの干渉及びクロストークを低減し、複数のワイヤレストランスポンダが存在する場所でのシンギュレーション技術の使用の必要性を排除し、選択されたワイヤレストランスポンダから無線で読み出された識別子と、選択されたワイヤレストランスポンダが物理的に関連付けられている特定の試料容器との間の論理的及び/又は視覚的関連付けを提供し得る、シールドされたボリュームを提供し得る。
【0095】
前述の実施形態のように、アパーチャ又は細長いレシーバ210は試料容器100(
図1-3)がアパーチャ又は細長いレシーバ210に挿入され得る距離を制限するようなサイズ及び位置にされたストップ又は端壁502(
図5G)を有し得、これは、手持式ワンド形状本体200dの問い合わせアンテナ504dに対してZ軸(すなわち、長手方向軸510)に沿ってワイヤレストランスポンダ124(
図1)のアンテナを正確に位置付けるために有利に使用され得る。前述の実施形態のように、アパーチャ又は細長いレシーバ210の構造は試料容器100(
図1)を、キャップと共に、又はキャップと共に、例えばすきまばめでそのようなものをぴったりと受容する等の、受け入れるようなサイズ及び形状の内側の輪郭を有し、試料容器100がアパーチャ又は細長いレシーバ210に部分的に挿入されたときに、XY平面に対して容器を整列させ得る。例えば、試料容器100(
図1-
図3)が円筒管である場合、アパーチャ又は細長いレシーバ210の構造は、試料容器100の半径と少なくともほぼ一致する半径を有する弓形の内面を有し得る。
【0096】
図6Aは、少なくとも1つの例示された実装形態による、担持するプリント回路基板602aによって担持される問い合わせアンテナ600aを示す。問い合わせアンテナ600aは、本明細書に記載される様々なシステム又はツールのいずれかにおいて使用され得る。例えば、問い合わせアンテナ600aは、
図5Aの手持式ピストル状本体202aに使用されてもよく、例えばストップ又は端壁502の後ろに配置される。
【0097】
図示のように、問い合わせアンテナ600aはスパイラルアンテナの形態をとり得るが、問い合わせアンテナ600aの特定の図示の形状は明示的にそのようにクレームされない限り、限定することを意図するものではない。問い合わせアンテナ600aは、プリント回路基板602aの1つ又は複数の外面及び/又はプリント回路基板511の1つ又は複数の内層上に導電性トレース又はパターンとして形成されることができ、プリント回路基板602aの外面及び/又は1つ又は複数の内層の間に導電性経路を提供する1つ又は複数のビアを採用し得る。問い合わせアンテナ600aのための様々な構造及び技法が典型的には、RFIDトランスポンダ及びその関連するアンテナのジオメトリに依存して、採用され得る。
【0098】
図6Bは、少なくとも1つの図示された実装形態による、問い合わせアンテナ600bを示す。問い合わせアンテナ600bは、本明細書で説明される様々なシステム又はツールのいずれかにおいて使用され得る。例えば、問い合わせアンテナ600bは、
図5Bの手持式ピストル状本体202b又は手持式ワンド形本体202d(
図5D-
図5G)に採用されてもよく、例えば、アパーチャ又は細長いレシーバ210の最遠位部分に、又はその近傍に配置されてもよい。
【0099】
図示のように、問い合わせアンテナ600bは1つ又は複数のループ、たとえば、開ループ又は閉ループの形態をとり得るが、問い合わせアンテナ600bの特定の図示の形状は明示的にそのようにクレームされない限り、限定することを意図しない。問い合わせアンテナ600bは、アパーチャ又は細長いレシーバ210の1つ又は複数の外面及び/又はアパーチャ又は細長いレシーバ210の1つ又は複数の内層上に導電性トレース又はパターンとして形成されることができ、アパーチャ又は細長いレシーバ210の外面及び/又は1つ又は複数の内層の間に導電性経路を提供する1つ又は複数のビアを採用し得る。したがって、問い合わせアンテナ600bは典型的には試料容器100の一部分を通して収容するのに十分な横方向(例えば、半径方向)寸法を有する中央通路604bを有する。問い合わせアンテナ600bのための様々な構造及び技法が、典型的には、RFIDトランスポンダ及びその関連するアンテナのジオメトリに依存して、採用され得る。1つ又は複数の導電性経路(例えば、ワイヤ、被覆ワイヤ)は、問い合わせアンテナ600bを問い合わせ回路、例えば回路506に通信可能に結合し得る。
【0100】
図7は、少なくとも1つの例示的な実施形態による、エンドオブアームツール又はエンドエフェクタ700の形態のシステムを示す。
【0101】
エンドオブアームツール又はエンドエフェクタ700は、少なくとも1つの連結器704を備えるか、又はそれに固定されてもよい本体702を含み得る。少なくとも1つの連結器704は、本体702をロボット708の付属物706に取り外し可能に連結する。少なくとも1つの連結器704は例えば、付属物706上の1つの相補的な連結器又は複数の相補的な連結器710に物理的又は磁気的に結合され得る。連結器(複数可)704は様々な形態、例えば、ねじマウント連結器を形成するための雌ねじ又は雄ねじ、バヨネットマウント連結器を形成するためのタブ、又はプロング、又は凹部、クイックリリースマウント連結器を形成するためのばね(例えば、板ばね、コイルばね)又はばね付勢ボール、ピン、又はベアリング(例えば、チャネル又は凹部、例えば、環状チャネル内に受容される1つ又は複数のばね付勢ボール位置)、及び/又は磁気マウント連結器を形成するための永久磁石及び/又は鉄金属片のいずれかをとってもよい。
【0102】
また、
図7に示されるように、エンドオブアームツール又はエンドエフェクタ700は、ピックアンドプレース動作を実行する際に特に有用であり得る。例えば、エンドオブアームツール又はエンドエフェクタ700は、複数の管状試料容器100a、100b-100n(合計3つの管状試料容器のみがコールアウトされる)の群又はセットから特定の管状試料容器100aを取り出すために使用され得る。複数の管状試料容器100a、100b-100nはアレイ712内に例えば、トレイ又はキャリア716の開口部714(1つだけコールアウトされる)のアレイ内に配置されてもよい。管状試料容器100a、100b-100nは例えば、管状試料容器100a、100b-100n及び/又は開口部714のうちの最も近い隣接するものの最外部分の間に規定間隔Dを有するアレイ712に配置され得る。本体702は、エンドオブアームツール又はエンドエフェクタ700が管状試料容器100aのいずれか1つがエンドオブアームツール又はエンドエフェクタ700の本体702のアパーチャ又は細長いレシーバ210内に位置決められるように位置決められるとき、管状試料容器100a、100b-100nのすべての隣接するものとの規定されたクリアランス(又は、隙間)を提供する外側横方向寸法Wを有することができる。クリアランスの量は、付属物706の端部におけるエンドオブアームツール又はエンドエフェクタ700の移動又は位置における規定された許容差(又は、公差/tolerance)を考慮に入れることができる。
【0103】
エンドオブアームツール又はエンドエフェクタ700(
図7)、手持式ピストル状本体202a(
図2-5A)、202b(
図5B)、本体202c(
図5C)、及び/又は手持式ワンド形本体202d(
図5D-5H)は、エンドオブアームツール又はエンドエフェクタ700、手持式ピストル状本体202a、202b、本体202c、及び/又は手持式ワンド形本体202dが移動するときに、管状試料容器100(
図1)をアパーチャ又は細長いレシーバ210内に取り外し可能に保持するための1つ又は複数の保持器(又は、リテーナ)を含み得る。
【0104】
図8A及び8Bは問い合わせシステム又はデバイスの本体802、例えば、エンドオブアームツール又はエンドエフェクタ700(
図7)、手持式ピストル状本体202a(
図2-5A)、202b(
図5B)、本体202c(
図5c)、及び/又は手持式ワンド形本体202d(
図5D-5G)の一部であるか、又はそれらに取り付けられた、1つ又は複数の弾性保持部材800の形態の保持器を示す。弾性保持部材(複数可)800は管状試料容器100(
図1)の一部分を固定的に受容する。
【0105】
弾性保持部材(複数可)800は例えば、弾性材料の1つ又は複数のピースを含み得るか、又はそれからなり得る。弾性保持部材800は例えば、アパーチャ又は細長いレシーバ210内に内向きに延在してもよい。弾性保持部材800は例えば、内壁500に埋め込まれてもよく、又はそうでなければ内壁に取り付けられてもよい。例えば、弾性保持部材(複数可)800の一部は、内壁500のチャネル804に固定されてもよい。例えば、弾性保持部材(複数可)800は弾性保持部材(複数可)800をチャネルによって圧縮又はさもなければ変形させる寸法を有してもよく、弾性保持部材(複数可)800は圧縮に対抗する復元力を介してチャネル804内の所定の位置に物理的に保持される。追加的又は代替的に、弾性保持部材800及び/又はチャネル804は弾性保持部材(複数可)800をチャネル内の所定の位置に物理的に保持するように係合する、1つ又は複数の固定手段(又は、固定特徴)、例えば、リップ(又は、縁)又はラグ(又は突出部)を有することができる。使用される構造(複数可)又はアプローチは低温(例えば、超低温、極低温)への曝露による様々な構造の寸法の任意の予測される変化を考慮に入れる。
【0106】
弾性保持部材(複数可)800は、開口部806を含むか、又は形成し得る。開口部806はキャップの一部、又はキャップの一部である特徴(例えば、ノブ、ラグ、ハンドル)を受容するように寸法決めされる。開口部806は好ましくは把持されるべき管状試料容器100の部分又は特徴の最大部分よりもわずかに小さく、例えば、管状試料容器100のキャップの部分又は特徴の幅よりも小さい。したがって、弾性保持部材(複数可)800は例えば、部分又は特徴の最大部分が開口部806を通って受容されるときに変形し得る。弾性保持部材(複数可)800は、管状試料容器100の部分又は特徴の最大部分が通過するときに弾性的に変形可能であり得、把持されるべき管状試料容器100の部分又は特徴の最大部分が開口部806を通過した後、変形していない状態又はあまり変形していない状態に戻る。管状試料容器100は開口部に挿入するために加えられる力の方向と反対の方向に力を加える(例えば、引く)ことによって、弾性保持部材800(複数可)から解放し得る。
【0107】
弾性保持部材(複数可)800は例えば、弾性材料、例えば、プラスチック又はゴムの1つ又は複数の片の形態をとってもよい。弾性保持部材800(複数可)は例えば、それらを貫通する貫通孔を有する、プレート、基板(又は、基材)、又はプラスチック又はゴムの環又はガスケットの形態をとり得る。弾性保持部材800(複数可)は例えば、プラスチック又はゴムの複数のリーフレット又はカスプの形態をとることができ、特に、極低温で確実に柔軟で弾力性があるものである。
【0108】
図9は問い合わせシステム又はデバイスの本体902、例えば、エンドオブアームツール又はエンドエフェクタ700(
図7)、手持式ピストル状本体202a、202b、202c(
図2-5B)、又はワンド形状の本体202d(
図5D-5G)の一部であるか、又はそれに取り付けられた、1つ又は複数の戻り止め900の形態の保持器を示す。戻り止め(複数可)は、管状試料容器100(
図1)の一部をしっかりと受容する。
【0109】
戻り止め(複数可)900は例えば、キャップの一部、又はキャップの一部である特徴(例えば、ノブ、ラグ、ハンドル)を受容するために、管状試料容器100の一部と物理的に係合するように、アパーチャ又は細長いレシーバ210内に配置されてもよい。戻り止め900は多種多様な形態のいずれかをとり得るが、図示の実施形態では戻り止め900が1つ又は複数のボール、ピン又はベアリング900a(1つのみコールアウトされる)の形態をとっており、これらはバネ900b(1つのみコールアウトされる)によって、アパーチャ又は細長いレシーバ210の長手方向軸に向かって内側に付勢される。バネ900bは例えば、コイルバネ又は板バネ等、多種多様な形態のいずれかをとり得る。したがって、ボール、ピン又はベアリング900aは管状試料容器100が長手方向軸に沿って十分な深さでアパーチャ又は細長いレシーバ210内に受容されるとき、管状試料容器100の一部に対して内向きの付勢力を加える。ボール、ピン又はベアリング900a及び/又はバネ900bは、内壁500に形成された保持チャネル又は凹部904によって保持されてもよい。使用される構造(複数可)又はアプローチは低温(例えば、超低温、極低温)への曝露による様々な構造の寸法の任意の予測される変化を考慮に入れる。
【0110】
戻り止め900は、管状試料容器100が、ある他の構成要素、例えば、問い合わせアンテナ又はセンサーに対して、少なくとも長手方向軸に沿って、ある規定された距離及び/又は向きで正確に位置決めされることを保証するように位置決めされてもよい。
【0111】
図10は、問い合わせシステム又はデバイスの本体1002、例えば、エンドオブアームツール又はエンドエフェクタ700(
図7)、又は手持式ピストル状本体202a、202b、202c(
図2-5B)、又はワンド形状の本体202d(
図5D-5G)の一部であるか、又はそれに取り付けられた、1つ又は複数の戻り止め1000の形態の保持器を示す。戻り止め(複数可)1000は、管状試料容器100(
図1)の一部をしっかりと受容する。
【0112】
戻り止め(複数可)1000は例えば、キャップの一部又はキャップの一部である特徴(例えば、ノブ、ラグ、ハンドル)を受容するために、管状試料容器100の一部と物理的に係合するように、アパーチャ又は細長いレシーバ210内に配置されてもよい。(又は、戻り止め(複数可)1000は、アパーチャ又は細長いレシーバ210内に配置されて管状試料容器100の一部と物理的に係合する、例えば、キャップの一部又はキャップの一部である特徴(例えば、ノブ、ラグ、ハンドル)を受容することができる。)戻り止め1000は多種多様な形態のいずれかをとり得るが、図示の実施形態では戻り止め1000が1つ又は複数の板ばね1000a(1つのみ図示)の形態をとっており、これらはアパーチャ又は細長いレシーバ210の長手方向軸に向かって内向きに付勢力を加える。したがって、板バネ1000aは管状試料容器100が長手方向軸に沿って十分な深さでアパーチャ又は細長いレシーバ210内に受容されるとき、管状試料容器100の一部に対して内向きの付勢力を加える。戻り止め1000は、管状試料容器100が、ある他の構成要素、例えば、問い合わせアンテナ又はセンサーに対してある規定された距離及び/又は向きで正確に位置決めされることを保証するように位置決めされてもよい。板バネ1000aは内壁500に形成された保持チャネル又は凹部1004によって、圧縮下で、及び/又は1つ又は複数の固定手段(例えば、リップ、ラグ、フィンガ)を介して保持されてもよい。使用される構造(複数可)又はアプローチは低温(例えば、超低温、極低温)への曝露による様々な構造の寸法の任意の予測される変化を考慮に入れる。
【0113】
図示されていないが、保持器は問い合わせシステム又はデバイスの本体、例えば、エンドオブアームツール又はエンドエフェクタ700(
図7)、手持式ピストル状本体202a、202b、202c(
図2-5B)、又はワンド形状の本体202d(
図5D-5G)の一部であるか、又はそれらに取り付けられた1つ又は複数の永久磁石の形態をとり得る。永久磁石(複数可)は、管状試料容器100(
図1)の一部をしっかりと磁気的に引きつける。
【0114】
例えば、永久磁石(複数可)は管状試料容器100のキャップを磁気的に引きつけることができ、ここで、キャップ、その一部、又はそこへの取り付け部は、鉄金属であるか、又はエンドオブアームツール又はエンドエフェクタ700又は手持式ワンド202a、202b、202c、202d上の永久磁石とは反対の極性で向きづけられた別の永久磁石を含む。
【0115】
エンドオブアームツール又はエンドエフェクタ700又は手持式ワンド202a、202b、202c、202dの永久磁石は好ましくは管状試料容器100がアパーチャ又は細長いレシーバ内に配置されるときに、管状試料容器100(
図1)の少なくとも一部分、例えばキャップ、又はキャップの特徴を引き付けるのに十分な力を有する。永久磁石(複数可)は、好ましくはアパーチャ又は細長いレシーバ210の外側にある管状試料容器100を目に見えるほど(又は、それとわかるほど)は引き付けず、そのような引き付けを防止するために永久磁石の横方向又は半径方向外側に離間された磁気シールドを含み得る。
【0116】
永久磁石(複数可)は好ましくは永久磁石の磁場が問い合わせアンテナに対して無視できる、最小限の、又は影響を及ぼさないように、十分な距離及び/又は材料だけ問い合わせアンテナから離間される。1つ又は複数の磁気シールドが、永久磁石と問い合わせアンテナとの間に配置され得る。
【0117】
図示されていないが、保持器は問い合わせシステム又はデバイスの本体、例えば、エンドオブアームツール又はエンドエフェクタ700(
図7)、手持式ピストル状本体202a、202b、202c(
図2-5B)、又はワンド形状の本体202d(
図5D-5G)の一部であるか、又はそれに取り付けられた1つ又は複数の電磁石の形態をとり得る。電磁石(複数可)は、管状試料容器100(
図1)の一部をしっかりと磁気的に引き付ける。
【0118】
例えば、電磁石(複数可)は管状試料容器100のキャップを磁気的に引きつけることができ、ここで、キャップ、その一部、又はそこへの取り付け部は、鉄金属であるか、又はエンドアームツール又はエンドエフェクタ700又は手持式ワンド202a、202b、202c、202d上の電磁石とは反対の極性で向きづけられた別の電磁石を含む。電磁石は、フェライトコアと、フェライトコアの周りに巻かれた導電性巻線とを含み得る。導電性巻線は1つ又は複数のスイッチを介して電圧源(例えば、バッテリ)に結合され得る。スイッチ(複数可)は、電磁石に磁場を誘起させて引き付け、交互に磁場を停止させて管状試料容器100を解放させるように動作するプロセッサによって制御されてもよい。
【0119】
エンドオブアームツール又はエンドエフェクタ700、又は手持式ピストル状本体202a、202b、202c、又は手持式ワンド形本体202dの電磁石は好ましくは管状試料容器100がアパーチャ又は細長いレシーバ内に配置されるときに、管状試料容器100(
図1)の少なくとも一部分、例えばキャップ、又はキャップの特徴を引き付けるのに十分な磁力を有する。電磁石(複数可)は好ましくはアパーチャ又は細長いレシーバ210の外側にある管状試料容器100を目に見えるほど引き付けず、そのような引き付けを防止するために、電磁石の横方向又は半径方向外側に離間された磁気シールドを含み得る。
【0120】
電磁石(複数可)は好ましくは電磁石の磁場が問い合わせアンテナに対して無視できる、最小限の、又は影響を及ぼさないように、十分な距離及び/又は材料だけ問い合わせアンテナから離間される。1つ又は複数の磁気シールドが、電磁石と問い合わせアンテナとの間に配置されてもよい。
【0121】
図11は、少なくとも1つの図示された実施形態による、問い合わせデバイス又はシステム200(
図2-4)、200a(
図5A)、200b(
図5B)、200c(
図5C)及び/又は200d(
図5D-5G)の一組の回路506を示す。
【0122】
回路506は、問い合わせ回路512と、通信無線機516aと、関連する通信アンテナ516bと、オプションの有線通信ポート1102とを含む。通信無線機516a及び関連する通信アンテナ516bは例えば、ブルートゥース(登録商標)プロトコル又はセルラープロトコル等を介して、ワイヤレス通信を提供するために使用される様々な形態のいずれかをとり得る。有線通信ポート1102は、例えば、シリアル又はパラレル通信ポート、USB-A、USB-B又はUSB-C通信ポート等、有線通信を提供するために使用される様々な形態のいずれかをとり得る。
【0123】
例示的な問い合わせ回路512が示されているが、他の問い合わせ回路を使用することもできる。問い合わせ回路512は、受動ワイヤレストランスポンダ、例えば、問い合わせ信号から電力を得る受動RFIDトランスポンダへの問い合わせ及びそれからの応答を受信するように動作可能であり得る。いくつかの実装形態では、問い合わせ回路512が、能動ワイヤレストランスポンダ、例えば、化学電池を電源とする能動RFIDトランスポンダへの問い合わせ及びそれからの応答を受信するように動作可能であり得る。
【0124】
問い合わせ回路512は、1つ又は複数の問い合わせアンテナ504を含むか、又はそれに通信可能に結合される。問い合わせ回路512は、送信機セクション1106及び受信機セクション1108を含む問い合わせ無線機1104を含む。送信機セクション1106は問い合わせアンテナ504を介して問い合わせ信号を送信し、例えば、任意選択でワイヤレストランスポンダに電力を供給し、ワイヤレストランスポンダに識別情報で無線応答させる。受信機セクション1108は、問い合わせアンテナ504を介して応答信号を受信する。送信機セクション1106及び/又は受信機セクション1108は、市販のRFID問い合わせ回路及び技術を使用し得る。単一の問い合わせアンテナ504として示されているが、いくつかの実装形態では別個の問い合わせアンテナ504が送信機セクション1106及び受信機セクション1108によって使用され得る。
【0125】
問い合わせ回路512は送信機セクション1106を制御し、受信機セクション1108から信号(例えば、I/Q信号)を受信するように結合されたプロセッサ、例えば、デジタル信号プロセッサ(DSP)1110又はフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を含み得る。DSP1110は、例えば受信信号からベースバンドをフィルタリングするためのベースバンドフィルタ1112を含み、受信信号(例えば、I/Q信号)に対して前処理を実行して、受信信号から情報(たとえば、一意の識別子)を抽出し得る。
【0126】
問い合わせ回路512はプロセッサ、例えば、1つ又は複数の中央処理装置又はコアを有するマイクロプロセッサ1114、DSP1110に結合された特定用途向け集積回路(ASIC)を含み得る。問い合わせ回路512はまた、非一時的プロセッサ可読記憶媒体、例えば、読取り専用メモリ(ROM)及び/又はFLASH1116等の不揮発性メモリ、並びに/又はランダムアクセスメモリ(RAM)1118等の揮発性メモリを含み得る。ROM/FLASH1116及びRAM1118は1つ又は複数の通信チャネル、例えば、電力バス、命令バス、アドレスバス等を介してマイクロプロセッサ1114に通信可能に結合される。マイクロプロセッサ1114は論理、例えば、プロセッサ実行可能命令及び/又はデータの1つ又は複数のセットとして、非一時的プロセッサ可読媒体(例えば、FLASH1116、RAM1118)に記憶された論理を実行する。マイクロプロセッサ1114はまた、通信無線機516a及び/又は有線通信ポート1102に通信可能に結合されて、情報及びデータを外部システムに提供し、及び/又はそこから命令を受信し得る。
【0127】
問い合わせ回路512は、1つ又は複数のミキサ、フィルタ、増幅器、アナログデジタル変換器、及び/又は問い合わせ信号の送信及び戻り信号の処理を引き起こすように動作可能な他の電気及び電子構成要素、例えばRFIDインターロゲータ(又は、問い合わせ器)で使用される構成要素を含み得る。
【0128】
図示されていないが、問い合わせデバイス又はシステム200、特に、手持式ピストル状本体202a、202b、202c(
図2-5B)又はワンド形状の本体202d(
図5D-5G)は1つ又は複数のユーザインターフェース(UI)構成要素、例えば、1つ又は複数のスイッチ、トリガ、ディスプレイスクリーン、スピーカ、ユーザが選択可能なアイコンを伴うグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を含み得る。UI構成要素は、ユーザが問い合わせデバイス又はシステム200の動作を制御すること、及び任意選択で、そこから情報を受信することを可能にする。例えば、試料容器100(
図1、3及び4)を手持式ピストル状本体202a、202b、202c(
図2-5B)又はワンド形状の本体202d(
図5D-5G)のアパーチャ又は細長いレシーバ210内に配置した後、ユーザはボタン、キー又はトリガを押して、インターロゲータ回路512に問い合わせ信号を送信させ、応答信号を受信し、処理して、そこから情報(例えば、一意の識別子)を抽出し得る。上記は手動操作に関して説明されているが、いくつかの実装形態では問い合わせデバイス又はシステムが試料容器100がアパーチャ又は細長いレシーバ内に正しく配置されたときを検出し、それに応答して問い合わせをトリガする1つ又は複数のセンサーを含み得る。上記は手動操作に関して説明されているが、いくつかの実装形態では問い合わせデバイス又はシステムがロボット付属物706に、又はその一部に取り付けられたエンドオブアームツール又はエンドエフェクタ700(
図7)の形態をとり得、位置決め及びトリガは例えば、ピックアンドプレース操作の一部として、完全に自動化され得る(すなわち、ロボット708によって自律的に実行され得る)。
【0129】
前述の詳細な説明は、ブロック図、概略図、及び実施例を使用することによって、デバイス及び/又はプロセスの様々な実装形態を示している。これらのブロックダイヤグラム、概略図及び実施例は1つ又は2つ以上の機能及び/又は動作を含んでいるが、当業者には明らかなように、これらのブロックダイヤグラム、流れ図及び実施例におけるそれぞれの機能及び/又は動作は個々に及び/又は一括して、多様なハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又は事実上任意のこれらの組み合わせによって実装し得る。一実装形態では、本主題が特定用途向け集積回路(ASIC)を介して実装され得る。しかしながら、本明細書に開示される実装は全体的に又は部分的に、標準的な集積回路において、1つ又は複数のコンピュータ上で実行される1つ又は複数のコンピュータプログラムとして(例えば、1つ又は複数のコンピュータシステム上で実行される1つ又は複数のプログラムとして)、1つ又は複数のプロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ)上で実行される1つ又は複数のプログラムとして、ファームウェアとして、又はそれらの実質的に任意の組合せとして、等価的に実装されることができ、ソフトウェア及び/又はファームウェアのための回路を設計すること及び/又はコードを書き込むことは、本開示に照らして、十分に当業者の技術の範囲内であることを認識されたい。
【0130】
当業者は本明細書に記載された方法又はアルゴリズムの多くが、追加の行為を採用してもよく、いくつかの行為を省略してもよく、及び/又は指定されたものとは異なる順序で行為を実行してもよいことを認識するであろう。
【0131】
加えて、当業者は、本明細書で教示される機構が様々な形態でプログラム製品として配布されることが可能であり、例示的な実装形態が配布を実際に実行するために使用される特定のタイプの信号担持媒体にかかわらず等しく適用されることを理解するであろう。信号担持媒体の例としてはフロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクドライブ、CD ROM、デジタルテープ、及びコンピュータメモリなどの記録可能なタイプの媒体が挙げられるが、これらに限定されない。
【0132】
上述の様々な実装形態は、さらなる実装形態を提供するために組み合わせることができる。それらが本明細書の特定の教示及び定義と矛盾しない限り、米国特許出願、外国特許出願、外国特許出願、及び本明細書において言及される非特許出願、例えば、米国特許出願第63/087,000号、米国特許出願第63/109,533号、米国特許出願第63/087,000号、2020-0107541として公開された米国特許出願第16/593,062号、米国特許出願第62/927,566号、米国特許出願第62/936,133号、米国特許出願第63/026,526号、米国特許出願第29/748,815号、及び国際出願第PCT/US2019/054722号は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。実装形態の態様は、必要に応じて、様々な特許、出願、及び刊行物のシステム、回路、及び概念を採用して、さらに別の実装形態を提供するように修正され得る。
【0133】
これら及び他の変更は、上記の詳細な説明に照らして、実装形態に対して行うことができる。概して、以下の特許請求の範囲では、使用される用語が特許請求の範囲を、本明細書及び特許請求の範囲で開示される特定の実装形態に限定するように解釈されるべきではなく、そのような特許請求の範囲が権利を与えられる等価物の全範囲とともに、すべての可能な実装形態を含むように解釈されるべきである。したがって、特許請求の範囲は、本開示によって限定されない。
<請求項1>
管状試料容器により、又は、管状試料容器内に担持されるワイヤレストランスポンダから情報を読み取るためのシステムであって、
近位端、遠位端、及び前記遠位端のアパーチャを有する本体であって、前記アパーチャはその最外部分に開口部と、前記アパーチャの最外開口部から内側に位置するストップを有し、前記アパーチャは管状試料容器の一部をその中に受け入れるように寸法決めされた構造を含み、前記ストップは、前記管状試料容器が前記アパーチャに挿入されうる距離を制限するように寸法決めされて位置決めされた、該本体と、
前記本体の一部によって担持される問い合わせアンテナであって、前記問い合わせアンテナは、少なくとも前記管状試料容器が前記アパーチャ内に配置されたときに、前記管状試料容器によって担持されるワイヤレストランスポンダと通信可能に結合するように配置される、該問い合わせアンテナ、
を備えるシステム。
<請求項2>
前記問い合わせアンテナに通信可能に結合された問い合わせ回路をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
<請求項3>
前記問い合わせ回路は、前記本体によって収容される、請求項2に記載のシステム。
<請求項4>
前記問い合わせ回路は、前記本体とは別個に収容され、前記問い合わせ回路を前記問い合わせアンテナと通信可能に結合するケーブルをさらに備える、請求項2に記載のシステム。
<請求項5>
前記問い合わせ回路は、前記本体とは別個に収容され、
前記問い合わせ回路を前記問い合わせアンテナと通信可能に結合する、前記本体によって収容された無線機をさらに備える、請求項2に記載のシステム。
<請求項6>
前記本体はピストル形状であり、前記遠位端と前記近位端との間に挟角を有し、その前記近位端にハンドルを有する、請求項1に記載のシステム。
<請求項7>
前記遠位端と前記近位端との間の前記挟角は鈍角である、請求項6に記載のシステム。
<請求項8>
前記ハンドルは、人間の手によって把持可能であるような形状及び寸法である、請求項6に記載のシステム。
<請求項9>
前記本体はその前記近位端にハンドルを有する手持式ワンドを備え、前記ハンドルは人間の手によって把持可能であるような形状及び寸法である、請求項1に記載のシステム。
<請求項10>
前記本体は、エンドオブアームツールを備え、前記本体をロボットの付属物に取り外し可能に結合する少なくとも1つの連結器を含む、請求項1に記載のシステム。
<請求項11>
前記アパーチャの前記構造は、前記管状試料容器の外側部分の輪郭に一致する輪郭を有する内壁である、請求項1に記載のシステム。
<請求項12>
前記アパーチャの前記構造は、前記管状試料容器の外側部分の輪郭に一致する輪郭を有する複数のリブである、請求項1に記載のシステム。
<請求項13>
前記管状試料容器がバイアルと、前記バイアルから選択的に取り外し可能なキャップとを備え、前記アパーチャの前記構造が前記キャップの外側部分の輪郭に一致する輪郭を有する、請求項1に記載のシステム。
<請求項14>
前記管状試料容器がバイアルと、前記バイアルから選択的に取り外し可能なキャップとを備え、前記アパーチャの前記構造が前記キャップが取り外された状態の前記バイアルの外側部分の輪郭に一致する輪郭を有する、請求項1に記載のシステム。
<請求項15>
前記アパーチャの前記構造は、前記管状試料容器の前記外側部分が前記構造の前記輪郭の全体の周りで前記アパーチャの前記構造に接触する一方で、それらの間の摺動又は回転の少なくとも一方を可能にするように、前記管状試料容器の外側部分の対応する少なくとも1つの寸法に対して寸法決めされた少なくとも1つの寸法を有する輪郭を有する、請求項1に記載のシステム。
<請求項16>
前記アパーチャの前記構造は、前記管状試料容器の外側部分の対応する少なくとも1つの寸法に対して寸法決めされた少なくとも1つの寸法を有する輪郭を有し、それらの間にすきまばめを提供する、請求項1に記載のシステム。
<請求項17>
前記アパーチャの前記構造は、前記管状試料容器の外側部分の対応する少なくとも1つの寸法よりも1/4インチ未満だけ大きい少なくとも1つの寸法を有する輪郭を有する、請求項1に記載のシステム。
<請求項18>
前記管状試料容器がバイアルと、前記バイアルから選択的に取り外し可能なキャップとを備え、前記アパーチャの前記構造が、前記キャップの外側部分の輪郭の対応する少なくとも1つの寸法よりも1/4インチ未満だけ大きい少なくとも1つの寸法を有する輪郭を有する、請求項1に記載のシステム。
<請求項19>
前記管状試料容器がバイアルと、前記バイアルから選択的に取り外し可能なキャップとを備え、前記アパーチャの前記構造が、前記キャップが取り外された前記バイアルの外側部分の輪郭の対応する少なくとも1つの寸法よりも1/4インチ未満だけ大きい少なくとも1つの寸法を有する輪郭を有する、請求項1に記載のシステム。
<請求項20>
前記問い合わせアンテナは、前記アパーチャの内部の少なくとも一部を取り囲む、請求項1に記載のシステム。
<請求項21>
前記問い合わせアンテナは、ループを備え、前記アパーチャの長手方向軸に垂直な平面内にある、請求項20に記載のシステム。
<請求項22>
前記問い合わせアンテナは、前記アパーチャの前記ストップの前に配置され、前記管状試料容器の上端が前記ストップに当接して配置された状態で前記管状試料容器が前記アパーチャ内に配置されたときに、前記ワイヤレストランスポンダから前記ワイヤレストランスポンダの1/4波長の整数倍の距離だけ半径方向に離間される、請求項20に記載のシステム。
<請求項23>
前記問い合わせアンテナは、前記管状試料容器の上端が前記ストップに当接して配置された状態で前記管状試料容器が前記アパーチャ内に配置されたときに、前記ワイヤレストランスポンダから前記ワイヤレストランスポンダの1/4波長の整数倍の距離だけ長手方向に離間される、請求項1に記載のシステム。
<請求項24>
前記ワイヤレストランスポンダは、前記管状試料容器の内部に担持された試料ストローに固定され、前記問い合わせアンテナは、前記管状試料容器の上端が前記ストップに当接して配置された状態で前記管状試料容器が前記アパーチャ内に配置されたときに、前記ワイヤレストランスポンダから前記ワイヤレストランスポンダの1/4波長の整数倍の距離だけ離間される、請求項1に記載のシステム。
<請求項25>
前記ワイヤレストランスポンダは、前記管状試料容器に固定され、前記問い合わせアンテナは、前記管状試料容器の上端が前記ストップに当接して配置された状態で前記管状試料容器が前記アパーチャ内に配置されたときに、前記ワイヤレストランスポンダから前記ワイヤレストランスポンダの1/4波長の整数倍の距離だけ離間される、請求項1に記載のシステム。
<請求項26>
前記本体によって担持され、前記本体が移動するときに前記管状試料容器を前記アパーチャ内に取り外し可能に保持するように配置された保持器をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
<請求項27>
前記本体によって担持され、前記管状試料容器が前記アパーチャ内に配置されたときに、前記管状試料容器の内部を撮像するように配置されたイメージセンサーをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
<請求項28>
前記本体によって担持され、前記管状試料容器が前記アパーチャ内に配置されたときに、前記管状試料容器によって担持される機械可読記号から情報を捕捉するように配置された光学センサーをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
<請求項29>
前記管状試料容器が前記アパーチャの長手方向軸に沿って正確に前記アパーチャ内に位置決めされたときを感知し、それに応答して、問い合わせサイクル及び/又は前記管状試料容器からの情報の光学的捕捉のうちの少なくとも1つをトリガする信号を生成するセンサーをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
<請求項30>
前記アパーチャの前記構造は、前記管状試料容器をぴったりと受け入れるように寸法決めされ、前記管状試料容器が前記アパーチャ内に配置されたとき、前記管状試料容器によって担持された前記ワイヤレストランスポンダを前記問い合わせアンテナに対してX-Y平面内の規定位置に位置決めするように前記問い合わせアンテナに対して配置され、前記ストップは、前記管状試料容器の上端が前記ストップに当接して配置された状態で前記管状試料容器が前記アパーチャ内に配置されたときに、Z軸に沿って規定位置に前記ワイヤレストランスポンダを配置するように前記問い合わせアンテナに対して配置され、前記Z軸は前記X-Y平面に対して垂直である、請求項1~29のいずれか一項に記載のシステム。
<請求項31>
前記本体の少なくとも一部分が前記アパーチャの少なくとも一部分を半径方向に包囲するように配置されたシールドを含み、前記シールドが、無線周波数又はマイクロ波周波数通信のうちの少なくとも1つにシールドを提供する、請求項1~29のいずれか一項に記載のシステム。
<請求項32>
前記本体の少なくとも一部は、前記シールドを前記アパーチャから半径方向外側に離間させるスペーサを含む、請求項31に記載のシステム。
<請求項33>
前記管状試料容器が、前記管状試料容器のうちの最も近くに隣接するものの最外側部分の間に規定間隔を有したアレイに配置され、前記本体が、前記管状試料容器のうちのいずれか1つが前記本体の前記アパーチャ内に配置されるときに、前記管状試料容器のすべての隣接するものに対して規定されたクリアランスを提供する外側横方向寸法を有する、請求項1~29のいずれか一項に記載のシステム。
<請求項34>
近位端と、遠位端と、前記遠位端の細長レシーバとを有する本体であって、前記細長レシーバは長手方向軸と、前記長手方向軸に沿って延在する内壁とを有し、前記細長レシーバの前記内壁の少なくとも一部は試料容器の上端部分を少なくとも部分的にその中に受け入れるようなサイズ及び形状であり、前記試料容器の下端部分は前記細長レシーバから外向きに延在し、前記本体の少なくとも一部は前記細長レシーバの少なくとも一部の周りに半径方向に配置されたシールドを含み、前記シールドは前記細長レシーバの内部とその外部との間の無線周波数又はマイクロ波周波数通信の少なくとも1つを減少させる、該本体と、
前記本体の一部によって担持される問い合わせアンテナであって、前記問い合わせアンテナは前記細長レシーバの前記長手方向軸に対して垂直に延在し、前記問い合わせアンテナの少なくとも一部は前記細長レシーバの前記内壁の前記少なくとも一部の輪郭の突起を取り囲む、該問い合わせアンテナと、を含む、ワイヤレストランスポンダから情報を読み取るための問い合わせデバイス。
<請求項35>
前記問い合わせアンテナは、前記細長レシーバに終端を提供し、前記問い合わせアンテナを前記試料容器に物理的に関連付けられた1つ又は複数のワイヤレストランスポンダから前記ワイヤレストランスポンダの1/4波長の整数倍だけ離間させる前記細長レシーバの端壁の後ろに配置される、請求項34に記載の問い合わせデバイス。
<請求項36>
前記問い合わせアンテナは、前記細長レシーバに終端を提供し、前記問い合わせアンテナを、前記試料容器によって担持される1つ又は複数の試料ストローのそれぞれに物理的に関連付けられた1つ又は複数のワイヤレストランスポンダから前記ワイヤレストランスポンダの1/4波長の整数倍だけ離間させる前記細長レシーバの端壁の後ろに配置される、請求項34に記載の問い合わせデバイス。
<請求項37>
前記問い合わせアンテナは、前記細長レシーバの内部の少なくとも一部を取り囲む、請求項34に記載の問い合わせデバイス。
<請求項38>
前記問い合わせアンテナは、ループを備え、前記細長レシーバの長手方向軸に垂直な平面内にある、請求項37に記載の問い合わせデバイス。
<請求項39>
前記問い合わせアンテナは、前記細長レシーバのストップの前に配置され、前記管状試料容器の上端が前記ストップに当接して配置された状態で前記管状試料容器が前記細長レシーバ内に配置されたときに、前記ワイヤレストランスポンダから前記ワイヤレストランスポンダの1/4波長の整数倍の距離だけ半径方向に離間される、請求項37に記載の問い合わせデバイス。
<請求項40>
前記問い合わせアンテナはスパイラルアンテナであり、前記細長レシーバに終端を提供する前記細長レシーバの端壁の後ろに配置される、請求項34に記載の問い合わせデバイス。
<請求項41>
前記本体によって収容され、前記アンテナに通信可能に結合された問い合わせ回路をさらに含む、請求項34に記載の問い合わせデバイス。
<請求項42>
前記本体がピストル形状である、請求項34に記載の問い合わせデバイス。
<請求項43>
前記本体は、手持式ワンドを備える、請求項34に記載の問い合わせデバイス。
<請求項44>
前記本体は、エンドオブアームツールを備え、前記本体をロボットの付属物に取り外し可能に結合する少なくとも1つの連結器を含む、請求項34に記載の問い合わせデバイス。
<請求項45>
前記細長レシーバの前記内壁の前記少なくとも一部は、管状試料容器のバイアルの外側部分の輪郭と一致する輪郭を有する、請求項34に記載の問い合わせデバイス。
<請求項46>
前記管状試料容器はバイアルと、前記バイアルから選択的に取り外し可能なキャップとを備え、前記細長レシーバの前記内壁の前記少なくとも一部が管状試料容器のキャップの外側部分の輪郭と一致する輪郭を有する、請求項34に記載の問い合わせデバイス。
<請求項47>
前記細長レシーバの前記内壁の前記少なくとも一部は、前記管状試料容器のバイアル又はキャップの少なくとも1つの外側部分が、前記内壁の前記少なくとも一部の輪郭の全体の周りで前記細長レシーバの前記内壁の前記少なくとも一部と接触する一方で、それらの間の摺動又は回転の少なくとも一方を可能にするように、前記管状試料容器のバイアル又はキャップの少なくとも1つの前記外側部分の対応する少なくとも1つの寸法に対して寸法決めされた少なくとも1つの寸法を有する前記輪郭を有する、請求項34に記載の問い合わせデバイス。
<請求項48>
前記細長レシーバの前記内壁の前記少なくとも一部は前記管状試料容器のバイアル又はキャップのうちの少なくとも1つの外側部分の対応する少なくとも1つの寸法に対して寸法決められた少なくとも1つの寸法を有する輪郭を有し、それらの間にすきまばめを提供する、請求項34に記載の問い合わせデバイス。
<請求項49>
前記細長レシーバの前記内壁の前記少なくとも一部は、前記管状試料容器のバイアル又はキャップのうちの少なくとも1つの外側部分の対応する少なくとも1つの寸法よりも1/4インチ未満だけ大きい少なくとも1つの寸法を有する輪郭を有する、請求項34に記載の問い合わせデバイス。
<請求項50>
前記細長レシーバの前記内壁の前記少なくとも一部は、前記管状試料容器が前記細長レシーバ内に配置されたとき、前記ワイヤレストランスポンダを前記問い合わせアンテナに対してX-Y平面内の規定位置に配置するように、前記問い合わせアンテナに対してサイズ決めされ、配置され、前記端壁は、前記管状試料容器の上端が前記端壁に当接して配置された状態で前記管状試料容器が前記細長レシーバ内に配置されたとき、Z軸に沿って規定位置に前記ワイヤレストランスポンダを配置するように前記問い合わせアンテナに対して配置され、前記Z軸は前記X-Y平面に対して垂直である、請求項34~49のいずれか一項に記載の問い合わせデバイス。
<請求項51>
前記シールドは、約50Mhz~18Ghzの周波数範囲の少なくともサブセットにわたって、無線周波数又はマイクロ波周波数通信のうちの少なくとも1つを少なくとも-80db減少させる、請求項34~49のいずれか一項に記載の問い合わせデバイス。
<請求項52>
前記本体の少なくとも一部は、前記シールドを前記細長レシーバから半径方向外側に離間させるスペーサを含む、請求項51に記載の問い合わせデバイス。
<請求項53>
前記本体によって担持され、前記本体が移動するときに前記管状試料容器を前記細長レシーバ内に取り外し可能に保持するように配置された保持器をさらに含む、請求項34~49のいずれかに記載の問い合わせデバイス。
<請求項54>
前記本体によって担持され、前記管状試料容器が前記細長レシーバ内に配置されたときに、前記管状試料容器の内部を撮像するように配置されたイメージセンサーをさらに含む、請求項34~49のいずれかに記載の問い合わせデバイス。
<請求項55>
前記本体によって担持され、前記管状試料容器が前記細長レシーバ内に配置されたときに、前記管状試料容器によって担持される機械可読記号から情報を捕捉するように配置される光学センサーをさらに含む、請求項34~49のいずれかに記載の問い合わせデバイス。
<請求項56>
前記管状試料容器が前記細長レシーバの長手方向軸に沿って前記細長レシーバ内に正確に位置決めされたときを感知し、それに応答して、問い合わせサイクル及び/又は前記管状試料容器からの情報の光学的捕捉のうちの少なくとも1つをトリガする信号を生成するセンサーをさらに含む、請求項34~49のいずれかに記載の問い合わせデバイス。
<請求項57>
前記管状試料容器が、前記管状試料容器のうちの最も近くに隣接するものの最外側部分の間に規定間隔を有したアレイに配置され、前記本体が、前記管状試料容器のうちのいずれか1つが前記本体の前記細長レシーバ内に配置されるときに、前記管状試料容器のすべての隣接するものに対して規定クリアランスを提供する外側横方向寸法を有する、請求項34~49のいずれか一項に記載の問い合わせデバイス。