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特許7545930連結決算業務管理装置、連結決算業務管理方法、および、連結決算業務管理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-28
(45)【発行日】2024-09-05
(54)【発明の名称】連結決算業務管理装置、連結決算業務管理方法、および、連結決算業務管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/12 20230101AFI20240829BHJP
【FI】
G06Q40/12
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021075023
(22)【出願日】2021-04-27
(65)【公開番号】P2022169165
(43)【公開日】2022-11-09
【審査請求日】2023-10-19
(73)【特許権者】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】矢野 雅之
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【審査官】野元 久道
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-061619(JP,A)
【文献】特開2003-030029(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部と制御部とを備えた連結決算業務管理装置であって、
前記記憶部は、
セキュリティ対象のグループ、および、当該グループに所属するユーザを紐付けて設定した連結情報入力ユーザグループ所属マスタを記憶する連結情報入力ユーザグループ所属記憶手段と、
前記グループ、連結会社、ならびに、連結決算業務における前記連結会社の調整結果を確定して変更不可とする権限である確定権限および前記調整結果の確定を解除して変更可能に戻す権限である確定解除権限の起動許否を紐付けて設定した連結情報入力セキュリティ設定マスタを記憶する連結情報入力セキュリティ設定記憶手段と、
前記連結会社および各決算データのステータスを紐付けて設定した連結情報入力進捗管理データ、ならびに、前記連結会社、前記各決算データのデータ区分および当該決算データの締状態を紐付けて設定した連結情報入力締処理データを記憶する会計記憶手段と、
を備え、
前記制御部は、
起動対象権限、起動ユーザ、起動データ区分、および、当該起動ユーザの選択に係る前記連結会社を設定した選択データを取得する選択取得手段と、
前記連結情報入力ユーザグループ所属マスタ、および、前記選択データに基づいて、前記起動ユーザの所属グループを特定するグループ特定手段と、
前記連結情報入力セキュリティ設定マスタ、前記選択データ、および、前記起動ユーザの所属グループに基づいて、前記起動ユーザに前記起動対象権限を起動許可するか否かを判定する権限許可判定手段と、
前記起動ユーザに前記起動対象権限を起動許可すると判定された場合、前記連結情報入力締処理データ、および、前記連結情報入力進捗管理データに基づいて、前記選択データに対するイベント発生を許可するか否かを判定する締判定手段と、
を備えたことを特徴とする連結決算業務管理装置。
【請求項2】
前記締判定手段は、
前記起動ユーザに前記起動対象権限を起動許可すると判定された場合、前記連結情報入力締処理データに基づいて、前記選択データが締済であるか否かを判定し、前記連結情報入力進捗管理データに基づいて、当該選択データが確定済であるか否かを判定することにより、前記選択データに対する前記イベント発生を許可するか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の連結決算業務管理装置。
【請求項3】
前記締判定手段は、
前記起動ユーザに前記確定権限である前記起動対象権限を起動許可すると判定された後、前記連結情報入力締処理データに基づいて、前記選択データが締済ではないと判定し、前記連結情報入力進捗管理データに基づいて、当該選択データが確定済ではないと判定した場合、前記選択データに対する確定処理を許可すると判定することを特徴とする請求項2に記載の連結決算業務管理装置。
【請求項4】
前記締判定手段は、
前記起動ユーザに前記確定解除権限である前記起動対象権限を起動許可すると判定された後、前記連結情報入力締処理データに基づいて、前記選択データが締済ではないと判定し、前記連結情報入力進捗管理データに基づいて、当該選択データが確定済であると判定した場合、前記選択データに対する確定解除処理を許可すると判定することを特徴とする請求項2に記載の連結決算業務管理装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記選択データを設定させる進捗管理画面を表示させる進捗管理画面表示手段、
を更に備え、
前記選択取得手段は、
前記起動ユーザにより前記進捗管理画面にて前記起動対象権限、前記起動データ区分、および、前記連結会社に対する選択指示が入力された場合、前記起動対象権限、前記起動ユーザ、前記起動データ区分、および、前記連結会社を設定した前記選択データを取得することを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の連結決算業務管理装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記会計記憶手段に記憶された前記連結情報入力締処理データに設定された前記締状態を更新可能とする締状態更新画面を表示させる締状態更新画面表示手段、
を更に備えたことを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の連結決算業務管理装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記グループ、前記連結会社、および、前記確定権限および前記確定解除権限の前記起動許否を紐付けたレコードを前記連結情報入力セキュリティ設定マスタに設定可能とする連結情報入力セキュリティ設定画面を表示させるセキュリティ設定画面表示手段、
を更に備えたことを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載の連結決算業務管理装置。
【請求項8】
前記制御部は、
前記グループ、および、当該グループに所属する前記ユーザを紐付けたレコードを前記連結情報入力ユーザグループ所属マスタに設定可能とする連結情報入力ユーザグループ所属登録画面を表示させる所属登録画面表示手段、
を更に備えたことを特徴とする請求項1から7のいずれか一つに記載の連結決算業務管理装置。
【請求項9】
記憶部と制御部とを備えた連結決算業務管理装置に実行させるための連結決算業務管理方法であって、
前記記憶部は、
セキュリティ対象のグループ、および、当該グループに所属するユーザを紐付けて設定した連結情報入力ユーザグループ所属マスタを記憶する連結情報入力ユーザグループ所属記憶手段と、
前記グループ、連結会社、ならびに、連結決算業務における前記連結会社の調整結果を確定して変更不可とする権限である確定権限および前記調整結果の確定を解除して変更可能に戻す権限である確定解除権限の起動許否を紐付けて設定した連結情報入力セキュリティ設定マスタを記憶する連結情報入力セキュリティ設定記憶手段と、
前記連結会社および各決算データのステータスを紐付けて設定した連結情報入力進捗管理データ、ならびに、前記連結会社、前記各決算データのデータ区分および当該決算データの締状態を紐付けて設定した連結情報入力締処理データを記憶する会計記憶手段と、
を備え、
前記制御部で実行させる、
起動対象権限、起動ユーザ、起動データ区分、および、当該起動ユーザの選択に係る前記連結会社を設定した選択データを取得する選択取得ステップと、
前記連結情報入力ユーザグループ所属マスタ、および、前記選択データに基づいて、前記起動ユーザの所属グループを特定するグループ特定ステップと、
前記連結情報入力セキュリティ設定マスタ、前記選択データ、および、前記起動ユーザの所属グループに基づいて、前記起動ユーザに前記起動対象権限を起動許可するか否かを判定する権限許可判定ステップと、
前記起動ユーザに前記起動対象権限を起動許可すると判定された場合、前記連結情報入力締処理データ、および、前記連結情報入力進捗管理データに基づいて、前記選択データに対するイベント発生を許可するか否かを判定する締判定ステップと、
を含むことを特徴とする連結決算業務管理方法。
【請求項10】
記憶部と制御部とを備えた連結決算業務管理装置に実行させるための連結決算業務管理プログラムであって、
前記記憶部は、
セキュリティ対象のグループ、および、当該グループに所属するユーザを紐付けて設定した連結情報入力ユーザグループ所属マスタを記憶する連結情報入力ユーザグループ所属記憶手段と、
前記グループ、連結会社、ならびに、連結決算業務における前記連結会社の調整結果を確定して変更不可とする権限である確定権限および前記調整結果の確定を解除して変更可能に戻す権限である確定解除権限の起動許否を紐付けて設定した連結情報入力セキュリティ設定マスタを記憶する連結情報入力セキュリティ設定記憶手段と、
前記連結会社および各決算データのステータスを紐付けて設定した連結情報入力進捗管理データ、ならびに、前記連結会社、前記各決算データのデータ区分および当該決算データの締状態を紐付けて設定した連結情報入力締処理データを記憶する会計記憶手段と、
を備え、
前記制御部において、
起動対象権限、起動ユーザ、起動データ区分、および、当該起動ユーザの選択に係る前記連結会社を設定した選択データを取得する選択取得ステップと、
前記連結情報入力ユーザグループ所属マスタ、および、前記選択データに基づいて、前記起動ユーザの所属グループを特定するグループ特定ステップと、
前記連結情報入力セキュリティ設定マスタ、前記選択データ、および、前記起動ユーザの所属グループに基づいて、前記起動ユーザに前記起動対象権限を起動許可するか否かを判定する権限許可判定ステップと、
前記起動ユーザに前記起動対象権限を起動許可すると判定された場合、前記連結情報入力締処理データ、および、前記連結情報入力進捗管理データに基づいて、前記選択データに対するイベント発生を許可するか否かを判定する締判定ステップと、
を実行させるための連結決算業務管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連結決算業務管理装置、連結決算業務管理方法、および、連結決算業務管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、階層化構造を持つ階層化オブジェクトに対するユーザグループへの参照権限を設定することにより、階層化オブジェクトの階層レベルに応じて、ユーザの任意の場所のデータへの参照を管理する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-190105号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1記載の発明においては、連結親会社担当者による締め処理と子会社による承認行為とで2段階の締をシステム上で適切な単位で行うことができないという課題があった。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、連結親会社担当者と子会社担当者とで2段階の締を適切な単位で行えるようにするために、調整金額の正確性と連結手続の円滑化とを支援し、連結親会社による締処理と子会社の管理者の確定管理とを2段階の締処理に分離し、会社とデータ種別との組み合わせの単位でステータス管理を可能とする連結決算業務管理装置、連結決算業務管理方法、および、連結決算業務管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る連結決算業務管理装置は、記憶部と制御部とを備えた連結決算業務管理装置であって、前記記憶部は、セキュリティ対象のグループ、および、当該グループに所属するユーザを紐付けて設定した連結情報入力ユーザグループ所属マスタを記憶する連結情報入力ユーザグループ所属記憶手段と、前記グループ、連結会社、ならびに、連結決算業務における前記連結会社の調整結果を確定して変更不可とする権限である確定権限および前記調整結果の確定を解除して変更可能に戻す権限である確定解除権限の起動許否を紐付けて設定した連結情報入力セキュリティ設定マスタを記憶する連結情報入力セキュリティ設定記憶手段と、前記連結会社および各決算データのステータスを紐付けて設定した連結情報入力進捗管理データ、ならびに、前記連結会社、前記各決算データのデータ区分および当該決算データの締状態を紐付けて設定した連結情報入力締処理データを記憶する会計記憶手段と、を備え、前記制御部は、起動対象権限、起動ユーザ、起動データ区分、および、当該起動ユーザの選択に係る前記連結会社を設定した選択データを取得する選択取得手段と、前記連結情報入力ユーザグループ所属マスタ、および、前記選択データに基づいて、前記起動ユーザの所属グループを特定するグループ特定手段と、前記連結情報入力セキュリティ設定マスタ、前記選択データ、および、前記起動ユーザの所属グループに基づいて、前記起動ユーザに前記起動対象権限を起動許可するか否かを判定する権限許可判定手段と、前記起動ユーザに前記起動対象権限を起動許可すると判定された場合、前記連結情報入力締処理データ、および、前記連結情報入力進捗管理データに基づいて、前記選択データに対するイベント発生を許可するか否かを判定する締判定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る連結決算業務管理装置において、前記締判定手段は、前記起動ユーザに前記起動対象権限を起動許可すると判定された場合、前記連結情報入力締処理データに基づいて、前記選択データが締済であるか否かを判定し、前記連結情報入力進捗管理データに基づいて、当該選択データが確定済であるか否かを判定することにより、前記選択データに対する前記イベント発生を許可するか否かを判定することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る連結決算業務管理装置において、前記締判定手段は、前記起動ユーザに前記確定権限である前記起動対象権限を起動許可すると判定された後、前記連結情報入力締処理データに基づいて、前記選択データが締済ではないと判定し、前記連結情報入力進捗管理データに基づいて、当該選択データが確定済ではないと判定した場合、前記選択データに対する確定処理を許可すると判定することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る連結決算業務管理装置において、前記締判定手段は、前記起動ユーザに前記確定解除権限である前記起動対象権限を起動許可すると判定された後、前記連結情報入力締処理データに基づいて、前記選択データが締済ではないと判定し、前記連結情報入力進捗管理データに基づいて、当該選択データが確定済であると判定した場合、前記選択データに対する確定解除処理を許可すると判定することを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る連結決算業務管理装置において、前記制御部は、前記選択データを設定させる進捗管理画面を表示させる進捗管理画面表示手段、を更に備え、前記選択取得手段は、前記起動ユーザにより前記進捗管理画面にて前記起動対象権限、前記起動データ区分、および、前記連結会社に対する選択指示が入力された場合、前記起動対象権限、前記起動ユーザ、前記起動データ区分、および、前記連結会社を設定した前記選択データを取得することを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る連結決算業務管理装置において、前記制御部は、前記会計記憶手段に記憶された前記連結情報入力締処理データに設定された前記締状態を更新可能とする締状態更新画面を表示させる締状態更新画面表示手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る連結決算業務管理装置において、前記制御部は、前記グループ、前記連結会社、および、前記確定権限および前記確定解除権限の前記起動許否を紐付けたレコードを前記連結情報入力セキュリティ設定マスタに設定可能とする連結情報入力セキュリティ設定画面を表示させるセキュリティ設定画面表示手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る連結決算業務管理装置において、前記制御部は、前記グループ、および、当該グループに所属する前記ユーザを紐付けたレコードを前記連結情報入力ユーザグループ所属マスタに設定可能とする連結情報入力ユーザグループ所属登録画面を表示させる所属登録画面表示手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る連結決算業務管理方法は、記憶部と制御部とを備えた連結決算業務管理装置に実行させるための連結決算業務管理方法であって、前記記憶部は、セキュリティ対象のグループ、および、当該グループに所属するユーザを紐付けて設定した連結情報入力ユーザグループ所属マスタを記憶する連結情報入力ユーザグループ所属記憶手段と、前記グループ、連結会社、ならびに、連結決算業務における前記連結会社の調整結果を確定して変更不可とする権限である確定権限および前記調整結果の確定を解除して変更可能に戻す権限である確定解除権限の起動許否を紐付けて設定した連結情報入力セキュリティ設定マスタを記憶する連結情報入力セキュリティ設定記憶手段と、前記連結会社および各決算データのステータスを紐付けて設定した連結情報入力進捗管理データ、ならびに、前記連結会社、前記各決算データのデータ区分および当該決算データの締状態を紐付けて設定した連結情報入力締処理データを記憶する会計記憶手段と、を備え、前記制御部で実行させる、起動対象権限、起動ユーザ、起動データ区分、および、当該起動ユーザの選択に係る前記連結会社を設定した選択データを取得する選択取得ステップと、前記連結情報入力ユーザグループ所属マスタ、および、前記選択データに基づいて、前記起動ユーザの所属グループを特定するグループ特定ステップと、前記連結情報入力セキュリティ設定マスタ、前記選択データ、および、前記起動ユーザの所属グループに基づいて、前記起動ユーザに前記起動対象権限を起動許可するか否かを判定する権限許可判定ステップと、前記起動ユーザに前記起動対象権限を起動許可すると判定された場合、前記連結情報入力締処理データ、および、前記連結情報入力進捗管理データに基づいて、前記選択データに対するイベント発生を許可するか否かを判定する締判定ステップと、を含むことを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る連結決算業務管理プログラムは、記憶部と制御部とを備えた連結決算業務管理装置に実行させるための連結決算業務管理プログラムであって、前記記憶部は、セキュリティ対象のグループ、および、当該グループに所属するユーザを紐付けて設定した連結情報入力ユーザグループ所属マスタを記憶する連結情報入力ユーザグループ所属記憶手段と、前記グループ、連結会社、ならびに、連結決算業務における前記連結会社の調整結果を確定して変更不可とする権限である確定権限および前記調整結果の確定を解除して変更可能に戻す権限である確定解除権限の起動許否を紐付けて設定した連結情報入力セキュリティ設定マスタを記憶する連結情報入力セキュリティ設定記憶手段と、前記連結会社および各決算データのステータスを紐付けて設定した連結情報入力進捗管理データ、ならびに、前記連結会社、前記各決算データのデータ区分および当該決算データの締状態を紐付けて設定した連結情報入力締処理データを記憶する会計記憶手段と、を備え、前記制御部において、起動対象権限、起動ユーザ、起動データ区分、および、当該起動ユーザの選択に係る前記連結会社を設定した選択データを取得する選択取得ステップと、前記連結情報入力ユーザグループ所属マスタ、および、前記選択データに基づいて、前記起動ユーザの所属グループを特定するグループ特定ステップと、前記連結情報入力セキュリティ設定マスタ、前記選択データ、および、前記起動ユーザの所属グループに基づいて、前記起動ユーザに前記起動対象権限を起動許可するか否かを判定する権限許可判定ステップと、前記起動ユーザに前記起動対象権限を起動許可すると判定された場合、前記連結情報入力締処理データ、および、前記連結情報入力進捗管理データに基づいて、前記選択データに対するイベント発生を許可するか否かを判定する締判定ステップと、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、確定または解除の権限設定と連動させることで、役割の上下関係を明確にし、統制力を強化することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、上位の締または確定が行われた場合、下位の操作を禁止することで、会社間の手続の相互の連絡ミスを防止し、正確性を実現することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、会社別またはデータ種類別のステータス一覧から確定、解除および締状態を一覧で状態確認を可能にし、状態確認とステータス変更とを連動させることができるという効果を奏する。また、本発明によれば、連結決算業務のうち、親会社と子会社の作業の役割を明確化し、容易に管理可能とするという効果を奏する。また、本発明によれば、親会社担当者の権限と子会社担当者の権限とを明確に分けることで、統制力の強化を図り、より高いセキュアな状態で連結決算業務を行うことができるという効果を奏する。また、本発明によれば、連結対象会社数が多い大手~中堅規模のグループ会計において、連結決算の早期化を実現できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、本実施形態における連結決算業務管理装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2図2は、本実施形態におけるグループ企業構成およびロール割当の一例を示す図である。
図3図3は、本実施形態におけるマスタ設定処理の一例を示す図である。
図4図4は、本実施形態におけるマスタ設定処理の一例を示す図である。
図5図5は、本実施形態におけるマスタ設定処理の一例を示す図である。
図6図6は、本実施形態における連結情報入力セキュリティ設定マスタを示す図である。
図7図7は、本実施形態における連結決算業務管理装置の処理の一例を示すフローチャートである。
図8図8は、本実施形態における2段階締管理共通処理の一例を示すフローチャートである。
図9図9は、本実施形態における確定・締チェック共通処理の一例を示すフローチャートである。
図10図10は、本実施形態における権限チェック処理の一例を示す図である。
図11図11は、本実施形態における締状態更新制御処理の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0019】
[1.概要]
まず、本発明の概要を説明する。
【0020】
従来、一般的な連結会計システムは、個社会計システムと独立して存在し、直接連携することが難しく、親会社による締処理は存在したが、子会社管理者による承認行為(どこまで完了したらOKとするか)が難しかった。そのため、従来、締処理/確定/解除の権限設定ができないため、システム化したとしても管理者の運用の徹底ができなかった。
【0021】
そこで、本実施形態においては、連結情報入力特有の役割分担(ロール)を明確にし、会社とロールとの組み合わせによって権限と締処理とのプロセスを担当者により明確に区別できる仕組みを提供している。また、本実施形態においては、決算期/連結会社/データ種別毎のステータス管理を厳密に行うことで、ステータスと次に行うことができる操作との関係性を整理し、制御可能としている。また、本実施形態においては、データ収集画面/データ入力画面、ならびに、締/確定状態判定を共通化することで、統一的な制御を可能としている。
【0022】
[2.構成]
本実施形態に係る連結決算業務管理装置100の構成の一例について、図1を参照して説明する。図1は、本実施形態における連結決算業務管理装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0023】
図1に示すように、連結決算業務管理装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、連結決算業務管理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0024】
連結決算業務管理装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。連結決算業務管理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0025】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、連結決算業務管理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、連結決算業務管理装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。
【0026】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(タッチパネルを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114またはプリンタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0027】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、ユーザマスタ106aと連結情報入力ユーザグループ所属マスタ106bと連結情報入力セキュリティ設定マスタ106cと会計データベース106dとを備えている。
【0028】
ユーザマスタ106aは、ユーザを設定したマスタである。ここで、ユーザマスタ106aは、ユーザ識別子(例えば、ユーザIDおよび/またはユーザ名等)、および、パスワードが設定されていてもよい。
【0029】
連結情報入力ユーザグループ所属マスタ106bは、セキュリティ対象のグループ、および、当該グループに所属するユーザを紐付けて設定したマスタである。ここで、連結情報入力ユーザグループ所属マスタ106bは、グループ識別子(例えば、グループ名等)、および、ユーザ識別子(例えば、ユーザID等)が設定されていてもよい。
【0030】
連結情報入力セキュリティ設定マスタ106cは、セキュリティ対象のグループ、連結会社、および、連結決算業務における権限の起動許否を紐付けて設定したマスタである。ここで、連結情報入力セキュリティ設定マスタ106cは、グループ、連結会社、ならびに、連結決算業務における連結会社の調整結果を確定して変更不可とする権限である確定権限および調整結果の確定を解除して変更可能に戻す権限である確定解除権限の起動許否が紐付けて設定されていてもよい。また、権限は、連結会社自体を参照できる権限である利用権限、連結会社の調整結果を確定して変更不可とする権限である確定権限、連結会社の調整結果の確定を解除して変更可能に戻す権限である確定解除権限、個社から会計データを収集する権限であるデータ収集権限、連結会社の調整入力を行える権限であるデータ入力権限、連結会社の調整入力結果を照会および確認できる権限であるデータ参照権限、連結会社の調整入力結果をファイル出力できる権限であるファイル出力権限、収集対象外で連結開示情報として連結親会社に提出が必要なファイルを添付する権限であるファイルアップロード権限、ならびに/または、連結親会社に提出されたファイルを参照のためにダウンロードする権限であるファイルダウンロード権限を含んでいてもよい。
【0031】
会計データベース106dは、会計データを記憶する。ここで、会計データは、連結会社および各決算データのステータスを紐付けて設定した連結情報入力進捗管理データ、ならびに、連結会社、各決算データのデータ区分および当該決算データの締状態を紐付けて設定した連結情報入力締処理データ、および/または、起動ユーザの選択に係る連結会社を設定した選択データ等を含んでいてもよい。
【0032】
制御部102は、連結決算業務管理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、機能概念的に、選択取得部102aとグループ特定部102bと権限許可判定部102cと締判定部102dと画面表示部102eとを備えている。
【0033】
選択取得部102aは、起動対象権限、起動ユーザ、起動データ区分、および、当該起動ユーザの選択に係る連結会社を設定した選択データを取得する。ここで、選択取得部102aは、起動ユーザにより進捗管理画面にて起動対象権限、起動データ区分、および、連結会社に対する選択指示が入力された場合、起動対象権限、起動ユーザ、起動データ区分、および、連結会社を設定した選択データを取得してもよい。ここで、起動対象権限および/または連結会社に対する選択指示は、進捗管理画面における表示内容に対する列選択指示および/または行選択指示であってもよい。
【0034】
グループ特定部102bは、起動ユーザの所属グループを特定する。ここで、グループ特定部102bは、連結情報入力ユーザグループ所属マスタ106b、および、選択データに基づいて、起動ユーザの所属グループを特定してもよい。
【0035】
権限許可判定部102cは、起動ユーザに起動対象権限を起動許可するか否かを判定する。ここで、権限許可判定部102cは、連結情報入力セキュリティ設定マスタ106c、選択データ、および、起動ユーザの所属グループに基づいて、起動ユーザに起動対象権限を起動許可するか否かを判定してもよい。
【0036】
締判定部102dは、選択データに対するイベント発生を許可するか否かを判定する。ここで、締判定部102dは、起動ユーザに起動対象権限を起動許可すると判定された場合、連結情報入力締処理データ、および、連結情報入力進捗管理データに基づいて、選択データに対するイベント発生を許可するか否かを判定してもよい。また、締判定部102dは、起動ユーザに起動対象権限を起動許可すると判定された場合、連結情報入力締処理データに基づいて、選択データが締済であるか否かを判定し、連結情報入力進捗管理データに基づいて、当該選択データが確定済であるか否かを判定することにより、選択データに対するイベント発生を許可するか否かを判定してもよい。また、締判定部102dは、起動ユーザに確定権限である起動対象権限を起動許可すると判定された後、連結情報入力締処理データに基づいて、選択データが締済ではないと判定し、連結情報入力進捗管理データに基づいて、当該選択データが確定済ではないと判定した場合、選択データに対する確定処理を許可すると判定してもよい。また、締判定部102dは、起動ユーザに確定解除権限である起動対象権限を起動許可すると判定された後、連結情報入力締処理データに基づいて、選択データが締済ではないと判定し、連結情報入力進捗管理データに基づいて、当該選択データが確定済であると判定した場合、選択データに対する確定解除処理を許可すると判定してもよい。
【0037】
画面表示部102eは、各種画面を表示させる。ここで、画面表示部102eは、選択データを設定させる進捗管理画面を表示させてもよい。また、画面表示部102eは、会計データベースに記憶された連結情報入力締処理データに設定された締状態を更新可能とする締状態更新画面を表示させてもよい。また、画面表示部102eは、グループ、連結会社、および、各権限(例えば、確定権限および/または確定解除権限等)の起動許否を紐付けたレコードを連結情報入力セキュリティ設定マスタ106cに設定可能とする連結情報入力セキュリティ設定画面を表示させてもよい。また、画面表示部102eは、グループ、および、当該グループに所属するユーザを紐付けたレコードを連結情報入力ユーザグループ所属マスタ106bに設定可能とする連結情報入力ユーザグループ所属登録画面を表示させてもよい。
【0038】
[3.具体例]
本実施形態の具体例について、図2から図11を参照して説明する。
【0039】
[連結決算業務管理処理]
まず、図2を参照して、本実施形態におけるグループ企業構成およびロール割当の一例について説明する。図2は、本実施形態におけるグループ企業構成およびロール割当の一例を示す図である。
【0040】
図2に示すように、本実施形態におけるグループ企業の階層構成として、個社毎に管理者および担当者が分かれる構成(A社)、ならびに、中核グループ毎に管理者および担当者による代理がある構成(B社~F社)を含んでいてもよい。
【0041】
ここで、図2に示す連結親会社担当者に対するロール割当または権限割当としては、全会社の確認に必要な権限(利用・参照・出力・添付ファイルダウンロード)が与えられ、各会社に確定解除させたくないため、唯一確定解除権限が与えられていてもよい。また、図2に示す中核管理者に対するロール割当または権限割当としては、各中核グループに所属する会社に対して、確認に必要な権限(利用・参照・出力・添付ファイルダウンロード)が与えられ、確認OKの場合に確定し、担当者による変更を不可にする権限が与えられていてもよい。また、図2に示す中核担当者に対するロール割当または権限割当としては、各中核グループに所属する会社に対して、専任担当者がいない会社の代理入力に必要な各権限が与えられていてもよい。また、図2に示す専任管理者に対するロール割当または権限割当としては、自社のみ確認に必要な権限(利用・参照・出力・添付ファイルダウンロード)が与えられ、確認OKの場合に確定し、担当者による変更を不可にする権限が与えられていてもよい。また、図2に示す専任担当者に対するロール割当または権限割当としては、自社のみ入力に必要な権限が与えられていてもよい。
【0042】
次に、図3から図6を参照して、本実施形態におけるマスタ設定の一例について説明する。図3から図5は、本実施形態におけるマスタ設定処理の一例を示す図である。図6は、本実施形態における連結情報入力セキュリティ設定マスタ106cを示す図である。
【0043】
本実施形態においては、図3に示すように、連結情報入力ユーザグループ登録画面にてセキュリティ対象のユーザをまとめるグループが選択された場合、図4に示すように、ユーザマスタ106aに基づいて、ユーザ選択可能な連結情報入力ユーザグループ所属登録画面が表示され、連結情報入力ユーザグループ所属登録画面にてユーザが選択された場合、連結情報入力ユーザグループ所属マスタ106bにレコードが追加設定される。なお、本実施形態においては、グループ管理により、担当者が変更になっても所属変更だけで反映が可能である。
【0044】
そして、本実施形態においては、図5に示すように、連結情報入力セキュリティ設定画面およびセキュリティ設定ダイアログにて各セキュリティグループに対する会社とロール別の権限とが割当られた場合、図6に示すように、連結情報入力セキュリティ設定マスタ106cに各セキュリティグループの権限の起動許否が設定される。ここで、本実施形態における連結情報入力セキュリティ設定画面は、一覧性のある権限確認画面であり、必要最小限の権限割当を可能としている。なお、本実施形態におけるセキュリティ設定ダイアログにおいては、担当者のロールに応じたきめ細かい個別の詳細設定が可能であり、連結決済業務特有の収集、確定、確定解除、ファイルアップロードおよびファイルダウンロード等の権限割当が可能であり、複数社一括の設定変更も可能である。
【0045】
ここで、図7を参照して、本実施形態における連結決算業務管理処理の一例について説明する。図7は、本実施形態における連結決算業務管理装置100の処理の一例を示すフローチャートである。
【0046】
図7に示すように、選択取得部102aは、起動ユーザにより連結情報入力進捗管理画面にて列選択指示が入力された場合、選択列に対応する権限を判定する(ステップSA-1)。
【0047】
そして、選択取得部102aは、選択列に対応する権限がデータ収集権限であると判定した場合(ステップSA-1:収集)、処理をステップSA-2に移行させる。
【0048】
そして、選択取得部102aは、データ収集権限を起動対象権限として設定した選択データを取得し(ステップSA-2)、処理をステップSA-7に移行させる。
【0049】
また、選択取得部102aは、選択列に対応する権限がデータ収集権限および添付ファイル権限(ファイルアップロード権限およびファイルダウンロード権限)以外であると判定した場合(ステップSA-1:収集・添付ファイル以外)、処理をステップSA-3に移行させる。
【0050】
そして、選択取得部102aは、起動ユーザにより連結情報入力進捗管理画面にてボタンが選択された場合、対象ボタンに対応する権限を判定する(ステップSA-3)。
【0051】
そして、選択取得部102aは、対象ボタンに対応する権限がデータ入力権限またはデータ参照権限であると判定した場合(ステップSA-3:入力)、処理をステップSA-4に移行させる。
【0052】
そして、選択取得部102aは、データ入力権限またはデータ参照権限を起動対象権限として設定した選択データを取得し(ステップSA-4)、処理をステップSA-7に移行させる。
【0053】
一方、選択取得部102aは、対象ボタンに対応する権限が確定権限または確定解除権限であると判定した場合(ステップSA-3:確定・確定解除)、処理をステップSA-5に移行させる。
【0054】
そして、選択取得部102aは、確定権限または確定解除権限を起動対象権限として設定した選択データを取得し(ステップSA-5)、処理をステップSA-7に移行させる。
【0055】
また、選択取得部102aは、選択列に対応する権限が添付ファイル権限であると判定した場合(ステップSA-1:添付ファイル)、処理をステップSA-6に移行させる。
【0056】
そして、選択取得部102aは、ファイルアップロード権限またはファイルダウンロード権限を起動対象権限として設定した選択データを取得し(ステップSA-6)、処理をステップSA-7に移行させる。
【0057】
そして、選択取得部102aは、ログイン時のユーザIDに対応する起動ユーザ、ならびに、起動ユーザにより連結情報入力進捗管理画面にて選択された選択行に対応する連結会社および選択列に対応する起動データ区分を選択データに追加設定し(ステップSA-7)、処理をステップSA-10に移行させる。
【0058】
また、選択取得部102aは、ログイン時のユーザIDに対応する起動ユーザ、起動ユーザによりデータ収集処理画面にて選択された連結会社、データ収集処理画面に対応する起動対象権限であるデータ収集権限、および、データ収集処理画面の収集対象の起動データ区分を設定した選択データを取得し(ステップSA-8)、処理をステップSA-10に移行させる。
【0059】
また、選択取得部102aは、ログイン時のユーザIDに対応する起動ユーザ、起動ユーザにより入力系ジョブ画面にて選択された連結会社、入力系ジョブ画面に対応する起動対象権限であるデータ入力権限、および、入力系ジョブ画面毎の起動データ区分を設定した選択データを取得し(ステップSA-9)、処理をステップSA-10に移行させる。
【0060】
そして、制御部102は、2段階締管理共通処理を実行し(ステップSA-10)、処理を終了する。
【0061】
ここで、図8および図9を参照して、本実施形態における2段階締管理共通処理の一例について説明する。図8は、本実施形態における2段階締管理共通処理の一例を示すフローチャートである。
【0062】
図8に示すように、グループ特定部102bは、連結情報入力ユーザグループ所属マスタ106b、および、選択データに基づいて、起動ユーザの所属グループを特定する(ステップSB-1)。例えば、図8に示すように、本実施形態においては、「ログインユーザ=User003」の場合、所属グループとして●●グループ中核管理者が特定されてもよい。
【0063】
そして、グループ特定部102bは、起動ユーザの所属グループのデータがあるか否かを判定する(ステップSB-2)。
【0064】
そして、グループ特定部102bは、起動ユーザの所属グループのデータがないと判定した場合(ステップSB-2:なし)、起動ユーザの起動対象権限を不許可とする判定結果を呼び出し元に返す。
【0065】
一方、グループ特定部102bは、起動ユーザの所属グループのデータがあると判定した場合(ステップSB-2:あり)、処理をステップSB-3に移行させる。
【0066】
そして、権限許可判定部102cは、連結情報入力セキュリティ設定マスタ106c、選択データ、および、起動ユーザの所属グループに基づいて、起動ユーザの所属グループの起動対象権限をチェックする(ステップSB-3)。例えば、図8に示すように、本実施形態においては、「連結会社=B社、権限区分=確定」の場合、許可とのチェックデータが得られ、「連結会社=B社、権限区分=解除」の場合、不許可とのチェックデータが得られてもよい。
【0067】
そして、権限許可判定部102cは、起動対象権限のデータがあるか否かを判定する(ステップSB-4)。
【0068】
そして、権限許可判定部102cは、起動対象権限のデータがないと判定した場合(ステップSB-4:なし)、起動ユーザの起動対象権限を不許可とする判定結果を呼び出し元に返す。
【0069】
一方、権限許可判定部102cは、起動対象権限のデータがあると判定した場合(ステップSB-4:あり)、処理をステップSB-5に移行させる。
【0070】
そして、権限許可判定部102cは、起動ユーザに起動対象権限を起動許可するか否かを判定する(ステップSB-5)。
【0071】
そして、権限許可判定部102cは、起動ユーザに起動対象権限を起動許可しないと判定した場合(ステップSB-5:不許可)、起動ユーザの起動対象権限を不許可とする判定結果を呼び出し元に返す。
【0072】
一方、権限許可判定部102cは、起動ユーザに起動対象権限を起動許可すると判定した場合(ステップSB-5:許可)、処理をステップSB-6に移行させる。
【0073】
そして、制御部102は、確定・締チェック共通処理を実行し(ステップSB-6)、判定結果を呼び出し元に返す。このように、本実施形態においては、渡されたユーザID/連結会社/権限区分に従ってマスタ参照・チェックを行ってもよい。
【0074】
ここで、図9を参照して、本実施形態における確定・締チェック共通処理の一例について説明する。図9は、本実施形態における確定・締チェック共通処理の一例を示すフローチャートである。
【0075】
図9に示すように、締判定部102dは、会計データベース106dに記憶された連結情報入力締処理データを取得する(ステップSC-1)。
【0076】
そして、締判定部102dは、連結情報入力締処理データに基づいて、選択データが締処理済であるか否かを判定する(ステップSC-2)。
【0077】
そして、締判定部102dは、選択データが締処理済であると判定した場合(ステップSC-2:締処理済)、起動ユーザの起動対象権限を不許可とする判定結果を呼び出し元に返す。
【0078】
一方、締判定部102dは、選択データが締処理済ではないと判定した場合(ステップSC-2:未処理)、処理をステップSC-3に移行させる。
【0079】
そして、締判定部102dは、会計データベース106dに記憶された連結情報入力進捗管理データを取得する(ステップSC-3)。
【0080】
そして、締判定部102dは、選択データに設定された起動対象権限が確定解除権限であるか否かを判定する(ステップSC-4)。
【0081】
そして、締判定部102dは、選択データに設定された起動対象権限が確定解除権限ではない(データ収集権限、データ入力権限、データ参照権限、確定権限、ファイルアップロード権限またはファイルダウンロード権限である)と判定した場合(ステップSC-4:確定解除以外)、処理をステップSC-5に移行させる。
【0082】
そして、締判定部102dは、連結情報入力進捗管理データに基づいて、選択データが確定済であるか否かを判定する(ステップSC-5)。
【0083】
そして、締判定部102dは、選択データが確定済であると判定した場合(ステップSC-5:確定済)、起動ユーザの起動対象権限を不許可とする判定結果を呼び出し元に返す。
【0084】
一方、締判定部102dは、選択データが確定済ではないと判定した場合(ステップSC-5:確定済以外)、起動ユーザの起動対象権限を許可とする判定結果を呼び出し元に返す。
【0085】
一方、締判定部102dは、選択データに設定された起動対象権限が確定解除権限であると判定した場合(ステップSC-4:確定解除)、処理をステップSC-6に移行させる。
【0086】
そして、締判定部102dは、連結情報入力進捗管理データに基づいて、選択データが確定済であるか否かを判定する(ステップSC-6)。
【0087】
そして、締判定部102dは、選択データが確定済であると判定した場合(ステップSC-6:確定済)、起動ユーザの起動対象権限を許可とする判定結果を呼び出し元に返す。
【0088】
一方、締判定部102dは、選択データが確定済ではないと判定した場合(ステップSC-5:確定済以外)、起動ユーザの起動対象権限を不許可とする判定結果を呼び出し元に返す。
【0089】
また、図10を参照して、本実施形態における権限チェック処理の一例について説明する。図10は、本実施形態における権限チェック処理の一例を示す図である。
【0090】
本実施形態においては、権限制御が必要な箇所は多岐にわたるため、統一的な権限チェック処理が必要である。ここで、図10に示すように、本実施形態における連結情報入力進捗管理画面においては、連結情報入力進捗管理データから「未処理、収集済、入力中、確定済、または、確定解除」のいずれかのステータスが取得され、連結情報入力締処理データから締状態が取得されてもよい。また、図10に示すように、本実施形態における連結情報入力進捗管理画面においては、親会社および子会社共通で使用され、セル選択切替時に、対応する各権限に応じたボタンクリック等のイベント可否制御が行われてもよい。そして、図10に示すように、本実施形態における連結情報入力進捗管理画面においては、確定権限または確定解除権限に応じたボタンクリック等により、連結情報入力進捗管理データに設定された決算データのステータス更新が行われてもよい。
【0091】
また、図11を参照して、本実施形態における締状態更新制御処理の一例について説明する。図11は、本実施形態における締状態更新制御処理の一例を示す図である。
【0092】
図11に示すように、本実施形態における締状態更新画面(一括締処理画面)においては、画面起動権限で制御がかかるため親会社連結担当者のみ使用でき、抽出条件選択後に表示ボタンのクリックにより、連結情報入力締処理データから抽出条件に対応する締状態が取得され、処理選択後に実行ボタンのクリックにより、連結情報入力締処理データに設定された締状態が更新されてもよい。ここで、本実施形態における締状態更新制御処理においては、連結情報入力締状態データの締状態が締済の場合、連結情報入力進捗データのステータス変更に関わる一切の操作が禁止されてもよい。また、本実施形態における締状態更新制御処理において、親会社連結担当者による締処理は、最も強制力が高く設定され、連結情報入力進捗データのステータスとは独立して制御可能であってもよい(親会社の代理入力など、確定/解除の運用を行わない子会社の場合も想定)。
【0093】
[4.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0094】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0095】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0096】
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0097】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0098】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0099】
また、連結決算業務管理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0100】
例えば、連結決算業務管理装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて連結決算業務管理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0101】
また、このコンピュータプログラムは、連結決算業務管理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0102】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0103】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、本実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0104】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0105】
また、連結決算業務管理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、連結決算業務管理装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0106】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0107】
本発明は、連結対象のグループ会社数が10社を超えるような大規模グループがある全ての業種・業界において有用である。
【符号の説明】
【0108】
100 連結決算業務管理装置
102 制御部
102a 選択取得部
102b グループ特定部
102c 権限許可判定部
102d 締判定部
102e 画面表示部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a ユーザマスタ
106b 連結情報入力ユーザグループ所属マスタ
106c 連結情報入力セキュリティ設定マスタ
106d 会計データベース
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11