(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-28
(45)【発行日】2024-09-05
(54)【発明の名称】イオン交換システムおよびガラス物品をイオン交換する方法
(51)【国際特許分類】
C03C 21/00 20060101AFI20240829BHJP
【FI】
C03C21/00 101
(21)【出願番号】P 2021528988
(86)(22)【出願日】2019-11-15
(86)【国際出願番号】 US2019061610
(87)【国際公開番号】W WO2020112384
(87)【国際公開日】2020-06-04
【審査請求日】2022-11-10
(32)【優先日】2018-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】397068274
【氏名又は名称】コーニング インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【氏名又は名称】高橋 秀明
(74)【代理人】
【識別番号】100224775
【氏名又は名称】南 毅
(72)【発明者】
【氏名】バーナード,リチャード ウェイン
(72)【発明者】
【氏名】フレッチャー,トニア ハヴェワラ
(72)【発明者】
【氏名】ティモンズ,クリストファー リー
【審査官】酒井 英夫
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-072444(JP,A)
【文献】国際公開第2014/045979(WO,A1)
【文献】米国特許第06190548(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C03C 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
イオン交換槽において、
堰システムで隔てられた処理チャンバおよび添加剤チャンバ、
を備え、
前記堰システムは、前記処理チャンバを前記添加剤チャンバに流体接続する流路を有し、該流路は、第1の仕切りによって前記添加剤チャンバから仕切られ、第2の仕切りによって前記処理チャンバから仕切られており、
前記添加剤チャンバは、その中に配置された固体吸収物質を
含み、
前記固体吸収物質が、前記添加剤チャンバ内の溶融塩から固体を選択的に吸収する物質を含む、イオン交換槽。
【請求項2】
前記固体吸収物質が、前記添加剤チャンバの底部に配置されている、請求項1記載のイオン交換槽。
【請求項3】
前記固体吸収物質が、前記添加剤チャンバと前記堰システムの流路との間の開口に配置されている、請求項1記載のイオン交換槽。
【請求項4】
多孔質容器をさらに備え、前記固体吸収物質が該多孔質容器内に配置され、前記添加剤チャンバ内の溶融塩が該多孔質容器の細孔を通って流動して、前記固体吸収物質と接触する、請求項1記載のイオン交換槽。
【請求項5】
前記処理チャンバ内の処理チャンバ出口および前記添加剤チャンバ内の添加剤チャンバ出口をさらに備える、請求項1記載のイオン交換槽。
【請求項6】
前記処理チャンバの外部にあり、該処理チャンバを加熱するように位置付けられた第1の加熱装置、および前記添加剤チャンバの外部にあり、該添加剤チャンバを加熱するように位置付けられた第2の加熱装置をさらに備える、請求項1記載のイオン交換槽。
【請求項7】
前記第1の加熱装置が前記第2の加熱装置よりも低い作動出力を有する、
請求項6記載のイオン交換槽。
【請求項8】
複数の第1の加熱装置および複数の第2の加熱装置を備える、
請求項6または7記載のイオン交換槽。
【請求項9】
前記添加剤チャンバ内に配置された撹拌装置をさらに備え、該撹拌装置は、該添加剤チャンバの内容物を撹拌するように作られている、
請求項1から8いずれか1項記載のイオン交換槽。
【請求項10】
前記堰システムの第2の仕切りが、前記イオン交換槽の側壁の高さと実質的に等しい高さを有する、
請求項1から9いずれか1項記載のイオン交換槽。
【請求項11】
前記堰システムの第2の仕切りが、前記イオン交換槽の側壁の高さより低い高さを有する、
請求項1から9いずれか1項記載のイオン交換槽。
【請求項12】
前記処理チャンバから前記添加剤チャンバに塩を送り込むように作られたポンプ装置をさらに備える、
請求項1から11いずれか1項記載のイオン交換槽。
【請求項13】
前記処理チャンバ内の塩浴中に少なくとも部分的に浸漬されたガラス物品を含む、
請求項1から12いずれか1項記載のイオン交換槽。
【請求項14】
前記ガラス物品がガラス容器を含む、
請求項13記載のイオン交換槽。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の説明】
【0001】
本出願は、その内容が依拠され、ここに全て引用される、2018年11月29日に出願された米国仮特許出願第62/772842号の米国法典第35編第120条の下での優先権の恩恵を主張するものである。
【技術分野】
【0002】
本開示は、広く、イオン交換システムおよびガラス物品をイオン交換する方法に関し、より詳しくは、複数のチャンバを有するイオン交換システムに関する。
【背景技術】
【0003】
気密性、光学的透明度および他の材料に対して優れた化学的耐久性のために、食品と飲料の包装、医薬品包装、キッチンおよび研究室のガラス製品、および窓や他の建築特徴を含む多くの用途に好ましい材料として、歴史的に、ガラスが使用されてきた。
【0004】
しかしながら、多くの用途へのガラスの使用は、ガラスの機械的性能によって制限されている。詳しくは、特に、食品、飲料、および医薬品の包装において、ガラスの破損は懸念である。例えば、医薬品充填ライン内での破損により、隣接する破損していない容器が、破損した容器からの破片を含むかもしれないために、その容器を廃棄する必要があるかもしれないので、食品、飲料、および医薬品の包装産業において、破損は高くつき得る。破損は、充填ラインを減速させるか停止させることを要し、生産収率を低下させるであろう。さらに、壊滅的ではない破損(すなわち、ガラスに亀裂が生じるが、割れていない場合)により、ガラス包装または容器の内容物が無菌性を失い、これにより、転じて、費用のかかる製品のリコールがもたらされることがある。
【0005】
ガラス破損の根本的原因の1つは、ガラスが加工されているときの、および/またはその後の充填中の、ガラスの表面における傷の導入である。これらの傷は、ガラス製品の隣接するものの間の接触、およびガラスと、取扱いおよび/または充填設備などの設備との間の接触を含む、様々な発生源から、ガラスの表面に導入されるであろう。その発生源にかかわらず、これらの傷の存在は、最終的に、ガラスの破損をもたらすことがある。
【0006】
イオン交換処理は、ガラス物品を強化するために使用される過程である。イオン交換は、ガラス物品内のより小さいイオンを、溶融塩浴からのより大きいイオンと化学的に置換することによって、ガラス物品の表面に圧縮(すなわち、圧縮応力)を与える。そのガラス物品の表面上の圧縮は、亀裂を伝搬させるための機械的応力閾値を上昇させ、それによって、ガラス物品の全体強度を改善する。表面圧縮および層の深さは、イオン交換処理の時間と温度に依存する。中央張力がガラスの厚さの中心に生じて、表面圧縮に反対に作用する。時間と温度は、層の深さを増加させるために増加される一方で、表面圧縮は、応力緩和のため、またガラス物品の強度を低下させる力平衡のために、時間の経過と共に減少する。中心張力、層の深さおよび表面圧縮の組合せは全て、部品の機能的性能に寄与し得る。
【0007】
一般に、従来のイオン交換過程は、約30メートルトンもの量の溶融塩を収容するように作られた大型槽を含むイオン交換浴内で行われる。イオン交換過程中、固体が、浴内に存在する不純物を除去する、浴の化学的性質(浴のpHなど)を制御する、または浴内の塩の有用寿命を延ばすためにイオン交換過程の副生成物を捕捉する、いずれかの添加剤として、浴に導入されることがある。そのような固体は、塩浴の底に沈降する傾向があり、増加した濃度の固体を有する溶融塩の領域を形成することがある。それに加え、イオン交換浴内の小さい方のイオンの濃度が上昇し、一方で、イオン交換浴中の大きい方のイオンの濃度が低下し、やがて、大きい方のイオンの濃度が低すぎて、ガラス表面と平衡状態にある十分に高い濃度を維持できなくなり、表面圧縮応力を目標値より低く低下させる状況に到達してしまう。そのような濃度に到達する前に、従来は、イオン交換浴から塩を排出し、浴全体に新たな塩を補充している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、浴の底にある固体の濃度は、塩の流れを遅くする傾向にあり、これにより、浴から塩が除去される容易さが低下してしまう。このことは、転じて、浴に補充するのに要する停止時間の量を増加させ、これにより、従来のイオン交換処理に関連する費用が増加してしまう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の実施の形態によれば、イオン交換槽が提供される。そのイオン交換槽は、堰システムで隔てられた処理チャンバおよび添加剤チャンバを備え、その堰システムは、処理チャンバを添加剤チャンバに流体接続する流路を有し、その流路は、第1の仕切りによって添加剤チャンバから仕切られ、第2の仕切りによって処理チャンバから仕切られており、その添加剤チャンバは、その中に配置された固体吸収物質を含む。
【0010】
本開示の実施の形態によれば、ガラス物品をイオン交換する方法が提供される。この方法は、イオン交換槽の添加剤チャンバに新たな塩と固体添加剤を添加する工程、添加剤チャンバに熱を印加して、溶融塩を形成する工程、その溶融塩を添加剤チャンバから、イオン交換槽の堰システムの流路に通して、イオン交換槽の処理チャンバ中に流す工程、および処理チャンバ内で少なくとも1つのガラス物品をイオン交換処理する工程を有してなり、その添加剤チャンバは、その中に配置された固体吸収物質を含む。
【0011】
追加の特徴および利点は、以下の詳細な説明に述べられており、一部は、その説明から当業者に容易に明白となるか、または以下の詳細な説明、特許請求の範囲、並びに添付図面を含む、ここに記載されたような実施の形態を実施することによって認識されるであろう。
【0012】
先の一般的な説明および以下の詳細な説明の両方とも、例示に過ぎず、請求項の性質および特徴を理解するための概要または骨子を提供する意図があることを理解すべきである。添付図面は、さらなる理解を与えるために含まれ、本明細書に包含され、その一部を構成する。図面は、1つ以上の実施の形態を示しており、説明と共に、様々な実施の形態の原理および作動を説明する働きをする。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本開示は、純粋に非限定例として与えられた、以下の説明および添付図面からより明白に理解されるであろう。
【
図1】本開示の実施の形態によるイオン交換槽の説明図
【
図2】本開示の実施の形態によるイオン交換槽の説明図
【
図3】本開示の実施の形態によるイオン交換槽の説明図
【
図4】本開示の実施の形態によるカセットアセンブリの断面図
【
図5】本開示の実施の形態による回転機器を備えたロボット式昇降システムの説明図
【
図6】本開示の実施の形態によるイオン交換槽の添加剤チャンバの断面図
【
図7】本開示の実施の形態によるイオン交換槽の添加剤チャンバの断面図
【発明を実施するための形態】
【0014】
ここに用いられているように、「有する」、「含む」、「備える」などは、制約のない意味で使用され、一般に、「含むが、それに限定されない」ことを意味する。
【0015】
ここに使用される全ての科学用語および技術用語は、特に明記のない限り、当該技術分野で一般に使用される意味を有する。ここに与えられた定義は、ここに頻繁に使用される特定の用語の理解を促進するためであり、本開示の範囲を限定する意図はない。
【0016】
本開示は、下記に、最初は一般的に、次に、いくつかの例示の実施の形態に基づいて詳細に記載されている。個々の例示の実施の形態において互いに組合せで示されている特徴は、全てが実現される必要はない。詳しくは、個々の特徴は、省かれても、または同じ例示の実施の形態または他の例示の実施の形態に示された他の特徴と何か他の方法で組み合わされてもよい。
【0017】
本開示の実施の形態は、堰システムで隔てられた処理チャンバおよび添加剤チャンバを有するイオン交換槽に関する。その添加剤チャンバは固体吸収物質を含み、少なくとも1つのガラス物品が、イオン交換過程が行われる処理チャンバ内の塩浴中に少なくとも部分的に浸漬される。本開示の実施の形態は、ガラス物品にイオン交換処理が行われる処理チャンバ内の固体添加剤の濃度を都合よく低下させる。それゆえ、従来のイオン交換処理に使用される槽と比べて、ここに記載されたイオン交換槽は、処理チャンバのより速い排出および補充を促進する。本開示の実施の形態は、イオン交換処理を処理チャンバ内で都合よく行うのと同時に、新たな塩が添加剤チャンバに添加され、添加剤チャンバ106bに熱が印加されて、新たな塩を溶融して、溶融塩を形成する。イオン交換処理を開始する前に、槽に添加された新たな塩を最初に加熱して、溶融塩を形成しなければならない従来のイオン交換処理に使用される槽と比べて、ここに記載されたイオン交換槽は、処理チャンバに溶融塩を充填し、そのチャンバの充填が一旦完了したら、イオン交換過程を処理チャンバ内で始めることができる。
【0018】
ここに用いられているように、「従来のイオン交換過程」という用語は、ガラス物品内に圧縮応力を与えるために、ガラス物品中のより小さいアルカリ金属イオンがより大きいアルカリ金属イオンと交換されるイオン交換過程であって、同じ塩浴中で、一連のガラス物品または複数のガラス物品の一連のバッチに行われるイオン交換過程を称する。
【0019】
図1を参照すると、本開示の実施の形態によるイオン交換槽の断面が示されている。イオン交換槽100は、溶融塩浴を保持するように作られた内部空間106を画成する底部102および側壁104を備える。このイオン交換槽の内部空間106は、堰システム110で隔てられた添加剤チャンバ106bおよび処理チャンバ106aを含む。図から分かるように、堰システム110は、槽100の上部から槽100の底部102に向かって延在する第1の仕切り112および槽100の底部102から槽100の上部に向かって延在する第2の仕切り114を備える。流路116が第1の仕切り112と第2の仕切り114との間に配置されている。第1の仕切り112は、添加剤チャンバ106aを流路116から仕切り、第2の仕切り114は、処理チャンバ106aを流路116から仕切る。イオン交換槽100の底部102と第1の仕切り112との間の開口118が、添加剤チャンバ106bを堰システム110の流路116に流体接続する。
【0020】
図1は、イオン交換槽100の側壁104の高さと実質的に同じような高さを有する堰システム110の第2の仕切り114を備えたイオン交換槽100を示す。しかしながら、第2の仕切り114は、例えば、イオン交換槽100の側壁104の高さより小さい任意の高さなど、どのような高さを有してもよいことを認識すべきである。
図2は、イオン交換槽100の側壁104の高さより小さい高さを有する堰システム110の第2の仕切り114を備えたイオン交換槽100を示す。
【0021】
イオン交換槽100は、その中を通じて新たな塩および/または固体添加剤を添加剤チャンバ106bに導入できる入口122をさらに備えることがある。イオン交換槽100は、その中を通じて溶融塩浴を処理チャンバ106aから除去できる処理チャンバ出口120aをさらに備えることがある。処理チャンバ出口120aは、処理チャンバ106a内のイオン交換槽100の底部102に配置された開口を通じて、処理チャンバ106aに流体接続されることがある。あるいは、その開口は、処理チャンバ106a内のイオン交換槽100の側壁104内に配置されてもよい。それに加え、前記システムは、その中を通じて、固体添加剤を含む添加剤チャンバ106bの内容物が、添加剤チャンバ106bから除去できる添加剤チャンバ出口120bも備えることがある。添加剤チャンバ出口120bは、添加剤チャンバ106b内のイオン交換槽100の底部102に配置された開口を通じて添加剤チャンバ106bに流体接続されることがある。あるいは、その開口は、添加剤チャンバ106b内のイオン交換槽100の側壁104内に配置されてもよい。
【0022】
さらに
図1に示されるように、ここに記載されたイオン交換槽100は、塩浴をイオン交換温度に加熱するように作られた複数の加熱装置130a、130bを備えることがあり、そのイオン交換温度は、一般に、第1と第2の金属塩の両方が溶融される温度である。そのイオン交換温度は、例えば、制限なく、約380℃から約570℃であることがある;しかしながら、他の温度が使用されてもよいことが、当業者に認識されるであろう。本開示の実施の形態によれば、第1の加熱装置130aは、処理チャンバ106aを加熱するように位置付けられ、作られることがあり、第2の加熱装置130bは、添加剤チャンバ106bを加熱するように位置付けられ、作られることがある。ここでは、第1の加熱装置130aおよび第2の加熱装置130bの各々が複数の加熱装置を含むことがあると考えられる。第1と第2の加熱装置130a、130bは、同じ作動出力を有しても、または加熱装置130aが加熱装置130bと異なる作動出力を有してもよい。1つの非限定例として、第2の加熱装置130bは、添加剤チャンバ106bを、溶融塩が形成される温度に加熱することがある。対照的に、第1の加熱装置130aは、処理チャンバ106a内のイオン交換温度を維持し、そのイオン交換温度は、溶融塩が形成される温度より低い。そのような例において、イオン交換温度を維持するために、より少ないエネルギーしか必要とされないであろうから、第1の加熱装置130aは、第2の加熱装置130bと比べて、より低い作動出力を有する、より小さく、それほど高価ではない装置であることがある。これにより、イオン交換槽100の全費用が低下し、また、従来のイオン交換過程と比べて、イオン交換処理費用も低下する。
【0023】
イオン交換槽100は、添加剤チャンバ106b内に配置された固体吸収物質140をさらに備えることがある。固体吸収物質140は、固体を選択的に吸収するか、または添加剤チャンバ106b内の固体の濃度を低下させる。詳しくは、固体吸収物質140は、例えば、固体吸収物質140と添加剤チャンバ106b内の他の塩イオンとの反応よりも、熱力学的におよび/または速度論的により好ましい、固体吸収物質と固体添加剤との反応の結果として、固体添加剤を選択的に吸収することがある。固体吸収物質140は、添加剤チャンバ106bの底部に、またはその近くに配置されることがある。添加剤チャンバ106bの内容物が、固体吸収物質140の上を、堰システム110の流路116に向かって動くときに、固体は溶融塩から分離され、そして、流路116を通って処理チャンバ106a中に移動するのが妨げられる。必要に応じて、固体吸収物質140の少なくとも一部は、堰システム110の流路116内に配置されてもよい。
【0024】
図1に示されるように、固体吸収物質140は、添加剤チャンバ106bの底部に、またはその近くに配置されることがある。
図6は、固体吸収物質140がイオン交換槽100の底部102と第1の仕切り112との間の開口118に位置付けられている、添加剤チャンバ106bの代替構造を示す。
図7に示されるように、添加剤チャンバ106bは、固体吸収物質140が中に配置されている、多孔質容器160をさらに備えることがある。作動において、添加剤チャンバ106bの内容物は、多孔質容器160の細孔を通って流れて、固体吸収物質140と接触するであろう。
【0025】
必要に応じて、イオン交換システムは、添加剤チャンバ106b内に配置され、添加剤チャンバ106bの内容物を撹拌するように作られた撹拌装置150をさらに備えることがある。撹拌装置150は、溶融塩の形成およびその溶融塩の添加剤チャンバ内の固体添加剤との反応を都合よく支援することがある。撹拌装置150は、その添加剤チャンバの内容物の成分の層化、または濃度不均一性を低下させるまたはなくすこともある。
【0026】
図1はさらに、槽100内の塩浴中に少なくとも部分的に浸漬されることのあるガラス物品302を示す。例えば、ガラス物品302は、ガラス容器であることがあり、
図1に示されるように、複数のガラス容器であることがある。イオン交換槽100を図解する目的のためだけに、そのガラス容器は、下記により詳しく記載されるマガジン装置400内に収容されているが示されている。ガラス物品302は、アルカリ金属イオン(例えば、Li
+、Na
+、K
+)である複数の基体金属イオンを含む。塩浴304は、第1の金属イオン濃度で複数の第1の金属陽イオン(例えば、K
+)を、第2の金属イオン濃度で複数の第2の金属陽イオン(例えば、Na
+)を含む。第1の金属陽イオンと第2の金属陽イオンは、第1と第2の金属塩(例えば、それぞれ、KNO
3およびNaNO
3)として塩浴中に導入されることがある。
【0027】
ここに記載されたイオン交換槽100の作動において、新たな塩は、入口122を通じて、またはイオン交換槽100の上部にある開口を通じて、添加剤チャンバ106bに導入される。同様に、ここに記載されたような添加剤も、入口122を通じてこの添加剤チャンバに添加されるか、またはイオン交換槽100の上部にある開口を通じて導入されることがある。加熱装置130bによって熱が添加剤チャンバ106bに印加されて、新たな塩を溶融し、溶融塩が形成される。必要に応じて、撹拌装置150は、添加剤チャンバ106bの内容物を撹拌するように作動される。
【0028】
添加剤チャンバ106b中に存在する静水圧のために、溶融塩は、添加剤チャンバ106bから、開口118を通り、堰システム110の流路116に沿って、堰システム110の第2の仕切り114の上部を越えて、処理チャンバ106a中に追いやられる。処理チャンバ106a内において、処理チャンバ106a内に少なくとも1つのガラス物品302がある状態で、溶融塩浴中でイオン交換過程が行われる。添加剤チャンバ106b内の固体吸収物質140のために、固体添加剤は添加剤チャンバ106b内に維持され、その固体添加剤の実質的に全てが、開口118を通り、堰システム110の流路116に沿って、堰システム110の第2の仕切り114の上部を越えて、処理チャンバ106a中に通過するのが妨げられる。
【0029】
一般に、イオン交換処理中に、ガラス物品302は、例えば、約1時間から約10時間の範囲の所定の期間に亘り、イオン交換温度にあるイオン交換槽の処理チャンバ106a内に入れられる。ガラス物品302全体、またはガラス物品302の一部のみが、イオン交換過程中に溶融塩中に浸漬されるであろう。必要に応じて、1つのガラス物品302が、イオン交換過程中に溶融塩中に浸漬されることがある、または複数のガラス物品302が、同時に溶融塩中に浸漬されることがある。複数のガラス物品302が処理される場合、その複数のガラス物品302は、より小さな群、「運転」、またはロットに細分され、それらが、連続して溶融塩中でイオン交換を経る。
【0030】
ここに記載されたようなガラス物品302は、イオン交換による強化に適しているアルカリアルミノケイ酸塩ガラス組成物から形成されることがある。そのような組成物は、一般に、SiO2、Al2O3、少なくとも1種類のアルカリ土類酸化物、およびNa2Oおよび/またはK2Oなどの1種類以上のアルカリ酸化物を含む。そのガラス組成物は、ホウ素およびホウ素を含有する化合物を含まないことがある。そのガラス組成物は、例えば、SnO2、ZrO2、ZnO、TiO2、As2O3などの1種類以上の追加の酸化物を少量、さらに含むことがある。これらの成分は、清澄剤として、および/またはそのガラス組成物の化学的耐久性をさらに向上させるために、添加されることがある。例えば、ここに記載されたガラス物品は、その内容がここに全て引用される、「Glass Compositions with Improved Chemical and Mechanical Durability」と題する、2012年10月25日に出願された、許可された米国特許第8980777号明細書に記載されたイオン交換可能なガラス組成物から形成されることがある。
【0031】
ここに記載されたようなガラス物品302を形成できる模範的なガラス組成物としては、加水分解抵抗に基づく、USP(米国薬局方)、EP(ヨーロッパ薬局方)、およびJP(日本薬局方)などの規制当局により記載された医療用ガラスの基準を満たすガラス組成物が挙げられる。USP 660およびEP 7によれば、ホウケイ酸ガラスは、タイプI基準を満たし、非経口包装に通常使用される。ホウケイ酸ガラスの例としては、以下に限られないが、Corning(登録商標)Pyrex(登録商標)7740、7800およびWheaton 180、200、および400、Schott Duran、Schott Fiolax、KIMAX(登録商標)N-51A、Gerrescheimer GX-51 Flintなどが挙げられる。ソーダ石灰ガラスは、タイプIII基準を満たし、溶液または緩衝液を作るために後で溶かされる乾燥粉末の包装に許容される。タイプIIIのガラスは、アルカリに反応しにくいと実証されている液体配合物の包装にも適している。タイプIIIのソーダ石灰ガラスの例に、Wheaton 800および900がある。脱アルカリ化ソーダ石灰ガラスは、より高レベルの水酸化ナウリムおよび酸化カルシウムを有し、タイプII基準を満たす。これらのガラスは、タイプIのガラスほど浸出に耐性はないが、タイプIIIのガラスよりも耐性がある。タイプIIのガラスは、その有効期間に亘り7のpHより低いままである製品に使用することができる。その例に、硫酸アンモニウムで処理したソーダ石灰ガラスがある。これらの医療用ガラスは、様々な化学組成を有し、20~85×10-7/℃の範囲の線熱膨張係数(CTE)を有する。
【0032】
一般に、溶融塩浴は、第1の陽イオンおよび第2の陽イオンを含むことがあり、ここで、第1の陽イオンは第2の陽イオンより大きい。イオン交換過程の始めで、その浴は、第1の陽イオンのみを含むことがある。必要に応じて、第2の陽イオンが、イオン交換過程の始めにその浴中に意図的に含まれてもよい。いずれの場合においても、第2の陽イオンは、イオン交換過程中に浴中に導入される。このイオン交換浴は、例えば、硝酸カリウム(KNO3)などのカリウム塩、および少量の対応するナトリウム塩(NaNO3)を含むことがあり、この対応する塩は、汚染物質として存在する、または浴に意図的に添加されることがあり、K+イオンが第1の陽イオンであり、Na+イオンが第2の陽イオンである。イオン交換が完了していると考えられた後、ガラス物品302は取り出され、イオン交換浴からの過剰な塩を除去するために洗浄される。この過程は、そのイオン交換浴中の塩が、目標CSより高いCS、目標CTより高いCT、または目標DOLより高いDOLを達成するために十分に高い表面濃度をもはや提供できなくなるまで、同じイオン交換浴中で追加のガラス物品について繰り返される。イオン交換処理が各ガラス物品302に行われるにつれて、イオン交換浴中の小さい方の陽イオンの濃度が増加し、一方で、イオン交換浴中の大きい方の陽イオンの濃度が減少し、最終的に、ガラス物品中の小さい方の陽イオンを交換するのに利用できる、大きい方の陽イオンが少なすぎる濃度に達する。この現象は、浴の「毒作用(poisoning)」と称される。ここに用いられているように、「毒作用イオン」および「毒作用陽イオン」という用語は、イオン交換過程中にガラスから出て、イオン交換/塩浴に入る小さい方の陽イオンを称し、「毒作用塩」は、そのような陽イオンの塩を称する。イオン交換が進行するにつれて毒作用陽イオンの濃度が上昇すると、同じ塩浴中で続いてイオン交換されているガラス物品について、時間の経過とともに、CS、CTおよびDOLが次第に低下する。ガラス物品中の小さい方のイオンを交換するのに利用できる大きい方のイオンが少なすぎる濃度に到達する前に、イオン交換浴の全内容物が取り替えられることがある。
【0033】
上述したように、
図4は、隣接して積み重ねられ、カセット608内に一緒に固定された複数のマガジン装置400を備えることがある、カセットアセンブリ410の断面図を概略示している。マガジン装置400は、マガジン装置400が溶融塩中に部分的または完全に浸漬されているときに、処理チャンバ106a内の溶融塩による、ガラス物品302の全面積(内部と外部)との許容できるレベルの流体接触を可能にする間に、イオン交換処理中に、ガラスバイアルなどのガラス物品302を保持するように作られている。各マガジン装置400は、一般に、底部支持床500、複数のガラス製品固定部材420、カバープレート440、および底部支持床500、ガラス製品固定部材420をしっかりと接続し、カバープレート440を取り外し可能に固定することができる垂直支持体430を備える。
【0034】
本開示の実施の形態によれば、ここに記載されたイオン交換槽100の操作は、イオン交換槽100の処理チャンバ106aからの塩を再循環させる工程をさらに含むことがある。ドラッグアウト(dragout)、すなわち、ガラス物品302の表面に、またはイオン交換槽100内のガラス物品302と接触する任意の固定具またはキャリアの表面に付着する塩は、ガラス物品302および/またはその固定具またはキャリアがイオン交換槽100から取り出されたときに、溶融塩浴から出る。ドラッグアウトは、従来、再循環されずに、ガラス物品302および/または固定具から洗い落とされる。
【0035】
しかしながら、本開示の実施の形態によれば、回転機器215を備えたロボット式昇降システム210は、ガラス物品302および/または固定具またはキャリアを処理チャンバ106aから出して添加剤チャンバ106bの上の位置に動かすように作られることがある。回転機器215は、マガジン装置400を回転させられるように、マガジン装置400の一部と係合するように作られた、
図5に示されるような複数の突起219などの係合特徴を備えることがある。それゆえ、作動中、ロボット式昇降システム210は、回転機器215上にマガジン装置400を搭載するように制御されることがある。回転機器215は、回転機器215がマガジン装置400から溶融塩を添加剤チャンバ106b中に実質的に排出するように回転シーケンスを行うことができる。
【0036】
図3は、本開示の実施の形態によるイオン交換槽100を示す。
図3に示されるように、イオン交換槽100は、処理チャンバ106aから添加剤チャンバ106bに溶融塩を移送するように作られたポンプ装置250を備えることがある。作動中、溶融塩は、ポンプ装置250によって、処理チャンバ106aから再循環される。本開示の実施の形態によれば、その溶融塩は、連続的に循環されることがある。あるいは、溶融塩は、所定の期間に亘り、所定の間隔で循環されることがある。
図3に示されるように、溶融塩は、ポンプ装置250によって、処理チャンバ106aからくみ出され、堰システム110の上部を越えて、添加剤チャンバ106b中に送られる。代替例として、処理チャンバ106aは、パイプを通じて、添加剤チャンバ106bに流体接続されることがあり、ポンプ装置250は、処理チャンバ106a内の再循環出口(図示せず)から、そのパイプを通り、添加剤チャンバ106b中へと溶融塩を送るように作られることがある。
【0037】
本開示の実施の形態によれば、イオン交換処理は、新たな塩が添加剤チャンバ106bに添加され、添加剤チャンバ106bに熱が印加されて、新たな塩を溶融し、溶融塩を形成するのと同時に、処理チャンバ106a内で行われることがある。イオン交換処理を開始する前に、最初に、槽に添加される新たな塩を加熱して、溶融塩を形成しなければならない従来のイオン交換処理に使用される槽と比べて、ここに記載されたようなイオン交換槽は、処理チャンバ106aに溶融塩を充填することができ、チャンバ106aの充填が一旦完了したら、イオン交換過程を開始することができる。
【0038】
本開示の実施の形態によれば、処理チャンバ106a内の溶融塩は、添加剤チャンバ106bの内容物が不変のままである間に、処理チャンバ出口120aから排出されることがある。固体の添加剤は、ここに記載されたイオン交換槽の添加剤チャンバ106bに閉じ込められているので、本開示の実施の形態は、従来のイオン交換処理において頻繁に生じるような、槽の底部に形成する固体の集積を防ぎ、このことは、転じて、従来のイオン交換処理に使用される槽におけるよりも速い、処理チャンバ106aの排出と補充を促進する。添加剤チャンバ106bも添加剤チャンバ出口120bを通じて排出されることがある。処理チャンバ106aおよび添加剤チャンバ106bは、別々の出口を通じて排出されるので、それらのチャンバは、異なる頻度で、異なる時に、排出することができる。
【0039】
本開示は、限られた数の実施の形態を含むが、本開示の恩恵を受けた当業者には、本開示の範囲から逸脱しない他の実施の形態が想起できることが認識されるであろう。
【0040】
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
【0041】
実施形態1
イオン交換槽において、
堰システムで隔てられた処理チャンバおよび添加剤チャンバ、
を備え、
前記堰システムは、前記処理チャンバを前記添加剤チャンバに流体接続する流路を有し、該流路は、第1の仕切りによって前記添加剤チャンバから仕切られ、第2の仕切りによって前記処理チャンバから仕切られており、
前記添加剤チャンバは、その中に配置された固体吸収物質を含む、イオン交換槽。
【0042】
実施形態2
前記固体吸収物質が、前記添加剤チャンバ内の溶融塩から固体を選択的に吸収する物質を含む、実施形態1に記載のイオン交換槽。
【0043】
実施形態3
前記固体吸収物質が、前記添加剤チャンバの底部に配置されている、実施形態1に記載のイオン交換槽。
【0044】
実施形態4
前記固体吸収物質が、前記添加剤チャンバと前記堰システムの流路との間の開口に配置されている、実施形態1に記載のイオン交換槽。
【0045】
実施形態5
多孔質容器をさらに備え、前記固体吸収物質が該多孔質容器内に配置され、前記添加剤チャンバ内の溶融塩が該多孔質容器の細孔を通って流動して、前記固体吸収物質と接触する、実施形態1に記載のイオン交換槽。
【0046】
実施形態6
前記処理チャンバ内の処理チャンバ出口および前記添加剤チャンバ内の添加剤チャンバ出口をさらに備える、実施形態1に記載のイオン交換槽。
【0047】
実施形態7
前記処理チャンバの外部にあり、該処理チャンバを加熱するように位置付けられた第1の加熱装置、および前記添加剤チャンバの外部にあり、該添加剤チャンバを加熱するように位置付けられた第2の加熱装置をさらに備える、実施形態1に記載のイオン交換槽。
【0048】
実施形態8
前記第1の加熱装置が前記第2の加熱装置よりも低い作動出力を有する、実施形態7に記載のイオン交換槽。
【0049】
実施形態9
複数の第1の加熱装置および複数の第2の加熱装置を備える、実施形態7または8に記載のイオン交換槽。
【0050】
実施形態10
前記添加剤チャンバ内に配置された撹拌装置をさらに備え、該撹拌装置は、該添加剤チャンバの内容物を撹拌するように作られている、実施形態1から9のいずれか1つに記載のイオン交換槽。
【0051】
実施形態11
前記堰システムの第2の仕切りが、前記イオン交換槽の側壁の高さと実質的に等しい高さを有する、実施形態1から10のいずれか1つに記載のイオン交換槽。
【0052】
実施形態12
前記堰システムの第2の仕切りが、前記イオン交換槽の側壁の高さより低い高さを有する、実施形態1から10のいずれか1つに記載のイオン交換槽。
【0053】
実施形態13
前記処理チャンバから前記添加剤チャンバに塩を送り込むように作られたポンプ装置をさらに備える、実施形態1から12のいずれか1つに記載のイオン交換槽。
【0054】
実施形態14
前記処理チャンバ内の塩浴中に少なくとも部分的に浸漬されたガラス物品を含む、実施形態1から13のいずれか1つに記載のイオン交換槽。
【0055】
実施形態15
前記ガラス物品がガラス容器を含む、実施形態14に記載のイオン交換槽。
【0056】
実施形態16
ガラス物品をイオン交換する方法において、
イオン交換槽の添加剤チャンバに新たな塩と固体添加剤を添加する工程、
前記添加剤チャンバに熱を印加して、溶融塩を形成する工程、
前記溶融塩を前記添加剤チャンバから、前記イオン交換槽の堰システムの流路に通して、該イオン交換槽の処理チャンバ中に流す工程、および
前記処理チャンバ内で少なくとも1つのガラス物品をイオン交換処理する工程、
を有してなり、
前記添加剤チャンバは、その中に配置された固体吸収物質を含む、方法。
【0057】
実施形態17
前記処理チャンバ内で少なくとも1つのガラス物品をイオン交換処理する工程が、該処理チャンバをイオン交換温度に加熱する工程を含む、実施形態16に記載の方法。
【0058】
実施形態18
前記イオン交換温度が、約380℃と約570℃の間である、実施形態17に記載の方法。
【0059】
実施形態19
前記添加剤チャンバに熱を印加する工程が、該添加剤チャンバを、前記処理チャンバをイオン交換温度に加熱するよりも高い温度に加熱する工程を含む、実施形態17または18に記載の方法。
【0060】
実施形態20
前記処理チャンバから前記添加剤チャンバに塩を再循環させる工程をさらに含む、実施形態16から19のいずれか1つに記載の方法。
【0061】
実施形態21
前記塩を再循環させる工程が、前記処理チャンバ内の前記少なくとも1つのガラス物品を取り出し、該少なくとも1つのガラス物品を前記添加剤チャンバの上に位置付け、該少なくとも1つのガラス物品を回転させる工程を含む、実施形態20に記載の方法。
【0062】
実施形態22
前記塩を再循環させる工程が、前記処理チャンバから前記添加剤チャンバに塩をポンプで送り込む工程を含む、実施形態20に記載の方法。
【0063】
実施形態23
前記固体吸収物質が、前記添加剤チャンバ内の溶融塩から固体を選択的に吸収する物質を含む、実施形態16から22のいずれか1つに記載の方法。
【0064】
実施形態24
前記添加剤チャンバの内容物を撹拌する工程をさらに含む、実施形態16から23のいずれか1つに記載の方法。
【0065】
実施形態25
前記少なくとも1つのガラス物品がガラス容器を含む、実施形態16から24のいずれか1つに記載の方法。
【符号の説明】
【0066】
100 イオン交換槽
102 底部
104 側壁
106a 処理チャンバ
106b 添加剤チャンバ
112 第1の仕切り
114 第2の仕切り
116 流路
118 開口
120a 処理チャンバ出口
120b 添加剤チャンバ出口
130a 第1の加熱装置
130b 第2の加熱装置
150 撹拌装置
210 処理チャンバシステム
215 回転機器
219 突起
250 ポンプ装置
302 ガラス物品
400 マガジン装置
410 カセットアセンブリ
420 ガラス製品固定部材
430 垂直支持体
440 カバープレート
500 底部支持床
608 カセット