IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社マーベラスの特許一覧

<>
  • 特許-ゲーム装置 図1
  • 特許-ゲーム装置 図2
  • 特許-ゲーム装置 図3
  • 特許-ゲーム装置 図4
  • 特許-ゲーム装置 図5
  • 特許-ゲーム装置 図6
  • 特許-ゲーム装置 図7
  • 特許-ゲーム装置 図8
  • 特許-ゲーム装置 図9
  • 特許-ゲーム装置 図10
  • 特許-ゲーム装置 図11
  • 特許-ゲーム装置 図12
  • 特許-ゲーム装置 図13
  • 特許-ゲーム装置 図14
  • 特許-ゲーム装置 図15
  • 特許-ゲーム装置 図16
  • 特許-ゲーム装置 図17
  • 特許-ゲーム装置 図18
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-28
(45)【発行日】2024-09-05
(54)【発明の名称】ゲーム装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/533 20140101AFI20240829BHJP
   A63F 13/5375 20140101ALI20240829BHJP
   A63F 13/245 20140101ALI20240829BHJP
   A63F 13/44 20140101ALI20240829BHJP
   A63F 13/814 20140101ALI20240829BHJP
【FI】
A63F13/533
A63F13/5375
A63F13/245
A63F13/44
A63F13/814
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2023066883
(22)【出願日】2023-04-17
(62)【分割の表示】P 2023005806の分割
【原出願日】2018-10-02
(65)【公開番号】P2023080349
(43)【公開日】2023-06-08
【審査請求日】2023-04-18
(73)【特許権者】
【識別番号】511242904
【氏名又は名称】株式会社マーベラス
(74)【代理人】
【識別番号】100137095
【弁理士】
【氏名又は名称】江部 武史
(74)【代理人】
【識別番号】100091627
【弁理士】
【氏名又は名称】朝比 一夫
(72)【発明者】
【氏名】土手 真悟
【審査官】前地 純一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2023-037022(JP,A)
【文献】特開2016-097017(JP,A)
【文献】特開2002-301263(JP,A)
【文献】特開2001-187270(JP,A)
【文献】特開2013-017601(JP,A)
【文献】特開2012-187136(JP,A)
【文献】特開2012-050599(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の操作領域を有し、当該複数の操作領域にプレイヤから操作入力を受ける操作部と、
前記操作部への前記操作入力を指示する画像を表示する表示部と、
前記画像の表示を制御する制御部と、を有するゲーム装置であって、
前記表示部は、前記複数の操作領域と対応し、前記画像が移動する複数のレーンを含み、
前記画像は、前記複数のレーンに跨って表示される結合画像を含み、
前記複数のレーンは、前記結合画像の一端が位置する第1のレーンと、前記結合画像の他端が位置する第2のレーンとを含み、
前記複数の操作領域は、前記結合画像が表示される前記複数のレーンに対応し、前記第1のレーンと対応する第1の操作領域および前記第2のレーンと対応する第2の操作領域を有する第3の操作領域を含み、
前記制御部は、前記第3の操作領域の成功領域の大きさに対して、前記結合画像の大きさを所定の割合で変更するように構成されていることを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記第1のレーンおよび前記第2のレーン内において、前記結合画像の表示を変更するように構成されている請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
変更後の前記結合画像の前記一端は、前記第1のレーンに位置し、
変更後の前記結合画像の前記他端は、前記第2のレーンに位置する請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記複数の操作領域はそれぞれ、前記画像が移動する方向と直交する方向に沿って分割されている請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記第1の操作領域および前記第2の操作領域への前記操作入力を操作成功と評価する請求項1ないしのいずれかに記載のゲーム装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、プレイヤが、音楽に合わせてゲーム装置の操作部を操作するゲームが知られている。このようなゲームは、いわゆる音楽ゲームと称される。音楽ゲームは、携帯情報端末を用いて行われるだけでなく、アミューズメント施設に設置されるゲーム装置を用いて行われる(例えば、特許文献1)。
【0003】
例えば、特許文献1に開示されたゲーム装置は、円形のモニターと、そのモニターの周囲に間隔を置いて設けられた操作ボタンとを有する。モニターと操作ボタンは、略同一平面状に形成されているので、ゲーム中、プレイヤは、周囲の情報を不必要に得る。そのため、当該ゲーム装置は、ゲームの迫力感に欠け、ゲームへの集中力をプレイヤに提供することができなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第6115746号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、プレイヤにゲームへの没入感とゲームの疾走感を与えることができるゲーム装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このような目的は、下記(1)~(10)の本発明により達成される。
【0007】
(1)プレイヤから操作入力を受ける操作部と、
前記操作部への前記操作入力を指示する画像を表示する表示部と、
前記画像の表示を制御する制御部と、を有するゲーム装置であって、
前記操作部は、第1の開口と、前記第1の開口よりも大きい第2の開口とを有し、
前記操作部の少なくとも一部は、前記表示部から突出するように、前記表示部近傍に設けられていることを特徴とするゲーム装置。
【0008】
(2)前記操作部は、前記表示部上に設けられている上記(1)に記載のゲーム装置。
【0009】
(3)前記操作部は、円錐台の筒形に形成されている上記(1)または(2)に記載のゲーム装置。
【0010】
(4)前記操作部の前記表示部に対する突出角度は、90~150°である上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のゲーム装置。
【0011】
(5)前記操作部は、前記第1の開口および前記第2の開口を有する本体と、複数の操作部材とを含む上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のゲーム装置。
【0012】
(6)前記複数の操作部材は、前記本体の内周面に沿って配置されている上記(5)に記載のゲーム装置。
【0013】
(7)前記操作部の前記少なくとも一部は、前記第1の開口が前記表示部に面した状態で、前記表示部から突出するように設けられている上記(1)ないし(6)のいずれかに記載のゲーム装置。
【0014】
(8)前記第1の開口は、前記表示部に包含されるように設けられている上記(1)ないし(7)のいずれかに記載のゲーム装置。
【0015】
(9)前記複数の操作部材は、前記画像の移動方向に、前記表示部から突出するように設けられている上記(5)または(6)に記載のゲーム装置。
【0016】
(10)前記複数の操作部材は、長尺状に形成され、
前記複数の操作部材の長さは、前記画像が移動する距離の50~150%の長さである上記(9)に記載のゲーム装置。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、プレイヤに没入感と疾走感を与えることができるゲーム装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置を模式的に示す斜視図である。
図2図2は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置の操作部と表示部を模式的に示す拡大図である。
図3図3は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置の構成を示すブロック図である。
図4図4は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置の記憶部に記憶されている指示画像パターンを示す図である。
図5図5は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置の記憶部に記憶されている判定テーブルを示す図である。
図6図6は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置の記憶部に記憶されている成功領域テーブルを示す図である。
図7図7は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置の操作部の操作部材を示す拡大図である。
図8図8は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置の基本操作を説明するための図である。
図9図9は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置の基本操作を説明するための図である。
図10図10は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置のスライド操作を説明するための図である。
図11図11は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置のスナップ操作を説明するための図である。
図12図12は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置のホールド操作を説明するための図である。
図13図13は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置のチェイン操作を説明するための図である。
図14図14は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置のゲーム処理の流れを示すフローチャートである。
図15図15は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置のスライド操作の流れを示すフローチャートである。
図16図16は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置のスナップ操作の流れを示すフローチャートである。
図17図17は、本発明の第2実施形態にかかるゲーム装置を模式的に示す斜視図である。
図18図18は、本発明の第3実施形態にかかるゲーム装置を模式的に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明のゲーム装置を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。説明の都合上、図中の上側を「上」、下側を「下」、左側を「左」、右側を「右」、紙面手前側を「前」、紙面奥側を「後」として説明する。
【0020】
<<第1実施形態>>
1.ゲーム装置
図1は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置を模式的に示す斜視図である。図2は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置の操作部と表示部を模式的に示す拡大図である。図3は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置の構成を示すブロック図である。
【0021】
図1に示す本発明のゲーム装置1は、アミューズメント施設等に設置されるゲーム装置である。しかし、本発明のゲーム装置1は、これに限定されず、家庭用のゲーム機にも適用されることができる。このゲーム装置1は、音楽を再生し、その音楽に合わせて所定の画像を表示する。プレイヤは、音楽と所定の画像とに合わせて、ゲーム装置1を操作する。ゲーム装置1がプレイヤの操作を評価することで、プレイヤはゲームを楽しむことができる。
【0022】
このような本発明のゲーム装置1は、筐体2と、表示部3と、記憶部4と、操作部5と、通信部6と、スピーカ7と、制御部8とを有する。以下、ゲーム装置1の各部の構成を説明する。
【0023】
<筐体>
筺体2は、ゲーム装置1の各部材を設置または収納する機能を有している。図1に示すように、筐体2は、箱型に形成されている。しかし、筐体2の形状は特に限定されない。筐体2は、上部前面(第1の面)が鉛直軸に対して背面(第2の面)側に傾斜している。これにより、全てのプレイヤが快適に表示部3を視認することができる。また、操作部5を操作しやすいように設置することができる。
【0024】
<表示部>
表示部3は、ゲームに関連する画像を表示する機能を有する。表示部3は、図1に示すように、ゲーム装置1の筐体2の前面に設けられている。表示部3は、1枚のパネルで構成されていても、複数のパネルで構成されていても、1枚のパネルが複数に分割されて構成されていてもよい。また、表示部3は、タッチパネルであってもよい。図1に示すように、表示部3は、円形状に形成されている。しかし、表示部3は、これに限定されず、四角形状や三角形状であってもよい。
【0025】
表示部3は、図2に示すように、複数の指示画像(以下、「ノーツ」という)31が表示されるゲーム領域と、判定ライン(指示画像ともいう)32が表示される判定領域とで構成される。ゲーム領域は、表示部3の中心に位置する消失点と、ノーツ31と、消失点から放射状に延びる複数のレーン33とで構成されている。
【0026】
ノーツ31は、判定ライン32上に重なった時に、プレイヤに操作入力を指示する機能を有する。ノーツ31は、ノーマルノーツ、スライドノーツ、スナップノーツ、ホールドノーツ、チェインノーツを含む。各ノーツの機能は後述する。消失点は、ノーツ31が出現する点であり、表示部3の中心に位置する。
【0027】
複数のレーン33は、ノーツ31が移動するレーンであり、消失点から判定ライン32まで直線状に延びている。複数のレーン33は、ノーツ31が移動する方向に沿って、後述する操作部材52に対応して設けられている。これにより、ノーツ31が消失点から迫ってくるように移動するので、プレイヤにゲームに対する没入感を与えることができる。レーン33の幅は、判定ライン32に向かう程幅広になっている。本実施形態では、消失点から60本のレーン33が判定ライン32に向かって形成されている。なお、複数のレーン33は、表示されなくてもよく、湾曲状やジグザグ状に延びていてもよい。
【0028】
判定ライン32は、ノーツ31が判定ライン32上に重なった時に、プレイヤに操作入力を指示する機能を有する。判定ライン32は、表示部3の円周に沿って形成され、円環状に形成されている。判定ライン32は、複数のレーン33に対応するように分割されている。そのため、判定ライン32も複数のレーン33に対応して60個に分割されている。なお、判定ライン32は、表示されなくてもよく、判定ライン32を設けなくてもよい。また、判定ライン32は、円環状に限らず、直線状であっても、各レーン33に対応して個別にリング状を形成していてもよい。
【0029】
<記憶部>
次に、記憶部4を説明する。図4は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置の記憶部に記憶されている指示画像パターンを示す図である。図5は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置の記憶部に記憶されている判定テーブルを示す図である。図6は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置の記憶部に記憶されている成功領域テーブルを示す図である。
【0030】
記憶部4は、ゲームプログラムと、ゲームデータとを記憶する。ゲームプログラムは、ゲーム装置1にゲームを実行させるためのプログラムであり、ハードウェアとの協働によって実現される。また、ゲームデータは、ゲームに関連するデータであり、音楽データと、画像データと、効果音データと、指示画像パターンデータとを含む。
【0031】
音楽データは、スピーカ7から流れる楽曲データである。音楽データは、例えば、歌手の楽曲やアニメの楽曲等、複数の楽曲データを含んでいる。
【0032】
画像データは、ゲームに関連する画像データであり、表示部3に表示される。画像データは、例えば、ノーツ画像、レーン画像、判定ライン画像、各種エフェクト画像などのデータを含む。また、ノーツ画像は、各種操作を指示する補助画像を有する。例えば、補助画像は、右スライド操作を指示する右向き補助画像、左スライド操作を指示する左向き補助画像、上スナップ操作を指示する上向き補助画像、下スナップ操作を指示する下向き補助画像、ホールド操作を示すホールド補助画像を含む(図4参照)。
【0033】
効果音データは、ゲームプレイ中に再生される音データであり、音楽データとは異なる。効果音データは、例えば、プレイヤの操作結果に応じて流れる評価音データを含む。そのような評価音データは、操作成功時の音データと、操作失敗時の音データとを含む。
【0034】
指示画像パターンデータは、複数のレーン33において、1楽曲中にノーツ31が出現するパターンを示すデータである。この指示画像パターンデータは、1楽曲に対応している。記憶部4は、楽曲の数に応じて、このような指示画像パターンデータを記憶している。例えば、図4は、楽曲Aに対応する指示画像パターンデータを示している。複数のレーン33に1~60の番号を付与し、各レーン33は出現するノーツ31のパターンを含んでいる。ノーツ31は、楽曲の開始から終了に至る時間順に並んでいる。図4は、その下に行くほど、ノーツ31が楽曲の始めに出現することを意味する。
【0035】
具体的に、楽曲が開始されると、先ず、ノーマルノーツが第1レーンに出現し、次にノーマルノーツが第2、3レーンに跨って出現し、次に右スライドノーツが第60レーンに出現する。このような指示画像パターンにしたがって、楽曲が終了されるまで、ノーツ31が各レーン33を移動する。
【0036】
指示画像パターンデータは、1楽曲に対して複数種のパターンを有していてもよい。複数種のパターンは、難易度に応じて分類されていてもよい。さらに、指示画像パターンデータは、ノーツ31の移動スピードと対応して記憶されていてもよい。これにより、異なるパターンに加え、移動スピードを変更することができ、ゲームの難易度をさらに上げることができる。
【0037】
指示画像パターンは、上述した5種類のノーツ31を含む。ノーマルノーツは、タップ操作を指示する。スライドノーツは、左右方向のどちらかにスライド操作を指示し、左向き補助画像または右向き補助画像を有する。スナップノーツは、上下方向のどちらかにスライド操作を指示し、上向き補助画像または下向き補助画像を有する。ホールドノーツは、ノーツをタッチし続けることを指示し、ホールド補助画像を有する。チェインノーツは、ノーツ31を連続して操作することを指示するノーツ31である。
【0038】
また、記憶部4は、プレイヤによる操作入力の成功の判定基準を記憶する。すなわち、記憶部4は、判定ライン32とノーツ31との位置関係と、判定結果とを対応付けて判定テーブルに記憶する。図5は、ノーツ31が判定ライン32に対してどの位置で操作入力を受けたかにより、判定結果が異なることを示している。
【0039】
具体的に、ノーツ31が判定ライン32と大きくかけ離れた(接触しない)位置にある場合、「Miss」の判定結果と対応付けられている。ノーツ31が判定ライン32から少し離れた(接触した)位置にある場合、「Good」の判定結果と対応付けられている。ノーツ31が判定ライン32から僅かに離れた(接触した)位置にある場合、「Great」の判定結果と対応付けられている。ノーツ31と判定ライン32とが近似に重なった位置にある場合、「Marvelous」の判定結果と対応付けられている。
【0040】
また、記憶部4は、操作部材52の成功領域をノーツ31毎に記憶する。すなわち、記憶部4は、レーン33毎に、指示画像パターンデータ中のノーツ31と、操作部材52の成功領域とを対応づけたテーブル(成功領域テーブル)を記憶する。例えば、図6に示すように、ノーマルノーツの場合、操作部材52の第1~第4領域521~524が成功領域であることを示している。すなわち、ノーマルノーツは、操作部材52のどこを操作しても、操作が成功であることを示している。これは、チェインノーツ、ホールドノーツの場合も同様である。
【0041】
また、左スライドノーツの場合、第1レーンでは、それに対応する第1の操作部材52の第1~第4領域521~524のいずれかから、左方向に操作したことが成功領域であることを示している。すなわち、左スライド操作は、操作部材52のいずれかの位置から左にスライドさせ、当該操作部材52で操作入力を検知しなくなった場合を成功であることを示している。これは、右スライドノーツの場合も同様である。
【0042】
下スナップノーツの場合、第1レーンでは、それに対応する第1の操作部材52の第1の領域521から第2領域522への組合せにおける連続した操作(スライド操作またはタップ操作)が成功領域であることを示している。一方、第60レーンでは、それに対応する第60の操作部材52の第1の領域521から第2領域522への組合せと、第3の領域523から第4の領域524への組合せにおける連続した操作が成功領域であることを示している。これは、上スナップノーツの場合も同様である。
【0043】
なお、成功領域の組合せは、隣り合う領域の組合せや、当該組合せ以外の離間した領域の組合せを有していてもよい。隣り合う領域の組合せは、第2領域522から第3領域523への組合せおよび第3領域523から第4領域524への組合せなどを含む。離間した領域の組合せは、第1領域521と第3領域523との組合せなどを含む。
【0044】
<操作部>
次に操作部5を説明する。図7は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置の操作部の操作部材を示す拡大図である。操作部5は、プレイヤがゲームを実行するために行う操作入力を受ける機能を有する。操作部5は、筒形、特に円錐台の筒形に形成されている。しかし、操作部5の形状は、特に限定されず、円筒形状、箱型形状、三角筒形状などであってもよい。操作部5は、筐体2の上部前面で、表示部3から突出するように、表示部3近傍に設けられている。
【0045】
操作部5は、筒形の本体51と、複数の長尺状の操作部材52とを含む。本体51は、操作部材52を支持する機能を有する。本実施形態で、本体51は、円錐台の筒形の形状をなしているが、これに限定されない。本体51は、筒形に形成されているため、円形の上底開口(第1の開口)と、上底開口よりも面積が大きい下底開口(第2の開口)とを有する。上底開口の直径は、特に限定されないが、40~80cmが好ましく、50~70cmがより好ましい。また、下底開口の直径は、特に限定されないが、80~150cmが好ましく、90~120cmがより好ましい。このような径により、プレイヤは表示部3を確実に視認できる。
【0046】
操作部5は、その上底開口が表示部3に包含されるように、表示部3上に設けられている。これにより、プレイヤは、操作部5の上底開口を介して、表示部3を視認することができる。
【0047】
複数の長尺状の操作部材52は、プレイヤからの操作入力を受ける機能を有する。複数の操作部材52は、本体51の内周面に連続して設けられている。しかし、操作部材52の配置は、これに限定されず、本体51の内周面に沿って、間欠的に設けられていてもよい。操作部材52の数は、特に限定されないが、本実施形態では、60個に設定されている。これは、表示部3に表示されるレーン33の数に対応している。
【0048】
操作部材52の形状は、特に限定されず、板状、円板上、ブロック状、棒状、円環状などを含む。本実施形態では、操作部材52は、長尺の板状に形成されている。操作部材52の長さは、特に限定されないが、150~350cmが好ましく、200~300cmがより好ましい。換言すると、操作部材52の長さは、ノーツ31が移動する距離、すなわち、表示部3の半径の50~150%の長さが好ましく、60~140%の長さが好ましい。このような長さにより、ゲーム装置1の手前から奥、奥から手前のようなスライド操作が可能になり、ゲームの趣向性を高めることができる。
【0049】
また、これらの操作部材52は、その長手方向(ノーツ31の移動方向)に、表示部3に表示されるレーン33およびノーツ31と対応するように設けられている。そのため、レーン33の長さと、操作部材52の長さとの合計の長さが、プレイヤにゲーム装置1の奥行き感を与え、ゲームに対する没入感およびゲームの疾走感を高めることができる。
【0050】
表示部3に対する前記操作部材52の突出角度は、90~150°であることが好ましく、100~140°がより好ましい。これにより、操作部材52が表示面からフレア状に広がるため、ゲームに対する没入感をプレイヤに与えることができる。また、ノーツ31がレーン33を超えて操作部材52まで移動する印象を与え、ゲームに対する疾走感を与えることができる。
【0051】
操作部材52は、検出デバイスとして、操作入力を検出するための静電タッチセンサーを有している。静電タッチセンサーの数は、1つでも、2つ以上の複数であってもよい。しかしながら、その数は、1~10個が好ましく、1~5がより好ましく、1~4個が最も好ましい。これにより、長尺状の操作部材52のどこを操作しても、確実に操作を検知することができる。静電タッチセンサーは、操作部材52の本体51側の面(裏面)に設けられている。なお、操作部材に設けられるタッチセンサーは、静電タッチセンサーに限られず、プレイヤが触れることで操作入力を検出することのできる検出デバイスであればよい。そのようなデバイスは、例えば、超音波表面弾性波方式のセンサー、抵抗膜方式のセンサー、投影型赤外線方式のセンサーなどを含む。
【0052】
操作部材52は、図7に示すように、その長手方向に沿って複数の領域に分割されている。領域の数は、特に限定されないが、本実施形態では、図7に示すように、4つの領域に分割されている。これにより、静電タッチセンサーを各領域に設けることができるので、操作部材52の領域毎にプレイヤの操作入力を評価することができる。具体的には、操作部材52の裏面は、図7に示されるように、操作部材52の長手方向に4分割されている。そして、操作部材52は、その表示部3側から、第1の領域521、第2の領域522、第3の領域523、第4の領域524を形成している。これら各領域に静電タッチセンサーが1つずつ設けられる。このような構成にすることにより、長手方向へのスライド操作を正確かつ確実に検出することができるので、操作入力の評価のバリエーションを増やすことができる。したがって、上級者にも楽しめるゲームを提供することができる。
【0053】
本実施形態では、操作部材52を4つの領域に分割しているが、分割は4分割に限られない。分割数を増加させることにより、操作入力の評価のバリエーションを増加させることができるとともに、プレイヤは滑らかな操作感を得ることができる。具体的には、分割数が増加すると、領域の組合せ数や隣り合う領域の組合せ数を増やすことができるので、操作入力のバリエーションを増やすことができる。
【0054】
また、操作部材52を少なくとも2分割することにより、1つの操作部材52で領域をまたぐ操作が可能になる。分割数が3以上であれば、後述のスナップ操作等をより容易にすることができる。例えば、操作部材52を3分割した場合と、8分割した場合では、3分割した場合よりも8分割した場合のほうが、少ない手の動きでスナップ操作を成功させることが可能になるとともに、プレイヤの手の動きを減少させることが可能になる。
【0055】
なお、複数の操作部材52の全てが複数の領域に分割されていてもよいし、複数の操作部材52の全てのうち少なくとも一部の操作部材52が複数の領域に分割されていてもよい。本実施形態では、本体51の下側内周面に配置された操作部材(30個の操作部材)52が4つの領域に分割されている。換言すると、本実施形態では、本体51の上側内周面に配置された操作部材(30個の操作部材)52は、複数の領域に分割されていなくてもよい。もっとも、全ての操作部材52は、本体51の内周面の全周にわたって、複数の領域に分割されていてもよい。この場合には、より多くの操作バリエーションを提供することができる。
【0056】
同様に、全ての操作部材52の複数の領域のそれぞれに複数の静電タッチセンサーが設けられてもよいし、一部の操作部材52の複数の領域のそれぞれに複数の静電タッチセンサーが設けられてもよい。本実施形態では、本体51の下側内周面に配置された操作部材52の4つの領域のそれぞれに4つの静電タッチセンサーが設けられている。換言すると、本体51の上側内周面に配置された操作部材52は、1つのみの静電タッチセンサーを設ける。なお、操作部材52が複数の領域に分割されている場合、1つの静電タッチセンサーのみがいずれかの領域に設けられていてもよい。
【0057】
(通信部)
通信部6は、有線または無線を介して、外部のネットワーク(LAN、WAN、インターネット等)またはデバイスと通信を行う機能を有する。本発明のゲーム装置1は、通信部6を介して、他のゲーム装置や情報端末などの他の装置とデータ通信してもよい。例えば、通信部6は、他の装置と通信を行い、音楽データやゲームプログラムを入手することができる。これにより、音楽データがアップデートされ、最新の音楽を提供することができる。
【0058】
(スピーカ)
スピーカ7は、種々の音を出力する機能を有する。スピーカ7は、筐体2の前面下部に設けられている。スピーカ7の数は、特に限定されず、1つでも2つ以上の複数であってもよい。本実施形態では、スピーカ7は、筐体2の前面下部の両サイドに1つずつ設けられている。スピーカ7が出力する音は、記憶部4に保存されている楽曲、ゲームプログラムを実行することにより提供される効果音などを含む。
【0059】
(制御部)
次に、制御部8を説明する。図8は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置の基本操作を説明するための図である。図9は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置の基本操作を説明するための図である。制御部8は、ゲーム処理を実行する機能を有する。具体的に、本発明は、音楽を再生しながら、表示部3に指示画像31を表示し、プレイヤから操作入力を受ける。そして、プレイヤによる操作を評価する処理を実行する。このような制御部8は、図3に示すように、ゲーム処理部81と、表示制御部82と、評価部83と、音出力制御部84とを有する。
【0060】
ゲーム処理部81は、プレイヤの操作入力の情報を取得し、当該情報を処理する機能を有する。例えば、ゲーム処理部81は、プレイヤの操作入力に基づいて、記憶部4に記憶されている楽曲の決定や提供、楽曲に対応する指示画像パターンの決定や提供を実行する。具体的に、操作部5がプレイヤによる楽曲を選択する操作入力を受けることにより、ゲーム処理部81は、記憶部4に記憶されている楽曲群から当該楽曲を決定する。そして、ゲーム処理部81は、決定した楽曲を音出力制御部84に提供する。これと同時に、図4に示すような、決定された楽曲に対応する指示画像パターンを表示制御部82に提供する。これにより、後述する音出力制御部84が音楽を出力し、表示制御部82がそれに対応する指示画像パターンを表示することを制御する。
【0061】
なお、ゲーム処理部81は、プレイヤによる楽曲の選択操作に基づかずに、ランダムに楽曲を決定してもよい。また、1つの楽曲に対して複数の指示画像パターンが対応している場合、ゲーム処理部81は、複数の指示画像パターンの中から、ランダムに任意のパターンを決定することができる。
【0062】
また、ゲーム処理部81は、プレイヤの操作入力の情報を取得し、これを提供する機能を実行する。具体的に、ゲーム処理部81は、操作入力の情報を取得することにより、当該情報を評価部83に提供する。これと同時に、ゲーム処理部81は、当該情報を表示制御部82に提供する。これにより、評価部83は、図5の判定基準に基づいて、当該操作を評価することができる。
【0063】
表示制御部82は、ゲームに関連する全ての画像の表示を制御する機能を有する。すなわち、表示制御部82は、ゲーム処理部81により決定された指示画像パターンの表示や評価部83による評価結果に基づく画像の表示を制御する。例えば、表示制御部82は、図8に示すように、ノーマルノーツが消失点から判定ライン32に向かって移動するように、指示画像の表示を制御する。そして、図9に示すように、評価部83による、プレイヤの操作の評価を示す評価画像34の表示を制御する。また、表示制御部82は、評価部83による、操作の評価を示す「Miss」、「Great」、「Marvelous」、「Good」などの文字画像(評価画像)の表示を制御してもよい。
【0064】
評価部83は、プレイヤによる操作入力の位置やタイミングを評価する機能を有する。評価部83はまず、ゲーム処理部81が取得した操作入力の情報と、成功領域テーブルとから、当該操作を評価する。すなわち、評価部83は、各ノーツ31に対して、取得した操作部材52の領域の情報と、成功領域テーブルとを比較して、操作が成功であるか否かを評価する。
【0065】
具体的には、ノーマルノーツの場合、操作部材52のいずれの領域521~524からの操作入力を受けても、評価部83は、図6を参照して、当該操作を成功と評価する。また、スナップノーツの場合、評価部83は、操作部材52の隣り合う操作領域で連続した入力を受けたとき、図6を参照して、スナップ操作成功(第1の成功)と評価する。スライドノーツの場合、評価部83は、操作部材52のいずれかの領域521~524で操作入力を検知した後、当該操作部材52で操作入力を検知しなくなったとき、図6を参照して、スライド操作成功(第3の成功)と評価する。
【0066】
このようなスライド操作やスナップ操作において、操作入力の情報が図6の成功領域テーブルの成功領域と一致しない場合、評価部83は、スライド操作成功、スナップ操作成功と評価せず、通常の操作成功(第2の成功)と評価する。この場合、タイミングに基づく評価の結果に関わらず、当該操作に対して、最低評価(Good)が作られる。
【0067】
評価部83は、成功領域に基づく操作を評価した後、判定ライン32とノーツ31との位置関係を評価する。すなわち、評価部83は、ゲーム処理部81が取得した操作入力の情報と、判定テーブルとから、当該入力のタイミングを評価する。具体的には、図5に示すように、ノーツ31が判定ライン32と大きくかけ離れた(接触しない)位置にある時に、ゲーム処理部81が操作入力の情報を取得した場合、評価部83は判定テーブルから当該入力操作を「Miss」と評価する。同様に、ノーツ31と判定ライン32が少し離れた(接触した)時に、ゲーム処理部81が操作入力の情報を取得した場合、評価部83は判定テーブルから当該入力操作を「Good」と評価する。また、ノーツ31が判定ライン32と近似に重なっている時に、ゲーム処理部81が操作入力の情報を取得した場合、評価部83は判定テーブルから当該入力操作を「Marvelous」と評価する。このように、評価部83は、4段階の判定基準に基づいて、プレイヤの操作を評価する。
【0068】
音出力制御部84は、ゲームに関連する全ての音、楽曲の出力を制御する。具体的に、音出力制御部84は、ゲーム処理部81により決定された楽曲の出力を制御する。また、評価結果に基づいて、評価音データの出力を制御する。
【0069】
以上のような構成の他、本発明の制御部8は、ノーツ31の大きさを変更することができる機能を有する表示態様変更部を含んでいてもよい。例えば、1つのノーツ31は、図8に示すように、1つのレーン33に対応している。しかし、ゲームの難易度を上げるために、表示態様変更部は、1つのレーン33の20~80%の大きさ(所定の割合)にノーツ31の大きさを変更することができきる。また、表示態様変更部は、1つのノーツ31が複数のレーン(例えば、2レーン)33に跨って表示されるように大きさを変更し、かつ、そのノーツ31の大きさを当該複数分のレーンの20~80%の大きさに変更することもできる。すなわち、ノーツ31がどのような大きさであったとしても、ノーツ31の大きさをレーン33の幅に対して所定の割合減じた大きさに変更することができる。
【0070】
例えば、図2に示すように、1つノーツ31が6レーンに跨って表示される場合、表示態様変更部は、外側に位置するレーン33の50%分、ノーツ31の大きさを小さくすることができる。換言すると、複数のレーン33に跨って表示されるノーツ(結合ノーツ)31の場合、表示態様変更部は、結合ノーツ31全体で、1レーン分の大きさが削減された大きさのノーツ31に結合ノーツ31を変更することもできる。これにより、ノーツ31の両端に対応する操作部材52を操作しても、評価されないような印象をプレイヤに与えることができ、ゲームプレイの難易度を高めることができる。
【0071】
以上、本発明のゲーム装置1を説明したが、本発明のゲーム装置1は、上述した各部に加え、コイン投入口やコイン返却口なども備えている。
【0072】
2.指示画像毎の操作入力の評価方法
次に、5種類のノーツ31の操作入力の評価について、図を用いて具体的に説明する。図10は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置のスライド操作を説明するための図である。図11は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置のスナップ操作を説明するための図である。図12は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置のホールド操作を説明するための図である。図13は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置のチェイン操作を説明するための図である。
【0073】
(1)ノーマルノーツ
プレイヤは、ノーマルノーツ31が判定ライン32に重なったときに、ノーマルノーツ31が移動するレーン33と対応する操作部材52をタップ操作する。例えば、図8、9に示すように、ノーマルノーツ31の場合、操作部材52のどの領域での操作入力を受けても、操作成功と判断される。
【0074】
(2)スライド操作
プレイヤは、スライドノーツ31が判定ライン32に重なったときに、スライドノーツ31が移動するレーン33と対応する操作部材52を補助画像が指示する方向にスライド操作する。例えば、図10に示すように、左スライドノーツの場合、操作部材52のいずれかの領域での操作入力を受けた後、当該操作入力を受けなくなった場合に、スライド操作が成功と評価され。すなわち、プレイヤが操作部材52のいずれかの領域で操作入力し、左方向にスライド操作する。この時、プレイヤが当該操作部材52を超えてスライドさせることにより、ゲーム処理部81が操作入力の情報を受けなくなる。これにより、評価部83は、スライド操作を成功と評価する。
【0075】
(3)スナップ入力
プレイヤは、スナップノーツ31が判定ライン32に重なったときに、スナップノーツ31が移動するレーン33と対応する操作部材52を補助画像が指示する方向にスライド(またはタップ)操作する。図11に示すように、下スナップノーツの場合、成功領域テーブルに記憶されている操作入力があった場合に、スナップ操作が成功と評価され。例えば、プレイヤが操作部材52の第1領域521から第2領域522にスライドさせることにより、評価部83は、スナップ操作を成功と評価する。
【0076】
(4)ホールド操作
プレイヤは、ホールドノーツ31が判定ライン32に重なったときに、ホールドノーツ31が移動するレーン33と対応する操作部材52をホールドノーツ31が表示されている間タッチし続ける。例えば、図12に示すように、ホールドノーツの場合、操作部材52のどの領域での操作入力を受けても、ホールドノーツ31が表示されている間中操作入力を受けている限り、ホールド操作が成功と評価される。
【0077】
(5)チェイン操作
プレイヤは、チェインノーツ31が判定ライン32に重なったとき、移動してくるチェインノーツ31のレーン33と対応する操作部材52をタッチ操作する。もし、チェインノーツ31が連続する場合は、2つ目以降のチェインノーツ31に対応する操作部材52をタッチする必要はなく、1つ目のチェインノーツ31に対応する操作部材52をタッチし続けることでも2つ目以降のチェインノーツ31に対応する操作部材52の操作入力を成功とする。例えば、図13に示すように、チェインノーツ31の場合、1つ目のチェインノーツ31に対応する操作部材52のどの領域での操作入力を受けても、対応する操作部材52をタッチ操作している限り、チェイン操作が成功と評価される。
【0078】
このように、本発明のゲーム装置1では、操作部5は、筒状に形成され、表示部3から突出するように配置されている。そのため、ゲーム装置1の周囲の情報を排除することができ、プレイヤにゲームへの没入感を与えることができる。また、表示部3のレーン33と、操作部材52とが一直線状に配列している。そのため、ノーツ31の移動距離が実際の移動距離(レーンの長さ)の倍の距離となる感覚をプレイヤに与え、ゲームの疾走感を与えることができる。したがって、従来にない、斬新なゲームを提供することができる。
【0079】
3.ゲーム装置の動作方法
次に、本実施形態のゲーム装置の動作方法について詳細に説明する。図14は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置のゲーム処理の流れを示すフローチャートである。
【0080】
まず、プレイヤから楽曲を選択するための操作入力を受ける(S1)。ゲーム処理部81が操作入力を受けると、ゲーム処理部81は、当該操作入力に基づいて、楽曲と、楽曲に対応する指示画像パターンを決定する(S2)。これにより、音出力制御部84は、楽曲の出力を制御することで、楽曲がスピーカ7から流れる(S3)。これと同時に、表示制御部82は指示画像パターンの表示を制御し、表示部3は指示画像パターンを楽曲に合わせて表示する(S4)。
【0081】
次に、ゲーム処理部81は、プレイからの操作入力を受けたか否か判断する(S5)。ゲーム処理部81が操作入力を受けていないと判断すると、処理はステップS5を繰り返す。一方、ゲーム処理部81が操作入力を受けたと判断すると、処理はステップS6に進む。
【0082】
ステップS6において、ゲーム処理部81は、指示画像31が判定ライン32上か否か判断する(S6)。すなわち、ゲーム処理部81は、指示画像31が判定ライン32上にあるタイミングで操作入力を受けたか否か判断する。ゲーム処理部81は指示画像31が判定ライン32上にあると判断すると、評価部83は、当該操作を成功と評価する(S7)。これにより、処理はステップS9に進む。一方、ゲーム処理部81は指示画像31が判定ライン32上にないと判断すると、評価部83は、当該操作を失敗と評価する(S8)。これにより、処理はステップS9に進む。
【0083】
ステップS9おいて、ゲーム処理部81は、楽曲が終了したか否か判断する(S9)。ゲーム処理部81は楽曲が終了したと判断すると、処理は終了する。一方、ゲーム処理部81は楽曲が終了していないと判断すると、処理はステップS4に戻り、ステップS4~S9が繰り返される。
【0084】
以上のような処理は、ゲームの基本処理である。特に、操作部5がタップ操作、ホールド操作、チェイン操作の入力を受けた場合に適用できる。しかしながら、操作部5がスライド操作およびスナップ操作の入力を受けた場合は、評価部83の評価基準が異なる。以下、スライド操作およびスナップ操作の入力を受けた場合の処理を説明する。
【0085】
まず、スライド操作入力を受けた場合の処理を説明する。図15は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置のスライド操作の流れを示すフローチャートである。図14のステップS4において、表示部3が指示画像パターンを表示した後、処理は、図15に示すステップS51に進む。
【0086】
ステップS51において、ゲーム処理部81は、プレイヤからスライド操作入力を受けたか否か判断する(S51)。ゲーム処理部81がスライド操作入力を受けていないと判断すると、処理は、テップS51を繰り返す。一方、ゲーム処理部81がスライド操作入力を受けたと判断すると、処理はステップS61に進む。
【0087】
ステップS61において、ゲーム処理部81は、スライド操作入力が消失したか否か判断する(S61)。すなわち、プレイヤが操作部材52でスライド操作を開始した後、ゲーム処理部81は、当該操作部材52で操作入力を受けなくなったか否かを判断する。ゲーム処理部81はスライド操作入力が消失したと判断すると、評価部83は、スライド操作を成功と判断する(S71)。これにより、処理は、図14のステップS6に進む。一方、ゲーム処理部81はスライド操作入力が消失していないと判断すると、評価部83は、スライド操作を失敗と判断する(S81)。その代り、評価部83は、通常の操作成功と評価する。これにより、処理は、図14のステップS6に進む。
【0088】
次に、スナップ操作入力を受けた場合の処理を説明する。図16は、本発明の第1実施形態にかかるゲーム装置のスナップ操作の流れを示すフローチャートである。図14のステップS4において、表示部3が指示画像パターンを表示した後、処理は、図16に示すステップS52に進む。
【0089】
ステップS52において、ゲーム処理部81は、プレイヤから操作部材52の複数の領域521~524で操作入力を受けたか否か判断する(S52)。ゲーム処理部81が複数の領域521~524で操作入力を受けていないと判断すると、処理は、テップS52を繰り返す。一方、ゲーム処理部81が複数の領域521~524で操作入力を受けたと判断すると、処理はステップS62に進む。
【0090】
ステップS62において、評価部83は、成功領域テーブルを参照し、複数の領域521~524での操作入力が成功領域テーブルに記憶されている成功領域と一致するか否か判断する(S62)。例えば、ゲーム処理部81が第2領域522から第3領域523で連続した操作入力を受けた場合、評価部83は、成功領域テーブルを参照し、当該操作入力が成功領域テーブルの組合せと一致するか否か判断する。評価部83は、それらが一致していると評価すると、当スナップ操作を成功と判断する(S72)。これにより、処理は、図14のステップS6に進む。一方、評価部83は、それらが一致していないと判断すると、スナップ操作を失敗と判断する(S82)。その代り、評価部83は、通常の操作成功と評価する。これにより、処理は、図14のステップS6に進む。
【0091】
以上、前述の処理方法は、コンピュータで実行されるプログラムで作成可能である。このようなプログラムは、CPU(central processing unit)、マイクロプロセッサ(micro processor)、GPU(graphic processing unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などによって実現される。
【0092】
<<第2実施形態>>
次に、本発明のゲーム装置の第2実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0093】
図17は、本発明の第2実施形態にかかるゲーム装置を模式的に示す斜視図である。以下、第2実施形態について説明するが、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。なお、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一の符号を付してある。
【0094】
本実施形態のゲーム装置1は、操作部5の構成が異なる点以外は、前記第1実施形態のゲーム装置1と同様である。具体的に、図17に示すように、本実施形態の操作部5は、アーチ状の第1の操作部と、板状の第2の操作部53とを有する。
【0095】
アーチ状の第1の操作部は、アーチ状の本体51と、本体51の内周面に連続して設けられた複数の操作部材52とを含む。第1の操作部は、第1実施形態の操作部5の1/2の大きさで構成されている。すなわち、第1の操作部は、30個の操作部材52で構成されている。
【0096】
板状の第2の操作部53は、板状の本体と、本体の上面に連続して設けられた複数の操作部材52とを含む。第2の操作部材53は、ゲーム領域の30レーン分に対応する30本の操作部材52で構成されていてもよく、任意の10レーン分に対応する10本の操作部材52で構成されていてもよい。このような第2の操作部53を設けることにより、従来のゲーム装置の操作構成を維持しつつ、ゲームに対する疾走感や没入感を与えることができる。そのため、ゲームの初心者は、気軽に本発明のゲーム装置1でゲームを行うことができる。なお、本実施形態のゲーム装置1も、第1実施形態のゲーム装置1の効果と同様の効果を有する。
【0097】
<<第3実施形態>>
次に、本発明のゲーム装置の第3実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0098】
図18は、本発明の第3実施形態にかかるゲーム装置を模式的に示す斜視図である。以下、第3実施形態について説明するが、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。なお、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一の符号を付してある。
【0099】
本実施形態のゲーム装置1は、操作部材52の分割方向が異なる以外は、前記第1実施形態のゲーム装置1と同様である。具体的に、第3実施形態のゲーム装置1の操作部5の操作部材52は、その長手方向と直交する方向に沿って、3つの領域に分割されている。すなわち、各領域521~522は、操作部材52の長手方向に沿って、長尺状に形成されている。このような構成により、スライド操作が第1実施形態のスナップ操作と同様に評価されるため、スライド操作時の評価を難しくすることができる。したがって、上級者にも楽しめるゲームを提供することができる。なお、本実施形態のゲーム装置1も、第1実施形態のゲーム装置1の効果と同様の効果を有する。
【0100】
以上、本発明のゲーム装置を、好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の手段または構成物が付加されていてもよい。また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組合せたものであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0101】
以上のような本発明のゲーム装置は、プレイヤから操作入力を受ける操作部と、前記操作部への前記操作入力を指示する画像を表示する表示部と、前記画像の表示を制御する制御部と、を有する。前記操作部の少なくとも一部は、前記表示部から突出するように、前記表示部近傍に設けられている。このような構成により、プレイヤに没入感と疾走感を与えることができる。したがって、本発明は、産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0102】
1…ゲーム装置 2…筺体 3…表示部 31…指示画像(ノーツ) 32…判定ライン 33…複数のレーン 34…評価画像 4…記憶部 5…操作部 51…本体 52…操作部材 521…第1の領域 522…第2の領域 523…第3の領域 524…第4の領域 53…第2の操作部 6…通信部 7…スピーカ 8…制御部 81…ゲーム処理部 82…表示制御部 83…評価部 84…音出力制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18