(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-28
(45)【発行日】2024-09-05
(54)【発明の名称】コンテナ装置とコンテナ取付け襟部
(51)【国際特許分類】
B65F 1/16 20060101AFI20240829BHJP
B65F 1/14 20060101ALI20240829BHJP
A47B 88/427 20170101ALI20240829BHJP
A47B 88/43 20170101ALI20240829BHJP
A47B 88/49 20170101ALI20240829BHJP
A47B 88/919 20170101ALI20240829BHJP
A47B 88/944 20170101ALI20240829BHJP
【FI】
B65F1/16
B65F1/14 D
B65F1/14 B
A47B88/427
A47B88/43
A47B88/49
A47B88/919
A47B88/944
(21)【出願番号】P 2023118375
(22)【出願日】2023-07-20
(62)【分割の表示】P 2020541637の分割
【原出願日】2018-10-12
【審査請求日】2023-08-18
(32)【優先日】2017-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NZ
(32)【優先日】2017-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NZ
(73)【特許権者】
【識別番号】520127845
【氏名又は名称】ブルーウォーター ライズ インベストメンツ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハウス、デイビッド チャールズ
【審査官】粟倉 裕二
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-355132(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65F 1/00-1/16
A47B 88/427
A47B 88/43
A47B 88/49
A47B 88/919
A47B 88/944
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテナ装置であって、
取付け手段と、
フレームと、
蓋と、
接続手段と、
蓋移動手段とを備え、
前記フレームは、前記取付け手段にスライド可能に接続されており、前記フレームは、廃棄物用コンテナを支持するように適合されており、前記フレームは、前記廃棄物用コンテナの開口端が前記蓋によって完全に覆われる第1フレーム位置と、前記第1位置から第1方向にずれた第2フレーム位置との間でスライド可能に構成されており、
前記接続手段は、前記取付け手段の上壁の下面に接続された少なくとも2つのアームを備え、前記少なくとも2つのアームは、互いに平行に配置されており、前記少なくとも2つのアームと前記蓋とが、平行四辺形の3辺をなしており、
前記蓋移動手段は、
さらに、
ベースと、
作動部材と、前記作動部材に接続された蓋係合手段とを備える作動手段であって、前記蓋係合手段は、使用中に前記蓋に当接するように構成され
ており、前記作動手段は、第1作動手段位置と前記第1作動手段位置からずれた第2作動手段位置との間で前記ベースに対して移動可能
に構成されている、作動手段と、
使用中に、前記フレームが前記第1フレーム位置から前記第2フレーム位置に移動する場合を検出するフレーム位置検出手段であって、前記フレームが前記第1フレーム位置から前記第2フレーム位置に移動するとき、前記ベースに対して移動可能な当接部材を備える、フレーム位置検出手段と、
前記当接部材および前記作動手段と係合し、前記ベースと回転可能に係合する伝達部材であって、前記当接部材の移動とは反対方向に前記作動手段を移動させるように構成された、伝達部材と、
前記当接部材を前記第2の位置に向けて付勢するように構成された付勢手段とを備え、
前記少なくとも2つのアームは、回転することにより、前記蓋を、
前記フレームが前記第1フレーム位置にあるときに、前記蓋が前記廃棄物用コンテナの前記開口端を覆う第1蓋位置と、
前
記第1蓋位置の上方にあり、前記第1蓋位置から前記第1方向と反対の第2方向にずれた第2蓋位置であって、前記蓋が前記第2蓋位置にあるとき、前記蓋と前記廃棄物用コンテナまたは前記フレームとの間に接触がない第2蓋位置と
の間で移動させるように構成されており、
前記蓋移動手段は、前記フレームが前記第1フレーム位置から前記第2フレーム位置に移動されるときに前記蓋を前記第2蓋位置に移動させるように構成されている、コンテナ装置。
【請求項2】
前記接続手段が、少なくとも第1アームと第2アームとを備え、前記第1アームが、前記第2アームから前記第1方向に離間している、請求項
1に記載のコンテナ装置。
【請求項3】
前記蓋には、前記蓋を前記接続手段に解除可能に接続するフック手段が設けられている、請求項1
または2に記載のコンテナ装置。
【請求項4】
前記蓋を持ち上げて前記蓋を前記第1方向に移動させると、前記蓋が前記接続手段から取り外されるように、前記フック手段が、前記接続手段に解除可能に接続できる、請求項
3に記載のコンテナ装置。
【請求項5】
前記フレーム位置検出手段は、前記フレームが前記第1フレーム位置から前記第2フレーム位置に移動するとき、前記ベースに対して移動可能な当接部材を備える、請求項1~
4のいずれか一項に記載のコンテナ装置。
【請求項6】
前記蓋移動手段が、前記当接部材が前記ベースに対して移動するとき、前記ベースに対して前記作動手段を移動させるように構成された伝達手段をさらに備える、請求項
5に記載のコンテナ装置。
【請求項7】
前記伝達手段が、前記当接部材と係合する第1端部と、前記作動手段と係合する第2端部とを有する伝達部材を備え、前記伝達部材が、前記第1および第2端部の中間に設けられた回転可能な接続部によって前記ベースに接続されている、請求項
6に記載のコンテナ装置。
【請求項8】
前記作動手段は、前記作動手段が前記第1作動手段位置から前記第2作動手段位置に移動するとき、前記蓋係合手段が前記当接部材に対して反対方向に移動するように構成される、請求項
6または
7に記載のコンテナ装置。
【請求項9】
前記作動手段が、前記第2作動手段位置に向かって付勢される、請求項
6~
8のいずれか一項に記載のコンテナ装置。
【請求項10】
前記第1作動手段位置と前記第2作動手段位置との間の前記作動手段の移動が、第1蓋係合手段位置と第2蓋係合手段位置との間の第1軸に沿った前記蓋係合手段の移動を引き起こし、前記蓋係合手段が前記第1軸からずれた第3蓋係合手段位置に移動可能である、請求項
6~
9のいずれか一項に記載のコンテナ装置。
【請求項11】
前記作動手段の第3作動手段位置への移動が、前記蓋係合手段の前記第3蓋係合手段位置への移動を引き起こす、請求項
10に記載のコンテナ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテナ装置に関し、特に、引出しタイプのごみ用コンテナ装置、および引込み式保管システムにコンテナを取り付けるための襟部を含む関連構成要素および装置に関するが、それらに限定されない。
【背景技術】
【0002】
現代のキッチンデザインは、専用のスライド式引出し機構に関連するごみまたは廃棄物用コンテナを特色とすることが多い。
【0003】
これらの引出しのいくつかのバージョンには、引出しが閉じられたときにコンテナの上部に係合するコンテナの蓋が設けられていて、それにより臭気を低減し、昆虫および他の害虫をコンテナから遠ざける。
【0004】
そのようなシステムの設計者が直面する問題は、ユーザがコンテナに廃棄物を入れるためにコンテナから蓋を手動で取り外す必要性を回避できる機構を提供する方法である。
【0005】
このようなシステムの設計者が直面するさらなる問題は、使用のためにコンテナ/引出しをスライドさせて開くときに蓋とコンテナとの間に過剰な摩擦を生じさせることなく、コンテナの蓋を自動的に閉じる機構を提供する方法である。蓋とコンテナとの間の摩擦により、引出しをスムーズに簡単に閉じることができなくなる。
【0006】
また、そのような引出しと蓋との組み合わせのすべての部品は、清掃または保守のために分解できることが望ましい。
【0007】
これらのコンテナは、スライド機構の枠組みに取り付けられている。スライド機構の枠組みまたは他の部品は、汚れを蓄積し、清掃が困難および/または清掃のための取外しが困難な場合がある。汚れの蓄積は一般に望ましくない場合があり、衛生上有害であり得る。
【0008】
したがって、汚れの蓄積を妨げるような、および/またはコンテナシステムを簡単または手軽に清掃できるような方法で、コンテナを引込み式引出し機構に取り付けることが望ましい。
【0009】
本明細書で引用された特許または特許出願を含むすべての参考文献は、参照により本明細書に組み込まれる。参考文献が先行技術を構成することを認めるものではない。参考文献の議論は、その著者らが主張することを述べるものであり、出願人は引用された文献の正確性および適切性に異議を申し立てる権利を留保する。多くの先行技術の出版物が本明細書で参照されているが、この参照は、これらの文献のいずれかが、ニュージーランドまたは他の国における当技術分野の共通の一般知識の一部を成すことを認めるものではないことは明確に理解されよう。
【0010】
文脈による別段の明確な指示がない限り、説明および特許請求の範囲を通して、「含む(comprise)」、「含む(comprising)」などの言葉は、排他的または網羅的な意味とは対照的に、包括的な意味で、つまり、「含むが、それに限定されない」という意味で解釈されるべきである。
【0011】
本発明の目的は、前述の問題に対処すること、または少なくとも公衆に有用な選択肢を提供することである。
【0012】
本発明のさらなる態様および利点は、例としてのみ与えられる以下の説明から明らかになるであろう。
【発明の概要】
【0013】
本発明の一態様によれば、取付け手段と、接続手段によって取付け手段に接続された蓋と、取付け手段にスライド可能に接続された、廃棄物用コンテナを支持するように適合されたフレームであって、フレームが、廃棄物用コンテナの開口端が蓋によって完全に覆われる第1フレーム位置と、第1位置から第1方向にずれた第2フレーム位置との間でスライド可能である、フレームとを備え、
接続手段が、フレームが第1フレーム位置にあるときに蓋が廃棄物用コンテナの開口端を覆う第1蓋位置と、第1蓋位置の上方にあり、第1蓋位置から第1方向に平行な方向にずれた第2蓋位置であって、蓋が第2位置にあるとき、蓋と廃棄物用コンテナまたはフレームとの間に接触がない第2蓋位置との間で、蓋を移動させるように配置されており、
装置が、フレームが第1フレーム位置から第2フレーム位置に移動されるときに蓋を第2蓋位置に移動させるように構成された蓋移動手段をさらに備える、コンテナ装置が提供される。
【0014】
好ましくは、第2蓋位置は、第1方向と反対の方向に、第1蓋位置からずれる。
【0015】
好ましくは、接続手段は、取付け手段に回転可能に接続される少なくとも2つのアームを備える。
【0016】
好ましくは、接続手段は、取付け手段の上壁に回転可能に接続される。あるいは、各接続手段は、取付け手段の側壁に回転可能に接続されてもよい。
【0017】
好ましくは、接続手段は、少なくとも第1アームおよび第2アームを備え、第1アームは、第2アームから第1方向に離間している。
【0018】
好ましくは、アームおよび蓋は、少なくとも1つの平行四辺形連結を形成する。
【0019】
好ましくは、蓋は、接続手段に解除可能に接続できる。
【0020】
好ましくは、蓋には、蓋を接続手段に解除可能に接続するフック手段が設けられている。
【0021】
本発明の第2の態様によれば、コンテナ装置と共に使用する蓋移動手段であって、
コンテナ装置が、取付け手段と、接続手段によって取付け手段に接続された蓋と、取付け手段にスライド可能に接続された、廃棄物用コンテナを支持するように適合されたフレームであって、フレームが、廃棄物用コンテナの開口端が蓋によって完全に覆われる第1フレーム位置と、第1位置から第1方向にずれた第2フレーム位置との間でスライド可能である、フレームとを備え、
蓋移動手段が、ベースと、使用中に蓋に当接するように構成された蓋係合手段を有する作動手段であって、第1作動手段位置と第1作動手段位置からずれた第2作動手段位置との間でベースに対して移動可能な作動手段と、使用中に、フレームが第1フレーム位置から第2フレーム位置に移動する場合を検出するフレーム位置検出手段とを備え、
使用中に、フレームが第1フレーム位置から第2フレーム位置に移動したことをフレーム位置検出手段が検出すると、作動手段が第2作動手段位置に移動する、蓋移動手段が提供される。
【0022】
好ましくは、フレーム位置検出手段は、フレームが第2位置から第1位置に移動するとき、フレームによってベースに対して移動可能な当接部材を備える。あるいは、フレーム位置検出手段は、センサを備える。
【0023】
好ましくは、蓋移動手段は、当接部材がベースに対して移動するとき、ベースに対して作動手段を移動させるように構成された伝達手段を備える。
【0024】
好ましくは、伝達手段は、当接部材と係合する第1端部と、作動手段と係合する第2端部とを有する伝達部材を備え、伝達部材は、第1および第2端部の中間に設けられた回転可能な接続部によってベースに接続されている。
【0025】
好ましくは、作動手段は、第2作動手段位置に向かって付勢される。
【0026】
好ましくは、第1作動手段位置と第2作動手段位置との間の作動手段の移動が、第1蓋係合手段位置と第2蓋係合手段位置との間の第1軸に沿った蓋係合手段の移動を引き起こし、蓋係合手段が第1軸からずれた第3蓋係合手段位置に移動可能である。
【0027】
好ましくは、作動手段の第3作動手段位置への移動は、蓋係合手段の第3蓋係合手段位置への移動を引き起こす。
【0028】
本発明の第3の態様によれば、蓋移動手段であって、ハウジングと、ハウジングとスライド可能に係合し、蓋係合手段を有する作動手段と、ハウジングとスライド可能に係合する当接手段と、当接手段および作動手段と係合し、当接手段の移動が作動手段の移動を引き起こすように構成された伝達手段とを備え、
作動手段が、第1作動手段位置と、第1作動手段位置からずれた第2作動手段位置との間で、ハウジングに対して移動可能であり、蓋係合手段が、使用中に蓋に当接するように、作動手段が第1作動手段位置および第2作動手段位置にあるときにハウジングの第1表面の平面から突出するように配置されており、
作動手段が、第3作動手段位置に移動可能であり、第3作動手段位置にあるときに蓋係合手段がハウジングの第1表面の平面から突出する距離が、第1作動手段が第1作動手段位置または第2作動手段位置にあるときに蓋係合手段が突出する距離よりも短い、蓋移動手段が提供される。
【0029】
好ましくは、第1作動手段位置は、第2作動手段位置と第3作動手段位置との間にある。
【0030】
好ましくは、作動手段は、第1作動部材を備え、蓋係合手段は、第1作動部材に回転可能に接続されている。
【0031】
好ましくは、作動手段の第3作動手段位置への移動は、第1作動部材に対する蓋係合手段の回転を引き起こす。
【0032】
好ましくは、当接手段は、通常の構成および伸長された構成を有する。
【0033】
好ましくは、当接手段は、内側部材と、内側部材に回転可能に接続できる外側スリーブとを備える。
【0034】
好ましくは、内側部材には、その外面から突出するタブが設けられ、外側スリーブには、タブを受けるように構成されたスロットが設けられている。
【0035】
好ましくは、スロットは、スリーブに沿って実質的に長手方向に延びる第1部分と、第1部分に対して実質的に横断方向に延びる第2部分とを有する。
【0036】
好ましくは、伝達手段は、当接手段と係合する第1端部と、作動手段と係合する第2端部とを有する伝達部材を備え、伝達部材は、第1および第2端部の中間に設けられた回転可能な接続部によってハウジングに接続されている。
【0037】
本発明の第4の態様によれば、コンテナ装置の部品キットであって、第2の態様または第3の態様による蓋移動手段と、蓋と、使用中に、蓋が第1蓋位置と、第1蓋位置の上方にあり、第1蓋位置から側方方向にずれた第2蓋位置との間で移動可能であるように、蓋を取付け手段に接続するように適合された接続手段とを備える部品キットが提供される。
【0038】
本発明の第5の態様によれば、添付の図面を参照して本明細書で実質的に説明されるようなコンテナ装置が提供される。
【0039】
本発明の第6の態様によれば、
図3~
図11を参照して本明細書で実質的に説明されるような蓋移動手段が提供される。
【0040】
本発明の第7の態様によれば、引込み式コンテナ装置の側方方向に間隔を空けたランナー間にコンテナを取り付けるための襟部であって、
本体部分と、
本体の両側面に設けられた2つのウィング部分であって、各ウィング部分がスナップフィット接続でランナーに直接または間接的に接続するように構成されたスナップフィットコネクタを有する、ウィング部分とを備え、
本体部分が、使用中にコンテナを収容するように構成された開口部を少なくとも部分的に画定し、そのため、コンテナがランナー間で支持される、襟部が提供される。
【0041】
好ましくは、ウィング部分の少なくとも1つは、開口部を部分的に画定する。
【0042】
好ましくは、各ウィング部分のスナップフィットコネクタは、ウィング部分の外側側面に設けられている。
【0043】
好ましくは、コンテナが開口部に収容されるとき、スナップフィットコネクタの内向きの移動が実質的に妨げられる。
【0044】
代替の実施形態では、コンテナが開口部に収容されたときに、スナップフィットコネクタが外側側方方向に付勢されるように、開口部はコンテナに対して寸法決めされる。より好ましくは、本体部分の変形により、スナップフィットコネクタは外側側方方向に付勢される。
【0045】
好ましくは、襟部は第1突起部を備え、第1突起部は、開口部の第1側面で、本体部分から開口部内に突出する。より好ましくは、襟部は、第2突起部を備え、第2突起部は、開口部の第2側面で、本体部分から開口部に突出し、開口部の第2側面は開口部の第1側面に対向している。
【0046】
本発明の好ましい実施形態では、ウィング部分は、襟部がランナーに接続されたときに、ランナーの少なくとも一部を実質的に覆うように構成されたカバー部分を備える。
【0047】
好ましくは、カバー部分は、使用中に上向きの実質的に平坦な表面を備える。
【0048】
好ましくは、襟部は、使用中に開口部の少なくとも一方の側で本体部分から上向きに突出する少なくとも1つの隆起部を備える。
【0049】
代替の実施形態では、襟部は、開口部の周りの本体部分に1つ以上の襟部開口凹部を備える。
【0050】
本発明の第8の態様によれば、コンテナ装置であって、
キャビティに取り付けられるように構成された2つの側方方向に間隔を空けたランナーと、
本発明の第7の態様による襟部と、
使用中に襟部によって収容されるように構成されたコンテナと、
コンテナ装置を取り付ける取付け手段と
を備えるコンテナ装置が提供される。
【0051】
本発明の第9の態様によれば、コンテナを支持するように適合された開口部を備える襟部であって、襟部が、引込み式コンテナ装置の2つのランナーの間に嵌め込まれるように適合され、そのように嵌め込まれると、ランナーの少なくとも一部を覆うように適合されており、襟部が、襟部を直接または間接的にスナップフィット接続でランナーにしっかりと取り外し可能に接続するように構成されたスナップフィットコネクタを備える、襟部が提供される。
【0052】
好ましくは、襟部は、開口部の少なくとも一部を形成する襟部の内面に設けられた1つ以上の突起部をさらに備え、コンテナが襟部によって支持されているとき、突起部はコンテナの側面と接触し、そのため、スナップフィットコネクタの内向きの移動は実質的に妨げられる。
【0053】
代替の実施形態では、コンテナが襟部によって支持されているとき、突起部はコンテナの側面に接触し、そのため、コンテナは襟部の各部分を水平方向外側に押してスナップフィット接続を強化する。
【0054】
好ましくは、各ランナーに沿ってカバー部材が設けられ、カバー部材は、それぞれのランナーのランナー部材を覆うように構成される。より好ましくは、カバー部材は、清掃が容易な滑らかな表面を提供する。
【0055】
好ましくは、スナップフィットコネクタは、襟部の外面に、カバー部材の1つの相補溝にスナップ嵌めするように適合された突出部を備える。
【0056】
好ましくは、突起部は、廃棄物用コンテナを襟部に容易に挿入および取り外しできるように寸法決めおよび配置される。
【0057】
好ましくは、突起部は、ランナーに隣接する襟部の外面に配置される。
【0058】
好ましくは、襟部は、開口部の周りに1つ以上の隆起縁部を備え、隆起縁部は、コンテナを所定の位置にしっかりと保持するように適合されている。
【0059】
代替の実施形態では、襟部は、開口部の周りに1つ以上の襟部開口凹部を備え、襟部開口凹部は、コンテナの上部に設けられたフランジを受けるように適合されている。
【0060】
好ましくは、襟部は、1つ以上のさらなるコンテナを支持するように適合された1つ以上のさらなる開口部を備える。
【0061】
本発明のさらなる態様は、例としてのみ与えられ、添付の図面を参照して与えられる以下の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【
図1】フレームが第1フレーム位置にある本発明のコンテナ装置の斜視図である。
【
図2】フレームが第2フレーム位置を超えて移動した
図1のコンテナ装置の斜視図である。
【
図3】フレームが第1フレーム位置にある
図1の装置の部分断面側面図である。
【
図4】フレームが
図2に示された位置にある
図1の装置の部分断面側面図である。
【
図5】明確にするためにハウジングの上部を取り外した本発明の蓋移動手段の斜視図であり、第1蓋係合手段位置にある蓋係合手段を示している。
【
図6】
図1の装置の拡大断面側面図であり、第1フレーム位置にあるフレームと、第1蓋係合手段位置にある蓋係合手段とを示している。
【
図7】明確にするためにハウジングの上部を取り外した
図5の蓋移動手段の斜視図であり、第2蓋係合手段位置にある蓋係合手段を示している。
【
図8】
図1の装置の拡大断面側面図であり、第2フレーム位置を超えて移動したフレームと、第2蓋係合手段位置にある蓋係合手段とを示している。
【
図9】明確にするためにハウジングの上部を取り外した
図5の蓋移動手段の斜視図であり、第3蓋係合手段位置にある蓋係合手段を示している。
【
図10】
図1の装置の拡大断面側面図であり、第2フレーム位置を超えて移動したフレームと、第3蓋係合手段位置にある蓋係合手段とを示している。
【
図11】伸長位置にある
図5に示された移動手段の当接手段の拡大斜視図である。
【
図12】蓋移動手段の代替実施形態の拡大斜視図である。
【
図13】
図12の実施形態による蓋移動手段の斜視図であり、蓋係合手段を第3蓋係合位置に移動させるために使用されるツールを示している。
【
図14】本発明の一実施形態による襟部の等角図である。
【
図16】
図2に示されたシステムの襟部およびカバー部材の一部の拡大断面図である。
【
図17】
図2に示されたシステムの一部の拡大断面図である。
【
図18】
図2に示された引込み式コンテナシステムのさらなる断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0063】
最初に
図1~
図4を参照すると、本発明の一態様によるコンテナ装置(より具体的には廃棄物用コンテナ装置)は、概して矢印100によって参照される。装置は、装置の取付け手段として機能するブラケット1と、フレーム2とを備え、フレーム2は、スライド機構3、好ましくは当技術分野で知られている伸長可能なランナー40、41によってブラケット1にスライド可能に接続されている。取付け手段は、コンテナ装置をキャビティ(図示せず)に取り付けるように構成されてもよい。キャビティは、例えば、キッチン、ランドリー、またはガレージのキャビネットの一部を形成してもよい。
【0064】
フレーム2は、少なくとも1つのコンテナ4、好ましくは廃棄物用コンテナを支持するように適合されている。
図1~
図4に示す実施形態では、フレーム2は、2つのコンテナ4a、4bを支持するように適合され、第1コンテナ4aは、第2コンテナ4bの手前に配置されている。
【0065】
図2は、本発明の一実施形態による引込み式コンテナ装置100の等角図である。引込み式コンテナ装置100は、フロントパネル19、スライド機構3、および襟部42、ならびにブラケット1およびコンテナ4を備えてもよい。
図2は、スライド機構3の伸長可能なランナー40、41の間、およびフロントパネル19の後ろで、コンテナ4をそれぞれ支持する2つの襟部42を示す。フロントパネル19は、スライド機構3が引き込まれたときにキャビティの前面を覆うように構成されてもよい。フロントパネル19は、スライド機構3の前端に取り付けられており、そのため、フロントパネル2を外側に移動させるとスライド機構3も伸長し、それにより使用中にコンテナ4がキャビティから引き出される。ブラケット1は、キャビティ内、例えばキャビティの壁に取り付けられるように適合されてもよく、スライド機構3を支持する。
【0066】
本発明の代替の実施形態(図示せず)では、フロントパネル19は、スライド機構3に取り付けられていなくてもよい。代わりに、フロントパネル19は、ヒンジ機構によってキャビネットの一部に取り付けられてもよく、その結果、閉じられたときに、フロントパネル19はキャビティの前面を覆い、回転可能に開いてキャビティを露出させることができる。この実施形態では、フロントパネルはスライド機構3に直接接続されていないため、ハンドルを引っ込めるとコンテナ4がキャビティから引き出されるように、ハンドルを引込み式コンテナ装置100に設けてもよい。ハンドルは、直接または間接的にスライド機構3に取り付けることができる。
【0067】
図2の実施形態のスライド機構3は、側方方向に間隔を空けた2つのランナーを含み、各ランナーは、キャビティの両側でブラケット1とスライド式に係合し、その結果、使用中に各ランナーはキャビティの各側壁に隣接している。各ランナーには、可動ランナー部材41とスライド係合する固定ランナー部材40が含まれる。固定ランナー部材40は、ブラケット1に固定されるように構成されていて、引込み式コンテナ装置100が開かれたとき、固定ランナー部材40はブラケット1の固定位置に留まる。可動ランナー部材41は、フロントパネル19に付属するように構成されていて、引込み式コンテナ装置100が開かれたとき、可動ランナー部材41はキャビティから伸長して、襟部42およびコンテナ4を支持する。スライド機構3は、清掃が難しく、引込み式コンテナ装置100から取り外すのが難しい場合がある。
【0068】
図3および
図4に最もよく示されているように、装置100は、接続手段6によってブラケット1に取り付けられた少なくとも1つの蓋5を備える。接続手段6は、蓋5が第1蓋位置(
図3および
図6に示す)および第2蓋位置(
図8に一例を示す)から移動できるように配置されており、第1蓋位置では蓋5がコンテナ4の開口端8を実質的に覆い、第2蓋位置では蓋と廃棄物用コンテナまたはフレームとは接触していない。
【0069】
第1位置では、蓋4は、開口端8を覆うためにコンテナ4の上面に接触していてもよい。しかしながら、他の実施形態では、蓋5は、コンテナの上部に配置された別の部材に接触することにより、開口端8を覆ってもよい。例えば、図に示す実施形態では、蓋5は、ライナー固定手段7(図示の実施形態ではスナップフィット式襟部の形態)に接触することにより開口端8を覆っており、ライナー固定手段7は、コンテナ4の上部に設けられてコンテナライナー(図示せず)を所定の位置に保持している。当業者であれば、そのようなライナー固定手段7(またはコンテナの上部に配置された他の部材)はコンテナ4の一部を形成すると考えることができ、コンテナの上面への言及にはライナー固定手段7の上面への言及が含まれることが理解されよう。
【0070】
フレーム2は、蓋5が廃棄物用コンテナの開口端8を完全に覆う第1フレーム位置(
図3に示す)と、第1位置から第1方向Dにずれた第2フレーム位置(図示せず)との間でスライド可能である。好ましい実施形態では、偏位量は比較的小さく、例えば約10mm~30mmである。
図4は、第1方向Dにずれているが、以下でさらに説明されるように、第2位置の好ましい例を超えて移動したフレーム2を示す。フレーム2は、第1フレーム位置から、コンテナ4または各コンテナ4が少なくとも部分的に覆われておらず、アイテムをコンテナに入れることができるさらなるフレーム位置までスライド可能である。
図2および
図4は、そのようなさらなるフレーム位置にあるフレーム2の例を示している。
【0071】
次に
図3および
図4を特に参照すると、接続手段6は、好ましくは、複数のアームを備え、複数のアームは、取付け手段/ブラケット1の上壁12の下面9に回転可能に接続されている。接続手段6は、好ましくは、少なくとも第1アーム10と第2アーム11とを備え、第1アーム10は、第2アーム11から第1方向Dにずれている。好ましい実施形態では、第1および第2アーム10、11は、蓋5と平行四辺形連結を形成するように配置されていて、蓋5は、第1蓋位置から第2蓋位置に移動するとき、第1方向Dと反対方向に上向きにスイングすることができる。代替の実施形態では、第1および第2アーム10、11は、蓋が第1蓋位置から第2蓋位置に移動するときに傾くように、異なる長さとすることができる。図示の実施形態では、蓋5は、重力により第1蓋位置に向かって付勢されている。当業者であれば、例えばスライド機構など、第1蓋位置から上向きに離れて移動させることができる他の機構が可能であることが理解されよう。いくつかの接続手段は、方向Dと反対方向に上向きにずれるのではなく、方向Dに上向きにずれる第2位置への移動を可能にすることができる。
【0072】
図1~
図4から分かるように、ブラケット1は、好ましくは、上壁12、側壁13、および開放第1端部14を備え、第2フレーム位置(およびそれ以上)にあるとき、フレーム2は開放第1端部14から伸長する。ブラケット1の反対側の端部も開いている場合がある。代替の実施形態では、ブラケットは設けられておらず、キャビネットの内面が取付け手段として機能し得る。
【0073】
蓋5と接続手段6との間の接続は、好ましくは解除可能であり、例えば、蓋5に接続されたフック手段15(
図6、
図8および
図10に最もよく示されている)によって接続することができ、フック手段15は接続手段6のフック受け部と係合するように適合されている。この接続形態によって、蓋5を持ち上げて第1方向Dに移動させることにより、蓋5を接続手段6から容易に取り外すことができる。代替の実施形態(図示せず)では、接続手段6に、蓋5に設けられた適切な形状と係合するフック手段を設けてもよい。
【0074】
フレーム2が第1位置から第2位置(およびそれ以上)に移動するときに、蓋5を第2位置に移動するための、概して矢印200で示される蓋移動手段が提供される。このようにして、フレーム2が第2フレーム位置に移動するとき、蓋5はコンテナ4(およびフレーム)との接触から離れるように持ち上げられて、コンテナ4は、コンテナの上面7aで蓋を引き連れることなく、蓋5の下から引き出される。これにより、蓋5の摩耗を低減することができ、および/または蓋5の下面16をコンテナ4の上面7aとの良好なシールを提供する弾性材料で作製することができる。コンテナ4または他の可動構成要素に対して引っ張らないように蓋5を移動させることにより、フレームは他の場合よりも前後に移動しやすくなり、例えば当業者に周知のような「ソフトクローズ」、「セルフクローズ」または「プッシュオープン」ランナー機構の使用が可能になる。
【0075】
蓋移動手段200の多くの実施形態が可能である。例えば、一実施形態(図示せず)では、電動蓋移動手段は、フレーム2が第1位置から第2位置に移動する場合を感知する感知手段(例えば、光学または磁気センサ)と、蓋5を第1蓋位置から第2蓋位置に移動させる電動アクチュエータ(例えばソレノイドまたはリニアモータ)とを備えてもよい。しかしながら、代替の蓋移動手段200が、
図5~
図13を参照して以下に説明される。
【0076】
最初に
図5および
図6を参照すると、蓋移動手段200は概して矢印200で示されている。蓋移動手段200は、蓋移動手段200のためのベースを有するハウジング20を備える。
【0077】
ハウジング20とスライド可能に係合する作動手段21が設けられている。作動手段21は、使用中に蓋5の直立部分37に当接する蓋係合手段22を備える。作動手段21は、
図5および
図6に示される第1作動手段位置と、
図7および
図8に示される、第1作動手段位置から方向Dと反対方向にずれた第2作動手段位置との間でスライド可能である。
図8に最もよく示されているように、使用中に作動手段21が第2作動手段位置に移動することにより、蓋5は第2蓋位置に移動する。作動手段21は、作動部材29とハウジング20との間に配置されたばね23などの適切な付勢手段によって第2作動手段位置に向かって付勢されることが好ましい。
【0078】
蓋移動手段200には、フレーム位置検出手段として作用し、作動手段21が第1作動手段位置から第2作動手段位置に移動する場合を判定する当接手段24が設けられている。
【0079】
特に
図5、
図7および
図9を参照すると、移動手段200には、伝達手段25が設けられており、伝達手段25は、当接手段24の遠位端26がフレーム2の一部(またはフロントパネル19などのフレームとともに移動するように接続された、または他の方法で配置された部分)によってハウジング20に向かって押されると、作動手段21を第2作動手段位置から第1作動手段位置に移動させる。(例えばフレーム2またはフロントパネル19を外側に伸長させることにより)当接手段24を解放すると、付勢手段23の作用下で作動手段が第2作動手段位置に移動することが可能になる。
【0080】
図示の実施形態では、伝達手段25は、第1端部27Aで当接手段24と係合し、第2端部27Bで作動手段21と係合する伝達部材27を備え、第1および第2端部27A、27Bの中間にハウジング20への回転可能な接続部28を有する。図示の実施形態では、第2端部27Bと回転可能な接続部28との間の距離は、伝達部材27の全長の約1/4であり、そのため、作動手段21は、当接手段24が3mm移動するごとに約1mm移動する。当業者であれば、代替の伝達手段25を使用して、例えば歯車などのシステムによって、当接手段24が移動されたときに作動手段21を移動させることができることが理解されよう。
【0081】
好ましい実施形態において、蓋移動手段200は、例えばユーザが清掃または他の目的のために蓋5を取り外したい場合に、蓋係合手段22が蓋5に当接しない第3位置に移動できるように配置されている。
図5および
図7から分かるように、好ましい実施形態では、第1作動手段位置と第2作動手段位置との間の作動手段21の移動は実質的に直線であり、第1軸Aに沿って蓋係合手段22を移動させる。
図9に示されるように、作動手段21の第3作動手段位置への移動によって、蓋係合手段22は軸Aからずれた第3蓋係合手段位置に移動される。
【0082】
次に
図6および
図8を参照すると、図示の実施形態では、作動手段21が第1作動手段位置または第2作動手段位置にあるとき、蓋係合手段22はハウジング20の下面30の平面Pから距離D1だけ突出する。しかしながら、
図10に示されるように、作動手段21が第3作動手段位置にあるとき、蓋係合手段22は、平面からD1よりも短い距離D2だけ伸長している。いくつかの実施形態では、距離D2はゼロであってもよく、すなわち、作動手段21が第3位置にあるとき、蓋係合手段22はハウジング20から全く伸長していなくてもよい。このように蓋係合手段22を蓋5から外すことにより、上述のように、蓋5を接続手段6から外すことが可能になり、またはより容易になり得る。
【0083】
図5~
図11に示す実施形態では、作動手段21は作動部材29を備え、蓋係合手段22は作動部材29に回転可能に接続されている。蓋係合手段22は、好ましくは、
図6および
図8に示される伸長位置に向かって付勢される。作動手段21の第3作動手段位置への移動によって、蓋係合手段22はハウジング20の下壁と接触し、それにより蓋係合手段22を回転軸R(
図5に示す)の周りに回転させて、その結果、蓋係合手段22は、もはやハウジング20から突出しないか、またはわずかな距離だけ突出する。代替の実施形態(図示せず)では、蓋係合手段22は、回転以外の手段、例えばハウジング内にスライドすることによって、ハウジング20からもはや突出しないように移動してもよい。
【0084】
好ましい実施形態では、作動手段21が第1作動手段位置をはるかに超えて第3作動手段位置に伸長する前に、当接手段24の遠位端26がハウジング20に入るか、またはハウジング20の突出部と同じ高さになる。これにより、蓋5が偶発的に外れることにつながり得る、作動手段21の第3作動手段位置への偶発的な移動が防止される。
【0085】
蓋移動手段200には、必要なときに作動手段21を第3作動手段位置に移動させることができる機構を設けてもよい。次に、特に
図7および
図11を参照すると、図示の実施形態では、当接手段24は、
図7に示される通常の構成、および
図11に示される伸長構成を有する。特に
図11を参照すると、当接手段24は、伝達手段25に接続された内側部材31と、内側部材31に回転可能かつスライド可能に接続可能な外側スリーブ32とを備える。内側部材31の側壁には、外側スリーブ32に設けられたスロット34に係合する、ピンまたはタブ33の形態の突出部が設けられている。スロット34は、内側部材31の長手方向軸に実質的に平行に延びる第1部分35と、当接手段24の遠位端26に対して遠位の第1部分35の端部から横断方向に延びる第2部分36とを有する。当接手段を伸長構成に移動するには、タブ33がスロット34の第1部分35の端部に到達するまでスリーブ32を外側に(すなわちハウジングから遠ざけて)引き、次にタブ33がスロット34の第2部分36に係合するように回転させる。この伸長位置では、スリーブ32を使用して、内側部材31がハウジング20に入る点を超えて、作動手段21が第3作動手段位置に移動する点まで内側部材31を押すことができる。スリーブ32は、通常の構成に向かって付勢されることが好ましい。
【0086】
当業者であれば、代替の実施形態(図示せず)において、スリーブに内側に突出するタブが設けられ、内側部材31に対応するスロットが設けられてもよいことが理解されよう。さらに別の実施形態では、外側スリーブを伝達手段に接続し、内側部材を外側スリーブから伸長させてもよい。
【0087】
さらなる実施形態(図示せず)では、ハウジングは、作動手段21が第1作動手段位置を超えて第3作動手段位置まで伸長する位置への当接手段24の手動による移動を可能にする形状としてもよい。例えば、ハウジングの下部にスロットを設けて、ユーザの指がハウジング20内の当接手段24の遠位端26を押して作動手段21を第3作動手段位置に移動させることができるようにしてもよい。あるいは、当接手段24をハウジング内で適切な位置に押し込むことができるようにするために、特別なツール39を設けてもよい。
図12に示すように、当接手段24の端部38を、ゴムなどの柔らかい材料から形成して、フロントパネル19が当接手段24に接触するときの騒音を低減することができる。端部38はまた、特別なツール39の端部を受ける形状としてもよい。
図12および
図13に示す実施形態では、端部は、使用中にツール39の端部を受けるように適合された凹状のくぼみを有する。
【0088】
図14は、本発明の一実施形態による襟部42の等角図であり、
図15は、
図14の線A-Aに沿った襟部42の断面図である。襟部42は、スライド機構3に接続して、ランナー間のコンテナ4を支持するように適合されている。襟部42は、以下でさらに説明されるように、引込み式コンテナ装置100から、好ましくは追加のツールを使用することなく、容易に取り外されるように適合されている。
【0089】
襟部42は、3つの一般的な部分、すなわち本体部分44および2つのウィング部分45を備えることができる。
図14および
図15に示すように、ウィング部分45の各々は、(引込み式コンテナ装置100に取り付けられたときの襟部の向きで)本体部分44の両側面に設けられる。
【0090】
襟部42は、コンテナ4を収容するように適合された開口部46を画定する。開口部46は、襟部42のほぼ中央に配置することができ、コンテナ4の形状と相補的な形状を有し得る。本体部分44は、コンテナ4の襟部開口部46を少なくとも部分的に画定し得る。すなわち、本体部分44は、襟部開口部46を完全に画定することができるか、または図示の実施形態のように、開口部46をウィング部分45によって画定することもできる。襟部42は、
図14に示すように、コンテナ4を装置100から容易に取り外すことができるように、1つ以上の持ち上げ用凹部43を備えてもよい。持ち上げ用凹部43は、襟部42の上面に設けられてもよく、コンテナ4を襟部42から持ち上げるために、襟部によって支持されているコンテナの上唇の下にユーザの指を容易に入れることができるような適切なサイズおよび形状であり得る。
【0091】
図示の実施形態では、襟部42は、開口部46の1つ以上の側面で開口部46の周囲に沿って本体部分44から上向きに突出する1つ以上の隆起縁部または隆起部47を備える。隆起部47は、コンテナ4の支持を助け、コンテナ4と襟部42との間の確実な篏合を確保するように適合されている。
図2に示す実施形態では、コンテナ4は、コンテナ4の上部のリムの周りにフランジ57を有する。このフランジ57は、襟部42上の1つ以上の隆起部47と係合するように適合されている。フランジ57は、隆起部47に篏合する唇部を有することができ、それにより、コンテナ4を襟部42に対して所定の位置にしっかりと保持する。
【0092】
本発明の代替の実施形態(図示せず)では、開口部46の周りの襟部42に1つ以上の襟部開口凹部を設けてもよい。これらの襟部開口凹部は、コンテナ4の上部の形状と相補的な形状を有してもよく、コンテナ4を受け、襟部42に対して所定の位置にしっかりと保持するように構成されてもよい。本発明のいくつかの実施形態では、コンテナ4は、その上部リムの周りにフランジ57を有し、襟部開口凹部は、コンテナ4のフランジ57を受けるように構成されてもよい。そのような実施形態では、襟部開口凹部は、コンテナ4のフランジ57が襟部開口凹部に受容されると、コンテナ4の上部が襟部開口凹部の周りの襟部42の上面と同一平面上か、またはそれより下にあり得るという利点をもたらす。これにより、コンテナ4が、ブラケット1またはコンテナ4の上方にある引込み式コンテナ装置100の他の部分と干渉しないことを確実にすることができる。襟部開口凹部はまた、例えばフランジ57に取り付けられた、コンテナ4の上部のハンドルを受けるように構成されてもよい。これにより、ハンドル(設けられている場合)が引込み式コンテナ装置100の他の部分と干渉したり、スライド機構3の閉鎖を妨げたりしないことが保証される。
【0093】
図示の実施形態では、襟部42のウィング部分45は、スナップフィット接続を介して襟部42をスライド機構3のランナーに直接または間接的に接続するように構成されたスナップフィットコネクタを備える。襟部42は、スナップフィット接続を上回る十分な力を加えることにより、スライド機構3から離れるように持ち上げることができる。本技術の一例(図示せず)では、襟部42は、スライド機構3の可動ランナー部材41に直接接続する。図示の本技術の代替例では、襟部42は、カバー部材48に直接接続することにより、スライド機構3に間接的に接続し、カバー部材48は、
図17に最もよく示されているように、可動ランナー部材41に取り付けられる。他の実施形態では、襟部42は、スライド機構3の可動ランナー部材41に取り付けられた他の中間構成要素に直接接続することができる。本明細書に記載の襟部42とカバー部材48との間のスナップフィット接続の原理は、これらの他の実施形態に適用できることが理解されよう。
【0094】
襟部42とスライド機構3との間のスナップフィット接続は、襟部42の外面49、例えばスライド機構3に面する外側側面に1つ以上のスナップフィットコネクタと、以下に説明するようなスナップフィットコネクタを受けるように構成されたスライド機構3上の構造とを備えてもよい。図示の実施形態では、両ウィング部分45をスライド機構3に接続するために、各ウィング部分45にスナップフィットコネクタが設けられている。代替の実施形態では、ウィング部分45の一方のみにスナップフィットコネクタが設けられる。
【0095】
本技術の一形態では、
図14および
図15に示されるように、スナップフィットコネクタは、ウィング部分45の外側側面49に1つ以上の突出部50を有する。図示の実施形態では、2つの突出部50は、ウィング部分45の各外側側面49に沿って間隔を空けて配置されている。突出部50は、上部傾斜面と下部水平面とを有する。襟部42は、本体部分44の開口部46の内面52に1つ以上の突起部51をさらに備えてもよい。突起部51は、開口部46の両側面に設けられてもよい。
図14に示す実施形態では、突起部51は、コンテナ4が開口部46に配置されたときに、コンテナ4が突起部51に接触するように配置される。コンテナ4が開口部46に配置されると、コンテナ4の側面は、開口部46の周りの襟部42の部分の(例えば、屈曲による)内向きの移動を妨げる。これにより、スナップフィットコネクタの突出部50の内側への移動、したがって、突出部50が接続するスナップフィットコネクタ部分との係合の解除が妨げられる。これにより、コンテナが襟部に取り付けられたときに、襟部42は使用中に所定の位置にしっかりと保持される。
【0096】
本発明の代替の実施形態(図示せず)では、コンテナ4および襟部42は、コンテナ4が突起部51に接触すると、スナップフィットコネクタの突出部50が外側側方方向に付勢されるように構造化および構成される。例えば、本体部分44は変形することができ、したがって、突出部を外側に押す。コンテナ4は、
図18に示されるように、コンテナ4の上部の外周がコンテナ4の底部の外周よりも大きくなるように先細に構成されてもよい。これにより、コンテナ4の底部を開口部46内に配置することが容易になり、コンテナ4が襟部42内に下げられると、コンテナ4の側面が突起部51と接触するようになる。コンテナ4が襟部42内にさらに下げられると、本体部分44は上述のように変形する。襟部42は、上述のように変形できるように、変形可能な材料、例えばプラスチック材料で構成されてもよい。先細のコンテナは、上記の襟部の他の実施形態のいずれかとともに使用されてもよい。
【0097】
本技術のいくつかの形態では、スライド機構3の可動ランナー部材41の各々にカバー部材48を設けてもよい。例えば、カバー部材48は、実質的な長さ部分に沿ってそれぞれの可動ランナー部材41に取り付けられてもよい。カバー部材48は、
図17に示されるように、スライド機構3を覆うように構成されてもよく、これは、ランナー上またはランナーの周りに汚れが蓄積するのを防ぐのに役立つ。
図16に示すように、カバー部材48は、ほぼ逆U字形でランナーを覆うランナーカバー部分53と、ランナーカバー部分53の上に設けられ、スナップフィット接続で襟部42に接続するように構成されたスナップフィットコネクタ部分54との、2つの部分を含むことができる。カバー部材48は、アルミニウム、ロール成形鋼、プラスチックまたは木材などの任意の適切な材料から形成されてもよい。
【0098】
カバー部材48のスナップフィットコネクタ部分54は、襟部42のウィング部分45の突出部50を受けるように構成された1つ以上の溝55を有することができる。溝55は、この係合を助けるために突出部50の形状と相補的な形状を有してもよい。
図16は、
図2に示す装置の襟部42およびカバー部材48の一部の拡大断面図である。図示のように、カバー部材48は2つの傾斜面を備えた溝55を有し、上部傾斜面は突出部50の上面と同じ角度であり、溝55の上面が突出部50の上面に接触したときにこれらの構成要素間に強固な係合をもたらす。本技術の他の形態では、溝55は、可動ランナー部材41に直接設けられてもよく、したがって、スライド機構3と襟部42との間に直接接続を有してもよい。
【0099】
図17は、
図2に示す装置の一部の拡大断面図である。図示のように、カバー部材48は、スライド機構3を覆い、スナップフィット接続を介して襟部42に接続される。カバー部材48は、スライド機構3に取り付けられて、スライド機構3と同時に移動するように構成されてもよい。
【0100】
図16および
図17に示すように、襟部42は、スライド機構3の少なくとも一部、例えば可動ランナー部材41を覆うように構成されてもよい。ウィング部分45は、本体部分44から側方方向外側に延びるカバー部分56を備えてもよい。襟部42がスライド機構3に嵌め込まれると、カバー部分56は、スライド機構3の部品、例えば引込み式コンテナ装置100の開放中に露出する部品を覆うように構成され、それにより、汚れおよびほこりの蓄積を防止または妨げる。カバー部分56は、
図17に示すように、例えば可動ランナー部材41に取り付けられたカバー部材48を覆うことにより、スライド機構3を直接覆うか、または代替的にスライド機構3を間接的に覆ってもよい。カバー部分56は、容易に清掃できる、実質的に平坦な上向きの表面を有することが好ましい。
【0101】
本発明の好ましい実施形態では、襟部42がスナップフィット接続を介してスライド機構3に嵌め込まれると、スナップフィット接続が完全に係合する、すなわち、スナップフィットコネクタまたは突出部50が相補溝55と実質的に完全に噛み合う。この位置では、突出部50はしっかりと嵌め込まれ、それ以上側方方向外側に移動することはない。コンテナ4が襟部42に嵌め込まれると、コンテナ4は突起部51に接触する。この接触により、襟部42、したがってスナップフィットコネクタまたは突出部50が内側に(すなわち開口部46に向かって)移動し、溝55から外れるのを妨げることにより、スナップフィット接続が外れることを防ぐ。これは、突出部50が溝55と確実に接触した状態を維持するのを助ける。
【0102】
既に説明したように、いくつかの実施形態では、コンテナ4が襟部42に嵌め込まれると、ウィング部分45を変形させる突起部51に接触するため、スナップフィット接続の1つ以上の突出部50が外側側方方向に付勢されてカバー部材48の相補溝55に挿入され、襟部42の位置をさらに固定する。
図18は、
図2に示す引込み式コンテナシステムのさらなる断面図である。
図18に示すように、突起部51がコンテナ4と接触するとき、スナップフィット接続の突出部50は、溝55に外向きに押し込まれる。これにより、突出部50の上側と溝55の上側との間の接触面積および/またはスナップフィット接続の構成要素間の連結度合いが増大し、それにより、スナップフィット接続の係合および強度が増大し得る。襟部42とスライド機構3との間のより強い接続は、襟部の移動を少なくし、したがって、引込み式コンテナ装置100が開閉されるときの襟部の移動によって生じる騒音が小さくなる。
【0103】
本技術のいくつかの形態では、襟部42の開口部46は、コンテナ4の開口部に相補的なサイズとすることができ、そのため、コンテナ4が開口部46に配置されると、コンテナ4の側面は開口部46を形成する襟部42の領域に接触する。この接触によって、上記と同様の様式で、スナップフィット接続が外れるのを防止する。本技術のこれらの形態では、襟部42の形状およびサイズにより、コンテナ4と襟部42との間の接触が可能になり、スナップフィット接続が外れるのを防止するため、襟部42に突起部51を有する必要はない。
【0104】
本技術の別の形態では、襟部42の開口部46は、コンテナ4の周囲よりわずかに小さいサイズであってもよく、その結果、コンテナ4が開口部46に嵌め込まれると、開口部46が変形し、ウィング部分45が外側側方方向に付勢されて、上記と同様の様式でスナップフィット接続を強化する。本技術のこれらの形態では、襟部42の形状およびサイズがスナップフィット接続を同様に強化するため、襟部42に突起部51を有する必要はない。
【0105】
襟部42は、スナップフィット接続を解除することにより、引込み式コンテナ装置100から取り外すことができる。開口部46の縁部で襟部42を内側に引っ張って、スナップフィットコネクタまたは突出部50を溝55から外すことにより、スナップフィット接続を解除することができる。あるいは、襟部42は、ねじるようにして取り外すこともできる。襟部42の容易な取り外しは、襟部の清掃に役立ち、また、襟部42を食器洗い機または他の自動洗濯機または消毒機に配置することを可能にする。したがって、襟部は、簡単かつ迅速に清掃および保守される。
【0106】
本技術の他の形態では、襟部42は複数の開口部46を有してもよく、複数のコンテナ4を支持するように構成されてもよい。本技術の他の形態では、
図2に示すように、複数の襟部42は、各々がコンテナ4を支持する同じスライド機構3に取り付けられるように構成されてもよい。そのような形態では、1つまたは複数の襟部は、スライド機構3を汚れの蓄積から保護するために、スライド機構3を実質的に覆うように一緒に構成されてもよい。
図2に示す実施形態では、2つの襟部42は互いに隣接しており、両方がスライド機構3によって支持されている。襟部42の一方はフロントパネル19に隣接して配置され、他方の襟部42は真後ろに配置される。これにより、コンテナ4をキャビティ内で長手方向に隣接して吊り下げることが可能になる。代替の実施形態は、コンテナの所望の設計およびレイアウトに応じて、複数の襟部42の異なる構成を使用してもよい。
【0107】
一例では、引込み式コンテナ装置100はキッチンに設けられてもよく、コンテナ4は廃棄物を保管するために使用されてもよい。他の例では、コンテナ装置100はガレージに設けられてもよく、コンテナ4は洗濯物または他のアイテムを保管するために使用されてもよい。
【0108】
本技術の他の実施形態では、図示の実施形態のカバー部材48の代わりに別の細長い部材を使用してもよい。すなわち、本技術の実施形態は、材料をある長さに押出成形したこの構成要素に限定されない。
【0109】
本技術のいくつかの実施形態では、スナップフィット接続は、襟部42に設けられた溝と、可動ランナー部材41またはカバー部材48に設けられた突出部50とを含み得る(すなわち、スナップフィット接続の「雄」および「雌」部材が、図を参照して説明した実施形態とは入れ替わっている)。スナップフィット接続は、襟部42を引込み式コンテナ装置100に接続するように上記と同様の方法で依然として機能するだろう。代替の実施形態は、スナップフィット接続の他の形態を使用してもよい。
【0110】
上記および下記の引用されたすべての出願、特許および刊行物の開示全体は、もしあれば、参照により本明細書に組み込まれる。
【0111】
本明細書における任意の先行技術への言及は、その先行技術が世界のあらゆる国における努力の当該分野における普遍的な一般知識の一部を成すと認めるまたは示唆する類のものではなく、そのように解釈されるべきではない。
【0112】
本発明はまた、本明細書で言及または示される部品、要素、および特徴で構成され、個別にまたは集合的に、前記部品、要素、または特徴の2つ以上の任意またはすべての組み合わせで構成されると広く言うことができる。
【0113】
前述の説明において、整数またはその既知の同等物を有する構成要素が参照される場合、それらの整数は、個別に記載されているかのように本明細書に組み込まれる。
【0114】
本明細書に記載の現在好ましい実施形態に対する様々な変更および修正が当業者には明らかであることに留意すべきである。そのような変更および修正は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、また付随する利点を損なうことなく行うことができる。したがって、そのような変更および修正は、本発明に含まれることが意図されている。
【0115】
本発明はまた、本明細書で言及または示される部品、要素、および特徴で構成され、個別にまたは集合的に、前記部品、要素、または特徴の2つ以上の任意またはすべての組み合わせで構成されると広く言うことができる。
【0116】
本発明の態様は、例としてのみ記載されており、その範囲から逸脱することなく、修正および追加がなされ得ることが理解されるべきである。