(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-28
(45)【発行日】2024-09-05
(54)【発明の名称】SMS配信のための方法および装置
(51)【国際特許分類】
H04W 8/00 20090101AFI20240829BHJP
H04W 4/14 20090101ALI20240829BHJP
H04W 88/14 20090101ALI20240829BHJP
H04W 92/24 20090101ALI20240829BHJP
【FI】
H04W8/00
H04W4/14
H04W88/14
H04W92/24
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023143708
(22)【出願日】2023-09-05
(62)【分割の表示】P 2022548099の分割
【原出願日】2020-09-28
【審査請求日】2023-10-05
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2020/074635
(32)【優先日】2020-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【氏名又は名称】小梶 晴美
(74)【代理人】
【識別番号】100199705
【氏名又は名称】仙波 和之
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【氏名又は名称】石岡 利康
(72)【発明者】
【氏名】ロン, ホンシア
【審査官】鈴木 重幸
(56)【参考文献】
【文献】Nokia Siemens Networks,Disc About Subscriptions and Notifications,3GPP TSG-CT WG4#45 C4-092235,<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ct/WG4_protocoll,2009年08月29日
【文献】Ericsson,Pseudo-CR on SMS Procedures,3GPP TSG CT WG4 #95 C4-195429,<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ct/WG4_protocoll
【文献】Ericsson,Discussion regarding AMF selection,3GPP TSG SA WG2 #135 S2-1909020,<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS,2019年10月04日
【文献】Nokia, Nokia Shanghai Bell,Pseudo-CR on UDICOM SMS[online],3GPP TSG CT WG4 #91 C4-192405,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ct/WG4_protocollars_ex-CN4/TSGCT4_91_Reno/Docs/C4-192405.zip>,2019年05月17日
【文献】Ericsson,Support of SMSoIP[online],3GPP TSG CT WG4 #98e C4-203335,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ct/WG4_protocollars_ex-CN4/TSGCT4_98e_meeting/Docs/C4-203335.zip>,2020年05月22日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
統合データ管理(UDM)エンティティ(1600、1700)によって実施される方法であって、
統合データリポジトリ(UDR)エンティティ(1600、1800)において端末デバイスのためのショートメッセージサービス(SMS)待機コンテキストを維持する(602)ために、UDRエンティティにHTTP要求を送信することであって、前記SMS待機コンテキストが、モバイル着信(MT)SMS配信の失敗による、少なくとも1つのSMSサービスセンタ(SMS-SC)から前記端末デバイスへの前記MT SMS配信のために配信されることを待機するメッセージに関係する情報である、ことを含み、
前記SMS待機コンテキストが、
- 前記UDRエンティティにハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)GET要求を送ることによって、前記端末デバイスのためのSMS待機コンテキストについて前記UDRエンティティにクエリするステップと、
- 前記UDRエンティティにHTTP PUT要求を送ることによって、前記端末デバイスのためのSMS待機コンテキストを作成するステップと、
- 前記UDRエンティティにHTTP PUT要求またはHTTP PATCH要求を送ることによって、前記端末デバイスのための前記SMS待機コンテキストを更新するステップと
のうちの少なくとも1つによって維持され、
前記HTTP PUT要求が、前記端末デバイスのための前記SMS待機コンテキストを含み、および/または前記HTTP PATCH要求が、前記端末デバイスのための前記SMS待機コンテキストのうちの少なくとも1つを指示する指示を含む、
方法。
【請求項2】
HTTP GET要求に応答したHTTP GET応答を受信することをさらに含み、前記HTTP GET応答が、前記端末デバイスのための前記SMS待機コンテキストを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記維持されたSMS待機コンテキストに基づいて、前記MT SMS配信の再試行が前記端末デバイスのために開始され得ることを前記少なくとも1つのSMS-SCにアラートすること(904)
をさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つのSMS-SCにアラートした後に、前記維持されたSMS待機コンテキストを削除すること(906)
をさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記維持されたSMS待機コンテキストが、UDRエンティティから削除される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記削除することが、前記UDRエンティティにHTTP DELETE要求を送ることによって実施される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記端末デバイスのための前記SMS待機コンテキストは、
前記少なくとも1つのSMS-SCのアドレスのリストと、
前記少なくとも1つのSMS-SCの満了時間のリストであって、前記少なくとも1つのSMS-SCによる前記MT SMS配信の再試行が前記満了時間まで有効である、前記少なくとも1つのSMS-SCの満了時間のリストと、
前記MT SMS配信の前記失敗についての理由が、前記端末デバイスが到達可能でないことであることを指示する第1のインジケータと、
前記MT SMS配信の前記失敗についての前記理由が、前記端末デバイスのメモリ容量を超過したことであることを指示する第2のインジケータと、
前記MT SMS配信の前記再試行についての理由を指示する第3のインジケータと、
第1の時間ポイントであって、前記MT SMS配信の前記再試行が前記第1の時間ポイントまで有効である、第1の時間ポイントと、
第2の時間ポイントであって、前記第2のインジケータが前記第2の時間ポイントまで有効である、第2の時間ポイントと
のうちの少なくとも1つを含んでいる、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記第3のインジケータは、前記端末デバイスが前記再試行のために到達可能であることを指示する第1の値、および/または前記端末デバイスが前記再試行のために利用可能なメモリを有することを指示する第2の値を有する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記端末デバイスのために前記UDRエンティティにおいて前記SMS待機コンテキストを維持すること(602)は、
前記MT SMS配信の失敗に関して知らされたことに応答して、前記端末デバイスのためのSMS待機コンテキストについて前記UDRエンティティにクエリすること(708)と、
前記端末デバイスのために前記UDRエンティティにおいて記憶されたSMS待機コンテキストがなかったとき、前記端末デバイスのために前記UDRエンティティにおいてSMS待機コンテキストを作成すること(710)と、
前記端末デバイスのために前記UDRエンティティにおいて記憶されたSMS待機コンテキストがあり、前記MT SMS配信の前記失敗が、前記SMS待機コンテキストのSMS-SCとは異なるSMS-SCに関係するとき、前記端末デバイスのために前記UDRエンティティにおいて前記SMS待機コンテキストを更新すること(712)と
を含む、請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
前記UDMエンティティは、前記MT SMS配信の前記失敗についての前記理由が、前記端末デバイスが到達可能でないことであることを知らされ、
前記作成されたSMS待機コンテキストまたは前記更新されたSMS待機コンテキストが、前記第1のインジケータを含んでいる、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記UDMエンティティは、前記MT SMS配信の前記失敗についての前記理由が、前記端末デバイスの前記メモリ容量を超過したことであることを知らされ、
前記作成されたSMS待機コンテキストまたは前記更新されたSMS待機コンテキストが、前記第2のインジケータを含んでいる、
請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記端末デバイスのために前記UDRエンティティにおいて前記SMS待機コンテキストを維持すること(602)は、
前記再試行が開始され得ることを指示するイベントに応答して、前記端末デバイスのための前記SMS待機コンテキストについて前記UDRエンティティにクエリすること(814)と、
前記端末デバイスのために前記UDRエンティティにおいて前記SMS待機コンテキストを更新すること(816)と
を含む、請求項9から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記イベントは、前記UDMエンティティが、前記端末デバイスが到達可能であることを知らされることであり、
前記クエリされたSMS待機コンテキストが、前記第1のインジケータを含んでおり、前記第2のインジケータを含んでおらず、
前記SMS待機コンテキストが、前記SMS待機コンテキストから前記第1のインジケータを削除することによって、前記UDRエンティティにおいて更新される、
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記イベントは、前記UDMエンティティが、前記端末デバイスが前記再試行のために利用可能なメモリを有することを知らされることであり、
前記クエリされたSMS待機コンテキストが、前記第2のインジケータを含んでおり、前記第1のインジケータを含んでおらず、
前記SMS待機コンテキストが、前記SMS待機コンテキストから前記第2のインジケータを削除することによって、前記UDRエンティティにおいて更新される、
請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記イベントは、前記UDMエンティティが、前記端末デバイスが到達可能であるか、または前記再試行のために利用可能なメモリを有することを知らされることであり、
前記クエリされたSMS待機コンテキストが、前記第1のインジケータと前記第2のインジケータとを含んでおらず、
前記SMS待機コンテキストが、前記SMS待機コンテキストに前記第3のインジケータと前記第1の時間ポイントとを追加することによって、前記UDRエンティティにおいて更新される、
請求項12に記載の方法。
【請求項16】
統合データリポジトリ(UDR)エンティティ(1800)によって実施される方法であって、
端末デバイスのために、統合データ管理(UDM)エンティティ(1700)からのHTTP要求に応答してショートメッセージサービス(SMS)待機コンテキストを維持すること(1002)であって、前記SMS待機コンテキストが、モバイル着信(MT)SMS配信の失敗による、少なくとも1つのSMSサービスセンタ(SMS-SC)から前記端末デバイスへの前記MT SMS配信のために配信されることを待機するメッセージに関係する情報である、ことを含み、
前記SMS待機コンテキストは、
- 前記端末デバイスのための前記SMS待機コンテキストについての前記UDMエンティティからのクエリに応答するステップであって、前記クエリが、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)GET要求である、クエリに応答するステップと、
- 前記UDMエンティティからHTTP PUT要求を受信することによって、前記端末デバイスのための前記SMS待機コンテキストを作成するステップと、
- 前記UDMエンティティからHTTP PUT要求またはHTTP PATCH要求を受信することによって、前記端末デバイスのための前記SMS待機コンテキストを更新するステップと
のうちの少なくとも1つによって維持され、
前記HTTP PUT要求が、前記端末デバイスのための前記SMS待機コンテキストを含み、および/または前記HTTP PATCH要求が、前記端末デバイスのための前記SMS待機コンテキストのうちの少なくとも1つを指示する指示を含む、
方法。
【請求項17】
前記UDMエンティティからの別の要求に応答して、前記維持されたSMS待機コンテキストを削除すること(1104)
をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記削除することが、前記UDMエンティティからHTTP DELETE要求を受信することによって実施される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記端末デバイスのための前記SMS待機コンテキストは、
前記少なくとも1つのSMS-SCのアドレスのリストと、
前記少なくとも1つのSMS-SCの満了時間のリストであって、前記少なくとも1つのSMS-SCによる前記MT SMS配信の再試行が前記満了時間まで有効である、前記少なくとも1つのSMS-SCの満了時間のリストと、
前記MT SMS配信の前記失敗についての理由が、前記端末デバイスが到達可能でないことであることを指示する第1のインジケータと、
前記MT SMS配信の前記失敗についての前記理由が、前記端末デバイスのメモリ容量を超過したことであることを指示する第2のインジケータと、
前記MT SMS配信の前記再試行についての理由を指示する第3のインジケータと、
第1の時間ポイントであって、前記MT SMS配信の前記再試行が前記第1の時間ポイントまで有効である、第1の時間ポイントと、
第2の時間ポイントであって、前記第2のインジケータが前記第2の時間ポイントまで有効である、第2の時間ポイントと
のうちの少なくとも1つを含んでいる、請求項16から18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記第3のインジケータは、前記端末デバイスが前記再試行のために到達可能であることを指示する第1の値、および/または前記端末デバイスが前記再試行のために利用可能なメモリを有することを指示する第2の値を有する、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
統合データ管理(UDM)エンティティ(1600、1700)と統合データリポジトリ(UDR)エンティティ(1600、1800)とを含む通信システムにおいて実装される方法であって、
前記UDMエンティティによって、端末デバイスのために前記UDRエンティティにおいてショートメッセージサービス(SMS)待機コンテキストを維持すること(602)であって、前記SMS待機コンテキストが、モバイル着信(MT)SMS配信の失敗による、少なくとも1つのSMSサービスセンタ(SMS-SC)から前記端末デバイスへの前記MT SMS配信のために配信されることを待機するメッセージに関係する情報である、こと
を含み、前記SMS待機コンテキストが、
- 前記UDRエンティティにハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)GET要求を送ることによって、前記端末デバイスのためのSMS待機コンテキストについて前記UDRエンティティにクエリするステップと、
- 前記UDRエンティティにHTTP PUT要求を送ることによって、前記端末デバイスのためのSMS待機コンテキストを作成するステップと、
- 前記UDRエンティティにHTTP PUT要求またはHTTP PATCH要求を送ることによって、前記端末デバイスのための前記SMS待機コンテキストを更新するステップと
のうちの少なくとも1つによって維持され、
- 前記HTTP PUT要求が、前記端末デバイスのための前記SMS待機コンテキストを含み、および/または前記HTTP PATCH要求が、前記端末デバイスのための前記SMS待機コンテキストのうちの少なくとも1つを指示する指示を含み、
前記UDRエンティティが、前記端末デバイスのために、前記UDMエンティティからのHTTP要求に応答して前記SMS待機コンテキストを維持(1002)し、前記SMS待機コンテキストが、
- 前記端末デバイスのための前記SMS待機コンテキストについての前記UDMエンティティからの前記クエリに応答するステップであって、前記クエリが、前記HTTP GET要求である、前記クエリに応答するステップと、
- 前記UDMエンティティから前記HTTP PUT要求を受信することによって、前記端末デバイスのための前記SMS待機コンテキストを作成するステップと、
- 前記UDMエンティティから前記HTTP PUT要求または前記HTTP PATCH要求を受信することによって、前記端末デバイスのための前記SMS待機コンテキストを更新するステップと
のうちの少なくとも1つによって維持される、方法。
【請求項22】
統合データ管理(UDM)エンティティ(1600、1700)であって、
少なくとも1つのプロセッサ(1610)と、
少なくとも1つのメモリ(1620)と
を備え、前記少なくとも1つのメモリ(1620)が、前記少なくとも1つのプロセッサ(1610)によって実行可能な命令を含んでおり、それにより、前記UDMエンティティ(1600)は、
統合データリポジトリ(UDR)エンティティにおいて端末デバイスのためのショートメッセージサービス(SMS)待機コンテキストを維持するために、前記UDRエンティティにHTTP要求を送信することであって、前記SMS待機コンテキストが、モバイル着信(MT)SMS配信の失敗による、少なくとも1つのSMSサービスセンタ(SMS-SC)から前記端末デバイスへの前記MT SMS配信のために配信されることを待機するメッセージに関係する情報である、こと
を行うように動作可能であり、
前記SMS待機コンテキストが、
- 前記UDRエンティティにハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)GET要求を送ることによって、前記端末デバイスのためのSMS待機コンテキストについて前記UDRエンティティにクエリすることと、
- 前記UDRエンティティにHTTP PUT要求を送ることによって、前記端末デバイスのためのSMS待機コンテキストを作成することと、
- 前記UDRエンティティにHTTP PUT要求またはHTTP PATCH要求を送ることによって、前記端末デバイスのための前記SMS待機コンテキストを更新することと
のうちの少なくとも1つによって維持され、
- 前記HTTP PUT要求が、前記端末デバイスのための前記SMS待機コンテキストを含み、および/または前記HTTP PATCH要求が、前記端末デバイスのための前記SMS待機コンテキストのうちの少なくとも1つを指示する指示を含む、
統合データ管理(UDM)エンティティ(1600、1700)。
【請求項23】
前記UDMエンティティ(1600)が、請求項2から15のいずれか一項に記載の方法を実施するように動作可能である、請求項22に記載のUDMエンティティ(1600、1700)。
【請求項24】
統合データリポジトリ(UDR)エンティティ(1600、1800)であって、
少なくとも1つのプロセッサ(1610)と、
少なくとも1つのメモリ(1620)と
を備え、前記少なくとも1つのメモリ(1620)が、前記少なくとも1つのプロセッサ(1610)によって実行可能な命令を含んでおり、それにより、前記UDRエンティティ(1600)は、
端末デバイスのために、データ管理(UDM)エンティティからのHTTP要求に応答してショートメッセージサービス(SMS)待機コンテキストを維持することであって、前記SMS待機コンテキストが、モバイル着信(MT)SMS配信の失敗による、少なくとも1つのSMSサービスセンタ(SMS-SC)から前記端末デバイスへの前記MT SMS配信のために配信されることを待機するメッセージに関係する情報である、こと
を行うように動作可能であり、
前記SMS待機コンテキストは、
- 前記端末デバイスのための前記SMS待機コンテキストについての前記UDMエンティティからのクエリに応答することであって、前記クエリが、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)GET要求である、クエリに応答することと、
- 前記UDMエンティティからHTTP PUT要求を受信することによって、前記端末デバイスのための前記SMS待機コンテキストを作成することと、
- 前記UDMエンティティからHTTP PUT要求またはHTTP PATCH要求を受信することによって、前記端末デバイスのための前記SMS待機コンテキストを更新することと
のうちの少なくとも1つによって維持され、
- 前記HTTP PUT要求が、前記端末デバイスのための前記SMS待機コンテキストを含み、および/または前記HTTP PATCH要求が、前記端末デバイスのための前記SMS待機コンテキストのうちの少なくとも1つを指示する指示を含む、
統合データリポジトリ(UDR)エンティティ(1600、1800)。
【請求項25】
前記UDRエンティティ(1600)が、請求項17から20のいずれか一項に記載の方法を実施するように動作可能である、請求項24に記載のUDRエンティティ(1600、1800)。
【請求項26】
少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項1から20のいずれか一項に記載の方法を実施させる命令を備える、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項27】
通信システムであって、
端末デバイスのために統合データリポジトリ(UDR)エンティティ(1600、1800)においてショートメッセージサービス(SMS)待機コンテキストを維持するために、前記UDRエンティティにHTTP要求を送信するように設定された統合データ管理(UDM)エンティティ(1600、1700)であって、前記SMS待機コンテキストが、モバイル着信(MT)SMS配信の失敗による、少なくとも1つのSMSサービスセンタ(SMS-SC)から前記端末デバイスへの前記MT SMS配信のために配信されることを待機するメッセージに関係する情報であり、前記SMS待機コンテキストが、
- 前記UDRエンティティにハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)GET要求を送ることによって、前記端末デバイスのためのSMS待機コンテキストについて前記UDRエンティティにクエリすることと、
- 前記UDRエンティティにHTTP PUT要求を送ることによって、前記端末デバイスのためのSMS待機コンテキストを作成することと、
- 前記UDRエンティティにHTTP PUT要求またはHTTP PATCH要求を送ることによって、前記端末デバイスのための前記SMS待機コンテキストを更新することと
のうちの少なくとも1つによって維持され、
- 前記HTTP PUT要求が、前記端末デバイスのための前記SMS待機コンテキストを含み、および/または前記HTTP PATCH要求が、前記端末デバイスのための前記SMS待機コンテキストのうちの少なくとも1つを指示する指示を含む、
統合データ管理(UDM)エンティティ(1600、1700)と、
前記端末デバイスのために、前記UDMエンティティからのHTTP要求に応答して前記SMS待機コンテキストを維持するように設定された前記UDRエンティティであって、前記SMS待機コンテキストは、
- 前記端末デバイスのための前記SMS待機コンテキストについての前記UDMエンティティからの前記クエリに応答するステップであって、前記クエリが、前記HTTP GET要求である、前記クエリに応答するステップと、
- 前記UDMエンティティから前記HTTP PUT要求を受信することによって、前記端末デバイスのための前記SMS待機コンテキストを作成するステップと、
- 前記UDMエンティティから前記HTTP PUT要求または前記HTTP PATCH要求を受信することによって、前記端末デバイスのための前記SMS待機コンテキストを更新するステップと
のうちの少なくとも1つによって維持される、前記UDRエンティティと
を備える、通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、一般に通信に関し、より詳細には、SMS配信のための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
このセクションは、本開示のより良い理解を容易にし得る態様を紹介する。したがって、このセクションの記述は、この観点において読み取られるべきであり、従来技術にあるものまたは従来技術にないものに関する承認として理解されるべきでない。
【0003】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)技術仕様(TS)23.501 V16.3.0のセクション4.4.2によれば、ショートメッセージサービス(SMS)が、非アクセス階層(NAS)上で実装され得る。
図1は、制御プレーン内のサービスベースインターフェースを使用する、NAS上のSMSをサポートするための非ローミングアーキテクチャを示す。図示のように、アーキテクチャは、ユーザ機器(UE)と、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)と、SMS機能(SMSF)と、統合データ管理(UDM)と、インターネットプロトコル(IP)ショートメッセージゲートウェイ(IP-SM-GW)と、SMSゲートウェイモバイルスイッチングセンタ(SMS-GMSC)/インターワーキングモバイルスイッチングセンタ(IWMSC)/SMSルータとを備える。Nsmsfという用語は、SMSFによって呈されるサービスベースインターフェースを指す。
【0004】
図2は、参照ポイント表現を使用する、NAS上のSMSをサポートするための非ローミングアーキテクチャを示す。N1は、NASを介したUEとAMFとの間のSMS転送のための参照ポイントである。以下の参照ポイント、すなわち、AMFとUDMとの間のSMSサブスクリプションデータ取出しのための参照ポイントであるN8と、AMFとSMSFとの間のSMS転送のための参照ポイントであるN20と、SMSFとUDMとの間のSMSFアドレス登録管理およびSMS管理サブスクリプションデータ取出しのための参照ポイントであるN21とが、サービスベースインターフェースによって実現される。
図3は、制御プレーン内のサービスベースインターフェースを使用する、NAS上のSMSをサポートするためのローミングアーキテクチャを示す。HPLMNという用語は、ホームパブリックランドモバイルネットワーク(PLMN)を指し、VPLMNという用語は、訪問先PLMNを指す。
図4は、参照ポイント表現を使用する、NAS上のSMSをサポートするためのローミングアーキテクチャを示す。簡潔のために、統合データリポジトリ(UDR)が
図1~
図4に示されていないことに留意されたい。
【発明の概要】
【0005】
本発明の概要は、発明を実施するための形態において以下でさらに説明される概念の選択を簡略化された形で紹介するために提供される。本発明の概要は、請求される主題の主要な特徴または不可欠な特徴を識別するものではなく、請求される主題の範囲を限定するために使用されるものでもない。
【0006】
本開示の目的のうちの1つは、SMS配信のための改善されたソリューションを提供することである。
【0007】
本開示の第1の態様によれば、統合データ管理(UDM)エンティティによって実施される方法が提供される。本方法は、統合データリポジトリ(UDR)エンティティにおいて端末デバイスのためのショートメッセージサービス(SMS)待機コンテキストを維持するために、UDRエンティティにHTTP要求を送信することを含み得る。SMS待機コンテキストは、モバイル着信(MT)SMS配信の失敗による、少なくとも1つのSMSサービスセンタ(SMS-SC)から端末デバイスへのMT SMS配信の再試行に関係する情報であり得る。
【0008】
このようにして、MT SMS配信の再試行が開始され得るとき、再試行は、SMS待機コンテキストが維持されるので、UDMエンティティによってトリガされ得る。
【0009】
本開示の一実施形態では、SMS待機コンテキストは、端末デバイスのためのSMS待機コンテキストについてUDRエンティティにクエリするステップと、端末デバイスのためのSMS待機コンテキストを作成するステップと、端末デバイスのためのSMS待機コンテキストを更新するステップとのうちの少なくとも1つによって維持され得る。
【0010】
本開示の一実施形態では、クエリするステップは、UDRエンティティにハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)GET要求を送ることによって実施され得る。作成するステップは、UDRエンティティにHTTP PUT要求を送ることによって実施され得る。更新するステップは、UDRエンティティにHTTP PUT要求またはHTTP PATCH要求を送ることによって実施され得る。
【0011】
本開示の一実施形態では、HTTP PUT要求は、端末デバイスのためのSMS待機コンテキストを含み得る。代替または追加として、HTTP PATCH要求は、端末デバイスのためのSMS待機コンテキストのうちの少なくとも1つを指示する指示を含み得る。
【0012】
本開示の一実施形態では、本方法は、HTTP GET要求に応答したHTTP GET応答を受信することをさらに含み得、HTTP GET応答は、端末デバイスのためのSMS待機コンテキストを含み得る。
【0013】
本開示の一実施形態では、本方法は、維持されたSMS待機コンテキストに基づいて、MT SMS配信の再試行が端末デバイスのために開始され得ることを少なくとも1つのSMS-SCにアラートすることをさらに含み得る。
【0014】
本開示の一実施形態では、本方法は、少なくとも1つのSMS-SCにアラートした後に、維持されたSMS待機コンテキストを削除することをさらに含み得る。
【0015】
本開示の一実施形態では、維持されたSMS待機コンテキストは、UDRエンティティから削除され得る。
【0016】
本開示の一実施形態では、削除することは、UDRエンティティにHTTP DELETE要求を送ることによって実施され得る。
【0017】
本開示の一実施形態では、端末デバイスのためのSMS待機コンテキストは、少なくとも1つのSMS-SCのアドレスのリストと、少なくとも1つのSMS-SCの満了時間のリストであって、少なくとも1つのSMS-SCによるMT SMS配信の再試行が満了時間まで有効である、少なくとも1つのSMS-SCの満了時間のリストと、MT SMS配信の失敗についての理由が、端末デバイスが到達可能でないことであることを指示する第1のインジケータと、MT SMS配信の失敗についての理由が、端末デバイスのメモリ容量を超過したことであることを指示する第2のインジケータと、MT SMS配信の再試行についての理由を指示する第3のインジケータと、第1の時間ポイントであって、MT SMS配信の再試行が第1の時間ポイントまで有効である、第1の時間ポイントと、第2の時間ポイントであって、第2のインジケータが第2の時間ポイントまで有効である、第2の時間ポイントとのうちの少なくとも1つを含んでいることがある。
【0018】
本開示の一実施形態では、第3のインジケータは、端末デバイスが再試行のために到達可能であることを指示する第1の値、および/または端末デバイスが再試行のために利用可能なメモリを有することを指示する第2の値を有し得る。
【0019】
本開示の一実施形態では、端末デバイスのためにUDRエンティティにおいてSMS待機コンテキストを維持することは、MT SMS配信の失敗に関して知らされたことに応答して、端末デバイスのためのSMS待機コンテキストについてUDRエンティティにクエリするステップと、端末デバイスのためにUDRエンティティにおいて記憶されたSMS待機コンテキストがなかったとき、端末デバイスのためにUDRエンティティにおいてSMS待機コンテキストを作成するステップと、端末デバイスのためにUDRエンティティにおいて記憶されたSMS待機コンテキストがあり、MT SMS配信の失敗が、SMS待機コンテキストのSMS-SCとは異なるSMS-SCに関係するとき、端末デバイスのためにUDRエンティティにおいてSMS待機コンテキストを更新するステップとのうちの少なくとも1つを含み得る。
【0020】
本開示の一実施形態では、UDMエンティティは、MT SMS配信の失敗についての理由が、端末デバイスが到達可能でないことであることを知らされ得る。作成されたSMS待機コンテキストまたは更新されたSMS待機コンテキストは、第1のインジケータを含んでいることがある。
【0021】
本開示の一実施形態では、UDMエンティティは、MT SMS配信の失敗についての理由が、端末デバイスのメモリ容量を超過したことであることを知らされ得る。作成されたSMS待機コンテキストまたは更新されたSMS待機コンテキストは、第2のインジケータを含んでいることがある。
【0022】
本開示の一実施形態では、端末デバイスのためにUDRエンティティにおいてSMS待機コンテキストを維持することは、再試行が開始され得ることを指示するイベントに応答して、端末デバイスのためのSMS待機コンテキストについてUDRエンティティにクエリすることを含み得る。端末デバイスのためにUDRエンティティにおいてSMS待機コンテキストを維持することは、端末デバイスのためにUDRエンティティにおいてSMS待機コンテキストを更新することをさらに含み得る。
【0023】
本開示の一実施形態では、イベントは、UDMエンティティが、端末デバイスが到達可能であることを知らされることであり得る。クエリされたSMS待機コンテキストは、第1のインジケータを含んでおり、第2のインジケータを含んでいない。SMS待機コンテキストは、SMS待機コンテキストから第1のインジケータを削除することによって、UDRエンティティにおいて更新され得る。
【0024】
本開示の一実施形態では、イベントは、UDMエンティティが、端末デバイスが再試行のために利用可能なメモリを有することを知らされることであり得る。クエリされたSMS待機コンテキストは、第2のインジケータを含んでおり、第1のインジケータを含んでいない。SMS待機コンテキストは、SMS待機コンテキストから第2のインジケータを削除することによって、UDRエンティティにおいて更新され得る。
【0025】
本開示の一実施形態では、イベントは、UDMエンティティが、端末デバイスが到達可能であるか、または再試行のために利用可能なメモリを有することを知らされることであり得る。クエリされたSMS待機コンテキストは、第1のインジケータと第2のインジケータとを含んでいない。SMS待機コンテキストは、SMS待機コンテキストに第3のインジケータと第1の時間ポイントとを追加することによって、UDRエンティティにおいて更新され得る。
【0026】
本開示の第2の態様によれば、UDRエンティティによって実施される方法が提供される。本方法は、端末デバイスのために、UDMエンティティからのHTTP要求に応答してSMS待機コンテキストを維持することを含み得る。SMS待機コンテキストは、MT SMS配信の失敗による、少なくとも1つのSMS-SCから端末デバイスへのMT SMS配信の再試行に関係する情報であり得る。
【0027】
本開示の一実施形態では、SMS待機コンテキストは、端末デバイスのためのSMS待機コンテキストについてUDMエンティティからのクエリに応答するステップと、端末デバイスのためのSMS待機コンテキストを作成するステップと、端末デバイスのためのSMS待機コンテキストを更新するステップとのうちの少なくとも1つによって維持され得る。
【0028】
本開示の一実施形態では、クエリは、HTTP GET要求であり得る。作成するステップは、UDMエンティティからHTTP PUT要求を受信することによって実施され得る。更新するステップは、UDMエンティティからHTTP PUT要求またはHTTP PATCH要求を受信することによって実施され得る。
【0029】
本開示の一実施形態では、本方法は、UDMエンティティからの別の要求に応答して、維持されたSMS待機コンテキストを削除することをさらに含み得る。
【0030】
本開示の一実施形態では、削除することは、UDMエンティティからHTTP DELETE要求を受信することによって実施され得る。
【0031】
本開示の一実施形態では、端末デバイスのためのSMS待機コンテキストは、少なくとも1つのSMS-SCのアドレスのリストと、少なくとも1つのSMS-SCの満了時間のリストであって、少なくとも1つのSMS-SCによるMT SMS配信の再試行が満了時間まで有効である、少なくとも1つのSMS-SCの満了時間のリストと、MT SMS配信の失敗についての理由が、端末デバイスが到達可能でないことであることを指示する第1のインジケータと、MT SMS配信の失敗についての理由が、端末デバイスのメモリ容量を超過したことであることを指示する第2のインジケータと、MT SMS配信の再試行についての理由を指示する第3のインジケータと、第1の時間ポイントであって、MT SMS配信の再試行が第1の時間ポイントまで有効である、第1の時間ポイントと、第2の時間ポイントであって、第2のインジケータが第2の時間ポイントまで有効である、第2の時間ポイントとのうちの少なくとも1つを含んでいることがある。
【0032】
本開示の一実施形態では、第3のインジケータは、端末デバイスが再試行のために到達可能であることを指示する第1の値、および/または端末デバイスが再試行のために利用可能なメモリを有することを指示する第2の値を有し得る。
【0033】
本開示の第3の態様によれば、UDMエンティティとUDRエンティティとを含む通信システムにおいて実装される方法が提供される。本方法は、UDMエンティティによって端末デバイスのためにUDRエンティティにおいてSMS待機コンテキストを維持するために、UDRエンティティにHTTP要求を送信することを含み得る。SMS待機コンテキストは、MT SMS配信の失敗による、少なくとも1つのSMS-SCから端末デバイスへのMT SMS配信の再試行に関係する情報であり得る。UDRエンティティは、端末デバイスのために、UDMエンティティからのHTTP要求に応答してSMS待機コンテキストを維持し得る。
【0034】
本開示の第4の態様によれば、UDMエンティティが提供される。UDMエンティティは、少なくとも1つのプロセッサと少なくとも1つのメモリとを備え得る。少なくとも1つのメモリは、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を含んでいることがあり、それにより、UDMエンティティは、UDMエンティティにおいて端末デバイスのためのSMS待機コンテキストを維持するために、UDMエンティティにHTTP要求を送信するように動作可能であり得る。SMS待機コンテキストは、MT SMS配信の失敗による、少なくとも1つのSMS-SCから端末デバイスへのMT SMS配信の再試行に関係する情報であり得る。
【0035】
本開示の一実施形態では、UDMエンティティは、上記の第1の態様による方法を実施するように動作可能であり得る。
【0036】
本開示の第5の態様によれば、UDRエンティティが提供される。UDRエンティティは、少なくとも1つのプロセッサと少なくとも1つのメモリとを備え得る。少なくとも1つのメモリは、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を含んでいることがあり、それにより、UDRエンティティは、端末デバイスのために、UDMエンティティからのHTTP要求に応答してSMS待機コンテキストを維持するように動作可能であり得る。SMS待機コンテキストは、MT SMS配信の失敗による、少なくとも1つのSMS-SCから端末デバイスへのMT SMS配信の再試行に関係する情報であり得る。
【0037】
本開示の一実施形態では、UDRエンティティは、上記の第2の態様による方法を実施するように動作可能であり得る。
【0038】
本開示の第6の態様によれば、コンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、上記の第1および第2の態様のいずれかによる方法を実施させる命令を備え得る。
【0039】
本開示の第7の態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータ可読記憶媒体は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、上記の第1および第2の態様のいずれかによる方法を実施させる命令を備え得る。
【0040】
本開示の第8の態様によれば、UDMエンティティが提供される。UDMエンティティは、UDRエンティティにおいて端末デバイスのためのSMS待機コンテキストを維持するために、UDRエンティティにHTTP要求を送信するための送信モジュールを備え得る。SMS待機コンテキストは、MT SMS配信の失敗による、少なくとも1つのSMS-SCから端末デバイスへのMT SMS配信の再試行に関係する情報であり得る。
【0041】
本開示の第9の態様によれば、UDRエンティティが提供される。UDRエンティティは、端末デバイスのために、UDMエンティティからのHTTP要求に応答してSMS待機コンテキストを維持するための維持モジュールを備え得る。SMS待機コンテキストは、MT SMS配信の失敗による、少なくとも1つのSMS-SCから端末デバイスへのMT SMS配信の再試行に関係する情報であり得る。
【0042】
本開示の第10の態様によれば、通信システムが提供される。通信システムは、UDMエンティティとUDRエンティティとを備え得る。UDMエンティティは、端末デバイスのためにUDRエンティティにおいてSMS待機コンテキストを維持するために、UDRエンティティにHTTP要求を送信するように設定され得る。SMS待機コンテキストは、MT SMS配信の失敗による、少なくとも1つのSMS-SCから端末デバイスへのMT SMS配信の再試行に関係する情報であり得る。UDRエンティティは、端末デバイスのために、UDMエンティティからのHTTP要求に応答してSMS待機コンテキストを維持するように設定され得る。
【0043】
本開示のこれらおよび他の目的、特徴および利点は、添付の図面とともに読み取られるべきである、本開示の例示的な実施形態の以下の詳細な説明から明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【
図1】NAS上のSMSのための非ローミングアーキテクチャを示す図である。
【
図2】参照ポイント表現における、NAS上のSMSのための非ローミングアーキテクチャを示す図である。
【
図3】NAS上のSMSのためのローミングアーキテクチャを示す図である。
【
図4】参照ポイント表現における、NAS上のSMSのためのローミングアーキテクチャを示す図である。
【
図5】本開示の一実施形態が適用可能である例示的な通信システムを示す図である。
【
図6】本開示の一実施形態による、UDMエンティティにおいて実装される方法を示すフローチャートである。
【
図7】
図6の方法を説明するためのフローチャートである。
【
図8】
図6の方法を説明するためのフローチャートである。
【
図9】本開示の一実施形態による、UDMエンティティにおいて実装される方法を示すフローチャートである。
【
図10】本開示の一実施形態による、UDRエンティティにおいて実装される方法を示すフローチャートである。
【
図11】本開示の一実施形態による、UDRエンティティにおいて実装される方法を示すフローチャートである。
【
図12】SMSサービスサポートを伴う、UE登録の例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図13A】本開示の一実施形態による、例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図13B】本開示の一実施形態による、例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図14A】本開示の一実施形態による、例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図14B】本開示の一実施形態による、例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図15】本開示の一実施形態による、サブスクリプションデータのための構造を示す図である。
【
図16】本開示のいくつかの実施形態を実践する際に使用するのに好適な装置を示すブロック図である。
【
図17】本開示の一実施形態による、UDMエンティティを示すブロック図である。
【
図18】本開示の一実施形態による、UDRエンティティを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
説明の目的で、以下の説明では、開示される実施形態の完全な理解を提供するために詳細が記載される。しかしながら、実施形態が、これらの具体的な詳細なしに、または等価な構成を用いて実装され得ることは、当業者には明らかである。
【0046】
3GPP TS23.502 V16.3.0のセクション4.13.3.9によれば、不成功のモバイル着信SMS配信再試行のプロシージャは、以下のように規定される。UEが、同じAMFにおいて3GPPアクセスと非3GPPアクセスの両方の上で登録される(すなわち、UEは、両方のアクセスタイプについて同じPLMNにおいて登録される)場合、一方のアクセスタイプ上のMT-SMS配信が失敗した場合、AMFは、オペレータローカルポリシに基づいて、SMSFに失敗を指示する前に、他方のアクセスタイプ上でMT-SMS配信を再試行し得、両方のアクセスタイプ上のMT-SMS配信が失敗した場合、AMFは直ちにSMSFに知らせるものとする。
【0047】
AMFが、UEにMT-SMSを配信することができないことをSMSFに知らせた場合、SMSFは、TS23.040において規定されているように(IP-SM-GWまたはSMSルータとの共同サイト式であり得る)第1のSMS-GMSCに失敗報告を送る。SMS-GMSCが、UEに向かうSMSトランスポートのために2つ以上のエンティティを有する場合、MT-SMS失敗報告を受信すると、SMS-GMSCは、オペレータローカルポリシに基づいて、他のエンティティを介してMT-SMS配信を再試行し得る。
【0048】
第1のSMS-GMSCが、UEがMT-SMSを受信することが可能でないことをUDM/ホームサブスクライバサーバ(HSS)に知らせた後に、UDMは、UDMの内部URRP-AMFフラグをセットするものとする。UEがAMFにおいて登録され、UDMが、AMFにおけるUE到達可能性通知にまだサブスクライブしていない場合、UDMは、節4.2.5.2において指定されているサブスクリプションプロシージャを直ちに始動する。AMFがUEアクティビティを検出したとき、AMFは、節4.2.5.3に記載されているようにUEアクティビティ通知でUDMに通知する。UDMは、UDMのURRP-AMFフラグをクリアし、MT-SMS配信を再び試みるように、関係するSCにアラートする。
【0049】
SMS-GMSCが、第5世代コア(5GC)において登録されていないUEについて、またはSMSサービスのためにまだ登録されていない登録されたUEについて、ルーティング情報をUDMに要求したとき、UDMは、UEが不在であることをSMS-GMSCに応答し、(まだ記憶されていない場合)MWDリストにSCアドレスを記憶し、TS23.040において規定されているようにSCにそれを指示する。UDMはまた、UEについての後続のSMSF登録時にSCに通知するために、内部SMSF登録通知フラグをセットする。UDMが、SMSF登録通知フラグがセットされたUEについて、SMSFからNudm_UECM_Registration要求を受信したとき、UDMは、フラグをクリアし、MT-SMS配信を再び試みるように、関係するSCにアラートする。このシナリオは、UEが2G/3G/4Gカバレッジ中にないと仮定することに留意されたい。
【0050】
パケットベースコアネットワークにおける5Gサービスベースアーキテクチャ(SBA)と共通バックエンドリポジトリとしてのUDRとの導入に伴って、ネットワーク機能(NF)が、ステートレスフロントエンドとして実装され得、セッションにわたるその必要とされる状態およびコンテキストがUDRに記憶される。Nudrアプリケーションプログラミングインターフェース(API)のためのUDRリソースモデルは、3GPP TS29.505 V16.1.0のセクション5.2.1に記載されている。この技術仕様の
図5.2.1-1および
図5.2.1-2が、サブスクリプションデータのためのリソースユニフォームリソース識別子(URI)サブレベル構造を示す。この技術仕様の表5.2.1-1が、リソースと適用可能なHTTPメソッドとの概観を提供する。
【0051】
不成功のモバイル着信SMS(MT-SMS)配信再試行をサポートするために、一方の側におけるUDMは、失敗理由がUEが存在しないことであるかどうかを監視するUE到達可能性イベントをサポートする必要があり、または失敗理由がクライアント側におけるメモリ超過であるかどうかの通知の準備ができている必要がある。他方の側において、UE到達可能イベントとメモリ利用可能(memory available)イベントとの通知を得たとき、UDMは、前に失敗したMT-SMS配信を再試行するようにSMS-SCにアラートする必要がある。UDMがSMS配信の失敗を知る時間ポイントと、UDMが再試行が開始され得ることを知る時間ポイントとの間に、ある時間期間が存在するので、MT-SMS待機コンテキストは、ステートレスUDMがアクセスするためにどこかに記憶されるべきである。しかしながら、3GPP TS29.505 V16.1.0の
図5.2.1-1および
図5.2.1-2に図示されている最新のNudr APIから、5G SMSサービスのためのSMS待機コンテキストデータは、UDRによってサポートされない。したがって、不成功のMT-SMS配信再試行は、5GC展開において実際に働かない。それがレガシー世代のモバイルネットワークをまだ展開していない垂直顧客(vertical customer)のためのものであるとき、それはさらに悪くなる。
【0052】
本開示は、SMS配信のための改善されたソリューションを提案する。以下で、ソリューションは、
図5~
図18を参照しながら詳細に説明される。
【0053】
図5は、本開示の一実施形態が適用可能である例示的な通信システムを示す図である。図示のように、通信システムは、UEと、(無線)アクセスネットワーク((R)AN)と、ユーザプレーン機能(UPF)と、データネットワーク(DN)と、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)と、セッション管理機能(SMF)と、ポリシ制御機能(PCF)と、アプリケーション機能(AF)と、ショートメッセージサービス機能(SMSF)と、ネットワークスライス選択機能(NSSF)と、認証サーバ機能(AUSF)と、統合データ管理(UDM)と、統合データリポジトリ(UDR)とを備える。上記のエンティティの機能的説明は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、3GPP TS23.501 V16.3.0の節6において指定されている。
【0054】
本明細書で使用されるUEという用語は、たとえば、端末デバイス、アクセス端末、移動局、モバイルユニット、加入者局などと呼ばれることもあることに留意されたい。UEは、無線通信ネットワークにアクセスし、無線通信ネットワークからサービスを受信することができる、任意のエンドデバイスを指し得る。限定ではなく例として、UEは、ポータブルコンピュータ、デジタルカメラなどの画像キャプチャ端末デバイス、ゲーミング端末デバイス、音楽記憶および再生器具、モバイルフォン、セルラフォン、スマートフォン、タブレット、ウェアラブルデバイス、携帯情報端末(PDA)などを含み得る。
【0055】
モノのインターネット(IoT)シナリオでは、UEは、監視および/または測定を実施し、そのような監視および/または測定の結果を別のUEおよび/またはネットワーク機器に送信する、マシンまたは他のデバイスを表し得る。この場合、UEは、マシンツーマシン(M2M)デバイスであり得、M2Mデバイスは、3GPPコンテキストではマシン型通信(MTC)デバイスと呼ばれることがある。そのようなマシンまたはデバイスの特定の例は、センサー、電力計などの計量デバイス、産業用機械類、バイク、車両、あるいは家庭用または個人用電気器具、たとえば、冷蔵庫、テレビジョン、時計などの個人用ウェアラブルなどを含み得る。
【0056】
本明細書で使用される「通信システム」という用語は、第1世代(1G)通信プロトコル、2G通信プロトコル、2.5G通信プロトコル、2.75G通信プロトコル、3G通信プロトコル、4G通信プロトコル、4.5G通信プロトコル、5G通信プロトコル、および/あるいは現在知られているかまたは将来において開発されることになる任意の他のプロトコルなど、任意の好適な通信規格に従うシステムを指す。さらに、通信システムにおける端末デバイスとネットワークノードとの間の通信は、限定はしないが、1G通信プロトコル、2G通信プロトコル、2.5G通信プロトコル、2.75G通信プロトコル、3G通信プロトコル、4G通信プロトコル、4.5G通信プロトコル、5G通信プロトコルを含む、任意の好適な世代の通信プロトコル、および/あるいは現在知られているかまたは将来において開発されることになる任意の他のプロトコルに従って実施され得る。さらに、本明細書で使用される特定の用語は、特定の用語に関係する通信システムのみに本開示を限定せず、これは、他の通信システムにより一般的に適用され得る。
【0057】
図6は、本開示の一実施形態による、UDMエンティティにおいて実装される方法を示すフローチャートである。ブロック602において、UDMエンティティは、端末デバイスのためのSMS待機コンテキストを維持する。SMS待機コンテキストは、MT SMS配信の失敗による、少なくとも1つのSMS-SCから端末デバイスへのMT SMS配信の再試行に関係する情報である。このようにして、MT SMS配信の再試行が開始され得るとき、再試行は、SMS待機コンテキストが維持されるので、UDMエンティティによってトリガされ得る。
【0058】
たとえば、端末デバイスのためのSMS待機コンテキストは、限定はしないが、少なくとも1つのSMS-SCのアドレスのリストと、少なくとも1つのSMS-SCの満了時間のリストであって、少なくとも1つのSMS-SCによるMT SMS配信の再試行が満了時間まで有効である、少なくとも1つのSMS-SCの満了時間のリストと、MT SMS配信の失敗についての理由が、端末デバイスが到達可能でないことであることを指示する第1のインジケータと、MT SMS配信の失敗についての理由が、端末デバイスのメモリ容量が超えられたことであることを指示する第2のインジケータと、MT SMS配信の再試行についての理由を指示する第3のインジケータと、第1の時間ポイントであって、MT SMS配信の再試行が第1の時間ポイントまで有効である、第1の時間ポイントと、第2の時間ポイントであって、第2のインジケータが第2の時間ポイントまで有効である、第2の時間ポイントとのうちの少なくとも1つを含んでいることがある。第3のインジケータは、端末デバイスが再試行のために到達可能であることを指示する第1の値、および/または端末デバイスが再試行のために利用可能なメモリを有することを指示する第2の値を有し得る。
【0059】
オプションとして、SMS待機コンテキストは、UDMエンティティからの要求に応答してUDRエンティティにおいて維持され得る。たとえば、SMS待機コンテキストは、端末デバイスのためのSMS待機コンテキストについてUDRエンティティにクエリすることと、端末デバイスのためのSMS待機コンテキストを作成することと、端末デバイスのためのSMS待機コンテキストを更新することとのうちの少なくとも1つを通して、UDRエンティティと対話することによって維持され得る。例示的な例として、クエリすることは、UDRエンティティにHTTP GET要求を送ることによって実施され得る。作成することは、UDRエンティティにHTTP PUT要求を送ることによって実施され得る。更新することは、UDRエンティティにHTTP PUT要求またはHTTP PATCH要求を送ることによって実施され得る。別のオプションとして、SMS待機コンテキストがUDMエンティティ自体内に維持されるように、UDMエンティティが、UDRエンティティと同様の機能をもつ記憶構成要素を有することも可能である。
【0060】
たとえば、ブロック602における維持することは、UDMエンティティがMT SMS配信の失敗に関して知らされたことに応答して、または再試行が開始され得ることを指示するイベントに応答して、実施され得る。異なる条件に応じて、ブロック602は、ブロック708および710、またはブロック708および712、またはブロック814および816として実装され得る。ブロック708において、MT SMS配信の失敗に関して知らされたことに応答して、UDMエンティティは、端末デバイスのためのSMS待機コンテキストについてUDRエンティティにクエリする。第1の例として、UDMエンティティは、MT SMS配信の失敗についての理由が、端末デバイスが到達可能でないことであることを知らされ得る。第2の例として、UDMエンティティは、MT SMS配信の失敗についての理由が、端末デバイスのメモリ容量を超過したことであることを知らされ得る。
【0061】
端末デバイスのためにUDRエンティティにおいて記憶されたSMS待機コンテキストがなかった場合、UDMエンティティは、ブロック710において、端末デバイスのためにUDRエンティティにおいてSMS待機コンテキストを作成する。一方、端末デバイスのためにUDRエンティティにおいて記憶されたSMS待機コンテキストがあり、MT SMS配信の失敗が、SMS待機コンテキストのSMS-SCとは異なるSMS-SCに関係する場合、UDMエンティティは、ブロック712において、端末デバイスのためにUDRエンティティにおいてSMS待機コンテキストを更新する。上記の第1の例について、作成されたSMS待機コンテキストまたは更新されたSMS待機コンテキストは、第1のインジケータを含んでいることがある。上記の第2の例について、作成されたSMS待機コンテキストまたは更新されたSMS待機コンテキストは、第2のインジケータを含んでいることがある。
【0062】
ブロック814において、再試行が開始され得ることを指示するイベントに応答して、UDMエンティティは、端末デバイスのためのSMS待機コンテキストについてUDRエンティティにクエリする。第3の例として、イベントは、UDMエンティティが、端末デバイスが到達可能であることを知らされることであり得る。第4の例として、イベントは、UDMエンティティが、端末デバイスが再試行のために利用可能なメモリを有することを知らされることであり得る。ブロック816において、UDMエンティティは、端末デバイスのためにUDRエンティティにおいてSMS待機コンテキストを更新する。上記の第3の例について、クエリされたSMS待機コンテキストは、第1のインジケータを含んでおり、第2のインジケータを含んでいない可能性がある。この場合、SMS待機コンテキストは、SMS待機コンテキストから第1のインジケータを削除することによって、UDRエンティティにおいて更新され得る。「削除する」という用語は、第1のインジケータが、反対の条件を指示するための2つの反対の値(たとえば、真および偽)を有することができるとき、第1のインジケータが反対の値にセットされることを指し得ることに留意されたい。
【0063】
上記の第4の例について、クエリされたSMS待機コンテキストは、第2のインジケータを含んでおり、第1のインジケータを含んでいない可能性がある。この場合、SMS待機コンテキストは、SMS待機コンテキストから第2のインジケータを削除することによって、UDRエンティティにおいて更新され得る。上記の第3の例および第4の例について、クエリされたSMS待機コンテキストは、第1のインジケータと第2のインジケータとを含んでいない可能性もある。この場合、SMS待機コンテキストは、SMS待機コンテキストに第3のインジケータと第1の時間ポイントとを追加することによって、UDRエンティティにおいて更新され得る。第3のインジケータは、第3の例について(端末デバイスが再試行のために到達可能であることを指示する)第1の値を有し、第4の例について(端末デバイスが再試行のために利用可能なメモリを有することを指示する)第2の値を有し得る。
【0064】
図9は、本開示の一実施形態による、UDMエンティティにおいて実装される方法を示すフローチャートである。図示のように、方法は、ブロック602、904および906を含む。点線ブロックは随意のブロックであり得ることに留意されたい。ブロック602は、上記で説明されており、その詳細は、ここでは省略される。ブロック904において、UDMエンティティは、維持されたSMS待機コンテキストに基づいて、MT SMS配信の再試行が端末デバイスのために開始され得ることを少なくとも1つのSMS-SCにアラートする。たとえば、ブロック904は、UDMエンティティが、端末デバイスが到達可能であるか、または端末デバイスが再試行のために利用可能なメモリを有することを知らされることに応答して、実施され得る。少なくとも、少なくとも1つのSMS-SCのアドレスのリストが、少なくとも1つのSMS-SCにアラートするために使用され得る。ブロック602および904を含む方法では、SMS配信の再試行は、UDMエンティティによってサポートされ得る。
【0065】
随意に、ブロック906において、UDMエンティティは、少なくとも1つのSMS-SCにアラートした後に、維持されたSMS待機コンテキストを削除する。SMS待機コンテキストがUDRエンティティにおいて維持される場合、維持されたSMS待機コンテキストは、UDRエンティティから削除され得る。例示的な例として、削除することは、UDRエンティティにHTTP DELETE要求を送ることによって実施され得る。SMS待機コンテキストがUDMエンティティ自体内に維持される場合、SMS待機コンテキストは、UDMエンティティによって単に削除され得る。
【0066】
図10は、本開示の一実施形態による、UDRエンティティにおいて実装される方法を示すフローチャートである。ブロック1002において、UDRエンティティは、端末デバイスのために、UDMエンティティからの要求に応答してSMS待機コンテキストを維持する。SMS待機コンテキストは、MT SMS配信の失敗による、少なくとも1つのSMS-SCから端末デバイスへのMT SMS配信の再試行に関係する情報である。
図10の方法では、SMS待機コンテキストが維持されるので、UDMエンティティがMT SMS配信の再試行をトリガすることが可能である。
【0067】
SMS待機コンテキストの詳細は、上記で説明されており、したがって、ここでは省略される。SMS待機コンテキストは、端末デバイスのためのSMS待機コンテキストについてUDMエンティティからのクエリに応答することと、端末デバイスのためのSMS待機コンテキストを作成することと、端末デバイスのためのSMS待機コンテキストを更新することとのうちの少なくとも1つによって維持され得る。例示的な例として、クエリは、HTTP GET要求であり得る。作成することは、UDMエンティティからHTTP PUT要求を受信することによって実施され得る。更新することは、UDMエンティティからHTTP PUT要求またはHTTP PATCH要求を受信することによって実施され得る。
【0068】
図11は、本開示の一実施形態による、UDRエンティティにおいて実装される方法を示すフローチャートである。図示のように、方法は、ブロック1002および1104を含む。ブロック1104において、UDRエンティティは、UDMエンティティからの別の要求に応答して、維持されたSMS待機コンテキストを削除する。例示的な例として、削除することは、UDMエンティティからHTTP DELETE要求を受信することによって実施され得る。
【0069】
上記のことに基づいて、本開示の少なくとも1つの態様は、UDMエンティティとUDRエンティティとを含む通信システムにおいて実装される方法を提供する。方法は、UDMエンティティによって、端末デバイスのためにUDRエンティティにおいてSMS待機コンテキストを維持することを含む。SMS待機コンテキストは、MT SMS配信の失敗による、少なくとも1つのSMS-SCから端末デバイスへのMT SMS配信の再試行に関係する情報である。UDRエンティティは、端末デバイスのために、UDMエンティティからの要求に応答してSMS待機コンテキストを維持する。
【0070】
対応して、本開示の少なくとも1つの態様は、UDMエンティティとUDRエンティティとを備える通信システムを提供する。UDMエンティティは、端末デバイスのためにUDRエンティティにおいてSMS待機コンテキストを維持するように設定される。SMS待機コンテキストは、MT SMS配信の失敗による、少なくとも1つのSMS-SCから端末デバイスへのMT SMS配信の再試行に関係する情報である。UDRエンティティは、端末デバイスのために、UDMエンティティからの要求に応答してSMS待機コンテキストを維持するように設定される。
【0071】
本開示のより良い理解のために、SMSサービスサポートを伴う、5GコアネットワークにおけるUE登録のプロセスが、
図12を参照しながら説明される。図示のように、このプロセスは、UEと、アクセスネットワーク(AN)と、AMFと、SMSFと、UDMと、UDRとを伴う。UE登録が成功すると、UDRに記憶された登録コンテキストがあり、その登録コンテキストは、
図13Aおよび
図14Aのステップ3に図示されているように、UEに配信するための保留中のMT-SMSがある場合にクエリされ得る。
【0072】
ステップ1において、5G UE登録プロシージャ中に、NASトランスポーティング上のSMSを可能にするために、UEは、NASトランスポーティング上のSMSについてのUEの能力を指示する「SMSサポート(SMS supported)」指示を登録要求中に含める。「SMSサポート」指示は、UEがNAS上のSMS配信をサポートするかどうかを指示する。ステップ2において、AMFは、AMF登録のためのUDMを発見する。ステップ3~5において、AMFは、3GPPアクセスのためのUDMまたは非3GPPアクセスのためのUDMのいずれかに登録する。登録コンテキストはUDRにも記憶される。ステップ6において、「SMSサポート」指示が登録要求中に含まれる場合、AMFは、SMSサービスがUEによってサブスクライブされるかどうかに関して、UEについてUDMからのSMSサブスクリプションデータを検査する。ステップ7において、AMFは、SMSサブスクリプションデータのためのデータ変更通知にサブスクライブする。
【0073】
ステップ8において、SMSサービスがサブスクライブされ、UEコンテキストが、サービングPLMNの利用可能なSMSFを含まない場合、AMFは、UEをサーブするためのSMSFを発見および選択する。ステップ9において、AMFは、SMSFからNsmsf_SMService_Activateサービス動作を呼び出す。呼出しは、AMFアドレスと、アクセスタイプと、無線アクセス技術(RAT)タイプと、トレース要件と、(利用可能な場合)一般公開サブスクリプション識別子(GPSI)と、サブスクリプション永続識別子(SUPI)とを含む。AMFは、ステップ8から導出されたSMSFアドレスを使用する。
【0074】
ステップ10において、SMSFは、SMSF登録のためのUDMを発見する。UEコンテキストがSMSF中にすでに存在する場合、SMSFは、古いAMFアドレスを新しいAMFアドレスと交換するものとする。場合によっては、ステップ11において、SMSFは、アクセスタイプ(3GPP/非3GPP)をもつNudm_UECM_Registrationを使用して、UDMに登録する。ステップ12において、UDMは、SMSF登録コンテキストをUDRに記憶する。ステップ13において、UDMは、SMSF登録要求についてSMSFに返答する。ステップ14において、SMSFは、Nudm_SDM_Getを使用してSMS管理サブスクリプションデータ(UDMはNudr_DR_QueryによってUDRからこの情報を得ることがある)を取り出し、SMSFはまた、SMS管理サブスクリプション情報およびこのUEをサーブしているAMFアドレスを記憶するためのUEコンテキストを作成する。ステップ15において、SMSFは、SMS管理サブスクリプションデータが修正されたときに通知されるようにサブスクライブする(UDMはNudr_DR_SubscribeによってUDRからの通知にサブスクライブし得る)。
【0075】
ステップ16において、SMSFは、Nsmsf_SMService_Activateサービス動作応答メッセージでAMFに応答する。AMFは、UEコンテキストの一部として、受信されたSMSFアドレスを記憶する。ステップ17において、AMFは、AMFが、選択されたSMSFから肯定の指示を受信した場合、登録受付メッセージ中にUEへの「SMS許容(SMS allowed)」指示を含める。登録受付メッセージ中の「SMS許容」指示は、ネットワークがNAS上のSMSメッセージ配信を許容するかどうかをUEに指示する。
【0076】
図13A~
図13Bは、本開示の一実施形態による、例示的なプロセスを示す。そのプロセスは、不在サブスクライバ(absent subscriber)の失敗の後のMT-SMS再試行についての使用事例に対応する。図示のように、プロセスは、UEと、ANと、AMFと、SMSFと、UDMと、UDRと、SMS-IWMSCと、SMS-GMSCと、SMS-SCとを伴う。ステップ1において、SMS-SCはターゲットUEに送られるべき保留中のSMSを有し、したがって、SMS-SCはSMSエンティティSMS-GMSCにメッセージを送る。ステップ2において、SMS-GMSCは、UDMにターゲットUE(ターゲットUEの識別情報はMSISDNまたはIMSIであり得る)のための現在のSMSサービングノードをクエリする。5Gドメインでは、サービングSMSノードはSMSFである。5GにおけるUE登録プロシージャは、
図12を参照しながら上記で説明された。ステップ3において、UDMは、UDRにターゲットUEのための現在のSMSサービングノードをクエリする。UEが5Gドメインに前に登録したと仮定する。次いで、SMSFアドレスがUDRによって返される。ステップ4において、UDMは、ターゲットUEのためのサービングSMSFアドレスについてSMSエンティティSMS-GMSCに返答する。ステップ5において、SMS-GMSCは、ステップ4において得られたSMSFアドレスに、MT-SMSをフォワーディングする。
【0077】
ステップ6において、SMSFはNAS上のMT-SMS配信プロシージャ(MT-SMS over NAS delivery procedure)を実行し、これは、UEが接続状態にない場合、UEページングをさらにトリガし得る。配信は、ネットワークにおけるUEコネクティビティ状態またはUE上のメモリ状態に応じて、成功または失敗し得る。このプロセスでは、UEがネットワークにおいて不在であるので、SMS配信が失敗すると仮定する。次いで、ステップ7において、SMSFは、SMS-GSMCおよびSMS-SCにMT-SMS配信報告をフォワーディングする。失敗インジケータは、不在サブスクライバの失敗理由を指示する。ステップ8において、SMS-GMSCは、UDMにMT-SMS配信ステータスを報告する。メッセージ中に含まれる失敗理由は、不在サブスクライバである。ステップ9において、UDMは、失敗理由を検査し、次いで、不在サブスクライバの失敗に基づいて、不在サブスクライバ失敗ハンドリングを開始する。
【0078】
ステップ10において、UDMは、ターゲットUEのための既存のSMS待機コンテキストがあるかどうかをUDRにクエリする。これは、従来技術におけるUDRによってサポートされないので、このメッセージは、我々の提案された新しいGETメソッドに基づく。前に存在したSMS待機コンテキストがない場合、UDMは、ステップ11において、UEのためのSMS待機コンテキストを作成し、UDRに記憶する。これは、従来技術におけるUDRによってサポートされないので、このメッセージは、我々の提案された新しいPUTメソッドに基づく。メッセージ本文において、不在サブスクライバの失敗理由を指示するために、モバイル到達不可能フラグ(MNRF:mobile not reachable flag)が真にセットされる。一方、同じ失敗理由について前に既存のSMS待機コンテキストがある場合、UDMは、これが新しいSMS-SCアドレスについてのものであるかどうかを検査する。これが新しいSMS-SCアドレスについての失敗である場合、UDMは、ステップ12において、新しいSMS-SCアドレスを追加することによって、ターゲットUEのためのSMS待機コンテキストを更新する。これは、従来技術におけるUDRによってサポートされないので、このメッセージは、デルタ更新のための我々の提案された新しいPATCHメソッドに基づくか、または完全な更新のための我々の提案された新しいPUTメソッドに基づく。ステップ13において、UDMは、ステップ8におけるSM配信ステータス報告要求について、SMS-GMSCに返答する。
【0079】
SMSについてのUE到達可能性イベント(UE reachability for SMS event)が前にサブスクライブされなかった場合、UDMは、ステップ14において、AMFの公開されたインターフェースNamf_EventExposure_Subscribeに基づいて、AMFからのSMSについてのUE到達可能性イベントをサブスクライブする。しばらくして、UEは、ステップ15において、たとえば良好なカバレッジエリア内で、SMSについて再び到達可能になる。ステップ16において、UEがSMSについて到達可能であることを検出すると、AMFは、Namf_EventExposure_Notifyによって、このSMSについての到達可能イベントをUDMに通知する。
【0080】
ステップ17において、UDMは、ターゲットUEのSMS待機コンテキストについてUDRにクエリする。これは、従来技術におけるUDRによってサポートされないので、このメッセージは、我々の提案された新しいGETメソッドに基づく。MNRFが真であり、メモリ容量超過フラグ(MCEF:memory capacity exceeding flag)が偽である場合、UDMは、ステップ18において、UDRに記憶されたSMS待機コンテキストを更新して、MNRFフラグを偽にセットする。これは、従来技術におけるUDRによってサポートされないので、このメッセージは、デルタ更新のための我々の提案された新しいPATCHメソッドに基づくか、または完全な更新のための我々の提案された新しいPUTメソッドに基づく。SMS待機コンテキストに記憶された各SMS-SCアドレスについて、UDMは、ステップ19において、MS存在(MS present)のために所望のSMS配信再試行を指示するためのアラート理由を伴って、SMS-IWMSCを通して、SMS-SCにアラートサービスセンタメッセージを送る。アラートメッセージを受信すると、SMS-SCは、SMS再配信プロシージャをトリガすることができる。すべてのアラートサービスセンタメッセージが送られた場合、UDMは、ステップ20において、UDRからターゲットUEのためのメッセージ待機コンテキストを削除する。これは、従来技術におけるUDRによってサポートされないので、このメッセージは、我々の提案された新しいDELETEメソッドに基づく。
【0081】
MNRFが偽であり、MCEFが偽である場合、UDMは、ステップ21において、UDRに記憶されたSMS待機コンテキストを更新する。更新は、MS存在としての再試行理由と、再試行のための有効な時間とに関するものである。これは、従来技術におけるUDRによってサポートされないので、このメッセージは、デルタ更新のための我々の提案された新しいPATCHメソッドに基づくか、または完全な更新のための我々の提案された新しいPUTメソッドに基づく。
【0082】
図14A~
図14Bは、本開示の一実施形態による、例示的なプロセスを示す。そのプロセスは、メモリ超過の失敗の後のMT-SMS再試行についての使用事例に対応する。
図13A~
図13Bと同様に、プロセスは、UEと、ANと、AMFと、SMSFと、UDMと、UDRと、SMS-IWMSCと、SMS-GMSCと、SMS-SCとを伴う。ステップ1において、SMS-SCはターゲットUEに送られるべき保留中のSMSを有し、したがって、SMS-SCはSMSエンティティSMS-GMSCにメッセージを送る。ステップ2において、SMS-GMSCは、UDMにターゲットUE(ターゲットUEの識別情報はMSISDNまたはIMSIであり得る)のための現在のSMSサービングノードをクエリする。5Gドメインでは、サービングSMSノードはSMSFである。5GにおけるUE登録プロシージャは、
図12を参照しながら上記で説明された。ステップ3において、UDMは、UDRにターゲットUEのための現在のSMSサービングノードをクエリする。UEが5Gドメインに前に登録したと仮定する。次いで、SMSFアドレスがUDRによって返される。ステップ4において、UDMは、ターゲットUEのためのサービングSMSFアドレスについてSMSエンティティSMS-GMSCに返答する。ステップ5において、SMS-GMSCは、ステップ4において得られたSMSFアドレスに、MT-SMSをフォワーディングする。
【0083】
ステップ6において、SMSFはNAS上のMT-SMS配信プロシージャを実行し、これは、UEが接続状態にない場合、UEページングをさらにトリガし得る。配信は、ネットワークにおけるUEコネクティビティ状態またはUE上のメモリ状態に応じて、成功または失敗し得る。このプロセスでは、UEのメモリ容量が超過したので、SMS配信が失敗すると仮定する。次いで、ステップ7において、SMSFは、SMS-GSMCおよびSMS-SCにMT-SMS配信報告をフォワーディングする。失敗インジケータは、メモリ超過の失敗理由を指示する。ステップ8において、SMS-GMSCは、UDMにMT-SMS配信ステータスを報告する。メッセージ中に含まれる失敗理由は、メモリ超過である。ステップ9において、UDMは、失敗理由を検査し、メモリ超過の失敗に基づいて、メモリ超過失敗ハンドリングを開始する。
【0084】
ステップ10において、UDMは、ターゲットUEのための既存のSMS待機コンテキストがあるかどうかをUDRにクエリする。これは、従来技術におけるUDRによってサポートされないので、このメッセージは、我々の提案された新しいGETメソッドに基づく。前に存在したSMS待機コンテキストがない場合、UDMは、ステップ11において、UEのためのSMS待機コンテキストを作成し、UDRに記憶する。これは、従来技術におけるUDRによってサポートされないので、このメッセージは、我々の提案された新しいPUTメソッドに基づく。メッセージ本文において、メモリ超過の失敗理由を指示するために、モバイルメモリ超過フラグ(MCEF)が真にセットされる。一方、同じ失敗理由について前に既存のSMS待機コンテキストがある場合、UDMは、これが新しいSMS-SCアドレスについてのものであるかどうかを検査する。これが新しいSMS-SCアドレスについての失敗である場合、UDMは、ステップ12において、新しいSMS-SCアドレスを追加することによって、ターゲットUEのためのSMS待機コンテキストを更新する。これは、従来技術におけるUDRによってサポートされないので、このメッセージは、デルタ更新のための我々の提案された新しいPATCHメソッドに基づくか、または完全な更新のための我々の提案された新しいPUTメソッドに基づく。ステップ13において、UDMは、ステップ8におけるSM配信ステータス報告要求について、SMS-GMSCに返答する。
【0085】
しばらくして、UEメモリは、ステップ14において、SMSについて再び利用可能になり、たとえば、より多くのメモリがUE上で解放され、この状態はUEによってネットワークに報告される。ステップ15において、UDMは、ターゲットUEのSMS待機コンテキストについてUDRにクエリする。これは、従来技術におけるUDRによってサポートされないので、このメッセージは、我々の提案された新しいGETメソッドに基づく。MCEFが真であり、MNRFが偽である場合、UDMは、ステップ16において、UDRに記憶されたSMS待機コンテキストを更新して、MCEFフラグを偽にセットする。これは、従来技術におけるUDRによってサポートされないので、このメッセージは、デルタ更新のための我々の提案された新しいPATCHメソッドに基づくか、または完全な更新のための我々の提案された新しいPUTメソッドに基づく。SMS待機コンテキストに記憶された各SMS-SCアドレスについて、UDMは、UEメモリ利用可能のために所望の再試行を指示するためのアラート理由を伴って、SMS-IWMSCを通して、SMS-SCにアラートサービスセンタメッセージを送る。アラートメッセージを受信すると、SMS-SCは、SMS再配信プロシージャをトリガすることができる。すべてのアラートサービスセンタメッセージが送られた場合、UDMは、ステップ18において、UDRからターゲットUEのためのメッセージ待機データを削除する。これは、従来技術におけるUDRによってサポートされないので、このメッセージは、我々の提案された新しいDELETEメソッドに基づく。
【0086】
MCEFが偽であり、MNRFが偽である場合、UDMは、ステップ19において、UDRに記憶されたSMS待機コンテキストを更新する。更新は、メモリ利用可能としての再試行理由と、再試行のための有効な時間とに関するものである。これは、従来技術におけるUDRによってサポートされないので、このメッセージは、デルタ更新のための我々の提案された新しいPATCHメソッドに基づくか、または完全な更新のための我々の提案された新しいPUTメソッドに基づく。
【0087】
上記の例示的なプロセスによれば、5G SMSサービス再試行使用事例についてのSMS待機コンテキストデータがUDRによってサポートされないという従来技術における問題を解決するために、再試行のためのSMS待機コンテキストを管理するための新規のメソッドがUDMとUDRとの間に導入される。それにより、新しいメソッドの助けをかりて、不成功のMT-SMS配信再試行が、5GC展開において実際にサポートされ得る。
【0088】
上記の説明に基づいて、以下の変更が、現在の技術仕様に対して行われることが提案される。第1に、再試行のためのMT-SMS待機コンテキストの管理のための、新しいUDRインターフェースと、対応するリソースとが提案される。
図15は、MT-SMS待機コンテキストのための新しいUDRインターフェースのためのこの提案を示す。図示のように、サブスクリプションデータのためのリソースURIサブレベル構造は、3GPP TS29.505 V16.1.0の
図5.2.1-1と比較して、「/context-data」の下の「/sms-waiting」によって更新される。この更新は、太い線で描かれたボックスによってハイライトされている。
【0089】
以下の表1は、UDRリソースおよびメソッド概観のための提案を示す。更新は、3GPP TS29.505 V16.1.0の表5.2.1-1と比較して、下線を引かれている。
【0090】
第2に、再試行のためのMT-SMS待機コンテキストの管理のための4つの新しいサービス動作、すなわち、PUT:再試行のための個々のMT-SMS待機コンテキストを作成/更新する、DELETE:再試行のための個々のMT-SMS待機コンテキストを削除する、PATCH:再試行のための個々のMT-SMS待機コンテキストを更新する、GET:再試行のための個々のMT-SMS待機コンテキストを取り出す、が提案される。
【0091】
導入された新しいNudrインターフェースおよび関係するサービス動作を用いて、5G SMS再試行のためのSMS待機コンテキストデータが、UDRによってサポートされ得る。それにより、特に再試行使用事例について、NAS上の5G SMSサービス(5G SMS over NAS service)をサポートするために、ステートレスUDMは、フロントエンドNFとして働くことができ、UDRは、バックエンド共通リポジトリとして働くことができる。不成功のMT-SMS配信再試行は、5GC展開においてサポートされ、レガシー世代のモバイルネットワークをまだ展開していない垂直顧客のためのプライベート展開においてサポートされ得る。
【0092】
以下(5.2.X)は、最新の3GPP TS29.505 16.1.0(2019-12)と比較される、SmsWaitingContextリソースと、対応する4つのサービス動作との説明のための変更要求(CR)提案である。すべてのコンテンツは、新しいセクションである。「5.2.X」という表現は、3GPPによって受け入れられると、このサブチャプターが5.2の下になるが、公開されるときにXが決められるべきであることを意味する。
5.2.X リソース:SmsWaitingContext
5.2.X.1 説明
このリソースは、UEのための動的MT-SMS待機データを表す。このリソースは、MT-SMS配信プロシージャ中に、UDMによって、作成、削除、更新、またはクエリされる(3GPP TS23.502[18]の節4.13.3.9参照)。
このリソースは、ドキュメントリソース原型でモデル化される(3GPP TS29.501[7]の節C.1参照)。
5.2.X.2 リソース規定
リソースURI: {apiRoot}/nudr-dr/<apiVersion>/subscription-data/{ueId}/context-data/sms-waiting
このリソースは、表5.2.X.2-1において規定されているリソースURI変数をサポートするものとする。
5.2.X.3 リソース標準メソッド
5.2.X.3.1 PUT
このメソッドは、表5.2.X.3.1-1において指定されているURIクエリパラメータをサポートするものとする。
このメソッドは、表5.2.13.3.1-2において指定されている要求データ構造と、表5.2.13.3.1-3において指定されている応答データ構造および応答コードとをサポートするものとする。
5.2.X.3.2 DELETE
このメソッドは、表5.2.X.3.2-1において指定されているURIクエリパラメータをサポートするものとする。
このメソッドは、表5.2.X.3.2-2において指定されている要求データ構造と、表5.2.X.3.2-3において指定されている応答データ構造および応答コードとをサポートするものとする。
5.2.X.3.3 PATCH
このメソッドは、UDRにおけるプロビジョニングされたパラメータデータを修正するために使用される。
このメソッドは、表5.2.X.3.3-1において指定されているURIクエリパラメータをサポートするものとする。
このメソッドは、表5.2.X.3.3-2において指定されている要求データ構造と、表5.2.X.3.3-3において指定されている応答データ構造および応答コードとをサポートするものとする。
5.2.X.3.4 GET
このメソッドは、表5.2.X.3.4-1において指定されているURIクエリパラメータをサポートするものとする。
このメソッドは、表5.2.X.3.4-2において指定されている要求データ構造と、表5.2.X.3.4-3において指定されている応答データ構造および応答コードとをサポートするものとする。
CRによって提案されるデータモデルは以下の通りである。
5.4.2.X タイプ:SmsWaitingContext
5.4.2.Y タイプ:SmsScAddress
5.4.3.X 列挙:MtsmsReattemptReason
【0093】
5Gがサービスベースアーキテクチャ(SBA)に基づき、ネットワーク機能(NF)間で使用されるインターフェースが、サービスベースインターフェース(SBI)に基づくので、インターフェースは、オープンAPIとしてモデル化され、yamlファイルにおいて規定される。以下は、Nudr-DrオープンAPIデルタ更新のための我々のCR提案である。
【0094】
図16は、本開示のいくつかの実施形態を実践する際に使用するのに好適な装置を示すブロック図である。たとえば、上記で説明された、UDMエンティティとUDRエンティティとのうちのいずれか1つが、装置1600を通して実装され得る。図示のように、装置1600は、プロセッサ1610と、プログラムを記憶するメモリ1620と、随意に、有線通信および/または無線通信を通して他の外部デバイスとデータを通信するための通信インターフェース1630とを含み得る。
【0095】
プログラムは、上記で説明されたように、プロセッサ1610によって実行されたとき、装置1600が、本開示の実施形態に従って動作することを可能にする、プログラム命令を含む。すなわち、本開示の実施形態は、プロセッサ1610によって実行可能なコンピュータソフトウェアによって、またはハードウェアによって、またはソフトウェアとハードウェアとの組合せによって、少なくとも部分的に実装され得る。
【0096】
メモリ1620は、ローカル技術環境に好適な任意のタイプのものであり得、半導体ベースメモリデバイス、フラッシュメモリ、磁気メモリデバイスおよびシステム、光メモリデバイスおよびシステム、固定メモリおよびリムーバブルメモリなど、任意の好適なデータ記憶技術を使用して実装され得る。プロセッサ1610は、ローカル技術環境に好適な任意のタイプのものであり得、非限定的な例として、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)およびマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサのうちの1つまたは複数を含み得る。
【0097】
図17は、本開示の一実施形態による、UDMエンティティを示すブロック図である。図示のように、UDMエンティティ1700は、ブロック602に関して上記で説明されたように、端末デバイスのためのSMS待機コンテキストを維持するように設定された維持モジュール1702を備える。SMS待機コンテキストは、MT SMS配信の失敗による、少なくとも1つのSMS-SCから端末デバイスへのMT SMS配信の再試行に関係する情報である。
【0098】
図18は、本開示の一実施形態による、UDRエンティティを示すブロック図である。図示のように、UDRエンティティ1800は、ブロック1002に関して上記で説明されたように、端末デバイスのために、UDMエンティティからの要求に応答してSMS待機コンテキストを維持するように設定された維持モジュール1802を備える。SMS待機コンテキストは、MT SMS配信の失敗による、少なくとも1つのSMS-SCから端末デバイスへのMT SMS配信の再試行に関係する情報である。上記で説明されたモジュールは、ハードウェア、またはソフトウェア、または両方の組合せによって実装され得る。
【0099】
概して、様々な例示的な実施形態は、ハードウェアまたは専用回路、ソフトウェア、論理あるいはそれらの任意の組合せで実装され得る。たとえば、いくつかの態様は、ハードウェアで実装され得、他の態様は、コントローラ、マイクロプロセッサまたは他のコンピューティングデバイスによって実行され得るファームウェアまたはソフトウェアで実装され得るが、本開示はそれに限定されない。本開示の例示的な実施形態の様々な態様は、ブロック図、フローチャートとして、または何らかの他の図式表現を使用して、例示および説明され得るが、本明細書で説明されるこれらのブロック、装置、システム、技法または方法は、非限定的な例として、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、専用回路または論理、汎用ハードウェアまたはコントローラまたは他のコンピューティングデバイス、あるいはそれらの何らかの組合せで実装され得ることを十分に理解されたい。
【0100】
したがって、本開示の例示的な実施形態の少なくともいくつかの態様が、集積回路チップおよびモジュールなど、様々な構成要素において実践され得ることを諒解されたい。したがって、本開示の例示的な実施形態は、集積回路として具現される装置において実現され得、ここで、集積回路は、本開示の例示的な実施形態に従って動作するように設定可能である、データプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、ベースバンド回路および無線周波数回路のうちの少なくとも1つまたは複数を具現するための回路(ならびに場合によってはファームウェア)を備え得ることを諒解されたい。
【0101】
本開示の例示的な実施形態の少なくともいくつかの態様が、1つまたは複数のコンピュータまたは他のデバイスによって実行される、1つまたは複数のプログラムモジュールでなど、コンピュータ実行可能命令で具現され得ることを諒解されたい。概して、プログラムモジュールは、コンピュータまたは他のデバイス中のプロセッサによって実行されたとき、特定のタスクを実施するか、または特定の抽象データ型を実装する、ルーチン、プログラム、オブジェクト、構成要素、データ構造などを含む。コンピュータ実行可能命令は、ハードディスク、光ディスク、リムーバブル記憶媒体、固体メモリ、RAMなど、コンピュータ可読媒体に記憶され得る。当業者によって諒解されるように、プログラムモジュールの機能は、様々な実施形態において必要に応じて、組み合わせられるかまたは分散され得る。さらに、機能は、集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)など、ファームウェアまたはハードウェア等価物において全体的にまたは部分的に具現され得る。
【0102】
「一実施形態(one embodiment)」、「一実施形態(an embodiment)」などへの本開示における言及は、説明される実施形態が、特定の特徴、構造、または特性を含み得ることを指示するが、あらゆる実施形態が、特定の特徴、構造、または特性を含むことは必要でない。その上、そのような句は必ずしも同じ実施形態を指しているとは限らない。さらに、特定の特徴、構造、または特性が実施形態に関して説明されるとき、明示的に説明されるか否かにかかわらず、他の実施形態に関してそのような特徴、構造、または特性を実装することは当業者の知識内にあることが具申される。
【0103】
様々なエレメントについて説明するために、「第1の」および「第2の」などの用語が本明細書で使用され得るが、これらのエレメントは、これらの用語によって限定されるべきでないことを理解されたい。これらの用語は、あるエレメントを別のエレメントと区別するために使用されるにすぎない。たとえば、本開示の範囲から逸脱することなく、第1のエレメントは第2のエレメントと呼ばれることがあり、同様に、第2のエレメントは第1のエレメントと呼ばれることがある。本明細書で使用される「および/または」という用語は、関連する列挙された用語のうちの1つまたは複数のいずれかのおよびすべての組合せを含む。
【0104】
本明細書で使用される専門用語は、特定の実施形態を説明するためのものにすぎず、本開示を限定するものではない。本明細書で使用される単数形「a」、「an」および「the」は、文脈が別段に明確に指示しない限り、複数形をも含むものとする。本明細書で使用される「備える、含む(comprises)」、「備える、含む(comprising)」、「有する(has)」、「有する(having)」、「含む(includes)」および/または「含む(including)」という用語は、述べられた特徴、エレメント、および/または構成要素の存在を指定するが、1つまたは複数の他の特徴、エレメント、構成要素および/またはそれらの組合せの存在または追加を排除しないことをさらに理解されよう。本明細書で使用される「接続する(connect)」、「接続する(connects)」、「接続する(connecting)」および/または「接続された(connected)」という用語は、2つのエレメントの間の直接および/または間接的接続をカバーする。
【0105】
本開示は、明示的に本明細書で開示される特徴の任意の新規の特徴または組合せあるいはその任意の一般化のいずれかを含む。本開示の上記の例示的な実施形態への様々な修正および適応は、添付の図面とともに読まれるとき、上記の説明に鑑みて、当業者に明らかになり得る。しかしながら、任意のおよびすべての修正が、依然として、本開示の非限定的なおよび例示的な実施形態の範囲内に入る。